JP2010029184A - 遺伝子解析用基板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 下記の(1)〜(7)の条件を満たす少なくとも2種のオリゴヌクレオチドの相補体が固定されている基板。
(1)配列長が19-25merであること。
(2)融解温度(Tm)が64.0-69.0℃であること。
(3)標的核酸の配列との類似性が50%以下であること。
(4)高次構造をとらないこと。
(5)任意の2種を選んでもヘテロダイマーを形成しないこと。
(6)同一塩基の繰り返し数が4個以下であること。
(7)GC含量が40.0-60.0%であること。
遺伝子解析法、オリゴヌクレオチド及びその相補体、それらの組合せ、並びに核酸プライマー及びプローブなども提供される。
【選択図】 図5
Description
(1)配列長が19-25merであること。
(2)融解温度(Tm)が64.0-69.0℃であること。
(3)標的核酸の配列との類似性が50%以下であること。
(4)高次構造をとらないこと。
(5)任意の2種を選んでもヘテロダイマーを形成しないこと。
(6)同一塩基の繰り返し数が4個以下であること。
(7)GC含量が40.0-60.0%であること。
(2)ビーズ又は磁性ビーズの形状をとる(1)記載の基板。
(3)ビーズ又は磁性ビーズのそれぞれに異なるオリゴヌクレオチドの相補体が固定されている(2)記載の基板。
(4)糸の形状をとる(1)記載の基板。
(5)糸の異なる位置のそれぞれに異なるオリゴヌクレオチドの相補体が固定されている(4)記載の基板。
(6)標的核酸の配列がヒトゲノム配列である(1)〜(5)のいずれかに記載の基板。
(7)オリゴヌクレオチドの配列が配列番号1〜120のいずれかの配列である(1)〜(6)のいずれかに記載の基板。
(8)オリゴヌクレオチドの配列が、それぞれ、配列番号2、3、6、8、12、14,16、18、21、25、27、28、30、39、40、42、49、52、53、54、55、56、61、71、73、76、81、84、96、100、108、109、113、114、118及び120で表される(7)記載の基板。
(9)オリゴヌクレオチドの配列が、それぞれ、配列番号3、12、14,16、21、25、27、28、30、39、40、42、49、53、54、56、61、71、73、76、81、84、96、100、108、109、114、118及び120で表される(7)記載の基板。
(10)オリゴヌクレオチドの配列が、それぞれ、配列番号3、12、14,16、25、27、28、30、39、40、42、49、53、54、56、61、71、73、76、81、84、100、108、109、118及び120で表される(7)記載の基板。
(11)オリゴヌクレオチドの配列が、それぞれ、配列番号3、12、14、27、28、39、40、42、49、53、54、56、61、71、73、81、84、100、108、109及び120で表される(7)記載の基板。
(12)オリゴヌクレオチドの配列が、それぞれ、配列番号3、14,27、28、39、40、42、49、53、54、56、61、71、73、81、84、100、108、109及び120で表される(7)記載の基板。
(13)オリゴヌクレオチドの配列が、それぞれ、配列番号3、14、27、28、39、42、49、53、54、56、61、71、73、81、100、108、109及び120で表される(7)記載の基板。
(14)(1)〜(13)のいずれかに記載の基板を用いて、遺伝子解析を行う方法。
(15)遺伝子解析が、一塩基多型解析である(14)記載の方法。
(16)遺伝子解析が、遺伝子検出である(14)記載の方法。
(17)配列番号1〜120のいずれかで表されるヌクレオチド配列からなるオリゴヌクレオチド又はその相補体。
(18)配列番号1〜120のいずれかで表されるヌクレオチド配列からなるオリゴヌクレオチドの組合せであって、200ug/mlサケ***DNAを含む2×SSC中の常温でのハイブリダイゼーションの条件下で、互いにクロスハイブリダイゼーションしないオリゴヌクレオチドの組合せ。
(19)(18)の組合せに含まれるオリゴヌクレオチドの相補体の組合せ。
(20)配列番号1〜120のいずれかで表されるヌクレオチド配列からなるオリゴヌクレオチドが付加された核酸プライマー又はプローブ。
(2)融解温度(Tm)が64.0-69.0℃であること。
(3)標的核酸の配列との類似性が50%以下であること。
(4)高次構造をとらないこと。
(5)任意の2種を選んでもヘテロダイマーを形成しないこと。
(6)同一塩基の繰り返し数が4個以下であること。
(7)GC含量が40.0-60.0%であること。
19〜25merの配列をランダムに生成し、下記の(1)〜(7)の条件を満たすTAGを選定した。選定したTAGを優先順位の高い順番に番号付けし(TAG001-TAG120)、その配列を配列番号1〜120に示す。
(2)融解温度(Tm)が64.0-69.0℃であること。
(3)ヒトゲノム配列(標的核酸の配列)との類似性が50%以下であること。
(4)高次構造をとらないこと。
(5)任意の2種を選んでもヘテロダイマーを形成しないこと。
(6)同一塩基の繰り返し数が4個以下であること。
(7)GC含量が40.0-60.0%であること。
最近接法1:
Tm = ΔH / (ΔS + Rln(Ct/4)) - 273.15 + 16.6log[Na+]
Ct:DNA 濃度; 500nM、Na+:ナトリウムイオン濃度; 50mM
R:気体定数(1.987cal/deg・mol)
ヒト配列との特異性(類似性)を検証には、3 つの配列データベース(NCBI RefSeq アセンブル済ゲノム配列 (BUILD 36.1; 1〜23,X,Y 染色体)、NCBI RefSeq RNA 配列 (2006/07/17 更新版; 40368 配列)、NCBI UniGene クラスタ配列 (BUILD #194;86810 配列))を用いた。TAGはこれらのデータベースに含まれるすべての配列との類似性が、50%以下になるように設計を行った。
実施例1の優先順位結果、「Oligo」ソフト(OLIGOTM Primer Analysis Software(タカラバイオ株式会社))で予測したヘアピン構造の形成条件予測、Handy Bio-Strandシステム(プレシジョン・システム・サイエンス株式会社)を用いたハイブリダイゼーション結果より、クロスハイブリダイゼーションを起こさないと予測される36種(TAG002、003、006、008、012、014,016、018、021、025、027、028、030、039、040、042、049、052、053、054、055、056、061、071、073、076、081、084、096、100、108、109、113、114、118及び120)の組合せを選定した。
