JP2009533440A - Cgrp拮抗薬塩 - Google Patents

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Abstract

(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オンおよび2−オキソ−1−(4−ピペリジニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン二塩酸塩を,カルボニル源としての1,1’−カルボニルジイミダゾール(「CDI」)とカップリングすることによるN−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミドの調製のための効率的な合成;N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミドのカリウム塩の効率的な調製;中間体(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オンならびに中間体2−オキソ−1−(4−ピペリジニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジンおよびカリウム塩エタノール付加物およびカリウム塩水和物を含む、N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1Η−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミドのカリウム塩の調製のための効率的な合成。

Description

(発明の背景)
2004年4月9日出願の国際特許出願PCT/US2004/010851(2004年10月28日WO2004/092166として公開)および2004年4月9日出願PCT/US2004/011280(2004年10月29日WO2004/092168として公開)およびU.S出願番号10/838,835(2005年10月11日米国特許第6,953,790号として刊行。)は、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体機能の阻害剤、調節剤または促進剤により治療され得る、ヒトまたは他の種の疾患または状態の治療に有用な化合物を開示している。このような疾患または状態は、引用出願に挙げられた疾患または状態を含み、具体的には片頭痛ならびに群発性頭痛を含む。
N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル])−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド,1:
Figure 2009533440
は強力なCGRP調節剤である。化合物1の実験室の調製は、国際特許出願PCT/US2004/010851およびPCT/US2004/011280および米国特許出願番号10/838,835に記述されている。
化合物1の合成に使用されるある中間体の実験室の調製は、同様に上に挙げた出願に記述されている。このような中間体は、中間体(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オン,2:
Figure 2009533440
および中間体2−オキソ−1−(4−ピペリジニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン,3:
Figure 2009533440
および2−オキソ−1−(4−ピペリジニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン二塩酸塩:
Figure 2009533440
を含む、その塩である。
中間体2および3の合成を含む、化合物1の合成のための従来の技術は、生産の観点からやや不十分で、コストが高くおよび/または更なる合成および/または開発に対して至適以下の塩および/または溶媒和物の形態を生じる可能性がある。
中間体2に関して,合成の従来の技術は、多数の単離段階を含む、極めて多数の段階を要し、全体の合成プロセスを遅くし、またコストを高くすることが判っている。従って、化合物2への合成経路が効率的で経済的である化合物1への改良された合成経路についての必要性が残されている。
中間体3を作る従来の技術は、同様にコストが高く、非効率的である。このような既知の経路は、2,3−ジアミノピリジン(“DAP”)の還元アルキル化から出発し、ついでCDI介在環状尿素の形成が続き、最後に酸性BOC基脱保護/塩形成が続く。この“DAP”経路は、コストの高い出発物質および試薬ならびに最初の段階の低収量によって特徴付けられ、受け入れ難い全体のコストをもたらす。従って、化合物3への合成経路が効率的で経済的である化合物1への改善された合成経路についての必要性が残されている。
最後に、化合物1を作るための従来の技術(この技術は、カルボニル源として4−ニトロフェニルクロロギ酸エステルを使用する。)は、至適未満の収量に終わる。このような従来の技術は、化合物1の中性形態が好適な塩の形態に転化されるに先立って単離されることを更に要する。更に、塩基の形態および酸の形態を含め、化合物1の従前の実験室で作られた形態は、安定性および生物学的利用能に関して理想的性質よりも低い性質を有する。従って、化合物1およびその薬学的に許容できる塩への、大規模生産計画、貯蔵および流通に適している、改善された合成経路の必要性が残されている。
(発明の概要)
本発明は、中間体(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オン,2(特にその塩酸塩の形態。);および2−オキソ−1−(4−ピペリジニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン,3,(特に二塩酸塩の形態。)を,カルボニル源としての1,1’−カルボニルジイミダゾールとカップリングすることによるN−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド,1の調製のための効率的な合成を提供する。本発明は更に、カリウムエタノール付加物の形態を含む、N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド,1のカリウム塩形態の効率的な調製を提供する。
加えて、本発明は、中間体(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オン,2,(特に塩酸塩の形態。);および2−オキソ−1−(4−ピペリジニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン,3(特に二塩酸塩の形態。)の調製のための効率的な合成を提供する。
本発明は、加えて、カリウム塩エタノール付加物およびカリウム塩水和物を含む、N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1Η−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミドのカリウム塩の優れた性質にある。
(発明の詳細な説明)
本発明は、N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド,1およびそのカリウム塩エタノール付加物:
