JP2010034937A - 無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピューター・プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】各アンテナ・ブランチの送信アナログ回路及び受信アナログ回路の振幅が一定となることを補償するキャリブレーション処理を好適に行なう。
【解決手段】アンテナ間ループバックにより、各アンテナ・ブランチ間でのループバック・ゲインを取得し、各アンテナ間による自由空間伝播損失の値を使って、各ループバック・ゲインのキャリブレーションを行なう。また、RF段のスイッチを用意し、各アンテナ間の伝播損失の比を測定する。そして、各アンテナ間の伝播損失の比を例えば不揮発メモリのテーブルに格納しておくことにより、ユーザがアンテナ間を変化させても、ゲイン・キャリブレーションが可能となる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複数のアンテナを備え、アンテナ・ブランチ間に存在するインバランスを補償するためのキャリブレーション処理を行なう無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピューター・プログラムに係り、特に、アンテナ・ブランチ間でキャリブレーション信号をループバックしてキャリブレーション処理を行なう無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピューター・プログラムに関する。
さらに詳しくは、各アンテナ・ブランチの送信アナログ回路及び受信アナログ回路の振幅が一定となることを補償するキャリブレーション処理を行なう無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピューター・プログラムに係り、特に、少ないループバック経路により各アンテナ・ブランチの送信アナログ回路及び受信アナログ回路の振幅が一定となるためのゲイン・キャリブレーション処理を行なう無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピューター・プログラムに関する。
旧来の有線通信方式における配線から解放するシステムとして、無線ネットワークが注目されている。無線ネットワークに関する標準的な規格として、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11やIEEE802.15を挙げることができる。IEEE802.11a/gの規格では最大で54Mbpsの通信速度を達成する変調方式をサポートしているが、さらなる高ビットレートを実現できる次世代の無線LAN規格が求められている。
高スループットの無線データ伝送を実現する無線通信技術として、通信機が複数のアンテナを備えるマルチアンテナ技術を挙げることができる。マルチアンテナ技術の一例として、アダプティブ・アレー・アンテナが広く知られている。これは、各アンテナ素子の利得を制御することで、送受信における適切なアンテナ指向性を得て通信をサポートする方式である。すなわち、各アンテナ素子で受信した信号に対しそれぞれ適当な重み係数を掛け合わせて重み付け合成して、アレー・アンテナ全体としての受信指向性パターンを制御する。また、それぞれの送信信号に各アンテナ素子用の適当な重み係数を掛け合わせた後、それぞれのアンテナ素子から送信することにより、アレー・アンテナ全体としての送信指向性パターンを制御する。アレー・アンテナには、希望の方向にのみメインローブを向け、希望しない方向には低サイドローブにより不要な電波を放射しないといったセクターアンテナ的な方法と、所望移動局方向にはメインローブを向け、干渉局移動局方向にはヌルを向けSINR(信号対雑音干渉電力比)を改善する方法がある。
また、マルチアンテナを利用した無線通信技術の他の例として、MIMO(Multi−Input Multi−Output)通信が注目を集めている。 MIMOとは、それぞれ複数のアンテナ素子を備えた送信機(Beamformer)と受信機(Beamformee)間で、ビーム・フォーミングを行なうことによって、より高品質な通信を実現するものである。ここで言うビーム・フォーミングとは、受信機側で高い品質で受信できるように、各送信アンテナにディジタル的に重み付けしてアンテナの指向性を変化させる方法である。送信アンテナ重みは、送信機から受信機への順方向のチャネル行列Hを解析して得ることができる。MIMO通信方式によれば、周波数帯域を増大させることになく、アンテナ本数に応じて伝送容量の拡大を図り、通信速度向上を達成することができる。また、空間多重を利用するので、周波数利用効率はよい。MIMOはチャネル特性を利用した通信方式であり、送受信アダプティブ・アレーとは相違する。例えば、IEEE802.11の拡張規格であるIEEE802.11nでは、MIMO通信方式を採用している。
いずれのマルチアンテナ技術においても、送受信アンテナ・ブランチ間の特性のバラツキが問題となる。すなわち、RF送信回路又はRF受信回路にRF信号が通過した場合、同回路を構成する増幅器や周波数変換器(送信時のアップ・コンバーター並びに受信時のダウン・コンバーター)などの能動素子や部品の個体差による影響がアンテナ・ブランチ間の位相並びに振幅のインバランスとして現れるという問題がある。とりわけ、RF受信回路におけるAGC(Automatic Gain Contrtol:自動利得制御)回路や、RF送信回路における電力増幅器(Power Amplifier:PA)の個体差の影響が大きい。
送受信ブランチ間の特性のバラツキを補正する方法は、「アンテナ・キャリブレーション」と「IQキャリブレーション」に大別することができる。
各アンテナ・ブランチに属するアナログ回路が持つ位相及び振幅特性は「伝達関数」と呼ばれる。ブランチ毎のアナログ送信回路の伝達関数とアナログ受信回路の伝達関数の比が一定となるようにすることがアンテナ・キャリブレーションである。ブランチ間での伝達関数のインバランスは、アダプティブ・アレーにおいてはアンテナ特性の劣化を招き、期待される指向性と異なった指向性が形成されてしまう。また、MIMO通信においては、ブランチ間での位相並びに振幅のインバランスは、チャネルの誤認識を招来し、適切な送信ビーム・フォーミング行説を取得できないことから、受信機側での復号特性を著しく劣化させてしまう。