1.実験目的
反応用ビーズに固定するプローブとして適したTAGを候補となっている36種(実施例2)から選定する。
<使用器具・機器>
・Handy Bio-Strand一式
Handy Bio-Strand Kenzan (PSS、Code No.D4011)
Handy Bio-Strand Strand Kit (PSS、 Code No.D4010 Lot No.A05S1300)
Handy Bio-Strand Stamper (PSS、Code No.D4001 Lot No.HTB01-003)、
Handy Bio-Strand Spinner (PSS、Code No.D4002 Lot No.HP001-003)、
Handy Bio-Strand Rotator (PSS、Code No.D4004 Lot No.HRB01-010)、
Handy Bio-Strand Scanner (PSS、Code No.D4005 Lot No.HCC01-0023)
・384穴プレート(GENETX、X6004)
・SPECTRO LINKER XL-1500UV CROSS LINKER (Spectronics、UV-C)
・SX-12GC(PSS、Code No.A1003)
・ICカード(SX-12GC用 Hybri Machine V0.5/Firmware 12GC E200)
・Water Bath
・ボルテックス
・チビタン
・Nano Drop
・Hy-Soft (PSS、Ver.0.1.7.S)
<使用試薬>
・Sheared Salmon Sperm DNA 10mg/ml (エッペンドルフ)
・20×SSC (Wako)
・10%SDS (Wako)
・超純水
・Marker Cy5 CFWT 合成オリゴヌクレオチド (SIGMA)
・TAG 合成オリゴヌクレオチド (SIGMA) 36種
1)TAG 合成オリゴヌクレオチドとCy5 TAGc 合成オリゴヌクレオチドを10uMになるよう超純水で調製し、NanoDropで濃度測定を行った。10uMに希釈したTAG 合成オリゴヌクレオチドを2uMに、Cy5 TAGc 合成オリゴヌクレオチドを1uMに超純水で希釈した。
Wash Buffer 2 : 1×SSC、0.1%SDS
Wash Buffer 3 : 0.1×SSC、0.1%SDS
Detection Buffer : 2×SSC
Pre-Hybridization Buffer : 2×SSC、200ug/ml Sheared Salmon Sperm DNA
Hybridization Buffer : 2×SSC、200ug/ml Sheared Salmon Sperm DNA、10nM Cy5 TAGc
※Hybridization反応は36種の固定化TAG 合成オリゴヌクレオチドに対し、Cy5 TAGc 合成オリゴヌクレオチドを1種類ずつ反応させるため、Hybridization BufferはCy5 TAGc 合成オリゴヌクレオチド別にそれぞれ調製した。
Well 2 : Pre-Hybridization Buffer 500ul
Well 3 : Hybridization Buffer 500ul
Well 4 : Wash Buffer 1 500ul
Well 5 : Wash Buffer 2 500ul
Well 6 : Wash Buffer 3 500ul
Well 7 : Detection Buffer 500ul
9)Hybridization後、Handy Bio-Strand Scannerにて測定(50msec)し、Hy-softで解析を行い、特異反応スポットの蛍光強度を数値化した。
クロスハイブリダイゼーション有無の判定をHy-softのImage画像より目視で行った。目視によりスポットとして認識したTAG No.を得るため、Hy-SoftのImage画像の▼(赤三角)をスポットの場所にあわせて、plate画像の□(赤四角)が示す場所を確認した。クロスハイブリダイゼーション有無判定のImage画像を図1に示す。
<特異的反応による蛍光強度について>
特異的反応によるハイブリダイゼーションによって得られた蛍光強度を図2に示す。
選定1で選定された29種のTAGについてクロスハイブリダイゼーションの有無を表4に示す。
選定2で除外されたTAGを考慮すると、残った26種のTAGのクロスハイブリダイゼーションの有無は表5のようになった。また、26種のTAGの蛍光強度を図3に示す。
選定3で除外されたTAGを考慮すると、残った21種のTAGのクロスハイブリダイゼーションの有無は表6のようになった。また、クロスハイブリダイゼーションが見られたTAG109とTAG012のシグナルを図4に示す。
選定1から4により下記の表7に示す20種のTAGを選定した。
後述の実施例5に記載の一塩基多型解析を行うにあたり、TAGに付加するプライマーシーケンスとでヘアピン構造を作らないという選定基準で、TAG003、014、027、028、039、042、049、053、054、056、061、071、073、081、100、108、109、120を選定した。
実施例3で選定したTAGの相補体が固定されたビーズをキャピラリーに充填したキャピラリービーズアレイを以下のように製造した。
well 1:0.1mg/ml Avidin溶液
well 2:PBS-T (Tween0.05%)
well 3:PBS-T (Tween0.05%)
well 4:Blocking Buffer
well 5:0.8uM TAG相補体オリゴDNA溶液
well 6:PBS-T (Tween0.05%)
well 7:PBS-T (Tween0.05%)
well 8:1%BlockAce
well 9:5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaCl
well 10:2.5mM Tis-HCl、0.25mM EDTA、0.5M NaCl
本実施例に使用する各試薬は全て製造を委託している、ジェネテイン株式会社で調達した。
ナイロンをコーティングした非磁性ビーズを詰めたキャピラリーを用意し、Magtration System 12GCを使って以下に示す各試薬を順に反応させ、TAGの相補体をビーズに固定化した。ここで、10種のTAG相補体を固定化させたキャピラリービーズアレイをBIST-10(TAG014、039、042、054、071、073、081、084、100、109の相補体)とし、18種のTAG相補体(TAG003、014、027、028、039、042、049、053、054、056、061、071、073、081、100、108、109、120の相補体)を固定化させたキャピラリービーズアレイをBIST-18Cとした。
