JP2010016232A - 半導体素子および半導体発光素子 - Google Patents

半導体素子および半導体発光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】キャリア濃度を高くすることが可能であり、かつ電気抵抗を低くすることの可能な半導体発光素子を提供する。
【解決手段】n型クラッド層12は第1半導体層12Aと第2半導体層12Bとを交互に積層してなる超格子層となっている。第1半導体層12Aは、Teを含まないSe混晶を主に含んでおり、例えばBex1Mgx2Znx3Se混晶(0≦x1≦1,0≦x2≦1,0≦x3≦1,x1+x2+x3=1)を含んで構成されている。第2半導体層12Bは、Te混晶を主に含んでおり、例えばBex4Mgx5Znx6Te混晶(0≦x4≦1,0≦x5≦1,0≦x6≦1,x4+x5+x6=1)を含んで構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、超格子層を備えた半導体素子および半導体発光素子に関する。
半導体レーザ(Laser Diode ;LD)は、固体レーザやガスレーザに比べて小型かつ堅牢で高効率であり、通信、記録、加工、医療などのさまざまな産業分野で応用されている。また、RGB3原色の可視光レーザを光源として用いることによりディスプレイを実現することが可能であることから、ディスプレイは半導体レーザの将来の応用分野として期待されている。RGB3原色の可視光レーザとしては、AlGaInP系材料を用いた高出力の赤色半導体レーザがすでに実現されている。また、青色レーザには、GaInNなどの窒化物系材料を用いることで高出力な半導体レーザが実現可能と考えられている。しかし、緑色の半導体レーザは、未だ実現されていない。
半導体レーザでは、活性層の材料のバンドギャップにおいて電子と正孔が再結合するときに放出される光を半導体内で共振させてレーザ光として取り出す。そのため、半導体レーザの波長は、活性層の材料で一意的に決定される。緑色帯(波長500nm〜600nm)の発光が得られる材料としては、InGaNなどの窒化物系III−V族化合物半導体とZnSeなどのII−VI族化合物半導体がある。
前者では、緑色の発光ダイオード(Light Emitting Diode; LED)がすでに実用化されていが、緑色の半導体レーザは実用化されていない。InGaNではIn混晶比20%程度で緑色の発光が得られるが、このとき結晶内には歪が発生し、これに起因して結晶性の低下や内部電界による発光効率の低下が生じる。近年、非極性面基板を用いて内部電界の発生を防ぐことによって緑色の半導体レーザを実現する試みが盛んであるが、緑色の半導体レーザは未だ実現されていない。
後者では、レーザ発振の報告があるが、実用レベルの緑色の半導体レーザは実現されていない。例えば、E.Katoらによって、GaAs基板上にII−VI族化合物半導体を積層することにより形成された500nm付近の青緑色LDにおいて、1mWで約400時間の室温連続発振を達成したことが報告されている(非特許文献1)が、この材料系では400時間以上の寿命を得ることができていない。その理由は、結晶欠陥が発生し移動しやすいという、材料の物理的な性質に起因していると考えられている。
ところで、上記の波長領域の発光素子の材料として、Beを含むII−VI族化合物半導体を用いることが検討されている。たとえば、非特許文献2では、BeZnSeTeを活性層に使ったLEDで、5,000時間を超える素子寿命を達成したことが報告されている。Beを含むことによって結晶の共有結合性が高くなるので、II−VI族化合物半導体ではあるが、結晶が硬くなり欠陥生成も抑制されると考えられる。
さらに、特許文献1では、Beを含むII−VI族化合物半導体を用いた上で、活性層とガイド層をタイプI接合する方策について提案されている。図4は、特許文献1に記載の半導体レーザの断面構成の一例を表したものである。図5は、図4の半導体レーザのバンドラインナップを模式的に示したものである。この半導体レーザでは、InP基板110上に、バッファ層111、n型クラッド層112、n型グレーデッド層113、ガイド層114、活性層115、ガイド層116、p型クラッド層117およびコンタクト層118が積層されている。コンタクト層118上にはストライプ状の開口を有する絶縁層121が形成されており、その絶縁層121上には、絶縁層121の開口を介してコンタクト層118と接するp側電極122が形成されている。また、InP基板110の裏面には、n側電極123が形成されている。