例えば、いずれか1つの送受信ブランチを基準ブランチとして、基準ブランチからその他のブランチへ既知キャリブレーション信号を送信する経路のフォワード・ループバック伝達関数と、他の各ブランチから折り返された基準ブランチで既知キャリブレーション信号を受信する経路のバックワード・ループバック伝達関数に基づいて、各ブランチについての正確なアンテナ・キャリブレーション係数を算出する無線通信装置について提案がなされている(例えば、特許文献1を参照のこと)。
他方、IQキャリブレーションは、アップ・コンバーターのIQモジュレーター及びダウン・コンバーターのIQデモジュレーターにおけるI(In−phase)チャネル信号とQ(Quadrature)チャネル信号の振幅のバラツキに起因するIQ振幅エラーと、I軸とQ軸が90度からずれてしまうIQ位相エラーを補正することを目的とする。これらIQ振幅エラーとIQ位相エラーからなるIQエラーの補正を行なわないと、送信信号及び受信信号のEVM(Error Vector Magnitude)が悪化することにより、通信品質の低下を招来する。
従来、アンテナ・キャリブレーション並びにIQキャリブレーションのいずれの方法においても、アンテナ・ブランチ毎の振幅をそろえる効果はない。
アンテナ・キャリブレーションは、あくまでも送信アナログ伝達関数と受信アナログ伝達関数の比がアンテナ毎に一定であることを目的にしている。このため、以下の2条件を満たすものでは全くない。
条件1:各アンテナ・ブランチの送信アナログ回路の振幅=一定
条件2:各アンテナ・ブランチの受信アナログ回路の振幅=一定
また、IQキャリブレーションは、1つのアンテナで見たときのIチャネルとQチャネルの振幅が等しくなるように調整はするが、アンテナ毎の振幅を調整するものではない。
ここで、アンテナ・ブランチ毎の送信アナログ回路及び受信アナログ回路の振幅が一定でない場合、すなわち上記の条件1及び2が成立しない場合の問題点について考察してみる。
条件1が成立しない、すなわち、各アンテナ・ブランチの送信アナログ回路の振幅が一定でないと、送信電力を決めるときに無駄が生じる。例えば0dBm(1mW)で送信することが規格により義務づけられている場合、通信装置の送信アンテナ毎に振幅のバラツキがある、すなわち、送信電力のバラツキがあると、当該規格を満足するには、デバイスのばらつきを考慮して少なめに送信電力を設定する必要があり、電力的に損をし、届くはずの相手と通信ができないという事態を招来する。
また、条件1及び2のうちいずれか一方でも成立しないと、IQインバランスのキャリブレーションを行なうときに、装置内折り返しのために通常のAGCなどが使用できないことが多い。このような場合、AGC(Automatic Gain Control:自動利得調整)のゲインを固定してキャリブレーションの信号の観測を行なうことになるが、アンテナ毎に振幅が異なると、AGCを行なっていないためにダイナミック・レンジの制約が生じる。この結果、必要とする内部の(ADC(アナログ・ディジタル変換回路)以降の)ビット数が増大することにつながる。
要するに、上記の条件1及び2を満たすゲイン・キャリブレーションを実施することが極めて重要であると言える。
特開2007−116489号公報
本発明の目的は、複数のアンテナを備え、アンテナ・ブランチ間でキャリブレーション信号をループバックして、アンテナ・ブランチ間に存在するインバランスを補償するためのキャリブレーション処理を好適に行なうことができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピューター・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、各アンテナ・ブランチの送信アナログ回路及び受信アナログ回路の振幅が一定となることを補償するキャリブレーション処理を好適に行なうことができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピューター・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、少ないループバック経路により各アンテナ・ブランチの送信アナログ回路及び受信アナログ回路の振幅が一定となるためのゲイン・キャリブレーション処理を行なうことができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピューター・プログラムを提供することにある。
本願の請求項1に記載の発明は、
無線信号を送受信する複数のアンテナからなるアンテナ部と、
前記複数のアンテナの各々に対応する受信アナログ回路及び送信アナログ回路を有し、アナログ送受信信号の処理を行なうアナログ処理部と、
前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号の処理を行なうディジタル処理部と、
各アンテナ間の伝播損失を決定するアンテナ間伝播損失決定手段と、
各アンテナ間でのキャリブレーション信号のループバックを通じて、各アンテナ・ブランチ間でのループバック伝達関数のゲインを取得するループバック伝達関数ゲイン取得手段と、
前記アンテナ間伝播損失決定手段により決定した各アンテナ・ブランチ間での伝搬損失に基づいて、前記の取得した各アンテナ・ブランチ間のループバック伝達関数のゲインを補正するループバック伝達関数ゲイン補正手段と、
前記ループバック伝達関数ゲイン補正手段により補正した後の各アンテナ・ブランチ間のループバック伝達関数のゲインを用いて、各アンテナ・ブランチ間の受信アナログ回路のゲインの比、並びに、送信アナログ回路のゲインの比を決定するとともに、該ゲイン比に基づいて前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号にゲイン・キャリブレーションを施すための補正係数を決定する補正係数決定手段と、
前記補正係数決定手段が決定したアンテナ毎の補正係数を用いて、前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号にゲイン・キャリブレーションを施すゲイン・キャリブレーション処理手段と、
を具備することを特徴とする無線通信装置である。
また、本願の請求項2に記載の発明では、前記アンテナ間伝播損失決定手段は、各アンテナ間の距離に応じた自由空間伝播損失に基づいて各アンテナ間の伝搬損失を決定する。
また、本願の請求項3に記載の発明では、前記アンテナ間伝播損失決定手段は、測定器を用いた測定結果に基づいて各アンテナ間の伝搬損失を決定する。