well 1:41.25mg/ml EDC溶液、約6.6uM TAG相補体オリゴDNA溶液
well 2:PBS-T (Tween0.05%)
well 3:PBS-T (Tween0.05%)
well 4:超純水
well 5:超純水
なお、このN-BISTは後述の実施例10で使用した。
1.実験目的
実施例4で製造したキャピラリービーズアレイを用いて一塩基多型解析を行った。操作の概略を図5に示す。
Allele Specific Primer Extensionおよび実施例4で製造したキャピラリービーズアレイ(BIST-10)を用いて自動一塩基多型解析方法を開発した。BIST中のビーズにマルチプレックス同時判定を可能にするためのTAG相補体を結合させる。一塩基多型特異的配列とTAGを両配列に含むプライマーで、DNAポリメラーゼおよび標識化デオキリボヌクレオチド存在下で伸長反応を行う。BIST検出のためにTAGはBISTビーズに固定されたTAG相補体とハイブリダイズする。BIST中のビーズの標識を検出することで、一塩基多型解析を行う。TAGを使用することで、マルチプレックスのハイブリダイゼーション条件が容易になり、複数の同時一塩基多型解析が可能になる。実施例1、2、3で選定したクロスハイブリダイゼーションを起こさないTAGで実施例4に記載の方法でBISTを製造し、他の技術により決定された遺伝子型との比較により精度を確認した。
DICE(タカラバイオ)を用いてPCR反応を行った。20ul反応混合液は、15mM Tis-HCl pH8.0、50mM KCl、0.01% Tween 20、2mM MgCl2、2mM dNTP、各プライマー(表8)を0.4uM、Hot Gold star DNAポリメラーゼ 0.5ユニット、および20ngゲノムDNAを含んでいた。反応混合液は95℃にて10分間保持して、DNAポリメラーゼを活性化させ、95℃にて15秒間、60℃にて15秒間、72℃にて15秒間を35サイクルさせ増幅を行った。さらに72℃にて5分間の伸長の後、反応液を4℃に保った。
PCR産物 2ulに、Label化混合液18ul添加し20ulの反応混合液を作成した。反応混合液は、16mM (NH4)2SO4、67mM Tis-HCl pH8.8、0.01% Tween 20、2mM MgCl2、10uM dATP、10uM dGTP、10uM dCTP、1uM Digoxigenin-11-2’-deoxy-uridine-5’-triphosphate, alkali-stable、各プライマー(表9)を0.4uM、BIOTAQ DNAポリメラーゼ 1ユニット、を含んでいた。反応混合液は95℃にて2分間保持して、DNAポリメラーゼを活性化させ、95℃にて20秒間、55℃にて20秒間、72℃にて15秒間を20サイクルさせ増幅を行い、反応液を4℃に保った。
Label化反応後、対立遺伝子特異的伸長産物のそれぞれを、TAG相補体を含むBIST中のビーズにて捕獲した。25%ホルムアミド、100mM MES、1M Na、20mM EDTA、0.01% Tween20からなるMESバッファー、200ug/ulサケ***DNAが入ったハイブリダイゼーション溶液に95ulに5ulのLabel化反応産物を添加し、BISTに80ulを吸引し室温で5分間のハイブリダイゼーションを行った。1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にてBIST中のビーズを洗浄した。Anti-Digoxigenin-POD(Poly), Fab fragments 1ユニット、1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にて15分間BIST中のビーズに捕獲されたラベル化反応産物をAnti-Digoxigenin-POD(Poly), Fab fragmentsと反応させた。1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にてBIST中のビーズを洗浄した。BlockAceを取り除くため、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、さらに室温にてBIST中のビーズを洗浄した。これらの反応工程は全てプレシジョン・システム・サイエンス株式会社のMagtration System 6GCもしくは12GCを用いて自動で行った。
プレシジョン・システム・サイエンス株式会社が開発したBISTnner(BIST専用検出装置)を用いてBIST中ビーズの発光シグナルを測定した。発光試薬は、SuperSignal West Femto Maximum Sensitivity Substrateを用いた。
(1)PCR産物の電気泳動評価
結果を図6に示す。各増幅断片は、目的のSNPサイトをマルチプレックスで増幅した増幅断片を電気泳動にて分離した結果を表す。
結果を図7に示す。図7の下図はBISTnnerで検出した発光強度の波形を示す。振幅の大きい波形が発光強度で、振幅の小さい波形がビーズの影を測定したデータである。ビーズがあるところは振幅の小さい波形が検出できないため谷の波形を描く。この振幅の小さい波形の谷と振幅の大きい波形の山を重ね合わせることで、何番目のビーズがいくつの発光強度を示すかがわかる。上図はこのビーズの位置情報と発光強度をSNPごとに並びかえたデータである。たとえば、検体No.112の3ARはTアレルのビーズにのみシグナルが出ているので、TTタイプとなるといえる。
結果を下記の表に示す。
異なるシーケンスである3種類の検体全てにおいて、PCR-RFLP法の解析結果と一致した。
1.実験目的
実施例4で製造したキャピラリービーズアレイ(BIST-18C)を用いてクロロエチレン類により汚染された地下水からのDehalococcoides属細菌還元的脱塩素化酵素(RDase)遺伝子を検出した。
Allele Specific Primer Extensionおよび実施例4で製造したキャピラリービーズアレイ(BIST-18C)を用いて自動遺伝子検出方法を開発した。BIST中のビーズにマルチプレックス同時判定を可能にするためのTAG相補体を結合させる。標的遺伝子特異的配列とTAGを両配列に含むプライマーで、DNAポリメラーゼおよび標識化デオキリボヌクレオチド存在下で伸長反応を行う。BIST検出のためにTAGはBISTビーズに固定されたTAG相補体とハイブリダイズする。BIST中のビーズの標識を検出することで、標的遺伝子の検出を行う。TAGを使用することで、マルチプレックスのハイブリダイゼーション条件が容易になり、複数の同時標的遺伝子検出が可能になる。実施例1、2、3で選定したクロスハイブリダイゼーションを起こさないTAGで実施例4に記載の方法でBISTを製造し、他の技術により決定された遺伝子型との比較により精度を確認した。
