JP2010033986A - 有機el表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光素子を複数積層した構成においても微小共振構造を導入することができる有機EL表示装置を提供する。
【解決手段】少なくとも1つ以上の画素を有する。画素は、少なくとも2つ以上のサブピクセルで構成される。サブピクセルは、少なくとも第1の電極層(第1電極31)、第1の有機発光層(第1有機発光層32)、中間電極層(第2電極33a,第3電極35b)、第2の有機発光層(第2有機発光層34)、第2の電極層(第4電極41)が積層された構造を含む。画素内の少なくとも1つのサブピクセルにおいて、中間電極層の上面側の反射率が他のサブピクセルの中間電極層の上面側の反射率と異なる。
【選択図】図7

Description

本発明は、表示素子として利用される有機EL表示装置に関する。
従来、発光素子を複数積層した構成の多色発光素子が提案されている(特許文献1参照)。この特許文献1に開示された多色発光素子においては、積層された各発光素子が個別に駆動できるように透明導電層で区分されている。例えば、3層の発光層を積層する場合には、第1発光層が第1電極と第2電極に挟まれ、第2発光層が第2電極と第3電極に挟まれ、第3発光層が第3電極と第4電極で挟まれた構成となっている。また、3層の発光層を個別に駆動するための3個の電源が接続されており、上下の発光層間で第2電極と第3電極とが共通となっているため、電源が直列に接続された構成となっている。また、有機発光素子に対して微小共振構造を設定する技術についても提案がある(非特許文献1参照)。
米国特許第5707745号明細書 中山隆博、角田敦「光共振器構造を導入した素子」応用物理学会 有機分子・バイオエレクトロニクス分科会 1993年第3回講習会p135−143
しかし、上述した従来の技術では、3つの発光層に対してそれぞれ個別に微小共振構造を設定することが困難となる。なぜならば、各色の微小共振構造がお互いに干渉しあうため個別に最適化することができず、最大公約数的に設計を行う必要があるためである。このため、色純度や視野角による色度変化、光取出し効率を充分に向上することができないという課題があった。
本発明は、上述した課題に鑑み提案されたもので、発光素子を複数積層した構成においても微小共振構造を導入することができる有機EL表示装置を提供することを目的とする。
本発明の有機EL表示装置は、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を有している。すなわち、本発明の有機EL表示装置は、少なくとも1つ以上の画素を有し、この画素は、少なくとも2つ以上のサブピクセルで構成されている。また、サブピクセルは、少なくとも第1の電極層、第1の有機発光層、中間電極層、第2の有機発光層、第2の電極層が積層された構造を含んでいる。そして、画素内の少なくとも1つのサブピクセルにおいて、中間電極層の上面側の反射率が他のサブピクセルの中間電極層の上面側の反射率と異なることを特徴とするものである。
なお、本発明における反射電極とは、電極自身が反射性を有する材料からなるものに限られず、ITO、IZOなどの透明導電性材料からなる電極下部に反射性の薄膜を積層したものであってもよい。また、本発明における透明電極とは、ITOなどの一般的な透明電極に限られず、AgやAlの金属薄膜などであってもよい。また、反射率を変化させることで同時に透過率も変化するが、以下の説明では、反射率の異なる反射電極と記述する。
本発明の有機EL表示装置では、中間電極層の反射率をサブピクセル毎に異なる値にしている。これにより、複数の発光素子が最大公約数的な微小共振構造設計で積層された場合であっても、特定の発光素子において色純度や視野角による色度変化、光取出し効率を向上させることができる。例えば、2つのサブピクセルからなり、各サブピクセルが3層積層素子からなり、そのうち2つの異なる組合せの素子が発光する構成について考える。このような構成において、中間電極の反射率のみを変えることによって、各サブピクセルの2つの積層素子の色純度や視野角による色度変化、光取出し効率を向上させることが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の有機EL表示装置の実施形態を説明する。なお、以下の説明に記載されていない部分及び図面に示されていない部分に関しては、当該技術分野における周知または公知技術を適用する。また、以下に説明する実施形態は、発明の一実施形態であって、これらに限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る有機EL表示装置は、少なくとも1つ以上の画素を有し、画素は、少なくとも2つ以上の副画素(以下サブピクセルと呼称する)で構成されている。また、サブピクセルは、少なくとも第1の電極層、第1の有機発光層、中間電極層、第2の有機発光層、第2の電極層が積層された構成となっている。具体的には、第1電極が第1の電極層に相当し、第2電極及び/または第3電極が中間電極層に相当し、第4電極が第2の電極層に相当する。また、第1有機発光層が第1の有機発光層に相当し、第2有機発光層が第2の有機発光層に相当する。
