JP2010002923A - 情報記録表示用フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レーザ101から分割された2つの光束は、ペルチェ素子114と温度制御装置115より構成され、サンプル107が設定されたステージ上に設定された交角で照射される。透明基板からなるサンプルは、周期的な凹凸からなる表面形状を有する加熱された物体を圧着した状態で、レーザ干渉露光が行われる。このため、サンプル中には、微細周期構造の形成と同時に液晶の配向が行われる。この液晶の配向は周期的な凹凸からなる表面形状の周期的凹凸に沿うため、P偏光、S偏光といった任意の偏光光に対して大きな偏光依存性を有し高効率での光変調が可能な情報記録表示用フィルムを製造することが可能となる。
【選択図】図1
Description
ホログラムの記録のための光学系の従来例を図20に示す。レーザ1901からの出射光をビームスプリッタ1902で2つの光束に分け、ミラー1903と1904を用いてそれぞれの光束を反射させる。ミラー1903から光束は、対物レンズ1906を用いて広げた後、物体光1909として、記録用の物体1907に照射する。これからの反射光が記録材料1908へと照射される。
また、ミラー1904で反射されたもう1つの光束は、対物レンズ1905で広げられた後、参照光1910として記録材料1908に照射される。従って、記録材料1908には、物体1909と参照光1910の重ね合わせの結果生じる光強度分布が記録されることになる。この光強度分布は、1mmに1000〜7000本の非常に細かい複雑な形の縞模様として記録される。この縞が、干渉縞と呼ばれるもので、レーザ光を2つに分けた後、物体光1909と参照光1910として再び重ね合わされた結果、互いに強め合ったり弱め合ったりする干渉と呼ばれる現象によって生じている。
物体が1907に示すように、3次元の形状をしていれば、物体光1909は、表面の各点から出る光の重ね合わせたものであり、その波面は単純な球面波ではなく複雑な波面となる。したがって、実際に記録材料1908に記録されている干渉縞は、各点光源を物体光としたときにできる濃淡の縞からなるゾーンプレートと呼ばれるパターンの重ね合わせとなり、非常に複雑なパターンを形成することになる。
つまり、光が強めあって出て行く方向の中に眼をおいた観測者には、3次元の形状の物体1907がそっくりそのまま再現されるため、物体があったと同じ位置に物体と同じ形をした像を見ることができる。
このタイプのように厚さ方向に周期構造を有するように構成することで、ブラッグの回折条件が適用されることになる。これは、ある波長を有する光が周期構造を形成する各層に入射した場合、各層で散乱された光はその波長と入射角度及び層間のピッチに対応する特定方向に散乱成分が強め合う現象を生じる。これが、ブラッグの回折条件と呼ばれるものであり、このような条件は従来の2次元的な回折光学素子に対し、3次元的な構成となり、ブレーズ化(1つの方向に光を収束する)の作用を有することになる。従って、従来の回折光学素子に対し、回折効率を飛躍的に向上することができ理論的には100%の効率が可能である。実際、中途での損失等を考慮に入れても90%以上の高い効率が期待できる。
このようなプリズムの内部は、誘電体多層膜と屈折率マッチングをとるための液体または固体で回りを満たしたキューブ形状で構成されていた。このようなプリズムの構造に対して、偏光分離度を高めるためには誘電体多層膜を何重にも成膜する必要があり、製造コストが高価になるという問題があった。また、分離膜は光の伝搬方向を90°曲げるため45°に配置している。このため、1つのプリズムを構成する分離膜の大きさによって厚さ方向の分離素子の大きさが固定されることになる。このため、最近の情報機器に対する極薄短小の要求に対応して、これらに使用される光学デバイスに対しても一層の小型化、薄型化が求められているが、これらの要求を満足することができないという課題も生じていた。
このため、例えば、非特許文献2に記載されているもののようにホログラム素子の回折現象を利用して液晶表示装置のディスプレイ表面での反射光と表示画像の方向を分離して視認性の向上を行った試みがある。しかしながら、ここで使われたタイプのホログラムは、液晶画面からの特定方向に偏光された光に対して優先的に光変調を行う機能は有しておらず、偏光光に対する効率的な光利用ができないという課題が残っていた。
