JP2009528103A - 参照ツールを作成及び使用して対象者の医学的病態を示す識別信号を生成する方法及び装置 - Google Patents

参照ツールを作成及び使用して対象者の医学的病態を示す識別信号を生成する方法及び装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、医学的病態について対象者と参照対象者とを判別するための参照ツールの作成及び参照ツールの使用に関する。本ツールは、1つ又はいくつかの参照群からなる参照「マップ」と見なすことができる。同一群内の対象者は、年齢、性別、医学的病態等の1つ以上の共通特性を共有する。したがって本発明は、対象者から収集された処理済み生物学的データを参照「マップ」と単純に比較することにより、診断対象者が前記群の1つ以上に該当するか否かを調べることに関する。

Description

本発明は、医学的病態について対象者と参照対象者とを判別するための参照として使用される参照ツールに関する。本発明はさらに、対象者の医学的病態を示す識別信号を生成するための方法及びシステムに関する。
現在、対象者が例えば神経系疾患に罹患しているかどうかを診断することは、不可能ではないにせよ、極めて困難である。脳の神経学的病態を計測する一方法は生物学的計測を行うことであり、これは例えば脳波記録(EEG)技術の実施による。この技術は、脳の電気的活動を経時的な自発電位(SP)の変化として、頭皮の種々の箇所に配置された複数の電極を通じて計測する。しかしながら、結果として得られる神経学的データ(時間に対応するSPを示す)に基づき患者を診断することは、そこに膨大な情報が含まれていることから、極めて困難である。例えば健常対象者と医学的病態にある対象者とを判別することは、極めて困難であるか、又は可能ともいえる。
近年、対象者が特定の疾患に罹患しているかどうかを診断するためのいくつかの方法が開発されている。これらの方法の多くは、教師付き分類又は教師なし分類に基づく。これらについての参考文献例は、次のとおりである:Jerebko A Kら:「Multiple Neural Network Classification Scheme for Detection of Colonic Polyps in CT Conolography Data Sets」;Academic Radiology、Reston、VA、US、第10巻、第2号、2003年2月、154−160頁、XP009049614 ISSN:1076−6332;Christodoulou C Iら:「Medical diagnostic system using ensembles of neural SOFM classifiers」 Electronics,Circuits and Systems,1999、ICECS99年キプロス共和国パフォスにおける第6回IEEE国際会議議事録(Proceedings of ICECS '99 the 6th IEEE international conference on Pafos,Cyprus)、1999年9月5−8日、Piscataway、NJ、USA、IEEE,US、第1巻、1999年9月5日、121−124頁、XP010361455、ISBN:0−7803−5682−9;Gunter Sら:「An evaluation of ensembles methods in handwritten word recognition based on feature selection」 Pattern recognition、2004年、ICPR 2004.第17回英国ケンブリッジにおける国際会議議事録(Proceedings of the 17th international conference in Cambridge,UK)、8月23−26日、Piscataway、NJ、USA、IEEE、第1巻、2004年8月23日、388−392頁、XP010724266、ISBN:0−7695−2128−2:Jain A Kら:「Statistical Pattern Recognition:A review」、IEEE Transaction on Pattern Analysis and Machine Intelligence、IEEE Service Center、Los Alamitos、CA、US、第22巻、第1m号 2000年1月、4−37頁、XP000936788 ISSN:0162−8828。
これらの方法は、データの教師付き分類又は教師なし分類、すなわちコンピュータがどのようにして入力データに基づいてデータのパターンを判別できるかに関する。前記参考文献は、ある個人を診断する際の当該偽陽性率が低減されることを示すものの、対象者をごく初期に高い信頼度で診断するほどの先進性には程遠い。
したがって、実装されることで、ごく初期に個人を診断可能で、さらには2件以上の診断を同時に行うことも可能な、高度に先進的な参照ツールが必要とされている。
本発明の目的は、参照ツールを作成すること、及び参照ツールを使用して、医学的病態について対象者と参照対象者とを判別する方法を作成することである。このツールは1つ以上の参照群からなる参照「マップ」と見なすことができ、ここで同一群内の対象者は1つ以上の共通の特性、例えば、年齢、性別、医学的病態等を共有する。したがって、本発明の目的は、診断対象者が前記群の1つ以上に該当するかどうかを、対象者から収集された処理済み生物学的データを参照「マップ」と単純に比較することによって調べることである。
さらに、本発明の目的は、前記参照ツールを作成するための対応する装置、及び参照ツールを実行して識別信号を生成するための装置を提供することである。
一態様に従えば、本発明は、参照対象者の1つ以上の群から収集される生体信号データに基づき参照ツールを作成する方法に関し、ここで各群は少なくとも1つの共通の特性を有する参照対象者を表し、本方法は、
・同一群内の参照対象者に共通の特性を表す1つ以上の参照特徴を定義するステップ、
・各個別参照対象者の前記参照特徴についての参照特徴値を決定するステップ、
・各要素が前記参照特徴の1つ又は前記参照特徴のうち2つ以上の組み合わせにより定義される領域要素を含む特徴属性領域を定義するステップ、
・各個別参照対象者の事後確率ベクトルを前記特徴属性領域に基づき決定するステップであって、事後確率ベクトルの各個別要素が前記領域要素を参照するとともに、特定の群の参照対象者が前記領域要素に関して前記群に属する確率を示すステップ、
・前記事後確率ベクトルに対し選別処理を適用するステップであって、前記選別処理は所定の閾値を上回るか又は下回るベクトル又はベクトル要素の除去に基づき、残りのベクトル又はベクトル要素が、前記領域要素に対応する前記参照対象者の参照分布を作成するべく実装されるステップ、を含む。
参照特徴を定義することにより、生体信号データの関連のある部分、すなわち同一群内の対象者のデータにおいて相関がある部分のみが選択される。その結果、生体信号データからの関連のある情報のみが処理されることとなり、多くの場合に情報は関連のない多量のデータを含むため、これは非常に有利である。例えば、脳波記録データ(EEG)は、処理が非常に困難である膨大な量の情報を含む。本発明に従えば、前記群は1つ以上の共通の特性を共有する参照対象者を含み、データ(この例ではEEGデータ)は参照データとして使用されることとなる。前記参照特徴を定義することの利点は、データのうち、参照ツールを作成するうえで関連があると見なされ、且つ同一群内の参照対象者に共通する部分のみが使用される点である。
さらには、事後確率ベクトルに前記選別処理を適用することにより、前記群を互いに分離して、一定の、又は十分に高い確率値を有するベクトル要素のみが参照ツールの作成に好ましいデータとして使用されるようにすることが可能である。結果として、各領域が各個別群の特性を非常に良く反映する1つ以上の群の領域からなる参照ツールとなる。結果として、前記1つ以上の共通の特性を共有する参照対象者の少なくとも1つの群又は参照群からなる高度に先進的な参照ツールとなる。したがって、診断対象者の類似した事後確率ベクトルを比較することにより、その対象者が1つ以上の群に属するか否かを知ることが可能であり、対象者は初期に診断され得る。例えば、対象者が2つ以上の群に属する場合、これは対象者が2つ以上の医学的病態にあることを示すものであり得る。
本発明に従えば、対象者という用語はヒトを意味するが、この用語は動物及び他の生物学的生命体にも関し得る。
一実施形態において、参照特徴は、絶対δ波パワー、絶対θ波パワー、絶対α波パワー、絶対β波パワー、絶対γ波パワー、相対δ波パワー、相対θ波パワー、相対α波パワー、相対β波パワー、相対γ波パワー、総パワー、ピーク周波数、メジアン周波数、スペクトルエントロピー、DFAスケーリング指数(α帯域振動)、DFAスケーリング指数(β帯域振動)及び総エントロピーからなる群から選択される。
一実施形態において、前記特徴属性領域の領域要素は、前記参照特徴のうち2つ以上の反復のない組み合わせを含んでなる。
一実施形態において、事後確率ベクトルを決定するステップは、k−NN最近傍法(k−NN)、サポートベクターマシン(SVM)、線形判別分析、二次判別分析、正規化判別分析、ロジスティック回帰、ナイーブベイズ分類器、隠れマルコフモデル分類器、多層パーセプトロンネットワークと動径基底関数ネットワークとを含むニューラルネットワークベースの分類器、サポートベクターマシン(SVM)、最小二乗SVM、分類・回帰木(Classification and Regression Trees:CART)とID3とC4.5とC5.0とAdaBoostとArcX4とを含む分類木ベースの分類器、Random Forests(商標)を含む木ベースのアンサンブル分類器からなる群から選択される計算方法に基づく。
一実施形態において、同一群内の生体信号データは、同一群内の参照対象者が同様の活動をしている間に収集される。このようにして、極めて整合的なデータが得られる。例えば、参照対象者に眼を閉じさせている間に参照対象者からEEGデータを収集するための、又は対象者が特定の画像を観察するか、若しくは特定の問題を解くなどしている間にデータを収集するためのかかる活動の例。
一実施形態において、参照対象者の前記特性は次の特性から選択される:
・対象者の性別、
・対象者のとる、習慣に関連する行動、
・対象者の医学的病態、
・対象者の特定の神経系疾患、
・対象者の特有の利き手、
・対象者の年齢、
・対象者が健常か否か、
・対象者の身体的状態。
別の態様に従えば、本発明は、コンピュータプログラム製品であって、この製品がコンピュータ上で実行されるとき、上述された方法ステップのいずれかの方法ステップを実行するようプロセシングユニットに命令するためのコンピュータプログラム製品に関する。
さらに別の態様に従えば、本発明は、参照対象者の1つ以上の群から収集される生体信号データに基づき参照ツールを作成するための装置に関し、ここで各群は少なくとも1つの共通の特性を有する参照対象者を表し、本装置は、
・生体信号データを事前精査し、それに基づいて同一群内の参照対象者に共通の特性を表す1つ以上の参照特徴を定義するプロセッサ、
・各個別参照対象者の前記参照特徴についての参照特徴値を決定するプロセッサ、
・各要素が前記参照特徴の1つ又は前記参照特徴のうち2つ以上の組み合わせにより定義される領域要素を含む特徴属性領域を定義する手段、
・各個別参照対象者の事後確率ベクトルを前記特徴属性領域に基づき決定するプロセッサであって、事後確率ベクトルの各個別要素が前記領域要素を参照するとともに、特定の群の参照対象者が前記領域要素に関して前記群に属する確率を示す、プロセッサ、
