JP2010004948A - 超音波美容器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】施術部位に応じた超音波刺激による肌の引き締め効果や美肌成分の浸透効果をより高めることができる超音波美容器具を提供すること。
【解決手段】制御部は、ホーンに接続されたコイルバネの変位量によって求められる皮膚表面から骨までの距離を示す値が、2mm以上であるか否かに応じて、2種類の温度閾値を設定する。具体的に言えば、制御部は、皮膚表面から骨までの距離が2mm以上である場合は、ホーンの温度閾値として42℃を設定する一方で、皮膚表面から骨までの距離が2mm未満である場合は、ホーンの温度閾値として42℃よりも低い38℃を設定する。そして、制御部は、それぞれ設定した温度閾値を超えないように超音波振動子を制御して、超音波の出力状態を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、皮膚に対して超音波刺激を付与することにより美容効果を得る超音波美容器具に関する。
従来から、超音波は、癌細胞や骨折患部の治療、患部の検査、及び美容器具等といった様々な用途に利用されている。例えば、特許文献1では、超音波式や光学式の距離センサを用いて被検体の体表から患部までの距離を計測し、被検体の体表から患部までの距離や、患部の大きさや形状などから、照射する超音波の強度や治療モードを選択する超音波治療装置が開示されている。
また、超音波を利用した超音波美容器具は、超音波振動による刺激を与えることで肌の深部を刺激して肌を引き締めたり、美肌成分を含有した剤を塗布した肌に、超音波振動による刺激を与えることで美容成分をさらに肌の内部へと浸透促進させたりすることができる。
特開平8−266553
ところが、上記のような一般的な超音波美容器具にあっては、該器具を長時間使用し続けたり、施術する皮膚に集中して超音波を照射し続けたりすると、皮膚が熱くなり、使用者に不快感を与えてしまう虞があった。
そこで、この問題を解決するために、使用者の皮膚に接触する箇所(例えば、プローブヘッド等)に温度センサを設けて皮膚の温度を測定し、その温度に基づいて超音波の出力を制御することが行われている。しかしながら、超音波には皮膚表面を通過して生体内部若しくは深部を刺激できるという特徴があるため、皮膚表面を通過した超音波が骨等の硬い物質に当たって反射する際、骨表面の温度が皮膚表面の温度よりも上昇してしまう場合がある。したがって、温度によって超音波の出力を制御する場合には、皮膚表面の温度だけではなく、生体内部の骨の温度特性をも考慮する必要がある。そこで、従来では、骨の温度と皮膚表面の温度との相関を予め取得し、例えば骨表面の温度がタンパク質変性温度(42℃)に到達した場合における皮膚表面の温度を、超音波の出力を抑えるための温度閾値として設定していた。
図10は、一定時間、同一箇所に超音波を照射した場合の皮膚表面と骨表面における時間あたりの温度上昇の計測結果を示す。図10では、縦軸に温度(℃)を示し、横軸に超音波の出力を開始してからの経過時間を示している。図10に示す計測結果によれば、皮膚表面から骨までの距離の違いにより、温度上昇率が異なっている。詳述すると、皮膚表面から骨までの距離が2mmである場合の方が、皮膚表面から骨までの距離が1cmである場合よりも、温度上昇率が高いことが分かる。このような計測結果から従来は、使用者の異常使用までも考慮し、使用者の使用が考えられる範囲内で最も骨表面の温度が高くなる部位、この場合で言えば皮膚から骨までの距離が2mmの場合を基準とし、皮膚表面における温度閾値として1種類の温度閾値(38℃)を設けていた。そして、使用者がどの部位に対して超音波照射を行った場合であっても、皮膚表面の温度が38℃になったときに超音波の出力を抑えるように制御していた。
しかしながら、使用者が、実際に超音波美容器具を用いて施術したい部位は、頬等のような骨がない部位やフェイスラインのような皮膚表面から骨までの距離が長い部位である場合が多い。そして、このような距離の長い部位では、図10に示す計測結果(皮膚表面から骨までの距離が1cm)から分かるように、皮膚表面と骨表面の温度差が小さい場合が多い。このため、従来のように、皮膚表面から骨までの距離が2mmの場合を基準として温度閾値を設定し、温度を検知していたのでは、どの部位に対して施術を行っていたとしても、皮膚表面の温度が温度閾値に達すると超音波の出力が抑えられ、美容器具の本来の能力を十分に発揮できなくなってしまうという課題があった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、施術部位に応じた超音波を発生させ、超音波刺激による肌の引き締め効果や美肌成分の浸透効果をより高めることができる超音波美容器具を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、超音波振動子を振動させることで超音波を発生させる超音波発生手段と、皮膚と接触する接触面を有する接触部の温度を検知する温度検知手段と、前記超音波発生手段によって発生された超音波により刺激が付与される施術部における皮膚表面から骨までの距離を検知する距離検知手段と、前記超音波発生手段からの超音波の出力状態を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記距離検知手段で検知された前記距離に基づいて前記接触部の温度閾値を設定し、前記温度検知手段によって検知された前記接触部の温度が前記温度閾値を超えた場合、前記接触部の温度が前記温度閾値以下となるように超音波の出力状態を制御することを要旨とする。
