JP2010034091A - 有機複合電子素子及びその製造方法、及び該有機複合電子素子を用いる有機半導体メモリ - Google Patents
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Abstract
【課題】有機薄膜トランジスタと、高誘電体キャパシタとを備える有機複合電子素子の製造を容易化する。
【解決手段】トランジスタTr及びキャパシタCaを備える有機複合電子素子の製造方法である。基板11上にゲート電極Ga及びキャパシタ用対向電極の一方CE1を形成し、その上に高誘電体膜17b、低誘電体膜17a及び有機半導体膜16を形成し、低誘電体膜17a及び有機半導体膜16のキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分を除去し、その上に、高誘電体膜17b、低誘電体膜17a及び有機半導体膜16を挟んでゲート電極Gaと所定の位置関係でソース電極So及びドレイン電極Drを、高誘電体膜17bを挟んで対応するようにキャパシタ用対向電極の他方CE2を形成する。
【選択図】図1
【解決手段】トランジスタTr及びキャパシタCaを備える有機複合電子素子の製造方法である。基板11上にゲート電極Ga及びキャパシタ用対向電極の一方CE1を形成し、その上に高誘電体膜17b、低誘電体膜17a及び有機半導体膜16を形成し、低誘電体膜17a及び有機半導体膜16のキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分を除去し、その上に、高誘電体膜17b、低誘電体膜17a及び有機半導体膜16を挟んでゲート電極Gaと所定の位置関係でソース電極So及びドレイン電極Drを、高誘電体膜17bを挟んで対応するようにキャパシタ用対向電極の他方CE2を形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、有機薄膜トランジスタと高誘電体キャパシタとを備える有機複合電子素子及びその製造方法、並びに該有機複合電子素子を用いる有機半導体メモリに関する。
有機薄膜トランジスタや有機強誘電体キャパシタ等の電子素子は、従来の無機材料を用いる電子素子と比較して、印刷法などの常温・常圧下での低コスト製造プロセスによって得ることができ、基板などの材料の制約が少ないなどの理由から、近時、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイや強誘電体メモリ(FeRAM:Ferroelectric Random Access Memory)などへの応用がなされている。このような電子素子を複数用いて基板上に回路を形成する場合、同一の電子素子については同一の製造プロセスにより製造することができるが、例えば、ゲート絶縁膜の絶縁膜容量の異なる複数種類の有機薄膜トランジスタを基板上に形成する場合や有機薄膜トランジスタと有機キャパシタとを基板上に形成する場合等、異なる種類の電子素子を形成する場合には、用いる誘電体の誘電率や求められる素子の特性等が異なるため、それぞれ異なる製造プロセス(成膜プロセス)を用いて製造されているのが現状である。従って、製造のための工数が多く、有機複合電子素子の低コスト化の障害となる場合があった。
有機薄膜トランジスタと有機キャパシタとを基板上に形成するための改善された方法としては、例えば、有機薄膜トランジスタと強誘電体キャパシタを備える強誘電体メモリの製造方法(特許文献1)が提案されている。すなわち、特許文献1には、基板上に有機薄膜トランジスタを形成した後、電極上にさらに強誘電体膜及びキャパシタ用の電極を形成する方法が開示されている。この方法では、ある程度、素子の製造の容易化は図れるものの、トランジスタを形成した後に、強誘電体膜及びキャパシタ用の電極を別途成膜するものであるから、依然として工数が多いという問題がある。
特開2006−245185号公報
本発明の目的は、有機薄膜トランジスタと、高誘電体キャパシタとを備える有機複合電子素子の製造工程の簡略化を図ることである。
本発明に係る有機複合電子素子の製造方法は、基板上にトランジスタ及びキャパシタを備える有機複合電子素子の製造方法であって、トランジスタ用第1電極群及びキャパシタ用第1電極群を形成する第1電極群形成工程と、高誘電体膜を形成する高誘電体膜形成工程と、高誘電体膜と比較して低誘電率を有する低誘電体膜を形成する低誘電体膜形成工程と、前記キャパシタを形成する部分を除き、前記トランジスタを形成する部分を含んで、有機半導体膜を形成する有機半導体膜形成工程と、前記高誘電体膜及び前記低誘電体膜を少なくとも挟んで前記トランジスタ用第1電極群と所定の位置関係でトランジスタ用第2電極群を、及び前記高誘電体膜を少なくとも挟んで前記キャパシタ用第1電極群に対応してキャパシタ用第2電極群を形成する第2電極群形成工程とを備えて構成される。ここで、電極群とは、1又は2以上の電極をいう。また、所定の位置関係とは、各電極がトランジスタを構成するように配置される位置関係をいう。
本発明では、トランジスタ用の高誘電体膜とキャパシタ用の高誘電体膜を同一の形成工程で形成するとともに、トランジスタ用電極群とキャパシタ用電極群を同一の形成工程で形成しているので、それぞれ異なる形成工程で形成していた従来技術と比較して、トランジスタ及びキャパシタを有する有機複合電子素子を少ない工数で製造することができ、製造コストを削減することができる。しかも、トランジスタの絶縁膜(ゲート絶縁膜)を、高誘電体膜と低誘電体膜とを積層することにより形成するようにしたので、該低誘電体膜の誘電率を適宜選定することにより、高誘電体膜と低誘電体膜とからなる絶縁膜の誘電率を所望の値に設定することができるとともに、低ゲート電圧で動作可能で、ヒステリシスの小さい良好な特性を有するトランジスタを形成することができる。
本発明によると、有機薄膜トランジスタと、高誘電体キャパシタとを備える有機複合電子素子の製造を容易化できるという効果がある。本発明により製造された有機複合電子素子は、例えば、無線伝送タグ用信号回路などの製造に好適に用いることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
〔ボトムゲート・スタガー型〕
図1(a)〜図1(f)は、ボトムゲート・スタガー型(Bottom Gate Stagger type)のトランジスタ及びキャパシタからなる有機複合電子素子の製造工程を示す図である。まず、基板11上にトランジスタ用ゲート電極Ga及びキャパシタ用対向電極の一方CE1を同一の工程で形成する第1電極群形成工程を行う(図1(a))。なお、基板11上に下引き層(不図示)を形成し、該下引き層上にこれらの電極Ga、CE1を形成するようにしてもよい。次に、これらの電極Ga、CE1を含む基板11上(下引き層を形成した場合には該下引き層上)に絶縁膜17を形成する絶縁膜形成工程を行う(図1(b))。この絶縁膜形成工程には、高誘電体膜17bを形成する高誘電体膜形成工程、及び高誘電体膜17b上に当該誘電体膜17bと比較して低誘電率を有する低誘電体膜17aを形成する低誘電体膜形成工程が含まれる。
図1(a)〜図1(f)は、ボトムゲート・スタガー型(Bottom Gate Stagger type)のトランジスタ及びキャパシタからなる有機複合電子素子の製造工程を示す図である。まず、基板11上にトランジスタ用ゲート電極Ga及びキャパシタ用対向電極の一方CE1を同一の工程で形成する第1電極群形成工程を行う(図1(a))。なお、基板11上に下引き層(不図示)を形成し、該下引き層上にこれらの電極Ga、CE1を形成するようにしてもよい。次に、これらの電極Ga、CE1を含む基板11上(下引き層を形成した場合には該下引き層上)に絶縁膜17を形成する絶縁膜形成工程を行う(図1(b))。この絶縁膜形成工程には、高誘電体膜17bを形成する高誘電体膜形成工程、及び高誘電体膜17b上に当該誘電体膜17bと比較して低誘電率を有する低誘電体膜17aを形成する低誘電体膜形成工程が含まれる。
その後、低誘電体膜17a上に有機半導体膜16を形成する有機半導体膜形成工程を行う(図1(c))。次に、低誘電体膜17a及び有機半導体膜16のキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分(その近傍を含んでもよい)を除去する膜除去工程を行う。この膜除去工程には、有機半導体膜16上にマスクMSを形成又は設置するマスク形成工程(図1(d))と、エッチング等によりキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分を除去するエッチング工程と、該マスクMSを除去するマスク除去工程とが含まれる。これにより、低誘電体膜17a及び有機半導体膜16のキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分に除去部が形成される(図1(e))。
