JP2010067125A - 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】連続する複数の撮影フレームを生成し、生成された撮影フレームのピクセル値を取得し、当該取得されたピクセル値に基づいて擬似背景画像を生成する。そして、生成された擬似背景画像と撮影フレームとの差に基づいて被写体領域のみを抽出し、撮影フレームから抽出された被写体領域を除いた背景領域に用いる背景フレームを選択する。
【選択図】図5
Description
また、例えば特許文献2には、動画像上の特定の調査領域の相関パターンから背景が写っている時間区間を特定することで移動体を判別したり、被写体が写っている画像の前後の被写体が映っていない画像を利用して変動のない被写体を予想したりすることで、移動する被写体の移動速度を想定する技術が開示されている。
図1に示すように、デジタルカメラ1は、画像データ生成部21と、データ処理部22と、ユーザインタフェース部23と、加速度センサ24と、を備えて構成される。
光学レンズ部101は、被写体を撮影するために光を集光するレンズ等で構成されたものであり、焦点、露出、ホワイトバランス等のカメラ設定パラメータを調整するための周辺回路を備える。
イメージセンサ102は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)等で構成され、光学レンズ部101が光を集光することによって結像した画像を、デジタル化した画像データ(画像フレーム)として取り込む。取り込まれた画像データは、データ処理部22のメモリ201に一時的に記憶される。
メモリ201は、撮影処理を行う度にイメージセンサ102が取り込んだ画像データを一時記憶する。また、メモリ201は、画像処理に必要な画像データ、各種フラグの値、閾値等も記憶する。さらに、メモリ201は、画像表示を行うための表示画像データの記憶と読み出しを行うための表示メモリ領域を含んでいる。
ビデオ出力部202は、メモリ201の表示メモリ領域に格納された表示画像データを読み出し、当該読み出された表示画像データに基づいてRGB信号を生成し、当該生成されたRGB信号をユーザインタフェース部23の液晶表示部301に出力する。また、RGB信号を、ユーザインタフェース部23の外部インタフェース303を介して外部出力させることにより、テレビやPC、プロジェクタ等の外部機器に画像表示させることも可能である。
画像処理部203は、メモリ201に一時記憶されている画像データに対して、画像表示を行うための所定の画像処理を施す。当該画像処理を施された画像データは、表示画像データとしてメモリ201の表示メモリ領域に格納される。
ここで、AF処理部205は、光学レンズ部101により結像された画像のフォーカス精度の評価値、例えば、コントラスト値や、後述するエッジ量に応じて、光学レンズ部101の図示しないフォーカスレンズの位置を制御する。また、ぶれ補正処理部206は、加速度センサ24から入力されたデジタルカメラ1のぶれ量に応じて、光学レンズ部101の図示しないぶれ補正レンズを光軸と直交する方向に駆動し、イメージセンサ102に結像する画像のぶれを補正するよう制御する。
液晶表示部301は、ビデオ出力部202から出力されたRGB信号に基づいて被写体画像を表示する。具体的には、画像データ生成部21により生成された複数の画像データ(画像フレーム)に基づいたライブビュー画像や、録画中に外部メモリ304に記録される動画像を表示したり、外部メモリ304に記録された動画像を再生表示したりする。
なお、液晶表示部301は、ビデオ出力部202から適宜出力される表示画像データを一時的に記憶するビデオメモリ(図示せず)を備えるようにしてもよい。
操作部302は、ユーザがデジタルカメラ1における所定の操作を行うための機能であり、ユーザの操作に応じた操作信号を制御部204に出力する。操作部302は、例えば、シャッタボタン、選択決定用ボタン、再生ボタン、撮影ボタン等を備えている。
外部インタフェース303は、テレビやPC、プロジェクタ等の外部機器との接続用端子であり、所定の通信ケーブルを介してデータの送受信を行う。
外部メモリ304は、例えば、カード型の不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)やハードディスク等により構成され、画像データ生成部21により撮影された被写体画像の画像データを、複数記憶する。
固定されたデジタルカメラ1で移動する被写体を連続撮影すると、フレーム内では被写体のみが移動することとなる。連続撮影された結果、図3(a)に示したような「フレーム」が生成される。このフレームの中で移動する被写体の領域(以下、移動領域)を後に述べる処理(図5に示す撮影処理)で抽出し、この抽出された移動領域を重ね合わせることで、図3(b)に示したような動きのある合成画像が生成される。
そして、位置合わせを行ったすべてのフレームにおける各座標のピクセル値(画素値)を、座標ごとに独立して順に並び替える。ここでピクセル値とは、例えば、RGB(赤(R)、緑(G)、青(B))の加算値の合計値や、YUV(輝度信号(Y)、輝度信号と青色成分の差(U)及び輝度信号と赤色成分の差(V))のY及びUVに係数をかけた値の合計値である。移動する被写体を連続して撮影すると、背景画像(移動体を除いた部分の画像)が一番多く写り込むことを利用すれば、並び替えたピクセル値のうち中央に位置する値を背景とみなすことができる。そうすると、例えば、図4に示すように、生成された背景画像を各フレームから引いた差分量の大きい座標を被写体とみなすことができる。
