JP2010014463A - 光学素子の測定方法及び光学素子の製造方法 - Google Patents

光学素子の測定方法及び光学素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光学素子の透過波面の測定と欠陥の測定とを同時に行えるようにする。
【解決手段】比較対象としての基準レンズ6を透過した光束と、測定対象としての被検レンズ7を透過した光束とを干渉させ、発生する干渉縞50から被検レンズ7の収差量を測定する装置1を用いて、同時に被検レンズ7の欠陥を測定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学素子における光学面形状、中心肉厚、偏心等を測定するレンズ測定機を用いて光学素子の欠陥の測定を行う光学素子の測定方法及び光学素子の製造方法に関する。
レンズ等の光学素子の光学性能を測定するレンズ測定機(又はレンズ検査機)として、例えば、本件出願人の出願に係る特許文献1に記載の技術が公知である。
この特許文献1には、光源からの光束を2つの光路に分割し、一方の光路に比較対象としての基準レンズを配置し、他方の光路に測定対象としての被検レンズを配置し、基準レンズを透過した光束と被検レンズを透過した光束とを再び合成して干渉縞を発生させ、この干渉縞から被検レンズの収差量を算出して光学性能を測定する技術が開示されている。
特許第3206984号公報
しかしながら、特許文献1では、光学面(光学機能面)基準でレンズに光線を透過して透過波面を測定しているが、このようなレンズ測定機では、光学面に光線を通すため、必要な光学面が見えているが、レンズの光学面の欠陥を測定することはできなかった。
すなわち、特許文献1のレンズ測定機では、全ての情報を含んだ光学性能の検査は可能であるが、光学面のキズ、ブツ、クモリ、異物付着、泡等の表面及び内部の欠陥有無を測定する機能を備えていない。このため、従来は、別に専用の外観検査機でレンズの欠陥の測定を行う必要があった。
しかも、この場合は、レンズ測定機から外観検査機に被検レンズを移し変えて測定しなければならず、その都度、被検レンズをセッティングする作業が必要であった。
そこで、1つの装置を用いて、被検レンズの光学性能と欠陥の有無を同時に測定できれば便利であり、これにより測定工数の削減も図られる。
本発明は斯かる課題を解決するためになされたもので、光学素子の透過波面の測定と欠陥の測定とを同時に行えるようにした光学素子の測定方法及び光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に係る光学素子の測定方法の発明は、
比較対象としての基準レンズを透過した光束と測定対象としての被検レンズを透過した光束とを干渉させ、発生する干渉縞から前記被検レンズの収差量を測定する装置上で、前記被検レンズの欠陥を測定することにより、複数の測定器間を移動せずにレンズの欠陥測定も含めて合否判定を行う事が可能である点を特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の光学素子の測定方法において、
前記被検レンズの欠陥の測定を、前記収差量を測定する透過波面測定の際の前記被検レンズの測定姿勢と同一で行うことにより、同一の測定器上で評価可能なことはもちろんのこと、欠陥測定時にレンズ姿勢セッティングを変える必要も無い点を特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の光学素子の測定方法において、
前記被検レンズの欠陥の測定を、前記基準レンズを透過した光束と前記被検レンズを透過した光束とを干渉させないで行い、欠陥測定時のノイズを消した状態で評価することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の光学素子の測定方法において、
前記被検レンズの欠陥の測定を、前記基準レンズを透過した光束を遮光することによって干渉縞を発生させないで行うことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1に記載の光学素子の測定方法において、
