JP2009504820A - シリコーンヒドロゲル - Google Patents

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Abstract

本発明は、比較的高い酸素透過度及び比較的低い弾性率を有するシリコーンヒドロゲル材料を提供する。比較的低い弾性率は、連鎖移動剤を、結果として生じるシリコーンヒドロゲル材料に低減された弾性率を与えるのに十分な量で重合性流体組成物に添加することにより達成される。さらに、本発明は、本発明のシリコーンヒドロゲル材料を含むシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ、本発明のシリコーンヒドロゲル材料の製造方法、及び本発明のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの製造方法を提供する。

Description

本発明は、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに関する。特に、本発明は、酸素透過度(Dk)を増加又は維持しながらシリコーンヒドロゲルレンズの弾性率を下げる方法、比較的高い酸素透過度及び低い弾性率を有するシリコーンヒドロゲル材料を製造するための配合物、及び本発明の配合物から製造、又は本発明のシリコーンヒドロゲル材料製のコンタクトレンズに関する。
発明の背景
現在、ソフトコンタクトレンズは、多くの異なるタイプの視力不足を矯正するのに広く用いられている。ソフトコンタクトレンズのこのような広い採用は、その比較的低い弾性率のために、部分的である。ハードコンタクトレンズ(たとえば、RGPレンズ)とは異なり、ソフトコンタクトレンズは、十分に長い期間装着することができ、患者に十分な初期(すなわちレンズ挿入直後)の快適さ、患者がそれに慣れるのに必要な適応時間が比較的短い期間であること、及び/又は適切なフィット性を含む利点を与えることができる。しかし、角膜は他の組織のように血液供給から酸素を受け取らないので、そしてソフトコンタクトレンズは眼の形状とぴったりと同じ形を持つため酸素は容易にレンズを回避することができないので、ソフトコンタクトレンズは、酸素をレンズを通って拡散させ角膜に到達させる、すなわち十分な酸素をレンズを通って角膜に透過させ、そして角膜の健康への悪影響を最小限にするために、外面から内面への比較的高い酸素透過率(すなわち、レンズ厚さで割った酸素透過度)を有する必要がある。十分な酸素が角膜に達しないと、角膜の膨潤が起こる。長期間の酸素欠如は、望ましくない角膜中の血管の成長を起こす。シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの酸素透過度及び弾性率は、レンズの快適さ及び角膜の健康で重大な役割を演じる。
高い酸素透過(Dk)を得るために、そして角膜の健康上の利益を与えることができるコンタクトレンズを製造するために、高い酸素透過性のシリコーンヒドロゲル材料が開発されている。しかし、装着の快適さの要求には比較的低い弾性率が必要である。酸素透過度に負の影響を与えずにシリコーンヒドロゲルの弾性率を下げうることが、コンタクトレンズ産業における課題である。たとえば、レンズ配合物中の親水性モノマー濃度の百分率の増加、レンズ配合物中のケイ素含有マクロマー(たとえば、ベタコン(betacon)又はポリジメチルシロキサン(PDMS)マクロマー)の百分率を下げる、ポリマー配合物中に特注の弾性率低下モノマーを用いる(米国特許第5,908,906号)、モノ−及びジ−ビニル官能化されたマクロマーの組み合わせを用いる、あるいはこれらの組合せを含むいくつかの方法が開発された。公知方法のそれぞれは、次の欠点を一つ以上有する。第一に、弾性率の低下は、Dkの低減を伴うことが多い。第二に、特注の弾性率低下モノマー又はモノ−ビニル−官能化されたマクロマーの使用はレンズ製造コストを高めるおそれがある。第三に、それらはシリコーンヒドロゲル材料の物性に望ましくない変化を起こすかもしれない。たとえば、レンズ配合物中のメタクリレートを対応するアクリレートにより置換すると、結果として生じるケイ素ヒドロゲル材料の弾性率ばかりでなくガラス転移及び硬度もまた低下し、したがって結果として生じるヒドロゲル材料の旋盤加工性に悪影響を及ぼすおそれがある。一つ以上の上述の欠点のために、公知方法はコンタクトレンズ製造におけるその実用には限界がある。
高い酸素透過度及び低い弾性率(たとえば、好ましくは1.0MPa未満)を有するシリコーンヒドロゲル材料を得ることが望まれている。したがって、酸素透過度(Dk)を高めかつシリコーンヒドロゲルレンズの弾性率を下げるか又は少なくとも維持する方法、比較的高い酸素透過度及び低い弾性率を有するシリコーンヒドロゲル材料を形成することができる配合物、及び比較的高い酸素透過度及び低い弾性率を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズが必要とされている。
発明の概要
本発明は、一つの局面では、高い酸素透過度及び比較的低い弾性率を有するシリコーンヒドロゲル材料の製造方法を提供する。本発明の方法は、エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマーと、連鎖移動剤とを含む重合性流体組成物を得て;次いで重合性流体組成物を重合してシリコーンヒドロゲル材料を形成することを含み、連鎖移動剤は、シリコーンヒドロゲル材料の酸素透過度を増加又は最小限の低下又は維持しながら、シリコーンヒドロゲル材料に低減された弾性率を与えるのに十分な量で重合性流体組成物中に含まれ、ここでシリコーンヒドロゲル材料は、酸素透過度が少なくとも約40barrerであり、イオノフラックス拡散係数が約1.5×10-6mm2/minより大きく、そして完全に水和した場合の含水率が少なくとも約15重量%である。
本発明は、別の局面では、比較的高い酸素透過度及び比較的低い弾性率を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの製造方法を提供する。本発明の方法は、エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマーと、少なくとも1種の連鎖移動剤とを含む重合性流体組成物を得て;重合性流体組成物をコンタクトレンズ製造用の型に入れ;次いで重合性流体組成物を型中で重合してシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを形成することを含み、連鎖移動剤は、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの酸素透過度を増加又は最小限の低下又は維持しながら、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに低減された弾性率を与えるのに十分な量で重合性流体組成物に含まれ、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、酸素透過度が少なくとも約40barrerであり、イオノフラックス拡散係数が約1.5×10-6mm2/minより大きく、そして完全に水和した場合の含水率が少なくとも15重量%である。
本発明は、別の局面では、(1)(a)エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマー少なくとも1種、及び(b)シリコーンヒドロゲル材料に低減された弾性率を与えるのに十分な量の少なくとも1種の連鎖移動剤を含む、重合性流体組成物の共重合生成物であり;(2)酸素透過度が少なくとも約40barrerであり、イオノフラックス拡散係数が約1.5×10-6mm2/minより大きく、そして完全に水和した場合の含水率が少なくとも約15重量%であるという特徴がある、シリコーンヒドロゲル材料を提供する。
本発明は、さらに別の局面では、(1)コポリマーが、(a)エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマー少なくとも1種、及び(b)コポリマーに低減された弾性率を与えるのに十分な量の少なくとも1種の連鎖移動剤を含む、重合性流体組成物の共重合生成物であり;(2)酸素透過度が少なくとも約40barrerであり;(3)イオノフラックス拡散係数が約1.5×10-6mm2/minより大きく;そして(4)完全に水和した場合の含水率が少なくとも約15重量%である眼用デバイスを提供する。
発明の態様の詳細な説明
ここで、詳細に本発明の態様に言及する。本発明の範囲又は要旨から逸脱することなく、本発明において種々の変更及び改変がなされうることはことは当業者に明らかである。たとえば、一つの態様の一部として説明又は記載されている特徴を、別の態様に用いてさらに別の態様を得ることができる。したがって、本発明はこのような変更及び改変を、添付請求項の範囲及びそれらの均等物内の共通部分として含むものである。本発明の他の目的、特徴及び局面は、次の詳細な説明に開示されているか、又はそれから明らかである。本議論は例示の態様だけの記載であり、本発明のより広い局面を限定するものではないことは当業者によって理解される。
特に定義されない限り、本明細書で用いる全ての技術用語及び科学用語は、この発明が属する技術分野における当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般に、本明細書で用いる命名法及び実験方法は、当技術分野において周知であり、一般的に使用されている。たとえば当技術分野において及び種々の一般的な参考文献で提供された従来の方法が、これらの方法で用いられる。用語が単数で与えられている場合、本発明者らはその用語の複数形も想定している。本明細書で用いる命名法及び後述する実験方法は、当技術分野において周知であり、一般的に使用されているものである。
本明細書で用いる「眼用デバイス」は、コンタクトレンズ(ハード又はソフト)、眼内レンズ、角膜アントレー、眼の上もしくは眼の回り又は眼の付近で用いられる他の眼用デバイス(たとえば、ステント、緑内障シャントなど)を指す。
「コンタクトレンズ」は、装着者の眼の上又は眼内に置くことができる構造物を指す。コンタクトレンズは、使用者の視力を矯正、改善、又は変えることができるが、そうである必要はない。コンタクトレンズは、当技術分野において公知の又は後に開発される任意の適切な材料から作ることができ、ソフトレンズでも、ハードレンズでも、又はハイブリッドレンズでもよい。典型的には、コンタクトレンズは、前面及び反対側の後面及び前面と後面がテーパー状になる円周のエッジを有する。
本明細書で用いる、コンタクトレンズの「フロント面又は前面」は、装着中、眼から離れた方を向くレンズの面を指す。典型的には、実質的に凸状である前面は、レンズのフロント・カーブと呼んでもよい。
本明細書で用いる、コンタクトレンズの「リア面又は後面」は、装着中、眼に面するレンズの表面を指す。典型的には、実質的に凹状であるリア面は、レンズのベース・カーブと呼んでもよい。
本明細書で用いる「眼の環境」は、視力矯正、薬物送達、外傷治療、眼の色の変更、又は他の眼の用途に用いるコンタクトレンズと密接に接触することになる眼の流体(たとえば、涙液)及び眼の組織(たとえば角膜)を指す。
「ヒドロゲル」は、完全に水和した場合、少なくとも10重量%の水を吸収することができるポリマー材料を指す。一般に、ヒドロゲル材料は、少なくとも1種の親水性モノマーを、さらなるモノマー及び/又はマクロマーの存在下又は非存在下で、重合又は共重合することによって得られる。
「シリコーンヒドロゲル」は、少なくとも1種のシリコーン含有ビニルモノマー又は少なくとも1種のシリコーン含有マクロマーを含む重合性組成物の共重合によって得られるヒドロゲルを指す。
本明細書で用いる「親水性」は、脂質とよりも水と容易に会合する材料又はその部分を表す。
重合性組成物もしくは材料を硬化又は重合することに関して、本明細書で用いる「化学線で」は、硬化(たとえば架橋及び/又は重合)を、化学線照射、たとえばUV照射、電離放射線(たとえばγ線又はX線照射)、マイクロ波照射などにより行うことを意味する。熱硬化又は化学線硬化法は、当業者に周知である。
「プレポリマー」は、化学線で又は熱的にあるいは化学的に硬化(たとえば、架橋及び/又は重合)して、分子量が出発ポリマーよりもはるかに大きい架橋及び/又は重合ポリマーを得ることができる出発ポリマーを指す。「架橋性プレポリマー」は、化学線照射すると架橋して出発ポリマーよりも分子量がはるかに大きい架橋ポリマーを得ることができる出発ポリマーを指す。
