JP2009531077A - エフェクターのリアル・タイム制御のための装置と方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、エフェクターのリアル・タイム制御装置に関連しており、この装置は、患者の脳のニューロン活動から入力信号を特定するための導出電極と、入力信号からエフェクター用の制御信号を算出する評価ユニット付きデータ処理装置とを有している。その際、この評価ユニットは、予測モデルを決定するトレーニングのために構成され、また、予測モデルを取り入れて入力信号から制御信号を算出するように構成されている。その際、ニューロン活動は、脳の自然な神経情報処理プロセスから発生する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エフェクターのリアル・タイム制御のための装置と方法に関連している。
重篤な麻痺患者に対する過去の医療技術は、極めて不十分なものであった。近年になって研究されるようになった運動神経機能補綴学は、器質的な治癒がもはや不可能な麻痺患者を対象としている。こうした患者の場合、随意運動のコントロールに重要な領域である皮質または運動皮質は、少なくとも部分的に正常であるにもかかわらず、筋肉への神経接続が中断されているか、あるいは筋肉/身体がもはや存在していない。このような麻痺の主要原因は、虚血性脳梗塞または脳内出血(「脳卒中」)である。
とくに深刻なケースは、完全な骨格筋の麻痺(例えば、筋委縮性側索硬化症(ALS)/筋委縮症)または脳幹部分の脳卒中によって随意運動能が失われた、いわゆる閉じ込め症候群の患者である。このような患者は、完全に意識がある状態で、完全な受動的状態を宣告される。同様に、四肢を失った患者や下半身不随の患者も考えられる。こうした麻痺や障害により、患者は自分の意図する動きが実行できなくなる。ここで、および、以下においては、動きという場合、歩くという意味の動作だけではなく、腕の動きや模倣あるいは発話など、それぞれの筋肉の動きを意味している。
こうしたことから、自分の脳シグナルを使って、プロテーゼを意識的にコントロールして運動能力を回復または向上させたりする試みが行われている。このような神経補綴の核となるのが、いわゆるブレイン・マシン・インターフェース(BMI)である。その機能は、プロテーゼにコマンドを出す場合に患者のニューロン活動を翻訳することである。
従来のBMIシステムは、頭部に取り付けて、脳波(EEG)を記録する電極を基礎としている。患者には、記録された脳活動の一定の側面を意図的に努力して強めたり、弱めたりすることが教えられる。
ここでは、それぞれ特定のニューロン活動を利用する、異なる3つのシステムが周知である。
A)Slow Cortical Potentials(SCPs)(皮質緩電位)
SCPsは、0.5〜10秒の間に、皮質全体におよぶゆっくりとした電圧変化である。その際、陰性SCPsは、典型的な場合、運動または皮質活動のその他の要因と関連し、逆に、陽性SCPsは減衰した皮質活動と関連している。典型的には、数週間および数か月にも及ぶトレーニングの中で、患者はSCPsの意識的な増加と減少を学習することができる。EEGによって外部からも識別可能な「増加」または「減少」の情報は、トレーニング終了後に簡単なカーソル操作に用いることができる。欠点は、長期の厳しいトレーニングを行っても、情報伝達幅は極めて僅かしかないことである。つまり、ひとつのSCPが継続している数秒間に、ちょうど1バイトが伝送されるだけである。さらに、この種の通信は、患者を疲労困憊させる。
B)P300
聴覚的、視覚的または体性感覚的刺激であって、普通の刺激によって生じる稀な、または、とくに重要な電位は、(典型的には、頭頂葉皮質のEEGにおいて)刺激に対して約300ミリ秒遅れて活動のピークが起こる。例えば、患者にいくつかの文字を示し、これらの文字を順番にフラッシュで見せると、患者の希望する文字のところでP300がもっとも強くなる。文字を列や段で示すことによって、この手順を少し速くすると、P300のもっとも強い段や行からその文字が明らかとなる。この方法の欠点は、提示された選択肢からしか選ぶことができないという点と、たったひとつの文字を選ぶのに、意識を十分に集中した中で、いくつものプレゼンテーションが必要である点である。
C)Muおよびβリズム
8〜12HzのMu活動および13〜30Hzのβ活動は、体性感覚野および運動野全体に強く生じる。Muおよびβリズムは大抵、運動や運動準備により減衰し、一方、運動後や安静時にリズムがもっとも強くなる。数週間のトレーニングを行った後、被験者はこれらのリズムの強さをコントロールできるようになり、ついにはMuおよびβリズムとは無関係に二次元のカーソル・コントロールを可能にしたことが示されている。その点で、SCPsに対して一歩前進しているが、これは度合いだけのことであり、欠点は排除されていない。その他に、運動がMuリズムに影響するため、コントロールの精度が減少する。これらの方法は、トレーニングにおいても、実際の使用においても、該当する脳活動を意図的に発生させるのに十分な集中力を要するため、患者の疲労度はかなり大きい。そのため、患者は、麻痺の他に、別の大きな健康問題とも闘わなければならないことを考慮する必要がある。
失った運動能力を代替するプロテーゼを使用する上で、別の二次的なことに取り組むという点に関しては、治癒と何ら関係のないことである。さらに、その都度、脳活動を検知することは、比較的多くの時間を要し、しかもわずかな情報しか伝達することができない(典型的には1分間に1〜20バイト)。それによって、BMIの情報伝達幅は極めて小さくなる。この方法では、複雑な動きだけでなく、単純な動きでさえ、制御することはできない。簡単な手紙を書くといった日常の行為でも、毎日かなりの集中力をもってしなければ、かなりの時間が費やされてしまう。
その他に、随意の制御がまだ可能な筋肉の活動によって、プロテーゼを制御できることが周知である。この場合に不利なのは、ひとつには、患者が通常の方法で意思を表現することができない点である。例えば、患者は、まばたきによってコミュニケーションすることに慣れなければならない。もうひとつは、こうした方法の使用領域は限定されており、おそらく完全な閉じ込め症候群の患者の助けにはならないだろう。
従って、本発明の課題は、患者にとって安全かつ簡単な方法で、患者の脳活動により情報伝達率の高いエフェクターを制御するという、コミュニケーションおよび運動能力の可能性を作り出すことである。
この課題は、請求項1による装置、または、請求項13または21による方法により解決される。発明の有利なその他の形態は、下位の請求項に定義されている。
