JP2010068017A - 可搬型通信装置のカバー - Google Patents

Abstract

【課題】従来、可搬型通信装置を屋外で使用する場合、防雨カバーと日除けカバーをそれぞれ用意する。しかし、防雨カバーと日除けカバーとでは機能が違うため、可搬型通信装置の設置場所の天候状態により交換する必要があり、運用上の手間がかかっていた。
【解決手段】防雨カバーと日除けカバーの素材と機能を統合し、防水ファスナーや面ファスナーを使い、かつ形状変更することで防雨機能と日除け機能とを共有する構造とすることによって天候変化による交換を不要とし、運用上の手間を低減した。
【選択図】図３

Description

本発明は、可搬型通信装置に用いる防雨、日除けカバー構造に関するものである。

従来、可搬型通信装置を屋外で使用する場合において、雨天（降雨）時に中継等の通信に使用する場合には、防水性のカバー（防雨カバー）で可搬型通信装置を覆うことで雨水の浸入を防ぐ。また、真夏の屋外で使用する場合には、日除けカバーを機器に取り付けることで直射日光による機器内部温度が高温になること防ぎ、中継等の通信作業中に事故が発生しない配慮がなされている。

従来の防雨カバーの構造を、図１によって説明する。図１は、可搬型通信装置の一般的な防雨カバーの構造を説明するための図である。１０１は防雨カバー、１０２は可搬型通信装置、１０３はロープ、１０４は緩衝材、１０５は空気穴、１０６は操作時に開けて使用するための蓋である。緩衝材１０４は、例えば、ウレタンフォームである。また、図１（ａ）は側面図、図１（ｂ）は上面図、図１（ｃ）は背面図、図１（ｄ）は前面図である。
また、図１において、防雨カバー１０１は不透明であるが、説明のため、透明であるように図示している。図１の可搬型通信装置１０２において、防雨カバー１０１で覆われていないのは、前面側の図示しないアンテナが取付けられる部分だけである。

図１において、防雨カバー１０１の構造は、通常の降雨の他、大雨や台風による下から吹き込む風雨を想定して、可搬型通信装置１０２の上面から防雨カバー１０１を被せ、下側をロープ１０３で縛る構成としている。防雨カバー１０１の素材には、撥水製の布を用い、縫い目には防水処理を施している。可搬型通信装置１０２と防雨カバー１０１の固定は、防雨カバー１０１の内側に緩衝材１０４を貼り付け、可搬型通信装置１０２に密着させている。
また防雨カバー１０１は、可搬型通信装置１０２より上下方向に長めに作成し、最下部を縫い付けたロープ１０３で袋状の防雨カバー１０１の口を縛り付けて閉じる構造としている。また、防雨カバー１０１の前面と背面には、空気穴１０５を可搬型通信装置１０２底面より下側に設けて、面ファスナーで開閉自在としている。

次に、従来の日除けカバーの構造を、図２によって説明する。図２は、可搬型通信装置の一般的な日除けカバーの構造を説明するための図である。なお、本書では、既に説明した図１を含め、以降の各図の説明において、共通な機能を有する構成要素には同一の参照番号を付し、説明を省略する。２０１は日除けカバー、２０２は樹脂板、２０３は金属製固定金具、２０４は機器本体１０２に日除けカバー２０１を固定するための固定用ロープ、２０５は日除けカバー２０１の側面部に一端が取付けられ、他端同士を縛ることで日除けカバー２０１の下側を覆うためのロープ、２０６は開口穴、２０７は樹脂板２０２の前面と背面に設けられた爪部、２０８はネジ部である。また、図２（ａ）は側面図、図２（ｂ）は上面図、図２（ｃ）は背面図、図２（ｄ）は前面図である。
また、図２において、日除けカバー２０１は不透明であるが、説明のため、透明であるように図示している。更に、図２の可搬型通信装置１０２において、前面側には、図示しないアンテナが取付けられる部分である。

図２において、日除けカバー２０１は、直射日光を遮るために、素材に太陽光の赤外線を反射する白色系の帆布を使用している。また、日除けカバー２０１内部での温度上昇を抑えるため、日除けカバー２０１の内側上面に金属製固定金具２０３を設け、更に金属製固定金具２０３とコの字状の樹脂板２０２をネジ部２０８で固定することで、日除けカバー２０１内側の上面と側面に空間を作り、通気性を確保している。更に、可搬型通信装置１０２の前面と背面については、カバーを設けない構造として更に通気性を上げている。
固定用ロープ２０４は、樹脂板２０２にそれぞれ設けられた開口穴２０６と可搬型通信装置１０２の台座部分の開口穴とを通っているため、固定用ロープ２０４同志を可搬型通信装置１０２の下側まで回して縛ることで、日除けカバー２０１と金属製固定金具２０３とが接し、更に、金属製固定金具２０３と固定された樹脂板２０２と可搬型通信装置１０２とが固定できる。また、樹脂板２０２の前面と背面に設けられた爪部２０７により、樹脂板２０２と可搬型通信装置１０２が前後（前面側及び背面側）にずれない。

