JP2010039124A - 光拡散フィルム用光硬化性組成物 - Google Patents

光拡散フィルム用光硬化性組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】光透過性と光拡散性に同時に優れた光拡散フィルムを製造可能な光拡散フィルム用光硬化性組成物を提供する。
【解決手段】(A1)ウレタン(メタ)アクリレート、(A2)ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートからなる群より選択される多官能アクリレート、並びに(B)球状シリコーン粒子を含む、光拡散フィルム用光硬化性組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、光拡散フィルム用光硬化性組成物、及びこれを使用して得られる光拡散フィルムに関する。
発光ダイオード、タングステンランプ、キセノンランプ等の点光源、あるいは蛍光灯、陰極管等の線状光源を使用して、数字や文字の表示、あるいは面発光等を行う表示素子においては、上記の点光源や線状光源を、面光源であるかのようにするために、透過光を散乱させる光拡散フィルムが用いられる。この光拡散フィルムは、光透過性と光拡散性に同時に優れたものであることが要求される。
従来の光拡散フィルムでは、光拡散性等を確保するために、炭酸カルシウム、硫酸バリウムの無機塩類やシリカ、酸化亜鉛等の金属酸化物が光拡散剤として用いられる。しかしながら、これらを用いた光拡散フィルムでは、光拡散機能を示す輝度分布が十分とはいえず、また、光の散乱むらが生じる等の問題があった。
近年では、シリコーン粒子を光拡散剤として用いて、光拡散フィルムの光拡散性等の改善を図る試みもなされている(特許文献1)。しかしながら、シリコーン粒子はバインダとの接着性に劣り、光拡散フィルムから脱落しやすく、結果として、十分な光透過性と光拡散性が得られない上に、脱落したシリコーン粒子による汚れや傷付きを生じる等の問題があった。
特開平1−172801号公報 特開平6−59107号公報 特開平8−43608号公報
本発明は、光透過性と光拡散性に同時に優れた光拡散フィルムを製造可能な光拡散フィルム用光硬化性組成物、及びこれを使用して得られる光拡散フィルムに関する。ここで、光拡散フィルムとは、透過光を散乱させるためのフィルムをいい、透明基材の片面又は両面に光拡散層が形成されていても、光拡散層のみから構成されていてもよい。
本発明者らは、上記の課題を解決するために検討を重ねた結果、ウレタン(メタ)アクリレート及び特定の多官能アクリレートと、球状シリコーン粒子とを組み合わせて含む光硬化性組成物により、光透過性と光拡散性に同時に優れた光拡散フィルムが製造可能であることを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
(A1)ウレタン(メタ)アクリレート、(A2)ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートからなる群より選択される多官能アクリレート、並びに(B)球状シリコーン粒子を含む、光拡散フィルム用光硬化性組成物である。
本発明の光拡散フィルム用光硬化性組成物によれば、光透過性と光拡散性に同時に優れた光拡散フィルムを提供することができる。この光拡散フィルムは、発光ダイオード、タングステンランプ、キセノンランプ等の点光源、あるいは蛍光灯、陰極管等の線状光源を、面光源のように変換することができ、液晶表示装置のバックライトユニット、照明器具、電飾看板、背面投影スクリーン等に有用である。
本発明の組成物は、(A1)ウレタン(メタ)アクリレートを含有する。ウレタン(メタ)アクリレートは、光拡散フィルム(光拡散層)におけるバインダを生成する成分である。ウレタン(メタ)アクリレートは、分子内に、ウレタン結合及び(メタ)アクリロイル基を少なくとも1つずつ有する化合物をいう。(メタ)アクリロイル基の存在により、光硬化が可能である。
(A1)成分は、ポリイソシアネートと、水酸基含有(メタ)アクリレートとを、場合により金属系触媒又はアミン系触媒の存在下で反応させることにより得ることができる。
ポリイソシアネートは、特に限定されず、例えば、芳香族系、脂肪族系、脂環式系等のポリイソシアネートが挙げられる。具体的には、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニルメタンポリイソシアネート、変性ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、フェニレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等のポリイソシアネートが挙げられる。これらのポリイソシアネートの三量体化合物、ビューレット型ポリイソシアネート、水分散型ポリイソシアネートが挙げられる。
