JP2010021025A - 燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】スタッキング時に燃料電池セルに押圧力が作用した際の触媒層とガス拡散層の間に生じ得る隙間を効果的に抑止でき、もって隙間の形成によって齎される、発電性能の低下やフラッディングの助成を効果的に抑止することのできる燃料電池を提供する。
【解決手段】電解質膜1と、その両側に配設された触媒層2A,2Bと、さらに該触媒層の両側に配設されたガス拡散層4A,4Bと、からなる膜電極接合体5と、該膜電極接合体5の両側に配設された面材からなるセパレータ8,8と、からなり、該セパレータ6は、ガス拡散層に対向するガス流路を画成する溝条6と、該溝条6に繋がってガス拡散層に当接する当接面7と、が連続した形状を呈している、燃料電池(燃料電池セル10)であり、この当接面7には、該当接面7の両側の溝条6,6から圧縮力が作用した際に、当接面7の幅を小さくする変位手段(突起7a)を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】電解質膜1と、その両側に配設された触媒層2A,2Bと、さらに該触媒層の両側に配設されたガス拡散層4A,4Bと、からなる膜電極接合体5と、該膜電極接合体5の両側に配設された面材からなるセパレータ8,8と、からなり、該セパレータ6は、ガス拡散層に対向するガス流路を画成する溝条6と、該溝条6に繋がってガス拡散層に当接する当接面7と、が連続した形状を呈している、燃料電池(燃料電池セル10)であり、この当接面7には、該当接面7の両側の溝条6,6から圧縮力が作用した際に、当接面7の幅を小さくする変位手段(突起7a)を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は燃料電池に係り、特に、スタッキング時に膜電極接合体を構成するガス拡散層に押圧力が作用した際にガス拡散層と電極触媒層の間に形成され得る隙間を効果的に抑止することのできる燃料電池に関するものである。
固体高分子型燃料電池の単セルは、イオン透過性の電解質膜と、該電解質膜を挟持するアノード側およびカソード側の各触媒層とからなる膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)、もしくは、該触媒層をガス拡散層(GDL)で挟持してなる膜電極接合体(MEGA:Membrane Electrode & Gas Diffusion Layer Assembly)と、該膜電極接合体に燃料ガスもしくは酸化剤ガスを提供するとともに電気化学反応によって生じた電気を集電するためのガス流路層およびセパレータを少なくとも備えている。なお、セパレータがガス流路層の作用をも兼ね備えたセル構造も従来一般に知られるところである。燃料電池スタックは、所要電力に応じてこの単セルを所定数積層することによって形成されている。
上記する燃料電池では、アノード電極に燃料ガスとして水素ガス等が提供され、カソード電極には酸化剤ガスとして酸素や空気が提供され、各電極では固有のガス流路層(セパレータに形成されたガス流路溝を含む)にて面内方向にガスが流れ、次いでガス拡散層にて拡散されたガスが電極触媒に導かれて電気化学反応がおこなわれるものである。
ガス流路となる溝条と、ガス拡散層に当接する当接面と、が交互に連続するセパレータを具備する燃料電池においては、スタック形成時に各セルに付与される押圧力により、セパレータの溝条(ガス流路)に対向するガス拡散層領域において、該ガス拡散層と触媒層との間に隙間が形成され易いことが本発明者によって特定されている。なお、たとえば、ガス流路層となる溝条(凹部)とこれに連続する当接面(凸部)を備えたセパレータを具備する燃料電池に関する従来技術として、特許文献1,2を挙げることができる。
上記するセパレータを具備する燃料電池セルの構造を図5の模式図に基づいて説明する。図5で示す燃料電池セルは、電解質膜aと、その両側にあるカソード側およびアノード側の触媒層b、bと、からMEAcが形成され、これをカソード側およびアノード側のガス拡散層d、dが挟持して膜電極接合体(MEGA)を成し、このMEGAをカソード側およびアノード側のセパレータe,eが挟持して形成されるものである。なお、セパレータeは、ガス流路を構成する溝条e1と、これに繋がってガス拡散層dと当接する当接面e2と、の連続体から構成されている。