・前記事後確率ベクトルに対し選別処理を適用するプロセッサであって、前記選別処理は、所定の閾値を上回るか又は下回るベクトル又はベクトル要素の除去に基づき、残りのベクトル又はベクトル要素が、前記領域要素に対応する前記参照対象者の参照分布を作成するべく実装される、プロセッサ、を備える。
一実施形態において、本装置はさらに、前記参照対象者から生体信号データを受信するよう構成される受信器を備える。
さらに別の態様に従えば、本発明は、事前に格納されている参照ツールを使用して、対象者から収集された生体信号データに基づき対象者の医学的病態を示す識別信号を生成する方法に関し、参照ツールは参照対象者の1つ以上の群から収集された生体信号データに基づき、各群は少なくとも1つの共通の特性を有する参照対象者を表し、前記参照ツールは、
同一群内の参照対象者に共通の特性を表す1つ以上の参照特徴を定義すること、
各個別参照対象者の前記参照特徴についての参照特徴値を決定すること、
各要素が前記参照特徴の1つ又は前記参照特徴のうち2つ以上の組み合わせにより定義される領域要素を含む特徴属性領域を定義すること、
各個別参照対象者の事後確率ベクトルを前記特徴属性領域に基づき決定することであって、事後確率ベクトルの各個別要素が前記領域要素を参照するとともに、特定の群の参照対象者が前記領域要素に関して前記群に属する確率を示すこと、
前記事後確率ベクトルに対し選別処理を適用することであって、前記選別処理は、所定の閾値を上回るか又は下回るベクトル又はベクトル要素の除去に基づき、残りのベクトル又はベクトル要素が、前記領域要素に対応する前記参照対象者の参照分布を作成するべく実装されること、によって作成され、本方法は、
・対象者の類似特徴値を決定するステップ、
・前記対象者の類似事後確率ベクトルを決定するステップ、
・前記対象者の前記事後確率ベクトルが前記参照対象者の前記分布内にあるかどうかを評価するステップ、を含む。
上述されるとおり、極めて有利なかかる参照ツールを実行することにより、前記類似事後確率ベクトルを決定するとともにそれを前記参照分布と比較して、対象者を初期に診断することが可能となる。
本発明に従えば、識別信号という用語は、前記比較の結果、すなわち、前記対象者が前記群の1つ以上の範囲内/範囲外に完全に、又は部分的に属するかどうかを示す信号を意味する。これは、医師により行われる評価又は自動評価に基づくことができる。したがって対象者は、識別信号に基づき、陽性/陰性、一部陽性/陰性の診断を受けることができる。
一実施形態において、特徴は、絶対δ波パワー、絶対θ波パワー、絶対α波パワー、絶対β波パワー、絶対γ波パワー、相対δ波パワー、相対θ波パワー、相対α波パワー、相対β波パワー、相対γ波パワー、総パワー、ピーク周波数、メジアン周波数、スペクトルエントロピー、DFAスケーリング指数(α帯域振動)、DFAスケーリング指数(β帯域振動)及び総エントロピーからなる群から選択される。
一実施形態において、前記1つ以上の生体信号データは、脳波計(EEG)データを含む。
一実施形態において、生体信号データは、
・磁気共鳴画像法(MRI)、
・機能的磁気共鳴画像法(FMRI)、
・脳磁図(MEG)計測、
・ポジトロン放出断層撮影法(PET)、
・CATスキャン(コンピュータ体軸断層撮影法)、及び
・単光子放出コンピュータ断層撮影法(SPECT)、からなる群から選択される生体信号計測の結果として得られるデータを含む。
一実施形態において、医学的病態は神経学的病態である。
一実施形態において、神経学的病態は、アルツハイマー病、多発性硬化症、抑うつ障害と双極性障害と統合失調症とを含む精神病態、パーキンソン病、癲癇、片頭痛、血管性認知症(VaD)、前頭側頭型認知症、レビー小体認知症、クロイツフェルトヤコブ病及びvCJD(「狂牛病」)からなる群から選択される。
一実施形態において、群は、それが少なくとも1つの既知の特性を対象者と共有するように定義される。これは例えば、対象者と参照群とが同じ年齢、性別等であることであり得る。
一実施形態において、本発明はさらに、コンピュータプログラム製品であって、この製品がコンピュータ上で実行されるとき、事前に格納されている参照ツールを使用して対象者の医学的病態を示す識別信号を生成する上記の方法ステップを実行するようプロセシングユニットに命令するためのコンピュータプログラム製品に関する。
さらに別の態様に従えば、本発明は、事前に格納されている参照ツールを使用して、対象者から収集された生体信号データに基づき対象者の医学的病態を示す識別信号を生成するための装置に関し、参照ツールは参照対象者の1つ以上の群から収集された生体信号データに基づき作成され、各群は少なくとも1つの共通の特性を有する参照対象者を表し、前記参照ツールは、
同一群内の参照対象者に共通の特性を表す1つ以上の参照特徴を定義すること、
各個別参照対象者の前記参照特徴についての参照特徴値を決定すること、
各要素が前記参照特徴の1つ又は前記参照特徴のうち2つ以上の組み合わせにより定義される領域要素を含む特徴属性領域を定義すること、
各個別参照対象者の事後確率ベクトルを前記特徴属性領域に基づき決定することであって、事後確率ベクトルの各個別要素が前記領域要素を参照するとともに、特定の群の参照対象者が前記領域要素に関して前記群に属する確率を示すこと、
前記事後確率ベクトルに対し選別処理を適用することであって、前記選別処理は、所定の閾値を上回るか又は下回るベクトル又はベクトル要素の除去に基づき、残りのベクトル又はベクトル要素が、前記領域要素に対応する前記参照対象者の参照分布を作成するべく実装されること、によって作成され、本装置は、
・対象者の類似特徴値を決定するプロセッサ、
・前記対象者の類似事後確率ベクトルを決定するプロセッサ、及び
・前記対象者の前記事後確率ベクトルが前記参照対象者の前記分布内にあるかどうかを評価するプロセッサ、を備える。
ある実施形態において、本装置は、対象者から前記生体信号データを受信する受信器、及び結果として生成された識別信号を送信する送信器をさらに備える。
さらに別の実施形態に従えば、本発明は、対象者から収集された生体信号データに基づき対象者の医学的病態を示す識別信号を生成するための、事前に格納されている参照ツールの使用に関し、参照ツールは参照対象者の1つ以上の群から収集された生体信号データに基づき作成され、各群は少なくとも1つの共通の特性を有する参照対象者を表し、前記参照ツールは、
同一群内の参照対象者に共通の特性を表す1つ以上の参照特徴を定義すること、
各個別参照対象者の前記参照特徴についての参照特徴値を決定すること、
各要素が前記参照特徴の1つ又は前記参照特徴のうち2つ以上の組み合わせにより定義される領域要素を含む特徴属性領域を定義すること、
各個別参照対象者の事後確率ベクトルを前記特徴属性領域に基づき決定することであって、事後確率ベクトルの各個別要素が前記領域要素を参照するとともに、特定の群の参照対象者が前記領域要素に関して前記群に属する確率(18−20)を示すこと、
前記事後確率ベクトルに対し選別処理を適用することであって、前記選別処理は、所定の閾値を上回るか又は下回るベクトル又はベクトル要素の除去に基づき、残りのベクトル又はベクトル要素が、前記領域要素に対応する前記参照対象者の参照分布を作成するべく実装されること、によって作成され、本使用は、
・対象者の類似特徴値を決定するステップ、
・前記対象者の類似事後確率ベクトルを決定するステップ、及び
・前記対象者の前記事後確率ベクトルが前記参照対象者の前記分布内にあるか否かを評価するステップ、を含む。
さらに別の態様に従えば、本発明は、事前に格納されている参照ツールを使用して、対象者から収集された生体信号データに基づき対象者の医学的病態を診断する方法に関し、参照ツールは参照対象者の1つ以上の群から収集された生体信号データに基づき作成され、各群は少なくとも1つの共通の特性を有する参照対象者を表し、前記参照ツールは、
同一群内の参照対象者に共通の特性を表す1つ以上の参照特徴を定義すること、
各個別参照対象者の前記参照特徴についての参照特徴値を決定すること、
各要素が前記参照特徴の1つ又は前記参照特徴のうち2つ以上の組み合わせにより定義される領域要素を含む特徴属性領域を定義すること、
各個別参照対象者の事後確率ベクトルを前記特徴属性領域に基づき決定することであって、事後確率ベクトルの各個別要素が前記領域要素を参照するとともに、特定の群の参照対象者が前記領域要素に関して前記群に属する確率を示すこと、
前記事後確率ベクトルに対し選別処理を適用することであって、前記選別処理は所定の閾値を上回るか又は下回るベクトル又はベクトル要素の除去に基づき、残りのベクトル又はベクトル要素が、前記領域要素に対応する前記参照対象者の参照分布を作成するべく実装されること、によって作成され、本方法は、
・対象者の類似特徴値を決定するステップ、
・前記対象者の類似事後確率ベクトルを決定するステップ、及び
・前記対象者の前記事後確率ベクトルが前記参照対象者の前記分布内にあるかどうかを評価するステップ、を含む。
本発明の態様は、各々、他の態様のいずれかと組み合わされてもよい。本発明のこうした、及び他の態様は、以下に記載される実施形態から明らかとなり、且つそれらを参照することにより明確に理解されるであろう。
本発明の実施形態が、単に例として、図面の参照を伴い記載される。
図1は、参照対象者4、5の2つの群1、2から収集された生体信号データに基づく本発明に係る参照ツールの作成を図解的に示す。ここで同一群内の参照対象者は少なくとも1つの共通の特性、例えば、同じ年齢、性別、特定の神経系疾患、特有の利き手等を共有する。
最初に、共通の特性を表す参照特徴「f1」11、「f2」12、「f3」10が、2つの群1、2内の参照対象者から収集された生体信号データ7、8に基づき定義される。例えば、参照特徴f1 11は絶対δ波パワーに関し、f2 12は絶対θ波パワーに関するなどとし得る。ここに示されるとおり、添字tは2つの群1、2からの特徴の数を指す。参照特徴の定義は典型的には、初めに各個別群内の生物学的データを事前選別してからデータ集合における相関を検出することにより行われる。例えば、群(A)1内の共通の特性には絶対δ波パワーが含まれる。これは、絶対δ波パワーが顕著に高い(又は低い)ことと、スペクトルエントロピーが顕著に低い(又は高い)こととによる。一方、群(B)2内の共通の特性は、DFAスケーリング指数(α帯域振動)が顕著に高いことであり得る。上記のように、各個別群についての参照特徴が定義される。例えば、群(A)1についての参照特徴はf1−f3であって、群(B)についてはf4−f6である。続いて、例えば絶対δ波パワー、スペクトルエントロピー、α帯域振動等のような特徴値が計算される。
ここで、全ての群に共通の特徴属性領域V13を定義する必要がある。このとき領域13は、前記参照特徴11、12、10に基づき定義される領域要素14−16を含む。領域要素は属性と称され、単一の参照特徴又は前記参照特徴の組み合わせであってよい。典型的には、かかる特徴領域は、ユーザ(例えば、技師、医師、臨床従事者等)により手動で定義してよい。一実施形態において、領域V13は2つ以上の参照特徴f1−f6の反復のない組み合わせからなる。いくつの特徴が組み合わされるかを示す組み合わせパラメータを添字Nが表すと仮定した場合、領域V13は、t=3に対して、
Figure 2009528103