この半導体レーザでは、活性層115として、緑色で発光し、かつInPに格子整合するBe0.13Zn0.87Se0.40Te0.60が用いられている。また、図5に示したように、ガイド層114として、Be0.13Zn0.87Se0.40Te0.60層114AおよびMgSe層114Bを交互に積層してなる超格子が用いられ、同様に、ガイド層116として、Be0.13Zn0.87Se0.40Te0.60層116AおよびMgSe層116Bを交互に積層してなる超格子が用いられている。また、n型クラッド層112として、Zn0.48Cd0.52Se層112AおよびMgSe層112Bを交互に積層してなる超格子が用いられ、同様に、n型グレーデッド層113として、Zn0.48Cd0.52Se層113AおよびMgSe層113Bを交互に積層してなる超格子が用いられている。また、p型クラッド層117として、Be0.48Zn0.52Te層117AおよびMgSe層117Bを交互に積層してなる超格子が用いられている。これにより、活性層115とガイド層114,116をタイプI接合させることができる。
E.Kato et al. "Significant progress in II-VI blue-green laser diode lifetime" Electronics Letters 5th February 1998 Vol.34 No.3 p.282-284 I.Nomura et al. "Long life operations over 5000 hours of BeZnSeTe/MgZnCdSe visible light emitting diodes on InP substrates" phys.stat.sol(b) 243, No.4(2006) p.924-928 T.Maruyama et al. "Compensation centers in ZnSeTe" Journal ofApplied Physics, Vol.86, No.11, 5993-5999(1999) 特開2007−251092号公報
しかし、XPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy)測定による価電子帯バンド不連続量評価と、PL(Photoluminescence)測定によるバンドギャップエネルギー評価とを行った結果、n型グレーデッド層113の伝導帯下端が、活性層115の伝導帯下端よりも低く、n型グレーデッド層113と活性層115とがタイプII接合していることが最近の研究から明らかになった。
タイプII接合界面での発光(タイプII発光)は空間的に分離した電子と正孔との再結合発光であり、タイプII発光の発光効率はタイプI発光の発光効率と比べて著しく低い。また、光が生成される位置が活性層115の中心位置ではないので、活性層115への光閉じ込めが不十分となり、レーザ発振を得ることができない。
そこで、それらの欠点を克服するために、例えば、図6、図7に示したように、n型グレーデッド層113をなくし、さらにn型クラッド層112としてMg0.60Zn0.40Se0.85Te0.15を用いることが考えられる。
以下、Mg0.60Zn0.40Se0.85Te0.15が活性層115またはガイド層114とはタイプI接合するか否かについて検証を行った。まず、MgZn1−xSeTe1−y単層をInP基板上に結晶成長し、その組成と光学特性を評価した。EDX(Energy Dispersive Spectroscopy)測定の結果、xは0.59、yは0.83となり、XRD(X-ray Diffraction)測定の結果、InPに対する格子不整合は0.4%であった。さらに、反射率分散測定を行った結果、バンドギャップは2.99eVであった。理論計算では、x=0.60、y=0.85でMgZn1−xSeTe1−yはInPとほぼ格子整合し、MgZn1−xSeTe1−yのバンドギャップが3.0eVとなることがわかっている。従って、作製したMgZn1−xSeTe1−y単層の組成、格子定数およびバンドギャップは、理論値とほぼ一致した。
次に、作製したMgZn1−xSeTe1−y単層に対してXPS評価を行ったところ、MgSeのVBM(Valence Band Maximum)をゼロとした場合に、VBMが0.79eVとなった。ここで、活性層115やガイド層114の超格子の井戸層に用いられるBe0.13Zn0.87Se0.40Te0.60では、バンドギャップが2.33、VBMが1.14である。これにより、作製したMgZn1−xSeTe1−y単層とBe0.13Zn0.87Se0.40Te0.60との伝導帯下端の不連続量ΔEcは0.31eVとなり、作製したMgZn1−xSeTe1−y単層とBe0.13Zn0.87Se0.40Te0.60との価電子帯下端の不連続量ΔEvが0.35eVとなる。従って、作製したMgZn1−xSeTe1−y単層と活性層115またはガイド層114とはタイプI接合することがわかった。
