JP2010021804A - 通信装置、通信システム及び通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で受信したデータの生成時点を特定することができる通信装置、該通信装置を含む通信システム及び通信方法を提供する。
【解決手段】ECU1はデータを送信する際に、データが生成された生成時点(Tc(0) )と、実際にデータの送信を開始した送信開始時点(Ts(0) )との間の時間差(Td(0) =Ts(0) −Tc(0) )を示す時間差情報を送信する。中継装置2aはデータを転送する際に、受信したデータに付加されていた時間差(Td(0) )に、自身が当該データの受信を開始した時点(Tm(1) )と送信(転送)を開始した時点(Ts(1) )との時間差を加算した時間差(Td(1) )を示す時間差情報を付加して送信する。データを受信したECU1は、データの受信を開始した時点(Tm(k) )よりも時間差情報が示す時間差(Td(k−1) )前の時点(Tc(k) =Tm(k) −Td(k−1) )をデータの生成時点と特定する。
【選択図】図5

Description

本発明は、複数の通信装置間でデータを送受信する通信システムに関する。特に、受信したデータの生成時点を簡易な構成により特定することができる通信装置、該通信装置を含む通信システム及び通信方法に関する。
近年では、複数の通信装置を接続し、各通信装置に夫々機能を割り振って相互にデータを交換し、連携して多様な処理を行なわせるシステムが各分野で利用されている。例えば、車両に配される車載LAN(Local Area Network)の分野では、通信装置としてECU(電子制御装置;Electronic Control Unit)を用い、各ECUに夫々特化させた処理を行なわせて相互にデータを交換することにより、システムとして多様な機能を実現させている。
内容が時々刻々と変化するようなデータを複数の通信装置間で交換して処理を行なう場合、各データには有効期間がある。車載LANの分野でECUが行なう制御が安全面に関する場合、極端に古いデータが用いられると問題となる可能性がある。
特許文献1には、データの到着期限時刻に基づく優先度に従った順に各ECUがデータの送受信を制御する構成により、到着期限時刻を超えて到着するデータを最小とする技術が開示されている。特許文献1に開示されている技術では、到着期限時刻は絶対時刻とし、各ECUは同期された基準時刻を計測する時刻計測手段を用いて到着期限時刻までの時間が短いデータほど優先的に送信するようにしてある。
特開2007−295081号公報
特許文献1に示すように、各ECUが同期された基準時刻を計測する構成とすることにより、各ECUは他の通信装置で計測されたデータの生成時刻を共に受信することで、データが生成された時点を正確に認識することができる。
相互に接続される通信装置が備えるタイマーなどの計時手段により計測される時間を同期するための方法は、種々の方法がある。しかしながら、時間を同期させるためには、各通信装置が自身の計時手段により計測される時間を一の通信装置から送信される基準時刻に合わせる処理を行なう構成、又は、各通信装置がGPS(Global Positioning System)受信機能を備える構成等が必要となる。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、各通信装置が備える計時手段によって計測される時間を同期させることなしに、簡易な構成で他の通信装置から受信したデータの生成時点を正確に特定することができる通信装置、該通信装置を含む通信システム及び通信方法を提供することを目的とする。
第1発明に係る通信装置は、計時手段と、データの送受信を行なう通信手段と、該通信手段によるデータの送信の可否を判断する送信可否判断手段とを備える通信装置において、データが生成された生成時点、及び、前記送信可否判断手段により可の判断がされて前記データの送信を開始する送信開始時点の間の時間差を求める手段と、求めた時間差を示す時間差情報を前記データに付加する手段と、時間差情報が付加されたデータを前記通信手段により受信した場合、受信開始時点を前記計時手段による計時に基づき特定する手段と、前記時間差情報及び前記受信開始時点に基づき、データの生成時点を特定する特定手段とを備えることを特徴とする。
第2発明に係る通信装置は、前記送信可否判断手段が送信可であると判断した場合、前記計時手段によりデータの送信開始時点を取得する手段と、取得した送信開始時点、及び前記データの生成時点の間の時間差を求める手段とを備え、求めた時間差を示す時間差情報を、送信を開始している前記データに付加するようにしてあることを特徴とする。
第3発明に係る通信装置は、データを送信する送信開始時点を決定する決定手段と、決定した送信開始時点、及び前記生成時点の間の時間差を求める手段と、求めた時間差を示す時間差情報を前記データに付加する手段と、前記決定手段が決定した送信開始時点に到達したか否かを前記計時手段による計時に基づき判断する手段と、前記送信開始時点に到達したと判断した場合に、前記通信手段による前記データ及び該データに付加されている時間差情報の送信を試みる手段とを備え、前記送信可否判断手段が不可と判断した場合、前記決定手段により次に送信を開始する送信開始時点を再決定し、時間差を求め直して送信を再度試みるようにしてあることを特徴とする。
第4発明に係る通信装置は、時間差情報が付加されたデータを前記通信手段により受信した場合、前記データを更に他の通信装置へ前記通信手段により転送する手段と、前記特定手段により特定したデータの生成時点、及びデータの転送開始時点の間の時間差を求める手段と、求めた時間差を示す時間差情報を、転送するデータに付加される時間差情報とする手段とを備えることを特徴とする。