そして、画素内の少なくとも1つのサブピクセルにおいて、中間電極層の上面側の反射率が他のサブピクセルの中間電極層の上面側の反射率と異なるように構成されている。
また、画素を構成するいずれかのサブピクセルの中間電極層は、完全反射電極とすることが可能である。なお、完全反射電極とは、透過性を有さず、80%以上、かつ99%以下の反射率を有する電極のことである。反射しない光は完全反射電極に吸収される。
また、画素を2つのサブピクセルから構成してもよい。この場合、各サブピクセルは、第1の電極層、第1の有機発光層、第1の中間電極層、第2の有機発光層、第2の中間電極層、第3の有機発光層、第2の電極層からなるような構成とする。具体的には、第1電極が第1の電極層に相当し、第2電極が第1の中間電極層に相当し、第3電極が第2の中間電極層に相当し、第4電極が第2の電極層に相当する。また、第1有機発光層が第1の有機発光層に相当し、第2有機発光層が第2の有機発光層に相当し、第3有機発光層が第3の有機発光層に相当する。そして、第1の中間電極層の反射率は、サブピクセル毎にそれぞれ異なっている。
まず、本発明の実施例1に係る有機EL表示装置について説明する。図1は、本発明の実施例1に係る有機EL表示装置の1画素(ピクセル)領域における断面構造を模式的に示した図である。また、図2は、本発明の実施例1に係る有機EL表示装置を示す概略斜視図である。図1に示す断面構造を有する画素2がマトリクス状に複数配置され、図2に示す有機EL表示装置の表示領域1が構成される。
図1において、1画素領域には3個の副画素である第1サブピクセルP1,第2サブピクセルP2,第3サブピクセルP3が並列して配置されている。図1において、10はTFTを含む画素駆動回路が形成された絶縁性基板、11a,11b,11cは第1電極、13a,13b,13cは第2電極、15a,15b,15cは第3電極、21は第4電極を示す。また、図1において、12は第1有機発光層、14は第2有機発光層、16は第3有機発光層を示す。さらに、図1において、18b,18c,19a,19c,20a,20bはコンタクトホール、22は保護膜、23は電源手段を示す。
各サブピクセルP1,P2,P3は、発光色の異なる3種類の有機発光層12,14,16とそれらを挟持する電極11a,11b,11c,13a,13b,13c,15a,15b,15c,21とを積層した構成となっている。それぞれの有機発光層とそれらを狭持する上下に配置された一対の電極の3層構成で1つの発光素子を構成しており、この構成では3つの発光素子が積層された構成となっている。また、3種類の発光色は赤(R)、緑(G)、青(B)であり、色の積層順は特に限定されない。有機発光層は、単層型、2層型、3層型、4層型、5層型のいずれを使用してもよい。単層型は発光層のみで構成され、2層型は発光層及び正孔注入層で構成され、3層型は電子輸送層、発光層、正孔輸送層で構成される。また、4層型は電子注入層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層で構成され、5層型は電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層で構成される。
また、このような積層構成において、電極13a,13b,13c,15a,15b,15cは、積層された上下の発光素子で共有されている。各サブピクセルは、トップエミッション型であり、第2電極13a、第3電極15a,15bは反射率30%以下、かつ1%以上である低い光反射率を有している。一方、第1電極11a、第2電極13b、第3電極15cは反射率80%以上、かつ99%以下の高い光反射性を有する完全反射電極である。また、第4電極21は透光性を有している。実施例1において、各有機発光層は3層構成となっており、電子輸送層、発光層、正孔輸送層で構成されている。
