JP2009515978A - Kit阻害剤に対する獲得耐性を伴う癌の治療 - Google Patents
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Abstract
本発明は、効果的な量のソラフェニブを投与することによって、KITチロシンキナーゼ阻害剤に初めは感受性があり、KITチロシンキナーゼ阻害剤に対する獲得耐性を有する至った癌を治療するための方法を提供する。特に、すべての多形体、水和物、溶媒和物又はそれらの結合物を含む、N-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{4-[2-カルバモイル-1-オキソ-(4-ピリジルオキシ)]フェニル}尿素化合物のトシレート塩を投与する点に特徴がある。
Description
関連出願の相互参照
この出願は、2005年11月14日に出願した先の米国仮特許出願60/735,852、及び2006年3月31日に出願した60/787,692による利益を主張し、これらの仮特許出願の全内容を、言及することにより本出願に組み入れる。
この出願は、2005年11月14日に出願した先の米国仮特許出願60/735,852、及び2006年3月31日に出願した60/787,692による利益を主張し、これらの仮特許出願の全内容を、言及することにより本出願に組み入れる。
発明の説明
癌は二つの遺伝的特性によって特徴づけられる病気の一種である:(1)無制限の細胞***、及び、(2)隣接組織への直接増殖(浸潤)又は遠位部位への細胞移動(転移)のどちらかによる、他の組織に浸潤する細胞の能力。過剰増殖特性は、最初に腫瘍又は新生物を生じる。腫瘍細胞が周りの組織に浸潤する能力を獲得すると、腫瘍は癌であると判断される。例えば、細胞の遊離、血液系又はリンパ系への侵入、或は、体の他の部位に二次性腫瘍を形成する。制御されない増殖は損傷されたDNAによって引き起こされ、特に数ある機能の中でも、細胞***や細胞周期をコントロールする重要な遺伝子に変異をもたらす。これらのうち一つ又は複数の変異は、先天的であっても後天的であっても、無制限の細胞***及び癌の原因となりうる。
癌は二つの遺伝的特性によって特徴づけられる病気の一種である:(1)無制限の細胞***、及び、(2)隣接組織への直接増殖(浸潤)又は遠位部位への細胞移動(転移)のどちらかによる、他の組織に浸潤する細胞の能力。過剰増殖特性は、最初に腫瘍又は新生物を生じる。腫瘍細胞が周りの組織に浸潤する能力を獲得すると、腫瘍は癌であると判断される。例えば、細胞の遊離、血液系又はリンパ系への侵入、或は、体の他の部位に二次性腫瘍を形成する。制御されない増殖は損傷されたDNAによって引き起こされ、特に数ある機能の中でも、細胞***や細胞周期をコントロールする重要な遺伝子に変異をもたらす。これらのうち一つ又は複数の変異は、先天的であっても後天的であっても、無制限の細胞***及び癌の原因となりうる。
癌の発生する組織や細胞型に従って、癌を分類することができる。上皮細胞から発現する癌は癌腫と呼ばれ、結合細胞や筋肉細胞から発現する癌は肉腫と呼ばれる。さらに癌は、造血細胞から発生する癌(例えば白血病)や神経系の癌を含む。
一般的に癌は、変異と選択の連続サイクルを経て、初期の異常細胞集団がより異常な細胞へと発達する過程の間で発生するように考えられる。100以上の様々な遺伝子が同定されているが、変異した場合、それらは癌を引き起こす。これらのいわゆる癌関連遺伝子[cancer-critical gene]は、二つの広範な種類に分類される:癌遺伝子及び癌抑制遺伝子である。多くの癌関連遺伝子[cancer-critical gene]は、細胞***の制御や、複数及び同時経路を含む極めて複雑な過程に関与する。これらは、増殖因子、サイトカイン、ホルモン等を含む。
癌は多くの異なった症状を引き起こすことができ、その症状は、悪性腫瘍の位置や特徴、そして転移があるかどうかに依存する。確定診断は、通常、生検で得られた組織の顕微鏡検査を必要とする。一旦診断されると、通常、癌は手術、化学療法及び/又は放射線で治療される。
もし治療がされない場合、殆どの癌は、最終的に死亡の原因となる。癌は、先進国における主要な死亡原因の一つである。国立癌研究所によれば、2001年1月に、癌の病歴を有するアメリカ人がおよそ980万人生存していると推計されている。2005年だけで、約1,372,910の新たな癌の症例が診断されると予測された。2005年には、ほぼ60万人のアメリカ人が癌で死亡し、死者は約4人に1人であった。多くの種類の癌は、避けることができるかもしれない環境要因と関連している。煙草の喫煙は、他のどの環境要因より多く癌を引き起こす。
キナーゼ阻害剤は、癌治療に有効に用いられている(例えばDrevs et al., Current Drug Targets, 2003, 4, 113-121)。しかしながら、薬物活性に耐性を持つ患者もいる。ある実施態様においては、本発明は、それを必要とする対象に癌の治療方法を提供するものであり、癌である対象に有効量のソラフェニブを投与することからなる。ここで前記癌は、KITチロシンキナーゼ阻害剤に対する耐性を獲得している。チロシンキナーゼ阻害剤は、そのキナーゼ活性をブロック又は減少させる薬物(例えば化合物)である。一般的には、「チロシンキナーゼ活性」は、チロシンキナーゼを自己リン酸化する、又は、ATP(又は別のリン酸供与体)からチロシン残基へのリン酸塩の転移を触媒することによって、受容体サブユニット(又は他の基質)を転移-リン酸化する、チロシンキナーゼの能力のことをいう。
以前は癌治療に有効であったキナーゼ阻害剤に対して、癌が耐性をもつようになった事例は、充分立証されたものでも多数存在する。「獲得耐性」という用語は、ある一定期間癌が薬物にさらされた後、癌が薬の効果に対して耐性を持つようになる及び/又は実質的に反応しなくなることを指す。例えば、胃腸間質性腫瘍(GIST)、腸管の間葉性腫瘍、及び慢性骨髄性白血病(CML)は、BCR-ABL, ABL, KIT,及びPDGFRのキナーゼ活性を阻害するチロシンキナーゼ阻害剤である、イマチニブ(ST1571又はグリベック[Gleevac])で治療される。患者が初期に治療の恩恵を受ける可能性がある一方で、その後、多くの患者が薬剤に対する耐性を発現することが示されている。いくつかの症例では、この獲得耐性は癌に関連する遺伝子における二次突然変異から生じることが示されている。例えば、GISTの患者の多くは、KIT又はPDGFRA遺伝子のどちらかにおいて活性化変異を有する。イマチニブに対する獲得耐性をもつGIST患者の研究によれば、KITキナーゼドメインで二次突然変異が起こっていた(例えば、非特許文献1及び2)。BCR-ABLにおける第二点突然変異は、CMLにおけるイミアチニブ耐性の主なメカニズムである(例えば、非特許文献3)。獲得耐性は、ゲフィチニブ(イレッサ)又はエルロチニブ(タルセバ)のようなEGFR-キナーゼ阻害剤で治療された患者を含む、他の抗癌剤を用いた場合にも見られる(例えば、非特許文献4)。Pao 等 (PLoS Med., 2, e73, 2005)は、進行性肺癌患者が、EGFRにおける初期の薬物感受性変異に加えて、薬剤耐性を引き起こす、キナーゼドメインにおける二次突然変異を含むことを見出した。
Antonescu et al, Clin. Cancer Res., 11(11):41824190, 2005 Heinrich et al., J.Clin.Oncology, 24(29), 4764-4774, 2006 Gorre et al., Science, 293:876-880, 2001 Kobayshi et al., N. Engl. J. Med., 352:786-792, 2005
Antonescu et al, Clin. Cancer Res., 11(11):41824190, 2005 Heinrich et al., J.Clin.Oncology, 24(29), 4764-4774, 2006 Gorre et al., Science, 293:876-880, 2001 Kobayshi et al., N. Engl. J. Med., 352:786-792, 2005