また、本願の請求項4に記載の発明では、前記アンテナ間伝播損失決定手段は、各アンテナ素子が等距離となるように配置して、各アンテナ間の伝搬損失が均一となるように決定する。
また、本願の請求項5に記載の発明では、前記ループバック伝達関数ゲイン取得手段は、第1のアンテナからの送信を基準とした他の各アンテナへの受信時のループバック伝達関数のゲインと、第1のアンテナとは異なる第2のアンテナからの送信を基準とした他の各アンテナへの受信時のループバック伝達関数のゲインと、第1のアンテナにおける受信を基準とした他の各アンテナからの送信時のループバック伝達関数のゲインと、第1のアンテナとは異なる第2のアンテナにおける受信を基準とした他の各アンテナからの送信時のループバック伝達関数のゲインを取得する(但し、前記アンテナ部は3本以上のアンテナを備えるとする)。
また、本願の請求項6に記載の発明では、前記補正係数決定手段は、各アンテナ・ブランチ間の受信アナログ回路のゲインの比の中の最大値を決定し、前記最大値から各受信アナログ回路のゲインの比を引き算した値を対応するアンテナ・ブランチにおけるディジタル受信信号の補正係数とするとともに、各アンテナ・ブランチ間の送信アナログ回路のゲインの比の中の最大値を決定し、前記最大値から各送信アナログ回路のゲインの比を引き算した値を対応するアンテナ・ブランチにおけるディジタル送信信号の補正係数とする。
また、本願の請求項7に記載の発明は、無線信号を送受信する複数のアンテナからなるアンテナ部と、前記複数のアンテナの各々に対応する受信アナログ回路及び送信アナログ回路を有してアナログ送受信信号の処理を行なうアナログ処理部と、前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号の処理を行なうディジタル処理部を備えた無線通信装置における無線通信方法であって、
各アンテナ間の伝播損失を決定するアンテナ間伝播損失決定ステップと、
各アンテナ間でのキャリブレーション信号のループバックを通じて、各アンテナ・ブランチ間でのループバック伝達関数のゲインを取得するループバック伝達関数ゲイン取得ステップと、
前記アンテナ間伝播損失決定ステップにおいて決定した各アンテナ・ブランチ間での伝搬損失に基づいて、前記の取得した各アンテナ・ブランチ間のループバック伝達関数のゲインを補正するループバック伝達関数ゲイン補正ステップと、
前記ループバック伝達関数ゲイン補正ステップにおいて補正した後の各アンテナ・ブランチ間のループバック伝達関数のゲインを用いて、各アンテナ・ブランチ間の受信アナログ回路のゲインの比、並びに、送信アナログ回路のゲインの比を決定するとともに、該ゲイン比に基づいて前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号にゲイン・キャリブレーションを施すための補正係数を決定する補正係数決定ステップと、
前記補正係数決定ステップにおいて決定したアンテナ毎の補正係数を用いて、前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号にゲイン・キャリブレーションを施すゲイン・キャリブレーション処理ステップと、
を具備することを特徴とする無線通信方法である。
また、本願の請求項8に記載の発明は、無線信号を送受信する複数のアンテナからなるアンテナ部と、前記複数のアンテナの各々に対応する受信アナログ回路及び送信アナログ回路を有してアナログ送受信信号の処理を行なうアナログ処理部と、前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号の処理を行なうディジタル処理部を備えた無線通信装置における各アンテナ・ブランチ間の送受信信号の振幅調整を行なうための処理をコンピューター上で実行するようにコンピューター可読形式で記述されたコンピューター・プログラムであって、前記コンピューターを、
各アンテナ間の伝播損失を決定するアンテナ間伝播損失決定手段、
各アンテナ間でのキャリブレーション信号のループバックを通じて、各アンテナ・ブランチ間でのループバック伝達関数のゲインを取得するループバック伝達関数ゲイン取得手段、
前記アンテナ間伝播損失決定手段により決定した各アンテナ・ブランチ間での伝搬損失に基づいて、前記の取得した各アンテナ・ブランチ間のループバック伝達関数のゲインを補正するループバック伝達関数ゲイン補正手段、
前記ループバック伝達関数ゲイン補正手段により補正した後の各アンテナ・ブランチ間のループバック伝達関数のゲインを用いて、各アンテナ・ブランチ間の受信アナログ回路のゲインの比、並びに、送信アナログ回路のゲインの比を決定するとともに、該ゲイン比に基づいて前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号にゲイン・キャリブレーションを施すための補正係数を決定する補正係数決定手段、
前記補正係数決定手段が決定したアンテナ毎の補正係数を用いて、前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号にゲイン・キャリブレーションを施すゲイン・キャリブレーション処理手段、
として機能させるためのコンピューター・プログラムである。
本願の請求項8に係るコンピューター・プログラムは、コンピューター上で所定の処理を実現するようにコンピューター可読形式で記述されたコンピューター・プログラムを定義したものである。換言すれば、本願の請求項8に係るコンピューター・プログラムをコンピューターにインストールすることによって、コンピューター上では協働的作用が発揮され、本願の請求項1に係る無線通信装置と同様の作用効果を得ることができる。
本発明によれば、各アンテナ・ブランチの送信アナログ回路及び受信アナログ回路の振幅が一定となることを補償するキャリブレーション処理を好適に行なうことができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピューター・プログラムを提供することができる。
本願の請求項1、7、8に記載の発明によれば、ループバック伝達関数ゲイン取得手段は、装置内ループバックではなくアンテナ間ループバックにより各アンテナ・ブランチ間でのループバック伝達関数のゲインを取得するので、キャリブレーション処理を行なう際の各アンテナ・ブランチ間のアイソレーションを向上させることができる。この結果、アンテナ・キャリブレーションやIQキャリブレーションの係数取得の精度を高くすることができる。