制御手段は、距離検知手段が検知した皮膚表面から骨までの距離に応じた接触部の温度閾値を設定し、温度検知手段によって検知された接触部の温度が温度閾値を超えた場合、温度閾値以下となるように超音波の出力状態を制御する。このことにより、施術部位に応じた超音波を発生させ、施術部位に応じた超音波刺激による肌の引き締め効果や美肌成分の浸透効果をより高めることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波美容器具において、前記距離検知手段は、施術する皮膚の軟らかさを測定する測定手段を含み、前記皮膚の軟らかさをもとに前記皮膚表面から骨までの距離を検知することを要旨とする。
距離検知手段は、施術する皮膚の軟らかさを測定し、皮膚の軟らかさをもとに皮膚表面から骨までの距離を検知するので、皮膚の弾性に基づく演算によって、皮膚表面から骨までの距離を検知することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の超音波美容器具において、前記距離検知手段は、超音波センサを含み、前記超音波センサが施術する皮膚に対し照射した超音波が骨で反射されたことによる反射量をもとに前記皮膚表面から骨までの距離を検知することを要旨とする。
距離検知手段として超音波センサを用いることで、距離検知手段の占める容積を最小限に抑えることができ、超音波美容器具本体のサイズをコンパクトにすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の超音波美容器具において、前記制御手段は、前記距離検知手段で検知された前記距離が所定値以上であった場合には前記接触部の温度閾値として第1の温度を設定する一方で、前記距離が前記所定値未満であった場合には前記接触部の温度閾値として前記第1の温度よりも低い第2の温度を設定し、超音波刺激が付与される施術部において、前記温度検知手段によって検知された温度が前記温度閾値を超えた場合、前記超音波発生手段から発生される超音波の出力を弱める、又は前記超音波発生手段からの超音波の出力を停止することを要旨とする。
制御手段は、距離検知手段によって検知された距離が、所定値以上であるか否かにより、その値に応じた温度閾値の設定を行う。これにより、制御手段は、皮膚表面から骨までの距離が所定値以上であるか否かを判断するだけで、その値に応じて施術部毎に適切な温度閾値を設定することができ、所定値を超えた場合には、超音波の出力状態を弱めたり停止させたりするだけで、施術部の温度を温度閾値以下にすることができる。
本発明によれば、施術部位に応じた超音波刺激による肌の引き締め効果や美肌成分の浸透効果をより高めることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を使用者が把持して使用する手持ち式の超音波美容器具に具体化した第1の実施形態を図1,2にしたがって説明する。
図1に示すように、超音波美容器具10において平面視円形状の有底円筒状をなす本体11の先端部には、使用者の皮膚(施術部)に接触するとともに超音波振動を皮膚に伝達する接触面としての超音波伝達面12aを形成した接触部としてのホーン12が取り付けられている。ホーン12は、平面視円形状であって中空状をなし、本体11に対しては本体11の径方向に沿って出没可能に往復動作し得るように、弾性部材としてのコイルバネ13を介して取り付けられている。コイルバネ13は、本体11の長手方向における軸線と略直交する方向に取り付けられており、その径は、ホーン12の径と略同じ径となっている。
本実施形態では、ホーン12で施術部を押圧すると、コイルバネ13が縮むと同時にホーン12の基端部側が本体11内に収容される。一方、施術部の押圧をやめると、コイルバネ13が元の位置に戻ると同時にホーン12が元の位置に戻る。これにより、ホーン12全体が、コイルバネ13の伸縮運動を受けて往復動作することが可能となる。
超音波伝達面12aの裏側には、超音波を発生させる円板状の超音波振動子14が配設されている。本実施形態において、超音波振動子14は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる圧電材料を電極(図示せず)で挟んで構成されている。また、ホーン12には、ホーン12の温度を検知する温度センサ15が内蔵されている。また、ホーン12の外周は、皮膚の凹凸形状に追従するように防振ゴム16で囲まれており、超音波伝達面12aと防振ゴム16の先端部は、略面一となっている。
次に、超音波美容器具10における制御構成について説明する。
本体11には、温度センサ15に接続されるとともに、温度センサ15によって検知された値をもとにホーン12の温度を検知する温度検知回路17が内蔵されている。また、本体11には、コイルバネ13に接続されるとともに、コイルバネ13の変位量をもとに皮膚表面から骨までの距離を検知する距離検知回路18が内蔵されている。また、本体11には、温度検知回路17、距離検知回路18、及び超音波振動子14に接続されるとともに、温度検知回路17及び距離検知回路18から出力される検知信号(電気信号)に基づいて超音波振動子14の振動を制御することで超音波の出力状態を制御する制御手段としての制御部19が内蔵されている。
