JP2010027160A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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徹 木村
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Abstract


【課題】短波長の光束を長時間にわたって集光した場合でも適切な情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】光検出器PDからの信号を受信した制御装置CONTが発生した収差の度合いを求め、それに応じて第2カップリングレンズCL2を光軸方向に変位させることで、対物レンズOBJに入射する光束の収束角(もしくは発散角)を変更し、発生した収差を補正するようになっている。これにより長期間にわたって安定して情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、短波長の光束を出射する光源を用いて、光ディスクに対して情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置に関する。
近年、波長400nm程度の青紫色半導体レーザを用いて、情報の記録及び/又は再生を行える高密度光ディスクシステムの研究・開発が急速に進んでいる。一例として、開口数(NA)0.85、光源波長405nmの仕様で情報記録及び/又は再生を行う光ディスク、いわゆるBlu−ray Disc(以下、BDという)では、直径12cmの光ディスクに対して、1層あたり25GBの情報の記録が可能であるものがある。
一例として、特許文献1には、例えば青紫色半導体レーザを用いて情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置が開示されている。
特開2002−82280号公報
ところで、光ピックアップ装置においては、比較的安価であり大量生産を容易に行えるプラスチック製の光学素子が多く用いられている。しかるに、青紫色半導体レーザ等から出射される短波長のレーザ光を長時間照射することで、プラスチック素材の屈折率変化、光学面形状変化、白濁、着色等が起こる場合がある。
特に、開口数(NA)が0.85であるBD用の対物レンズは、光ディスク側の光学面の有効径が小さくなりがちであるため、当該光学面におけるレーザ光のエネルギー密度が大きくなる。そのため、BD用の対物レンズをプラスチック素材から構成した場合、短波長のレーザ光を照射するに従って、光ディスクの情報記録面に形成される集光スポットの特性変化が大きくなる恐れがある。かかる特性変化は、例えば、プラスチック素材の屈折率や光学面形状が変化した場合には球面収差変化による集光スポット径の増大であり、プラスチック素材に白濁、着色が発生した場合には、集光スポットの光量低下である。このように集光スポットの特性が変化すると、記録/再生エラーを発生させる恐れが強い。
また、集光スポットの光量低下が起きても対応可能なように短波長レーザを高出力にしておくと、早期に光量低下が発生してしまい、一方で、集光スポットの光量低下をできるだけ起こさないように短波長レーザを低出力にしておくと僅かな対物レンズの性能変化による光量低下によって、記録/再生エラーが生じてしまうという問題もあった。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、短波長の光束を長時間にわたって対物レンズへ入射させた場合でも適切な情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の光ピックアップ装置は、380nmから420nmの範囲の波長の光束を出射する光源と、プラスチック素材から形成された対物レンズとを有し、前記光源から出射された光束を前記対物レンズを介して光ディスクの情報記録面に集光することにより情報の記録及び/又は再生を行うようになっている光ピックアップ装置において、
前記対物レンズの前記プラスチック素材の経時変化に応じて発生した、光ディスクの情報記録面に集光されたスポットの特性変化を補正する補正手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、前記対物レンズの前記プラスチック素材の経時変化に応じて発生した特性変化を補正する補正手段を有するので、前記対物レンズの前記プラスチック素材が、前記光源からの光束を照射されることで経時変化が生じて、光ディスクの情報記録面に集光されるスポットに特性変化が生じた場合でも、かかる特性変化を補正することが可能となる。これにより、長時間にわたって安定した情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置を提供できる。「経時変化」としては、例えば屈折率変化、光学面形状変化、白濁、着色などの光学特性の変化があるが、ここでは一定時間使用したことによって生じた変化のみをいい、温度などの環境変化により一時的に生じた変化をいわないものとする。また、「特性変化」とは、プラスチック素材の屈折率や光学面形状の変化などの経時変化に起因する球面収差変化による集光スポット径の増大や、プラスチック素材の白濁、着色などの経時変化に起因する集光スポットの光量低下などをいう。
請求項2に記載の光ピックアップ装置は、請求項1に記載の発明において、前記対物レンズの像側開口数は0.8以上であることを特徴とするので、対物レンズの光ディスク側の光学面におけるレーザ光のエネルギー密度が大きくなるBD用の光ピックアップ装置において、比較的安価であり大量生産を容易に行えるプラスチック製の対物レンズを使用することが可能となる。その結果、光ピックアップ装置の製造コストを大幅に低減することができる。また、対物レンズとして、以下の条件式を満たすものを用いると、レーザ光に照射される面積が大きいため、経時変化が大きくなり、本発明の効果がより顕著なものとなる。
1.1≦d/f≦2.0
ただし、dは、対物レンズの軸上厚を表す。fは、対物レンズの光源から出射された光束における焦点距離を表す。
請求項3に記載の光ピックアップ装置は、請求項1または2に記載の発明において、前記特性変化は、前記波長の光束が前記対物レンズに照射されることにより発生する球面収差であることを特徴とする。
対物レンズに入射するレーザ光は光軸に関してほぼ回転対称な分布を有するので、レーザ光が照射されることによりプラスチック素材の屈折率や光学面形状が変化した場合に光ディスクの情報記録面に集光されるスポットに発生する特性変化は、光軸に関して回転対称な収差、すなわち球面収差となる。かかる球面収差変化を前記補正手段により補正することにより光ディスクの情報記録面に集光されるスポットを常に最適な集光状態に保つことが可能となる。尚、BD用の光ピックアップ装置では2層ディスクに対応するために球面収差を補正する手段が搭載されるので、かかる球面収差を補正する手段によりレーザ光の照射により発生した球面収差を補正する構成にすれば、新たな補正手段を搭載する必要がないので好ましい。
請求項4に記載の光ピックアップ装置は、請求項3に記載の発明において、前記補正手段は、前記光源と前記対物レンズとの間に配置されたカップリングレンズと、前記カップリングレンズを光軸方向に変位させるアクチュエータとするので、前記対物レンズの前記プラスチック素材が、前記光源からの光束を照射されることで経時変化が生じて、光ディスクの情報記録面に集光されるスポットに球面収差が生じた場合でも、前記カップリングレンズを適切な位置に変位させることによって、対物レンズに入射する光束の収束角又は発散角を変更する(即ち、対物レンズの倍率を変更する)ことにより、生じた球面収差を補正することが可能となる。これにより、長時間にわたって安定した情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置を提供できる。
尚、本明細書におけるカップリングレンズとは、前記光源から出射された発散光束の発散度を変換して対物レンズへ入射させる光学素子のことを指し、前記光源から出射された発散光束を平行光束に変換するコリメートレンズを含むものとする。また、カップリングレンズは単玉レンズでも良いし、複数群のレンズから構成されるタイプであっても良い。複数群のレンズから構成される場合は、負の焦点距離を有するレンズ群と正の焦点距離を有するレンズ群とから構成するのが好ましく、何れかのレンズ群をアクチュエータにより光軸方向に変位させる。
請求項5に記載の光ピックアップ装置は、請求項3に記載の発明において、前記補正手段は、前記光源と前記対物レンズとの間に配置された2群以上のレンズ群から構成されるビームエキスパンダと、前記ビームエキスパンダのレンズ群の少なくとも1つを光軸方向に変位させるアクチュエータとを有することを特徴とする。
レーザ光の照射により発生した球面収差を補正する補正手段として、前述したカップリングレンズをアクチュエータにより光軸方向に変位させるタイプのほかに、2群以上のレンズ群から構成されるビームエキスパンダの少なくとも1つのレンズ群をアクチュエータにより光軸方向に変位させるタイプを使用しても良い。
この場合は、光源と対物レンズとの間にカップリングレンズを配置し、このカップリングレンズと対物レンズとの間にビームエキスパンダを配置することになる。本明細書におけるビームエキスパンダとは、負の焦点距離を有するレンズ群と正の焦点距離を有するレンズ群とを少なくとも1つずつ有し、入射したレーザ光の光束径を拡大して対物レンズへ入射させる拡径型や、入射したレーザ光の光束径を縮小して対物レンズへ入射させる縮径型を含むものとする。
