JP2009504646A - 酸化剤パージ流からの安息香酸の除去方法 - Google Patents
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Abstract
カルボン酸、典型的にはテレフタル酸の合成において生成する母液からの不純物、特に安息香酸の除去に関する方法を開示する。
Description
本発明は、カルボン酸、典型的にはテレフタル酸、の合成において生成する母液からの不純物、特に安息香酸の除去に関する。本発明は、更に、カルボン酸の合成において生成する安息香酸含有流からの不純物、特に安息香酸の除去に関する。
テレフタル酸は、商業的には、Co、Mn、Brのような触媒及び溶媒の存在下におけるp−キシレンの酸化によって製造される。ポリエステル繊維、フィルム及び樹脂の製造に使用したテレフタル酸は、p−キシレンの酸化の結果として形成された不純物を除去するために、更に処理しなければならない。
テレフタル酸(TPA)は、プラスチック及び繊維用のポリエステルの製造における中間体である。TPAの商業的製造方法は、一般的には酢酸溶媒中の臭化物促進剤を用いた、p−キシレンの重金属触媒酸化に基づくことが多い。実際の酸化条件下では酢酸へのTPAの溶解度が限られるため、通常は酸化反応器中でTPA結晶のスラリーが形成される。典型的には、TPA酸化剤スラリーが反応器から取り出され、常用の固液分離法を用いて、酸化剤母液からTPA固体が分離される。この方法において使用した触媒及び促進剤のほとんどを含む酸化剤母液は、酸化反応器に再循還される。触媒及び促進剤の他に、酸化剤母液流は溶解TPA並びに多くの副生成物及び不純物を更に含む。これらの副生成物及び不純物は、一部分は、p−キシレン供給流中に存在する微量の不純物から発生する。他の不純物は、部分酸化生成物を生じるp−キシレンの不完全酸化によって発生する。更に他の副生成物は、p−キシレンのテレフタル酸への酸化の結果として起こる競合副反応によって生じる。
TPA固体は固液分離され、酸化剤母液の液体成分の大部分が新鮮な溶媒を用いて置換される。乾燥後、酸化剤母液中に存在していた不純物はTPA固体中に取り込まれる可能性があるので、TPA固体はこれらの不純物で汚染されている。不純物は、また、TPA結晶構造への吸蔵の結果として、そして新鮮な溶媒洗浄液による酸化剤母液の不完全な除去の結果として、存在する。
再循還される酸化剤母液流中の不純物の多くは、更なる酸化に対して比較的不活性である。このような不純物には、例えばイソフタル酸、フタル酸及びトリメリット酸がある。例えば4−カルボキシベンズアルデヒド、p−トルイル酸及びp−トルアルデヒドのように、更に酸化される可能性のある不純物も存在する。酸化に対して不活性な不純物は、再循還時に酸化剤母液中に蓄積する傾向がある。これらの不活性不純物の濃度は、TPA生成物による各不純物の除去速度が形成速度及び酸化プロセスへの添加速度と釣り合う平衡に達するまで、酸化剤母液中で増加する。市販の粗製TPA中の不純物の通常レベルは、ほとんどのポリマー用途において市販粗製TPAを直接使用するには不適当なレベルである。
従来、粗製TPAは、ジメチルエステルの転化によって、又は水への溶解とそれに続く、標準水素化触媒上における水素化によって、精製されている。最近では、ポリマーグレードのTPAの製造に二次酸化処理が用いられている。母液中の不純物の濃度を最小限に抑え、それによってその後のTPA精製を容易にすることが望まれる。場合によっては、酸化剤母液流から不純物を除去するための手段をいくつか用いなければ、精製されたポリマーグレードのTPAを製造することができない。
化学処理業界において一般に使用される、再循還流からの不純物除去方法の1つは、再循還流の一部を引き出すか又は「パージする」ことである。典型的には、パージ流は単に廃棄されるか、或いは経済的に妥当であるならば、有用成分を回収しながら、不所望の不純物を除去する種々の処理に供する。この方法の一例は特許文献1であり、本明細書中の記載に矛盾しない限りにおいて、これを引用することによってその全体を本明細書中に組み入れる。不純物の制御に必要なパージ量はプロセス依存性であるが;商業的なポリマー製造のための供給原料として適切なTPAを製造するのには、総酸化剤母液流の10〜40重量%に相当するパージ量で通常は充分である。TPAの製造においては、許容され得る不純物濃度の維持に必要な酸化剤母液流のパージ百分率が、酸化剤パージ流中の金属触媒及び溶媒成分の経済的価値と相まって、酸化剤パージ流の単なる廃棄を経済的に魅力のないものにする。