本実施形態では、ホーン12及び超音波振動子14によって超音波発生手段が構成されている。また、温度センサ15及び温度検知回路17によって温度検知手段が構成されている。また、ホーン12、コイルバネ13、及び距離検知回路18によって距離検知手段が構成されている。また、本実施形態では、ホーン12及びコイルバネ13により、測定手段が構成されている。なお、以下の説明では、説明の便宜上、ホーン12及びコイルバネ13を合わせて距離検知部Kと示す場合もある。
次に、超音波振動子14の振動によって超音波が発生される仕組みを説明する。
超音波振動子14は、電源部(図示せず)と接続されており、電源スイッチ(図示せず)の操作により、電源部の電力が、電源部と超音波振動子14とを接続する回路及び圧電材料を挟んだ電極を介して超音波振動子14に供給される。そして電力供給によって生じた電気振動によって超音波振動子14が振動することで、電気振動が機械振動に変換される。さらに、超音波振動子14の振動がホーン12に伝わり、ホーン12全体が振動することで、その振動は、超音波伝達媒体(例えば、ジェルなど)を介して施術部に伝達されるようになっている。
そして、超音波美容器具10を用いて施術を行う際、使用者は、本体11を把持し、超音波伝達面12aを皮膚に適度の圧力で押圧するように力を加え、この状態で超音波美容器具10を動かし、施術を施したい部分に超音波伝達面12aを移動させる。
このように構成された超音波美容器具10において、距離検知部Kは、超音波刺激が付与される施術部の皮膚表面におけるコイルバネ13の変位量をもとに皮膚の軟らかさ、つまり、皮膚表面から骨までの距離を測定する。そして、制御部19は、距離検知回路18から出力される検知信号に基づいてホーン12の温度閾値を設定する。また、制御部19は、温度検知回路17が出力するホーン12の温度を示す検知信号を入力し、温度センサ15によって検知されたホーン12の温度が温度閾値を超えた場合、ホーン12の温度が温度閾値以下となるように超音波の出力状態を調節する。
本実施形態では、コイルバネ13の変位によって生じた弾性エネルギーがコイルバネ13に蓄積され、その弾性エネルギーの違いによって皮膚の軟らかさ(弾性又は弾力とも言う)を測定し、その皮膚の軟らかさをもとにして皮膚表面から骨までの距離が検知されるようになっている。具体的には、額等の皮膚表面から骨までの距離が短い部位では、皮膚と骨の間に脂肪等の物質がほとんど存在しておらず、皮膚の弾力が小さいため、ホーン12を皮膚に押圧すると、ホーン12に接続されたコイルバネ13の変位量(伸縮量)は大きくなる。その一方、頬等の皮膚表面から骨までの距離が長い部位では、皮膚と骨の間に脂肪等の物質が多く存在しており、皮膚の弾力が大きいため、ホーン12を皮膚に押圧すると、ホーン12に接続されたコイルバネ13の変位量は小さくなる。したがって、コイルバネ13の変位量が大きいほど皮膚表面から骨までの距離が短く、コイルバネ13の変位量が小さいほど皮膚表面から骨までの距離が長いということが分かる。
そして、本実施形態では、皮膚表面から骨までの距離が2mm以上であるか否かによって、超音波の出力状態やホーン12における温度閾値を設定するようになっている。
ちなみに、皮膚表面から骨までの距離の基準値を「2mm」に設定した理由としては、本実施形態において使用者の使用が考えられる範囲内で最も骨表面の温度が高くなる部位は、額周辺等の皮膚表面から骨までの距離が短い部位である。したがって、額周辺に超音波刺激を付与する場合を想定し、基準値を2mmとしている。つまり、使用者がどの部位に対して超音波照射を行った場合であっても、制御部19は、皮膚表面から骨までの距離が、基準値の2mm以上であるか否かを判定することになる。
そして、本実施形態において制御部19は、距離検知回路18によって検知された皮膚表面から骨までの距離が2mm以上であるか否かに応じて、2種類の出力状態で超音波の出力状態を制御するようになっている。具体的に言えば、制御部19は、通常時において、皮膚表面から骨までの距離が2mm以上の場合にはホーン12の温度が38℃となるように超音波の出力状態を制御し、皮膚表面から骨までの距離が2mm未満の場合にはホーン12の温度が34℃となるように超音波の出力状態を制御する。通常時とは、使用者が所定の適切な使用方法によって超音波美容器具10を使用している場合である。
また、制御部19は、温度検知回路17によって検知されたホーン12の温度を監視し、その温度が予め定めた温度閾値を超えることによって異常発生を検知し、超音波の出力状態を制御する。本実施形態において温度閾値は、距離検知回路18によって検知された皮膚表面から骨までの距離が2mm以上であるか否かに応じて、2種類設定されている。具体的に言えば、制御部19は、皮膚表面から骨までの距離が2mm以上の場合の温度閾値として42℃を設定し、皮膚表面から骨までの距離が2mm未満の場合の温度閾値として38℃を設定する。そして、制御部19は、異常時において、皮膚表面から骨までの距離が2mm以上の場合にはホーン12の温度が42℃を超えないように超音波の出力状態を制御し、皮膚表面から骨までの距離が2mm未満の場合にはホーン12の温度が38℃を超えないように超音波の出力状態を制御する。なお、異常時とは、使用者が所定の適切な使用方法によって超音波美容器具10を使用していないことなどが原因で、ホーン12の温度が通常時の制御で想定した温度(38℃と34℃)よりも高くなっている場合である。