第5発明に係る通信システムは、計時手段と、データの送受信を行なう通信手段と、該通信手段によるデータの送信の可否を判断する送信可否判断手段とを備える通信装置を複数含む通信システムにおいて、各通信装置は、データが生成された生成時点、及び、前記送信可否判断手段により可の判断がされて前記データの送信を開始する送信開始時点の間の時間差を求める手段と、求めた時間差を示す時間差情報を前記データに付加する手段と、時間差情報が付加されたデータを前記通信手段により受信した場合、受信開始時点を前記計時手段による計時に基づき特定する手段と、前記時間差情報及び前記受信開始時点に基づき、データの生成時点を特定する特定手段とを備えることを特徴とする。
第6発明に係る通信方法は、計時手段と、データの送受信を行なう通信手段とを備える通信装置が、該通信手段によるデータの送信の可否を判断し、送信可と判断した場合に前記データを送信する方法において、前記通信装置は、送信可と判断した場合、データの送信を開始し、前記計時手段により前記データの送信開始時点を取得し、取得した送信開始時点、及び前記データが生成された生成時点の間の時間差を求め、求めた時間差を示す時間差情報を、送信を開始している前記データに付加して送信することを特徴とする。
第7発明に係る通信方法は、計時手段と、データの送受信を行なう通信手段とを備える通信装置が、該通信手段によるデータの送信の可否を判断し、送信可と判断した場合に前記データを送信する方法において、前記通信装置は、データを送信する送信開始時点を決定し、決定した送信開始時点及び前記データが生成された生成時点の時間差を求め、求めた時間差を示す時間差情報を前記データに付加し、決定した送信開始時点に到達したか否かを判断し、送信開始時点に到達したと判断した場合、前記通信手段による前記データ及び該データに付加されている時点差情報の送信を試み、前記データの送信を不可と判断した場合、次に送信を開始する送信開始時点を再決定し、時間差を求め直して送信を再度試みることを特徴とする。
第1発明及び第5発明では、データが生成された生成時点、及び、前記データの送信が実際に可能となって送信が開始される送信開始時点の間の時間差を示す時間差情報がデータに付加される。送信開始から受信開始までの時間差が無視できれば、受信開始時点よりも時間差情報が示す時間差の分過去の時点がデータが生成された時点である。
第2発明及び第6発明では、送信可と判断されてデータの送信が開始された送信開始時点が取得され、前記データの生成時点との時間差が求められる。これにより、実際に送信が開始された正確な送信開始時点の情報に基づき時間差が求められ、送信中のデータに付加されて送信される。
第3発明及び第7発明では、データの送信開始時点を予め決定しておき、決定した送信開始時点と前記データの生成時点との時間差が予め求められて時間差情報がデータに付加される。送信開始時点に到達して送信が試みられ、送信可と判断されて送信が開始された場合、送信中のデータに既に付加されている時間差情報が表わす時間差は正確である。送信不可と判断されて送信が開始されない場合は、次の送信の機会に合わせて送信開始時点が再決定され、時間差情報が再び求められて送信が試みられる。これにより、送信中のデータに時間差情報を付加することが困難な場合でも簡易な構成で正確な生成時点を特定可能な時間差情報を付加することができる。
第4発明では、他の通信装置から受信したデータを転送する場合も、転送を行なう通信装置における計時手段に基づいて、データの生成時点から転送開始までの時間差が求められて付加される。これにより、複数の通信装置を介してデータが転送される場合も、データを受信した通信装置は共に受信する時間差情報に基づき自身の計時手段により計測される時間に基づく正確なデータの生成時点を特定することが可能となる。
本発明による場合、各通信装置が備える計時手段により測定される時間を同期させることなしに、送受信されるデータの生成時点を簡易な構成により正確に特定することができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。なお、以下の実施の形態1及び2では、車両に配されて相互にデータの送受信を行なう複数のECUを含む車載通信システムに本発明を適用した場合を例に挙げて説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における車載通信システムの構成を示す構成図である。実施の形態1における車載通信システムは、データを送受信する通信装置であるECU1,1,…と、ECU1,1,…間のデータの送受信を中継する中継装置2a,2b,…と、ECU1,1,…及び中継装置2a,2b,…間を接続する通信線3a,3b,…とを含む。
ECU1,1,…は異なる通信線3a,3b,…に夫々バス型に接続されている。中継装置2aは通信線3a,3bの両方と接続されており、通信線3a,3bに夫々接続されているECU1,1,…間のデータの送受信を中継するようにしてある。同様に中継装置2bは、通信線3b,3cの両方と接続されており、通信線3b,3cに夫々接続されているECU1,1,…間のデータの送受信を中継する。
ECU1,1,…は夫々、各構成部の動作を制御する制御部10と、制御に必要なデータを記憶する記憶部11と、計時部12と、通信線3a,3b,…を介した通信を制御する通信制御部13とを備える。
ECU1の制御部10は、図示しない車両のバッテリー、オルタネータ等の電力供給装置から電力の供給を受けて各構成部の動作を制御するようにしてある。
記憶部11は揮発性のメモリを利用し、制御部10は処理の過程で発生する各種情報、後述するようにセンサから入力された信号が表す測定値又は中継装置2a,2b,…によって中継されたデータを一時的に記憶部11に記憶する。