従って、酸化剤パージ流中に存在する不純物の大部分を除去すると同時に、酸化剤パージ流中に含まれる有用な金属触媒及び酢酸の本質的に全てを回収する方法が必要とされている。金属触媒は、p−キシレン酸化工程への直接再循還によって、再利用に適当な活性型で回収できる。
本発明の1つの利点は、前述の、抽出に基づくパージ法と比較して、エネルギーコスト及び資本コストの節約となる点である。
本発明の別の利点は、TPAプロセスに再循還される溶媒流の実用性の点で、抽出パージ法よりも有効なことである。液体抽出法の主たる動機は、テレフタル酸製造のためのp−キシレン酸化プロセスにいかなる芳香族不純物を持ち込むこともテレフタル酸粉末の品質に悪影響(例えば、黄色)を与えるという仮定に基づく。このため、液体抽出によってもたらされるような、芳香族不純物の幅広いスペクトルの除去が適当なテレフタル酸粉末品質の実現に必要であると仮定された。
しかし、本発明の一実施態様においては、水性溶媒から安息香酸を分離する比較的単純な方法を用いる。カルボン酸、典型的にはテレフタル酸の製造において確認されたほとんどの芳香族不純物よりも安息香酸は揮発性である(蒸気圧が高い)ので、この方法の安息香酸に対する効率は高い。これらの芳香族不純物としては、トリメリット酸、イソフタル酸、スチルベン類及びアントラキノン類が挙げられるが、これらに限定するものではない。従って、安息香酸よりも、本質的に着色している他の既知の不純物を優先して除去することが、良質のカルボン酸、典型的にはテレフタル酸の製造には充分であることは、かなり意外なことである。
本発明の第1の実施態様においては、以下の方法を提供する。この方法は、
(a)蒸発器ゾーンにおいて水及び安息香酸を含む安息香酸含有流を蒸発に供して、溶媒に富んだ蒸気及び洗浄濾液残渣を形成し;そして
(b)分離ゾーンにおいて前記溶媒に富んだ蒸気を蒸留に供して、溶媒に富んだ流れと安息香酸に富んだ流れを形成する(ここで前記安息香酸に富んだ流れは少なくとも15重量%の安息香酸を含む)
ことを含んでなる。
(a)蒸発器ゾーンにおいて水及び安息香酸を含む安息香酸含有流を蒸発に供して、溶媒に富んだ蒸気及び洗浄濾液残渣を形成し;そして
(b)分離ゾーンにおいて前記溶媒に富んだ蒸気を蒸留に供して、溶媒に富んだ流れと安息香酸に富んだ流れを形成する(ここで前記安息香酸に富んだ流れは少なくとも15重量%の安息香酸を含む)
ことを含んでなる。
本発明の別の実施態様においては、以下の方法を提供する。この方法は、
(a)蒸発器ゾーンにおいて水及び安息香酸を含む安息香酸含有流を蒸発に供して、溶媒に富んだ蒸気及び洗浄濾液残渣を形成し;そして
(b)分離ゾーンにおいて前記溶媒に富んだ蒸気を蒸留に供して、溶媒に富んだ流れと安息香酸に富んだ流れを形成し(ここで前記安息香酸に富んだ流れは少なくとも15重量%の安息香酸を含む);そして
(c)芳香族酸化プロセスの酸化反応器に前記溶媒に富んだ流れの少なくとも一部を再循還する
ことを含んでなる。
(a)蒸発器ゾーンにおいて水及び安息香酸を含む安息香酸含有流を蒸発に供して、溶媒に富んだ蒸気及び洗浄濾液残渣を形成し;そして
(b)分離ゾーンにおいて前記溶媒に富んだ蒸気を蒸留に供して、溶媒に富んだ流れと安息香酸に富んだ流れを形成し(ここで前記安息香酸に富んだ流れは少なくとも15重量%の安息香酸を含む);そして
(c)芳香族酸化プロセスの酸化反応器に前記溶媒に富んだ流れの少なくとも一部を再循還する
ことを含んでなる。
本発明の別の実施態様においては、以下の方法を提供する。この方法は、
(a)蒸発器ゾーンにおいて水及び安息香酸を含む安息香酸含有流(ここで前記安息香酸含有流は芳香族酸化プロセスにおいて生成する)を蒸発に供して、溶媒に富んだ蒸気及び洗浄濾液残渣を形成し;
(b)分離ゾーンにおいて前記溶媒に富んだ蒸気を蒸留に供して、溶媒に富んだ流れと安息香酸に富んだ流れを形成し(ここで前記安息香酸に富んだ流れは約5〜約35重量%の安息香酸を含む);そして
(c)芳香族酸化プロセスの酸化反応器に前記溶媒に富んだ流れの少なくとも50重量%を再循還する
ことを含んでなる。
(a)蒸発器ゾーンにおいて水及び安息香酸を含む安息香酸含有流(ここで前記安息香酸含有流は芳香族酸化プロセスにおいて生成する)を蒸発に供して、溶媒に富んだ蒸気及び洗浄濾液残渣を形成し;