しかし、MgZnSeTe:Clでは、キャリア濃度が1×1017cm−3以下であり、電気抵抗が従来からn型クラッド層の材料として用いられてきたMgSe/ZnCdSe超格子の電気抵抗と比べて1桁以上高いという結果が得られた。非特許文献3によれば、ZeSeTe:Clでは、Clから生成される電子が格子間中心に存在するTeによって補償されることが示されており、MgZnSeTe:Clのキャリア濃度が低い原因も格子間中心に存在するTeが電子を補償していることが予想される。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、キャリア濃度を高くすることが可能であり、かつ電気抵抗を低くすることの可能な半導体素子および半導体発光素子を提供することにある。
本発明の半導体素子は、半導体基板上に、第1半導体層および第2半導体層を交互に積層してなる超格子層を備えたものである。第1半導体層および第2半導体層のいずれか一方だけが、キャリアを補償する母体原子を含んでいる。
本発明の半導体発光素子は、半導体基板上に、n型クラッド層、活性層およびp型クラッド層をこの順に含む積層構造を備えたものである。n型クラッド層およびp型クラッド層の少なくとも一方は、第1半導体層および第2半導体層を交互に積層してなる超格子層を有しており、第1半導体層および第2半導体層のいずれか一方だけが、キャリアを補償する母体原子を含んでいる。
本発明の半導体素子および半導体発光素子では、第1半導体層および第2半導体層のいずれか一方にだけ、キャリアを補償する母体原子が含まれている。これにより、製造過程において、第1半導体層および第2半導体層のうち、少なくとも母体原子を含まない方の半導体層(非含有層)にドーパントをドーピングすることにより、少なくとも上記非含有層において、ドーパントが上記母体原子によって補償される虞をなくすることができる。ここで、補償とは、例えば、上記母体原子が格子間中心に存在している場合に、その母体原子の周囲にキャリアを捕捉することを指している。
本発明の半導体素子および半導体発光素子によれば、第1半導体層および第2半導体層のいずれか一方にだけ、キャリアを補償する母体原子が含まれるようにしたので、少なくとも、上記非含有層において、ドーパントが上記母体原子によって補償される虞をなくすることができる。これにより、超格子層全体においてドーパントが上記母体原子によって補償されている場合と比べて、超格子層全体のキャリア濃度を高くすることができるので、超格子層全体の電気抵抗を低くすることが可能である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る半導体レーザ1の断面構成を表すものである。図2は、図1の半導体レーザ1のn型クラッド層12(後述)の断面構成を表すものである。図3は、図1の半導体レーザ1の各層のバンド構造の一例を模式的に表すものである。この半導体レーザ1は、エピタキシャル成長法、例えば、分子線エピタキシー(MBE)法や、有機金属化学気相成長(MOCVD,MOVPE)法により形成されたものであり、基板の結晶と特定の結晶学的方位関係を保ちつつ結晶膜を堆積成長させたものである。
半導体レーザ1は、基板10の一面側に、バッファ層11、n型クラッド層12、ガイド層13、活性層14、ガイド層15、p型クラッド層16およびコンタクト層17をこの順に積層して構成された積層構造20を備えている。
基板10は、例えばn型InP基板である。バッファ層11は、n型クラッド層12からコンタクト層17までの各半導体層の結晶成長性を良くするために基板10の表面に形成されたものである。バッファ層11は、例えば、基板10がInP基板である場合には、Siドープのn型InGaAs層およびClドープのn型ZnCdSe層を基板10側から順に積層して構成されている。
n型クラッド層12は、バンドギャップがガイド層13および活性層14のバンドギャップよりも大きく、かつ屈折率がガイド層13および活性層14の屈折率よりも小さく、さらに、伝導帯下端または伝導帯第一サブバンド下端がガイド層13および活性層14の伝導帯下端または伝導帯第一サブバンド下端よりも高いII−VI族化合物半導体により構成されている。
このn型クラッド層12は、例えば、図2に示したように、第1半導体層12Aと第2半導体層12Bとを交互に積層してなる超格子層となっている。ここで、第1半導体層12Aは、Teを含まないSe混晶を主に含んでおり、例えば、MgZnSe混晶、ZnSe混晶、MgSe混晶、BeMgSe混晶、BeSe混晶、BeZnSe混晶またはBeMgZnSe混晶などのBex1Mgx2Znx3Se混晶(0≦x1≦1,0≦x2≦1,0≦x3≦1,x1+x2+x3=1)を含んで構成されている。一方、第2半導体層12Bは、Te混晶を主に含んでおり、例えば、MgZnTe混晶、ZnTe混晶、MgTe混晶、BeMgTe混晶、BeTe混晶、BeZnTe混晶またはBeMgZnTe混晶などのBex4Mgx5Znx6Te混晶(0≦x4≦1,0≦x5≦1,0≦x6≦1,x4+x5+x6=1)を含んで構成されている。なお、第2半導体層12BのTe混晶には、Seが含まれていても構わない。