その際、発明の方法は、まず、従来のBMIシステムが、任意の信号または意図的に訓練した信号を使用しており、実行しようとする機能のために発信されるオリジナルの、あるいは、本来の生物学的信号とは無関係であるという認識から出発している。従って、そのトレーニングは、しばしば長期間を要し、複雑で自然な動きの制御を妨げるか、あるいは、少なくともかなり困難にする。そこで、本発明は、患者が自分の運動能力を失う前にすでに学習していたような、自然の活動サンプルを利用するという原則から出発している。発明の方法を理解するために補足しておくべき点は、「自然な神経情報処理プロセス」が運動に関連した中枢神経の情報処理そのものを含んでいると理解されなければならないことである。これは健康な人間でも行われ、トレーニングの必要はない。これに対して、「人工的ニューロン・プロセス」は限定的であり、エフェクターを制御するために特別な学習が必要である。あるいは、それが脳の自然な活動に該当するものであっても、本来その活動は、トレーニング前には、学習しなければならない運動とは何の関係もなかったものである。
この発明の利点は、簡単にトレーニングできる直接的な方法で、複雑で多様なあらゆる自然の動きの中から、希望する動きにアクセスすることによって、自然の運動信号をそれに該当するプロテーゼの動きに翻訳することができる点である。トレーニングは、慣れた方法による直接的な動きの制御に関連しており、従って、やる気が高まり、合目的であり、すぐに疲労感を感じることもない。また、子供の時に学習した活動サンプルを使用することができるため、全体的として簡単に行うことができる。この方法を使う患者は、それぞれの情報の伝達を人為的に感じることも、努力して学習した感覚をもつこともない。
このことにより、プロテーゼの使用および受容が容易になり、その点で、治癒への真の一歩という意味では、かなり改良された治療と言うことができる。総じて、患者は、表現能力の再生による個人的なあらゆる利点を別にして、経済的な面、患者の自立性、社会参加、就業能力といった点で改善され、社会保障や介護への依存が軽減される。
有利であるのは、データ処理装置が、入力信号の受信ユニットと、エフェクターに制御信号を供給するための制御ユニットとを有していることである。この補助ユニットによって、データ処理装置は、情報の入力および出力用コンポーネントと通信することができる。
有利であるのは、導出電極、とくにLFP(局所電場電位;Local Field Potential)電極、ECoG(皮質脳波;Electrocorticography)電極またはEEG(脳波;Electroencephalography)電極がニューロン集団活動からの電磁的入力信号を特定するように構成されていることである。このことは、導出する脳領域へのアクセスが適切な場合、長期導出時における振動やその他の変化に対する安定性を高め、また、正確な運動予測を可能にする。
優先的に、導出電極は非侵襲的であり、その際、作動する導出電極は頭部表面外部、皮下、脳組織上の頭蓋冠の下に取り付けられるか、脳組織を損傷することなく、溝の内部に挿入される。侵襲的な方法は、個々のニューロン(SUA、シングル・ユニット記録)またはニューロン・グループ(LFP)に達することはできるが、脳組織に損傷を与え、多くの場合、看過できない結果を招く。さらに、感染や手術のリスクがあるため、侵襲的電極の使用には限界がある。
有利であるのは、作動している導出電極が、運動を管轄する脳領域から、(とくに運動野において動きをイメージし、組み立て、実行または制御する場合に情報処理についての)運動に関する入力信号を特定することである。視覚信号など、別の入力信号もまた、エフェクターを十分に制御することができる。しかし、とりわけ運動の制御に働く脳領域の動きに関係ある入力信号は、動きのコントロールにとって最適な入力データを提供する。
優先的に、ひとつの標準運動の1サイクルがひとつのトレーニング段階となり、各トレーニング段階において、入力信号がトレーニング・データとして記録される。こうして、(目の前で実演され、イメージされ、実行された)ひとつの標準運動が、運動データバンクの基礎を形成するため、ニューロン活動は記録される。これは、予測モデルの特定を直接向上させるのに利用されるばかりでなく、例えば、トレーニングの時点ではまだ分かっていなかった新しい予測方法を開発したり、または、すでにある方法を改良したりする場合のキャリブレーションに利用される。
さらに優先的には、トレーニング段階が、目の前での標準運動の実演、患者によるイメージングおよび/または実行となる。この3つの段階は後でさらに詳しく説明されているが、これにより、適切で、目的に合ったトレーニングが可能となる。また、その際には、脳の柔軟性が利用される。というのも、これを利用することによって、評価ユニットの予測精度が向上するばかりでなく、プロテーゼの実際の動きをフェードバックすることによって、患者もまた、意図した動きのイメージングが改善するからである。これにより、意図された動きと実際の動きとが、相互にすばやくひとつにまめられる。
有利であるのは、各トレーニング段階での患者の状態が分類および記録されることであり、その状態、とりわけ、健康状態、集中力または疲労状態は、予測モデルを決定する場合の各トレーニング・データの調整に影響を与える。本発明者は、重要な活動が、そうした状態パラメーターに依存していることを指摘することができた。予測モデルがそれらを考慮すれば、予測モデルはより精度が高まり、患者の状態に応じたシステマチックな誤差を正しく調整することができる。
有利であるのは、各トレーニング段階での外部環境が分類および記録されることであり、その状態、とりわけ、患者の状態ポジション(寝ている、座っている、立っている)、照明または環境は、予測モデルを決定する場合の各トレーニング・データの調整に影響を与える。これらの外部環境は、同様に関連する活動にも影響を及ぼすため、これを考慮した場合、予測モデルはより精度が高まる。
優先的に、トレーニング・データの一部は、非正常信号を受けて考慮されない状態で留まり、消去される。この非正常信号は、とくに決められた標準運動である。患者が自分の意図したものとは別の間違った動きが実行されるのを見た場合、患者は該当するトレーニング・データを修正する必要がある。確実に学習した標準運動により、その修正が可能ならば、患者はきわめて簡単にそれを行うことができる。異常をきたし、障害になっている別の入力プロセスは、その後のトレーニングで患者には必要のないものであり、また、極端な場合、患者の麻痺のために、患者がその入力プロセスを使用することはまったくできないであろう。
有利であるのは、予測モデルが、新しい動きを設定する際の補間点として標準運動を用いることである。可能な動きをすべてトレーニングすることは、ほとんど不可能である。補間を用いることによって、トレーニングしなければならない標準運動を極力少なくして、可能な動きの範囲をすべてカバーすることができる。
有利であるのは、標準運動が入力信号の時間−周波数−解析帯域の周波数変調および位相変調の形に変換されることである。これらのパラメーターは、迅速かつ確実な予測に役立つことが認められた。