Figure 2009533440
の調製プロセスを提供する。
N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド,1,およびそのカリウム塩エタノール付加物の合成は、スキーム1:
Figure 2009533440
に描かれている。
スキーム1Aは、カルボニル源として1,1’−カルボニルジイミダゾールを用いて中間体2および3から化合物1の中性形態を合成する効率的な方法を描き;スキーム1Bは、化合物1の中性形態から出発して、化合物1のカリウム塩形態を合成する効率的な方法を描き、およびスキーム1Cは、化合物1の中性形態を単離せずに、カルボニル源として1,1’−カルボニルジイミダゾールを用いて中間体2および3から直接化合物1のカリウム塩形態を合成する効率的な方法を描く。
従って、本発明の1つの実施形態は、1,1’カルボニルジイミダゾールの存在下で、(3R,S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オン塩酸塩および2−オキソ−1−(4−ピペリジニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン二塩酸塩を反応させることを含む、N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド,1の調製のためのプロセスを提供する。
本発明のもう1つの実施形態は、
(1)1,1’−カルボニルジイミダゾールの存在下で(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オン塩酸塩および2−オキソ−1−(4−ピペリジニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン二塩酸塩を反応させる段階;
(2)N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1Η−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド,1を単離する段階;および
(3)該N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド,1,をカリウムtert−ブトキシドおよびエタノールと反応させる段階;を含むN−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1Η−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド,1のカリウム塩エタノール付加物形態の調製のためのプロセスを提供する。
更に本発明のもう1つの実施形態は、
(1)1,1’−カルボニルジイミダゾールの存在下で、(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オン塩酸塩および2−オキソ−1−(4−ピペリジニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン二塩酸塩を反応させる段階;および
(2)N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロフェニル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1Η−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カ
ルボキサミド,1をカリウムtert−ブトキシドおよびエタノールと反応させる段階;を含む、化合物1の中性形態を単離する必要なしに、N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド,1の
カリウム塩エタノール付加物形態の調製のためのプロセスを提供する。
本明細書に含まれる反応スキームおよび実施例に記述したように、N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミドのカリウム塩エタノール付加物形態は、無水条件下で得られる。記述した反応が水の存在下で行われる場合は、該反応は、水の含量によって、純粋なエタノール付加物,純粋な水和物または混合エタノール付加物/水和物を産生する。単離されたカリウム塩エタノール付加物または混合エタノール付加物/水和物は、空気中の水の存在のために時間経過とともに水和物に転化する。
本発明のもう1つの態様は、中間体(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オン,2:
Figure 2009533440
およびその塩(特にその塩酸塩。):
Figure 2009533440
の調製のためのプロセスを提供する。
(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オン,2およびその塩酸塩の合成が、スキーム2:
Figure 2009533440
に描かれている。
スキーム2は、安価で容易に利用できるジフルオロベンゼンからのクロロアセトフェノンの直接形成;パラジウム触媒を用いるZ−アリル型アルコールの選択的形成;アミンの立体中心の設定のための結晶化による不斉変換の使用;それに続くベンジル立体中心およびトランス配置を設定するためのシス−選択的水素化を描く。
従って、本発明の実施形態は、
(1)シス−選択的触媒の存在下で、(3S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,7−テトラヒドロ−1H−アゼピン−3−アンモニウム塩を水素化して,(3S,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−アンモニウム塩を形成する段階;
(2)(3S,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−アンモニウム塩をRN(式中、それぞれのRは、独立してC1−4アルキルおよびヒドロキシルニトロベンズアルデヒドである。)と反応させて、(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オン,2を形成する段階;を
含む、中間体(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オン,2の調製のためのプロセスを提供する。
本発明の更なる実施形態は、
(1)シス−選択的触媒の存在下で、(3S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,7−テトラヒドロ−1H−アゼピン−3−アンモニウム塩を水素化して、(3S,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−アンモニウム塩を形成する段階;
(2)(3S,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−アンモニウム塩をRN(式中、それぞれのRは、独立してC1−4アルキルおよびヒドロキシルニトロベンズアルデヒドである。)と反応させて、(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オンを形成する段階;および