なお、公知な技術であるために詳しい説明は省略するが、TFT等のスイッチング素子が形成された絶縁性基板10上には、樹脂からなる平坦化膜が形成され、その平坦化膜上の各画素領域に対応してパターニングされた第1電極が形成されている。
次に、図1に示す有機EL表示装置の製造方法について説明する。
半導体プロセスを用いて第1電極11a,11b,11cまで形成された絶縁性基板10上に、第1有機発光層12の各層を、塗布法や蒸着法などの公知の手法を用いて表示領域1の全域にわたって順次成膜する。この際、従来のようなメタルマスクを用いた各サブピクセルの塗り分けは行わない。
有機発光層を構成する各有機材料層の材料としては、有機発光材料、正孔注入材料、電子注入材料、正孔輸送材料、電子輸送材料より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。正孔注入材料または正孔輸送材料に有機発光材料をドーピングし、または電子注入材料または電子輸送材料に有機発光材料をドーピングする等により発色の選択の幅を広げるように構成してもよい。さらに、各有機材料層は、発光効率の観点からアモルファス膜であることが好ましい。有機発光材料は、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、ポリアリーレン、芳香族縮合多環化合物、芳香族複素環化合物、芳香族複素縮合環化合物、金属錯体化合物等及びこれらの単独オリゴ体あるいは複合オリゴ体を使用することができる。なお、本発明の構成としてこれらの材料に限定されるものではない。また、有機発光層の膜厚は0.05μm〜0.3μm程度であることが好ましく、0.05〜0.15μm程度であることが一層好ましい。また、正孔注入材料及び輸送材料としては、フタロシアニン化合物、トリアリールアミン化合物、導電性高分子、ペリレン系化合物、Eu錯体等を使用できるが、本発明の構成としてこれらの材料に限定されるものではない。電子注入材料及び輸送材料の例としては、アルミニウムに8−ヒドロキシキノリンの3量体が配位したAlq3、アゾメチン亜鉛錯体、ジスチリルビフェニル誘導体系等を使用できるが、本発明の構成としてこれらの材料に限定されるものではない。
第1有機発光層12を成膜した後、第1有機発光層12にコンタクトホール18b,18cを形成する。形成方法としては、レーザー加工が好ましく、YAGレーザー(SHG、THG含む)、エキシマレーザーなど一般に薄膜加工に使用する公知の手法を用いることができる。これらのレーザー光を数μmに絞って走査したり、面状光源にしてコンタクトホール部分を透過するマスクを介したりして、有機発光層12の上に所定のパターンで照射することにより所望の位置にコンタクトホール18b,18cを形成する。コンタクトホール18b,18cの径としては、2μm〜15μmが好ましい。
次に、第2電極13a,13b,13cをパターニング形成する。このとき、コンタクトホール18b,18cを介して、第1電極11b,11cと第2電極13b,13cとが、それぞれ接続される。第2電極13aの電極材料としては、透過率の高い材料が好ましく、例えば、ITO、IZO、ZnOなどの透明導電膜や、ポリアセチレンなどの有機導電膜を用いることが好ましい。さらに、Ag、Alなどの金属材料を10nm〜30nm程度の膜厚で形成した半透過膜を用いてもよい。第2電極13bの電極材料としては、光反射性の部材であることが好ましく、例えばCr、Al、Ag、Au、Pt等の反射率の高い材料を用いることが好ましい。このように、第2電極13aと第2電極13bで反射率を異なるようにする。パターニング方法としては、表示領域1の全領域に電極材料を成膜した後に前述のレーザー加工を行うこともできるが、メタルマスクを用いて選択的に形成するようにしてもよい。また、電極材料が形成された基板を絶縁性基板10と対向させて、レーザーアブレーションにより選択的に転写形成してもよい。
次に、上述したのと同様の方法で、第2有機発光層14、コンタクトホール19a,19c、第3電極15a,15b,15c、第3有機発光層16、コンタクトホール20a,20bを順次形成する。なお、第3電極15a,15bは透過率の高い材料が好ましく、第3電極15cは光反射性の部材であることが好ましい。
次に、第4電極21をスパッタ等により形成する。第4電極21の材料としては、透過率の高い材料が好ましい。さらに、保護膜22として、窒化酸化シリコンを成膜して有機EL表示装置を得た。
このようにして形成された有機EL表示装置の等価回路を図3に示す。図3は、本発明の実施例1に係る有機EL表示装置の等価回路を示す図である。