請求項6に記載の光ピックアップ装置は、請求項3に記載の発明において、前記収差補正手段は、前記光源と前記対物レンズとの間に配置された液晶素子を有することを特徴とするので、前記対物レンズの前記プラスチック素材が、前記光源からの光束を照射されることで経時変化が生じて、光ディスクの情報記録面に集光されるスポットに球面収差が生じた場合でも、前記液晶素子を駆動することにより、生じた球面収差を補正することが可能となる。これにより、長時間にわたって安定した情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置を提供できる。このような液晶素子としては、例えば特開平9−128785号公報、特開2001−250256号公報に記載されている。
請求項7に記載の光ピックアップ装置は、請求項3〜6のいずれかに記載の発明において、前記対物レンズの前記プラスチック素材の特性変化は、光ディスクの情報記録面に集光された光束の反射光を検出することにより求められることを特徴とする。例えば特開2006−294151号公報等に示された光ピックアップ装置においては、相異なる2つ以上の集光位置において再生信号振幅又は波形等化係数を検出し、それぞれの集光位置での再生信号振幅または波形等化係数の違いを算出することで、球面収差を検出することができる。このような技術を用いることで、球面収差を直接検出して、これを補正するように前記カップリングレンズを光軸方向に変位させることが望ましい。
請求項8に記載の光ピックアップ装置は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、前記特性変化は、前記波長の光束が前記対物レンズに照射されることにより発生する透過率変化であることを特徴とする。
請求項9に記載の光ピックアップ装置は、請求項8に記載の発明において、前記補正手段は、前記対物レンズを透過した光束の光量を検出する透過率検出手段と、前記透過率検出手段の検出結果に応じて前記光源から出射する光束の光量を変化させる光量変更手段を有することを特徴とするので、プラスチック素材に白濁、着色が発生した場合でも、常に集光スポットの光量を一定に保つことができる。その結果、常に良好な品質の記録/再生信号を得られるので、長時間にわたって安定した情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置を提供できる。
請求項10に記載の光ピックアップ装置は、請求項1〜9のいずれかに記載の発明において、前記特性変化は、前記対物レンズへ入射した光束の積算光量に基づいて求められることを特徴とする。例えば半導体レーザ等の場合、一般的に「出射光量」は半導体レーザに供給される電力量に比例するので、かかる電力量を検出することにより求めることができる。又、「出射時間」は、半導体レーザ等のオン時間とみなせる。よって、半導体レーザ等への電力供給状態から、実際の出射光量と出射時間とを求めることができる。当該出射光量と出射時間の積から積算光量を求めることが可能となる。例えば予め実験やシミュレーションにて、半導体レーザへの電力量×時間と、対物レンズを通過する光束における特性変化の度合いとの関係を求め、かかる関係をテーブルとして所定のメモリに記憶しておき、実際の光ピックアップ装置において、通算の半導体レーザへの電力量×時間より、発生した特性変化を推定して、前記補正手段を駆動させることができる。また、積算光量の検出ほど正確な制御ではないが、出射時間のみを検出し、当該出射時間のみによって制御してもよい。例えば、光源の総出射時間の検出手段を有し、総出射時間と光源に供給する電力量のテーブルを準備しておき、総出射時間に応じて光源に供給する電力量を変化させるようにしてもよい。
請求項11に記載の光ピックアップ装置は、請求項1〜10のいずれかに記載の発明において、前記補正手段は、記録及び/又は再生を行う光ディスクが交換された際に前記特性変化を補正することを特徴とする。
レーザ光の照射による特性変化は照射時間に対して比較的緩やかに起こるので、頻繁に前記補正手段による特性変化を補正する必要はないので、請求項11に記載のように、記録及び/又は再生を行う光ディスクが交換された際に特性変化を補正するようにすれば良い。一般的に、BD用光ピックアップ装置では、記録/再生するBDが交換された際に、2層ディスクに対応するための球面収差補正手段を駆動させて、保護層厚みの個体間のばらつきにより発生する球面収差を補正するので、それと同時にレーザ光の照射により発生した球面収差変化も補正するようにするのが好ましい。
請求項12に記載の光ピックアップ装置は、請求項1〜11のいずれかに記載の発明において、前記プラスチック素材はポリオレフィン系のプラスチックであることを特徴とする。本発明にかかる対物レンズのプラスチック材料としては、日本ゼオン株式会社製「ZEONEX」、三井化学株式会社製「APEL」等の非晶質ポリオレフィン系が好適に用いられるが、好ましいプラスチック材料について、以下に詳述する。
重合体又は共重合体を構成する環状オレフィンとしては、下記一般式(I)または(II)で表される環状オレフィンが挙げられる。
Figure 2010027160
式中、nは0または1であり、mは0または正の整数であり、kは0または1である。なおkが1の場合には、kを用いて表される環は6員環となり、kが0の場合にはこの環は5員環となる。
R1−R18ならびにRa およびRb は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基である。ここで、ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。
また炭化水素基としては、通常、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基または芳香族炭化水素基が挙げられる。より具体的には、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基およびオクタデシル基などが挙げられる。これらアルキル基はハロゲン原子で置換されていてもよい。
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基としてはフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。さらに上記一般式(I)において、R15とR16とが、R17とR18とが、R15とR17とが、R16とR18とが、R15とR18とが、あるいはR16とR17とがそれぞれ結合して(互いに共同して)、単環または多環の基を形成していてもよく、しかもこのようにして形成された単環または多環が二重結合を有していてもよい。ここで形成される単環または多環としては、具体的に以下のようなものが挙げられる。
Figure 2010027160
なお上記例示において、1または2の番号を付した炭素原子は、前記一般式(I)においてそれぞれR15(R16)またはR17(R18)結合している炭素原子を表す。
また、R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。このようなアルキリデン基は、通常は炭素原子数2〜20のアルキリデン基であり、このようなアルキリデン基の具体的な例としては、エチリデン基、プロピリデン基およびイソプロピリデン基が挙げられる。
Figure 2010027160

式中、pおよびqはそれぞれ独立に、0または正の整数であり、rおよびsはそれぞれ独立に、0、1または2である。また、R21〜R39はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基またはアルコキシ基である。
ここでハロゲン原子は、上記一般式(I)中のハロゲン原子と同じである。また炭化水素基としては、通常、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基または芳香族炭化水素基が挙げられる。より具体的には、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基およびオクタデシル基などが挙げられる。これらアルキル基はハロゲン原子で置換されていてもよい。
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基としては、アリール基、アラルキル基などが挙げられ、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ベンジル基、フェニルエチル基などが挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などが挙げられる。ここで、R29およびR30が結合している炭素原子と、R33が結合している炭素原子またはR31が結合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよい。すなわち、上記二個の炭素原子がアルキレン基を介して結合している場合には、R29とR33とが、または、R30とR31とが互いに共同して、メチレン基(-CH2-) 、エチレン基(-CH2CH2-)またはプロピレン基(-CH2CH2CH2-) の内のいずれかのアルキレン基を形成している。
さらに、r=s=0のとき、R35とR32またはR35とR39とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。具体的には、r=s=0のとき、R35とR32とにより形成される以下のような芳香族環が挙げられる。
Figure 2010027160