「モノマー」は、重合することができる低分子量化合物を意味する。低分子量は、通常、700ダルトン未満の平均分子量を意味する。
本明細書で用いる「ビニルモノマー」は、エチレン性不飽和基を有し、かつ化学線で又は熱的に重合することができる低分子量化合物を指す。低分子量は、通常、700ダルトン未満の平均分子量を意味する。
用語「オレフィン性不飽和基」は、本明細書で広義に使用し、少なくとも1個の>C=C<基を含有する任意の基を包含するものである。エチレン性不飽和基の例には、アクリロイル、メタクリロイル、アリル、ビニル、スチレニル、又は他のC=C含有基が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で用いる「親水性ビニルモノマー」は、水溶性であるか、少なくとも10重量%の水を吸収することができるホモポリマーを形成することができるビニルモノマーを指す。
本明細書で用いる「疎水性ビニルモノマー」は、水に不溶性であり、10重量%未満の水しか吸収できないホモポリマーを形成することができるビニルモノマーを指す。
「マクロマー」は、さらに重合/架橋反応を受けることができる官能基を含有する中〜高分子量化合物又はポリマーを指す。典型的には、中及び高分子量は、平均分子量が700ダルトンより高いことを意味する。マクロマーは、エチレン性不飽和基を含有し、かつ化学線で又は熱的に重合することができるのが好ましい。
本明細書で用いるポリマー材料(モノマー又はマクロマー材料を含む)の「分子量」は、他に特記しない限り、又は他に試験条件を示さない限り、数平均分子量を指す。
「ポリマー」は、1種以上のモノマー、マクロマー及び/又はオリゴマーを重合/架橋することによって形成される材料を意味する。
「光開始剤」は、光の使用によりラジカル架橋及び/又は重合反応を開始する化学物質を指す。適切な光開始剤には、ベンゾインメチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイルホスフィンオキシド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、Darocure(登録商標)タイプ、及びIrgacure(登録商標)タイプが挙げられるが、これらに限定されず、Darocure(登録商標)1173、及びIrgacure(登録商標)2959が好ましい。
「熱開始剤」は、熱エネルギーの使用によりラジカル架橋/重合反応を開始する化学物質を指す。適切な熱開始剤の例には、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルペンタンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリル)、過酸化物、たとえば過酸化ベンゾイル、などが含まれるが、これらに限定されない。熱開始剤は、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)が好ましい。
レンズに関する「可視性色付け」は、使用者が、レンズ貯蔵、消毒又は洗浄容器内の透明溶液の中でレンズを容易に見つけることができるようにするための、レンズの染色(又は着色)を意味する。染料及び/又は顔料をレンズの可視性色付けに使用できることは当技術分野において周知である。
「染料」は、溶剤に可溶で、色を付与するために使用する物質を意味する。染料は、典型的には半透明であり、及び光を吸収するが散乱させない。任意の適切な生体適合性の染料を、本発明で使用できる。
「顔料」は、顔料が不溶性である液体に懸濁する粉末物質を意味する。顔料は、蛍光顔料、リン光顔料、真珠光沢顔料、又は従来の顔料とすることができる。任意の適切な顔料を使用できるが、本発明では顔料が耐熱性、無毒、及び水溶液に不溶性であることが好ましい。
本明細書で用いる用語「流体」は、材料が液体のように流れることができることを示す。
本明細書で用いる「表面改質」は、物品が表面処理プロセス(又は表面改質プロセス)で処理されていることを意味し、ここで、蒸気もしくは液体と接触させることによって、及び/又はエネルギー源を適用させることによって、(1)コーティングを物品の表面に適用する、(2)化学種を物品の表面に吸着させる、(3)物品の表面の化学基の化学的性質(たとえば、静電荷)を変化させる、又は(4)物品の表面特性をを他の方法で改質させる。表面処理プロセスの例には、エネルギー(たとえば、プラズマ、静電荷、照射、又は他のエネルギー源)による表面処理、化学的処理、親水性モノマー又はマクロマーの物品表面へのグラフト、及び高分子電解質の1層ずつの(LbL)堆積が含まれるが、これらに限定されない。表面処理プロセスの好ましいクラスは、イオン化ガスを物品の表面に適用するプラズマプロセス、及びLbLコーティングプロセスである。
プラズマガス及び処理条件は、米国特許第4,312,575号及び第4,632,844号並びに米国特許出願第2002/0025389号にさらに十分に記載されている。プラズマガスは、好ましくは、低級アルカンと窒素、酸素又は不活性ガスとの混合物である。
本明細書で用いる「LbLコーティング」は、物品、好ましくは医療用デバイスに共有結合しておらず、かつ物品上にポリイオン材料(もしくは荷電した材料)及び/又は非荷電材料の1層ずつの(「LbL」)堆積によって得られるコーティングを指す。LbLコーティングは、1種以上の層、好ましくは1種以上の二重層から成ることができる。
用語「二重層」は、本明細書では広い意味で使用され、第一のポリイオン材料(又は荷電した材料)の一層、続いて、第一のポリイオン材料(又は荷電した材料)の電荷と反対の電荷を有する第二のポリイオン材料(又は荷電した材料)の一層を、特定の順序ではなく、交互に適用することにより医療用デバイス上に形成されるコーティング構造;あるいは、第一の荷電したポリマー材料の一層及び非荷電ポリマー材料又は第二の荷電したポリマー材料の一層を、特定の順序ではなく、交互に適用することにより医療用デバイス上に形成されるコーティング構造を包含するものである。第一及び第二のコーティング材料(上述した)の層は、二重層中で互いに絡み合っていてもよいと理解するべきである。
眼用デバイス上へのLbLコーティングの形成は、たとえば、米国特許第6,451,871号、並びに米国特許出願公開第2001−0045676(A1)号、第2001−0048975(A1)号、及び第2004−0067365(A1)号に記載されているような多数の方法で行うことができる。一つのコーティングプロセスの態様には、ディップ−コーティング及びディップ−リンス工程が単独で含まれる。別のコーティングプロセスの態様には、スプレー−コーティング及びスプレー−リンス工程が単独で含まれる。しかし、スプレー−及びディップ−コーティング及びリンス工程の種々の組合せを含む多数の代替が、当業者により計画されうる。
本明細書で用いる「抗菌剤」は、その用語が当技術分野において公知であるような、微生物の成長を削減又は排除又は阻害することができる化学物質を指す。
「抗菌金属」は、そのイオンが抗菌効果を有し、生体適合性である金属である。好ましい抗菌金属は、Ag、Au、Pt、Pd、Ir、Sn、Cu、Sb、Bi及びZnを含み、Agが最も好ましい。
「抗菌金属含有ナノ粒子」は、寸法が1マイクロメーター未満であり、その1種以上の酸化状態で存在する少なくとも1種の抗菌金属を含有する粒子を指す。
「抗菌金属ナノ粒子」は、本質的に抗菌金属製であり、寸法が1マイクロメーター未満である粒子を指す。抗菌金属ナノ粒子中の抗菌金属は、その1種以上の酸化状態で存在することができる。たとえば、銀含有ナノ粒子は、その1種以上の酸化状態での銀、たとえばAg0、Ag1+、及びAg2+を含有することができる。
「安定化抗菌金属ナノ粒子」は、その製造中に、安定剤によって安定化された抗菌金属ナノ粒子を指す。安定化抗菌金属ナノ粒子は、正もしくは負のいずれかに荷電していても、又は中性であってもよく、それは、ナノ粒子を製造する溶液に含まれ、結果として生じるナノ粒子を安定化することができる材料(又はいわゆる安定剤)に主に依存する。安定剤は、任意の公知の適切な材料とすることができる。安定剤の例には、正に荷電したポリイオン材料、負に荷電したポリイオン材料、ポリマー、界面活性剤、サリチル酸、アルコールなどが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で用いるレンズの「酸素透過率」は、酸素が特定の眼用レンズを通過する速度である。酸素透過率Dk/tは、従来からbarrer/mmの単位で表され、tは測定する範囲の材料の平均厚さ[単位mm]であり、「barrer/mm」は:
[(cm3酸素)/(cm2)(sec)(mm2Hg)]×10-9
と定義される。
レンズ材料の固有の「酸素透過度」Dkは、レンズの厚さに依存しない。固有の酸素透過度は、酸素が材料を通過する速度である。酸素透過度は、従来からbarrerの単位で表され、「barrer」は、
[(cm3酸素)(mm)/(cm2)(sec)(mm2Hg)]×10-10
と定義される。
これらは当技術分野において通常用いる単位である。したがって、当技術分野での使用と一致させるために、単位「barrer」は、前記定義の意味を有する。たとえば、Dk(「酸素透過度barrer」)が90barrer及び厚さが90ミクロン(0.090mm)のレンズは、100barrer/mmのDk/t(酸素透過率barrer/mm)を有することになる。本発明によれば、材料又はコンタクトレンズについての高い酸素透過度は、厚さ100ミクロンのサンプル(フィルム又はレンズ)を用いて、実施例に記載した電量分析の方法にしたがって測定した見掛けの酸素透過度が少なくとも40barrer以上であるという特徴がある。
レンズを通る「イオン透過率」は、イオノフラックス拡散係数及びイオノトンイオン透過係数の両方に互いに関連する。
イオノフラックス拡散係数Dは、以下のように、フィックの法則(Fick's law)を適用することにより決定される。
D=−n’/(A×dc/dx)
(式中、n’=イオン輸送の速度[mol/min]
A=露出されたレンズの面積[mm2]
D=イオノフラックス拡散係数[mm2/min]
dc=濃度差[mol/L]
dx=レンズの厚さ[mm])
次に、イオノトンイオン透過係数Pは、次の式にしたがって決定される。
ln(1−2C(t)/C(0))=−2APt/Vd
(式中、
C(t)=受容セル中のナトリウムイオンの時間tでの濃度
C(0)=供与セル中のナトリウムイオンの初期濃度
A=膜の面積、すなわち、セルに露出されたレンズ面積
V=セルコンパートメントの容積(3.0ml)
d=露出された範囲でのレンズの平均厚さ
P=透過係数)
イオノフラックス拡散係数Dは、約1.5×10-6mm2/minを超えるのが好ましく、約2.6×10-6mm2/minを超えるのがより好ましく、約6.4×10-6mm2/minを超えるのが最も好ましい。
良好な涙の交換を確保し、最終的に良好な角膜の健康を確保するには、レンズの眼の上の動きが必要であることは公知である。イオン透過率は、眼の上の動きの予報指標の一つであり、イオンの透過性は、水の透過性に正比例すると考えられているからである。
本明細書で用いる用語「重合性組成物中のオキシパーム成分」は、モノマー、オリゴマー、マクロマーなど、及びこれらの混合物であって、類似の又は似ていない重合性の材料と重合して、その結果、比較的高い酸素拡散速度を示すポリマーを形成することができるものを指す。
用語「低減された弾性率」は、少なくとも1種の連鎖移動剤を用いて重合性流体組成物から製造したシリコーンヒドロゲル材料の弾性率は、対照重合性組成物から製造した対照シリコーンヒドロゲル材料の弾性率よりも低く、好ましくは少なくとも約20%、より好ましくは少なくとも約30%、より好ましくは少なくとも約40%低いことを記載するものであり、ここで重合性流体組成物は、連鎖移動剤を、対照の重合性流体組成物に添加することにより製造される。
室温(又は周囲温度)は22±6℃と定義される。