(1)透明基板で挟まれた領域に液晶と、モノマー、オリゴマー、ポリマーから選ばれる1つ以上の重合性物質とを含む試料を封入し、次いで前記透明基板上に周期的な凹凸からなる表面形状を有する加熱された物体を圧着した状態で光変調手段を有する複数の周期的な強度分布からなる光束を照射することを特徴とする前記重合性物質が部分的に熱硬化した領域において、前記物体表面の凹凸からなる周期方向に沿って液晶分子が配向した情報記録表示用フィルムの製造方法。
(2)前記周期的な凹凸からなる表面形状を有する物体の加熱温度が前記試料の粘性が概ね3Pa・s以下となる温度であることを特徴とする(1)記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
(3)前記物体表面の凹凸形状は、周期構造の間隔に対して凹凸の形状が大きいことを特徴とする(1)記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
(4)前記物体表面の凹凸形状は、概ね周期間隔の倍以上の大きさを有することを特徴とする(3)記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
(5)前記光変調手段が、光束の透過率変調により行われることを特徴とする(1)記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
(6)前記光変調手段が、光束の位相変調により行われることを特徴とする(1)記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
(7)前記光束が、強度分布の周期方向に対して概ね垂直または水平の偏光状態を有していることを特徴とする(1)記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
(9)前記試料が、光重合開始材及び色素を含むことを特徴とする(1)記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
(10)前記試料が熱重合開始材を含むことを特徴とする(1)記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
(11)前期周期的な凹凸からなる物体の圧着により、前記重合性物質が部分的に熱硬化した領域が透明基板上に複数島状に存在することを特徴とする(1)記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
(12)前記複数の島状の領域が、前記物体の凹凸形状の周期方向に延伸された非対称な形状を有することを特徴とする(11)記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
(13)(1)に記載の製造方法により形成したことを特徴とする情報記録表示用フィルム。
である。
(実施の形態1)
実施の形態1では本発明に先だって透明基板としてガラス基板を使用し、ガラス基板に応力を印可しない状態で情報記録表示用サンプルを製造する場合について説明する。
まず、図1のシステムを用いて情報記録表示用フィルムの作製プロセスと形成メカニズムとの関係を明らかにし、製造方法の確立を行うことができた経過について実験結果を基に詳細に説明する。
はじめにサンプル107用の透明基板としては、実験での取り扱いの容易さの観点から、1インチ程度の大きさのガラス基板を用いて行った。図1で示す光学系で使用するサンプルの作成過程は、主に以下の4つの過程からなる。
(1)ホットプレートでガラス基板を35〜65℃程度に加熱する。
(2)試料(液晶、モノマー、オリゴマー、光重合開始剤、染料、ビーズを配合したもの)をガラス上に滴下する。
(3)もう1枚のガラス基板で試料を挟み込む。
(4)サンプル保持台でガラス基板を固定する。
干渉露光用のレーザ101としては半導体励起の固体グリーンレーザ(λ=532nm、20mw)を使用した。また、レーザ出射後の光に対し、1/2波長板102とND(ニュートラルデンシティ)フィルタ103を設置し、レーザ光の偏光方向と光強度の大きさを任意に調整可能な構成とした。