また、本願の請求項1、7、8に記載の発明によれば、アンテナ間ループバックを行なう際の不確定要素となる空間の伝達関数を、各アンテナ・ブランチ間での伝搬損失に基づいて補正するので、補正した後の各アンテナ・ブランチ間でのループバック伝達関数のゲインを用いてより正確なゲイン・キャリブレーション係数を求めることができる。したがって、各アンテナ・ブランチの送信アナログ回路の振幅及び受信アナログ回路の振幅がともに一定であることを保証することができるようになる。この結果、規格通りの送信電力を無駄なく出力することが可能となり、通信の品質が向上するとともに、キャリブレーション時に対応すべきダイナミック・ゲインが少なくなるので、ハード規模が小さくて済む。
また、本願の請求項2に記載の発明によれば、アンテナ間伝播損失決定手段は、各アンテナ間の距離に応じた自由空間伝播損失に基づいて各アンテナ間の伝搬損失を決定することができる。
また、本願の請求項3に記載の発明によれば、アンテナ間伝播損失決定手段は、測定器を用いた測定結果に基づいて各アンテナ間の伝搬損失を決定することができる。
また、本願の請求項4に記載の発明によれば、アンテナ間伝播損失決定手段は、各アンテナ素子が等距離となるように配置して、各アンテナ間の伝搬損失が均一となるように決定することができる。
また、本願の請求項5に記載の発明によれば、ループバック伝達関数ゲイン取得手段は、第1のアンテナからの送信を基準とした他の各アンテナへの受信時のループバック伝達関数のゲインと、第1のアンテナとは異なる第2のアンテナからの送信を基準とした他の各アンテナへの受信時のループバック伝達関数のゲインと、第1のアンテナにおける受信を基準とした他の各アンテナからの送信時のループバック伝達関数のゲインと、第1のアンテナとは異なる第2のアンテナにおける受信を基準とした他の各アンテナからの送信時のループバック伝達関数のゲインを取得し、補正係数決定手段は、空間伝播損失を補正した後の各ループバック伝達関数のゲインを基に、正確な補正係数を決定することができる。
また、本願の請求項6に記載の発明によれば、補正係数決定手段は、各アンテナ・ブランチ間の受信アナログ回路のゲインの比の中の最大値を決定し、前記最大値から各受信アナログ回路のゲインの比を引き算した値を対応するアンテナ・ブランチにおけるディジタル受信信号の補正係数とするとともに、各アンテナ・ブランチ間の送信アナログ回路のゲインの比の中の最大値を決定し、前記最大値から各送信アナログ回路のゲインの比を引き算した値を対応するアンテナ・ブランチにおけるディジタル送信信号の補正係数とすることができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
アダプティブ・アレーやMIMOに代表されるマルチアンテナ技術では、送受信ブランチ間の特性のバラツキが問題となる。送受信ブランチ間の特性のバラツキを補正する方法は、「アンテナ・キャリブレーション」と「IQキャリブレーション」に大別することができる。まず、各々のキャリブレーション方法について説明する。
各アンテナ・ブランチに属するアナログ回路が持つ位相及び振幅特性は「伝達関数」と呼ばれる。アンテナ・キャリブレーションは、下式に示すように、ブランチ毎のアナログ送信回路の伝達関数とアナログ受信回路の伝達関数の比が一定となるようにすることに相当する。
Figure 2010034937
アンテナのキャリブレーション方法は、例えば、装置外キャリブレーション(若しくは、2台の端末間のパケット交換によりキャリブレーションを行なうペアワイズ・キャリブレーション)と、装置内キャリブレーション(若しくは、自端末のアンテナ間(若しくは装置内)でキャリブレーション信号のループバック(折り返し)を使用するセルフ・キャリブレーション)に大別することができる。いずれのキャリブレーション方法においても、受信したキャリブレーション信号と元の既知キャリブレーション信号を比較して、アンテナ及び伝播路を含んだ各送受信系の特性のバラツキを検出し、これを基にキャリブレーション係数を算出する。
装置外キャリブレーションでは、アレー・アンテナ以外にキャリブレーション用のアンテナが必要となることや、伝播路を介して折り返されるリファレンス信号を受信することから、周囲環境や信号対ノイズ比の影響を受け易いという問題がある。そこで、本発明者らは、通信装置内でキャリブレーションが完結するセルフ・キャリブレーションが好ましいと思料する。
ここで、3本の送受信ブランチを持つ無線通信装置を例にとって、セルフ・キャリブレーションによってブランチ間の位相並びに振幅のインバランスを補償するための補正係数を求める処理について説明する。但し、アンテナのブランチ番号をiとし、i番目のブランチに属する送信アナログ部の伝達関数をTx(i)、受信アナログ部の伝達関数をRx(i)とし、各ブランチのアンテナの補正値となるキャリブレーション係数をK(i)とおく。
セルフ・キャリブレーションでは、マルチアンテナを持つ通信装置内でのキャリブレーション信号の折り返しによりキャリブレーション係数を求める。送信ブランチiから受信ブランチjを経由して得られるループバック伝達関数をD(i,j)とする。例えば、0番目の送受信ブランチ(ブランチ0)を基準ブランチに設定してキャリブレーションを行なう場合、下式に示すように、ブランチ0からそれ以外のブランチ1〜2へキャリブレーション信号を送信する経路(フォワード)のループバック伝達関数と、他の各ブランチ1〜2から折り返され、ブランチ0でキャリブレーション信号を受信する経路(バックワード)のループバック伝達関数を求めることになる。
Figure 2010034937
基準ブランチとなるブランチ0におけるキャリブレーション係数K(0)を基準値すなわち1.0とおくと、各ブランチ0〜2のキャリブレーション係数は以下の通りとなる。
Figure 2010034937
上式(1)の成否について検算を行なうと、下式(4)に示す通り、各ブランチの送信アナログ部の伝達関数と受信アナログ部の伝達関数の比が一定であるというキャリブレーションの条件を満たすことが分かる。
Figure 2010034937
0ブランチ目を基準にキャリブレーションを行なっているため、上式(3)に示したように、0ブランチ目のキャリブレーション係数K(0)は1.0になっている。また、他のブランチ用のキャリブレーション係数K(i)は、0ブランチ目の{Tx(0)/Rx(0)}という値が共通に掛けられている値になっている。
続いて、IQキャリブレーション方法について説明する。