DICE(タカラバイオ)を用いてPCR反応を行った。20ul反応混合液は、20mM Tis-HCl pH8.3、100mM KCl、0.1mM EDTA、0.5% Tween20、0.5% Nonidet P-40、50% Glycerol、15mM MgCl2、2mM dNTP、各プライマー(表11)を0.5uM、Ex Taq ポリメラーゼ 2.5ユニット、および抽出したゲノム1ulを含んでいた。反応混合液は95℃にて5分間ゲノムテンプレートをDenatureして、95℃にて30秒間、50℃にて30秒間、72℃にて2分間を35サイクルさせ増幅を行った。さらに72℃にて4分間の伸長の後、反応液を4℃に保った。
PCR産物100μl中50μlを1%アガロースゲルで電気泳動し、Mag Extractor -PCR&Gel Clean up-(TOYOBO)を用いてアガロースゲルからの切り出し精製を行った。溶出はTE buffer 20μlで行った。
PCR産物 5ulに、Label化混合液15ul添加し20ulの反応混合液を作成した。反応混合液は、10mM Tis-HCl pH8.3、50mM KCl、1.5mM MgCl2、0.5uM dATP、0.5uM dGTP、0.5uM dCTP、0.5uM Digoxigenin-11-2’-deoxy-uridine-5’-triphosphate, alkali-stable、各プライマー(表12)を0.25uM、Taq DNA ポリメラーゼ 1ユニットを含んでいた。反応混合液は95℃にて3分間保持して、テンプレートのPCR産物をDenatureさせ、95℃にて30秒間、55℃にて30秒間、72℃にて1分間を35サイクルさせ増幅を行い、反応液を4℃に保った。
Label化反応後、対立遺伝子特異的伸長生成物のそれぞれを、TAG相補体を含むBIST中のビーズにて捕獲した。25%ホルムアミド、100mM MES、1M Na、20mM EDTA、0.01% Tween20からなるMESバッファー、200ug/ulサケ***DNAが入ったハイブリダイゼーション溶液に95ulに5ulのLabel化反応産物を添加し、BISTに80ulを吸引し室温で5分間のハイブリダイゼーションを行った。1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にてBIST中のビーズを洗浄した。Anti-Digoxigenin-POD(Poly), Fab fragments 1ユニット、1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にて15分間BIST中のビーズに捕獲されたラベル化反応産物をAnti-Digoxigenin-POD(Poly), Fab fragmentsと反応させた。1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にてBIST中のビーズを洗浄した。BlockAceを取り除くため、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、さらに室温にてBIST中のビーズを洗浄した。これらの反応工程は全てプレシジョン・システム・サイエンス株式会社のMagtration System 6GCもしくは12GCを用いて自動で行った。
プレシジョン・システム・サイエンス株式会社が開発したBISTnner(BIST専用検出装置)を用いてBIST中ビーズの発光シグナルを測定した。発光試薬は、SuperSignal West Femto Maximum Sensitivity Substrateを用いた。
(1)地下水ゲノムDNAの濃度測定
260nmにおける吸光度から濃度を求めたところ、68ng/μlであった。
(2)PCR産物の増幅確認
結果を図8に示す。各増幅断片は、RDaseの保存されたアミノ酸配列をもとに作製した縮退プライマーを用い、複数のtypeが存在するRDase遺伝子を網羅的に増幅した増幅断片を電気泳動にて分離した結果を表す。
(3)BIST-18Cによる検出
結果を図9に示す。図9の下図はBISTnnerで検出した発光強度の波形を示す。振幅の大きい波形が発光強度で、振幅の小さい波形がビーズの影を測定したデータである。ビーズがあるところは光が検出できないため谷の波形を描く。この振幅の小さい波形と振幅の大きい波形の山を重ね合わせることで、何番目のビーズがいくつの発光強度を示すかがわかる。上図に示す棒グラフはこのビーズの位置情報と発光強度をTAGの番号順に並びかえて表記したデータである。
平均値の値が1,000以上のものを検出できたとすると、type1,2,4,8,9,10,12,17,19,23,25,26,28,34,35,36,37の17typeが検出できたと言える。また、縮退プライマーの増幅産物をベクターへ挿入→大腸菌に形質転換→培養してplasmid抽出→インサート部分のシークエンスという方法で96plasmidのシークエンスを行ったところ、type1,2,4,9,12,16,19,23,25,26,27,28,34,35,36の15typeが検出された。シークエンスで検出された15typeのうち13typeに関しては本法でも検出できており、実用的な方法として使用できることが示唆された。
1.実験目的
BIST(キャピラリービーズ)を用いるSNP解析プロトコルは、利用するユーザーによって解析するゲノムの抽出法が異なることが予想できるため、それらの違いによる差がないかの検証を行った。
(1)ゲノム抽出
2種類の血液サンプル(検体1と4)を用いて、採取した当日に、以下の4つの抽出方法でゲノムを抽出した。
(i)E2005試薬(PSS販売試薬)
SX-12GC(PSS、Code No.A1003)にE2005プレパック試薬(Lot.11S06)を搭載し、添付の取扱説明書に従って、血液200 ulからゲノムを抽出した。
(ii)QIAamp DNA Mini/DNA Blood Mini Kit(キアゲン)
添付の取扱説明書に従い、血液200 ulからゲノムを抽出した。
(iii)Genomicsキット(TALENT)
添付の取扱説明書に従い、血液2.4 mlからゲノムを抽出した。
(2)PCR
