JP2009503017A - 害虫を駆除するためのジシアノアルカン酸アミド類 - Google Patents

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Abstract

式(I)のジシアノアルカン酸アミド[式中、RはH、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニルまたはハロアルキニルであり;RはH、CN、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、アルコキシまたはハロアルコキシであり;RおよびRはH、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、シクロアルケニル、ハロシクロアルケニルであるか、RおよびRが一緒になってアルキレン、ハロアルキレン、アルケニレンまたはハロアルケニレンであってもよく;XはOまたはSであり;RおよびRはH、アルキル(1〜3個のCN、NO、OH、NR、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、シクロアルキル、ハロシクロアルキルおよび置換されていてもよいフェニルの基で置換されていてもよい)またはハロアルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、NR、アルコキシカルボニル、ハロアルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、ハロアルケニルオキシカルボニル、アルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニル、RN−C(=O)−、フェニルカルボニル、ベンジルカルボニルまたはフェニル(フェニルカルボニル、ベンジルカルボニルおよびフェニルは置換されていてもよい)であり;またはRおよびRは、酸素、窒素および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含むことができ、カルボニル(C(=O))結合を介して結合していることができ、置換されていてもよい飽和、部分不飽和もしくは不飽和の5〜6員複素環基であり;R、RはH、アルキル、ハロアルキル、アルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニル、ベンジル、フェニル、フェニルカルボニル、アルキルスルホニルまたはハロアルキルスルホニルである]またはそのエナンチオマーもしくはジアステレオマーもしくは塩;式(I)の化合物の製造方法;昆虫、ダニまたは線虫を駆除するための式(I)の化合物の使用;ならびに式(I)の化合物を用いる、寄生虫による蔓延もしくは感染に対して動物を治療、防除、予防または保護する方法。

Description

本発明は、下記式I
Figure 2009503017
[式中、
は、水素、C〜C10−アルキル、C〜C10−ハロアルキル、C〜C10−アルケニル、C〜C10−ハロアルケニル、C〜C10−アルキニルまたはC〜C10−ハロアルキニルであり;
は、水素、シアノ、C〜C10−アルキル、C〜C10−ハロアルキル、C〜C10−アルケニル、C〜C10−ハロアルケニル、C〜C10−アルキニル、C〜C10−ハロアルキニル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−ハロシクロアルキル、C〜C10−アルコキシまたはC〜C10−ハロアルコキシであり;
およびRは互いに独立に、水素、C〜C10−アルキル、C〜C10−ハロアルキル、C〜C10−アルケニル、C〜C10−ハロアルケニル、C〜C10−アルキニル、C〜C10−ハロアルキニル、C〜C10−シクロアルキル、C〜C10−ハロシクロアルキル、C〜C−シクロアルケニル、C〜C−ハロシクロアルケニルであるか、
およびRが一緒になって、C〜C10−アルキレン、C〜C10−ハロアルキレン、C〜C10−アルケニレンまたはC〜C10−ハロアルケニレンであってもよく;
Xは、酸素または硫黄であり;
およびRは互いに独立に水素、C〜C10−アルキル(それは未置換であるかそれぞれ独立にシアノ、ニトロ、ヒドロキシ、NR、C〜C10−アルコキシ、C〜C10−ハロアルコキシ、C〜C10−アルキルチオ、C〜C10−ハロアルキルチオ、C〜C−シクロアルキル、C〜C−ハロシクロアルキルおよびフェニルの群から選択される1〜3個の置換基で置換されており、フェニルは未置換であるか1〜5個の置換基Rで置換されている);または
〜C10−ハロアルキル、C〜C10−シクロアルキル、C〜C10−ハロシクロアルキル、C〜C10−アルケニル、C〜C10−ハロアルケニル、C〜C10−アルキニル、C〜C10−ハロアルキニル、C〜C10−アルキルスルフィニル、C〜C10−ハロアルキルスルフィニル、C〜C10−アルキルスルホニル、C〜C10−ハロアルキルスルホニル、NR、C〜C10−アルコキシカルボニル、C〜C10−ハロアルコキシカルボニル、C〜C10−アルケニルオキシカルボニル、C〜C10−ハロアルケニルオキシカルボニル、C〜C10−アルキルカルボニル、C〜C10−ハロアルキルカルボニル、RN−C(=O)−、フェニルカルボニル、ベンジルカルボニルまたはフェニル(フェニルカルボニル、ベンジルカルボニルおよびフェニルは未置換であるか1〜5個の置換基Rで置換されている)であり;あるいは
およびRが互いに独立に、飽和、部分不飽和もしくは不飽和5〜6員複素環基であり、それは酸素、窒素および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含むことができ、その基はカルボニル(C(=O))結合を介して結合していてもよく、その基は未置換であるか1〜4個の基Rのいずれかの組み合わせで置換されており;
は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C〜C10−アルキル、C〜C10−ハロアルキル、C〜C10−シクロアルキル、C〜C10−ハロシクロアルキル、C〜C10−アルケニル、C〜C10−ハロアルケニル、C〜C10−アルキニル、C〜C10−ハロアルキニル、C〜C10−アルコキシ、C〜C10−ハロアルコキシ、C〜C10−アルキルチオ、C〜C10−ハロアルキルチオ、C〜C10−アルキルスルフィニル、C〜C10−ハロアルキルスルフィニル、C〜C10−アルキルスルホニル、C〜C10−ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、NR、C〜C10−アルコキシカルボニル、C〜C10−ハロアルコキシカルボニル、C〜C10−アルキルカルボニル、C〜C10−ハロアルキルカルボニルまたはRN−C(=O)−であり;
、Rはそれぞれ独立に、水素、C〜C10−アルキル、C〜C10−ハロアルキル、C〜C10−アルキルカルボニル、C〜C10−ハロアルキルカルボニル、ベンジル、フェニル、フェニルカルボニル、C〜C10−アルキルスルホニルまたはC〜C10−ハロアルキルスルホニルである]
のジシアノアルカン酸アミドまたはそのエナンチオマーもしくはジアステレオマーもしくは塩に関するものである。
さらに本発明は、化合物Iの製造方法およびそれの中間体、化合物Iを含む殺虫組成物、昆虫、ダニもしくは線虫またはそれらの食物供給源、生息環境もしくは繁殖地を、殺虫効果を有する量の式Iの化合物または組成物と接触させることによる、昆虫、ダニまたは線虫を防除する方法に関するものである。
さらに本発明は、植物の葉に、または植物が成長する土壌もしくは水に、殺虫効果を有する量の式Iの化合物または組成物を施用することによる、昆虫またはダニによる攻撃またはそれらの蔓延から成長する植物を保護する方法に関するものでもある。
また本発明は、動物に、殺寄生虫効果を有する量の式Iの化合物または組成物を経口、局所または非経口投与または施用することを含む、寄生虫の蔓延または感染に対して動物を治療、防除、予防または保護する方法をも提供する。
現在、殺虫剤、殺ダニ剤および殺線虫剤が市販されているにも拘わらず、成長時および収穫時の両方で、昆虫および線虫が原因の作物に対する害がなおも起こっている。従って、新規かつより効果的な殺虫剤、殺ダニ剤および殺線虫剤の開発が現在もなお必要とされている。
従って本発明の目的は、昆虫、ダニまたは線虫を防除し、昆虫、クモ類または線虫による攻撃または蔓延から成長する植物を保護する新たな殺虫組成物、新たな化合物および新たな方法を提供することにあった。
本発明者らは、これらの目的が、式Iの化合物および組成物によって達成されることを見出した。さらに本発明者らは、式Iの化合物を製造する方法および中間体も見出した。
WO04/020399には、ジシアノアルカン酸エステル化合物が記載されている。本発明の式Iのジシアノアルカン酸アミドについては、先行技術には記載がない。
式Iの化合物は、例えば化合物(II)を化合物(III)と反応させて化合物(I)を得る方法によって得ることができる。
Figure 2009503017
式中、X、R、R、R、R、RおよびRは式Iの化合物について上記で定義の通りであり;Zはハロゲン原子、メタンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニルまたはトルエンスルホニルを表す。
その反応は通常、溶媒中にて塩基の存在下に行う。
その反応に使用される溶媒には、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、NMP(N−メチルピロリドン)などの酸アミド;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル;ジメチルスルホキシド、スルホランなどスルホキシドおよびスルホン;1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;そしてそれらの混合物などがある。
その反応に使用される塩基には、例えば水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機塩基;カリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;リチウムジイソプロピルアミドなどのアルカリ金属アミド;そしてジメチルアミノピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンなどの有機塩基などがある。
その反応で使用可能な塩基の量は、通常は化合物(II)1モルに対して1〜10モルである。さらに、クラウンエーテルなどの添加剤を加えて、反応を促進してもよい。
その反応で使用される化合物(III)の量は、化合物(II)1モルに対して通常は1〜10モル、好ましくは1〜2モルである。
反応温度は、通常は−78℃〜150℃の範囲、好ましくは−20℃〜80℃の範囲であり、反応時間は通常は1〜24時間の範囲である。
式IIの中間体の一部は新規である。それらも本発明の主題である。
反応完了後、式(I)の化合物を、反応混合物を水に加え、有機溶媒で抽出し、抽出液を濃縮する等の従来の方法を用いることで単離することができる。単離された化合物(I)は、必要に応じてクロマトグラフィー、再結晶などの技術によって精製することができる。
化合物(II)は、例えば、下記のスキームによって表される経路に従って製造することができる。
Figure 2009503017
式中、X、R、R、RおよびRは式Iについて上記で定義の通りであり、Zはハロゲン原子、メタンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニルまたはトルエンスルホニルを表す。
その反応は通常、溶媒中にて塩基の存在下に行われる。
その反応に使用される溶媒には、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、NMPなどの酸アミド;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル;ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホランなどスルホキシドおよびスルホン;1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;そしてそれらの混合物などがある。
その反応に使用される塩基には、例えば水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機塩基;カリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;リチウムジイソプロピルアミドなどのアルカリ金属アミド;そしてジメチルアミノピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンなどの有機塩基などがある。
その反応で使用可能な塩基の量は、通常は化合物(IV)1モルに対して1〜10モルである。さらに、クラウンエーテルなどの添加剤を加えて、反応を促進してもよい。
その反応で使用されるマロノニトリルの量は、化合物(IV)1モルに対して通常は1〜10モル、好ましくは1〜2モルである。
反応温度は、通常は−78℃〜150℃の範囲、好ましくは−20℃〜80℃の範囲であり、反応時間は通常は1〜24時間の範囲である。
反応完了後、式(II)の化合物を、反応混合物を水に加え、有機溶媒で抽出し、抽出液を濃縮する等の従来の方法を用いることで単離することができる。単離された化合物(II)は、必要に応じてクロマトグラフィー、再結晶などの技術によって精製することができる。
式IVの化合物は、例えばマーチの著作(J. March, Advanced Organic Chemistry, 4th Edition, Wiley, 1992, p. 587-590)に記載のような当業界で公知の手順に従って得ることができる。
本発明のさらに別の実施形態によれば、化合物(V)を化合物(IV)と反応させて化合物(I)を得る方法によって化合物Iを得ることができる。
Figure 2009503017
式中、R、R、R、R、RおよびRは式Iの化合物について上記で定義の通りであり、Zはハロゲン原子、メタンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニルまたはトルエンスルホニルを表す。
その反応は通常、溶媒中にて塩基の存在下に行われる。
その反応に使用される溶媒には、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、NMPなどの酸アミド;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル;ジメチルスルホキシド、スルホランなどスルホキシドおよびスルホン;1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;そしてそれらの混合物などがある。
その反応に使用される塩基には、例えば水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機塩基;カリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;リチウムジイソプロピルアミドなどのアルカリ金属アミド;そして4−ジメチルアミノピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンなどの有機塩基などがある。その反応で使用可能な塩基の量は、通常は化合物(V)1モルに対して1〜10モルである。
その反応で使用される化合物(IV)の量は、化合物(V)1モルに対して通常は1〜10モル、好ましくは1〜2モルである。
反応温度は、通常は−78℃〜150℃の範囲であり、反応時間は通常は1〜24時間の範囲である。
反応完了後、式(I)の化合物を、反応混合物を水に加え、有機溶媒で抽出し、抽出液を濃縮する等の従来の方法を用いることで単離することができる。単離された化合物(I)は、必要に応じてクロマトグラフィー、再結晶などの技術によって精製することができる。
式(V)の化合物は、例えばWO02/89579、WO02/90320またはWO04/006677などに記載された当業界で報告されている手順に従って得ることができる。
Xが硫黄である式(I)の化合物は、例えばマーチの著作(J. March, Advanced Organic Chemistry, 4th Edition, Wiley, 1992, p. 893-895)に記載のような当業界で公知の手順およびそれの好適な変更に従って、Xが酸素である式(I)の化合物からも得ることができる。
式Iの化合物を製造すると、それが異性体混合物として得られる可能性がある。所望に応じて、それらを結晶化またはクロマトグラフィーなどのそれに関して一般的な方法によって、さらには光学活性吸着質で分割することによって、純粋な異性体を得ることができる。
式Iの化合物は、異なる多形で存在する場合があり、それらは異なる生理活性を示し得る。それらも本発明の主題である。
農業的に許容される化合物Iの塩は、一般的な方法で、例えば対象とするアニオンの酸との反応によって形成することができる。
本明細書および特許請求の範囲において、多くの用語に言及することになるが、それらは下記の意味を有するものと定義される。
本明細書で使用される「塩」は、マレイン酸、ジマレイン酸、フマル酸、ジフマル酸、メタンスルフェン酸、メタンスルホン酸およびコハク酸と化合物Iの付加物を含む。さらに、両性イオンを含む、例えばアミン、金属、アルカリ土類金属塩基または4級アンモニウム塩基と形成され得るものも「塩」として含まれる。塩形成体としての好適な金属およびアルカリ土類金属水酸化物には、バリウム、アルミニウム、ニッケル、銅、マンガン、コバルト、亜鉛、鉄、銀、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムまたはカルシウムの塩などがある。別の塩形成体には、塩化物、スルフェート、アセテート、カ−ボネート、水素化物および水酸化物などがある。望ましい塩には、マレイン酸、ジマレイン酸、フマル酸、ジフマル酸およびメタンスルホン酸と化合物Iの付加物などがある。
「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味するものとする。
本明細書で使用される「アルキル」という用語は、例えばメチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピルおよび1−エチル−2−メチルプロピルのようなC〜C−アルキルなどの1〜10個の炭素原子を有する分岐または未分岐飽和炭化水素基を指す。
本明細書で使用される「ハロアルキル」という用語は、1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキル基(上記で言及のもの)であって、その基中の水素原子の一部または全てが上記のようなハロゲン原子によって置き換わっていてもよいものを指し、例えばクロロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、1−クロロエチル、1−ブロモエチル、1−フルオロエチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−クロロ−2−フルオロエチル、2−クロロ−2,2−ジフルオロエチル、2,2−ジクロロ−2−フルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチルおよびペンタフルオロエチルのようなC〜C−ハロアルキルである。
同様に、「アルコキシ」および「アルキルチオ」は、アルキル基中のいずれかの結合でそれぞれ酸素結合または硫黄結合を介して結合した1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキル基(上記で言及のもの)を指す。例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオおよびn−ブチルチオなどがある。
同様に、「アルキルスルフィニル」および「アルキルスルホニル」は、アルキル基中のいずれかの結合でそれぞれ−S(=O)−結合または−S(=O)−結合を介して結合した1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキル基(上記で言及のもの)を指す。例としては、メチルスルフィニルおよびメチルスルホニルなどがある。
「アルキルカルボニル」という用語は、アルキル基中のいずれかの結合でそれぞれ−C(=O)−結合を介して結合した1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキル基(上記で言及のもの)を指す。例としては、アセチルおよびプロピオニルなどがある。