ここで、qは一般式(II)におけるqと同じである。上記のような一般式(I)または(III)表される環状オレフィンとしては、具体的には、ビシクロ-2-ヘプテン誘導体(ビシクロヘプト-2-エン誘導体)、トリシクロ-3-デセン誘導体、トリシクロ-3-ウンデセン誘導体、テトラシクロ-3-ドデセン誘導体、ペンタシクロ-4-ペンタデセン誘導体、ペンタシクロペンタデカジエン誘導体、ペンタシクロ-3-ペンタデセン誘導体、ペンタシクロ-3-ヘキサデセン誘導体、ペンタシクロ-4-ヘキサデセン誘導体、ヘキサシクロ-4-ヘプタデセン誘導体、ヘプタシクロ-5-エイコセン誘導体、ヘプタシクロ-4-エイコセン誘導体、ヘプタシクロ-5-ヘンエイコセン誘導体、オクタシクロ-5-ドコセン誘導体、ノナシクロ-5-ペンタコセン誘導体、ノナシクロ-6-ヘキサコセン誘導体、シクロペンタジエン-アセナフチレン付加物、1,4-メタノ-1,4,4a,9a-テトラヒドロフルオレン誘導体、1,4-メタノ-1,4,4a,5,10,10a-ヘキサヒドロアントラセン誘導体などが挙げられる。
以下に上記のような一般式(I)または(II)で表される環状オレフィンのより具体的な例を示す。
Figure 2010027160
Figure 2010027160
Figure 2010027160
Figure 2010027160
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共重合体を構成する非環状オレフィンとしては、例えばエチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどの直鎖状α−オレフィン;4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ブテンなどの分岐状α−オレフィンなどが挙げられる。好ましくは、炭素原子数が2〜20のα−オレフィンが好ましい。このような直鎖状または分岐状のα−オレフィンは置換基で置換されていても良く、また1種単独、或いは2種以上組合わせて用いることができる。
置換基としては、種々のものが挙げられ特に制限はないが、代表的なものとしてアルキル、アリール、アニリノ、アシルアミノ、スルホンアミド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルキニル、複素環、アルコキシ、アリールオキシ、複素環オキシ、シロキシ、アミノ、アルキルアミノ、イミド、ウレイド、スルファモイルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、複素環チオ、チオウレイド、ヒドロキシル及びメルカプトの各基、並びにスピロ化合物残基、有橋炭化水素化合物残基、スルホニル、スルフィニル、スルホニルオキシ、スルファモイル、ホスホリル、カルバモイル、アシル、アシルオキシ、オキシカルボニル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ハロゲン置換アルコキシ、ハロゲン置換アリールオキシ、ピロリル、テトラゾリル等の各基及びハロゲン原子等が挙げられる。
上記アルキル基としては炭素数1〜32のものが好ましく、直鎖でも分岐でもよい。アリール基としてはフェニル基が好ましい。
アシルアミノ基としては、アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基;スルホンアミド基としては、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基;アルキルチオ基、アリールチオ基におけるアルキル成分、アリール成分は上記のアルキル基、アリール基が挙げられる。
アルケニル基としては炭素数2〜23のもの、シクロアルキル基としては炭素数3〜12、特に5〜7のものが好ましく、アルケニル基は直鎖でも分岐でもよい。シクロアルケニル基としては炭素数3〜12、特に5〜7のものが好ましい。
ウレイド基としてはアルキルウレイド基、アリールウレイド基;スルファモイルアミノ基としてはアルキルスルファモイルアミノ基、アリールスルファモイルアミノ基;複素環基としては5〜7員のものが好ましく、具体的には2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル等;飽和複素環としては5〜7員のものが好ましく、具体的にはテトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル等;複素環オキシ基としては5〜7員の複素環を有するものが好ましく、例えば3,4,5,6−テトラヒドロピラニル−2−オキシ、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ等;複素環チオ基としては5〜7員の複素環チオ基が好ましく、例えば2−ピリジルチオ、2−ベンゾチアゾリルチオ、2,4−ジフェノキシ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ等;シロキシ基としてはトリメチルシロキシ、トリエチルシロキシ、ジメチルブチルシロキシ等;イミド基としては琥珀酸イミド、3−ヘプタデシル琥珀酸イミド、フタルイミド、グルタルイミド等;スピロ化合物残基としてはスピロ[3.3]ヘプタン−1−イル等;有橋炭化水素化合物残基としてはビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル、トリシクロ[3.3.1.13.7]デカン−1−イル、7,7−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル等が挙げられる。
スルホニル基としては、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ハロゲン置換アルキルスルホニル基、ハロゲン置換アリールスルホニル基等;スルフィニル基としては、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基等;スルホニルオキシ基としては、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基等;スルファモイル基としては、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル等;ホスホリル基としては、アルコキシホスホリル基、アリールオキシホスホリル基、アルキルホスホリル基、アリールホスホリル基等;カルバモイル基としては、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基等;アシル基としては、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基等;アシルオキシ基としては、アルキルカルボニルオキシ基等;オキシカルボニル基としては、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基等;ハロゲン置換アルコキシ基としてはα−ハロゲン置換アルコキシ基等;ハロゲン置換アリールオキシ基としては、テトラフルオロアリールオキシ基、ペンタフルオロアリールオキシ基等;ピロリル基としては1−ピロリル等;テトラゾリル基としては1−テトラゾリル等の各基が挙げられる。
上記置換基の他に、トリフルオロメチル、ヘプタフルオロ−i−プロピル、ノニルフルオロ−t−ブチル等の各基や、テトラフルオロアリール基、ペンタフルオロアリール基なども好ましく用いられる。更に、これらの置換基は、他の置換基で置換されてもよい。
共重合体中の非環状モノマー含有量は成形性の観点から20重量%以上であることが好ましく、25%以上で90%以下であることがより好ましく、30%以上で85%以下であることがさらに好ましい。
重合体又は共重合体のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは80〜250℃、より好ましくは90〜220℃、最も好ましくは100〜200℃の範囲である。数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算値で、好ましくは10,000〜1,000,000、より好ましくは20,000〜500,000、最も好ましくは50,000〜300,000の範囲である。分子量分布は、上記Mnと、同様にGPCで測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)との比(Mw/Mn)で表したときに、好ましくは2.0以下である。
Mw/Mnが大きすぎると、成形体の機械的強度や耐熱性が低下する。特に機械的強度、耐熱性、成形加工性を向上させるには、Mw/Mnが1.8以下がより好ましく、1.6以下が特に好ましい。
重合時の温度は、0〜200℃、好ましくは50〜150℃の範囲から選ばれ、圧力は大気圧〜100気圧の範囲から選ばれる。また、重合体帯域に水素を存在させることによって、生成する重合体の分子量を容易に調整することができる。
オレフィン系樹脂は、1成分の環状モノマーから合成された高分子でもよいが、好適には2成分以上の環状モノマー、或いは環状モノマーと非環状モノマーを用いて合成された共重合体が選ばれる。この共重合体については、100成分以上のモノマーを用いて製造しても良いが生産効率重合安定性からモノマーの混合は10成分以下が好ましい。更に好ましいのは、5成分以下である。
また、得られた共重合体は、結晶性高分子でも非晶性高分子でもかまわないが、好ましくは非晶性高分子が良い。
重合体及び共重合体の炭素−炭素不飽和結合(芳香環含む)を水素添加する方法には、公知の方法を用いることができるが、中でも、水素添加率を高くし、且つ水素添加反応と同時に起こる重合体鎖切断反応を少なくするためには、有機溶媒中、ニッケル、コバルト、鉄、チタン、ロジウム、パラジウム、白金、ルテニウム及びレニウムから選ばれる少なくとも1つの金属を含む触媒を用いて水素添加反応を行なうのが好ましい。水素化触媒は、不均一触媒、均一触媒のいずれも使用可能である。不均一系触媒は、金属または金属化合物のままで、又は適当な担体に担持して用いることができる。担体としては、例えば、活性炭、シリカ、アルミナ、炭化カルシウム、チタニア、マグネシア、ジルコニア、ケイソウ土、炭化珪素等が挙げられ、触媒の担持量は、触媒合計重量に対する金属含有量で、通常0.01〜80重量%、好ましくは0.05〜60重量%の範囲である。均一系触媒は、ニッケル、コバルト、チタンまたは鉄化合物と有機金属化合物(例えば、有機アルミニウム化合物、有機リチウム化合物)とを組み合わせた触媒、またはロジウム、パラジウム、白金、ルテニウム、レニウム等の有機金属錯体触媒を用いることができる。これらの水素添加触媒は、それぞれ単独で、或いは2種類以上組み合わせて使用することができ、その使用量は、重合体100重量部に対して、通常、0.01〜100重量部、好ましくは0.05〜50重量部、より好ましくは0.1〜30重量部である。