本実施形態において、前述のように温度設定を行った理由としては、皮膚表面と骨における熱伝導率の違いが挙げられる。
骨は、熱伝導率が高く、骨表面の温度は皮膚表面の温度よりも上昇しやすいため、額周辺等の皮膚表面から骨までの距離が短い部位では、骨表面における単位時間あたりの温度上昇率の変化が大きい。そして、皮膚はタンパク質から構成されており、一般的に、タンパク質変性温度は42℃であることが知られている。したがって、皮膚表面から骨までの距離が2mm以上の場合には、骨表面における温度上昇率の変化は、皮膚表面から骨までの距離が2mm未満の場合における骨表面の温度上昇率の変化よりも緩やかとなる。これにより、皮膚表面から骨までの距離が2mm以上の場合、異常時におけるホーン12の温度閾値を、タンパク質変性温度である42℃に設定している。
同様の理由により、コイルバネ13の変位量により求められる皮膚表面から骨までの距離が2mm未満の場合には、骨表面における温度上昇率の変化は、皮膚表面から骨までの距離が2mm以上の場合における骨表面の温度上昇率の変化よりも激しい。これにより、皮膚表面から骨までの距離が2mm未満の場合、異常時におけるホーン12の温度閾値を、38℃に設定している。
以下、本実施形態の超音波美容器具10における超音波出力に係る制御の流れを図2に従って説明する。
使用者が、超音波美容器具10の電源をON状態にし、皮膚にホーン12を接触させると、ホーン12に備え付けられたコイルバネ13に変位が生じる。そして、制御部19は、距離検知回路18からコイルバネ13の変位量に基づく皮膚表面から骨までの距離を示す検知信号を取得し、皮膚表面から骨までの距離が2mm以上であるか否かを判定する(ステップS10)。
ステップS10の判定結果が肯定(皮膚表面から骨までの距離≧2mm)の場合、制御部19は、ホーン12における温度閾値を第1の温度としての42℃に設定し(ステップS11)、超音波の出力を開始する(ステップS12)。このとき、制御部19は、超音波の出力開始と同時に、超音波の出力開始からの経過時間を測定している。また、この場合、制御部19は、ホーン12の温度が38℃となるように超音波の出力状態を制御する。
次に、制御部19は、ホーン12の温度が42℃以下であるか否かを判定する(ステップS13)。ステップS13の判定結果が肯定(ホーン12の温度が42℃以下)の場合、制御部19は、超音波の出力が開始されてから5分が経過したか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14の判定結果が肯定(超音波の出力開始から5分経過した)の場合、制御部19は、超音波美容器具10の電源をOFF状態にし、超音波の出力制御を終了する。
一方、ステップS14の判定結果が否定(超音波の出力開始から5分経過していない)の場合、制御部19は、ステップS13に戻り、超音波の出力開始から5分が経過するまで超音波の出力制御を繰り返す。
また、ステップS13の判定結果が否定(ホーン12の温度が42℃を超えた)の場合、制御部19は、ホーン12の温度が42℃以下となるように、超音波の出力を弱める(ステップS15)。そして、制御部19は、ステップS13に移行し、ステップS13の判定結果が肯定、すなわちホーン12の温度が42℃以下になったならばステップS14に移行する。その後、制御部19は、ステップS14を肯定判定したならば前述同様に超音波美容器具10の電源をOFF状態にして、超音波の出力制御を終了し、ステップS14を否定判定したならば前述同様にステップS13に戻り、超音波の出力開始から5分が経過するまで超音波の出力制御を繰り返す。本実施形態において、制御部19は、超音波の出力開始から5分が経過するまでの間にステップS13を否定判定し、ステップS15で超音波の出力を弱めた場合、それ以降、超音波の出力状態を弱めた状態で超音波の出力を継続するようになっている。
一方、ステップS10の判定結果が否定(皮膚表面から骨までの距離<2mm)の場合、制御部19は、ホーン12における温度閾値を第2の温度としての38℃に設定し(ステップS16)、超音波の出力を開始する(ステップS17)。このとき、制御部19は、超音波の出力開始と同時に、超音波の出力開始からの経過時間を測定している。また、この場合、制御部19は、ホーン12の温度が34℃となるように超音波の出力状態を制御する。
次に、制御部19は、ホーン12の温度が38℃以下であるか否かを判定する(ステップS18)。ステップS18の判定結果が肯定(ホーン12の温度が38℃以下)の場合、制御部19は、超音波の出力が開始されてから5分が経過したか否かを判定する(ステップS19)。ステップS19の判定結果が肯定(超音波の出力開始から5分経過した)の場合、制御部19は、超音波美容器具10の電源をOFF状態にし、超音波の出力制御を終了する。
一方、ステップS19の判定結果が否定(超音波の出力開始から5分経過していない)の場合、制御部19は、ステップS18に戻り、超音波の出力開始から5分が経過するまで超音波の出力制御を繰り返す。
また、ステップS18の判定結果が否定(ホーン12の温度が38℃を超えた)の場合、制御部19は、ホーン12の温度が38℃以下となるように、超音波の出力を弱める(ステップS20)。そして、制御部19は、ステップS18に移行し、ステップS18の判定結果が肯定、すなわちホーン12の温度が38℃以下になったならばステップS19に移行する。その後、制御部19は、ステップS19を肯定判定したならば前述同様に超音波美容器具10の電源をOFF状態にして、超音波の出力制御を終了し、ステップS19を否定判定したならば前述同様にステップS18に戻り、超音波の出力開始から5分が経過するまで超音波の出力制御を繰り返す。本実施形態において、制御部19は、超音波の出力開始から5分が経過するまでの間にステップS18を否定判定し、ステップS20で超音波の出力を弱めた場合、それ以降、超音波の出力状態を弱めた状態で超音波の出力を継続するようになっている。