計時部12は、所定の周波数で計数することによって時間の経過を測定する。例えば計時部12は、所定の基準時点からの経過時間を測定している。計時部12における基準時点は電力の供給を受けた時点でもよいし、任意の時刻(例えばUTC;Coordinated Universal Time)でもよい。制御部10は、計時部12から任意のタイミングでの時間情報を取得する。なお、制御部10が計時部12から取得する時間情報が表わす時間は、ECU1,1,…夫々におけるローカルタイムであって同期されている必要がない。
通信制御部13は、ネットワークコントローラチップを有して通信線3a,3b,…のいずれかを介した通信を実現する。なお、ECU1,1,…及び中継装置2a,2b,…間ではCAN(Controller Area Network)のプロトコルに順じてデータを送受信するようにしてある。したがって通信制御部12は、CANプロトコルに基づき通信線3a,3bを介してデータを送受信する。例えば通信線3aに接続されているECU1の制御部10は、通信制御部12により通信線3aにおける通信状況をモニタし、自身がデータを送信可能であるか否かを判断し、送信可能である場合にデータを送信する。具体的には、通信線3aに接続されている一のECU1は、同様に通信線3aに接続されている他のECU1,1,…又は中継装置2aがデータが送信していない場合に、通信制御部12によりデータを送信することができる。なお、通信線3aに接続されているECU1,1,…及び中継装置2aのいずれか複数が同時にデータの送信を開始しようとした場合、調停によっていずれかが優先的にデータを送信することが可能である。具体的には、CANプロトコルに準じて送受信されるデータの先頭に付加されるヘッダ中に、調停のためのアービトレーションフィールドが含まれており、アービトレーションフィールド内のビット列により通信線3aにおける調停が行なわれ、調停に勝った一のECU1又は中継装置2aのみが送信を継続することができる。また、通信線3aに接続されているECU1,1,…及び中継装置2aのいずれかが通信線3aを介してデータを送信している場合、通信線3aに接続されている他のECU1,1,…又は中継装置2aは同時にデータを受信する。
このように構成されるECU1,1,…は測定値、計算値、制御値等の各種物理量の数値情報を含むデータの送信又はエンジン、ブレーキ等のマイクロコンピュータによる制御が可能な装置である。例えば、通信線3aに接続されている一のECU1はABS(Antilock Brake System)として機能し、車輪の回転速度(車輪速)を検知する図示しないセンサと接続されている。このECU1は、車両の制動時にセンサを介して検知した車輪速に基づいてブレーキを制御すると共に、車輪速の測定値をデータとして通信線3aを介して他のECU1,1,…及び中継装置2aへ送信する。
そしてECU1,1,…は測定値、計算値、制御値等の各種物理量の数値情報を含むデータを送信するに際し、データの生成時点、例えばセンサを介して車輪速の測定値を検知した時点を特定するための情報をデータの後ろに付加して送信する。詳細には、ECU1,1,…の制御部10は、生成時点からデータの送信開始時点までの時間差を表わす時間差情報を付加する。また、データを受信したECU1,1,…は受信したデータの生成時点を参照する必要がある場合、データに付加されている時間差情報を用い受信開始時点から時間差情報が表わす時間差分前の時点を生成時点と特定して用いる。
中継装置2aは、各構成部の動作を制御する制御部20と、各種情報を記憶する記憶部21と、計時部22と、通信線3a及び3bに接続される通信部23とを備える。中継装置2b,2c,…の内部構成は中継装置2aの内部構成と同様であるので詳細な説明を省略する。
制御部20はMPU(Micro Processing Unit)を利用し、図示しない車両のオルタネータ、バッテリー等の電力供給装置から電力の供給を受けて各構成部の動作を制御するように構成してある。
記憶部21は、揮発性のメモリを利用し、ECU1,1,…から受信したデータを一時的に記憶する。また、制御部20の処理の過程で発生して用いられる各種情報が記憶部21に記憶される。
計時部22は、所定の周波数で計数することによって時間の経過を測定する。例えば計時部22は、所定の基準時点からの経過時間を測定している。基準時点は、ECU1,1,…における計時部12同様に、電力の供給を受けた時点でもよいし、任意の時刻(例えばUTC)でもよい。制御部20は、計時部22から任意のタイミングでの時間情報を取得する。計時部22から取得される時間情報が表わす時間は、中継装置2a,2b,…におけるローカルタイムであって、他の中継装置2a,2b,…及びECU1,1,…の計時部22及び計時部12とと同期されている必要がない。
通信部23は、通信線3a,3b,…を介して接続しているECU1,1,…とのデータの送受信を実現する。即ち、CANプロトコルに準じてデータを送受信する。なお、通信部23は、複数のポートを有して夫々異なる通信線3a,3b,…に接続しデータを送受信することが可能である。通信線3a,3bに接続されている中継装置2aの制御部20は、通信部23により通信線3aにおける通信状況をモニタし、自身がデータを送信可能であるか否かを判断し、送信可能である場合に通信線3aを介してデータを送信する。同様に、中継装置2aは、通信部23により通信線3bにおける通信状況をモニタし、自身がデータを送信可能であるか否かを判断し、送信可能である場合に通信線3bを介してデータを送信する。なお、通信部23は異なるポートによる送受信を同時に実行可能である。
