JP2010063304A - Dc−dcコンバータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 DC−DCコンバータにおいてオートリスタート保護方式とラッチオフ保護方式との過負荷保護を容易に選択できなかった。
【解決手段】 スイッチング素子をPWM制御する方式のDC−DCコンバータの過負荷検出を帰還制御電圧VFBの検出に基づいて行う。オートリスタート保護方式のDC−DCコンバータの場合には、帰還制御電圧VFBのラインとグランドとの間に電圧制限ツェナーダイオード133を接続する。ラッチオフ保護方式場合には電圧制限ツェナーダイオード133を接続しない。電圧制限ツェナーダイオード133のツェナー電圧をラッチオフ閾値電圧よりも低くする。
【選択図】図4

Description

本発明は、出力電圧を帰還制御電圧によって一定に制御する形式のDC−DCコンバータに関する。
スイッチング電源装置と呼ぶこともできる典型的なDC−DCコンバータは、直流電源と、この直流電源の一端と他端との間に接続されたトランスの1次巻線とスイッチング素子との直列回路と、トランスの2次巻線に接続された出力整流平滑回路と、帰還制御電圧形成回路と、スイッチング素子の電流を検出する電流検出回路と、帰還制御電圧形成回路及び電流検出回路の出力に基づいてスイッチング素子をオン・オフ制御するための制御回路と、過電流保護回路とから成る。
上述のDC−DCコンバータの過負荷保護方式として次の2つの方式が知られている。
(1) 過電流又は過負荷時にスイッチング素子のオン・オフ動作を所定時間停止した後に再開するオートリスタート保護方式(自動再起動保護方式)。
(2) 過電流又は過負荷時にスイッチング素子のオン・オフ動作を停止し、この停止を継続するラッチオフ保護方式(停止継続保護方法)。
上記オートリスタート保護方式に属する1例では、過負荷状態が検出された時に出力電圧を低下させて出力電流の増加を防ぎ、過負荷状態が所定時間継続したらスイッチング素子のオン・オフ動作を停止し、この停止を所定時間保った後にオン・オフ動作を再開する。オン・オフ動作を再開しても過負荷状態が解消されていない時には、再びオン・オフ動作を停止させる。このオートリスタート保護方式は、一過性の過負荷状態即ち軽度の過負荷状態の保護に好適な方式である。
上記ラッチオフ方式に属する1例では、過負荷状態が検出された時に、出力電圧を低下させて出力電流の増加を防ぎ、過負荷状態が所定時間継続した時にスイッチング素子のオン・オフ動作を停止し、この停止を保持する。この停止保持はリセットされるまで継続する。このラッチオフ保護方式は、負荷短絡等の重度の過負荷状態の保護に好適である。
別の過負荷保護方式としてオートリスタート動作とラッチ動作との両方が可能な方式が特開平8−234852号公報(特許文献1)に開示されている。ここに開示されている方式では、重度過負荷状態と軽度過負荷状態とを区別して検出し、重度過負荷状態の時にはラッチオフ動作させ、軽度過負荷状態の時にはオートリスタート動作させる。
上記特許文献1に開示されている方式は、過負荷状態に適合する2つの保護形態を自動的にとることができるという利点を有するが、オートリスタート保護方式の過負荷保護回路とラッチオフ保護方式の過負荷保護回路とのいずれか一方のみを有するDC−DCコンバータ(スイッチング電源装置)に比べて高価になるという欠点を有する。
なお、負荷が軽度過負荷状態を発生するか、又は重度過負荷状態を発生するかは、ある程度予測することができる。従って、オートリスタート保護方式の過負荷保護回路とラッチオフ保護方式の過負荷保護回路とのいずれか一方をDC−DCコンバータに設ければ過負荷保護がほぼ達成される。
特開平8−234852号公報
本発明が解決しようとする課題は、過負荷保護回路を有するDC−DCコンバータの低コスト化が要求されていることであり、本発明の目的は上記要求に応えることができるDC−DCコンバータを提供することである。
上記課題を解決し、上記目的を達成するための本発明を、実施例を示す図面の符号を参照して説明する。但し、特許請求の範囲及びここでの参照符号は本発明の理解を助けるためのものであり、本発明を限定するものではない。
上記課題を解決するための本発明は、
直流電圧を供給するための第1の直流電源端子と、
共通端子として機能する第2の直流電源端子と、
直流電圧を断続するために前記第1及び第2の直流電源端子間に接続され且つ制御端子を有しているスイッチング素子と、
前記第1及び第2の直流電源端子間において前記スイッチング素子に対して直列に接続されたインダクタンス手段と、
負荷に直流電圧を供給するために前記インダクタンス手段に接続された出力整流平滑回路と、
前記整流平滑回路の出力電圧に対して反比例的に変化する帰還制御電圧(VFB)を出力する帰還制御電圧形成回路と、
前記出力電圧を一定に制御するために前記帰還制御電圧形成回路から得られた前記帰還制御電圧又は前記帰還制御電圧に比例した電圧に基づいてPWMパルスを形成して前記スイッチング素子の制御端子に供給するPWMパルス形成回路と、
前記負荷が過負荷状態であるか否かを判定して過負荷状態の時に前記スイッチング素子をオフに制御する過負荷保護制御回路と、
前記PWMパルス形成回路及び前記過負荷保護制御回路に制御直流電圧を供給するための制御電源と
を備えたDC−DCコンバータであって、
前記過負荷保護制御回路は、
前記帰還制御電圧(VFB)が所定のオートリスタート閾値電圧(Vr1)よりも高くなった時にオートリスタート保護方式による過負荷保護の開始を示す信号を出力するオートリスタート開始検出回路(94)と、
前記帰還制御電圧(VFB)が前記オートリスタート閾値電圧(Vr1)よりも高い所定のラッチオフ閾値電圧(Vr2)よりも高くなった時にラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示す信号を出力するラッチオフ開始検出回路(106)と、
前記ラッチオフ開始検出回路から得られたラッチオフ開始を示す信号を保持するラッチオフ保持回路(107)と、
前記オートリスタート開始検出回路(94)から得られたオートリスタート開始を示す信号と前記ラッチオフ保持回路(107)から得られたラッチオフ保持信号とのいずれにも応答して前記スイッチング素子(3)をオフに制御するオフ制御手段(97、47)と
を備え、前記オートリスタート保護方式による過負荷保護が要求された時には、前記帰還制御電圧(VFB)の最大値を前記オートリスタート閾値電圧(Vr1)と前記ラッチオフ閾値電圧(Vr2)との間に制限する電圧制限手段(133)を前記帰還制御電圧形成回路の帰還制御電圧出力導体(52)に接続し、前記ラッチオフ保護方式による過負荷保護が要求された時には、電圧制限手段(133)を前記帰還制御電圧出力導体(52)に接続しないように構成されていることを特徴とするDC−DCコンバータに係わるものである。
なお、本願における電圧制限手段(133)の接続は、前記過負荷保護制御回路又は前記DC−DCコンバータ又は前記DC−DCコンバータの制御回路の製造工程中におけ接続、又は製造完了後における接続を意味している。
なお、請求項2に示すように、DC−DCコンバータは、更に、前記スイッチング素子を流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段の出力と過電流基準電圧とを比較し、前記電流検出手段の出力が前記過電流基準電圧に達した時に前記スイッチング素子をオフに制御する過電流保護回路とを備え、前記PWMパルス形成回路は、前記出力電圧を一定に制御するために前記帰還制御電圧形成回路から得られた前記帰還制御電圧又は前記帰還制御電圧に比例した電圧と前記電流検出手段の出力とを比較してPWMパルスを形成して前記スイッチング素子の制御端子に供給する回路から成ることが望ましい。
請求項3に示すように、前記制御電源は、第1の制御直流電圧(Vcc)を発生する第1の制御電源と、前記第1の制御直流電圧(Vcc)よりも低い第2の制御直流電圧(Vreg)を発生する第2の制御電源(15)とを備えていることが望ましい。
請求項4に示すように、前記過負荷保護制御回路は、更に、前記第2の制御電源(15)と前記帰還制御電圧形成回路における前記帰還制御電圧(VFB)を出力する帰還制御電圧出力導体(52)との間に接続され且つオートリスタート開始検出用定電流化電流を前記帰還制御電圧形成回路に供給する機能を有しているオートリスタート開始検出用定電流化回路と、前記第1の制御電源(11)と前記帰還制御電圧出力導体(52)との間に接続され且つ前記オートリスタート開始検出回路から得られたオートリスタート開始を示す信号に応答して前記帰還制御電圧(VFB)をオートリスタート開始検出時よりも高めるためのラッチオフ開始検出用定電流化電流を前記帰還制御電圧形成回路に供給する機能を有しているラッチオフ開始検出用定電流化回路とを備えていることが望ましい。
請求項5、13に示すように、前記インダクタンス手段は、第1及び第2の直流電源端子間において前記スイッチング素子に対して直列に接続された1次巻線(N1)と、該1次巻線に電磁結合された制御電源用巻線(N3)とを有し、前記第1の制御電源は、前記制御電源用巻線に接続された制御電源用整流平滑回路(11)と、前記前記第1の直流電源端子と前記制御電源用整流平滑回路の平滑コンデンサとの間に接続された起動充電手段(14)とから成り、前記第2の制御電源は、前記制御電源用整流平滑回路から供給された電圧を安定化する電圧安定化回路から成ることが望ましい。
請求項6、15に示すように、前記過負荷保護制御回路は、更に、前記第1及び第2の直流電源端子からの直流電圧の供給開始から所定時間が経過したことを示す信号を出力する電源起動遅延回路(86)を有しており、前記オートリスタート開始検出用定電流化回路は、前記第2の制御電源と前記帰還制御電圧出力導体(52)との間に第1のスイッチ(72)を介して接続された第1の定電流化回路(71)と、前記第2の制御電源と前記帰還制御電圧出力導体(52)との間に第2のスイッチ(85)を介して接続された第2の定電流化回路(84)と、前記第2の制御電源の前記第2の制御直流電圧(Vreg)が所定値以上の時に前記第1のスイッチ(72)をオンにするためのスイッチ駆動回路とから成り、前記第2のスイッチ(85)は前記電源起動遅延回路(86)から前記所定時間が経過したことを示す信号が出力したことに応答してオンになることが望ましい。
請求項7に示すように、前記ラッチオフ開始検出用定電流化回路は、前記第1の制御電源と前記帰還制御電圧出力導体(52)との間に第3のスイッチ(105)を介して接続された第3の定電流化回路(104)から成り、前記第3のスイッチ(105)は前記オートリスタート開始検出回路から得られたオートリスタート開始を示す信号に応答してオンになり、前記第3の定電流化回路は前記第2の定電流化回路よりも大きい電流を供給するように構成され、更に、前記帰還制御電圧出力導体(52)に対して前記第2の定電流化回路が接続されている点と前記第3の定電流化回路が接続されている点との間に逆流阻止ダイオード(73)が接続されていることが望ましい。
請求項8、14に示すように、前記ラッチオフ保持手段は、前記第1の制御電源と前記第2の直流電源端子との間に接続されていることが望ましい。
請求項9、17に示すように、少なくとも前記PWMパルス形成回路及び前記過負荷保護制御回路は、同一半導体基板に形成された半導体集積回路から成ることが望ましい。
請求項10に示すように、DC-DCコンバータを、直流電圧を供給するための第1の直流電源端子と、共通端子として機能する第2の直流電源端子と、直流電圧を断続するために前記第1及び第2の直流電源端子間に接続され且つ制御端子を有しているスイッチング素子と、前記第1及び第2の直流電源端子間において前記スイッチング素子に対して直列に接続されたインダクタンス手段と、負荷に直流電圧を供給するために前記インダクタンス手段に接続された出力整流平滑回路と、前記整流平滑回路の出力電圧に対して反比例的に変化する帰還制御電圧(VFB)を出力する帰還制御電圧形成回路と、前記出力電圧を一定に制御するために前記帰還制御電圧形成回路から得られた前記帰還制御電圧又は前記帰還制御電圧に比例した電圧と前記電流検出手段の出力とを比較してPWMパルスを形成して前記スイッチング素子の制御端子に供給するPWMパルス形成回路と、前記スイッチング素子を流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段の出力と過電流基準電圧とを比較し、前記電流検出手段の出力が前記過電流基準電圧に達した時に前記スイッチング素子をオフに制御する過電流保護回路と、前記負荷が過負荷状態であるか否かを判定して過負荷状態の時に前記スイッチング素子をオフに制御する過負荷保護制御回路と、前記PWMパルス形成回路及び前記過負荷保護制御回路に制御直流電圧を供給するための制御電源とで構成し、前記過負荷保護制御回路を、前記帰還制御電圧(VFB)が所定のラッチオフ閾値電圧(Vr2)よりも高くなった時にラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示す信号を出力するラッチオフ開始検出回路(106a)と、前記過電流保護回路から前記スイッチング素子をオフに制御する信号が得られ且つ前記ラッチオフ開始検出回路(106a)からラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示していない信号が得られている時に第1の所定時間(T1)を計測し、前記第1の所定時間(T1)の計測終了時に計測終了信号を出力し、または前記過電流保護回路から前記スイッチング素子をオフに制御する信号が得られ且つ前記ラッチオフ開始検出回路(106a)から前記ラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示す信号が得られている時に前記第1の所定時間(T1)よりも長い第2の所定時間(T2)を計測し、前記第2の所定時間(T2)の計測終了時に計測終了信号を出力するタイマー手段(144)と、前記タイマー手段(144)から得られた前記第1の所定時間(T1)の計測終了信号又は前記第2の所定時間(T2)の計測終了信号に応答して前記スイッチング素子をオフ制御する信号を発生する過負荷保護制御信号出力回路(145)と、前記ラッチオフ開始検出回路(106a)からラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示している信号が得られていると同時に前記過負荷保護制御信号出力回路(145)から前記スイッチング素子をオフ制御する信号が得られている時にラッチオフ保護方式による過負荷保護を示す信号を出力するラッチオフ過負荷保護判定回路(106b)と、前記ラッチオフ過負荷保護判定回路(106b)から得られたラッチオフ保護方式による過負荷保護を示す信号を保持するラッチオフ保持回路(107)と、前記過負荷保護制御信号出力回路(145)から得られた前記スイッチング素子をオフ制御する信号と前記ラッチオフ保持回路(107)から得られたラッチオフ保護方式による過負荷保護を示す信号とのいずれにも応答して前記スイッチング素子(3)をオフに制御するオフ制御手段(97、47)とで構成することができる。前記過負荷保護制御回路は、前記オートリスタート保護方式による過負荷保護が要求された時には、前記帰還制御電圧(VFB)の最大値を前記オートリスタート閾値電圧(Vr1)と前記ラッチオフ閾値電圧(Vr2)との間に制限する電圧制限手段(133)を前記帰還制御電圧形成回路の帰還制御電圧出力導体(52)に接続し、前記ラッチオフ保護方式による過負荷保護が要求された時には、電圧制限手段(133)を前記帰還制御電圧出力導体(52)に接続しないように構成される。