IQキャリブレーションは、1アンテナずつ行なう。まず、送信側のIQエラーを先に補正する。リファレンス信号としてFトーンの周波数の正弦波を送信して、送信IQモジュレーター後の信号の2乗検波したものを受信側のディジタル部で観測することにより、その周波数領域でFトーンの2倍の周波数付近の電力を観測することにより、送信IQエラーの大きさを知ることができる。エラーの電力が小さくなるように送信側のディジタル部で補正係数を決定すればよい。
一方、受信IQエラーは、上記により送信IQエラーの補正をした状態で、Fトーンの周波数の正弦波を送信側で送信して、送信IQモジュレーターの出力を受信IQデモジュレーターの入力に装置内折り返しで入れて、ディジタル部で周波数領域の−1×Fトーンの周波数付近の電力を観測することにより、受信IQエラーの大きさを観測することができる。そして、エラーの電力が小さくなるように受信側のディジタル部で補正係数を決定すればよい。
上記のアンテナ・キャリブレーション並びにIQキャリブレーションのいずれも、以下の2つの条件を保証するものではない。
条件1:各アンテナ・ブランチの送信アナログ回路の振幅=一定
条件2:各アンテナ・ブランチの受信アナログ回路の振幅=一定
各アンテナ・ブランチの送信アナログ回路の振幅が一定でないと、送信電力を決めるときに無駄が生じる。また、各アンテナ・ブランチの送信アナログ回路及び受信アナログ回路の振幅が一定でない状態でIQインバランスのキャリブレーションを行なうときに、装置内折り返しのために通常のAGCなどが使用できないため、ダイナミック・レンジの制約が生じる(前述)。
続いて、3本のアンテナ・ブランチ0〜2を備えた通信装置内でキャリブレーション信号をループバックしてキャリブレーションを行なう方法を例にとって、上記の条件1及び2を満たすゲイン・キャリブレーションについてさらに考察する。
アンテナ・ブランチ0に属する送信を使用して、アンテナ1及びアンテナ2で受信した信号を観測することにより、アンテナ・ブランチ0からアンテナ・ブランチ1へのループバック伝達関数のゲインLoopBackGain[0][1]、並びに、アンテナ・ブランチ0からアンテナ・ブランチ2へのループバック伝達関数のゲインLoopBackGain[0][2]を取得する。
続いて、ンテナ・ブランチ1に属する送信を使用して、アンテナ0及びアンテナ2で受信した信号を観測することにより、アンテナ・ブランチ1からアンテナ・ブランチ0へのループバック伝達関数のゲインLoopBackGain[1][0]、並びに、アンテナ・ブランチ1からアンテナ・ブランチ2へのループバック伝達関数のゲインLoopBackGain[1][2]を取得する。
そして、LoopBackGain[0][1]とLoopBackGain[0][2]の比から、アンテナ・ブランチ1の受信アナログ回路のゲインRxGain[1]とアンテナ・ブランチ2の受信アナログ回路のゲインRxGain[2]の比が求まる。同様に、LoopBackGain[1][0]とLoopBackGain[1][2]の比から、アンテナ・ブランチ0の受信アナログ回路のゲインRxGain[0]とアンテナ・ブランチ2の受信アナログ回路のゲインRxGain[2]の比が求まる。したがって、RxGain[0]とRxGain[1]とRxGain[2]の比が求まる。
また、LoopBackGain[1][0]とLoopBackGain[2][0]から、アンテナ・ブランチ1の送信アナログ回路のゲインTxGain[1]とアンテナ・ブランチ2の送信アナログ回路のゲインTxGain[2]の比が求まる。同様に、LoopBackGain[0][1]とLoopBackGain[2][1]から、アンテナ・ブランチ0の送信アナログ回路のゲインTxGain[0]とアンテナ・ブランチ2の送信アナログ回路のゲインTxGain[2]の比が求まる。したがって、TxGain[0]とTxGain[1]とTxGain[2]の比が求まる。
しかしながら、装置内ループバックを利用したゲイン・キャリブレーション方法では、RFアナログ回路内で、各ブランチへのループバック経路を複数用意する必要がある。このため、RFアナログ・デバイスのコストが上がるという問題がある。また、アンテナ・ブランチ間のアイソレーションが20dB程度になってしまうことになり、アンテナ・キャリブレーションやIQキャリブレーションの係数取得の精度が低下するというデメリットがある。
そこで、本発明者らは、各アンテナ・ブランチ間のアイソレーションを向上させるために、装置内ループバックではなくアンテナ間ループバックにより、各アンテナ・ブランチ間でのループバック伝達関数のゲインLoopBackGainを取得することを提案する。ここで、アンテナ間ループバックを行なうと、空間の伝達関数が不確定要素になるが、基本的には空間伝播損失に従って補償することができる。すなわち、各アンテナ間による空間伝播損失をあらかじめ不揮発メモリなどで構成されるテーブルに格納しておき、その値を使って、各ループバック伝達関数のゲインのキャリブレーションを行なう。そして、キャリブレーションした後の各ループバック伝達関数のゲインからは、上記と同様にして、アンテナ・ブランチ毎の受信アナログ回路のゲインの比、並びに送信アナログ回路のゲインの比を求めて、ゲイン・キャリブレーションを実施することができる。
また、RF段のスイッチを用意することにより、各アンテナ間の伝播損失の比を測定できるようにする。そして、各アンテナ間の伝播損失の比を例えば不揮発メモリのテーブルに格納しておくことにより、ユーザがアンテナ間を変化させても、ゲイン・キャリブレーションが可能となる。
図1には、上記のゲイン・キャリブレーションを実現する無線通信装置の構成を模式的に示している。図示の無線通信装置10は、無線信号を送受信する複数のアンテナ素子からなるアンテナ部11と、アンテナ毎の受信アナログ回路及び送信アナログ回路を有し、アナログ送受信信号の処理を行なうアナログ処理部12と、ディジタル送受信信号の処理を行なうディジタル処理部13を備えている。
また、図2には、ディジタル処理部13の内部構成を示している。
ディジタル処理部13の受信系統は、アンテナ・ブランチ毎の受信アナログ信号をディジタル値に変換するAD変換部131と、パケット発見やタイミング検出、周波数オフセット補正、ノイズ推定などの処理を行なう同期処理部132と、同期処理後のディジタル受信信号(キャリブレーション信号)から取得される振幅信号から振幅調整値を演算する振幅調整値演算部133と、得られた振幅調整値を用いて同期処理した後のアンテナ・ブランチ毎のディジタル受信信号の振幅のバラツキの調整を行なう受信信号振幅調整部134を備えている。