(b)分離ゾーンにおいて前記溶媒に富んだ蒸気を蒸留に供して、溶媒に富んだ流れと安息香酸に富んだ流れを形成し(ここで前記安息香酸に富んだ流れは約5〜約35重量%の安息香酸を含む);そして
(c)芳香族酸化プロセスの酸化反応器に前記溶媒に富んだ流れの少なくとも50重量%を再循還する
ことを含んでなる。
図1は本発明の種々の実施態様を示し、酸化剤パージ流101から安息香酸を回収する方法が示されている。
図2は濾過ゾーン153、洗浄ゾーン155及び場合よっては脱水ゾーン157を含む固液分離ゾーン151において行う本発明の方法の一実施態様を示す。
図3は固液分離ゾーン中に回転ドラム加圧フィルターを用いる本発明の一実施態様を示す。
図4は、本発明の一実施態様を示し、主蒸発器ゾーン125を使用する、酸化剤パージ流101からの安息香酸の回収方法を示す。
図5は安息香酸含有流347からの安息香酸の回収方法を提供する本発明の一実施態様を示す。
本発明の一実施態様においては、図1に示すような、酸化剤パージ流101からの安息香酸の分離方法を提供する。
工程(a)は、第1の蒸発器ゾーン121において、酸化剤パージ流101を蒸発に供して、蒸気流104と濃縮パージスラリー105を生成せしめる。
本発明の一実施態様においては、酸化剤パージ流101は、カルボン酸の酸化的合成プロセスから取り出す。酸化剤パージ流101は、本発明の方法の供給流となる。本発明の一実施態様においては、酸化剤パージ流101は少なくとも1種のカルボン酸、少なくとも1種の溶媒、少なくとも1種の金属触媒及び不純物を含む。この不純物は、有機臭化物、腐蝕金属、p−キシレン酸化副生成物、及びp−キシレン中の不純物の結果として生じる不純物からなる群から選ばれた少なくとも1種の不純物を含む。有機臭化物は、酸化反応において促進剤として使用することができる。腐蝕金属の例は、金属触媒の活性を抑制するか、低下させるか又は完全に消滅させる鉄及びクロム化合物である。触媒及び促進剤の他に、酸化剤パージ流101は副生成物及び不純物を更に含む。これらの副生成物及び不純物は、一部分は、p−キシレン供給流中に存在する微量不純物から発生する。他の不純物は、部分酸化生成物を生じるp−キシレンの不完全酸化によって発生する。更に他の副生成物は、p−キシレンのテレフタル酸への酸化における競合副反応によって生じる。
前記カルボン酸としては、有機基質の制御酸化によって生成する任意の芳香族カルボン酸が挙げられる。このような芳香族カルボン酸としては好ましくは、炭素数が少なくとも6であり、より好ましくは炭素原子のみを含む芳香環の一部である炭素原子に少なくとも1つのカルボン酸基が結合している化合物が挙げられる。このような芳香環の適当な例としては、ベンゼン、ビフェニル、テルフェニル、ナフタレン及び他の炭素系縮合芳香環が挙げられるが、これらに限定するものではない。適当なカルボン酸の例としては、テレフタル酸、安息香酸、p−トルイル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、2,5−ジフェニル−テレフタル酸及びそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定するものではない。
適当な溶媒としては、炭素数が好ましくは2〜6の脂肪族モノカルボン酸又は安息香酸及びそれらの混合物並びにこれらの化合物と水との混合物が挙げられるが、これらに限定するものではない。好ましくは、溶媒は、酢酸と水との約5:1〜約25:1、好ましくは約8:1〜約20:1の比の混合物である。本明細書全体を通して、酢酸を溶媒と称するものとする。しかし、当然のことながら、前に開示したような他の適当な溶媒も使用できる。
本方法の第1工程においては、少なくとも1つの蒸発器を含む第1の蒸発器ゾーン121において、酸化剤パージ流101を常法によって濃縮して、蒸気流104と濃縮パージスラリー105を生成させる。本発明の一実施態様においては、蒸発器は大気圧又はわずかに過圧の条件で、一般的に約1気圧〜約10気圧で運転する。蒸気流104は、水及び溶媒の大部分を含み、濃縮パージスラリー105は、酸化剤パージ流101から除去されなかった水及び溶媒の残りを含む。ここで使用する「大部分」は、50重量%より多いことを意味する。本発明の一実施態様において、蒸発は、酸化剤パージ流101中に存在する溶媒及び水、典型的には酢酸及び水の約50〜約80重量%を除去する。