本明細書で使用される「アルケニル」という用語は、2〜6個の炭素原子およびいずれかの位置に二重結合を有する分岐または未分岐の不飽和炭化水素基を意味するものであり、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチル−エテニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル;1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−1−ブテニル、2−メチル−1−ブテニル、3−メチル−1−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、3−メチル−3−ブテニル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、1,2−ジメチル−1−プロペニル、1,2−ジメチル−2−プロペニル、1−エチル−1−プロペニル、1−エチル−2−プロペニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−メチル−1−ペンテニル、2−メチル−1−ペンテニル、3−メチル−1−ペンテニル、4−メチル−1−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−メチル−2−ペンテニル、4−メチル−2−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、3−メチル−3−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、3−メチル−4−ペンテニル、4−メチル−4−ペンテニル、1,1−ジメチル−2−ブテニル、1,1−ジメチル−3−ブテニル、1,2−ジメチル−1−ブテニル、1,2−ジメチル−2−ブテニル、1,2−ジメチル−3−ブテニル、1,3−ジメチル−1−ブテニル、1,3−ジメチル−2−ブテニル、1,3−ジメチル−3−ブテニル、2,2−ジメチル−3−ブテニル、2,3−ジメチル−1−ブテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニル、2,3−ジメチル−3−ブテニル、3,3−ジメチル−1−ブテニル、3,3−ジメチル−2−ブテニル、1−エチル−1−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−エチル−2−ブテニル、2−エチル−3−ブテニル、1,1,2−トリメチル−2−プロペニル、1−エチル−1−メチル−2−プロペニル、1−エチル−2−メチル−1−プロペニルおよび1−エチル−2−メチル−2−プロペニルなどがある。
本明細書で使用される「アルキニル」という用語は、少なくとも1個の三重結合を含む分岐または未分岐の不飽和炭化水素基を指し、例えばエチニル、プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニルなどがある。
酸素、窒素および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含むことができる飽和、部分不飽和または不飽和の5〜6員複素環基は、例えばピロリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルなどの1〜4個の窒素原子を含む飽和、部分不飽和または不飽和5員複素環基、または
例えばフラニル、チエニル、イソキサゾリニル、イソチアゾリニル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、オキサジアゾリルおよびチアジアゾリルなどの0〜3個の窒素原子および1個の硫黄または1個の酸素原子を含む飽和、部分不飽和または不飽和5員複素環基;または
例えばピペリジニル、ピペラジニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジル、ピラジニルおよびトリアジニルなどの1〜3個の窒素原子を含む飽和、部分不飽和または不飽和6員複素環基;または
例えばジオキサン、モルホリン、ジチアンおよびチオモルホリンなどの0〜1個の窒素原子および1〜2個の酸素原子または1〜2個の硫黄原子を含む飽和、部分不飽和または不飽和6員複素環基を指す。
好ましいものは、例えばピラゾリル、イミダゾリルおよびトリアゾリルなどの2〜3個の窒素原子を含む飽和、部分不飽和または不飽和5員複素環基;または
例えばイソキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリルおよびチアジアゾリルなどの1または2個の窒素原子および1個の酸素原子を含む飽和、部分不飽和または不飽和5員複素環基;または
例えばピリジン、ピリダジン、ピリミジンおよびピラジンなどの1〜2個の窒素原子を含む飽和、部分不飽和または不飽和6員複素環基;または
例えばジオキサン、モルホリン、ジチアンおよびチオモルホリンなどの0〜1個の窒素原子および1〜2個の酸素原子または1〜2個の硫黄原子を含む飽和、部分不飽和または不飽和6員複素環基である。
シクロアルキル:例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニルまたはシクロデシルなどのC〜C10−シクロアルキルのような単環式3〜6員、8員または10員飽和炭素原子環。
式Iの化合物の所期の用途に関して、特に好ましいものは、置換基が下記の意味のものであり、各場合でそれ自体または組み合わせた意味を有する。
Xが酸素である式Iの化合物。
が水素であり、Rがメチルである式Iの化合物。
が水素、メチルまたはシアノである式Iの化合物。
およびRが水素である式Iの化合物。
およびRがメチルである式Iの化合物。
が、水素、C〜C−アルケニル(ビニル、2−プロペニルまたは2−メチル−1−プロペニルなど)、C〜C−ハロアルケニル(2,2−ジフルオロビニル、1−(トリフルオロメチル)ビニル、3,3−ジフルオロ−2−プロペニル、2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニルまたは3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニルなど)、C〜C−ハロアルキニル、C〜C−フルオロアルキル(フルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピルまたは2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルなど)、C〜C−シクロアルキル、2,2−ジクロロシクロプロピル、シクロプロピルまたはシクロブチルである式Iの化合物。
が水素である式Iの化合物。
が水素であり、RがC〜C−アルケニルである式Iの化合物。
が水素であり、Rがビニル、2−プロペニルまたは2−メチル−1−プロペニルである式Iの化合物。
が水素であり、RがC〜C−ハロアルケニルである式Iの化合物。
が水素であり、Rが2,2−ジフルオロビニル、1−(トリフルオロメチル)ビニル、3,3−ジフルオロ−2−プロペニル、2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニルまたは3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニルである式Iの化合物。
が水素であり、RがC〜C−ハロアルキルである式Iの化合物。
が水素であり、Rがフルオロメチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピルまたは2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルである式Iの化合物。
が水素であり、RがC〜C−シクロアルキルまたはC〜C−ハロシクロアルキルである式Iの化合物。
が水素であり、Rがシクロプロピル、シクロブチルまたは2,2−ジクロロシクロプロピルである式Iの化合物。
、RおよびRが水素であり、Rがビニル、2−プロペニルまたは2−メチル−2−プロペニルである式Iの化合物。
、RおよびRが水素であり、Rが2,2−ジフルオロビニル、1−(トリフルオロメチル)ビニル、3,3−ジフルオロ−2−プロペニル、2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニルまたは3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニルである式Iの化合物。
およびRがメチルであり、Rが水素であり、Rが2,2−ジフルオロビニル、1−(トリフルオロメチル)ビニル、3,3−ジフルオロ−2−プロペニル、2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニルまたは3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニルである式Iの化合物。
およびRが水素であり、Rがメチルであり、Rが2,2−ジフルオロビニル、1−(トリフルオロメチル)ビニル、3,3−ジフルオロ−2−プロペニル、2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニルまたは3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニルである式Iの化合物。
、RおよびRが水素であり、Rがフルオロメチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピルまたは2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルである式Iの化合物。
およびRが水素であり、Rがメチルであり、Rがフルオロメチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピルまたは2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルである式Iの化合物。
およびRがメチルであり、Rが水素であり、Rがフルオロメチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピルまたは2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルである式Iの化合物。
、RおよびRが水素であり、Rがシクロプロピル、シクロブチルまたは2,2−ジクロロシクロプロピルである式Iの化合物。
およびRがそれぞれ独立に、水素、未置換であるかシアノ、ニトロ、C〜C10−アルコキシ、C〜C10−アルキルチオ、フェニルおよびC〜C−シクロアルキルの基から選択される1個の置換基で置換されたC〜C10−アルキル;またはC〜C10−ハロアルキル、C〜C10−シクロアルキル、C〜C10−アルケニル、C〜C10−アルキニル、C〜C10−アルキルカルボニル、C〜C10−ハロアルキルカルボニル、フェニルカルボニル、ベンジルカルボニルまたはフェニルである式Iの化合物。
およびRがそれぞれ独立に、水素、未置換であるかシアノ、C〜C−アルコキシ、フェニルおよびC〜C−シクロアルキルの基から選択される1個の置換基によって置換されたC〜C−アルキル;またはC〜C−ハロアルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルキニル、C〜C−アルキルカルボニル、フェニルカルボニルまたはフェニルである式Iの化合物。
がハロゲン、シアノ、C〜C−アルキル、C〜C−ハロアルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−ハロアルコキシ、C〜C−アルキルチオまたはC〜C−ハロアルキルチオである式Iの化合物。
いずれも基RおよびRについて定義の前記置換基フェニル、フェニルカルボニル、ベンジルカルボニルまたは5〜6員複素環基が未置換である式Iの化合物。
特に好ましいものは、R、RおよびRが水素である式Iの化合物である。
それ以外に、特に好ましいものとして、RおよびRがそれぞれ独立に、水素、C〜C−アルキル、C〜C−ハロアルキル、シアノ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ〜C〜C−アルキル、C〜C−ハロアルコキシ〜C〜C−アルキル、フェニル、フェニルメチル、フェニルカルボニル、C〜C−アルキルカルボニル、C〜C−アルキルスルホニル、フェニルスルホニルおよびC〜C−アルキルフェニルスルホニルの基から選択される式Iの化合物がある。
さらに好ましいものとして、RおよびRがそれぞれ独立に、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シアノメチル、トリフルオロメチル、CF(CF、メトキシメチル、フルオロメトキシメチル、アリル、プロパルギル、フェニル、フェニルメチル、フェニルカルボニル、メチルカルボニル、フェニルスルホニルおよびパラ−メチルフェニルスルホニルの基から選択される式Iの化合物がある。
使用に関しては、下記の表にまとめてある化合物IAが特に好ましい。さらに、表中の置換基に関して言及される基は、言及されている組み合わせとは独立に、それ自体で、対象とする置換基の特に好ましい実施形態である。
表1
がCH=CHを表し、各場合でRおよびRの組み合わせが表Aの一つの行に相当する式IAの化合物。
Figure 2009503017
表2
がCH−CH=CHを表し、各場合でRおよびRの組み合わせが表Aの一つの行に相当する式IAの化合物。
表3
がCHCFを表し、各場合でRおよびRの組み合わせが表Aの一つの行に相当する式IAの化合物。
表4
がシクロプロピルを表し、各場合でRおよびRの組み合わせが表Aの一つの行に相当する式IAの化合物。
表5
がシクロブチルを表し、各場合でRおよびRの組み合わせが表Aの一つの行に相当する式IAの化合物。
表6
が1−メチル−シクロプロピルを表し、各場合でRおよびRの組み合わせが表Aの一つの行に相当する式IAの化合物。
表7
がCFを表し、各場合でRおよびRの組み合わせが表Aの一つの行に相当する式IAの化合物。
Figure 2009503017
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式IIの中間体において、置換基X、R、R、RおよびRは、化合物Iの場合と同じ好ましい意味を有する。
式Iの化合物は、以下の害虫を効率的に駆除するのに特に適している:
鱗翅類(鱗翅目)に属する昆虫、例えば、タマナヤガ(Agrotis ypsilon)、カブラヤガ(Agrotis segetum)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、アンチカルシア・ゲンマタリス(Anticarsia gemmatalis)、リンゴヒメシンクイ(Argyresthia conjugella)、ガマキンウワバ(Autographa gamma)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエシア・ムリナナ(Cacoecia murinana)、カプア・レチクラナ(Capua reticulana)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)、コリストネウラ・オキシデンタリス(Choristoneura occidentalis)、シルフィス・ウニプンクタ(Cirphis unipuncta)、コドリンガ(Cydia pomonella)、デンドロリムス・ピニ(Dendrolimus pini)、ジアファニア・ニチダリス(Diaphania nitidalis)、ジアトラエア・グランジオセラ(Diatraea grandiosella)、エアリアス・インスラナ(Earias insulana)、エラスモパルプス・リグノセルス(Elasmopalpus lignosellus)、ブドウホソハマキ(Eupoecilia ambiguella)、エベトリア・ボウリアナ(Evetria bouliana)、フェルチア・スブテラネア(Feltia subterranea)、ハチノスツヅリガ(Galleria mellonella)、グラホリタ・フネブラナ(Grapholitha funebrana)、ナシヒメシンクイ(Grapholitha molesta)、ヘリオチス・アルミゲラ(Heliothis armigera)、ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens)、ヘリオチス・ゼア(Heliothis zea)、ハイマダラノメイガ(Hellula undalis)、ヒベルニア・デホリアリア(Hibernia defoliaria)、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)、ヒポノメウタ・マリネルス(Hyponomeuta malinellus)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、ランブジナ・フィセラリア(Lambdina fiscellaria)、ラフィグマ・エキシグア(Laphygma exigua)、ロイコプテラ・コフェエラ(Leucoptera coffeella)、ロイコプテラ・シテラ(Leucoptera scitella)、リトコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana)、ロキソステージ・スチクチカリス(Loxostege sticticalis)、マイマイガ(Lymantria dispar)、ノンネマイマイ(Lymantria monacha)、モモハモグリガ(Lyonetia clerkella)、オビカレハ(Malacosoma neustria)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、オルギイア・プソイドツガタ(Orgyia pseudotsugata)、ヨーロッパアワノメイガ(Ostrinia nubilalis)、マツキリガ(Panolis flammea)、ワタアカミムシガ(Pectinophora gossypiella)、ニセタマヤナガ(Peridroma saucia)、ファレラ・ブセファラ(Phalera bucephala)、ジャガイモキバガ(Phthorimaea operculella)、ミカンハモグリガ(Phyllocnistis citrella)、オオモンシロチョウ(Pieris brassicae)、プラチペナ・スカブラ(Plathypena scabra)、コナガ(Plutella xylostella)、プソイドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、リアシオニア・フルストラナ(Rhyacionia frustrana)、スクロビパルプラ・アブソルタ(Scrobipalpula absoluta)、バクガ(Sitotroga cerealella)、テングハマキ(Sparganothis pilleriana)、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)、スポドプテラ・リットラリス(Spodoptera littoralis)、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、タウマトポエア・ピチオカンパ(Thaumatopoea pityocampa)、トルトリキス・ビリダナ(Tortrix viridana)、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)およびゼイラフェラ・カナデンシス(Zeiraphera canadensis)、