このように構成される中継装置2a,2b,…の制御部20は、通信部23を介してECU1,1,…から受信したデータを、受信ポートと異なるポートから他のECU1,1,…へ転送するに際し、データに付加して送信されているデータの生成時点を特定するための時間差情報も転送する。ただし制御部20は時間差情報を変更してから転送する。具体的には、制御部20は受信したデータに付加されている時間差情報が示す時間差に、受信開始時点から転送開始時点までの時間差を加算して生成時点から転送開始時点までの時間差を求め、転送するデータに付加されている時間差情報を、求めた時間差を示す時間差情報に変更してから転送する。
図2は、実施の形態1におけるECU1,1,…の制御部10がデータを生成し、時間差情報と共に送信する通信処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下に示すフローチャートは、通信線3aに接続されている一のECU1の制御部10による処理を示す。他のECU1,1,…の制御部10による処理も同様である。
制御部10は、センサを介して測定値を検知した場合、他のデータを受信したことを契機に算出した計算値が得られた場合、又は、制御対象の制御値が得られた場合、各種物理量の数値情報を含むデータを生成する(ステップS11)。この際に制御部10は、データを生成した時点、即ちデータ生成時点(Tc(0) )を計時部12により取得する(ステップS12)。
なお、以下の説明では上述のステップS12におけるデータ生成時点(Tc(0) )のように各時点情報を表わす代数の肩に数字を示す。当該数字は、いずれの装置におけるローカルタイムで表わされた時間情報であるかを説明するための任意の自然数(k)であり、データの中継回数に相当する。例えば、ステップS12におけるデータ生成時点(Tc(0) )の「0(ゼロ)」は、データが生成された装置(データの起点の装置)におけるローカルタイムで表わされた時間情報であることを示す。なお肩に示される数字は、送受信される時間差情報に含まれなくてよい。
制御部10は、ステップS11で生成したデータの送信を通信制御部13により試み、送信開始に成功したか否かを判断する(ステップS13)。制御部10は、通信線3aに接続されている他のECU1,1,…又は中継装置2aが通信中であるか、又はデータの送信を開始したが調停に負けたことによって送信開始に失敗したと判断した場合(S13:NO)、処理をステップS13へ戻して送信を開始できるまで待機する。制御部10は、この場合他のECU1,1,…又は中継装置2aから送信されるデータを通信制御部13により受信する。
制御部10は、他のECU1,1,…及び中継装置2aが通信中でなく、データの送信を開始し且つ調停に勝ったことによって送信開始に成功したと判断した場合(S13:YES)、送信開始時点(Ts(0) )を計時部12により取得する(ステップS14)。厳密には、送信開始時点(Ts(0) )はアービトレーションフィールドの終端の送信時点を示す。
制御部10は、送信開始時点(Ts(0) )とデータの生成時点(Tc(0) )との間の時間差(Td(0) =Ts(0) −Tc(0) )を算出し(ステップS15)、時間差(Td(0) )を示す時間差情報を送信中のデータに通信制御部13により付加し(ステップS16)、送信を完了させて処理を終了する。
このように、制御部10は実際に送信が開始された正確な送信開始時点(Ts(0) )の情報に基づき時間差が求められ、送信中のデータに付加されて送信される。
なお、通信制御部13がCANプロトコルに準じて通信処理を行なう場合、ステップS16における時間差情報の付加は以下のような処理によって実現させる。通信制御部13は、データを送信するに際し、データの先頭にアービトレーションフィールドを含むヘッダ情報を付加し、末尾にデータ送信終了を示すトレイラ情報を付加して送信する。ヘッダ情報にはヘッダ情報からトレイラ情報の末尾までの長さも含む。そこで、時間差情報はデータの具体的な数値情報に続く所定の長さのフィールドによって表わすように規定しておく。時間差情報を表わすフィールドには予め任意の数値情報を入れておく。そして通信制御部13により、データの送信を開始してから時間差情報を表わすフィールドの書き換えが可能に構成する。制御部10は通信制御部13により送信の開始に成功した時点で送信開始時点(Ts(0) )を取得して時間差(Td(0) )を算出してから、通信制御部13に時間差情報を書き換えるように指示する。これにより、送信中の時間差情報の付加が可能となる。
図3は、実施の形態1におけるECU1,1,…の制御部10又は中継装置2a,2b,…の制御部20がデータを受信して生成時点を特定する処理の一例を示すフローチャートである。以下に示すフローチャートは、通信線3bに接続されている一のECU10によ処理を示す。他のECU1,1,…及び中継装置2a,2b,…の制御部20による処理も同様である。
制御部10は、通信制御部13(中継装置2a,2bの制御部20による処理の場合は通信部23)によりデータの受信を開始したか否かを判断する(ステップS21)。制御部10は、データの受信を開始していないと判断した場合(S21:NO)、処理をステップS21へ戻す。
制御部10は、データの受信を開始したと判断した場合(S21:YES)、受信開始時点(Tm(k) )を計時部12により取得する(ステップS22)。そして制御部10は、ステップS21で受信を開始したデータに付加されている時間差(Td(k−1) )を示す時間差情報を抽出し(ステップS23)、抽出した時間差情報が示す時間差(Td(k−1) )及びステップS22で取得した受信開始時点(Tm(k) )により、自身のローカルタイムで表わすデータの生成時点(Tc(k) =Tm(k) −Td(k−1) )を算出し(ステップS24)、データの生成時点の特定処理を終了する。