優先的に、エフェクターはプロテーゼであるか、患者自身の身体部分であるか、または、データ処理装置である。これらの各エフェクターは、その適用領域および利点を有する。自分の身体部分は、それがまだ正常である場合は利用が考慮され、コンピュータは、緊急信号の作動など、情報の需要が僅かしかない場合の複雑な行動を可能にする。
有利であるのは、制御信号が目標設定をもっていることである。これは、制御信号には含まれない中間目標設定を含めて、エフェクターにより行動または運動に変換される。そうすると、患者は、意図した動きをする際に、正しい予想を難しくするかもしれない中間部分をすべて制御する必要はない。簡単な物理的法則がしばしば正確な動きを決定し、その動きの細部は、評価ユニットまたはエフェクター内のエレクトロニクスによって、予想とは無関係に決定され得る。
優先的に、導出電極と受信ユニットの間に増幅装置が準備され、これが入力信号を抽出および/または増幅する。電極が導出するニューロン信号は、その評価が始められる前に、しばしば調製が必要である。それによって、予想の正確性が高められる。
発明による方法は、その他の類似の特徴や利点をもっているが、下位クレームに記述されているそうした特徴や利点は例であって、最終的なものではない。
図1は、発明に基づくニューロ・プロテーゼの構造図である。コンポーネントの各詳細は、下記に詳しく説明する。ヒトの大脳皮質2のニューロン活動を導出するための導出電極1は、患者の頭蓋骨の下に挿入されているか、または、別の実施形態では、頭皮下または頭部表面に取り付けられている。
導出電極1は、ニューロン活動を測定し、信号インターフェース3を介し、電磁的入力信号として、優先的に多チャンネル増幅装置として形成されている増幅装置4にそれを転送する。この増幅装置は、高時間的分解能によって、導出電極1の電磁的入力信号を増幅・抽出し、そのように処理された信号をリアル・タイムで信号処理を行う評価チップやコンピュータ、または同様のシステム5に転送する。そこで、信号はリアル・タイムで予測モデルによって分類され、適切な制御信号を作成する。機能的な説明レベルでは、ここで、患者がもはや実行することのできない、トレーニングされた特定の随意運動のために、活動信号からの行動意図が特定される。
制御信号により、エフェクター6は制御される。ここで取り上げられるのは、身体部分を機械的に模倣した古典的なプロテーゼであり、また、自分自身の身体部分もある。さらに、コンピュータのカーソルやメニュー・セレクトへの命令のように、仮想コマンドも考えられる。逆に、エフェクター制御のフェードバックを可能にするため、エフェクター6は、エフェクター状態信号をシステム5に送ることができる。
ニューロンの活動が導出電極1によって電磁的に測定される導出方法には様々なものがある。その際、導出電極1は、実際の使用においては、マルチ電極として形成されている。
通常では、電圧が記録される。この時、導出電極1が体内または脳組織に挿入され、脳組織が必然的に損傷を受けているかどうかに応じて、侵襲的方法と非侵襲的方法が区別されなければならない。侵襲的方法には、導出電極1を個々のニューロンの近くに取り付けるか、または、そこに侵入するシングル・ユニット記録(SUA)があり、また、導出電極1が隣接するニューロンによって決定される電場電位を電極の周辺から測定する局所電場電位(LFP)がある。侵襲的方法は、脳の奥の層まで達することができ、空間的に分解された詳細な測定データを得ることができる。しかし、このことは、結果の予想がつかない脳組織の障害を患者に与えることになる。さらに、同じニューロンから常時データを受け取るために、導出電極1がそのポジションに安定してとどまっておくことは困難である。
非侵襲的方法には、脳波記録(EEG)がある。これは、導出電極1を頭蓋骨の外部に取り付ける方法であり、とりわけ簡単に使用することができるが、(空間的に)低い分解データしか得られない。本発明には、言及したすべての方法を用いることができるが、優先的な実施形態では、皮質電位が測定される(ECoGによって)。その際、導出電極1は、図2に示されているように、薄いフィルム電極であり、これが大脳皮質のひとつまたは複数の選択領域にわたり、硬膜下または硬膜外に移植される。選択的に、導出電極1を頭蓋骨の外に格納することも考えられる。複数の領域に用いる場合には、適切な数の導出電極1が、ここで説明した形態で使用される。
発明者の実験結果は、このような薄いフィルムは、標準的に臨床診断で用いられている幅の厚い電極に対して、BMI使用には有利である可能性を示している。特殊な実施形態においては、導出電極1が脳の溝(皺)の中に挿入されている。それによって、脳組織を損傷することなく、外部表面にない脳の領域にも達することが可能となる。この配置は、いわゆる関連申請書で詳細に説明される。
次に、優先的な導出電極1としてのフィルム電極の形態を、図2を用いてさらに詳しく説明する。導出電極1は、柔軟な素材または弾性のある素材からつくられたキャリア1aを有している。素材としては、適合性または生体適合性、処理のし易さ、傷つき難いという理由から、ポリイミドまたはシリコンを使用される。しかし、必要な柔軟性と生体適合性を有していれば、すなわち、長期間の使用でも脳に悪影響を与えなければ、他の素材も同様に適している。さらに、素材は、当然、非導通性でなければならない。また、例えば、切って形を整えることが簡単にできるなど、キャリアに個別の形状をつけることが容易にできなければならない。最後に、キャリアは、十分に弾性があり薄くなければならない。薄さは、主として1cm以下である。組織を損傷しないために、キャリアのエッジは丸くなっている。
キャリアには、一連の電極1cが取り付けられており、これらの電極は個々にケーブル1bと接続され、このケーブルを介して、信号が外へ送信される。キャリア1aは、おおまかに長方形に示されている。使用においては、多くの場合、導出する領域にこれを適合させることが有利であろう。
電極1cは、接触ポイントとしてマトリックス形に配置されている。キャリア1b内部の回路1eは、各電極1cと個々につながり、それぞれの回路1eは重なることなく信号交換用のケーブル1bと接続している。専門家は、このような回路1eの製造方法とその配置方法に関する知識がある。
電極も様々な素材から製造することができる。主なものは、金、プラチナ、金属合金または導通性のあるプラスチックならびに半導体である。キャリア1aは、1cmより小さいサイズから10cmより大きなサイズまで採用することができる。電極コンタクトは、1平方センチ当たり1つの電極コンタクトから10,000以上の電極コンタクトまで、典型的な密度で取り付けられている。高密度の電極コンタクトでは、信号分解が向上するが、当然、電極1cの製造コストばかりでなく、増幅時間や制御の計算時間も増加する。ここで注意しなければならないことは、多数ある電極の経路を無線伝送にする場合は、エネルギー需要が高くなることである。