工程(b)は、第2の蒸発器ゾーン150において前記濃縮パージスラリー105を蒸発に供して、溶媒に富んだ流れ144と超濃縮パージスラリー145を生成させることを含む。
本発明の一実施態様においては、第2の蒸発器ゾーン150は、真空条件において運転される少なくとも1つの蒸発器を含む。本発明の一実施態様においては、蒸発は約20〜約70℃の温度で実施することができ;別の範囲は約30〜約50℃である。本発明の一実施態様においては、蒸発器121と蒸発器150の組合せの運転は、流れ101によって表される酸化剤パージ流を、溶媒及び水、典型的には酢酸及び水の約75〜約99重量%が酸化剤パージ流101から除去して超濃縮パージスラリー145を生成する状態まで濃縮するように行う。本発明の別の実施態様においては、蒸発器121と蒸発器150の組合せの運転は、流れ101によって表される酸化剤パージ流を、溶媒及び水、典型的には酢酸及び水の約85〜約99重量%が酸化剤パージ流101から除去されて超濃縮パージスラリー145を生成する状態まで濃縮するように行う。
本発明の別の実施態様において、第1の蒸発ゾーン121及び第2の蒸発器ゾーンは、図4に示される主蒸発ゾーン125に合することもできる。主蒸発ゾーン125は少なくとも1つの蒸発器を含む。主蒸発ゾーン125中の1つ又は複数の蒸発器は、溶媒及び水の合計重量の少なくとも75重量%を酸化剤パージ流101から除去するのに充分な温度及び圧力において運転する。本発明の別の実施態様においては、主蒸発ゾーン125中の1つ又は複数の蒸発器は、溶媒及び水の合計重量の少なくとも85重量%を酸化剤パージ流101から除去するのに充分な温度及び圧力において運転する。本発明の別の実施態様においては、主蒸発ゾーン125中の1つ又は複数の蒸発器は、溶媒及び水の合計重量の少なくとも90重量%を酸化剤パージ流101から除去するのに充分な温度及び圧力において運転する。本発明の別の実施態様においては、主蒸発ゾーン125中の1つ又は複数の蒸発器は、溶媒及び水の合計重量の少なくとも95重量%を酸化剤パージ流101から除去するのに充分な温度及び圧力において運転する。
本明細書の開示及び特許請求の範囲において記載した範囲は、当然のことながら、端点だけでなく、全範囲を具体的に開示する。例えば、範囲0〜10の開示は、端点0及び10だけでなく、2、2.5、3.17及び含まれる全ての数値を具体的に開示するものと解釈すべきである。
本発明の一実施態様においては、超濃縮パージスラリー145は、ポンプ圧送性をかろうじて提供する溶媒を含む固液混合物のような状態であることができる。
工程(c)は、固液分離ゾーン151において前記超濃縮パージスラリー145を濾過して、フィルターケーク154及び母液147を形成することを含む。
工程(d)は、前記固液分離ゾーン151において前記フィルターケーク154を供給洗浄液149で洗浄して、洗浄ケーク146及び洗浄濾液148を形成し;そして場合によっては、前記固液分離ゾーン151において洗浄ケーク146を脱水して、脱水ケーク159を形成することを含む(前記固液分離ゾーン151は少なくとも1つの加圧濾過装置を含む)。
本発明の一実施態様においては、前記超濃縮パージスラリー145を固液分離ゾーン151中に導入する。この固液分離ゾーン151は、図2に示すように、濾過ゾーン153、洗浄ゾーン155、及び場合によっては、乾燥ゾーン157を含む。前記濾過ゾーン153は、1つのフィルターセル又は1組のフィルターセルを含む。フィルターセルは、フィルターケーク154をフィルターセルの面積全体に分布させることができるように物理的に配置することによって、フィルターケーク154を通る供給洗浄液149のチャンネリングを妨げるか又は防ぐ。
適当には、深さが少なくとも0.25インチ〜約8インチ、好ましくは深さが少なくとも0.5インチ、より好ましくは深さが少なくとも1インチ、更に好ましくは深さが約2〜約4インチのフィルターケーク154を、フィルターセルの面積全体に分布させる。洗浄ケーク146は、回収し又は更に処理し、再循還し且つ/又は廃棄物処理施設に送ることができる。