次に、高誘電体膜17b、低誘電体膜17a及び有機半導体膜16を挟んでトランジスタ用ゲート電極Gaと所定の位置関係でトランジスタを構成するようにトランジスタ用ソース電極So、ドレイン電極Drを、及び高誘電体膜17bを挟んでキャパシタを構成するようにキャパシタ用対向電極CE1に対応してキャパシタ用対向電極CE2を同一の工程で形成する第2電極群形成工程を行う(図1(f))。その後、図示は省略しているが、保護膜形成工程を行って保護膜を形成する。これにより、高誘電体膜17b及び低誘電体膜17aをゲート絶縁膜17とした有機薄膜トランジスタTr、及び高誘電体膜17bを絶縁膜とした高誘電体キャパシタCaを備える有機複合電子素子が製造される。
なお、ここでは、低誘電体膜形成工程で低誘電体膜17aを形成し、有機半導体膜形成工程で有機半導体膜16を形成した後に、低誘電体膜17a及び有機半導体膜16のキャパシタを形成する部分を除去するようにしたが、低誘電体膜形成工程でキャパシタを形成する部分を除いて低誘電体膜17aを形成し、その後有機半導体膜形成工程で同じくキャパシタを形成する部分を除いて有機半導体膜16を形成するようにしてもよい。
また、膜除去工程では低誘電体膜17aを除去せずに、有機半導体膜16のみを除去するようにしてもよい。この場合、高誘電体膜17b及び低誘電体膜17aをゲート絶縁膜17とした有機薄膜トランジスタTr、並びに高誘電体膜17b及び低誘電体膜17aを絶縁膜17とした高誘電体キャパシタCaを備える有機複合電子素子が製造される。また、低誘電体膜17aのキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分の除去は、その厚さ方向の全てではなく、一部のみを除去するようにしてもよい。
〔ボトムゲート・コプレナー型〕
図2(a)〜図2(f)は、ボトムゲート・コプレナー型(Bottom Gate Coplanar type)のトランジスタ及びキャパシタからなる有機複合電子素子の製造工程を示す図である。まず、基板11上にトランジスタ用ゲート電極Ga及びキャパシタ用対向電極の一方CE1を同一の工程で形成する第1電極群形成工程を行う(図2(a))。なお、基板11上に下引き層(不図示)を形成し、該下引き層上にこれらの電極Ga、CE1を形成するようにしてもよい。次に、これらの電極Ga、CE1を含む基板11上(下引き層を形成した場合には該下引き層上)に絶縁膜17を形成する絶縁膜形成工程を行う(図2(b))。この絶縁膜形成工程には、高誘電体膜17bを形成する高誘電体膜形成工程、及び高誘電体膜17b上に当該誘電体膜17bと比較して低誘電率を有する低誘電体膜17aを形成する低誘電体膜形成工程が含まれる。
図2(a)〜図2(f)は、ボトムゲート・コプレナー型(Bottom Gate Coplanar type)のトランジスタ及びキャパシタからなる有機複合電子素子の製造工程を示す図である。まず、基板11上にトランジスタ用ゲート電極Ga及びキャパシタ用対向電極の一方CE1を同一の工程で形成する第1電極群形成工程を行う(図2(a))。なお、基板11上に下引き層(不図示)を形成し、該下引き層上にこれらの電極Ga、CE1を形成するようにしてもよい。次に、これらの電極Ga、CE1を含む基板11上(下引き層を形成した場合には該下引き層上)に絶縁膜17を形成する絶縁膜形成工程を行う(図2(b))。この絶縁膜形成工程には、高誘電体膜17bを形成する高誘電体膜形成工程、及び高誘電体膜17b上に当該誘電体膜17bと比較して低誘電率を有する低誘電体膜17aを形成する低誘電体膜形成工程が含まれる。
次に、低誘電体膜17aのキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分(その近傍を含んでもよい)を除去する低誘電体膜除去工程を行う。この低誘電体膜除去工程には、低誘電体膜17a上にマスクMS1を形成又は設置するマスク形成工程(図2(b))と、エッチング等によりキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分を除去するエッチング工程と、該マスクMS1を除去するマスク除去工程とが含まれる。これにより、低誘電体膜17aのキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分に除去部が形成される(図2(c))。
次に、高誘電体膜17b、及び低誘電体膜17aを挟んでトランジスタ用ゲート電極Gaと所定の位置関係でトランジスタを構成するようにトランジスタ用ソース電極So、ドレイン電極Drを、及び高誘電体膜17bを挟んでキャパシタを構成するようにキャパシタ用対向電極CE1に対応してキャパシタ用対向電極CE2を形成する第2電極群形成工程を行い、その上に有機半導体膜16を形成する有機半導体膜形成工程を行う(図2(d))。
次に、有機半導体膜16のキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分(その近傍を含んでもよい)を除去する有機半導体膜除去工程を行う。この膜除去工程には、有機半導体膜16上にマスクMS2を形成又は設置するマスク形成工程(図2(e))と、エッチング等によりキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分を除去するエッチング工程と、該マスクMS2を除去するマスク除去工程とが含まれる。これにより、有機半導体膜16のキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分に除去部が形成される(図2(f))。その後、図示は省略しているが、保護膜形成工程を行って保護膜を形成する。これにより、高誘電体膜17b及び低誘電体膜17aをゲート絶縁膜17とした有機薄膜トランジスタTr、及び高誘電体膜17bを絶縁膜とした高誘電体キャパシタCaを備える有機複合電子素子が製造される。
なお、ここでは、低誘電体膜形成工程で低誘電体膜17aを形成した後に、低誘電体膜除去工程で低誘電体膜17aのキャパシタを形成する部分を除去するようにしたが、低誘電体膜形成工程でキャパシタを形成する部分を除いて低誘電体膜17aを形成するようにしてもよい。同様に、有機半導体膜形成工程で有機半導体膜16を形成した後に、有機半導体膜除去工程で有機半導体膜16のキャパシタを形成する部分を除去するようにしたが、有機半導体膜形成工程でキャパシタを形成する部分を除いて有機半導体膜16を形成するようにしてもよい。また、低誘電体膜17aのキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分の除去は、その厚さ方向の全てではなく、一部のみを除去するようにしてもよい。
〔トップゲート・スタガー型〕
図3(a)〜図3(f)は、トップゲート・スタガー型(Top Gate Stagger type)のトランジスタ及びキャパシタからなる有機複合電子素子の製造工程を示す図である。まず、基板11上にトランジスタ用ソース電極So、ドレインDr及びキャパシタ用対向電極の一方CE1を同一の工程で形成する第1電極群形成工程を行い、その上に有機半導体膜16を形成する有機半導体膜形成工程を行う(図3(a))。なお、基板11上に下引き層(不図示)を形成し、該下引き層上にこれらの電極So、Dr、CE1を形成するようにしてもよい。次に、有機半導体膜16のキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分及びその周囲部分を除去する有機半導体膜除去工程を行う。この有機半導体膜除去工程には、有機半導体膜16上にマスクMS1を形成又は設置するマスク形成工程(図3(a))と、エッチング等によりキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分を除去するエッチング工程と、該マスクMS1を除去するマスク除去工程とが含まれる。これにより、有機半導体膜16のキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分及びその周囲部分に除去部が形成される(図3(b))。
図3(a)〜図3(f)は、トップゲート・スタガー型(Top Gate Stagger type)のトランジスタ及びキャパシタからなる有機複合電子素子の製造工程を示す図である。まず、基板11上にトランジスタ用ソース電極So、ドレインDr及びキャパシタ用対向電極の一方CE1を同一の工程で形成する第1電極群形成工程を行い、その上に有機半導体膜16を形成する有機半導体膜形成工程を行う(図3(a))。なお、基板11上に下引き層(不図示)を形成し、該下引き層上にこれらの電極So、Dr、CE1を形成するようにしてもよい。次に、有機半導体膜16のキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分及びその周囲部分を除去する有機半導体膜除去工程を行う。この有機半導体膜除去工程には、有機半導体膜16上にマスクMS1を形成又は設置するマスク形成工程(図3(a))と、エッチング等によりキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分を除去するエッチング工程と、該マスクMS1を除去するマスク除去工程とが含まれる。これにより、有機半導体膜16のキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分及びその周囲部分に除去部が形成される(図3(b))。