もちろん、必要に応じて、ここで示されているような互いに列のずれた配置ではなく、別の配置にすることができる。ここでは、表面の点はどのようにも配置することができる。
このキャリアが、侵襲性の電極とは反対に組織を損傷しないことは有利である。それによって、信号はさらに長期間安定して検知される。というのも、脳組織に侵入する電極は、局部の組織破壊を引き起こし、局部のニューロン活動の消滅につながるからである。また、適用に応じて、電極1c付きキャリア1aは、非常に小さくすることもできる(1cm以下)。この場合、患者にキャリア1aを挿入する手術は、非常に少ないコストで行うことが可能であり、患者への負荷も極めて少ない。
導出電極1が挿入される手術では、特別な術前診断とオペレーション計画が必要である。もっとも重要な視点は、移植の正確な目標領域を決定することである。ヒトの脳は個々に神経解剖学的多様性が大きいため、このことを先験的に確定することはできない。あらかじめ個々に場所を決定しないで、挿入を希望するような場合しか例外とならないだろう。一般的な脳マッピングが知られているので、特定の機能領域がどこにあるかは分かる。さらに、運動野および体性感覚野の特別なマッピング例においては、人体が局部的に模写され、個々の身体部分が別個の皮質領域に位置的に割り当てられている。しかし、個々の患者に対しては、この程度の予備知識ではまだ不十分である。
従って、術前には機能磁気共鳴映像法(fMRI)を使用して、個々の患者に対する目標領域の正確な位置特定を行う。ここでは、患者がエフェクターの制御を行ったり、イメージしたり、観察したりする間に、脳の部位特異的な活性化が測定され、位置的に高い正確性をもって、移植場所を確定することができる。位置特定を向上させるため、その後に続いて、ソース再構成を伴う脳波測定が、同様の運動パラダイム(エフェクター制御の試行、イメージまたは観察)の間に実行される。
図3は、信号インターフェース3の優先的な実施形態である。方法としては、選択的に、これまで神経外科的診断において標準的に使用されてきたケーブルによるデータ転送を行うこともできる。しかしながら、身体表面に長期間ケーブルを接続することは感染のリスクを高め、外見的な面でも実用的な面でも魅力がない。ここに説明されている実施形態では、電極と増幅装置との間の信号伝送は、経皮的ケーブル接続なしに、誘導エネルギー伝送により行われる。
無線の信号伝送システム3は、皮膚表面3aの上部と下部の2つに分割されている。体の外にある外部送受信ユニット(ここでは、皮膚表面3aの上部に示されている)は、代表してコイル3bのみが示されている。この外部送受信ユニットは、データだけを増幅装置4またはデータ処理システム5に無線または直接のケーブル接続で送ることができる。また、増幅装置4および/またはデータ処理システム5を、頭蓋骨表面または他の適切な身体部分に取り付けるチップの中に部分的または完全に含めるという別の実施形態も考えられる。その都度、どの実施形態が優先的か、または、実行可能であるかについては、使用の複雑性に依存している。今のところ、小型の送受信ユニットは、ほとんど任意の距離から(移動無線、Bluetooth、WLAN)、外部の増幅装置4またはデータ処理システム5に対して、技術的には何の問題もなく送受信が可能である。
言及した伝送方法は、エフェクター6とのデータ交換にも利用することができる。麻痺した自然の身体部分を制御する場合、ここで説明したものと同じような、もうひとつの2分割の信号伝送インターフェースをそれぞれの身体部分に挿入することができる。外部送受信ユニットは簡単にアクセス可能であるため、新たに手術を行わなくても、先進技術に対応させることができ、交換も可能である。
皮膚表面3aの下部には、外部送受信ユニットに対応するものとして、内部送受信ユニットである多機能チップ3cが挿入されている。この多機能チップ3cは、受信ユニット3c1、送信ユニット3c2およびオプションでバッテリー・ユニット3c3を有している。信号は、ケーブル1bを介して、キャリア1aの電極1cから送信ユニット3c2もしくは受信ユニット3c1に供給される。
作動中、外部の送受信ユニットのコイル3bは、エネルギーおよび、場合によっては、導出電極1のために制御信号を、誘導的に高周波信号によって受信ユニット3c1に伝送する。このような制御信号は、オン−オフ切換えコマンドやバッテリー3c3のエネルギー状態についてのチェックなどであり得る。インターフェースは、基本的に、刺激信号の導出電極1への伝送にも適している。
多機能チップ3cは、通信技術において周知の方法で、変調された制御または言及した刺激信号を特定する。多機能チップ3cのコントロール・ユニットによる必要な算術操作のためのエネルギーは、高周波信号から受け取る。あるいは、バッテリー3c3もしくは高周波信号によって誘導的にアキュムレータに充電することができる。そのため、エネルギー供給はインターフェースの伝送から時間的に切り離されている。この場合、もちろん、充電信号と刺激信号との間は、時間枠または周波数帯の分離などによって、分けられなければならない。
逆に測定電極1cの信号は、ケーブル1bを介して送信ユニット3c2に伝送され、そこで、優先的にMICS(Medical Implantable Service Band)の402〜405MHzの信号帯域において、コイル3bまたは受信用に設計された、代表で表示されているコイル3bの類似物に伝送される。
これまで、伝送インターフェースは、送信ユニット3c2の送信性能が外部送受信ユニットのコイル3bまでしか達しないように説明されてきた。選択的に、送信ユニット3c2は、可能な場合、頭蓋骨表面に取り付けられていない増幅装置4に直接送信することもできる。この場合、多機能チップ3cのエネルギー供給は、長寿命バッテリー(現時点の技術では十分ではない)か、前述の方法で誘導により、または、身体自身のエネルギー源を利用することによる充電によって、確実に行うことができる。
増幅装置4は、これ以降、頭蓋骨の外部で導出電極1の入力信号を受け取る。増幅装置4は、入力信号を周知の方法で処理する。この時、増幅に加え、ハイ・パス・フィルター、ロー・パス・フィルターまたは帯域通過フィルターが使用される(例えば、Savitzky−Golayフィルター、Butterworthフィルター、Chebychevフィルター)。リアル・タイム伝送のためには、高い時間解像度が有利であり、200Hz以上の抽出率が理想的であるが、それより低い値も除外されない。このように処理された入力信号は、次に、評価のためシステム5に転送される。
システム5の機能は、入力シグナルからエフェクター6のための制御信号を計算することである。その際、2つの段階、すなわち、トレーニング段階と使用段階とに区別することができる。この場合、改善のため、またはさらなる制御を学習するために、常に新しいトレーニングによって、使用が中断される。トレーニングは、予測モデルの決定に働き、それによって、次に、システム5は、使用中に患者の運動意図を検知し、適切な制御信号を計算する。