フィルターケーク154は、適当な又は好ましい高さに達したら、1つのフィルター又は1組のフィルターを含む濾過ゾーン153から出て、洗浄ゾーン155に入る。洗浄ゾーン155において、フィルターケーク154を供給洗浄液149と接触させる。本発明の一実施態様において、フィルターケーク154には、フィルターケーク154上に適当な深さ、好ましくは0.25インチの最小深さまで供給洗浄液149を溜めるか又は蓄積することができる充分な圧力が存在する。フィルターケーク154中の任意の溶質を供給洗浄液149で置換するためには、フィルターケーク154及び供給洗浄液149の溜め(reservoir)に、少なくとも0.5psi、好ましくは約5〜約65psiの圧力勾配を適用できる。
洗浄ビヒクルを供給するのに充分な稠密度を有するフィルターケーク154、即ち、フィルターケーク154からの溶質を含む洗浄濾液148を置換洗浄によって効率的に除去できるフィルターケーク154を得るには、少なくとも0.5インチのフィルターケーク154の深さが適当である。フィルターケーク154の深さが約0.25インチ未満である場合には、フィルターケーク154中の供給洗浄液149のチャンネリングが起こり、フィルターケーク154の洗浄が不均一になる可能性がある。
フィルターケーク154の置換洗浄においては効率が低下するため、精製テレフタル酸についてはフィルターケーク154の最小深さは少なくとも0.25インチであるのが好ましい。
フィルターケーク154の表面より上の最小液体高さは、置換洗浄を確実に行うのに必要な高さである。この高さは、フィルターケーク154の表面を供給洗浄液149で確実に完全に覆うのに充分でなければならない。フィルターケーク154の表面が供給洗浄液149で覆われない場合には、供給洗浄液149のバイパスが起こり、フィルターケーク154中の溶質の充分な置換が行われない可能性がある。フィルターケーク154の表面には凹凸があるため、フィルターケーク154の表面より上の最小液体高さは約0.25インチであるのが好ましい。
高圧で供給洗浄液149を用いてフィルターケーク154から溶質を置換すると、フィルターケーク154から触媒金属を効率的に分離できることがわかった。高圧の別の利点は、実施例中に示したように、コバルトの回収に必要な供給洗浄液149の減少である。
固液分離ゾーン151に追加の段階を用いると、フィルターケーク154中に保持される金属触媒の総量の低下に必要な供給洗浄液149の量を減少させることができる。従って、下流の廃棄物処理施設の必要性を減少させるためには、置換洗浄において使用する総供給洗浄液149を最小限に抑えるのに適当な数の正置換(positive displacement)洗浄を使用するのが都合よい。
多段置換洗浄操作が1段置換洗浄操作に取って代わることができ、供給洗浄液149の量は超濃縮スラリー145から母液147及び洗浄濾液148に金属触媒の少なくとも80重量%を回収するのに充分な量であることがわかる。更に、供給洗浄液149の減量が有利であると判断される場合には、多段向流洗浄を用いる操作が有用であり得る。
本発明の方法においては、超濃縮パージスラリー145を、必要な厚さのフィルターケーク154を生じさせることができるように物理的に位置している1組のフィルターセルの1つ又はそれ以上に導入する。
フィルターケーク154は、約0.25〜約4インチの最小高さに達したら、フィルター又は1組のフィルターから出て、洗浄ゾーン155に入る。洗浄ゾーン155において、フィルターケーク154を供給洗浄液149で洗浄する。次いで、供給洗浄液149を加圧して、フィルターケーク154の溶質(即ち、フィルターケーク中の液体及び金属触媒のような任意の溶存化合物)を置換することができる。供給洗浄液によって溶質が置換されたら、フィルターケーク154を任意の適当な手段によって濾過ゾーン155から排出し、サイクルを繰り返すことができる。本発明の一実施態様において、フィルターケーク中の金属触媒レベルを95重量%より多く減少させるためには、供給洗浄液149対排出フィルターケーク154の比は約1:20〜約20:1の範囲である。
必要な洗浄サイクルを実施するための装置は、フィルターセル上に供給洗浄液149の溜めを生じさせるのに適当な位置に保持された1組のフィルターセルを含むことができる。本発明の一実施態様において、適当な装置は、フィルターセルから洗浄ケーク146を排出するための手段を装着した、複数のフィルターセルを装着した回転ドラム加圧フィルターを含むことができる。フィルターケーク154を、洗浄ケーク146中の金属触媒濃度を最小にするのに必要な回数洗浄してから、濾過装置から洗浄ケーク146を排出することができる。