薬剤耐性を獲得するKIT阻害剤の例としては、これに限定されるものではないが、例えば、メシル酸イマチニブ、誘導体、及びそれらの塩が挙げられる;PP1(4?アミノ-5-(4-メチルフェニル)-7-(t-ブチル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン);MLN518(CT53518);PD180970;SU112481 SU5416; SU5414; SU6597; SU6663; SU6561(非特許文献5)。
Krystal et al., Cancer Res., 2001, 61:3660-3668
Krystal et al., Cancer Res., 2001, 61:3660-3668
耐性変異は、その阻害剤との相互作用を妨げるか又は弱めるキナーゼ触媒ドメインにおいてしばしば起こる。KITに対する耐性二次突然変異が報告されている。これらの二次突然変異は「ゲートキーパー」残基、ATP結合ポケットを「保護」し、阻害剤と相互に作用する部位を構成しうるアミノ酸残基において、しばしば起こる(非特許文献6)。
Noble et al., Science, 303: 1800-1805, 2004
Noble et al., Science, 303: 1800-1805, 2004
メカニズムについては定かではないものの、耐性又は獲得耐性と関連するKIT遺伝子における変異の例としては、エクソン13、14、及び/又は17における変異が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。また、654、670、716、816、820、822及び823の残基における変異、650-654における残基、670-674における残基、816-824における残基における変異、V654A(エクソン13)、T6701(エクソン14)、T670E、D716N、S709F(エクソン14)、D816G、D816E(エクソン17)、C809G、D816H、D816V、D820A、D820E、D820Y、D820G N822K、Y823D(エクソン17) のような、A-ループ(活性)における変異、及び/又は、このような部位又は隣接部位での欠失及び他のアミノ酸置換が挙げられる。一般的には、KIT阻害剤に対する耐性又は獲得耐性に関連するKIT遺伝子の一次及び/又は第二変異を有するいずれの癌も、本発明に基づく化合物で治療することができる。
実施例で示されるように、変異は、c-KITタンパク質に対するイマチニブのようなキナーゼ阻害剤の親和性を減少させることがあり、その結果、薬剤の治療効力も減少する。逆に、イマチニブに対する薬効が、15倍から2000倍以上に減少するのに対して、ソラフェニブの効力に対する影響は、はるかに小さかった。全てではないものの一部の症例では、結合親和力が減少し、一般に約15倍以下である具体例を、表2に示す。罹患組織(例えば癌)がKIT阻害剤に対して耐性を持つか、或はあまり反応しなくなる疾患は、いずれもソラフェニブ又はその誘導体で治療することができる。
KIT(c-KIT、肥満細胞成長因子受容体、又は幹細胞成長因子受容体としても知られる)は、Hardy-Zuckerman 4 猫肉腫ウイルスのプロウイルスのヒト相同体である。KITは、多くの組織で発現し、正常な造血、メラニン形成及び配偶子形成に必要な、膜貫通型チロシンキナーゼ受容体をエンコードする。遺伝子それ自体は4q11-q12に位置し、21エクソンを含み、選択的にスプライスされる(例えば非特許文献7)。
Vandenbark et al., Oncogene, 7:1259-1266, 1992
Vandenbark et al., Oncogene, 7:1259-1266, 1992
KITにおける過剰発現型及び/又は機能獲得型変異は、リ癌ド非依存性チロシンキナーゼ活性、KITの自己リン酸化、無制限の細胞増殖、及び下流のシグナル伝達経路の刺激を引き起こす。例えば、KITは、悪性良性の胃腸間質性腫瘍(GIST腫瘍)の何れにおいても過剰発現した(例えば非特許文献8)。またKITは、急性脊髄白血病、肥満細胞腫、SCLC、胚細胞性腫瘍、乳癌、神経芽細胞腫においても発現する。
Koon et al., Gut, 2004, 53:235-240
Koon et al., Gut, 2004, 53:235-240
KIT遺伝子における活性化変異は、多くのタイプのGIST、ヒトの消化管において、最もありふれた間葉性腫瘍と関連している。例えば、Hirota 等(非特許文献9)は、49の間葉性腫瘍のうち94%が活性化KITを発現したことを示した。GISTは、良性悪性の両タイプを含む広範囲の腫瘍を含み、消化管(例えば、胃、小腸、大腸、直腸)のあらゆるレベルで起こる。
Science, 279:577-580, 1998
Science, 279:577-580, 1998
最初はKIT阻害剤に対して感受性があるものの、それに対して耐性を獲得する癌は、本発明に基づいて治療することができる。KIT遺伝子のエクソン11(550-582のアミノ酸位置;表1参照)で変異を起こした癌が特別の関連性を持ち、好ましくは、コドン550-560の範囲内である。またこの領域は、近接膜ドメインと呼ばれる。具体例としては、1)アミノ酸残基557-558の欠失;2)アミノ酸残基551-555の欠失;3)アミノ酸残基550-558の欠失;4)アミノ酸残基559-560の欠失;5)アミノ酸残基557-561の欠失;6)アミノ酸残基554-558の欠失;7)アミノ酸残基552-557の欠失;8)V559D、V559A、又はV559Gを含む、残基559の変異;9)V560D、V560E、又はV560Gを含む残基560の変異;10)W557S単独、又はアミノ酸552-556の欠失との組み合わせ;11)W557Rを含むアミノ酸残基557の変異;12)L576Pを含むアミノ酸残基576における変異;13)InsQL576-577が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。これらの変異は、単独、又は、他の変異との組み合わせであってもよく、具体的に言及される何れの変異との組み合わせも含む(非特許文献10)。
Lasota et al., Am. J. Path., 154:53-60, 1999
Lasota et al., Am. J. Path., 154:53-60, 1999
他のKIT変異と関連する薬剤耐性癌は、特にKIT阻害剤に感受性のある癌と同様に治療することができる。これらは、F522C変異(非特許文献11及び12)を有する全身性肥満細胞症、N822K及びY823D等のアミノ酸残基822及び823のメシル酸イマチニブ感受性変異を有する精巣セミノーマ(例えば非特許文献13)を含む。
Akin et al., Blood, 2004, 193:3222-3225 K509I(Zhang et al., 2005, Leuk. Res., Sept. 21 Kemmer et al., Am. J. Pathol., 2004, 164:305-313, 2004
Akin et al., Blood, 2004, 193:3222-3225 K509I(Zhang et al., 2005, Leuk. Res., Sept. 21 Kemmer et al., Am. J. Pathol., 2004, 164:305-313, 2004
KIT変異を有する癌(例えばGIST)と関連する遺伝子変異の解析は、通常通りに行われる。例えば、ヒトKIT遺伝子の公表された配列を用いて特定の領域を増幅するために、PCRを用いることができる(例えば非特許文献14)。エクソン11を増幅するためには、例えば、非特許文献15を参照のこと。
Andre et al., Genomics, 1997, 39:216-226 Lasota et al., Am. J. Path., 154:53-60, 1999
Andre et al., Genomics, 1997, 39:216-226 Lasota et al., Am. J. Path., 154:53-60, 1999