(3)(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オンをHClと反応させる段階;を含む、中間体(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オン塩酸塩の調製のためのプロセスを提供する。
本発明の更なる実施形態は、
(1)不均質パラジウム触媒の存在下で、(3S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,7−テトラヒドロ−1H−アゼピン−3−アンモニウムジトルオイル酒石酸塩を水素化して、(3S,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル])−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−アンモニウムジトルオイル酒石酸塩を形成する段階;
(2)(3S,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−アンモニウムジトルオイル酒石酸塩をEtNおよび2−ヒドロキシ−5−ニトロベンズアルデヒドと反応させて(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オン,2を形成する段階;を含む、
中間体(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オン,2の調製のためのプロセスを提供する。
本発明のなお更なる実施形態は、
(1)不均質パラジウム触媒の存在下で、(3S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,7−テトラヒドロ−1H−アゼピン−3−アンモニウムジトルオイル酒石酸塩を水素化して、(3S,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−アンモニウムジトルオイル酒石酸塩を形成する段階;
(2)(3S,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−アンモニウムジトルオイル酒石酸塩をEtNおよび2−ヒドロキシ−5−ニトロベンズアルデヒドと反応させて、(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オンを形成する段階;および
(3)(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オンをHClと反応させる段階;
を含む、(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オン塩酸塩の調製のためのプロセスを提供する。
本発明の更にもう1つの態様は、中間体2−オキソ−1−(4−ピペリジニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン二塩酸塩,3:
Figure 2009533440
および二塩酸塩を含むその塩の調製のためのプロセスを提供する。2−オキソ−1−(4−ピペリジニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン,3および2−オキソ−1−(4−ピペリジニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン二塩酸塩の合成が、スキーム3:
Figure 2009533440
に描かれている。
スキーム3において、第一段階において3−アミノ−2−クロロピリジン(“ACP”)が、還元的にアルキル化される。3−アミノ−2−クロロピリジンが、IPAC、トリフルオロ酢酸およびトリアセトキシホウ化水素ナトリウム(“STAB”)の存在下で、4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸エチルと反応し、アミンである4−[(2−クロロピリジン−3−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸エチルが形成される。第二段階において、通常、HOおよびTHFの存在下で、アミンとクロロスルホニルイソシアネート(CSI)の反応において尿素が形成される。第三段階において、パラジウム触媒の存在下で、尿素が環化される。通常、尿素は、NaHCO、i−PrOH,Pd(OAc)およびビス−(ジフェニルホスフィノ)ブタン(dppb)の存在下で反応され環状尿素が得られる。更なるカルバミン酸エチル脱保護段階において、該環状尿素はNaOHおよびEtOHの存在下で反応されピリジン複素環二塩酸塩3が得られる。
上におよび次の実施例中に記述されるように、このACP経路は、還元アルキル化、クロロスルホニルイソシアネートを用いる第一級尿素の形成、該第一級尿素のPd触媒による環化およびカルバミン酸エチルの加水分解の4つの合成段階および特徴を含む。ACP経路のための出発物質/試薬はDAP経路に要求されるそれらと比べて顕著により安価であり、すべての段階が高収率である。
従って、本発明の1つの実施形態は:
(1)トリフルオロ酢酸およびトリアセトキシホウ化水素ナトリウムの存在下で、3−アミノ−2−クロロピリジンをC1−4アルキル4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸エステルと反応させて、C1−4アルキル4[(2−クロロピリジン−3−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸エステルを形成する段階;
(2)C1−4アルキル4[(2−クロロピリジン−3−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸エステルをクロロスルホニルイソシアネートト反応させて、C1−4アルキル4[(アミノカルボニル)(2−クロロピリジン−3−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸エステルを形成する段階;
(3)NaΗCO3、Pd(OAc)2およびビス−(ジフェニルホスフィノ)ブタンの存在下で、C1−4アルキル4[(アミノカルボニル)(2−クロロピリジン−3−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸エステルを反応させて、C1−4アルキル4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸エステルを形成する段階;
(4)C1−4アルキル4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸エステルをHClと反応させて、2−オキソ−1−(4−ピペリジニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン二塩酸塩を形成する段階;を含む中間体2−オキソ−1−(4−ピペリジニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン二塩酸塩,3の調製のためのプロセスを提供する。
本発明の更なる実施形態は、
(1)トリフルオロ酢酸およびトリアセトキシホウ化水素ナトリウムの存在下で、3−アミノ−2−クロロピリジンを4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸エチルと反応させて4−[(2−クロロピリジン−3−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸エチルを形成する段階;