本発明の方法の要件に適合させることができる適当な加圧フィルターは、BHS−FEST(登録商標)回転ドラム加圧フィルター(BHS−WERK、Sonthofen,D−8972,Sonthofen,West Germany)であるが、必要な運転を行うことができる他の加圧フィルターも使用できる。固液分離ゾーン151において使用できる他の装置の例としては、加圧ベルトフィルター、フィルタープレス、遠心分離機、加圧リーフフィルター及びクロスフローフィルターが挙げられるが、これらに限定するものではない。加圧フィルターは、母液147の溶質から金属触媒を少なくとも80重量%回収するのに充分な温度及び圧力で運転できる。好ましくは、加圧フィルターは約25〜約160℃の温度及び1〜50気圧の圧力において運転できる。
BHS−FEST(登録商標)フィルターの運転において、回転ドラムは、回転ドラムの周辺に位置する1組のフィルターセルを含む。ドラムが回転するにつれて、フィルターセルは超濃縮パージスラリー145を受け、フィルターケーク154が必要な深さまで蓄積する。超濃縮パージスラリー145の濾過によって、母液147が生成される。ドラムが回転すると、濾過ケーク154は洗浄ゾーン155に入り、洗浄ゾーン155において、フィルターケーク154上に供給洗浄液149の溜めが必要な深さまで蓄積する。供給洗浄液の溜めに加えられた圧力が、フィルターケーク154中に水を強制的に通して、超濃縮パージスラリー145中に保持されている溶質を(溶存金属触媒と共に)置換して、洗浄ケーク146を生成する。ドラムが更に回転すると、向流式においては必要ならば少なくとも更に3回洗浄サイクルを繰り返すことができる。その後、周囲条件まで、系の圧力を解放すると共に、温度を低下させる。場合によっては、脱水ゾーン157において、洗浄ケーク146を導管152からの蒸気によって脱水して、脱水ケーク159と湿った蒸気160を生成することができる。次に、得られた脱水ケーク159を任意の常法によってドラムから排出することができる。
図3は回転ドラム加圧フィルターをプロセス濾過装置として利用する発明の一実施態様を示す。本発明の一実施態様において、回転ドラム加圧フィルターは濾過ゾーン153、洗浄ゾーン155、場合によっては脱水ゾーン157、排出ゾーン164及びクロス洗浄ゾーン162を含む。図3に示したクロス洗浄ゾーンは本発明の一実施態様であり、回転ドラム加圧フィルターが、脱水ケーク159の排出後にフィルターを洗浄するクロス洗浄ゾーン162を含んでいる。
洗浄濾液148は、供給洗浄液149によるフィルターケークの置換洗浄によって生成される。固液分離ゾーン151内のフィルターケーク154は、供給洗浄液149の導入によって金属触媒が抽出されて、洗浄濾液148を形成する。本発明の一実施態様においては、金属触媒の少なくとも80重量%が洗浄濾液148及び母液147中に回収される。本発明の一実施態様においては、金属触媒の少なくとも90重量%が洗浄濾液148及び母液147中に回収される。供給洗浄液149は、水及び場合によっては追加の酸化溶媒を含む。
おそらく最も意外なことは、約20〜約70℃、好ましくは約30〜約50℃の範囲の温度において供給洗浄液149として水を用いることによって、充分な腐蝕金属が脱水ケーク159中に保持され、他の手段による腐蝕金属除去が必要なくなることである。金属触媒が取り去られた固形分である脱水ケーク159は、系から廃棄することができる。
工程(e)は、場合によっては、蒸発器ゾーン210において母液147及び場合によっては洗浄濾液148を蒸発に供して、溶媒に富んだ蒸気流202及び洗浄濾液残渣201を生成することを含む。
蒸発器ゾーン210は少なくとも1つの蒸発器を含む。本発明の一実施態様において、蒸発器は大気圧又はわずかに過圧の条件で、一般には約1〜約10気圧において運転する。溶媒に富んだ蒸気202は水及び溶媒の大部分を含み、洗浄濾液残渣201は、母液147から除去されなかった水及び溶媒の残りと触媒の大部分を含む。蒸発は、導管147中の合わさった流れから、溶媒及び水(典型的には、洗浄濾液148中に存在する酢酸及び水)の約90〜約99重量%と母液147中の安息香酸の大部分を除去する。ここで使用する「大部分」は、50重量%より多くを意味する。
工程(f)は、蒸留ゾーン220において溶媒に富んだ蒸気流202を従来型の蒸留に供して、安息香酸に富んだ流れ203及び溶媒に富んだ流れ204を形成することを含む。