信号処理部135は、通常の無線通信で必要となる受信信号の復調処理や送信信号の変調処理の他に、アンテナ・キャリブレーションやIQキャリブレーションを行なう。アンテナ・キャリブレーションやIQキャリブレーションは、既に説明した方法によって実現することができるので、ここでは説明を省略する。但し、本発明の要旨は、特定のアンテナ・キャリブレーション方法並びにIQキャリブレーション方法に限定されるものではない。
一方、ディジタル処理部13の送信系統は、変調処理した後のディジタル送信信号に対しアンテナ・ブランチ毎の振幅のバラツキの調整を行なう送信信号振幅調整部137と、アナログ信号に変換するDA変換部138を備えている。
本実施形態では、無線通信装置10はアンテナ間ループバックによりアンテナ・ブランチ間でのループバック伝達関数のゲインを取得し、振幅調整値演算部133はループバック伝達関数のゲインを用いて振幅調整値を演算する。アンテナ間ループバックを行なうと空間の伝達関数が不確定要素になるが、補正値テーブル136には各アンテナ間による自由伝播損失が格納されており、振幅調整値演算部133は各ループバック伝達関数のゲインのキャリブレーションを行なう。
続いて、振幅調整値演算部133が補正値テーブル136を用いて、アンテナの各々に対応するディジタル受信信号及びディジタル送信信号にそれぞれゲイン・キャリブレーションを施すための補正係数を決定するための処理手順について、図3を参照しながら説明する。
ステップ1:
まず、補正値テーブル136に格納する、アンテナ部11のアンテナ間の空間伝達関数の補正値を決定する。
使用電波の波長をλ、アンテナ間の距離をdとしたときの自由空間伝播損失Lは、下式(5)から求めることができる(例えば、「ワイヤレス通信工学」(コロナ社、p29)を参照のこと)。以下では、伝播損失やゲインは対数表現することとする。
Figure 2010034937
ここで、アンテナjからアンテナiへの空間の伝播損失をA[i][j]とおくと、A[i][j]=A[j][i]が成り立つ。以下では、説明の簡素化のため、アンテナ部11はアンテナ0〜2の3本のアンテナ素子を持つものとし、各アンテナ間の自由空間伝播損失を以下のようにおく。
A[0][1]:アンテナ0とアンテナ1の間の伝播損失[dB]
A[0][2]:アンテナ0とアンテナ2の間の伝播損失[dB]
A[1][2]:アンテナ1とアンテナ2の間の伝播損失[dB]
3本のアンテナ素子が図3に示すように直線上に配置されている場合には、アンテナ0とアンテナ1の間の損失A[0][1]よりも、アンテナ0とアンテナ2の間の損失A[0][2]の方が大きい。他方、3本のアンテナ素子が図4に示すように正3角形状(若しくは1つの円周上)にほぼ等間隔となるように配置されている場合には、A[0][1]≒A[0][2]≒A[0][2]となる。
これら各アンテナ間の伝播損失の値A[i][j]を、上記の自由空間伝播損失の式(1)に従って決定する第1の方法と、スペクトル・アナライザーなどの測定機器を用いてあらかじめ測定しておくという第2の方法と、アンテナの配置を直線上(図3を参照のこと)ではなく、すべてのアンテナ間隔が等間隔になるように配置すること(図4を参照のこと)によりアンテナ間の空間損失が均一になるようにする第3の方法がある。
上記の第1乃至第3の方法のうちいずれか、あるいはさらに他の方法により取得された各アンテナ間の伝播損失の値A[i][j]を、補正値テーブル136にあらかじめ格納しておく。
ステップ2:
続いて、振幅調整値演算部133は、各アンテナ間での既知キャリブレーション信号のループバックを通じて、振幅信号すなわち各アンテナ・ブランチ間でのループバック伝達関数のゲインを取得する。
具体的には、アンテナ0からの送信を基準とした他の各アンテナ1、2への受信時(図6、図7を参照のこと)のループバック伝達関数のゲインと、アンテナ1からの送信を基準とした他の各アンテナ0、2への受信時(図8、図9を参照のこと)のループバック伝達関数のゲインと、アンテナ0における受信を基準とした他の各アンテナ1、2からの送信時(図10、図11を参照のこと)のループバック伝達関数のゲインと、アンテナ1における受信を基準とした他の各アンテナ0、2からの送信時(図12、図13を参照のこと)のループバック伝達関数のゲインをそれぞれ取得する。
アンテナjから送信してアンテナiで受信したときのループバック伝達関数のゲインをD[i][j]とおくと、当該ステップでは以下のループバック伝達関数のゲインを取得することになる。
D[1][0]:アンテナ0の送信を基準にしたアンテナ1の受信時の伝達関数のゲイン[dB]
D[2][0]:アンテナ0の送信を基準にしたアンテナ2の受信時の伝達関数のゲイン[dB]
D[0][1]:アンテナ1の送信を基準にしたアンテナ0の受信時の伝達関数のゲイン[dB]
D[2][1]:アンテナ1の送信を基準にしたアンテナ2の受信時の伝達関数のゲイン[dB]
D[0][1]:アンテナ0の受信を基準にしたアンテナ1の送信時の伝達関数のゲイン[dB]
D[0][2]:アンテナ0の受信を基準にしたアンテナ2の送信時の伝達関数のゲイン[dB]
D[1][0]:アンテナ1の受信を基準にしたアンテナ0の送信時の伝達関数のゲイン[dB]
D[1][2]:アンテナ1の受信を基準にしたアンテナ2の送信時の伝達関数のゲイン[dB]
ステップ3:
続いて、振幅調整値演算部133は、ステップ3で得た振幅信号、すなわち各アンテナ・ブランチ間でのループバック伝達関数のゲインD[i][j]を、補正値テーブル136に格納されているアンテナ間の空間伝達関数の補正値A[i][j]に従って補正する。各アンテナ間のゲインの差の補正値が入ったループバック伝達関数のゲインをX[i][j]とすると、下式(6)により表される。
Figure 2010034937
ステップ4:
続いて、振幅調整値演算部133は、各アンテナ・ブランチ間の受信アナログ回路のゲインの比、並びに、送信アナログ回路のゲインの比を決定する。
具体的には、ステップ3において補正した後の各ループバック伝達関数のゲインX[1][0]、X[2][0]、X[0][1]、X[2][1]の4つの情報から、各アンテナ・ブランチ0〜2の受信アナログ回路のゲインの比を計算する。受信アナログ回路0のゲイン対受信アナログ回路1のゲイン対受信アナログ回路2のゲインは以下の通りとなる。
Figure 2010034937