甲虫(鞘翅目)、例えば、アカバナガタマムシ(Agrilus sinuatus)、アグリオテス・リネアツス(Agriotes lineatus)、アグリオテス・オブスクルス(Agriotes obscurus)、アンフィマルス・ソルスチチアリス(Amphimallus solstitialis)、アニサンドルス・ジスパル(Anisandrus dispar)、ワタミハナゾウムシ(Anthonomus grandis)、ナシハナゾウムシ(Anthonomus pomorum)、アフトーナ・ユーホリダエ(Aphthona euphoridae)、アザウス・ヘモロイダリス(Athous haemorrhoidalis)、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、ブラストファグス・ピニペルダ(Blastophagus piniperda)、ブリトファガ・ウンダタ(Blitophaga undata)、ソラマメゾウムシ(Bruchus rufimanus)、エンドウゾウムシ(Bruchus pisorum)、ブルクス・レンチス(Bruchus lentis)、ドロハマチョッキリ(Byctiscus betulae)、カメノコハムシ(Cassida nebulosa)、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、キンイロハナムグリ(Cetonia aurata)、コイトリンクス・アッシミリス(Ceuthorrhynchus assimilis)、コイトリンクス・ナピ(Ceuthorrhynchus napi)、カエトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、コノデルス・ベスペルチヌス(Conoderus vespertinus)、クリオセリス・アスパラギ(Crioceris asparagi)、クテニセラssp.(Ctenicera ssp.)、ジアブロチカ・ロンギコルニス(Diabrotica longicornis)、ジアブロチカ・セミプンクタタ(Diabrotica semipunctata)、ジアブロチカ・12-プンクタタ(Diabrotica 12-punctata)、ジアブロチカ・スペシオーサ(Diabrotica speciosa)、ウエスタンコーンルートワーム(Diabrotica virgifera)、インゲンテントウ(Epilachna varivestis)、エピトリキス・ヒルチペンニス(Epitrix hirtipennis)、ユーチノボトルス・ブラシリエンシス(Eutinobothrus brasiliensis)、ヒルオビウス・アビエチス(Hylobius abietis)、ヒペラ・ブルンネイペンニス(Hypera brunneipennis)、アルファルファタコゾウムシ(Hypera postica)、ヤツバキクイムシ(Ips typographus)、レマ・ビリネアタ(Lema bilineata)、レマ・メラノプス(Lema melanopus)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)、リモニウス・カリホルニクス(Limonius californicus)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、メラノツス・コンムニス(Melanotus communis)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・ヒッポカスタニ(Melolontha hippocastani)、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)、イネクビボソハムシ(Oulema oryzae)、オルチオリンクス・スルカツス(Ortiorrhynchus sulcatus)、オチオリンクス・オバツス(Otiorrhynchus ovatus)、ファエドン・コクレアリエ(Phaedon cochleariae)、フィロビウス・ピリ(Phyllobius pyri)、フィロトレタ・クリソセファラ(Phyllotreta chrysocephala)、フィロファガsp.(Phyllophaga sp.)、フィロペルタ・ホルチコラ(Phyllopertha horticola)、フィロトレタ・ネモルム(Phyllotreta nemorum)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、マメコガネ(Popillia japonica)、シトナ・リネアツス(Sitona lineatus)およびシトフィルス・グラナリア(Sitophilus granaria)、
ハエ、カ(双翅目)、例えば、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)、キンイロヤブカ(Aedes vexans)、アナストレファ・ルデンス(Anastrepha ludens)、アノフェレス・マクリペンニス(Anopheles maculipennis)、アノフェレス・クルーシャンス(Anopheles crucians)、アノフェレス・アルビマナス(Anopheles albimanus)、ガンビアハマダラカ(Anopheles gambiae)、アノフェレス・フリーボルニ(Anopheles freeborni)、アノフェレス・ロイコスフィラス(Anopheles leucosphyrus)、コガタハマダラカ(Anopheles minimus)、アノフェレス・クアドリマキュラータス(Anopheles quadrimaculatus)、ホホアカクロバエ(Calliphora vicina)、チュチュウカイミバエ(Ceratitis capitata)、クリソミア・ベッジアナ(Chrysomya bezziana)、クリソミア・ホミニボラキス(Chrysomya hominivorax)、クリソミア・マセラリア(Chrysomya macellaria)、クリソプス・ディスカリス(Chrysops discalis)、クリソプス・シラセア(Chrysops silacea)、クリソプス・アトランティクス(Chrysops atlanticus)、コクリオミイア・ホミニボラックス(Cochliomyia hominivorax)、ソルガムタマバエ(Contarinia sorghicola)、コルジルオビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クリコイデス・フレンス(Culicoides furens)、クレックス・ピピエンス(Culex pipiens)、クレックス・ニゲリパルプス(Culex nigripalpus)、ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)、クレックス・タルサリス(Culex tarsalis)、クリセタ・イノルナタ(Culiseta inornata)、クリセタ・メラヌラ(Culiseta melanura)、ウリミバエ(Dacus cucurbitae)、オリーブミバエ(Dacus oleae)、ダシネウラ・ブラッシカ(Dasineura brassicae)、デリア・アンチクエ(Delia antique)、デリア・コアルクタタ(Delia coarctata)、タネバエ(Delia platura)、デリア・ラジクム(Delia radicum)、ヒトヒフバエ(Dermatobia hominis)、ヒメイエバエ(Fannia canicularis)、ゲオミザ・トリパンクタタ(Geomyza Tripunctata)、ガステロフィルス・インテスチナリス(Gasterophilus intestinalis)、グロッシナ・モルシタンス(Glossina morsitans)、グロシナ・パルパリス(Glossina palpalis)、グロシナ・ファスシペス(Glossina fuscipes)、グロシナ・タキノイデス(Glossina tachinoides)、ノサシバエ(Haematobia irritans)、ハプロジプロシス・エクエストリス(Haplodiplosis equestris)、ヒッペラテスspp.(Hippelates spp.)、ヒルエミイア・プラツラ(Hylemyia platura)、ヒポデルマ・リネアタ(Hypoderma lineata)、レプトコノプス・トレンス(Leptoconops torrens)、トマトハモグリバエ(Liriomyza sativae)、マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)、ルシリア・カプリナ(Lucilia caprina)、ヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)、ヒロズキンバエ(Lucilia sericata)、リコリア・ペクトラリス(Lycoria pectoralis)、マンソニア・ティティラヌス(Mansonia titillanus)、ヘシアンバエ(Mayetiola destructor)、イエバエ(Musca domestica)、オオイエバエ(Muscina stabulans)、ヒツジバエ(Oestrus ovis)、オポミザ・フロラム(Opomyza florum)、オシネラ・フリット(Oscinella frit)、ペゴミア・ヒソシアミ(Pegomya hysocyami)、ホルビア・アンチクア(Phorbia antiqua)、ホルビア・ブラッシカ(Phorbia brassicae)、ホルビア・コアルクタタ(Phorbia coarctata)、フレボトームス・アルゲンチペス(Phlebotomus argentipes)、ソロフォラ・コロンビアエ(Psorophora columbiae)、プシラ・ロサエ(Psila rosae)、ソロフォラ・ディスコロール(Psorophora discolor)、プロシムリウム・ミクスタム(Prosimulium mixtum)、ラゴレチス・セラシ(Rhagoletis cerasi)、ラゴレチス・ポモネラ(Rhagoletis pomonella)、サルコファガ・ヘモロイダリス(Sarcophaga haemorrhoidalis)、サルコファガsp.(Sarcophaga sp.)、シムリウム・ウィッタツム(Simulium vittatum)、サシバエ(Stomoxys calcitrans)、タバヌス・ボビヌス(Tabanus bovinus)、タバヌス・アトラタス(Tabanus atratus)、タバヌス・リネオラ(Tabanus lineola)、およびタバヌス・シミリス(Tabanus similis)、チプラ・オレラセア(Tipula oleracea)、およびチプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、
アザミウマ(総翅目)、例えば、ジクロモスリップス・コルベッチ(Dichromothrips corbetti)、ジクロモスリップスssp(Dichromothrips ssp)、フランクリニエラ・フスカ(Frankliniella fusca)、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、フランクリニエラ・トリチシ(Frankliniella tritici)、シルトスリップス・シトリ(Scirtothrips citri)、スリップス・オリザエ(Thrips oryzae)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)およびネギアザミウマ(Thrips tabaci)、
シロアリ(等翅目)、例えば、カロテルメス・フラビコリス(Calotermes flavicollis)、ロイコテルメス・フラビペス(Leucotermes flavipes)、ヘテロテルメス・アウレウス(Heterotermes aureus)、レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)、レチクリテルメス・バージニカス(Reticulitermes virginicus)、レチクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus)、テルメス・ナタレンシス(Termes natalensis)、およびイエシロアリ(Coptotermes formosanus)、
ゴキブリ(網翅目-ゴキブリ目)、例えば、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、オキナワチャバネゴキブリ(Blattella asahinae)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、ヤマトゴキブリ(Periplaneta japonica)、トビイロゴキブリ(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuligginosa)、コワモンゴキブリ(Periplaneta australasiae)、およびトウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)、
カメムシ(半翅目)、例えば、アクロステルヌム・ヒラレ(Acrosternum hilare)、ブリスス・ロイコプテルス(Blissus leucopterus)、シルトペルチス・ノタツス(Cyrtopeltis notatus)、アカホシカメムシ(Dysdercus cingulatus)、ジスデルクス・インテルムジウス(Dysdercus intermedius)、ユリガステル・インテグリセプス(Eurygaster integriceps)、ユスキスツス・インピクチベントリス(Euschistus impictiventris)、レプトグロッスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、リグス・リネオラリス(Lygus lineolaris)、リグス・プラテンシス(Lygus pratensis)、ミナミアオカメムシ(Nezara viridula)、ピエスマ・クアドラタ(Piesma quadrata)、ソルベア・インスラリス(Solubea insularis)、チアンタ・ペルジトル(Thyanta perditor)、アシルトシホン・オノブリキス(Acyrthosiphon onobrychis)、アデルゲス・ラリシス(Adelges laricis)、アフィズラ・ナスツルチイ(Aphidula nasturtii)、マメクロアブラムシ(Aphis fabae)、イチゴネアブラムシ(Aphis forbesi)、リンゴアブラムシ(Aphis pomi)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、アフィス・グロスラリア(Aphis grossulariae)、アフィス・スクネイデリ(Aphis schneideri)、ユキヤナギアブラムシ(Aphis spiraecola)、アフィス・サンブシ(Aphis sambuci)、エンドウヒゲナガアブラムシ(Acyrthosiphon pisum)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)、ブラキカウズス・カルズイ(Brachycaudus cardui)、ムギワラギクオマルアブラムシ(Brachycaudus helichrysi)、ブラキカウズス・ペルシカエ(Brachycaudus persicae)、ブラキカウズス・プルニコラ(Brachycaudus prunicola)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)、カピトホルス・ホルニ(Capitophorus horni)、セロシファ・ゴシピイ(Cerosipha gossypii)、イチゴケナガアブラムシ(Chaetosiphon fragaefolii)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ドレイフシア・ノルドマンニアナエ(Dreyfusia nordmannianae)、ドレイフシア・ピセアエ(Dreyfusia piceae)、ジサフィス・ラジコラ(Dysaphis radicola)、ジサウラコルツム・プソイドソラニ(Dysaulacorthum pseudosolani)、ジサフィス・プランタギネア(Dysaphis plantaginea)、ジサフィス・ピリ(Dysaphis pyri)、エンポアスカ・ファバエ(Empoasca fabae)、モモコフキアブラムシ(Hyalopterus pruni)、ヒペロミズス・ラクツカエ(Hyperomyzus lactucae)、マクロシフム・アベナエ(Macrosiphum avenae)、チューリップヒゲナガアブラムシ(Macrosiphum euphorbiae)、マクロシホン・ロサエ(Macrosiphon rosae)、メゴウラ・ビシアエ(Megoura viciae)、メラナフィス・ピラリウス(Melanaphis pyrarius)、ムギウスイロアブラムシ(Metopolophium dirhodum)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ミズス・アスカロニクス(Myzus ascalonicus)、ミズス・セラシ(Myzus cerasi)、ミズス・バリアンス(Myzus varians)、ナソノビア・リビスニグリ(Nasonovia ribis-nigri)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、ペンフィグス・ブルサリウス(Pemphigus bursarius)、クロツノウンカ(Perkinsiella saccharicida)、ホップイボアブラムシ(Phorodon humuli)、シラ・マリ(Psylla mali)、シラ・ピリ(Psylla piri)、ロパロミズス・アスカロニクス(Rhopalomyzus ascalonicus)、トウモロコシアブラムシ(Rhopalosiphum maidis)、ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)、ロパロシフム・インセルツム(Rhopalosiphum insertum)、サッパフィス・マラ(Sappaphis mala)、サッパフィス・マリ(Sappaphis mali)、ムギミドリアブラムシ(Schizaphis graminum)、スキゾノイラ・ラヌギノサ(Schizoneura lanuginosa)、シトビオン・アベナエ(Sitobion avenae)、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、コミカンアブラムシ(Toxoptera aurantii)、および、ビトイス・ビチホリイ(Viteus vitifolii)、トコジラミ(Cimex lectularius)、ネッタイトコジラミ(Cimex hemipterus)、レジュヴァイアス・セニリス(Reduvius senilis)、サシガメspp.(Triatoma spp.)、およびアリラス・クリタツス(Arilus critatus)、
アリ、ミツバチ、カリバチ、ハバチ(膜翅目)、例えば、カブラハバチ(Athalia rosae)、ハキリアリ(Atta cephalotes)、アッタ・カピグアラ(Atta capiguara)、ハキリアリ(Atta cephalotes)、アッタ・ラエウィガタ(Atta laevigata)、アッタ・ロブスタ(Atta robusta)、チャイロハキリアリ(Atta sexdens)、テキサスハキリアリ(Atta texana)、シリアゲアリspp.(Crematogaster spp.)、ホプロカンパ・ミヌタ(Hoplocampa minuta)、ホプロカンパ・テスツジネア(Hoplocampa testudinea)、イエヒメアリ(Monomorium pharaonis)、アカカミアリ(Solenopsis geminata)、ヒアリ(Solenopsis invicta)、ソレノプシス・リクテリ(Solenopsis richteri)、ソレノプシス・キシロニ(Solenopsis xyloni)、アカシュウカクアリ(Pogonomyrmex barbatus)、ポゴノミルメックス・カリホルニクス(Pogonomyrmex californicus)、ツヤオオヅアリ(Pheidole megacephala)、デシムチラ・オキシデンタリス(Dasymutilla occidentalis)、マルハナバチspp.(Bombus spp.)、ヴェスプラ・スクアモサ(Vespula squamosa)、パラベスプラ・ブルガリス(Paravespula vulgaris)、パラベスプラ・ペンシルバニカ(Paravespula pennsylvanica)、パラベスプラ・ゲルマニカ(Paravespula germanica)、ドリコベスプラ・マクラータ(Dolichovespula maculata)、モンスズメバチ(Vespa crabro)、ポリステス・ルビギノサ(Polistes rubiginosa)、カンポノトゥス・フロリダヌス(Camponotus floridanus)、およびアルゼンチンアリ(Linepithema humile)、
コオロギ、バッタ、イナゴ(直翅目)、例えば、ヨーロッパイエコオロギ(Acheta domestica)、グリルロタルパ・グリルロタルパ(Gryllotalpa gryllotalpa)、トノサマバッタ(Locusta migratoria)、メラノプルス・ビビッタツス(Melanoplus bivittatus)、メラノプルス・フェムルルブルム(Melanoplus femurrubrum)、メラノプルス・メキシカヌス(Melanoplus mexicanus)、メラノプルス・サングイニペス(Melanoplus sanguinipes)、メラノプルス・スプレツス(Melanoplus spretus)、ノマダクリス・セプテンファシアタ(Nomadacris septemfasciata)、アメリカイナゴ(Schistocerca americana)、サバクトビバッタ(Schistocerca gregaria)、ドキオスタウルス・マロカナス(Dociostaurus maroccanus)、クラズミウマ(Tachycines asynamorus)、オエダレウス・セネガレンシス(Oedaleus senegalensis)、ゾノゼルス・バリエガツス(Zonozerus variegatus)、ヒエログリフス・ダガネンシス(Hieroglyphus daganensis)、クラウサリア・アングリフェラ(Kraussaria angulifera)、カリプタムス・イタリクス(Calliptamus italicus)、コルトイケテス・テルミニフェラ(Chortoicetes terminifera)、およびロクスタナ・パルダリナ(Locustana pardalina)、