ここで、当接面e2下のガス拡散層領域においては、付与される押圧力Pが該当接面e2を介して直接的にガス拡散層dおよびMEAcを押圧するのに対して、溝条e1下のガス拡散層dには、押圧力が直接的に作用しない。したがって、ガス拡散層dは当接面e2下の触媒層で固定され、溝条e1下では該溝条e1側へ変形し易くなってしまう。図中のラインLは、押圧力によって形成されるガス拡散層dの下端の蛇行ラインを模擬したものであり、溝条e1下では該溝条e1側に盛り上がる山Yが形成される。
上記するガス拡散層dの下端ラインにおける山Yと触媒層の間で隙間が形成されると、この隙間が触媒層とガス拡散層の間の電気抵抗増を齎すこととなり、発電性能が低下する原因となってしまう。さらには、この隙間が水溜りとなり、特にカソード側では、電気化学反応で生成された生成水がこの水溜りに収容されてフラッディングの原因となり得る。このスタッキング時の押圧力によって触媒層とガス拡散層の間に隙間が形成され、この隙間によって発電性能の低下やフラッディングが助成されるという課題は、上記特許文献1,2に開示の燃料電池によっても解決されるものではない。
本発明は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、膜電極接合体に対向してガス流路を形成する溝条と、膜電極接合体と当接する当接面と、が交互に連続する形態のセパレータを備えた燃料電池に関し、スタッキング時に燃料電池セルに押圧力が作用した際の触媒層とガス拡散層の間に生じ得る隙間を効果的に抑止でき、もって隙間の形成によって齎される、発電性能の低下やフラッディングの助成を効果的に抑止することのできる燃料電池を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明による燃料電池は、電解質膜と、その両側に配設された触媒層と、さらに該触媒層の両側に配設されたガス拡散層と、からなる膜電極接合体と、該膜電極接合体の両側に配設された面材からなるセパレータと、からなり、該セパレータは、ガス拡散層に対向するガス流路を画成する溝条と、ガス拡散層に当接する当接面と、が交互に連続した形状を呈している、燃料電池において、前記当接面には、該当接面の両側の前記溝条から圧縮力が作用した際に、当接面の幅を小さくする変位手段を備えているものである。
本発明の燃料電池は、ガス流路を形成する溝条とガス拡散層に当接する当接面が交互に連続する面状のセパレータを有するものであり、この当接面にその両側の溝条(フラットな頂面とこの頂面に連続する側面とから構成される)から圧縮力が作用した際に、当接面の幅を小さくする変位手段を備えているものである。
この圧縮力は、スタッキング時に溝条の頂面に作用する押圧力が溝条の側面を介して当接面に伝達され、該当接面にて圧縮力となって作用するものであり、任意の当接面に対してその両側の溝条の側面から圧縮力が作用した際に、当接面に設けられた変位手段によって該当接面の幅が小さくなるように構成されている。当接面の幅が小さくなる過程で、該当接面とガス拡散層の間の摩擦力によって当接面直下の領域にあるガス拡散層にもたとえばその中央側に向う圧縮力が作用することとなる。このことにより、溝条直下の領域にあるガス拡散層には、その両側の当接面直下の領域のガス拡散層から引張力が作用することになる。
この引張力により、図5のごとく溝条直下の領域で蛇行ラインLの山Yが形成され易いガス拡散層がその両側から引っ張られるために、同図のごとき蛇行ラインの形成は抑止される。したがって、この蛇行ラインによって形成されるガス拡散層と触媒層の間の隙間の形成も抑止され、この隙間に起因する電気抵抗の増加や、この隙間に生成水が滞留することによるフラッディングの発生などが効果的に抑止される。
ここで、前記変位手段の一実施の形態として、前記当接面の一部がガス拡散層と反対側に折り曲げられて形成された突起を挙げることができる。