そこで、これらの問題を解決すべく行われる処理について、図5〜図12に示すフローチャートを用いて説明する。
図5は、デジタルカメラ1内で行われる撮影処理の一例について示したフローチャートである。この撮影処理は、ユーザによりシャッタボタンが押下操作され、画像の撮影が開始されたことを契機に、制御部204がプログラムメモリ207に格納されている撮影プログラムを実行することにより実現される。
具体的には、ユーザにより撮影操作、すなわち、シャッタボタンの押下が行われると、当該操作に応じた入力信号が制御部204に入力される。制御部204は当該入力信号を受け付けると、画像データ生成部21を制御して、移動する被写体の連写撮影を行わせる。この連写撮影動作は、ユーザがシャッタボタンを押下し続けている間行われる。
図6に示すように、合成対象の画像が取得されると、後述する擬似背景画像生成処理(ステップS121)、被写体判別パラメータ算出処理(ステップS122)を行う。その後、全フレームに対して被写体抽出処理(ステップS123)を行う。そして、最後の有効フレームの被写体領域の画像を取得し(ステップS124)、取得された被写体領域の画像のうち未登録の部分のみを上書きして登録し(ステップS125、S126)、最初の有効フレームまで順次被写体領域の画像のうち未登録の部分のみを上書きする(ステップS127で“No”、ステップS128)。上書きが終了すると(ステップS127で“Yes”)、まだ書き込まれていない未登録座標に対して後述する背景選択処理を行い(ステップS129)、当該背景選択されたフレームのデータを書き込んでいく(ステップS130)。これにより、例えば図3(b)のように、すべての座標にデータが書き込まれる。このように生成された合成画像は、液晶表示部301でプレビュー表示され(図5のステップS106)、外部メモリ304に記憶されることとなる(図5のステップS107)。
まず、図7に示すように、座標(x,y)の初期化を行う(ステップS141)。次に、各フレームの同一座標(x,y)の値(ピクセル値)を取得する(ステップS142、ステップS143)。当該ピクセル値は、例えば、数1を演算することで算出することができる。
まず、図8に示すように、座標(x,y)の初期化を行う(ステップS151)。次に、フレームnの座標(x,y)のピクセル値f(n,x,y)と擬似背景画像生成によって生成された擬似背景画像の座標(x,y)のピクセル値fb(x,y)との差fd(n,x,y)を算出し、ピクセル差分値として登録する(ステップS152)。当該ピクセル差分値は、例えば、数3を演算することで算出することができる。
まず、図9に示すように、各フレームの画像と擬似背景画像とのそれぞれのピクセル値の差であるピクセル差分値fd(n,x,y)が、変動閾値moveの値以上の座標(x,y)を1、変動閾値moveの値より小さい座標(x,y)を0とするデータfp(n,x,y)を生成する(ステップS171〜ステップS174)。当該生成されるデータfp(n,x,y)は、例えば、数6を演算することで算出することができる。
まず、図10に示すように、背景座標数と高周波成分をクリアする(ステップS191)。次に、図9のステップS179において生成した各フレームの領域マスクデータに基づいてフレーム内の座標位置が背景(背景領域)であるかを判定し(ステップS192)、座標位置が背景領域であると判定された場合(ステップS192で“Yes”)は、背景座標数を更新(+1)し(ステップS193)、さらに座標位置の高周波成分を算出して加算する(ステップS194)。当該高周波成分は、例えば、数7を演算することで算出することができる。
すべてのフレームについて上記処理を繰り返す(ステップS199で“No”)ことで、背景領域の高周波成分が最も大きいフレームを選択することが可能となる。そして、選択されたフレームデータを利用して、未登録座標の書き込みを行う(図6のステップS130)。
なお、本実施形態では数7にあるようなロバーツフィルタを用いたが、ソーベル等の微分フィルタを用いてもよい。
すなわち、カメラのオートフォーカスは評価値(高周波成分値)が大きいレンズ位置でフォーカスが合ったとみなすので、各フレームで継続して評価値を取得することができれば、それを利用して高周波成分が大きくてぶれの少ない背景画像を選択することが可能となる。以下、オートフォーカスを利用した背景選択処理について、図11のフローチャートを用いて説明する。
図11は、背景選択処理の一例(背景選択処理2)について示したフローチャートである。
まず、図11に示すように、対象フレームnにおける高周波成分であるオートフォーカス(AF)用エッジ量を表すef[n]を取得する(ステップS211)。ここで、エッジ量とは、画像内の近接又は近傍ピクセル値間の差の総和である。ステップS211で今回取得した対象フレームのエッジ量が、既に取得したフレームのエッジ量と比較して大きい場合(ステップS212で“Yes”)は、当該対象フレームを背景フレームとして更新する(ステップS213)。