蛛形類、例えば、クモ型類(ダニ目)、例えば、ヒメダニ科、マダニ科およびヒゼンダニ科のもの、例えば、アンブリオンマ・アメリカヌム(Amblyomma americanum)、アンブリオンマ・バリエガツム(Amblyomma variegatum)、アンブリオンマ・マクラタム(Ambryomma maculatum)、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、ボオフィルス・アンヌラツス(Boophilus annulatus)、ボオフィルス・デコロラツス(Boophilus decoloratus)、ボオフィルス・ミクロプルス(Boophilus microplus)、デルマセントル・シルバルム(Dermacentor silvarum)、デルマセントル・アンデルソニ(Dermacentor andersoni)、アメリカイヌカクダニ(Dermacentor variabilis)、ヒアロンマ・トルンカツム(Hyalomma truncatum)、イキソデス・リシヌス(Ixodes ricinus)、イキソデス・ルビクンズス(Ixodes rubicundus)、イキソデス・スカプラリス(Ixodes scapularis)、イキソデス・ホロシクラス(Ixodes holocyclus)、西部クロアシマダニ(Ixodes pacificus)、オルニトドルス・モウバタ(Ornithodorus moubata)、オルニトドルス・ヘルムシ(Ornithodorus hermsi)、オルニトドルス・ツリカタ(Ornithodorus turicata)、イエダニ(Ornithonyssus bacoti)、オトビウス・メグニニ(Otobius megnini)、ワクモ(Dermanyssus gallinae)、ヒツジキュウセンダニ(Psoroptes ovis)、リピセファルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、リピセファルス・アッペンジクラツス(Rhipicephalus appendiculatus)、リピセファルス・エベルトシ(Rhipicephalus evertsi)、ヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei)、ならびにフシダニspp.(Eriophyidae spp.)、例えば、リンゴサビダニ(Aculus schlechtendali)、フィロコプトラタ・オレイボラ(Phyllocoptrata oleivora)およびエリオフィエス・シェルドニ(Eriophyes sheldoni);ホコリダニspp.(Tarsonemidae spp.)、例えば、シクラメンホコリダニ(Phytonemus pallidus)およびチャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus);ヒメハダニspp.(Tenuipalpidae spp.)、例えば、ミナミヒメハダニ(Brevipalpus phoenicis);ハダニspp.(Tetranychidae spp.)、例えば、テトラニカス・シンナバリナス(Tetranychus cinnabarinus)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、オウトウハダニ(Tetranychus pacificus)、テトラニカス・テラリウス(Tetranychus telarius)およびナミハダニ(Tetranychus urticae)、リンゴハダニ(Panonychus ulmi)、ミカンハダニ(Panonychus citri)、およびオリゴニクス・プラテンシス(Oligonychus pratensis);真正クモ目、例えば、クロゴケグモ(Latrodectus mactans)、およびハイイロゴケグモ(Loxosceles reclusa)、
ノミ(隠翅目)、例えば、ネコノミ(Ctenocephalides felis)、イヌノミ(Ctenocephalides canis)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、スナノミ(Tunga penetrans)、およびヨーロッパネズミノミ(Nosopsyllus fasciatus)、
セイヨウシミ、マダラシミ(総尾目)、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)およびサーモビア・ドメスティカ(Thermobia domestica)、
ムカデ(唇脚綱)、例えば、スカチゲラ・コリオプトラタ(Scutigera coleoptrata)、
ヤスデ(倍脚綱)、例えば、ナルセウスspp.(Narceus spp.)、
ハサミムシ(ハサミムシ目)、例えば、ヨーロッパクギヌキハサミムシ(forficula auricularia)、
シラミ(シラミ目)、例えば、アタマジラミ(Pediculus humanus capitis)、コロモジラミ(Pediculus humanus corporis)、ケジラミ(Pthirus pubis)、ウシジラミ(Haematopinus eurysternus)、ブタジラミ(Haematopinus suis)、ウシホソジラミ(Linognathus vituli)、ウシハジラミ(Bovicola bovis)、ニワトリハジラミ(Menopon gallinae)、ニワトリオオハジラミ(Menacanthus stramineus)およびケブカウシジラミ(Solenopotes capillatus)。
植物寄生線虫、例えば、根こぶ線虫類であるメロイドギン・アレナリア(Meloidogyne arenaria)、メロイドギン・チトウッディ(Meloidogyne chitwoodi)、メロイドギン・エクシグア(Meloidogyne exigua)、メロイドギン・ハプラ(Meloidogyne hapla)、メロイドギン・インコグニタ(Meloidogyne incognita)、メロイドギン・ジャネヴィカ(Meloidogyne janevica)および他のメロイドギン属の種; 包嚢線虫類であるグロボデラ・ロストキエンシス(Globodera rostochiensis)、グロボデラ・パリダ(Globodera pallida)、グロボデラ・タバシウム(Globodera tabacum)および他のグロボデラ属の種、ヘテロデラ・アベナエ(Heterodera avenae)、ヘテロデラ・グリシンス(Heterodera glycines)、ヘテロデラ・シャキティー(Heterodera schachtii)、ヘテロデラ・トリフォリー(Heterodera trifolii)および他のヘテロデラ属の種; 種こぶ(seed gall)線虫類であるアングイナ・フネスタ(Anguina funesta)、アングイナ・トリチシ(Anguina tritici)および他のアングイナ(Anguina)属の種;茎および葉の線虫類であるアフェレンコイデス・ベッセイ(Aphelenchoides besseyi)、アフェレンコイデス・フラガリエ(Aphelenchoides fragariae)、アフェレンコイデス・リツェマボシ(Aphelenchoides ritzemabosi)および他のアフェレンコイデス(Aphelenchoides)属の種;刺す線虫類であるベロノライムス・ロンギカウダツス(Belonolaimus longicaudatus)および他のベロノライムス属の種;松線虫類であるブルサフェレンクス・キシロフィラス(Bursaphelenchus xylophilus)および他のブルサフェレンクス属の種;輪状(ring)線虫類であるクリコネマ属の種(Criconema species)、クリコネメラ属の種(Criconemella species)、クリコネモイデス属の種(Criconemoides species)およびメソクリコネマ属の種(Mesocriconema species);茎および球根の線虫類であるイモグサレセンチュウ、ジチレンクス・ジプサシ(Ditylenchus dipsaci)、ジチレンクス・ミセリオファガス(Ditylenchus myceliophagus)および他のジチレンクス属の種;オール(awl)線虫類であるドリコドルス(Dolichodorus)属の種;螺旋状(spiral)線虫類であるヘリコチレンクス・ジヒステラ(Helicotylenchus dihystera)、ヘリコチレンクス・マルチシンクツス(Heliocotylenchus multicinctus)および他のヘリコチレンクス属の種、ロチレンクス・ロブスツス(Rotylenchus robustus)および他のロチレンクス属の種;鞘型(sheath)線虫類であるヘミシクリオフォラ(Hemicycliophora)属の種およびヘミクリコネモイデス(Hemicriconemoides)属の種;ヒルシュマニエラ(Hirshmanniella)属の種;ランス(lance)線虫類であるホプロアイムス・コロンブス(Hoplolaimus columbus)、ホプロアイムス・ゲレアツス(Hoplolaimus galeatus)および他のホプロアイムス(Hoploaimus)属の種;擬似根こぶ(false rootknot)線虫類であるナコブス・アベランス(Nacobbus aberrans)および他のナコブス(Nacobbus)属の種;針状(needle)線虫類であるロンギドルス・エロンガツス(Longidorus elongatus)および他のロンギドルス属の種;ピン状(pin)線虫類であるパラチレンクス(Paratylenchus)属の種;病変(lesion)線虫類であるプラチレンクス・ブラキウルス(Pratylenchus brachyurus)、プラチレンクス・カフェアエ(Pratylenchus coffeae)、プラチレンクス・クルビタツス(Pratylenchus curvitatus)、プラチレンクス・グーデイ(Pratylenchus goodeyi)、プラチレンクス・ネグレクツス(Pratylenchus neglectus)、プラチレンクス・ペネトランス(Pratylenchus penetrans)、プラチレンクス・スクリブネリ(Pratylenchus scribneri)、プラチレンクス・ヴルヌス(Pratylenchus vulnus)、プラチレンクス・ゼアエ(Pratylenchus zeae)および他のプラチレンクス属の種;ラジナフェレンクス・ココフィルス(Radinaphelenchus cocophilus)および他のラジナフェレンクス(Radinaphelenchus)種;穿孔線虫類であるラドフォルス・シミリス(Radopholus similis)および他のラドフォルス属の種;腎形線虫類であるロチレンクス・レニフォルミス(Rotylenchus reniformis)および他のロチレンクス属の種;スクテロネマ(Scutellonema)属の種;太根(Stubby root)線虫類であるトリコドルス・プリミチブス(Trichodorus primitivus)および他のトリコドルス属の種;パラトリコドルス・ミノル(Paratrichodorus minor)および他のパラトリコドルス(Paratrichodorus)属の種;萎縮(stunt)線虫類であるチレンコリンクス・クレイトニ(Tylenchorhynchus claytoni)、チレンコリンクス・ドゥビウス(Tylenchorhynchus dubius)および他のチレンコリンクス属の種およびメルリニウス(Merlinius)属の種;かんきつ類(citrus)線虫類であるチレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)および他のチレンクルス(Tylenchulus)属の種;ダガー(dagger)線虫類であるキシフィネマ・アメリカヌム(Xiphinema americanum)、キシフィネマ・インデクス(Xiphinema index)、キシフィネマ・ジベルシカウダツム(Xiphinema diversicaudatum)および他のキシフィネマ(Xiphinema)属の種;ならびに他の植物寄生線虫類。
さらに、式Iの化合物およびそれを含む組成物は、鱗翅目、鞘翅目、双翅目、半翅目および膜翅目の昆虫およびダニの防除において特に有用である。
本発明による使用の場合、式Iの化合物は、例えば液剤、エマルション、懸濁液、ダスト、粉剤、ペースト、粒剤および直接噴霧可能な液剤などの一般的な製剤に変換することができる。使用形態は特定の用途および施用方法に応じて決まる。製剤および施用方法は、いずれの場合も本発明による式Iの化合物の微細かつ均一な分布が確保されるように選択する。
製剤は、公知の方法で製造され(例えば、総覧についてはUS3060084、EP-A707445(液体濃縮物の場合)、Browning, ″Agglomeration″, Chemical Engineering, Dec. 4, 1967, 147-48、Perry's Chemical Engineer's Handbook, 4th Ed., McGraw-Hill, New York, 1963, pages 8-57 and et seq.、WO91/13546、US4172714、US4144050、US3920442、US5180587、US5232701、US5208030、GB2095558、US3299566、Klingman, Weed Control as a Science, John Wiley and Sons, Inc., New York, 1961、Hance et al., Weed Control Handbook, 8th Ed., Blackwell Scientific Publications, Oxford, 1989およびMollet, H., Grubemann, A., Formulation technology, Wiley VCH Verlag GmbH, Weinheim (Germany), 2001, 2、D. A. Knowles, Chemistry and Technology of Agrochemical Formulations, Kluwer Academic Publishers, Dordrecht, 1998 (ISBN 0-7514-0443-8)参照)、例えば溶媒および/または担体などの農業化学の製剤に好適な補助剤、所望に応じて乳化剤、界面活性剤および分散剤、保存剤、消泡剤、不凍剤、種子処理製剤の場合には適宜に着色剤および/または結合剤および/またはゲル化剤で活性化合物を増量することで製造される。
好適である溶媒/担体には、例えば下記のものがある。
−水、芳香族溶媒(例えば、ソルベッソ(Solvesso)製品、キシレンなど)、パラフィン(例えば、鉱油留分)、アルコール(例えば、メタノール、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール)、ケトン(例えば、シクロヘキサノン、ガンマ−ブチロラクトン)、ピロリドン(N−メチル−ピロリドン(NMP)、N−オクチルピロリドンNOP)、酢酸エステル(グリコールジアセテート)、乳酸アルキル、γ−ブチロラクトンなどのラクトン、グリコール、脂肪酸ジメチルアミド、脂肪酸および脂肪酸エステル、トリグリセリド、植物および動物起源のオイルならびにアルキル化植物油などの変性油などの溶媒。原則として、溶媒の混合物を使用してもよい。
−粉砕天然鉱物および粉砕合成鉱物(シリカゲル、微粉砕ケイ酸、ケイ酸塩、タルク、カオリン、アッタクレイ(attaclay)、石灰石、石灰、白亜、膠灰粘土、黄土、クレイ、ドロマイト、珪藻土、硫酸カルシウムおよび硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、粉砕合成材料など)、肥料(例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素ならびに穀物粗びき粉、樹皮粉、木粉および木の実殻粉などの植物起源の製品)、セルロース粉および他の固体担体などの担体。
好適な乳化剤は、ノニオン系およびアニオン系乳化剤である(例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エーテル、アルキルスルホネートおよびアリールスルホネート)。
分散剤の例には、リグニン−亜硫酸塩廃液およびメチルセルロースがある。
好適な界面活性剤は、リグノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、アルキルアリールスルホネート、アルキルスルフェート、アルキルスルホネート、脂肪アルコールスルフェート、脂肪酸および硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテルのアルカリ金属、アルカリ土類金属およびアンモニウム塩、さらに、スルホン化ナフタレンおよびナフタレン誘導体とホルムアルデヒドとの縮合物、ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸とフェノールおよびホルムアルデヒドとの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、エトキシル化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェニルポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコールおよび脂肪アルコール/エチレンオキシド縮合物、エトキシル化ひまし油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシル化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステルである。
グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの不凍剤および殺菌剤も製剤に添加可能である。
好適な消泡剤は、例えばケイ素またはステアリン酸マグネシウムに基づく消泡剤である。
好適な保存剤は、例えばジクロロフェンおよびベンジルアルコール・ヘミホルマールである。
好適な増粘剤は、製剤に疑似塑性流動挙動、すなわち静止時の高粘度および攪拌段階での低粘度を与える化合物である。この文脈においては、例えばキサンタンガム(登録商標)(ケルコ(Kelco)からのケルザン(Kelzan;登録商標))、ロドポール(Rhodopol;登録商標)23(ローヌ・プーラン(Rhone Poulenc))またはビーガム(Veegum;登録商標)(R.T.バンデルビルト(R. T. Vanderbilt)から)などの多糖、またはアッタクレイ(登録商標;エンゲルハルト(Engelhardt)から)などの有機フィロケイ酸塩に基づく市販の増粘剤を挙げることができる。本発明による分散液に好適な消泡剤は、例えばシリコーンエマルション(例えば、シリコン(Silikon;登録商標)SRE、ワッカー(Wacker)またはローディア(Rhodia)からのロドルシル(Rhodorsil;登録商標)など)、長鎖アルコール、脂肪酸、有機フッ素化合物およびそれらの混合物である。微生物による攻撃に対して本発明による組成物を安定化させるために殺生物剤を加えることができる。好適な殺生物剤は、アベシア(Avecia)(またはアーク(Arch))からのプロキセル(Proxel;登録商標)またはトール・ケミー(Thor Chemie)からのアクチサイド(Acticide;登録商標)RSおよびローム&ハース(Rohm & Haas)からのカトン(Kathon;登録商標)MKという商標で市販されている化合物などのイソチアゾロンに基づいたものである。好適な不凍剤は、例えばエチレングリコール、プロピレングリコールまたはグリセリンなどの有機多価アルコールである。これらは通常、活性化合物組成物の総重量に基づいて10重量%以下の量で用いられる。適切であれば、本発明による活性化合物組成物は、pHを調節するために、製造される製剤の総量に基づいて1〜5重量%の緩衝剤を含むことができ、使用される緩衝剤の量および種類は活性化合物または複数の活性化合物の化学特性によって決まる。緩衝剤の例としては、例えばリン酸、ボロン酸、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、フマル酸、酒石酸、シュウ酸およびコハク酸などの弱い無機もしくは有機酸のアルカリ金属塩がある。