たとえば当接面の中央位置もしくは略中央位置において、当接面からある勾配で立ち上がり、頂部で折り曲げられ、同様にある勾配で落ち込んで当接面に至るような突起を設けておく。このような突起はその内側に空間を有しており、該突起の両側から圧縮力(突起を潰そうとする力)が作用した際にその中央空間側に変形することは理解に易い。突起が圧縮力を受けてその中央空間側へ変形すると、突起を形成する側面は、当初の立ち勾配よりも立ち角度がより90度に近づくこととなり、この変形によって、当接面は突起に向かって変位しながらその全体幅を小さくすることとなる。当接面が突起に向かって変位する過程で、該当接面直下のガス拡散層には摩擦力を介してその突起下方位置(ガス拡散層の突起に対応する位置)に対して、その左右から圧縮力が作用する。この圧縮力により、溝条直下の領域のガス拡散層には引張力が作用し、上記のごとく蛇行ラインの形成が抑止されるものである。
また、前記変位手段の他の実施の形態として、前記当接面に設けられた断面欠損部を挙げることができる。
たとえば、当接面の中央位置もしくは略中央位置において、そのガス拡散層側の側面に切欠きを設けて断面欠損部とする。この断面欠損部の形状は、ガス拡散層側に開いた三角形、半円形、半楕円形などの任意形状を適用できる。
当接面の両側から圧縮力が作用すると、断面欠損部の両側に位置する当接面領域はこの断面欠損部の欠損空間に向かって変位し、該領域の一部が欠損空間に収容される。当接面直下の領域のガス拡散層においては、この当接面の変位により、摩擦力を介して、その断面欠損部に対応する位置に向かう圧縮力が作用することとなる。この圧縮力によって溝条直下の領域のガス拡散層には引張力が作用し、蛇行ラインの形成が抑止される。
また、前記溝条と前記当接面は、導電性を有した異なる剛性の素材から形成されており、前記変位手段のさらに他の実施の形態として、溝条に比して低剛性素材から形成された当接面を挙げることができる。
当接面を溝条に比して低剛性素材から形成しておくことにより、溝条から作用する圧縮力によって当接面を弾性収縮(弾性変形)させ易くなり、この弾性収縮時の摩擦力によって、当接面直下の領域のガス拡散層には、たとえばその中央位置に向かう圧縮力を作用させることができる。この圧縮力によって溝条直下の領域のガス拡散層には引張力が作用し、蛇行ラインの形成が抑止される。
ここで、導電性を有した異なる剛性の素材の組み合わせとしては、溝条をステンレス(SUS)から形成し、当接面を、チタンやアルミニウムもしくはその合金から形成してなるセパレータを挙げることができる。ここで、ステンレスのヤング率は200GPa程度、チタンのそれは110GPa程度、アルミニウムやその合金は70GPa程度であり、たとえばアルミニウム製の当接面は、ステンレス製の溝条に比して格段に変形性能が高いものとなる。
また、前記溝条の側面に関して言えば、ガス拡散層側に向かってガス流路幅が広がるようなテーパー面となっているのが好ましい。
溝条を形成する側面がガス拡散層側に向かってガス流路幅が広がるようなテーパー面を成していることで、溝条の頂面に作用する押圧力をこのテーパー状の側面を介して当接面に伝達し易くでき(頂面に作用した押圧力の当接面への力の流れがスムーズとなる)、当接面に対して、より効果的に圧縮力を付与することができる。
以上の説明から理解できるように、本発明の燃料電池によれば、溝条と当接面が交互に連続するセパレータを有する燃料電池において、この当接面に適宜の変位手段を設けることにより、スタッキング時に燃料電池セルに押圧力が作用した際の触媒層とガス拡散層の間に生じ得る隙間を効果的に抑止でき、もって隙間の形成によって齎される、発電性能の低下やフラッディングの助成を効果的に抑止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の燃料電池を構成する燃料電池セルの一実施の形態の縦断面図である。図1に示す燃料電池セル10は、イオン交換膜である電解質膜1とカソード側およびアノード側の触媒層2A,2Bとから形成されるMEA3と、該MEA3とこれを挟持するカソード側、アノード側のガス拡散層4A,4Bとから形成される膜電極接合体5(MEGA)と、膜電極接合体5を挟持するカソード側およびアノード側のセパレータ8,8と、からなり、その周縁に不図示の樹脂製のガスケットが一体に形成されて構成される。
