JP2009506864A - 密閉ストッパー及び該密閉ストッパーを備えるアセンブリ - Google Patents

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Abstract

特に診断目的で子宮を拡張させるため、ゲル等の液体を導入した後に、密閉ストッパーにより子宮頚部を密閉し、液体を常時子宮に供給する必要がないようにすることを提案する。前記密閉ストッパーは、好ましくはゲル注入装置に接続し、かかるゲル注入装置は、簡単な注射器型の構造を備える場合がある。この機構は逆止め弁を備えているため、ゲルは子宮の方向にしか移動できない。確実に前記密閉ストッパーを除去できるように、密閉ストッパーには細ひも等の回収手段を取り付ける。

Description

本発明は、液体用の通路を備えた、子宮頚部に挿入する、子宮頚部を密閉するための密閉ストッパーに関する。
このような密閉ストッパーは、米国特許第5,248,304号により知られている。これは膨張式のバルーンカテーテルからなり、その内部に、流体を導入する管を配置することができる。さまざまな処置において、子宮を一時的に拡張し、ある時間、好ましくは不変の大きさに維持することが必要である。例としては、超音波内視鏡等の診断処置が挙げられる。従来技術では、水様の液体を導入することにより子宮を拡張させる。これは、子宮頚部に配置された注水管によって実施する。かかる注水管には、外部口に隣接する止め具が取り付けられている。この位置において、注水管を経て水を導入している間に、常に前記注水管から水が漏れる。供給する水の量を正確に制御することにより、子宮の拡張を制御することができる。
このような拡張方法は、検査を受けている個人にとって不快であり、処置を行っている医師にとって不便である。拡張が、確実に不変に維持されるように、結局は常に子宮を監視しなくてはならない。特に超音波内視鏡検査では、拡張が不変であることが重要である。なぜなら不変でないと、この方法で得られる画像で、明瞭な診断又は治療ができなくなるからである。
さらにこの方法では、超音波内視鏡検査を行う場所で水を導入することが要求される。これは各々の処置を行うちょうどその時に水を導入するために、婦人科医が同席しなくてはならないことを意味する。これはコストの増加を招くのみならず、大変非効率である。なぜなら婦人科医は、いつも超音波内視鏡検査が実施されるのと同じ場所で仕事をするとは限らないからである。
バルーンカテーテルの使用時、かかるカテーテルと各々の臓器との間の十分な係合(engagement)がいつ生じたかということを判断するのは、処置を行う内科医にとって困難なことである。そのため、内科医は過大な膨張圧力を加えることを選択しがちであるが、これは当事者にとって非常に不快である。
さらに、米国特許第5,248,304号による装置では、前記ストッパーを挿入した後、検査を受ける者を容易に移動できない。
本発明の目的は、子宮の拡張をより簡単な方法で達成することである。
米国特許第5,248,304号
この目的は本発明の、液体用の通路を備えた、子宮頚部に挿入する、子宮頚部を密閉するための密閉ストッパーを用いて達成される。前記密閉ストッパーは、外径(a)が最大10mmの芯(core)と、かかる芯の周囲に配置された可塑性の子宮頚部係合手段とを備え、かかる子宮頚部係合手段は、互いに間隔を置いて配置された突条(rib)を備える。本発明によれば、前記密閉ストッパーは子宮頚部に挿入することができ、内口(internal ostium)と外口(external ostium)との間を密閉できる寸法で用いられる。基本的にこの密閉は完全に漏れがなく、したがって、漏れ出す液体を補うための一定量の液体を準備する必要がない。これは、治療/検査を受ける個人の処置が外来で受けられることを意味し、例えば一時的に子宮を拡張し、その後子宮を拡張していることが望ましいさらなる処置を別の場所で受けられるようにすることを目的とする。この一方の場所に婦人科医が同席する必要はもはやなく、効率面で顕著な向上をもたらす。さらに水の漏れがないので、治療/検査を受ける個人はより快適であり、当該医師はより容易に職務を行うことができると理解される。
この完全な密閉は、芯の縦方向に可塑性の突条を数多く備えることにより達成される。前記可塑性の突条は、芯から半径方向外側に延在し、前記可塑性の突条は、互いに間隔を置いて配置される。より具体的にはこれらの可塑性の突条は、好ましくは円形に設計される。より具体的には前記可塑性の突条の直径は、芯の自由端に向かってより小さくなる。
前記突条の外部形状は、一方では最適な係合を確実に行い、他方で検査を受ける個人の不都合を最低限にするものである。突条と各々の臓器との係合面の例としては、発泡状部分(foam-like part)又は円筒形に設計することが挙げられる。また前記突条は、半径方向に延在しないことも可能である。
しかし特に好適な実施形態によれば、前記突条は、間隔を置いて配置された多数の球状部分として設計され、そこに(中空の)芯が通っている。これらの球状部分の直径は、前記芯の自由端に向かってより小さくなっている場合がある。例としては例えば、4mm、5mm及び6mmの直径を有する3つの連続した球を備える実施形態が挙げられる。本装置が挿入される臓器によっては、様々な有効直径の突条を有する各種の密閉ストッパーを用いることが可能であると理解される。
本発明の有利な実施形態によれば、前記密閉ストッパーの外径は15mm以下である。このようにして、出産未経験者、及び/又は、数回の出産経験者の子宮頚部を確実な方法で密閉することが常に可能である。ところで、予想される子宮頚部の通路(passage)の寸法によっては、治療/検査を受ける個人の不都合を最小限にしながら最適な密閉を確実に行うため、直径の異なる複数の密閉ストッパーを準備することも可能である。
このような突条は、前記密閉ストッパーの一部を形成するように製造してもよい。これらはすべて射出成形による簡単な方法で製造することができ、例えば使い捨て製品として設計してもよい。
本発明のさらなる有利な実施形態によれば、前記密閉ストッパーは、外口に隣接するストップフランジ(stop flange)を備えているか、又は入口(entrance)において楔型(wedged)になっていてもよい。
さらなる有利な実施形態によれば、逆止め弁が備えられ、これにより液体は子宮の方向にしか移動できない。