材料に関する用語「旋盤加工性」は、典型的なレンズ旋盤加工装置を用いて、光学的特性を有するコンタクトレンズに機械加工されるその可能性を指す。材料の旋盤加工性の一つの尺度は、その主要ガラス転移温度(Tg)である。室温(すなわち旋盤加工温度)未満の一つのTgを有する単相ポリマー材料は、室温旋盤加工には柔らかすぎると考えられるのに対して、室温(すなわち、旋盤加工温度)より高い、好ましくは室温より少なくとも3°高いTgを有するものは、室温での旋盤加工に対して十分な硬度を有する。微視的に多相なポリマー材料は、一つの主要(明らかに一つ)Tg又は二つ以上のTgを示しうる。微視的な多相ポリマー材料が、材料の支配的な相に関連するTg(主要ガラス転移温度)が室温以上である限り、それは室温でコンタクトレンズに旋盤加工することができる。「支配的な相」は、本明細書で、材料の全体的な(バルク又は作業)硬度を決定する多相材料中の相と定義される。
用語「ロッド」は、管中でレンズ形成材料から注型したシリンダーであって、シリンダーの長さは、約1cm以上であるものを指す。
用語「ボタン」は、型内でレンズ形成材料から注型した短いシリンダー(長さ約1cm以下)を指す。本発明によれば、ボタンの対向面の両方は、平らでもカーブしていてもよい。たとえば、ボタンの二つの対向面の一方は凹状の曲面(たとえば半球形)であるのに対して、もう一方の面は凸状の曲面(たとえば半球形)であってもよい。
用語「ボンネット」は、型内でレンズ形成材料から注型したポリマーのボタンを指し、、ボンネットの向かい合う二面の少なくとも一面が、コンタクトレンズの前面及び後面の一方に相当する光学的に仕上げられた面を有する。面又は面のゾーンに関して、用語「光学的に仕上げられた」は、表面又はゾーンを、たとえば研磨又は旋盤のようなさらなる加工を受ける必要がない、コンタクトレンズの表面又はコンタクトレンズの表面のゾーンを指す。レンズを擬似ボンネットから機械加工することもできる。擬似ボンネットは、コンタクトレンズを得るために、材料の両面を旋盤加工する必要のあるパーツである。このタイプのパーツは、材料の損失を最小限にしながら、レンズのフロント面及び背面の設計における柔軟性を可能にする。
本発明は、広義には、酸素透過度を増加又は最小限の低減しながらシリコーンヒドロゲル材料又はシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの弾性率を低減するための方法、及び本発明の方法にしたがって製造されたシリコーンヒドロゲル材料又はコンタクトレンズに関する。本発明は、一部は、重合性組成物(配合物)中に比較的少ない量(たとえば、約1%未満)で使用できる、簡単な、費用のかからない試薬、たとえば、連鎖移動剤が、結果として生じるシリコーンヒドロゲル材料又はコンタクトレンズに、酸素透過度を増加するか又は最小限の影響を与えながら、低減された弾性率を付与することができるという発見に基づいている。連鎖移動剤は、架橋密度を下げることによって弾性率を下げると考えられる。Dkを高める1種以上のシロキサン含有マクロマーに依存する配合物に対して、Dkを損なわずに架橋密度を著しく変えることは難しく、それはシロキサン含有マクロマーが、Dkを高める材料としてかつ架橋剤として働きうるからである。連鎖移動剤、たとえば、2−メルカプトエタノールの使用が、この問題を解決する。本発明は、また、一部は、コンタクトレンズを製造するためのレンズ配合物へ連鎖移動剤を組み込んでも、他のレンズ特性、たとえば、屈折率、イオン又は水透過性、含水率、室温旋盤加工性などへの不利な影響は無視しうるという発見に基づいている。本発明の方法を用いて、コスト効率が高く有効な方法で、高い酸素透過度及び低い弾性率のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造することができる。
本発明は、一つの局面では、高い酸素透過度及び比較的低い弾性率を有するシリコーンヒドロゲル材料の製造方法を提供する。本発明の方法は、エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマーと連鎖移動剤とを含む重合性流体組成物を得て;次いで重合性流体組成物を重合してシリコーンヒドロゲル材料を形成することを含み、連鎖移動剤は、シリコーンヒドロゲル材料の酸素透過度を増加又は最小限の低下又は維持しながら、シリコーンヒドロゲル材料に低減された弾性率を与えるのに十分な量で、重合性流体組成物中に含まれ、シリコーンヒドロゲル材料は、酸素透過度が少なくとも約40barrerであり、イオノフラックス拡散係数が約1.5×10-6mm2/minより大きく、そして完全に水和した場合の含水率が少なくとも約15重量%である。
好ましくは、本発明の方法にしたがって製造されたシリコーンヒドロゲル材料は、酸素透過度が少なくとも70barrer及び弾性率約1.5MPa未満であるという特徴がある。
本発明によれば、重合性流体組成物は、60℃未満の温度で、溶液、分散液、無溶剤の液体、又は溶融物とすることができる。
重合性流体組成物が溶液である場合、それは、エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマー少なくとも1種及び他の望ましい成分全てを、当業者に公知の任意の適切な溶剤に溶解することにより製造することができる。適切な溶剤の例は、アルコール、たとえば低級アルカノール、たとえばエタノール又はメタノール、さらにカルボン酸アミド、たとえばジメチルホルムアミド、極性非プロトン性溶剤、たとえばジメチルスルホキシド又はメチルエチルケトン、ケトン、たとえばアセトン又はシクロヘキサノン、炭化水素、たとえばトルエン、エーテル、たとえばTHF、ジメトキシエタン又はジオキサン、及びハロゲン化炭化水素、たとえばトリクロロエタン、並びに適切な溶剤の混合物、たとえば水とアルコールの混合物、たとえば水/エタノール又は水/メタノール混合物である。
あるいはまた、本発明の重合性流体組成物は、望ましい量の1種以上の連鎖移動剤をソフトコンタクトレンズを作るための任意の配合物に加えることにより得ることができる。配合物の例には、lotrafilcon A、lotrafilcon B、etafilcon A、genfilcon A、lenefilcon A、polymacon、acquafilcon A、及びbalafilconの配合物が含まれるが、これらに限定されない。
重合性流体組成物が無溶剤の液体である場合、それは、エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマー少なくとも1種及び他の望ましい成分全てを、ある量の1種以上のブレンド用ビニルモノマーに、溶解することにより製造することができる。溶剤を重合性組成物から除去することによって、得られたシリコーンヒドロゲル材料は、その粘着性及び/又は軟らかさを減らすために溶剤をシリコーンヒドロゲル材料から除去する工程に付す必要がない可能性があり、このようなわけでシリコーンヒドロゲル材料は室温で直接に旋盤加工してコンタクトレンズを製造することができる。さらに、無溶剤の重合性組成物を用いることにより、抽出性化学物質(すなわち、いわゆる抽出物)のレベルが比較的低いシリコーンヒドロゲル材料を得ることができることを見出した。したがって、無溶剤の重合性組成物から製造したシリコーンヒドロゲル材料を用いるコンタクトレンズの製造では、コストのかかる抽出工程が必要ない可能性がある。
本発明によれば、「ブレンド用ビニルモノマー」は、本発明の重合性組成物の親水性及び疎水性成分の両方を溶解する溶剤として、並びに重合してシリコーンヒドロゲル材料を形成する重合性の成分の一つとして機能しうるビニルモノマーを意味する。好ましくは、ブレンド用ビニルモノマーは、重合性組成物中に約5〜約30重量%の量で含まれる。
本発明の重合性組成物の親水性及び疎水性成分の両方を溶解し溶液を形成しうる任意の適切なビニルモノマーを、本発明で使用できる。ブレンド用ビニルモノマーの好ましい例には、芳香族ビニルモノマー、シクロアルキル含有ビニルモノマーが含まれるが、これらに限定されない。それらの好ましいブレンド用モノマーは、それらの好ましいブレンド用モノマーを含有する重合性組成物を硬化することにより製造されるシリコーンヒドロゲル材料の主要ガラス転移温度を上げることができる。
好ましい芳香族ビニルモノマーの例には、スチレン、2,4,6−トリメチルスチレン(TMS)、t−ブチルスチレン(TBS)、2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレン、ベンジルメタクリレート、ジビニルベンゼン、及び2−ビニルナフタレンが含まれる。これらのモノマーのうち、スチレン含有モノマーが好ましい。スチレン含有モノマーは、本明細書で、フェニル基と直接に結合したビニル基を含有するモノマーであって、フェニル基は縮合環以外、たとえば、上述したように1〜3個のC1〜C6アルキル基で置換されていてもよいモノマーと定義される。スチレンそれ自身[H2C=CH−C65]が、特に好ましいスチレン含有モノマーである。
シクロアルキル含有ビニルモノマーは、本明細書で、3個までのC1〜C6アルキル基で置換されていてもよいシクロアルキルを含有するビニルモノマーであると定義される。好ましいシクロアルキル含有ビニルモノマーには、3個までのC1〜C6アルキル基で置換されていてもよい、それぞれシクロペンチル又はシクロヘキシル又はシクロヘプチルを含むアクリレート及びメタクリレートが含まれるが、これらに限定されない。好ましいシクロアルキル含有ビニルモノマーの例には、イソボルニルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレートなどが含まれる。
本発明によれば、1種以上のアクリル酸、C1〜C10アルキルメタクリレート(たとえば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、ネオペンチルメタクリレート、メタクリロニトリル、アクリロニトリル、C1〜C10アルキルアクリレート、N−イソプロピルアクリルアミド、2−ビニルピリジン、及び4−ビニルピリジンを、ブレンド用ビニルモノマーとして用いることができる。それらを芳香族ビニルモノマー又はシクロアルキル含有ビニルモノマーと共に使用することもできる。これらのブレンド用ビニルモノマーそれぞれは、ガラス転移温度が30℃より高いホモポリマーを形成することができる。このようなわけで、これらのブレンド用モノマー1種以上を用いることにより、好ましいブレンド用モノマーを含有する重合性組成物を硬化することにより製造されるシリコーンヒドロゲル材料の主要ガラス転移温度を上げることができる。
本発明によれば、任意の公知の適切なエチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマーを使用してシリコーンヒドロゲル材料を製造することができる。特に好ましいシロキサン含有マクロマーは、米国特許第5,760,100号に記載されているマクロマーA、マクロマーB、マクロマーC、及びマクロマーDよりなる群から選択される。2個以上の重合性の基(ビニル基)を含有するマクロマーも架橋剤として働くことができる。ポリジメチルシロキサン及びポリアルキレンオキシドからなるジ及びトリブロックマクロマーも有用である。このようなマクロマーは、アクリレート、メタクリレート又はビニル基で、モノ又はジ官能化されていてもよい。たとえばメタクリレート末端封止されたポリエチレンオキシド−ブロック−ポリジメチルシロキサン−ブロック−ポリエチレンオキシドを用いて、酸素透過度を高めることができる。
本発明によれば、任意の連鎖移動剤を用いることができる。好ましい連鎖移動剤の例には、メルカプタン(たとえば、2−メルカプト−エタノール)、アルカン−チオール(たとえば、エタンチオール、プロパンチオール、ブタンチオール)、アリールチオール(たとえば、チオフェノール)、ジスルフィド(たとえば、ジ−n−ブチルジスルフィド)、四臭化炭素、四塩化炭素、クロロホルム、アミン(たとえば、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、ジ及びトリ−ブチルアミン)、メタノール、エタノール、プロパノール、並びにイソプロパノール、酢酸、及びアセトンが含まれるが、これらに限定されない。好ましくは、メルカプタンが連鎖移動剤である。
本発明によれば、重合性流体組成物は連鎖移動剤を約0.05〜約5%、好ましくは約0.1〜約3%、より好ましくは約0.2〜約2%、さらに好ましくは約0.25〜約1重量%含む。