水素添加反応温度は、通常0〜300℃の温度であり、好ましくは室温〜250℃、特に好ましくは50〜200℃の温度範囲である。
また、水素圧力は、通常0.1MPa〜30MPa、好ましくは1MPa〜20MPa、より好ましくは2MPa〜15MPaである。得られた水素添加物の水素添加率は、耐熱性や耐候性の観点から、1H−NMRによる測定において、主鎖の炭素−炭素不飽和結合の通常90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは97%以上である。水素化率が低いと、得られる重合体の透過率、低複屈折性、熱安定性等の光学特性が低下する。
重合体及び共重合体の水素添加反応に於いて用いられる溶媒としては重合体及び共重合体を溶解し溶媒自体が水素添加されないものであればどのようなものでもよく、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、デカリンなどの脂肪族環状炭化水素、メチレンジクロリド、ジクロロエタン、ジクロロエチレン、テトラクロロエタン、クロルベンゼン、トリクロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素等が挙げられ、これらは2種以上混合して使用してもよい。
重合体又は共重合体水素添加物の製造は、重合体溶液から重合体又は共重合体水素添加物を単離した後、再度溶媒に溶解しても可能であるが、単離することなく、上記有機金属錯体と有機アルミニウム化合物からなる水素添加触媒を加えることにより水素添加反応を行う方法を採用することもできる。 水素添加反応の終了後、公知の方法により重合体に残存する水素添加触媒を除去することができる。例えば、吸着剤による吸着法、良溶媒による溶液に乳酸等の有機酸と貧溶媒と水とを添加し、この系を常温下或いは加温下に於いて抽出除去する方法、更には良溶媒による溶液または重合体スラリーを窒素または水素ガスの雰囲気下でトリメチレンジアミン、アニリン、ピリジン、エタンジアミド、水酸化ナトリウム等の塩基性化合物で接触処理した後に、或いは接触処理と同時に酢酸、クエン酸、安息香酸、塩酸等の酸性化合物を接触処理した後、洗浄除去する方法等が挙げられる。
重合体又は共重合体水素添加物溶液から重合体水素化物の回収法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、撹拌下の貧溶媒中に反応溶液を排出し重合体水素化物を凝固させ濾過法、遠心分離法、デカンテーション法等により回収する方法、反応溶液中にスチームを吹き込んで重合体水素化物を析出させるスチームストリッピング法、反応溶液から溶媒を加熱等により直接除去する方法等が挙げられる。
上述のような水素添加方法を用いると水素添加率は90%以上が容易に達成でき、95%以上、特に99%以上とすることが可能であり、そうして得られる重合体又は共重合体水素添加物は容易に酸化されることがなく、優れた重合体又は共重合体水素添加物となる。
(樹脂組成物の調製方法)
対物レンズ等の光学素子に用いられる樹脂組成物の調製方法について説明する。
樹脂組成物は、成型する工程(成型プロセス)の前に特定の加工処理をすることが好ましく、加工処理の段階で通常樹脂に添加される可塑剤、酸化防止剤、その他の添加剤を加えても良い。
樹脂組成物の調製方法としては、混練プロセスまたは混合物を溶媒に溶解、溶媒除去、乾燥を経て組成物を得るプロセス等が好ましい調製方法として挙げられるが、更に好ましい調製方法は、混練プロセスである。また、混練プロセスとして、通常の樹脂の配合に用いるプロセスを用いることができる。例えば、ロール、バンバリーミキサ、二軸混練機、ニーダールーダなどを用いることができるが、好ましくは、バンバリーミキサ、二軸混練機、ニーダールーダ等が挙げられる。樹脂の酸化を防ぐ目的で、密閉系で混練り可能な装置が好適に使用され、さらに好ましくは、窒素やアルゴンなどの不活性ガス化で混練プロセスを行うことが望ましい。
《光学用樹脂レンズの作製方法》
光学用樹脂レンズの作製方法について説明する。
光学用樹脂レンズは、まず、樹脂組成物(樹脂単独の場合もあれば、樹脂と添加剤との混合物の場合もある)を調製し、次いで、得られた樹脂組成物を成型する工程を含む。
本発明に係る樹脂組成物の成型方法について説明する。
本発明に係る樹脂組成物の成型物は、前記樹脂組成物からなる成型材料を成型して得られる。成型方法としては、格別制限されるものはないが、低複屈折性、機械強度、寸法精度等の特性に優れた成型物を得る為には溶融成型が好ましい。溶融成型法としては、例えば、市販のプレス成型、市販の押し出し成型、市販の射出成型等が挙げられるが、射出成型が成型性、生産性の観点から好ましい。成型条件は使用目的、または成型方法により適宜選択されるが、例えば射出成型における樹脂組成物(樹脂単独の場合または樹脂と添加物との混合物の両方がある)の温度は、成型時に適度な流動性を樹脂に付与して成型品のヒケやひずみを防止し、樹脂の熱分解によるシルバーストリークの発生を防止し、更に、成型物の黄変を効果的に防止する観点から150℃〜400℃の範囲が好ましく、更に好ましくは200℃〜350℃の範囲であり、特に好ましくは200℃〜330℃の範囲である。
請求項13に記載の光ピックアップ装置は、請求項1〜12のいずれかに記載の発明において、前記対物レンズは、耐光安定剤を含まない材料から形成されていることを特徴とする。
380nm以上、420nm以下の波長といった短波長の光束を出射する光源を有する光ピックアップ装置用の対物レンズを形成する材料は、長時間の光束の照射によっても性能変化をできるだけ小さくするために耐光安定剤を含むことが好ましい。しかしながら、そのような材料は高価であるため、耐光安定剤を含まない安価なプラスチックを対物レンズの材料として用いることが出来れば、ピックアップ装置のコストダウンが可能となる。本発明のピックアップ装置によれば、耐光安定剤を含まない安価なプラスチックを対物レンズの材料として用いて、経時変化に起因するプラスチック素材の屈折率や光学面形状の変化や、プラスチック素材の白濁、着色などが発生しやすくなったとしても、補正手段によって良好な集光スポットを得ることが可能となる。即ち、耐光安定剤を含まない材料から形成されている対物レンズと、本発明の光ピックアップ装置を組み合わせることにより、コストダウンしつつピックアップ装置の性能を保つことができるため、本発明の効果がより顕著なものとなると言える。
尚、上述では、耐光安定剤を含まない材料を対物レンズに用いる場合についてその影響が最も顕著であるので言及したが、耐光安定剤を含まない材料を他の光学素子であるコリメートレンズやカップリングレンズに用いたとしても、上述と同様の影響があるため、やはり本発明の効果は顕著となる。
尚、耐光安定剤を含んでいるプラスチック材料で対物レンズ等の光学素子を形成したとしても、光束の長時間の照射によって性能は変化し得るので、本発明のピックアップ装置と耐光安定剤を含む材料で形成された光学素子を組み合わせることにより、更に高性能で安定したピックアップ装置を得ることが可能となる。
《耐光安定剤》
上述のように、耐光安定剤を含む材料で光ピックアップ装置の光学素子を形成する場合、用いられる耐光安定剤について説明する。
耐光安定剤としては、ベンゾフェノン系耐光安定剤、ベンゾトリアゾール系耐光安定剤、ヒンダードアミン系耐光安定剤などが挙げられるが、レンズの透明性、耐着色性等の観点から、ヒンダードアミン系耐光安定剤を用いるのが好ましい。ヒンダードアミン系耐光安定剤(以下、HALSと記す。)の中でも、THFを溶媒として用いたGPCにより測定したポリスチレン換算のMnが1000〜10000であるものが好ましく、2000〜5000であるものがより好ましく、2800〜3800であるものが特に好ましい。
このようなHALSの具体例としては、N,N’,N’’,N’’’−テトラキス−〔4,6−ビス− {ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ}−トリアジン−2−イル〕−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミンと1,3,5−トリアジンとN,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物、ポリ〔{(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、1,6−ヘキサンジアミン−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)とモルフォリン−2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンとの重縮合物、ポリ〔(6−モルフォリノ−s−トリアジン−2,4−ジイル)(2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕−ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕などの、ピペリジン環がトリアジン骨格を介して複数結合した高分子量HALS;コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとの重合物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールと3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンとの混合エステル化物などの、ピペリジン環がエステル結合を介して結合した高分子量HALS等が挙げられる。