このレーザ光をビームコリメータ104により直径を20mmφ程度に広げ、ハーフミラー106により2分割する。2分割した光束の内1つは、ミラー105により、30度の交角でサンプル107上に集光するように調整した。サンプル107は、ペルチェ素子114と温度制御装置115により設定温度に保つことが可能なステージ上に設置される。
次に、(b)の場合は、25秒程度経過した時にS偏光の回折成分が先に増加を始め、それから10秒程度経過後P偏光の回折成分が生じ始める。そして、各成分それぞれの光強度の増加が続くが、50秒程度経過するとP偏光成分の光強度がS偏光の光強度を追い抜いて逆に大きく増加を続ける。最終的には、P偏光の回折強度は、300μW近傍まで増加し、一方S偏光は150μW程度で飽和し、P偏光に対する回折成分のほうが倍程度大きい結果となっている。
(c)においては、開始20秒程度でS偏光が増加を開始し、若干遅れてP偏光成分が増加を始める。そして、35秒程度の時間までS偏光、P偏光とも同様に増加を続けるが、この後、P偏光成分の光強度が50秒程度経過後まで急激に増加し始め、最終的には600μW強まで増加して飽和する。一方、S偏光成分の光強度は、逆に減少し始め、50秒程度経過後は、わずか数μWまで減少した。
次に、(b)の場合は、25秒程度経過した時にP偏光、S偏光共に回折光強度が増加し始める。そして、P偏光成分はそのまま100秒程度まで急激な増加を続け、最終的には400μW付近まで強度が増加して飽和する。S偏光については、緩やかな増加傾向を示した後、50秒程度で飽和し、最大強度としても50μW弱とP偏光に比較して概ね十分の一程度と小さな値であった。
(c)においては、開始20秒程度でP偏光、S偏光とも増加を開始するが、P偏光が若干早く立ち上がる傾向を示す。この後、35秒程度の時間までS偏光、P偏光とも同様に増加を続けるが、この後P偏光成分の光強度が50秒程度経過後まで急激に増加し始め、最終的には800μW強まで増加して飽和する。一方、S偏光成分の光強度は、逆に減少し始め、50秒程度経過後は、わずか数μWまで減少した。
以上のようなサンプル107を用いた実験結果より、情報記録表示用フィルムを製造工程において、サンプルの保持温度と照射するレーザの偏光状態が回折効率特性に大きな影響を与えることが判明した。
(1)レーザ照射時からP偏光またはS偏光の光強度の増加が開始するまでの期間。
(2)P偏光、S偏光共に光強度が同様に増加する期間。
(3)P偏光強度が急速に増加し、飽和値まで到達する一方、S偏光がほぼ0付近まで減少する期間。
また、照射するレーザの偏光状態によって、回折光強度の偏光成分に違いが現われるのは、試料中のモノマー、オリゴマーなどの光硬化反応を示す重合性物質は、直線偏光の光が照射された場合、ランダムに配向しているそれらの分子の中から分子の主鎖(あるいは側鎖)を偏光方向に向けている分子が主に光を吸収し、光反応による硬化が促進される。このため、光硬化によるネットワーク化は照射される光の偏光方向に沿う方向に形成されやすくなる。このため、初期反応過程では、照射されたレーザの偏光方向と一致する偏光成分での回折光強度が優先的に大きく生じたものと考えられる。
試料の保持温度を高くしていくと、初期反応では、レーザ照射時の偏光状態と一致する方向の回折強度成分が優先するが、反応が進むにつれ温度増加による試料粘性の低下による効果が発揮され始め、光誘起層分離過程が促進され、さらに硬化した高分子層の収縮による引っ張り応力によって液晶層におけるネットワーク構造が規定されることになる。このため、図2の(b)においては、反応開始時は、レーザの偏光状態に一致するS偏光の回折強度が大きいが反応時間が進むにつれ、回折強度成分の大きさがS偏光からP偏光に移行し、最終的には、P偏光による偏光依存性が大きくなるものと説明される。
また、(b)においては、P偏光に対する回折効率は、85%程度であり、(a)の場合よりもさらに高い回折効率を示していることがわかる。一方、S偏光に対する回折効率は0.2%程度でありほとんどの成分が透過することが確認された。これらの結果から、P波とS波の1次回折効率の比は500近くとなり、(a)に比べてもさらに大きな偏光依存性を有するサンプルが作製できたことがわかる。これらの結果から、先にも述べたように干渉露光中のレーザの偏光状態を最終的に液晶が配向する方向に一致させた場合の方が、初期に生じる偏光依存性をそのまま促進させ、液晶の配向の整列がよりきれいに行われるため、偏光依存性をさらに大きく生じさせることが判明した。