トレーニングの目的は、予測モデルを決定するために、標準運動の分類に必要なデータをシステム5に入力することである。そのために、個々のトレーニング段階でひとつの標準運動が選択され、次に、患者は、3つのシナリオのひとつでその標準運動を実演してもらうか、それをイメージするか、またはエフェクター6の制御を試行する。疑う余地なく、このことは、自然の、自分で実行した制御の場合と同じような入力信号を呼び起こす。まだ(残余)運動のできる麻痺である場合には、当然、実際の動きも使うことができる。これは、とりわけ、切断手術前や筋委縮症といったゆっくり進行する病気のように、麻痺原因が突然に生じない場合の準備として考えられる。
トレーニング・パラダイムには、発明の重要な視点がある。患者は、高い集中力を動員して、評価プロセスによって示されたニューロン活動の状態を呼び起こす必要はなく、こうしたニューロン活動の状態は、冒頭で述べた従来の方法のように、元来、自然の条件下では、コントロールしようとする機能を制御するためには働かないものである。代わりに、患者は、まったく自然に、これまでの生活の中ですでに学習した運動サンプルを用いる。それによって、主観的には、トレーニング中も、使用中においても、患者は、病気以前のように健康な筋肉に呼びかける以外、何も行っていない。
何度も繰り返される個々のトレーニング段階の間に、システム5は、入ってくる脳信号をメモリーし、後で、その脳信号を特定の動きに割り当てることができる。
このことを、腕/手のプロテーゼを用いてさらに詳しく説明する。トレーニングされる標準運動は、コンピュータ・メニューからの選択またはアシスタントとのコミュニケーションのどちらかを介して、患者によって確定される。例えば、言及した腕/手のプロテーゼを用いた標準運動の例では、手を開く−手を閉じる、腕をいろいろな方向へ動かして、戻す、または、力の強さを変えて手を閉じる、といった可能性がある。
ここで、3つの異なるトレーニング・データ・セットが作成される。まず、被験者に選択した自然な標準運動が再度示される。導出された脳シグナルから、標準運動が終了する約1秒前から終了後までの時間に、マトリックスの最初のトレーニング・データ・セットのためのデータ記録が作成される。学習しなければならない選択した残りの標準運動が実演される時に、繰り返し記録されることによって、一緒に最初の完全なトレーニング・データ・セットを形成する他のデータ・セットが作られる。
その後、順番に標準運動をイメージすることを、コンピュータ・プログラムが被験者に繰り返し表明し、その間に、導出された脳信号が第二のトレーニング・データ・セットを作る。第三段階では、コンピュータ・プログラムが被験者に、標準運動を行うように表明する。その間に導出された脳信号は、第三のトレーニング・データ・セットを作る。
トレーニングは、フィードバックにより精度を表示することによって最適化される。その精度を使って、予測モデルは、それぞれの動作の間に導出された脳信号を表示された標準運動に正しく割り当てることができる。そのようにして、被験者は、どれくらいうまく動きを学習しているかを直接知り、被験者の脳は、エフェクター6に適合することができるようになる。別の表現をすると、トレーニングによって、システム5が改良されるばかりでなく、ニューロンの柔軟性により患者もまた向上する。重要なことは、このことが人工的に作られる困難な行動サンプルに基づいて生じているのではないという点である。患者の主観的感覚では、例えば水泳や自転車など、普通に新しい運動能力を身に付けるのと同じように、はるかに自然なプロセスに感じられる。フィードバック学習の効率ゆえに、その他の手順において、第三のトレーニング・セットのデータは、他の2つのトレーニング・セットよりもさらに重要性が増す。
トレーニングの最終段階として第三段階が繰り返されるが、今度は、様々な主観的条件(例えば、準備のできた状態と準備していない状態、目が覚めている状態と眠い状態)および客観的条件(例えば、照明、姿勢:座る、立つ、寝る)の下で行われる。それによって、第三のトレーニング・セットが拡大され、それによって、トレーニングの結果と予想の精度をさらに向上させ、様々な環境下での脳信号の確実な割り当ても可能となる。主観的条件は、状態とも呼ばれ、客観的条件は環境とも呼ばれる。
図4は、実験動物を異なる3つの状態においた場合、ひとつの同様の動きに対する特定のニューロンの活動を測定し、時間経過に沿って示したものである。3つのグラフから分かるように、ニューロ活動または信号サンプルは明らかに異なっており、とくに、運動実行中も違いがある。そのため、測定された信号サンプルは、トレーニングしなければならない運動と状態に関して分類され、例えばデータバンクなどに保存される。
使用する場合には、患者がエフェクターで実行しようと意図し、イメージした動きを検知するため、測定された患者のニューロン活動と保存されている信号サンプルとが比較される。ここで、可能な場合には、外部および内部の条件も検知される。
一般的確率理論であるベイズ法を用いる場合、ニューロン活動Nからの運動予想Bのモデルは、
P(B|N)=P(B)*P(N)−1*P(N|B)となり、
最適な運動予想のために、状態Zを考慮した場合、
P(B|N,Z)=P(B)*P(Z|B)*P(Z−1)*P(N|Z)−1*P(N|B,Z)となる。
システム5を様々な条件下でトレーニングし、条件およびイメージされた動きに関して信号サンプルを使用することは、図5に示されているように有利である。ここには、「対象1」と「対象2」という動物において、様々にトレーニングされた予測モデルに関して、使用されたニューロン(信号サンプル)の数とは無関係に、意図された動きが正しく解読された確率が示されている。黒い棒は、既知の、すなわちトレーニングされた条件(状態)で使用した場合の解読確率である。濃いグレーの棒は、状態が未知であるケースに該当し、トレーニングされた全3つの状態が、ほとんど「ひとつのトレーニングされた大条件」のように、組み合わされた場合である。薄いグレーの棒は、トレーニングの時とは別の条件であるケースを示している。
明らかに、状態が既知であり、それに属するトレーニング・データがある(すなわち、運動トレーニング・データが存在する)場合は、一貫してもっとも良い結果となっている。しかし、多くのニューロン(信号サンプル)が同時に測定された場合には、濃いグレーの棒はほとんど同程度に良い数値を示している。すなわち、3つの異なる状態のトレーニング・データを組み合わせれば、使用できるトレーニング・データの特異性の損失を補正することができる。
別の状態で得られたトレーンング・データだけしか使用できない場合(薄いグレーの棒)、一貫して明らかに悪い結果となっている。例えば、対象1の場合、100ニューロンでも精度は70%に満たない。それに対して、同じ状態のトレーニング・データがある場合、または、全状態のトレーニング・データが組み合わされている場合は、97%または96%である。
