JP2010004588A - 双方向スイッチのゲート駆動方法およびそれを用いた電力変換装置 - Google Patents

双方向スイッチのゲート駆動方法およびそれを用いた電力変換装置 Download PDF

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Abstract

【課題】インバータ等に適用される半導体デバイスは、寄生ダイオードにより誘導負荷からの還流電流を通流する場合、ダイオードの順方向電圧による損失が大きくなることが懸念され、また双方向デバイスを適用した場合には、2つのゲート端子を駆動する必要があり、制御の複雑化、かつ高コストになるという課題があった。
【解決手段】第一ゲート端子2、第二ゲート端子3、ドレイン端子4、ソース端子5を備え、第一ゲート端子2、第二ゲート端子3を各オンオフすることで4つの動作モードを有する双方向スイッチ1に適用する駆動方法であり、第一ゲート端子2あるいは第二ゲート端子3の何れか一方を常時オン状態となるように制御し、還流電流を流す経路を確保しつつ、ダイオード損失を低減し、かつ2つのゲート信号数を減らし、簡易な回路構成、かつ低コストに実現することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゲート信号に制御により4つの状態を有する双方向スイッチのゲート駆動方法に関する。
近年、電子機器の普及がさらに拡大傾向にあるが、同時に電子機器の消費電力増加、引いては地球温暖化などが発生しており、社会的な問題と認識されている。このような社会的背景から、電子機器の低消費電力化の要求も高くなっており、根幹となる電源回路、あるいは電子機器の主たる機能を実現するためのアクチュエータなど待機電力、運転のための電力の何れの電力消費についても技術革新による消費削減が期待されている。
従来、この種の低消費電力化のための技術としては、使用する電圧に応じて、適宜半導体デバイスをMOSFETあるいはIGBTの使い分ける、あるいは新しい半導体デバイスとして、双方向性スイッチを利用した電力変換回路が提案されている。
以下、その双方向性スイッチの駆動方法について、特許文献1を一例として説明する。
図9に示すのは、低電圧側に対応する主電極のゲート電極にゲート閾値以上の電圧を印加して低電圧側のMOSFETをオンし、0または有限の遅延時間の後に高電圧側の主電極に対応するゲート電極にゲート閾値以上の電圧を印加して高電圧側オフする。この駆動方法では、初期状態は素子が非導通でゲート電極の電位VG1をゲート閾値以下、ゲート電極の電位VG2はゲート閾値以上の状態を示している。図では、VG1をゲート閾値以上にし、遅延時間τ1後、VG2をゲート閾値以下にして素子を導通させている。また、VG2をゲート閾値以上にして、遅延時間τ2後、VG1をゲート閾値以下にし、素子を阻止状態としている。
特許第3183055号公報
このような従来の双方向性スイッチの駆動方法では、ゲート駆動のための信号が1素子当たり2つの信号を必要とし、マイクロコンピュータから直接駆動信号を出力する場合、一般的な三相インバータでは6素子必要となることから、12個のゲート信号を出力する必要があり、マイクロコンピュータ内部の処理が大容量かつ複雑、また高機能なマイクロコンピュータを選択する必要があり、加えてゲート駆動のための回路部品が多くなり、高価になるという課題があった。
また、特許文献1以外の単方向スイッチを使用した一般的なインバータ等の電力変換回路であれば、トランジスタと逆方向に導通させるためのダイオードを並列接続するため、逆方向に流す際のダイオードの順方向電圧による損失が大きくなるため、冷却フィン、あるいは冷却ファンなど装置が大型化するという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、上下アームの短絡を防止し、デッドタイムの過渡期の環流電流を流すループを形成しつつ、環流電流による損失を低減することができ、かつ駆動のためのゲート信号数を減らし、高機能なマイクロコンピュータの選択を必要とせず、また、単方向スイッチを応用した一般的なインバータ等の電力変換回路に対して低損失な電力変換回路を実現することを可能とした双方向スイッチの駆動方法を提供することを目的としている。
本発明の双方向スイッチのゲート駆動方法は、基板の上に形成されたチャネルを有する半導体層積層体と、前記半導体層積層体の上に互いに間隔をおいて形成された第1のオーミック電極及び第2のオーミック電極と、前記第1のオーミック電極と前記第2のオーミック電極との間に、前記第1のオーミック電極側から順に形成された、第1のゲート電極及び第2のゲート電極と、前記半導体層積層体と第1のゲート電極との間に形成された第1のp型半導体層と、前記半導体層積層体と第2のゲート電極との間に形成された第2のp型半導体とを有し、前記第1のオーミック電極と前記第1のゲート電極との間にゲート駆動信号を入力する第一ゲート端子と、前記第2のオーミック電極と前記第2のゲート電極との間にゲート駆動信号を入力する第二ゲート端子と、前記第1のオーミック電極に接続されたドレイン端子と、前記第2のオーミック電極に接続されたソース端子を備え、前記第一ゲート端子のみをオンすると、前記ドレイン端子から前記ソース端子間に向けてオン状態の双方向デバイスと逆方向ダイオードが直列接続された半導体として動作する第一モード、前記第二ゲート端子のみをオンすると、前記ドレイン端子から前記ソース端子間に向けて順方向ダイオードとオン状態の双方向デバイスが直列接続された半導体として動作する第二モード、前記第一ゲート端子および前記第二ゲート端子をオンすると、前記ドレイン端子から前記ソース端子間にダイオードを介さない双方向に導通するように動作する第三モード、前記第一ゲート端子および前記第二ゲート端子をオフすると順逆双方向に電流を遮断する第四モードを有した双方向スイッチを二個直列に接続したブリッジ回路を少なくとも2対以上並列に接続した単相用あるいは三相用のインバータであって、前記双方向スイッチの前記第一ゲート端子は常時オン状態となるように制御する制御手段を備える構成としたものである。
この手段により、インバータの出力側に誘導性の負荷が接続された状態に、上下アーム短絡を防止するためのデッドタイムであっても還流電流を通流する経路を確保しつつ、デッドタイム以外のタイミングにおいてはダイオードによる順方向電圧が発生しないため、より低損失な回路を構成することができ、さらに双方向スイッチの使用個数の2倍に相当するゲート信号を生成する必要がないため、より簡易な回路およびマイクロプロセッサの処理を実現することができるため、安価なインバータを実現することができることとなる。
また、第一及び第二ゲート端子を駆動する駆動回路はブートストラップ回路を適用し、制御手段は通電開始後からインバータが動作を開始するまでに各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサを優先して充電するように制御する構成としたものである。
この手段により、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサの初期充電を行うことができ、インバータのスムーズな起動を行なうことができることとなる。
さらに、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動するブートストラップ回路に配したコンデンサへの充電は、前記各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子を同時あるいは個別に駆動するように制御する構成としたものである。