さらに作製したサンプルを一旦、N−I点以上の温度に過熱してから、冷却する熱変動を与えた場合でも、元の温度に戻せば、初期と同様の回折効率と偏光依存性が再現できることも確認できた。
図1に示すシステムにより、情報記録表示用フィルム作製のための干渉露光時間の制御と偏光依存性発現を含めた反応過程の明確化が可能となり、サンプルの作製効率と性能の向上を実現できたことが判明した。
次に、実施の形態2において本発明を説明する。
図1に示すシステムにおいて、透明基板としておおよそ10μm〜100μm程度の透明フィルムを用い、サンプル107で示すように透明フィルムをロール状に巻き取って固定(図1の中に点線で囲んで示した図参照。)し、延伸応力を加えた状態でレーザ干渉露光を行った。
その際の反応時間と回折強度の変化を図11に示す。ここで、フィルム材料としては、例えばEVOH、TAC、PET、環状ポリオレフィン(例えば、日本ゼオン(株)製、商品名:ゼオノア)、ポリエチレン等が利用できる。(a)は、レーザ干渉露光時の偏光状態をP偏光とし、この方向(水平方向)に概ね一致するようにフィルムに応力を加えた状態で設置した場合である。一方、(b)はレーザの偏光状態をS偏光とし、これに概ね一致する方向(垂直方向)にフィルムに応力を加えた状態で設置した場合である。このように、図1の107においてフィルムは定盤に対し、水平、垂直の任意の方向にペルチェ素子からなるステージに固定可能なように設計されている。このときのフィルム保持温度は(a)、(b)とも50℃に制御した。
図13は、本発明の情報記録表示用フィルムの製造方法の他の実施形態の一例を示したものである。圧着ジグ1301は、微細周期構造を有しており、周期の1つの間隔は数μm〜数10μ程度であり、厚さ方向の凹凸の高さは周期間隔の倍以上を有し、厚さが溝間隔よりも厚い形状となっている。このような溝間隔よりも表面の凹凸が大きい微細周期構造は、均一に塗布されたレジスト材料にレーザ干渉露光を行い、光照射されて硬化した部分以外をエッチング液で除去するなどの方法で作成することができる。
この工程として、実施の形態1で用いたのと同様な試料中に熱重合開始材を添加し、圧着ジグ1301を透明フィルムに押し当てる。この圧着ジグ1301は、凹凸の周期よりも溝部の深さが大きいため、(b)に示すように、隣り合う凸面が圧着されて挟まれたフィルム上の領域では、引っ張り応力を受ける。このため、透明基板1302は、応力を加えながらの熱硬化が行われることになる。この熱層分離作用により、透明基板1302中の液晶は、ジグの凸面から押し出され、凹面に集中する。この部分では、液晶ドロプレットを形成するポリマーネットワークが応力方向に偏って形成され、その形状に沿った方向に液晶の配向が整列されるため、液晶の配向に基づく偏光依存性を発現させることが可能になる。透明基板1302に直接印加する応力とジグの圧着の仕方を調整することで、フィルムに印加する応力の方向を任意に変化させることができる。このため、P偏光またはS偏光での偏光依存性を任意に制御可能となる。
次に図1に示す光学システムの中の空間光変調素子117を用いて文字や画像などのパターン情報をサンプル107に記録することを試みた。空間光変調素子117は、コンピュータ118により制御されており、コンピュータ上で作製した任意のパターンを空間光変調素子117上に表示することができる。この空間光変調素子117として、HoloEye社製のLC2002を用いた。表示画面は対角1.3インチで、ツイストネマティック液晶パネルからなり、832x624画素を有し、SVGAの映像信号に対応可能である。映像信号を印加すると、各画素に印加された電圧の大きさによって入射光の偏光状態を変調する。出射側に偏光板を設置した場合は、各画素に印加された電圧値により、透過する光量が変化する強度変調が行われる。
また、出射側の偏光板を取り付けない場合は、電圧の印加によって各画素内での液晶分子の屈折率変化に伴い各画素を通過する光の位相が変調されることになる。このように空間光変調素子117は、透過率または位相の両方の変調が可能である。