請求項11に示すように、請求項10における前記過電流保護回路から得られる前記スイッチング素子をオフに制御する信号によってタイマー手段(144)の計測開始を制御する代りに、最大オン幅判定手段から得られた最大オン幅を示す信号によってタイマー手段(144)の計測開始を制御することができる。
請求項12に示すように、前記過電流保護回路から得られる前記スイッチング素子をオフに制御する信号と前記最大オン幅を示す信号とのいずれか一方の信号でタイマー手段(144)の計測開始を制御することができる。
請求項16に示すように、前記過負荷保護制御回路は、更に、前記第1及び第2の直流電源端子からの直流電圧の供給開始から所定時間が経過したことを示す電源起動遅延信号を出力する電源起動遅延回路(86)を有し、前記タイマー手段(144)は、前記電源起動遅延回路(86)から前記電源起動遅延信号が発生した後において、前記第1の所定時間(T1)又は前記第2の所定時間(T2)を計測することが望ましい。
本願の各請求項の発明において、帰還制御電圧(VFB)をラッチオフ閾値電圧(Vr2)よりも低い値に制限する特性を有している電圧制限手段(例えばツェナーダイオード133)を接続すると、オートリスタート保護方式の過負荷保護制御回路が得られる。また、電圧制限手段(例えばツェナーダイオード133)を予め設けないか、又はこれを電気的に切り離すと、ラッチオフ保護方式の過負荷保護制御回路が得られる。従って、ラッチオフ保護方式又はオートリスタート保護方式の過負荷保護制御回路又はDC−DCコンバータの制御回路(例えば集積回路)又はDC−DCコンバータを量産し、これに基づいてラッチオフ保護方式のDC−DCコンバータとオートリスタート保護方式のDC−DCコンバータのいずれか一方を選択的に得ることができる。換言すれば、方式の異なる2種類の過負荷保護制御保護回路を別々に用意することが不要になり、これ等のコストの低減を図ることができる。
次に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1に示す本発明の実施例1に従う過負荷保護制御回路を伴なったDC−DCコンバータ(スイッチング電源装置)は、整流平滑回路や蓄電池等の直流電源(図示せず)に接続される第1及び第2の直流電源端子1a、1b、トランス2、Nチャネルの絶縁ゲート型電界効果トランジスタで示されているスイッチング素子3、出力整流平滑回路4、第1及び第2の出力端子5a、5bから成るコンバータ主回路部分を有し、更にスイッチング素子3を制御するための半導体集積回路構成の制御回路部分を有する。半導体集積回路には後述するPWMパルス形成回路43及び過負荷保護制御回路51等が含まれている。
トランス2は、本発明におけるインダンクタンス手段として機能するものであって、磁気コア6と、1次巻線N1と、2次巻線N2と、3次巻線(制御電源用巻線)N3とから成る。磁気コア6に巻き回され且つ相互に電磁結合された1次、2次及び3次巻線N1、N2、N3は黒丸で示すような極性を有する。従って、スイッチング素子3のオン期間にトランス2にエネルギーが蓄積され、オフ期間にエネルギーが放出される。
FETから成るスイッチング素子3は、直流電圧を断続(オン・オフ)するためのものであって、ドレイン、ソース及び制御電極としてのゲートを有する。このドレインは1次巻線N1を介して第1の直流電源端子1aに接続され、ソースは電流検出手段としての電流検出抵抗7を介して共通端子(グランド端子)としての第2の直流電源端子1bに接続されている。
出力整流平滑回路4は直流電圧を得るためにトランス2に接続されている。更に詳しく説明すると、出力整流平滑回路4は、整流ダイオード8と平滑用コンデンサ9とから成り、平滑用コンデンサ9は整流ダイオード8を介して2次巻線N2に並列に接続されている。整流ダイオード8はスイッチング素子3のオフ期間に導通する方向性を有する。平滑用コンデンサ9に接続された第1及び第2の出力端子5a、5bは負荷10を接続するためのものである。
第1の制御電源を構成するためにトランス2の3次巻線N3に制御電源整流平滑回路11が接続されている。この制御電源整流平滑回路11は、整流ダイオード12と平滑コンデンサ13とから成り、スイッチング素子3の制御回路が要求する第1の制御直流電圧Vcc(例えば12V)を発生する。スイッチング素子3のオン・オフに基づいて3次巻線N3に電圧が得られる前に平滑コンデンサ13を充電するために第1の直流電源端子1aと平滑コンデンサ13の一端との間に起動抵抗14が接続されている。この起動抵抗14は、平滑コンデンサ13の起動充電手段として機能する。この起動抵抗14を定電流充電回路に置き換えることができる。平滑コンデンサ13は、DC−DCコンバータ起動時に起動抵抗14を介した充電され、その後3次巻線N3に誘起された電圧に基づいて充電され、3次巻線N3に電圧が誘起されていない時に放電し、その後起動抵抗14を介して充電される。後述から明らかになるようにオートリスタート保護方式による過負荷保護期間には、平滑コンデンサ13の電圧即ち第1の制御直流電圧Vccは周期的に変動する。この平滑コンデンサ13は、第1及び第2の直流電源端子1a、1bからの電力供給が遮断されない限り、スイッチング素子3のオフ期間であっても起動抵抗14を介して充電され、電圧を有する。従って、後述するラッチオフ保持手段としての保持回路107の電源として好適である。
DC−DCコンバータは、スイッチング素子3の制御部に対して安定化された第2の制御直流電圧Vregを供給するために第2の制御電源15を有している。この第2の制御電源15は、電圧安定化電源回路から成り、入力ライン16を介して第1の制御電源としての制御電源整流平滑回路11の平滑コンデンサ13に接続され、起動後の定常状態において第1の制御直流電圧Vccよりも低い安定化された第2の制御直流電圧Vreg(例えば8V)を出力ライン17に送出する。
図3に第2の制御電源15の1例が示されている。この第2の制御電源15は、入力ライン16と出力ライン17との間に接続された電圧調整用トランジスタ19を有する。この電圧調整用トランジスタ19における電圧降下を調整することによって出力ライン17に安定化した第2の制御直流電圧Vreg を得るように構成されている。電圧調整用トランジスタ19を制御する回路は、基準電圧源20、ヒテリシスを有する比較器21、トランジスタ22、23,24、25、26、抵抗27、28、29、ツェナーダイオード30、及びダイオード31、32、33から成る。電圧調整用トランジスタ19は入力ライン16の第2の制御直流電圧Vccを安定化してライン17に出力する。電圧調整用トランジスタ19による電圧調整は周知であるので、この詳しい説明は省略する。なお、ヒテリシスを有する比較器21は、図10に示す第1の制御電圧基準値Vcc1を下側トリップポイントLTPとし、第2の制御電圧基準値Vcc2を上側トリップポイントUTPとしてヒテリシス動作する。従って、ライン16の第1の制御直流電圧Vccが第1の制御電圧基準値Vcc1よりも低くなると、比較器21の出力は低レベルになり、この結果として電圧調整用トランジスタ19もオフになり、ライン17の第2の制御直流電圧Vregがゼロになり、PWMパルス形成回路43等への制御直流電圧の供給が中断される。その後、ライン16の第1の制御直流電圧Vccが第2の制御電圧基準値Vcc2よりも高くなると、比較器21の出力は高レベルになり、この結果として電圧調整用トランジスタ19がオンになり、ライン17に第2の制御直流電圧Vregが供給される。従って、図10のt4〜t5、t7〜t8期間に電圧調整用トランジスタ19はオフ状態を維持し、ライン17から第2の制御直流電圧Vregが供給されない。
なお、第2の制御電源15は図3の回路に限定されるものでなく、安定化電圧を得ることができる別のあらゆる回路に置き換えることができる。
図1のDC−DCコンバータは、出力端子5a、5b間の出力電圧Voを一定に制御するために帰還制御電圧形成回路34を有する。帰還制御電圧形成回路34に含まれている出力電圧検出手段35は、第1及び第2の出力端子5a、5b間に接続された発光ダイオード36と定電圧ダイオード(ツェナーダイオード)37との直列回路から成る。発光ダイード36は第1及び第2の出力端子5a、5b間の出力電圧Voと定電圧ダイオード37の電圧(基準電圧)との差の電圧で駆動され、出力電圧Voに比例した光出力を発生する。
帰還制御電圧形成回路34は、出力電圧検出手段35の他に、第1及び第2の分圧抵抗R1、R2と、可変抵抗素子としてのホトトランジスタ38と、逆流素子ダイオード39と、位相補償コンデンサ40と、時定数用抵抗41と、時定数用コンデンサ42とを有する。
第1の分圧抵抗R1の一端は第2の制御電源15の出力ライン17に接続されている。第2の分圧抵抗R2は第1及び第2の副分圧抵抗R21、R22の直列回路から成り、この一端は逆流素子用ダイオード39を介して第1の分圧抵抗R1の他端に接続され、この他端は共通端子(グランド端子)としての第2の直流電源端子1bに接続されている。
ホトトランジスタ38は、第2の分圧抵抗R2に対して逆流阻止用ダイオード39を介して並列接続され、発光ダイオード36の光出力に反比例した抵抗値になる。即ち、ホトトランジスタ38の抵抗値は出力電圧Voに反比例的に変化する。この実施例では出力電圧検出手段35をトランスの1次側から電気的に分離するために発光ダイオード36とホトトランジスタ38の光結合が使用されているが、電気的分離が不要な場合には、ホトトランジスタ38をバイポーラトランジスタ、FET等の制御素子(可変抵抗素子)に置換え、出力電圧検出手段35を基準電圧と出力電圧Voとの誤差信号を出力する誤差増幅回路に置き換え、この出力で制御素子(可変抵抗素子)の抵抗を制御することができる。
位相補償コンデンサ40はホトトランジスタ38に対して並列接続されている。時定数用抵抗41と時定数用コンデンサ42の直列回路はホトトランジスタ38に対して並列に接続され、帰還制御電圧VFBが所定の時定数を有して立ち上がることに寄与する。
第1及び第2の分圧抵抗R1、R2の相互接続点に相当する第1の分圧点P1に出力電圧Voに反比例的に変化する第1の帰還制御電圧VFBが得られる。また、第1及び第2の副分圧抵抗R21 、R22の相互接続点に相当する第2の分圧点P2に第2の帰還制御電圧Vfbが得られる。第2の帰還制御電圧Vfbは、第1の帰還制御電圧VFBを分圧したものであり、定電圧制御用のPWM(パルス幅変調)パルスを形成するために使用される。なお、第1の帰還制御電圧VFBをPWMパルスの形成に使用することもできる。
DC−DCコンバータは、帰還制御電圧形成回路34から得られる第2の帰還制御電圧Vfbによって出力電圧Voを一定に制御するためのPWM(パルス幅変調)パルスを形成する周知のPWMパルス形成回路43を有する。このPWMパルス形成回路43は、ライン44によって第2の分圧点P2に接続され、ライン45によって電流検出抵抗7の一端に接続され、ライン44の第2の帰還制御電圧Vfbとライン45の電流検出信号Viとの比較によってライン46にPWMパルスを出力し、このPWMパルスを、NOR回路47を介してスイッチング素子3のゲートに供給する。このPWMパルス形成回路43の詳細は、図2を参照して後述する。
図1のDC−DCコンバータに含まれている過電流保護回路48は、スイッチング素子3に流れる電流が過電流になった時にPWMパルスの幅を狭めるためのものであって、電流検出抵抗の一端とPWMパルス形成回路43との間に接続されている。この過電流保護回路48の詳細は後述する。
最大オン幅制限回路49は、最大オンデュテイ制限回路又は最大オン幅制限パルス発生回路と呼ぶこともできるものであって、PWMパルスを所定幅以下に制限するための最大オン幅制限パルス即ち最大オンデュテイ制限パルスを発生する。この最大オン幅制限回路49の出力ライン50はNOR回路47を介してスイッチング素子3のゲートに接続されている。この最大オン幅精制限回路49の詳細は後述する。
図1に示す本発明に過負荷保護制御回路51は、過負荷状態検出回路と呼ぶこともできるものであって、過負荷状態の時にオートリスタート保護方式(第1の保護方式)又はラッチオフ保護方式(第2の保護方式)で過負荷状態を保護する。この過負荷保護制御回路51は過負荷状態を検出するために第1の分圧点P1から導出された帰還制御電圧出力導体としてのライン52に接続され、且つライン53を介してNOR回路47に接続され、且つライン54を介して第2の制御電源15の出力ライン17に接続され、且つライン55を介して制御電源整流平滑回路11の出力ライン16に接続されている。この過負荷保護制御回路51の詳細は後述する。
NOR回路47は、最大オン幅制限回路49の出力ライン50が低レベル(論理の0)及び過負荷保護制御回路51の出力ライン53が低レベル状態でPWMパルス形成回路43から低レベルのPWMパルス(負パルス)が発生した時にのみ高レベル(論理の1)の信号を出力し、これをスイッチング素子3のゲートに供給する。なお、NOR回路47をこれと等価な機能を有する別な論理回路に置き換えることができる。
PWMパルス形成回路43、NOR回路47、過電流保護回路48、最大オン幅制限回路49、及び過負荷保護制御回路51等のスイッチング素子3の制御回路は、第2の制御電源15から得られた第2の制御直流電圧Vregによって駆動される。なお、過負荷保護制御回路51の一部はライン55の第1の制御直流電圧Vccで駆動される。
図2に図1のPWMパルス形成回路43と過電流保護回路48と最大オン幅制限回路49の詳細が示されている。なお、後述する本発明の実施例2及び3に関係するラインが図2及び図7に点線で付加されている。