前記密閉ストッパーは液体注入管に連結されているか、又は連結可能である。第1の場合では、かかる連結は永久的なものであり、これにより前記密閉ストッパーは、液体注入管がついたまま子宮頚部に挿入することができる。しかしまた前記密閉ストッパーは、接続が可能なように設計することもできる。これにより、存在する構成部品を用いることができる。しかし後者の場合は、子宮頚部から前記ストッパーを除去できるよう、特別な回収手段を設けることが必要である。この手段は、細ひもを備える場合がある。
本発明の有利な実施形態によれば、子宮の拡張にはゲルを用い、かかるゲルは必要に応じて造影剤と共に用いる。密閉ストッパー内の液体用通路はしかるべく設計される。
本発明はまた、密閉ストッパーと、液体供給装置と、かかる液体供給装置を前記密閉ストッパーに連結する注入管とを備えるアセンブリ(assembly)に関する。この種の液体供給装置は簡単な注射器型の構造を有し、予めゲルを充填しておく。本アセンブリは、使用する医師に密封状態(滅菌)で供給され、ゲルを導入し治療/検査を行った後は全装置を廃棄することができる。
本発明はまた、液体注入系及びストッパーを用いて子宮に液体を導入することによる、子宮の拡張方法に関する。このストッパーは、子宮頚部を密閉するために子宮頚部内に装着される。
図面に示す典型的な実施形態を参照し、以下に本発明をより詳細に説明する。
図1において参照番号1は、本発明によるアセンブリ全体を示す。前記アセンブリは、密閉ストッパー2と、かかる密閉ストッパーに連結された連結管3と、注射器4とからなる。連結管3は、密閉ストッパー2の厚い部分(thickened part)7の受け口(socket)15に、わずかに固定されて(clamping manner)収容される。この厚い部分7は同時に、止め具としての機能を果たす。筒8は厚い部分7に連結される。液体供給導管(duct)16は、アセンブリ全体に延在する。参照番号14は、逆止め弁を示す。筒8はその自由端の付近に、可塑性の突条10を備える。筒8と突条10とは、挿入される部分を形成し、参照番号9で示す。可塑性の突条10の外径bは、好ましくは15mm未満である。
連結管3は、注射器型構造4に接続することができ、かかる注射器型構造4は、取っ手19に連結したピストン18からなり、かかるピストンは、ゲル20が入ったシリンダー17によって誘導される。
止め具7は、細ひも11に連結している。
図2aは、上記の構造の第1の変形を示す。かかる変形において、参照番号13は連結管を示し、密閉ストッパーの止め具7内の受け口15に固定して連結されている。前記管の外径はaで示しており、10mm未満である。
図2bは別の変形を示す。参照番号31〜33は突条を示す。上記の変形と同様に、突条の直径は、芯30の自由端の方向に向かって小さくなる。この場合は、突条31〜33は、球状に設計されている。この例では、突条31は約6mmの直径を有し、突条32は約5mmの直径を有し、突条33は約4mmの直径を有する。突条が延在する距離の合計は、約3cmである。受け口15の挿入口までの距離bは、約3.5cmである。
突条31〜33は、芯30と一体的に形成することができる。また所望の可塑性を達成するために、別の材料、例えばより柔軟な材料を用いて突条を作製することも可能である。例として、発泡材料の使用が挙げられる。
図3は、治療/検査を受ける個人の子宮頚部に装着した上記のアセンブリ1を示す。注射器4は、この個人の体外に位置している。連結管3は膣を経て、外口まで挿入されている。密閉ストッパー2の止め具7は、外口の入口まで移動するか、又は外口の入口にわずかに押し入れ、突条10によってある程度はめ込む(wedged in to some extent)。前記密閉ストッパー2が容易に抜け出すのを防止する必要があるに過ぎないので、この固定力は比較的小さい。次に、操作用の取っ手19を用いて治療/検査を受ける個人の子宮内にゲル20を、シリンダー17から、連結管3及び逆止め弁14を経て圧出する。この操作が完了したら、必要に応じて拘束手段(detaining means)(これも手動)を導入すると共に、小さな力を加えて密閉ストッパー2から、管3を取り外すことができる。このような状態で管3を膣から除去することができ、治療/検査を受ける個人の体外には、細ひも11のみが出ている。逆止め弁14の存在によりゲルは逆流できず、かかるゲルの導入の結果、子宮の拡張は維持される。この弁は、従来技術により既知の任意の様式に設計することができ、例えば球弁(ball valve)を備えていてよい。前記ゲルは好ましくは、(鎮痛)添加剤を添加できる医学的に許容可能なゲルである。治療/検査が終了したら、本発明による密閉ストッパー2は、細ひも11をつまんで引っ張るという簡単な方法で除去することができる。基本的には、鉗子(pliers)を用いても密閉ストッパー2を除去することができる。
前記アセンブリを、図2による密閉ストッパーと共に用いる場合は、細ひも11は存在せず、連結管13の密閉ストッパー12への連結は永久的である。これは、治療/検査を受ける個人の体外に、細ひもではなく前記連結管が出ることを意味し、かかる連結管は前記ひもと同じように引っ張って除去することができる。
どちらの場合でも、治療/検査を受ける個人は、前記密閉ストッパー及びゲルの導入後、自由に動き回ることができる。このため、例えばこの治療/検査の第一部分を外来で行い、子宮を拡張したまま治療/検査の次の部分を全く別の場所で行うことが可能である。この密閉は、不快な状況が発生しないよう、完全に漏れがないことが保証される。
子宮の持続的かつ安定的な拡張は、各種の処置に重要である。上記に示したように、超音波内視鏡検査はその一例であり、画像の構築が比較的遅い三次元超音波内視鏡検査の場合は特にそうである。その他の検査技術、例えばCTスキャン又はMRI技術(必要に応じて3D)にも利用できる。
ゲルの厚みは、処置に応じて変えることができる。このゲルは好ましくは温度(体温)が高いほど相対的に粘度が高く、温度が低いほど相対的に粘度が低い物質である。使用するゲルの量は、相対的に低い(例えば約10ml)。
本発明によるアセンブリは、好ましくは組み立てられた状態で供給される。これにより液体供給装置の取外しは、密閉ストッパーの設置及び前記液体の導入後のみ行われる。次に患者の検査を別の場所で行い、その後に密閉ストッパーを除去することができる。
好適な実施形態を用いて本発明を上記に説明したが、各種の治療/検査のために子宮を密閉するという発想に基づき、本発明に対する数多くの変更が可能であると理解される。そのような変更も添付の特許請求の範囲に含まれる。
本発明によるアセンブリの第1の実施形態を示す。 本発明による密閉ストッパーの2つの変形の詳細な図を示す。 治療/検査を受ける個人の子宮頚部に導入された、本発明によるアセンブリを示す。