(2)4−[(2−クロロピリジン−3−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸エチルをクロロスルフォニルイソシアネートと反応させて4−[(アミノカルボニル)(2−クロロピリジン−3−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸エチルを形成する段階;
(3)NaΗCO3,Pd(OAc)2およびビス−(ジフェニルホスフィノ)ブタンの存在下で、4−[(アミノカルボニル)(2−クロロピリジン−3−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸エチルを反応させて、4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸エチルを形成する段階;
(4)4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸エチルをHClと反応させて、2−オキソ−1−(4−ピペリジニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン二塩酸塩を形成する段階;を含む中間体2−オキソ−1−(4−ピペリジニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン二塩酸塩,3の調製のためのプロセスを提供する。
本発明は、本出願に記述された具体的な実施形態に制限されず、特別な溶媒および反応条件の使用、特別な試薬形態の使用(中間体2および3の中性形態ならびにHC塩以外の塩の形態を含む。)および特別な分離または単離技術の使用ならびに不使用および他の特徴(ただし、これらに限定されない。)を含む、上に明示的に記述されていない更なる特徴を実際に含む。
本明細書中にいくつかの略語,頭字語および他の省略が提示されている。これらの用語は、当業者に知られているが、以下にこれらの用語を纏めた表を示す。
Figure 2009533440
N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド
Figure 2009533440
オーバーヘッド撹拌器(overhead stirrer),熱電対および窒素注入口を備えた12Lの四首フラスコにカプロラクタムHCl塩2−MTBE溶媒和物(HCl塩に換算して412g;通常78−79重量%HCl塩のMTBE溶媒和物)を充填した。ついで、室温でTHF(4.1L;10mL/g)を加え、ついでトリエチルアミン(194ml;1.2当量)を加えた。スラリーを室温で熟成させた。オーバーヘッド撹拌器、熱電対および窒素注入口を備えた別の22Lの四首フラスコに、CDI(233g;1.25当量)およびTHF(2.3L;CDIに対して10ml/g)を加えた。溶液を室温で熟成させた。該カプロラクタムスラリーを室温で1から1.5時間かけて該CDI溶液に加え、ついで室温で1時間かけて熟成させ、この後、カプロラクタムアシルイミダゾール中間体への反応の転化率を定量した(>98.5LCAP転化率)。ついで、ピペリジン複素環3(418g;1.25当量)を加え、続いてEtN(419mL;2.6当量)を加えた。スラリーを60℃に加熱し、この温度で一晩維持した。HPLCによる定量は97.4LCAP転化率を示した。ついで、水を加え(190mL;THFに対して〜3vol%)、反応混合物を更に2.5時間60℃で熟成させ、この後LCの定量は99.8LCAP転化率を示した。ついで、反応混合物を15℃に冷却し、ついでMTBE(3.1L;7.5ml/g)で反応を停止し、10%(w/w)クエン酸水溶液(4x2L;5ml/g)で洗浄した。ついで、有機層をイミダゾールおよびピペリジンアシルイミダゾール不純物について定量した(<0.2LCAP)。ついで、該有機層を5%(w/w)重炭酸ナトリウム水溶液(2L;5ml/g)、ついで水(2L;5ml/g)で洗浄し、ついで注入口フィルターを通し、所望の生成物620gの定量を得た(95.3%定量収率,98LCAP純度)。
N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド
Figure 2009533440
カプロラクタム2(8.23kg≡68重量%定量に基づく5.60kgカプロラクタムHCl塩)を不活化容器AにTHF(66.4L)およびトリエチルアミン(1.90kg)と共に充填した。容器BにCDI(3.163kg)およびTHF(30L)を充填した。容器Aの内容物を1.5時間かけて容器Bに移し、容器B中の混合物を1時間熟成させた。この時点で、HPLCの定量は、カプロラクタムアシルイミダゾールの生成が終了したことを示した。ピペリジン複素環3(5.0kg)を容器Bに充填し、ついでトリエチルアミン(4.12kg)を充填した。このバッチを60℃に加熱し、一晩熟成させ、この時点のHPLCの定量は、カップリングが終了したことを示した(<0.2残存LCAPカプロラクタム−CDI付加物)。MTBE(49L)および10%クエン酸水溶液(29L)を加え、相を分離した。該有機相を再度10%クエン酸水溶液(29L)で洗浄し、ついで5%NaHCO溶液(2x28L)で洗浄した。この時点で、最後の水性相のpHは9であった。該有機相をDI水(27L)で洗浄し、MTBE溶液を化合物1について定量し、8.49kg、96.0%に等しい中性化合物1の定量収量であった。HPLCの定量もまた、N−アシルイミダゾールの付加物の1.0LCAPがまだ残存していることを示した。従って、MTBE溶液を再度10%クエン酸水溶液(2x29L),5%NaHCO(2x28L)水溶液および水(27L)で洗浄した。MTBE溶液のHPLCの定量を再度実施した。定量収量中性454=8.27kg、93.5%、98.9LCAP、<0.1LCAPN−アシルイミダゾール付加物。
N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド,カリウム塩エタノール付加物
Figure 2009533440
化合物1(8.27kg)のMTBE溶液を0.1μmカートリッジ・フィルターを通して不活化された容器に充填し、部分真空を用い、T<40℃を維持して、30Lに濃縮した。エタノール(116L)を充填し、該溶液を真空下T<40℃で再度30Lに濃縮した。エタノール(116L)を加え、残存THF/MTBE含量(検出されない)について該溶液を分析した。カリウムtert−ブトキシド(1.720kg)を固体として該容器に充填し、該混合物を45℃まで温めすべての固体を溶解した。ついで、このバッチを<40°Cで58Lの最終容量(中性454に基づいて7ml/g)まで濃縮した。得られたスラリーを濾過する前に一晩室温まで放置冷却した。濾過ケーキを冷エタノール(25L)で洗浄し、該固体を40℃で真空下で乾燥した。該固体をコミル(co−mill)を用いて脱塊した。収量=7.97kg,84%。
N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド,カリウム塩エタノール付加物
Figure 2009533440