となり、ここで属性の数は10である。各領域要素は属性と称される。すなわち(f1,f2,f3)14は第1の属性、(f1,f2,f4)15は第2の属性等となる。各個別属性について、群(A)−(b)1−2内の参照対象者の統計的分布が評価される。第1の属性(f1,f2,f3)について、3次元の第1の属性が図2−4に図解的に示される。ここで図2には群(A)1−(B)2内の全ての参照対象者について特徴値f1及びf2が示され、図3には特徴値f1及びf3がプロットされ、図4には特徴値f2及びf3がプロットされる。群(A)内の対象者は丸で示され、群(B)2内の対象者は三角で示される。ここに示されるとおり、分布の一部は互いに分離され(例えば図2の範囲43−44)、一方で分布の一部は40−41のように重なる。双方の分布がある種の「クラスター」を形成するため、これらの分布は、特徴f1−f3が群A及び群Bの双方の対象者を特性化する特徴であることを示す。しかしながら、これらの2つの群は、群Aでは対象者は男性であるが、群Bでは対象者は女性であるということによって互いに判別された可能性もある。
ここで、事後確率ベクトルPj 17が計算される。かかる計算は、例えば、Dudaら「Pattern Classification」、John Wiley & Sons,Inc.(2001年)61頁及びComplex Syst.& Intelligence Sci.のQing Tao、Gao−Wei Wu、Fei−Yue Wang、Jue Wang、Key Lab.、Chinese Acad.of Sci.、北京、中国、Neural Networks、IEEEトランザクション 刊行日:2005年11月、巻数:16、号数:6、1561−1573頁、ISSN:1045−9227、INSPEC受託番号:8658863、デジタルオブジェクト判別子:10.1109/TNN.2005.857955 オンライン投稿:2005−11−07 09:51:44.0といった文献に報告されており、参照により本明細書に組み込まれる。ベクトル17のベクトル要素18−20は、特定の属性に関して特定の群に属する対象者jが実際にその群に属するか否かについての確率を与える。これは、属性(f1,f2,f3)を考えた場合に、ベクトル要素18 p(f1,f2,...,fi)1が、所与の群内の対象者が属性(f1,f2,f3)に関してその群に属する確率を与えることを意味する。f1−f6により特徴が与えられる上記に基づけば、ベクトルは、
Figure 2009528103
により与えられる。
ここで、属性が特徴11、12の反復のない組み合わせを含むと仮定している。しかしながら、これは必ずしもそうとは限らない。
事後確率推定の例
特徴Xの任意集合に関する2つのクラスAとクラスBとの分類問題を考える。この分類問題を解くべく分類器は、ある選択された測度に関してAとBとを最良に分離する、X空間内の面Sを定義しようとする。特定の距離測度を選択することにより、Sに対する符号付き最小距離dが見出される。A及びBの要素がd空間において分布を形成し、これがクラスA又はBに属するための事後確率を記述する。事後確率は所定数の方法を使用して推定できる。最も一般的に使用される技術は、最尤推定である。距離dの要素がクラスDに属する事後確率をP(D|d)で表すものとする。このとき、P(A|d)+P(B|d)=1である。訓練集合(di,yi)を考える。ここで要素iの距離をdiで表し、要素がクラスAに属する場合にyi=1、要素がクラスBに属する場合にyi=−1とする。ti=(yi+1)/2及びpi=P(A|di)とする。所与のデータ集合から事後確率を推定するべく、分布がパラメータ化される。これを行う一つの方法は、pi=1/(1+exp(a di+b))と仮定することである。次に、以下のように訓練データの対数尤度を最小化することによって、パラメータa及びbが見出される。
Figure 2009528103
図2−4に従えば、例えば群Aに属する対象者が範囲43a−c内にある場合、この特定の対象者がこの属性に関して群Aに属する確率値は高く、一方、群Aに属する対象者が図2では範囲43a内にあるが、図3−4では重複範囲41−42内にある場合、その確率は低くなる。したがって、この特定の対象者についての事後確率ベクトルの第1の要素p(f1,f2,f3)1 18は、前者の場合においては後者の場合より高くなることになる。
第1の要素p(f1,f2,f3)18は、特定の群内の対象者が属性(f1,f2,f3)に関して、図2−4に示される分布に基づき実際にその群に属する事後確率値を与える。
図5は、図2−4に基づく確率分布がどのようなものかを図解的に示す。横軸は属性を表し、縦軸は分布を表す。図2−4における重複40−42のため、図5における分布は分離されていない。ここでは、事後確率ベクトルの計算において群Bが参照群として使用されたことが仮定されている。したがって、群Bに対してP値が低いと、対象者が群Bに属する可能性が高いことを示す。事後確率ベクトルの計算は、以下でさらに詳細に考察される。この1次元分布を考えると(なお、これは事後確率ベクトルの第1の要素に過ぎない)、重複があるので、対象者が属性(f1,f2,f3)に関して群A又はBに属するか否かを特定することは困難となる。
ここで図1を参照すると、十分に高い(又は群Bの場合には低い)確率値を有しないこれらのベクトル又はベクトル要素を除外することにより、属性(f1,f2,f3)に関して群Aと群Bとの分離45を作り出すことができる。これは図6に図解的に示される。このようにして、例えば参照対象者がアルツハイマー病である場合、この単一の属性(f1,f2,f3)によれば、被験者が範囲46内のp(f1,f2,f3)値を有する信頼度は高いと解釈される。このため、群A内の参照対象者が実際に特定の特性を有する信頼度が制御され得ることになる。すなわち、当然ながら、この1つの特定の属性についての非常に優れた参照が提供されることになる。
ここで、続く領域要素14−16(p(f1,f2,f4)、p(f1,f2,f5)等)の全てについてのベクトル要素が計算される。後続のベクトル要素について前記分離を行なうためには、閾値を与える必要がある。この閾値に基づき、全ての事後ベクトル(全体)又はベクトル要素が全ての属性について除去される。閾値を与える例は、値が0.8以上の全てのベクトル要素を選択して、全ての後続要素(ベクトル)を削除することである。図7は、前記属性に対応する3つの群、群A47、群B48及び群C49についての本発明に係る参照ツール21を図解的に示す。ここでは、異なる特性を有する可能な第3の群49についての分布49もまた、図7にプロットされる。群の数は、当然ながら、ここに示されるものよりはるかに多い可能性があり、参照特徴の数もまた然りである。上記より、閾値を満たさなかった事後ベクトル(又はベクトル要素)が削除されていない場合、図6の分布は重複することになる(又は重複する可能性がある)ことは明らかである。したがって、被験者が特定の群に属するか否かを決定することは困難であるか又は不可能でさえあり得る。
これにより、図7は、神経学的病態のような被験者の医学的病態を示す識別信号を生成するための参照ツール21として実行される。かかる参照ツールの図8に示す一実施例では、等価な生体信号データ51が被験者50から収集される。受信データに基づき特徴値が計算され、前記特徴10と関連付けられる。例えば、参照特徴が、スペクトルエントロピー、総エントロピー、DFAスケーリング指数等を含む場合、特徴値はこの被験者についてのスペクトルエントロピー値、総エントロピー値、DFAスケーリング指数値となる。上記の例に基づけば、これが「f1」−「f6」の特徴に関連する特徴値を決定することに対応する。次に、被験者についての対応する事後確率ベクトルが決定され、その後、このベクトルが図7の参照ツール、すなわち参照分布と比較される。
図8は可能なシナリオを表す。ここでは事後確率ベクトルにおける最初の6要素52−57はいずれも、参照群A47にも参照群B48にも属しないが、最後の4要素58−61は群C49に属している。例えば、参照群Cが特定の神経系疾患に罹患している群である場合、これは被験者50がこの疾患に罹患していることを示し得る。
図9は、対象者の医学的病態を示す識別信号を生成するための基準を与えるべく、本発明に係る参照ツールを作成する方法を示す。初めに、少なくとも1つの選択基準に基づき、参照群として使用される1つ以上の対象者群が選択される(S1)101。参照対象者群の選択は、典型的には群の特性に基づく。各個別群の全員は、例えば特定の神経系疾患、特有の利き手、同じ年齢及び性別のような特定の特性を有したり、様々な年齢群の健常対象者等である。他の多くの特性も関連し得る。群は、分類される対象者の既知の特性に適合するように定義される。例えば、対象者が特定の神経学的病態を有するか否かの決定が目標とされる場合には同じ年齢及び利き手がその特性となる。次に、群と群との間の可変特性を利用して神経学的病態が分類される。
後続のステップ(S2)103において、前記参照対象者に配置されるよう構成される生体信号計測器から得られる生体信号計測に基づき生体信号データが取得される。これらの生体信号データは、例えば対象者又は他の技術専門家若しくは医学専門家により、様々な方法で取得され得る。例えば、データは、自宅にいる対象者から必要な計測機器を使用して収集されてよい。1つ以上の生体信号計測には、例えば、脳波記録法(EEG)、磁気共鳴画像法(MRI)、機能的磁気共鳴画像法(FMRI)、脳磁図(MEG)計測、ポジトロン放出断層撮影法(PET)、CATスキャン(コンピュータ体軸断層撮影法)及び単光子放出コンピュータ断層撮影法(SPECT)からなる群から選択される生体信号データが含まれる。生体信号計測は、他の生理学的パラメータ、例えば、マイクロアレイ又はPCR等により検知される血液又は他の組織中の遺伝子発現レベル、血液及び尿検体等の中の特異的タンパク質及び酵素の濃度、例えば体温、性別、年齢、人種的な出自、体重、身長のような基礎的生理パラメータ等にもまた関連し得る。さらには、生体信号データは、環境的な、又は来歴上の事由、例えば主な職業、病歴、生活状態、食事、薬物及びアルコール使用の詳細、喫煙などであってもよい。データは、例えば当該画像のデジタル化等、コンピュータ処理されることが含意される。
別の実施形態において、対象者からデータを取得するステップは、参照データの取得時に参照対象者により行なわれたものと同様の活動中にデータを取得するステップを含む。例えば、参照対象者からのデータが、参照対象者が眼を閉じている間にEEGにより取得された場合、患者から取得されるデータは、その患者が眼を閉じている間に取得されることが好ましく、又は参照者から取得されたデータが画像又は文章を見ている間に取得された場合、データの取得時には患者により同様の活動が行なわれるべきである。