本発明は、上記したように、それに関与する分子メカニズムに関係なく、KIT阻害剤に対して獲得耐性を持つ癌を治療するためにソラフェニブを使用することに関する。
本発明は、例えばそれを必要とする対象に対して、癌を治療する有効量のソラフェニブを投与することからなる癌の治療方法を提供するものである。
イマチニブで治療され得る癌の例としては、移行期慢性骨髄性白血病;急性赤白血病;急性リンパ芽球性白血病;寛解期急性リンパ芽球性白血病;急性リンパ球性白血病;急性単芽球性白血病;急性単球性白血病;急性骨髄性白血病(Acute Myelogenous Leukemia);急性骨髄性白血病(Acute Myeloid Leukemia);前立腺腺癌;頭部及び頸部の腺様嚢胞癌;進行性胃腸間質性腫瘍;原発性骨髄線維症;異形成;退形成乏突起膠腫;星細胞腫;B細胞成人急性リンパ芽球性白血病;慢性骨髄性白血病の急性転化期;骨転移;脳腫瘍;乳癌;癌;中枢神経系癌;小児急性リンパ性白血病;寛解期小児急性リンパ性白血病;小児中枢神経系胚細胞腫瘍;小児慢性骨髄性白血病;小児軟部組織肉腫;脊索腫;慢性好酸球性白血病(CEL);慢性特発性骨髄線維症;慢性骨髄性白血病(Chronic Myelogenous Leukemia);慢性骨髄性白血病(Chronic Myeloid Leukemia);慢性骨髄単球性白血病;慢性期慢性骨髄性白血病;結腸癌;結腸直腸癌;皮膚線維肉腫;***性皮膚線維肉腫(DFSP);類腱腫;好酸球増加症;流行性カポジ肉腫;本態性血小板血症;ユーイングファミリー腫瘍;拡張期小細胞肺癌;卵管癌;家族性過好酸球増加症;線維肉腫;胃腺癌;胃腸腫瘍;胃腸間質性腫瘍;神経膠芽腫;神経膠腫;神経膠肉腫;グレードI髄膜腫;グレードII髄膜腫;グレードIII髄膜腫;造血性及びリンパ性癌;高悪性度小児大脳星細胞腫;好酸球増加症候群;特発性肺線維症;L1成人急性リンパ芽球性白血病;L2成人急性リンパ芽球性白血病;急性L2リンパ性白血病;慢性骨髄性白血病(Leukemia, Myeloid, Chronic);慢性骨髄性白血病(Leukemia, Myeloid, Chronic Phase);肝機能障害及び新生物;肺疾患;リンパ芽球期慢性骨髄白血病;男性乳癌;悪性線維性組織球腫;肥満細胞症;髄膜血管周囲細胞腫;髄膜腫;髄膜腫;髄膜腫;転移性癌;転移性固形腫瘍;骨髄線維症;慢性骨髄性白血病(Myeloid Leukemia, Chronic);移行期慢性骨髄性白血病(Myeloid Leukemia, Chronic Accelerated-Phase);慢性期慢性骨髄性白血病(Myeloid Leukemia, Chronic, Chronic-Phase);骨髄化生;好酸球増加症を伴う骨髄増殖性疾患(MPD);神経芽細胞腫;非-T非-B小児急性リンパ性白血病;乏突起膠腫;骨肉腫;卵巣胚細胞腫瘍;卵巣低悪性度腫瘍;卵巣癌;膵癌;骨盤腫瘍;腹腔癌;腹膜腫瘍;フィラデルフィア染色体陽性の慢性骨髄性白血病;フィラデルフィア陽性の急性リンパ芽球性白血病;骨髄性急性転化期のフィラデルフィア陽性の慢性骨髄性白血病;真性赤血球増加症;肺線維症;再発成人脳腫瘍;再発成人軟部組織肉腫;再発乳癌;再発結腸癌;再発食道癌;再発胃癌;再発多形神経膠芽腫(GBM);再発カポジ肉腫;再発黒色腫;再発メルケル細胞癌;再発卵巣上皮癌;再発膵癌;再発前立腺癌;再発直腸癌;再発唾液腺癌;再発小細胞肺癌;ユーイングファミリーの再発腫瘍;再発子宮肉腫;再発慢性骨髄性白血病;間接リウマチ;唾液腺腺様嚢胞癌;肉腫;小細胞肺癌;ステージII黒色腫;ステージIIメルケル細胞癌;ステージIII成人軟部組織肉腫;ステージIII食道癌;ステージIIIメルケル細胞癌;ステージIII卵巣上皮癌;ステージIII膵癌;ステージIII唾液腺癌;ステージIIIB乳癌;ステージIIIC乳癌;ステージIV成人軟部組織肉腫;ステージIV乳癌;ステージIV結腸癌;ステージIV食道癌;ステージIV胃癌;ステージIV黒色腫;ステージIV卵巣上皮癌;ステージIV前立腺癌;ステージIV直腸癌;ステージIV唾液腺癌;ステージIVA膵癌;ステージIVB膵癌;全身性肥満細胞症;T細胞小児急性リンパ芽球性白血病;精巣癌;甲状腺癌;切除不能又は転移性の悪性胃腸間質性腫瘍(GIST);不特定成人固形腫瘍;未治療の小児脳幹神経膠腫;子宮癌肉腫;子宮肉腫等が挙げられる。
「有効量」という語句は、いかなる症状又は状況の癌をも治療するのに効果的なソラフェニブの量を指す。有効量は通常の方法で決定される。投与量及び投与計画に関する更なる説明は、以下の通りである。
「治療すること」という語は、癌に関連する複数の症状の除去、緩和、減少、軽減、好転等を目的として、対象の管理又は看護の意味で通常使われる。なお、前記癌は、ここ及び表1で述べられている全ての癌を含む。有効量のソラフェニブの投与は、癌疾患の複数の状況を治療することができ、腫瘍の縮小、細胞死、アポトーシス、ネクローシス、細胞増殖阻害、腫瘍の成長阻害、腫瘍転移抑制、腫瘍遊走(tumor migration)抑制、腫瘍浸潤阻害、病気の進行遅延、病状の安定、血管形成の減少又は阻害、患者の生存延長、患者のクオリティーオブライフの向上、癌に関連する有害な症状の減少、上記状況の頻度、重症度、強さ、及び/又は、持続期間の減少を含むが、これらに限定されるものではない。
癌のタイプや原因に関わりなく、また関連する遺伝子の損傷に関わりなく、いかなる癌も本発明によって治療される。治療することのできる癌の例としては、GIST、急性骨髄性白血病、肥満細胞腫、SCLS、胚細胞腫瘍、乳癌、神経芽細胞腫、副鼻腔リンパ腫等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
治療することのできる癌としては、原発性癌;原発腫瘍から第2の転移部位に発生する癌;手術で治療されてきた癌(全摘、外科的切除);化学療法、放射線、高周波切除、及び/又は薬剤療法に至る、他のあらゆる療法によって治療されてきた癌等が挙げられる。ハツカネズミ、ネズミ、犬、猫、人間以外の霊長類、猿、及び人間等のほ乳類を含む、いかなる対象も本発明によって治療することができる。
KIT阻害剤に対して獲得耐性を有する癌を治療するソラフェニブの能力は、通常のやり方で決定される。例えば、IL-3-依存性マウス造血性細胞株であるBa/F3は、常時活性型KIT(例えば、アミノ酸残基557-558の欠失を有する)をトランスフェクトした場合、IL-3とは無関係に培養することができる。参照:辻村、血液1999、 93: 1319-1329。イマチニブ等のKIT阻害剤の存在下では、常時活性KITポリペプチドを発現させる細胞は、KIT阻害の結果細胞死を起こす。KIT阻害剤に対して耐性を与える二次突然変異によって、細胞は救われる。二重突然変異(活性化; KIT耐性)を発現する細胞を、ソラフェニブの存在下で培養する。死ぬそれらの細胞は、KIT阻害剤に対して獲得耐性を有する患者の治療に有効であることを示すソラフェニブに対し、感受性を有する。
本発明に従って治療できる癌の具体的な例としては、残基557-558の欠失を有する癌、及び、V654A、T670I、D820Y、N822K、Y823Dのうちの少なくとも一つの突然変異を有する癌が挙げられる。
また本発明は、KIT遺伝子中の活性化及び/又はKIT阻害剤耐性突然変異の存在を決定すること、及び、予め決定された一以上の突然変異を有する対象に、ソラフェニブを投与することからなる、ソラフェニブを用いて癌の対象を治療するかどうかを決定する方法を提供する。活性化及びKIT阻害剤耐性突然変異は上記の通りである。KIT阻害剤に耐性を有する対象は、活性化及び/又は耐性突然変異(前記リストに挙げたような)の存在を求めて選別され、突然変異を有する対象は、ソラフェニブを用いて治療することができる。
ここで用いられるように、「ソラフェニブ」という語は、すべての多形体、水和物、溶媒和物又はそれらの結合物を含む、下記化学式1で表されるN-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{4-[2-カルバモイル-1-オキソ-(4-ピリジルオキシ)]フェニル}尿素化合物のトシレート塩のことを言う。