この手段により、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサの初期充電に対して、特別な回路を構成することなく行うことができ、また、インバータのスムーズな起動を行なうことができることとなる。
また、インバータの入力側の電圧、電流あるいは電力が遮断された際に、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサを優先して充電するように制御する構成としたものである。
この手段により、電源側の瞬時電圧低下などが発生した場合、ブートストラップ回路に配したコンデンサに蓄積された電荷が放電されたか否かに関係なく再スタートするため、インバータの復帰をよりスムーズに、かつ起動時のシーケンスを利用することができるため、簡易なソフトウェアの構成とすることができることとなる。
さらに、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動するブートストラップ回路に配したコンデンサへの充電は、前記各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子を同時に駆動するように制御する構成としたものである。
この手段により、電源側の瞬時電圧低下などが発生した場合、ブートストラップ回路に配したコンデンサに蓄積された電荷が放電されたか否かに関係なく同時に充電のための駆動を行うため、インバータの復帰をより高速に行なうことができることとなる。
また、インバータの負荷側の状態変化を加速しないように、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサを優先して充電するように制御する構成としたものである。
この手段により、電源側の瞬時電圧低下などが発生した場合、ブートストラップ回路に配したコンデンサに蓄積された電荷が放電されたか否かに関係なく、順次各相に対応するコンデンサに充電するため、負荷側の線間を短絡する経路を形成することなく、慣性力で駆動を継続させることが望ましい負荷(例えば、景観上回転を継続するのが望ましい、あるいは回転エネルギーをそのまま利用して起動エネルギーを抑えることが望ましい天井に設置されたファンなど)の回転から失速あるいは停止といった状態変化を加速しないようにすることができることとなる。
さらに、インバータの負荷側の状態変化を加速しないように充電する制御方法は、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動するブートストラップ回路に配したコンデンサへの充電を前記各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子を個別に駆動するように制御する構成としたものである。
この手段により、負荷側の状態変化を加速しないように充電するために特別な回路あるいは特別なソフトウェアを形成する必要性がなく、より簡易な回路構成かつソフトウェアで実現することができることとなる。
また、制御手段は、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子をPWM制御する構成としたものである。
この手段により、下アームの第二ゲート端子をオンしたタイミングにのみ充電回路が形成される上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動するブートストラップ回路に配したコンデンサへの充電する周期を短くし、充電頻度が高くなるため、コンデンサの必要容量を小さくすることができ、小型で安価なゲート駆動回路を形成することができることとなる。
さらに、制御手段は、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子のみをPWM制御し、各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子は電気角120度毎に常時オンするように制御する構成としたものである。
この手段により、下アームの第二ゲート端子はPWM制御する必要がないため、より簡単なソフトウェアで構成することができ、マイクロプロセッサの機能負担を軽減することができるため、より安価なマイクロプロセッサを採用することができることとなる。
この手段により、双方向スイッチをより簡単な構成で電力変換装置へ適用することができ、低損失かつ安価な装置を構成することができる。
本発明によれば、基板の上に形成されたチャネルを有する半導体層積層体と、前記半導体層積層体の上に互いに間隔をおいて形成された第1のオーミック電極及び第2のオーミック電極と、前記第1のオーミック電極と前記第2のオーミック電極との間に、前記第1のオーミック電極側から順に形成された、第1のゲート電極及び第2のゲート電極と、前記半導体層積層体と第1のゲート電極との間に形成された第1のp型半導体層と、前記半導体層積層体と第2のゲート電極との間に形成された第2のp型半導体とを有し、前記第1のオーミック電極と前記第1のゲート電極との間にゲート駆動信号を入力する第一ゲート端子と、前記第2のオーミック電極と前記第2のゲート電極との間にゲート駆動信号を入力する第二ゲート端子と、前記第1のオーミック電極に接続されたドレイン端子と、前記第2のオーミック電極に接続されたソース端子を備え、前記第一ゲート端子のみをオンすると、前記ドレイン端子から前記ソース端子間に向けてオン状態の双方向デバイスと逆方向ダイオードが直列接続された半導体として動作する第一モード、前記第二ゲート端子のみをオンすると、前記ドレイン端子から前記ソース端子間に向けて順方向ダイオードとオン状態の双方向デバイスが直列接続された半導体として動作する第二モード、前記第一ゲート端子および前記第二ゲート端子をオンすると、前記ドレイン端子から前記ソース端子間にダイオードを介さない双方向に導通するように動作する第三モード、前記第一ゲート端子および前記第二ゲート端子をオフすると順逆双方向に電流を遮断する第四モードを有した双方向スイッチを二個直列に接続したブリッジ回路を少なくとも2対以上並列に接続した単相用あるいは三相用のインバータであって、前記双方向スイッチの前記第一ゲート端子は常時オン状態となるように制御する制御手段を備える構成とすることで、インバータの出力側に誘導性の負荷が接続された状態に、上下アーム短絡を防止するためのデッドタイムであっても還流電流を通流する経路を確保しつつ、デッドタイム以外のタイミングにおいてはダイオードによる順方向電圧が発生しないため、より低損失な回路を構成することができ、さらに双方向スイッチの使用個数の2倍に相当するゲート信号を生成する必要がないため、より簡易な回路およびマイクロプロセッサの処理を実現することができるため、安価なインバータを実現することができる双方向スイッチのゲート駆動方法を提供できる。
また、第一及び第二ゲート端子を駆動する駆動回路はブートストラップ回路を適用し、制御手段は通電開始後からインバータが動作を開始するまでに各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサを優先して充電するように制御する構成とすることで、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサの初期充電を行うことができ、インバータのスムーズな起動を行なうことができる双方向スイッチのゲート駆動方法を提供できる。