上述したように、第1サブピクセルP1においては、第2電極13aと第3電極15aとがコンタクトホール19aを介して接続(短絡)されている。また、第3電極15aと第4電極21とがコンタクトホール20aを介して接続(短絡)されている。このように、上下電極が短絡された発光素子は、その間に狭持された有機発光層に実効的な電圧が印加されない構成となるため、実効的な発光を生じることはない。以下、積層された発光素子の一部の発光素子に実効的な発光を生じないような処理を非発光処理と称する。実施例1では、上下電極の短絡が非発光処理である。この非発光処理の結果、第1サブピクセルP1では、第1有機発光層12にのみ実効的な電圧が印加される構成となっている。同様に、第2サブピクセルP2においては第2有機発光層14にのみ実効的な電圧が印加され、第3サブピクセルP3においては第3有機発光層16にのみ実効的な電圧が印加される構成となっている。なお、ここでいう「実効的な電圧」とは、所望の発光輝度を得るために印加される電圧の意味であり、リーク電流の発生などによる意図しない電圧の発生は除かれる。
図3に示すように、各サブピクセルは、スイッチング用TFT101a,101b,101cと駆動用TFT102a,102b,102cと、積層された発光素子と、コンデンサ103a,103b,103cで構成されている。
ここで、スイッチング用TFT101a,101b,101cのゲート電極はゲート信号線105に接続されている。また、スイッチング用TFT101a,101b,101cのソース領域はソース信号線106a,106b,106cに接続され、ドレイン領域は駆動用TFT102a,102b,102cのゲート電極に接続されている。また、駆動用TFT102a,102b,102cのソース領域は電源供給線107に接続され、ドレイン領域は発光素子の一端の第1電極11a,11b,11cに接続されている。なお、発光素子の他端は、第4電極21(GND接続)に接続されている。また、コンデンサ103a,103b,103cの電極のそれぞれは駆動用TFT102a,102b,102cのゲート電極と電源供給線107(電位5V)とに接続されるようになっている。このように、駆動用TFT102a,102b,102cと発光素子が直列に接続されており、発光素子に流れる電流は、ソース信号線106a,106b,106cから供給されるデータ信号に応じて駆動用TFT102a,102b,102cで制御される。なお、この画素回路は電流プログラミング方式と呼ばれる公知の回路構成を適用したものであり、詳しい動作については説明を省略する。また、本実施形態の構成では、サブピクセルの各々は独立に駆動可能であるため、RGB3色の同時発光が可能である。
この際、発光色に応じて、第1有機発光層12、第2有機発光層14、第3有機発光層16の膜厚を、各有機発光層を挟持する電極との光学的距離及び反射率に基づいて設定する。これにより、積層構成においても微小共振構造を導入できる有機EL表示装置を提供することができる。
図4は、本発明の実施例2に係る有機EL表示装置の1画素(ピクセル)領域における断面構造を模式的に示す図である。図4に示す断面構造を有する画素がマトリクス状に複数配置され、図2に示す有機EL表示装置の表示領域1が構成される。なお、実施例2の有機EL表示装置は、トップエミッション型である。
図4において、30は必要に応じてTFTを含む画素回路が形成された絶縁性基板を示す。また、図4において、31は第1電極、33a,33bは第2電極、35a,35bは第3電極、41は第4電極、32は第1有機発光層、34は第2有機発光層、36は第3有機発光層、38b、39aはコンタクトホールを示す。さらに、図4において、42は保護膜、43は電源手段を示す。実施例2の各有機発光層は3層構成となっており、電子輸送層、発光層、正孔輸送層で構成されている。また、有機発光層及び電極の材料、成膜法は、上述した実施例1と同様であるため、詳しい説明は省略する。
実施例2の有機EL表示装置は、1画素が第1サブピクセルP1と第2サブピクセルP2とで構成されている。絶縁性基板30の上には、その画素領域に第1電極31が形成されている。また、第1電極31と第4電極41はサブピクセル間で共通の電極となっている。さらに、第1電極31と第4電極41とは接続されている。第1電極31と第4電極41の接続箇所は、表示領域内または表示領域外のいずれであってもよく、同じ電圧が供給される。
また、レーザー加工により、コンタクトホール38b、39aが形成されており、第1サブピクセルP1の第2電極33aと第3電極35aとが接続(短絡)され、第2サブピクセルP2の第1電極31と第2電極33bが接続(短絡)されている。上述した実施例1と同様に、実施例2ではこの短絡が非発光処理となる。