後続のステップ(S3)105において、生体信号データについて参照特徴が計算される。ここで、これらの特徴は、同一群内の参照対象者に共通の特性を表す。例えば、各個別群のメンバー全員が、特定の特性、例えば、特定の神経系疾患、特有の利き手、同じ年齢及び性別を有し得る。他の多くの特性が関連し得る。参照対象者は既存の医療記録により分類される。または、各対象者が、標的群、例えばアルツハイマー型認知症などの特定の神経学的病態群に属するか否かを決定する医師又は他の専門家による精密検査により、分類される。一実施形態において、かかる生体信号データは対照臨床試験中に収集され、そこで各対象者は、試験候補者が各群の所定の定義を満たすかどうかを決定する専門医又は他の種類の当業者、例えば熟練技師による精密な検診を受ける。群は、分類される対象者の既知の特性について、例えば特定の神経学的病態を有するかどうかの決定が目標とされる場合には同じ年齢及び利き手について、その群が適合するように定義される。次に、群と群との間の可変特性を使用して神経学的病態が分類される。これは以下でより詳細に考察される。参照特徴は、単一参照特徴又は前記特徴のうち2つ以上の組み合わせからなる参照特徴集合として実行される。特徴の選択は好ましくは、各参照者からのデータを「事前精査」して、どの特徴が参照特徴として使用するのに好適であるかを調べることにより行われる。参照特徴を定義する際に満たされる必要がある基本条件は、好ましくは全ての被験者について、データの特徴間に相関があることである。かかる参照特徴の例は、生体信号がEEGから発せられたときの、例えば絶対δ波パワー、絶対θ波パワー、相対θ波パワー、スペクトル周波数、総パワー、DFAスケーリング指数(α帯域振動)等である。かかる参照特徴の、より包括的なリストは詳細な説明で与えられる。したがって、疾患のタイプに基づけば、ある参照特徴のほうが他の参照特徴より好適であり得る。例えば、疾患Aについては、絶対δ波パワー、絶対θ波パワー又は相対θ波パワーの使用が、被験者間におけるこれらの特徴の高い相関から好ましい可能性があり、一方で疾患Bについては、相対θ波パワー、スペクトル周波数、総パワー、DFAスケーリング指数(α帯域振動)を特徴として使用することが好ましい可能性がある。続いて、定義された特徴に関連する特徴値が計算される。上述した例においてこれは、δ波パワー、絶対θ波パワー、相対θ波パワーの値、又はパワー、スペクトル周波数、総パワー、DFAスケーリング指数(α帯域振動)の値の計算に相当し得る。次に、図2−4において既に述べたとおり、これらの計算値を使用して特徴値の分布が評価される。モデルの一例は、参照者について計算された特徴値の統計的分布、例えばガウス分布、又は図2−4に示される3−D分布である。
別の実施形態は全ての特徴を考慮に入れるが、条件下で群を最大に分離するため特徴が有するべきウェイトを決定する。
Figure 2009528103
は、生体信号データから計算された特徴の集合を表すものとする。Nfは考慮される特徴の数とする。各群の対象者数がほぼ同等であるという意味での、2つの均衡した群A及びBを考える。Nfは群の対象者の総数を表すものとする。実際には、データがオーバーフィッティングする危険性が大きいことから、分類問題を解くなかで一度に全ての特徴を考慮することは適切でない。Nが一度に考慮される特徴の数を表すものとする。経験則としては、
Figure 2009528103
より多くは考慮しないことである。
Figure 2009528103
を、特徴の反復のない全ての組み合わせの集合を示す特徴属性領域とし、これらの組み合わせが属性と称される。ここでは、fi1が図1の(f1,f2,...,fi)1)14に対応、fi1が(f1,f3,...,fi)2)に対応等とする。例えば、
Figure 2009528103
及びN=2を考えると、V={(1,2),(1,3),(2,3)}である。
後続のステップ(S4)107において、所与の群に割り当てられた各個別参照対象者について事後確率ベクトルが計算される。かかる計算に必要なのは、Vにおける各要素iについて分類器を見出し、次にこれを使用して群の1つに関する各対象者についての前記事後確率(例えばViにおける特徴の分布(図2−4を参照)に基づき対象者jが群Aに属する確率)を推定することである。分類器は多次元パターン認識法、例えば、k−NN最近傍法(k−NN)、サポートベクターマシン(SVM)、線形判別分析、二次判別分析、正規化判別分析、ロジスティック回帰、ナイーブベイズ分類器、隠れマルコフモデル分類器、多層パーセプトロンネットワークと動径基底関数ネットワークとを含むニューラルネットワークベースの分類器、サポートベクターマシン(SVM)、最小二乗SVM、分類・回帰木(CART)とID3とC4.5とC5.0とAdaBoostとArcX4とを含む分類木ベースの分類器、Random Forests(商標)を含む木ベースのアンサンブル分類器である。次に、選択された分類器を使用して、特定の分類器が基礎とする基準に従い群を最良に分離する境界を特徴空間内に作成する。事後確率ベクトルは見出された境界から決定される。この事後確率ベクトルは、通常は境界からの及び例えば群からのデータのような訓練集合の推定分布からの距離に対応し、前記境界からの距離に対応してパラメータ化される。これらの確率は、Pijと表される。群Aに属する全ての対象者jについてPij=1であり、且つ群Bに属する全ての対象者jについてPij=0である、つまり、所与の属性(例えば図2−4に示される前記(f1,f2,f3)属性)について2つの群の分布に重複がないという意味において理想的な属性kを考える。これは、オーバーフィッティングが生じていない良好な予測であるとすれば、この分類器が訓練集合における全ての対象者を正確に分類することを示すものである。特定の属性についてのPijのかかる理想分布は、Pijの分散を最大化する分布であることが分かる。主成分分析(PCA)により、分散を最大化する変数の独立した組み合わせ、すなわち無相関が特定される。実際には、PCAは、正規化相関行列の固有ベクトル及び対応する固有値を調べることにより行われる。これらの固有ベクトルは、pca固有ベクトルと称される。最大固有値を伴うpca固有ベクトルが、分散を最大化する属性の独立した組み合わせであり、2番目に大きい固有値を伴うpca固有ベクトルが、2番目に大きい分散を伴う組み合わせを記述するなどとなる。換言すれば、正規化相関行列のpca固有ベクトルにより記述される組み合わせの分散は、それらの固有値に比例する。Wをpca固有ベクトルにより作成される行列とし、すなわちベクトルがWの列を形成するものとする。pca事後確率行列は、Ppca=PWにより定義される。この写像後、最大固有値を伴うpca固有ベクトルに対応する列は、できる限り分類に関して理想的な事後確率分布に近づくこととなる。いくつかのかかる列を考え、pca事後確率空間における分類を繰り返すことができる。本実施形態において、計算される参照特徴値は、実際に選択された特徴の全てに基づくものであり、事実上、pca事後確率である。加工されたデータベースには、未加工データ、属性のマップを作成するための参照群の特徴、全ての属性についてのpca事後確率値、行列W及び対応する固有値を格納し得る。
例えば診断対象の潜在的な患者のような新しい対象者が分類される場合、取得された生体信号から特徴が計算される。続いてその結果が、参照特徴値を含むデータベースのデータと比較される。手順としては次に、新しい対象者についての事後確率が各属性について既述されたものと同じように決定され、その結果、その対象者についての事後確率ベクトル
Figure 2009528103
が得られる。次に格納されている行列Wを使用して、対応するpca事後確率Ppca,subj=PsubjWが見出される。行列Wの固有値に従い最も関係のある成分を選択することにより、データベースから取得されたPpcaの同じ成分に関して新しい分類が行われる。ここでは、Ppcaの選択された成分を使用して、それらの成分をPpcaから選択された成分と同じものからなる訓練データと比較することにより、1つのみの多次元分類が行われる。これは例えば、新しい対象者が特定の群に属する単一の事後確率を得る結果となり、例えば前記対象者が特定の群に属することを予測するといった分類の基礎となる。実際には、決定、分類又は診断は、許容される信頼水準に対応する選択されたカットオフ確率に基づき行われる。完全な診断は、対象者がいくつかの特性群と比較される分類がいくつか含む場合がある。
後続のステップ(S5)109において、前記特徴又は特徴集合に選別処理が適用される。これは、前記事後確率ベクトルを前記ベクトルの確率要素の分散に関して評価することにより行われる。この評価の結果、所定の閾値を上回る/下回る分散を有するベクトルが選択される。
実施例1
参照対象者の2つの群、群A及び群Bについて、f={1,2,3}が使用される特徴の集合であり、N=2は、組み合わされる特徴の数(例えば2つの特徴が、又は3つの特徴等が組み合わされ得る)を決定する組み合わせパラメータであると仮定する。特徴の全ての反復のない組み合わせの集合は、V={(1,2),(1,3),(2,3)}となり、すなわち第1の要素は特徴1と2との組み合わせであり、第2の要素は特徴1と3との組み合わせであるなどとなる。上記に基づけば、(1,2)が第1の属性であり、(1,3)が第2の属性であり、(2,3)が第3の属性である。図10−12は、群A及び群Bにおける全ての参照対象者についての3つの属性の可能な分布を概略的に示す。図10は、2つの群A及びBについての属性(1,2)の統計的分布を示し、ここでこの群の参照対象者は、(「1」,「2」)特徴値(すなわち「1」は特徴1の値であり、「2」は特徴2の値である)に従いプロットされる。領域Aは、群Aにおける参照対象者の分布を示し(丸で示される)、領域Bは群Bにおける参照対象者の分布を示す(四角で示される)。図11及び12は、それぞれ属性(1,3)及び(2,3)の対応する統計的分布を示す。すなわち図3に示される属性の(1,3)分布については、全ての参照対象者の全ての(「1」,「3」)特徴値がプロットされ、図13における(2,3)統計的分布については、全ての参照対象者の全ての(「2」,「3」)特徴値がプロットされる。
本例を続けると、後続のステップは、群A及び群Bの各個人についての事後確率ベクトルの計算である。明確にするべく、群Aに分類される対象者201についての特徴値(「1」,「2」)、(「1」,「3」)及び(「2」,「3」)の例が図10−12に示される。この特定の対象者についての事後確率ベクトルは、対象者201が群Aに属する確率を計算することにより決定される。この特定の対象者について、対象者は領域A内にあり、且つ境界上又はまして領域B内にはないことは明らかで、これは結果として各個別属性について高い確率の要素を有する確率ベクトルが得られることとなり、すなわちベクトルの分散は高くなる。したがって確率ベクトルの結果はP=[0.79;0.85;1.0]、すなわち対象者201が属性(1,2)、(1,3)及び(2,3)について領域A内にある確率は、それぞれ0.79、0.85及び1.0となる。既述のとおり、確率ベクトルは領域A及びBの全ての対象者について計算される。群Bの対象者については、群Bが参照群として使用されるため、結果の確率ベクトルは低い値を有することとなる。したがって、群Bの対象者についての確率ベクトルP=[0.09;0.05;0.0]は、対象者Bが群B内にある確率が(非常に)高い、すなわち分散が大きいことを示す。
さらに、計算後には評価処理が行われ、どの確率ベクトルを使用すべきか、すなわちどの確率ベクトルが十分大きい分散を有するかが評価される。この「選別処理」は、図5−7で既に考察されたとおり、2つの群を互いに分離するために必要とされる。例えば、群Aからの別の対象者については、結果が0.705、0.85及び1.0の値ではなく、0.5、0.49及び1.0となる(これは重複した領域内にある人である)。この場合、その確率ベクトルは低い分散ゆえに使用されないか、又は最初の2つの要素が無視される。確率ベクトルを評価すべく閾値を定義してもよい。これにより、所定の閾値を下回る分散を有するベクトル内の全ての確率ベクトル又は要素が使用されない。例えば、0.6の閾値について、確率ベクトルの1つの要素のみが0.6を下回るだけで十分に、その確率ベクトルを使用しないものとされる。
図13は、選別基準(すなわち閾値)を満たさないベクトル又はベクトル要素が選別にかけて除外され、群A及びBの対象者について大きい分散を有する確率ベクトルのみが選択された後の、結果として得られた参照ツールを示す。これは図7に示される参照ツールに対応するが、ここでは群の数は2つのみである。この数は当然ながら、図7に示されるとおりの3つ、又は4つ以上のように2つより多くてよい。