第1半導体層12Aおよび第2半導体層12Bのそれぞれの層厚は、例えば、1ML(ML:モノレイヤー、1ML≒0.3nm)以上10ML以下となっており、第1半導体層12Aおよび第2半導体層12Bのそれぞれの材料(組成比)および各層厚の比によってn型クラッド層12の実効的なバンドギャップを変える(制御する)ことが可能となっている。第1半導体層12Aおよび第2半導体層12Bの厚さの比(第1半導体層12Aの厚さ/第2半導体層12Bの厚さ)は、バンドギャップがガイド層13および活性層14のバンドギャップよりも大きくなる範囲内の値となっている。例えば、第1半導体層12AがMg0.6Zn0.4Se混晶からなり、第2半導体層12BがMg0.6Zn0.4Te混晶からなる場合には、0.85/0.15となっている。
ここで、Mg0.6Zn0.4Te混晶ではInPとの格子不整合が6.8%と大きいので、第2半導体層12BとしてMg0.6Zn0.4Te混晶を用いた場合には、コヒーレント成長を保つために第2半導体層12Bの厚さを1nm以下とすることが望ましい。従って、第1半導体層12AとしてMg0.6Zn0.4Se混晶を用い、かつ第2半導体層12BとしてMg0.6Zn0.4Te混晶を用いた場合には、第1半導体層12Aおよび第2半導体層12Bの厚さの比(第1半導体層12Aの厚さ/第2半導体層12Bの厚さ)を8.5ML/1.5MLとすることが望ましい。これにより、n型クラッド層12をガイド層13や活性層14とタイプI接合することができ、しかも結晶欠陥の発生を抑えることができる。なお、超格子の一方の層厚が1ML程度となっている場合には、超格子は擬似混晶化されている可能性が高い。このことから、Mg0.6Zn0.4Se(8.5ML)/Mg0.6Zn0.4Te(1.5ML)超格子のバンドギャップやVBMは、Mg0.60Zn0.40Se0.85Te0.15混晶のバンドギャップやVBMと同等であると考えられる。
第1半導体層12Aおよび第2半導体層12Bのうち、少なくともTeを含まない方の半導体層(第1半導体層12A)には、ドーパントとしてn型不純物が少なくとも1種類ドープされている。n型不純物としては、例えば、Cl、Ga、Alなどが挙げられる。
ガイド層13は、バンドギャップが活性層14のバンドギャップよりも大きく、かつ屈折率が活性層14の屈折率よりも小さく、さらに、伝導帯下端または伝導帯第一サブバンド下端が活性層14の伝導帯下端または伝導帯第一サブバンド下端よりも高いII−VI族化合物半導体層となっている。
このガイド層13は、例えば、図3に示したように、井戸層13Aと障壁層13Bとを交互に積層してなる超格子層となっている。ここで、井戸層13Aは、例えば、活性層14と同一組成の半導体層となっており、例えば、主としてZnSeTe混晶またはBeZnSeTe混晶を含んでいる。一方、障壁層13Bは、例えば、主としてMgSeを含んでいる。また、井戸層13Aおよび障壁層13Bのそれぞれの層厚は、例えば、1ML以上10ML以下となっており、井戸層13Aおよび障壁層13Bのそれぞれの材料(組成比)および各層厚の比によってガイド層13の実効的なバンドギャップを変える(制御する)ことが可能となっている。井戸層13Aおよび障壁層13Bの厚さの比(障壁層13Bの厚さ/井戸層13Aの厚さ)は、バンドギャップが活性層14のバンドギャップよりも大きくなる範囲内の値となっており、例えば、井戸層13AがBe0.13Zn0.87Se0.40Te0.60混晶からなり、障壁層13BがMgSe混晶からなる場合には、2ML/8MLとなっている。
なお、ガイド層13は、上記した井戸層13Aおよび障壁層13Bの他に、更に何らかの層を含んでいてもよい。また、ガイド層13は、単層構造であってもよく、例えば、主としてMgZnSeTe混晶またはMgBeZnSeTe混晶を含む単層構造となっていてもよい。
また、ガイド層13が上記したような積層構造となっている場合には、その積層構造に含まれる全ての層(例えば、井戸層13A、障壁層13B、またはその他の何らかの層)がアンドープとなっていることが好ましい。なお、本明細書において「アンドープ」とは、対象となる半導体層を製造する際に不純物の原料を供給していないことを意味するものであり、対象となる半導体層に不純物が全く含まれていない場合や、他の半導体層などから拡散してきた不純物がわずかに含まれている場合も含まれる概念である。また、ガイド層13が上記したような単層構造となっている場合には、層全体がアンドープとなっていることが好ましい。
活性層14は、所望の発光波長(例えば緑色帯)に対応したバンドギャップを有するII−VI族化合物半導体層となっている。この活性層14は、例えば、ZnSeTe混晶またはBeZnSeTe混晶を含んで構成されており、例えば、緑色帯の波長で発光し、かつInPと格子整合するBe0.13Zn0.87Se0.40Te0.60混晶により構成されている。なお、活性層14がZnSeTe混晶またはBeZnSeTe混晶を含む量子井戸構造となっていてもよい。また、活性層14の層全体がアンドープとなっていることが好ましい。