前記被検レンズの欠陥の測定に適した光線を選択し、前記収差量の測定とは別の光線を前記被検レンズに照射して行うことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の光学素子の測定方法において、
前記被検レンズの欠陥の測定に適した光線の入射角度及び光線状態を選択し、前記収差量の測定とは別の光線を光軸と異なる方向から照射して行うことを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項5又は6に記載の光学素子の測定方法において、
前記被検レンズの欠陥の測定を、前記収差量の測定とは別の光線を前記被検レンズの両面から照射して行うことにより、両面の欠陥測定を同時に行える状態にすることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項1または5に記載の光学素子の測定方法において、
前記被検レンズの欠陥の測定を、前記被検レンズを回転させて行うことにより、複数回、複数の方向から測定が可能とする事を特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項1または5に記載の光学素子の測定方法において、
前記被検レンズの欠陥の測定を、前記被検レンズを回転させて行い、得られた複数の画像を合成して評価することにより、欠陥測定用の光線によって発生する可能性のあるゴーストやフレアを除去した状態で欠陥測定結果を得ることを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項1に記載の光学素子の測定方法において、
前記被検レンズの欠陥の測定を、前記被検レンズから投影面及び撮影系までの光学系のセッティングを変更して、通常は結像状態が必須ではない、干渉縞の投影光学系から、観察対象をレンズ表面(物点)とした結像光学系とすることを特徴とする。
請求項11に係る発明は、請求項1に記載の光学素子の測定方法において、
前記被検レンズの欠陥の測定を、観察光学系に絞りを付加することで、光学系の主点及びFナンバーを変更し、物点(観察対象面)を変更し、絞りの大きさによって被写界深度を調整することを特徴とする。
請求項12に係る光学素子の製造方法は、
測定対象としての被検レンズを成形する成形工程と、
比較対象としての基準レンズを透過した光束と前記被検レンズを透過した光束とを干渉させ、発生する干渉縞から前記被検レンズの収差量を測定する装置上で、前記被検レンズの欠陥を測定する請求項1〜11に記載の測定工程と、
前記測定工程での測定結果に基づいて前記被検レンズの成形を続行するか否か、または、成形に使用する金型や成形装置のメンテナンスを行うタイミングを前記成形工程にフィードバックする工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、1台の装置で光学素子の透過波面の測定と光学機能面の欠陥の測定とを同時に行うことができる。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明方法に用いられるレンズ測定機1(レンズ総合検査機)の全体構成を示す図である。
このレンズ測定機1は、干渉計4に干渉縞解析用の縞解析装置5(画像処理用PC)を組み合わせたものである。この干渉計4は、ビームスプリッタ16によって2つに分けられた光路R,S間の光路差に基づく光の位相のずれを、干渉縞の移動でとらえるマッハツェンダー型干渉計を用いて測定している。
干渉計4は、レーザ11からの光を可変NDフィルタ43を通過させた後、ビームエキスパンダ12によりその径を広げ、開口絞り15を通して、ビームスプリッタ16で2つの光路R,Sに分け、別のビームスプリッタ24でこれらの光路を再び合成して、スクリーン10上に干渉縞を投影させるものである。
干渉計4のビームスプリッタ16で分けられた2つの光路R,S上には、それぞれ比較対象としての基準レンズ6と測定対象としての被検レンズ7とが配置されている。なお、本実施形態では基準レンズ6も被検レンズ7も凹レンズの場合を想定している。
近年ニーズの高まっている非球面レンズが測定対象レンズであるとした場合、基準レンズ6としては、いくつかの被検レンズ7の中から、設計値に近いレンズを従来方法等によって見つけ出しておく。あるいは、精研削加工等によって、設計値に近い精度の良い非球面レンズを作り、基準レンズ6として用いてもよい。