このグラフには、選択された確率ベクトルが参照対象者全員についてプロットされている。ここで、x軸は属性要素(1,2)、(1,3)、(2,3)を表し、y軸は関連する確率値を表す。明確にするべく、群Aからの対象者201についての確率ベクトルP=[0.705;0.85;1.0]は、3つの属性要素について、群Aからの他の参照対象者についての結果の確率ベクトル(黒丸で示される)とともに示される。図13は、群Bからの対象者についての対応する結果を示す。この例から明らかなように、確率ベクトルの計算時に群Bが参照群として選択されたので、群Aからの参照対象者全員が上部にあり、参照対象者Bが下部にある。
図14a−cは、、EEGデータのような生体信号データからどのようにして特徴が定義されるかについての例を示す。同一群内の3人の参照対象者(参照対象者の数は当然ながら極めて多数である)についての仮想生体信号データが示される。縦軸は、例えば前記電極についての自発電位Pのパワーであり、横軸が時間tであってもよい。軸の単位は例えば任意単位(arb.)である。ここに示されるとおり、t1とt2との間の時間窓における共通のピークを考慮すれば、3つのピーク間には明確な相関がある。したがって、この時間窓内のピークの強度、又は単にピークの存在を使用してこれらの参照対象者についての特徴が(他の参照対象者が同様の特性を示すことを仮定して)定義され得る。
好ましくは、前記参照特徴は選択基準に基づき選択され、前記選択基準としては参照者間に高い相関があるものが挙げられる。したがって、どの参照特徴が使用されるべきかを選択する前に、各参照者について相関のチェックが行われ、相関チェックに基づき好ましい参照特徴が選択される。この相関チェックは、例えば、図14a−cの図における全てのピークを走査し、それらのピークのうちどれが最大ピークかを検出し、次に前記最大ピークがどこに位置するか、すなわち最大ピークが同じ時間窓内にあるかどうかを検出することを含み得る。また別のチェックは、全ての参照者についてのスペクトルエントロピーを計算して、結果として得られたエントロピーを比較すること、すなわち結果の値に大きい偏差があるか否かであってもよい。したがって、標準的な相関チェックは、例えば、絶対δ波パワー、絶対θ波パワー、絶対α波パワー、絶対β波パワー及び絶対γ波パワーの決定により行われ得る。さらなる相関チェックには、相対δ波パワー、相対θ波パワー、相対α波パワー、相対β波パワー、及び相対γ波パワーの決定が含まれる。なおもさらなるチェックは、総パワー、ピーク周波数、メジアン周波数、DFAスケーリング指数(α帯域振動)、及びDFAスケーリング指数(β帯域振動)の決定を含み得る。
図15は、参照対象者401の1つ以上の群402から収集される生体信号データ406に基づき前記参照ツールを作成するための装置400を示す。装置400は、受信器(R)403、プロセッサ(P)404及びメモリ405を備える。受信器(R)403は、生体信号データ406を参照群402の参照対象者401から受信するよう構成される。プロセッサは、例えばプログラム可能メモリのようなメモリ405に格納されるソフトウェアの命令に基づき、図9に示される方法ステップを実施するよう構成される。これには、前記事前精査を行って参照者401から受信した生体信号データ406に相関があるかどうかをチェックするステップが含まれる。その後、プロセッサ(P)404が前記参照特徴を抽出/定義し、続いて前記事後確率ベクトルを参照対象者全員について計算し、前記閾値に従わないベクトル又はベクトル要素を除外する。次に残りのベクトル又はベクトル要素が実行されることにより、前記領域要素に対応する前記参照対象者についての前記参照分布が作成される。次に参照分布はメモリ405に格納される。
生体信号計測のタイプに応じて、プロセッサ(P)404はさらに、生体信号計測406を生体信号データに変換するよう構成される。これは、結果として得られる画像を、光度のような生物学的データに変換する必要があるMRI計測に該当する。
図16は、前記参照ツール21を使用して対象者を診断するための方法ステップのフロー図を示し、ここでは初めに対象者に対し生体信号計測が行われる(S1)801。既述のとおり、生体信号計測としては、例えば、EEG計測、磁気共鳴画像法(MRI)、機能的磁気共鳴画像法(FMRI)、脳磁図(MEG)計測、ポジトロン放出断層撮影法(PET)、CATスキャン(コンピュータ体軸断層撮影法)、単光子放出コンピュータ断層撮影法(SPECT)などが含まれ得る。
最終的に、前記生体信号計測の結果として得られる情報は生体信号データに変換される(S2)803必要があり、例えば、生体信号データが画像データを含む場合、その画像は好ましくは、例えば光度又は他の同様の属性に基づき、デジタルデータに変換される。
次に、前記参照特徴に対応する特徴が生体信号データから抽出される(S3)805。これには、例えば図6に示される前記時間窓t1−t2内の前記強度ピークが含まれ得る。したがって、以下でより詳細に述べるプロセッサは、事前に格納されている参照特徴に対応する特徴を生体信号データから抽出する(S2)803ように事前にプログラムされる。
ここで、参照ツールで定義されたとおりの事後確率ベクトルが対象者について計算される(S4)807。図13を考慮すれば、参照特徴から計算される事後確率ベクトルはP=[(2,3),(1,3),(1,2)]であり、これが例えば図5に示される分布と比較され、それに基づき対象者が分類される。その結果から、対象者が群A又はBの分布内にあるか否かを調べる(S5)809ことが可能となる。例えば、群Aが明確に定義された群であり、対象者についての確率ベクトルの全ての要素が図5の特徴分布内にあれば、これは明らかに、その対象者が群Aに属することを示す。これは、群Aの対象者全員が健常対象者であれば、その対象者も健常対象者であることを示すという意味である。しかしながら、対象者が群Aに該当しない場合、これは明らかに、その対象者がこの特定の群に属さないことを意味する。しかしながら、対象者が部分的に群Aに属する場合、さらなる処理が必要となる。この例では、例えば群Aにおける参照対象者の年齢及び性別は、被験者の年齢及び性別と一致することが好ましい可能性がある。
上述の方法ステップは、ソフトウェア又はハードウェアで実装される。
図17は、前記事前に格納されている参照ツールを使用して、対象者から収集された生体信号データに基づき対象者の医学的病態を示す識別信号を生成するための本発明に係る装置600を示す。本実施形態において、装置600は、受信器(R)603、送信器(T)602、プロセッサ(P)604、及び好ましくはプログラム可能なメモリであるメモリ605を備える。
一実施形態において、装置600はサービスシステムとして実装される。ここで、受信器603は、例えば医師606又は技師により計測された対象者からの生体信号データ608を受信するよう構成される。これらのデータは、例えば前記EEGデータであり得るが、次にインターネットのような通信チャネル607を介して、計測器又は計測器と相互接続されるコンピュータ601から直接送信される。次に、前記受信器(R)603により受信された生体信号データ608は、プロセッサ(P)604により処理される。ここで、対象者についての特徴及び事後確率ベクトルが計算されて、確率ベクトルが特徴分布(例えば図7に示されるとおりの)と比較され、それにより対象者が特定の参照群又は明確に定義された群に属するか否かがチェックされる。
一実施形態において、比較の結果は、被験者が陽性/陰性診断済確定者として診断されたか否かを知らせる1本の「レポート」609であり得る。次に、このレポートが送信器(T)602により前記通信チャネル607を介して医師606又は技師の元に返送される。
別の実施形態において、前記受信器(R)603、送信器(T)602、プロセッサ(P)604及びメモリ605は、前記装置に含まれるコンピュータシステムの標準ハードウェア構成要素であり得る。本装置は、用途に応じて、EEG計測器又は任意の他の種類の機器を備え得る。これらのハードウェア構成要素はまた、コンピュータ601のハードウェア構成要素であってもよく、ここでメモリは、プロセッサに対し図16の方法ステップの実行を命令するよう構成される、事前に格納されているソフトウェアを有する。
これ以降、実施例2 以下の実施例は、臨床試験において前記参照ツールを使用することの重要性を示す。試験参加者が、2つの群に分けられた。1つの群は、軽度から中等度のアルツハイマー型認知症と診断されている10人の高齢対象者からなる(AD群)。第2の年齢一致群である10人の健常者(すなわち非ADの人)が、対照群として含められた。
参加者のうちAD群は、アイスランド国レイキャビクのDepartment of Geriatrics in Landspitali University Hospitalにある、もの忘れ外来での追跡調査における患者からなる。この群は、ICD−10に従うアルツハイマー病(AD)患者からなる。他の群は、デイケアセンターに通院する認知症患者の親族から採用された正常な対照参加者からなる。
研究への参加に適格とされるべく、対象者は、年齢が60−80歳で、標準的な理学的検査により測定されるときの健康状態が全般的に良好で、且つECGに急激な変化がないことが求められた。除外基準には、喫煙又は任意の他のタバコ使用(試験の約1週間以内にタバコ使用を停止した人もまた除外)、神経遮断薬及びベンゾジアゼピン系での処置、肝機能又は腎機能障害、スコポラミンに対する過敏症、薬物、アルコール又は医療行為上の乱用の徴候、緑内障又はスコポラミン投与による眼圧上昇の可能性が含まれる。スクリーニング来診に先立ち、対象者は電話による問診を受けた。AD対象者は通院記録から選択された。もの忘れ外来での追跡プログラムにおける全てのAD患者が、抗認知症薬で処置されていた。試験における対象者間のばらつきを最小化するため、AD群の参加者は、同じコリンエステラーゼ阻害剤Reminyl(登録商標)(ガランタミンHBr)で処置されていた患者から選択された。
スクリーニング来診において、参加者は研究医による理学的検査を受け、規定される組入れ/除外基準を満たした。診断、ECG記録、血液検体、ステージ判定(Global Deterioration Scale:GDS)及びMMSE(表1を参照)及びCT/SPECTの情報が記録され、最後に眼科医による検査が行われた。
脳波計の神経生理学的信号が対象者の各々から記録された。記録プロトコルは、同一の2つの部分又はセッションに分けられた。
本例では、少なくとも1つのプローブ化合物を使用して神経生理学的作用が惹起された。上述のように、本例の目的は、対象者を診断するための参照ツールの重要性を示すことである。これは、化合物が使用されるか否かに関わらず同様に示される。ある場合には、かかる化合物の使用は神経生理学的作用を惹起するために必要であり、ある場合にはかかる化合物の使用は必要でない。プローブ化合物は、対象者に投与されると神経学的反応を惹起するよう構成される。ここで、化合物の選択は、特定の神経系疾患に罹患している対象者に引き起こされる神経学的反応が、健常対象者に引き起こされるものと異なるように行う必要がある。対象者全員は同じ用量のプローブ化合物を投与され、投与と投与後の計測開始との間の時間間隔は、全ての計測対象者について実質的に同じであった。