下記化学式1で表されるN-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{4-[2-カルバモイル-1-オキソ-(4-ピリジルオキシ)]フェニル}尿素化合物及びすべての多形体、水和物、溶媒和物又はそれらの結合物もまた、本発明で用いるのに適している。
更に、ソルフェニブ以外に、化学式1で表される化合物の薬学的に許容される塩もまた、多形体、水和物、溶媒和物又はそれらの結合物のように、本発明で用いるのに適している。薬学的に許容される好適な塩は当業者に周知であり、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、シュウ酸、琥珀酸、フマル酸、マレイン酸、安息香酸、サリチル酸、フェニル酢酸、及びマンデル酸等の無機及び有機酸の塩を含む。更に、薬学的に許容される塩は、アルカリ性カチオン(例えば、Li+、Na+又はK+)、アルカリ土類カチオン(例えば、Mg+2、Ca+2又はBa+2)、アンモニウムカチオンの塩等の無機塩基の塩と共に、脂肪族及び芳香族で置換されたアンモニウム、及び、トリエチルアミン、N,N-ジエチルアミン、N,N-ジシクロヘキシルアミン、リジン、ピリジン、N,N-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1,4-ジアザビシロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン(DBN)及び1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)のプロトン化又は過アルキル化から生じる塩等の四級アンモニウムカチオンを含む有機塩基の酸性塩を含む。
本発明における溶媒和物は、溶媒分子が固体状態において複合体を形成する化合物の形をとる。溶媒分子としては、例えば、メタノールやエタノールが含まれるが、これに限定されるわけではない。水和物は溶媒和物の具体的な形であり、この場合の溶媒分子は水である。
化学式1は以下の通りである:
N-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{4-[2-カルバモイル-1-オキソ-(4-ピリジルオキシ)]フェニル}尿素化合物は、以下の多段階手順によって調製される:
ステップ1:4-クロロ-2-ピリジンカルボキシアミドの調製
濃アンモニア水(32ml)に溶けているメチル4-クロロ-2-ピリジンカルボキシレート塩酸塩(1.0g,4.81mmol)の撹拌された混合物に、塩化アンモニウム(96.2mg,1.8mmol,0.37当量)を加え、不均一な反応混合物を16時間、室温で撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(500ml)と水(300ml)に注いだ。有機層を水(2×300ml)と飽和塩化ナトリウム溶液(1×300ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空濃縮し、4-クロロ-2-ピリジンカルボキシアミドをベージュの固体(604.3mg,80.3%)として得た:TLC(50% 酢酸エチル/ヘキサン)Rf 0.20; 1H-NMR(DMSO-d6) δ8.61(d,J=5.4Hz,1H)、8.20(ブロードs,1H)、8.02(d,J=1.8Hz,1H)、7.81(ブロードs,1H)、7.76〜7.73(m,1H)。
濃アンモニア水(32ml)に溶けているメチル4-クロロ-2-ピリジンカルボキシレート塩酸塩(1.0g,4.81mmol)の撹拌された混合物に、塩化アンモニウム(96.2mg,1.8mmol,0.37当量)を加え、不均一な反応混合物を16時間、室温で撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(500ml)と水(300ml)に注いだ。有機層を水(2×300ml)と飽和塩化ナトリウム溶液(1×300ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空濃縮し、4-クロロ-2-ピリジンカルボキシアミドをベージュの固体(604.3mg,80.3%)として得た:TLC(50% 酢酸エチル/ヘキサン)Rf 0.20; 1H-NMR(DMSO-d6) δ8.61(d,J=5.4Hz,1H)、8.20(ブロードs,1H)、8.02(d,J=1.8Hz,1H)、7.81(ブロードs,1H)、7.76〜7.73(m,1H)。
ステップ2:4-(4-アミノフェノキシ)-2-ピリジンカルボキシアミドの調製
無水DMF(7.7ml)中の4-アミノフェノール(418mg,3.83mmol)に、カリウムtert-ブトキシド(447mg,3.98mmol,1.04当量)を一度に加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで無水DMF(4ml)中の4-クロロ-2-ピリジンカルボキシアミド(600mg,3.83mmol,1.0当量)の溶液を加えた。反応混合物を80℃で3日間撹拌し、酢酸エチルと飽和食塩溶液の混合物に注いだ。有機層を飽和NH4Cl溶液、次に飽和NaCl溶液で順次洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、MPLCクロマトグラフィ(登録商標Biotage;グラジエント:100%酢酸エチル〜10%MeOH/50%酢酸エチル/40%ヘキサン)を用いて精製し、4-クロロ-5-トリフルオロメチルアニリンを茶色の固体(510mg,58%)として得た。1H-NMR(DMSO-d6)δ8.43(d,J=5.7Hz,1H)、8.07(ブロードs,1H)、7.66(ブロードs,1H)、7.31(d,J=2.7Hz,1H)、7.07(dd,J=5.7Hz,2.7Hz,1H)、6.85(d,J=9.0Hz,2H)、6.62(d,J=8.7Hz,2H)、5.17(ブロードs,2H); HPLCEI-MS m/z 230 (M+H)+。
ステップ3:N-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{4-[2-カルバモイル-(4-ピリジルオキシ)]フェニル}尿素の調製
無水ジクロロエタン(5.5ml)中の4-クロロ-5-トリフルオロメチルアニリン(451mg,2.31mmol,1.1当量)及び1,1'-カルボニル ジイミダゾール(419mg,2.54mmol,1.2当量)の混合物を、65℃のアルゴン下において16時間撹拌した。いったん室温に冷やし、無水THF(4.0ml)中に溶解した4-(4-アミノフェノキシ)-2-ピリジンカルボキシアミド(480mg,2.09mmol)の溶液を加え、反応混合物を60℃で4時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルに注ぎ、有機層を水(2×)及び飽和食塩溶液(1×)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空下で蒸散させた。MPLCクロマトグラフィ(登録商標Biotage;グラジエント:100%酢酸エチル〜2%MeOH/酢酸エチル)を用いて精製し、N-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)]-N'-{4-[2-カルバモイル-(4-ピリジルオキシ)]フェニル}尿素を白色の固体(770mg,82%)として得た:TLC(酢酸エチル)Rf0.11,100%酢酸エチル1H-NMR(DMSO-d6)δ9.21(s,1H)、8.99(s,1H)、8.50(d,J=5.6Hz,1H)、8.11(s,1H)、8.10(s,1H)、7.69(ブロードs,1H)、7.64(dd,J=8.2Hz,2.1Hz,1H)、7.61(s,1H)、7.59(d,J=8.8Hz,2H)、7.39(d,J=2.5Hz,1H)、7.15(d,J=8.9Hz,2H)、7.14(m,1H);MS LC-MS(MH+=451)。化学分析。C20H14ClF3N4O3の計算値:C 53.29%、H 3.13%、N 12.43%。分析値:C 53.33%,H 3.21%,N 12.60%。