本発明によれば、重合性流体組成物はシロキサン含有モノマーも含むことができる。任意の公知の適切なシロキサン含有モノマーを本発明に使用できる。シロキサン含有モノマーの例には、メタクリルオキシアルキルシロキサン、トリストリメチルシリルオキシシリルプロピルメタクリレート(TRIS)、3−メタクリルオキシプロピルペンタメチルジシロキサン及びビス(メタクリルオキシプロピル)−テトラメチルジシロキサンが含まれるが、これらに限定されない。好ましいシロキサン含有モノマーはTRISであり、これは3−メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シランを指し、CAS No.17096−07−0によって表される。用語「TRIS」には、3−メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シランの二量体も含まれる。
本発明によれば、重合性流体組成物は親水性モノマーも含むことができる。可塑剤として働くことのできる親水性モノマーのほぼ全てを本発明の流体組成物に使用できる。適切な親水性モノマーには、ヒドロキシル置換低級アルキル(C1〜C8)アクリレート及びメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、(低級アリル)アクリルアミド及び−メタクリルアミド、エトキシル化アクリレート及びメタクリレート、ヒドロキシル置換(低級アルキル)アクリルアミド及び−メタクリルアミド、ヒドロキシル置換低級アルキルビニルエーテル、ビニルスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸ナトリウム、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、N−ビニルピロール、N−ビニル−2−ピロリドン、2−ビニルオキサゾリン、2−ビニル4,4’−ジアルキルオキサゾリン−5−オン、2−及び4−ビニルピリジン、合計3〜5個の炭素原子を有するビニル性不飽和カルボン酸、アミノ(低級アルキル)−(ここで、用語「アミノ」には、第四級アンモニウムも含まれる)、モノ(低級アルキルアミノ)(低級アルキル)及びジ(低級アルキルアミノ)(低級アルキル)アクリレート及びメタクリレート、アリルアルコールなどがあるが、これらは網羅的なリストではない。
好ましい親水性モノマーの中には、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)、トリメチルアンモニウム2−ヒドロキシプロピルメタクリレートヒドロクロリド、ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、アリルアルコール、ビニルピリジン、グリセロールメタクリレート、N−(1,1ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)、アクリル酸、メタクリル酸、及びN,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)がある。
重合性流体組成物は、疎水性モノマーも含むことができる。重合性流体組成物中に特定の量の疎水性モノマーを配合することにより、結果として生じるポリマーの機械的特性(たとえば弾性率)を改良することができる。適切な疎水性ビニルコモノマーの例は、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、吉草酸ビニル、スチレン、クロロプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、1−ブテン、ブタジエン、メタクリロニトリル、ビニルトルエン、ビニルエチルエーテル、パーフルオロヘキシルエチル−チオ−カルボニル−アミノエチル−メタクリレート、イソボルニルメタクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、ヘキサフルオロ−イソプロピルメタクリレート、ヘキサフルオロブチルメタクリレート、トリス−トリメチルシリルオキシ−シリル−プロピルメタクリレート、3−メタクリルオキシプロピル−ペンタメチル−ジシロキサン及びビス(メタクリルオキシプロピル)−テトラメチル−ジシロキサンを含む。酸素透過度を高め、弾性率を改良するように作用することができるTRISが、特に好ましい疎水性モノマーである。
重合性流体組成物は、さらに、抗菌剤、好ましくは抗菌金属ナノ粒子、より好ましくは銀ナノ粒子を含むことができる。
本発明によれば、重合性流体組成物は、さらに、種々の成分、たとえば架橋剤、開始剤、紫外線吸収剤、反応抑制剤、充填剤、可視性色付け剤(たとえば、染料、顔料、又はこれらの混合物)などを含むことができる。
架橋剤を用いて、構造結着性及び機械的強度を改良することができる。架橋剤の例には、アリル(メタ)アクリレート、低級アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ低級アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、低級アルキレンジ(メタ)アクリレート、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン、ジ−もしくはトリビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、トリアリルフタレート又はジアリルフタレートが含まれるが、これらに限定されない。好ましい架橋剤は、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)である。
使用する架橋剤の量は、全ポリマーに対する重量含量で表され、好ましくは0.05〜5%の範囲、より好ましくは0.1〜2%の範囲である。
重合反応を促進及び/又は重合反応速度を高めるために、たとえば、重合技術において、そのような使用で周知の材料から選択される開始剤を、レンズ形成流体材料中に含むことができる
適切な光開始剤は、ベンゾインメチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイルホスフィンオキシド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及びDarocur及びIrgacur型、好ましくはDarocur1173(登録商標)及びDarocur2959(登録商標)である。ベンゾイルホスフィン開始剤の例には、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニロホスフィンオキシド;ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−N−プロピルフェニルホスフィンオキシド;及びビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−N−ブチルフェニルホスフィンオキシドが含まれる。たとえばマクロマーに組み込むことができるか、特別なモノマーとして用いることができる反応性光開始剤も適切である。反応性光開始剤の例は、欧州特許第632329号に開示されているものである。次に、重合を、化学線、たとえば光、特に適切な波長のUV光によって、誘発することができる。適切ならば、適切な光増感剤を添加し、スペクトル要件は、それにしたがって制御することができる。
適切な熱開始剤の例には、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルペンタンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブタン−ニトリル)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、過酸化物、たとえば過酸化ベンゾイルなどが含まれるが、これらに限定されない。好ましくは、熱開始剤は、2,2’−アゾ−ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(VAZO−52)である。
本発明によれば、重合性流体組成物は、さらに、アクリル酸、C1〜C4アルキルメタクリレート(たとえば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート)、メタクリロニトリル、アクリロニトリル、C1〜C4アルキルアクリレート、N−イソプロピルアクリルアミド、2−ビニルピリジン、及び4−ビニルピリジンよりなる群から選択されるTgを高めるビニルモノマー1種以上を有することができる。芳香族モノマー及び/又はシクロアルキル含有ビニルモノマーを上述のTgを高めるビニルモノマー1種以上で置換できることが理解される。
好適な態様では、眼用デバイス製造に適切な重合性流体組成物は、(a)エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマー約20〜約46重量%、(b)連鎖移動剤約0.1〜約5重量%、(c)シロキサン含有モノマー約5〜30重量%、及び(d)親水性モノマー約10〜35重量%を含む。より好ましくは、シロキサン含有モノマーはTRISである。
別の好適な態様では、本発明の無溶剤の重合性組成物は、エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマー約0〜約46重量%;連鎖移動剤約0.1〜約5重量%、シロキサン含有ビニルモノマー約10〜約30重量%;親水性ビニルモノマー約15〜約50重量%;及びブレンド用ビニルモノマー約5〜約20重量%を含む。
別の好適な態様では、本発明の重合性組成物は、エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマー約0〜約46重量%;連鎖移動剤約0.1〜約5重量%;シロキサン含有ビニルモノマー約10〜約30重量%;親水性ビニルモノマー約15〜約50重量%;及び芳香族ビニルモノマー、シクロアルキルメタクリレート又はシクロアルキルアクリレート約5〜約20重量%を含む。
別の好適な態様では、本発明の無溶剤の重合性組成物は、エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマー約0〜約46重量%;連鎖移動剤約0.1〜約5重量%;シロキサン含有ビニルモノマー約10〜約30重量%;親水性ビニルモノマー約15〜約50重量%;及びブレンド用ビニルモノマー約5〜約20重量%を含む。
別の好適な態様では、重合性流体組成物は、さらに、少なくとも1種の抗菌剤、好ましくは銀ナノ粒子を、結果として生じるシリコーンヒドロゲル材料に、生きている微生物(たとえば、Pseudomonas aeruginosa GSU #3、又はStaphylococcus aureus ATCC #6538)の、少なくとも5倍の減少(≧80%阻害)、好ましくは少なくとも1−logの減少(≧90%阻害)、より好ましくは少なくとも2−logの減少(≧99%阻害)を有する、好ましくは長期抗菌作用(すなわち、体液と直接に接触した後長期間にわたる有効な抗菌作用)を有するという特徴がある抗菌作用を付与するのに十分な量で含む。抗菌作用は、米国特許出願第10/891,407号(2004年7月14日出願)の実施例に記載されている方法にしたがって測定することができる。
本明細書で用いる「長期抗菌作用」は、少なくとも5、好ましくは少なくとも10、より好ましくは少なくとも20、さらに好ましくは少なくとも30連続ソーキング/リンスサイクルの後に、生きている微生物(たとえば、Pseudomonas aeruginosa GSU #3、又はStaphylococcus aureus ATCC #6538)の、少なくとも5倍の減少(≧80%阻害)、好ましくは少なくとも1−logの減少(≧90%阻害)、より好ましくは少なくとも2−logの減少(≧99%阻害)を有するという特徴があり、各サイクルは、米国特許出願第10/891,407号(2004年7月14日出願)の実施例に示されるように、1個のレンズをリン酸緩衝化した生理食塩水(PBS)中での、約24〜約72時間の間、ソーキング/リンスを含む。