この特定の実施例において使用された化合物はスコポラミンで、静脈内投与された。各セクションにおいて、対象者が眼を閉じたまま動かないよう指示を受けている間に、2分間が記録された。当該時間中に収集されたデータを使用して個々の特徴が推定された。物質スコポラミンは、アルツハイマー病に罹患している対象者において悪化することが知られる生物物理学的経路を撹乱させるその作用に基づき選択された。スコポラミンは抗コリン作動薬であり、アルツハイマー病患者においてコリン作動系が悪化することはよく知られている。
Figure 2009528103
加齢関連認知低下及びアルツハイマー病についてのGlobal Deterioration Scale(GDS)尺度:ステージ1:認知低下なし(正常)、ステージ2:非常に軽度の認知低下(健忘症);ステージ3:軽度の認知低下(初期の錯乱);ステージ4:中等度の認知低下(後期の錯乱);ステージ5:中等度から重度にかけての低下(初期の認知症);ステージ6:重度の認知低下、及びステージ7:非常に重度の認知低下。最後の2つは本研究には加えなかった。SDは平均値からの1つの標準偏差を示す。
脳波信号がコンピュータ化された計測機器を使用して記録された。記録は、従来式の国際10−20法の電極配置を使用して行われた。収集されたデータは、後の分析用に未加工形式で記憶装置に格納された。記録中、信号はコンピュータ画面上に同時に表示されるため、操作者は電極が外れていないかを監視でき、特別な事象を示す印を入力することができる。かかる事象は、記録プロトコルの特別な部分の開始を示すか又は記録中に存在するアーティファクトにつながり得る出来事を示す。かかる出来事としては、対象者が眼を瞬目させること、嚥下すること、動くこと、又は一般にプロトコルに即さないことが挙げられる。
全てのデータが収集されると、個々の記録を特性化する特徴が抽出された。同一の特徴がプロトコルの第1及び第2の記録セッションから抽出された。抽出される特徴は、参照により本明細書に組み込まれる科学論文(Adler G.ら 2003年、Babiloni C.ら 2004年、Bennys K.ら 2001年、Brunovsky M.ら 2003年、Cichockiら 2004年、Cho S.Y.2003年、Claus J.J.ら 1999年、Hara J.ら 1999年、Holschneider D.P.ら 2000年、Hongzhi Q.I.ら 2004年、Huang C.ら 2000年、Hyung−Rae K.ら 1999年、Jelles B.ら 1999年、Jeong J.ら 1998年、2001年、2004年、Jonkman E.J.1997年、Kikuchi M.ら 2002年、Koenig T.ら 2004年、Locatelli T.ら 1998年、Londos E.ら 2003年、Montplaisir J.ら 1998年、Morettiら 2004年、Musha T.ら 2002年、Pijnenburg Y.A.L.ら 2004年、Pucci E.ら 1998年、1999年、Rodriquez G.ら 1999年、Signorino M.ら 1995年、Stam C.J.ら 2003年、2004年、Stevens A.ら 1998年、2001年、Strik W.K.ら 1997年、Vesna J.ら 2000年、Wada Y.ら 1998年、Benvenuto J.ら 2002年、Jimenez−Escrig A.ら 2001年、Sumi N.ら 2000年)に報告されている結果から導き出された。
本実施例に使用される特徴は、以下のとおりの番号が付された。16個の基本的な特徴が選択された。
1.絶対δ波パワー
2.絶対θ波パワー
3.絶対α波パワー
4.絶対β波パワー
5.絶対γ波パワー
6.相対δ波パワー
7.相対θ波パワー
8.相対α波パワー
9.相対β波パワー
10.相対γ波パワー
11.総パワー
12.ピーク周波数
13.メジアン周波数
14.スペクトルエントロピー
15.DFAスケーリング指数(α帯域振動)
16.DFAスケーリング指数(β帯域振動)
対象者が眼を閉じたまま動かずにいた第1のセクションの一部を使用して、これらの特徴が評価された。スコポラミンの投与後に行われた対応する第2のセクションについて、同じ特徴が推定された。これらの投与後の特徴は17−32として列挙される。最後に同じ特徴の薬物投与前と投与後との比を決定することにより特徴が組み合わされ、スコポラミンの投与に対する各特徴の反応の測度が得られた。これらの組み合わせ特徴は33−48として列挙される。(例えば特徴33は特徴1と17との比である)。特徴の投与前と投与後との他の多くの組み合わせ、例えば差も、同様に反応を反映するであろう。
プローブ化合物を使用する有効性を実証するため、以下の分析が行われた。特徴を使用して、パターン分類法を用いることにより2つの群が分類された。
分類器を設計するためには、ラベル付き訓練集合が必要とされる(教師あり学習)。次に、分類器を使用して未知のデータが分類される。分類器の性能を評価するためには、独立した試験集合が必要とされる。分類器は、多次元パターン認識法、例えば、k−NN最近傍法(k−NN)、サポートベクターマシン(SVM)、線形判別分析、二次判別分析、正規化判別分析、ロジスティック回帰、ナイーブベイズ分類器、隠れマルコフモデル分類器、多層パーセプトロンネットワークと動径基底関数ネットワークとを含むニューラルネットワークベースの分類器、サポートベクターマシン(SVM)、最小二乗SVM、分類・回帰木(CART)とID3とC4.5とC5.0とAdaBoostとArcX4とを含む分類木ベースの分類器、Random Forests(商標)を含む木ベースのアンサンブル分類器である。次に選択された分類器を使用して、特徴空間において特定の分類器が基礎とする基準に従い群を最良に分離する境界が作成される。見出された境界から、通常は境界からの及び例えば群からのデータのような訓練集合の推定分布からの距離に対応して事後確率ベクトルが推定され、前記境界からの距離に対応してパラメータ化される。2つの群(各10)を伴う訓練データ集合は、オーバーフィッティング問題に直面するリスクなしには、2つより多い特徴を同時に考慮する分類を支援できない。オーバーフィッティングは一般に未知のデータに対して上手く機能しない分類器をもたらす。本例では2つの特徴が同時に考慮された。図23及び24は、スコポラミンの作用を示す。図23では特徴はスコポラミンの投与前の計測に由来するが、図24では同じ特徴の反応を、投与前と投与後とのそれらの値の比を考慮することにより示す。明らかにスコポラミンは、この特徴対についての群間の分離を顕著に良好なものとする。
特徴の可能な全ての組み合わせが考慮された。したがって、d個の特徴を考慮に入れた場合には、d(d+1)/2の可能な対が試験される。各対について、以下のとおりの「leave one out」法を適用することにより、分類性能又は精度が推定された。Nを訓練集合における要素の総数とする。この方法は、各々N−1個の要素を伴うN個の新しい訓練集合の作成に基づき、ここで最初の訓練集合の各要素は一度除外される。結果として得られた各訓練集合について、除外された要素が試験集合を構成する。全体的な性能がNに対する試験集合の不正確な分類の比によって推定される。
2つの異なる特徴集合である、物質投与に先立ち抽出された特徴のみが関与する集合の特徴1−16、及びパターン促進物質に対する応答に敏感な集合の、すなわち基本的な特徴の投与前と投与後との比である特徴33−48についての分類性能のヒストグラムを考察することにより、パターン促進物質、本例ではスコポラミンの適用の効果が実証された。集合のサイズは等しかった。P3−P4のモンタージュから特徴が推定された。図18は、3−NN法を使用して評価された2つの集合についての分類性能間の比較を示す。本例について明らかなとおり、パターン促進物質は分類性能の実質的な促進につながる。80%以上のスコアの特徴対分類器の数は4−29に及ぶ。図19は、同じ比較を示すが、SVM分類法を使用して特徴対分類器を得たものである。80%以上のスコアの特徴対分類器の数は5−23に及ぶ。これは、プローブ化合物がより判別性の高い信号をもたらすことを実証している。
次に、データベースがいかに作成されるかを示す。再び各属性について2つの特徴で作業して、図20は1つの属性についての分布を示す。各属性についてSVM分類器を使用して事後確率が計算された。図21は2人の対象者、すなわちアルツハイマー病の対象者(丸印)と対照対象者(×印)についての事後確率を示す。実線はアルツハイマー病の群全体のメジアンを示す。相殺的干渉を最小化するため、例えば0.8のような所定の選択閾値を上回るメジアン事後確率を有する属性のみを組み入れることが実用的である。図22はpca事後確率に関するアルツハイマー病の群及び対照群の分布を示す。
本発明に係る、診断値のような予測可能性を実証するべく、上記の臨床試験に第3の群が組み入れられた。この群は、軽度認知機能障害(MCI)を有するとして分類された対象者から採用された。この群は他の群と年齢を一致させた。年間、MCI対象者の約12%がアルツハイマー病の患者であるとの診断を受けることがよく知られている。図22には、概要を上述した分類手順に従ったこの群についての結果が示される。例えば、各対象者は、最初の2つの群のデータから作成されるデータベースと比較される。本発明は、対象者sl2 2201及びsl6 2202がアルツハイマー病の群に属すると予測した。この群は臨床試験が行われた1年後に追跡調査された。本発明が追跡来診の1年前に当該群に属すると予測した人と同じ対象者である2人の対象者が、アルツハイマー型認知症の診断を受けたことが分かった。これは、本発明が、従来の診断精密検査が可能とするより1年早く神経学的病態のアルツハイマー型認知症の人を検出可能であることを実証している。換言すれば、本発明はアルツハイマー病の早期診断を可能とする。対象者sl8 2203及びs6 2204は、アルツハイマー病の群にも対照群にも属さないと予測された。2年後、これらの対象者が標準的な精密検査のために追跡調査され、このとき1人は脳卒中を患ったことが分かり、一方もう1人の病態は不確かであった。しかしながら、認知機能障害は疑いの余地もないことは明らかであった。これらの対象者は血管性認知症又は微小血管性認知症にかかっているものと推測され、したがって本発明により得られる結果によれば、データベースのいずれの群にも分類されるべきではない。