あるいは、ポリイソシアネートとして、上記のポリイソシアネートとポリオールの反応生成物等も使用することができる。ポリオールは、特に限定されない。具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ポリブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA、ポリカプロラクトン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ポリトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、グリセリン、ポリグリセリン、ポリテトラメチレングリコール等の多価アルコールが挙げられる。また、ポリオキシエチレン単位、ポリオキシプロピレン単位を有するポリエーテルポリオールが挙げられる。
ポリオールとしては、上記の多価アルコール又はポリエーテルポリオールと、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸無水物、イタコン酸、アジピン酸、イソフタル酸等の多塩基酸との縮合物であるポリエステルポリオール、カプロラクトン変性ポリテトラメチレンポリオール等のカプロラクトン変性ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、水添ポリブタジエンポリオール等のポリブタジエン系ポリオール等も使用することができる。また、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、酒石酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシエチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシプロピル)プロピオン酸、ジヒドロキシメチル酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、ホモゲンチジン酸等のカルボキシ基含有ポリオール、1,4−ブタンジオールスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸基含有ポリオール等も使用することができる。
水酸基含有(メタ)アクリレートは、特に限定されず、多価アルコールの(メタ)アクリル酸の部分エステルが挙げられる。具体的には、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(A1)成分としては、ウレタンメタクリレート及びウレタンアクリレートのいずれも使用することができるが、硬化速度の点からウレタンアクリレートが好ましく、光線透過性の観点から脂環式構造を有するウレタンアクリレートが特に好ましい。なお、(A1)成分は、単独でも、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物は、(A2)ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートからなる群より選択される多官能アクリレートを含有する。(A2)成分は、(A1)成分とともに、バインダを形成し、光拡散フィルム(光拡散層)の強度改善に寄与する。 (A2)成分は、単独でも、2種以上を併用してもよい。中でも、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートが耐磨耗性改善の点から好ましく、特にジペンタエリスリトールヘキサアクリレート及びジペンタエリスリトールペンタアクリレートの合計100重量%に対して、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート60〜100重量%、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート0〜40重量%で使用することが好ましい。
本発明の組成物は、(B)球状シリコーン粒子を含有する。(B)成分は、光拡散フィルム(光拡散層)における光拡散剤として機能する。球状には、真球形状及び略真球形状を含む。シリコーン粒子は、シリコーンレジンの粒子をいい、例えば、ポリオルガノシルセスキオキサン粒子が挙げられる。ポリオルガノシルセスキオキサン粒子は、モノオルガノシルセスキオキサン単位からなる三次元シロキサン構造を有し、三官能性の加水分解性シランを縮合・重合させて得られる硬化物からなり、例えば、メチルトリアルコキシシランをアンモニア又はアミン類の水溶液中にて加水分解・縮合させることにより得ることができる。
(B)成分の平均粒子径は、0.5〜20μmの範囲が好ましい。なお、本明細書において、平均粒子径は、レーザー光散乱式粒度分布測定装置で測定した値とする。平均粒子径がこの範囲にあると、拡散性が十分であり、かつ光の分散にむらが生ずることが抑制される。平均粒子径は、より好ましくは、1〜18μmであり、さらに好ましくは、1.5〜15μmである。特に、粒度分布において、80%以上が平均粒子径の±30%の範囲内にあるものが好ましい。