N-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{4-[2-カルバモイル-(4-ピリジルオキシ)]フェニル}尿素を調製する他の方法は、バンクストン等、「量産可能なBAYの合成43-9006:癌の治療に効き目の強いRafキナーゼ阻害剤,Org. Proc. Res. Dev.,2002,6(6),777-781」、WO 00/42012及びWO 00/41698に記載されている。
多形体IIとなったソラフェニブの調製の例は以下の通りである。
上記のように調製した、4-{4-[({[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニル)アミノ]フェノキシ}-N-メチルピリジン-2-カルボキシアミド903gを最初にエタノール2700mlに投入した。エタノール1340gに溶かしたp-トルエンスルホン酸水和物451.7gを、室温で一滴ずつ加えた。懸濁液を室温で1時間撹拌し、吸引濾過し、残渣をエタノール830mlで3回洗浄した。空気を供給しながら、減圧下50℃で乾燥した。多形体IIとなった目的化合物1129.6gを得た。
多形体Iとなったソラフェニブの調製例は以下の通りである。
「ソラフェニブ」、多形体IIとなった[4-{4-[({[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニル)アミノ]-フェノキシ}-N-メチルピリジン-2-カルボキシアミドのトシレート塩]5mgを、一分間に20℃の昇温速度で200℃まで加熱し、次いで、一分間に2℃の冷却速度で室温まで冷却した。サンプルを、示差走査熱量計(DSC)を用いて熱分析したところ、多形体Iとなった目的化合物と対応した。
具体的な投与レベルと投与頻度は、対象の、活性薬剤の活性、その代謝の安定性と作用期間、***率、投与方法や回数、年齢、体重、健康状態、性別、食習慣、基礎となる血液学的生物学的パラメーター(例えば、白血球、顆粒球、血小板、ヘモグロビン、クレアチニン、ビリルビン、アルブミン等)等、病気に関する、重症度、強度、癌のステージ、癌の原発部位、癌による損傷のサイズ、転移の有無又は範囲、手術の状況、病気の進行(例えば、悪性)等を含む、様々な因子によって変わってもよい。
本発明の化合物は、経口、非経口、経腸、腹腔内、局所性、経皮的(例えば、あらゆる標準的な貼付薬を用いて)、点眼、点鼻、局所的なもの、並びに、エアゾール、スプレー、吸入、皮下、静脈内、筋肉内、口腔内、舌下、直腸内、膣内、動脈内、くも膜下腔及び腫瘍内等の非経口等の、如何なる効果的なルートによる如何なる形式で投与することもできる。ソラフェニブは、手術の前でも後でも直接腫瘍部位に投与することができる。ソラフェニブは、単独で、又はあらゆる活性又は不活性の成分と組み合わせて投与することができる。
本発明の薬剤組成物を用いて経口で投与することができるソラフェニブは、例として、体重1Kg当たり約0.01mgから50mg;体重1Kg当たり約1mgから40mg;体重1Kg当たり約5mgから30mg;体重1Kg当たり約10mgから25mg;体重1Kg当たり約10mg;体重1Kg当たり約20mg;体重1Kg当たり約25mg;体重1Kg当たり約30mg;等、通常、体重に基づき範囲を定める。
本発明に従って、あらゆる適切な投与間隔が採用できる。例えば、1日に1回、2回(BID)、3回、4回等、化合物が投与される。例えば、約100mg、200mg、400mg、500mg、600mg、又は800mgが、毎日1回、2回又は3回投与される。
ソラフェニブは、適切な時期にいつでも投与される。例えば、他の化学療法薬剤のように定期的に投与される;外科手術の前;放射線、高周波切除及びエネルギー治療の前後;術後;術前等にボーラス投与される。
ソラフェニブは、他の適切な添加剤又は薬学的に許容されたキャリヤーと、更に組み合わせてもよい。このような添加剤には、レミントン:薬学の科学と実践(ゲンナロ アンド ゲンナロ出版、20世紀版、リピンコット ウイリアムス アンド ウイルキンス、2000);産業用薬学の学説と実践(ラクマン出版、第3版、リピンコット ウイリアムス アンドウイルキンス、1986);薬学テクノロジーの百科事典(スワルブリック アンド ボイラン 出版、第2版、マーセル・デッカー、2002)で述べられているもののように、通常使用されていた如何なるものも含まれる。
化合物は、適切な如何なる形態を採ることもでき、限定されることはない。経口投与に適切な形態としては、錠剤、トローチ、キャンディー、水性又は油性懸濁液、分散性のパウダー又は顆粒、乳剤、ハードカプセル又はソフトカプセル、液剤、シロップ及びエリキシル剤等が挙げられる。経口投与に対する組成物は、薬剤組成物の製造に対する周知のいかなる方法によっても調剤することができる。
化合物は、活性薬剤と混合して、治療目的のために対象に安全に投与することができることを示す他の成分、例えば「薬学的に許容されるキャリヤー」又は「賦形剤」等と共に調剤することができる。これらは、酸化防止剤、防腐剤、染料、タブレットコーティング組成物、可塑剤、不活性キャリヤー、賦形剤、ポリマー、コーティング剤、浸透性バリアー、溶解を遅延又は抑制するデバイスや薬剤等を含むが、これらに限定されるわけではない。
経口投与を対象とした組成物は、薬剤組成物の製造に対する周知のいかなる方法によっても調剤することができる。このような組成物は、口当たりの良い調剤を提供するために、希釈剤、甘味剤、香料添加剤、着色剤、保存料からなる群から選択される1以上の薬剤を含有してもよい。
薬学的に許容される非毒性の賦形剤は、錠剤の製造に適している。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、リン酸ナトリウム等の不活性の希釈剤;コーンスターチ又はアルギン酸等の造粒剤及び崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルク等の結合剤であっても良い。
経口投与の剤形は、活性成分が、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリン等の不活性の固形希釈剤と混合されるハードゼラチンカプセルであっても、活性成分が、水、又は、ピーナッツオイル、液体パラフィン若しくはオリーブオイル等の油性溶剤と混合されるソフトゼラチンカプセルであってもよい。
水性懸濁液の製造に適した賦形剤と共に、活性剤を含有する水性懸濁液を用いることもできる。このような賦形剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピル−メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム及びアカシアゴム等の懸濁化剤である;分散剤又は湿潤剤は、例えばレシチン等の天然のリン脂質、ステアリン酸ポリオキシエチレン等の脂肪酸を持つアルキレンオキシドの縮合生成物、ヘプタデカエチレンオキシセタノール等の長鎖脂肪族アルコールを持つエチレンオキシドの縮合生成物、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート等の脂肪酸から誘導される部分エステルを持つエチレンオキシドとヘキシトールの縮合生成物、又は、ポリエチレンソルビタンモノオレエート等の脂肪酸から誘導される部分エステルを持つエチレンオキシドとヘキシトール無水物の縮合生成物であってもよい。また水性懸濁液は、エチル、又はn-プロピル p-ヒドロキシベンゾエート、1以上の着色剤、1以上の香料添加剤、及び、サッカロースやサッカリン等の1以上の甘味料を含有してもよい。
水を加えることによって水性懸濁液を調剤するに適した分散可能な粉末や顆粒は、分散剤、湿潤剤、懸濁剤及び1以上の防腐剤と混合した活性剤を提供する。適切な分散剤、湿潤剤及び懸濁剤は、既に前記されている。甘味剤、香料添加剤、着色剤等の賦形剤を更に添加してもよい。
化合物はまた、活性成分をラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油又はピーナッツオイル等の植物性油脂で、或は、液体パラフィン等の鉱物油で懸濁することによって調剤される油性懸濁液等の非水性液剤の剤型であってもよい。油性懸濁液は、蜜蝋、固形パラフィン又はセチルアルコール等の増粘剤を含有してもよい。上記した甘味剤、香料添加剤を、口当たりの良い経口剤を提供するために加えてもよい。これらの組成物は、アスコルビン酸等の酸化防止剤を加えて保存してもよい。