このように、実施例2においては、第1有機発光層32、第2有機発光層34、第3有機発光層36を塗分ける必要がない上、サブピクセル数が2つと、第1の実施例よりも少ないため、開口率を高くすることができる。
このようにして形成された有機EL表示装置の各画素の回路を図5に示す。図5は、本発明の実施例2に係る有機EL表示装置の等価回路を示す図である。
図5に示すように、各サブピクセルは、スイッチング用TFT201a,201bと、駆動用TFT202a,202bと、積層された発光素子とコンデンサ203a,203bとで構成されている。ここで、スイッチング用TFT201a,201bのゲート電極はゲート信号線205に接続されている。また、スイッチング用TFT201a,201bのソース領域はソース信号線206a,206bに接続され、ドレイン領域は駆動用TFT202a,202bのゲート電極に接続されている。また、駆動用TFT202a,202bのソース領域は電源供給線207に接続され、ドレイン領域は発光素子の一端の電極に接続される。また、図4に示す第1サブピクセルP1において、ドレイン領域は第3電極35aに接続され、第2サブピクセルP2においても同様に第3電極35bに接続されている。なお、発光素子の他端の電極は、第4電極41に接続されている。また、コンデンサ203a,203bの電極のそれぞれは駆動用TFT202a,202bのゲート電極とGNDとに接続されている。このように、駆動用TFT202a,202bと発光素子が直列に接続されており、発光素子に流れる電流をソース信号線206a,206bから供給されるデータ信号に応じて駆動用TFT202a,202bで制御することにより発光制御される。
次に、実施例2の有機EL表示装置の駆動方法について、図6を参照して説明する。図6は、有機EL表示装置の駆動波形の一例を示す図である。
図6に示すように、時間t1において、ゲート信号線205の電位をVgに設定すると、スイッチング用TFT201a,201bがON状態となる。これにより、ソース信号線206a,206bの電位Vsig1がスイッチング用TFT201a,201bを介してコンデンサ203a,203b及び駆動用TFT202a,202bのゲート容量に充電される。
時間t2において、ゲート信号線205の電位が0Vに設定され、スイッチング用TFT201a,201bがOFF状態となり、コンデンサ203a,203bに充電された電圧が保持される。
時間t3において、第1電極31及び第4電極41の電位がVcに設定される。このとき、電源供給線207は0Vのままなので、有機発光層及び駆動用TFT202a,202bのソースドレイン間に電位差が生じる。これにより、第1有機発光層32及び第2有機発光層34に第2電極33aと第3電極35bから電子が注入されるとともに、第1電極31及び第2電極33bからホールが注入され発光が得られる。この発光が保護膜42側から射出される。なお、第3有機発光層36には逆方向電圧が印加されるため、発光しない。有機発光層に流れる電流は駆動用TFT202a,202bで制御され、コンデンサ203a,203bに充電された電圧に応じて、駆動用TFT202a,202bのソースドレイン間に電流I1が流れる。この状態は、時間t4まで維持される。
時間t4において、第1電極31及び第4電極41の電位が0Vに設定される。すると、有機発光層及び駆動用TFT202a,202bのソースドレイン間に電位差がなくなるので、第1有機発光層32及び第2有機発光層34は発光しなくなる。続いて、第3有機発光層36を発光させるための信号Vsig2がソース信号線206a,206bに設定される。
時間t5において、ゲート信号線205の電位をVgに設定すると、スイッチング用TFT201a,201bがON状態となる。これにより、ソース信号線206a,206bの電位Vsig2がスイッチング用TFT201a,201bを介してコンデンサ203a,203b及び駆動用TFT202a,202bのゲート容量に充電される。
時間t6において、ゲート信号線205の電位が0Vに設定され、スイッチング用TFT201a,201bがOFF状態となり、コンデンサ203a,203bに充電された電圧が保持される。