図10は、「ノーマル・モード」で使用した場合のシステム5の作用機序をまとめたものである。条件またはコンディションXが把握された上で、脳のニューロン活動が測定される。コンディションXまたは状態Xに関してトレーニング・データがシステムの中にある場合、これらのデータは、運動予想または運動制御信号を算出して、エフェクター6に伝えるために使用される。これに対して、コンディションXに関するトレーニング・データがシステムにない場合、類似のコンディションのトレーニング・データが運動予想の算出のために用いられる。コンディションXが検知されないために、未知である場合、システム内にあるすべてのトレーニング・データが運動予想を算出するために使用される。
上述のように、より多くの状態およびこれに割り当てられたトレーニング・データがシステム5に保存されているほど、運動予想は向上する。
その他、患者は、いつでも自分で新しい標準運動のための新しいトレーニング・プログラムを始めたり、すでに学習したプログラムを新しい状況で行ったりすることができる。最終的に患者は、トレーニングの再スタートを可能にする「正常/非正常信号」を訓練することができる。それによって、患者は、予想精度が十分ではなく、新しいトレーニングが必要であることをシステム5に伝える操作ができるようになる。この再スタートは、当然、標準運動とは無関係に、コンピュータ・メニューなどからも命令することができるだろう。しかし、エフェクター6が患者の唯一の通信手段である場合は、独自に学習した「非正常」標準運動によって、システム5に伝達する確実な方法をもつべきであろう。もうひとつの非正常信号は、割り当てが正しくない場合に生じる、生来の / 自然の脳のエラー信号である。
図6は、トレーニング・データを用いて、入力信号からエフェクター制御信号へ変換した場合の変換図例を示している。左側には、3つの電極1cの電圧経過例が示されている。これらの電圧信号は、まず、入力信号として増幅装置4で増幅され、抽出される。抽出機能は、システム5に移すこともできる。抽出方法の例として(詳細は、増幅装置4との関連で説明されている)、圧力信号を帯域通過で抽出し、その後、小さな時間枠によって平均化し、短い時間枠で区分けする。次に、数学的方法で活動が評価される。予測モデルは、一方で、数学的方法を選択することにより、他方では、トレーニング・データによるキャリブレーションにより決定される。それによって、意図した運動の予想が、システム5を介して可能となる(「意図予測」)。
典型的な数学的方法は、(1)信号の前処理、または、a)フィルタリング(例えば、ロー・パスまたは帯域通過)、b)時間・周波数分析(例えば、フーリエ変換またはMulti−Tapering)および/またはc)時間枠での区分けおよび平均化;(2)前処理した信号の解読または判別分析(線形、正方形または正則化)あるいはサポート・ベクター・マシン(線形または放射基底関数)である。ここに挙げた方法がすべてではない。とくに、継続的な動きの解読には、いわゆる判別分析およびサポート・ベクター・マシン以外に、例えば、線形フィルターやカルマン・フィルターが使用され得る。
右側に示されているエフェクター制御信号がその結果である。この際、ここに例として示されているのは、2つのエフェクター装置(2つのモータ)、および、回転速度に応じてそれらに加えられる出力である。
予測モデルが限られた数の標準運動を検知することにだけ制限されていないことを強調しなければならない。その他の運動は、標準運動でトレーニングされ、記録されたニューロンの相関関係を補間および補外することによって検知することができる。
エフェクター6は、システム5から送られたエフェクター制御信号を運動に転換する。運動が包括的な意味で理解されなければならないことを再度繰り返しておくべきである。運動には、発話の制御や模倣も含まれる。
エフェクター6には、上述した3つのグループが考えられる。すなわち、ロボットやロボット・アームまたはプロテーゼのような機械的装置、自分の身体部分、あるいはコンピュータ、移動式無線装置、家電製品など、コンピュータの仮想コマンドによって制御される電気的装置である。
身体部分を人工的に模造したプロテーゼの第一のケースは、図7に示されている手のプロテーゼを使って、以下でさらに詳しく説明する。もちろん、どのような種類のプロテーゼも制御可能である。
エフェクター入力ケーブル6a1を介して、エフェクター制御信号は、システム5からエフェクター6に伝送される。
プロテーゼは、手を回すための回転システム6b1を有している。回転シテステム6b1のモータ・コントロールが、エフェクター制御信号に応じて、プロテーゼを回転させる。その他に、このプロテーゼは、モータおよびコントロール付き捕捉システム6b2を有し、このシステムが、エフェクター制御信号に従って、手指の開閉運動を行う。言及しなければならないのは、ニューロン・データからのすべての制御を詳細に伝達するのではないということである。その代わり、システム5が意図された運動のみを予測することができれば、当然、必要な個々の段階を確定することが可能であろう。
フィードバックを行うために、指の部分には圧力センサー6cが取り付けられている。センサーの測定したエフェクター状態信号は、エフェクター出力ケーブル6a2を介してシステム5にフィードバックされる。これらのデータは、本発明の拡張という部分で、刺激データとして脳へフィードバックすることができる。しかし、その他に、システム5は、プロテーゼの実際の状態もチェックすることができるべきであろう。なぜなら、システム5の内部表示は、必ずしも一致していないからである。このことは、システム5の精度の狂いに由来するものではなく、プロテーゼの衝突などのように、外部から作用する障害によって引き起こされる可能性がある。実際の状態をチェックすることによって、システムは、再び、正しい運動基準の初期位置を認識する。
最後に、プロテーゼはヒトの手の外観と同じようなカバーが取り付けられる。ここでは、手のプロテーゼは開閉だけに限定されず、本発明において技術的に進歩したプロテーゼにより、複雑な動きを行うことも可能である。
とくに医療と関連のある第二グループのエフェクター6では、脳と身体部分のニューロン接続だけが中断されている場合に、機能的電気刺激によって、自分の身体部分がエフェクター6として制御される。この場合は、身体部分の正常な神経細胞が刺激されるか、あるいは筋肉線維が直接刺激されるか、そのどちらかである。同様に、可能なフィードバックは、まだ正常を保っている身体の圧受容器、伸張受容器などのセレプターを介して、あるいは、上記のプロテーゼ制御のケースで説明したように、補助センサーを使って行うことができる。同様に、(わずかに)運動能力が依然として残されているような部分的麻痺の場合にも、モータで動く機械的装置によって、これらの残された動きを補助することが考えられる。
第三グループの「仮想」エフェクター6は、とくに規模が大きい。これによって、コンピュータのカーソルまたはメニュー選択、また、照明のスイッチ・オン、エマージェンシー・コールの送信なども操作することができる。