また、ステップ3において補正した後の各ループバック伝達関数のゲインX[0][1]、X[0][2]、X[1][0]、X[1][2]の4つの情報から送信のゲインの比を計算する。送信アナログ回路0のゲイン対送信アナログ回路1のゲイン対送信アナログ回路2のゲインは以下の通りとなる。
Figure 2010034937
ステップ5:
続いて、振幅調整値演算部133は、ステップ5で決定された、各アンテナ・ブランチ間の受信アナログ回路のゲインの比、並びに、送信アナログ回路のゲインの比を基に、各アンテナ・ブランチにおけるディジタル受信信号並びにディジタル送信信号に対してゲイン・キャリブレーションを施すための補正係数を決定する。
ステップ4で求めた受信アナログ回路0のゲイン対受信アナログ回路1のゲイン対受信アナログ回路2のゲイン比(上式(7)を参照のこと)をZ_Rx0:Z_Rx1:Z_Rx2とおく。そして、各アンテナ・ブランチ間の受信アナログ回路のゲインの比Z_Rx0、Z_Rx1、Z_Rx2の中の最大値を決定して、その最大値をMax_Z_Rxとおく。すると、各アンテナ・ブランチのディジタル受信信号に対してゲイン・キャリブレーション(振幅調整)を行なうための各補正係数の値を以下のように求めることができる。最大値Max_Z_Rxが例えば2dBであれば、以下の補正係数は朱信号を2dBだけ大きくする補正を行なうことに相当する。
Figure 2010034937
受信信号振幅調整部134は、上式(9)に示したアンテナ毎の補正係数を用いて、各アンテナ・ブランチのディジタル受信信号にゲイン・キャリブレーションをそれぞれ施すことができる。
また、ステップ4で求めた送信アナログ回路0のゲイン対送信アナログ回路1のゲイン対送信アナログ回路2のゲイン比(上式(8)を参照のこと)をZ_Tx0:Z_Tx1:Z_Tx2とおく。そして、各アンテナ・ブランチ間の送信アナログ回路のゲインの比Z_Tx0、Z_Tx1、Z_Tx2の中の最大値を決定して、その最大値をMax_Z_Txとおく。すると、各アンテナ・ブランチのディジタル送信信号に対してゲイン・キャリブレーション(振幅調整)を行なうための各補正係数の値を以下のように求めることができる。
Figure 2010034937
送信信号振幅調整部137は、上式(10)に示したアンテナ毎の補正係数を用いて、各アンテナ・ブランチのディジタル送信信号にゲイン・キャリブレーションをそれぞれ施すことができる。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本発明は、MIMOやアダプティブ・アレーといった、複数のアンテナを用いて無線通信を行なうマルチアンテナ通信において、アンテナ・ブランチ間に存在する位相並びに振幅のインバランスを補償するためのアンテナ・キャリブレーション処理、並びにIQエラーを補正するためのIQキャリブレーションの前段に適用することができる。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
図1は、本発明の一実施形態に係る無線通信装置の構成を模式的に示した図である。 図2は、図1に示した無線通信装置10中のディジタル処理部13の内部構成を示した図である。 図3は、アンテナの各々に対応するディジタル受信信号及びディジタル送信信号にそれぞれゲイン・キャリブレーションを施すための補正係数を決定するための処理手順を示したフローチャートである。 図4は、3本のアンテナ素子の配置例を示した図であり、より具体的には、3本のアンテナを直線上に配置した様子を示した図である。 図5は、3本のアンテナ素子の配置例を示した図であり、より具体的には、3本のアンテナを正3角形状(若しくは、1つの円周上)にほぼ等間隔となるように配置した様子を示した図である。 図6は、アンテナ0からの送信を基準としてアンテナ1へキャリブレーション信号をループバックする様子を示した図である。 図7は、アンテナ0からの送信を基準としてアンテナ2へキャリブレーション信号をループバックする様子を示した図である。 図8は、アンテナ1からの送信を基準としてアンテナ0へキャリブレーション信号をループバックする様子を示した図である。 図9は、アンテナ1からの送信を基準としてアンテナ2へキャリブレーション信号をループバックする様子を示した図である。 図10は、アンテナ0における受信を基準としてアンテナ1からキャリブレーション信号をループバックする様子を示した図である。 図11は、アンテナ0における受信を基準としてアンテナ2からキャリブレーション信号をループバックする様子を示した図である。 図12は、アンテナ1における受信を基準としてアンテナ0からキャリブレーション信号をループバックする様子を示した図である。 図13は、アンテナ1における受信を基準としてアンテナ1からキャリブレーション信号をループバックする様子を示した図である。
符号の説明
10…無線通信装置
11…アンテナ部
12…アナログ処理部
13…ディジタル処理部
131…AD変換部
132…同期処理部
133…振幅調整値演算部
134…受信信号振幅調整部
135…信号処理部
136…補正値テーブル
137…送信信号振幅調整部
138…DA変換部

Claims (8)

  1. 無線信号を送受信する複数のアンテナからなるアンテナ部と、
    前記複数のアンテナの各々に対応する受信アナログ回路及び送信アナログ回路を有し、アナログ送受信信号の処理を行なうアナログ処理部と、
    前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号の処理を行なうディジタル処理部と、
    各アンテナ間の伝播損失を決定するアンテナ間伝播損失決定手段と、
    各アンテナ間でのキャリブレーション信号のループバックを通じて、各アンテナ・ブランチ間でのループバック伝達関数のゲインを取得するループバック伝達関数ゲイン取得手段と、
    前記アンテナ間伝播損失決定手段により決定した各アンテナ・ブランチ間での伝搬損失に基づいて、前記の取得した各アンテナ・ブランチ間のループバック伝達関数のゲインを補正するループバック伝達関数ゲイン補正手段と、
    前記ループバック伝達関数ゲイン補正手段により補正した後の各アンテナ・ブランチ間のループバック伝達関数のゲインを用いて、各アンテナ・ブランチ間の受信アナログ回路のゲインの比、並びに、送信アナログ回路のゲインの比を決定するとともに、該ゲイン比に基づいて前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号にゲイン・キャリブレーションを施すための補正係数を決定する補正係数決定手段と、