PWMパルス形成回路43に含まれているフィードバック比較器60の一方の入力端子(負入力端子)は第2の帰還制御電圧Vfbのライン44に接続され、他方の入力端子(正入力端子)は電流検出信号Viのライン45に接続されている。従って、フィードバック比較器60は図9(B)に示すように鋸波状(三角波状)の電流検出信号Viが第2の帰還制御電圧Vfbに達した時に図9(C)に示す正の出力パルス(トリガパルス)を発生する。フィードバック比較器60の出力端子はOR回路61を介してRSフリップフロップ62のリセット入力端子Rに接続されている。RSフリップフロップ62のセット入力端子Sはクロック発生器63に接続されている。クロック発生器63は、図9(A)に示すように一定周期Tsでクロックパルスを繰り返して発生する。クロックの周波数は例えば20〜100kHz程度に設定されている。RSフリップフロップ62のセット入力端子Sにクロックパルス(セットパルス)が入力すると、正相出力端子Qは高レベル(H)になり、逆相出力端子Q-即ちライン46の信号V46は、図9(D)のt1〜t2、t3〜t4、t5〜t6に示すように低レベル(L)になる。フィードバック比較器60の出力が図9(C)のt2、t4、t6のように高レベルになると、RSフリップフロップ62はリセットされ、逆相出力端子Q-に接続された出力ライン46の信号V46はt2、t4、t6時点で高レベル(H)に転換する。これにより、PWMパルス形成回路43から図9(D)に示す低レベルのPWMパルスから成る信号V46が発生する。この信号V46の定レベルパルスの幅は出力電圧Voを一定に保つように制御される。ライン50及び53が低レベル状態で図9(D)の低レベルのPWMパルスがNOR回路47に入力すると、NOR回路47から図9(G)に示す正のPWMパルスからなるゲート制御信号Vgが得られ、これがスイッチング素子3のゲート(制御端子)に供給され、t1〜t2、t3〜t4、t5〜t6においてスイッチング素子3がオンになる。
過電流検出回路と呼ぶこともできる過電流保護回路48は、過電流検出比較器64と、この負入力端子に接続された過電流基準電圧源65とから成る。過電流検出比較器64の正入力端子は電流検出信号Viのライン45に接続され、その負入力端子は過電流基準電圧源65に接続され、その出力ライン64aはOR回路61に接続されている。スイッチング素子3の電流に対応する電流検出信号Viが過電流基準電圧源65の過電流基準電圧(過電流閾値)Voiを横切ると、過電流検出比較器64の出力ライン64aにトリガ信号が発生し、このトリガ信号がOR回路61を介してRSフリップフロップ62のリセット端子Rに供給され、RSフリップフロップ62はリセット状態に転換し、スイッチング素子3がオフに転換する。過電流基準電圧Voiは、図9(B)に示すように負荷10が正常状態の時に電流検出信号Viが横切らないように第2の帰還制御電圧Vfbよりも高く設定され、負荷10が短絡状態又は低インピーダンス状態の時に電流検出信号Viが横切るように設定されている。なお、負荷10が短絡状態又は低インピーダンス状態になると出力電圧Voが低下するので、第2の帰還制御電圧Vfbは過電流基準電圧Voiよりも高くなり、電流検出信号Viが第2の帰還制御電圧Vfbを横切らなくなり、この代わりに電流検出信号Viが過電流基準電圧Voiを横切り、RSフリップフロップ62のリセット信号が過電流検出比較器64から得られる。これにより、スイッチング素子3のオン幅が制限される。
最大オン幅制限回路49は、三角波発生コンデンサ66と、この充電回路67と、最大オン幅制限パルス形成用比較器68と、基準電圧源69と、リセット用トランジスタ70とから成り、最大オン幅制限パルスを周期的に発生する。三角波発生コンデンサ66の一端は定電流化回路から成る充電回路67を介して直流電源端子17aに接続され、他端はグランドに接続されている。直流電源端子17aは図1の第2の制御電源15の出力ライン17に接続されている。最大オン幅制限パルス形成用比較器68の一方の入力端子(正端子)は三角波発生コンデンサ66の一端に接続され、他方の入力端子(負端子)は基準電圧源69に接続され、出力ライン50は図1のNOR回路47に接続されている。リセット用トランジスタ70は三角波発生コンデンサ66に並列に接続され、このベース(制御端子)はクロック発生器63に接続されている。三角波発生コンデンサ66の電圧が基準電圧源69の基準電圧よりも高くなると、図9のt2´〜t3、t4´〜t5に示すように最大オン幅制限パルス形成用比較器68の出力ライン50の電圧V50が高レベルになる。最大オン幅制限パルス形成用比較器68の出力ライン50の電圧V50は図9(E)に示すようにt1〜t2´、t3〜t4´で低レベルになる。トランジスタ70が図9(A)のクロックに応答してオンになると、三角波発生コンデンサ66が放電され、この電圧は零になる。リセット用トランジスタ70がオフになると、三角波発生コンデンサ66が徐々に充電され、この電圧は傾斜を有して増大する。三角波発生コンデンサ66の電圧が基準電圧源69の基準電圧よりも低い期間はPWMパルスの出力を許す期間であり、三角波発生コンデンサ66の電圧が基準電圧源69の基準電圧よりも高い期間はPWMパルスの出力を禁止する期間である。従って、図1のNOR回路47から出力される図9(G)に示す制御信号VgのPWMの最大オン幅は、t1〜t2´、t3〜t4´に制限される。
図4に示す過負荷保護制御回路51は第1、第2及び第3の定電流化回路71、84,104を有する。第1及び第2の定電流化回路71、84は、オートリスタート開始を検出することが可能な時に帰還制御電圧(VFB)を高めるように機能するオートリスタート開始検出用定電流化電流を帰還制御電圧形成回路34に供給するオートリスタート開始検出用定電流化回路として機能する。第3の定電流化回路104はラッチオフ開始検出用定電流化回路と呼ぶこともできるものであり、オートリスタート開始を示す信号に応答して帰還制御電圧VFBをオートリスタート開始検出時よりも高めるように機能するラッチオフ開始検出用定電流化電流を帰還制御電圧形成回路34に供給する。
図4から明らかなように第1の定電流化回路71は第2の制御直流電圧Vregが供給されるライン54と帰還制御電圧VFBのライン52との間に第1のスイッチとしての過負荷状態検出開始トランジスタ72と逆流阻止ダイオード73とを介して接続され、第1の電流I1を供給する。
図6に第1の定電流化回路71が詳しく示されている。この第1の定電流化回路71は、ライン54と電流出力ライン74との間に接続されたトランジスタ75を有する。このトランジスタ75の抵抗値(インピーダンス値)は出力ライン74に定電流化された第1の電流I1を供給するように制御される。トランジスタ75を制御するためにトランジスタ76、77、抵抗78、79、80が設けられている。図6の第1の定電流化回路71は周知の回路であるので、詳しい説明を省略する。なお、第1の定電流化回路71は図6の回路に限定されるものでなく、定電流化された第1の電流I1を供給できるあらゆる回路に置き換えることができる。
図4において第1の定電流化回路71の出力ライン74に直列に接続されたnpnトランジスタ72を第2の制御直流電圧Vregが所定値まで立上った時にオン状態にするために、トランジスタ72のベースと第2の制御直流電圧Vregのライン54との間に抵抗81が接続され、ベースとグランド端子としての第2の直流電源端子1bとの間の抵抗82が接続されている。従って、第2の制御直流電圧Vreg が所定値まで立上がると、トランジスタ72がオンになる。トランジスタ72の出力側のライン83の電位が帰還制御電圧VFBのライン52の電位よりも高い時に、逆流阻止ダイオード73がオンになり、第1の定電流化回路71が第2の制御直流電圧Vregのライン54と帰還制御電圧VFBのライン52との間にトランジスタ72とダイオード73を介して接続される。これにより、図1に示した第1の分圧抵抗R1に対して図4の第1の定電流化回路71が並列される。
この実施例では過負荷状態の検出をより正確に実行するために第2の定電流化回路84が第2の制御直流電圧Vregのライン54とライン52との間に第2のスイッチとしての遅延スイッチ85及び逆流阻止ダイオード73を介して接続されている。第2の定電流化回路84は、図6の第1の定電流化回路71と同一な回路構成を有する。遅延スイッチ85は電源起動から所定時間経過した後にオンになる。
遅延スイッチ85を制御するための電源起動遅延回路86は、過負荷状態の検出を正確に行うためのものであって、第2の制御直流電圧Vregのライン54とグランド端子としての第2の直流電源端子1bとの間に接続され、電源起動遅延信号を出力する。この電源起動遅延回路86の出力ライン87は遅延スイッチ85の制御端子に接続されている。
なお、電源起動遅延回路86の出力で遅延スイッチ85を制御する代わりに電源起動遅延回路86と同様な出力を得ることができる起動時のソフトスタート回路の出力によって遅延スイッチ85を制御することもできる。
図7に電源起動遅延回路86の詳細が示されている。この電源起動遅延回路86は、コンデンサ88と、このコンデンサ88の充電回路としての定電流化回路89とを有する。コンデンサ88は、定電流化回路89を介して第2の制御直流電圧Vregのライン54とグランド端子としての第2の直流電源端子1bとの間に接続されているので、電源起動後に第2の制御直流電圧Vregが発生した時に徐々に充電され、コンデンサ88の両端子間電圧は徐々に高くなる。比較器90は、コンデンサ88の電圧と基準電圧源91の電圧とを比較し、コンデンサ88の電圧が基準電圧源91の基準電圧まで上昇した時に次段のRSフリップフロップにセットトリガパルスを供給する。RSフリップフロップ92がセットされると、この出力ライン87が高レベルになり、図4の遅延スイッチ85がオンになる。RSフリップフロップ92はこのリセット端子Rに接続された電源オンリセットパルス発生回路93からリセットパルスが発生するまでセット状態を保持する。従って、図4の遅延スイッチ85は所定の起動遅延時間後に継続的にオン制御される。電源オンリセットパルス発生回路93は第1の制御直流電圧Vccが供給されるライン55に接続され、第1の制御直流電圧Vccが制御回路を正常に動作させることが可能な所定値、例えば図10の第2の制御電圧基準値Vcc2又はこの近傍まで立ちあがった時に電源オンリセットパルスを発生する。なお、この電源オンリセットパルス発生回路93は実施例2及び3において過負荷保護制御回路51a、51bにも使用されている。電源オンリセットパルス発生回路93とは別に、第1の制御直流電圧Vccが例えば図10の第1の制御電圧基準値Vcc1又はこの近傍まで立下った時に電源オフリセットパルスを発生する電源オフリセットパルス発生回路を設け、電源オフリセットパルスによってDC-DCコンバータの制御回路をオフ動作させることもできる。
図4の遅延スイッチ85がオンになると、帰還制御電圧VFBのライン52に対して第1及び第2の定電流化回路71、84の両方から第1及び第2の電流I1、I2が供給される。その後、トランジスタ72がオフになると、帰還制御電圧VFBのライン52に対して第2の定電流化回路84の第2の電流I2のみが供給される。第2の電流I2は、第1の電流I1よりも小さいので、帰還制御電圧VFBの上昇速度が低下し、オートリスタート開始の検出が遅れる。これにより、過電流制限された状態でのスイッチング素子3のPWM制御は、過負荷保護回路が動作するまでの遅延時間分行うことができる。また、第2の定電流化回路84の第2の電流I2のみが供給されている期間に過負荷状態が解消すれば、スイッチング素子3の正常なPWM制御に戻る。従って、第2の定電流化回路84で比較的小さい第2の電流I2を供給することによって、一過性の過負荷による負荷10に対する電力供給の停止を防ぐことができる。
また、電源起動遅延回路86から遅延信号が出力されるまでの遅延期間に比較的大きい第1の電流I1を供給すると、起動時に出力電圧Voを迅速に安定化することができる。
第1及び第2の電流I1、I2は主としてオートリスタート開始検出に寄与しているので、これ等をオートリスタート開始検出用定電流化電流と呼ぶことができる。また、第1及び第2の定電流化回路71,84をオートリスタート開始検出用定電流化回路と呼ぶことができる。
図4に示すオートリスタート開始検出回路94は、ライン83とグランド端子としての第2の直流電源端子1bとの間の電圧に基づいてオートリスタート保護方式の保護開始を検出する機能を有する。オートリスタート保護方式の場合には、オートリスタート保護方式の保護を開始した後にもオートリスタート保護を示す信号を次のPWM制御の開始まで送出する。従って、オートリスタート開始検出回路94を、オートリスタート検出回路又はオートリスタート保護検出回路と呼ぶこともできる。本実施例のオートリスタート開始検出回路94はラッチオフ保護開始検出にも関与している。しかし、ラッチオフ保護開始検出におけるオートリスタート開始検出回路94の動作はオートリスタート開始検出におけるオートリスタート開始検出回路94の動作と同一であるので、図4及び図5おいて参照符号94で示すものがオートリスタート開始検出回路と呼ばれている。
図4のライン83の電圧はライン52の帰還制御電圧VFBからダイオード73の順方向電圧を差し引いた値である。ダイオード73の順方向電圧は(例えば0.6V)であるので、これを無視してライン83の電圧を帰還制御電圧と見なすこともできる。オートリスタート開始検出回路94の出力ライン95は、ライン96とOR回路(論理和回路)97とライン53とを介して図1のNOR回路47に接続されている。従って、オートリスタート開始検出回路94の出力ライン95が高レベルになると、スイッチング素子3がオフ状態に転換し、スイッチング素子3を含むDC―DCコンバータ及び負荷10が過負荷状態から保護される。
図5にオートリスタート開始検出回路94が詳しく示されている。このオートリスタート開始検出回路94は、帰還制御電圧(VFB)が所定のオートリスタート閾値電圧(Vr1)よりも高くなった時にオートリスタート保護方式による過負荷保護の開始を示す信号を出力するものであって、オートリスタート閾値電圧(Vr1)を有している定電圧素子としての第1のツェナーダイオード98と、2つの抵抗99、100と、トランジスタ101と、NOT回路(反転回路)102とから成る。第1のツェナーダイオード98のカソードはライン83と逆流阻止ダイオード73とを介して帰還制御電圧VFBのライン52に接続され、そのアノードは抵抗99を介してグランド側の第2の直流電源端子1bに接続されている。npnトランジスタの101のベースは第1のツェナーダイオード98のアノードに接続され、そのエミッタはグランド側の第2の直流電源端子1bに接続、そのコレクタは抵抗100を介して第2の制御直流電圧Vregのライン54に接続されている。NOT回路102はトランジスタ101のコレクタに接続されている。
ライン52の帰還制御電圧VFBが所定値(オートリスタート閾値電圧Vr1)よりも高くなると、第1のツェナーダイオード98が導通し、トランジスタ101のベース電位が高くなる。これにより、トランジスタの101がオンになり、このコレクタ電位が低レベルになる。この結果、NOT回路102の出力はオートリスタート開始を示す高レベルになる。なお、NOT回路102は所定の閾値よりも高い電圧が入力した時に一定電圧レベルの高レベル出力を送出する波形整形機能及び比較機能を有している。NOT回路102の高レベル出力は、ライン95、96、OR回路97及びライン53を介して図1のNOR回路47に送られ、スイッチング素子3のオン・オフ動作の停止に使用される。これにより、オートリスタート方式の過負荷保護動作を開始することができる。もし、電圧制限用ツェナーダイオード133が接続されている場合はオートリスタート方式の過負荷保護動作のみが生じる。このオートリスタート方式の過負荷保護の場合には、NOT回路102の高レベル出力状態は図10のt4時点、t7時点まで継続する。図10のt4時点、t7時点になると第1の制御直流電圧Vccが第1の制御電圧基準値Vcc1よりも低くなるので、第2の制御電源15の出力ライン17の第2の制御直流電圧Vregが零になる。これにより、図10のt4〜t5期間、t7〜t8期間においてもスイッチング素子3のオン・オフ動作の停止が継続される。図10のt5時点、t8時点になると第2の制御電源15の出力ライン17に第2の制御直流電圧Vregが発生し、PWMパルスによるスイッチング素子3のオン・オフ動作が再開する。逆に、電圧制限用ツェナーダイオード133が接続されていない場合には、オートリスタート開始検出時点から所定時間経過後にラッチオフ方式の過負荷保護動作が生じる。