次に、超音波美容器具10の作用を説明する。
使用者が、頬にホーン12の超音波伝達面12aを当てると、制御部19は、コイルバネ13の変位量に基づき、皮膚表面から骨までの距離が2mm以上であることを認識する。そして、制御部19は、ホーン12における温度閾値を42℃に設定するとともに、ホーン12の温度が38℃となるように超音波の出力状態を制御する。ホーン12の温度が42℃以下の場合、制御部19は、超音波の出力開始から5分が経過するまで現在の出力状態を維持し、超音波の出力制御を継続する。一方、ホーン12の温度が42℃を超えた場合、制御部19は、ホーン12の温度が42℃以下となるように超音波の出力状態を弱め、弱めた状態で超音波の出力開始から5分が経過するまで超音波の出力制御を継続する。
また、使用者が、額にホーン12の超音波伝達面12aを当てると、制御部19は、コイルバネ13の変位量に基づき、皮膚表面から骨までの距離が2mm未満であることを認識する。そして、制御部19は、ホーン12における温度閾値を38℃に設定するとともに、ホーン12の温度が34℃となるように超音波の出力状態を制御する。ホーン12の温度が38℃以下の場合、制御部19は、超音波の出力開始から5分が経過するまで現在の出力状態を維持し、超音波の出力制御を継続する。一方、ホーン12の温度が38℃を超えた場合、制御部19は、ホーン12の温度が38℃以下となるように超音波の出力状態を弱め、弱めた状態で超音波の出力開始から5分が経過するまで超音波の出力制御を継続する。
上記実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)超音波美容器具10は、皮膚表面から骨までの距離を検知し、その距離に応じたホーン12の温度閾値(本実施形態では2種類)を設定する。そして、制御部19は、ホーン12の温度が温度閾値を超えた場合、ホーン12の温度が温度閾値以下となるように超音波の出力状態を制御する。このことにより、施術部における骨の温度を検知しなくても、ホーン12の温度を検知するだけで、施術部位に応じた超音波を発生させ、超音波刺激による肌の引き締め効果や美肌成分の浸透効果をより高めることができる。
(2)コイルバネ13の変位量によって皮膚の弾性を測定し、該皮膚の弾性に基づいて皮膚表面から骨までの距離を検知するようにした。このことにより、コイルバネ13という簡単な構成を用いることで、制御部19は、皮膚の弾性に基づく演算によって皮膚表面から骨までの距離を検知することができる。
(3)制御部19は、皮膚表面から骨までの距離に基づいて設定した2種類の温度閾値(42℃と38℃)を使って、超音波の出力状態を制御する。このことにより、皮膚表面から骨までの距離が、所定値以上(本実施形態では2mm以上)か否かによって、その値に応じた適切な温度閾値の設定が行われ、ホーン12において設定した温度閾値を超えないように超音波の出力状態を制御することができる。
(4)ホーン12の径と略同じ径のコイルバネ13を該ホーン12に接続し、ホーン12全体がコイルバネ13の伸縮運動を受けて往復動作することが可能となるように構成した。このことにより、ホーン12全体で皮膚の軟らかさを検知することができるようになり、超音波伝達面12aと接触している部位における皮膚全体の軟らかさに関して正確な値を算出することができる。また、ホーン12全体が往復動作することで、皮膚の凹凸形状に沿って超音波伝達面12aも密着することになり、超音波刺激を確実に皮膚表面や皮膚の深部に伝えることができる。
(5)皮膚表面から骨までの距離の基準値を2mmとし、その値よりも大きい値が検知されたか否かによってホーン12における温度閾値を38℃又は42℃に設定するようにした。皮膚表面から骨までの距離の基準値を「2mm」の1種類に設定し、検知された値が基準値以上か否かを判定するだけで、施術部位に応じた温度閾値を設定することができるので、簡単な制御構成で当該超音波の出力制御を実行することができる。
(6)ホーン12内に超音波振動子14と温度センサ15を収容した。このことにより、超音波美容器具10本体のサイズをコンパクトにすることができる。
(7)制御部19は、皮膚表面から骨までの距離が2mm以上である場合、ホーン12の温度閾値を42℃に設定するとともに、ホーン12の温度が38℃となるように超音波の出力状態を制御する。また、制御部19は、皮膚表面から骨までの距離が2mm未満である場合、ホーン12の温度閾値を38℃に設定するとともに、ホーン12の温度が34℃となるように超音波の出力状態を制御する。このことにより、ホーン12の温度が温度閾値(42℃、38℃)を超えることが滅多になくなり、使用者に熱すぎるという不快感を与えることがなくなる。
(8)超音波の出力が開始されてから5分が経過した場合には、自動的に電源が切れるようにした。このことにより、特定の部位に集中して超音波を照射してしまった場合でも、所定時間が経過すると自動的に電源が切れるので、ホーン12における温度が上昇しすぎることがなくなる。
(第2の実施形態)