MEA3を構成する電解質膜1は、スルホン酸基やカルボニル基を持つフッ素系イオン交換膜、置換フェニレンオキサイドやスルホン化ポリアリールエーテルケトン、スルホン化ポリアリールエーテルスルホン、スルホン化フェニレンスルファイドなどの非フッ素系のポリマーなどからなり、触媒層2A,2Bは、白金やその合金からなる触媒をカーボン等に担持させた多孔質素材からなる。また、ガス拡散層4A,4Bは、カーボンペーパーやカーボンクロスなどのガス透過性の素材から形成され、適宜の撥水処理がおこなわれている。
セパレータ8は、ガス不透過性の緻密なカーボン材や緻密黒鉛材などからなる面材から形成されるものであり、図示のごとく、ガス流路を画成する直線状もしくは蛇行状の溝条6と、この溝条6に連続してガス拡散層4A,4Bに当接する当接面7と、が交互に連続した形状を呈している。なお、セパレータ8に形成された当接面7のガス流路層4A,4Bとは反対側に画成される溝条は、冷却水用流路に供される。
実際の燃料電池は、所望する発電量に応じて燃料電池セル10が所定段積層されて燃料電池スタックが形成されるものである。さらに、この燃料電池スタックは、最外側にエンドプレート、テンションプレート等を備え、両端のテンションプレート間に押圧力(圧縮力)が加えられて定寸構造の燃料電池スタックが形成される。
電気自動車等に車載される燃料電池システムは、この燃料電池と、水素ガスや空気を収容する各種タンク、これらのガスを燃料電池に提供するためのブロア、燃料電池を冷却するためのラジエータ、燃料電池で生成された電力を蓄電するバッテリ、この電力で駆動する駆動モータ等から大略構成される。
図1で示すセパレータ8は、ガス流路を画成する溝条6がフラットな頂面61と、これに連続して、ガス拡散層4A、4B側に向かってガス流路幅が広くなるように傾斜したテーパー状の側面62,62と、から構成されており、この側面62と当接面7が連続するものである。
この当接面7には、その中央位置に、ガス拡散層4A,4Bとは反対側に突出する突起7aが設けられている。これは、燃料電池セル10にスタッキング時の押圧力が作用した際に当接面7をその突起7aに向かって変形させ、当接面7の幅を小さくする変位手段となるものである。
次に、図2を参照して、燃料電池セル10にスタッキング時の押圧力が作用した際に生じる力とこの力によってセパレータが変位するメカニズムを説明する。なお、カソード側のセパレータ8、ガス拡散層4Aを取上げて説明するが、これはアノード側にも同様に妥当するものである。
図2aは、燃料電池セル10に対し、スタッキング時に押圧力が作用した際のセパレータ8、ガス拡散層4A、触媒層2Aの一部を拡大した図であり、図2bは、押圧力が作用した際に生じる力と変形を模擬した図である。
スタッキング時の押圧力Pは、セパレータの溝条6の頂面61や当接面7に作用する。
溝条6の頂面61に作用した押圧力Pは、ガス拡散層4Aに向かってテーパー状を成す側面62を介して軸力となり、当接面7に作用する。
任意の当接面7には、その両側の溝条6,6の側面62,62から軸力が伝達され、この軸力は当接面7の中央に位置する突起7aに向う圧縮力Q,Qとなって該当接面7に作用する。
なお、便宜的に、ガス拡散層4Aのうち、当接面直下の領域をA1、溝条直下の領域をA2とエリア分けする。
当接面7に突起7aに向う圧縮力Q,Qが作用すると、突起7aは、その立ち勾配をより90度に近づけるようにして変形し、ガス拡散層4Aと反対側(図2bでは上方)にδだけ変位する。
この変位により、当接面7は全体の幅が狭められ、ガス拡散層4Aの当接面直下の領域A1は、当接面7の変位に応じて摩擦力を介してその中央側に圧縮力を受けることとなる。
当接面直下の領域A1が圧縮力を受けると、ガス拡散層4Aの溝条直下の領域A2は、その両側の当接面直下の領域A1から引張力T,Tを受けることとなる。
ガス拡散層4Aの溝条直下の領域A2がその両側から引張力T,Tを受けることにより、この領域において、その下面と触媒層2Aの間に生じ得る蛇行ライン(図5参照)が形成され難くなり、蛇行ラインの山と触媒層2Aの間で生じ得る隙間も形成され難くなる。