さらに、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動するブートストラップ回路に配したコンデンサへの充電は、前記各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子を同時あるいは個別に駆動するように制御する構成とすることで、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサの初期充電に対して、特別な回路を構成することなく行うことができ、また、インバータのスムーズな起動を行なうことができる双方向スイッチのゲート駆動方法を提供できる。
また、インバータの入力側の電圧、電流あるいは電力が遮断された際に、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサを優先して充電するように制御する構成とすることで、電源側の瞬時電圧低下などが発生した場合、ブートストラップ回路に配したコンデンサに蓄積された電荷が放電されたか否かに関係なく再スタートするため、インバータの復帰をよりスムーズに、かつ起動時のシーケンスを利用することができるため、簡易なソフトウェアの構成とすることができる双方向スイッチのゲート駆動方法を提供できる。
さらに、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動するブートストラップ回路に配したコンデンサへの充電は、前記各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子を同時に駆動するように制御する構成とすることで、電源側の瞬時電圧低下などが発生した場合、ブートストラップ回路に配したコンデンサに蓄積された電荷が放電されたか否かに関係なく同時に充電のための駆動を行うため、インバータの復帰をより高速に行なうことができる双方向スイッチのゲート駆動方法を提供できる。
また、インバータの負荷側の状態変化を加速しないように、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサを優先して充電するように制御する構成とすることで、電源側の瞬時電圧低下などが発生した場合、ブートストラップ回路に配したコンデンサに蓄積された電荷が放電されたか否かに関係なく、順次各相に対応するコンデンサに充電するため、負荷側の線間を短絡する経路を形成することなく、慣性力で駆動を継続させることが望ましい負荷(例えば、景観上回転を継続するのが望ましい、あるいは回転エネルギーをそのまま利用して起動エネルギーを抑えることが望ましい天井に設置されたファンなど)の回転から失速あるいは停止といった状態変化を加速しないようにすることができる双方向スイッチのゲート駆動方法を提供できる。
さらに、インバータの負荷側の状態変化を加速しないように充電する制御方法は、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動するブートストラップ回路に配したコンデンサへの充電を前記各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子を個別に駆動するように制御する構成とすることで、負荷側の状態変化を加速しないように充電するために特別な回路あるいは特別なソフトウェアを形成する必要性がなく、より簡易な回路構成かつソフトウェアで実現することができる双方向スイッチのゲート駆動方法を提供できる。
また、制御手段は、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子をPWM制御する構成とすることで、下アームの第二ゲート端子をオンしたタイミングにのみ充電回路が形成される上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動するブートストラップ回路に配したコンデンサへの充電する周期を短くし、充電頻度が高くなるため、コンデンサの必要容量を小さくすることができ、小型で安価なゲート駆動回路を形成することができる双方向スイッチのゲート駆動方法を提供できる。
さらに、制御手段は、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子のみをPWM制御し、各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子は電気角120度毎に常時オンするように制御する構成とすることで、下アームの第二ゲート端子はPWM制御する必要がないため、より簡単なソフトウェアで構成することができ、マイクロプロセッサの機能負担を軽減することができるため、より安価なマイクロプロセッサを採用することができる双方向スイッチのゲート駆動方法を提供できる。
また、双方向スイッチのゲート駆動方法を使用した電力変換装置(例えばインバータ装置)を構成することで、簡単な構成、低損失かつ安価な電力変換装置を提供できる。
本発明の請求項1記載の発明は、基板の上に形成されたチャネルを有する半導体層積層体と、前記半導体層積層体の上に互いに間隔をおいて形成された第1のオーミック電極及び第2のオーミック電極と、前記第1のオーミック電極と前記第2のオーミック電極との間に、前記第1のオーミック電極側から順に形成された、第1のゲート電極及び第2のゲート電極と、前記半導体層積層体と第1のゲート電極との間に形成された第1のp型半導体層と、前記半導体層積層体と第2のゲート電極との間に形成された第2のp型半導体とを有し、前記第1のオーミック電極と前記第1のゲート電極との間にゲート駆動信号を入力する第一ゲート端子と、前記第2のオーミック電極と前記第2のゲート電極との間にゲート駆動信号を入力する第二ゲート端子と、前記第1のオーミック電極に接続されたドレイン端子と、前記第2のオーミック電極に接続されたソース端子を備え、前記第一ゲート端子のみをオンすると、前記ドレイン端子から前記ソース端子間に向けてオン状態の双方向デバイスと逆方向ダイオードが直列接続された半導体として動作する第一モード、前記第二ゲート端子のみをオンすると、前記ドレイン端子から前記ソース端子間に向けて順方向ダイオードとオン状態の双方向デバイスが直列接続された半導体として動作する第二モード、前記第一ゲート端子および前記第二ゲート端子をオンすると、前記ドレイン端子から前記ソース端子間にダイオードを介さない双方向に導通するように動作する第三モード、前記第一ゲート端子および前記第二ゲート端子をオフすると順逆双方向に電流を遮断する第四モードを有した双方向スイッチを二個直列に接続したブリッジ回路を少なくとも2対以上並列に接続した単相用あるいは三相用のインバータであって、前記双方向スイッチの前記第一ゲート端子は常時オン状態となるように制御する制御手段を備える構成としたものであり、インバータの出力側に誘導性の負荷が接続された状態に、上下アーム短絡を防止するためのデッドタイムであっても還流電流を通流する経路を確保しつつ、デッドタイム以外のタイミングにおいてはダイオードによる順方向電圧が発生しないため、より低損失な回路を構成することができ、さらに双方向スイッチの使用個数の2倍に相当するゲート信号を生成する必要がないため、より簡易な回路およびマイクロプロセッサの処理を実現することができるため、安価なインバータを実現することができるという作用を有する。
また、第一及び第二ゲート端子を駆動する駆動回路はブートストラップ回路を適用し、制御手段は通電開始後からインバータが動作を開始するまでに各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサを優先して充電するように制御する構成としたものであり、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサの初期充電を行うことができ、インバータのスムーズな起動を行なうことができるという作用を有する。