次に、後述の高誘電体膜17bと比較して低誘電率を有する低誘電体膜17aを形成する低誘電体膜形成工程を行う(図3(c)。その後、低誘電体膜17aのキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分(その近傍を含んでもよい)を除去する低誘電体膜除去工程を行う。この低誘電体膜除去工程には、低誘電体膜17a上にマスクMS2を形成又は設置するマスク形成工程(図3(c))と、エッチング等によりキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分を除去するエッチング工程と、該マスクMS2を除去するマスク除去工程とが含まれる。これにより、低誘電体膜17aのキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分に除去部が形成される(図3(d))。
次に、高誘電体膜17bを形成する高誘電体膜形成工程を行う(図3(e))。その後、有機半導体膜16、低誘電体膜17a、及び高誘電体膜17bを挟んでトランジスタ用ソース電極So及びドレイン電極Drと所定の位置関係でトランジスタを構成するようにトランジスタ用ゲート電極Gaを、及び高誘電体膜17bを挟んでキャパシタを構成するようにキャパシタ用対向電極CE1に対応してキャパシタ用対向電極CE2を同一の工程で形成する第2電極群形成工程を行う(図3(f))。その後、図示は省略しているが、保護膜形成工程を行って保護膜を形成する。これにより、低誘電体膜17a及び高誘電体膜17bをゲート絶縁膜17とした有機薄膜トランジスタTr、及び高誘電体膜17bを絶縁膜とした高誘電体キャパシタCaを備える有機複合電子素子が製造される。
なお、ここでは、有機半導体膜形成工程で有機半導体膜16を形成した後に、有機半導体膜除去工程で有機半導体膜16のキャパシタを形成する部分を除去するようにしたが、有機半導体膜形成工程でキャパシタを形成する部分を除いて有機半導体膜16を形成するようにしてもよい。同様に、低誘電体膜形成工程で低誘電体膜17aを形成した後に、低誘電体膜除去工程で低誘電体膜17aのキャパシタを形成する部分を除去するようにしたが、低誘電体膜形成工程でキャパシタを形成する部分を除いて低誘電体膜17aを形成するようにしてもよい。また、低誘電体膜17aのキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分の除去は、その厚さ方向の全てではなく、一部のみを除去するようにしてもよい。
〔トップゲート・コプレナー型〕
図4(a)〜図4(f)は、トップゲート・コプレナー型(Top Gate Coplanar type)のトランジスタ及びキャパシタからなる有機複合電子素子の製造工程を示す図である。まず、基板11上に有機半導体膜16を形成する有機半導体膜形成工程を行う(図4(a))。なお、基板11上に下引き層(不図示)を形成し、該下引き層上にこの有機半導体膜16を形成するようにしてもよい。次に、有機半導体膜16のキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分及びその周囲部分を除去する有機半導体膜除去工程を行う。この有機半導体膜除去工程には、有機半導体膜16上にマスクMS1を形成又は設置するマスク形成工程(図4(a))と、エッチング等によりキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分を除去するエッチング工程と、該マスクMS1を除去するマスク除去工程とが含まれる。これにより、有機半導体膜16のキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分及びその周囲部分に除去部が形成される(図4(b))。その後、トランジスタ用ソース電極So、ドレインDr及びキャパシタ用対向電極の一方CE1を形成する第1電極群形成工程を行う(図4(b))。
図4(a)〜図4(f)は、トップゲート・コプレナー型(Top Gate Coplanar type)のトランジスタ及びキャパシタからなる有機複合電子素子の製造工程を示す図である。まず、基板11上に有機半導体膜16を形成する有機半導体膜形成工程を行う(図4(a))。なお、基板11上に下引き層(不図示)を形成し、該下引き層上にこの有機半導体膜16を形成するようにしてもよい。次に、有機半導体膜16のキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分及びその周囲部分を除去する有機半導体膜除去工程を行う。この有機半導体膜除去工程には、有機半導体膜16上にマスクMS1を形成又は設置するマスク形成工程(図4(a))と、エッチング等によりキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分を除去するエッチング工程と、該マスクMS1を除去するマスク除去工程とが含まれる。これにより、有機半導体膜16のキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分及びその周囲部分に除去部が形成される(図4(b))。その後、トランジスタ用ソース電極So、ドレインDr及びキャパシタ用対向電極の一方CE1を形成する第1電極群形成工程を行う(図4(b))。
次に、後述の高誘電体膜17bと比較して低誘電率を有する低誘電体膜17aを形成する低誘電体膜形成工程を行う(図4(c))。その後、低誘電体膜17aのキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分(その近傍を含んでもよい)を除去する低誘電体膜除去工程を行う。この低誘電体膜除去工程には、低誘電体膜17a上にマスクMS2を形成又は設置するマスク形成工程(図4(c))と、エッチング等によりキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分を除去するエッチング工程と、該マスクMS2を除去するマスク除去工程とが含まれる。これにより、低誘電体膜17aのキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分に除去部が形成される(図4(d))。
次に、高誘電体膜17bを形成する高誘電体膜形成工程を行う(図4(e))。その後、低誘電体膜17a及び高誘電体膜17bを挟んでトランジスタ用ソース電極So及びドレイン電極Drと所定の位置関係でトランジスタを構成するようにトランジスタ用ゲートス電極Gaを、及び高誘電体膜17bを挟んでキャパシタを構成するようにキャパシタ用対向電極CE1に対応してキャパシタ用対向電極CE2を同一の工程で形成する第2電極群形成工程を行う(図4(f))。その後、図示は省略しているが、保護膜形成工程を行って保護膜を形成する。これにより、低誘電体膜17a及び高誘電体膜17bをゲート絶縁膜17とした有機薄膜トランジスタTr、及び高誘電体膜17bを絶縁膜とした高誘電体キャパシタCaを備える有機複合電子素子が製造される。
なお、ここでは、有機半導体膜形成工程で有機半導体膜16を形成した後に、有機半導体膜除去工程で有機半導体膜16のキャパシタを形成する部分を除去するようにしたが、有機半導体膜形成工程でキャパシタを形成する部分及びその周囲部分を除いて有機半導体膜16を形成するようにしてもよい。同様に、低誘電体膜形成工程で低誘電体膜17aを形成した後に、低誘電体膜除去工程で低誘電体膜17aのキャパシタを形成する部分を除去するようにしたが、低誘電体膜形成工程でキャパシタを形成する部分を除いて低誘電体膜17aを形成するようにしてもよい。また、低誘電体膜17aのキャパシタ用対向電極CE1に対応する部分の除去は、その厚さ方向の全てではなく、一部のみを除去するようにしてもよい。
〔有機半導体膜形成工程〕
有機半導体膜の形成には有機半導体材料が用いられる。有機半導体材料としてはπ共役系材料が挙げられる。π共役系材料としては、例えばポリピロール、ポリ(N−置換ピロール)、ポリ(3−置換ピロール)、ポリ(3,4−二置換ピロール)などのポリピロール類、ポリチオフェン、ポリ(3−置換チオフェン)、ポリ(3,4−二置換チオフェン)、ポリベンゾチオフェンなどのポリチオフェン類、ポリイソチアナフテンなどのポリイソチアナフテン類、ポリチェニレンビニレンなどのポリチェニレンビニレン類、ポリ(p−フェニレンビニレン)などのポリ(p−フェニレンビニレン)類、ポリアニリン、ポリ(N−置換アニリン)、ポリ(3−置換アニリン)、ポリ(2,3−置換アニリン)などのポリアニリン類、ポリアセチレンなどのポリアセチレン類、ポリジアセチレンなどのポリジアセチレン類、ポリアズレンなどのポリアズレン類、ポリピレンなどのポリピレン類、ポリカルバゾール、ポリ(N−置換カルバゾール)などのポリカルバゾール類、ポリセレノフェンなどのポリセレノフェン類、ポリフラン、ポリベンゾフランなどのポリフラン類、ポリ(p−フェニレン)などのポリ(p−フェニレン)類、ポリインドールなどのポリインドール類、ポリピリダジンなどのポリピリダジン類、ナフタセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、ジベンゾペンタセン、テトラベンゾペンタセン、ピレン、ジベンゾピレン、クリセン、ペリレン、コロネン、テリレン、オバレン、クオテリレン、サーカムアントラセンなどのポリアセン類およびポリアセン類の炭素の一部をN、S、Oなどの原子、カルボニル基などの官能基に置換した誘導体(トリフェノジオキサジン、トリフェノジチアジン、ヘキサセン−6,15−キノンなど)、ポリビニルカルバゾール、ポリフェニレンスルフィド、ポリビニレンスルフィドなどのポリマーや特開平11−195790号公報に記載された多環縮合体などを挙げることができる。