本発明の好ましい態様によれば、重合性流体組成物を、酸素又は空気の存在下で硬化(すなわち、重合)する。酸素又は空気の存在下での重合性流体組成物の硬化は、得られるコポリマーの酸素透過度を高めるための有効な手段でもあることを見出した。ビニル重合(硬化)中に酸素が存在すると、得られたコポリマーミクロ構造中に非ランダム性又は増大した「ブロッキネス(blockiness)」のより大きな度合いを招くように、生長するラジカルの選択性を高めることができると考えられる。その結果、これは、ミクロ構造均質性のより大きな度合いを有するコポリマーと比べて、改良された酸素透過度をもたらすことができる。また、酸素はモノマー及び/又は生長するラジカルと結合して、ビニル重合に対して改良された選択性を有する種を形成することができると考えられる。空気及び又は連鎖移動剤の存在下での硬化により生成するコポリマー中の「ブロッキネス」の寸法は、曇りの原因となる程大きくないことを見出した。
本発明の別の好ましい態様によれば、重合性流体組成物中のフリーラジカル開始剤濃度又は硬化温度は、低下する。フリーラジカル開始剤濃度を下げるか硬化温度を下げることによって酸素透過度を高くすることができることが見出されている。
重合(硬化)は、重合性材料に応じて、放射線、たとえばマイクロ波、熱、電子ビーム及び紫外線の適用が含まれる多数の周知方法によって開始することができる。重合開始の好ましい方法は、加熱(すなわち、熱硬化)によるものである。
本発明は、別の局面では、(1)(a)エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマー少なくとも1種と、(b)シリコーンヒドロゲル材料に低減された弾性率を与えるのに十分な量の少なくとも1種の連鎖移動剤とを含む重合性流体組成物の共重合生成物であり;(2)酸素透過度が少なくとも約40barrerであり、イオノフラックス拡散係数が約1.5×10-6mm2/minより大きく、そして完全に水和した場合の含水率が少なくとも約15重量%であるという特徴があるシリコーンヒドロゲル材料を提供する。
上述した任意のシリコーン又はシロキサン含有ビニルモノマー、シロキサン含有重合性マクロマー、連鎖移動剤、親水性ビニルモノマー、ブレンド用ビニルモノマー、Tgを高めるビニルモノマー、芳香族ビニルモノマー、シクロアルキル含有ビニルモノマー、架橋剤、疎水性ビニルモノマー、開始剤、紫外線吸収剤、反応抑制剤、充填剤、可視性色付け剤、抗菌剤、及び重合(硬化)技術を、本発明のこの局面で使用できる。
本発明のシリコーンヒドロゲル材料の酸素透過度は、好ましくは少なくとも約50barrer、より好ましくは少なくとも約65barrer、さらに好ましくは少なくとも約80barrerである。本発明によれば、酸素透過度は、実施例に記載した方法による見掛けの酸素透過度(厚さ約100ミクロンのサンプルを試験する時に直接に測定)である。
本発明のシリコーンヒドロゲル材料の弾性率は、約1.5MPa以下、好ましくは約1.2MPa以下、より好ましくは約1.0以下、さらに好ましくは約0.4〜約1.0MPaである。
本発明のシリコーンヒドロゲル材料のイオノフラックス拡散係数Dは、好ましくは少なくとも約1.5×10-6mm2/min、より好ましくは少なくとも約2.6×10-6mm2/min、さらに好ましくは少なくとも約6.4×10-6mm2/minである。
本発明のシリコーンヒドロゲル材料の完全に水和した場合の含水率は、好ましくは約18〜約55%、より好ましくは約20〜約38重量%である。シリコーンヒドロゲル材料又はレンズの含水率は、米国特許第5,849,811号に開示されているバルク技術(Bulk Technique)にしたがって測定することができる。
本発明のシリコーンヒドロゲル材料は、眼用デバイス、好ましくはコンタクトレンズ、より好ましくはMTO又は特注のコンタクトレンズの製造に用途を見出すことができる
本発明のシリコーンヒドロゲル材料は、さらに、主要ガラス転移温度が約25℃以上、好ましくは約30℃以上、より好ましくは約35℃以上、さらに好ましくは約45℃以上であることができる。
本発明のシリコーンヒドロゲル材料は、さらに、少なくとも1種の抗菌剤、好ましくは銀ナノ粒子を、シリコーンヒドロゲル材料に、生きている微生物(たとえば、Pseudomonas aeruginosa GSU #3、又はStaphylococcus aureus ATCC #6538)の、少なくとも5倍の減少(≧80%阻害)、好ましくは少なくとも1−logの減少(≧90%阻害)、より好ましくは少なくとも2−logの減少(≧99%阻害)を有する、好ましくは長期抗菌作用(すなわち、体液と直接に接触した後長期間にわたる有効な抗菌作用)を有するという特徴がある抗菌作用を付与するのに十分な量で含むことができる。抗菌作用は、米国特許出願第10/891,407号(2004年7月14日出願)の実施例に記載されている方法にしたがって測定することができる。
本発明は、別の局面では、(1)(a)エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマー少なくとも1種と、(b)コポリマーに低減された弾性率を与えるのに十分な量の少なくとも1種の連鎖移動剤とを含む重合性流体組成物の共重合生成物であるコポリマーであり;(2)酸素透過度が少なくとも約40barrerであり;(3)イオノフラックス拡散係数が1.5×10-6mm2/minより大きく;そして(4)完全に水和した場合の含水率が少なくとも約15重量%である眼用デバイスを提供する。
上述の本発明の重合性流体組成物及びシリコーンヒドロゲル材料の製造方法の種々の態様及び好ましい態様は、本発明のこの局面に使用できる。
本発明の眼用デバイスは、好ましくはコンタクトレンズである。
本発明のコンタクトレンズの酸素透過度は、好ましくは少なくとも約50barrer、より好ましくは少なくとも約65barrer、さらに好ましくは少なくとも約80barrerである。本発明によれば、酸素透過度は、実施例に記載した方法による見掛けの酸素透過度(厚さ約100ミクロンのサンプルを試験する時に直接に測定)である。
本発明のコンタクトレンズの弾性率は、約1.5MPa以下、好ましくは約1.2MPa以下、より好ましくは約1.0以下、さらに好ましくは約0.4〜約1.0MPaである。
本発明のコンタクトレンズは、さらに、イオノフラックス拡散係数Dが、好ましくは少なくとも約1.5×10-6mm2/min、より好ましくは少なくとも約2.6×10-6mm2/min、さらに好ましくは少なくとも約6.4×10-6mm2/minである。
本発明のコンタクトレンズは、さらに、完全に水和した場合の含水率が、好ましくは約18〜約55%、より好ましくは約20〜約38重量%である。シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの含水率は、米国特許第5,849,811号に開示されているバルク技術にしたがって測定することができる。
本発明のコンタクトレンズは、さらに、少なくとも1種の抗菌剤、好ましくは銀ナノ粒子を、シリコーンヒドロゲル材料に、生きている微生物(たとえば、Pseudomonas aeruginosa GSU #3、又はStaphylococcus aureus ATCC #6538)の、少なくとも5倍の減少(≧80%阻害)、好ましくは少なくとも1−logの減少(≧90%阻害)、より好ましくは少なくとも2−logの減少(≧99%阻害)を有するという、好ましくは長期抗菌作用(すなわち、体液と直接に接触した後長期間にわたる有効な抗菌作用)を有するという特徴がある抗菌作用を付与するのに十分な量で含む。抗菌作用は、米国特許出願第10/891,407号(2004年7月14日出願)の実施例に記載されている方法にしたがって測定することができる。
本発明の眼用デバイスは、任意の公知の適切な方法;たとえば両面成形法、注型法、旋盤加工、及びこれらの組合せにしたがって製造できる。
本発明の眼用デバイスがコンタクトレンズ、特にMTO又は特注のコンタクトレンズである場合、シリコーンヒドロゲル材料のロッド、好ましくはボタン、より好ましくはボンネットを、室温で直接に旋盤加工して、眼用デバイスとすることができる。任意の公知の適切な旋盤装置を本発明に使用できる。好ましくは、本発明ではコンピューター制御可能な(又は数値制御)旋盤を用いる。より好ましくは、本発明では数値制御45°ピエゾカッターのついた二軸旋盤又はDurazo及びMorganにより米国特許第6,122,999号に開示されている旋盤装置を用いる。好ましい旋盤装置の例には、Precitech, Inc.製の数値制御された旋盤、たとえば、Variformピエゾセラミック高速工具サーボアタッチメントを有するOptoform超精密旋盤(モデル30、40、50及び80)が含まれるが、これらに限定されない。当業者はロッド、ボタン、及びボンネットの製造方法を知っている。たとえば、ロッドは、プラスチック又はガラス又は石英製の管の中で、本発明の重合性組成物を、熱又は化学線で硬化することにより製造することができる。結果として生じるロッドは、"Method for Lathing Silicone Hydrogel Lenses"と題された同時係属中の米国特許出願に記載されているように、場合により後硬化処理に付すことができる。製造に用いる管の直径は製造するコンタクトレンズの直径よりも大きい。ロッドを、旋盤加工の前にさらにボタンに切断することができる。
注型又はスピンキャストポリマーボタン用の型の製造方法は、当業者に知られている。好ましくは、型を使用してそれぞれの面がカーブしている二つの対向面のボタンを注型することができる。たとえば、ボタンの二つの対向面の一方は凹状の曲面(たとえば半球形)であるのに対して、もう一方は凸状の曲面(たとえば半球形)にすることができる。二つの対向する曲面を有する注型ボタンの利点は、シリコーンヒドロゲル材料の切り落としがほとんどなく、したがって無駄がほとんどないことである。ボタンの二つの曲面の曲率は同一でも異なっていてもよい。二つの曲面は球形であるのが好ましい。一つの平らな表面と一つの曲面を有するボタンを製造することもできる。
スピンキャスティングによるボタンの成形加工では、レンズ形成材料を、この材料で濡らされた光学凹面を有する型のキャビティに入れ、次に、望ましくは、入口端の近くに「コンディショニング」ゾーン及び出口端の方に向かう重合反応ゾーンを含む回転重合カラムの入口端に、一度に一つずつ断続して押し込み供給する。型は親水性又は濡れ性を高めるために、当技術分野において周知の方法で前処理した光学面であるという特徴があるのが好ましい。干渉すり合わせ関係を保障する場合は、管及び型の回転速度は、レンズ形成材料の径方向外側へ向かう移動を起こす及び/又は維持し、重合が行われる時、管内で使用される条件が望ましい形状に作られたコンタクレンズを形成する予め決められたレンズ形態に調整される。たとえば、300r.p.m.以下〜600r.p.m.以上の回転速度が好都合に使用できる。操作において使用される正確な回転速度は、当然、当業者に公知である。考慮するべき要因は、使用するレンズ形成材料を含む成分のタイプ及び濃度、選択する操作条件、開始剤のタイプ及び濃度、及び/又は重合を開始するエネルギー源の強度及びタイプ、及び前もって議論した当業者に容易に明らかな要因がある。
当業者は、スピンキャスティングで通常用いられる重合カラム(管)が、化学線照射のカラムの重合ゾーンへの透過を妨げない材料から成形加工されなければならないことを周知している。化学線として長波長U.V.光を使用する場合、ガラス、たとえばパイレックスが、重合カラムに適切な材料であろう。前述した他のタイプの化学線を使用する場合、重合カラムは、種々のタイプの金属、たとえばスチール、ニッケル、青銅、種々の合金などから成形加工することができる。
コンタクトレンズの前面及び後面の一つに対応する光学的に仕上げられた面をそれぞれ有する注型ポリマーボンネット用の型の製造方法は、当業者に知られている。好ましくは、光学的特性を有する成形面を持つ型半を含む型が、ボンネットを製造するために用いられる。型半の成形面が、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの後面及び前面の一つを画定する。レンズの1面(前面又は後面)だけとレンズエッジをボンネットから直接に旋盤加工する必要がある。ボンネットの光学的に仕上げられた面に対向する面は、平坦でもカーブしていてもよく、凸状の半球形の表面が好ましいことが理解される。
上述のスピンキャストはまた、コンタクトレンズの前面に対応する光学的に仕上げられた面を有するボンネットを製造するために使用することができる。