上述された化合物は、プロポフォール及びエトミデートを含むGABA作用薬;メトヘキシタール、チオペンタール、チアミラール、ブタリタール、チアルバルビタール、ヘキソバルビタール、ペントバルビタール、セコバルビタール、ヘキセタール、ブタルビタール、シクロバルビタール、タルブタール、フェノバルビタール、メホバルビタール、及びバルビタールを含むバルビツール酸系;アルプラゾラム、ブロマゼパム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼパート、クロザピン、オランザピン(olanazapine)、ジアゼパム、エスタゾラム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、ハラゼパム、ケタゾラム、ロプラゾラム、ロラゼパム、ロルメタゼパム、メダゼパム、ミダゾラム、ニトラゼパム、ノルダゼパム、オキサゼパム、プラゼパム、クアゼパム(ouazepam)、テマゼパム、及びトリアゾラムなどのベンゾジアゼピン系;アセクリジン、AF−30、AF150、AF267B、アルバメリン、アレコリン、ベタネコール、CDD−0102、CDD−0034−C、CDD−0097−A、セビメリン、CI1017、cis−ジオキソラン、ミラメリン、ムスカリン、オキソトレモリン、ピロカルピン、RS86、RU35963、RU47213、サブコメリン、SDZ−210−086、SR46559A、タルサクリジン、タゾメリン、UH5、キサノメリン、及びYM796などのコリン作動薬;AF−DX116、アニソトロピン、アプロフェン、AQ−RA741、アトロピン、ベラドンナ、ベナクチジン、ベンズトロピン、BIBN99、DIBD、シサプリド、クリジニウム、ダリフェナシン、ジサイクロミン、グリコピロレート、ホマトロピン、アトロピン、ヒヨスチアミン、イプラトロピウム、メペンゾラート、メタンテリン、メトスコポラミン、PG−9、ピレンゼピン、プロパンテリン、SCH−57790、 SCH−72788、SCH−217443、スコポラミン、チオトロピウム、トルテロジン、及びトリヘキシフェニジルを含む抗コリン作動薬;4−アミノピリジン、7−メトキシタクリン、アミリジン、ベシピルジン、CHF2819、CI−1002、DMP543、ドネペジル、エプタスチグミン、ガランタミン、ヒューペルジンA、ヒュープリンX(huprine X)、ヒュープリンY(huprine Y)、MDL73745、メトリホネート、P10358、P11012、フェンセリン、フィゾスチグミン、キロスチグミン(ouilostigmine)、リバスチグミン、Ro46−5934、SM−10888、スロナクリン、T−82、タクリン、TAK−147、トルセリン、トリフルオロアセトフェノン、TV3326、ベルナクリン、及びジフロシロンを含むアセチルコリンエステラーゼ(ACE)阻害剤;リノピルジン、及びXE991を含むACh放出促進剤;MKC−231、及びZ−4105を含むコリン取込み促進剤;ABT−089、ABT−418、GTS−21、及びSIB−1553Aを含むニコチン作動薬;ケタミン、及びメマンチンを含むNMDA拮抗薬;塩酸シナンセリン、フェンクロニン、メシル酸フォナジーン(fonazine mesylate)、及びトシル酸キシラミジンを含むセロトニン阻害剤;酒石酸アルタンセリン、アメセルギド(aAmesergide)、シプロヘプタジエン、グラニセトロン、ホモクロルシクリジン、ケタンセリン、メスカリン、ミアンセリン、ミルタザピン、ペルラピン、ピゾチリン、オランザピン、オンダンセトロン、オキセトロン、リスペリドン、リタンセリン、塩酸トロパンセリン(tropanserin hydrochloride)、及びザトセトロンを含むセロトニン拮抗薬;2−メチルセロトニン、8−ヒドロキシ−DPAT、ブスピロン、ゲピロン、イプサピロン、リザトリプタン、スマトリプタン、及びゾルマトリプタン(zolmatriptan)を含むセロトニン作動薬;シタロプラム、シュウ酸エシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、及びセルトラリンを含むセロトニン再取込み阻害剤;ピモジド、クエチアピン(ouetiapine)、メトクロプラミドを含むドーパミン拮抗薬、及びレボドパを含むドーパミン前駆体、並びに脳及び神経系に作用する他の化合物からなる群からの1つ以上の化合物を含み得る。
本明細書の記載から明らかなとおり、本発明は特に、化合物の1つ以上の不在下又は存在下において脳波計(EEG)計測から得られる生体信号データの使用に好適である。しかしながら、神経生理学研究において使用される他の多次元生体信号計測技術もまた本発明の方法において、別個に、又は1つ以上の技術の組み合わせで使用され得る。かかる技術としては、限定なしに、磁気共鳴画像法(MRI)、機能的磁気共鳴画像法(FMRI)、脳磁図(MEG)計測、ポジトロン放出断層撮影法(PET)、CATスキャン(コンピュータ体軸断層撮影法)及び単光子放出コンピュータ断層撮影法(SPECT)が挙げられる。本明細書に関連して「1つの生体信号計測」に言及するとき、それにより意味されるのは、上記のいずれかなどの1つの技術による生体信号データの計測であり、すなわち、本明細書の方法において使用される「1つの生体信号計測」は、多次元データを生じるであろう。いずれの場合においても、データは、例えば画像のデジタル化など、コンピュータ処理されることが含意される。実施例は以上である。
開示される実施形態のある特定の詳細は、本発明の明確且つ完全な理解を提供するよう、限定ではなく説明を目的として記載される。しかしながら、本発明は、本明細書に記載される詳細に厳密には従わない他の実施形態で、本開示の趣旨及び範囲から著しく逸脱することなく行われ得ることは、当業者により理解されなければならない。さらに、これに関連して、及び簡潔さ及び明確さのため、周知の装置、回路及び方法論の詳細な説明は、無用な詳細及び混乱を招く可能性を回避するため、省略されている。
特許請求の範囲には参照符号が含まれる。しかしながら、参照符号を含めるのは明確にするために過ぎず、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されてはならない。
2つの参照対象者群から収集された生体信号データに基づく本発明に係る参照ツールの作成を図解的に示す。 図1の第1の属性について参照対象者の分布の例を図解的に示す。 図1の第1の属性について参照対象者の分布の例を図解的に示す。 図1の第1の属性について参照対象者の分布の例を図解的に示す。 図2−4に基づく単一の属性についての確率分布がいかなるものであり得るかを示す。 単一の属性に関する2つの群、群AとBとの間の分離を図解的に示す。 本発明に係る参照ツールを図解的に示す。事後確率ベクトルからの属性に対応する3つの群すなわち群A、群B及び群Cの分布が示されている。 参照ツールの実行について可能なシナリオを図解的に示す。 対象者の医学的病態を示す識別信号を生成するための参照を提供するよう構成される参照ツールを作成する方法を示す。 群A及び群Bの全ての参照対象者の当該属性について可能な分布を概略的に示す。 群A及び群Bの全ての参照対象者の当該属性について可能な分布を概略的に示す。 群A及び群Bの全ての参照対象者の当該属性について可能な分布を概略的に示す。 選別基準を満たさないベクトル又はベクトル要素を除外した後の参照ツールを示す。 生体信号データ、例えばEEGデータからの特徴の定義及び計算の例を図解的に示す。 生体信号データ、例えばEEGデータからの特徴の定義及び計算の例を図解的に示す。 生体信号データ、例えばEEGデータからの特徴の定義及び計算の例を図解的に示す。 前記参照ツールを作成するための本発明に係る装置を示す。 前記参照ツールを使用して対象者を診断するための方法ステップのフロー図を示す。 前記事前に格納されている参照ツールを使用して対象者の医学的病態を示す識別信号を生成するための本発明に係る装置を示す。 3−NN法を使用して評価された2つの集合についての分類性能間の比較を示す。 同じ比較だが、SVM分類法を使用して特徴対分類器を得た場合を示す。 実験結果に基づく1つの属性の分布を示し、ここで各属性についての事後確率はSVM分類器を使用して計算される。 2人の対象者、アルツハイマー病の対象者(丸印)及び対照対象者の事後確率を示す。 属性に対応する事後確率がプロットされる特定の群についての実験結果を示す。 プローブ化合物のスコポラミンを投与したときに結果として生じる効果を示す。スコポラミン投与前の計測に由来する特徴を示す。 プローブ化合物のスコポラミンを投与したときに結果として生じる効果を示す。同じ特徴の反応を、それらの値の投与前と投与後との比を考慮することにより示す。

Claims (20)

  1. 参照対象者(4、5、401)の1つ以上の群(1、2、402)から収集された生体信号データ(7、8、406)に基づき参照ツール(21)を作成する方法であって、
    各群は少なくとも1つの共通の特性を有する参照対象者を表し、
    前記方法は、
    ・同一群(1、2、402)内の前記参照対象者に共通の特性を表す1つ以上の参照特徴(11、12)を定義するステップと、
    ・各個別参照対象者(4、5、401)の前記参照特徴(10、11、12)についての参照特徴値を決定するステップ(105)と、
    ・各要素が前記参照特徴(11、12)の1つ又は前記参照特徴(11、12)のうち2つ以上の組み合わせにより定義される領域要素(14−16)を含む特徴属性領域(13)を定義するステップと、
    ・前記特徴属性領域(13)に基づき各個別参照対象者(4、5、401)の事後確率ベクトル(17、17−17c)を決定するステップ(107)であって、前記事後確率ベクトル(17)の各個別要素(18−20)が前記領域要素(14−16)を参照するとともに、特定の群(1、2、406)の参照対象者(4、5、401)が前記領域要素(14−16)に関して前記群に属する確率(18−20)を示す、ステップと、
    ・前記事後確率ベクトル(17、17−17c)に対し選別処理を適用するステップ(109)であって、前記選別処理は、所定の閾値を上回るか又は下回るベクトル(17c)又はベクトル要素の除去に基づき、残りのベクトル又はベクトル要素が、前記領域要素(14−16)に対応する前記参照対象者(4、6、401)の参照分布(46)を作成するべく実装される、ステップと
    を含む方法。
  2. 前記参照特徴(10、11、12)は、絶対δ波パワー、絶対θ波パワー、絶対α波パワー、絶対β波パワー、絶対γ波パワー、相対δ波パワー、相対θ波パワー、相対α波パワー、相対β波パワー、相対γ波パワー、総パワー、ピーク周波数、メジアン周波数、スペクトルエントロピー、DFAスケーリング指数(α帯域振動)、DFAスケーリング指数(β帯域振動)及び総エントロピーからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記特徴属性領域の前記領域要素(14−16)は、前記参照特徴のうち2つ以上の反復のない組み合わせを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記事後確率ベクトルを決定するステップ(107)は、k−NN最近傍法(k−NN)、サポートベクターマシン(SVM)、線形判別分析、二次判別分析、正規化判別分析、ロジスティック回帰、ナイーブベイズ分類器、隠れマルコフモデル分類器、多層パーセプトロンネットワークと動径基底関数ネットワークとを含むニューラルネットワークベースの分類器、サポートベクターマシン(SVM)、最小二乗SVM、分類・回帰木(CART)とID3とC4.5とC5.0とAdaBoostとArcX4とを含む分類木ベースの分類器、Random Forests(商標)を含む木ベースのアンサンブル分類器からなる群から選択される計算方法に基づく、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 同一群(1、2、402)内の前記生体信号データ(7、8、406)は、同一群内の前記参照対象者(4、5、401)が同様の活動をしている間に収集される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記参照対象者(4、5、401)の前記特性は、以下の特性、
    ・前記対象者の性別、
    ・前記対象者のとる、習慣に関連する行動、
    ・前記対象者の医学的病態、
    ・前記対象者の特定の神経系疾患、
    ・前記対象者の特有の利き手、
    ・前記対象者の年齢、
    ・前記対象者が健常か否か、
    ・前記対象者の身体的状態
    から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. コンピュータプログラム製品であって、前記製品がコンピュータ上で実行されるとき、請求項1から6のいずれか一項に記載の前記方法ステップを実行するようプロセシングユニットに対し命令するためのコンピュータプログラム製品。