なお、上記先行技術は、文献公知発明に係るものではない。

上述の従来技術の防雨カバーと日除けカバーとは、それぞれの機能が異なる。このため、天候に応じて２種類のカバー使い分ける必要がある。このことは、運用上の手間がかかる。
本発明の目的は、防雨と日除けの機能を合わせ持つカバーとすることで、天候が変化してもカバーの交換を不要とするものである。

上記の目的を達成するため、本発明の可搬型通信装置のカバーは、カバー素材を防雨カバーと同等の撥水製の布材料を用い、太陽光の赤外線を反射するために、カバー外面の色を白色系とし、機器本体とカバーの間にウレタンフォーム等の緩衝材を設けて隙間を設けて通風性を向上させ、カバー接合部には防水ファスナ若しくは面ファスナーを設けてカバー形状を変更可能としたものである。
即ち、本発明の可搬型通信装置のカバーは、屋外で使用する可搬型通信装置のカバーであって、前記カバーの内側に前記可搬型通信装置との間に隙間を設けるための緩衝部材と、前記可搬型通信装置を包み込むための防水ファスナ及び第１の面ファスナ及びロープと、前記カバーの前面部を前記カバーの上面部に設けられ前記前面部を前記上面部に固定するための第２の面ファスナと、前記カバーの背面部を前記カバーの上面部に設けられ前記背面部を前記上面部に固定するための第３の面ファスナとを備えたものである。
また好ましくは、上記発明の可搬型通信装置のカバーの前記緩衝部材は、前記可搬型通信装置の上面及び側面に設けられたものである。

本発明によれば、１つのカバーで防雨機能と日除け機能と有するため、屋外使用時に、天候に応じたカバー交換の手間を不要とした。
更に、１つのカバーで２種類の機能をもたせたため、生産コストが低減ができた。

図３と図４によって本発明の可搬型通信装置のカバーの一実施例を説明する。図３及び図４は、本発明の可搬型通信装置の一実施例の構造を説明するための図である。３０１はカバー、３０２と３０３は緩衝部材、３０４ａ、３０４ｂ、３０４ｃ、３０４ｄ、３０４ｅ、３０４ｆ、及び３０４ｇは面ファスナー、３０５ａ、３０５ｂ、及び３０５ｃは防水ファスナ、３０６はロープ、３０７は面ファスナーである。緩衝部材３０２と３０３は、例えば、ウレタンフォーム等である。また、図３（ａ）は側面図、図３（ｂ）は上面図、図３（ｃ）は背面図、図３（ｄ）は前面図である。また、図４は、図３に係る底面図である。
また、図３及び図４において、カバー３０１は不透明であるが、説明のため、透明であるように図示している。図３及び図４の可搬型通信装置１０２において、カバー３０１で覆われていないのは、前面側の図示しないアンテナが取付けられる部分だけである。

図３及び図４において、緩衝部材３０２は、可搬型通信装置１０２上部の４隅に設けられ、前面側に設けられた緩衝部材３０２は、カバー３０１が可搬型通信装置１０２を覆ったときに、カバー３０１と前面、カバー３０１と側面、及びカバー３０１と上面、との間に隙間ができる形状としている。同様に、背面側に設けられた緩衝部材３０２は、カバー３０１が可搬型通信装置１０２を覆ったときに、カバー３０１と背面、カバー３０１と側面、及びカバー３０１と上面、との間に隙間ができる形状としている。
また緩衝部材３０３は、可搬型通信装置１０２の両側面であって、前面側と背面側にそれぞれ設け、緩衝部材３０２と共に、カバー３０１が可搬型通信装置１０２を覆うときに、可搬型通信装置１０２の側面に隙間を作る形状である。
緩衝部材３０２及び３０３は、可搬型通信装置１０２の寸法及び形状に合せて取付位置や形状が定められて製作され、カバー３０１の裏面（内側）に予め取付けられる。
なお、緩衝部材３０２及び３０３の配置は、前面側と背面側だけに限らず、例えば、中央部側に設けても良いし、設置数についても可搬型通信装置の大きさや形状に応じて変更されることは勿論のことである。

更に、面ファスナー３０４ａ、３０４ｂ、３０４ｃ、３０４ｄ、３０４ｅ、３０４ｆ、３０４ｇ及び３０７が、可搬型通信装置１０２の寸法及び形状に合せて取付位置や形状が定められて製作され、カバー３０１に予め取付けられる。
図３及び図４では、面ファスナー３０４ａは、可搬型通信装置１０２の前面側上部付近のカバー３０１の外面（おもて面）に設けられ、面ファスナー３０４ｂは、可搬型通信装置１０２の底面の前面側近くのカバー３０１の外面に設けられる。面ファスナー３０４ａと３０４ｂは、どちらか一方がフックで他方がループであり、両者が貼り付く構成としている。なお、フック面とループ面との区別がないタイプの面ファスナーを用いても良いし、他の結合方法、例えば、ボタン、ホック、マグネットによる結合、あるいはそれらの組合せでも良い。