時間t7において、電源供給線207の電位がVcに設定される。このとき、第1電極31及び第4電極41の電位が0Vなので、有機発光層及び駆動用TFT202a,202bのソースドレイン間に電位差が生じる。これにより、第3有機発光層36に第4電極41から電子が注入されるとともに、第3電極35a,35bからホールが注入され、電子とホールの再結合により励起された有機分子が基底状態に緩和するときに発光が得られる。この発光が保護膜42側から射出される。なお、第1有機発光層32及び第2有機発光層34には逆方向電圧が印加されるため発光しない。有機発光層に流れる電流は駆動用TFT202a,202bで制御され、コンデンサ203a,203bに充電された電圧に応じて、駆動用TFT202a,202bのソースドレイン間に電流I2が流れる。この状態は、時間t8まで維持される。
時間t8において、電源供給線207の電位が0Vに設定される。すると、有機発光層及び駆動用TFT202a,202bのソースドレイン間に電位差がなくなるので、第3有機発光層36は発光しなくなる。
上述した動作を繰り返すことで、第1有機発光層32、第2有機発光層34、第3有機発光層36を時分割で発光させることができる。具体的には、電源手段43は、人間が識別できない程度、例えば60Hz程度あるいはそれ以上高い周期で駆動され、これにより、第1有機発光層32、第2有機発光層34の発光色と第3有機発光層36の発光色との任意の混合色の光を表現することができる。
実施例2において、第1電極31、第2電極33bを反射電極とし、第2電極33a、第3電極35a、35bをそれぞれ反射率及び透過率の最適化された中間電極とし、第4電極41を透明電極とする。この場合、反射電極は完全反射電極とすることができる。さらに、発光色に応じて第1有機発光層32、第2有機発光層34、第3有機発光層36の膜厚を各反射電極との光学的距離に基づいて調整することで積層構成においても微小共振構造を導入できる有機EL表示装置を提供することができる。
図7は、本発明の実施例3に係る有機EL表示装置の1画素(ピクセル)領域における断面構造を模式的に示した図である。図7に示す断面構造を有する画素がマトリクス状に複数配置され、図2に示す有機EL表示装置の表示領域1が構成される。なお、実施例2の有機EL表示装置は、トップエミッション型である。
図7において、30は必要に応じてTFTを含む画素回路が形成された絶縁性基板を示す。また、31は第1電極、33aは第2電極、35bは第3電極、41は第4電極、32は第1有機発光層、34は第2有機発光層、36は第3有機発光層を示す。また、図7において、42は保護膜、43は電源手段を示す。実施例3の各有機発光層は3層構成となっており、電子輸送層/発光層/正孔輸送層で構成されている。また、有機発光層及び電極の材料、成膜法は上述した実施例1と同様であるため、詳しい説明は省略する。ただし、実施例3において、第2電極33a及び第3電極35bについては半透過性の電極を用いており、光透過性とともに光反射性も持っている。例えば、Cr、Al、Ag、Au、Pt等の反射率の高い材料を薄膜としたものが好ましい。この際、膜厚は所望の反射率及び透過率を達成するよう設定される。第2電極33aと第3電極35bの反射率及び透過率は、各発光色に応じて異なっている。
上述した有機EL表示装置は、1画素が第1サブピクセルP1と第2サブピクセルP2とで構成されている。絶縁性基板30の上には、その画素領域に第1電極31が形成されている。また、第1電極31と第4電極41はサブピクセル間で共通の電極となっている。さらに、第1電極31と第4電極41とは接続されている。第1電極31と第4電極41との接続箇所は、表示領域内または表示領域外のいずれであってもよく、同じ電圧が供給される。
このように、実施例3においては、第3有機発光層36を塗分ける必要がないためプロセスの簡略化が図れる。また、第1有機発光層32と第2有機発光層34とを塗り分けることで有機層の積層が2つで済み、3層積層の場合と比較して光取出し効率を向上できる。また、サブピクセル数が2つと、第1の実施例よりも少ないため、開口率を高くすることができる。
このようにして形成された有機EL表示装置の各画素の回路を図8に示す。図8は、本発明の実施例3に係る有機EL表示装置の等価回路を示す図である。
図8に示すように、各サブピクセルは、スイッチング用TFT201a,201bと、駆動用TFT202a,202bと、積層された発光素子とコンデンサ203a,203bで構成されている。ここで、スイッチング用TFT201a,201bのゲート電極はゲート信号線205に接続されている。また、スイッチング用TFT201a,201bのソース領域はソース信号線206a,206bに接続され、ドレイン領域は駆動用TFT202a,202bのゲート電極に接続されている。また、駆動用TFT202a,202bのソース領域は電源供給線207に接続され、ドレイン領域は発光素子の一端の電極に接続されている。また、図7に示す第1サブピクセルP1において、ドレイン領域は第2電極33aに接続され、第2サブピクセルP2においても同様に第3電極35bに接続されている。なお、発光素子の他端の電極は第4電極41に接続されている。また、コンデンサ203a,203bの電極のそれぞれは駆動用TFT202a,202bのゲート電極とGNDとに接続されるように形成されている。このように、駆動用TFT202a,202bと発光素子が直列に接続されており、発光素子に流れる電流をソース信号線206a,206bから供給されるデータ信号に応じて駆動用TFT202a,202bで制御することにより発光制御される。