分離ゾーン220は、少なくとも1つの気液分離器を含む。本発明の一実施態様において、分離器は大気圧又はわずかに過圧の条件で、一般的に約1〜約10気圧で運転する。気液分離器は、少なくとも1つの理論的気液平衡段を含む。気液分離器の例としては、フラッシュ凝縮器及び蒸留カラムが挙げられるが、これらに限定するものではない。
本発明の一実施態様において、安息香酸に富んだ流れ203は安息香酸を5重量%より多く含む。本発明の別の実施態様において、安息香酸に富んだ流れ203は安息香酸を15重量%より多く含む。本発明の別の実施態様において、安息香酸に富んだ流れ203は安息香酸を30重量%より多く含む。本発明の別の実施態様において、安息香酸に富んだ流れ203は安息香酸を50重量%より多く含む。本発明の別の実施態様において、安息香酸に富んだ流れ203は安息香酸を約5〜75重量%含む。本発明の別の実施態様において、安息香酸に富んだ流れ203は安息香酸を約5〜50重量%含む。本発明の別の実施態様において、安息香酸に富んだ流れ203は安息香酸を約5〜35重量%含む。本発明の別の実施態様において、安息香酸に富んだ流れ203は安息香酸を約15〜30重量%含む。
工程(g)は、場合によっては、芳香族酸化プロセスの酸化反応器に溶媒に富んだ流れ204の少なくとも一部を再循還することを含む。
溶媒に富んだ流れの少なくとも一部は、酸化プロセスの酸化反応器に再循還することができる。「少なくとも一部」は、溶媒に富んだ流れ204の少なくとも5重量%、少なくとも15重量%、少なくとも30重量%、少なくとも50重量%、少なくとも75重量%又は全てを、酸化反応器に再循還することを意味することができる。
芳香族酸化プロセスの一例は、米国特許出願第10/156,312号に開示されている。本明細書中の記載に矛盾しない限りにおいて、この特許出願を引用することによってその全体を本明細書中に組み入れる。
この方法の種々の流れの組成はプロセス条件によって異なるが、この方法のコンピュータ・シミュレーション・モデル(ASPEN version 12.1)を用いた、流れの典型的な組成を表1a及び1bに示す。表1a及び1bにおいて、成分を左列に示し、図1の各流れ中のこれらの成分の量を、図1の流れの番号に対応する番号の列に示す。
本発明の別の実施態様においては、図5に示す方法を提供する。
工程(a)は、場合によっては、蒸発器ゾーン310において、安息香酸含有流347を蒸発に供して、溶媒に富んだ蒸気302及び洗浄濾液残渣301を生成させることを含む。
蒸発器ゾーン310は少なくとも1つの蒸発器を含む。安息香酸含有流347は水及び安息香酸を含む。本発明の一実施態様において、蒸発器は大気圧又はわずかに過圧の条件において、一般的に約1〜約10気圧において運転する。溶媒に富んだ蒸気302は水及び溶媒の大部分を含み、洗浄濾液残渣301は、安息香酸含有流347から除去されなかった水及び溶媒の残りを含む。本発明の別の実施態様において、蒸発は、安息香酸含有流347から、溶媒及び水の、典型的には酢酸及び水の約90〜約99重量%を除去する。
安息香酸含有流は、芳香族酸化プロセスにおいて生成する任意の流れであることができる。芳香族酸化プロセスの一例は、米国特許出願第10/156,312号に開示されている。本明細書中に記載に矛盾しない限りにおいて、この特許出願を引用することによってその全体を本明細書中に組み入れる。
例えば、酸化反応の間に、ジアルキル芳香族化合物の酸化によって発生する発熱反応熱及び水は、液体反応媒体の一部分の気化によって反応器から除去する。反応器オフガスとして知られるこれらの蒸気は、5〜30重量%の水及び酸素枯渇プロセスガスを有する水性溶媒を含み、触媒残渣を含む少量の分解生成物を含む。反応器オフガスは、安息香酸含有流として使用できる。
本発明の一実施態様において、蒸発器ゾーン310は大気圧又はわずかに過圧の条件で、一般的には約1〜約10気圧で運転する。溶媒に富んだ蒸気流302は安息香酸を含み、洗浄濾液残渣301は、固液分離ゾーンにおいて捕捉されなかった固形分、例えば全ての残留触媒金属を含む。
工程(b)は、分離ゾーン320において溶媒に富んだ蒸気流302を従来型の蒸留に供して、安息香酸に富んだ流れ303及び溶媒に富んだ流れ304を形成する。
分離ゾーン320は、少なくとも1つの気液分離器を含む。本発明の一実施態様において、気液分離器は大気圧又はわずかに過圧の条件で、一般的には約1〜約10気圧で運転する。気液分離器は、少なくとも1つの理論的気液平衡段を含む。気液分離器の例としては、フラッシュ凝縮器及び蒸留カラムが挙げられるが、これらに限定するものではない。
