JP2010022982A - 油吸着体の保存方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、従来にない画期的な油吸着体の保存方法を提供するものである。
【解決手段】油を吸着せしめる油吸着体3の保存方法であって、前記油吸着体3を、脱酸素剤5及び乾燥剤6とともに通気しない容体4内に収納して密閉する油吸着体の保存方法である。
【選択図】図6

Description

本発明は、例えば水面に流出した油、各種機械装置から漏洩した油などを吸着せしめる油吸着体の保存方法に関するものである。
従来から、水面に流出した油、各種機械装置から漏洩した油などを吸着せしめる油吸着体として、例えば特開2003−144918号に開示される油吸着体など、種々提案されている。
ところが、これら従来から提案される油吸着体は、実際の使用場面において水面に流出した油をほとんど吸着せず、その機能を十分発揮しない場合がある。
特開2003−144918号公報
本発明は、前述した油吸着体について更なる研究開発を進め、その結果、従来にない作用効果を発揮する画期的な油吸着体の保存方法を開発した。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
油を吸着せしめる油吸着体3の保存方法であって、前記油吸着体3を、脱酸素剤5及び乾燥剤6とともに通気しない容体4内に収納して密閉することを特徴とする油吸着体の保存方法に係るものである。
また、請求項1記載の油吸着体の保存方法において、前記油吸着体3として、多孔質の油吸着部材1で構成される油吸着体3を採用したことを特徴とする油吸着体の保存方法に係るものである。
また、請求項1,2いずれか1項に記載の油吸着体の保存方法において、前記油吸着体3として、含水率20%以下の油吸着部材1で構成される油吸着体3を採用したことを特徴とする油吸着体の保存方法に係るものである。
また、請求項2,3いずれか1項に記載の油吸着体の保存方法において、前記油吸着部材1は、含水率20%以下の籾殻炭、含水率20%以下の籾殻のいずれか一方若しくは双方を混合して成る油吸着部材1であることを特徴とする油吸着体の保存方法に係るものである。
また、請求項2〜4いずれか1項に記載の油吸着体の保存方法において、前記油吸着部材1は界面活性処理されていることを特徴とする油吸着体の保存方法に係るものである。
また、請求項2〜5いずれか1項に記載の油吸着体の保存方法において、前記油吸着部材1は撥水性及び通油性を具備する袋体2に収納されていることを特徴とする油吸着体の保存方法に係るものである。
また、請求項6記載の油吸着体の保存方法において、前記袋体2として、織布若しくは不織布からなる袋体2を採用したことを特徴とする油吸着体の保存方法に係るものである。
また、請求項6,7いずれか1項に記載の油吸着体の保存方法において、前記袋体2は複数連設されており、また、前記袋体2の端部は他の袋体2の端部と切離自在に連設されていることを特徴とする油吸着体の保存方法に係るものである。
また、請求項6〜8いずれか1項に記載の油吸着体の保存方法において、前記袋体2の端部にフック,ロープ,連結環などの連結部材10を係止し得る係止部7を設けたことを特徴とする油吸着体の保存方法に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、油吸着体を常に秀れた油吸着性能及び秀れた水浮き性能を発揮する状態に維持し得るなど従来にない画期的な油吸着体の保存方法となる。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて簡単に説明する。
本発明者は、前述した従来の問題(実際の使用場面において水面に流出した油をほとんど吸着せず、その機能を十分発揮しない問題)が生じる原因として、油吸着体を構成する油吸着部材の含水率に問題があるのではないかと考えた。