さらに、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動するブートストラップ回路に配したコンデンサへの充電は、前記各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子を同時あるいは個別に駆動するように制御する構成としたものであり、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサの初期充電に対して、特別な回路を構成することなく行うことができ、また、インバータのスムーズな起動を行なうことができるという作用を有する。
また、インバータの入力側の電圧、電流あるいは電力が遮断された際に、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサを優先して充電するように制御する構成としたものであり、電源側の瞬時電圧低下などが発生した場合、ブートストラップ回路に配したコンデンサに蓄積された電荷が放電されたか否かに関係なく再スタートするため、インバータの復帰をよりスムーズに、かつ起動時のシーケンスを利用することができるため、簡易なソフトウェアの構成とすることができるという作用を有する。
さらに、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動するブートストラップ回路に配したコンデンサへの充電は、前記各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子を同時に駆動するように制御する構成としたものであり、電源側の瞬時電圧低下などが発生した場合、ブートストラップ回路に配したコンデンサに蓄積された電荷が放電されたか否かに関係なく同時に充電のための駆動を行うため、インバータの復帰をより高速に行なうことができるという作用を有する。
また、インバータの負荷側の状態変化を加速しないように、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサを優先して充電するように制御する構成としたものであり、電源側の瞬時電圧低下などが発生した場合、ブートストラップ回路に配したコンデンサに蓄積された電荷が放電されたか否かに関係なく、順次各相に対応するコンデンサに充電するため、負荷側の線間を短絡する経路を形成することなく、慣性力で駆動を継続させることが望ましい負荷(例えば、景観上回転を継続するのが望ましい、あるいは回転エネルギーをそのまま利用して起動エネルギーを抑えることが望ましい天井に設置されたファンなど)の回転から失速あるいは停止といった状態変化を加速しないようにすることができるという作用を有する。
さらに、インバータの負荷側の状態変化を加速しないように充電する制御方法は、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動するブートストラップ回路に配したコンデンサへの充電を前記各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子を個別に駆動するように制御する構成としたものであり、負荷側の状態変化を加速しないように充電するために特別な回路あるいは特別なソフトウェアを形成する必要性がなく、より簡易な回路構成かつソフトウェアで実現することができるという作用を有する。
また、制御手段は、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子をPWM制御する構成としたものであり、下アームの第二ゲート端子をオンしたタイミングにのみ充電回路が形成される上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動するブートストラップ回路に配したコンデンサへの充電する周期を短くし、充電頻度が高くなるため、コンデンサの必要容量を小さくすることができ、小型で安価なゲート駆動回路を形成することができるという作用を有する。
さらに、制御手段は、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子のみをPWM制御し、各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子は電気角120度毎に常時オンするように制御する構成としたものであり、下アームの第二ゲート端子はPWM制御する必要がないため、より簡単なソフトウェアで構成することができ、マイクロプロセッサの機能負担を軽減することができるため、より安価なマイクロプロセッサを採用することができるという作用を有する。
また、双方向スイッチのゲート駆動方法を使用した電力変換装置(例えばインバータ装置)を構成したものであり、簡単な構成、低損失かつ安価な電力変換装置にすることができるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
双方向スイッチ1について、図1を参照しながら構成について説明する。図1に示すように、双方向スイッチ1は、第一ゲート端子2と第二ゲート端子3とドレイン端子4とソース端子5により構成されている。双方向スイッチ1は、シリコン(Si)からなる基板6の上に厚さが10nm窒化アルミニウム(AlN)と厚さが10nmの窒化ガリウム(GaN)とが交互に積層されてなる厚さが1μmのバッファ層7が形成され、その上に半導体層積層体8が形成されている。半導体層積層体8は、第1の半導体層とこの第1の半導体層と比べてバンドギャップが大きい第2の半導体層とが基板側から順次積層されている。第1の半導体層は、厚さが2μmのGaN(アンドープの窒化ガリウム)層9であり、第2の半導体層は、厚さが20nmのn型のAlGaN(窒化アルミニウムガリウム)層10である。GaN層9のAlGaN層10とのヘテロ界面近傍には、自発分極及びピエゾ分極による電荷が生じる。これにより、シートキャリア濃度が1×1013cm―2以上で且つ移動度が1000cm2V/sec以上の2次元電子ガス(2DEG)層であるチャネル領域が生成されている。半導体層積層体8の上には、互いに間隔をおいて第1のオーミック電極11Aと第2のオーミック電極11Bとが形成されている。第1のオーミック電極11A及び第2のオーミック電極11Bは、チタン(Ti)とアルミニウム(Al)とが積層されており、チャネル領域とオーミック接合を形成している。また、コンタクト抵抗を低減するために、AlGaN層10の一部を除去すると共にGaN層9を40nm程度掘り下げて、第1のオーミック電極11A及び第2のオーミック電極11BがAlGaN層10とGaN層9との界面に接するように形成した例を示している。なお、第1のオーミック電極11A及び第2のオーミック電極11Bは、AlGaN層10の上に形成してもよい。n型のAlGaN層10の上における第1のオーミック電極11Aと第2のオーミック電極11Bとの間の領域には、第1のp型半導体層12A及び第2のp型半導体層12Bが互いに間隔をおいて選択的に形成されている。第1のp型半導体層12Aの上には第1のゲート電極13Aが形成され、第2のp型半導体層12Bの上には第2のゲート電極13Bが形成されている。第1のゲート電極13A及び第2のゲート電極13Bは、それぞれパラジウム(Pd)と金(Au)とが積層されており、第1のp型半導体層12A及び第2のp型半導体層12Bとオーミック接触している。