DICE(TAKARA)を用いてPCR反応を行った。20ul反応混合液は、4SNP 1st Primer Mix(3AR-5 uM, AGT1, UCP1, MTHFR-2.5 uM each)(表8)を1.6 ul、ゲノムDNAを1 ul、10xReaction Bufferを2 ul、2.5 mM dNTPを1.6 ul、25 mM MgCl2を1.6 ul、5U/ul Hot Gold starを0.1 ul、dH2Oを12.1 ul含んでいた。反応混合液は95℃にて10分間保持して、DNAポリメラーゼを活性化させ、95℃にて15秒間、60℃にて15秒間、72℃にて15秒間を35サイクルさせ増幅を行った。さらに72℃にて5分間の伸長の後、反応液を4℃に保った。
(3)ASPE(Allele Specific Primer Extension)
PCR産物 2ulに、Label化混合液18ul添加し20ulの反応混合液を作成した。反応混合液は、ASPE Primer (3AR, AGT1は5 uM、UCP1は2.5 uM、MTHFRは0.25 uM)(表9)を1 ul、10xReaction Bufferを2 ul、100 uM dNTP(dA, dC, dG)を2 ul、10 uM DIG-dUTPを2 ul、50 mM MgCl2を0.8 ul、5U/ul BIOTAQを0.2 ul、dH2Oを10 ul含んでいた。反応混合液は95℃にて2分間保持して、DNAポリメラーゼを活性化させ、95℃にて20秒間、55℃にて20秒間、72℃にて15秒間を20サイクルさせ増幅を行い、反応液を4℃に保った。
(4)ハイブリダイゼーション
Label化反応(ASPE)後、対立遺伝子特異的伸長生成物のそれぞれを、TAG相補体を含むBIST中のビーズにて捕獲した。25%ホルムアミド、100mM MES、1M Na、20mM EDTA、0.01% Tween20からなるMESバッファー、200ug/ulサケ***DNAが入ったハイブリダイゼーション溶液に95ulに5ulのLabel化反応産物を添加し、BISTに80ulを吸引し室温で5分間のハイブリダイゼーションを行った。1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にてBIST中のビーズを洗浄した。Anti-Digoxigenin-POD(Poly), Fab fragments 1ユニット、1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にて15分間BIST中のビーズに捕獲されたラベル化反応産物をAnti-Digoxigenin-POD(Poly), Fab fragmentsと反応させた。1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にてBIST中のビーズを洗浄した。BlockAceを取り除くため、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、さらに室温にてBIST中のビーズを洗浄した。これらの反応工程は全てプレシジョン・システム・サイエンス株式会社のMagtration System 6GCもしくは12GCを用いて自動で行った。
(5)検出・解析
反応させたBIST-10に発光基質(Super Signal)40 ulを吸引し、BISTnner(PSS製品)にてビーズの発光強度を測定した。また、専用のソフトウェアで、ビーズに固定されたTag情報からSNPのタイピングを行った。
(1)抽出ゲノムの吸光度測定結果
結果を図11に示す。定量データを表13に示す。
結果を図12に示す。
(3)BIST-10によるSNPタイピング
結果を図13に示す。
電気泳動の結果からすると、溶媒遠心によるGenomicsキット(TALENT)による抽出が、一番、高分子としてゲノムが回収できることがわかった。しかし、PCRの結果に大差はなく、抽出されたゲノムの量や一部に切断があっても、今回検証した4SNP解析においては問題とならないことが確認できた。
プロトコルをユーザーに提供する場合、少なくとも今回検証した抽出法によって得られたゲノムならば問題なく解析ができるといえる。
1.実験目的
ツメからゲノムを抽出し肥満関連遺伝子のSNPタイピングを行った。
(1)ツメからのゲノム抽出
チューブに入れた30mgのツメ断片にExtraction Buffer 400ulとProteinase K 5ulとRNaseA 4ul中を入れ、65度で1時間処理し、溶解操作後、その上清をMagtration System 12GCのサンプル位置にセットし、抽出操作を行った。
分注試薬
well 1:GE2-K buffer
well 2:Magnetic beads (Cortex:CM5000)
well 3:EtOH
well 4:Magnetic beads (Cortex:CM5000)
well 5:GW buffer
well 6:GW buffer
well 8:TE 50ul
well 11:sample
DICE(TAKARA)を用いてPCR反応を行った。20ul反応混合液は、4SNP 1st Primer Mix(3AR-5 uM, AGT1, UCP1, MTHFR-2.5 uM each)(表8)を1.6 ul、ゲノムDNA(女子栄養大学から提供)を1 ul、10xReaction Bufferを2 ul、2.5 mM dNTPを1.6 ul、25 mM MgCl2を1.6 ul、5U/ul Hot Gold starを0.1 ul、dH2Oを12.1 ul含んでいた。反応混合液は95℃にて10分間保持して、DNAポリメラーゼを活性化させ、95℃にて15秒間、60℃にて15秒間、72℃にて15秒間を35サイクルさせ増幅を行った。さらに72℃にて5分間の伸長の後、反応液を4℃に保った。
PCR産物 2ulに、Label化混合液18ul添加し20ulの反応混合液を作成した。反応混合液は、ASPE Primer (3AR, AGT1は5 uM、UCP1は2.5 uM、MTHFRは0.25 uM)(表9)を1 ul、10xReaction Bufferを2 ul、100 uM dNTP(dA, dC, dG)を2 ul、10 uM DIG-dUTPを2 ul、50 mM MgCl2を0.8 ul、5U/ul BIOTAQを0.2 ul、dH2Oを10 ul含んでいた。反応混合液は95℃にて2分間保持して、DNAポリメラーゼを活性化させ、95℃にて20秒間、55℃にて20秒間、72℃にて15秒間を20サイクルさせ増幅を行い、反応液を4℃に保った。