即ち、従来、油吸着体は、普段は長期間保存されており緊急時に使用されるもので、この保存方法としては単に袋(ビニール袋や麻袋など)に収納した状態で保存するのが一般的である。これは、本来、油吸着体を構成する油吸着部材は、水をはじいて油を吸着するという性能(水浮き性能及び油吸着性能)を有することが前提であるから、油吸着体を保存する際には該油吸着体を構成する油吸着部材が可及的に水分を吸うことを防止しなければならないにも関わらず、この保存に際しての吸水を一切考慮しない為、上記のようなラフな保存方法になっているのであり、従って、現実には保存の際に油吸着体を構成する油吸着部材は湿気や水蒸気を吸ってしまい(この点は確認済み)、よって、長期間保存される間に油吸着部材は、製造時よりも含水率が上がってしまい、実際の使用場面においてその機能を十分に発揮しきれないのではないかと考えた(油吸着体を構成する油吸着部材は多孔質のものであり、油吸着の良否は油吸着部材が持つ微細な孔の空隙率、つまり、含水率で決まる。)。
この油吸着体を構成する油吸着部材における含水率と油吸着については実験により確認済みであり、油吸着体を構成する油吸着部材の一例として異なる含水率の籾殻炭を用意して各籾殻炭に関する油吸着性能と水浮き性能の実験をしたところ、図1に図示したように含水率約20%よりも含水率が多くなると(図1中の含水率22.8%と含水率34.8%との境あたり)、急激に各性能(油吸着性能及び水浮き性能)が低下することを確認した。尚、今回の実験から実際の使用レベルでは含水率20%以下が望ましいことも確認できた。
請求項1に記載の発明は、油吸着体3,脱酸素剤5及び乾燥剤6を通気しない容体4内に収納して密閉して保存する。
この構成から、脱酸素剤5及び乾燥剤6の機能により低含水率である油吸着体3を構成する油吸着部材の良好な長期保存が可能となり(例えば時間の経過と共に湿気等で含水率が20%よりも多くならないようにする保存が可能となる)、いつでも容体4から出した際には良好な機能(例えば含水率20%以下で得られる秀れた油吸着性能及び秀れた水浮き性能)を発揮することができる良好な保存状態が得られることになる。
そして更に、請求項1に記載の発明は、例えば油吸着体を構成する油吸着部材が炭(籾殻炭)であった場合に危惧される保存時における自然発火を防止することができる。
具体的には、一般的に可燃性固体である炭(籾殻炭)を保存する場合、特に低含水率とすることで酸素雰囲気中で気温が上昇した場合に自然発火が起きる可能性があるが、この点、請求項1に記載の発明によれば、容体4内に油吸着体3と共に脱酸素剤5を収納することで自然発火の要素となる酸素がない状態となる為、自然発火が起きることを可及的に防止することができる。
また、請求項2記載の発明によれば、油吸着体3として、多孔質の油吸着部材1で構成される油吸着体3を採用したから、油吸着能力の高い低含水率を維持でき、常に良好な油吸着能力を発揮することになる。
また、請求項3記載の発明によれば、油吸着体3として、含水率20%以下の油吸着部材1で構成される油吸着体3を採用しており、実際、例えばこの含水率20%以下の油吸着部材1を水面に流出した油に配した場合には、油を瞬時に且つ大量に吸着し、しかも、水に良好に浮くため水面の油を効率良く良好に吸着することができる。
また、請求項4記載の発明によれば、油吸着部材1は、含水率20%以下の籾殻炭、含水率20%以下の籾殻のいずれか一方若しくは双方を混合して成る油吸着部材1であるから、次の作用効果を奏することになる。
即ち、含水率20%以下の籾殻炭からなる油吸着部材1を水面に流出した油に配した場合には、油を瞬時に且つ大量に吸着する秀れた油吸着性能(親油性能)を発揮し、しかも、水に良好に浮く秀れた水浮き性能(撥水性能)を発揮するため水面の油を効率良く良好に吸着することができる。籾殻炭は多孔質であり秀れた油吸着性能を具備する。