ラッチオフ方式の過負荷保護を行うために、図4に概略的に示すようにAND回路(論理積回路)103、ラッチオフ開始検出用定電流化回路としての第3の定電流化回路104、第3のスイッチ105、ラッチオフ開始検出回路106、ラッチオフ保持回路107、及びNOT回路108が設けられている。
AND回路103の一方の入力端子はオートリスタート開始検出回路94に接続され、他方の入力端子はNOT回路108を介してラッチオフ保持回路107の出力ラインに接続されている。従って、ラッチオフ保持回路107の出力がラッチオフ方式の過負荷保護を示していない低レベルの時に、オートリスタート開始検出回路94からオートリスタート方式の過負荷保護を示す高レベル出力が発生すると、AND回路103の出力が高レベルになり、第3のスイッチ105がオンになり、第3の定電流化回路104が第2の制御直流電圧Vccのライン55と帰還制御電圧VFBのライン52との間に接続され、第3の電流I3がライン52に供給される。第3のスイッチ105は、オートリスタート開始が検出された時からラッチオフ開始が検出されるまでの期間にオンになる。
図8に第3の定電流化回路84が詳しく示されている。この第3の定電流化回路84は、2つのトランジスタ111、112と、ツェナーダイオード113と、4つの抵抗114、115、116、117とから成る。pnpトランジスタ111のエミッタは抵抗114を介して第1の制御直流電圧Vccのライン55に接続され、このコレクタは第3の電流I3の出力ライン109に接続されている。ツェナーダイオード113のカソードはVccのライン55に接続され、アノードはトランジスタ111のベースに接続され且つ抵抗115とトランジスタ112を介してグランド側の第2の直流電源端子1bに接続されている。第3の定電流化回路84は周知の回路であるので、この詳しい動作説明を省略する。なお、第3の電流I3は第2の電流I2よりも大きく設定されている。
図4において、ラッチオフ開始検出回路106が帰還制御電圧VFBのライン52とグランド側の第2の直流電源端子1bとの間に接続されている。このラッチオフ開始検出回路106は、帰還制御電圧VFBがラッチオフ閾値電圧Vr2よりも高くなった時にラッチオフ方式による過負荷保護の開始を示す信号を出力する。図5において点線で囲んで示されているラッチオフ開始検出回路106は、第2のツェナーダイオード118と抵抗119とから成る。第2のツェナーダイオード118のカソードはVFBのライン52に接続され、アノードは抵抗119を介してグランド側の第2の直流電源端子1bに接続されている。帰還制御電圧VFBがラッチオフ閾値電圧Vr2よりも高くなると、第2のツェナーダイオード118が導通し、ラッチオフ方式による過負荷保護の開始を示す高レベル信号がラッチオフ開始検出回路106から出力される。
図4においてラッチオフ方式による過負荷保護を保持するためのラッチオフ保持回路107が第1の制御直流電圧Vccのライン55とグランド側の第2の直流電源端子1bとの間に接続されている。このラッチオフ保持回路107はラッチオフ保持信号をライン120を介してOR回路97に送り、且つライン121とNOT回路108とを介してAND回路103にも送る。
図5において点線で囲んで例示されているラッチオフ保持回路107は、4つのトランジスタ122、123、124、125と、1つのNOT回路126と、6個の抵抗127、128、129、130、131、132とから成る。npnトランジスタ122のベースは第2のツェナーダイオード118のアノードに接続され、エミッタはグランド側の第2の直流電源端子1bに接続されているので、第2のツェナーダイオード118が導通すると、トランジスタ122がオンになる。トランジスタ122のコレクタは抵抗127、128を介してVccのライン55に接続されている。pnpトランジスタ123のベースは抵抗127、128の相互接続点に接続され、エミッタはVccのライン55に接続されている。この結果、npnトランジスタ122がオンになると、pnpトランジスタ123もオンになる。pnpトランジスタ124のエミッタはVccのライン55に接続され、コレクタは抵抗129、130を介してグランド側の第2の直流電源端子1bに接続され且つトランジスタ123のコレクタにも接続されている。Vccのライン55とグランド側の第2の直流電源端子1bとの間に抵抗131、132とnpnトランジスタ125との直列回路が接続されている。pnpトランジスタ124のベースは抵抗131、132の相互接続点に接続されている。npnトランジスタ125のベースは抵抗129、130の相互接続点に接続され、エミッタはグランド側の第2の直流電源端子1bに接続され、コレクタは抵抗131、132を介してVccのライン55に接続されている。この保持回路107における入力段のトランジスタ122がオンになると、トランジスタ123、125もオンになる。トランジスタ125がオンになると、トランジスタ124もオンになる。トランジスタ124、125はサイリスタと等価な動作をする接続であるので、入力段のトランジスタ122がオフになった後もトランジスタ124、125のオンが継続する。NOT回路126はトランジスタ125のコレクタに接続されているので、トランジスタ125がオンになってコレクタが低レベルになると、NOT回路126の出力は高レベルになる。NOT回路126から出力された高レベルのラッチオフを示す信号はライン120とOR回路97とライン53とを介して図1のNOR回路47に入力する。これにより、スイッチング素子3のオン・オフ動作が停止する。また、NOT回路126から出力された高レベルのラッチオフを示す信号はライン121とNOT回路108とを介してAND回路103に入力する。この結果、AND回路103の出力は低レベルに転換し、スイッチ105がオフになり、第3の定電流化回路103からの第3の電流I3の供給が停止する。
なお、図4及び図5におけるAND回路103とNOT回路108とを一体化して第1の入力が非反転、第2の入力が反転型のAND回路とすることができる。また、ラッチオフ保持回路107のトランジスタ122、123、抵抗127,128をラッチオフ開始検出回路106に含めて示すこともできる。
図4及び図5に示す過負荷保護制御回路51は、回路構成の僅かな変形によってオートリスタート方式の過負荷保護制御回路とラッチオフ方式の過負荷保護制御回路とを得ることができるという特徴を有する。帰還制御電圧VFBを制限するための電圧制限手段として電圧制限用ツェナーダイオード133を図4及び図5において点線で示すようにVFBのライン52とグランド側の第2の直流電源端子1bとの間に接続すると、オートリスタート方式の過負荷保護制御回路が得られる。逆に、電圧制限用ツェナーダイオード133を接続しないと、ラッチオフ方式の過負荷保護制御回路が得られる。
本実施例においては、第2の制御電源15と、発光ダイオード35及びホトトランジスタ38を除く帰還制御電圧形成回路34と、PWMパルス形成回路43と、NOR回路47と、過電流保護回路48と、最大オン幅制限回路49と、過負荷保護制御回路51と、電圧制限用ツェナーダイオード133とが半導体集積回路で構成されている。電圧制限用ツェナーダイオード133が予め接続されている場合においてラッチオフ方式の過負荷保護制御回路を得る時には、電圧制限用ツェナーダイオード133を開放してラッチオフ方式の過負荷保護制御回路から電気的に分離する。これにより、量産した過負荷保護制御回路をオートリスタート方式の過負荷保護制御回路とラッチオフ方式の過負荷保護制御回路との両方に使用することができる。この結果、オートリスタート方式とラッチオフ方式との両方が要求される場合において、2種類のDC−DCコンバータの制御回路を用意する必要がなく、DC−DCコンバータのコストの低減を図ることができる。
なお、図4及び図5の電圧制限用ツェナーダイオード133を有さないラッチオフ方式の過負荷保護制御回路を備えた半導体集積回路を量産し、オートリスタート方式の過負荷保護制御回路を備えた半導体集積回路が要求された時に電圧制限用ツェナーダイオード133を図4及び図5に示すように接続することもできる。
(オートリスタート保護動作)
次に、図10を参照してオートリスタート保護方式の動作を説明する。オートリスタート保護方式の過負荷保護を実行し、ラッチオフ保護方式の過負荷保護を実行しない場合には、図4及び図5に示すように電圧制限用ツェナーダイオード133をVFBのライン52とグランド側の第2の直流電源端子1bとの間に接続する。
負荷10が正常状態(非過負荷状態)の時には、出力電圧Voの異常低下はない。出力電圧Voが正常に保たれている時には、ライン52の帰還制御電圧VFBがオートリスタート閾値電圧Vr1に達しない比較的低い値に保たれている。PWMパルス形成回路43は第2の分圧点P2の帰還制御電圧Vfbに制御されたパルス幅を有するPWMパルスを形成し、スイッチング素子3をオン・オフ制御する。
なお、負荷10が正常状態の場合は、図4及び図5の第1及び第2の定電流化回路71、84から第1及び第2の電流I1、I2がバイアス電流としてライン52に供給される。従って、帰還制御電圧VFBは発光ダイオード36の光出力に対応するホトトランジスタ38の電流成分に第1及び第2の電流I1、I2のバイアス成分を加算したものに基づいて決定される。
負荷10が過負荷状態になると、出力電圧Voが低下し且つトランス2の1次巻線N1、スイッチング素子3及び電流検出抵抗7を流れる電流が増大する。過電流保護回路48において過電流検出信号Viが過電流基準電圧Voiよりも高くなったことが検出されると、図2に示すRSフリップフロップ62がリセットされ、ライン46の出力信号が高レベルになるので、NOR回路47の出力が低レベルになり、スイッチング素子3がオフに転換する。即ち、出力電圧Voの低下によって図9(B)に示すレベルよりも高くなった帰還制御電圧Vfbを電流検出信号Viが横切る前にスイッチング素子3は強制的にオフになる。これにより、トランス2に蓄積されるエネルギーが制限され、出力電圧Voは定格値まで上昇しない。また、負荷10に流れる出力電流Ioの増大が抑制される。
過負荷によって出力電圧Voが低下すると、発光ダイオード36の光出力も低下し、ホトトランジスタ38の抵抗が正常時よりも高くなる。この結果、帰還制御電圧VFBは正常時よりも上昇する。また、第2の分圧点P2の帰還制御電圧Vfbも高くなる。PWMパルス形成回路43の比較器60はPWMパルスの幅を広げるための出力を発生する。しかし、過電流状態が解消されていなければ、過電流保護回路48によって再びPWMパルスの幅即ちスイッチング素子3のオン幅が制限される。
上述のような過電流状態において帰還制御電圧VFBが図4及び図5のトランジスタ72のベース・エミッタ間を逆バイアスするレベルまで上昇すると、このトランジスタ72はオフになり、第1の定電流化回路71からの第1の電流(バイアス電流)I1の供給が停止する。しかし遅延スイッチ85は既にオンになっているので、第2の定電流化回路84からの第2の電流I2の供給は継続する。本実施例において第2の定電流化回路84の第2の電流I2は第1の定電流化回路71の第1の電流I1よりも大幅に小さい値(例えば20μA)に設定されている。第1の定電流化回路71から十分に大きい第1の電流I1が供給されている時には、出力電圧Voの変動によってホトトランジスタ38の電流の変動があっても、帰還ネットワークのコンデンサ40、42が迅速に充電され、帰還制御電圧VFBは少ない遅れで出力電圧Voに対して比較的良好に追従する。しかし、第1の定電流化回路71からの第1の電流I1の供給が無くなり、第2の定電流化回路84から比較的小さい第2の電流I2のみが供給される状態になると、コンデンサ40,42の充電時間が長くなり、帰還制御電圧VFBは、図10(A)のt2〜t3区間に示すように正常負荷時よりもゆっくりと上昇し、帰還制御電圧VFBがオートリスタート閾値電圧Vr1に達するまでの時間が長くなる。従って、比較的小さい第2の電流I2を供給する第2の定電流化回路84は、オートリスタート開始の遅延検出に使用されている。図10(B)に示すように帰還制御電圧VFBがオートリスタート閾値電圧Vr1に達するまでの期間(t2〜t3)には、スイッチング素子3がPWMパルスによってオン・オフ制御される。このため、図10(C)に示すように第1の制御直流電圧Vccは正常値Vcc2(12V)に保たれる。
コンデンサ40、42が第2の電流I2で徐々に充電され、図10(A)に示すように帰還制御電圧VFBがt3時点でオートリスタート閾値電圧Vr1(6.6V)に達すると、図5に示すオートリスタート開始検出回路94の第1のツェナーダイオード98が導通する。オートリスタート閾値電圧Vr1 は、ツェナーダイオード98のツェナー電圧VZDとトランジスタ101のベース・エミッタ間電圧VBEとの和VZD+VBEに設定されている。ベース・エミッタ間電圧VBEがツェナー電圧VZDよりも大幅に小さい時には、ツェナー電圧VZDをオートリスタート閾値電圧Vr1と見做すこともできる。なお、図10のt3時点よりも前に過電流状態又は過負荷状態が解消すると、第1のツェナーダイオード98が導通する前にDC−DCコンバータは正常動作に戻る。従って、第2の定電流化回路84によるオートリスタート開始の遅延時間は、一過性の過負荷によるスイッチング素子3のオン・オフ制御の停止に寄与する。
図10のt3時点で帰還制御電圧VFBがオートリスタート閾値電圧Vr1に達し、第1のツェナーダイオード98がオンになると、トランジスタ101もオンになり、NOT回路102の出力がオートリスタート開始を示す高レベルになり、既に説明したように図1のスイッチング素子3のオン・オフ制御が停止する。同時にAND回路103の出力が高レベルになり、第3のスイッチ105がオンになり、第3の定電流化回路103から第3の電流I3がライン52に供給される。第3の定電流化回路103は比較的高い第1の制御直流電圧Vccのライン55に接続され且つ第2の電流I2よりも大きい第3の電流I3を供給するので、帰還制御電圧VFBは急激に上昇する。しかし、オートリスタート動作させるために電圧制限用ツェナーダイオード133が接続され、この電圧制限用ツェナーダイオード133の制限電圧VZ(例えば8.2V)がオートリスタート閾値電圧Vr1とラッチオフ閾値電圧Vr2との間に設定されていると、帰還制御電圧VFBがラッチオフ閾値電圧Vr2に達する前に制限電圧Vzに制限され、ラッチオフ保護方式に従う動作は生じない。これを図10(A)のt3〜t4に示す。