とくに興味深いのは、仮想プロテーゼの制御である。この場合、身体部分は、三次元的に画面に表示され、患者または被験者のニューロン活動によって制御される。このことにより、適切なプロテーゼの調整や選択が極めて容易になる。
このような制御データおよび刺激データを、コンピュータ処理の可能な形で使用すれば、インターネットや類似のネットワークにより、空間的な距離はもはや考慮されない。従って、制御するエフェクターは、これを制御している個人のすぐ近くにある必要がなく、また、直接、空間的に接続される必要もない。こうすれば、実際には別の場所にあるプロテーゼやロボットを仮想上で表示および制御することが可能となるであろう。医学への応用では、外科医の遠隔手術があり、軍隊においては、危険な場所に人間を送り込むことなく、ロボットを正確に制御することが可能である。あるいは、汚染地域や核施設、深海、宇宙といった人間の入り込めない場所での使用が考えられる。
図8は、生体に組み込まれているエフェクター6の運動制御のための発明に基づく方法をまとめたものである。この方法には、以下の段階がある。
段階810、生体の脳のニューロン活動に代表的な入力信号を受信する。
段階850、入力信号に基づき、エフェクター6のための運動制御信号を取得する。
その際、入力信号から信号サンプルが検出される(段階820)。そして、その信号サンプルから運動制御信号が、予測モデルに基づいて算出される。段階830、840では、あらかじめ決定された予測モデルに従って、検出された信号サンプルと保存されているトレーニング信号サンプルとの比較が行われる。このトレーニング信号サンプルは、トレーニングされた標準運動に関して生体の脳により作られたニューロン活動を代表するものであり、それぞれに該当するエフェクター6の段階的運動が、それらの標準運動に割り当てられている(段階830)。
その際、この段階的運動は、比較プロセスに従って検出された信号サンプルにもっとも類似するトレーニング信号サンプルに割り当てられた運動制御信号を取得するために用いられる(段階840)。
図9には、生体に組み込まれているエフェクター6の運動制御に使用するために、予測モデルのデータをもつ、発明に基づくデータバンクの構築方法が示されている。この方法には、以下の段階がある。
段階910、トレーニングしなければならない生体の標準運動に関して、生体の脳によって作られたニューロン活動を代表するものである入力信号を受信する。
段階920、トレーニング信号サンプルとして、データバンクに入力信号を保存する。
段階930、その都度の標準運動に従って、段階的な運動制御信号をトレーニング信号サンプルに割り当てる。
次に、さらなる特徴および利点に関して、添付の図を用い、本発明を詳細に説明する。図は以下のとおりである。
発明の概要図 導出電極の優先形態による多数の電極が取り付けられたキャリア表面の平面図 発明の実施形態のための信号伝達インターフェース概要図 3つの異なる被験者状態における、運動のためのニューロン信号 予測モデルにおける被験者の状態を考慮した、3つの異なるバリエーションの解読確率 予測モデルを用いた、エフェクターのための制御信号におけるニューロン信号/データの変換図例 発明のひとつの形態によって制御することのできるエフェクター例として、手のプロテーゼを示した図 発明に基づく方法を使用する場合のフローチャート データバンク構築のための発明に基づく方法のフローチャート 発明に基づくシステムおよび方法に関する概要
符号の説明
1 導出電極
1a キャリア
1b ケーブル
1c (個々の)電極
1e 回路
2 大脳/皮質
3 信号インターフェース
3a 皮膚表面
3b 外部送受信ユニットのコイル
3c 多機能チップ
3c1 受信ユニット
3c2 送信ユニット
3c3 バッテリー/アキュムレータ
4 増幅装置
5 評価および中央制御システム
6 エフェクター
6a1 エフェクター入力ケーブル
6a2 エフェクター出力ケーブル
6b1 回転システム
6b2 捕捉システム
6c 圧力センサー
6d カバー

Claims (35)

  1. 生体の脳(2)のニューロン活動を代表するものである入力信号を受信するための導出電極(1)を有し、入力信号に基づいて、エフェクター(6)のために運動制御信号を取得する評価ユニット付きデータ処理装置(5)を有する、生体に組み込まれたエフェクター(6)の運動制御装置であって、その際、評価ユニットは、入力信号から信号サンプルを検出し、検出された信号サンプルからエフェクター(6)のために運動制御信号を算出し、あらかじめ決定された予測モデルに従って、検出された信号サンプルと保存されているトレーニング信号サンプルとの比較が行われるように構成されており、このトレーニング信号サンプルは、トレーニングされた標準運動に関して、生体の脳により発生したニューロン活動を代表するものであり、それぞれ該当するエフェクター(6)の段階的運動がそれらの標準運動に割り当てられるが、その際、その段階的運動は、比較プロセスで検出されたトレーニング信号サンプルに割り当てられた運動制御信号の取得に用いられる、生体に組み込まれたエフェクター(6)の運動制御装置。
  2. データ処理装置が入力信号の受信ユニットおよびエフェクター(6)に制御信号を供給するための制御ユニットを有している、請求項1に記載の装置。
  3. 導出ユニットが少なくともひとつの導出電極(1)を有し、この導出電極が、運動を管轄する脳領域から、(とくに運動野において動きをイメージし、組み立て、実行またはコントロールする場合の情報処理プロセスについての)運動に関する入力信号を特定するように構成されている、請求項1または2に記載の装置。
  4. 導出電極(1)、とくに局所電場電位(Local field potential)電極、皮質脳波(Electrocorticography)電極または脳波(Electroencephalography)電極が、ニューロン集団活動からの電磁的入力信号を特定するように構成されている、請求項3に記載の装置。
  5. 生体の状態、とくに身体ポジション、健康状態、集中力または疲労が、各トレーニング段階の間、分類および保存され、その状態は、予測モデルを決定する時の各トレーニング・データの重み付けに影響する、請求項1〜4のいずれかひとつに記載の装置。
  6. 外部環境が、各トレーニング段階の間、分類および保存され、その状態が、予測モデルを決定する時の各トレーニング・データの重み付けに影響するように評価ユニットが形成されている、請求項1〜5のいずれかひとつに記載の装置。
  7. 検出された信号サンプルが、運動制御信号の算出時に、非正常信号を受けて考慮されない状態で留まっているように評価ユニットが構成され、その際、非正常信号は脳の自然なエラー信号である、請求項1〜6のいずれかひとつに記載の装置。