  8. 参照対象者(4、5)の1つ以上の群(1、2)から収集される生体信号データ(7、8、406)に基づき参照ツール(21)を作成するための装置(400)であって、
    各群は少なくとも1つの共通の特性を有する参照対象者を表し、
    前記装置は、
    ・前記生体信号データを事前精査するとともに、それに基づき同一群(1、2、402)内の前記参照対象者に共通の特性を表す1つ以上の参照特徴(11、12)を定義するプロセッサ(404)と、
    ・各個別参照対象者(4、5、401)の前記参照特徴(10、11、12)についての参照特徴値を決定する(105)プロセッサ(404)と、
    ・各要素が前記参照特徴(11、12)の1つにより又は前記参照特徴(11、12)のうち2つ以上の組み合わせにより定義される領域要素(14−16)を含む特徴属性領域(13)を定義する手段と、
    ・前記特徴属性領域(13)に基づき各個別参照対象者(4、5、401)についての事後確率ベクトル(17、17−17c)を決定する(107)プロセッサ(404)であって、前記事後確率ベクトル(17)の各個別要素(18−20)が前記領域要素(14−16)を参照するとともに、特定の群(1、2、406)の参照対象者(4、5、401)が前記領域要素(14−16)に関して前記群に属する確率(18−20)を示す、プロセッサと、
    ・前記事後確率ベクトル(17、17−17c)に対し選別処理を適用する(109)プロセッサ(404)であって、前記選別処理は、所定の閾値を上回るか又は下回るベクトル(17c)又はベクトル要素の除去に基づき、残りのベクトル又はベクトル要素が、前記領域要素(14−16)に対応する前記参照対象者(4、6、401)の参照分布(46)を作成するべく実装される、プロセッサと
    を備える装置。
  9. 前記参照対象者(4、5、401)から生体信号データ(7、8、406)を受信する受信器(403)をさらに備える、請求項8に記載の装置。
  10. 事前に格納されている参照ツール(21)を使用して、対象者(50、606)から収集される(801)生体信号データ(51、608)に基づき前記対象者(50、606)の医学的病態を示す識別信号を生成する方法であって、
    前記参照ツール(21)は参照対象者(4、5、401)の1つ以上の群(1、2、502)から収集された生体信号データに基づき作成され、
    各群(1、2、402)は少なくとも1つの共通の特性を有する参照対象者(4、5、401)を表し、
    前記参照ツールは、
    同一群(1、2、402)内の参照対象者に共通の特性を表す1つ以上の参照特徴(11、12)を定義することと、
    各個別参照対象者(4、5、401)の前記参照特徴(10、11、12)についての参照特徴値を決定する(105)ことと、
    各要素が前記参照特徴(11、12)の1つにより又は前記参照特徴(11、12)のうち2つ以上の組み合わせにより定義される領域要素(14−16)を含む特徴属性領域(13)を定義することと、
    前記特徴属性領域(13)に基づき各個別参照対象者(4、5、401)について事後確率ベクトル(17、17−17c)を決定する(107)ことであって、前記事後確率ベクトル(17)の各個別要素(18−20)が前記領域要素(14−16)を参照するとともに、特定の群(1、2、406)の参照対象者(4、5、401)が前記領域要素(14−16)に関して前記群に属する確率(18−20)を示すことと、
    前記事後確率ベクトル(17、17−17c)に対し選別処理を適用する(109)ことであって、前記選別処理は、所定の閾値を上回るか又は下回るベクトル(17c)又はベクトル要素の除去に基づき、残りのベクトル又はベクトル要素が前記領域要素(14−16)に対応する前記参照対象者(4、6、401)の参照分布(46)を作成するべく実装されることと
    によって作成され、
    前記方法は、
    ・前記対象者(50、606)の類似特徴値を決定すること(805)と、
    ・前記対象者の類似事後確率ベクトルを決定すること(807)と、
    ・前記対象者の前記事後確率ベクトルが前記参照対象者の前記分布内にあるかどうかを評価すること(809)と
    を含む方法。
  11. 前記特徴は、絶対δ波パワー、絶対θ波パワー、絶対α波パワー、絶対β波パワー、絶対γ波パワー、相対δ波パワー、相対θ波パワー、相対α波パワー、相対β波パワー、相対γ波パワー、総パワー、ピーク周波数、メジアン周波数、スペクトルエントロピー、DFAスケーリング指数(α帯域振動)、DFAスケーリング指数(β帯域振動)及び総エントロピーからなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記1つ以上の生体信号データは、脳波計(EEG)データを含む、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 前記生体信号データは、
    ・磁気共鳴画像法(MRI)、
    ・機能的磁気共鳴画像法(FMRI)、
    ・脳磁図(MEG)計測、
    ・ポジトロン放出断層撮影法(PET)、
    ・CATスキャン(コンピュータ体軸断層撮影法)、及び
    ・単光子放出コンピュータ断層撮影法(SPECT)
    からなる群から選択される生体信号計測の結果として得られるデータを含む、請求項10から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記医学的病態は神経学的病態である、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記神経学的病態は、アルツハイマー病、多発性硬化症、抑うつ障害と双極性障害と統合失調症とを含む精神病態、パーキンソン病、癲癇、片頭痛、血管性認知症(VaD)、前頭側頭型認知症、レビー小体認知症、クロイツフェルトヤコブ病及びvCJD(「狂牛病」)からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
  16. 前記群(1、2、402)は、前記対象者(50、606)の少なくとも1つの既知の特性を共有するように定義される、請求項10から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. コンピュータプログラム製品であって、前記製品がコンピュータ上で実行されるとき、請求項10から16のいずれか一項に記載の方法ステップを実行するようプロセシングユニットに対し命令するためのコンピュータプログラム製品。
  18. 事前に格納されている参照ツール(21)を使用して、対象者(50、606)から収集される(801)生体信号データ(51、608)に基づき前記対象者(50、606)の医学的病態を示す識別信号を生成するための装置であって、
    前記参照ツール(21)は、参照対象者(4、5、401)の1つ以上の群(1、2、502)から収集される生体信号データに基づき作成され、
    各群(1、2、402)は少なくとも1つの共通の特性を有する参照対象者(4、5、401)を表し、
    前記参照ツールは、
    同一群(1、2、402)内の参照対象者に共通の特性を表す1つ以上の参照特徴(11、12)を定義することと、
    各個別参照対象者(4、5、401)の前記参照特徴(10、11、12)についての参照特徴値を決定する(105)ことと、
    各要素が前記参照特徴(11、12)の1つにより又は前記参照特徴(11、12)のうち2つ以上の組み合わせにより定義される領域要素(14から16)を含む特徴属性領域(13)を定義することと、
    前記特徴属性領域(13)に基づき各個別参照対象者(4、5、401)について事後確率ベクトル(17、17−17c)を決定する(107)ことであって、前記事後確率ベクトル(17)の各個別要素(18−20)が前記領域要素(14−16)を参照するとともに、特定の群(1、2、406)の参照対象者(4、5、401)が前記領域要素(14−16)に関して前記群に属する確率(18−20)を示すことと、
    前記事後確率ベクトル(17、17−17c)に対し選別処理を適用する(109)ことであって、前記選別処理は、所定の閾値を上回るか又は下回るベクトル(17c)又はベクトル要素の除去に基づき、残りのベクトル又はベクトル要素が、前記領域要素(14−16)に対応する前記参照対象者(4、6、401)の参照分布(46)を作成するべく実装されることと
    によって作成され、
    前記装置は、
    ・前記対象者(50、606)の類似特徴値を決定するためのプロセッサ(604)と、
    ・前記対象者の類似事後確率ベクトルを決定するためのプロセッサ(604)と、
    ・前記対象者の前記事後確率ベクトルが前記参照対象者の前記分布内にあるかどうかを評価するためのプロセッサ(604)と
    を備える装置。
  19. 前記対象者(50、606)からの前記生体信号データ(51、608)を受信する受信器(603)、及び結果として生成された識別信号を送信する送信器(602)をさらに備える、請求項18に記載の装置。
  20. 対象者(50、606)から収集される(801)生体信号データ(51、608)に基づき前記対象者(50、606)の医学的病態を示す識別信号を生成するための、事前に格納されている参照ツール(21)の使用であって、
    前記参照ツール(21)は、参照対象者(4、5、401)の1つ以上の群(1、2、502)から収集される生体信号データに基づき作成され、
    各群(1、2、402)は少なくとも1つの共通の特性を有する参照対象者(4、5、401)を表し、
    前記参照ツールは、
    同一群(1、2、402)内の前記参照対象者に共通の特性を表す1つ以上の参照特徴(11、12)を定義すること、
    各個別参照対象者(4、5、401)の前記参照特徴(10、11、12)についての参照特徴値を決定する(105)こと、
    各要素が前記参照特徴(11、12)の1つ又は前記参照特徴(11、12)のうち2つ以上の組み合わせにより定義される領域要素(14−16)を含む特徴属性領域(13)を定義すること、
    前記特徴属性領域(13)に基づき各個別参照対象者(4、5、401)について事後確率ベクトル(17、17−17c)を決定する(107)ことであって、前記事後確率ベクトル(17)の各個別要素(18−20)が前記領域要素(14−16)を参照するとともに、特定の群(1、2、406)の参照対象者(4、5、401)が前記領域要素(14−16)に関して前記群に属する確率(18−20)を示すこと、
    前記事後確率ベクトル(17、17−17c)に対し選別処理を適用する(109)ことであって、前記選別処理は、所定の閾値を上回るか又は下回るベクトル(17c)又はベクトル要素の除去に基づき、残りのベクトル又はベクトル要素が、前記領域要素(14−16)に対応する前記参照対象者(4、6、401)の参照分布(46)を作成するべく実装されることと
    によって作成され、
    前記使用は、
    ・前記対象者(50、606)の類似特徴値を決定するステップ(805)と、
    ・前記対象者についての類似事後確率ベクトルを決定するステップ(807)と、
    ・前記対象者の前記事後確率ベクトルが前記参照対象者の前記分布内にあるかどうかを評価するステップ(809)と
    を含む使用。
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