これにより、通信線3bに接続されているECU1の制御部10は、例えば通信線3aに接続されているECU1で生成されて送信されたデータの生成時点を特定することができる。時間差情報は、実際にデータが生成されてから実際に送信が開始されるまでの時間差であるから、受信開始時点から時間差分遡った時点はデータの正確な生成時点である。なお、図3のフローチャートの説明における数値情報kは、データが生成された装置からの中継回数に相当している。
図4は、実施の形態1における中継装置2a,2b,…の制御部20がデータを転送する際の通信処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下に示すフローチャートは、通信線3a,3bに接続されている一の中継装置2aの制御部20が、通信線3aに接続されているECU1から受信するデータを、通信線3bに接続されている各装置へ転送する際の処理を示す。通信線3bに接続されている装置のいずれかから送信されたデータを通信線3aに接続されているECU1,1,…へ送信する際の処理も同様である。また、他の中継装置2b,2c,…の制御部20による処理も同様である。
制御部20は、通信部23が有する通信線3aに接続するポートによりデータの受信を開始したか否かを判断する(ステップS31)。制御部20は、データの受信を開始していないと判断した場合(S31:NO)、処理をステップS31へ戻し、接続している通信線3aをモニタしてデータの受信を開始するまで待機する。
制御部20は、データの受信を開始したと判断した場合(S31:YES)、受信開始時点(Tm(k) )を計時部22により取得する(ステップS32)。制御部20は、データの受信を完了したか否かを判断し(ステップS33)、完了していないと判断した場合は(S33:NO)、処理をステップS33へ戻す。
制御部20は、通信部23によりトレイラ情報を検知してデータの受信を完了したと判断した場合(S33:YES)、受信したデータに付加されている時間差(Td(k−1) )を示す時間差情報を抽出する(ステップS34)。
そして制御部20は、受信したデータが、受信したポートとは異なるポートにより通信線3bに接続されているECU1,1,…及び中継装置3bへ転送すべきデータである場合、データの送信を通信部23により試み、送信開始に成功したか否かを判断する(ステップS35)。制御部20は、通信線3bに接続されている他のECU1,1,…又は中継装置2bが通信中であるか、又はデータの送信を開始したが調停に負けたことによって送信開始に失敗したと判断した場合(S35:NO)、処理をステップS35へ戻して送信を開始できるまで待機する。
制御部20は、通信線3bに接続されている他のECU1,1,…及び中継装置2bが通信中でなく、データの送信を開始し、且つ調停に勝ったことによって送信開始に成功したと判断した場合(S35:YES)、送信開始時点(Ts(k) )を計時部22により取得する(ステップS36)。
制御部20は、送信開始時点(Ts(k) )と受信開始時点(Tm(k) )との時間差に、受信した時間差情報が示す時間差(Td(k−1) )を加算した時間差(Td(k) =Td(k−1) +(Ts(k) −Tm(k) ))を算出し(ステップS37)、時間差(Td(k) )を示す時間差情報を送信中のデータに通信部23により付加し(ステップS38)、送信を完了させて処理を終了する。
なお、通信部23がCANプロトコルに準じて通信処理を行ない、ステップS38において時間情報を付加する処理は、通信制御部13と同様に以下のように行なう構成とする。時間差情報はデータの具体的な数値情報に続く所定の長さのフィールドによって表わされ、制御部20は時間差情報を表わすフィールドには予め任意の数値情報を入れておく。通信部23は、送信を開始してから時間差情報を表わすフィールドを書き換えることが可能な構成とする。制御部20は通信部23により送信の開始に成功した時点で送信開始時点(Ts(k) )を取得して時間差(Td(k) )を算出してから、通信部23に時間差情報を書き換えるように指示する。
図5は、実施の形態1におけるECU1,1,…及び中継装置2a,2b,…により送受信されたデータの生成時点が、いずれのECU1,1,…又は中継装置2a,2b,…でも正しく特定される過程を示す説明図である。図5では、下方に向けて時間が経過していることを示している。なお、図5の説明図は、通信線3aに接続されているECU1でデータが生成され、中継装置2a,2b,…によってデータが転送される場合を例に示している。
通信線3aに接続されているECU1でデータが生成された際に、ECU1で取得された生成時点はTc(0) である。ECU1から生成されたデータは、ECU1におけるローカルタイムでTs(0) の時点で送信が開始され、この際に付加される時間差情報が示す時間差はTd(0) =Ts(0) −Tc(0) である。
通信線3aに接続されているECU1と中継装置2aとはバス型に接続されており、CANプロトコルに準じてデータを送受信している。したがって、ECU1が自身におけるローカルタイムでTs(0) の時点でデータの送信の開始に成功している場合、中継装置2aは同時に、中継装置2a自身におけるローカルタイムでTm(1) の時点で受信を開始している。なお、中継装置2aの制御部20は、受信したデータに付加されている時間差情報が示す時間差Td(0) に基づき、自身のローカルタイムにおけるデータの生成時点をTc(1) =Tm(1) −Td(0) と特定することが可能である。
中継装置2aは、ECU1から受信したデータを通信線3bに接続されているECU1,1,…及び中継装置2bへ転送する。その際、上述の図4のフローチャートに示したように中継装置2aの制御部20は、通信部23によって送信の開始に成功した送信開始時点Ts(1) を取得し、送信開始時点Ts(1) とデータの生成時点Tc(1) との時間差、即ち、受信したデータに付加されていた時間差Td(0) に、自身における受信開始時点Tm(1) と送信開始時点Ts(1) との間の時間差を加算した時間差Td(1) を示す時間差情報を付加して送信する。