  8. 検出された信号サンプルが、運動制御信号の算出時に、非正常信号を受けて考慮されない状態で留まっているように評価ユニットが構成され、その際、非正常信号は脳の自然なエラー信号である、請求項1〜7のいずれかひとつに記載の装置。
  9. 予測モデルが、新しい運動制御信号を組み立てる場合に、補間点として標準運動を使用する、請求項1〜8のいずれかひとつに記載の装置。
  10. 標準運動が、入力信号の時間−周波数−解析帯域の周波数変調および位相変調の形に変換される、請求項1〜9のいずれかひとつに記載の装置。
  11. エフェクター(6)は、プロテーゼであり、患者自身の身体部分であり、または、データ処理装置である、請求項1〜10のいずれかひとつに記載の装置。
  12. 運動制御信号が目標設定をもっており、運動制御信号が、制御信号には含まれない中間目標設定を含めて、エフェクター(6)により行動または運動に変換され得る、請求項1〜11のいずれかひとつに記載の装置。
  13. 増幅装置(4)が導出電極(1)と受信ユニット(5)との間に準備されており、入力信号を抽出および/または増幅する、請求項1〜12のいずれかひとつに記載の装置。
  14. 生体に組み込まれ、その際、
    生体の脳のニューロン活動に代表的なものである入力信号を受信し、
    入力信号に基づき、エフェクター(6)のための運動制御信号を取得する、
    という段階を有しており、その際、入力信号から信号サンプルが検出され、その信号サンプルから運動制御信号が予測モデルに基づいて算出され、その際、あらかじめ決定された予測モデルに従って、検出された信号サンプルと保存されているトレーニング信号サンプルとの比較が行われるが、このトレーニング信号サンプルは、トレーニングされた標準運動に関して生体の脳により発生したニューロン活動を代表するものであり、それぞれ該当するエフェクター(6)の段階的運動がそれらの標準運動に割り当てられ、その際、その段階的運動は、比較プロセスに従って検出された信号サンプルにもっとも類似するトレーニング信号サンプルに割り当てられた運動制御信号の取得に用いられる、エフェクター(6)の運動制御装置。
  15. 本方法がリアル・タイムに実施される、請求項14に記載の方法。
  16. 算出のために、生体のひとつの状態が検知されるが、その際には、予測モデルに基づいて、あらかじめ決定された生体の状態が検知され、それらの状態がニューロン活動およびトレーニング信号と関連づけられる、請求項14または15に記載の方法。
  17. 予測モデルに基づいて、生体の外部環境が検知され、それらの状態がニューロン活動およびトレーニング信号と関連づけられる、請求項14〜16のいずれかひとつに記載の方法。
  18. 入力信号が運動に関係し、運動を管轄する脳領域のニューロン活動を代表するものであり、その際、ニューロン活動は、脳の運動野において、運動をイメージし、組み立て、実行または制御する場合の情報処理プロセスに該当する、請求項14〜17のいずれかひとつに記載の方法。
  19. 検出された信号サンプルが、運動制御信号の算出時に、非正常信号を受けて考慮されない状態で留まり、その際、非正常信号は、とくに決定された標準運動である、請求項14〜18のいずれかひとつに記載の方法。
  20. 検出された信号サンプルが、運動制御信号の算出時に、非正常信号を受けて考慮されない状態で留まり、その際、非正常信号は脳の自然なエラー信号である、請求項14〜19のいずれかひとつに記載の方法。
  21. 予測モデルが、運動制御信号を組み立てる場合に、補間点として標準運動を用いる、請求項20〜14のいずれかひとつに記載の方法。
  22. 生体に組み込まれているエフェクター(6)の運動制御に使用するための、予測モデルのデータによるデータバンク構築方法であって、その際、
    トレーニングしなければならない生体の標準運動に関して、生体の脳によって発生したニューロン活動を代表するものである入力信号を受信、
    トレーニング信号サンプルとして、データバンクに入力信号を保存、
    その都度の標準運動に従って、段階的な運動制御信号をトレーニング信号サンプルに割り当てる、
    という段階を有する、データバンクの構築方法。
  23. トレーニングにおいて、生体の標準運動のサイクルがひとつのトレーニング段階を形成し、各トレーニング段階の間、入力信号がトレーニング信号サンプルとして記録される、請求項22に記載の方法。
  24. ひとつのトレーニング段階が、標準運動の実演、イメージおよび/または実行である、請求項22または23に記載の方法。
  25. 生体の状態が、各トレーニング段階の間、分類およびデータバンクの中に保存され、その状態は、予測モデルを決定する時の各トレーニング信号サンプルの重み付けに影響し、その際、その状態は、とくに身体の姿勢、健康状態、集中力および/または疲労である、請求項22〜24のいずれかひとつに記載の方法。
  26. 様々な状態において、標準運動のトレーニング・シリーズが実行される、請求項22〜25のいずれかひとつに記載の方法。
  27. 検出された信号サンプルが、保存されることなく、受信された非正常信号を受けて放棄される、請求項22〜26のいずれかひとつに記載の方法。
  28. 保存されたトレーニング信号サンプルが、受信された非正常信号を受けてデータバンクから消去される、請求項22〜27のいずれかひとつに記載の方法。
  29. 非正常信号が、あらかじめ決定された標準運動であるか、または、自然のエラー信号のニューロン活動を代表するものである、請求項27または28に記載の方法。
  30. 入力信号がニューロンの集団活動の電磁的入力信号であり、とくに、局所電場電位(Local field potential)、皮質脳波(Electrocorticography)または脳波(Electroencephalography) 導出からの入力信号である、請求項13〜29のいずれかひとつに記載の方法。
  31. 予測モデルが、新しい運動制御信号を組み立てる場合に、補間点として標準運動を用いる、請求項14〜30のいずれかひとつに記載の方法。
  32. 標準運動に対応するニューロン活動が、入力信号の時間−周波数−解析帯域の周波数変調および位相変調の形に変換される、請求項14〜30のいずれかひとつに記載の方法。
  33. 制御されるエフェクター(6)がプロテーゼであるか、生体自身の身体部分であるか、または、データ処理装置である、請求項14〜32のいずれかひとつに記載の方法。
  34. 運動制御信号が目標設定をもっており、運動制御信号が、制御信号には含まれない中間目標設定を含めて、エフェクター(6)により行動または運動に変換される、請求項14〜33のいずれかひとつに記載の方法。
  35. 予測モデルが学習能力をもつ、請求項14〜34のいずれかひとつに記載の方法。
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