これらの中でも、ジブチルアミンと1,3,5−トリアジンとN,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物、ポリ〔{(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとの重合物などのMnが2,000〜5,000のものが好ましい。
樹脂に対する上記配合量が、重合体100質量部に対して、好ましくは0.05〜10質量部である。
尚、耐光安定剤の添加量が0.05質量部未満である場合は、耐光安定剤を含んでいない樹脂材料と本発明の光ピックアップ装置の組み合わせと同様に、本発明の効果がより顕著なものとなる。
また、樹脂組成物に、さらに最も低いガラス転移温度が30℃以下である化合物を配合することにより、透明性、耐熱性、機械的強度などの諸特性を低下させることなく、長時間の高温高湿度環境下での白濁を防止できる。
すなわち本発明においては、本発明の樹脂組成物と、(1)軟質重合体、(2)アルコール性化合物、からなる群から選ばれる少なくとも1種類の配合剤を含んでなる樹脂組成物が提供される。これらの配合剤を配合することにより、透明性、低吸水性、機械的強度などの諸特性を低下させることなく、長時間の高温高湿度環境下での白濁を防止できる。
これらの中でも、(1)軟質重合体、及び(2)アルコール性化合物が、高温高湿度環境下における白濁防止効果、得られる樹脂組成物の透明性に優れる。
(1)軟質重合体
軟質重合体は、通常30℃以下のTgを有する重合体であり、Tgが複数存在する場合には、少なくとも最も低いTgが30℃以下であることが好ましい。
これらの軟質重合体の具体例としては、例えば、液状ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)、エチレン・プロピレン・スチレン共重合体などのオレフィン系軟質重合体、ポリイソブチレン、イソブチレン・イソプレンゴム、イソブチレン・スチレン共重合体などのイソブチレン系軟質重合体;ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン・スチレンランダム共重合体、イソプレン・スチレンランダム共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、イソプレン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレン・ブロック共重合体などのジエン系軟質重合体、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、ジヒドロキシポリシロキサン、などのケイ素含有軟質重合体、ポリブチルアクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ブチルアクリレート・スチレン共重合体などのα,β−不飽和酸からなる軟質重合体、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリステアリン酸ビニル、酢酸ビニル・スチレン共重合体などの不飽和アルコールおよびアミンまたはそのアシル誘導体またはアセタールからなる軟質重合体、エチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エピクロルヒドリンゴム、などのエポキシ系軟質重合体、フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン−プロピレンゴム、などのフッ素系軟質重合体、天然ゴム、ポリペプチド、蛋白質、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどのその他の軟質重合体、等が挙げられる。これらの軟質重合体は、架橋構造を有したものであってもよく、また、変性反応により官能基を導入したものでもよい。
上記軟質重合体の中でもジエン系軟質重合体が好ましく、特に該軟質重合体の炭素−炭素不飽和結合を水素化した水素化物が、ゴム弾性、機械強度、柔軟性、分散性の点で優れる。
(2)アルコール性化合物
また、アルコール性化合物は、分子内に少なくとも1つの非フェノール性水酸基を有する化合物で、好適には、少なくても1つの水酸基と少なくとも1つのエーテル結合またはエステル結合を有する。このような化合物の具体例としては、例えば2価以上の多価アルコール、より好ましくは3価以上の多価アルコール、さらに好ましくは3〜8個の水酸基を有する多価アルコールの水酸基の1つがエーテル化またはエステル化されたアルコール性エーテル化合物やアルコール性エステル化合物が挙げられる。
2価以上の多価アルコールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセロール、トリグリセロール、ジペンタエリスリトール、1,6,7−トリヒドロキシ−2,2−ジ(ヒドロキシメチル)−4−オキソヘプタン、ソルビトール、2−メチル−1,6,7−トリヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−4−オキソヘプタン、1,5,6−トリヒドロキシ−3−オキソヘキサンペンタエリスリトール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートなどが挙げられるが、特に3価以上の多価アルコール、さらには3〜8個の水酸基を有する多価アルコールが好ましい。またアルコール性エステル化合物を得る場合には、α、β−ジオールを含むアルコール性エステル化合物が合成可能なグリセロール、ジグリセロール、トリグリセロールなどが好ましい。
このようなアルコール性化合物として、例えば、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノベヘネート、ジグリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリンジラウレート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトールモノベヘレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールジラウレート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ジペンタエリスリトールジステアレートなどの多価アルコール性エステル化物;3−(オクチルオキシ)−1,2−プロパンジオール、3−(デシルオキシ)−1,2−プロパンジオール、3−(ラウリルオキシ)−1,2−プロパンジオール、3−(4−ノニルフェニルオキシ)−1,2−プロパンジオール、1,6−ジヒドロオキシ−2,2−ジ(ヒドロキシメチル)−7−(4−ノニルフェニルオキシ)−4−オキソヘプタン、p−ノニルフェニルエーテルとホルムアルデヒドの縮合体とグリシドールの反応により得られるアルコール性エーテル化合物、p−オクチルフェニルエーテルとホルムアルデヒドの縮合体とグリシドールの反応により得られるアルコール性エーテル化合物、p−オクチルフェニルエーテルとジシクロペンタジエンの縮合体とグリシドールの反応により得られるアルコール性エーテル化合物などが挙げられる。これらの多価アルコール性化合物は単独でまたは2種以上を組み合わせて使用される。これらの多価アルコール性化合物の分子量は特に限定されないが、通常500〜2000、好ましくは800〜1500のものが、透明性の低下も少ない。
(3)有機または無機フィラー
有機フィラーとしては、通常の有機重合体粒子または架橋有機重合体粒子を用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのハロゲン含有ビニル重合体;ポリアリレート、ポリメタクリレートなどのα,β‐不飽和酸から誘導された重合体;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニルなどの不飽和アルコールから誘導された重合体;ポリエチレンオキシド、またはビスグリシジルエーテルからから誘導された重合体;ポリフェニレンオキシド、ポリカーボネート、ポリスルフォンなどの芳香族縮合系重合体;ポリウレタン;ポリアミド;ポリエステル;アルデヒド・フェノール系樹脂;天然高分子化合物などの粒子または架橋粒子を挙げることができる。
無機フィラーとしては、例えば、フッ化リチウム、硼砂(硼酸ナトリウム含水塩)などの1族元素化合物;炭酸マグネシウム、燐酸マグネシウム、炭酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、炭酸バリウムなどの2族元素化合物;二酸化チタン(チタニア)、一酸化チタンなどの4族元素化合物;二酸化モリブデン、三酸化モリブデンの6族元素化合物;塩化マンガン、酢酸マンガンなどの7族元素化合物;塩化コバルト、酢酸コバルトなどの8〜10族元素化合物;沃化第一銅などの11族元素化合物;酸化亜鉛、酢酸亜鉛などの12族元素化合物;酸化アルミニウム(アルミナ)、フッ化アルミニウム、アルミノシリケート(珪酸アルミナ、カオリン、カオリナイト)などの13族元素化合物;酸化珪素(シリカ、シリカゲル)、石墨、カーボン、グラファイト、ガラスなどの14族元素化合物;カーナル石、カイナイト、雲母(マイカ、キンウンモ)、バイロース鉱などの天然鉱物の粒子が挙げられる。