ガイド層15は、バンドギャップが活性層14のバンドギャップよりも大きく、かつ屈折率が活性層14の屈折率よりも小さく、さらに、価電子帯上端または価電子帯第一サブバンド上端が活性層14の価電子帯上端または価電子帯第一サブバンド上端よりも低いII−VI族化合物半導体層となっている。
このガイド層15は、例えば、図3に示したように、井戸層15Aと障壁層15Bとを交互に積層してなる超格子層となっている。ここで、井戸層15Aは、例えば、活性層14と同一組成の半導体層となっており、例えば、主としてZnSeTe混晶またはBeZnSeTe混晶を含んでいる。一方、障壁層15Bは、例えば、主としてMgSe混晶を含んでいる。また、井戸層15Aおよび障壁層15Bのそれぞれの層厚は、例えば、1ML以上10ML以下となっており、井戸層15Aおよび障壁層15Bのそれぞれの材料(組成比)および各層厚の比によってガイド層15の実効的なバンドギャップを変える(制御する)ことが可能となっている。井戸層15Aおよび障壁層15Bの厚さの比(障壁層15Bの厚さ/井戸層15Aの厚さ)は、バンドギャップが活性層14のバンドギャップよりも大きくなる範囲内の値となっており、例えば、井戸層15AがBe0.13Zn0.87Se0.40Te0.60混晶からなり、障壁層15BがMgSe混晶からなる場合には、2ML/8MLとなっている。
なお、ガイド層15は、上記した井戸層15Aおよび障壁層15Bの他に、更に何らかの層を含んでいてもよい。また、ガイド層15は、単層構造であってもよく、例えば、主としてMgZnSeTe混晶またはMgBeZnSeTe混晶を含む単層構造となっていてもよい。
また、ガイド層15が上記したような積層構造となっている場合には、その積層構造に含まれる全ての層(例えば、井戸層15A、障壁層15B、またはその他の何らかの層)がアンドープとなっていることが好ましい。また、ガイド層15が上記したような単層構造となっている場合には、層全体がアンドープとなっていることが好ましい。
p型クラッド層16は、バンドギャップが活性層14およびガイド層15のバンドギャップよりも大きく、かつ屈折率が活性層14およびガイド層15の屈折率よりも小さいII−VI族化合物半導体となっている。
このp型クラッド層16は、例えば、図3に示したように、井戸層16Aと障壁層16Bとを交互に積層してなる超格子構造となっている。ここで、井戸層16Aは、例えば、主としてBeZnTe混晶を含んでおり、障壁層16Bは、例えば、主としてMgSe混晶を含んでいる。また、井戸層16Aおよび障壁層16Bのそれぞれの層厚は、例えば、1ML以上10ML以下となっており、井戸層16Aおよび障壁層16Bのそれぞれの材料(組成比)および各層厚の比によってp型クラッド層16の実効的なバンドギャップを変える(制御する)ことが可能となっている。井戸層16Aおよび障壁層16Bの厚さの比(障壁層16Bの厚さ/井戸層16Aの厚さ)は、バンドギャップが活性層15およびガイド層15のバンドギャップよりも大きくなる範囲内の値となっており、例えば、井戸層16AがBe0.48Zn0.52Te混晶からなり、障壁層16BがMgSe混晶からなる場合には、4ML/6MLとなっている。
なお、p型クラッド層16は、上記した井戸層16Aおよび障壁層16Bの他に、更に何らかの層を含んでいてもよい。また、p型クラッド層16は、単層構造であってもよく、例えば、主としてMgBeZnSeTe混晶を含む単層構造となっていてもよい。
また、p型クラッド層16が上記したような積層構造となっている場合には、その積層構造に含まれる所定の層(例えば、井戸層16A、障壁層16B、またはその他の何らかの層)にp型不純物が少なくとも1種類ドープされているか、または積層構造に含まれる所定の層以外の層よりも多くドープされていてもよい。また、p型クラッド層16が上記したような単層構造となっている場合には、p型不純物が少なくとも1種類、層全体に均一にドープされていてよいし、層内で濃度分布が生じるように不均一にドープされていてもよい。p型不純物としては、例えば、N、P、O、As、Sb、Li、NaまたはKなどが挙げられる。
コンタクト層17は、例えば、p型ZnTeにより構成されている。
また、この半導体レーザ1には、積層構造20の上面にストライプ状の開口を有する絶縁層21が形成されており、さらに、その開口を含む絶縁層21の表面全体にp側電極22が形成されている。また、基板10の裏面には、n側電極23が形成されている。p側電極22は、例えば、パラジウム(Pd),白金(Pt)および金(Au)をコンタクト層17上にこの順に積層したものであり、コンタクト層17と電気的に接続されている。また、n側電極23は、例えば、例えば金(Au)とゲルマニウム(Ge)との合金,ニッケル(Ni)および金(Au)とをこの順に積層した構造を有しており、基板10と電気的に接続されている。このn側電極23は、半導体レーザ1を支持するためのサブマウント(図示せず)の表面に固定されており、さらに、サブマウントを介してヒートシンク(図示せず)の表面に固定されている。