コンタクトレンズ(たとえば、円環状又はトランスレーティング多焦点レンズ)に配向及び/又は並進特性が要求される場合、後面全部及び全てのコンタクトレンズに共通するターゲットの形状と、コンタクトレンズの前面の光学ゾーンの外側とを、ボンネット製造用型内で、重合性組成物を硬化することにより形成することができ、一方ボンネットの旋盤加工は、直接成形しながら、コンタクトレンズの前面の任意の所望の光学ゾーン形状を画定する仕上げカットに変えることができることが有利である。このようなわけで、特注又はオーダーメイドの(MTO)コンタクトレンズの製造に関する時間、コスト及び材料の無駄を最小限にすることができる。特注又はオーダーメイドの(MTO)コンタクトレンズは、どんな患者の処方にも正確に合うように製造することができる。このような方法は、"Method for Lathing Silicone Hydrogel Lenses"と題された同時係属中の米国特許出願に詳細に記載されている。このようなボンネットを製造するための型として、光学的特性を持つ第一の成形面を有する第一の型半と、第二の成形面を有する第二の型半であって、第二の成形面が光学的特性を持つ実質的に環状周囲の成形ゾーンを有し、第一の成形面がコンタクトレンズの後面を画定し、周囲の成形ゾーンがコンタクトレンズの前面上の1種以上の非光学ゾーンを画定する型が挙げられる。このような型から製造したボンネットは、1面がコンタクトレンズの後面に対応する光学的に仕上げられた面であり、もう1面がコンタクトレンズの中央光学ゾーン周囲にある1つ以上の実質的に環状の非光学ゾーンに対応する光学的に仕上げられたゾーンを有する面を有する。ボンネットの光学的に仕上げられた面に対向する側の光学的に仕上げられたゾーンにより囲まれた面の範囲だけが旋盤加工を必要とし、これによりコンタクトレンズが得られる。このようなレンズが2面旋盤加工により製造できることが理解される。
好適な態様では、本発明の眼用デバイスは、表面改質プロセスを用いることにより得られる親水性表面を有する。親水性表面は、眼用デバイスが完全に水和した場合、平均接触角が85°以下である表面を指す。好ましくは、親水性表面は、プラズマコーティング又はLbLコーティングである。
「平均接触角」は、少なくとも3個の個々のサンプル(たとえば、コンタクトレンズ)の測定値を平均することによって得られる、材料の表面上の水の接触角を指す(Sessile Drop法により測定)。コンタクトレンズの平均接触角(Sessile Drop)は、VCA 2500 XE 接触角測定デバイス(AST, Inc., located in Boston, Massachusetts)を用いて測定することができる。この装置は、前進もしくは後退接触角又は静的(静止)接触角を測定することができる。測定は、完全に水和した材料で行うのが好ましい。
接触角は、コンタクトレンズ又は物品(たとえば、コンテナのキャビティ面)の表面の親水性の一般的な尺度である。特に、低い接触角はより高い親水性表面に対応する。
好適な態様では、抗菌眼用デバイスは、そこに分布された少なくとも10ppm、好ましくは少なくとも25ppm、より好ましくは少なくとも40ppm、さらに好ましくは少なくとも60ppmの銀ナノ粒子を含む。
本発明は、さらに別の局面では、比較的高い酸素透過度及び比較的低い弾性率を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの製造方法を提供する。本発明の方法は、エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマーと、少なくとも1種の連鎖移動剤とを含む重合性流体組成物を得て;重合性流体組成物をコンタクトレンズ製造用の型に入れ;次いで重合性流体組成物を型中で重合してシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを形成することを含み、ここで、連鎖移動剤は、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの酸素透過度を増加又は最小限の低下又は維持しながら、低減された弾性率をシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに与えるのに十分な量で、重合性流体組成物中に含まれ、ここで、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの酸素透過度が少なくとも約40barrerであり、イオノフラックス拡散係数が約1.5×10-6mm2/minより大きく、そして完全に水和した場合の含水率が少なくとも15重量%である。
本発明の重合性流体組成物、重合、及びシリコーンヒドロゲル材料の製造方法の上述の種々の態様及び好ましい態様は、本発明のこの局面に使用できる。
コンタクトレンズを注型するための型セクションの形成方法は、一般に、当業者に周知である。本発明の方法は、型を形成するいずれか特定の方法に限定されない。実際、型を形成する任意の方法が本発明で使用できる。しかし、例示のために、コンタクトレンズ型を形成する一つの態様として次の議論が提供される。
一般に、型は、少なくとも二つの型セクション(又は部分)又は型半、すなわち第一及び第二の型半を含む。第一の型半は第一の光学面を画定し、第二の型半は第二の光学面を画定する。第一及び第二の型半は、コンタクトレンズ形成キャビティが第一の光学面と第二の光学面との間に形成されるように、互いを受けるように構成される。第一及び第二の型半は、種々の方法、たとえば射出成形によって形成することができる。これらの半セクションは、コンタクトレンズ形成キャビティをその間に形成するように、後で一緒に合せることができる。その後、コンタクトレンズは、種々の加工法、たとえば紫外線硬化を用いて、コンタクトレンズ形成キャビティの中で形成することができる
型半を形成する適切な方法の例は、米国特許第4,444,711号(Schad);第4,460,534号(Boehmら);第5,843,346号(Morrill);及び第5,894,002号(Bonebergerら)に開示されている。
型を製造するための当技術分野において公知の実質的に全ての材料を、コンタクトレンズ製造用の型を製造するために用いることができる。たとえば、ポリマー材料、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、及びPMMAを用いることができる。UV光が透過する他の材料、たとえば石英ガラスが使用できる。
熱硬化又は光硬化法は、眼用レンズを形成する型中で重合性組成物を硬化するために用いることができる。このような硬化法は当業者に周知である。
前述の開示は、当業者が本発明を実施できるようにする。読者が具体的な態様及びその利点をよりよく理解することができるように、以下の実施例を参照することを提案する。
実施例1
特記しない限り、全ての化学物質は、入手したままで用いた。示差走査熱量測定(DSC)実験を、TA Instruments 2910 DSCを用いて、アルミニウムパン中、窒素雰囲気中で行った。機器はインジウムで較正した。シリコーンヒドロゲル材料のロッドを作るために用いたガラス管は、使用の前にシラン化した。レンズは、イソプロパノール(イソプロピルアルコール)で少なくとも4時間抽出し、米国特許出願第2002/0025389号に記載された手順にしたがって、プラズマ処理に付して、プラズマコーティングを得た。抽出及びプラズマコーティング後のレンズで、又はプラズマコーティングを行わないレンズで酸素透過度及びイオン透過率測定を行った。プラズマコーティングされていないレンズを、引張試験及び含水率測定に用いた。
酸素透過度の測定:レンズの酸素透過度及びレンズ材料の酸素透過率を、米国特許第5,760,100号びWintertonらによる報文(The Cornea: Transactions of the World Congress on the Cornea 111, H. D. Cavanagh Ed., Raven Press: New York 1988, pp 273-280)に記載されている方法と類似の方法により測定した。Dk1000装置(Applied Design and Development Co., Norcross, GAから市販)、又は類似の分析機器を用いて、酸素フラックス(J)を、ウェットセル(すなわち、ガス流を約100%の相対湿度に維持して)中、34℃で測定した。既知の酸素百分率(たとえば、3〜21%)を有する空気流をレンズの片面に約10〜20cm3/minの速度で通し、一方窒素流をレンズの対向する側に約10〜20cm3/minの速度で通した。サンプルを、試験媒体(すなわち、生理食塩水又は蒸留水)中、所定の試験温度で、測定前に少なくとも30分しかし45分を超えない時間平衡させた。オ−バーレイヤーとして用いる任意の試験媒体を、所定の試験温度で、測定前に少なくとも30分しかし45分を超えない時間平衡させた。攪拌モーター速度は1200±50rpmに設定し、ステッピングモーターコントローラで表示された設定400±15に対応させた。系を囲む大気圧Pmeasuredを測定した。試験を受けた範囲のレンズの厚さ(t)は、MitotoyaマイクロメータVL−50又は類似の機器で約10箇所測定し、測定値を平均することにより決定した。窒素流中の酸素濃度(すなわち、レンズを通って拡散する酸素)を、DK1000装置を用いて、測定した。レンズ材料の見掛けの酸素透過度Dkappを、次の式から決定した。
Dkapp=Jt/(Poxygen
(式中、J=酸素フラックス[マイクロリットルO2/cm2−分]
oxygen=(Pmeasured−Pwater蒸気)=(空気流中の%O2)[mmHg]=空気流中の酸素分圧
measured=大気圧(mmHg)
water蒸気=34℃で0mmHg(ドライセル中)(mmHg)
water蒸気=34℃で40mmHg(ウェットセル中)(mmHg)
t=試験を受けた範囲のレンズの平均厚さ(mm)
ここでDkappは、barrer単位で表される)
材料の酸素透過率(Dk/t)は、酸素透過度(Dkapp)をレンズの平均厚さ(t)で割ることにより計算することができる。
イオン透過率の測定:レンズのイオン透過率は、米国特許第5,760,100号に記載されている手順にしたがって測定した。次の実施例で報告されるイオン透過率の値は、対照材料としてのレンズ材料、Alsaconに関する相対イオノフラックス拡散係数(D/Dref)である。Alsaconのイオノフラックス拡散係数は、0.314×10-3mm2/分である。
実施例2
エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマーの合成
パーフルオロポリエーテルFomblin(登録商標)ZDOL(Ausimont S.p.A, Milan製、平均分子量1030g/mol、末端基滴定によるヒドロキシル基1.96meq/g)51.5g(50mmol)を、ジブチルスズジラウレート50mgと共に、3つ口フラスコに入れた。フラスコ内容物を攪拌しながら約20mbarまで排気し、続いてアルゴンで減圧を解除した。この操作を2回繰り返した。続いて、アルゴン下で保管した蒸留したてのイソホロンジイソシアネート22.2g(0.1mol)をアルゴンの向流中に加えた。水浴で冷却することにより、フラスコ内の温度を30℃未満に維持した。室温で一晩攪拌した後、反応は完結した。イソシアネート滴定により、NCO含量1.40meq/g(理論値:1.35meq/g)を得た。
α,ω−ヒドロキシプロピル末端ポリジメチルシロキサンKF−6001(Shin-Etsu製、平均分子量2000g/mol、滴定によるヒドロキシル基1.00meq/g)202gを、フラスコに入れた。フラスコ内容物を約0.1mbarまで排気し、アルゴンで減圧を解除した。この操作を2回繰り返した。脱ガスしたシロキサンをアルゴン下で保管した蒸留したてのトルエン202mlに溶解し、ジブチルスズジラウレート(DBTDL)100mgを加えた。溶液を完全に均質化した後、イソホロンジイソシアネート(IPDI)と反応したパーフルオロポリエーテルの全てをアルゴン下で加えた。室温で一晩攪拌した後に、反応は完結した。溶剤を、高真空下、室温で除去した。ミクロ滴定は、ヒドロキシル基0.36meq/g(理論値0.37meq/g)を示した。