(1)〜(3)の化合物の配合量は脂環式炭化水素系共重合体と配合される化合物の組み合わせによって決まるが、一般に、配合量が多すぎれば、組成物のガラス転移温度や透明性が大きく低下し、光学材料として使用するのに不適である。また配合量が少なすぎれば、高温高湿下において成型物の白濁を生じる場合がある。配合量としては、脂環式炭化水素系共重合体100質量部に対して、通常0.01〜10質量部、好ましくは0.02〜5質量部、特に好ましくは0.05〜2質量部の割合で配合する。配合量が少なすぎる場合には高温高湿度環境下における白濁防止効果が得られず、配合量が多すぎる場合は成型品の耐熱性、透明性が低下する。
請求項14に記載の光ピックアップ装置は、請求項1〜13のいずれかに記載の発明において、前記対物レンズを形成する材料は、3mm厚での405nmの光束の透過率が84%未満であることを特徴とする。
380nm以上、420nm以下の波長といった短波長の光束を出射する光源を有する光ピックアップ装置用の対物レンズを形成する材料は、長時間の光束の照射によっても性能変化をできるだけ小さくするだけでなく、出来るだけ光量のロスを減らすために高い透過率を有することが好ましい。しかも、前述したように、透過率は経時変化によって徐々に低下する傾向にあるため、初期の透過率が低ければ低いほど、早期に光量のロスが多くなってしまうこととなると言う点からも、高い透過率を有する材料が好ましい。具体的には、3mm厚で405nmの透過率が84%以上である材料であることが好ましい。しかしながら、そのような材料は高価であるため、405nmの透過率が高くない安価なプラスチックを対物レンズの材料として用いることが出来れば、ピックアップ装置のコストダウンが可能となる。本発明のピックアップ装置によれば、405nmの透過率が高くない安価なプラスチックを対物レンズの材料として用いて、経時変化に起因する光量のロスが増えやすくなったとしても、補正手段によって良好な集光スポットを得ることが可能となる。即ち、405nmの透過率が84%未満である材料から形成されている対物レンズと、本発明の光ピックアップ装置を組み合わせることにより、コストダウンしつつピックアップ装置の性能を保つことができるため、本発明の効果がより顕著なものとなると言える。
尚、上述では、405nmでの透過率が高くない材料を対物レンズに用いる場合についてその影響が最も顕著であるので言及したが、405nmでの透過率が高くない材料を他の光学素子であるコリメートレンズやカップリングレンズに用いたとしても、上述と同様の影響があるため、やはり本発明の効果は顕著となる。
又、3mm厚での405nmの光束の透過率が84%以上であるプラスチック材料で対物レンズ等の光学素子を形成したとしても、光束の長時間の照射によって性能は変化し得るので、本発明のピックアップ装置と3mm厚での405nmの光束の透過率が84%以上である材料で形成された光学素子を組み合わせることにより、更に高性能で安定したピックアップ装置を得ることが可能となる。
本発明に係る光ピックアップ装置は、500nm以下の波長の光束を出射する第1光源を有するが、波長の異なる光束を出射できる第2光源及び/又は第3光源を有していても良い。かかる場合、第1光源からの光束を第1光ディスクの情報記録面上に集光させ、第2光源からの光束を第2光ディスクの情報記録面上に集光させ、第3光源からの波長の光束を第3光ディスクの情報記録面上に集光させてもよい。このときの第1光ディスクはBD(Blu−ray Disc)又はHD DVD(以下、HDと記載)、第2光ディスクはDVDである事が好ましく、第3光ディスクはCDであることが好ましいが、これに限られない。第1光ディスク、第2光ディスク、又は第3光ディスクは、複数の情報記録面を有する複数層の光ディスクでもよい。
BDは、NA0.85の対物レンズにより情報の記録/再生が行われ、保護基板の厚さが0.1mm程度である。また、HDは、NA0.65乃至0.67の対物レンズにより情報の記録/再生が行われ、保護基板の厚さが0.6mm程度である。更に、DVDとは、NA0.60〜0.67程度の対物レンズにより情報の記録/再生が行われ、保護基板の厚さが0.6mm程度であるDVD系列光ディスクの総称であり、DVD−ROM、DVD−Video、DVD−Audio、DVD−RAM、DVD−R、DVD−RW、DVD+R、DVD+RW等を含む。また、本明細書においては、CDとは、NA0.45〜0.53程度の対物レンズにより情報の記録/再生が行われ、保護基板の厚さが1.2mm程度であるCD系列光ディスクの総称であり、CD−ROM、CD−Audio、CD−Video、CD−R、CD−RW等を含む。尚、記録密度については、BDの記録密度が最も高く、次いでHD、DVD、CDの順に低くなる。
なお、第1光ディスク、第2光ディスク、第3光ディスクの保護基板の厚さt1、t2、t3に関しては、以下の条件式(1)、(2)、(3)を満たすことが好ましいが、これに限られない。
0.0750mm≦t1≦0.1125mm 又は 0.5mm≦t2≦0.7mm (1)
0.5mm≦t3≦0.7mm (2)
1.0mm≦t3≦1.3mm (3)
本明細書において、第1光源は好ましくはレーザ光源である。レーザ光源としては、好ましくは半導体レーザ、シリコンレーザ等を用いることが出来る。第1光源から出射される第1光束の第1波長λ1、第2光源から出射される第2光束の第2波長λ2(λ2>λ1)、第3光源から出射される第3光束の第3波長λ3(λ3>λ2)は以下の条件式(4)、(5)を満たすことが好ましい。
1.5×λ1<λ2<1.7×λ1 (4)
1.7×λ1<λ3<2.3×λ1 (5)
また、第1光ディスク、第2光ディスク、第3光ディスクとして、それぞれ、BD又はHD、DVD及びCDが用いられる場合、第1光源の第1波長λ1は好ましくは、0.38μm以上、0.42μm以下であって、第2光源の第2波長λ2は好ましくは0.57μm以上、0.68μm以下、より好ましくは0.63μm以上、0.67μm以下であって、第3光源の第3波長λ3は好ましくは、0.75μm以上、0.85μm以下、より好ましくは、0.76μm以上、0.82μm以下である。
また、第1光源、第2光源、第3光源のうち少なくとも2つの光源をユニット化してもよい。ユニット化とは、例えば第1光源と第2光源とが1パッケージに固定収納されているようなものをいうが、これに限られず、2つの光源が収差補正不能なように固定されている状態を広く含むものである。また、光源に加えて、後述する受光素子を1パッケージ化してもよい。
受光素子としては、フォトダイオードなどの光検出器が好ましく用いられる。光ディスクの情報記録面上で反射した光が受光素子へ入射し、その出力信号を用いて、各光ディスクに記録された情報の読み取り信号が得られる。さらに、受光素子上のスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行い、この検出に基づいて、合焦、トラッキングのために対物レンズを移動させることが出来る。受光素子は、複数の光検出器からなっていてもよい。受光素子は、メインの光検出器とサブの光検出器を有していてもよい。例えば、情報の記録再生に用いられるメイン光を受光する光検出器の両脇に2つのサブの光検出器を設け、当該2つのサブの光検出器によってトラッキング調整用のサブ光を受光するような受光素子としてもよい。また、受光素子は各光源に対応した複数の受光素子を有していてもよい。
光ピックアップ装置に用いる集光光学系は、対物レンズを有する。集光光学系は、対物レンズのみを有していても良いが、対物レンズの他にコリメートレンズ等のカップリングレンズを有していてもよい。カップリングレンズとは、対物レンズと光源の間に配置され、光束の発散角を変える単レンズ又はレンズ群のことをいう。コリメートレンズは、カップリングレンズの一種で、コリメートレンズに入射した光を平行光にして出射するレンズである。更に集光光学系は、光源から射出された光束を、情報の記録再生に用いられるメイン光束と、トラッキング等に用いられる二つのサブ光束とに分割する回折光学素子などの光学素子を有していてもよい。本明細書において、対物レンズとは、光ピックアップ装置において光ディスクに対向する位置に配置され、光源から射出された光束を光ディスクの情報記録面上に集光する機能を有する光学系を指す。好ましくは、対物レンズとは、光ピックアップ装置において光ディスクに対向する位置に配置され、光源から射出された光束を光ディスクの情報記録面上に集光する機能を有する光学系であって、更に、アクチュエータにより少なくとも光軸方向に一体的に変位可能とされた光学系を指す。対物レンズは、好ましくは単玉の対物レンズであるが、複数の光学素子から形成されていても良い。また、対物レンズはプラスチックレンズである。また、対物レンズは、屈折面が非球面であることが好ましい。
また、対物レンズをプラスチックレンズとする場合は、環状オレフィン系の樹脂材料を使用するのが好ましく、環状オレフィン系の中でも、波長405nmに対する温度25℃での屈折率が1.52乃至1.60の範囲内であって、−5℃から70℃の温度範囲内での温度変化に伴う波長405nmに対する屈折率変化率dN/dT(℃-1)が−20×10-5乃至−5×10-5(より好ましくは、−10×10-5乃至−8×10-5)の範囲内である樹脂材料を使用するのがより好ましい。また、対物レンズをプラスチックレンズとする場合、カップリングレンズもプラスチックレンズとすることが好ましい。
また、対物レンズを構成する材料のアッベ数は、50以上であることが好ましい。
対物レンズは、温度変化に対する屈折率変化に起因して生じる球面収差や、光源の波長の変動に応じて生じる球面収差を補正するための光路差付与構造を有していても良い。本明細書でいう光路差付与構造とは、入射光束に対して光路差を付加する構造の総称である。光路差付与構造には、位相差を付与する位相差付与構造も含まれる。また、位相差付与構造には回折構造が含まれる。光路差付与構造は、段差を有し、好ましくは段差を複数有する。この段差により入射光束に光路差及び/又は位相差が付加される。光路差付与構造により付加される光路差は、入射光束の波長の整数倍であっても良いし、入射光束の波長の非整数倍であっても良い。段差は、光軸垂直方向に周期的な間隔をもって配置されていてもよいし、光軸垂直方向に非周期的な間隔をもって配置されていてもよい。好ましくは、光路差付与構造が回折構造であることである。