図14の(a)は、このときフィルム上に記録されたTの文字をわかりやすくモデル化して示したものである。図において、Tの文字の中に上下方向に格子構造を有する微細周期構造が形成され、液晶分子の配向方向はこの格子に対して垂直方向になっている。このとき、レーザの偏光状態をP偏光となるように設定し、フィルムへは、水平方向の応力を印加した。従って、このフィルムの文字部分からは、P偏光成分が30度方向に回折された。このフィルムをバックライト上に置き、フィルムの上に偏光板を置き、この偏光板の向きを回転させながら観察したところ、偏光板の透過軸が水平方向になった位置で、最も明るい像がフィルムの正面から概ね30度方向に観察されることが判明した。
次に、(b)は7文字の文字列をフィルム上に記録し、偏光板の透過軸を水平になる方向において斜め30度方向から観察した場合を示している。このようにフィルム上に文字の記録を明瞭に行うことができることが確認できた。
(c)は、先程の文字列のうち、2番目と6番目のAとEの文字だけをフィルムへの応力の印加方向及びレーザの偏光状態を90度変化させて記録した場合である。(c)は、(b)と同様の偏光板の設定条件で観察を行ったが、AとEの文字が明瞭に観察できていない。これは、この文字の中に形成された微細周期構造中に配向した液晶分子の方向が他の文字と異なり、90度回転しているため、S偏光成分が回折されているためである。この結果、フィルム上に置かれた偏光板によって回折光がカットされてしまい像として観察できていないことが確認された。
図15は、カーナビゲーションシステムの一例を示したものである。運転席からカーナビゲーション用の液晶ディスプレイを観測する方向は、概ね30度近傍であると言われている。また、運転者1502は、運転中、運転席から大きく動くことはないため、カーナビゲーションのディスプレイを見る角度は常にほとんど変わらない。このため、液晶ディスプレイの表示画面を運転者1502の方向に優先的に提示すれば、光の利用効率と視認性のより一層の向上が期待できるものと考えられる。
図16は、このような応用のために本発明で製造した情報記録表示用フィルムを適用し、その効果を調べるために行った実験光学系を示したものである。グリーンレーザ1601は、実施の形態1で使用したものと同様の性能を有するものである。このグリーンレーザ1601からの出射光を1/4波長板1602を用いて円偏光とし、コリメータ1603とレンズ1604を用いて直径40mmΦ程度の平行光とする。次に、遮光スクリーンで後に置かれた対角2インチ程度の液晶パネル1606の表示画面に一致するように先程の平行光の面積を調節する。
続いて、液晶パネル1606に平行光を通過させ、このすぐ後に実施の形態2で作製した情報記録表示用フィルムからなるサンプル1607を液晶パネルの画面にあわせて設置する。液晶パネルの出射側の偏光板の透過軸とサンプル1607において回折光を生じさせる偏光成分とが一致するように設定されている。このため液晶パネル1606から出射される透過光は、サンプル1607によって内部に形成された周期構造に対応した方向に優先的に回折されることになる。光検出器1608を液晶パネル1606の回りに円状に動かしながら光強度を検出することによって、液晶パネル1606とサンプル1607によって生じた光強度の視野角特性を測定することができる。
次に、図18は、上記の結果を基に今回はカラーの液晶パネル1801を使用し、この画面にカラーのロゴを表示し、この前面に先に使用したと同様の特性を有する情報記録表示用フィルムサンプル1802を設置し、画面からの観察角度を変化して場合の表示パターンをCCDカメラ1803で検出するための実験系を示したものである。そして、図19がこの結果を示したものである。図19の(a)は、液晶パネル1801に対し30度方向から画像を検出したもの、(b)は、正面から画像を検出したものである。これらの画像を比較すると30度方向から検出された(a)の画像の方が、画像の輝度が3倍程度高く、また鮮明に画像が表示されていた。一方、(b)で示す正面からの画像は輝度が暗く少しぼけたような不鮮明な画像であった。
以上のように、本発明で製造した情報記録表示用フィルムを用いれば、画像の表示方向を効率的に変調することができ、図15で示したようなカーナビゲーションシステムにおける液晶ディスプレイの視認性の向上と高輝度化、低消費電力化といった高機能化に応用可能なことが判明した。
102 1/2波長板
103 NDフィルタ
104 コリメータ
105 ミラー
106 ハーフミラー
107 サンプル
108、109 光センサー
110 光検出器
111 偏光ビームスプリッタ
112 GPIBインターフェースボード