AlGaN層10及び第1のp型半導体層12A及び第2のp型半導体層12Bを覆うように窒化シリコン(SiN)からなる保護膜14が形成されている。保護膜14を形成することで、いわゆる電流コラプスの原因となる欠陥を保障し、電流コラプスを改善することが可能となる。第1のp型半導体層12A及び第2のp型半導体層12Bは、それぞれ厚さが300nmで、マグネシウム(Mg)がドープされたp型のGaNからなる。第1のp型半導体層12A及び第2のp型半導体層12Bと、AlGaN層10とによりPN接合がそれぞれ形成される。これにより、第1のオーミック電極11Aと第1のゲート電極13Aとの間の電圧が例えば0Vでは、第1のp型GaN層からチャネル領域中に空乏層が広がるため、チャネルに流れる電流を遮断することができ、同様に、第2のオーミック電極11Bと第2のゲート電極13Bとの間の電圧が例えば0V以下のときには、第2のp型GaN層からチャネル領域中に空乏層が広がるため、チャネルに流れる電流を遮断することができ、いわゆるノーマリーオフ動作をする半導体素子を実現している。第1のオーミック電極11Aの電位をV1、第1のゲート電極13Aの電位をV2、第2のゲート電極13Bの電位をV3、第2のオーミック電極11Bの電位をV4とする。この場合において、V2がV1より1.5V以上高ければ、第1のp型半導体層12Aからチャネル領域中に広がる空乏層が縮小するため、チャネル領域に電流を流すことができる。同様にV3がV4より1.5V以上高ければ、第2のp型半導体層12Bからチャネル領域中に広がる空乏層が縮小し、チャネル領域に電流を流すことができる。つまり、第1のゲート電極13Aのいわゆる閾値電圧及び第2のゲート電極13Bのいわゆる閾値電圧は共に1.5Vである。以下においては、第1のゲート電極13Aの下側においてチャネル領域中に広がる空乏層が縮小し、チャネル領域に電流を流すことができるようになる第1のゲート電極13Aの閾値電圧を第1の閾値電圧とし、第2のゲート電極13Bの下側においてチャネル領域中に広がる空乏層が縮小し、チャネル領域に電流を流すことができるようになる第2のゲート電極13Bの閾値電圧を第2の閾値電圧とする。また、第1のp型半導体層12Aと第2のp型半導体層12Bとの間の距離は、第1のオーミック電極11A及び第2のオーミック電極11Bに印加される最大電圧に耐えられるように構成する。第1のオーミック電極11Aと第1のゲート電極13Aとの間にゲート駆動信号(すなわち、第一ゲート端子2への制御信号)を入力するようになっている。第2のオーミック電極11Bと第2のゲート電極13Bとの間も同様にゲート駆動信号(すなわち、第二ゲート端子3への制御信号)を入力するようになっている。なお、ソース端子5は第1のオーミック電極11Aに接続され、ドレイン端子4は第2のオーミック電極11Bに接続され、第一ゲート端子2は第1のゲート電極13Aに接続され、第二ゲート端子3は第2のゲート電極13Bに接続されている。
次に、双方向スイッチ1の動作について説明する。説明のため、第1のオーミック電極11Aの電位を0Vとし、第一ゲート端子2に印加する電圧をVg1、第二ゲート端子3に印加する電圧をVg2、第2のオーミック電極11Bと第1のオーミック電極11Aとの間の電圧をVs2s1、第2のオーミック電極11Bと第1のオーミック電極11Aとの間に流れる電流をIs2s1とする。
V4がV1よりも高い場合、例えば、V4が+100Vで、V1が0Vの場合において、第一ゲート端子2と第二ゲート端子3の入力電圧であるVg1及びVg2をそれぞれ第1の閾値電圧及び第2の閾値電圧以下の電圧、例えば0Vとする。これにより、第1のp型半導体層12Aから広がる空乏層が、チャネル領域中を第2のp型GaN層の方向へ向けて広がるため、チャネルに流れる電流を遮断することができる。従って、V4が正の高電圧であっても、第2のオーミック電極11Bから第1のオーミック電極11Aへ流れる電流を遮断する遮断状態を実現できる。一方、V4がV1よりも低い場合、例えばV4が−100Vで、V1が0Vの場合においても、第2のp型半導体層12Bから広がる空乏層が、チャネル領域中を第1のp型半導体層12Aの方向へ向けて広がり、チャネルに流れる電流を遮断することができる。このため、第2のオーミック電極11Bに負の高電圧が印加されている場合においても、第1のオーミック電極11Aから第2のオーミック電極11Bへ流れる電流を遮断することができる。すなわち、双方向スイッチ1の双方向の電流を遮断することが可能となる。
以上のような構造及び動作において、耐圧を確保するためのチャネル領域を第1のゲート電極13Aと第2のゲート電極13Bとが共有する。この素子は、1素子分のチャネル領域の面積で双方向スイッチ1が実現可能であり、双方向スイッチ1全体を考えると、2つのダイオードと2つのノーマリーオフ型のAlGaN/GaN−HFETとを用いた場合と比べてチップ面積をより少なくすることができ、双方向スイッチ1の低コスト化及び小型化が可能となる。
次に、第一ゲート端子2、第二ゲート端子3の入力電圧であるVg1及びVg2が、それぞれ第1の閾値電圧及び第2の閾値電圧よりも高い電圧、例えば5Vの場合には、第1のゲート電極13A及び第2のゲート電極13Bに印加される電圧は、共に閾値電圧よりも高くなる。従って、第1のp型半導体層12A及び第2のp型半導体層12Bからチャネル領域に空乏層が広がらないため、チャネル領域は第1のゲート電極13Aの下側においても、第2のゲート電極13Bの下側においてもピンチオフされない。その結果、第1のオーミック電極11Aと第2のオーミック電極11Bとの間に双方向に電流が流れる導通状態を実現できる。
次に、Vg1を第1の閾値電圧よりも高い電圧とし、Vg2を第2の閾値電圧以下とした場合の動作について説明する。第一ゲート端子2、第二ゲート端子3を備えた双方向スイッチ1を等価回路で表すと図2(a)に示すように第1のトランジスタ15と第2のトランジスタ16とが直列に接続された回路とみなすことができる。この場合、第1のトランジスタ15のソース(S)が第1のオーミック電極11A、第1のトランジスタ15のゲート(G)が第1のゲート電極13Aに対応し、第2のトランジスタ16のソース(S)が第2のオーミック電極11B、第2のトランジスタ16のゲート(G)が第2のゲート電極13Bに対応する。このような回路において、例えば、Vg1を5V、Vg2を0Vとした場合、Vg2が0Vであるということは第2のトランジスタ16のゲートとソースが短絡されている状態と等しいため、双方向スイッチ1は図2(b)に示すような回路とみなすことができる。