実施例3の有機EL表示装置の駆動方法については、実施例2と同じであるため説明を省略する。
実施例3において、第1電極31を反射電極とし、第2電極33a及び第3電極35bを光透過性とともに光反射性を持つ電極とし、第4電極41を透明電極とする。この場合、反射電極は完全反射電極とすることができる。さらに、発光色に応じて、第1有機発光層32、第2有機発光層34、第3有機発光層36の膜厚と、第2電極33a、第3電極35bの光透過及び反射特性を、光学設計に基づいて個別に調整する。これにより、積層構成においても微小共振構造を導入できる有機EL表示装置を提供することができる。
本発明の実施例1に係る有機EL表示装置の1画素を示す概略断面図。 本発明の実施例1に係る有機EL表示装置を示す概略斜視図。 本発明の実施例1に係る有機EL表示装置の等価回路を示す図。 本発明の実施例2に係る有機EL表示装置の1画素を示す概略断面図。 本発明の実施例2に係る有機EL表示装置の等価回路を示す図。 有機EL表示装置の駆動波形の一例を示す図。 本発明の実施例3に係る有機EL表示装置の1画素を示す概略断面図。 本発明の実施例3に係る有機EL表示装置の等価回路を示す図。
符号の説明
1 表示領域
2 画素
10 絶縁性基板
11a,11b,11c 第1電極
12 第1有機発光層
13a,13b,13c第2電極
14 第2有機発光層
15a,15b,15c 第3電極
16 第3有機発光層
18b,18c,19a,19c,20a,20b コンタクトホール
21 第4電極
22 保護膜
23 電源手段
30 絶縁性基板
31 第1電極
32 第1有機発光層
33a,33b 第2電極
34 第2有機発光層
35a,35b 第3電極
36 第3有機発光層
38b,39a コンタクトホール
41 第4電極
42 保護膜
43 電源手段
101a,101b,101c スイッチング用TFT
102a,102b,101c 駆動用TFT
103a,103b,103c コンデンサ
105 ゲート信号線
106a,106b,106c ソース信号線
107 電源供給線
201a,201b スイッチング用TFT
202a,202b 駆動用TFT
203a,203b コンデンサ
205 ゲート信号線
206a,206b ソース信号線
207 電源供給線
P1 第1サブピクセル
P2 第2サブピクセル
P3 第3サブピクセル

Claims (3)

  1. 少なくとも1つ以上の画素を有し、前記画素は、少なくとも2つ以上のサブピクセルで構成され、前記サブピクセルは、少なくとも第1の電極層、第1の有機発光層、中間電極層、第2の有機発光層、第2の電極層が積層された構造を含む有機EL表示装置であって、
    前記画素内の少なくとも1つのサブピクセルにおいて、中間電極層の上面側の反射率が他のサブピクセルの中間電極層の上面側の反射率と異なることを特徴とする有機EL表示装置。
  2. 前記画素を構成するいずれかのサブピクセルの中間電極層は、完全反射電極であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置。
  3. 前記画素は、2つのサブピクセルから構成され、
    各サブピクセルは、第1の電極層、第1の有機発光層、第1の中間電極層、第2の有機発光層、第2の中間電極層、第3の有機発光層、第2の電極層からなり、
    前記第1の中間電極層の反射率がサブピクセル毎にそれぞれ異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機EL表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019144539A (ja) * 2018-02-20 2019-08-29 セイコーエプソン株式会社 電気光学装置及び電子機器

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