通信線3bに接続されているECU1,1,…は中継装置2aによって転送されたデータを受信した場合、付加されている時間差情報が示す時間差Td(1) と、自身がデータの受信を開始した時点Tm(2) とに基づき、ECU1自身のローカルタイムでのデータの生成時点Tc(2) を特定することができる。
同様にして、k回中継(転送)されたデータを受信したECU1も、付加されている時間差情報が示す時間差Td(k−1) と、自身がデータの受信を開始した時点Tm(k) とに基づき、ECU1自身のローカルタイムでのデータの生成時点Tc(k) を特定することができる。何度中継されたデータであっても、受信されるデータに付加されている時間差情報が示す時間差は、所定の周波数で表わされたデータ生成時点と送信(受信)開始時点と間の時間差である。したがって、何度中継されたデータであっても、受信開始時点Tm(k) よりも時間差Td(k−1) 分遡った時点Tc(k) がデータ生成時点である。
このように、ECU1,1,…の計時部12及び中継装置2a,2b,…の計時部22における計時が、所定の絶対時刻を基準に同期されていなくとも、各装置におけるローカルタイムで表わした生成時点を特定することが可能である。つまり、図5に示すようにTc(0) 、Tc(1) 及びTc(k) が夫々異なる数値によって表わされていたとしても、各装置で特定された生成時点Tc(0) 、Tc(1) 及びTc(k) は図5に示すように同時点に相当する。
(実施の形態2)
実施の形態1では、ECU1,1,…の制御部10及び中継装置2a,2b,…の制御部20は、送信の開始に成功した場合に送信開始時点を取得して送信中のデータに付加する構成とした。これに対し実施の形態2では、予め送信開始時点を決定しておき、データに付加する時間差情報を求めてから送信を試みる構成とする。
実施の形態2における車載通信システムの構成は、ECU1,1,…の制御部10による処理の詳細及び中継装置2a,2b,…の制御部20による処理の詳細以外は、実施の形態1における構成と同様である。以下、実施の形態1と共通する構成については同一の符号を付して詳細な説明を省略し、相違点であるECU1,1,…の制御部10による処理の詳細及び中継装置2a,2b,…の制御部20による処理の詳細について、フローチャートを参照して説明する。
図6は、実施の形態2におけるECU1,1,…の制御部10がデータを生成し、時間差情報と共に送信する通信処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下に示すフローチャートは、通信線3aに接続されている一のECU1の制御部10による処理を示す。他のECU1,1,…の制御部10による処理も同様である。また、以下に示すフローチャートに示す処理手順の内、実施の形態1における図2のフローチャートに示した処理手順と共通する処理手順には同一のステップ番号を付し、詳細な説明を省略する。
制御部10は、データ生成時点(Tc(0) )を計時部12により取得した後(S12)、送信を開始する予定時間、即ち送信開始時点(Ts(0) )を決定する(ステップS41)。そして制御部10は、予定として決定した送信開始時点(Ts(0) )とデータ生成時点(Tc(0) )との時間差(Td(0) =Ts(0) −Tc(0) )を算出する(ステップS42)。
制御部10は、算出した時間差(Td(0) )を示す時間差情報を生成したデータに付加し(ステップS43)、計時部12による計時と比較して、ステップS41で決定した送信開始時点(Ts(0) )に到達したか否かを判断する(ステップS44)。制御部10は、送信開始時点(Ts(0) )に到達していないと判断した場合(S44:NO)、処理をステップS44へ戻す。
制御部10は、送信開始時点(Ts(0) )に到達したと判断した場合(S44:YES)、S11で生成したデータの送信を通信制御部13により試み、送信開始に成功したか否かを判断する(ステップS45)。制御部10は、通信線3aに接続されている他のECU1,1,…又は中継装置2aが通信中であるか、又はデータの送信を開始したが調停に負けたことによって送信開始に失敗したと判断した場合(S45:NO)、処理をステップS41へ戻して次に送信を試みる送信開始時点(Ts(0) )を決定し直す。
制御部10は、他のECU1,1,…及び中継装置2aが通信中でなく、データの送信を開始し、且つ調停に勝ったことによって送信開始に成功したと判断した場合(S45:YES)、送信を継続して送信を完了させ、処理を終了する。
この場合にデータに付加される送信開始時点は予め決定した時点であるが、送信の開始に成功した場合には、実際の送信開始時点となる。実施の形態2においても、データを受信したECU1,1,…の制御部10又は中継装置2,2,…の制御部20による生成時点の特定は、実施の形態1の図3のフローチャートに示した処理によって行なわれる。したがって、図6のフローチャートに示した処理手順で時間差(Td(0) )を示す時間差情報に基づきデータの生成時点を特定する場合であっても、正しくデータの生成時点を特定することが可能である。
図7は、実施の形態2における中継装置2a,2b,…の制御部20がデータを転送する際の通信処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下に示すフローチャートは、通信線3a,3bに接続されている一の中継装置2aの制御部20が、通信線3aに接続されているECU1から受信するデータを、通信線3bに接続されている各装置へ転送する際の処理を示す。通信線3bに接続されている装置のいずれかから送信されたデータを通信線3aに接続されているECU1,1,…へ送信する際の処理も同様である。また、他の中継装置2b,2c,…の制御部20による処理も同様である。