ところで、上記したn型クラッド層12、ガイド層13、活性層14、ガイド層15およびp型クラッド層16は、基板10と格子整合していることが好ましい。ここで、基板10がInP基板となっている場合には、他の層はInPと格子整合する組成比の材料により構成されていることが好ましい。II−VI族化合物半導体のうちInPと格子整合するものとしては、例えば、以下に示した表1の材料が挙げられる。ただし、超格子構造となっている場合には、超格子を構成する各層に格子不整があっても超格子全体として格子不整がゼロ(ネットゼロ歪)となっていればよい。さらに、発光強度の劣化の少ない範囲内で各層が基板10と格子不整合していてもよく、例えば、活性層14については、当該活性層14の基板10との格子不整合率が1%以下となるような組成比となっていてもよい。
Figure 2010016232
なお、表1に示した4元混晶(BeZnSeTe)のBe組成比をInPと格子整合条件下で0〜0.3まで変えることができるので、表1に示した4元混晶(BeZnSeTe)のバンドギャップを、2.07eV〜2.65eVの範囲内の値とすることが可能である。例えば、BeZnSeTeのBe組成比を0.13とし、Se組成比を0.40とすることにより、BeZnSeTeのバンドギャップを、緑色帯の波長に対応するバンドギャップ(2.33eV)とすることができる。
また、表1に示した各超格子層では、各層の組成比および層厚を適宜調整することにより、各超格子層のバンドギャップおよびVBMを、タイプI接合するような範囲内の値とすることが可能である。例えば、ガイド層13をMgSe(2ML)/Be0.13Zn0.87Se0.40Te0.60(8ML)超格子とし、n型クラッド層12をMg0.6Zn0.4Se(8.5ML)/Mg0.6Zn0.4Te(1.5ML)超格子とすることにより、ガイド層13の伝導帯下端とn型クラッド層12の伝導帯下端との不連続量ΔEcを0.31eVとすることが可能である(図3参照)。このとき、図3に示したように、ガイド層13の価電子帯上端とn型クラッド層12の価電子帯上端との不連続量ΔEvが0.35eVとなり、n型クラッド層12の価電子帯上端は、ガイド層13の価電子帯上端よりも低くなっている。従って、この場合には、十分な正孔の閉じ込めが得られている。
なお、n型クラッド層12として、上記した超格子の代わりに、Mg0.64Zn0.36Se(4ML)/ZnTe(1ML)超格子を用いることによっても、ガイド層13とn型クラッド層12とをタイプI接合することが可能である。
本実施の形態の積層構造20は、例えば以下のようにして形成することが可能である。基板10としてInPを使い、分子線エピタキシー(MBE)で積層構造20を成長させる。
まず、基板10としてn型InP基板を用意し、この基板10をMBEチャンバー(図示せず)内に載置する。続いて、熱処理により基板10の表面酸化物を除去する。これにより、基板10は表面再配列され、エピタキシャル成長に適した状態となる。
次に、SiドープIn0.53Ga0.47As層を約100nm、さらにClドープZn0.48Cd0.52Se層を約100nm成長させることによりバッファ層11を形成する。ここでの組成比はInP基板に格子整合する条件から決まる。なお、以下に記載の組成比についても同様である。
次に、ClドープMg0.6Zn0.4Se混晶層(約8.5ML)とアンドープMg0.6Zn0.4Te層(約1.5ML)を交互に積層して超格子構造を約600nm成長させることにより下部クラッド層12を形成する。
次に、アンドープMgSe混晶層(約2ML)とアンドープBe0.13Zn0.87Se0.40Te0.60混晶層(約8ML)を交互に積層して超格子構造を約50nm成長させることによりガイド層13を形成する。次に、アンドープBe0.13Zn0.87Se0.40Te0.60混晶層を約10nm成長させることにより活性層15を形成する。次に、アンドープMgSe混晶層(約2ML)とアンドープBe0.13Zn0.87Se0.40Te0.60混晶層(約8ML)を交互に積層して超格子構造を約50nm成長させることによりガイド層15を形成する。次に、アンドープMgSe混晶層(約4ML)とNドープBe0.48Zn0.52Te混晶層(約6ML)を交互に積層して超格子構造を約600nm成長させることによりp型クラッド層16を形成する。最後に、NドープZnTeを約5nm成長させることによりコンタクト層17を形成する。このようにして、本実施の形態の積層構造20は形成される。