また、籾殻炭からなる油吸着部材1は脱臭効果も得られ、吸着した油の臭いを消臭することもできる。
従って、この含水率20%以下の籾殻炭からなる油吸着部材1は、秀れた油吸着性能を有し、しかも、秀れた水浮き性能を有するから、特に水面に流出した油を処理する際に有効となる。尚、各種機械装置から漏洩した油などの油を処理する際にも有効なのは勿論である。
また、含水率20%以下の籾殻からなる油吸着部材1を水面に流出した油に配した場合には、前述した籾殻炭からなる油吸着部材1に比して油吸着性能は劣るものの、籾殻の含水率を20%以下とすることで十分に実用レベルに対応し得る良好な油吸着性能及び水浮き性能を有することになる。
この点は実験により確認済みであり、異なる含水率の籾殻を用意して各籾殻に関する油吸着性能と水浮き性能の実験をしたところ、図2に図示したように含水率約20%よりも含水率が多くなると(図2中の含水率17.8%と含水率31.7%との境あたり)、急激に各性能(油吸着性能及び水浮き性能)が低下することを確認した。今回の実験から実際の使用レベルでは含水率20%以下が望ましいと考えられる。
また、この籾殻からなる油吸着部材1は、炭化するに多くのエネルギーが必要な前述した籾殻炭からなる油吸着部材1に比して、製品化する際の処理エネルギーが少なくて済み、製造コストを可及的に低減することができる。
また、この籾殻からなる油吸着部材1は、ぼろぼろ潰れて壊れ易い前述した籾殻炭からなる油吸着部材1に比して、外圧に対して壊れ(崩れ)にくく秀れた保形性能を有しており、炭化処理によって生じる体積減少も抑制することができる。
また、含水率20%以下の籾殻炭と含水率20%以下の籾殻とを混合してなる油吸着部材1を水面に流出した油に配した場合には、前述した単に籾殻炭からなる油吸着部材1及び単に籾殻からなる油吸着部材1と同様、秀れた油吸着性能及び秀れた水浮き性能を有することになり、更に、混合することで籾殻炭からなる油吸着部材1が持つメリット(秀れた油吸着性能や秀れた水浮き性能など)と、籾殻からなる油吸着部材1が持つメリット(低コスト性や秀れた保形性能(クッションとなり籾殻炭からなる油吸着部材1を保護する性能)など)を兼備することになる。
また、請求項5記載の発明によれば、油吸着部材1は界面活性処理されているから、例えば水面に流出した油で形成される油膜を良好に除去することができる。
即ち、前述したように低含水率の籾殻炭や籾殻から成る油吸着部材1は、秀れた油吸着性能(親油性能)及び秀れた水浮き性能(撥水性能)を有することで水面に流出した油を瞬時に吸着することができるが、実際には、水面に形成される油膜まで吸着するのは困難である。
これは、秀れた水浮き性能(撥水性能)により質量の小さな油膜を弾いてしまうからである。
この点、請求項5記載の発明は、油吸着部材1は界面活性処理されており、これにより更に油吸着性能を向上しつつ、撥水性能を低減して吸水性能を向上することで油膜を良好に吸着することができる。
従って、油膜を除去する際には、この界面活性処理を施したものを使用するのが良い。
また、請求項6記載の発明によれば、油吸着部材1は撥水性及び通油性を具備する袋体2に収納されているから、この袋体2内の油吸着部材1により油だけを吸着することができ、しかも、散乱して取り扱い性の良くない油吸着部材1を直接散布するようにした場合に比し、油吸着部材1を袋体2に収納することで取り扱い性が極めて良好となる。
また、この袋体2は撥水性を有して秀れた浮力を有することで、油吸着部材1を水面に保持することができ、より一層水面の油を良好に吸着することができる。
また、請求項7記載の発明によれば、袋体2として織布若しくは不織布からなる袋体2を採用したから、確実に良好な撥水性及び通油性を具備する袋体2が得られ、確実に油吸着部材1における良好な機能を発揮する油吸着体が得られることになる。