本発明の組成物は、硬化促進のために、(C)光重合開始剤を含有してもよい。光重合開始剤は、特に限定されない。可視領域における透明性を確保するために、UV吸収の最大波長ピークが400nm以下のものが好ましい。具体的には、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキシド等のホスフィンオキシド系光重合開始剤が挙げられる。あるいは、ベンゾフェノンとエチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート等の重合促進剤とを組み合わせて使用することもできる。(C)成分は、単独でも、2種以上を併用して光硬化時の光源に合わせて硬化条件の最適化を図ることもできる。特に、液状で取り扱いが簡便である点から、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンが好ましい。
本発明の組成物において、(A1)成分と(A2)成分とは、重量比で、5:5〜8:2であり、好ましくは、5.5:4.5〜7.5:2.5である。 本発明の組成物において、(B)成分は、(A1)成分と(A2)成分の合計100重量部に対して、50〜200重量部であり、好ましくは70〜150重量部である。本発明の組成物において、(C)成分を配合する場合は、適宜、配合量を選択することができ、(C)成分を、(A1)成分と(A2)成分の合計100重量部に対して、1〜10重量部とすることができ、好ましくは3〜8重量部である。
本発明の組成物を使用して、光透過性と光拡散性に同時に優れた光拡散フィルムを提供することが可能となる。その理由としては、以下が考えられる。
(1)(A1)成分と(B)成分とは親和性に優れ、さらに(A2)成分により皮膜強度が改善しているため、光拡散フィルム(光拡散層)に(B)成分が良好に保持され、脱落が抑制される。
(2)光拡散フィルム(光拡散層)においては、(B)成分が密に詰まった状態で、その一部が表面から突出し凸形状を形成している。この凸形状のレンズ効果により、良好な拡散性が発揮される。
(3)さらに、表面から突出した(B)成分は、バインダである(A1)成分及び(A2)成分の硬化物の薄層で覆われている。(B)成分の屈折率は小さく、通常、光拡散フィルムの表面近傍では、光は低屈折率側から高屈率側に透過することになる。そのため、界面で臨界角が生じることもなく、透過性が良好で、かつ界面での拡散が期待できる。
本発明の組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、光硬化性樹脂として、(A1)成分及び(A2)成分以外のバインダ成分を含有することができる。具体的には、アクリル樹脂(ただし、(A1)成分及び(A2)成分に該当するものを除く)、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
本発明の組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、(B)成分以外の光拡散剤を含有することができる。光拡散剤としては、アクリル樹脂粒子、ナイロン樹脂粒子、スチレン樹脂粒子等の有機粒子、炭酸カルシウム、硫酸バリウムといった無機塩粒子やシリカ、酸化亜鉛といった金属酸化物粒子等の無機粒子が挙げられる。
本発明の組成物は、(A1)成分、(A2)成分及び(B)成分、並びに(C)成分をはじめとする任意成分を混合することによって得られる。これらは、有機溶剤で希釈することもできる。有機溶剤としては、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチルや酢酸ブチル等のエステル系溶剤が挙げられる。
本発明の組成物を塗工液として、透明基材の片面又は両面に塗工し、場合により乾燥させた後、光硬化させて光拡散層を形成し、透明基材の片面又は両面に光拡散層を備えた光拡散フィルムとすることができる。
透明基材は、特に限定されず、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、アセテート樹脂等のテープ状、フィルム状、シート状、板状の材料が挙げられる。耐候性(耐紫外線性)や加工性の点から、ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
塗工方法は、特に限定されず、印刷法、スプレー法、ディップ法、ロールコーター法、カーテンフロー法等が挙げられる。
塗工液の塗工量は、適宜、選択することができるが、(B)成分がレンズ形状を形成するために、硬化後の光拡散層の厚み((B)成分の突出部分を除く)が、(B)成分の平均粒子径の1/3〜3/4程度となるようにすることが好ましい。
光硬化は、紫外線照射により行うことができ、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンランプ等を用いることができる。