250mLの三首丸底フラスコに機械攪拌器および窒素注入口付きクライゼンアダプターおよび熱電対を取り付けた。化合物1(12.49g)およびパンクティラス(punctilious)エタノール(165mL)を該容器に充填した。懸濁液を60℃の油浴中で温め、該懸濁液を攪拌した。すべての固体が溶解し、内部温度が38℃に達した時に均一な溶液が得られた。該油浴の温度を50℃に下げ、内部温度を44℃にした。ついで、カリウムtert−ブトキシド(95%純度品の2.72g)を充填した(46℃への僅かな発熱が観察された。)。ついで、得られた溶液に真正の化合物1のカリウム塩エタノール付加物(20mg)をシード(seed)した。油浴上の温度を40℃に下げ、油浴を約1時間熟成させた。油浴上の加熱を止め、該懸濁液を約1時間かけて25℃に下げた。ついで、このバッチ氷浴中で<5℃に冷却し、約2時間熟成させた。このバッチを中等度の空隙率焼結濾斗を通して濾過し、ケーキを一定の重量が得られるまで、またはNMR(DMSO−d6)により存在する残存EtOHの量が化合物1に対して約80mol%であるまで、真空および窒素テント下で乾燥した。該化合物の1のカリウム塩(11.15)が、固く結合したエタノール溶媒和物として78%収量(99.4LCAP,99.6%ee)で得られた。
N−[(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド,カリウム塩エタノール付加物
Figure 2009533440
カプロラクタムHCl塩2(30≡20.4gカプロラクタムHCl塩68重量%定量に基づく。))を不活性化フラスコAにTHF(240ml)およびトリエチルアミン(6.91g)とともに充填した。フラスコBにCDI(11.53g)およびTHF(110ml)を充填した。容器Aの内容物を50分かけて容器Bに移し、容器B中の混合物を1時間熟成させた。この時点で、HPLCの定量は、カプロラクタムアシルイミダゾールの生成が終了したことを示した。ピペリジン複素環3(18.2g)を容器Bに充填し、ついでトリエチルアミン(15.0g)を充填した。このバッチを60℃に加熱し、一晩熟成させ、この時点で、HPLCの定量は、カップリングが終了したことを示した(<0.2残存LCAPカプロラクタム−CDI付加物)。MTBE(180ml)および10%クエン酸水溶液(105ml)を加え、相を分離した。該有機相を再度10%クエン酸水溶液(105ml)で洗浄し、ついで5%NaHCO溶液(2x100ml)で洗浄した。この時点で、最後の水性相のpHは9であった。該有機相をDI水(100ml)(良好な相分離を得るために5mlの飽和食塩水溶液を加えた。)で洗浄した。MTBE溶液のHPLC定量は、31.95g、99.1%、98.8LCAPの中性化合物1の定量収量を示した。中性化合物1(31.95g)のMTBE溶液を、部分真空を用い、T<40℃に維持して低容量に濃縮した。エタノール(240ml)を充填し、該溶液を再度部分真空下、<40℃で低容量に濃縮した。エタノール(116L)を加え、溶液の容量を420mlに上げ、中性化合物1について該溶液を定量した。:結果:30.3g、53.5mmol。カリウムtert−ブトキシド(6.3g)を加え、該混合物を45°Cに温め、すべての固体を溶解した。ついで、該溶液を<40°Cで210ml(中性454に基づき7ml/g)の最終容量に濃縮した。得られたスラリーを2時間かけて室温に冷却し、固体を濾過により集めた。濾過ケーキを冷エタノール(100ml)で洗浄し、該固体を真空下、40℃で乾燥した。収量=30.2g、87%。
N−(3R,6S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−3−イル]−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1イル)ピペリジン−1−カルボキサミド,カリウム塩エタノール付加物
Figure 2009533440
カプロラクタムHCl塩2(8.23kg≡5.60kgカプロラクタムHCl塩(68重量%定量に基づく。))をTHF(66.4L)およびトリエチルアミン(1.90kg)とともに不活化された容器に充填した。容器BにCDI(3.163kg)およびTHF(30L)を充填した。容器Aの内容物を1.5時間かけて容器Bに移し、容器B中の混合物を1時間熟成させた。この時点で、HPLCの定量は、カプロラクタムアシルイミダゾールの生成が終了したことを示した。ピペリジン複素環3(5.0kg)を容器Bに充填し、ついでトリエチルアミン(4.12kg)を充填した。このバッチを60℃に加熱し、一晩熟成させ、この時点のHPLCの定量は、カップリングが終了したことを示した(<0.2残存LCAPカプロラクタム−CDI付加物)。MTBE(49L)および10%クエン酸水溶液(29L)を加え、相を分離した。該有機相を再度10%クエン酸水溶液(29L)で洗浄し、ついで5%NaHCO溶液(2x28L)で洗浄した。この時点で、最後の水性相のpHは9であった。該有機相をDI水(27L)で洗浄した。HPLCのプロフィルは、カプロラクタムN−アシルイミダゾ―ル付加物の不純物の1.0LCAPがなお残存していることを示した。該MTBE溶液を再度10%クエン酸水溶液(2x29L)、5%NaHCO水溶液(2x28L)および水(27L)で洗浄した。MTBE溶液のHPLC定量は、8.27kg、93.5%、98.9LCAP、<0.1LCAPカプロラクタムN−アシルイミダゾール付加物の中性化合物1の定量収量を示した。中性化合物1(8.27kg)のMTBE溶液を0.1μmカートリッジ・フィルターを通して容器に充填し、部分真空を用い、T<40℃を維持して30Lに濃縮した。エタノール(116L)を充填し、該溶液を部分真空下T<40℃で再度30Lに濃縮した。エタノール(116L)を加え、残存THF/MTBE含量について該溶液を分析した(検出されない)。カリウムtert−ブトキシド(1.720kg)を固体として該容器に充填し、該混合物を45℃まで温め、すべての固体を溶解した。ついで、このバッチを<40°Cで58Lの最終容量(中性454に基づき7ml/g)まで濃縮した。得られたスラリーを濾過する前に一晩室温まで放置冷却した。濾過ケーキを冷エタノール(25L)で洗浄し、該固体を40℃真空下で乾燥した。収量=7.97kg、84%。
(3R,6S)−3−アミノ−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)アゼパン−2−オン
段階1:2−クロロ−1−(2,3−ジフルオロフェニル)エタノン
Figure 2009533440
5Lの四首丸底フラスコに1,2−ジフルオロベンゼン(130.0g)および乾燥THF(1.3L)を充填した。この溶液を窒素下で攪拌しながら<−60℃に冷却した。この溶液にn−ヘキシルリチウム(2.5M/ヘキサンの455mL)をT<−60℃(〜15分添加)であるように滴下して添加した。該溶液は攪拌可能なスラリーに素早く変化し、該スラリーを低温で1時間熟成させた。このスラリーにT<−60℃であるように塩化亜鉛(0.5M/THFの2.3L)を加え、該スラリーは急速に均一な溶液になった。この溶液を0℃に温め、ついでT<5℃であるように塩化銅(I)(11.3g)および塩化クロロアセチル(142g)を加えた。20分後にHPLCで反応を定量し、終了を判断した。該反応を1NのHCl(2L)で停止し、ついで二相系を分離濾斗に移し、IPAc(2L)で希釈した。水性層を分け、有機層を再度1NのHCl(2L)で洗浄し、ついで1NのNHOH(2x2L)、最後に水(2Lで洗浄した。有機層を油まで濃縮した。定量収率=78%。該油をヘプタン(800mL−すべては溶液に入らない。)で希釈し、−30℃に冷却しながら攪拌した。冷却中に該油は結晶固体になった。該スラリーを−30℃で一時間熟成させ、濾過し、冷ヘプタンで洗浄した。所望の生成物が71%の収率(154g)で単離された。