2−イソシアネートエチルメタクリレート(IEM)13.78g(88.9mmol)を、アルゴン下、α,σ−ヒドロキシプロピル末端ポリシロキサン−パーフルオロポリエーテル−ポリシロキサン3ブロックコポリマー(化学量論平均で3−ブロックコポリマー、しかし他のブロック長も存在する)247gに加えた。混合物を室温で3日間攪拌した。その結果、ミクロ滴定では、もはやイソシアネート基を全く示さなかった(検出限界0.01meq/g)。メタクリル基0.34meq/gが見出された(理論値0.34meq/g)。
このようにして製造したマクロマーは、完全に無色透明であった。これは、空気中、室温で、数ヶ月間、遮光して、分子量に全く変化なく保管することができる。
実施例3
この実施例は、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの弾性率を低減することに対する連鎖移動の効果を具体的に示す。
DMA、実施例2で製造したマクロマー、TRIS、スチレン、2−エチルヘキシルメタクリレート、VAZO−52、及び連鎖移動剤(2−メルカプトエタノール)を混合して、室温で旋盤加工が可能なシリコーンヒドロゲル材料を作るための表1に示す無溶剤配合物を製造した。上で製造した配合物を窒素でパージし、次にシラン化ガラス試験管に注いだ(配合物約75ml)。各管を、ゴム隔膜でキャップし、次に脱ガスサイクルを以下のように行った。配合物で満たされた各管を数分間真空にし、次に圧力を窒素で均等にした。このような脱ガス圧力均等操作を3回繰り返した。
Figure 2009504820
対照配合物を、次の熱硬化スケジュールにしたがって熱硬化し後硬化させた。(a)オイルバス中、30℃で42時間;(b)強制空気炉中、50℃で6時間;(c)強制空気炉中、75℃で6時間;(d)強制空気炉中、105℃で30時間。硬化炉において60分のランプレート(ramp rate)を用いて各硬化温度に到達させた。4時間の冷却ランプを用いて、サンプルを105℃から硬化の最後で30℃に冷却した。
試験配合物を、次のスケジュールにしたがって熱硬化し後硬化させた。(a)オイルバス中、30℃で24時間;(b)オイルバス中、40℃で24時間;(c)強制空気炉中、50℃で6時間;(d)強制空気炉中、75℃で6時間;(e)強制空気炉中、105℃で30時間。硬化炉において60分のランプレートを用いて各硬化温度に到達させた。4時間の冷却ランプを用いて、サンプルを105℃から硬化の最後で30℃に冷却した。
硬化したロッドから切断したポリマーを、DSC分析により、走差速度20℃/分で、ガラス転移温度(Tg)について試験した。結果を表2に示す。
Figure 2009504820
レンズ製造
ボタンの作製方法:重合シリコーンヒドロゲルロッドをガラス管から取り出した。ポリマーロッドをガラス管から離した後、その重合工程のための表面のロッド変形を全て除き、同じロッド直径を何度も確実に得るため、ロッドを心なし研削盤とその研削油を用いて研削した。
ボタントリミング方法:ボタントリミング旋盤を用いて、研削されたポリマーロッドをボタンに変えた。各シリコーンヒドロゲルロッドをボタントリミング旋盤コレットメカニズムに入れ、スピンドルを3000回転毎分で回転させながら、4個の形成カーバイド工具がボタン形状を形成した。次に、シリコーンヒドロゲルボタンを、アルミニウムバッグに詰めて、どんな予備水和も回避した。ボタントリミングプロセスを、相対湿度(Rh)約35%まで、好ましくは約20%で約72°F(22℃)の環境条件で行った。
ミニファイルの作製:レンズ設計を達成するための形状がミニファイルと呼ばれるファイルに記載した。ミニファイル(.MNI)は、複雑な形状を比較的小さなファイルで記載できるようにし、ジョブファイル(JFL)と比べたき、これらのファイルを加工する時間を比較的短くする、製造するべきプロフィールの形状の記載である。シリコーンヒドロゲル用のミニファイルは、Mini File Engineソフトウエアパッケージを用いて作製した。ミニファイルは、妥当な数のゾーンに任意の表面を書き、各順番に対して独特である。
レンズ旋盤加工:ポリマーボタン及びミニファイルを作製したら、OPTOFORM旋盤(Optoform 40、Optoform 50、及びOptoform 80のいずれか1つ、Variform又はVarimax第3軸アタッチメント付又はなしで)とその軸外円錐ジェネレーターとを用いて、凹状又は凸状のレンズ旋盤加工を行った。旋盤加工工程は、Rh20%±2%、温度72±2°Fの環境で行った。旋盤中、天然又は合成のうねり制御ダイヤモンド工具を用いた。レンズ旋盤の機械加工速度は、2500〜10,000RPMであり、供給速度は10〜30mm/minであった。旋盤加工中、破片を吹き飛ばし、きれいな切り口のために、露点約−60°F(−51℃)の圧縮空気を用いた。仕上げたパーツをコンプライアンスのために検査した。
プラズマコーティングされていない滅菌したレンズを、弾性率及び酸素透過度について試験した。結果を表3に示す。引張試験に対して、歪速度12mm/min、ゲージの長さ6.5mm、ストリップ(幅2.90mm、厚さ0.096mm)を用いた。引張試験の間、全てのサンプルを生理食塩水の浴に浸漬した。レンズを試験の前にオートクレーブで処理した。
レンズの酸素透過度をNicolsonらにより開示された方法(米国特許第5,760,100号)にしたがって測定した。複数のレンズを試験し、平均酸素透過度及びイオン透過透過率を試験に用いた。
Figure 2009504820
実施例4
この実施例は、旋盤加工が可能なシリコーンヒドロゲルポリマーの材料特性に影響を及ぼす可能性のある要因を決定するための、実験方法の計画(DOE)を用いた検討を具体的に説明する。これらの実験では、開始剤及び連鎖移動剤の濃度を変化させながら、モノマー及びマクロマー組成を本質的に一定に保った。工程要因、たとえば硬化温度、硬化時間、硬化雰囲気(空気/窒素)、ステージ温度及びステージ時間を変化させた。
レンズ配合物を製造するのに、まずVAZO−52をDMAに溶解した。次に、この溶液を、TRIS、マクロマー(実施例2で製造)、スチレン、及び2−メルカプトエタノール(連鎖移動剤)と組み合わせた。サンプルを、スパチュラを用いて低剪断の下で均質になるまで攪拌した。次に、サンプルを攪拌プレート上で約30分さらに混合した。製造した配合物の組成(重量百分率)を表4に示す。
Figure 2009504820
窒素を伴う実験の場合は、シラン化ガラス管(25mm×250mm)に分配する前に、レンズ配合物を窒素で約1分パージした。硬化を空気中で行う場合は、窒素パージは行わなかった。
ガラス管を洗浄し、乾燥し、次に98%イソプロパノール中の2重量%シラン化剤溶液で以下のようにコーティングした。管をシラン化剤で満たし、空にし、逆さにし、棚に置き、次に125℃に加熱したオーブンに24時間入れた。用いたシラン化剤は、GEシリコーン(Waterford、NY)から市販されているSR80Mメチルシロキサン製品である。
上述の処理の後、ある量の配合物を管に加えた。管をゴム隔膜でキャップし、次にDOEで指定された温度で、指定された時間寝かせた。窒素中で硬化するために、硬化浴に入れる前に3回、サンプルを脱ガスし次に窒素で加圧した(隔膜が膨らむまで)。空気中での硬化を伴う場合には、サンプルを硬化浴中に入れる前に、サンプルを脱ガスし、次に空気を管にもらすことにより圧力を均等にした(3サイクル)。
DOEで指定されたようにサンプルを硬化し、次に強制空気炉中で後硬化した。全てのロッドを以下のように後硬化した。50℃/6時間、75℃/6時間、105℃/30時間。後硬化は強制空気炉中で行った。1時間のランプを用いて各後硬化温度に到達させた。
レンズを実施例3で述べたように製造した。レンズの特性決定を、実施例1及び3で述べたように行った。
ステージ温度、ステージ時間、硬化温度、連鎖移動剤の濃度、開始剤レベル、及び酸素/窒素レベルの効果を、一部実施要因実験計画(fractional factorial experimental design)で系統的に検討した。検討した計画的な工程要因を次の表5にまとめた。酸素透過係度(Dk)、イオン透過率(IP)、弾性率(MPa)、破断点伸び(EatB)、完全に水和した(H2O)場合の含水率、屈折率(RI)、及び抽出前に完全な円ではないレンズの百分率を表6にまとめた。
Figure 2009504820
Figure 2009504820
これらの実験から、組成を著しく変化させずにDk及び弾性率を著しく変えることが可能であり、弾性率を低下させながらDkを高めることが可能であることが分かった。いくつかのレンズの群は、完全な円ではない欠陥を有することが分かった。この欠陥は硬化条件及び配合物に含まれる連鎖移動剤のレベルに関連することが分かった。興味深いことには、この欠陥はレンズ抽出中に除くことができた。
実施例5
この実施例は、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの弾性率を低減することに対する連鎖移動の効果を具体的に示す。
DMA、実施例2で製造したマクロマー、TRIS、スチレン、2−エチルヘキシルメタクリレート、VAZO−52、及び連鎖移動剤(2−メルカプトエタノール)を混合して、室温で旋盤加工が可能なシリコーンヒドロゲル材料を作るための表7に示す無溶剤配合物を製造した。上で製造した配合物を窒素でパージし、次にシラン化ガラス試験管に注いだ(配合物約75ml)。各管をゴム隔膜でキャップし、次に脱ガスサイクルを以下のように行った。配合物で満たされた各管を数分間真空にし、次に圧力を窒素で均等にした。このような脱ガス圧力均等操作を3回繰り返した。
Figure 2009504820
上で製造した配合物を、次のスケジュールにしたがって熱硬化し後硬化させた。(a)水浴中、45℃で48時間;(b)強制空気炉中、45℃で1時間;(c)強制空気炉中、50℃で6時間;(d)強制空気炉中、75℃で6時間;(e)強制空気炉中、105℃で30時間。硬化炉において60分のランプレートを用いて各硬化温度に到達させた。4時間の冷却ランプを用いて、サンプルを105℃から硬化の最後で30℃に冷却した。
レンズ製造
レンズを実施例3で述べた手順にしたがって製造した。引張特性、含水率及び接触角の測定を、プラズマコーティングされていないレンズに対して、実施例3で述べたように行った。
プラズマコーティングレンズの酸素透過度を、以下のように測定した。レンズをイソプロパノールで4時間抽出し、水中で計2時間抽出し、乾燥し、プラズマコーティングし、次に再水和し、リン酸緩衝生理食塩水に入れ、滅菌(オートクレーブ、123℃で約45分)した。プラズマコーティングレンズの酸素透過度及びイオン透過率を、Nicolsonらにより開示された方法(米国特許第5,760,100号)にしたがって測定した。複数のレンズを試験した。結果として得られたたコンタクトレンズが、接触角71〜85°の範囲、含水率約23%、弾性率約1.0MPa、及び酸素透過度約50barreを有することが分かった。
特定の用語、デバイス、及び方法を用いて本発明の種々の態様を記載したが、このような記載は例示のためだけにすぎない。用いた用語は、限定の用語ではなく説明の用語である。請求項に記載する本発明の要旨又は範囲から逸脱することなく、当業者によって変更及び改変がなされうることが理解されよう。さらに、種々の態様の局面は、全体的又は部分的に置き換えることができることが理解されるべきである。したがって、添付の請求項の要旨及び範囲は、本明細書に含まれる好ましいバージョンの記載に限定されるべきではない。

Claims (36)

  1. シリコーンヒドロゲル材料であって、
    エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマー少なくとも1種と、シリコーンヒドロゲル材料に低減された弾性率を与えるのに十分な量の少なくとも1種の連鎖移動剤とを含む重合性流体組成物の共重合生成物であり、
    酸素透過度が少なくとも約40barrerであり、イオノフラックス拡散係数が約1.5×10-6mm2/minより大きく、そして完全に水和した場合の含水率が少なくとも約15重量%である、シリコーンヒドロゲル材料。
  2. 酸素透過度が少なくとも約50barrerである、請求項1記載のシリコーンヒドロゲル材料。
  3. シリコーンヒドロゲル材料の弾性率が約1.2MPa以下である、請求項1記載のシリコーンヒドロゲル材料。
  4. 重合性流体組成物が、さらに、親水性ビニルモノマー、抗菌剤、ケイ素含有ビニルモノマー、ブレンド用ビニルモノマー、架橋剤、ラジカル開始剤、紫外線吸収剤、可視性色付け剤よりなる群から選択される1種以上の構成要素を含む、請求項3記載のシリコーンヒドロゲル材料。