本発明の一実施態様において、安息香酸に富んだ流れ303は安息香酸を5重量%より多く含む。本発明の別の実施態様において、安息香酸流は安息香酸を15重量%より多く含む。
本発明の別の実施態様において、安息香酸に富んだ流れ303は安息香酸を30重量%より多く含む。本発明の別の実施態様において、安息香酸に富んだ流れ303は安息香酸を50重量%より多く含む。本発明の別の実施態様において、安息香酸に富んだ流れ303は安息香酸を約5〜75重量%含む。本発明の別の実施態様において、安息香酸に富んだ流れ303は安息香酸を約5〜50重量%含む。本発明の別の実施態様において、安息香酸に富んだ流れ303は安息香酸を約5〜35重量%含む。本発明の別の実施態様において、安息香酸に富んだ流れ303は安息香酸を約15〜30重量%含む。
工程(c)は、場合によっては、芳香族酸化プロセスの酸化反応器に溶媒に富んだ流れ304の少なくとも一部を再循還することを含む。
溶媒に富んだ流れの少なくとも一部は、酸化プロセスの酸化反応器に再循還することができる。「少なくとも一部」は、溶媒に富んだ流れ304の少なくとも5重量%、少なくとも15重量%、少なくとも30重量%、少なくとも50重量%、少なくとも75重量%又は全てを酸化反応器に再循還することを意味することができる。
Claims (16)
- (a)蒸発器ゾーンにおいて水及び安息香酸を含む安息香酸含有流を蒸発に供して、溶媒に富んだ蒸気及び洗浄濾液残渣を形成し;そして
(b)分離ゾーンにおいて前記溶媒に富んだ蒸気を蒸留に供して、溶媒に富んだ流れと安息香酸に富んだ流れを形成する(ここで前記安息香酸に富んだ流れは少なくとも15重量%の安息香酸を含む)
ことを含んでなる方法。 - 前記安息香酸に富んだ流れが約30重量%より多い量の安息香酸を含む請求項1に記載の方法。
- 前記安息香酸含有流が芳香族酸化プロセスにおいて生成するものである請求項1に記載の方法。
- 前記安息香酸含有流が芳香族化合物の酸化において生成する蒸気流である請求項1に記載の方法。
- 前記蒸発器ゾーンを約1〜約10気圧で運転する請求項1に記載の方法。
- (a)蒸発器ゾーンにおいて水及び安息香酸を含む安息香酸含有流を蒸発に供して、溶媒に富んだ蒸気及び洗浄濾液残渣を形成し;且つ
(b)分離ゾーンにおいて前記溶媒に富んだ蒸気を蒸留に供して、溶媒に富んだ流れと安息香酸に富んだ流れを形成し(ここで前記安息香酸に富んだ流れは少なくとも15重量%の安息香酸を含む);そして
(c)芳香族酸化プロセスの酸化反応器に前記溶媒に富んだ流れの少なくとも一部を再循還する
ことを含んでなる方法。 - 前記安息香酸に富んだ流れが約30重量%より多い量の安息香酸を含む請求項6に記載の方法。
- 前記安息香酸含有流が芳香族酸化プロセスにおいて生成するものである請求項6に記載の方法。
- 前記安息香酸含有流が芳香族化合物の酸化において生成する蒸気流である請求項6に記載の方法。
- 前記安息香酸含有流の少なくとも50重量%を芳香族酸化プロセスの酸化反応器に再循還する請求項6に記載の方法。
- 前記蒸発器ゾーンを約1〜約10気圧で運転する請求項6に記載の方法。
- (a)蒸発器ゾーンにおいて水及び安息香酸を含む安息香酸含有流(ここで前記安息香酸含有流は芳香族酸化プロセスにおいて生成する)を蒸発に供して、溶媒に富んだ蒸気及び洗浄濾液残渣を形成し;
(b)分離ゾーンにおいて前記溶媒に富んだ蒸気を蒸留に供して、溶媒に富んだ流れと安息香酸に富んだ流れを形成し(ここで前記安息香酸に富んだ流れは約5〜約35重量%の安息香酸を含む);そして
(c)芳香族酸化プロセスの酸化反応器に前記溶媒に富んだ流れの少なくとも50重量%を再循還する
ことを含んでなる方法。 - 前記安息香酸含有流が芳香族化合物の酸化において生成する蒸気流である請求項12に記載の方法。
- 前記安息香酸含有流の少なくとも75重量%を芳香族酸化プロセスの酸化反応器に再循還する請求項12に記載の方法。
- 前記蒸発器ゾーンを約1〜約10気圧で運転する請求項12に記載の方法。
- 前記溶媒に富んだ流れの全てを酸化反応器のプロセスに再循還する請求項12に記載の方法。
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