また、以下に示すフローチャートに示す処理手順の内、実施の形態1における図4のフローチャートに示した処理手順と共通する処理手順には同一のステップ番号を付し、詳細な説明を省略する。
制御部20は、受信したデータから付加されている時間差(Td(k−1) )を示す時間差情報を抽出した後(S34)、受信したデータが、受信したポートとは異なるポートにより通信線3bに接続されているECU1,1,…及び中継装置3bへ転送すべきデータである場合は以下の処理を行なう。
制御部20は、送信(転送)を開始する予定時間、即ち送信開始時点(Ts(k) )を決定する(ステップS51)。そして制御部10は、予定として決定した送信開始時点(Ts(k) )と受信開始時点(Tm(k) )との時間差に、受信した時間差情報が示す時間差(Td(k−1) )を加算した時間差(Td(k) =Td(k−1) +(Ts(k) −Tm(k) ))を算出する(ステップS52)。
制御部20は、算出した時間差(Td(k) )を示す時間差情報を生成したデータに付加し(ステップS53)、計時部12による計時と比較して、ステップS51で決定した送信開始時点(Ts(k) )に到達したか否かを判断する(ステップS54)。制御部20は、送信開始時点(Ts(k) )に到達していないと判断した場合(S54:NO)、処理をステップS54へ戻す。
制御部20は、送信開始時点(Ts(k) )に到達したと判断した場合(S54:YES)、データの送信を通信部23により試み、送信開始に成功したか否かを判断する(ステップS55)。制御部20は、通信線3bに接続されている他のECU1,1,…又は中継装置2bが通信中であるか、又はデータの送信を開始したが調停に負けたことによって送信開始に失敗したと判断した場合(S55:NO)、処理をステップS51へ戻して次に送信を試みる送信開始時点(Ts(k) )を決定し直す。
制御部20は、他のECU1,1,…及び中継装置2bが通信中でなく、又はデータの送信を開始し、且つ調停に勝ったことによって送信開始に成功したと判断した場合(S55:YES)、送信を継続して送信を完了させ、処理を終了する。
これにより、データに付加される送信開始時点は予め決定した時点であるが、送信(転送)の開始に成功した場合には、実際の送信開始時点となる。したがって、図7のフローチャートに示した処理手順で算出される時間差(Td(k) )を示す時間差情報に基づきデータの生成時点を特定する場合であっても、各装置で正しくデータの生成時点を特定することが可能である。
実施の形態2では予め時間差情報も含めてデータを生成してから送信又は転送を試みる構成とした。これにより、通信制御部13及び通信部23は、送信中にデータの時間差情報を表わすフィールドを書き換える処理を行なわなくてもよい。
なお、実施の形態1及び2では、ECU1,1,…の計時部12又は中継装置2a,2b,…の計時部22から取得された時間情報から得られる時間差を示す時間差情報を送受信する構成とした。しかしながら、データと共に送受信する時間差情報を例えばナノ秒単位で表わした時間差を示すように規定してもよい。この場合、ECU1,1,…の計時部12及び中継装置2a,2b,…の計時部22における計時が同じ周波数で計数していなくともよい。即ち、通信線3aに接続されているECU1における計時部12が600MHzで計時し、中継装置2aにおける計時部22が3GHzで計時する構成としても、時間差情報をナノ秒単位に直して送受信し、制御部10又は制御部20は、各計時部12,22から取得できる時間情報と同じ単位に変換可能である。
また、実施の形態1及び2における通信線3a,3b,…はCANプロトコルに準じた通信線である構成とした。しかしながら、本発明は通信線3a,3b,…を介した通信をCANに準ずるとは限定しない。例えば、車載通信システムに含まれる通信装置に適用する場合であれば、LIN(Local Interconnect Network)、FlexRay(登録商標)等のプロトコルに基づきデータの送受信が可能な構成としてもよい。
また、実施の形態1及び2では、ECU1,1,…及び中継装置2a,2b,…は通信線3a,3b,…に夫々バス型に接続する構成とした。これにより、通信線3a、3b,…を介した通信では、同時に複数の装置がデータを送信することができず、且つ一の装置がデータの送信を開始すると他の装置は通信線3a,3b,…をモニタすることによって同時に受信し、送信開始時点と受信開始時点との時間差が無視できた。しかしながら、本発明はこれに限らず、送信開始時点と受信開始時点との時間差がゼロでない接続形態とする構成であってもよい。特定すべきデータの生成時点に対して求められる精度への影響が少ない場合は問題とならない。
なお、開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