図10のt3時点でスイッチング素子3のオン・オフ動作が停止すると、図1のトランス2の3次巻線N3へのエネルギーの供給も停止し、第1の制御電源用コンデンサ13から得られる第1の制御直流電圧Vccが図10(C)のt3〜t4に示すように徐々に低下する。第1の制御直流電圧Vccがスイッチング素子3の制御回路のカットオフ電圧Vcc1まで低下すると、第2の制御直流電圧Vregがゼロになり、トランジスタ72がオフになり、第1のツエナーダイオード98もオフになり、この結果として、第3のスイッチ105もオフになる。これにより、帰還制御電圧VFBがオートリスタート閾値電圧Vr1よりも低下する。スイッチング素子3は、図10のt3〜t4期間、t6〜t7期間のみでなく、第2の制御直流電圧Vregがゼロのt4〜t5期間、t7〜t8期間においてオンオフ動作(PWM動作)を停止している。第2の制御直流電圧Vregがゼロのt4〜t5期間、t7〜t8期間においては、第1の制御電源用コンデンサ13の消費電力が減るために、起動抵抗14を介して第1の制御電源用コンデンサ13が充電され、第1の制御直流電圧Vccが徐々に増大する。第1の制御直流電圧Vccがスイッチング素子3の制御回路を動作させることが可能な電圧Vcc2(例えば12V)に達すると、第2の制御電源15から第2の制御直流電圧Vregの供給が開始し、再びスイッチング素子3のPWM制御が開始する。その後、過電流状態が解消していなければ図10のt1〜t5期間、t5〜t8期間と同一の動作が繰返して生じる。図10においてスイッチング素子3のPWM制御はt2〜t3区間、t5〜t6区間等で間欠的に実行される。本願では、図10(B)に示すスイッチング素子3のPWMパルスによる間欠制御をオートリスタート保護方式の過負荷保護制御と呼んでいる。
もし、過負荷状態が解消されると、スイッチング素子3の正常なオン・オフ動作が開始する。過負荷状態が解消しない場合には、図10に示すオートリスタート動作が繰返して継続する。オートリスタート動作が継続しても、過電圧保護回路48によってスイッチング素子3の最大電流値(振幅)が制限されているので、スイッチング素子3を含むDC−DCコンバータ及び負荷10は保護されている。負荷10の短絡等の重度の過負荷状態でない場合には、オートリスタート保護方式の過負荷保護回路で十分なことが多い。短絡等の重度の過負荷の場合にはオートリスタート方式の保護は、ラッチオフ保護方式の保護に比べて劣るが、出力電流の瞬時変動の大きい負荷の場合に、オートリスタート保護方式の保護は、電力供給を継続できる点でラッチオフ保護方式の保護に比べて優れている。
(ラッチオフ保護動作)
図11を参照してラッチオフ保護方式の過負荷保護動作を説明する。ラッチオフ保護方式の過負荷保護の場合には、図4、及び図5に示す電圧制限用ツェナーダイオード133をライン52とグランド側の第2の直流電源端子1bとの間に接続しない過負荷保護制御回路51を構成する。
図11の横軸は時間tを示し、縦軸は帰還制御電圧VFBを示している。今、t2時点で過負荷状態即ち過電流状態が生じれば、図10のオートリスタート保護方式の場合と同様に過電流保護回路48が動作し、スイッチング素子3に流れる電流の最大値(ピーク値)が過電流保護基準電圧Voiに制限され、PWMパルス幅が制限される。過負荷状態の時には、出力電圧Voが低下するので、この出力電圧Voに反比例的に帰還制御電圧VFBは上昇し、過電流保護基準電圧Voiよりも高くなる。帰還制御電圧VFBが図11の基準電圧Vroよりも高くなると、図4及び図5のトランジスタ72がオフになり、第1の定電流化回路71からの第1の電流I1の供給が停止し、第2の定電流化回路84からの第2の電流I2のみが供給される。図11のt2〜t3区間では、図10のt2〜t3区間と同一の過電流保護動作が生じる。オートリスタート保護方式の場合と同様に、図11のt3時点で帰還制御電圧VFBがオートリスタート閾値電圧Vr1に達すると、オートリスタート開始検出回路94から高レベルのオートリスタート開始を示す信号が出力され、オートリスタート保護方式の場合と同様にスイッチング素子3のオン・オフ動作が停止する。同時に図4及び図5に示す第3のスイッチ105がオンになり、第3の定電圧化回路103から第3の電流I3がライン52に供給される。この第3の定電流化回路103からの第3の電流I3の供給開始もオートリスタート方式と同一である。ラッチオフ保護方式とオートリスタート保護方式とで異なる点は、ラッチオフ保護方式の過負荷保護制御回路51は電圧制限用ツェナーダイオード133を有さないので、帰還制御電圧VFBの上昇がクランプされずに上昇してラッチオフ閾値電圧Vr2を横切ることである。図11のt4時点で帰還制御電圧VFBがラッチオフ閾値電圧Vr2を横切ると、図5の第2のツェナーダイオード118が導通してラッチオフ開始を示す信号が得られる。ラッチオフ開始検出回路106からラッチオフ開始を示す信号が得られると、これがラッチオフ保持回路107で保持され、ラッチオフ保持回路107から継続してラッチオフ指令を示す高レベル信号が得られる。ラッチオフ保持回路107からラッチオフ指令を示す信号が得られると、既に説明したようにスイッチング素子3のオン・オフ動作の停止が継続する。t4時点で保持回路107からラッチオフ指令が発生すると、既に説明したようにAND回路103の出力が低レベルになり、スイッチ105がオフになり、第3の定電流化回路104からの第3の電流I3のライン52に対する供給が停止する。図10のオートリスタート保護方式の場合と同様に第1の制御電源用コンデンサ13から得られる第1の制御直流電圧Vccが制御回路を維持できる値に保たれている間は帰還制御電圧VFBが比較的高い値に保たれるが、第1の制御直流電圧Vccがt5時点で制御回路の動作を維持できなくなると、帰還制御電圧VFBが低下し、帰還制御電圧VFBは零になる。しかし、制御回路による帰還制御動作が停止しても、抵抗14を介してコンデンサ13の充電電流が流れるので、第1の制御直流電圧Vccは零にならず、ラッチオフ保持回路107のラッチ動作は継続する。DC−DCコンバータに対する直流電圧の供給をオフにすると、第1の制御直流電圧Vccが零になり、ラッチオフ保持回路107のラッチオフ指令の保持も解除される。
本実施例は次の効果を有する。
(1)帰還制御電圧VFBを制限する電圧制限ツェナーダイオード133を接続すると、オートリスタート保護方式の保護となり、接続しないとラッチオフ保護方式の保護になる。従って、共通の過負荷保護回路51をオートリスタート保護方式とラッチオフ保護方式との両方に使用することができ、DC−DCコンバータの制御回路のコストの低減を図ることができる。
(2) 第1、第2及び第3の定電流化回路71,84、104を設け、これ等を選択的に使用することによってオートリスタート開始及びラッチオフ開始を容易且つ正確に検出することができる。
(3) 第1及び第2の定電流化回路71,84は第2の制御直流電圧Vregのライン54に接続し、第3の定電流化回路104を第2の制御直流電圧Vregよりも高い第1の制御直流電圧Vccのライン55に接続したので、ラッチオフ保護方式の場合に、ラッチオフの検出を遅延して行い、誤動作を防止することができる。
(4) 電源起動遅延回路86を設け、起動後に第2のスイッチとしての遅延スイッチ85をオンにして第2の定電流化回路84から第2の電流I2を供給するので、起動期間における帰還制御電圧VFBの急激な上昇によるオートリスタート開始の誤検出を防ぐことができる。
(5) ラッチオフ保持回路107は、第1の制御直流電圧Vccのライン55に接続されているので、スイッチング素子3のオフ時においても動作を継続することができる。即ち、ライン55は起動抵抗14を介して第1の直流電源端子1aに接続されているので、スイッチング素子3のオフ期間であっても第1の制御直流電圧があり、保持回路107の電源として好適である。
(6)第1及び第2の定電流化回路71、84は逆流阻止ダイオード73によって第3の定電流化回路104から分離されているので、ラッチオフ保護とオートリスタート保護を選択して行うことが可能になる。
次に、図12〜図14を参照して実施例2のDC−DCコンバータの過負荷保護制御回路51aを説明する。なお、実施例2のDC−DCコンバータにおける過電圧保護制御回路51a以外の部分は実施例1と同一であるので、この説明を省略し、実施例2の説明においても必要に応じて図1〜図11を参照する。
図12の過負荷保護制御回路51aは、図1に示すPWMパルス形成回路43等と共に半導体集積回路で構成されている。この過負荷保護制御回路51aは、図5の過負荷保護制御回路51から第3の定電流化回路103、第3のスイッチ105、オートリスタート開始検出回路94、逆流阻止ダイオード73、AND回路103、及びNOT回路108を省き、これ等の代わりにラッチオフ開始検出回路106aとラッチオフ判定回路106bと過負荷保護制御信号形成回路140とを設けたものに相当する。図12において新たに設けられた回路106a、106b、140以外は図5と同一に形成されているので、共通する部分に同一の参照符号を付し、これ等の説明を省略する。
図12のラッチオフ開始検出回路106aは、図5のラッチオフ開始検出回路106と同様な機能を有し、ライン52の帰還制御電圧VFBが図10及び図11に示すラッチオフ閾値電圧Vr2よりも高くなった時に高レベル出力を発生するように構成されている。即ち、ラッチオフ開始検出回路106aは、図5と同様にVFBのライン52とグランド側の第2の直流電源端子1bとの間に接続されたツェナーダイオード118と抵抗119との直列回路を有し、更に、抵抗150とnpnトランジスタ151とNOT回路152とを有する。トランジスタ151のベースはツェナーダイオード118のアノードに接続され、エミッタはグランド側の第2の直流電源端子1bに接続され、コレクタは抵抗150を介してVreg のライン54に接続されている。NOT回路152はトランジスタ151のコレクタに接続されている。従って、帰還制御電圧VFBがラッチオフ閾値電圧Vr2よりも高くなると、ツェナーダイオード118が導通し、トランジスタ151がオンになり、NOT回路152の出力ライン153の電圧V153が高レベル(H)になる。ライン153の電圧V153はラッチオフ判定回路106bに送られると共にライン154を介して過負荷保護制御信号形成回路140にも送られる。
ラッチオフ過負荷保護判定回路106bは、ラッチオフ開始検出回路106aの出力と過負荷保護制御信号形成回路140の出力とに基づいてラッチオフ制御すべきであるか否かを判定するものであって、AND回路155と2つの抵抗156,157とから成る。AND回路155の一方の入力端子はライン153を介してラッチオフ開始検出回路106aのNOT回路152に接続され、この他方の入力端子はライン161を介して過負荷保護制御信号形成回路140に接続されている。このAND回路155は2つの入力が同時に高レベルの時にラッチオフ制御を示す高レベル信号を出力する。2つの抵抗156、157の直列回路はAND回路155の出力端子とグランド側の第2の直流電源端子1bとの間に接続されている。2つの抵抗156,157の相互接続点はトランジスタ122のベースに接続されている。従って、AND回路155がラッチオフ制御の開始を判定した時にトランジスタ122がオンになる。トランジスタ122を含む図12のラッチオフ保持回路107は図5で同一符号で示すものと同一であるので、ラッチオフを示すAND回路155の高レベル出力はラッチオフ保持回路107で保持され、NOT回路126の出力ライン120も高レベルになる。
過負荷保護制御信号形成回路140は、 過電流保護回路48から過電流検出信号が得られているか又はスイッチング素子3が最大オン幅で制御され且つラッチオフ開始検出回路106aからラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示していない信号が得られている時に第1の所定時間T1を計測し、第1の所定時間T1の計測終了時に計測終了信号を出力し、過電流保護回路48から過電流検出信号が得られているか又はスイッチング素子3が最大オン幅で制御され且つラッチオフ開始検出回路106aからラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示す信号が得られている時に第1の所定時間T1よりも長い第2の所定時間T2を計測し、前記第2の所定時間T2の計測終了時に計測終了信号を出力するタイマー手段としてのカウンタ144と、タイマー手段から得られた第1の所定時間T1の計測終了信号又は第2の所定時間T2の計測終了信号に応答してスイッチング素子3をオフ制御する信号を発生する過負荷保護制御信号出力回路としてのRSフリップフロップ145とを有する。更に詳しくは、過負荷保護制御信号形成回路140は、オートリスタート保護方式及びラッチオフ保護方式の過負荷保護制御を実行するためのものであって、OR回路141とRSフリップフロップ142とAND回路143とカウンタ144と過負荷保護制御信号出力回路としてのRSフリップフロップ145と最大オン幅判定手段149とから成る。なお、過負荷保護制御信号形成回路140からRSフリップフロップ145を除いた部分を、タイマー手段と呼ぶこともできる。
タイマー手段を構成するカウンタ144は、図1及び図2の過電流保護回路48から得られた電流検出信号Viが過電流基準電圧Voiに達したことを示す信号及びラッチオフ開始検出回路106aから得られたラッチオフによる過負荷保護の開始を示していない信号とPWMパルス形成回路43から得られるPWM信号に同期したクロックパルスCLKに応じて第1の所定時間T1を計測し、第1の所定時間T1の計測終了時に計測終了信号を出力するか、又は過電流保護回路48から得られた電流検出信号Viが過電流基準電圧Voiに達したことを示す信号及びラッチオフ開始検出回路106aから得られたラッチオフによる過負荷保護の開始を示す信号に応答して第1の所定時間T1よりも長い第2の所定時間T2を計測し、第2の所定時間T2の計測終了時に計測終了信号を出力する。
過負荷保護制御信号出力回路としてのRSフリップフロップ145は、カウンタ144から得られた第1の所定時間T1の計測終了信号又は第2の所定時間T2の計測終了信号に応答してスイッチング素子3をオフ制御する信号を発生し、電源オンリセットパルス発生回路93から得られた電源オンリセットパルスに応答してスイッチング素子3をオフ制御する信号の発生を終了させるものである。
この実施例2のRSフリップフロップ145をリセットするために図7に示す電源オンリセットパルス発生回路93が兼用されている。電源オンリセットパルス発生回路93は既に説明したように、第1の制御電源電圧Vccがスイッチング素子3のオン・オフ制御を行うことが可能なレベルVcc2まで上昇した時に電源オンリセットパルスを発生する。なお、図7に示す電源オンリセットパルス発生回路93を兼用しないで過負荷保護制御信号形成回路140専用の電源オンリセットパルス発生回路を設けることもできる。
過負荷保護制御信号出力回路145から得られたスイッチング素子3をオフ制御する信号とラッチオフ開始検出回路106aを介してラッチオフ保持回路107から得られたラッチオフによる過負荷保護を示す信号とのいずれにも応答してスイッチング素子3をオフに制御するオフ制御手段としてOR回路97、図1のNOR回路47等が設けられている。