さらに、図2(b)に示す第2のトランジスタ16のソース(S)をA端子、ドレイン(D)をB端子、ゲート(G)をC端子として説明を行う。図に示すB端子の電位がA端子の電位よりも高い場合には、A端子がソースでB端子がドレインであるトランジスタとみなすことができ、このような場合、C端子(ゲート)とA端子(ソース)との間の電圧は0Vであり、閾値電圧以下のため、B端子(ドレイン)からA端子(ソース)に電流は流れない。一方、A端子の電位がB端子の電位よりも高い場合には、B端子がソースでA端子がドレインのトランジスタとみなすことができる。このような場合、C端子(ゲート)とA端子(ドレイン)との電位が同じであるため、A端子の電位がB端子を基準として閾値電圧以下の場合にはA端子(ドレイン)からB端子(ソース)へ電流を通電しない。A端子の電位がB端子を基準として閾値電圧以上となると、ゲートにB端子(ソース)を基準として閾値電圧以上の電圧が印加され、A端子(ドレイン)からB端子(ソース)へ電流を流すことができる。つまり、トランジスタのゲートとソースとを短絡させた場合、ドレインがカソードでソースがアノードのダイオードとして機能し、その順方向立上り電圧はトランジスタの閾値電圧となる。そのため、図2(a)に示す第2のトランジスタ16の部分は、ダイオードとみなすことができ、図2(c)に示すような等価回路となる。図2(c)に示す等価回路において、双方向スイッチ1のドレイン端子4の電位がソース端子5の電位よりも高い場合、第1のトランジスタ15の第一ゲート端子2に5Vが印加されている場合には、第1のトランジスタ15はオン状態であり、S2からS1へ電流を流すことが可能となる。ただし、ダイオードの順方向立上り電圧によるオン電圧が発生する。また、双方向スイッチ1のS1の電位がS2の電位よりも高い場合、その電圧は第2のトランジスタ16からなるダイオードが担い、双方向スイッチ1のS1からS2へ流れる電流を阻止する。つまり、第一ゲート端子2に閾値電圧以上の電圧を与え、第二ゲート端子3に閾値電圧以下の電圧を与えることにより、いわゆる双方向素子をオンした状態とドレイン側にダイオードのカソード側を直列接続した動作が可能なスイッチが実現できる。
図3は、双方向スイッチ1のVs2s1とIs2s1との関係であり、(a)は、Vg1とVg2とを同時に変化させた場合を示し、(b)はVg2を第2の閾値電圧以下の0Vとし、Vg1を変化させた場合を示し、(c)はVg1を第1の閾値電圧以下の0VとしてVg2を変化させた場合を示している。なお、図3において横軸であるS2−S1間電圧(Vs2s1)は、第1のオーミック電極11Aを基準とした電圧であり、縦軸であるS2−S1間電流(Is2s1)は第2のオーミック電極11Bから第1のオーミック電極11Aへ流れる電流を正としている。図3(a)に示すように、Vg1及びVg2が0Vの場合及び1Vの場合には、Vs2s1が正の場合にも負の場合にもIs2s1は流れず、双方向スイッチ1は遮断状態となる。また、Vg1とVg2とが共に閾値電圧よりも高くなると、Vs2s1に応じてIs2s1が双方向に流れる導通状態となる。一方、図3(b)に示すように、Vg2を第2の閾値電圧以下の0Vとし、Vg1を第1の閾値電圧以下の0Vとした場合には、Is2s1は双方向に遮断される。しかし、Vg1を第1の閾値電圧以上の2V〜5Vとした場合には、Vs2s1が1.5V未満の場合にはIs2s1が流れないが、Vs2s1が1.5V以上になるとIs2s1が流れる。つまり、第2のオーミック電極11Bから第1のオーミック電極11Aにのみに電流が流れ、第1のオーミック電極11Aから第2のオーミック電極11Bには電流が流れない逆阻止状態となる。また、Vg1を0Vとし、Vg2を変化させた場合には図3(c)に示すように、第1のオーミック電極11Aから第2のオーミック電極11Bにのみに電流が流れ、第2のオーミック電極11Bから第1のオーミック電極11Aには電流が流れない逆阻止状態となる。
以上より、双方向スイッチ1は、そのゲートバイアス条件により、双方向の電流を遮断・通電する機能を有すると共に、ダイオード動作も可能であり、そのダイオードの電流が通電する方向も切り換えることができる。以上、説明したように双方向スイッチ1の第一ゲート端子2と第二ゲート端子3のオンあるいはオフ条件に応じて、図4示す4つの動作モードで動作することができる。すなわち、前記第一ゲート端子2のみをオンすると、前記ドレイン端子4から前記ソース端子5間に向けてオン状態の双方向デバイスと逆方向ダイオードが直列接続された半導体として動作する第一モード、前記第二ゲート端子3のみをオンすると、前記ドレイン端子4から前記ソース端子5間に向けて順方向ダイオードとオン状態の双方向デバイスが直列接続された半導体として動作する第二モード、前記第一ゲート端子2および前記第二ゲート端子3をオンすると、前記ドレイン端子4から前記ソース端子5間にダイオードを介さない双方向に導通するように動作する第三モード、前記第一ゲート端子2および前記第二ゲート端子3をオフすると順逆双方向に電流を遮断する第四モードを有するものである。本構造はJFETに類似しているが、キャリア注入を意図的に行うという点で、ゲート電界によりチャネル領域内のキャリア変調を行うJFETとは全く異なった動作原理により動作する。具体的には、ゲート電圧が3VまではJFETとして動作するが、pn接合のビルトインポテンシャルを超える3V以上のゲート電圧が印加された場合には、ゲートに正孔が注入され、前述したメカニズムにより電流が増加し、大電流且つ低オン抵抗の動作が可能となる。
また、双方向スイッチ1は、第1のゲート電極13Aがp型の導電性を有する第1のp型半導体層12Aの上に形成され、第2のゲート電極13Bがp型の導電性を有する第2のp型半導体層12Bの上に形成されている。このため、第1の半導体層と第2の半導体層との界面領域に生成されるチャネル領域に対して、第1のゲート電極13A及び第2のゲート電極13Bから順方向のバイアスを印加することにより、チャネル領域内に正孔を注入することができる。窒化物半導体においては正孔の移動度は、電子の移動度よりもはるかに低いため、チャネル領域に注入された正孔は電流を流す担体としてほとんど寄与しない。このため、第1のゲート電極13A及び第2のゲート電極13Bから注入された正孔は同量の電子をチャネル領域内に発生させるので、チャネル領域内に電子を発生させる効果が高くなり、ドナーイオンのような機能を発揮する。つまり、チャネル領域内においてキャリア濃度の変調を行うことが可能となるため、動作電流が大きいノーマリオフ型の窒化物半導体層双方向スイッチを実現することが可能となる。
次に双方向スイッチ1を使用した電力変換装置としてインバータ装置である三相用インバータ17について、図5を参照しながら説明する。図に示すように、三相用インバータ17は、双方向スイッチ1を二個直列に接続した直列回路18a、18b、18cを備えており、第一ゲート端子2a〜2fを常時オン状態となるように制御し、第二ゲート端子3a〜3fをPWM変調する制御手段19、また、第二ゲート端子3a〜3fを駆動するための駆動電源20を備えている。三相用インバータ17の出力となる直列回路18a、18b、18cの中間接続点18e、18f、18gには、例えばブラシレスDCモータ等の負荷が接続されている。負荷としてブラシレスDCモータを記載したが、この他には、三相用の連系インバータとして交流電源に接続してもよい。さらに、三相用インバータとしたが、直列回路を2対として、単相負荷や単相電源に系統連系を可能としたインバータであってもよい。次に、第二ゲート端子3a〜3fの変調パターンは、各端子共にPWM制御を行う方法や、第二ゲート端子3b、3d、3fを出力の電気角120度毎に常時オンとし、第二ゲート端子3a、3c、3eのみPWM制御を行う方法などがあるが、各方法は公知技術のため、詳細な説明は省略する。この第一ゲート端子2a〜2fを常時オンにゲートを固定し、第二ゲート端子3a〜3fを逐次オンオフ制御することで、4つの動作モードのうち、運転中は第一モードと第三モードのみによる制御となる。第一モードでは、三相用インバータ17の出力側に誘導性負荷が接続された場合、還流電流によりダイオードを通流することとなるため、比較的大きい損失が発生するが、三相用インバータ17のデッドタイム以外の時間帯においては第三モードで動作しているため、ダイオードによる損失は発生しないこととなる。