2つの光路R,Sは全く等価に作られているので、被検レンズ7の基準レンズ6に対する光路長差が、干渉縞としてスクリーン10上に投影されるようになっている。
この結果、基準レンズ6が所望の設計値通りのレンズと仮定すると、投影された干渉縞は披検レンズ7の波面収差を表している。この干渉縞から得られた波面収差を解析することで、レンズ面形状、肉厚誤差、偏心、屈折率等の光学性能に影響を与える項目の変化を把握することができる。
なお、スクリーン10は、レーザ特有のスペックルパターンを避けるため、毎秒数回回転している。
干渉計4についてさらに説明する。
レーザ11からの光は、可変NDフィルタ43を通過した後、ビームエキスパンダ12によりその径が広げられる。ビームエキスパンダ12を構成する凸レンズ13は顕微鏡の対物レンズ等が良く用いられる。絞られたビームはピンホール44を通過し、理想球面波として収差を十分に補正した接合レンズで構成されたコリメータ14に入射し、平行光且つ進行方向に位相の揃った平面波となる。
ビームエキスパンダ12の後の開口絞り15を通った光は、上記のように、ビームスプリッタ16で2つの光路R,Sに分けられ、夫々ミラー17,18で反射される。一方の光路Sのミラー18には、ピエゾ素子19が付いており、光路Sの距離をわずかに変えることにより、干渉縞をスキャンして、前述した波面の差分を、符号も含めた値として、複数の位相の異なる干渉縞から求めることができる。
なお、図2に示すように、基準レンズ6と被検レンズ7は、所定構造のレンズホルダ20に載せられ、光路中に配置されたステージ21上に載置される。
ステージ21の基準面から基準レンズ6(又は被検レンズ7)までの高さHは、所定の高さに設定されている。なお、レンズホルダ20はステージ21にバネ等で圧着されている。また、基準レンズ6はレンズホルダ20に接着又は板バネ等で固定されている。
さらに、基準レンズ6と被検レンズ7の後に配置される集光レンズ22、23は固定されており、これらを通過した光束は、ビームスプリッタ24によって1つに合成され、スクリーン10上に干渉縞を作る。
集光レンズ22,23としては、例えば複数個の凸レンズと凹メニスカスレンズからなるレンズを用いればよい。この集光レンズ22,23の撮像系(イメージャー29)側には平凹レンズ34、35が配置されている。
スクリーン10は、光軸に沿って矢印方向に調節可能であり、基準レンズ6及び被検レンズ7を通過した光線の投影径を調整したり、かつ平行光に対する投影面における歪曲収差が小さくなる位置に設置するために使用する。
2つの光路R,Sを通ってきた光は、ビームスプリッタ24で一緒になり、結像レンズ25によってスクリーン10の上に干渉縞を作る。なお、結像レンズ25は干渉計4のフレームに固定されている。
スクリーン10上に形成された干渉縞は、補助接写レンズ27で拡大され、その後方にはTVズームレンズ28が配置され、干渉縞は適当な大きさに拡大、縮小が調整可能されてTVカメラのイメージャー29上に結像される。
補助接写レンズ27とTVズームレンズ27、スクリーン10は一体で光軸方向に移動可能となっている。
イメージャー29からの信号は縞解析装置5に入力され、ここで干渉縞が解析されて、被検レンズ7の波面収差が明らかになり、合格、不合格が判定される(後述するフローチャートのS300参照)。
また、干渉縞はテレビモニタ30でリアルタイムで観測することができる。そのために、テレビモニタ30はTVカメラからのNTSC信号をそのまま取り込んでいる。カラーディスプレイ31には、画像処理後の結果が表示されるようになっている。
次に、被検レンズ7の収差量の測定を始めるに当っての操作手順を述べる。
基準レンズ6及び被検レンズ7をレンズホルダ20とともにステージ21上に載置し、(図2参照)披検レンズ7を乗せたレンズホルダ20を回転させて、被検レンズ7と基準レンズ6との干渉でできる干渉縞の形が、被検レンズ7の回転とともに形を変えずに回るようにアライメントを行う。
次に、ミラー18の微動によりフリンジスキャンを行って得た複数の干渉縞から、位相データ(基準レンズ6と披検レンズ7の波面の差に相当するデータ)を得ることで、基準レンズ6に対する被検レンズ7の波面収差を測定することにより光学性能を検査する。