(オートリスタート保護方式)
オートリスタート保護方式の過負荷保護を、図13を参照して説明する。実施例2のDC−DCコンバータをオートリスタート方式で過負荷保護する場合には、図4及び図5と同様な帰還制御電圧VFBを制限するための電圧制限用ツェナーダイオード133を、図12において点線で示すようにVFBのライン52とグランド側の第2の直流電源端子1bとの間に接続する。帰還制御電圧制限用ツェナーダイオード133の電圧Vzはラッチオフ開始検出ツェナーダイオード118のツェナー電圧よりも低い。このため、帰還制御電圧VFBが電圧制限用ツェナーダイオード133よりも高くなろうとしても、電圧制限用ツェナーダイオード133が導通するので、ラッチオフ開始検出ツェナーダイオード118は導通しない。従って、オートリスタート保護方式の場合には、ラッチオフ開始検出回路106aの出力は常に低レベルで(L)である。
図12の過負荷保護制御信号形成回路140のOR回路141の一方の入力端子はライン64bを介して図2の過電流保護回路48の比較器(CP)64の出力端子に接続され、他方の入力端子は最大オン幅判定手段149に接続されている。最大オン幅判定手段149は図9(D)に示す低レベルのPWMパルスと図9(E)に示す最大オン幅制限パルスとに基づいて図9(G)のPWMパルスが最大オン幅を有しているか否かを判定するものであって、反転回路(NOT回路)149aと微小遅延回路149bとAND回路149cとから成る。遅延回路149bは図9(E)の最大オン幅制限信号V50のパルス幅よりも短い遅延微小を得るものである。AND回路149cの一方の入力端子はライン50aを介して図2の最大オン幅制限回路49の比較器68の出力端子に接続され、他方の入力端子は反転回路(NOT回路)149aと微小遅延回路149bとを介して図2のフリップフロップ62の出力ライン46aに接続されている。この最大オン幅判定手段149は図9(D)の信号V46を反転させ且つ微小遅延させた信号と図9(E)の最大オン幅制限信号V50とが同時に高レベルになった時に高レベル出力を発生し、これをOR回路141を介してフリップフロップ142に送る。なお、反転回路149aをAND回路149cと一体に構成すること、又は反転回路149aを微小遅延回路149bと一体に構成することもできる。
OR回路141の出力は次段のRSフリップフロップ142のセット入力端子に接続されており、電流検出信号Viが過電流基準電圧Voiを横切った時、又は図9(E)に示す高レベルの最大オン幅制御パルスに制限されたPWMパルスが発生した時に高レベルになり、次段のRSフリップフロップ142をセットする。
RSフリップフロップ142のリセット端子Rはライン60aを介して図2のPWM用比較器(CP)60の出力端子に接続されている。従って、RSフリップフロップ142は、負荷正常時には図13(C)のt1時点よりも前に示すPWM用比較器(CP)60の出力パルスによってリセットされており、出力端子Qは低レベルに保たれている。図13のt2時点において図13(B)の過電流検出を示すパルスに応答してRSフリップフリップ142がセットされると、この出力端子Qは図13(E)に示すように高レベルに転換し、図13(I)に示す第1の制御電源14の第1の制御直流電圧Vccが第1の制御電圧基準値Vcc1よりも低くなり、第2の制御電源15の出力ライン17の第2の制御直流電圧Vregが零になるt4時点、t7時点まで高レベルを保持する。なお、t4時点、t7時点よりも前にPWM用比較器(CP)60から出力パルスが発生すると、これによりRSフリップフリップ142がリセットされ、オートリスタート保護方式又はラッチオフ保護方式の検出動作が終了する。
AND回路143の一方の入力端子RSフリップフロップ142に接続され、他方の入力端子はライン63aを介して図2のクロック発生器63に接続されている。従って、図13(E)のt2以後のRSフリップフロップ142の高レベル期間に図13(A)のクロック(CLK)がAND回路143を通過する。これにより、AND回路143の出力端子に図13(F)に示すパルス列が得られる。なお、図13(A)のクロック(CLK)は第2の制御電源15の出力ライン17の第2の制御直流電圧Vregが零になるt4〜t5期間、t7〜t8期間には発生しない。
カウンタ144は、第1の所定時間T1とこれよりも長い第2の所定時間T2とを計測する機能を有するものであって、クロック入力端子146と出力端子147と制御端子148とを有する。クロック入力端子146はAND回路143に接続され、出力端子147は次段のRSフリップフロップ145のセット入力端子Sに接続され、制御端子148はライン154を介してラッチオフ開始検出回路106aのNOT回路152に接続されている。このカウンタ144は制御端子148にライン154から低レベル信号が付与されている時に図13(G)に示すように第1の所定時間T1をカウントして高レベルのパルスを発生し、制御端子148がラッチオフ開始を示す高レベルの時に図14(G)に示すように第2の所定時間T2をカウントとして高レベルのパルスを発生する機能を有する。従って、カウンタ144の制御端子148を第1及び第2の所定時間(カウント値)T1、T2のプリセット端子又は第1及び第2の分周比のプリセット端子と呼ぶこともできる。また、過負荷保護制御信号形成回路140からRSフリップフロップ145を除いた部分を第1及び第2の所定時間T1、T2を計測するタイマー手段と呼ぶこともできる。
RSフリップフロップ(FF)145のセット入力端子Sはカウンタ144の出力端子147に接続され、リセット入力端子Rはライン93aを介して図7の電源オンリセットパルス発生回路93の出力端子に接続されている。図13のオートリスタート方式の場合には、図13(G)のt3時点、t6時点に示すカウンタ(COUNTER)144の出力パルスに応答して図13(H)に示すようにセット状態(高レベル状態)となり、第2の制御電源15の出力ライン17の第2の制御直流電圧Vregが零になるt4時点、t7時点で低レベルに戻る。なお、この実施例ではRSフリップフロップ(FF)145が図13(J)のt5時点、t8時点に示す電源オンリセット信号(RESET)に応答してリセット制御される。
図13(I)におけるt3〜t5期間、t6〜t8期間におけるVccの変化及び図13(J)の電源オンリセット信号の形成は、図10(C)のt3〜t5期間及びこれによる電源オンリセット信号の形成と同一である。オートリスタート保護方式において負荷10が正常状態に戻ると、PWM用比較器60の出力ライン60aからRSフリップフロップ142にリセット信号が入力し、RSフリップフロップ142の出力が低レベルになるので、カウンタ144にクロックパルスが入力しなくなり、オートリスタート保護方式による保護動作が終了する。
RSフリップフロップ145の出力端子はライン96aを介してOR回路97に接続され且つライン161を介してAND回路155に接続されている。RSフリップフロップ145の出力が図13(H)のt3〜t4期間、t6〜t7期間に示すよう高レベルになると、OR回路97の出力も高レベルになり、図1のNOR回路47の出力が低レベルになり、スイッチング素子3がオフ状態となる。また、第2の制御電源15の出力ライン17の第2の制御直流電圧Vregが零になるt4〜t5期間、t7〜t8期間もスイッチング素子3がオフ状態になる。これにより、スイッチング素子3がオフ状態になる図13のt3〜t5期間、t6〜t8期間においてトランス2の1次側から2次側へのエネルギーの伝達の中断が生じ、負荷10及びスイッチング素子3が過負荷から保護される。もし、図13のt3〜t5の第1回目又はこれよりも後のスイッチング素子3のオフ期間の間に過負荷状態が解消すれば、スイッチング素子3のオン・オフの正常動作が自動的に再開される。
(ラッチオフ保護方式)
次に、図14を参照して実施例2のDC−DCコンバータのラッチオフ保護方式の過負荷保護を説明する。ラッチオフ保護方式の場合は、実施例1と同様に図12において点線で示す電圧制限用ツェナーダイオード133をVFBのライン52とグランド側の直流電源端子1bとの間に接続しない。なお、予め電圧制限用ツェナーダイオード133を図12に示すように接続しておき、ラッチオフ保護方式の保護の場合は、電圧制限用ツェナ−ダイオード133の配線を切断等によって電気的に切り離しても差し支えない。また、電圧制限用ツェナーダイオード133を選択的に接続するための端子を設け、ラッチオフ保護方式の保護の場合に、端子から電圧制限用ツェナ−ダイオード133を取り外すこともできる。
図14のt2時点において図10及び図11に示すラッチオフ閾値電圧Vr2よりも帰還制御電圧VFBが高くなると、図14(D)に示すようにラッチオフ開始検出回路106aの出力ライン153の電圧V153が図14(D)に示すように高レベルになり、カウンタ144の制御端子148も高レベルになる。既に説明したようにカウンタ144は制御端子148が高レベルの時には第2の所定時間T2を計測する。過負荷状態の時には過電流保護回路48の比較器64から図14(B)に示すようにパルスが発生する。ラッチオフ保護方式の場合の図12のOR回路141、RSフリップフロップ142、AND回路143の動作は、オートリスタート保護方式の場合と同様である。従って、図14のラッチオフ保護方式の場合も図13のオートリスタート保護方式の場合と同様にAND回路143から図14(F)に示すクロックを得ることができる。
カウンタ144は、図14のt2時点からt6時点までの第2の所定時間T2を計測し、図14(G)に示すようにt6時点で高レベルパルスを発生する。RSフリップフロップ145は図14(H)に示すようにカウンタ出力パルスに応答してt6時点でセット状態(高レベル状態)になり、第2の制御電源15の出力ライン17の第2の制御直流電圧Vregが零になるt7時点で低レベル状態になる。RSフリップフロップ145の高レベル出力はライン96aとOR回路97とライン53とを介して図1のNOR回路47に送られ、NOR回路47はスイッチング素子3をオフに制御する。同時にRSフリップフロップ145の高レベル出力はライン161を介してAND回路155に入力する。これにより図14のt6〜t7期間にAND回路155の両入力が高レベルになり、図14(K)に示すようにこの出力も高レベルになり、これがラッチオフ保持回路107で保持される。この結果、RSフリップフロップ145の出力が低レベルに転換しても図14(L)に示す様にしてOR回路97の出力が高レベルに保たれ、図1のNOR回路47の出力が低レベルに保たれ、スイッチング素子3がオフに保たれる。図14(I)に示すように第1の制御直流電圧Vccはt6から電圧Vcc1まで低下し、しかる後、起動抵抗14を介したコンデンサ13の充電によってt7時点から上昇してt8時点で制御可能な電圧Vcc2になり、図14(J)に示すようにt8時点で電源オンリセット信号が発生してRSフリップフロップ145がリセットされるが、ラッチオフ保持回路107が設けられ、OR回路97の出力が高レベルに保たれているので、スイッチング素子3はオフ状態に保たれる。ラッチオフ保護方式の制御状態は、第1及び第2の直流電源端子1a、1b間に対する電力供給を図示されていない電源スイッチ等で停止することによりリセットされる。
実施例2のDC−DCコンバータにおいて、出力電圧Voの低下によってスイッチング素子3のオン幅が最大オン幅制限回路49で制限されるまで広くなり且つこの状態で過電流保護回路48から過電流保護を示す信号が出力されない場合において、図12に示すRSフリップフロップ142は最大オン幅検出回路149の出力信号でセットされる。従って、過電流保護回路48から過電流保護を示す信号が発生しない場合であっても、オートリスタート保護方式及びラッチオフ保護方式の過負荷保護を達成することができる。
実施例2のDC−DCコンバータは、実施例1と同一の効果を有する他に次の効果を有する。
(1) カウンタ144の最大カウント値の設定変更によって第1及び第2の所定時間T1、T2を容易に変えることができるので、オートリスタート保護方式の最適保護及びラッチオフ保護方式の最適保護を達成することができる。
(2) 図5のオートリスタート開始検出回路94、第3の定電流化回路103が不要になる。
(3) 過電流保護回路48から過電流保護を示す信号が得られない場合でも、最大オン幅検出回路149によってオートリスタート保護方式の過負荷保護又はラッチオフ保護方式の過負荷保護を達成することができる。これにより、過負荷保護の信頼性が向上する。
(4) カウンタ144が第1の所定時間T1又は第2の所定時間T2のカウントを終了する前に過負荷状態が解消すると、PWM制御が再開し、ライン60aからRSフリップフロップ142のリセット端子Rにリセット信号が入力する。これにより、極く短時間の過負荷状態にはオートリスタート保護方式又はラッチオフ保護方式の過負荷保護が開始しない。この結果、電力供給の連続性が向上する。なお、オートリスタート保護方式の過負荷保護が開始している場合には、RSフリップフロップ142のリセットによって迅速に正常のPWM制御を開始することができる。
図15に実施例3のDC−DCコンバータにおける過負荷保護制御回路51bが示されている。図15の過負荷保護制御回路51bは、変形された過負荷保護制御信号形成回路140aを設けた他は、図12の過負荷保護制御回路51aと同一に構成されている。また、図15の過負荷保護制御信号形成回路140aはAND回路150を追加した他は図12の過負荷保護制御信号形成回路140と同一に構成されている。従って、図15において図12と同一の部分には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
図15において、追加されたAND回路150の一方の入力端子RSフリップフロップ142の出力端子Qに接続され、他方の入力端子はライン86aを介して電源起動遅延回路86に接続され、出力端子は次段のAND回路143に接続されている。電源起動遅延回路86は、DC−DCコンバータの第1及び第2の直流電源端子1a、1b間に対する直流電圧の供給開始から所定時間だけ低レベル(L)出力を発生する。従って、AND回路150の出力はRSフリップフロップ142の出力に無関係に電源起動から所定時間の間低レベルに保たれる。この結果、AND回路143の出力も電源起動期間は低レベルになり、カウンタ144にクロックが入力することを禁止する。このため、電源起動時に誤った過負荷状態検出を阻止することができる。
図15では、図12と同様に第2の定電流化回路84及びスイッチ85も設けられているので、バイアス電流として機能する第1及び第2の電流I1、I2の切換によっても電源起動時の誤った過負荷状態の検出を防ぐことができる。なお、図15において遅延スイッチ85を省き、第2の定電流化回路84をライン52に常に接続することもできる。
図15の実施例3は、図12の実施例2と同一の効果を有する他に、追加したAND回路150によって電源起動時の誤った過負荷保護を確実に防止できる効果も有する。