有機半導体膜の形成には有機半導体材料が用いられる。有機半導体材料としてはπ共役系材料が挙げられる。π共役系材料としては、例えばポリピロール、ポリ(N−置換ピロール)、ポリ(3−置換ピロール)、ポリ(3,4−二置換ピロール)などのポリピロール類、ポリチオフェン、ポリ(3−置換チオフェン)、ポリ(3,4−二置換チオフェン)、ポリベンゾチオフェンなどのポリチオフェン類、ポリイソチアナフテンなどのポリイソチアナフテン類、ポリチェニレンビニレンなどのポリチェニレンビニレン類、ポリ(p−フェニレンビニレン)などのポリ(p−フェニレンビニレン)類、ポリアニリン、ポリ(N−置換アニリン)、ポリ(3−置換アニリン)、ポリ(2,3−置換アニリン)などのポリアニリン類、ポリアセチレンなどのポリアセチレン類、ポリジアセチレンなどのポリジアセチレン類、ポリアズレンなどのポリアズレン類、ポリピレンなどのポリピレン類、ポリカルバゾール、ポリ(N−置換カルバゾール)などのポリカルバゾール類、ポリセレノフェンなどのポリセレノフェン類、ポリフラン、ポリベンゾフランなどのポリフラン類、ポリ(p−フェニレン)などのポリ(p−フェニレン)類、ポリインドールなどのポリインドール類、ポリピリダジンなどのポリピリダジン類、ナフタセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、ジベンゾペンタセン、テトラベンゾペンタセン、ピレン、ジベンゾピレン、クリセン、ペリレン、コロネン、テリレン、オバレン、クオテリレン、サーカムアントラセンなどのポリアセン類およびポリアセン類の炭素の一部をN、S、Oなどの原子、カルボニル基などの官能基に置換した誘導体(トリフェノジオキサジン、トリフェノジチアジン、ヘキサセン−6,15−キノンなど)、ポリビニルカルバゾール、ポリフェニレンスルフィド、ポリビニレンスルフィドなどのポリマーや特開平11−195790号公報に記載された多環縮合体などを挙げることができる。
また、これらのポリマーと同じ繰返し単位を有する、例えばチオフェン6量体であるα−セクシチオフェン、α,ω−ジヘキシル−α−セクシチオフェン、α,ω−ジヘキシル−α−キンケチオフェン、α,ω−ビス(3−ブトキシプロピル)−α−セクシチオフェン、スチリルベンゼン誘導体などのオリゴマーが挙げられる。
さらに銅フタロシアニンや特開平11−251601号公報に記載のフッ素置換銅フタロシアニンなどの金属フタロシアニン類;ナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド、N,N’−ビス(4−トリフルオロメチルベンジル)ナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド、N,N’−ビス(1H,1H−ペルフルオロオクチル)ナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド、N,N’−ビス(1H,1H−ペルフルオロブチル)ナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド及びN,N’−ジオクチルナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド、ナフタレン2,3,6,7−テトラカルボン酸ジイミドなどのナフタレンテトラカルボン酸ジイミド類、及びアントラセン2,3,6,7−テトラカルボン酸ジイミドなどのアントラセンテトラカルボン酸ジイミド類などの縮合環テトラカルボン酸ジイミド類;C60、C70、C76、C78、C84等のフラーレン類、SWNTなどのカーボンナノチューブ、メロシアニン色素類、ヘミシアニン色素類などの色素などが挙げられる。
これらのπ共役系材料のうちでも、チオフェン、チェニレンビニレン、フェニレンビニレン、p−フェニレン、及びこれらの置換体の少なくとも1種を繰返し単位とし、かつ該繰返し単位の数nが4〜10であるオリゴマー並びに該繰返し単位の数nが20以上であるポリマー;ペンタセンなどの縮合多環芳香族化合物;フラーレン類;縮合環テトラカルボン酸ジイミド類;並びに金属フタロシアニンよりなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。
また、その他の有機半導体材料としては、テトラチアフルバレン(TTF)−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体、ビスエチレンテトラチアフルバレン(BEDTTTF)−過塩素酸錯体、BEDTTTF−ヨウ素錯体、TCNQ−ヨウ素錯体、などの有機分子錯体が挙げられる。さらにポリシラン、ポリゲルマンなどのσ共役系ポリマーや特開2000−260999号公報に記載の有機・無機混成材料が挙げられる。
有機半導体材料には、例えば、アクリル酸、アセトアミド、ジメチルアミノ基、シアノ基、カルボキシル基、ニトロ基などの官能基を有する材料や、ベンゾキノン誘導体、テトラシアノエチレンおよびテトラシアノキノジメタンやそれらの誘導体などのように電子を受容するアクセプターとなる材料や、例えばアミノ基、トリフェニル基、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、フェニル基などの官能基を有する材料、フェニレンジアミンなどの置換アミン類、アントラセン、ベンゾアントラセン、置換ベンゾアントラセン類、ピレン、置換ピレン、カルバゾールおよびその誘導体、テトラチアフルバレンとその誘導体などのように電子の供与体であるドナーとなるような材料を含有させてもよい。
有機半導体膜の作製法としては、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、プラズマ重合法、電解重合法、化学重合法、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法およびLB法等が挙げられる。
有機半導体膜の膜厚は、用いられる有機半導体材料により異なるが、通常1μm以下、好ましくは一単分子層の厚み以上400nm以下である。
上述した除去部を形成する場合の有機半導体膜の形成方法としては、上述したスピンコート法等を用いて一様な膜を成膜した後に、その上にフォトレジストでマスクパターンを形成し、あるいはメタルマスク等のマスクを設置し、エッチングにより不要な部分を除去する方法を用いることができる。エッチング法としては、ドライエッチング(ガスエッチングやイオンエッチング等)、ウエットエッチングのいずれを用いてもよいが、ドライエッチングが好ましい。レーザーアブレーション法などを用いて形成してもよい。但し、このように成膜後にエッチング等により除去する方法の他、当該除去部を除いて成膜する方法を用いてもよい。例えば、有機半導体材料の溶液あるいは分散液を直接インクジェット法により必要な部分のみに適用して所望の有機半導体膜を形成してもよいし、不要な部分をマスクして印刷法等を用いて所望の有機半導体膜を形成した後に該マスクを除去するようにしてもよい。
〔電極形成工程〕
有機薄膜トランジスタを構成するゲート電極、ソース電極及びドレイン電極、並びに高誘電体キャパシタを構成する一対の対向電極は、導電性材料で形成される。導電性材料としては、例えば、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、亜鉛、炭素、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペーストおよびカーボンペースト、リチウム、ベリリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等が挙げられる。またドーピング等で導電率を向上させた公知の導電性ポリマー、例えば導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチオフェン(ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体など)が挙げられる。
有機薄膜トランジスタを構成するゲート電極、ソース電極及びドレイン電極、並びに高誘電体キャパシタを構成する一対の対向電極は、導電性材料で形成される。導電性材料としては、例えば、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、亜鉛、炭素、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペーストおよびカーボンペースト、リチウム、ベリリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等が挙げられる。またドーピング等で導電率を向上させた公知の導電性ポリマー、例えば導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチオフェン(ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体など)が挙げられる。