    前記補正係数決定手段が決定したアンテナ毎の補正係数を用いて、前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号にゲイン・キャリブレーションを施すゲイン・キャリブレーション処理手段と、
    を具備することを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記アンテナ間伝播損失決定手段は、各アンテナ間の距離に応じた自由空間伝播損失に基づいて各アンテナ間の伝搬損失を決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記アンテナ間伝播損失決定手段は、測定器を用いた測定結果に基づいて各アンテナ間の伝搬損失を決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  4. 前記アンテナ間伝播損失決定手段は、各アンテナ素子が等距離となるように配置して、各アンテナ間の伝搬損失が均一となるように決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  5. 前記アンテナ部は3本以上のアンテナを備え、
    前記ループバック伝達関数ゲイン取得手段は、第1のアンテナからの送信を基準とした他の各アンテナへの受信時のループバック伝達関数のゲインと、第1のアンテナとは異なる第2のアンテナからの送信を基準とした他の各アンテナへの受信時のループバック伝達関数のゲインと、第1のアンテナにおける受信を基準とした他の各アンテナからの送信時のループバック伝達関数のゲインと、第1のアンテナとは異なる第2のアンテナにおける受信を基準とした他の各アンテナからの送信時のループバック伝達関数のゲインを取得する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  6. 前記補正係数決定手段は、各アンテナ・ブランチ間の受信アナログ回路のゲインの比の中の最大値を決定し、前記最大値から各受信アナログ回路のゲインの比を引き算した値を対応するアンテナ・ブランチにおけるディジタル受信信号の補正係数とするとともに、各アンテナ・ブランチ間の送信アナログ回路のゲインの比の中の最大値を決定し、前記最大値から各送信アナログ回路のゲインの比を引き算した値を対応するアンテナ・ブランチにおけるディジタル送信信号の補正係数とする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  7. 無線信号を送受信する複数のアンテナからなるアンテナ部と、前記複数のアンテナの各々に対応する受信アナログ回路及び送信アナログ回路を有してアナログ送受信信号の処理を行なうアナログ処理部と、前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号の処理を行なうディジタル処理部を備えた無線通信装置における無線通信方法であって、
    各アンテナ間の伝播損失を決定するアンテナ間伝播損失決定ステップと、
    各アンテナ間でのキャリブレーション信号のループバックを通じて、各アンテナ・ブランチ間でのループバック伝達関数のゲインを取得するループバック伝達関数ゲイン取得ステップと、
    前記アンテナ間伝播損失決定ステップにおいて決定した各アンテナ・ブランチ間での伝搬損失に基づいて、前記の取得した各アンテナ・ブランチ間のループバック伝達関数のゲインを補正するループバック伝達関数ゲイン補正ステップと、
    前記ループバック伝達関数ゲイン補正ステップにおいて補正した後の各アンテナ・ブランチ間のループバック伝達関数のゲインを用いて、各アンテナ・ブランチ間の受信アナログ回路のゲインの比、並びに、送信アナログ回路のゲインの比を決定するとともに、該ゲイン比に基づいて前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号にゲイン・キャリブレーションを施すための補正係数を決定する補正係数決定ステップと、
    前記補正係数決定ステップにおいて決定したアンテナ毎の補正係数を用いて、前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号にゲイン・キャリブレーションを施すゲイン・キャリブレーション処理ステップと、
    を具備することを特徴とする無線通信方法。
  8. 無線信号を送受信する複数のアンテナからなるアンテナ部と、前記複数のアンテナの各々に対応する受信アナログ回路及び送信アナログ回路を有してアナログ送受信信号の処理を行なうアナログ処理部と、前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号の処理を行なうディジタル処理部を備えた無線通信装置における各アンテナ・ブランチ間の送受信信号の振幅調整を行なうための処理をコンピューター上で実行するようにコンピューター可読形式で記述されたコンピューター・プログラムであって、前記コンピューターを、
    各アンテナ間の伝播損失を決定するアンテナ間伝播損失決定手段、
    各アンテナ間でのキャリブレーション信号のループバックを通じて、各アンテナ・ブランチ間でのループバック伝達関数のゲインを取得するループバック伝達関数ゲイン取得手段、
    前記アンテナ間伝播損失決定手段により決定した各アンテナ・ブランチ間での伝搬損失に基づいて、前記の取得した各アンテナ・ブランチ間のループバック伝達関数のゲインを補正するループバック伝達関数ゲイン補正手段、
    前記ループバック伝達関数ゲイン補正手段により補正した後の各アンテナ・ブランチ間のループバック伝達関数のゲインを用いて、各アンテナ・ブランチ間の受信アナログ回路のゲインの比、並びに、送信アナログ回路のゲインの比を決定するとともに、該ゲイン比に基づいて前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号にゲイン・キャリブレーションを施すための補正係数を決定する補正係数決定手段、
    前記補正係数決定手段が決定したアンテナ毎の補正係数を用いて、前記複数のアンテナの各々に対応するディジタル送受信信号にゲイン・キャリブレーションを施すゲイン・キャリブレーション処理手段、
    として機能させるためのコンピューター・プログラム。
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