また、本発明の薬剤組成物は、水中油型乳剤の形であっても良い。油相は、オリーブ油又はラッカセイ油等の植物性油脂、液体パラフィン等の鉱物油、又は、これらの混合物等であっても良い。適切な乳化剤は、アカシアゴム、トラガカントゴム等の天然ゴム、大豆、レシチン等の天然リン脂質、脂肪酸、ソルビタンモノオレエート等のヘキシトール無水物から誘導されるエステル又は部分エステル、及び、該部分エステルと、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のエチレンオキシドとの縮合生成物であってもよい。また乳剤は、甘味剤及び香料添加剤を含有しても良い。
シロップやエリキシル剤は、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール又は蔗糖等の甘味剤を用いて調剤してもよい。このような調剤は、粘滑剤、防腐剤、香料添加剤、着色剤を含有してもよい。
また化合物は、直腸内又は膣内に薬剤を投与するために、座薬の形で投与してもよい。これらの組成物は、薬剤を、刺激のない適切な賦形剤と混合することによって調剤することができる。この賦形剤は、常温では固形、直腸内温度や膣内温度では液体であるので、直腸内や膣内で溶けて薬剤を放出することができる。このような物質としては、カカオバターやポリエチレングリコール等がある。
本発明の化合物は、当業者に周知の方法を用いて経皮的に投与してもよい(参照、例:チェン;「経皮制御される浸透性投薬」;マルセル・デッカー社;1987. リップ WO94/04157)。例えば、浸透を高める薬剤を適宜含有する適切な揮発性溶剤中の化学式Iの化合物の溶液又は懸濁液は、マトリクス剤、殺菌剤等の当業者に周知の添加剤を組み合わせてもよい。殺菌後、結果として得られた混合物を、公知の手順に従って剤型に調剤する。更に、乳化剤と水を用いて治療するにあたり、化学式Iの化合物の溶液又は懸濁液を、ローション又は軟膏に調剤してもよい。
経皮薬物送達システムに適切な溶剤は当業者に知られており、エタノール又はイソプロピルアルコール等の低級アルコール、アセトン等の低級ケトン、酢酸エチル等の低級カルボン酸エステル、テトラヒドロフラン等の極性エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン又はベンゼン等の低級炭化水素、或はジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロトリフルオロエタン、又はトリクロロフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素が例示される。また適切な溶剤は、低級アルコール、低級ケトン、低級カルボン酸エステル、極性エーテル、低級炭化水素、ハロゲン化炭化水素から選択された1以上の物質の混合物を含む。
経皮薬物送達システムのために浸透を高める適切な物質は当業者に知られており、例えば、エタノール、プロピレングリコール又はベンジルアルコール等のモノヒドロキシ又はポリヒドロキシアルコール類;ラウリルアルコール又はセチルアルコール等の飽和又は不飽和C8-C18脂肪アルコール類;ステアリン酸等の飽和又は不飽和C8-C18脂肪酸類;酢酸、カプロン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸の、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、モノグリセリンエステル等の炭素数24までの飽和又は不飽和脂肪エステル類;又は、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル、マレイン酸ジイソプロピル、フマル酸ジイソプロピル等の全体で炭素24までの飽和又は不飽和ジカルボン酸のジエステル類等が例として挙げられる。更に、浸透を高める物質の例としては、レシチン、ケファリン等のホスファチジル誘導体類;テルペン、アミド、ケトン、尿素及びそれらの誘導体類;及び、ジメチルイソソルビド、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類が挙げられる。浸透を高める適切な調剤としては、モノヒドロキシ又はポリヒドロキシアルコール類;飽和又は不飽和C8-C18脂肪アルコール類;飽和又は不飽和C8-C18脂肪酸類;炭素24までの飽和又は不飽和脂肪エステル類;全体で炭素数24までの飽和又は不飽和ジカルボン酸のジエステル類;ホスファチジル誘導体類;テルペン、アミド、ケトン、尿素及びその誘導体類;及び、エーテル類から選択された1以上の物質の混合物もまた挙げられる。
経皮薬物送達システムのための適切な結合剤は当業者に知られており、ポリアクリレート、シリコーン、ポリウレタン、ブロック重合体、スチレンブタジエン共重合体、並びに、天然及び合成のゴムが挙げられる。セルロースエーテル、誘導化ポリエチレン、ケイ酸塩もまた、基質成分として用いても良い。粘性樹脂又は粘性オイル等の更なる添加剤を、基質の粘性を増すために加えても良い。
前駆物質からなる組成物も、放出成分を制御するために調剤することができる。ここでは、体循環への所望のデリバリー速度を達成するために、活性成分の放出が規制され又は調節される。制御された放出の形態としては、脈動させる、遅らせる、延ばす、速度を落とす、定常にする、即時、迅速、高速等が挙げられる。前記放出形態は、延長及び即時等の1以上の放出製剤から構成されてもよい。延長デリバリーシステムは、24時間ごとに1回、12時間ごとに1回、8時間ごとに1回、6時間ごとに1回等の投与間隔を達成するように用いることができる。投薬形態/デリバリーシステムは、延長放出に適した錠剤又はカプセルであってもよいが、持続放出の液体又は懸濁液も用いることができる。ソラフェニブの最高血漿レベルの放出を維持する放出制御の調剤はなされ得る。ソラフェニブの放出、及び/又は、ソラフェニブの血漿レベルのピークを維持する、制御された医薬放出製剤を製造することができる。
本発明の好ましい固形経口薬剤組成物においては、ソラフェニブの少なくとも80%が安定な多形体I型で存在し、最も好ましくは微粉形態で存在する。
微粉化は、標準的な製粉方法、好ましくは当業者に知られたエアチャット製粉方法によって行うことができる。微粉化形態では、平均粒子サイズが0.5〜10μmであり、好ましくは1〜6μm、更に好ましくは1〜3μmである。前記粒子サイズとは、周知のレーザー回折によって測定された粒子サイズ分布の平均である(測定装置:ヘロス、シンパテック)。
好ましい薬剤組成物は、ソラフェニブ、即ち化学式(I)の化合物又は化学式Iの化合物の薬学的に許容される他の塩、組成物の少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも45重量%、より好ましくは少なくとも50重量%、さらにより好ましくは少なくとも55重量%を含有する。ある状況においては、組成物の少なくとも62重量%、少なくとも69重量%、又は、少なくとも75重量%の量が用いられる。これらの調剤方法は、2005年3月7日に提出された仮特許出願60/658,827において公開され、ここに言及され組み込まれている。
さらに説明することなく、当業者は前述の説明を用いて、本発明を最大限に利用することができる。従って、以下の好ましい実施例は単に本発明の例証であり、本発明を制限するものではない。前記されたすべての出願、特許、公報及び図による全開示は、従って、そっくり参照文献としてここに組み込まれる。
c-KIT過剰発現Ba/F3細胞株の作製
アミノ酸残基557-558を欠失させる、エクソン11における欠失を伴う全長ヒトc-KITをエンコードしているcDNAを、哺乳類発現ベクターpClneo(プロメガ社)に連結した。KITエクソン11欠失変異体のグリーベック耐性変異株を、従来の方法を使用して作製した。全ての変異株をDNAシークエンシングによって確認した。