直接噴霧可能な溶液、エマルション、ペーストまたは油分散物の調製に適した物質は、灯油またはジーゼル油などの中程度から高い沸点を有する鉱油留分、ならびにコールタール油および植物または動物由来の油、脂肪族、環式および芳香族炭化水素、例えば、トルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレンまたはその誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、イソホロン、強極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドンおよび水である。
粉末、散布用材料およびダストは、活性物質を固体の担体と混合または同時に粉砕することにより調製することができる。
顆粒、例えば、被覆顆粒、含浸顆粒および均一な顆粒は、活性成分を固体の担体に結合することにより調製することができる。固体の担体の例は、シリカゲル、ケイ酸塩、タルク、カオリン、活性白土、石灰石、石灰、白亜、赤土、黄土、粘土、白雲石、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウムなどの鉱物、粉砕した合成材料、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素などの肥料、および穀物の粗挽き粉、樹皮の粗挽き粉、木材の粗挽き粉および木の実の殻の粗挽き粉などの植物由来の製品、セルロース粉末および他の固体の担体である。
一般的に、製剤は0.01〜95重量%、好ましくは0.1〜90重量%の活性成分を含む。活性成分は、90〜100%、好ましくは95〜100%の純度(NMRスペクトルによる)のものを使用する。
種子処理に関しては、個々の製剤を2〜10倍希釈して、そのまま使用できる製剤における活性化合物0.01〜60重量%、好ましくは0.1〜40重量%の濃度とすることができる。
式Iの化合物は、噴霧、霧化噴霧、散粉、散布または注入によって、そのままで、製剤の形で、またはそれから製造される使用形態で、例えば直接噴霧可能な液剤、粉剤、懸濁液もしくは分散液、エマルション、油分散物、ペースト、散粉製品、散布用材料または粒剤の形態で用いることができる。使用形態は、所期の目的によって完全に決まるものであり、それらは各場合で、本発明による活性化合物の可能な限り最も微細な分布を確保するためのものである。
下記に製剤の例を記載する。
1.葉に施用するための水により希釈する製品。種子処理の目的では、該製剤は、希釈してまたは希釈なしで種子に施用し得る。
A)水溶性濃縮物(SL,LS)
10重量部の活性化合物を90重量部の水または水溶性溶媒に溶解する。あるいは、湿潤剤または他の添加剤を加える。活性化合物は水により希釈すると溶解し、10%(w/w)の活性化合物を含む製剤が得られる。
B)分散性濃縮物(DC)
20重量部の活性化合物を、10重量部の分散剤、例えば、ポリビニルピロリドンを加えて70重量部のシクロヘキサノンに溶解する。水により希釈すると分散物が得られ、20%(w/w)の活性化合物を含む製剤が得られる。
C)乳化性濃縮物(EC)
15重量部の活性化合物を、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムおよびエトキシル化ひまし油(それぞれ5重量%)を加えて7重量部キシレンに溶解する。水により希釈するとエマルションが得られ、15%(w/w)の活性化合物を含む製剤が得られる。
D)エマルション(EW、EO,ES)
25重量部の活性化合物をドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムおよびエトキシル化ひまし油(それぞれ5重量%)を加えて35重量部キシレンに溶解する。この混合物を乳化器(例えば、Ultraturrax)を用いて30重量部の水に導入し、均一なエマルションを作る。水により希釈するとエマルションが得られ、25%(w/w)の活性化合物を含む製剤が得られる。
E)懸濁液(SC、OD、FS)
撹拌したボールミル中で、20重量部の活性化合物を、10重量部の分散剤、湿潤剤および70重量部の水または有機溶媒を加えて粉砕すると、微細な活性化合物の懸濁液が得られる。水により希釈すると、活性成分の安定な懸濁液が得られ、20%(w/w)の活性化合物を含む製剤が得られる。
F)水分散性顆粒および水溶性顆粒(WG、SG)
50重量部の活性化合物を、50重量部の分散剤および湿潤剤を加えて微細に粉砕し、技術機器(例えば、射出機、噴霧塔、流動床)を用いて水分散性または水溶性顆粒を調製する。水により希釈すると活性化合物の安定な分散物または溶液が得られ、50%(w/w)の活性化合物を含む製剤が得られる。
G)水分散性粉末および水溶性粉末(WP、SP、SS、WS)
75重量部の活性化合物を、25重量部の分散剤、湿潤剤およびシリカゲルを加えてローターステーターミル(rotor-stator mill)中で粉砕する。水により希釈すると活性化合物の安定な分散物または溶液が得られ、75%(w/w)の活性化合物を含む製剤が得られる。
H)ゲル製剤(GF)
攪拌型ボールミル内で、20重量部の活性化合物を、10重量部の分散剤、1重量部のゲル化湿潤剤および70重量部の水または有機溶媒を加えて粉砕することにより、微細活性化合物懸濁液とする。水で希釈すると活性化合物の安定な懸濁液となり、活性化合物を20%(w/w)含む製剤が得られる。
2. 葉に施用するための希釈せずに施用する製品。種子処理の目的では、該製剤は、希釈してまたは希釈なしで種子に施用し得る。
I)散粉用粉末(DP、DS)
5重量部の活性化合物を微細に粉砕し、95重量部の微細に粉砕したカオリンと緊密に混合する。これにより5%(w/w)の活性化合物を含む散粉用製品が得られる。
J)顆粒(GR、FG、GG、MG)
0.5重量部の活性化合物を微細に粉砕し、95.5重量部の担体と結合させると、0.5(w/w)の活性化合物を含む製剤が得られる。最新の方法は射出、噴霧乾燥または流動床である。これにより葉用の希釈せずに施用される顆粒が得られる。
K)ULV溶液(UL)
10重量部の活性化合物を90重量部の有機溶媒、例えば、キシレンに溶解する。これにより、活性化合物を10%(w/w)含み、葉用に希釈せずに施用される製品が得られる。
水性の使用形態は、濃縮エマルション、ペーストまたは湿潤性粉末(噴霧可能な粉末、油分散物)に水を加えることにより調製することができる。エマルション、ペーストまたは油分散物を調製するために、物質を、そのままで、または油または溶媒に溶解して、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤または乳化剤を用いて水中に均一化することができる。あるいは、活性物質、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤または乳化剤、および適切な場合には溶媒または油を含む濃縮物を調製することができ、このような濃縮物は水による希釈に適している。
そのまま使える製品における活性成分濃度は比較的広い範囲内で変化し得る。一般的に、上記濃度は0.0001〜10重量%、好ましくは0.01〜1重量%である。
活性成分は、95重量%以上の活性成分を含む製剤を施用することが可能な、または添加剤を含まない活性成分を施用することさえも可能な微量散布法(ULV)にも効果的に使用することができる。
農業害虫に対する化合物の活性は、例えば経口投与の場合の低い非催吐性用量、動物との代謝的適合性、低毒性および安全な取り扱いを必要とする動物体内および動物体表の内部寄生虫および外部寄生虫の防除における好適性を示唆するものではない。
驚くべきことに、式Iの化合物が動物体内および動物体表の内部寄生虫および外部寄生虫を駆除する上で好適であることが認められた。
また、式Iの化合物またはそのエナンチオマーもしくは獣医学的に許容される塩およびこれらを含む組成物は、温血動物(例えば、ヒト)および魚を含む動物における蔓延および感染を防除および予防するために好ましくは使用される。それらは、例えば、ウシ、ヒツジ、イノシシ、ラクダ、シカ、ウマ、ブタ、家禽、ウサギ、ヤギ、イヌおよびネコ、水牛、ロバ、ダマジカおよびトナカイなどの哺乳動物、さらにはミンク、チンチラおよびアライグマなどの毛皮動物、ニワトリ、ガチョウ、七面鳥およびアヒルなどの鳥、ならびにマス、コイおよびウナギなどの淡水魚および海水魚といった魚における蔓延および感染を防除および予防するのに適している。
式Iの化合物またはそのエナンチオマーもしくは獣医学的に許容される塩およびこれらを含む組成物は、イヌまたはネコなどのペットにおける蔓延および感染を防除および予防するために使用することが好ましい。
温血動物および魚において蔓延するものとしては、限定するものではないが、シラミ、ハジラミ、マダニ、ヒツジバエ(nasal bots)、ヒツジシラミバエ、サシバエ、ムスコイド・フライ(muscoid flies)、ハエ、ハエウジ症の原因となるハエ(myiasitic fly)の幼虫、ツツガムシ、ブヨ、カおよびノミによるものが挙げられる。
式Iの化合物またはそのエナンチオマーもしくは獣医学的に許容される塩およびこれらを含む組成物は、外部および/または内部寄生虫の全身性および/または非全身性防除に適している。それらは、全てまたは一部の発生段階に対して有効である。
式Iの化合物は、特に外部寄生虫を駆除する際に有用である。
式Iの化合物は、以下の各々の目および種に属する寄生虫を駆除する際に特に有用である:
ノミ(隠翅目)、例えば、ネコノミ(Ctenocephalides felis)、イヌノミ(Ctenocephalides canis)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、スナノミ(Tunga penetrans)、およびヨーロッパネズミノミ(Nosopsyllus fasciatus)、
ゴキブリ(網翅目-ゴキブリ目)、例えば、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、オキナワチャバネゴキブリ(Blattella asahinae)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、ヤマトゴキブリ(Periplaneta japonica)、トビイロゴキブリ(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuligginosa)、コワモンゴキブリ(Periplaneta australasiae)、およびトウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)、
ハエ、カ(双翅目)、例えば、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)、キンイロヤブカ(Aedes vexans)、アナストレファ・ルデンス(Anastrepha ludens)、アノフェレス・マクリペンニス(Anopheles maculipennis)、アノフェレス・クルーシャンス(Anopheles crucians)、アノフェレス・アルビマナス(Anopheles albimanus)、ガンビアハマダラカ(Anopheles gambiae)、アノフェレス・フリーボルニ(Anopheles freeborni)、アノフェレス・ロイコスフィラス(Anopheles leucosphyrus)、コガタハマダラカ(Anopheles minimus)、アノフェレス・クアドリマキュラータス(Anopheles quadrimaculatus)、ホホアカクロバエ(Calliphora vicina)、クリソミア・ベッジアナ(Chrysomya bezziana)、クリソミア・ホミニボラキス(Chrysomya hominivorax)、クリソミア・マセラリア(Chrysomya macellaria)、クリソプス・ディスカリス(Chrysops discalis)、クリソプス・シラセア(Chrysops silacea)、クリソプス・アトランティクス(Chrysops atlanticus)、コクリオミイア・ホミニボラックス(Cochliomyia hominivorax)、コルジルオビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クリコイデス・フレンス(Culicoides furens)、クレックス・ピピエンス(Culex pipiens)、クレックス・ニゲリパルプス(Culex nigripalpus)、ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)、クレックス・タルサリス(Culex tarsalis)、クリセタ・イノルナタ(Culiseta inornata)、クリセタ・メラヌラ(Culiseta melanura)、ヒトヒフバエ(Dermatobia hominis)、ヒメイエバエ(Fannia canicularis)、ガステロフィルス・インテスチナリス(Gasterophilus intestinalis)、グロッシナ・モルシタンス(Glossina morsitans)、グロシナ・パルパリス(Glossina palpalis)、グロシナ・ファスシペス(Glossina fuscipes)、グロシナ・タキノイデス(Glossina tachinoides)、ノサシバエ(Haematobia irritans)、ハプロジプロシス・エクエストリス(Haplodiplosis equestris)、ヒッペラテスspp.(Hippelates spp.)、ヒポデルマ・リネアタ(Hypoderma lineata)、レプトコノプス・トレンス(Leptoconops torrens)、ルシリア・カプリナ(Lucilia caprina)、ヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)、ヒロズキンバエ(Lucilia sericata)、リコリア・ペクトラリス(Lycoria pectoralis)、マンソニアspp.(Mansonia spp.)、イエバエ(Musca domestica)、オオイエバエ(Muscina stabulans)、ヒツジバエ(Oestrus ovis)、フレボトームス・アルゲンチペス(Phlebotomus argentipes)、ソロフォラ・コロンビアエ(Psorophora columbiae)、ソロフォラ・ディスコロール(Psorophora discolor)、プロシムリウム・ミクスタム(Prosimulium mixtum)、サルコファガ・ヘモロイダリス(Sarcophaga haemorrhoidalis)、サルコファガsp.(Sarcophaga sp.)、シムリウム・ウィッタツム(Simulium vittatum)、サシバエ(Stomoxys calcitrans)、タバヌス・ボビヌス(Tabanus bovinus)、タバヌス・アトラタス(Tabanus atratus)、タバヌス・リネオラ(Tabanus lineola)、およびタバヌス・シミリス(Tabanus similis)、
シラミ(シラミ目)、例えば、アタマジラミ(Pediculus humanus capitis)、コロモジラミ(Pediculus humanus corporis)、ケジラミ(Pthirus pubis)、ウシジラミ(Haematopinus eurysternus)、ブタジラミ(Haematopinus suis)、ウシホソジラミ(Linognathus vituli)、ウシハジラミ(Bovicola bovis)、ニワトリハジラミ(Menopon gallinae)、ニワトリオオハジラミ(Menacanthus stramineus)およびケブカウシジラミ(Solenopotes capillatus)、
マダニおよび寄生ダニ(寄生虫目(Parasitiformes)):マダニ(マダニ科)、例えば、イキソデス・スカプラリス(Ixodes scapularis)、イキソデス・ホロシクラス(Ixodes holocyclus)、西部クロアシマダニ(Ixodes pacificus)、リピセファルス・サングイネウス(Rhiphicephalus sanguineus)、デルマセントル・アンデルソニ(Dermacentor andersoni)、アメリカイヌカクダニ(Dermacentor variabilis)、アンブリオンマ・アメリカヌム(Amblyomma americanum)、アンブリオンマ・マクラタム(Ambryomma maculatum)、オルニトドルス・ヘルムシ(Ornithodorus hermsi)、オルニトドルス・ツリカタ(Ornithodorus turicata)、ならびに寄生ダニ(中気門亜目)、例えば、イエダニ(Ornithonyssus bacoti)およびワクモ(Dermanyssus gallinae)、
ケダニ亜目(Actinedida)(前気門亜目)およびコナダニ亜目(Acaridida)(無気門亜目)、例えば、アカラピスspp.(Acarapis spp.)、チェイレティエラspp.(Cheyletiella spp.)、オルニトチェイレティラspp.(Ornithocheyletia spp.)、ミオビアspp.(Myobia spp.)、ソレルガテスspp.(Psorergates spp.)、ニキビダニspp.(Demodex spp.)、ツツガムシspp.(Trombicula spp.)、リストロホラスspp.(Listrophorus spp.)、コナダニspp.(Acarus spp.)、ケナガコナダニspp.(Tyrophagus spp.)、ゴミコナダニspp.(Caloglyphus spp.)、ハイポデクテスspp.(Hypodectes spp.)、プテロリクスspp.(Pterolichus spp.)、キュウセンヒゼンダニspp.(Psoroptes spp.)、ショクヒヒゼンダニspp.(Chorioptes spp.)、ミミヒゼンダニspp.(Otodectes spp.)、ヒゼンダニspp.(Sarcoptes spp.)、ショウセンコウヒゼンダニspp.(Notoedres spp.)、トリヒゼンダニspp.(Knemidocoptes spp.)、サイトジテスspp.(Cytodites spp.)、およびラミノシオプテスspp.(Laminosioptes spp)、
虫(異翅目(Heteropterida)):トコジラミ(Cimex lectularius)、ネッタイトコジラミ(Cimex hemipterus)、レジュヴァイアス・セニリス(Reduvius senilis)、サシガメspp.(Triatoma spp.)、ロドニウスspp.(Rhodnius ssp.)、パンストロンギルスspp.(Panstrongylus ssp.)およびアリラス・クリタツス(Arilus critatus)、
シラミ亜目(Anoplurida)、例えば、ケモノジラミspp.(Haematopinus spp.)、ケモノホソジラミspp.(Linognathus spp.)、ヒトジラミspp.(Pediculus spp.)、ケジラミspp.(Phtirus spp.)、およびソレノポテスspp.(Solenopotes spp)、
食毛目(Mallophagida)(アルンブリセリナ(Arnblycerina)亜目およびイスクノセリナ(Ischnocerina)亜目)、例えば、トリメノポンspp.(Trimenopon spp.)、メノポンspp.(Menopon spp.)、トリノトンspp.(Trinoton spp.)、ボビコラspp.(Bovicola spp.)、ウェルニッキエラspp.(Werneckiella spp.)、レピケントロンspp.(Lepikentron spp.)、ハジラミspp.(Trichodectes spp.)、およびフェリコラspp.(Felicola spp)、
回虫線虫:
ワイプワーム(Wipeworms)および旋毛虫(毛管目(Trichosyringida))、例えば、旋毛虫科(トリキネラspp.(Trichinella spp.))、(鞭虫科)トリキュリスspp.(Trichuris spp.)、キャピラリアspp.(Capillaria spp)、
桿線虫目、例えば、桿線虫spp.(Rhabditis spp)、糞線虫spp.(Strongyloides spp.)、ヘリスファロバスspp.(Helicephalobus spp)、