すべてのフレームについて上記処理を繰り返す(ステップS214で“No”)ことで、背景領域の高周波成分が最も大きいフレームを選択することができる。
また、フォーカス精度は撮影時に決定しているため、対象フレームnにおけるフォーカス精度を表すエッジ量ef[n]をフレーム数分比較し、エッジ量が最大となるフレームを選択することで、最適な背景選択を行うことができる。
図12は、背景選択処理の一例(背景選択処理3)について示したフローチャートである。背景選択処理3では、フレーム間のずれが最も小さい画像を背景として選択する。なお、合成処理における背景選択処理3の段階では、図5のステップS104、S105に示したように位置合わせは終了しているので、位置合わせに利用する数8に示すような変形行列の移動成分(位置合わせパラメータ)から、フレーム間のずれ量(平行移動成分)を算出することができる。
加速度センサによる測定値を利用する場合は、オートフォーカスを利用する場合と同様、撮影直後に各フレームの移動量(位置変動量)が算出されている。また、加速度センサによる測定値を利用した背景選択処理は、図12と同様、数9で算出される移動量を利用して行うことができる。すなわち、移動量が最も小さい画像を背景として選択することで、ぶれの小さい画像を選択することが可能となる。
さらに、近接又は近傍の位置のピクセル値の差としたが、近接又は近傍のピクセル間の輝度の差の総和でもよい。また、近接又は近傍のピクセル間の彩度の差の総和でもよく、近接又は近傍のピクセル間の明度の差の総和でもよい。さらに、近接又は近傍のピクセル間のRGB(赤(R)、緑(G)、青(B))それぞれの差の総和、或いは近接又は近傍のピクセル間のYUV(輝度信号(Y)、輝度信号と青色成分の差(U)及び輝度信号と赤色成分の差(V))それぞれの差の総和でもよく、近接又は近傍のピクセル間のCMYK(シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)及びブラック(Bk))それぞれの差の総和でもよい。
すなわち、画像を表現する要素であればどのような要素の近接又は近傍の差の総和でもよい。
Claims (9)
- 複数フレームの画像から移動する被写体の被写体領域を抽出する抽出手段と、
前記複数フレームの画像のうちぶれが最も小さい画像を選択する選択手段と、
前記抽出手段により抽出された被写体領域、及び前記選択手段により選択された画像の背景領域に基づいてストロボ画像を合成する合成手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記選択手段は、前記複数フレームの画像のそれぞれについて前記背景領域の高周波成分を算出し、当該算出された高周波成分が最も大きい画像を選択することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記高周波成分とは、斜めに隣接する位置のピクセル値の差の二乗和の総和であることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
- 前記高周波成分とは、上下左右に隣接する位置のピクセル値の差の二乗和の総和であることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
- 前記選択手段は、前記複数フレームの画像の位置合わせの結果に基づいて、前記画像間の位置変動量を算出し、当該算出された位置変動量が最も小さい画像を選択することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 複数フレームの画像を連続して撮影するとともに、それぞれの画像のオートフォーカスによるフォーカス精度の評価値を取得する撮影手段を更に備え、
前記選択手段は、前記撮影手段により取得された前記フォーカス精度の評価値に基づいて、ぶれが最も小さい画像を選択することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 複数フレームの画像を連続して撮影する撮影手段と、
当該装置に生じるぶれ量を検出する検出手段と、を更に備え、
前記選択手段は、前記検出手段により検出されたぶれ量に基づいて、前記複数フレームの画像間の位置変動量を算出し、当該算出された位置変動量が最も小さい画像を選択することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 複数フレームの画像から移動する被写体の被写体領域を抽出する抽出ステップと、
前記複数フレームの画像のうちぶれが最も小さい画像を選択する選択ステップと、
前記抽出ステップにより抽出された被写体領域、及び前記選択ステップにより選択された画像の背景領域に基づいてストロボ画像を合成する合成ステップと、
を含むことを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータに、
複数フレームの画像から移動する被写体の被写体領域を抽出する抽出機能と、
前記複数フレームの画像のうちぶれが最も小さい画像を選択する選択機能と、
前記抽出機能により抽出された被写体領域、及び前記選択機能により選択された画像の背景領域に基づいてストロボ画像を合成する合成機能と、
を実現させるためのプログラム。
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