Label化反応(ASPE)後、対立遺伝子特異的伸長生成物のそれぞれを、TAG相補体を含むBIST中のビーズにて捕獲した。25%ホルムアミド、100mM MES、1M Na、20mM EDTA、0.01% Tween20からなるMESバッファー、200ug/ulサケ***DNAが入ったハイブリダイゼーション溶液に95ulに5ulのLabel化反応産物を添加し、BISTに80ulを吸引し室温で5分間のハイブリダイゼーションを行った。1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にてBIST中のビーズを洗浄した。Anti-Digoxigenin-POD(Poly), Fab fragments 1ユニット、1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にて15分間BIST中のビーズに捕獲されたラベル化反応産物をAnti-Digoxigenin-POD(Poly), Fab fragmentsと反応させた。1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にてBIST中のビーズを洗浄した。BlockAceを取り除くため、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、さらに室温にてBIST中のビーズを洗浄した。これらの反応工程は全てプレシジョン・システム・サイエンス株式会社のMagtration System 6GCもしくは12GCを用いて自動で行った。
反応させたBIST-18Cに発光基質(Super Signal)40 ulを吸引し、BISTnnerにてビーズの発光強度を測定した。また、専用のソフトウェアで、ビーズに固定されたTag情報からSNPのタイピングを行った。
(1)抽出ゲノムの吸光度測定結果
結果を図14に示す。定量データを表14に示す。
結果を図15に示す。検体No.4はポジティブコントロールとして使用した血液から抽出ゲノムのPCR結果である。
(3)BIST-18CによるSNPタイピング
結果を図16に示す。
(4)血液から抽出したゲノムによるSNP解析結果との答え合わせ
結果を表15に示す。
回収できたゲノム量に差はあったが、2検体どちらも4SNPのタイピングが可能で、血液から抽出ゲノムによるタイピング結果が分っている検体Mにおいてはタイピング結果も一致した。
回収できたゲノム量の違いの1つにはツメの大きさがあり、検体Mは1mm幅を10本分、検体Yは大きなかけらを3本分であった。のびきっていないツメの方が、ゲノムが抽出しやすいのかもしれない。しかし、次工程でPCRを行うため、ゲノムの収量差はBISTのシグナルには反映されずどちらの検体も同じくらい高いシグナルを得る事ができた。
以上の結果から、ツメを検体(サンプル)としたい顧客にも、BISTによるタイピングシステムを使用していただけることが明らかとなった。
1.実験目的
ユーザー間差の低減と信頼性の向上を目指し、工程を減らすプロトコルの検証を行った。具体的には、2段階プロトコル(実施例5、7、8)を参考に、SNP近傍配列のTAG化とラベル化、増幅を一度に行う1段階プロトコルの確立を試みた。
(1)ASP-PCR
DICE(TAKARA)を用いてPCR反応を行った。20ul反応混合液は、4SNP ASP-PCR Primer Mix(5 uM each)(表16)を1.6 ul、ゲノムDNA(女子栄養大学提供ゲノム#202, 203, 205 各20 ng/ul、PSS検体#M4 57 ng/ul)を1 ul、10xReaction Bufferを2 ul、DIG Labeling Mix Kit (roche)を2 ul、25 mM MgCl2を1.6 ul、5U/ul Hot Gold starを0.1 ul、dH2Oを11.7 ul含んでいた。反応混合液は95℃にて10分間保持して、DNAポリメラーゼを活性化させ、95℃にて30秒間、60℃にて30秒間、72℃にて30秒間を35サイクルさせ増幅を行った。さらに72℃にて5分間の伸長、95 ℃で10分間の1本鎖化をおこなうDenature反応の後、反応液を4℃に急冷した。
Label化反応(ASP-PCR)後、対立遺伝子特異的伸長生成物のそれぞれを、TAG相補体を含むBIST中のビーズにて捕獲した。25%ホルムアミド、100mM MES、1M Na、20mM EDTA、0.01% Tween20からなるMESバッファー、200ug/ulサケ***DNAが入ったハイブリダイゼーション溶液に95ulに5ulのLabel化反応産物を添加し、BISTに80ulを吸引し室温で5分間のハイブリダイゼーションを行った。1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にてBIST中のビーズを洗浄した。Anti-Digoxigenin-POD(Poly), Fab fragments 1ユニット、1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にて15分間BIST中のビーズに捕獲されたラベル化反応産物をAnti-Digoxigenin-POD(Poly), Fab fragmentsと反応させた。1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にてBIST中のビーズを洗浄した。BlockAceを取り除くため、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、さらに室温にてBIST中のビーズを洗浄した。これらの反応工程は全てプレシジョン・システム・サイエンス株式会社のMagtration System 6GCもしくは12GCを用いて自動で行った。
(3)検出・解析
反応させたBIST-18Cに発光基質(Super Signal)40 ulを吸引し、BISTnnerにてビーズの発光強度を測定した。また、専用のソフトウェアで、ビーズに固定されたTag情報からSNPのタイピングを行った。
(1)BIST-18CによるSNPタイピング
結果を図17に示す。
(2)PCR-RFLP法との答え合わせ
結果を表17に示す。但し、検体M4に関してはシークエンス結果と比較した。
2段階プロトコルで使用していた1stPCR用のReverseプライマーとASPE用のForwardプライマーとdUTPの5%にDIGがついたDIG Labeling Mix kit (roche)でPCRを行う事により、2回に分けて行っていた増幅反応とBISTハイブリ用のTAG付加とラベル化を同時に行うことができる1段階プロトコルを実現した。BISTでのタイピング結果においても、検証した4検体全て、栄養大手法(PCR-RFLP法)またはシーケンス結果と一致する良好な結果であった。
当方法を使用することで、自分たちで解析をしたいというユーザーにとっては省力化やランニングコストの低減、ユーザー間差の低減から精度の向上にもつながると考えられる。また、工程を減らせたことは、全自動化装置への展開を考慮した際に分注ロスが低減できるというメリットがある。
1.実験目的
産総研から提供してもらった数十種のゲノムについて、N-BISTによる肥満関連遺伝子同時9SNP解析を行う。