図３及び図４において、可搬型通信装置１０２の上から、緩衝部材３０２及び３０３、並びに、面ファスナー３０４ａ、３０４ｂ、３０４ｃ、３０４ｄ、３０４ｅ、３０４ｆ、及び３０４ｇを設けた本発明のカバー３０１を被せる。
次に、防水ファスナ３０５ａ、３０５ｂ、及び３０５ｃ、並びに、面ファスナー３０４ａ、３０４ｂ、３０４ｃ、３０４ｄ、及び３０４ｅを全て閉じることでカバー３０１が可搬型通信装置１０２を包み込み、最後にロープ３０６で三脚等の固定台（図示しない）若しくは可搬型通信装置１０２下部の台座に巻き付ける。このようにして本発明のカバー３０１は、防雨カバーとして使用される。

なお、上述した、緩衝材３０２と緩衝材３０３が、カバー３０１と可搬型通信装置１０２との間に隙間ができるように配設されるので、通気性が確保されている。

図７は、図４の底面図において、カバー３０１が可搬型通信装置１０２を覆った（包み込んだ）様子を示す図である。

次に、図５及び図６によって本発明の可搬型通信装置のカバーの別の実施例を説明する。図５及び図６は、本発明の可搬型通信装置の一実施例の構造を説明するための図である。４０１はカバー３０１の前面部、４０２はカバー３０１の背面部である。また、図５（ａ）は側面図、図５（ｂ）は上面図、図５（ｃ）は背面図、図５（ｄ）は前面図である。また、図６は、図５に係る底面図である。
また、図５及び図６において、日除けカバー３０１は不透明であるが、説明のため、透明であるように図示している。更に、図５及び図６の可搬型通信装置１０２において、前面側には、図示しないアンテナが取付けられる部分である。

図５及び図６において、本発明のカバー３０１は、図３及び図４で説明した防雨カバーとして使用するための実装状態から、日除けカバーとして使用する。
即ち、図３及び図４において閉じていた防水ファスナ３０５ａ、３０５ｂ、及び３０５ｃを全て開放し、かつ、面ファスナー３０４ａ、３０４ｂ、３０４ｃ、３０４ｄ、３０４ｅ、及び３０７を全て開放する。
そして、図５及び図６に示すように、可搬型通信装置１０２の前面側では、カバー３０１の前面部４０１を左右に開き、前面部４０１に設けた面ファスナー部分と面ファスナー３０４ｆとを結合して固定する。また、可搬型通信装置１０２の背面側では、カバー３０１の背面部４０２に設けた面ファスナー部分と面ファスナー３０４ｇとを結合して固定する。
この結果、カバー３０１の前面、背面、及び底面が開かれ、可搬型通信装置１０２は上面と側面だけをカバー３０１でおおわれる状態となり、カバー３０１は日除けカバーとして使用される。

従来の防雨カバーを説明するための図。 従来の日除けカバーを説明するための図。 本発明のカバーの一実施例を説明するための図。 本発明のカバーの一実施例を説明するための図。 本発明のカバーの一実施例を説明するための図。 本発明のカバーの一実施例を説明するための図。 本発明のカバーの一実施例を説明するための図。

符号の説明

１０１：防雨カバー、 １０２：可搬型通信装置、 １０３：ロープ、 １０４：緩衝材、 １０５：空気穴、 １０６：蓋、 ２０１：日除けカバー、 ２０２：樹脂板、 ２０３：金属製固定金具、 ２０４：固定用ロープ、 ２０５：ロープ、 ２０６：開口穴、 ２０７：爪部、 ２０８：ネジ部、 ３０１：カバー、 ３０２、３０３：緩衝部材、 ３０４ａ、３０４ｂ、３０４ｃ、３０４ｄ、３０４ｅ、３０４ｆ、３０４ｇ：面ファスナー、 ３０５ａ、３０５ｂ、３０５ｃ：防水ファスナ、 ３０６：ロープ、 ３０７：面ファスナー、 ４０１：前面部、 、４０２：背面部。

Claims (1)

1. 屋外で使用する可搬型通信装置のカバーであって、前記カバーの内側に前記可搬型通信装置との間に隙間を設けるための緩衝部材と、前記可搬型通信装置を包み込むための防水ファスナ及び第１の面ファスナ及びロープと、前記カバーの前面部を前記カバーの上面部に設けられ前記前面部を前記上面部に固定するための第２の面ファスナと、前記カバーの背面部を前記カバーの上面部に設けられ前記背面部を前記上面部に固定するための第３の面ファスナと、を備えたことを特徴とする可搬型通信装置のカバー。

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