また、請求項8記載の発明によれば、袋体2は複数連設されており、また、袋体2の端部は他の袋体2の端部と切離自在に連設されているから、適宜分離して使用する条件(例えば流出した油の量や油の面積)に対応して使用することができる。
また、袋体2同士の連設部が折り曲げ起点となり、この連設部が折り曲がることで水面に配した際に該水面の形状変化(波立ち)に対応して水面に対する接触面積を維持することができ、この点において油吸着効率を向上することができる。
また、請求項9記載の発明によれば、前記袋体2の端部にフック,ロープ,連結環などの連結部材10を係止し得る係止部7を設けたから、例えば油が流出した部位へ袋体2を配する場合若しくは当該部位から回収する場合に吊り上げるフックなどの連結部材10を係止する部位として使用したり、或いは、油が流出した部位にオイルフェンスを形成する場合に複数の袋体2同士をロープや連結環などの連結部材10を用いて連結する場合などに使用することができる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、油を吸着せしめる油吸着体3の保存方法である。
この本実施例に係る油吸着体3は、油吸着部材1を袋体2に収納したものである。
具体的には、油吸着部材1は、籾殻炭(炭化処理した籾殻)若しくは籾殻(炭化処理していない籾殻)であり、加熱処理により含水率が20%(重量)以下とされている。
本実施例に係る籾殻炭は、乾留炭化装置の間接加熱(周囲に加熱ガスが配されたドラム内に籾殻を収納して炭化する炭化方法)により炭化するものであり、炭化後の冷却も間接冷却(周囲に冷却水が配されたドラム内に籾殻炭を収納することで冷却する冷却方法)により冷却したものである。
従って、このようにして得られた籾殻炭は、籾殻と略同等の形状及び体積を有するものであり、表面積が大きなものであるから秀れた油吸着性能及び秀れた水浮き性能を発揮することになる。
また、油吸着部材1を構成する籾殻炭若しくは籾殻は、いずれも加熱処理により含水率20%以下とすることで秀れた油吸着性能及び秀れた水浮き性能を有する(図1,2参照)。
図1,2に示す含水率,水浮き率及び油吸い込み率の定義は次の通りである。
含水率(重量)は、乾燥減量法と称される測定原理に基づく下記の式により求められるものである。

((W−Wo)÷W)×100=含水率(MOIST)
W:初期試料質量
Wo:絶対乾燥質量
水浮き率は、所定量のものを水に浮かせた際、水に浮くものと沈むものとの量から算出される率である。
油吸い込み率は、基準となる含水率(籾殻炭であれば1.1%、籾殻であれば1.0%)のものが吸い込む油の量を油吸い込み率100%とし、これに対する各含水率のものが油を吸い込む量から算出される率である。
また、油吸着部材1は用途に応じて界面活性処理しても良い。
即ち、油吸着部材1の表面を少量の界面活性剤(例えばアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)により処理することにより、更に油吸着性能を向上しつつ、撥水性能を低減して吸水性能を向上することで、油吸着部材1は水分を吸収しながら質量の小さな油膜も同時に吸着する。
従って、油吸着の仕上げ処理として、油膜を除去する際には、この界面活性処理を施したものを使用するのが良い。
前述した油吸着部材1を袋体2に収納して油吸着体3とする場合、全て籾殻炭からなる油吸着部材1を収納する場合、全て籾殻からなる油吸着部材1を収納する場合及び籾殻炭と籾殻とを混合してなる油吸着部材1を収納する場合がある。
この全て籾殻炭からなる油吸着部材1を収納した場合、秀れた油吸着性能や秀れた水浮き性能などの籾殻炭が持つメリットが最大限に活かされる油吸着体3が得られる。
また、全て籾殻からなる油吸着部材1を収納した場合、低コスト性や秀れた保形性能などの籾殻が持つメリットが最大限に活かされる油吸着体3が得られる。