段階2:2−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−ビニルオキシラン
Figure 2009533440
乾燥トルエン(400mL)中のクロロアセトフェノン(40g)溶液を窒素下で攪拌しながらT<−60℃に冷却した。この溶液にT<−25℃であるようにビニルマグネシウムブロミド(0.8MTHF溶液の420mL。)を滴下した。添加終了後、反応物を0度に温め、終了を定量した。
反応を1NHCl(250mL)で停止し、分離濾斗に移し、水性層を分けた。有機層を再度1NHCl(250mL)で洗浄し、ついで飽和重炭酸ナトリウム(250mL)および水(250mL)で洗浄した。有機層を油まで濃縮し、直接次の段階に進めた。
Figure 2009533440
トルエン(400mL)中の第三級アルコール(210mmol)の溶液に1NNaOH(400mL)を加え、二層系を室温で4時間攪拌した。該有機層を終了についてHPLCにより定量した。反応の終りで、水性層を分け、該有機層を水(400mL)で洗浄した。該有機層を真空中で濃縮/共沸乾燥し、次の段階に用いた。両段階に亘る典型的な定量収率は89%である。
段階3:N−[(3Z)−4−(2,3−ジフルオロフェニル)−5−ヒドロキシ,1,1−ジプロピオニルペント−3−エン−1−イル]アセトアミド
Figure 2009533440
真空/N2注入口,温度計,添加濾斗および中隔を備えた1Lの三首丸底フラスコにPd(OAc)(392mg,1.75mmol,2mol%)、DPPE(835mg,2.09mmol,2.4mol%)、N−アセトジエチルマロネート(43.8g,201mol,1.15当量)、NaOEt(1.20g,17.5mmol,10mol%)を充填し、Nを流した。添加濾斗にトルエン(KF<300ppm)100mL中の基質ビニルエポキシド(33.6g,174.8mmol)を充填した。該反応フラスコにトルエン(<300ppm)500mLを加え、得られた混合物にNを流し、室温(20から25℃)で10分攪拌した。ビニルエポキシド溶液を5分かけて加え、得られた混合物を室温(20から25℃)で一晩(6から10時間)攪拌した。該フラスコにトルエン(140mL)および1NHCl(140mL)を加え、2相混合物を分離濾斗に移した。有機層を分離し、1NのNaOH140mL,食塩水140mLおよび水140mLで洗浄した。最後の有機層をDarco−G60(2から5グラム)で処理し、10分間攪拌し,濾過した。得られた溶液を約300mL容量に濃縮した(T=20から25℃)。該溶液を40から45℃に加熱し、N−ヘプタン600mLを20分かけて加えた。スラリーを40から45℃で30分間攪拌し、一晩室温に冷やした。該溶液を濾過し、固体をn−ヘプタン:トルエン(8:1)の2x120mLで洗浄した。該固体を真空およびNスイープで乾燥した(70%収率)。
段階4:N−{(3Z)−4−(2,3−ジフルオロフェニル)−1,1−ジプロピオニル−5−[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]ペント−3−エン−1−イル}アセトアミド
Figure 2009533440
400mLトルエン中の段階3の化合物(50.0g,125.2mmol)を、温度が3℃を超えないことを確実にして、EtN(16.5g,162.7mmol)で処理し、ついで25mLのトルエン、ついで120mlのトルエン中のMsCl(16.5g,162.7mmol)を流し、ついで25mlを流した。30分熟成後、該スラリーを250mLのHOで処理し、ついで室温に温めた。水性層を排出し(黒いラグ(rag)層が観察される。)、有機層を1x200mLの1NのNaOHおよび15%NaCl溶液1x150mLで洗浄した。該溶液を150mLまで濃縮し、300mLのトルエンを流した。DMAC(KF〜400)375mLの添加により該溶液を次の段階で使うことができた。
オレンジ色の溶液にCFCHNH(37.2g,376mmol,ここで温度が数度上昇した。)を加え、ついでLiBr(2.17g,26mmol)を加え、該溶液を28から30℃で13時間熟成させた。反応物を250mLIPACおよび150mLのHOで希釈した。水性層を除去した。有機層を150mLの1NのNaOHおよび150mLの15%NaCl水溶液で洗浄した。IPAC層の定量は、92%の収率を示し、該溶液を150mL容量に濃縮し、375mLのDMACを添加した。
段階5:N−[6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,7−テトラヒドロ−1H−アゼピン−3−イル}アセトアミド
Figure 2009533440
6(55g,114.49mmol定量,475mL容量)のDMAC溶液にLiCl(14.5g,343.5mmol)を加え、ついでHO(6.1g,343.5mmol)を加えた。該溶液を113から115℃で12から14時間熟成させた(112℃で1時間後白色沈澱が生成する。)。室温に冷却後、Darco5gを加え、該溶液をSolka−Flocで濾過した。濾過ケーキを285mLのIPACで洗浄した。有機層を2分し、5から10℃に冷却した。2分したそれぞれを、〜15から20℃の温度に維持して118.5mLのHOで処理した。水性層を165mLのIPACで逆抽出し、該有機層を220mLの1NのNaOH、2x220mL15%のNaCl溶液および水220mLで洗浄した。溶媒をトルエン(容量450mL,定量45g)に変えた。
トルエン溶液(45g,脱カルボキシル化生成物の110mmol)をトリフルオロ酢酸(143mmol,1.3当量)で処理し、トルエン溶液から黄色の油を単離した。反応物を85から90℃で12から15時間、窒素下で一晩熟成させた。該溶液を室温に冷却し、ついで出発原料を基準として3L/kgに濃縮し、IPAC(338mL)で希釈した。該有機層を1NのNaOH(225mL)で洗浄した。これにより乳濁液が得られ、そこで該バッチに10wt%セライトを充填し、濾過し、ケーキを180mLのIPACで洗浄した。この時点で水性相を分けた。有機層を1NのHCl(225mL)、225mLの1%NaCl水溶液および5gのDarcoを加えた。溶液をソルカ・フロック(Solka−Floc)で濾過し、該溶液を4L/kg(生成物の定量に基づく。)に濃縮し、KF<100までIPACを流した。ヘプタン合計4容量を加え、スラリーを0℃に冷却した。濾過および0℃のヘプタン:IPAC(7:1)(150mL)による洗浄により灰白色固体として生成物を得た。
段階6:(3S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,7−テトラヒドロ−1H−アゼピン−3−アンモニウム3−カルボキシ−2,3−ビス〔(4−メチルベンゾイル)オキシ]プロピオン酸エステル(ジトルオイル酒石酸塩)
Figure 2009533440