円虫目、例えば、ストロンギルスspp.(Strongylus spp.)、アンキロストーマspp.(Ancylostoma spp.)、アメリカ鉤虫(Necator americanus)、ブノストマムspp.(Bunostomum spp.)(鉤虫)、トリコストロンギルスspp.(Trichostrongylus spp.)、ヘモンクス・コントルタス(Haemonchus contortus)、オステルタギアspp.(Ostertagia spp.)、クーペリアspp.(Cooperia spp.)、ネマトジルスspp.(Nematodirus spp.)、ディクティオカウルスspp.(Dictyocaulus spp.)、シアトストーマspp.(Cyathostoma spp.)、エソファゴストーマムspp.(Oesophagostomum spp.)、ステファヌラス・デンタータス(Stephanurus dentatus)、オルラヌスspp.(Ollulanus spp.)、シャベルティアspp.(Chabertia spp.)、ステファヌラス・デンタータス(Stephanurus dentatus)、シンガムス・トレイキア(Syngamus trachea)、アンキロストーマspp.(Ancylostoma spp.)、ウンシナリアspp.(Uncinaria spp.)、グルボセファルスspp.(Globocephalus spp.)、ネカトールspp.(Necator spp.)、メタストロンギルスspp.(Metastrongylus spp.)、毛細肺虫(Muellerius capillaris)、プロトストロンギルスspp.(Protostrongylus spp.)、アンギオストロンギルスspp.(Angiostrongylus spp.)、パレラホストロンギルスspp.(Parelaphostrongylus spp.)、アレウロストロンギルス・アブストラサス(Aleurostrongylus abstrusus)、およびディオクトフィーマ・レナーレ(Dioctophyma renale)、
腸内回虫(回虫目)、例えば、ヒト回虫(Ascaris lumbricoides)、ブタ回虫(Ascaris suum)、ニワトリ回虫(Ascaridia galli)、ウマ回虫(Parascaris equorum)、ヒト蟯虫(Enterobius vermicularis)(蟯虫)、イヌ回虫(Toxocara canis)、ライオン回虫(Toxascaris leonine)、スクリャビネマspp.(Skrjabinema spp.)、およびウマ蟯虫(Oxyuris equi)、
カマラヌス目、例えば、メジナ虫(Dracunculus medinensis)(ギニア虫)、
旋尾旋虫目、例えば、テラジアspp.(Thelazia spp.)、ブケレリアspp.(Wuchereria spp.)、ブルギアspp.(Brugia spp.)、オンコセルカspp.(Onchocerca spp.)、ディロフィラリアspp.(Dirofilaria spp.)、ディペタロネーマspp.(Dipetalonema spp.)、セタリアspp.(Setaria spp.)、エレオフォラspp.(Elaeophora spp.)、スピロセルカ・ルピ(Spirocerca lupi)、およびハブロネーマspp.(Habronema spp.)、
鉤頭虫(鉤頭虫類)、例えば、アカントセファルスspp.(Acanthocephalus spp.)、マクラカントリンカス・ヒルジナセウス(Macracanthorhynchus hirudinaceus)およびオンシコラspp.(Oncicola spp)、
プラナリア(扁形動物門):
吸虫類(吸虫綱)、例えば、ファスキオラspp.(Faciola spp.)、ファスキオロイデス・マグナ(Fascioloides magna)、パラゴニムスspp.(Paragonimus spp.)、ディクロコエリウムspp.(Dicrocoelium spp.)、肥大吸虫(Fasciolopsis buski)、肝吸虫(Clonorchis sinensis)、シストソーマspp.(Schistosoma spp.)、トリコビルハージアspp.(Trichobilharzia spp.)、アラリア・アラタ(Alaria alata)、パラゴニムスspp.(Paragonimus spp.)、およびナノシエテスspp.(Nanocyetes spp)、
セルコメロモルファ(Cercomeromorpha)、特に条虫類(サナダムシ)、例えば、ジフィロボトリウムspp.(Diphyllobothrium spp.)、テニアspp.(Tenia spp.)、エキノコックスspp.(Echinococcus spp.)、イヌ条虫(Dipylidium caninum)、ムルチセプスspp.(Multiceps spp.)、ヒメノレピスspp.(Hymenolepis spp.)、メソセストイデスspp.(Mesocestoides spp.)、バンピロレピスspp.(Vampirolepis spp.)、モニティアspp.(Moniezia spp.)、アノプロセファーラspp.(Anoplocephala spp.)、シロメトラspp.(Sirometra spp.)、アノプロセファーラspp.(Anoplocephala spp.)、およびヒメノレピスspp.(Hymenolepis spp.)。
式Iの化合物および該化合物を含有する組成物は、双翅目、隠翅目およびマダニ科に属する害虫を防除する際に特に有用である。
さらに、カを駆除するための式Iの化合物および該化合物を含む組成物の使用は、本発明の特に好適な実施形態である。
ハエを駆除するための式Iの化合物および該化合物を含有する組成物の使用は、本発明のさらに好適な実施形態である。
さらに、ノミを駆除するための式Iの化合物および該化合物を含有する組成物の使用は特に好ましい。
ダニを駆除するための式Iの化合物および該化合物を含有する組成物の使用は、本発明のさらに好適な実施形態である。
また、式Iの化合物は、内部寄生虫(回虫線虫、鉤頭虫およびプラナリア)を駆除する際に特に有用である。
投与は予防的および治療的の両方で実施することができる。
活性化合物の投与は直接または好適な製剤の形で、経口、局所/皮膚または非経口投与により実施する。
温血動物への経口投与には、式Iの化合物を動物飼料、動物飼料プレミックス、動物飼料濃縮物、丸剤、溶液、ペースト、懸濁液、ドレンチ、ゲル、錠剤、ボーラスおよびカプセルとして製剤することができる。さらに、式Iの化合物は動物の飲用水に入れて動物に投与してもよい。経口投与には、選択された剤形は、1日あたり0.01mg〜100mg/動物の体重kg、好ましくは1日あたり0.5mg〜100mg/動物の体重kgの式Iの化合物を動物に提供すべきである。
あるいは、式Iの化合物は、動物に非経口的に、例えば、反芻胃内、筋内、静脈内または皮下注射により投与してもよい。皮下注射のために、式Iの化合物を生理的に許容される担体に分散または溶解することができる。あるいは、式Iの化合物を皮下投与用のインプラントとして製剤してもよい。さらに、式Iの化合物は動物に経皮投与してもよい。非経口投与には、選択された剤形は、1日あたり0.01〜100mg/動物の体重kgの式Iの化合物を動物に提供すべきである。
また、式Iの化合物は、浸液、ダスト、粉末、首輪、大メダル、噴霧剤、シャンプー、スポットオンおよびプアオン(pour-on)製剤の形で、および軟膏または水中油型もしくは油中水型エマルションとして動物に局所的に施用してもよい。局所施用のためには、浸液および噴霧剤は通常0.5ppm〜5,000ppm、好ましくは1ppm〜3,000ppmの式Iの化合物を含有する。さらに、式Iの化合物は、動物、特にウシおよびヒツジなどの四肢動物の耳標として製剤してもよい。
好適な製剤は、
- 経口用溶液などの溶液、希釈後に経口投与するための濃縮物、皮膚上または体腔内に使用するための溶液、プアオン製剤、ゲル;
- 経口または皮膚投与用のエマルションおよび懸濁液;半固体製剤;
- 活性化合物が軟膏基剤中または水中油型もしくは油中水型エマルション基剤中に加工されている製剤;
- 粉末、プレミックスまたは濃縮物、顆粒、ペレット、錠剤、ボーラス、カプセルなどの固体製剤;エアロゾルおよび吸入剤、および活性化合物を含有する成形品
である。
通常、式Iの化合物を、総量で10mg/kg〜300mg/kg、好ましくは20mg/kg〜200mg/kg放出する固体製剤を施用することが好ましい。活性化合物は、共力剤または病原性の内部寄生虫および外部寄生虫に対して作用するその他の活性化合物との混合物として使用することもできる。
注射に適した組成物は、活性成分を適切な溶媒に溶かし、さらに場合により酸、塩基、緩衝塩、保存剤、および可溶化剤などの追加の成分を加えることにより調製する。この溶液を無菌状態で濾過および充填する。
適切な溶媒は、生理的に許容される溶媒、例えば、水、アルカノール、例えば、エタノール、ブタノール、ベンジルアルコール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、N−メチル-ピロリドン、2-ピロリドン、およびそれらの混合物である。
活性化合物は、場合により、注射に適した生理的に許容される植物油または合成油に溶かすことができる。
適切な可溶化剤は、活性化合物の主溶媒への溶解を促進するか、またはその沈殿を防ぐ溶媒である。具体例は、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチル化ヒマシ油、およびポリオキシエチル化ソルビタンエステルである。
適切な保存剤は、ベンジルアルコール、トリクロロブタノール、p-ヒドロキシ安息香酸エステル、およびn−ブタノールである。
経口用溶液は直接投与する。濃縮物は、予め使用濃度まで希釈してから経口投与する。経口用の溶液および濃縮物は、最新技術に従い、注射用溶液について先に記載した通りに調製するが、滅菌手順は必要ない。
皮膚上に使用するための溶液は、滴らせるか、塗り広げるか、擦り込むか、振りかけるか、または吹きつける。
皮膚上に使用するための溶液は、最新技術に従い、注射用溶液について先に記載した事項に従って調製するが、滅菌手順は必要ない。
さらに適切な溶媒は、ポリプロピレングリコール、フェニルエタノール、フェノキシエタノール、エステル(例えば、酢酸エチルまたは酢酸ブチル、安息香酸ベンジル)、エーテル(例えば、アルキレングリコールアルキルエーテル、例えば、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン)、芳香族炭化水素、植物油および合成油、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、トランスクトール(transcutol)、ソルケタール(solketal)、炭酸プロピレン、およびそれらの混合物である。
調製中に増粘剤を加えると有利な場合がある。適切な増粘剤は、無機増粘剤、例えば、ベントナイト、コロイド状ケイ酸、モノステアリン酸アルミニウム、有機増粘剤、例えば、セルロース誘導体、ポリビニルアルコールおよびそれらのコポリマー、アクリレートおよびメタクリレートである。
ゲルは、皮膚に施用するか、または皮膚上に塗り広げるか、または体腔内に導入する。ゲルは、注射用溶液の所で記載した通りに調製しておいた溶液を、軟膏程度の堅さの透明物質を得るのに十分な量の増粘剤で処理することにより調製する。用いる増粘剤は、上記増粘剤である。
プアオン製剤を皮膚の限られた領域にかけるかまたは吹きつけると、活性化合物が皮膚に浸透して全身に作用する。
プアオン製剤は、活性化合物を適切な皮膚適合性溶媒または溶媒混合物に溶かすか、懸濁するかまたは乳化させることにより調製する。適当であれば、他の補助剤、例えば、着色剤、生体吸収促進物質、酸化防止剤、光安定剤、粘着剤を加える。
適切な溶媒は、水、アルカノール、グリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセロール、芳香族アルコール(例えば、ベンジルアルコール、フェニルエタノール、フェノキシエタノール)、エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸ベンジル)、エーテル(例えば、アルキレングリコールアルキルエーテル、例えば、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン)、環状炭酸エステル(例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート)、芳香族および/または脂肪族炭化水素、植物油または合成油、DMF、ジメチルアセトアミド、n−アルキルピロリドン(例えば、メチルピロリドン、n−ブチルピロリドンまたはn−オクチルピロリドン、N−メチルピロリドン、2−ピロリドン)、2,2−ジメチル−4−オキシ−メチレン−1,3−ジオキソランおよびグリセロールホルマール、である。
適切な着色剤は、動物への使用が許可されており、かつ溶かすかまたは懸濁することができる全ての着色剤である。
適切な吸収促進物質は、例えば、DMSO、延展性の油、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ペラルゴン酸ジプロピレングリコール、シリコーンオイル、およびそれらのポリエーテル、脂肪酸エステル、トリグリセリド、脂肪アルコールとのコポリマーである。
適切な酸化防止剤は、亜硫酸塩またはメタ重亜硫酸塩(例えば、メタ重亜硫酸カリウム)、アスコルビン酸、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、トコフェロールである。
適切な光安定剤は、例えば、ノバンチゾール酸(novantisolic acid)である。
適切な粘着剤は、例えば、セルロース誘導体、デンプン誘導体、ポリアクリレート、天然ポリマー、例えば、アルギネート、ゼラチンである。
エマルションは、経口的に、経皮的にまたは注射により投与することができる。
エマルションは、油中水型または水中油型のいずれかである。
それらは、活性化合物を疎水性相または親水性相のいずれかに溶かし、これを適切な乳化剤、および適当であれば他の補助剤(例えば、着色剤、吸収促進物質、保存剤、酸化防止剤、光安定剤、粘度増強物質)を用いてもう一方の相の溶媒で均一化することにより調製する。
適切な疎水性相(油)は、以下のものである:
流動パラフィン、シリコーンオイル、天然植物油、例えば、ゴマ油、アーモンド油、ヒマシ油、合成トリグリセリド、例えば、カプリル酸/カプリン酸ビグリセリド、鎖長C〜C12の植物脂肪酸または他の特別に選択された天然脂肪酸とのトリグリセリド混合物、飽和または不飽和脂肪酸(ヒドロキシル基を含有している場合もある)の部分グリセリド混合物、C〜C10脂肪酸のモノ−およびジグリセリド、
脂肪酸エステル、例えば、ステアリン酸エチル、アジピン酸ジ−n−ブチリル、ラウリン酸ヘキシル、ペラルゴン酸ジプロピレングリコール、分枝鎖脂肪酸(中鎖長)の飽和脂肪アルコール(鎖長C16〜C18)とのエステル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、鎖長C12〜C18の飽和脂肪アルコールのカプリル酸/カプリン酸エステル、ステアリン酸イソプロピル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、オレイン酸エチル、乳酸エチル、ろう状脂肪酸エステル、例えば、合成アヒル尾骨腺脂肪(synthetic duck coccygeal gland fat)、フタル酸ジブチル、アジピン酸ジイソプロピルおよび後半のものに関するエステル混合物、脂肪アルコール、例えば、イソトリデシルアルコール、2-オクチルドデカノール、セチルステアリルアルコール、オレイルアルコール、ならびに脂肪酸、例えば、オレイン酸、ならびにそれらの混合物。
適切な親水性相は、以下のものである:水、アルコール、例えば、プロピレングリコール、グリセロール、ソルビトールおよびそれらの混合物。
適切な乳化剤は、以下のものである:
非イオン界面活性剤、例えば、ポリエトキシル化ヒマシ油、ポリエトキシル化ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノステアレート、グリセロールモノステアレート、ポリオキシエチルステアレート、アルキルフェノールポリグリコールエーテル;
両性界面活性剤、例えば、ジ-ナトリウムN−ラウリル−p−イミノジプロピオネートまたはレシチン;
アニオン界面活性剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、脂肪アルコールエーテル硫酸塩、モノ/ジアルキルポリグリコールエーテルオルトリン酸エステルモノエタノールアミン塩;
カチオン-活性界面活性剤、例えば、塩化セチルトリメチルアンモニウム。
適切なさらなる補助剤は、以下のものである:粘度を高めてエマルションを安定させる物質、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースおよび他のセルロース、ならびにデンプン誘導体、ポリアクリレート、アルギネート、ゼラチン、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸とのコポリマー、ポリエチレングリコール、ろう状物質、コロイド状ケイ酸、または前記物質の混合物。
懸濁液は、経口的または局所的/経皮的に投与することができる。それらは、活性化合物を、適当であれば他の補助剤(例えば、湿潤剤、着色剤、生体吸収促進物質、保存剤、酸化防止剤、光安定剤)を加えて懸濁化剤に懸濁することにより調製する。
液体懸濁化剤は、全ての均一溶媒および溶媒混合物である。
適切な湿潤剤(分散剤)は、上記乳化剤である。
言及しうる他の補助剤は、上記のものである。
半固形調製物は、経口的または局所的/経皮的に投与することができる。それらは粘度がより高いという点でのみ上記の懸濁液およびエマルションと異なる。
固形調製物を製造する場合、活性化合物を、適当であれば補助剤を加えて適切な賦形剤と混合し、所望の形態とする。
適切な賦形剤は、生理的に許容される全ての固体不活性物質である。使用するのは無機および有機物質である。無機物質は、例えば、塩化ナトリウム、炭酸塩、例えば、炭酸カルシウム、炭酸水素塩、酸化アルミニウム、酸化チタン、ケイ酸、陶土、沈降もしくはコロイダルシリカ、またはリン酸塩である。有機物質は、例えば、糖、セルロース、食材および飼料、例えば、粉乳、動物性ミール、穀物性ミールおよびシュレッド、デンプンである。
適切な補助剤は、上記の保存剤、酸化防止剤、および/または着色剤である。
他の適切な補助剤は、滑沢剤および流動促進剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ベントナイト)、崩壊促進物質(例えば、デンプンまたは架橋ポリビニルピロリドン)、結合剤(例えば、デンプン、ゼラチンまたは直鎖状ポリビニルピロリドン)、および乾式結合剤(例えば、結晶セルロース)である。
「殺寄生虫効果を有する量」とは、標的の生物体の壊死、死、遅滞、予防および除去の効果、破壊、あるいは発生および活動の減少を含む、成長への観察可能な効果を達成するために必要な有効成分の量を意味する。殺寄生虫効果を有する量は、本発明に使用する各種化合物/組成物により変動し得る。組成物の殺寄生虫効果を有する量は、所望の殺寄生虫効果および期間、標的生物種、施用方式等のその時に広く使用されている条件によっても変動する。
本発明に使用しうる組成物は、一般に、約0.001〜95%の式Iの化合物を含むことができる。
一般に、総量にして1日当たり0.5mg/kg〜100mg/kg、好ましくは1日当たり1mg/kg〜50mg/kgの式Iの化合物を施用することが好ましい。
そのまま使える調製物は、寄生虫、好ましくは外部寄生虫に作用する化合物を、10ppm〜80重量パーセント、好ましくは0.1〜65重量パーセント、より好ましくは1〜50重量パーセント、最も好ましくは5〜40重量パーセントの濃度で含有する。
使用前に希釈する調製物は、外部寄生虫に作用する化合物を、0.5〜90重量パーセント、好ましくは1〜50重量パーセントの濃度で含有する。
さらに、前記調製物は、内部寄生虫に対する式Iの化合物を、10ppm〜2重量パーセント、好ましくは0.05〜0.9重量パーセント、特に非常に好ましくは0.005〜0.25重量パーセントの量で含む。
本発明の好適な実施形態では、式Iの化合物を含む組成物を経皮的/局所的に施用する。
さらに好適な実施形態では、局所施用は、化合物を含有する成形品、例えば、首輪、大メダル、耳標、体の一部に取り付けるためのバンド、ならびに粘着ストリップおよびホイルの形で行う。
一般に、3週間以内に式Iの化合物を総量にして10mg/kg〜300mg/kg、好ましくは20mg/kg〜200mg/kg、最も好ましくは25mg/kg〜160mg/kg(処理動物の体重1kg当たり)放出する固形製剤を施用することが好ましい。
成形品を調製する場合、熱可塑性物質および軟質プラスチックならびにエラストマーおよび熱可塑性エラストマーを使用する。適切なプラスチックおよびエラストマーは、式Iの化合物に十分適合するポリビニル樹脂、ポリウレタン、ポリアクリレート、エポキシ樹脂、セルロース、セルロース誘導体、ポリアミドおよびポリエステルである。プラスチックおよびエラストマーの詳細なリストならびに成形品の調製手順は、例えば、WO 03/086075に記載されている。
本発明の組成物は、他の活性成分、例えば、他の農薬、殺虫剤、除草剤、硝酸アンモニウム、尿素、炭酸カリウム、および過リン酸塩などの肥料、植物毒性物質および植物成長調節物質、薬害軽減剤および殺線虫剤を含有してもよい。これらの付加的な成分は、上記の組成物に連続的に使用してもよく、上記の組成物と組み合わせて使用してもよく、適切な場合には使用の直前に加えてもよい(タンクミックス)。これらの薬剤は、本発明の薬剤と、通常、1:10〜10:1の重量比で混合される。例えば、他の活性成分により処理する前または後のいずれかに本発明の組成物を植物に噴霧することができる。