本発明の組成物によれば、光透過性と光拡散性に同時に優れた光拡散フィルムを製造することができ、具体的には、全光線透過率(JISK 7361−1)75%以上、好ましくは80%以上、ヘイズ値(JISK 7136)75%以上、好ましくは80%以上の光拡散フィルムを製造することができる。
本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
表1に示す配合(重量部で表示)で各成分を混合して、実施例及び比較例の光拡散フィルム用光硬化性組成物を調製した。
各組成物を、基材(ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、ルミラー)、厚み50μm)の片面に、ドクターブレードを使用して塗工し、熱風乾燥機で70℃、3分間乾燥させた。次いで、無電極紫外線ランプ Hバルブ(フュージョンUVシステムズ社製)で紫外線を0.33W/cm2、0.35J/cm2、ラインスピード4m/分の条件で2度照射し、光拡散層を形成し、光拡散フィルムとした。硬化後の塗工量を表1に示す。
各光拡散フィルムについて、下記を評価した。
(光学特性)
JISK7136に記載の方法に従い、ヘーズメータNDH5000(日本電色工業社製)を使用して、幅10cm、長さ10cmに加工した光拡散フィルムについて全光線透過率及びヘイズ値を測定した。
(密着性評価)
JISK5600に記載の方法に従い、碁盤目密着試験を行って、基材と光拡散層との密着性を評価した。100/100を◎、99/100〜95/100を○、94/100以下を△とした。
(耐磨耗性試験)
幅5cm、長さ30cmに加工した光拡散フィルムを、光拡散層を上にして試料台に固定し、幅2cm、長さに加工した光拡散フィルムを摩擦子に光拡散層を下にして固定して、摩擦子を500gの荷重で、光拡散層同士が向き合うように押し付けて、100回摺動させて往復摩擦試験を行った。評価は、試料台に固定した光拡散フィルムの外観状態を目視し、光拡散層の傷や光拡散剤の脱落のないものを◎、光拡散層の傷や光拡散粒子の脱落が観察されるが、背面から、ライトボックスNEW5000インバーター(富士フィルム社製)を用いて光を照射しても輝度の高いスポットが観察されないものを○、光拡散層の傷や光拡散粒子の脱落が観察され、背面から光を照射する輝度の高いスポットが観察されるものを△と判定した。
Figure 2010039124
本発明の組成物である、実施例1〜3は、全光線透過率80%以上、ヘイズ値80%以上で、光透過性と光拡散性に同時に優れ、かつ光拡散層の基材との密着性、耐磨耗性が良好である。一方、アクリル樹脂系を使用した比較例1は、密着性、耐磨耗性に劣り、シリコーン粒子が脱落しやすいことがわかる。また、アクリル樹脂粒子及びスチレン樹脂粒子を使用した比較例2及び3では、ヘイズ値が低く、密着性、耐磨耗性にも劣る結果となった。
本発明の光拡散フィルム用光硬化性組成物によれば、光透過性と光拡散性に同時に優れた光拡散フィルムを提供することができる。この光拡散フィルムは、発光ダイオード、タングステンランプ、キセノンランプ等の点光源、あるいは蛍光灯、陰極管等の線状光源を、面光源のように変換することができ、液晶表示装置のバックライトユニット、照明器具、電飾看板、背面投影スクリーン等に有用である。

Claims (6)

  1. (A1)ウレタン(メタ)アクリレート、
    (A2)ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートからなる群より選択される多官能アクリレート、並びに
    (B)平均粒子径が、0.5〜20μmである球状シリコーン粒子
    を含む、
    光拡散フィルム用光硬化性組成物。
  2. (A1)成分と(A2)成分とが、重量比で、5:5〜8:2である、請求項1記載の光拡散フィルム用光硬化性組成物。
  3. (A1)成分と(A2)成分との合計100重量部に対して、(B)成分が50〜200重量部である、請求項1又は2記載の光拡散フィルム用光硬化性組成物。
  4. (B)成分の平均粒子径が、0.5〜20μmである、請求項1〜3のいずれか1項記載の光拡散フィルム用光硬化性組成物。
  5. (A2)成分が、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート及び/又はジペンタエリスリトールペンタアクリレートである、請求項1〜4のいずれか1項記載の光拡散フィルム用光硬化性組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の光拡散フィルム用光硬化性組成物を、透明基材の片面又は両面に塗布し、場合によって乾燥させた後、紫外線照射により硬化させて光拡散層とした光拡散フィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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