JP2010005694A - 金型交換用位置決め装置 - Google Patents

Abstract

【課題】型を取り付ける際に、固定側と取り付け側の基準部に隙間を設けない精度の高い位置決め装置を提供する。
【解決手段】ダイセットに支持柱を設け、支持柱に位置決め用丸棒を固定し、型部品を組み付けたバッキングプレートの一部にＶ溝を設け、バッキングプレートをのせるウエアープレートの一部に傾斜面を設けて支点を形成し、固定ボルトを締付けて、梃子の作用でＶ溝と位置決め用丸棒とを位置決めし、接触部を加圧して型を位置決めする。
【選択図】図１

Description

発明の詳細な説明

本発明は金型をプレス機械に取り付ける際の位置決め装置に関する。

金型をプレス機械に取り付けるには型部品を組み付けたダイセットをプレス機械に取り付けることにより行う。
型交換時間の短縮、型のコストダウン、多品種対応などの目的で予めダイセットだけをプレス機械に取り付けておき、このダイセットにバッキングプレートに型部品を組み付けた型ユニットを取り付ける方法がある。
ここで型ユニットへとダイセットとの位置決めに、摺動する丸ピンを用いる。
図１は型ユニット交換用ダイセット（１）の部分図である。ノブ（３）を回して丸ピン（２）を上下させ、型ユニットの穴とはめあわせて型ユニットとダイセット（１）との位置を決める。

発明が解決しようとする課題

従来の型ユニットとダイセットとの位置決めでは、丸ピン（２）と丸穴を用いており、丸ピンと丸穴の間には滑合するための隙間が必要になる。このため型ユニットとダイセットは隙間分相互に位置がずれることになる。
型ユニットは、上型ユニットと下型ユニットがあり、それぞれの位置ずれは上型、下型の相対的な位置ずれとなり、この型により加工されるプレス部品の品質の低下、型寿命の短縮を来たす。本発明は型ユニットとダイセットの位置決め精度の向上手段を提供する。

課題を解決するための手段

予めプレス機械に取り付けられた図２に示す型交換用ダイセット（６）には型ユニットを取り付けるためのウエアープレート（５）が固定される。ウエアープレート（５）には傾斜面が加工されバッキングプレート（４）の挿入を容易にし、ストッパーピン（９）で挿入位置を決める。傾斜面の始点（１０）はバッキングプレート固定時の梃子の支点となる。

ダイセット（６）には、型ユニットの位置を決める位置決め丸棒（７）と、位置決め丸棒（７）を支持固定する支持柱（８）が設けられる。支持柱（８）とダイセット（６）との間に支持柱（８）の高さを調整するスペーサ（１１）を設ける。

下型ユニットはバッキングプレート（４）とバッキングプレート（４）に組み付けられた型部品で構成され、バッキングプレート（４）の一端にＶ溝が設けられる。
上型ユニットについても同様の構成とする。

下型ユニットをウエアープレート（５）に取り付けるには、バッキングプレート（４）を傾斜させて、ウエアープレート（５）の上をストッパーピン（９）の位置まで挿入し、ウエアープレート上の支点（１０）により水平位置まで回転する。

図３に示すように、バッキングプレート（４）に設けられたＶ溝は位置決め丸棒（７）に接して、固定ボルト（１２）の締め付けでバッキングプレート（４）の位置はダイセット（６）に固定される。
ここでスペーサ（１１）により位置決め丸棒（７）の高さを調整することで、支点（１０）による梃子の作用で、固定ボルト（１２）の締付け力でＶ溝と位置決め丸棒（７）との間に強い圧力を発生させ、ずれのない位置決めができる。
上型ユニットについても同様である。

図４に示す平面図で、Ｘ方向の位置決めは図２、図３により説明した通りであるが、Ｙ方向の位置決めは、バッキングプレート（４）に設けられた平行溝（１３）と支持棒（８）の平行面のはめ合わせで行う。はめ合わせの隙間の対策は例えばバッキングプレート（４）の平行溝の一方にスプリング内蔵のピンを設けることで隙間を一方向に寄せて行うことができる。

図５は本発明の実施例である。ダイセット（６）にはウエアープレート（５）、位置決め丸棒（７）を支持固定した支持柱（８）、支持柱（８）とダイセット（６）の間にはスペーサ（１１）がそれぞれ固定されている。型部品を組み立てたバッキングプレート（４）のＶ溝と位置決め丸棒（７）が、固定ボルト（１２）による締め付けで、加圧固定され下型ユニットとダイセット（６）の位置決め固定を行っている。
上型ユニットのついても同じ構成でダイセットに取り付け固定される。

発明の効果

本発明は以上のように構成されているので以下に記載の効果を奏する。

バッキングプレートのＶ溝と位置決めピンとの間は加圧接触であるため、精度よく位置決めでき、上型と下型との相対位置精度が向上して加工されるプレス部品の品質が向上し、型寿命も向上する。

下型ユニットおよび上型ユニットは迅速にウエアープレートに取り付け、取り外しが可能となり、型交換時間を短縮できる。

従来の型交換用位置決め装置である。 本発明の位置決め装置の側面図である。 本発明の位置決め装置の側面図である。 本発明の位置決め装置の平面図である。 本発明の実施例である。

符号の説明

１型交換用ダイセット
２位置決め用スライドピン
３スライドピン作動ノブ
４バッキングプレート
５ウエアープレート
６ダイセット
７位置決め丸棒
８支持柱
９ストッパーピン
１０支点
１１スペーサ
１２固定ボルト
１３平行溝

Claims (1)

1. プレス機械に取り付けられるダイセット（６）に支持柱（８）を設け、支持柱（８）に位置決め用丸棒（７）を固定し、型部品を組み付けたバッキングプレート（４）の一部にＶ溝を設け、バッキングプレート（４）をのせるウエアープレート（５）の一部に傾斜面を設けて支点（１０）を形成し、固定ボルト（１２）を締付けて、梃子の作用でＶ溝と位置決め用丸棒（７）とを位置決めし、接触部を加圧する型用位置決め装置。

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