c-KITエクソン11変異体をエンコードしている過剰発現ベクター、又は、そのグリーベック耐性変異株を、最適化されたプロトコールを用いて、Amaxa Biosystemsにより開発されたエレクトロポレーションによって、Ba/F3細胞にトランスフェクトした。培地からIL-3を除去することによって、トランスフェクトされた細胞に選択圧を加えた。IL非依存性の群に次いで、さらにG418 1mg/mL存在下で細胞を成長させることによっても、選択圧を加えた。c-KITに対して特異的な抗体を用いたウエスタンブロットにより、結果として得られたBa/F3細胞の安定したプールが、c-KITを発現することが分かった。さらに、安定したプールは、ゲノムDNAをシークエンシングにより特徴づけられ、トランスフェクトされたc-KIT cDNAの存在を確認した。
アミノ酸残基557-558を欠失させる、エクソン11における欠失を伴う全長ヒトc-KITをエンコードしているcDNAを、哺乳類発現ベクターpClneo(プロメガ社)に連結した。KITエクソン11欠失変異体のグリーベック耐性変異株を、従来の方法を使用して作製した。全ての変異株をDNAシークエンシングによって確認した。
c-KITエクソン11変異体をエンコードしている過剰発現ベクター、又は、そのグリーベック耐性変異株を、最適化されたプロトコールを用いて、Amaxa Biosystemsにより開発されたエレクトロポレーションによって、Ba/F3細胞にトランスフェクトした。培地からIL-3を除去することによって、トランスフェクトされた細胞に選択圧を加えた。IL非依存性の群に次いで、さらにG418 1mg/mL存在下で細胞を成長させることによっても、選択圧を加えた。c-KITに対して特異的な抗体を用いたウエスタンブロットにより、結果として得られたBa/F3細胞の安定したプールが、c-KITを発現することが分かった。さらに、安定したプールは、ゲノムDNAをシークエンシングにより特徴づけられ、トランスフェクトされたc-KIT cDNAの存在を確認した。
細胞増殖アッセイ
このアッセイは、細胞増殖/生存能に関するマーカーとして、細胞のATPを利用する。96穴ディッシュ(Costar社 3603)の、G418 1mg/mLを含む10%FBS含有RPMI培地中に、各ウェル10,000細胞のBa/F3細胞を蒔いた。8ポイント用量反応のために、同じ組成の培地で連続的に10倍に希釈し、最終濃度を0.6〜10,000nMとした試験化合物を細胞に加えた。次いで、プレートを、5%CO2のインキュベーター内で、37℃で3日間インキュベートした。72時間後、100マイクロリットルのlysis/luciferase 試薬(CellTiter-Glo, プロメガ社 G7573)を、各ウェルに加えた。次いで、室温で5分間、細胞を攪拌機上でインキュベートし、Victor 5 (Perkin Elmer社)分光光度計で発光を測定した。アッセイプレート内の処理細胞からの発光シグナルと、未処理細胞からの発光シグナルとを比較することによって成長抑制を測定し、社内ソフトウェアーAnalyze 5を用いて、化合物による細胞増殖抑制のIC50解析を行った。種々のc-KIT過剰発現Ba/F3細胞株において、グリーベック及びネクサバール(ソラフェニブ)ソラフェニブ(BAY 43-9006)に対して得られたIC50値を表2に示す。IC50値は、少なくとも3回の実験から算出された平均値である。
このアッセイは、細胞増殖/生存能に関するマーカーとして、細胞のATPを利用する。96穴ディッシュ(Costar社 3603)の、G418 1mg/mLを含む10%FBS含有RPMI培地中に、各ウェル10,000細胞のBa/F3細胞を蒔いた。8ポイント用量反応のために、同じ組成の培地で連続的に10倍に希釈し、最終濃度を0.6〜10,000nMとした試験化合物を細胞に加えた。次いで、プレートを、5%CO2のインキュベーター内で、37℃で3日間インキュベートした。72時間後、100マイクロリットルのlysis/luciferase 試薬(CellTiter-Glo, プロメガ社 G7573)を、各ウェルに加えた。次いで、室温で5分間、細胞を攪拌機上でインキュベートし、Victor 5 (Perkin Elmer社)分光光度計で発光を測定した。アッセイプレート内の処理細胞からの発光シグナルと、未処理細胞からの発光シグナルとを比較することによって成長抑制を測定し、社内ソフトウェアーAnalyze 5を用いて、化合物による細胞増殖抑制のIC50解析を行った。種々のc-KIT過剰発現Ba/F3細胞株において、グリーベック及びネクサバール(ソラフェニブ)ソラフェニブ(BAY 43-9006)に対して得られたIC50値を表2に示す。IC50値は、少なくとも3回の実験から算出された平均値である。
[表1]
[表2]
Claims (29)
- KITチロシンキナーゼ阻害剤に初めは感受性があり、KITチロシンキナーゼ阻害剤に対して耐性を獲得するに至った癌の治療方法であって、該方法が、すべての多形体、水和物、溶媒和物又はそれらの結合物を含む、下記化学式1のN-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{4-[2-カルバモイル-1-オキソ-(4-ピリジルオキシ)]フェニル}尿素化合物のトシレート塩の効果的な量を対象に投与することからなる、癌の治療方法。
- 前記癌が下記KIT阻害剤のうちの一つに対して獲得耐性を有する、請求項1に記載された方法;
メシル酸イマチニブ、メシル酸イマチニブ誘導体、メシル酸イマチニブ塩;PP1(4?アミノ-5-(4-メチルフェニル)-7-(t-ブチル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン);MLN518(CT53518);PD180970;SU112481;SU5416;SU5414; SU6597;SU6663又はSU6561。 - 前記癌が、悪性胃腸間質性腫瘍(GIST)、良性胃腸間質性腫瘍(GIST)、腸管の間葉系腫瘍、慢性骨髄性白血病(CML)、肥満細胞腫、SCLC、胚細胞腫瘍、乳癌、神経芽細胞腫の1以上である、請求項1に記載された方法。
- 前記癌がメシル酸イマチニブに対して獲得耐性を有する、請求項1に記載された方法。
- 前記癌の該獲得耐性が、原発腫瘍で突然変異したKIT遺伝子における二次突然変異と関係がある、請求項1に記載された方法。
- 前記二次突然変異がキナーゼ触媒ドメイン内である、請求項5に記載された方法。
- 前記突然変異がエクソン13、14、及び/又は17にある、請求項5に記載された方法。
- 前記突然変異が残基654、670、716、816、820、822、及び823で起こる、請求項5に記載された方法。
- 前記突然変異が残基650〜654で起こる、請求項5に記載された方法。
- 前記突然変異が残基670〜674で起こる、請求項5に記載された方法。
- 前記突然変異が残基816〜824で起こる、請求項5に記載された方法。
- 前記二次突然変異が、1以上の、V654A(エクソン13)、T670I(エクソン14)、T670E、D716N、S709F(エクソン14)、D816G、D816E(エクソン17)、D820E、D820Y、D820G、N822K、Y823D(エクソン17)又は欠失、及び、このような部位或は隣接する部位における他のアミノ酸置換である、請求項5に記載された方法。
- 前記二次突然変異が下記の1以上である、請求項5に記載された方法。
i)アミノ酸残基557-558の欠失;
ii)アミノ酸残基551-555の欠失;
iii)アミノ酸残基550-558の欠失;
iv)アミノ酸残基559-560の欠失;
v)アミノ酸残基557-561の欠失;
vi)アミノ酸残基554-558の欠失;
vii)アミノ酸残基552-557の欠失;
viii)V559D、V559A、又はV559Gを含む、残基559における突然変異;
ix)V560D、V560E、又はV560Gを含む、残基560における突然変異;
x)W557S単独、又はアミノ酸552-556の欠失との組み合わせ;
xi)W557Rを含む、アミノ酸残基557における突然変異;及び
xii)L576Pを含む、アミノ酸残基576における突然変異。 - 前記二次突然変異が、残基557-558の欠失、及び、下記突然変異の少なくとも一つである請求項5に記載された方法:V654A、T670I、D820Y、N822K、又はY823D。