N-BIST解析
(1)ASP-PCR
DICE(TAKARA)を用いてPCR反応を行った。20ul反応混合液は、9SNP ASP-PCR Primer Mix(表18)を1.6 ul、ゲノムDNA(産総研提供検体5 各20 ng/ul)を2 ul、10xReaction Bufferを2 ul、dUTPの5%にBiotinがついた0.5mM dNTPを5 ul、50 mM MgCl2を0.8 ul、5U/ul Hot Gold starを0.1 ul、dH2Oを8.5 ul含んでいた。反応混合液は95℃にて10分間保持して、DNAポリメラーゼを活性化させ、95℃にて30秒間、60℃にて30秒間、72℃にて30秒間を35サイクルさせ増幅を行った。さらに72℃にて5分間の伸長、の後、反応液を4℃に保持した。
Label化反応(ASP-PCR)後、対立遺伝子特異的伸長生成物のそれぞれを、TAG相補体を含むBIST中のビーズにて捕獲した。25%ホルムアミド、100mM MES、1M Na、20mM EDTA、0.01% Tween20からなるMESバッファー、200ug/ulサケ***DNAが入ったハイブリダイゼーション溶液に95ulに5ulのLabel化反応産物を添加し、BISTに80ulを吸引し室温で5分間のハイブリダイゼーションを行った。1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にてBIST中のビーズを洗浄した。Anti-Digoxigenin-POD(Poly), Fab fragments 1ユニット、1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にて15分間BIST中のビーズに捕獲されたラベル化反応産物をAnti-Digoxigenin-POD(Poly), Fab fragmentsと反応させた。1% BlockAce、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、室温にてBIST中のビーズを洗浄した。BlockAceを取り除くため、5mM Tis-HCl、0.5mM EDTA、1M NaClとBIST中の溶液を入れ替え、さらに室温にてBIST中のビーズを洗浄した。これらの反応工程は全てプレシジョン・システム・サイエンス株式会社のMagtration System 6GCもしくは12GCを用いて自動で行った。
(3)検出・解析
反応させたBIST-18Cに発光基質(Super Signal)40 ulを吸引し、BISTnnerにてビーズの発光強度を測定した。また、専用のソフトウェアで、ビーズに固定されたTag情報からSNPのタイピングを行った。
PCR産物の精製までを自社で行い、Macrogen社へ依頼した。
(1)PCR
DICE(TAKARA)を用いてPCR反応を行った。50ul反応混合液は、5uM Forward Primer、5uM Reverse Primer(表19)を各4ul、ゲノムDNA(産総研提供検体 各20 ng/ul)を1 ul、10xReaction Bufferを5 ul、2.5mM each dNTPを4 ul、25 mM MgCl2を4 ul、5U/ul Hot Gold starを0.25ul、dH2Oを27.75 ul含んでいた。反応混合液は95℃にて10分間保持して、DNAポリメラーゼを活性化させ、95℃にて30秒間、60℃にて30秒間、72℃にて30秒間を35サイクルさせ増幅を行った。
Magtration System 12GCのサンプル位置にPCR Productをセットし、精製操作を行った。
分注試薬
well 1:ChargeSwitch Purification Buffer、0.5% Tween 20
well 2:ChargeSwitch Magnetic beads
well 3:Washing Buffer 1
well 4:Washing Buffer 2
well 5:Washing Buffer 3
well 6:ChargeSwich Elution Buffer
(1)N-BIST解析結果
結果を図18〜21に示す。
(2)Sequence解読結果との答え合わせ
結果を表20に示す。表中の「外注」はMacrogenによるSequence解読結果を示す。
検体No.678を除いては、Sequence解析結果とN-BISTタイピング結果が一致し、プロトコルの精度が確認できたと考える。
検体No.678においては、N-BISTタイピングの結果とSequence解析の結果が一致していないが、Sequenceの波形を見ても、UCPにおいては「G」が、β2ARにおいては「A」の小さなピークが確認できる。N-BISTタイピングの結果においても、同様のタイプが低いシグナルとなっており、結果が一致していないとは考えにくい。従って、N-BISTを使ったBiotinラベルによる9SNP解析プロトコルを確立したといえる。
配列番号1〜120は、新規なTAGを示す。
<配列番号121>
配列番号121は、3AR-mFプライマーの配列を示す。
<配列番号122>
配列番号122は、3AR-mRプライマーの配列を示す。
<配列番号123>
配列番号123は、UCP1-Fプライマーの配列を示す。
<配列番号124>
配列番号124は、UCP1-Rプライマーの配列を示す。
<配列番号125>
配列番号125は、AGT1-F-Newプライマーの配列を示す。
<配列番号126>
配列番号126は、AGT1-R-Newプライマーの配列を示す。
<配列番号127>
配列番号127は、MTHFR-Fプライマーの配列を示す。
<配列番号128>
配列番号128は、MTHFR-Rプライマーの配列を示す。
<配列番号129>
配列番号129は、3AR-ASP-PT109Tプライマーの配列を示す。
<配列番号130>
配列番号130は、3AR-ASP-PT100Tプライマーの配列を示す。
<配列番号131>
配列番号131は、UCP1-ASP-PT39Gプライマーの配列を示す。
<配列番号132>
配列番号132は、UCP1-ASP-PT42Aプライマーの配列を示す。
<配列番号133>
配列番号133は、AGT1-ASP-PT71Tプライマーの配列を示す。
<配列番号134>
配列番号134は、AGT1-ASP-PT54Cプライマーの配列を示す。
<配列番号135>
配列番号135は、MTHFR-ASP-PT73Cプライマーの配列を示す。
<配列番号136>
配列番号136は、MTHFR-ASP-PT81Tプライマーの配列を示す。
<配列番号137>
配列番号137は、RRF2プライマーの配列を示す。
<配列番号138>
配列番号138は、B1Rプライマーの配列を示す。
<配列番号139>