また、籾殻炭と籾殻とを混合してなる油吸着部材1を収納した場合、前述した籾殻炭が持つメリットと籾殻が持つメリットとを兼備した油吸着体3が得られる。
尚、油吸着体3を構成する油吸着部材1としては、籾殻炭や籾殻に限らず、活性炭や化繊糸や天然糸でも良いなど、多孔質で低含水率を維持することで油吸着性能を発揮するものであって、後述する保存方法によってその機能を十分に発揮されるものであれば適宜採用し得るものである。
袋体2は、図3〜5に図示したように撥水性及び通油性を有する素材(織布若しくは不織布)で形成したものであり、平面視方形状(225mm×225mm)に形成されている。尚、袋体2の大きさや形状は適宜設計変更し得るものである。また、この袋体2は良好な撥水性を具備することで、内部に収納する油吸着部材1の低含水率を維持するに貢献することになる。
本実施例では、図3に図示したように4つの袋体2の端部2a同士を分離自在に連設しており、この連設部は鋏などの切断具を用いて分離する。尚、この連設部にミシン目を設けて手の力で分離し得るように構成しても良い。
また、図7に図示したように袋体2の端部にフック,ロープ,連結環などの連結部材10を係止し得る係止部7を設けても良い。
具体的には、この係止部7は、適宜な合成樹脂製の部材で形成した環状体である。
具体的には、基端部に筒部7aを設けた線材7Aの先端部に該筒部7aに貫挿係止する係止部7bを設けたものであり、この線材7Aを袋体2の端部2aに設けた環部材(ハトメ)に貫挿して係止部7bを筒部7aに貫挿係止することで環状に連結する。
この係止部7は、図8に図示したように油が流出した部位にオイルフェンスを形成する場合に複数の袋体2同士をロープや連結環などの連結部材10を用いて連結したり、その他にも、例えば油が流出した部位へ油吸着体3を配する場合若しくは当該部位から回収する場合に吊り上げるフックなどの連結部材10を係止する部位として使用したりすることができる。
また、前述した本実施例に係る油吸着体3は、図6に図示したように適宜な脱酸素剤5(例えば三菱ガス化学株式会社製のエージレス(登録商標))及び適宜な乾燥剤6(例えばAGCエスアイテック株式会社製のヒシビート(商品名))を通気しない容体4内に収納して密閉することで保存される。
具体的には、容体4は、適宜な素材(合成樹脂や金属など)からなる袋(例えば株式会社メイワパックス製のバリアナイロン/ポリエチレンからなる袋、ポリエチレンテフタレート/アルミ/ポリエチレンからなる袋)であり、開口部から所定量の油吸着体3と脱酸素剤5と乾燥剤6を収納した後、開口部がシール(熱融着)される。尚、容体4は袋に限らず箱状体でも良い。
この保存方法から、脱酸素剤5及び乾燥剤6の機能により低含水率である油吸着体3を構成する油吸着部材1の良好な長期保存が可能となり(例えば時間の経過と共に湿気等で含水率が20%よりも多くならないようにする保存が可能となる)、いつでも容体4から出した際には良好な機能(例えば含水率20%以下で得られる秀れた油吸着性能及び秀れた水浮き性能)を発揮することができる良好な保存状態が得られることになる。
また、例えば油吸着体3を構成する油吸着部材1が炭(籾殻炭)であった場合に危惧される保存時における自然発火を防止することができる。
以上の構成からなる本実施例に係る油吸着体3を用いた油の処理作業について説明する。
例えば河川や海洋に油が流出した場合、保存用の容体4から油吸着体3を取り出して使用する。
具体的には、図8に図示したように複数の油吸着体3(袋体2)同士を連結部材10(ロープ)を用いて連結し、水面に流出した油の更なる流出を抑制するオイルフェンスとして使用する。袋体2同士の連設部が折り曲がることで水面の形状変化(波立ち)に対応して該水面に対する接触面積が維持されることになり、オイルフェンスとして良好に機能する。