光情報記録再生装置は、上述の光ピックアップ装置を有する光ディスクドライブ装置を有すると好ましい。
ここで、光情報記録再生装置に装備される光ディスクドライブ装置に関して説明すると、光ディスクドライブ装置には、光ピックアップ装置等を収納している光情報記録再生装置本体から光ディスクを搭載した状態で保持可能なトレイのみが外部に取り出される方式と、光ピックアップ装置等が収納されている光ディスクドライブ装置本体ごと、外部に取り出される方式とがある。
上述した各方式を用いる光情報記録再生装置には、概ね、次の構成部材が装備されているがこれに限られるものではない。ハウジング等に収納された光ピックアップ装置、光ピックアップ装置をハウジングごと光ディスクの内周あるいは外周に向けて移動させるシークモータ等の光ピックアップ装置の駆動源、光ピックアップ装置のハウジングを光ディスクの内周あるいは外周に向けてガイドするガイドレールなどを有した光ピックアップ装置の移送手段及び、光ディスクの回転駆動を行うスピンドルモータ等である。
前者の方式には、これら各構成部材の他に、光ディスクを搭載した状態で保持可能なトレイおよびトレイを摺動させるためのローディング機構等が設けられ、後者の方式にはトレイおよびローディング機構がなく、各構成部材が外部に引き出し可能なシャーシに相当するドロワーに設けられていることが好ましい。
本発明によれば、短波長の光束を長時間にわたって集光した場合でも適切な情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。尚、第1の実施の形態にかかる光ピックアップ装置PU1は、光ディスクドライブ装置に組み込むことが可能である。図1は、光ピックアップ装置PU1の概略構成を示す図である。
光ピックアップ装置PU1は、光ディスクODに対して情報の記録/再生を行う場合に発光され波長λ1=405nmの青紫色レーザ光束を射出する半導体レーザLDと、ビームシェイパSHと、偏光ビームスプリッタPBSと、正の第1カップリングレンズCL1と、λ/4波長板QWPと、光軸方向に変位可能に支持された正の第2カップリングレンズCL2と、第2カップリングレンズCL2を光軸方向に変位させる1軸アクチュエータACT1と、絞りAPと、オレフィン系のプラスチック素材から形成された対物レンズOBJと、対物レンズOBJをトラッキング方向及びフォーカシング方向に駆動する2軸アクチュエータACT2と、シリンドリカルレンズCYと、センサレンズSNと、光検出器PDと、光検出器PDからの信号に応じて1軸アクチュエータACT1を制御する制御装置CONTを有する。
尚、制御装置CONTは、基準位置と実際の位置など相異なる2つ以上の集光位置において再生信号振幅又は波形等化係数を検出し、それぞれの集光位置での再生信号振幅または波形等化係数の違いを算出することで、球面収差を検出することができるものであるが、同様の構成は、特開2006−294151号公報等に示されているので、詳細は記載しない。
図1に示す光ピックアップ装置PU1において、光ディスクODに対して情報の記録/再生を行う場合には、半導体レーザLDを発光させる。半導体レーザLDから射出された発散光束は、図1において実線でその光線経路を描いたように、ビームシェイパSH、偏光ビームスプリッタPBS、第1カップリングレンズCL1,λ/4波長板QWPを通過し、第2カップリングレンズCL2により略平行光束に変換され、絞りAPを通過して対物レンズOBJに入射した後、光ディスクODの保護基板を介して情報記録面上に形成されるスポットとなる。対物レンズOBJは、2軸アクチュエータACT2によって駆動され、フォーカシングやトラッキングが行われる。
光ディスクODの情報記録面で情報ピットにより変調された反射光束は、再び対物レンズOBJ、絞りAPを通過し、第2カップリングレンズCL2で収束光束に変換されて、λ/4波長板QWP、第1カップリングレンズCL1を透過した後、偏光ビームスプリッタPBSで反射され、シリンドリカルレンズCY、センサレンズSNを介して光検出器PDに入射する。光検出器PDの出力信号により、光ディスクODに記録された情報を読み取ることができる。
ところで、波長405nmのレーザ光を一定時間照射した場合、対物レンズOBJのプラスチック素材の屈折率が変化し、対物レンズOBJにより集光されるスポットに収差が生じることがある。そこで、本実施の形態においては、光検出器PDからの信号を受信した制御装置CONTが発生した収差の度合いを求め、それに応じて第2カップリングレンズCL2を光軸方向に変位させることで、対物レンズOBJに入射する光束の収束角(もしくは発散角)を変更し、発生した収差を補正するようになっている。これにより長期間にわたって安定して情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置を提供することができる。
尚、以上の変形例として、図示していないが、第2カップリングレンズCL2及び1軸アクチュエータACT1に代えて、半導体レーザLDと対物レンズOBJとの間に配置した液晶素子を用いることもできる。かかる変形例においては、光検出器PDからの信号を受信した制御装置CONTが発生した収差の度合いを求め、それに応じて液晶素子を駆動制御することで、対物レンズOBJに入射する光束の収束角(もしくは発散角)を変更し、発生した収差を補正するようになっている。
図2は、第2の実施の形態にかかる光ピックアップ装置PU2の概略構成を示す図である。本実施の形態においては、光学素子等の配置関係は上述の実施の形態と同様であるので、異なる点のみを説明する。
本実施の形態においては、制御装置CONTが、光検出器PDではなく、半導体レーザLD(又はそのドライバ)からの信号(ここでは半導体レーザLDに供給される電流及び/又は電圧に対応する)を受信するようになっており、更に半導体レーザLDが照射している間の照射時間をカウントするようになっている。
本実施の形態によれば、予め実験やシミュレーションにて、半導体レーザへの(電流及び/又は電圧)×時間と、対物レンズを通過する光束における収差度合いとの関係を求め、かかる関係をテーブルとして制御装置CONT内のメモリに記憶しているので、制御装置CONTは、実際に半導体レーザ等へ供給される電流/電圧と出射時間とを求めることにより、現在発生している収差を推定して、第2カップリングレンズCL2を、収差を補正する光軸方向の位置に変位させることができる。
図3は、第3の実施の形態にかかる光ピックアップ装置PU3の概略構成を示す図である。
光ピックアップ装置PU3は、ブルーレイディスクBDに対して情報の記録/再生を行う場合に発光され波長λ1=405nmの青紫色レーザ光束を射出する半導体レーザLD1と、第1偏光ビームスプリッタPBS1と、青紫色レーザ光を透過し、赤色レーザ光及び赤外レーザ光を反射する第1ダイクロイックプリズムDBS1と、デジタルバーサタイルディスクDVDに対して情報の記録/再生を行う場合に発光され波長λ2=655nmの赤色レーザ光束を射出する半導体レーザとコンパクトディスクCDに対して情報の記録/再生を行う場合に発行され波長λ3=785nmの赤外レーザ光束を射出する半導体レーザとを一つのパッケージにまとめた2波長レーザLD2と、第2変更ビームスプリッタPBS2と、1軸の第2アクチュエーターAC2によって光軸方向に変移可能に支持された正のコリメートレンズCLと、λ/4波長板QWPと、青紫色レーザ光を反射し、赤色レーザ光及び赤外レーザ光を透過する第2ダイクロイックプリズムDBS2と、立ち上げミラーMLと、オレフィン系のプラスチックで形成されたBD用対物レンズOL1と、回折面を有するDVD/CD用対物レンズOL2と、対物レンズをトラッキング方向及びフォーカシング方向に駆動する2軸の第1アクチュエータACT1と、BD用センサーレンズSL1と、BD用光検出器PD1と、DVD/CD用センサーレンズSL2と、DVD/CD用光検出器PD2と、BD用光検出器PD1からの信号に応じて第2アクチュエータACT2を制御する制御装置CONTを有する。
尚、制御装置CONTは、基準位置と実際の位置など相異なる2つ以上の集光位置において再生信号振幅又は波形等化係数を検出し、それぞれの集光位置での再生信号振幅または波形等化係数の違いを算出することで、球面収差を検出することができるものであるが、同様の構成は、特開2006−294151号公報等に示されているので、詳細は記載しない。
図3に示す光ピックアップ装置PU3において、ブルーレイディスクBDに対して情報の記録/再生を行う場合には、青紫色半導体レーザLD1を発光させる。青紫色半導体レーザLD1から射出された発散光束は、第1偏光ビームスプリッタPBS1、第1ダイクロイックプリズムDBS1、コリメータレンズCL、λ/4波長板QWPを通過し、第2ダイクロイックプリズムDBS2によって反射され、BD用対物レンズOL1に入射した後、ブルーレイディスクBDの保護基板を介して情報記録面上に形成されるスポットとなる。BD用対物レンズOL1は、2軸の第1アクチュエータACT1によって駆動され、フォーカシングやトラッキングが行われる。
ブルーレイディスクBDの情報記録面で情報ピットにより変調された反射光束は、再びBD用対物レンズOL1を通過し、第2ダイクロイックプリズムDBS2で反射され、λ/4波長板QWP、コリメートレンズCL、第1ダイクロイックプリズムDBS1を透過した後、第1偏光ビームスプリッタPBS1で反射され、BD用センサレンズSL1を介してBD用光検出器PD1に入射する。BD用光検出器PD1の出力信号により、ブルーレイディスクBDに記録された情報を読み取ることができる。