以上のように、双方向スイッチ1の第一ゲート端子2を常時オンとなるようにゲートを固定し、三相用インバータ17の出力側に誘導性の負荷が接続された状態に、上下アーム短絡を防止するためのデッドタイムであっても還流電流を通流する経路を確保しつつ、デッドタイム以外のタイミングにおいてはダイオードによる順方向電圧が発生しない第三モードで動作するため、より低損失な回路を構成することができ、さらに双方向スイッチ1の使用個数の2倍に相当するゲート信号を生成する必要がないため、より簡易な回路構成で三相用インバータ17を実現することができる。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2について、図6を参照しながらブートストラップ回路21aに配したコンデンサ22aの充電について説明する。なお、ブートストラップ回路21b、21cについては同様のため、詳細な説明は省略する。
また、実施の形態1と同一機能を有するものは、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態では、駆動電源20は、各第一ゲート端子2a〜2fと第二ゲート端子3a〜3fを駆動するために備えている。
図6では、上アームに双方向スイッチ1aを配置し下アームに双方向スイッチ1bを配置し、その直列の接続点18hに対して、ブートストラップ回路21aは、駆動電源20から制限抵抗23aと逆流防止ダイオード24aを介してコンデンサ22aの正側を接続し、このコンデンサ22aの負側を接続している。同様にしてブートストラップ回路21bは、駆動電源20から制限抵抗23bと逆流防止ダイオード24bを介してコンデンサ22bの正側を接続し、このコンデンサ22bの負側を前記接続点に接続している。
この状態で電源が投入された場合、双方向スイッチ1bの第一ゲート端子2bは、コンデンサ22bが充電されていないため、駆動電源20が確立されておらず、ターンオンできない。ここで、駆動電源20に接続されたコンデンサ22cは、電源投入と共に充電されるため、双方向スイッチ1bの第二ゲート端子3bの駆動は可能となっている。制御手段19は、双方向スイッチ1bの第二ゲート端子3bをターンオンすることで、駆動電源20に接続されたコンデンサ22bを充電することができ、また同時に駆動電源20に接続されたコンデンサ22aについても充電することができる。例えば、コンデンサ22aに対する充電経路は、駆動電源20から制限抵抗23a、逆流防止ダイオード24a、コンデンサ22a、双方向スイッチ1bの順に形成される。制御手段19は、各双方向スイッチ1a〜1fについて優先して充電制御する。また、充電制御は、各相の下アームに相当する各双方向スイッチ1b、1d、1fの第二ゲート端子3b、3d、3fを同時、または個別に駆動して行う。
以上のように、三相用インバータ17の各相の上アームに相当する各双方向スイッチ1a、1c、1eの各第二ゲート端子3a、3c、3eおよび各相の下アームに相当する各双方向スイッチ1b、1d、1fの第一ゲート端子2b、2d、2fを駆動するブートストラップ回路21a〜21fに配したコンデンサ22a、22b、22d、22e、22g、22hの初期充電を行うことができ、三相用インバータ17のスムーズな起動を行うことができる。
(実施の形態3)
以下、実施の形態3について、図7を参照しながら充電制御のフローチャートを説明する。
また、実施の形態1または実施の形態2と同一機能を有するものは、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図7に示すように、三相用インバータ17の入力側の電圧検出値Vin(t)を入力する。入力電圧の検出値Vin(t)は、駆動電源20の出力の安定性を損なう電圧Vsh(例えば50V)を下回った場合、初期充電フラグをオンとする。ここで、電圧が更に落ち込み、電圧検出回路や制御手段19がリセットされる電圧(例えば10V)を下回った場合は、初期充電が開始されるため、問題とはならない。従って、制御手段19がリセットされない電圧範囲であり、かつ駆動電源20の出力の安定性を損なう電圧を下回った場合には、通常の処理を抜け、初期充電フラグに沿って、初期充電を行うシーケンスが起動することとなる。初期充電を行うシーケンスは各相の下アームに相当する各双方向スイッチ1b、1d、1fの第二ゲート端子3b、3d、3fを同時に駆動して行う。
以上のように、三相用インバータ17の入力側の電圧が遮断された際に、各相の上アームに相当する各双方向スイッチ1a、1c、1eの第二ゲート端子3a、3c、3eおよび各相の下アームに相当する各双方向スイッチ1b、1d、1fの第一ゲート端子2b、2d、2fを駆動するブートストラップ回路21a、21b、21c、21d、21e、21fに配したコンデンサ22a、22b、22d、22e、22g、22hを優先して充電するように制御することができる。これにより、商用電源等が入力側に接続された場合で瞬時電圧低下などが発生した場合、ブートストラップ回路21a、21b、21c、21d、21e、21fに配したコンデンサ22a、22b、22d、22e、22g、22hに蓄積された電荷が放電されたか否かに関係なく再スタートするため、三相用インバータ17の復帰をよりスムーズに行うことができる。また、電源側の瞬時電圧低下などが発生した場合、ブートストラップ回路21a、21b、21c、21d、21e、21fに配したコンデンサ22a、22b、22d、22e、22g、22hに蓄積された電荷が放電されたか否かに関係なく同時に充電のための駆動を行うため、インバータの復帰をより高速に行うことができる。
なお、本実施の形態では、三相用インバータ17の入力側の電圧が遮断された際に、ブートストラップ回路21a〜21fに配したコンデンサ22a、22b、22d、22e、22g、22hの初期充電するように制御することを一例として記載したが、入力側の電流あるいは電力が遮断されたことを検出して充電するように制御する構成としても作用効果に差異はない。
(実施の形態4)
以下、実施の形態4について、図8を参照しながら三相用インバータ17の負荷側の状態変化を加速しないように、各相の上アームに相当する各双方向スイッチ1a、1c、1eの第二ゲート端子3a、3c、3eおよび各相の下アームに相当する各双方向スイッチ1b、1d、1fの第一ゲート端子2b、2d、2fを駆動するブートストラップ回路21a、21b、21c、21d、21e、21fに配したコンデンサ22a、22b、22d、22e、22g、22hを優先して充電するように制御する充電制御のフローチャートを説明する。
また、実施の形態1から3と同一機能を有するものは、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図8に示すように、三相用インバータ17の入力側の電圧検出値Vin(t)を入力する。入力電圧の検出値Vin(t)は、駆動電源20の出力の安定性を損なう電圧Vsh(例えば50V)を下回った場合、初期充電フラグをオンとする。ここで、電圧が更に落ち込み、電圧検出回路や制御手段19がリセットされる電圧(例えば10V)を下回った場合は、初期充電が開始されるため、問題とはならない。従って、制御手段19がリセットされない電圧範囲であり、かつ駆動電源20の出力の安定性を損なう電圧を下回った場合には、通常の処理を抜け、初期充電フラグに沿って、初期充電を行うシーケンスが起動することとなる。初期充電を行うシーケンスは、各相電圧を入力し、相電圧の絶対値が最小となる相か否かを判定して、絶対値が最小となる相に対応する各双方向スイッチ1b、1d、1fの第二ゲート端子3b、3d、3fの何れかを個別に駆動して行う。三相すべて完了すれば、処理を完了して終了する。