続いて、被検レンズ7の光学面の欠陥の測定を行う。なお、ここでの欠陥とは、キズ、ブツ、クモリ、異物付着、樹脂またはガラス等の媒質内に存在する泡等を含む概念で用いている。また、これら欠陥には光を遮るものと遮らないものとがあるが、本実施形態では、いずれの欠陥も観察できるような状態を作りだすことができる。
このようにして、1台のレンズ測定機1により被検レンズ7の光学性能と欠陥の測定とを同時に行えるようにしたものである。
図3は、レンズ測定機1を用いて被検レンズ7の透過波面測定によりスクリーン10に投影された干渉縞50を示す図である。
同図において、スクリーン10には干渉縞50とともに、被検レンズ7の光学面に付着した大きな異物51が映っている。しかし、この状態では、異物51の映像が縞模様によってぼけてしまい不鮮明となっている。また、被検レンズ7の光学面には他にも小さな異物が存在するが、この画像ではこれらを識別することは困難である。さらに、干渉している画像には、光路Rの情報も含まれているために、光路Sで発生している欠陥画像なのか光路Rで発生している欠陥画像なのかを分離することが難しい。
すなわち、レンズ測定機1を用いて干渉縞50により被検レンズ7の収差量を測定した後、さらに、干渉縞50とともに映った異物51等を識別することは困難であることがわかる。
また、図4は、レンズ測定機1を用いて2つの光路R,Sのうち一方(例えば光路R)を閉じてスクリーン10に投影された画像を示す図である。
この場合は、2つの光路R,Sからの光束同士の干渉は発生しないのでスクリーン10に干渉縞50が形成されることはなく、図3の状態よりは異物の識別能力が高まり、光路Rで発生した欠陥画像を取り除くことが出来るが、更に小さな異物を画像から認識することは困難である。
すなわち、レンズ測定機1を用いて干渉縞50により被検レンズ7の収差量を測定した後、一方の光路を閉じてスクリーン10に被検レンズ7の光学面の画像を形成しても、被検レンズ7の詳細な欠陥を更に測定したいニーズが存在する。
そこで、本実施形態では、被検レンズ7の収差量の測定と同時に(連続的に)、被検レンズ7の欠陥の測定を行うようにしたものである。
図5は、本実施形態の測定方法を用いてスクリーン10に形成された被検レンズ7の欠陥を画像で示したものである。
同図によれば、大きな異物51を識別することができるのはもちろん、小さな異物52でも画面上で鮮明に識別することができる。
次に、図1、図6、及び図7に基づき、このレンズ測定機1を用いて被検レンズ7の欠陥測定方法について説明する。
まず、2つの光路R,Sの途中に配置されたシャッタ32及びシャッタ33を閉じる、またはレーザー光を可変NDフィルタ43により遮光する。
尚、被検レンズ7の欠陥測定は、収差量を測定する透過波面測定の際の被検レンズ7の測定姿勢と同一の姿勢で行う。すなわち、被検レンズ7を移し変えることなく、被検レンズ7をレンズホルダ20とともにステージ21上に載置したまま行う(図2参照)。
このように、被検レンズ7の収差量を測定するためにレンズ測定機1に一旦セットした被検レンズ7は、そのままの状態で欠陥の測定を行うようにすることで、工数の削減と測定精度の向上を図ることができる。
光学系のセッティング変更点として、被検レンズ7の収差量を測定するモードでは被検レンズ7を光が透過した光をスクリーンに投影することが目的であったが、欠陥の測定モ
ードでは、図6に示すように、物点(集束レンズ系の光源)が被検レンズ7そのものとなる。そして、スクリーン10に結像する結像光学系となる。
結像光学系に変更するため、本実施形態では披検レンズ7の直後に、収差量を測定するモードでは使用していなかった絞り66を用いる。この絞り66を図6のように絞り込み、披検レンズ7の光学面がスクリーン10の位置に結像するように変更する。
この絞り66は、収差量の測定時には開放状態に維持され、また、欠陥の測定時には適宜絞り込んで使用される。
さらに、欠陥の観察対象は、被検レンズ7の表裏両面側の光学面及びその間の媒質内部となるが、どの位置の欠陥であるかは、スクリーン10を光軸方向に移動させて欠陥にピントを合わせ、ピント位置を検出することによって検出することが出来る。