本実施の形態の半導体レーザ1では、上部電極22と下部電極23との間に所定の電圧が印加されると、活性層15に電流が注入され、電子−正孔再結合によって発光が生じ、端面(図示せず)から例えば青紫色から橙色(480nm〜600nm)の範囲内の波長のレーザ光が積層面内方向に向けて射出される。
次に、本実施の形態の半導体レーザ1の効果について、比較例と対比しつつ説明する。
図4は、比較例1に係る半導体レーザの断面構成を表すものである。図5は、図4の半導体レーザのバンドラインナップの一例を模式的に表すものである。この半導体レーザでは、InP基板110上に、バッファ層111、n型クラッド層112、n型グレーデッド層113、ガイド層114、活性層115、ガイド層116、p型クラッド層117およびコンタクト層118が積層されている。コンタクト層118上にはストライプ状の開口を有する絶縁層121が形成されており、その絶縁層121上には、絶縁層121の開口を介してコンタクト層118と接するp側電極122が形成されている。また、InP基板110の裏面には、n側電極123が形成されている。
比較例1に係る半導体レーザでは、活性層115として、緑色で発光し、かつInPに格子整合するBe0.13Zn0.87Se0.40Te0.60が用いられている。また、図5に示したように、ガイド層114として、Be0.13Zn0.87Se0.40Te0.60層114AおよびMgSe層114Bを交互に積層してなる超格子が用いられ、同様に、ガイド層116として、Be0.13Zn0.87Se0.40Te0.60層116AおよびMgSe層116Bを交互に積層してなる超格子が用いられている。また、n型クラッド層112として、Zn0.48Cd0.52Se層112AおよびMgSe層112Bを交互に積層してなる超格子が用いられ、同様に、n型グレーデッド層113として、Zn0.48Cd0.52Se層113AおよびMgSe層113Bを交互に積層してなる超格子が用いられている。また、p型クラッド層117として、Be0.48Zn0.52Te層117AおよびMgSe層117Bを交互に積層してなる超格子が用いられている。これにより、活性層115とガイド層114,116をタイプI接合させることができ、高い発光効率を得ることができる。
しかし、XPS測定による価電子帯バンド不連続量評価と、PL測定によるバンドギャップエネルギー評価とを行った結果、n型グレーデッド層113の伝導帯下端が、活性層115の伝導帯下端よりも低く、n型グレーデッド層113と活性層115とがタイプII接合していることがわかった。従って、比較例1に係る半導体レーザでは、タイプII発光が生じ、発光効率が著しく低い。また、光が生成される位置が活性層115の中心位置ではないので、活性層115への光閉じ込めが不十分となり、レーザ発振を得ることができない。
一方、本実施の形態では、上記したように、ガイド層13とn型クラッド層12とがタイプI接合しているので、高い発光効率を得ることができる。また、光が生成される位置が活性層14の中心位置となるので、活性層14へ光を十分に閉じ込めることができ、レーザ発振を得ることができる。
図6は、比較例2に係る半導体レーザの断面構成を表すものである。図7は、図6の半導体レーザのバンドラインナップの一例を模式的に表すものである。この半導体レーザは、
比較例1に係る半導体レーザにおいて、n型グレーデッド層113をなくし、さらにn型クラッド層112としてMg0.60Zn0.40Se0.85Te0.15:Clを用いたものである。比較例2に係る半導体レーザでは、n型クラッド層112としてMg0.60Zn0.40Se0.85Te0.15を用いたので、本実施の形態で示した超格子層(Teを含まない半導体層を含む超格子層)をn型クラッド層112に用いなくても、n型クラッド層112と活性層115またはガイド層114とをタイプI接合させることが可能である。
しかし、比較例2に係る半導体レーザでは、n型クラッド層112において、ドーパント(Cl)がTeと共に同一層内に混在している。ここで、Te原子は、格子間中心に位置する場合に、キャリア(電子)を補償する作用を有しており、格子間中心に位置するTe原子の周囲にキャリア(電子)を捕捉するキャリアキラーとなる。そのため、ドーパント(Cl)とTeとを同一層内に混在させると、Te原子がキャリアキラーとなってドーパント(Cl)を捕捉してしまい、ドーパント(Cl)の活性が阻害されてしまう。その結果、キャリア濃度が1×1017cm−3以下となってしまい、さらに、電気抵抗が従来からn型クラッド層の材料として用いられてきたMgSe/ZnCdSe超格子の電気抵抗と比べて1桁以上高くなってしまう。