以上のように、三相用インバータ17の入力側の電圧が遮断された際に、各相の上アームに相当する各双方向スイッチ1a、1c、1eの第二ゲート端子3a、3c、3eおよび各相の下アームに相当する各双方向スイッチ1b、1d、1fの第一ゲート端子2b、2d、2fを駆動するブートストラップ回路21a、21b、21c、21d、21e、21fに配したコンデンサ22a、22b、22c、22d、22e、22fを優先して充電するように制御することができ、また、相電圧の絶対値が最小となる相から順に第二ゲート端子3a、3c、3eの何れかをターンオンさせるため、各相の下アームに相当する双方向スイッチ1b、1d、1fがターンオンしたことによる直列回路18a、18b、18cの中間接続点の電圧変動が小さくすることができるため、例えば、景観上回転を継続するのが望ましい負荷、あるいは回転エネルギーをそのまま利用して起動エネルギーを抑えることが望ましい負荷として、天井に設置されたファンなどの回転から失速あるいは停止といった状態変化を加速しないようにすることができる。
本発明は、ゲート信号に制御により4つの状態を有する双方向スイッチを利用した電力変換回路として高効率かつ低コストなインバータ装置のスイッチング方法に適用できる。
本発明の実施の形態1の双方向スイッチの構成図 同双方向スイッチの等価回路図 同双方向スイッチの電圧・電流の相関図 同双方向スイッチの動作モードを示す図 同三相用インバータの構成図 本発明の実施の形態2における充電制御の説明図 本発明の実施の形態3における充電制御のフローチャート 本発明の実施の形態4における充電制御のフローチャート 従来の特許文献1における双方向性スイッチの駆動方法を示す図
符号の説明
1 双方向スイッチ
1a〜1f 双方向スイッチ
2 第一ゲート端子
2a〜2f 第一ゲート端子
3 第二ゲート端子
3a〜3f 第二ゲート端子
4 ドレイン端子
5 ソース端子
6 基板
7 バッファ層
8 半導体層積層体
9 GaN層
10 AlGaN層
11A 第1のオーミック電極
11B 第2のオーミック電極
12A 第1のp型半導体層
12B 第2のp型半導体層
13A 第1のゲート電極
13B 第2のゲート電極
14 保護膜
15 第1のトランジスタ
16 第2のトランジスタ
17 三相用インバータ
18a〜18c 直列回路
19 制御手段
20 駆動電源
21a〜21f ブートストラップ回路
22a〜22i コンデンサ
23a〜23f 制限抵抗
24a〜24f 逆流防止ダイオード

Claims (10)

  1. 基板の上に形成されたチャネルを有する半導体層積層体と、前記半導体層積層体の上に互いに間隔をおいて形成された第1のオーミック電極及び第2のオーミック電極と、前記第1のオーミック電極と前記第2のオーミック電極との間に、前記第1のオーミック電極側から順に形成された、第1のゲート電極及び第2のゲート電極と、前記半導体層積層体と第1のゲート電極との間に形成された第1のp型半導体層と、前記半導体層積層体と第2のゲート電極との間に形成された第2のp型半導体とを有し、前記第1のオーミック電極と前記第1のゲート電極との間にゲート駆動信号を入力する第一ゲート端子と、前記第2のオーミック電極と前記第2のゲート電極との間にゲート駆動信号を入力する第二ゲート端子と、前記第1のオーミック電極に接続されたドレイン端子と、前記第2のオーミック電極に接続されたソース端子を備え、前記第一ゲート端子のみをオンすると、前記ドレイン端子から前記ソース端子間に向けてオン状態の双方向デバイスと逆方向ダイオードが直列接続された半導体として動作する第一モード、前記第二ゲート端子のみをオンすると、前記ドレイン端子から前記ソース端子間に向けて順方向ダイオードとオン状態の双方向デバイスが直列接続された半導体として動作する第二モード、前記第一ゲート端子および前記第二ゲート端子をオンすると、前記ドレイン端子から前記ソース端子間にダイオードを介さない双方向に導通するように動作する第三モード、前記第一ゲート端子および前記第二ゲート端子をオフすると順逆双方向に電流を遮断する第四モードを有した双方向スイッチを二個直列に接続したブリッジ回路を少なくとも2対以上並列に接続した単相用あるいは三相用のインバータであって、前記双方向スイッチの前記第一ゲート端子は常時オン状態となるように制御する制御手段を備えた双方向スイッチのゲート駆動方法。
  2. 第一及び第二ゲート端子を駆動する駆動回路はブートストラップ回路を適用し、制御手段は通電開始後からインバータが動作を開始するまでに各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサを優先して充電するように制御する請求項1記載の双方向スイッチのゲート駆動方法。
  3. 各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動するブートストラップ回路に配したコンデンサへの充電は、前記各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子を同時あるいは個別に駆動するように制御する請求項2記載の双方向スイッチのゲート駆動方法。
  4. インバータの入力側の電圧、電流あるいは電力が遮断された際に、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサを優先して充電するように制御する請求項1記載の双方向スイッチのゲート駆動方法。
  5. 各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動するブートストラップ回路に配したコンデンサへの充電は、前記各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子を同時に駆動するように制御する請求項4記載の双方向スイッチのゲート駆動方法。
  6. インバータの負荷側の状態変化を加速しないように、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動する前記ブートストラップ回路に配したコンデンサを優先して充電するように制御する請求項4記載の双方向スイッチのゲート駆動方法。
  7. インバータの負荷側の状態変化を加速しないように充電する制御方法は、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第一ゲート端子を駆動するブートストラップ回路に配したコンデンサへの充電を前記各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子を個別に駆動するように制御する請求項6記載の双方向スイッチのゲート駆動方法。
  8. 制御手段は、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子および各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子をPWM制御する請求項1から7何れかに記載の双方向スイッチのゲート駆動方法。
  9. 制御手段は、各相の上アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子のみをPWM制御し、各相の下アームに相当する各双方向スイッチの第二ゲート端子は電気角120度毎に常時オンするように制御する請求項1から7何れかに記載の双方向スイッチのゲート駆動方法。
  10. 請求項1から9何れかに記載の双方向スイッチのゲート駆動方法を使用した電力変換装置。
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