下記の本発明の化合物と共に使用することができる殺虫剤のリストMは可能な組合せを例示することを目的とするものであって、限定を目的とするものではない。
M.1.有機(チオ)ホスフェート:アセフェート(acephate)、アザメチホス(azamethiphos)、アジンホスメチル(azinphos-methyl)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、クロルピリホスメチル(chlorpyrifos-methyl)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、ジアジノン(diazinon)、ジクロルボス(dichlorvos)、ジクロトホス(dicrotophos)、ジメトエート(dimethoate)、ジスルホトン(disulfoton)、エチオン(ethion)、フェニトロチオン(fenitrothion)、フェンチオン(fenthion)、イソキサチオン(isoxathion)、マラチオン(malathion)、メタミドホス(methamidophos)、メチダチオン(methidathion)、メチルパラチオン(methyl-parathion)、メビンホス(mevinphos)、モノクロトホス(monocrotophos)、オキシデメトンメチル(oxydemeton-methyl)、パラオキソン(paraoxon)、パラチオン(parathion)、フェントエート(phenthoate)、ホサロン(phosalone)、ホスメット(phosmet)、ホスファミドン(phosphamidon)、ホレート(phorate)、ホキシム(phoxim)、ピリミホスメチル(pirimiphos-methyl)、プロフェノホス(profenofos)、プロチオホス(prothiofos)、スルプロホス(sulprophos)、テトラクロルビンホス(tetrachlorvinphos)、テルブホス(terbufos)、トリアゾホス(triazophos)、トリクロルホン(trichlorfon);
M.2.カルバメート:アラニカルブ(alanycarb)、アルジカルブ(aldicarb)、ベンジオカルブ(bendiocarb)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、カルバリル(carbaryl)、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、フラチオカルブ(furathiocarb)、メチオカルブ(methiocarb)、メトミル(methomyl)、オキサミル(oxamyl)、ピリミカルブ(pirimicarb)、プロポキスル(propoxur)、チオジカルブ(thiodicarb)、トリアザメート(triazamate);
M.3.ピレトロイド:アレトリン(allethrin)、ビフェントリン(bifenthrin)、シフルトリン(cyfluthrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、シフェノトリン(cyphenothrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、アルファシペルメトリン(alpha-cypermethrin)、ベータシペルメトリン(beta-cypermethrin)、ゼータシペルメトリン(zeta-cypermethrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、エンペントリン(empenthrin)、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、エトフェンプロックス(etofenprox)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、イミプロトリン(imiprothrin)、ラムダシハロトリン(lambda-cyhalothrin)、ペルメトリン(permethrin)、プラレトリン(prallethrin)、ピレトリン(pyrethrin)IおよびII、レスメトリン(resmethrin)、シラフルオフェン(silafluofen)、タウフルバリネート(tau-fluvalinate)、テフルトリン(tefluthrin)、テトラメトリン(tetramethrin)、トラロメトリン(tralomethrin)、トランスフルトリン(transfluthrin)、プロフルトリン(profluthrin)、ジメフルトリン(dimefluthrin);
M.4.成長調節物質:a)キチン合成阻害剤:ベンゾイル尿素:クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、フルシクロクスロン(flucycloxuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ルフェヌロン(lufenuron)、ノバルロン(novaluron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、トリフルムロン(triflumuron);ブプロフェジン(buprofezin)、ジオフェノラン(diofenolan)、ヘキシチアゾックス(hexythiazox)、エトキサゾール(etoxazole)、クロフェンタジン(clofentazine);b)エクジソンアンタゴニスト:ハロフェノジド(halofenozide)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、テブフェノジド(tebufenozide)、アザジラクチン(azadirachtin);c)幼若ホルモン様物質: ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、メトプレン(methoprene)、フェノキシカルブ(fenoxycarb);d)脂質生合成阻害剤:スピロジクロフェン(spirodiclofen)、スピロメシフェン(spiromesifen)、スピロテトラマト(spirotetramat);
M.5.ニコチン受容体アゴニスト/アンタゴニスト化合物:クロチアニジン(clothianidin)、ジノテフラン(dinotefuran)、イミダクロプリド(imidacloprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、ニテンピラム(nitenpyram)、アセタミプリド(acetamiprid)、チアクロプリド(thiacloprid);
式(Γ1)
Figure 2009503017
のチアゾール化合物;
M.6.GABAアンタゴニスト化合物:アセトプロール(acetoprole)、エンドスルファン(endosulfan)、エチプロール(ethiprole)、フィプロニル(fipronil)、バニリプロール(vaniliprole)、ピラフルプロール(pyrafluprole)、ピリプロール(pyriprole)、式Γ
Figure 2009503017
のフェニルピラゾール化合物;
M.7.大環状ラクトン殺虫剤:アバメクチン(abamectin)、エマメクチン(emamectin)、ミルベメクチン(milbemectin)、レピメクチン(lepimectin)、スピノサド(spinosad);
M.8.METI I化合物:フェナザキン(fenazaquin)、ピリダベン(pyridaben)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、フルフェネリム(flufenerim);
M.9.METI IIおよびIII化合物:アセキノシル(acequinocyl)、フルアシプリム(fluacyprim)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon);
M.10.脱共役剤化合物:クロルフェナピル(chlorfenapyr);
M.11.酸化的リン酸化阻害化合物:シヘキサチン(cyhexatin)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、フェンブタチンオキシド(fenbutatin oxide)、プロパルガイト(propargite);
M.12.脱皮かく乱化合物:シロマジン(cyromazine);
M.13.混合機能オキシダーゼ阻害化合物:ピペロニルブトキシド(piperonyl butoxide);
M.14.ナトリウムチャネルブロッカー化合物:インドキサカルブ(indoxacarb)、メタフルミゾン(metaflumizone)、
M.15.各種農薬:アミトラズ、ベンクロチアズ(benclothiaz)、ビフェナゼート、カルタップ、フロニカミド、ピリダリル、ピメトロジン、硫黄、チオシクラム、フルベンジアミド、シエノピラフェン、フルピラゾホス、シフルメトフェン、アミドフルメト、下記式Γのアミノキナゾリノン化合物:
Figure 2009503017
N−R'−2,2−ジハロ−1−R''シクロ−プロパンカルボキサミド−2−(2,6−ジクロロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トリル)ヒドラゾンまたはN−R'−2,2−ジ(R''')プロピオンアミド−2−(2,6−ジクロロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トリル)−ヒドラゾン(R'はメチルまたはエチルであり、ハロはクロロまたはブロモであり、R''は水素またはメチルであり、R'''はメチルまたはエチルである)、下記式Γのアントラニルアミド化合物:
Figure 2009503017
(式中、AはCH、Cl、Br、Iであり;XはC−H、C−Cl、C−FまたはNであり;Y'はF、ClまたはBrであり;Y''はH、F、Cl、CFであり;Bは水素、Cl、Br、I、CNであり;BはCl、Br、CF、OCHCF、OCFHまたはOCFCHFOCFであり;Rは水素、CHまたはCH(CHである)、下記式(Γ)のアミノイソチアゾール化合物:
Figure 2009503017
(式中、Rは−CHOCHCHまたはHであり;RiiはCFCFCFまたはCHCH(CHである)、ならびにJP2002-284608、WO02/89579、WO02/90320、WO02/90321、WO04/06677、WO04/20399、JP2004-99597、WO05/68423、WO05/68432またはWO05/63694に記載のマロノニトリル化合物、特にはマロノニトリル化合物CF(CHC(CN)CH(CFCFH、CF(CHC(CN)CH(CFCFH、CF(CHC(CN)(CHC(CFF、CF(CHC(CN)(CH(CFCF、CFH(CFCHC(CN)CH(CFCFH、CF(CHC(CN)CH(CFCF、CF(CFCHC(CN)CH(CFCFHおよびCFCFCHC(CN)CH(CFCFH。
群Aの市販化合物は、刊行物の中でも特に農薬マニュアル(The Pesticide Manual, 13th Edition, British Crop Protection Council (2003))に記載されている。式Γのチオアミドおよびそれらの製造については、WO98/28279に記載されている。レピメクチンは公知である(Agro Project, PJB Publications Ltd.から)。ベンクロチアズおよびそれの製造については、EP-A1454621に記載されている。メチダチオンおよびパラオクソンおよびそれらの製造については、農業化成品ハンドブック(Farm Chemicals Handbook, Volume 88, Meister Publishing Company, 2001)に記載されている。アセトプロールおよびそれの製造については、WO98/28277に記載されている。メタフルミゾンおよびそれの製造については、EP-A1462456に記載されている。フルピラゾホスについては、文献(Pesticide Science 54, 1988, p.237-243)およびUS4822779に記載されている。ピラフルプロールおよびそれの製造については、JP2002-193709およびWO01/00614に記載されている。ピリプロールおよびそれの製造については、WO98/45274およびUS6335357に記載されている。アミドフルメトおよびそれの製造については、US6221890およびJP21010907に記載されている。フルフェネリムおよびそれの製造については、WO03/007717およびWO03/007718に記載されている。シフルメトフェンおよびそれの製造については、WO04/080180に記載されている。 式Γのアミノキナゾリノン化合物については、EPA1097932に記載されている。式Γのアントラニルアミドおよびそれらの製造については、WO01/70671;WO02/48137;WO03/24222、WO03/15518、WO04/67528;WO04/33468;およびWO05/118552に記載されている。マロノニトリル化合物CF(CHC(CN)CH(CFCFH、CF(CHC(CN)CH(CFCFH、CF(CHC(CN)(CHC(CFF、CF(CHC(CN)(CH(CFCF、CFH(CFCHC(CN)CH(CFCFH、CF(CHC(CN)CH(CFCF、CF(CFCHC(CN)CH(CFCFHおよびCFCFCHC(CN)CH(CFCFHについてはお、WO05/63694に記載されている。
本発明による方法では、害虫は標的の寄生虫/害虫、その食物供給源、生息環境、繁殖地またはその場所に、殺虫効果を有する量の式Iの化合物もしくはそれの塩または殺虫効果を有する量の式Iの化合物もしくはそれの塩を含む組成物を接触させることによって防除される。
「場所」とは、害虫または寄生虫が成長しているか成長する可能性がある生育環境、繁殖地、植物、種子、土壌、領域、材料または環境を意味する。
一般的に、「殺虫効果を有する量」とは、標的生物体の壊死、死、遅滞、予防および除去、破壊、あるいは発生および活動の減少を含む、成長への観察可能な効果を達成する上で必要な有効成分の量を意味する。殺虫効果を有する量は、本発明で使用される各種化合物/組成物において変動し得る。組成物の殺虫効果を有する量は、所望の殺虫効果および期間、気候、標的生物種、場所、施用方式等のそのときに広く使用されている条件によっても変動する。
本発明の化合物は、害虫の発生が予想される場所に予防的に施用することも可能である。
式Iの化合物は、植物を殺虫効果を有する量の式Iの化合物と接触させることにより、成長する植物を害虫の攻撃または蔓延から保護するために使用してもよい。従って「接触する」とは、直接の接触(化合物/組成物を害虫および/または植物、代表的には植物の葉、茎または根に直接施用する)、および間接的な接触(化合物/組成物を害虫および/または植物の場所に施用する)の両方を含む。
上記の組成物は、前記害虫の蔓延に対して作物植物を保護したり、感染植物においてそれら害虫を駆除するために特に有用である。
作物植物の処理での使用の場合、本発明の有効成分の施量は、0.1g〜4000g/ヘクタール、望ましくは25g〜600g/ヘクタール、より望ましくは50g〜500g/ヘクタールの範囲である。
本発明の一態様によれば、本発明のさらに別の主題は、特には種まき機への施用により、例えば式Iの化合物を単独でまたは他の有効成分との混合物で含む顆粒製剤の形態で土壌を処理する方法である。この方法は、穀類、トウモロコシ、綿およびヒマワリの苗床で有利に用いられる。穀類およびトウモロコシの場合、施量は使用される有効成分によって決まり得るものであり、一つの有効成分において50〜500g/ヘクタールの範囲であり、他の有効成分について50〜200g/ヘクタールの範囲でありうる。
土壌処理または害虫が生息する場所もしくは巣への施用の場合には、有効成分の量は、100mあたり0.0001〜500g、好ましくは100mあたり0.001〜20gの範囲である。
式Iの化合物は、種子を処理して、その種子を昆虫害虫から、特には土壌生息する昆虫害虫から保護し、得られる植物の根および芽を土壌害虫および葉昆虫に対して保護する上でも好適である。
式Iの化合物は、土壌害虫から種子を保護し、得られる植物の根および芽を土壌害虫および葉昆虫に対して保護する上で特に有用である。得られる植物の根および芽の保護が好ましい。より好ましいのは、刺虫および吸汁昆虫から植物の芽を保護することであり、その場合にアブラムシからの保護が最も好ましい。
従って本発明は、種子を昆虫、特には土壌昆虫から、および苗の根および芽を昆虫、特には土壌昆虫および葉昆虫から保護する方法であって、種子を播種前および/または予備発芽後に、一般式Iの化合物またはそれの塩と接触させることを含む方法を包含する。特に好ましいのは、植物の根および芽を保護する方法であり、より好ましくは植物の芽を刺虫および吸汁昆虫から保護する方法であり、最も好ましくは植物の芽をアブラムシから保護する方法である。
種子という用語は、あらゆる種類の種子および植物の珠芽を包含するものであり、それには実際の種子、種子片、吸枝、球茎、球根、果実、塊茎、穀粒、切り枝、切り芽などがあるが、それらに限定されるものではなく、好ましい実施形態では実際の種子を意味する。
種子処理という用語は、種子粉衣、種子コーティング、種子散粉、浸種および種子ペレット化などの当業界で公知のあらゆる好適な種子処理技術を含む。
本発明はさらに、活性化合物でコーティングした種子または活性化合物を含有する種子を包含する。
「コーティングおよび/または含有」という用語は、有効成分の大部分が、施用時に繁殖物の表面上にあることを意味するが、施用方法に応じてその成分の多少の部分が繁殖物内に浸透してもよい。前記繁殖物を(再)植え付けする際に、それが有効成分を吸収してもよい。
好適な種子は、穀類、根菜作物、油料作物、野菜、スパイス、観賞植物の種子であり、例えばデュラムおよび他の小麦、オオムギ、カラスムギ、ライ麦、トウモロコシ(飼料用トウモロコシおよびサトウキビ/トウモロコシおよび飼用トウモロコシ)、大豆、油料作物、アブラナ科、綿、ヒマワリ、バナナ、米、アブラナ、菜花、甜菜、飼料用ビート、ナス、ジャガイモ、牧草、芝生、芝、飼料草、トマト、ニラネギ、カボチャ/スカッシュ、キャベツ、アイスバーグレタス、胡椒、キュウリ、メロン、アブラナ、メロン、豆、エンドウ豆、ニンニク、タマネギ、ニンジン、ジャガイモ、サトウキビ、タバコ、ブドウ、ペチュニア、ゼラニウム/テンジクアオイ、パンジーおよびホウセンカなどの塊茎植物の種子である。
さらに、前記活性化合物は、遺伝子工学的方法などの品種改良によって除草剤または殺菌剤または殺虫剤の作用に耐容する植物からの種子の処理にも用いることができる。
例えば、活性化合物を、スルホニル尿素、イミダゾリノン、グルホシネート−アンモニウムまたはグリホセート−イソプロピルアンモニウムおよび類縁の活性物質(例えばEP-A-0242236、EP-A-242246参照)(WO92/00377)(EP-A-0257993、米国特許第5013659号)からなる群からの除草剤に対して耐性である植物からの種子の処理で、あるいは植物をある種の害虫に対して耐性とするバチルス・チューリンゲンシス毒素(Bt毒素)を産生する能力を有する綿などのトランスジェニック作物植物で用いることができる(EP-A-0142924、EP-A-0193259)。
さらに、活性化合物を、既存の植物と比較して改善された特性を有し、例えば従来の育種法および/または突然変異体発生または組換え法によって発生させることができる植物からの種子の処理にも用いることができる。例えば、植物で合成されるデンプンの改良を目的とした作物植物の組換え改変(例:WO92/11376、WO92/14827、WO91/19806)または改変脂肪酸組成物を有するトランスジェニック作物植物(WO91/13972)について、多くの場合が報告されている。
活性化合物の種子処理施用は、植物の播種前および植物の発芽前に種子に噴霧または散粉することで行われる。
種子の処理において、有効量の活性化合物で種子を処理することで、相当する製剤を施用する。この場合、活性化合物の施量は、通常で0.1g〜10kg/種子100kg、好ましくは1g〜5kg/種子100kg、特には1g〜2.5kg/種子100kgである。レタスなどの特定の作物では、施量はより高くすることができる。
種子処理に特に有用な組成物は、例えば下記のものである。
A:可溶性濃縮物(SL、LS);
D:エマルション(EW、EO、ES);
E:懸濁液(SC、OD、FS);
F:水分散性顆粒および水溶性顆粒(WG、SG);
G:水分散性粉末および水溶性粉末(WP、SP、WS)
H:ゲル製剤(GF)
I:散粉用粉末(DP、DS)。