特に、ソース電極及びドレイン電極を形成する材料は、上に挙げた中で有機半導体膜との接触面において電気抵抗が少ないものが好ましく、p型半導体の場合は特に、白金、金、銀、ITO、導電性ポリマーおよび炭素が好ましい。
本実施形態に用いるゲート電極、ソース電極及びドレイン電極並びに一対の対向電極は、上記の導電性材料を含む、溶液、ペースト、インク、分散液などの流動性電極材料を用いて形成すること、特に、導電性ポリマー、または白金、金、銀、銅を含有する金属微粒子を含む流動性電極材料を用いて形成することが好ましい。
金属微粒子を含有する流動性電極材料としては、例えば公知の導電性ペーストなどを用いても良いが、好ましくは、平均粒子径が1〜50nm、好ましくは1〜10nmの金属微粒子を、必要に応じて分散安定剤を用いて、水や任意の有機溶剤である分散媒中に分散した材料を用いる。平均粒子径は光子相関法により測定することができる。
金属微粒子の材料としては、前記した白金、金、銀、銅の他、ニッケル、クロム、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、亜鉛等であってもよい。
このような金属微粒子の分散物の製造方法として、ガス中蒸発法、スパッタリング法、金属蒸気合成法などの物理的生成法や、コロイド法、共沈法などの、液相で金属イオンを還元して金属微粒子を生成する化学的生成法が挙げられる。これらの金属微粒子分散物を用いて電極を成形し、溶媒を乾燥させた後、必要に応じて100〜300℃、好ましくは150〜200℃の範囲で加熱することにより、金属微粒子を熱融着させ、目的の形状を有する電極パターンを形成するものである。
電極の他の形成方法としては、前記導電性材料を原料としてスパッタリングや蒸着などにより導電性薄膜を形成し、次いでフォトレジストでパターンを形成した後にエッチングにより不要な薄膜を除去して電極パターンを形成するフォトリソグラフ法、基板上にメタルマスクを置いて、そのままスパッタリングや蒸着を行い、電極パターンを形成するメタルマスク法、アルミニウムや銅などの金属箔上に熱転写やインクジェット等によりフォトレジストのパターンを形成した後にエッチングにより不要な薄膜を除去して電極パターンを形成する方法などの公知の方法が挙げられる。また導電性ポリマーの溶液あるいは分散液、金属微粒子を含有する分散液等を直接インクジェット法によりパターニングしてもよいし、塗工膜からリソグラフやレーザーアブレーションなどにより形成してもよい。さらに導電性ポリマーや金属微粒子を含有する、導電性インクや導電性ペーストなどを凸版、凹版、平版、スクリーン印刷などの印刷法でパターニングする方法も用いることができる。電極の厚さは特に限定されないが、通常20〜500nm、好ましくは50〜200nmである。
〔絶縁膜形成工程〕
本実施形態の有機複合電子素子では、通常、トランジスタ用のゲート絶縁膜として、高誘電体膜と比較して低誘電率を有する低誘電体膜及び高誘電体膜を積層した二層構造の膜を用い、キャパシタ用の絶縁膜として高誘電体膜からなる一層の膜を用いる。但し、キャパシタ用の絶縁膜として該トランジスタと同様に低誘電体膜及び高誘電体膜を積層した二層構造の膜を用いてもよい。
本実施形態の有機複合電子素子では、通常、トランジスタ用のゲート絶縁膜として、高誘電体膜と比較して低誘電率を有する低誘電体膜及び高誘電体膜を積層した二層構造の膜を用い、キャパシタ用の絶縁膜として高誘電体膜からなる一層の膜を用いる。但し、キャパシタ用の絶縁膜として該トランジスタと同様に低誘電体膜及び高誘電体膜を積層した二層構造の膜を用いてもよい。
低誘電体膜の比誘電率は、通常、4以下の値に設定され、3.5以下の値に設定されることが好ましく、3以下の値に設定されることがより好ましい。比誘電率の下限は、通常、2程度である。低誘電体膜の膜厚は、好ましくは5nm〜500nm、より好ましくは10nm〜300nm程度に設定される。高誘電体膜の比誘電率は、5以上の値に設定され、7以上の値に設定されることが好ましく、10以上の値に設定されることがより好ましい。比誘電率の上限は、通常、50程度である。高誘電体膜の膜厚は、好ましくは5nm〜500nm、より好ましくは10nm〜300nm程度に設定される。低誘電体膜の比誘電率及び膜厚を、高誘電体膜の比誘電率及び膜厚との関係で適宜に設定することにより、トランジスタ用のゲート絶縁膜全体としての有効誘電率を調節することができる。低誘電体膜と高誘電体膜を積層したゲート絶縁膜全体としての膜厚は、絶縁性が保たれればいかなる厚さを用いてもよいが、一般に好適に用いられるのは、10〜500nm、より好ましくは10〜300nmである。素子のサイズの微小化に従って、できるだけ薄くするのが望ましい。
〔低誘電体膜形成工程〕
低誘電体膜形成工程では、特に限定されないが、非共有電子対を有する官能基を持たず且つ分子構造内にπ電子結合を持たない有機高分子化合物を含んでなる膜を形成する。この低誘電体膜には、非共有電子対を有する官能基を持たず且つ分子構造内にπ電子結合を持たない有機高分子化合物の他に、前記官能基および/またはπ電子結合を持つ有機高分子化合物を含んでいてもよい。本明細書において、「官能基」とは有機高分子化合物の主鎖の骨格構造の形成に関与していない、主鎖に結合し主鎖から分枝した原子団をいう。
低誘電体膜形成工程では、特に限定されないが、非共有電子対を有する官能基を持たず且つ分子構造内にπ電子結合を持たない有機高分子化合物を含んでなる膜を形成する。この低誘電体膜には、非共有電子対を有する官能基を持たず且つ分子構造内にπ電子結合を持たない有機高分子化合物の他に、前記官能基および/またはπ電子結合を持つ有機高分子化合物を含んでいてもよい。本明細書において、「官能基」とは有機高分子化合物の主鎖の骨格構造の形成に関与していない、主鎖に結合し主鎖から分枝した原子団をいう。
本明細書において非共有電子対とは、原子の最外郭電子のうち、他の原子との結合にあずからないで、二つずつ対になっている電子である。孤立電子対や非結合電子対とも呼ばれるものである。本発明において非共有電子対を有する官能基は、主鎖に結合し主鎖から分枝した基であり、主鎖自体が基となっているものを含まない。例えばポリオキシエチレンのごとく主鎖自体にエーテル基(−O−)がある場合のエーテル基や、ポリアミンのごとく主鎖自体にイミノ基(>NH)が在る場合のイミノ基は非共有電子対を有する官能基に含まれない。ポリアクリロニトリルのごとき主鎖に結合した二トリル基が有る場合の二トリル基や、ポリテトラフルオロエチレンのごとき主鎖に結合したフッ素基がある場合のフッ素基は非共有電子対を有する官能基に含まれる。
本明細書においてπ電子結合とは、π軌道に属する電子によってつくられる結合をいう。π軌道とは、分子内の電子を収容する軌道の一種であり、ひとつの結合の原子核を結ぶ軸(結合軸)に対して、垂直な方向に分布を有する軌道同士が分子面の上下でそれぞれ横方向に重なってつくる電子軌道である。π電子結合を有する結合の具体例としては、炭素−炭素間の二重結合及び三重結合、窒素と炭素間の三重結合、炭素と酸素間の二重結合、ベンゼンやナフタレンの二重結合などが挙げられる。
本実施形態の低誘電体膜に含まれる有機高分子化合物は、上記のような、非共有電子対を有する官能基を持たず且つ分子構造内にπ電子結合を持たない化合物である。かかる化合物はいずれも本発明の所望の効果を奏し得る。本実施形態に使用する有機高分子化合物は比誘電率が小さく、通常、3以下である。なお、本発明において、比誘電率はLCRメーター(アジレントテクノロジー社製、品番4284A)を用いた容量法により測定することができる。このような有機高分子化合物としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのポリオレフィン;脂環式オレフィンポリマー;ポリアミン;ポリエーテル;などが挙げられる。これらのうち、誘電率の周波数依存性が小さいという観点から脂環式オレフィンポリマーが好適である。
本実施形態に好適に用いられる脂環式オレフィンポリマーは、主鎖及び/または側鎖にシクロアルカン構造を有する重合体である。機械的強度や耐熱性などの観点から、主鎖にシクロアルカン構造を含有する重合体が好適である。また、シクロアルカン構造としては、単環や多環(縮合多環、橋架け環など)が挙げられる。シクロアルカン構造の一単位を構成する炭素原子数は、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機械的強度、耐熱性、及び成形性の諸特性が高度にバランスされ好適である。また、本実施形態で使用される脂環式オレフィンポリマーは、通常、熱可塑性の樹脂である。
脂環式オレフィンポリマーは、通常、シクロアルカン構造を有する繰り返し単位を脂環式オレフィンポリマーの主鎖における全繰り返し単位中に通常30〜100重量%、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは70〜100重量%有する。シクロアルカン構造を有する繰り返し単位の割合がこれらの範囲にあれば耐熱性に優れる。