当然、絞りの径を変更する(絞る)ことで被写界深度(ピントの合う範囲)を増やして、被検レンズ7の両面を同時に観察することもできる。もちろん、光軸方向に絞りの位置を変化させて、前記ピント位置の変更や、物点となる披検レンズ7が平面ではないために発生する、結像面の像面湾曲を修正する等を行っても構わない。
次に、図7に示すように、収差量の測定に用いたレーザ11とは別の、照明光53を被検レンズ7に照射する。ここでは、照明光53を、被検レンズ7の光軸40と異なる方向から当該光軸40に対し傾斜させて照射しているが、光軸40と平行に照射しても構わない。本実施形態では、照明光53として、LED54から出射した光を集光レンズ55を介して得られた光を用いている。この照明光は、拡散光でも集光光でも、面発光の照明でも、適宜使い分けて構わない。
また、この欠陥の測定用の照明光53を、被検レンズ7の光学面の表裏両側から照明光53、53を照射してもよいし、又は光学面の片側から照明光53を当ててもよい。
光軸40と平行な光線を収差測定時(透過波面測定時)と同様に照射した場合は(測定されるレンズの形状によって様々であるが)、観察された画像の中心に照明光の輝点が映り込む事が多く、中央に見える輝点以外の領域は暗視野となる。
また、面として発光する光源、例えば面発光パネル67を、披検レンズ7のレーザー11からの光が入射する側にバックライトのように設置してもよい。イメージャー29側からは、図7の角度θの範囲が裏側に透けて見える。このように、イメージャー29側から披検レンズ7を通して観察可能な範囲を明るくすれば明視野状態での観察が可能であり、この場合は光を遮る欠陥に対する検出が可能である。
光軸40に対して光線を傾斜させて、例えば撮像系(イメージャー29)の視野範囲外になる角度から照明光53を被検レンズ7に照射した場合は、暗視野での観察を可能とする事ができる。これは、光を遮らない欠陥の検出を可能とする。尚、この場合は披検レンズ7を通して裏側に映り込む領域(面発光パネル67を設置した範囲の領域)を黒くしたり、遮光したりすると、欠陥のコントラストが向上する。
さらに、被検レンズ7の欠陥の測定は、レンズホルダ20とともに被検レンズ7を回転させて行い(図2参照)、得られた複数の画像を合成して評価することも出来る。これにより、照明光のゴーストやフレアが画面に移り込んだ場合、照明光を移動させることなく除去した画像を得ることができる。
肉厚が大きいレンズやカーブのきついレンズで、ピントが合いにくい場合は、結像面を移動させながら複数の画像あるいはエッジ部の画像のみを取り込み、合成してピントのあ
った画像を生成することもできる。
なお、被検レンズ7の収差測定時(透過波面測定時)は、干渉縞を投影するためスクリーン10を使用していたが、欠陥の測定を行う場合は解像度が低下するため、スクリーン10を光軸上から退避させて中空の結像面を撮影光学系により直接リレーしてイメージャー29に結像させても構わない。あるいは、スクリーン10の投影面へダイレクトにイメージャー29(撮影系)を配置してもかまわない。
すなわち、被検レンズ7からスクリーン10及びイメージャー29までの観察光学系のセッティングは、解像度アップ等のために必要に応じて変更する。
次に、図8のフローチャートに基づき、本実施形態による光学素子の製造工程について説明する。
S100〜S900は、光学素子の製造工程から被検レンズ7の収差量の測定工程、及び欠陥の測定工程を示す図である。
本実施形態の製造工程を概説すると、ステップ100(以下、「S100」という)でレンズ成形機による被検レンズ7の成形を行い、ここで測定対象としての被検レンズ7を成形する。
次いで、S200では、成形された被検レンズ7をレンズ測定機(レンズ総合検査機)1に装着し、さらに、S300で干渉縞を発生させて、その干渉縞から被検レンズ7の収差量を測定(透過波面測定)する。
その結果、被検レンズ7の収差量が予め設定された規格値外であれば不良品として廃棄する(S400)。
また、被検レンズ7の収差量が予め設定された規格値内であれば、次にS500において、レンズの欠陥の有無を測定する。
その結果、レンズの欠陥がなければ、或いはあっても規格値内であれば、S600において測定を終了してS100にリターンする。また、レンズの欠陥があれば、S700において、レンズ成形機の修正を行う。
以下、S100〜S900の各工程の詳細を説明する。