113、118 コンピュータ
114 ペルチェ素子
115 温度制御装置
116 He−Neレーザ
117 空間光変調素子
501 P偏光の回折光強度
502 S偏光の回折光強度
601 レーザ照射強度分布
602 液晶分子
603 透明基板
604 光硬化した高分子層
605 液晶層
606 配向した液晶層
801 高分子層
802 液晶層
803 高分子ネットワーク
901 He−Neレーザ
902 偏光板
903 サンプル
904 回転ステージ
905、906 光センサ
907 光検出器
1301 圧着ジグ
1302 透明基板
1501 液晶ディスプレイ
1502 運転者
1601 グリーンレーザ
1602 1/4波長板
1603 コリメータ
1604 レンズ
1605 遮光スクリーン
1606 液晶パネル
1607 サンプル
1608 光検出器
1801 液晶パネル
1802 サンプル
1803 CCDカメラ
1901 レーザ
1902 ビームスプリッタ
1903、1904ミラー
1905、1906対物レンズ
1907 物体
1908 記録材料
1909 物体光
1910 参照光
Claims (13)
- 透明基板で挟まれた領域に液晶と、モノマー、オリゴマー、ポリマーから選ばれる1つ以上の重合性物質とを含む試料を封入し、次いで前記透明基板上に周期的な凹凸からなる表面形状を有する加熱された物体を圧着した状態で光変調手段を有する複数の周期的な強度分布からなる光束を照射することを特徴とする前記重合性物質が部分的に熱硬化した領域において、前記物体表面の凹凸からなる周期方向に沿って液晶分子が配向した情報記録表示用フィルムの製造方法。
- 前記周期的な凹凸からなる表面形状を有する物体の加熱温度が前記試料の粘性が概ね3Pa・s以下となる温度であることを特徴とする請求項1記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
- 前記物体表面の凹凸形状は、周期構造の間隔に対して凹凸の形状が大きいことを特徴とする請求項1記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
- 前記物体表面の凹凸形状は、概ね周期間隔の倍以上の大きさを有することを特徴とする請求項3記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
- 前記光変調手段が、光束の透過率変調により行われることを特徴とする請求項1記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
- 前記光変調手段が、光束の位相変調により行われることを特徴とする請求項1記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
- 前記光束が、強度分布の周期方向に対して概ね垂直または水平の偏光状態を有していることを特徴とする請求項1記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
- 前記光束の光強度が概ね3mW/cm2より大きいことを特徴とする請求項1記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
- 前記試料が、光重合開始材及び色素を含むことを特徴とする請求項1記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
- 前記試料が熱重合開始材を含むことを特徴とする請求項1記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
- 前期周期的な凹凸からなる物体の圧着により、前記重合性物質が部分的に熱硬化した領域が透明基板上に複数島状に存在することを特徴とする請求項1記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
- 前記複数の島状の領域が、前記物体の凹凸形状の周期方向に延伸された非対称な形状を有することを特徴とする請求項11記載の情報記録表示用フィルムの製造方法。
- 請求項1に記載の製造方法により形成したことを特徴とする情報記録表示用フィルム。
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