一方、本実施の形態では、n型クラッド層12において、第1半導体層12Aおよび第2半導体層12Bのいずれか一方(第2半導体層12B)にだけ、キャリア(電子)を補償する母体原子であるTeが格子間中心に含まれており、第1半導体層12AにはTeが含まれていない。これにより、製造過程において、第1半導体層12Aおよび第2半導体層12Bのうち、少なくともTeを含まない方の半導体層(第1半導体層12A)に、ドーパントとしてn型不純物を少なくとも1種類ドープすることにより、第1半導体層12Aにおいてキャリア濃度をかせぐことが可能となる。その結果、比較例2に係る半導体レーザの場合と比べて、n型クラッド層12全体のキャリア濃度を十分に高濃度にすることができ、さらにn型クラッド層12全体の電気抵抗を十分に低くすることができる。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。
例えば、上記実施の形態では、本発明をII−VI族の化合物半導体レーザに適用した場合について説明したが、他の化合物半導体レーザに対しても適用可能である。また、本発明を半導体レーザのn型クラッド層に適用した場合について説明したが、キャリアを補償する母体原子を用いる半導体層全てに対して適用可能である。従って、本発明を半導体レーザとは異なる半導体素子に対しても適用可能であり、また、p型半導体層に対しても適用可能な場合がある。
本発明の一実施の形態に係る半導体レーザの断面構成図である。 図1の半導体レーザのn型クラッド層の断面構成図である。 図1の半導体レーザのバンドラインナップの一例を模式的に表した模式図である。 比較例1に係る半導体レーザの断面構成図である。 図4の半導体レーザのバンドラインナップの一例を模式的に表した模式図である。 比較例2に係る半導体レーザの断面構成図である。 図6の半導体レーザのバンドラインナップの一例を模式的に表した模式図である。
符号の説明
1…半導体レーザ、10…基板、11…バッファ層、12…n型クラッド層、12A…第1半導体層、12B…第2半導体層、13,15…ガイド層、13A,15A,16A…井戸層、13B,15B,16B…障壁層、14…活性層、16…p型クラッド層、17…コンタクト層、20…積層構造、21…絶縁層、22…p側電極、23…n側電極。

Claims (12)

  1. 半導体基板上に、第1半導体層および第2半導体層を交互に積層してなる超格子層を備え、
    前記第1半導体層および前記第2半導体層のいずれか一方だけがキャリアを補償する母体原子を含む半導体素子。
  2. 前記母体原子は格子間中心に存在している請求項1に記載の半導体素子。
  3. 前記第1半導体層および前記第2半導体層はII−VI族化合物半導体により構成される請求項1に記載の半導体素子。
  4. 前記第1半導体層および前記第2半導体層のうち、少なくとも前記母体原子を含まない方の半導体層はドーパントを含む請求項1に記載の半導体素子。
  5. 前記ドーパントはClである請求項4に記載の半導体素子。
  6. 前記母体原子はTeである請求項1に記載の半導体素子。
  7. 前記第1半導体層および前記第2半導体層のうち前記母体原子を含む方の半導体層は、Te混晶を主に含み、
    前記第1半導体層および前記第2半導体層のうち前記母体原子を含まない方の半導体層は、Se混晶を主に含む請求項1に記載の半導体素子。
  8. 前記第1半導体層および前記第2半導体層のうち前記母体原子を含む方の半導体層は、Bex1Mgx2Znx3Te混晶(0≦x1≦1,0≦x2≦1,0≦x3≦1,x1+x2+x3=1)を含み、
    前記第1半導体層および前記第2半導体層のうち前記母体原子を含まない方の半導体層は、Bex4Mgx5Znx6Se混晶(0≦x4≦1,0≦x5≦1,0≦x6≦1,x4+x5+x6=1)を含む請求項7に記載の半導体素子。
  9. 前記半導体基板はInP基板である請求項1に記載の半導体素子。
  10. 半導体基板上に、n型クラッド層、活性層およびp型クラッド層をこの順に含む積層構造を備え、
    前記n型クラッド層および前記p型クラッド層の少なくとも一方は、第1半導体層および第2半導体層を交互に積層してなる超格子層を有し、
    前記第1半導体層および前記第2半導体層のいずれか一方だけがキャリアを補償する母体原子を含む半導体発光素子。
  11. 前記超格子層は、前記n型クラッド層内に形成されている請求項10に記載の半導体発光素子。
  12. 前記活性層はZnSeTe混晶またはBeZnSeTe混晶を含み、
    前記第1半導体層および前記第2半導体層のうち前記母体原子を含む方の半導体層は、Bex1Mgx2Znx3Te混晶(0≦x1≦1,0≦x2≦1,0≦x3≦1,x1+x2+x3=1)を含み、
    前記第1半導体層および前記第2半導体層のうち前記母体原子を含まない方の半導体層は、Bex4Mgx5Znx6Se混晶(0≦x4≦1,0≦x5≦1,0≦x6≦1,x4+x5+x6=1)を含み、
    前記第1半導体層および前記第2半導体層は、前記超格子層の伝導体下端が前記活性層の伝導帯下端よりも高い準位となるような組成比および層厚となっている請求項10に記載の半導体発光素子。
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