(S100の工程)
S100は、成形機による被検レンズ7の成形工程である。
図9は、不図示の成形機に配設された金型ブロック61の断面図を示している。なお、通常はこの金型ブロック61を不活性ガス雰囲気内に配置してプレス成形を行うが、ここではその図示を省略する。
金型ブロック61内には成形素材62が収容されており、この成形素材62が、不図示のエアシリンダによってプレス成形され、被検レンズ7が成形される。
金型ブロック61は、上型63、下型64、及びスリーブ65を有している。上型63及び下型64は、スリーブ65の内部で、それぞれの成形面63a,64aが対向するようにスリーブ65の両端側から嵌挿されている。
上型63は、スリーブ65の軸方向に摺動可能となっている。そして、上型63の成形面63aと下型64の成形面64aとの間に、光学素材62が配置される。
(S200の工程)
S200は、被検レンズ7をレンズ測定機1に装着する工程であり、これについては前
述したように、被検レンズ7を不図示のレンズホルダ20に載置して装着する。
(S300及びS400の工程)
S300は、干渉縞をチェックする工程であり、これについては前述したので説明を省略する。ここで、干渉縞をチェックした結果、被検レンズ7の収差量が規格外となった場合は、S400に移行して被検レンズ7の廃棄処分がなされる。
(S500及びS600の工程)
S500は、収差量が規格内であった被検レンズ7に対し、次に、その被検レンズ7の欠陥が測定される。
その結果、欠陥がないか又はあっても規格内であれば、S600において、その被検レンズ7を良品として測定を終了し、次いで最初のステップS100にリターンして次の被検レンズ7の測定を行う。
(S700〜S900の工程)
S700では、欠陥が有りと判定された場合において、その欠陥の情報を成形機側にフィードバックして成形機で欠陥を発生させる異常が発生しているのか、またその異常を修正が可能か否かを判定する。その結果、例えば、被検レンズ7の表裏いずれかの光学面に異物が付着していたり、キズがあった等の場合には、成形機における金型ブロック61の上型63の成形面63a(又は下型64の成形面64a)に異物が付着等していないかどうかをチェックする。
若しも、異物の付着等が原因であれば金型成形面のクリーニング等で修正可能な場合があるからである。このような場合は、S800に移行し、このステップで上型63の成形面63a(又は下型64の成形面64a)をクリーニング等のメインテナンスを行うことで対応する。その後、S600に進んでリターンする。
一方、欠陥の情報を成形機側にフィードバックした結果、成形機の大幅な改善等が必要な場合も考えられる。この場合は、S900に移行して成形を中止し、必要な対策を講じる。
本実施形態によれば、被検レンズ7の透過波面を測定するレンズ測定機1に欠陥の測定機能を追加したことで、1台の装置で光学素子の透過波面の測定と光学機能面の欠陥の測定とを同時に行うことができる。
すなわち、これまでは、被検レンズ7の透過波面の測定(収差量を測定)を行った後に、必要な場合に、被検レンズ7を移し変えて専用の外観検査機等により欠陥の測定をしていたが、本実施形態によれば、被検レンズ7をレンズ測定機1に1回セットするだけで、光学素子の透過波面の測定と光学機能面の欠陥の測定とを同時に行うことができる。
本実施形態によれば、1台のレンズ測定機1で、これまでの被検レンズ7の透過波面の測定に加え欠陥の測定をも行うことが可能となり、レンズの性能評価項目を増加することができる。
本発明方法に用いられるレンズ測定機の全体構成を示す図である。 基準レンズ及び被検レンズの取付け構造を示す図である。 レンズ測定機を用いてレンズの透過波面測定によりスクリーンに投影された干渉縞を示す図である。 レンズ測定機の一方の光路を閉じてスクリーンに投影された画像を示す図である。 本実施形態の測定方法を用いて被検レンズの光学面の画像を示したものである 被検レンズの欠陥測定時の光学系イメージである。 照明光を光軸と異なる方向から傾斜して照射した状態を示す図である。 本実施形態における光学素子の製造工程のフローチャートを示す図である。 金型ブロックの断面図である。
符号の説明
1 レンズ測定機
4 干渉計
5 縞解析装置
6 基準レンズ
7 被検レンズ