次に、本発明を、手持ち式の超音波美容器具10に具体化した第2の実施形態を図3(a),(b)にしたがって説明する。以下に説明する実施形態では、既に説明した実施形態と同様の構成については同一符号を付すなどして、その重複する説明を省略又は簡略する。
本実施形態においてホーン12の超音波伝達面12aの裏側には、円環状の超音波振動子14が配設されている。そして、ホーン12において、超音波振動子14の中央には、皮膚表面から骨までの距離を測定するための距離測定用の超音波を発生する超音波センサ20が配設されている。超音波振動子14と超音波センサ20の先端部は略面一となっている。そして、超音波センサ20には、距離検知回路18が接続されている。本実施形態において超音波センサ20の発生する超音波の周波数は、超音波振動子14の発生する超音波の周波数よりもやや低くなるように設定されている。本実施形態では、超音波センサ20が発生した超音波が骨に反射され、その反射波から距離を測定するようになっている。
本実施形態における皮膚表面から骨までの距離の測定方法は、超音波が脂肪部分で反射及び屈折するという特性を利用している。皮膚表面から骨までの距離が短い場合、皮膚から骨の間に存在する脂肪の量は少ないので、超音波センサ20が発生させた距離測定用の超音波の骨からの反射量は小さくなる。一方、皮膚表面から骨までの距離が長い場合、皮膚から骨の間に存在する脂肪の量は多いので、超音波センサ20が発生させた距離測定用の超音波の骨からの反射量は大きくなる。
したがって、制御部19は、距離検知回路18から、超音波センサ20が受信した距離測定用の超音波の反射量が大きいことを示す検知信号を入力した場合、皮膚表面から骨までの距離が2mm以上であることを認識し、ホーン12における温度閾値を42℃に設定して、超音波の出力状態を制御する。一方、制御部19は、距離検知回路18から、超音波センサ20が受信した距離測定用の超音波の反射量が小さいことを示す検知信号を入力した場合、皮膚表面から骨までの距離が2mm未満であることを認識し、ホーン12における温度閾値を38℃に設定して、超音波の出力状態を制御する。なお、本実施形態と第1の実施形態は、皮膚表面から骨までの距離の測定方法が異なるだけで、制御部19が実行する超音波の出力状態に係る制御内容は同じである。すなわち、本実施形態において制御部19は、図2に示す制御内容にしたがって超音波の出力状態を制御する。
本実施形態によれば、第1の実施形態に記載の効果(1),(3),(5)〜(8)に加えて以下に示す効果を得ることができる。
(9)超音波センサ20を使用し、皮膚表面から骨までの距離を検知するようにした。この場合、皮膚表面から骨までの距離は、超音波センサ20によって検知されるので、超音波美容器具10本体のサイズをコンパクトにすることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明を、手持ち式の超音波美容器具10に具体化した第3の実施形態を図4、図5にしたがって説明する。
本実施形態の超音波美容器具10は、骨等の硬いものに対して超音波が反射した場合と、肉(脂肪)等の軟らかいものに対して超音波が反射した場合で、インピーダンス若しくはアドミタンスの値が異なることを利用して、施術する皮膚表面から骨までの距離を検知する構成とされている。
図5(a)は、皮膚表面から骨までの距離が短い場合のインピーダンス値の変化を示す。図5(b)は、皮膚表面から骨までの距離が長い場合のインピーダンス値の変化を示す。なお、図5(a),(b)では、縦軸にインピーダンス値を示し、横軸に駆動周波数を示している。また、図5(a),(b)では、超音波美容器具10を皮膚に当てた時(肌当て時)のインピーダンス値の変化を実線で示し、超音波美容器具10を皮膚に当てていない時(肌離し時)のインピーダンス値の変化を破線で示す。また、図5(a),(b)において、符号「Q」は共振点を示し、符号「X」は***振点を示す。
図5(a)に示すように、皮膚表面から骨までの距離が短い場合、すなわち骨等の硬い物質に接している場合のインピーダンス値は、共振点Qで低く(インピーダンス値IA)、***振点X付近で高くなる(インピーダンス値IB)。一方、図5(b)に示すように、皮膚表面から骨までの距離が長い場合、すなわち肉(脂肪)等の軟らかい物質に接している場合のインピーダンス値は、共振点A付近で高くなり(インピーダンス値IC)、***振点X付近では低くなる(インピーダンス値ID)。
また、電流は、インピーダンス値が大きいほど流れ難く、インピーダンス値が小さいほど流れ易い。そして、電流とインピーダンス値は、反比例の関係にあるので、インピーダンス値が変化すれば電流値も変化することになる。したがって、物性毎にインピーダンス値が異なるという特性を利用すれば、例えば、一定の電圧を皮膚に印加した際に皮膚内を流れる電流量を検知することで、インピーダンス値を代用特性として検知し、皮膚表面から骨までの距離を知ることが可能である。
そこで、図4に示すように、本実施形態における超音波美容器具10のホーン12には、超音波振動子14から超音波を発生させた際に、皮膚を流れる電流量を検知する電流センサ22が内蔵されている。この電流センサ22は、距離検知回路18に接続されている。そして、距離検知回路18は、電流センサ22の検知した電流量をもとに皮膚表面からの骨までの距離を検知する。距離検知回路18では、皮膚を流れる電流量が大きい場合には、皮膚表面から骨までの距離が短いことが検知され、皮膚内を流れる電流量が小さい場合には、皮膚表面から骨までの距離が長いことが検知される。