脂環式オレフィンポリマーは、通常、環構造を有するオレフィンを付加重合又は開環重合し、そして必要に応じて不飽和結合部分及び芳香環部分を水素化することによって得られる。
脂環式オレフィンポリマーを得るために使用される環構造を有するオレフィンとしては、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセン、エチルテトラシクロドデセン、エチリデンテトラシクロドデセン、テトラシクロ〔7.4.0.110,13.02,7〕トリデカ−2,4,6,11−テトラエンなどの多環構造の不飽和炭化水素及びその誘導体;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブチル)−1−シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4、7−メタノ−1H−インデン、シクロヘプテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエンなどの単環構造の不飽和炭化水素及びその誘導体;スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼンなどの芳香族ビニル化合物;ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘキセン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロペンテンなどの脂環族ビニル化合物等が挙げられる。環構造を有するオレフィンは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
環構造を有するオレフィンと共重合可能な単量体を必要に応じて付加共重合させることができる。その具体例として、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素数2〜20のエチレンまたはα−オレフィン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非共役ジエン;1,3−ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン等が挙げられる。これらの単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
環構造を有するオレフィンの重合は公知の方法に従って行うことができる。重合温度、圧力等は特に限定されないが、通常−50℃〜100℃の重合温度、0〜5MPaの重合圧力で重合させる。水素化反応は、公知の水素化触媒の存在下で、水素を吹き込んで行う。
脂環式オレフィンポリマーの具体例としては、ノルボルネン系単量体の開環重合体の水素化物、ノルボルネン系単量体の付加重合体及びその水素化物、ノルボルネン系単量体とビニル化合物(エチレンや、α−オレフィンなど)との付加重合体及びその水素化物、単環シクロアルケンの重合体及びその水素化物、脂環式共役ジエン系単量体の重合体及びその水素化物、ビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体及びその水素化物、芳香族ビニル化合物の重合体の芳香環を水素化した物などが挙げられる。これらの中でも、ノルボルネン系単量体の開環重合体の水素化物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物(エチレンやα−オレフィンなど)との付加重合体、芳香族オレフィン重合体の芳香環水素化物が好ましく、特にノルボルネン系単量体の開環重合体の水素化物が好ましい。前記の脂環式オレフィンポリマーは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、ここでノルボルネン系単量体とは化1に示すようなノルボルネン構造を有する単量体のことである。ノルボルネン系単量体を開環重合すると化2のような繰り返し単位を持つポリマーが得られ、これを水素化すると化3に示すような繰り返し単位を持つポリマーが得られる。
但し、化3中のR1及びR2は、非共有電子対を有さず且つπ電子結合の無い置換基を示し、R1とR2とが結合して環を形成してもよい。化1及び化2中のR1及びR2は、種々の製造工程を経て、最終的に得られる脂環式オレフィンポリマーが非共有電子対を有する官能基を持たず且つπ電子結合を持たないものになるのであれば、特に制限されないが、好ましくは、非共有電子対を有さず且つπ電子結合の無い置換基を示し、R1とR2とが結合して環を形成してもよい。
本実施形態に用いる脂環式オレフィンポリマーは、その分子量によって特に制限されない。脂環式オレフィンポリマーの分子量は、シクロヘキサンを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常1,000〜1,000,000、好ましくは5,000〜500,000、より好ましくは10,000〜250,000の範囲である。脂環式オレフィンポリマーの重量平均分子量(Mw)がこの範囲にあるときには、耐熱性、接着性、表面平滑性などがバランスされ好適である。
脂環式オレフィンポリマーの分子量分布は、シクロヘキサンを溶媒とするGPCで測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で、通常5以下、好ましくは4以下、より好ましくは3以下である。脂環式オレフィンポリマーのガラス転移温度は、好ましくは70℃以上、より好ましくは120℃以上、最も好ましくは140℃以上である。なお、ガラス転移温度は示差走査熱量計により測定することができる。
低誘電体膜には、非共有電子対を有する官能基を持たず且つ分子構造内にπ電子結合を持たない有機高分子化合物の他、その他の公知の有機高分子化合物が含まれていてもよい。非共有電子対を有する官能基を持たず且つ分子構造内にπ電子結合を持たない有機高分子化合物のゲート絶縁膜中の含有量としては、好ましくは70〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%である。また、その他、顔料や染料のごとき着色剤、蛍光増白剤、分散剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、耐電防止剤、酸化防止剤、滑剤、溶剤などの配合剤を適宜配合したものであってもよい。
低誘電体膜の形成方法としては、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、プラズマ重合法、電解重合法、化学重合法、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法およびLB法等が挙げられる。これらのうち、湿式法が好ましい。湿式法とは、低誘電体膜を構成する前記の有機高分子化合物及び所望により前記配合剤を溶媒に溶かし溶液を得、該溶液を流延させた後、溶媒を除去し、成膜する方法である。使用する溶媒は、使用する有機高分子化合物等に応じて公知の溶媒から適宜選択すればよい。湿式法としては、例えば、スピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等が挙げられる。また、マイクロコンタクトプリンティング、マイクロモルディングなどのソフトリソグラフィーと呼ばれる印刷法などを適応することもできる。これらの湿式法のうち、スピンコート法が特に好ましい。
上述した除去部を形成する場合の低誘電体膜の形成方法としては、上述したスピンコート法等を用いて一様な膜を成膜した後に、その上にフォトレジストでマスクパターンを形成し、あるいはメタルマスク等のマスクを設置し、エッチングにより不要な部分を除去する方法を用いることができる。エッチング法としては、ドライエッチング、ウエットエッチングのいずれを用いてもよいが、ドライエッチングが好ましい。ドライエッチング法としては、ガスエッチング、イオンエッチング、プラズマエッチング、ICP(Inductively Coupled Plasma 誘導結合方式)、ラジカルイオンエッチング(RIE)等を例示できる。但し、このように成膜後にエッチング等により除去する方法の他、当該除去部を除いて成膜する方法を用いてもよい。例えば、低誘電体材料の溶液あるいは分散液を直接インクジェット法等により必要な部分のみに形成してもよいし、不要な部分をマスクして印刷法等を用いて形成した後に該マスクを除去するようにしてもよい。
〔高誘電体膜形成工程〕
高誘電体膜の材料としては、特に限定されないが、通常、絶縁性有機高分子単独、又は絶縁性有機高分子と無機金属酸化物若しくは高誘電性絶縁体のナノ粒子との混合物を用いることができる。絶縁性有機高分子の選択や、絶縁性有機高分子と前記ナノ粒子の間の質量比を調節することによって、誘電率を調節することができる。このような材料を用い、上述した低誘電体膜と同様の形成方法に従って高誘電体膜を形成することができる。上述した形成方法のうち、湿式法が好ましく、スピンコート法が特に好ましい。