  5. 重合性流体組成物が、ブレンド用ビニルモノマーを含む無溶剤の液体であって、ブレンド用ビニルモノマーは芳香族ビニルモノマー、シクロアルキル含有ビニルモノマー、Tgを高めるビニルモノマー、又はこれらの混合物であり、ここでTgを高めるビニルモノマーがアクリル酸、C1〜C10アルキルメタクリレート、メタクリロニトリル、アクリロニトリル、C1〜C10アルキルアクリレート、N−イソプロピルアクリルアミド、2−ビニルピリジン、及び4−ビニルピリジンよりなる群から選択される、請求項3記載のシリコーンヒドロゲル材料。
  6. ブレンド用ビニルモノマーが、スチレン、2,4,6−トリメチルスチレン(TMS)、t−ブチルスチレン(TBS)、2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレン、ベンジルメタクリレート、ジビニルベンゼン、又は2−ビニル−ナフタレンである、芳香族ビニルモノマーである、請求項5記載のシリコーンヒドロゲル材料。
  7. ブレンド用ビニルモノマーが、3個までのC1〜C6アルキル基で置換されていてもよい、シクロペンチル、シクロヘキシル又はシクロヘプチルを含むビニルモノマーである、請求項5記載のシリコーンヒドロゲル材料。
  8. 重合性流体組成物が、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)、トリメチルアンモニウム2−ヒドロキシプロピルメタクリレートヒドロクロリド、ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)、グリセロールメタクリレート(GMA)、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、アリルアルコール、ビニルピリジン、N−(1,1ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、又はこれらの混合物である親水性ビニルモノマーを含む、請求項3記載のシリコーンヒドロゲル材料。
  9. 連鎖移動剤が、メルカプタン、アルカン−チオール、アリールチオール、ジスルフィド、四臭化炭素、四塩化炭素、クロロホルム、アミン、メタノール、エタノール、プロパノール、及びイソプロパノール、酢酸、アセトン、又はこれらの混合物である、請求項3記載のシリコーンヒドロゲル材料。
  10. 連鎖移動剤がメルカプタンである、請求項9記載のシリコーンヒドロゲル材料。
  11. 重合性流体組成物が連鎖移動剤約0.05〜約1重量%を含む、請求項3記載のシリコーンヒドロゲル材料。
  12. 重合性流体組成物が、(a)エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマー約20〜約46重量%、(b)連鎖移動剤約0.1〜約1重量%、(c)シリコーン含有モノマー約5〜30重量%、及び(d)親水性モノマー約10〜35重量%を含む、請求項3記載のシリコーンヒドロゲル材料。
  13. ケイ素含有ビニルモノマーが、メタクリルオキシアルキルシロキサン、3−メタクリルオキシプロピルペンタメチルジシロキサン、ビス(メタクリルオキシプロピル)テトラメチル−ジシロキサン、モノメタクリル化ポリジメチルシロキサン、モノアクリル化ポリジメチルシロキサン、メルカプト末端ポリジメチルシロキサン、N−[トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル]アクリルアミド、N−[トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル]メタクリルアミド、トリストリメチルシリルオキシシリルプロピルメタクリレート(TRIS)、又はこれらの混合物である、請求項12記載のシリコーンヒドロゲル材料。
  14. 重合性流体組成物が、エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマー約0〜約46重量%;連鎖移動剤約0.1〜約1重量%、シリコーン含有ビニルモノマー約10〜約30重量%;親水性ビニルモノマー約15〜約50重量%;及びブレンド用ビニルモノマー約5〜約20重量%を含む無溶剤の重合性組成物である、請求項3記載のシリコーンヒドロゲル材料。
  15. 重合性流体組成物が、さらに、銀ナノ粒子を、結果として生じるシリコーンヒドロゲル材料に、生きている微生物(たとえば、Pseudomonas aeruginosa GSU #3、又はStaphylococcus aureus ATCC #6538)の少なくとも5倍の減少(≧80%阻害)を有するという特徴がある抗菌作用を付与するのに十分な量で含む、請求項3記載のシリコーンヒドロゲル材料。
  16. シリコーンヒドロゲル材料が、重合性流体組成物を酸素又は空気の存在下で硬化することによって得られる、請求項3記載のシリコーンヒドロゲル材料。
  17. さらに、主要ガラス転移温度が約25℃以上である、請求項3記載のシリコーンヒドロゲル材料。
  18. 眼用デバイスであって、
    (1)コポリマーであって、
    (a)エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマー少なくとも1種と、
    (b)コポリマーに低減された弾性率を与えるのに十分な量の少なくとも1種の連鎖移動剤とを含む重合性流体組成物の共重合生成物であるコポリマーであり;
    (2)酸素透過度が少なくとも約40barrerであり;
    (3)イオノフラックス拡散係数が約1.5×10-6mm2/minより大きく;そして
    (4)完全に水和した場合の含水率が少なくとも約15重量%である
    眼用デバイス。
  19. 眼用デバイスがコンタクトレンズである、請求項18記載の眼用デバイス。
  20. 酸素透過度が少なくとも約50barrerである、請求項19記載の眼用デバイス。
  21. 眼用デバイスの弾性率が約1.2MPa以下である、請求項19記載の眼用デバイス。
  22. 眼用デバイスが、少なくとも1種の抗菌剤を、結果として生じるシリコーンヒドロゲル材料に、生きている微生物(たとえば、Pseudomonas aeruginosa GSU # 3、又は Staphylococcus aureus ATCC #6538)の少なくとも5倍の減少(≧80%阻害)を有するという特徴がある抗菌作用を付与するのに十分な量で含む、請求項19記載の眼用デバイス。
  23. 抗菌剤が銀ナノ粒子を含む、請求項22記載の眼用デバイス。
  24. 眼用デバイスが、表面改質プロセスを用いることにより得た親水性表面を有する、請求項19記載の眼用デバイス。
  25. 重合性流体組成物が、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)、トリメチルアンモニウム2−ヒドロキシプロピルメタクリレートヒドロクロリド、ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)、グリセロールメタクリレート(GMA)、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、アリルアルコール、ビニルピリジン、N−(1,1ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、又はこれらの混合物である親水性ビニルモノマーを含む、請求項19記載の眼用デバイス。
  26. 連鎖移動剤が、メルカプタン、アルカン−チオール、アリールチオール、ジスルフィド、四臭化炭素、四塩化炭素、クロロホルム、アミン、メタノール、エタノール、プロパノール、及びイソプロパノール、酢酸、アセトン、又はこれらの混合物である、請求項19記載の眼用デバイス。
  27. 連鎖移動剤がメルカプタンである、請求項26記載の眼用デバイス。
  28. 重合性流体組成物が連鎖移動剤を約0.05〜約1重量%含む、請求項19記載の眼用デバイス。
  29. 重合性流体組成物が、(a)エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマー約20〜約46重量%、(b)連鎖移動剤約0.1〜約1重量%、(c)シリコーン含有モノマー約5〜30重量%、及び(d)親水性モノマー約10〜35重量%を含む、請求項19記載の眼用デバイス。
  30. 重合性流体組成物が、メタクリルオキシアルキルシロキサン、3−メタクリルオキシプロピルペンタメチルジシロキサン、ビス(メタクリルオキシプロピル)テトラメチル−ジシロキサン、モノメタクリル化ポリジメチルシロキサン、モノアクリル化ポリジメチルシロキサン、メルカプト末端ポリジメチルシロキサン、N−[トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル]アクリルアミド、N−[トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル]−メタクリルアミド、トリストリメチルシリルオキシシリルプロピルメタクリレート(TRIS)、又はこれらの混合物であるケイ素含有ビニルモノマーを含む、請求項19記載の眼用デバイス。
  31. 親水性表面がプラズマ又はLbLコーティングである、請求項24記載の眼用デバイス。
  32. シリコーンヒドロゲル材料の製造方法であって、工程:
    エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマーと連鎖移動剤とを含む重合性流体組成物を得て;次いで
    重合性流体組成物を重合してシリコーンヒドロゲル材料を形成すること
    を含み、
    連鎖移動剤は、シリコーンヒドロゲル材料の酸素透過度を増加又は最小限の低下又は維持しながら、低減された弾性率をリコーンヒドロゲル材料に与えるのに十分な量で、重合性流体組成物中に含まれ、
    シリコーンヒドロゲル材料の酸素透過度が少なくとも約40barrerであり、イオノフラックス拡散係数が約1.5×10-6mm2/minより大きく、そして完全に水和した場合の含水率が少なくとも約15重量%である、シリコーンヒドロゲル材料の製造方法。
  33. 重合性流体組成物が、60℃未満の温度で、溶液、分散液、無溶剤の液体、又は溶融物である、請求項32記載の方法。
  34. 重合性流体組成物が、望ましい量の1種以上の連鎖移動剤を、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するための配合物に添加することにより得られる、請求項32記載の方法。
  35. 重合の工程を酸素の存在下で行う、請求項32記載の方法。
  36. シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの製造方法であって、工程:
    エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマーと少なくとも1種の連鎖移動剤とを含む重合性流体組成物を得て;
    重合性流体組成物をコンタクトレンズ製造用の型に入れ;次いで
    重合性流体組成物を型中で重合してシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを形成すること
    を含み、
    連鎖移動剤は、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの酸素透過度を増加又は最小限の低下又は維持しながら、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに低減された弾性率を与えるのに十分な量で、重合性流体組成物中に含まれ、
    シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、酸素透過度が少なくとも約40barterであり、イオノフラックス拡散係数が約1.5×10-6mm2/minより大きく、そして完全に水和した場合の含水率が少なくとも15重量%である
    シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの製造方法。
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