配列番号139は、T3-type1プライマーの配列を示す。
<配列番号140>
配列番号140は、T27-type25プライマーの配列を示す。
<配列番号141>
配列番号141は、T28-type34プライマーの配列を示す。
<配列番号142>
配列番号142は、T39-type24-2プライマーの配列を示す。
<配列番号143>
配列番号143は、T42-type31-2プライマーの配列を示す。
<配列番号144>
配列番号144は、T49-type26-2プライマーの配列を示す。
<配列番号145>
配列番号145は、T53-type35プライマーの配列を示す。
<配列番号146>
配列番号146は、T54-type19プライマーの配列を示す。
<配列番号147>
配列番号147は、T56-type5プライマーの配列を示す。
<配列番号148>
配列番号148は、T61-type27プライマーの配列を示す。
<配列番号149>
配列番号149は、T71-type32プライマーの配列を示す。
<配列番号150>
配列番号150は、T73-type33-2プライマーの配列を示す。
<配列番号151>
配列番号151は、T81-type36プライマーの配列を示す。
<配列番号152>
配列番号152は、T100-type13プライマーの配列を示す。
<配列番号153>
配列番号153は、T109-type10プライマーの配列を示す。
<配列番号154>
配列番号154は、T120-type28プライマーの配列を示す。
<配列番号155>
配列番号155は、T3-type7プライマーの配列を示す。
<配列番号156>
配列番号156は、T14-type16プライマーの配列を示す。
<配列番号157>
配列番号157は、T27-type8プライマーの配列を示す。
<配列番号158>
配列番号158は、T28-type17プライマーの配列を示す。
<配列番号159>
配列番号159は、T39-type11プライマーの配列を示す。
<配列番号160>
配列番号160は、T42-type23プライマーの配列を示す。
<配列番号161>
配列番号161は、T49-type18プライマーの配列を示す。
<配列番号162>
配列番号162は、T53-type29プライマーの配列を示す。
<配列番号163>
配列番号163は、T54-type14プライマーの配列を示す。
<配列番号164>
配列番号164は、T56-type9プライマーの配列を示す。
<配列番号165>
配列番号165は、T61-type37プライマーの配列を示す。
<配列番号166>
配列番号166は、T71-type12プライマーの配列を示す。
<配列番号167>
配列番号167は、T73-type2プライマーの配列を示す。
<配列番号168>
配列番号168は、T81-type38プライマーの配列を示す。
<配列番号169>
配列番号169は、T100-type22プライマーの配列を示す。
<配列番号170>
配列番号170は、T109-type4プライマーの配列を示す。
Claims (20)
- 下記の(1)〜(7)の条件を満たす少なくとも2種のオリゴヌクレオチドの相補体が固定されている基板。
(1)配列長が19-25merであること。
(2)融解温度(Tm)が64.0-69.0℃であること。
(3)標的核酸の配列との類似性が50%以下であること。
(4)高次構造をとらないこと。
(5)任意の2種を選んでもヘテロダイマーを形成しないこと。
(6)同一塩基の繰り返し数が4個以下であること。
(7)GC含量が40.0-60.0%であること。 - ビーズ又は磁性ビーズの形状をとる請求項1記載の基板。
- ビーズ又は磁性ビーズのそれぞれに異なるオリゴヌクレオチドの相補体が固定されている請求項2記載の基板。
- 糸の形状をとる請求項1記載の基板。
- 糸の異なる位置のそれぞれに異なるオリゴヌクレオチドの相補体が固定されている請求項4記載の基板。
- 標的核酸の配列がヒトゲノム配列である請求項1〜5のいずれかに記載の基板。
- オリゴヌクレオチドの配列が配列番号1〜120のいずれかの配列である請求項1〜6のいずれかに記載の基板。
- オリゴヌクレオチドの配列が、それぞれ、配列番号2、3、6、8、12、14,16、18、21、25、27、28、30、39、40、42、49、52、53、54、55、56、61、71、73、76、81、84、96、100、108、109、113、114、118及び120で表される請求項7記載の基板。
- オリゴヌクレオチドの配列が、それぞれ、配列番号3、12、14,16、21、25、27、28、30、39、40、42、49、53、54、56、61、71、73、76、81、84、96、100、108、109、114、118及び120で表される請求項7記載の基板。
- オリゴヌクレオチドの配列が、それぞれ、配列番号3、12、14,16、25、27、28、30、39、40、42、49、53、54、56、61、71、73、76、81、84、100、108、109、118及び120で表される請求項7記載の基板。
- オリゴヌクレオチドの配列が、それぞれ、配列番号3、12、14、27、28、39、40、42、49、53、54、56、61、71、73、81、84、100、108、109及び120で表される請求項7記載の基板。
- オリゴヌクレオチドの配列が、それぞれ、配列番号3、14,27、28、39、40、42、49、53、54、56、61、71、73、81、84、100、108、109及び120で表される請求項7記載の基板。
- オリゴヌクレオチドの配列が、それぞれ、配列番号3、14、27、28、39、42、49、53、54、56、61、71、73、81、100、108、109及び120で表される請求項7記載の基板。
- 請求項1〜13のいずれかに記載の基板を用いて、遺伝子解析を行う方法。
- 遺伝子解析が、一塩基多型解析である請求項14記載の方法。
- 遺伝子解析が、遺伝子検出である請求項14記載の方法。
- 配列番号1〜120のいずれかで表されるヌクレオチド配列からなるオリゴヌクレオチド又はその相補体。
- 配列番号1〜120のいずれかで表されるヌクレオチド配列からなるオリゴヌクレオチドの組合せであって、200ug/mlサケ***DNAを含む2×SSC中の常温でのハイブリダイゼーションの条件下で、互いにクロスハイブリダイゼーションしないオリゴヌクレオチドの組合せ。
- 請求項18の組合せに含まれるオリゴヌクレオチドの相補体の組合せ。
- 配列番号1〜120のいずれかで表されるヌクレオチド配列からなるオリゴヌクレオチドが付加された核酸プライマー又はプローブ。
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