すなわち、当接面7に突起7aを設けただけの極めて簡易な構造変更により、上記する隙間の発生を効果的に抑止でき、該隙間による電気抵抗増やフラッディングの助成が効果的に抑止される。
図3は、本発明の燃料電池を構成する燃料電池セルの他の実施の形態の縦断面図である。
この燃料電池セル10Aは、これを構成するセパレータ8Aの当接面7Aの中央位置に、断面欠損部7Aaを備えたものである。
詳細な力や変位のメカニズムの図示は省略するが、この断面欠損部7Aaを設けたことによっても、当接面7Aの両側から作用する圧縮力によって該当接面7Aが断面欠損部7Aaに向かって変形することができ、この変形によって摩擦力を介してガス拡散層4Aの当接面直下の領域に圧縮力を作用させることができ、これに起因して、ガス拡散層4Aの溝条直下の領域に引張力を作用させることができる。
図4は、本発明の燃料電池を構成する燃料電池セルのさらに他の実施の形態の縦断面図である。
この燃料電池セル10Bは、溝条6と当接面7Bを剛性の異なる別素材から一体に形成してセパレータ8Bとしたものである。
ここで、当接面7Bは、スタッキング時の押圧力によって生じた圧縮力が作用した際の変形を促進させるべく、溝条6に比して低剛性素材(低いヤング率の素材)から形成する。たとえば、溝条6をステンレス(SUS)から形成し、当接面7Bをチタンや、アルミニウムもしくはその合金から形成することができる。ここで、ステンレスのヤング率は200GPa程度、チタンのそれは110GPa程度、アルミニウムやその合金は70GPa程度である。
当接面7Bを相対的に低剛性の素材から形成することによっても、当接面7Bの両側から作用する圧縮力によって該当接面7Bがその中央位置に向かって変形(弾性変形)することができ、この弾性変形によって摩擦力を介してガス拡散層4Aの当接面直下の領域に圧縮力を作用させ、ガス拡散層4Aの溝条直下の領域に引張力を作用させることができる。
上記する本発明の燃料電池セル10,10A,10Bによれば、適宜の変位手段が設けられたセパレータ8,8A,8Bをそれらの構成部材とすることにより、スタッキング時の押圧力が作用した際に、触媒層との界面においてガス拡散層が蛇行するのを効果的に抑止することが可能となり、この蛇行によってできる隙間によって齎される電気抵抗増や水溜りによるフラッディングの助成といった問題を効果的に解消することができる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…電解質膜、2A,2B…触媒層、3…MEA、4A,4B…ガス拡散層(GDL)、5…膜電極接合体(MEGA)、6…溝条、61…頂面、62…側面、7,7A,7B…当接面、7a…突起、7Aa…断面欠損部、8,8A,8B…セパレータ、10,10A,10B…燃料電池セル、A1…当接面直下の領域、A2…溝条直下の領域、P…押圧力、Q…圧縮力、T…引張力
Claims (5)
- 電解質膜と、その両側に配設された触媒層と、さらに該触媒層の両側に配設されたガス拡散層と、からなる膜電極接合体と、該膜電極接合体の両側に配設された面材からなるセパレータと、からなり、該セパレータは、ガス拡散層に対向するガス流路を画成する溝条と、ガス拡散層に当接する当接面と、が交互に連続した形状を呈している、燃料電池において、
前記当接面には、該当接面の両側の前記溝条から圧縮力が作用した際に、当接面の幅を小さくする変位手段を備えている、燃料電池。 - 前記変位手段は、前記当接面の一部がガス拡散層と反対側に折り曲げられて形成された突起である、請求項1に記載の燃料電池。
- 前記変位手段は、前記当接面に設けられた断面欠損部である、請求項1に記載の燃料電池。
- 前記溝条と前記当接面は、導電性を有した異なる剛性の素材から形成されており、
前記変位手段は、溝条に比して低剛性素材から形成された当接面である、請求項1に記載の燃料電池。 - 前記当接面に繋がる溝条の側面が、ガス拡散層側に向かってガス流路幅が広がるようなテーパー面となっている、請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池。
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