段階5の化合物(36g,99.4mmol)の288mLのジオキサン溶液に3NのHCLの6当量を加えた。該溶液を85℃で12時間加熱した。冷却後、該溶液を230mLのMTBEを加えて希釈し、10NのNaOHついで1NのNaOHでpHを8から10に調整した。相を分けた後、水性相を230mLのMTBEで抽出し、合わせた有機層を390mLの15%NaClで洗浄し、生成物を定量した(25.4g,79.3mmol,80%定量収量)。該溶液をアミンの10L/kgまで濃縮し、ついで溶媒をIPA(〜762mL全容量)に変えた。該溶液のKFを4000ppmに調整し、ついで2−ヒドロキシ−5−ニトロベンズアルデヒド(7.9mmol)を加え、ついで(−)−O,O’−ジトルオイル−L−酒石酸(158.6mmol)を加え、得られたスラリーを65℃で130時間熟成させた。ついで、該スラリーを濾過し、固体をIPAで洗浄した。
段階7:(3S)−6−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3,4,7−テトラヒドロ−1H−アゼピン−3−アンモニウムクロリド
Figure 2009533440
段階6の化合物(10g,14.15mmol)ジトルオイル酒石酸塩をi−PrOH(93mL)中でスラリー化した。この混合物に1NのHCl(15.57mL,1.10当量)を加え、該混合物は均一になった。窒素を散布後、5%Pd/BaSO(1.20g,4mol%)を加え、水素圧80psiで20時間またはHPLCですべてが消費されるまで水素化した。該溶液をMeOH(50mL)を用いてSolka Floeで濾過し触媒を除去した。濾液を2mL/gに濃縮後、MTBE(100mL)、ついで1NのNaOH(80mL)で希釈した。相を分けた後、水性相をMTBE70mLで逆抽出した。有機溶液を食塩水(70mL)(シス形態の収量のHPLC定量。)で洗浄し、溶媒を<5%MTBEおよびKF〜1500ppmまで45mLの合計容量のMeOHに変え、ついでEtN(3.95mL,シス形態に対して2当量)および2〜ヒドロキシ−5−ニトロベンズアルデヒド(237mg,シス形態に対して10mol%)で処理した。該溶液を室温で20時間攪拌し、その結果、表題化合物のトランス:シス形態の比が20:1になった。該溶液をMTBE(100mL)で希釈し、ついで1NのNaOH(80mL)を加えた。相を2つに分けた後、水性相をMTBE70mLで逆抽出した。ついで、合わせた有機相を25%容量までの濃度の食塩水70mLで洗浄し、濾過した。該有機溶液を更に濃縮し、ついで容量が30mLになるまでMTBEを加えた。ついで、これにMeOH(KF〜1500ppm)15mLを加えた。溶液を50℃に加熱後、表題化合物の1%シード(seed)を加え、ついでIPA中の5NのHClの2時間の添加を行った(5.6mL,シス形態定量に対して2.2当量)。これを50℃で1時間熟成させ、ついで3時間かけて室温に冷却した。室温で一晩熟成後、該スラリーを濾過し、MTBE:MeOH(3:1)(2x15mL)で洗浄した。ついでケーキを真空下、室温で20時間乾燥し、表題化合物をHCl塩・MTBE溶媒和物として85%収率(5.37g、99%ee)で得た。
2−オキソ−1−(4−ピペリジニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−A]ピリジン
段階1:4−[(2−クロロピリジン−3−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸エチル
Figure 2009533440
機械攪拌器および温度計を備えた1L三首RBフラスコに3−アミノ−2−クロロピリジン(37.9g,0.294mol,100mol%)および4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸エチル(55.5g,0.324mol,110mol%)を充填し、ついでIPAC(500mL)を充填した。混合物は5分の攪拌(16℃)後均一になった。トリフルオロ酢酸(44mL,0.590mol,200mol%)を30秒かけて該混合物に充填し、温度が25℃に上昇した(冷却は使わなかった。)。トリアセトキシホウ化水素ナトリウム(75.0g,0.354mol,120mol%)を5分かけて固体として加え、更に56℃への温度上昇が観察された。10分間の攪拌後、該混合物は透明で、均一であった。LC分析は、3−アミノ−2−クロロピリジンの消費(<0.5A%)およびアルキル化生成物の形成を示した。10wt%のNaOH水溶液を50℃で10分かけて該混合物に加えた。該混合物のpHが8から9の時に,相を分離させた。有機相を食塩水(200mL)で洗浄した。分離した水性相は580mLであった。100μLの試料を100mLMeOHに希釈し、LC分析は、生成物の0.3%、0.23gが存在することを示した。該食塩水を上記のように定量し、極く僅かな生成物が含まれていた。KF滴定によって水分含量が<500ppmであるまで一定の容量条件下で大気圧においてIPACと共沸乾燥を行った。該溶液を170mLの容量まで濃縮し、ついでTHF(35ppmHO,230mL)を加えた。この溶液を次の段階に直接用いた。LC分析は、所望の還元アルキル化生成物の101%AY、84gを示し、KF滴定で水分含量は<500ppmであった。
段階1(別法):4−[(2−クロロピリジン−3−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸エチル
機械攪拌器および温度計を備えた2Lの三首モートン(Morton)型フラスコに3−アミノ−2−クロロピリジンおよび4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸エチルを充填し、ついでIPACを充填した。該混合物は、5分の攪拌(16℃)後に均一になった。トリフルオロ酢酸を30分かけて該混合物に充填し、温度が26℃に上昇した(冷却は用いなかった)。15分の熟成後、NaBH(0.95g,0.025mol)のカプレットを加えた。30分間に亘る28℃への温度の上昇が観察され、この時間内にカプレットは完全に溶解した。次のカプレットを加える前にそれぞれのカプレットを溶解させ、7時間かけて合計8つのカプレットが加えられるまでこのNaBH添加の方法を繰り返した。この時点でLC分析は、3−アミノ−2−クロロピリジンの95%転化率を示した。10wt%のNaOH水溶液を該混合物に30から40℃(冷却なしで)10分かけて加えた。該混合物のpHが、12から14の時に,該相を分離させた。分離した水性相は450mLであり、LC分析は、これが生成物の<1.0%、0.5gを含むことを示した。有機層を食塩水で洗浄し、ついで分離した有機層を定量した。分離した食塩水洗浄液は275mLであり、LCの定量は、これが極く僅かな生成物を含むことを示した。有機層は690mLであり、LCの定量は、これが還元的にアルキル化された生成物の97%AY、87.5gおよび出発アミンの5%、2.1gを含むことを示した。黄色の有機層を最初の容量の約3分の1に濃縮した(浴温度45℃)。新鮮なIPACを加え、このプロセスをKF滴定による水含量が110μg/mLになるまで繰り返した。該溶液を170mLに容量に濃縮し、ついでTHF(230mL)を加えた。この溶液を次の段階に直接用いた。
段階2:4−〔(アミノカルボニル)(2−クロロピリジン−3−イル)アミノ〕ピペリジン−1−カルボン酸エチル
Figure 2009533440