この場合、必要に応じて油吸着体3で形成されたオイルフェンスにより滞留する油を他の油吸着体3を配して吸着させる。
その後、この油を吸着した油吸着体3を回収する場合、図9に図示したように回収用の棒体11を用いて袋体2の連設部の折り曲げ性を利用して回収したり、袋体2の端部に設けた係止部7に図示省略のフックなどの連結部材10を係止して吊り上げて回収したりする。
また、本実施例に係る油吸着体3を用いたその他の油の処理作業としては、図10に図示したように袋体2同士の連設部を切断してU字溝12に流出した油を吸着させたり、各種機械装置から漏洩した油などの油を吸着させたりすることができる。
尚、本実施例では、油吸着部材1を袋体2に収納した油吸着体3を用いて油を処理する場合であるが、場合によっては油吸着部材1(含水率が20%以下の籾殻炭若しくは籾殻)を直接油に散布するようにしても良い。
以上のように、本実施例は、油吸着体3を常に秀れた油吸着性能及び秀れた水浮き性能を発揮する状態に維持することができ、実際の使用場面において油吸着体3は確実に秀れた油吸着性能及び秀れた水浮き性能を発揮することになる。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
籾殻炭からなる油吸着部材1の油吸着性能及び水浮き性能の実験結果図である。 籾殻からなる油吸着部材1の油吸着性能及び水浮き性能の実験結果図である。 本実施例に係る油吸着体を示す平面図である。 本実施例に係る要部の説明斜視図である。 本実施例に係る要部の説明断面図である。 本実施例に係る油吸着体の保存方法の説明図である。 本実施例に係る油吸着体を示す平面図である。 本実施例に係る油吸着体の使用状態説明図である。 本実施例に係る油吸着体の使用状態説明図である。 本実施例に係る油吸着体の使用状態説明図である。
符号の説明
1 油吸着部材
2 袋体
3 油吸着体
4 容体
5 脱酸素剤
6 乾燥剤
7 係止部
10 連結部材

Claims (9)

  1. 油を吸着せしめる油吸着体の保存方法であって、前記油吸着体を、脱酸素剤及び乾燥剤とともに通気しない容体内に収納して密閉することを特徴とする油吸着体の保存方法。
  2. 請求項1記載の油吸着体の保存方法において、前記油吸着体として、多孔質の油吸着部材で構成される油吸着体を採用したことを特徴とする油吸着体の保存方法。
  3. 請求項1,2いずれか1項に記載の油吸着体の保存方法において、前記油吸着体として、含水率20%以下の油吸着部材で構成される油吸着体を採用したことを特徴とする油吸着体の保存方法。
  4. 請求項2,3いずれか1項に記載の油吸着体の保存方法において、前記油吸着部材は、含水率20%以下の籾殻炭、含水率20%以下の籾殻のいずれか一方若しくは双方を混合して成る油吸着部材であることを特徴とする油吸着体の保存方法。
  5. 請求項2〜4いずれか1項に記載の油吸着体の保存方法において、前記油吸着部材は界面活性処理されていることを特徴とする油吸着体の保存方法。
  6. 請求項2〜5いずれか1項に記載の油吸着体の保存方法において、前記油吸着部材は撥水性及び通油性を具備する袋体に収納されていることを特徴とする油吸着体の保存方法。
  7. 請求項6記載の油吸着体の保存方法において、前記袋体として、織布若しくは不織布からなる袋体を採用したことを特徴とする油吸着体の保存方法。
  8. 請求項6,7いずれか1項に記載の油吸着体の保存方法において、前記袋体は複数連設されており、また、前記袋体の端部は他の袋体の端部と切離自在に連設されていることを特徴とする油吸着体の保存方法。
  9. 請求項6〜8いずれか1項に記載の油吸着体の保存方法において、前記袋体の端部にフック,ロープ,連結環などの連結部材を係止し得る係止部を設けたことを特徴とする油吸着体の保存方法。
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