ところで、波長405nmのレーザ光を一定時間照射した場合、BD用対物レンズOL1のプラスチック素材の屈折率が変化し、BD用対物レンズOL1により集光されるスポットに収差が生じることがある。そこで、本実施の形態においては、BD用光検出器PD1からの信号を受信した制御装置CONTが発生した収差の度合いを求め、それに応じてコリメートレンズCLを光軸方向に変位させることで、BD用対物レンズOL1の倍率を変更し、発生した収差を補正するようになっている。これにより長期間にわたって安定して情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置を提供することができる。
図3に示す光ピックアップ装置PU3において、デジタルバーサタイルディスクDVDに対して情報の記録/再生を行う場合には、2波長レーザLD2の赤色半導体レーザを発光させる。赤色半導体レーザLD2から射出された発散光束は、第2偏光ビームスプリッタPBS2を通過し、第1ダイクロイックプリズムDBS1で反射され、コリメータレンズCL、λ/4波長板QWP、第2ダイクロイックプリズムDBS2を通過し、立ち上げミラーMLによって反射され、DVD/CD用対物レンズOL2に入射した後、DVDの保護基板を介して情報記録面上に形成されるスポットとなる。DVD/CD用対物レンズOL2は、2軸の第1アクチュエータACT1によって駆動され、フォーカシングやトラッキングが行われる。
DVDの情報記録面で情報ピットにより変調された反射光束は、再びDVD/CD用対物レンズOL2を通過し、立ち上げミラーMLで反射され、第2ダイクロイックプリズムDBS2、λ/4波長板QWP、コリメートレンズCLを透過した後、第1ダイクロイックプリズムDBS1で反射され、更に、第2偏光ビームスプリッタPBS2で反射され、DVD/CD用センサレンズSL2を介してDVD/CD用光検出器PD2に入射する。DVD/CD用光検出器PD2の出力信号により、DVDに記録された情報を読み取ることができる。
また、図3に示す光ピックアップ装置PU3において、コンパクトディスクCDに対して情報の記録/再生を行う場合には、2波長レーザLD2の赤外半導体レーザを発光させる。赤外半導体レーザLD2から射出された発散光束は、第2偏光ビームスプリッタPBS2を通過し、第1ダイクロイックプリズムDBS1で反射され、コリメータレンズCL、λ/4波長板QWP、第2ダイクロイックプリズムDBS2を通過し、立ち上げミラーMLによって反射され、DVD/CD用対物レンズOL2に入射した後、CDの保護基板を介して情報記録面上に形成されるスポットとなる。尚、DVD/CD用対物レンズには、回折構造が設けられており、赤外レーザと赤色レーザの波長の違い及びDVDとCDの保護基板の厚さに起因して発生する球面収差は当該回折構造によって補正され、CDの情報記録面上においても良好なスポットが形成される。DVD/CD用対物レンズOL2は、2軸の第1アクチュエータAC1によって駆動され、フォーカシングやトラッキングが行われる。
CDの情報記録面で情報ピットにより変調された反射光束は、再びDVD/CD用対物レンズOL2を通過し、立ち上げミラーMLで反射され、第2ダイクロイックプリズムDBS2、λ/4波長板QWP、コリメートレンズCLを透過した後、第1ダイクロイックプリズムDBS1で反射され、更に、第2偏光ビームスプリッタPBS2で反射され、DVD/CD用センサレンズSL2を介してDVD/CD用光検出器PD2に入射する。DVD/CD用光検出器PD2の出力信号により、CDに記録された情報を読み取ることができる。
尚、以上の変形例として、図示していないが、コリメートレンズCL及び1軸の第2アクチュエータAC2に代えて液晶素子を用いることもできる。かかる変形例においては、BD用光検出器PD1からの信号を受信した制御装置CONTが発生した収差の度合いを求め、それに応じて液晶素子を駆動制御することで、BD用対物レンズOL1の倍率を変更し、発生した収差を補正するようになっている。
図4は、第4の実施の形態にかかる光ピックアップ装置PU4の概略構成を示す図である。本実施の形態においては、光学素子等の配置関係は上述の実施の形態と同様であるので、異なる点のみを説明する。
本実施の形態においては、制御装置CONTが、BD用光検出器PD1ではなく、青紫色半導体レーザLD1(又はそのドライバ)からの信号(ここでは青紫色半導体レーザLD1に供給される電流及び/又は電圧に対応する)を受信するようになっており、更に青紫色半導体レーザLD1が照射している間の照射時間をカウントするようになっている。
本実施の形態によれば、予め実験やシミュレーションにて、青紫色半導体レーザLD1への(電流及び/又は電圧)×時間と、BD用対物レンズOL1を通過する光束における収差度合いとの関係を求め、かかる関係をテーブルとして制御装置CONT内のメモリに記憶しているので、制御装置CONTは、実際に半導体レーザ等へ供給される電流/電圧と出射時間とを求めることにより、現在発生している収差を推定して、コリメートレンズCLを、収差を補正する光軸方向の位置に変位させることができる。
尚、上述した4つの実施の形態では、光軸方向に駆動される第2カップリングレンズやコリメートレンズCLを1枚の正レンズから構成しているが、複数枚のレンズから構成しても良く、或いはビームエキスパンダを用いても良い。
光ピックアップ装置PU1の構成を概略的に示す図である。 光ピックアップ装置PU2の構成を概略的に示す図である。 光ピックアップ装置PU1の構成を概略的に示す図である。 光ピックアップ装置PU2の構成を概略的に示す図である。
符号の説明
ACT1 1軸アクチュエータ
ACT2 2軸アクチュエータ
AC1 2軸アクチュエータ
AC2 1軸アクチュエータ
AP 絞り
CL1 第1カップリングレンズ
CL2 第2カップリングレンズ
CONT 制御装置
CY シリンドリカルレンズ
LD 半導体レーザ
LD1 青紫色半導体レーザ
LD2 2波長レーザ
OBJ、OL1,OL2 対物レンズ
OD 光ディスク
PBS 偏光ビームスプリッタ
PD 光検出器
PU1−PU4 光ピックアップ装置
QWP λ/4波長板
SH ビームシェイパ
SN センサレンズ

Claims (14)

  1. 380nmから420nmの範囲の波長の光束を出射する光源と、プラスチック素材から形成された対物レンズとを有し、前記光源から出射された光束を前記対物レンズを介して光ディスクの情報記録面に集光することにより情報の記録及び/又は再生を行うようになっている光ピックアップ装置において、
    前記対物レンズの前記プラスチック素材の経時変化に応じて発生した、光ディスクの情報記録面に集光されたスポットの特性変化を補正する補正手段を有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 前記対物レンズの像側開口数は0.8以上であることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  3. 前記特性変化は、前記波長の光束が前記対物レンズに照射されることにより発生する球面収差であることを特徴とする請求項1または2に記載の光ピックアップ装置。
  4. 前記補正手段は、前記光源と前記対物レンズとの間に配置されたカップリングレンズと、前記カップリングレンズを光軸方向に変位させるアクチュエータとを有することを特徴とする請求項3に記載の光ピックアップ装置。
  5. 前記補正手段は、前記光源と前記対物レンズとの間に配置された2群以上のレンズ群から構成されるビームエキスパンダと、前記ビームエキスパンダのレンズ群の少なくとも1つを光軸方向に変位させるアクチュエータとを有することを特徴とする請求項3に記載の光ピックアップ装置。
  6. 前記補正手段は、前記光源と前記対物レンズとの間に配置された液晶素子を有することを特徴とする請求項3に記載の光ピックアップ装置。
  7. 前記対物レンズの前記プラスチック素材の特性変化は、光ディスクの情報記録面に集光された光束の反射光を検出することにより求められることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  8. 前記特性変化は、前記波長の光束が前記対物レンズに照射されることにより発生する透過率変化であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  9. 前記補正手段は、前記対物レンズを透過した光束の光量を検出する透過率検出手段と、前記透過率検出手段の検出結果に応じて前記光源から出射する光束の光量を変化させる光量変更手段を有することを特徴とする請求項8に記載の光ピックアップ装置。
  10. 前記特性変化は、前記対物レンズへ入射した光束の積算光量に基づいて求められることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  11. 前記補正手段は、記録及び/又は再生を行う光ディスクが交換された際に前記特性変化を補正することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  12. 前記プラスチック素材はポリオレフィン系のプラスチックであることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  13. 前記対物レンズは、耐光安定剤を含まない材料から形成されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  14. 前記対物レンズを形成する材料は、3mm厚での405nmの光束の透過率が84%未満であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
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