図16は実施例4に従う昇圧型のDC−DCコンバータを示す。この昇圧型DC−DCコンバータは、図1におけるトランス2の2次巻線N2を省いたトランス2aをインダクタンス手段として設けた他は、図1と同一に構成されている。従って、図16において図1と共通する部分には同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図16のトランス2aは1次巻線N1と制御電源用巻線N3(3次巻線)とを有する。リアクトル又はインダクタンスとして機能する1次巻線N1はスイッチング素子3に直列に接続されている。トランス2aは2次巻線を有さないので出力整流平滑回路4のダイオード8のカソードは1次巻線N1とスイッチング素子3との相互接続点に接続されている。また、第2の出力端子5bはグランドに接続されている。スイッチング素子3のオン期間に1次巻線N1にエネルギーが蓄積され、オフ期間に第1及び第2の直流電源端子1a、1b間の電圧と1次巻線N1の電圧との加算値で平滑コンデンサ9が充電される。従って、平滑コンデンサ9の電圧を第1及び第2の直流電源端子1a、1b間の電圧よりも高くすることができる。
図16のスイッチング素子3の制御回路は図1と同一であるので、図16のDC−DCコンバータによっても図1の実施例1と同一の効果を得ることができる。
図16の過電圧保護制御回路51を図12及び図15の過負荷保護制御回路51a、51bと同様に変形することができる。
本発明は上述の実施例に限定されるものでなく、例えば次の変形が可能なものである。
(1) スイッチング素子3がオンの期間に整流平滑回路4のダイオード8がオンになるように2次巻線N2の極性を設定した周知のフォワード型DC−DCコンバータ、又はブリッジ方式のコンバータ等の別な形式の型DC−DCコンバータにも本発明を適用することができる。
(2) スイッチング素子3をバイポーラトランジスタ、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)等の別の半導体スイッチング素子にすることができる。
(3) 発光ダイオード36とホトトランジスタ38との光結合の部分を電気的結合回路とすることができる。
(4) 電流検出抵抗7の代わりにホール素子等の磁電変換装置による電流検出手段を設けることができる。
(5) 帰還制御電圧VFBに基づいてスイッチング素子3をPWM制御する回路と、過電流保護回路48の出力に基づいてスイッチング素子3のオン幅を制御する回路とを独立に形成し、2つの回路を択一的に使用することができる。
(6) 第1の分圧点P1の帰還制御電圧VFBを抵抗R21、R22で分圧した帰還制御電圧VfbをPWMパルス形成回路43に入力させることが好ましいが、この代わりに第1の分圧点P1の帰還制御電圧VFBを入力させることもできる。
(7) 図12及び図15において、フリップフロップ142にライン60aからリセット信号を入力させる代り又は同時にカウンタ144のリセット端子(図示せず)にライン60aの信号と同様なものを入力させ、第1及び第2の所定時間T1、T2の計測を停止することもできる。
(8) スイッチング素子3の制御回路の各部をこれと同様な機能を有する回路又は回路素子に置き換えることができる。
(9) オートリスタート保護方式の保護を達成するためのツェナーダイオード133の代わりにこれと同様な機能を有する定電圧素子又は定電圧回路を設けることができる。
(10) 第3の定電流化回路84とスイッチ85とを一体に形成することができる。
(11)図5のオートリスタート開始検出回路94を、第1のツェナーダイオード98と、2つの抵抗99、100と、トランジスタ101と、NOT回路(反転回路)102とで構成する代わりに、オートリスタート開始検出基準電圧源とこの基準電圧と帰還制御電圧VFBとを比較する比較器とによって構成することができる。
(12)図5のラッチオフ開始検出回路106を、第2のツェナーダイオード118と抵抗119とで構成する代わりに、ラッチオフ開始検出基準電圧源とこの基準電圧と帰還制御電圧VFBとを比較する比較器とによって構成することができる。
(13)図12のラッチオフ開始検出回路106aを、ラッチオフ開始検出基準電圧源とこの基準電圧と帰還制御電圧VFBとを比較する比較器とによって構成することができる。
(14) RSフリップフロップ142のセット端子Sに過電流保護回路48の比較器(CP)64の出力ライン64bと最大オン幅検出回路149とのいずれか一方のみを接続することもできる。
本発明の実施例1に従うDC-DCコンバータを示す回路図である。 図1のPWMパルス形成回路及び最大オン制御回路を詳しく示す回路図である。 図1の第2の制御電源を詳しく示す回路図である。 図1の過負荷保護制御回路を詳しく示すブロック図である。 図1の過負荷保護制御回路を更に詳しく示す回路図である。 図4及び図5の第1の定電流化回路を詳しく示す回路図である。 図4及び図5の電源起動遅延回路を詳しく示す回路図である。 図4及び図5の第3の定電流化回路を詳しく示す回路図である。 DC−DCコンバータが正常の時における図1及び図2の各部の状態を示す波形図である。 図1のDC−DCコンバータのオートリスタート動作時の帰還制御電圧VFB、スイッチング素子のPWM動作、第1の制御直流電圧Vccを示す波形図である。 図1のDC−DCコンバータのラッチオフ動作時の帰還制御電圧VFBを示す波形図である。 本発明の実施例2に従う過負荷保護制御回路を示す回路図である。 オートリスタート保護時の図12の各部の状態を説明的に示す波形図である。 ラッチオフ保護時の図12の各部の状態を説明的に示す波形図である。 本発明の実施例3に従う過電流保護制御回路を示す回路図である。 本発明の実施例4に従うDC−DCコンバータを示す回路図である。
符号の説明
2 トランス
3 スイッチング素子
34 帰還制御信号形成回路
94 オートリスタート開始検出回路
106 ラッチオフ開始検出回路
107 ラッチオフ保持回路

Claims (17)

  1. 直流電圧を供給するための第1の直流電源端子と、
    共通端子として機能する第2の直流電源端子と、
    直流電圧を断続するために前記第1及び第2の直流電源端子間に接続され且つ制御端子を有しているスイッチング素子と、
    前記第1及び第2の直流電源端子間において前記スイッチング素子に対して直列に接続されたインダクタンス手段と、
    負荷に直流電圧を供給するために前記インダクタンス手段に接続された出力整流平滑回路と、
    前記整流平滑回路の出力電圧に対して反比例的に変化する帰還制御電圧(VFB)を出力する帰還制御電圧形成回路と、
    前記出力電圧を一定に制御するために前記帰還制御電圧形成回路から得られた前記帰還制御電圧又は前記帰還制御電圧に比例した電圧に基づいてPWMパルスを形成して前記スイッチング素子の制御端子に供給するPWMパルス形成回路と、
    前記負荷が過負荷状態であるか否かを判定して過負荷状態の時に前記スイッチング素子をオフに制御する過負荷保護制御回路と、
    前記PWMパルス形成回路及び前記過負荷保護制御回路に制御直流電圧を供給するための制御電源と
    を備えたDC−DCコンバータであって、
    前記過負荷保護制御回路は、
    前記帰還制御電圧(VFB)が所定のオートリスタート閾値電圧(Vr1)よりも高くなった時にオートリスタート保護方式による過負荷保護の開始を示す信号を出力するオートリスタート開始検出回路(94)と、
    前記帰還制御電圧(VFB)が前記オートリスタート閾値電圧(Vr1)よりも高い所定のラッチオフ閾値電圧(Vr2)よりも高くなった時にラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示す信号を出力するラッチオフ開始検出回路(106)と、
    前記ラッチオフ開始検出回路から得られたラッチオフ開始を示す信号を保持するラッチオフ保持回路(107)と、
    前記オートリスタート開始検出回路(94)から得られたオートリスタート開始を示す信号と前記ラッチオフ保持回路(107)から得られたラッチオフ保持信号とのいずれにも応答して前記スイッチング素子(3)をオフに制御するオフ制御手段(97、47)と
    を備え、前記オートリスタート保護方式による過負荷保護が要求された時には、前記帰還制御電圧(VFB)の最大値を前記オートリスタート閾値電圧(Vr1)と前記ラッチオフ閾値電圧(Vr2)との間に制限する電圧制限手段(133)を前記帰還制御電圧形成回路の帰還制御電圧出力導体(52)に接続し、前記ラッチオフ保護方式による過負荷保護が要求された時には、電圧制限手段(133)を前記帰還制御電圧出力導体(52)に接続しないことを特徴とするDC−DCコンバータ。
  2. 更に、前記スイッチング素子を流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段の出力と過電流基準電圧とを比較し、前記電流検出手段の出力が前記過電流基準電圧に達した時に前記スイッチング素子をオフに制御する過電流保護回路とを備え、
    前記PWMパルス形成回路は、前記出力電圧を一定に制御するために前記帰還制御電圧形成回路から得られた前記帰還制御電圧又は前記帰還制御電圧に比例した電圧と前記電流検出手段の出力とを比較してPWMパルスを形成して前記スイッチング素子の制御端子に供給する回路から成ることを特徴とする請求項1記載のDC−DCコンバータ。
  3. 前記制御電源は、第1の制御直流電圧(Vcc)を発生する第1の制御電源と、前記第1の制御直流電圧(Vcc)よりも低い第2の制御直流電圧(Vreg)を発生する第2の制御電源(15)とを備えていることを特徴とする請求項1又は2記載のDC−DCコンバータ。
  4. 前記過負荷保護制御回路は、更に、
    前記第2の制御電源(15)と前記帰還制御電圧出力導体(52)との間に接続され且つオートリスタート開始検出用定電流化電流を前記帰還制御電圧形成回路に供給する機能を有しているオートリスタート開始検出用定電流化回路と、
    前記第1の制御電源(11)と前記帰還制御電圧出力導体(52)との間に接続され且つ前記オートリスタート開始検出回路から得られたオートリスタート開始を示す信号に応答して前記帰還制御電圧(VFB)をオートリスタート開始検出時よりも高めるためのラッチオフ開始検出用定電流化電流を前記帰還制御電圧形成回路に供給する機能を有しているラッチオフ開始検出用定電流化回路と
    を備えていることを特徴とする請求項3記載のDC−DCコンバータ。
  5. 前記インダクタンス手段は、第1及び第2の直流電源端子間において前記スイッチング素子に対して直列に接続された1次巻線(N1)と、該1次巻線に電磁結合された制御電源用巻線(N3)とを有し、
    前記第1の制御電源は、前記制御電源用巻線に接続された制御電源用整流平滑回路(11)と、前記前記第1の直流電源端子と前記制御電源用整流平滑回路の平滑コンデンサとの間に接続された起動充電手段(14)とから成り、
    前記第2の制御電源は、前記制御電源用整流平滑回路から供給された電圧を安定化する電圧安定化回路から成ることを特徴とする請求項3記載のDC−DCコンバータ。
  6. 前記過負荷保護制御回路は、更に、前記第1及び第2の直流電源端子からの直流電圧の供給開始から所定時間が経過したことを示す信号を出力する電源起動遅延回路(86)を有しており、
    前記オートリスタート開始検出用定電流化回路は、前記第2の制御電源と前記帰還制御電圧出力導体(52)との間に第1のスイッチ(72)を介して接続された第1の定電流化回路(71)と、前記第2の制御電源と前記帰還制御電圧出力導体(52)との間に第2のスイッチ(85)を介して接続された第2の定電流化回路(84)と、前記第2の制御電源の前記第2の制御直流電圧(Vreg)が所定値以上の時に前記第1のスイッチ(72)をオンにするためのスイッチ駆動回路とから成り、
    前記第2のスイッチ(85)は前記電源起動遅延回路(86)から前記所定時間が経過したことを示す信号が出力したことに応答してオンになることを特徴とする請求項4記載のDC−DCコンバータ。
  7. 前記ラッチオフ開始検出用定電流化回路は、前記第1の制御電源と前記帰還制御電圧出力導体(52)との間に第3のスイッチ(105)を介して接続された第3の定電流化回路(104)から成り、前記第3のスイッチ(105)は前記オートリスタート開始検出回路から得られたオートリスタート開始を示す信号に応答してオンになり、前記第3の定電流化回路は前記第2の定電流化回路よりも大きい電流を供給するように構成され、
    更に、前記帰還制御電圧出力導体(52)に対して前記第2の定電流化回路が接続されている点と前記第3の定電流化回路が接続されている点との間に逆流阻止ダイオード(73)が接続されていることを特徴とする請求項6記載のDC−DCコンバータ。
  8. 前記ラッチオフ保持手段は、前記第1の制御電源と前記第2の直流電源端子との間に接続されていることを特徴とする請求項4記載のDC−DCコンバータ。
  9. 少なくとも前記PWMパルス形成回路及び前記過負荷保護制御回路は、同一半導体基板に形成された半導体集積回路から成ることを特徴とする請求項1記載のDC−DCコンバータ。
  10. 直流電圧を供給するための第1の直流電源端子と、
    共通端子として機能する第2の直流電源端子と、
    直流電圧を断続するために前記第1及び第2の直流電源端子間に接続され且つ制御端子を有しているスイッチング素子と、
    前記第1及び第2の直流電源端子間において前記スイッチング素子に対して直列に接続されたインダクタンス手段と、
    負荷に直流電圧を供給するために前記インダクタンス手段に接続された出力整流平滑回路と、
    前記整流平滑回路の出力電圧に対して反比例的に変化する帰還制御電圧(VFB)を出力する帰還制御電圧形成回路と、
    前記出力電圧を一定に制御するために前記帰還制御電圧形成回路から得られた前記帰還制御電圧又は前記帰還制御電圧に比例した電圧と前記電流検出手段の出力とを比較してPWMパルスを形成して前記スイッチング素子の制御端子に供給するPWMパルス形成回路と、
    前記スイッチング素子を流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段の出力と過電流基準電圧とを比較し、前記電流検出手段の出力が前記過電流基準電圧に達した時に前記スイッチング素子をオフに制御する過電流保護回路と、
    前記負荷が過負荷状態であるか否かを判定して過負荷状態の時に前記スイッチング素子をオフに制御する過負荷保護制御回路と、
    前記PWMパルス形成回路及び前記過負荷保護制御回路に制御直流電圧を供給するための制御電源と
    を備えたDC−DCコンバータであって、
    前記過負荷保護制御回路は、
    前記帰還制御電圧(VFB)が所定のラッチオフ閾値電圧(Vr2)よりも高くなった時にラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示す信号を出力するラッチオフ開始検出回路(106a)と、