- 原発腫瘍におけるKIT遺伝子の一次及び/又は二次突然変異を有する癌の対象に必要な、癌を治療する方法であって、該方法が、すべての多形体、水和物、溶媒和物又はそれらの結合物を含む、以下の化学式1のN-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{4-[2-カルバモイル-1-オキソ-(4-ピリジルオキシ)]フェニル}尿素化合物のトシレート塩の効果的な量を、対象に投与することからなる方法。
- 原発腫瘍における前記KIT遺伝子の一次及び/又は二次突然変異が、癌のKITチロシンキナーゼ阻害剤に対する獲得耐性と関連している、請求項15に記載された方法。
- 前記二次突然変異がキナーゼ触媒ドメイン内で起こる、請求項15に記載された方法。
- 前記突然変異がエクソン13、14、及び/又は17で起こる、請求項15に記載された方法。
- 前記突然変異が、残基654、670、716、816、820、822、及び823で起こる、請求項15に記載された方法。
- 前記突然変異が残基650-654で起こる、請求項15に記載された方法。
- 前記突然変異が残基670-674で起こる、請求項15に記載された方法。
- 前記突然変異が残基816-824で起こる、請求項15に記載された方法。
- 前記二次突然変異が、1以上の、V654A(エクソン13)、T670I(エクソン14)、T670E、D716N、S709F(エクソン14)、D816G、D816E(エクソン17)、D820E、D820Y、D820G、N822K、Y823D(エクソン17)又は欠失、及び、このような部位或は隣接部位における他のアミノ酸置換である、請求項15に記載された方法。
- 前記二次突然変異が、1以上の下記突然変異である、請求項15に記載された方法;
i)アミノ酸残基557-558の欠失;
ii)アミノ酸残基551-555の欠失;
iii)アミノ酸残基550-558の欠失;
iv)アミノ酸残基559-560の欠失;
v)アミノ酸残基557-561の欠失;
vi)アミノ酸残基554-558の欠失;
vii)アミノ酸残基552-557の欠失;
viii)V559D、V559A、又はV559Gを含む、残基559における突然変異;
ix)V560D、V560E、又はV560Gを含む、残基560における突然変異;
x)W557S単独、又はアミノ酸552-556の欠失との組み合わせ;
xi)W557Rを含む、アミノ酸残基557における突然変異;及び
xii)L576Pを含む、アミノ酸残基576における突然変異。 - 前記二次突然変異が残基557-558の欠失及び以下の突然変異の少なくとも一つである、請求項15に記載された方法:V654A、T670I、D820Y、N822K、又はY823D。
- メシル酸イマチニブ、メシル酸イマチニブ誘導体又はメシル酸イマチニブ塩に対する耐性又は獲得耐性に関連する、KIT遺伝子の一次及び/又は二次突然変異を有する癌を治療する方法であって、該方法が、対象に、すべての多形体、水和物、溶媒和物又はそれらの結合物を含む、以下の化学式1で表される、N-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{4-[2-カルバモイル-1-オキソ-(4-ピリジルオキシ)]フェニル}尿素化合物のトシレート塩の効果的な量を投与することからなる方法。
- 患者の癌をメシル酸イマチニブ、メシル酸イマチニブ誘導体、又はメシル酸イマチニブ塩で治療する方法であって、該方法が、該患者に、すべての多形体、水和物、溶媒和物又はそれらの結合物を含む、以下の化学式1で表されるN-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{4-[2-カルバモイル-1-オキソ-(4-ピリジルオキシ)]フェニル}尿素化合物のトシレート塩の効果的な量を、更に投与することからなる方法。
- 治療される癌が以下に示される癌である請求項1又は27に記載された方法;移行期慢性骨髄性白血病;急性赤白血病;急性リンパ芽球性白血病;寛解期急性リンパ芽球性白血病;急性リンパ球性白血病;急性単芽球性白血病;急性単球性白血病;急性骨髄性白血病(Acute Myelogenous Leukemia);急性骨髄性白血病(Acute Myeloid Leukemia);前立腺腺癌;頭部及び頸部の腺様嚢胞癌;進行性胃腸間質性腫瘍;原発性骨髄線維症;異形成;退形成乏突起膠腫;星細胞腫;B細胞成人急性リンパ芽球性白血病;慢性骨髄性白血病の急性転化期;骨転移;脳腫瘍;乳癌;癌;中枢神経系癌;小児急性リンパ性白血病;寛解期小児急性リンパ性白血病;小児中枢神経系胚細胞腫瘍;小児慢性骨髄性白血病;小児軟部組織肉腫;脊索腫;慢性好酸球性白血病(CEL);慢性特発性骨髄線維症;慢性骨髄性白血病(Chronic Myelogenous Leukemia);慢性骨髄性白血病(Chronic Myeloid Leukemia);慢性骨髄単球性白血病;慢性期慢性骨髄性白血病;結腸癌;結腸直腸癌;皮膚線維肉腫;***性皮膚線維肉腫(DFSP);類腱腫;好酸球増加症;流行性カポジ肉腫;本態性血小板血症;ユーイングファミリー腫瘍;拡張期小細胞肺癌;卵管癌;家族性過好酸球増加症;線維肉腫;胃腺癌;胃腸腫瘍;胃腸間質性腫瘍;神経膠芽腫;神経膠腫;神経膠肉腫;グレードI髄膜腫;グレードII髄膜腫;グレードIII髄膜腫;造血性及びリンパ性癌;高悪性度小児大脳星細胞腫;好酸球増加症候群;特発性肺線維症;L1成人急性リンパ芽球性白血病;L2成人急性リンパ芽球性白血病;急性L2リンパ性白血病;慢性骨髄性白血病(Leukemia, Myeloid, Chronic);慢性骨髄性白血病(Leukemia, Myeloid, Chronic Phase);肝機能障害及び新生物;肺疾患;リンパ芽球期慢性骨髄白血病;男性乳癌;悪性線維性組織球腫;肥満細胞症;髄膜血管周囲細胞腫;髄膜腫;髄膜腫;髄膜腫;転移性癌;転移性固形腫瘍;骨髄線維症;慢性骨髄性白血病(Myeloid Leukemia, Chronic);移行期慢性骨髄性白血病(Myeloid Leukemia, Chronic Accelerated-Phase);慢性期慢性骨髄性白血病(Myeloid Leukemia, Chronic, Chronic-Phase);骨髄化生;好酸球増加症を伴う骨髄増殖性疾患(MPD);神経芽細胞腫;非-T、非-B小児急性リンパ性白血病;乏突起膠腫;骨肉腫;卵巣胚細胞腫瘍;卵巣低悪性度腫瘍;卵巣癌;膵癌;骨盤腫瘍;腹腔癌;腹膜腫瘍;フィラデルフィア染色体陽性の慢性骨髄性白血病;フィラデルフィア陽性の急性リンパ芽球性白血病;骨髄性急性転化期のフィラデルフィア陽性の慢性骨髄性白血病;真性赤血球増加症;肺線維症;再発成人脳腫瘍;再発成人軟部組織肉腫;再発乳癌;再発結腸癌;再発食道癌;再発胃癌;再発多形神経膠芽腫(GBM);再発カポジ肉腫;再発黒色腫;再発メルケル細胞癌;再発卵巣上皮癌;再発膵癌;再発前立腺癌;再発直腸癌;再発唾液腺癌;再発小細胞肺癌;ユーイングファミリーの再発腫瘍;再発子宮肉腫;再発慢性骨髄性白血病;間接リウマチ;唾液腺腺様嚢胞癌;肉腫;小細胞肺癌;ステージII黒色腫;ステージIIメルケル細胞癌;ステージIII成人軟部組織肉腫;ステージIII食道癌;ステージIIIメルケル細胞癌;ステージIII卵巣上皮癌;ステージIII膵癌;ステージIII唾液腺癌;ステージIIIB乳癌;ステージIIIC乳癌;ステージIV成人軟部組織肉腫;ステージIV乳癌;ステージIV結腸癌;ステージIV食道癌;ステージIV胃癌;ステージIV黒色腫;ステージIV卵巣上皮癌;ステージIV前立腺癌;ステージIV直腸癌;ステージIV唾液腺癌;ステージIVA膵癌;ステージIVB膵癌;全身性肥満細胞症;T細胞小児急性リンパ芽球性白血病;精巣癌;甲状腺癌;切除不能又は転移性の悪性胃腸間質性腫瘍(GIST);不特定成人固形腫瘍;未治療の小児脳幹神経膠腫;子宮癌肉腫;子宮肉腫。
- 対象に効果的な量のソラフェニブを投与することからなる、イマチニブに対する獲得耐性を有する癌を治療する方法。
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