高誘電体膜の材料としては、特に限定されないが、通常、絶縁性有機高分子単独、又は絶縁性有機高分子と無機金属酸化物若しくは高誘電性絶縁体のナノ粒子との混合物を用いることができる。絶縁性有機高分子の選択や、絶縁性有機高分子と前記ナノ粒子の間の質量比を調節することによって、誘電率を調節することができる。このような材料を用い、上述した低誘電体膜と同様の形成方法に従って高誘電体膜を形成することができる。上述した形成方法のうち、湿式法が好ましく、スピンコート法が特に好ましい。
絶縁性有機高分子としては、例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニールアルコール、ポリビニールブチラール、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフタルアミド、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルスルホン、ポリベンズイミダゾール、ポリカルボジイミド、ポリシロキサン、ポリメチルメタクリレート、ポリメタクリルアミド、ニトリルゴム、アクリルゴム、ポリエチレンテトラフルオリド、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ウレア樹脂、ポリブテン、ポリペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−ジエン共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、ブチルゴム、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、スチレン−ブタイジエン共重合体、水添スチレン−ブタジエン共重合体、水添ポリイソプレン、水添ポリブタジエン、及びシアノエチル化セルロースからなる群より選択された1種以上の物質を用いることができる。
無機金属酸化物のナノ粒子としては、特に制限はないが、例えば、Ta2O5、Y2O3、TiO2、CeO2及びZrO2などのナノ粒子が挙げられる。高誘電性絶縁体のナノ粒子としては、特に制限はないが、例えば、BadSr1−dTiO3(式中、dは0<d<1を満たす。;BST)、PbZreTi1−eO3(式中、eは0<e<1を満たす。;PZT)、Bi4Ti3O12、BaMgF4、SrBi2(Ta1−fNbf)2O9(式中、fは0<f<1を満たす。)、Ba(Zr1−gTig)O3(式中、gは0<g<1を満たす。;BZT)、BaTiO3、SrTiO3及びBi4Ti3O12などのナノ粒子が挙げられる。なお、BadSr1−dTiO3は、Barium Strontium Titanateと呼称されるものであり、通常、BaTiO3とSrTiO3とを重量比(BaTiO3:SrTiO3)で1:9〜9:1の割合で混合して得られる。これらのナノ粒子は、それぞれ単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。前記ナノ粒子としては、誘電率が5以上のものが好ましく、かかる観点から、通常、高誘電性絶縁体のナノ粒子が好適に用いられる。ナノ粒子の平均粒子径は、通常、50nm以下、好ましくは1〜50nm、より好ましくは1〜30nmである。なお、誘電率はJIS K 6911に従って、平均粒子径は動的光散乱法により測定することができる。
高誘電体膜の形成材料としては、上述したような絶縁性有機高分子に、前記ナノ粒子に代えて、チタニウム化合物、ジルコニウム化合物、ハフニウム化合物及びアルミニウム化合物からなる群より選択された少なくとも一種の有機金属化合物を混合したものを用いてもよい。この場合にも、5以上の比誘電率を有する有機金属化合物を用いるのが好ましい。
〔保護膜形成工程及び基板〕
保護膜形成工程は、有機複合電子素子の最外層に保護膜を形成する工程である。保護膜は、例えばCVD法やスパッタリング法によって形成した酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸窒化シリコン膜、あるいは、熱CVD法によって形成したポリパラキシレン膜、コーティングにより形成したポリイミド膜、脂環式オレフィンポリマー膜、紫外線硬化エポキシ樹脂膜、アクリル系樹脂膜等が好ましい。該保護膜の膜厚としては、通常、100nm〜10μmが好ましい。
保護膜形成工程は、有機複合電子素子の最外層に保護膜を形成する工程である。保護膜は、例えばCVD法やスパッタリング法によって形成した酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸窒化シリコン膜、あるいは、熱CVD法によって形成したポリパラキシレン膜、コーティングにより形成したポリイミド膜、脂環式オレフィンポリマー膜、紫外線硬化エポキシ樹脂膜、アクリル系樹脂膜等が好ましい。該保護膜の膜厚としては、通常、100nm〜10μmが好ましい。
有機複合電子素子を支持する基板としては、特に限定されず、いかなる物を用いても良い。一般に好適に用いられる物は、ポリカーボネート、ポリイミドやポリエチレンテレフタレート(PET)の他、脂環式オレフィンポリマーなどの柔軟性のあるプラスチック基板であるが、石英、ソーダガラス、無機アルカリガラスなどのガラス基板やシリコンウェハー等も用いることができる。
前記基板及び/又は保護膜は、前述の脂環式オレフィンポリマーからなるものであることが好ましい。脂環式オレフィンポリマーは透湿度やガス透過度が低いので、前記基板及び/又は保護膜が前述の脂環式オレフィンポリマーからなるものであれば、有機半導体膜の劣化を防止する効果が高い。
〔下引き層形成工程〕
基板上に下引き層を形成する場合には、ポリマー又は無機酸化物及び無機窒化物から選ばれる化合物を含有するものを用いることができる。
基板上に下引き層を形成する場合には、ポリマー又は無機酸化物及び無機窒化物から選ばれる化合物を含有するものを用いることができる。
下引き層に含有される無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコニウム酸チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウムマグネシウム,チタン酸ビスマス、チタン酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウム等が挙げられる。また無機窒化物としては窒化ケイ素、窒化アルミニウム等が挙げられる。それらのうち好ましいのは、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、窒化ケイ素である。
ポリマーを含む下引き層に用いるポリマーとしては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、セルロース樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノキシ樹脂、ノルボルネン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、部分加水分解した塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、塩素化ポリ塩化ビニル、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体、ポリアミド樹脂、エチレン−ブタジエン樹脂、ブタジエン−アクリロニトリル樹脂等のゴム系樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂、脂環式オレフィン樹脂等を挙げることができる。
下引き層はその形成方法によって特に制限されない。下引き層の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、大気圧プラズマ法などのドライプロセスや、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法などの塗布による方法、印刷やインクジェットなどのパターニングによる方法などのウェットプロセスが挙げられる。
以上のようにして製造される、本発明の有機複合電子素子は、信号の書き込み特性と電荷を蓄える特性とを有しており、従って、例えば、メモリ、特に無線伝送タグ用信号回路などの製造に好適に用いることができる。
〔有機半導体メモリ〕
上述したように製造された有機複合電子素子を基板上にマトリックス状に配列形成することにより、キャパシタタイプの有機半導体メモリを構成することができる。図5は1T1C(1トランジスタ・1キャパシタ)型の有機半導体メモリセルの回路を示す図である。なお、センスアンプは図示を省略している。書き込みは、該当するセルのWL(ワード線)をアクティブにしてFET(Tr)をON状態にし、BL(ビット線)とPL(プレート線)の間に電圧を印加することで実行される。BLをVcc、PLをGND(0V)とするとキャパシタCaの上部が+(プラス)、下部が−(マイナス)の分極となり「1」が書き込まれ、BLをGND、PLをVccとするとキャパシタの上部が−、下部が+となり「0」が書き込まれたことになる。なお、本実施形態に係る有機複合電子素子は、このような1T1C型の高誘電体メモリセルの他、2T2C(2トランジスタ・2キャパシタ)型の高誘電体メモリセルに適用することも可能である。