10 スクリーン
11 レーザ
12 ビームエキスパンダ
13 凸レンズ
14 コリメータ
15 明るさ絞り
16 ビームスプリッタ
17 ミラー
18 ミラー
19 ピエゾ素子
20 レンズホルダ
21 ステージ
22 集光レンズ
23 集光レンズ
24 ビームスプリッタ
25 結像レンズ
27 補助接写レンズ
28 TVズームレンズ
29 イメージャー
30 テレビモニタ
31 カラーディスプレイ
32 シャッタ
33 シャッタ
34 平凹レンズ
35 平凹レンズ
40 光軸
43 可変NDフィルタ
44 ピンホール
50 干渉縞
51 大きな異物
52 小さな異物
53 照明光
54 LED
55 集光レンズ
61 金型ブロック
62 成形素材
63 上型
63a 成形面
64 下型
64a 成形面
65 スリーブ
66 絞り
67 面発光パネル

Claims (12)

  1. 比較対象としての基準レンズを透過した光束と測定対象としての被検レンズを透過した光束とを干渉させ、発生する干渉縞から前記被検レンズの収差量を測定する装置上で、前記被検レンズの欠陥を測定する
    ことを特徴とする光学素子の測定方法。
  2. 前記被検レンズの欠陥の測定を、前記収差量を測定する透過波面測定の際の前記被検レンズの測定姿勢と同一で行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学素子の測定方法。
  3. 前記被検レンズの欠陥の測定を、前記基準レンズを透過した光束と前記被検レンズを透過した光束とを干渉させないで行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学素子の測定方法。
  4. 前記被検レンズの欠陥の測定を、前記基準レンズを透過した光束を遮光して行う
    ことを特徴とする請求項3に記載の光学素子の測定方法。
  5. 前記被検レンズの欠陥の測定を、前記収差量の測定とは別の光線を前記被検レンズに照射して行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学素子の測定方法。
  6. 前記被検レンズの欠陥の測定を、前記収差量の測定とは別の光線を光軸と異なる方向から照射して行う
    ことを特徴とする請求項5に記載の光学素子の測定方法。
  7. 前記被検レンズの欠陥の測定を、前記収差量の測定とは別の光線を前記被検レンズの両面から照射して行う
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の光学素子の測定方法。
  8. 前記被検レンズの欠陥の測定を、前記被検レンズを回転させて行う
    ことを特徴とする請求項1または5に記載の光学素子の測定方法。
  9. 前記被検レンズの欠陥の測定を、前記被検レンズを回転させて行い、得られた複数の画像を合成して評価する
    ことを特徴とする請求項1または5に記載の光学素子の測定方法。
  10. 前記被検レンズの欠陥の測定を、前記被検レンズから投影面及び撮影系までの光学系のセッティングを変更して行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学素子の測定方法。
  11. 前記被検レンズの欠陥の測定を、観察光学系に絞りを付加して行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学素子の測定方法。
  12. 測定対象としての被検レンズを成形する成形工程と、
    比較対象としての基準レンズを透過した光束と前記被検レンズを透過した光束とを干渉させ、発生する干渉縞から前記被検レンズの収差量を測定する装置上で、前記被検レンズの欠陥を測定する請求項1〜11に記載の測定工程と、
    前記測定工程での測定結果に基づいて前記被検レンズの成形を続行するか否かまたは成形に使用する金型や成形装置のメンテナンスタイミングを前記成形工程にフィードバック
    する工程と、を備える、
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
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