Claims (13)

  1. 液体用の通路(16)が設けられた、子宮頚部(24)に挿入する、子宮頚部を密閉するための密閉ストッパー(2、12)であって、最大10mmの外径(a)を有する芯と、該芯の周囲に配置された可塑性の子宮頚部係合手段(10)とを備え、該子宮頚部係合手段が、互いに間隔を置いて配置された突条(10、31、32、33)を備える密閉ストッパー。
  2. 15mm以下の外径を有する請求項1記載の密閉ストッパー。
  3. 突条が、球状部分を備える請求項1又は2記載の密閉ストッパー。
  4. 液体が子宮の方向にしか移動できないように、逆止め弁(14)を備える請求項1〜3のいずれか記載の密閉ストッパー。
  5. ストップフランジ(7)を備える請求項1〜4のいずれか記載の密閉ストッパー。
  6. 密閉ストッパーに接続された液体注入管(3、13)を備える請求項1〜5のいずれか記載の密閉ストッパー。
  7. ストッパーに連結された回収手段(11、13)を備える請求項1〜6のいずれか記載の密閉ストッパー。
  8. 回収手段が、細ひも(11)を備える請求項7記載の密閉ストッパー。
  9. 液体用の通路(16)が、ゲルの通路用に設計されている、請求項1〜8のいずれか記載の密閉ストッパー。
  10. 請求項1〜9のいずれか記載の密閉ストッパーと、液体供給装置と、該液体供給装置(4)を本密閉ストッパー(2、12)に連結している注入管(3、13)とを備えるアセンブリ(1)。
  11. 液体供給装置が、ピストン/シリンダー(18、17)を有するゲル供給装置を備える請求項10記載のアセンブリ。
  12. ストッパーが、子宮頚部を密閉するように配置されることを特徴とする、液体注入系とストッパーとを用いて液体を導入することによる子宮の拡張方法。
  13. ストッパーの挿入及びその後の液体の導入が一か所で実施され、次に治療/検査のために、治療/検査を受ける個人が、前記導入を行った場所から少し離れた別室に移ることを特徴とする請求項12記載の方法。
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