実施の形態1における車載通信システムの構成を示す構成図である。 実施の形態1におけるECUの制御部がデータを生成し、時間差情報と共に送信する通信処理手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1におけるECUの制御部又は中継装置の制御部がデータを受信して生成時点を特定する処理の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1における中継装置の制御部がデータを転送する際の通信処理手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1におけるECU及び中継装置により送受信されたデータの生成時点が、いずれのECU又は中継装置でも正しく特定される過程を示す説明図である。 実施の形態2におけるECUの制御部がデータを生成し、時間差情報と共に送信する通信処理手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態2における中継装置の制御部がデータを転送する際の通信処理手順の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 ECU
10 制御部
12 計時部
13 通信制御部
2a,2b,… 中継装置
20 制御部
22 計時部
23 通信部
3a,3b,… 通信線

Claims (7)

  1. 計時手段と、データの送受信を行なう通信手段と、該通信手段によるデータの送信の可否を判断する送信可否判断手段とを備える通信装置において、
    データが生成された生成時点、及び、前記送信可否判断手段により可の判断がされて前記データの送信を開始する送信開始時点の間の時間差を求める手段と、
    求めた時間差を示す時間差情報を前記データに付加する手段と、
    時間差情報が付加されたデータを前記通信手段により受信した場合、受信開始時点を前記計時手段による計時に基づき特定する手段と、
    前記時間差情報及び前記受信開始時点に基づき、データの生成時点を特定する特定手段と
    を備えることを特徴とする通信装置。
  2. 前記送信可否判断手段が送信可であると判断した場合、前記計時手段によりデータの送信開始時点を取得する手段と、
    取得した送信開始時点、及び前記データの生成時点の間の時間差を求める手段と
    を備え、
    求めた時間差を示す時間差情報を、送信を開始している前記データに付加するようにしてあること
    を特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. データを送信する送信開始時点を決定する決定手段と、
    決定した送信開始時点、及び前記生成時点の間の時間差を求める手段と、
    求めた時間差を示す時間差情報を前記データに付加する手段と、
    前記決定手段が決定した送信開始時点に到達したか否かを前記計時手段による計時に基づき判断する手段と、
    前記送信開始時点に到達したと判断した場合に、前記通信手段による前記データ及び該データに付加されている時間差情報の送信を試みる手段と
    を備え、
    前記送信可否判断手段が不可と判断した場合、前記決定手段により次に送信を開始する送信開始時点を再決定し、時間差を求め直して送信を再度試みるようにしてあること
    を特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  4. 時間差情報が付加されたデータを前記通信手段により受信した場合、前記データを更に他の通信装置へ前記通信手段により転送する手段と、
    前記特定手段により特定したデータの生成時点、及びデータの転送開始時点の間の時間差を求める手段と、
    求めた時間差を示す時間差情報を、転送するデータに付加される時間差情報とする手段と
    を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の通信装置。
  5. 計時手段と、データの送受信を行なう通信手段と、該通信手段によるデータの送信の可否を判断する送信可否判断手段とを備える通信装置を複数含む通信システムにおいて、
    各通信装置は、
    データが生成された生成時点、及び、前記送信可否判断手段により可の判断がされて前記データの送信を開始する送信開始時点の間の時間差を求める手段と、
    求めた時間差を示す時間差情報を前記データに付加する手段と、
    時間差情報が付加されたデータを前記通信手段により受信した場合、受信開始時点を前記計時手段による計時に基づき特定する手段と、
    前記時間差情報及び前記受信開始時点に基づき、データの生成時点を特定する特定手段と
    を備えることを特徴とする通信システム。
  6. 計時手段と、データの送受信を行なう通信手段とを備える通信装置が、該通信手段によるデータの送信の可否を判断し、送信可と判断した場合に前記データを送信する方法において、
    前記通信装置は、
    送信可と判断した場合、データの送信を開始し、
    前記計時手段により前記データの送信開始時点を取得し、
    取得した送信開始時点、及び前記データが生成された生成時点の間の時間差を求め、
    求めた時間差を示す時間差情報を、送信を開始している前記データに付加して送信する
    ことを特徴とする通信方法。
  7. 計時手段と、データの送受信を行なう通信手段とを備える通信装置が、該通信手段によるデータの送信の可否を判断し、送信可と判断した場合に前記データを送信する方法において、
    前記通信装置は、
    データを送信する送信開始時点を決定し、
    決定した送信開始時点及び前記データが生成された生成時点の時間差を求め、
    求めた時間差を示す時間差情報を前記データに付加し、
    決定した送信開始時点に到達したか否かを判断し、
    送信開始時点に到達したと判断した場合、前記通信手段による前記データ及び該データに付加されている時点差情報の送信を試み、
    前記データの送信を不可と判断した場合、次に送信を開始する送信開始時点を再決定し、
    時間差を求め直して送信を再度試みる
    ことを特徴とする通信方法。
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