上述したように製造された有機複合電子素子を基板上にマトリックス状に配列形成することにより、キャパシタタイプの有機半導体メモリを構成することができる。図5は1T1C(1トランジスタ・1キャパシタ)型の有機半導体メモリセルの回路を示す図である。なお、センスアンプは図示を省略している。書き込みは、該当するセルのWL(ワード線)をアクティブにしてFET(Tr)をON状態にし、BL(ビット線)とPL(プレート線)の間に電圧を印加することで実行される。BLをVcc、PLをGND(0V)とするとキャパシタCaの上部が+(プラス)、下部が−(マイナス)の分極となり「1」が書き込まれ、BLをGND、PLをVccとするとキャパシタの上部が−、下部が+となり「0」が書き込まれたことになる。なお、本実施形態に係る有機複合電子素子は、このような1T1C型の高誘電体メモリセルの他、2T2C(2トランジスタ・2キャパシタ)型の高誘電体メモリセルに適用することも可能である。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。本実施例では、本発明を適用して、図1に示すようなボトムゲート・スタガー(Bottom Gate Stagger type)型の有機薄膜トランジスタ(TFT)及び高誘電体キャパシタからなる有機複合電子素子を製造した。基板として、ポリエチレンテレフタレートフィルム基板(25mm×10mm×0.5mmの大きさ)を用いた。ゲート電極は基板上にアルミニウムを蒸着して形成した。アルミニウムの蒸着は、真空度が1×10−2Pa未満、基板の温度がRT(室温)で、膜厚が約200nmになるように行った。
絶縁膜の1層目である高誘電体膜は、シアノエチル化セルロース(信越化学社製:シアノレジンCR−S(商品名))をシクロペンタノンに溶解させて、3〜7重量%の濃度の溶液を製造し、回転数3000rpmで30秒間、スピンコート法を用いて塗布し、100℃で2分間、乾燥させることにより形成した。この高誘電体膜の膜厚は約300nm、比誘電率は17であった。
絶縁膜の2層目である低誘電体膜は、脂環式オレフィンポリマー(日本ゼオン社製:ZEONEX(登録商標)480R)の5%シクロヘキサン溶液5mlを回転数5000rpmで30秒間、スピンコート法を用いて塗布し、60℃で2分間、乾燥させることにより形成した。この低誘電体膜の膜厚は約300nm、比誘電率は2.2であった。
有機半導体膜は、絶縁膜上にペンタセンを蒸着して形成した。ペンタセンの蒸着は、真空度が2×10−3Pa未満、基板温度がRT(室温)、蒸着温度が185℃、蒸着速度が0.06nm/sで膜厚が約50nmになるように行った。ソース電極及びドレイン電極(W=5mm;L=20−70μm)並びにキャパシタ用対向電極は、有機半導体膜上にメタルマスクを覆い、そこに金を蒸着して形成した。金の蒸着は、真空度が1×10−2Pa未満、基板の温度がRT(室温)で、膜厚が約200nmになるように行った。低誘電体膜及び有機半導体膜は、それぞれスピンコート法を用いて成膜した後、キャパシタ用電極に対応する部分以外をマスクして、ドライエッチング法により当該キャパシタ用電極に対応する部分を除去した。
このようにして製造した有機複合電子素子の有機薄膜トランジスタ(有機TFT)の電気的特性を電流―電圧曲線の測定より評価し、その結果を図6及び図7に示す。測定装置はR6425 2 Channel Current−Voltage Source/Monitorである。
図6は、VGを一定状態でVDを+10Vと−30Vとの間で変化させたときのVD−ID線図であり、図7はVDを一定状態(−30V)でVGを+10Vと−30Vとの間で変化させたときのVG−ID線図である。これらの結果から、本実施例の有機複合電子素子の有機TFTは、低い駆動電圧で動作させることができ、ヒステリシス性の非常に少ない良好な特性をもつことが分かる。
なお、以上説明した実施形態及び実施例は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態及び実施例に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
Tr:トランジスタ(TFT)
Ca:キャパシタ
Ga:ゲート電極;
So:ソース電極;
Dr:ドレイン電極;
CE1,CE2:キャパシタ用対向電極
11:基板;
16:有機半導体膜;
17:絶縁膜;
17a:低誘電体膜;
17b:高誘電体膜;
Ca:キャパシタ
Ga:ゲート電極;
So:ソース電極;
Dr:ドレイン電極;
CE1,CE2:キャパシタ用対向電極
11:基板;
16:有機半導体膜;
17:絶縁膜;
17a:低誘電体膜;
17b:高誘電体膜;
Claims (16)
- 基板上にトランジスタ及びキャパシタを備える有機複合電子素子の製造方法であって、
トランジスタ用第1電極群及びキャパシタ用第1電極群を形成する第1電極群形成工程と、
高誘電体膜を形成する高誘電体膜形成工程と、
高誘電体膜と比較して低誘電率を有する低誘電体膜を形成する低誘電体膜形成工程と、
前記キャパシタを形成する部分を除き、前記トランジスタを形成する部分を含んで、有機半導体膜を形成する有機半導体膜形成工程と、
前記高誘電体膜及び前記低誘電体膜を少なくとも挟んで前記トランジスタ用第1電極群と所定の位置関係でトランジスタ用第2電極群を、及び前記高誘電体膜を少なくとも挟んで前記キャパシタ用第1電極群に対応してキャパシタ用第2電極群を形成する第2電極群形成工程と
を備える有機複合電子素子の製造方法。 - 前記有機半導体膜形成工程は、前記有機半導体膜を成膜した後に、該有機半導体膜の前記キャパシタ用第1電極群に対応する部分を除去する工程を含む請求項1記載の有機複合電子素子の製造方法。
- 前記低誘電体膜形成工程は、前記キャパシタ用第1電極群に対応する部分を除いて、前記低誘電体膜を形成する工程である請求項1に記載の有機複合電子素子の製造方法。
- 前記低誘電体膜形成工程及び前記有機半導体膜形成工程は、前記低誘電体膜及び前記有機半導体膜をそれぞれ成膜した後に、該低誘電体膜及び該有機半導体膜の前記キャパシタ用第1電極群に対応する部分を除去する工程を含む請求項3に記載の有機複合電子素子の製造方法。
- 前記低誘電体膜は、非共有電子対を有する官能基を持たず且つ分子構造内にπ電子結合を持たない有機高分子化合物を含む請求項1〜4のいずれかに記載の有機複合電子素子の製造方法。
- 前記有機高分子化合物が脂環式オレフィンポリマーである請求項5に記載の有機複合電子素子の製造方法。
- 前記高誘電体膜の比誘電率は5以上であり、前記低誘電体膜の比誘電率は4以下である請求項1〜6のいずれかに記載の有機複合電子素子の製造方法。
- 前記低誘電体膜形成工程は、スピンコート法によって前記低誘電体膜を形成する工程を含む請求項1〜7のいずれかに記載の有機複合電子素子の製造方法。
- さらに保護膜形成工程を有する請求項1〜8のいずれかに記載の有機複合電子素子の製造方法。
- 前記トランジスタ用第1電極群はゲート電極であり、前記トランジスタ用第2電極群はソース・ドレイン電極であり、
前記第1電極群形成工程、前記高誘電体膜形成工程、前記低誘電体膜形成工程、前記有機半導体膜形成工程、及び前記第2電極群形成工程を、この順に行う請求項1〜9のいずれかに記載の有機複合電子素子の製造方法。 - 前記トランジスタ用第1電極群はゲート電極であり、前記トランジスタ用第2電極群はソース・ドレイン電極であり、
前記第1電極群形成工程、前記高誘電体膜形成工程、前記低誘電体膜形成工程、前記第2電極群形成工程、及び前記有機半導体膜形成工程を、この順に行う請求項1〜3,5〜9のいずれかに記載の有機複合電子素子の製造方法。 - 前記トランジスタ用第1電極群はソース・ドレイン電極であり、前記トランジスタ用第2電極群はゲート電極であり、
前記第1電極群形成工程、前記有機半導体膜形成工程、前記低誘電体膜形成工程、前記高誘電体膜形成工程、及び前記第2電極群形成工程を、この順に行う請求項1〜3,5〜9のいずれかに記載の有機複合電子素子の製造方法。 - 前記トランジスタ用第1電極群はソース・ドレイン電極であり、前記トランジスタ用第2電極群はゲート電極であり、
前記有機半導体膜形成工程、前記第1電極群形成工程、前記低誘電体膜形成工程、前記高誘電体膜形成工程、及び前記第2電極群形成工程を、この順に行う請求項1〜3,5〜9のいずれかに記載の有機複合電子素子の製造方法。 - 請求項1〜13のいずれかに記載の有機複合電子素子の製造方法を用いて製造された有機複合電子素子。
- 基板上にトランジスタ及びキャパシタを備える有機複合電子素子であって、
高誘電体膜と、
高誘電体膜と比較して低誘電率を有する低誘電体膜と、
有機半導体膜と、
前記高誘電体膜及び前記低誘電体膜を少なくとも挟んで所定の位置関係で配置されたトランジスタ用ゲート電極及びトランジスタ用ソース・ドレイン電極と、
前記高誘電体膜を少なくとも挟んで対向配置された一対のキャパシタ用電極と
を備える有機複合電子素子。 - 請求項14又は15に記載の有機複合電子素子を備える有機半導体メモリ。
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