したがって、制御部19は、距離検知回路18から、皮膚表面から骨までの距離が長いことを示す検知信号を入力した場合、皮膚表面から骨までの距離が2mm以上であることを認識し、ホーン12における温度閾値を42℃に設定して、超音波の出力状態を制御する。一方、制御部19は、距離検知回路18から、皮膚表面から骨までの距離が短いことを示す検知信号を入力した場合、皮膚表面から骨までの距離が2mm未満であることを認識し、ホーン12における温度閾値を38℃に設定して、超音波の出力状態を制御する。なお、本実施形態と第1の実施形態は、皮膚表面から骨までの距離の測定方法が異なるだけで、制御部19が実行する超音波の出力状態に係る制御内容は同じである。すなわち、本実施形態において制御部19は、図2に示す制御内容にしたがって超音波の出力状態を制御する。
本実施形態によれば、第1の実施形態に記載の効果(1),(3),(5)〜(8)に加えて以下に示す効果を得ることができる。
(10)電流センサ22によって、皮膚を流れる電流量を検知し、距離検知回路18は、電流センサ22の検知した電流量をもとに皮膚表面からの骨までの距離を検知するようにした。このことにより、制御部19は、皮膚を流れる電流量からも皮膚表面から骨までの距離を検知することができ、その結果に応じてホーン12における温度閾値を設定することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 各実施形態において、温度センサ15の設置場所は、ホーン12の内側に限られず、ホーンの一部に接していればホーン12の外側であっても良い。また、温度センサとして、皮膚表面と骨の温度差を測定する熱電対や、温度変化に対応して電気抵抗の値も変化する特性を利用し、温度を測定するサーミスタ等を利用しても良い。また、第3の実施形態において、電流センサ22を、ホーン12の外周に設けても良い。
○ 各実施形態において、図2で示した超音波出力に係る制御の流れを示すフローチャートにおけるステップS15,S20では、ホーン12の温度が温度閾値以下に下がるまで、超音波の出力を停止しても良い。この場合、制御部19は、最初に超音波の出力を開始した時点からの経過時間を測定しているので、たとえ、ステップS15及びステップS20で超音波の出力が停止された場合であっても時間計測を継続することになる。
○ 各実施形態において、皮膚表面から骨までの距離が2mm以上の場合、ホーン12の温度閾値を42℃に設定する一方で、皮膚表面から骨までの距離が2mm未満の場合、ホーン12の温度閾値を38℃に設定したが、その温度閾値はこれらの値に限られない。ただし、皮膚表面から骨までの距離が2mm以上の場合であっても、タンパク質変性温度が42℃であることを考慮すると、42℃以下に設定することが望ましい。同様に、皮膚表面から骨までの距離が2mm以上のときにホーン12の温度閾値を42℃に設定した場合、ホーン12の温度が38℃になるように超音波の出力状態を制御していたが、その温度は38℃に限られない。また、皮膚表面から骨までの距離が2mm未満のときにホーン12の温度閾値を38℃に設定した場合、ホーン12の温度が34℃になるように超音波の出力状態を制御していたが、その温度は34℃に限られない。
○ 各実施形態において、図2で示した超音波出力に係る制御の流れを示すフローチャートにおけるステップS15において、超音波の出力状態を、皮膚表面から骨までの距離が2mm未満の場合に設定された超音波の出力状態(ホーン12の温度が34℃)に切り換えるようにしても良い。
○ 各実施形態において、皮膚表面から骨までの距離の基準値を2mmとしたが、施術部位が額周辺であるか頬周辺であるかを判別できれば良いので、基準値は2mmに限られない。
○ 各実施形態において、ホーン12は、矩形状や楕円状など任意の形状であっても良い。
○ 各実施形態において、超音波振動子14は、圧電材料としてPZTを電極で挟んだ構造としたが、圧電材料であればその材質や、形状、周波数は問わない。
○ 第2の実施形態において、超音波センサ20は、超音波の反射量の違いによって皮膚表面から骨までの距離を検知するものとしたが、超音波センサ20が発生させた距離測定用の超音波の発信から受信までに要する時間の違いによって該距離を測定しても良い。具体的には、皮膚表面から骨までの距離が短い場合、超音波センサ20が発生させた距離測定用の超音波の発信から受信までに要する時間は短くなる。一方、皮膚表面から骨までの距離が長い場合、超音波センサ20が発生させた距離測定用の超音波の発信から受信までに要する時間は、長くなる。したがって、制御部19は、距離測定用の超音波の発信から受信までに要した時間が長い場合には、皮膚表面から骨までの距離が2mm以上であることを認識して、ホーン12における温度閾値を42℃に設定し、その温度閾値を超えないように超音波の出力を制御することになる。一方、制御部19は、距離測定用の超音波の発信から受信までに要した時間が短い場合には、皮膚表面から骨までの距離が2mm未満であることを認識して、ホーン12における温度閾値を38℃に設定し、その温度閾値を超えないように超音波の出力を制御することになる。