機械攪拌器および温度計を備えた1Lの三首RBフラスコに室温でTHF(250mL,KF35ppmHO)、ついでクロロスルホニルイソシアネート(CSI)(30.7mL,0.353mol,120mol%)を加えた(極く僅かな発熱)。
混合物を氷/MeOHを用いて−10℃に冷却した。段階1でTHF:IPAC(〜1:1)400mL(この溶液のKFは500ppmである。)中で調製された上記アミン溶液(83.42g,0.294mol,100mol%)を滴下濾斗により20分かけて添加した。この添加の間に発熱が観察された(最大温度2℃)。アミン溶液の添加の終了時に、LC分析は、アミンの消費(<1.0A%)を示し−試料を0.1%HPO/MeCN(70:30)に希釈して調整し、LC装置への急速な注入は、1つの主成分を示した。10分後、水(30mL)を10分かけて滴下して添加した。水の添加中に第二の発熱が観察された(最大温度17℃)。該混合物を室温に暖め、14時間熟成させた。EORにおけるpHは、約1であった。加水分解は、LC分析でモニターされたように水の添加の30分以内に終了(<0.5A%中間体)した。該混合物をpH8から9まで10%のNaOH水溶液で処理し、分離した有機相を食塩水(300mL)で洗浄した。後処理を50℃で行い、生成物の溶解性を維持した。分離した水性容量は500mLであった。100μL試料を上記の試料の希釈剤100mL中に希釈し、LC分析は、生成物の1.4%、1.38gが存在することを示した。食塩水を上記のように定量し、極く僅かな生成物が含まれていた。水含量がKT滴定によって<250ppmになるまで、IPACを用いる共沸乾燥を一定の容量条件下で大気圧において行った。尿素が結晶化し、該スラリーを5容量まで濃縮し、ついで生成物の尿素を濾過して集める前に室温にさせた。ケーキを2ベッドボリューム(bed volumes)のIPACで洗浄した。真空下、50から60℃で12時間乾燥後、生成物の尿素を白色固体として得た(81.41g,85%単離収率,96wt%)。
段階3:4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸エチル
Figure 2009533440
機械攪拌器、還流コンデンサーおよび温度計を備えた500mlの三首モートン(Morton)型フラスコにNaHCO(25.21g,0.300mol,300mol%),上記の段階2の尿素(32.69g,0.100mol,100mol%)およびi−PrOH(KF1415ppm,320mL)を充填した。この不均一な混合物を攪拌し、M−フリットガス拡散管を用いてNをパージした。1時間後、Pd(OAc)(0.224g,0.001mol,1mol%)およびビス−(ジフェニルホスフィノ)ブタン(dppb)0.854g,0.002mol,2mol%)を固体として加え、Nのパージを更に30分続けた。ついで、ピンク色の混合物を24時間83℃(還流)に加熱した。この後、黄色の混合物のLC分析は>99.5を示した:出発物質に対し生成物の0.5A%の比率。i−PrOHの大気圧蒸留を開始し、200mLi−PrOH蒸留物が採取されるまで続けた。IPAC(200mL)および水(100mL)を加え、温度を60℃に維持した。30分の攪拌後、相を分離させた。有機層は透明な黄色であり、水性層は無色であった。分離した水性相の容量は75mLであった−100μL試料をMeOH100mL中に希釈し、LC分析は、生成物の0.1%、0.03gが存在することを示した。有機層を食塩水(3x75mL)で洗浄した。KT滴定による水含量が<150ppmになるまで、IPACを用いる共沸乾燥を一定の容量条件下で、大気圧において行った。生成物は結晶化し、90℃でスラリーを生成した。該スラリーを5容量まで濃縮し、これを濾過する前に室温に冷却させ、ケーキを2ベッドボリュームのIPACで洗浄した。該固体を窒素スイープ(nitrogen sweep)下で16時間50から60℃の真空オーブン中で乾燥した。環状尿素を白色固体として得た(27.4g,94%単離収率,96wt%)。
段階4:1−ピペリジン−4−イル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オン二塩酸塩
Figure 2009533440
機械攪拌器、還流コンデンサーおよび温度計を備えた100mlの三首RBフラスコに、上記の段階3で作った環状尿素(4.80g,16.48mmol,100mol%)、ついでEtOH(10mL)を充填した。得られたスラリーにNaOH水溶液(12mLの水で希釈された50wt%溶液の13mL、246.0mmol、1500mol%)を加え、該混合物を14時間82℃(還流)に加熱した。LC分析は環状尿素の消費(<0.5A%)およびアミン生成物3の生成を示した−試料を0.1%HPO/MeCN(70:30)に希釈して調製した。水(25mL)およびi−BuOH(25mL)を加え、該混合物を10分間攪拌し、ついで相を分離させた。分離した水性容量は41mLであった。100μL試料を上記の希釈剤100mL中に希釈し、LC分析は、生成物の5%、0.26gの存在を示した。分離した水性容量は54mLであった。100μL試料を上記の希釈剤100mL中に希釈し、LC分析は、生成物の5%、0.26gの存在を示した。KT滴定による水含量が150ppmになるまで、i−PrOHを用いる共沸乾燥を一定の容量条件下で大気圧において行った。容量を100mLに調整し、温度を50℃に達せさせた。i−PrOH中のHCl(5−6N,20mL,0.100mol,600mol%)を加え、直ちに白色の沈殿が生じた。室温に冷却後、該スラリーを濾過し、該ケーキを2ベッドボリュームi−PrOHで洗浄した。白色固体を窒素スイープ下、50−60°Cの真空オーブン中で24時間乾燥した。表題のピリジン複素環二塩酸塩を白色固体として得た(89%単離収率を与える5.54g@78wt%(NaClからなる残渣wt%を有する。)。
本発明をその特定の実施形態を引用して記述し、説明したが、当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱せずに手順およびプロトコールの多様な適応、変更、修正、置き換え、削除または追加がなされ得ることを認識し得る。例えば,上の本明細書中に規定した特別な用量以外の有効用量が、上に示した本発明の化合物の適応症のいずれかについて治療されている哺乳動物の反応性の帰結として適用し得る。同様に、観察される具体的な薬理学的反応は、選択される具体的な活性化合物または医薬担体があるかにしたがっておよび依存して、加えて配合剤の種類および使用される投与法にしたがっておよび依存して変化し得、結果におけるこのような予期される変化または差が、本発明の目的および実施に従って意図される。
従って本発明は、次の請求項の範囲によって定義されるべきで、このような請求項は可能な限り広く解釈されるべきであることが意図されている。

Claims (5)

  1. Figure 2009533440
    から選ばれる化合物。
  2. Figure 2009533440
    の化合物。
  3. 請求項2に記載の化合物の有効量の投与を含む、哺乳動物におけるCGRP受容体の活性の調節方法。
  4. 請求項2に記載の化合物の有効量の患者への投与を含む、偏頭痛または群発性頭痛の治療、改善、管理またはリスクの低減のための方法。
  5. 不活性担体および請求項2に記載の化合物を含む、医薬組成物。
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