    前記過電流保護回路から前記スイッチング素子をオフに制御する信号が得られ且つ前記ラッチオフ開始検出回路(106a)からラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示していない信号が得られている時に第1の所定時間(T1)を計測し、前記第1の所定時間(T1)の計測終了時に計測終了信号を出力し、また前記過電流保護回路から前記スイッチング素子をオフに制御する信号が得られ且つ前記ラッチオフ開始検出回路(106a)から前記ラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示す信号が得られている時に前記第1の所定時間(T1)よりも長い第2の所定時間(T2)を計測し、前記第2の所定時間(T2)の計測終了時に計測終了信号を出力するタイマー手段(144)と、
    前記タイマー手段(144)から得られた前記第1の所定時間(T1)の計測終了信号又は前記第2の所定時間(T2)の計測終了信号に応答して前記スイッチング素子をオフ制御する信号を発生する過負荷保護制御信号出力回路(145)と、
    前記ラッチオフ開始検出回路(106a)からラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示している信号が得られていると同時に前記過負荷保護制御信号出力回路(145)から前記スイッチング素子をオフ制御する信号が得られている時にラッチオフ保護方式による過負荷保護を示す信号を出力するラッチオフ過負荷保護判定回路(106b)と、
    前記ラッチオフ過負荷保護判定回路(106b)から得られたラッチオフ保護方式による過負荷保護を示す信号を保持するラッチオフ保持回路(107)と、
    前記過負荷保護制御信号出力回路(145)から得られた前記スイッチング素子をオフ制御する信号と前記ラッチオフ保持回路(107)から得られたラッチオフ保護方式による過負荷保護を示す信号とのいずれにも応答して前記スイッチング素子(3)をオフに制御するオフ制御手段(97、47)と
    を備え、前記オートリスタート保護方式による過負荷保護が要求された時には、前記帰還制御電圧(VFB)の最大値を前記オートリスタート閾値電圧(Vr1)と前記ラッチオフ閾値電圧(Vr2)との間に制限する電圧制限手段(133)を前記帰還制御電圧形成回路の帰還制御電圧出力導体(52)に接続し、前記ラッチオフ保護方式による過負荷保護が要求された時には、電圧制限手段(133)を前記帰還制御電圧出力導体(52)に接続しないことを特徴とするDC−DCコンバータ。
  11. 直流電圧を供給するための第1の直流電源端子と、
    共通端子として機能する第2の直流電源端子と、
    直流電圧を断続するために前記第1及び第2の直流電源端子間に接続され且つ制御端子を有しているスイッチング素子と、
    前記第1及び第2の直流電源端子間において前記スイッチング素子に対して直列に接続されたインダクタンス手段と、
    負荷に直流電圧を供給するために前記インダクタンス手段に接続された出力整流平滑回路と、
    前記整流平滑回路の出力電圧に対して反比例的に変化する帰還制御電圧(VFB)を出力する帰還制御電圧形成回路と、
    前記出力電圧を一定に制御するために前記帰還制御電圧形成回路から得られた前記帰還制御電圧又は前記帰還制御電圧に比例した電圧と前記電流検出手段の出力とを比較してPWMパルスを形成して前記スイッチング素子の制御端子に供給するPWMパルス形成回路と、
    前記PWMパルスに基づいて前記スイッチング素子をオン・オフ制御す時の前記スイッチング素子のオン幅を制限するための最大オン幅制限パルスを前記PWMパルスと同じ周期で繰返して発生し、前記PWMパルスを前記最大オン幅に制限する最大オン幅制限回路(49)と、
    前記負荷が過負荷状態であるか否かを判定して過負荷状態の時に前記スイッチング素子をオフに制御する過負荷保護制御回路と、
    前記PWMパルス形成回路及び前記過負荷保護制御回路に制御直流電圧を供給するための制御電源と
    を備えたDC−DCコンバータであって、
    前記過負荷保護制御回路は、
    前記帰還制御電圧(VFB)が所定のラッチオフ閾値電圧(Vr2)よりも高くなった時にラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示す信号を出力するラッチオフ開始検出回路(106a)と、
    前記PWMパルスと前記最大オン幅制限パルスとに基づいて前記PWMパルスが最大オン幅を有しているか否かを判定する最大オン幅判定手段と
    前記最大オン幅判定手段から前記最大オン幅を示す信号が得られ且つ前記ラッチオフ開始検出回路(106a)からラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示していない信号が得られている時に第1の所定時間(T1)を計測し、前記第1の所定時間(T1)の計測終了時に計測終了信号を出力し、また前記最大オン幅判定手段から前記最大オン幅を示す信号が得られ且つ前記ラッチオフ開始検出回路(106a)から前記ラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示す信号が得られている時に前記第1の所定時間(T1)よりも長い第2の所定時間(T2)を計測し、前記第2の所定時間(T2)の計測終了時に計測終了信号を出力するタイマー手段(144)と、
    前記タイマー手段(144)から得られた前記第1の所定時間(T1)の計測終了信号又は前記第2の所定時間(T2)の計測終了信号に応答して前記スイッチング素子をオフ制御する信号を発生する過負荷保護制御信号出力回路(145)と、
    前記ラッチオフ開始検出回路(106a)からラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示している信号が得られていると同時に前記過負荷保護制御信号出力回路(145)から前記スイッチング素子をオフ制御する信号が得られている時にラッチオフ保護方式による過負荷保護を示す信号を出力するラッチオフ過負荷保護判定回路(106b)と、
    前記ラッチオフ過負荷保護判定回路(106b)から得られたラッチオフ保護方式による過負荷保護を示す信号を保持するラッチオフ保持回路(107)と、
    前記過負荷保護制御信号出力回路(145)から得られた前記スイッチング素子をオフ制御する信号と前記ラッチオフ保持回路(107)から得られたラッチオフ保護方式による過負荷保護を示す信号とのいずれにも応答して前記スイッチング素子(3)をオフに制御するオフ制御手段(97、47)と
    を備え、前記オートリスタート保護方式による過負荷保護が要求された時には、前記帰還制御電圧(VFB)の最大値を前記オートリスタート閾値電圧(Vr1)と前記ラッチオフ閾値電圧(Vr2)との間に制限する電圧制限手段(133)を前記帰還制御電圧形成回路の帰還制御電圧出力導体(52)に接続し、前記ラッチオフ保護方式による過負荷保護が要求された時には、電圧制限手段(133)を前記帰還制御電圧出力導体(52)に接続しないことを特徴とするDC−DCコンバータ。
  12. 直流電圧を供給するための第1の直流電源端子と、
    共通端子として機能する第2の直流電源端子と、
    直流電圧を断続するために前記第1及び第2の直流電源端子間に接続され且つ制御端子を有しているスイッチング素子と、
    前記第1及び第2の直流電源端子間において前記スイッチング素子に対して直列に接続されたインダクタンス手段と、
    負荷に直流電圧を供給するために前記インダクタンス手段に接続された出力整流平滑回路と、
    前記整流平滑回路の出力電圧に対して反比例的に変化する帰還制御電圧(VFB)を出力する帰還制御電圧形成回路と、
    前記出力電圧を一定に制御するために前記帰還制御電圧形成回路から得られた前記帰還制御電圧又は前記帰還制御電圧に比例した電圧と前記電流検出手段の出力とを比較してPWMパルスを形成して前記スイッチング素子の制御端子に供給するPWMパルス形成回路と、
    前記スイッチング素子を流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段の出力と過電流基準電圧とを比較し、前記電流検出手段の出力が前記過電流基準電圧に達した時に前記スイッチング素子をオフに制御する過電流保護回路と、
    前記PWMパルスに基づいて前記スイッチング素子をオン・オフ制御す時の前記スイッチング素子のオン幅を制限するための最大オン幅制限パルスを前記PWMパルスと同じ周期で繰返して発生し、前記PWMパルスを前記最大オン幅に制限する最大オン幅制限回路(49)と、
    前記負荷が過負荷状態であるか否かを判定して過負荷状態の時に前記スイッチング素子をオフに制御する過負荷保護制御回路と、
    前記PWMパルス形成回路及び前記過負荷保護制御回路に制御直流電圧を供給するための制御電源と
    を備えたDC−DCコンバータであって、
    前記過負荷保護制御回路は、
    前記帰還制御電圧(VFB)が所定のラッチオフ閾値電圧(Vr2)よりも高くなった時にラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示す信号を出力するラッチオフ開始検出回路(106a)と、
    前記PWMパルスと前記最大オン幅制限パルスとに基づいて前記PWMパルスが最大オン幅を有しているか否かを判定する最大オン幅判定手段と、
    前記過電流保護回路から前記スイッチング素子をオフに制御する信号が得られているか又は前記最大オン幅判定手段から前記最大オン幅を示す信号が得られ且つ前記ラッチオフ開始検出回路(106a)からラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示していない信号が得られている時に第1の所定時間(T1)を計測し、前記第1の所定時間(T1)の計測終了時に計測終了信号を出力し、また前記過電流保護回路から前記スイッチング素子をオフに制御する信号が得られているか又は前記最大オン幅判定手段から前記最大オン幅を示す信号が得られ且つ前記ラッチオフ開始検出回路(106a)から前記ラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示す信号が得られている時に前記第1の所定時間(T1)よりも長い第2の所定時間(T2)を計測し、前記第2の所定時間(T2)の計測終了時に計測終了信号を出力するタイマー手段(144)と、
    前記タイマー手段(144)から得られた前記第1の所定時間(T1)の計測終了信号又は前記第2の所定時間(T2)の計測終了信号に応答して前記スイッチング素子をオフ制御する信号を発生する過負荷保護制御信号出力回路(145)と、
    前記ラッチオフ開始検出回路(106a)からラッチオフ保護方式による過負荷保護の開始を示している信号が得られていると同時に前記過負荷保護制御信号出力回路(145)から前記スイッチング素子をオフ制御する信号が得られている時にラッチオフ保護方式による過負荷保護を示す信号を出力するラッチオフ過負荷保護判定回路(106b)と、
    前記ラッチオフ過負荷保護判定回路(106b)から得られたラッチオフ保護方式による過負荷保護を示す信号を保持するラッチオフ保持回路(107)と、
    前記過負荷保護制御信号出力回路(145)から得られた前記スイッチング素子をオフ制御する信号と前記ラッチオフ保持回路(107)から得られたラッチオフ保護方式による過負荷保護を示す信号とのいずれにも応答して前記スイッチング素子(3)をオフに制御するオフ制御手段(97、47)と
    を備え、前記オートリスタート保護方式による過負荷保護が要求された時には、前記帰還制御電圧(VFB)の最大値を前記オートリスタート閾値電圧(Vr1)と前記ラッチオフ閾値電圧(Vr2)との間に制限する電圧制限手段(133)を前記帰還制御電圧形成回路の帰還制御電圧出力導体(52)に接続し、前記ラッチオフ保護方式による過負荷保護が要求された時には、電圧制限手段(133)を前記帰還制御電圧出力導体(52)に接続しないことを特徴とするDC−DCコンバータ。
  13. 前記制御電源は、第1の制御直流電圧(Vcc)を発生する第1の制御電源と、前記第1の制御直流電圧(Vcc)よりも低い第2の制御直流電圧(Vreg)を発生する第2の制御電源(15)とを備え、
    前記インダクタンス手段は、第1及び第2の直流電源端子間において前記スイッチング素子に対して直列に接続された1次巻線(N1)と、該1次巻線に電磁結合された制御電源用巻線(N3)とを有し、
    前記第1の制御電源は、前記制御電源用巻線に接続された制御電源用整流平滑回路(11)と、前記前記第1の直流電源端子と前記制御電源用整流平滑回路の平滑コンデンサとの間に接続された起動充電手段(14)とから成り、
    前記第2の制御電源は、前記制御電源用整流平滑回路から供給された電圧を安定化する電圧安定化回路から成ることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1つに記載のDC−DCコンバータ。
  14. 前記ラッチオフ保持手段は、前記第1の制御電源と前記第2の直流電源端子との間に接続されていることを特徴とする請求項13記載のDC−DCコンバータ。
  15. 前記過負荷保護制御回路は、更に、
    前記第1及び第2の直流電源端子からの直流電圧の供給開始から所定時間が経過したことを示す信号を出力する電源起動遅延回路(86)と、
    前記第2の制御電源と前記帰還制御電圧出力導体との間に第1のスイッチ(72)を介して接続された第1の定電流化回路(71)と、
    前記第2の制御電源と前記帰還制御電圧出力導体との間に第2のスイッチ(85)を介して接続された第2の定電流化回路(84)と、
    前記第2の制御電源の前記第2の制御直流電圧(Vreg)が所定値以上の時に前記第1のスイッチ(72)をオンにするための駆動回路と
    を有し、前記第2のスイッチ(85)は前記電源起動遅延回路(86)から前記所定時間が経過したことを示す信号が出力したことに応答してオンになることを特徴とする請求項13記載のDC−DCコンバータ。
  16. 前記過負荷保護制御回路は、更に、前記第1及び第2の直流電源端子からの直流電圧の供給開始から所定時間が経過したことを示す電源起動遅延信号を出力する電源起動遅延回路(86)を有し、
    前記タイマー手段(144)は、前記電源起動遅延回路(86)から前記電源起動遅延信号が発生した後において、前記第1の所定時間(T1)又は前記第2の所定時間(T2)を計測することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1つに記載のDC−DCコンバータ。
  17. 少なくとも前記PWMパルス形成回路及び前記過負荷保護制御回路は、同一半導体基板に形成された半導体集積回路から成ることを特徴とする請求項項10乃至12のいずれか1つに記載のDC−DCコンバータ。
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