○ 第1の実施形態において、図6、図7(a)〜(c)に示すように、皮膚の軟らかさを測定する接触体21を、ホーン12の外周部に設置しても良い。接触体21は、コイルバネ13を介して本体11に取り付けられている。この変更例では、コイルバネ13と接触体21により、測定手段が構成される。そして、接触体21の外周部を、防振ゴム16で囲んでいる。接触体21は、第1の実施形態におけるホーン12と同様に、本体11の径方向に沿って出没可能に往復動作する。接触体21は、図6、及び図7(a)に示すようにホーン12の外周部に1つ配設しても良いし、図7(b),(c)に示すように複数配設しても良い。接触体21を複数配設する場合は、各接触体21で検知された皮膚表面から骨までの距離のうち、最も短い距離を採用し、その値に応じて超音波の出力制御を行うことが好ましい。
○ 第1の実施形態において、距離検知部Kを、おもり式のバネを含んで構成しても良いし、バネの変位量を加速度センサや変位センサなどによって測定するように構成しても良い。
○ 第1の実施形態において、図7(d)に示すように、超音波振動子14を円環状のものとするとともに、接触体21を、ホーン12の中央であって、超音波振動子14よりも内方側に位置するように配置しても良い。この場合、接触体21がホーン12の外側に設置される場合に比べ、超音波美容器具10の構成をコンパクトにすることができる。
○ 第2の実施形態において、超音波センサ20をホーン12の内部に設置するのではなく、図8、図9(a)〜(c)に示すように、超音波センサ20をホーン12とは別体構成とし、ホーン12の外周部に設置しても良い。なお、図8では、超音波センサ20とホーン12の超音波伝達面12aは、略面一となっている。そして、超音波センサ20をホーン12とは別体構成とし、ホーン12の外周部に設置する場合、超音波センサ20を、例えば、図9(b),(c)に示すように複数個設置しても良い。この場合、各超音波センサ20で検知された皮膚表面から骨までの距離のうち、最も短い距離を採用し、その値に応じて超音波の出力制御を行うことが好ましい。
○ 第1の実施形態において、弾性部材はコイルバネ13に限られず、板バネなどのような制御部19と接続可能な弾性部材を使用しても良い。
○ 各実施形態において、温度センサ15は、皮膚表面の温度とホーン12の温度の両方を検知するものであっても良い。
第1の実施形態における超音波美容器具の概略を示す概略構成図。 超音波出力に係る制御の流れを示すフローチャート。 (a)は、第2の実施形態における超音波美容器具の概略を示す概略構成図、(b)は、ホーンを示す平面図。 第3の実施形態における超音波美容器具の概略を示す概略構成図。 (a)は、皮膚表面から骨までの距離が短い場合のインピーダンス値の変化を示すグラフ、(b)は、皮膚表面から骨までの距離が長い場合のインピーダンス値の変化を示すグラフ。 変更例における超音波美容器具の概略を示す概略構成図。 (a)〜(c)は、変更例において、ホーンの外側に配設した接触体を示す平面図、(d)は、変更例において、ホーンの中央に配設した接触体を示す平面図。 変更例における超音波美容器具の概略を示す概略構成図。 (a)〜(c)は、変更例において、ホーンの外側に配設した超音波センサを示す平面図。 一定時間の間、同一箇所に超音波を照射した場合の皮膚表面の温度変化を示すグラフ。
符号の説明
10…超音波美容器具、11…本体、12…ホーン、12a…超音波伝達面、13…コイルバネ、14…超音波振動子、15…温度センサ、17…温度検知回路、18…距離検知回路、19…制御部、20…超音波センサ、21…接触体、22…電流センサ。

Claims (4)

  1. 超音波振動子を振動させることで超音波を発生させる超音波発生手段と、
    皮膚と接触する接触面を有する接触部の温度を検知する温度検知手段と、
    前記超音波発生手段によって発生された超音波により刺激が付与される施術部における皮膚表面から骨までの距離を検知する距離検知手段と、
    前記超音波発生手段からの超音波の出力状態を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記距離検知手段で検知された前記距離に基づいて前記接触部の温度閾値を設定し、前記温度検知手段によって検知された前記接触部の温度が前記温度閾値を超えた場合、前記接触部の温度が前記温度閾値以下となるように超音波の出力状態を制御することを特徴とする超音波美容器具。
  2. 前記距離検知手段は、施術する皮膚の軟らかさを測定する測定手段を含み、前記皮膚の軟らかさをもとに前記皮膚表面から骨までの距離を検知することを特徴とする請求項1に記載の超音波美容器具。
  3. 前記距離検知手段は、超音波センサを含み、前記超音波センサが施術する皮膚に対し照射した超音波が骨で反射されたことによる反射量をもとに前記皮膚表面から骨までの距離を検知することを特徴とする請求項1に記載の超音波美容器具。
  4. 前記制御手段は、前記距離検知手段で検知された前記距離が所定値以上であった場合には前記接触部の温度閾値として第1の温度を設定する一方で、前記距離が前記所定値未満であった場合には前記接触部の温度閾値として前記第1の温度よりも低い第2の温度を設定し、
    超音波刺激が付与される施術部において、前記温度検知手段によって検知された温度が前記温度閾値を超えた場合、前記超音波発生手段から発生される超音波の出力を弱める、又は前記超音波発生手段からの超音波の出力を停止することを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の超音波美容器具。
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