従来の種子処理製剤には、例えばフロアブル濃縮液FS、溶液LS、乾燥処理用粉末DS、スラリー処理用水分散性粉末WS、水溶性粉末SSおよびエマルションESおよびECおよびゲル製剤GFなどがある。これらの製剤は、希釈または未希釈で種子に施用することができる。種子への施用は、播種の前に、種子に直接または種子の予備発芽後に行う。
好ましい実施形態では、FS製剤を種子処理に用いる。代表的には、FS製剤は1〜800g/Lの有効成分、1〜200g/Lの界面活性剤、0〜200g/Lの不凍剤、0〜400g/Lの結合剤、0〜200g/Lの顔料および1リットル以下の溶媒、好ましくは水を含むことができる。
種子処理用の式Iの化合物の好ましいFS製剤は、通常0.1〜80重量%(1〜800g/L)の有効成分、0.1〜20重量%(1〜200g/L)の少なくとも1種類の界面活性剤、例えば0.05〜5重量%の湿潤剤および0.5〜15重量%の分散剤、20重量%以下、例えば5〜20%の不凍剤、0〜15重量%、例えば1〜15重量%の顔料および/または色素、0〜40重量%、例えば1〜40重量%の結合剤(粘着剤/接着剤)、適宜に5重量%以下、例えば0.1〜5重量%の増粘剤、適宜に0.1〜2%の消泡剤、および適宜に例えば0.01〜1重量%の殺生物剤、酸化防止剤などの保存剤、および100重量%以下の充填剤/媒体を含む。
種子処理製剤はさらに、結合剤および適宜に着色剤も含むことができる。
結合剤を加えて、処理後の種子上への活性材料の付着を改善することができる。好適な結合剤は、ブロックコポリマーEO/PO界面活性剤であるが、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリスチレン、ポリエチレンアミン、ポリエチレンアミド、ポリエチレンイミン(ルパゾール(Lupasol;登録商標)、ポリミン(Polymin;登録商標))、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、チロースおよびこれらポリマーから誘導されるコポリマーもある。
適宜に、製剤に着色剤も含めることができる。種子処理製剤用の好適な着色剤または色素は、ローダミンB、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ソルベントレッド1、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:2、ピグメントブルー15:1、ピグメントブルー80、ピグメントイエロー1、ピグメントイエロー13、ピグメントレッド112、ピグメントレッド48:2、ピグメントレッド48:1、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド53:1、ピグメントオレンジ43、ピグメントオレンジ34、ピグメントオレンジ5、ピグメントグリーン36、ピグメントグリーン7、ピグメントホワイト6、ピグメントブラウン25、ベーシックバイオレット10、ベーシックバイオレット49、アシッドレッド51、アシッドレッド52、アシッドレッド14、アシッドブルー9、アシッドイエロー23、ベーシックレッド10、ベーシックレッド108である。
ゲル化剤の例には、カラギーンがある(サチアゲル(Satiagel;登録商標))。
種子処理では、化合物Iの施量は通常は0.1g〜10kg/種子100kg、好ましくは1g〜5kg/種子100kg、特には1g〜1000g/種子100kgである。
従って本発明は、式Iの化合物または本明細書で定義のIの農業的に有用な塩を含む種子に関する。化合物Iまたはそれの農業的に有用な塩の量は、通常で0.1g〜10kg/種子100kg、好ましくは1g〜5kg/種子100kg、特には1g〜1000g/種子100kgで変動する。
式Iの化合物は、接触および摂取の両方で有効である。
本発明の好ましい実施形態によれば、式Iの化合物は土壌処理によって用いられる。土壌処理は、アリ、シロアリ、コオロギまたはゴキブリに対する用途に特に好ましい。
従って本発明の化合物は、アリ、シロアリ、カリバチ、ハエ、カ、コオロギまたはゴキブリなどの非作物昆虫害虫に対しても施用できる。前記非作物害虫に対する使用の場合、式Iの化合物は好ましくは、餌組成物で用いられる。
餌は液体、固体または半固体製剤(例えば、ゲル)であってよい。固体の餌は、個々の施用に適した種々の形状および形態、例えば、顆粒、ブロック状、棒状、円盤状に形成することができる。液体の餌は適切な施用を確実にするための種々の装置、例えば、開放容器、噴霧装置、液滴発生装置、または蒸発装置に入れることができる。ゲルは水性または油性マトリックスをベースとするものであってよく、粘着性、水分保持または熟成特性に関して特定の要件に応じて製剤することができる。
本発明の組成物に使用する餌は、アリ、シロアリ、カリバチ、ハエ、カ、コオロギ等またはゴキブリなどの昆虫にそれを食べさせるのに十分な誘引力を有する製品である。誘引力は、摂食刺激物質または性フェロモンを用いることにより操作できる。摂食刺激物質は、限定されないが、例えば、動物および/または植物タンパク質(肉、魚または血液食品、昆虫の一部、卵黄)、動物および/または植物由来の脂肪および油、または有機単糖、オリゴ糖または多糖類、特にスクロース、ラクトース、フルクトース、デキストロース、グルコース、デンプン、ペクチンまたはさらに糖蜜または蜂蜜から選択することができる。新鮮なまたは腐敗した果物、作物、植物、動物、昆虫の部分またはそれらの特定の部分も摂食刺激物質として使用することができる。性フェロモンはより昆虫特異的であることが知られている。具体的フェロモンは文献に記載されており、当業者に公知である。
餌組成物に使用する場合、活性成分の典型的な含有量は、0.001重量%〜15重量%、望ましくは0.001重量%〜5重量%の活性化合物である。また、使用する組成物には、活性物質の溶媒、香味剤、保存剤、色素または苦味剤などの他の添加剤が含まれていてもよい。また、その誘引性を、特殊な色、形または質感により高めてもよい。
エアロゾル(例えば、スプレー缶)、オイルスプレーまたはポンプスプレーとしての式Iの化合物の製剤は、一般の使用者がハエ、ノミ、ダニ、カ、またはゴキブリなどの害虫を防除するのに非常に適している。エアロゾルの処方は、好ましくは活性化合物、低級アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン)、およそ50〜250℃の範囲の沸点を有するパラフィン炭化水素(例えば、灯油)、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、水などの溶媒、さらに、ソルビトールモノオレエート、3〜7molのエチレンオキシドを有するオレイルエトキシレート、脂肪アルコールエトキシレートなどの乳化剤、エーテル油、中程度の鎖長の脂肪酸と低級アルコールのエステル、芳香族カルボニル化合物などの香油、適切な場合には安息香酸ナトリウム両性界面活性剤、低級エポキシド、トリエチルオルトギ酸などの安定剤、および必要に応じてプロパン、ブタン、窒素、圧縮空気、ジメチルエーテル、二酸化炭素、亜酸化窒素、またはこれらの気体の混合物などの噴射剤などの補助剤から構成される。
オイルスプレー製剤は、噴射剤を使用しない点でエアロゾルの処方と異なる。
噴霧組成物として使用する場合、活性成分の含有量は、0.001〜80重量%、好ましくは0.01〜50重量%、最も好ましくは0.01〜15重量%である。
式Iの化合物およびその個々の組成物は、蚊取り線香および燻蒸用巻線、発煙カートリッジ、蒸発皿または持続型蒸発器として、ならびに防虫紙、防虫パッドまたは他の熱によらない蒸発システムにも使用することができる。
以下、下記の実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
合成例
原料化合物に妥当な変更を加えて、下記の合成例に示したプロトコールを用いて、さらに別の化合物Iを得た。
得られた化合物Iを表Iに挙げてある。
(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル、(3,4,4−トリフルオロ−3−ブテニル)マロノニトリルまたは(3−ブテニル)マロノニトリルなどの出発原料は、それぞれWO04/006677、WO02/090320またはWO02/089579に記載されている手順に従って得ることができる。
生成物は、高速液体クロマトグラフィー/質量分析の組み合わせ(HPLC/MS)、NMRまたは融点によって特性決定した。
分析HPLCカラム:メルク・KgaA(Merck KgaA、ドイツ)からのRP−18カラムChromolith Speed ROD。溶離:比率5:95から95:5のアセトニトリル+0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)/水+0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)で40℃にて5分間。MS:四重極エレクトロスプレーイオン化、80V(陽モード)。分取HPLCの条件は、Purospher Star RP18eHibarRT75−25カラム(3μm)、溶離:比率20:80〜100:0でのアセトニトリル+0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)/水+0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)で13分間、205nm、214nm、254nm、280nmおよび400nmでのUVまたはMSによる検出であった。
合成例1:
3,3−ジシアノ−6,6,6−トリフルオロ−ヘキサン酸tert−ブチル−メチル−アミドの製造(化合物I−1)
2−クロロ−N−メチル−N−tert−ブチルアセトアミド164mg(1mmol)および炭酸カリウム276mg(2mmol)のDMF(6mL)中混合物を、アルゴン雰囲気下に20〜25℃で1時間攪拌した。次に、(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル162mg(1mmol)を加え、混合物を20〜25℃で終夜攪拌した。揮発材料を留去した後、残った粗生成物をCHClで希釈し、水15mLで洗浄し(2回)、MgSOで脱水した。溶媒留去後、化合物I−1の281mg(1mmol、100%)を得た。(HPLC/MS:RT=3.190分、m/z=290[M+H])。
合成例2:
3,3−ジシアノ−6,6,6−トリフルオロ−ヘキサン酸(シアノ−ジメチル−メチル)−メチル−アミド(化合物I−2)の製造
実施例1に記載の手順に従って、化合物I−2 191mg(0.6mmol、62%)を、2−クロロ−N−(シアノ−ジメチル−メチル)−N−メチルアセトアミド175mg(1mmol)および(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル1mmolから得た。(HPLC/MS:RT=2.694分、m/z=301[M+H])。
下記の表1で、式(I)の化合物の特性決定を行っている。
Figure 2009503017
式中、
およびRは表Iで定義の通りであり;
XはOであり;
、RおよびRはHであり;
はCFである。
Figure 2009503017
有害害虫に対する作用の例
1.ワタミゾウムシ(Anthonomus grandis)に対する活性
活性化合物を、1:3DMSO:水中の2500ppm溶液として製剤した。10〜15個の卵を、2%寒天水溶液および300ppmホルマリンを充填したマイクロタイタープレートに入れた。卵に試験液20μLを噴霧し、プレートを穴の開いたホイルで密閉し、24〜26℃および湿度75〜85%に日/夜サイクルで3〜5日間維持した。死亡率を、寒天表面上に残った未孵化卵または幼虫および/または孵化幼虫によって生じる掘った通路の量および深さに基づいて評価した。試験は2回繰り返した。
この試験では、2500ppmの化合物I−1が、未処理対照の死亡率0%と比較して死亡率75%を示した。
2.チチュウカイミバエ(Ceratitis capitata)に対する活性
活性化合物を1:3DMSO:水中の2500ppm溶液として製剤する。卵50〜80個を、0.5%寒天および14%食物の水溶液を充填したマイクロタイタープレートに入れる。卵に試験溶液5μLを噴霧し、プレートを穴の開いたホイルで密閉し、蛍光灯下に6日間にわたって27〜29℃および湿度75〜75%に維持する。死亡率を、孵化幼虫の敏捷性に基づいて評価する。試験は2回繰り返す。
3.オオタバコガ幼虫(Heliothis virescens)に対する活性
活性化合物を1:3DMSO:水中の2500ppm溶液として製剤する。卵15〜25個を、食物を充填したマイクロタイタープレートに入れる。卵に試験溶液10μLを噴霧し、プレートを穴の開いたホイルで密閉し、蛍光灯下に6日間にわたって27〜29℃および湿度75〜75%に維持する。死亡率を、孵化幼虫の敏捷性および相対的摂食に基づいて評価する。試験は2回繰り返す。
4.ソラマメヒゲナガアブラムシ(Megoura viciae)に対する活性
活性化合物を1:3DMSO:水中の2500ppm溶液として製剤した。円板型の豆葉を、0.8%寒天および2.5ppmOPUS(商標)を充填したマイクロタイタープレートに入れた。葉円板に試験溶液2.5μLを噴霧し、アブラムシ成体5〜8匹をマイクロタイタープレートに入れ、それを閉じ、蛍光灯下に6日間にわたって22〜24℃および湿度35〜45%に維持した。生存している繁殖したアブラムシに基づいて死亡率を評価した。試験は2回繰り返した。
この試験において、2500ppmの化合物I−1およびI−6は、未処理対照の死亡率0%と比較して75%を超える死亡率を示した。
5.ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)に対する活性
活性化合物を1:3DMSO:水中の2500ppm溶液として製剤する。円板型のオオムギ葉を、0.8%寒天および2.5ppmOPUS(商標)を充填したマイクロタイタープレートに入れる。葉円板に試験溶液2.5μLを噴霧し、アブラムシ成体3〜8匹をマイクロタイタープレートに入れ、それを閉じ、蛍光灯下に5日間にわたって22〜24℃および湿度35〜45%に維持する。生存アブラムシに基づいて死亡率を評価する。試験は2回繰り返す。
6.ワタアブラムシ(Aphis gossypii)に対する活性
活性化合物を、50:50アセトン:水および100ppmキネティック(Kinetic;商標)界面活性剤中の300ppm溶液として製剤する。
各子葉の頂部に主コロニーからの重度に蔓延した葉を置くことで、子葉段階の綿植物(ポット当たり植物1本)に群棲させる。アブラムシを終夜にわたって宿主植物に移動させ、アブラムシの移動に使用した葉は取り除く。子葉を試験溶液に浸し、乾燥させる。5日後、死亡率のカウントを行う。
7.サザン・アーミーワーム(Southern armyworm)(Spodoptera eridania)二齢幼虫に対する活性
昆虫およびクモ形類に対する活性を調べるために、活性化合物を35%アセトンおよび水の混合物中の300ppm溶液(必要に応じて水で希釈する)として製剤する。
ライマメ(Sieva lima bean)葉を試験溶液に浸し、乾燥させる。次に葉を、底の濾紙および二齢毛虫10匹の入ったシャーレに入れる。第5日に、死亡率および摂食低下についての観察を行う。
8.イネトビイロウンカ(Nilaparvata lugens)
噴霧の24時間前に、イネ苗の汚れを落とし、洗った。活性化合物を、50:50アセトン:水中で300ppm溶液として製剤し、0.1体積%の界面活性剤(EL620)を加えた。ポット植えしたイネ苗に試験溶液5mLを噴霧し、風乾し、ケージに入れ、成体10匹を接種した。処理したイネ植物を、28〜29℃および相対湿度50〜60%に維持した。死亡パーセントを72時間後に記録した。
この試験では、300ppmの化合物I−6が、未処理対照の死亡率0%と比較して80%を超える死亡率を示した。
9.ガラス接触を介したアルゼンチンアリ(Linepithema humile)、収穫アリ(Pogonomyrmex californicus)、ツヤシリアゲアリ(シリアゲアリ種)、オオアリ(Camponotus floridanus)、ハリアリ(Solenopsis invicta)、イエバエ(Musca domestica)、サシバエ(Stomoxys calcitrans)、ニクバエ(ニクバエ種)、ネッタイシマカ(Aedes aegyptii)、家蚊(Culex quinquefasciatus)、マラリア蚊(Anopheles albimanus)、チャバネゴキブリ(Blattella Germanica)、ネコノミ(Ctenocephalides felis)およびクリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)に対する活性
ガラスバイアルを、10ppmの活性成分のアセトン溶液0.5mLで処理し、乾燥させた。昆虫またはダニを、少量の食物および水分とともに各バイアルに入れた。バイアルを22℃に維持し、各種時間間隔で処理効果を観察した。
この試験では、10ppmの化合物I−2が、未処理対照の死亡率0%と比較してネッタイシマカに対して75%の死亡率を示した。
10.水処理を介したネッタイシマカ(Aedes aegyptii)、家蚊(Culex quinquefasciatus)およびマラリア蚊(Anopheles albimanus)幼虫に対する活性
ウェルプレートを試験場として用いる。有効成分をアセトンに溶かし、水で希釈して必要な濃度を得る。約1%のアセトンを含む最終溶液を各ウェルに入れる。水1mLに入った蚊の幼虫約10匹(第4齢)を各ウェルに加える。毎日、幼虫には肝臓粉1滴を与える。皿を覆い、22℃に維持する。1日1回死亡率を記録し、死亡した幼虫および生存もしくは死亡した蛹を1日1回除去する。試験終了後、残った生存幼虫を記録し、死亡パーセントを計算する。

Claims (16)

  1. 下記式I
    Figure 2009503017
    [式中、
    は、水素、C〜C10−アルキル、C〜C10−ハロアルキル、C〜C10−アルケニル、C〜C10−ハロアルケニル、C〜C10−アルキニルまたはC〜C10−ハロアルキニルであり;
    は、水素、シアノ、C〜C10−アルキル、C〜C10−ハロアルキル、C〜C10−アルケニル、C〜C10−ハロアルケニル、C〜C10−アルキニル、C〜C10−ハロアルキニル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−ハロシクロアルキル、C〜C10−アルコキシまたはC〜C10−ハロアルコキシであり;
    およびRは互いに独立に、水素、C〜C10−アルキル、C〜C10−ハロアルキル、C〜C10−アルケニル、C〜C10−ハロアルケニル、C〜C10−アルキニル、C〜C10−ハロアルキニル、C〜C10−シクロアルキル、C〜C10−ハロシクロアルキル、C〜C−シクロアルケニル、C〜C−ハロシクロアルケニルであるか、
    およびRが一緒になって、C〜C10−アルキレン、C〜C10−ハロアルキレン、C〜C10−アルケニレンまたはC〜C10−ハロアルケニレンであってもよく;
    Xは、酸素または硫黄であり;
    およびRは互いに独立に水素、C〜C10−アルキル(それは未置換であるかそれぞれ独立にシアノ、ニトロ、ヒドロキシ、NR、C〜C10−アルコキシ、C〜C10−ハロアルコキシ、C〜C10−アルキルチオ、C〜C10−ハロアルキルチオ、C〜C−シクロアルキル、C〜C−ハロシクロアルキルおよびフェニルの群から選択される1〜3個の置換基で置換されており、フェニルは未置換であるか1〜5個の置換基Rで置換されている);または
    〜C10−ハロアルキル、C〜C10−シクロアルキル、C〜C10−ハロシクロアルキル、C〜C10−アルケニル、C〜C10−ハロアルケニル、C〜C10−アルキニル、C〜C10−ハロアルキニル、C〜C10−アルキルスルフィニル、C〜C10−ハロアルキルスルフィニル、C〜C10−アルキルスルホニル、C〜C10−ハロアルキルスルホニル、NR、C〜C10−アルコキシカルボニル、C〜C10−ハロアルコキシカルボニル、C〜C10−アルケニルオキシカルボニル、C〜C10−ハロアルケニルオキシカルボニル、C〜C10−アルキルカルボニル、C〜C10−ハロアルキルカルボニル、RN−C(=O)−、フェニルカルボニル、ベンジルカルボニルまたはフェニル(フェニルカルボニル、ベンジルカルボニルおよびフェニルは未置換であるか1〜5個の置換基Rで置換されている)であり;あるいは
    およびRが互いに独立に、飽和、部分不飽和もしくは不飽和5〜6員複素環基であり、それは酸素、窒素および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含むことができ、その基はカルボニル(C(=O))結合を介して結合していてもよく、その基は未置換であるか1〜4個の基Rのいずれかの組み合わせで置換されており;
    は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C〜C10−アルキル、C〜C10−ハロアルキル、C〜C10−シクロアルキル、C〜C10−ハロシクロアルキル、C〜C10−アルケニル、C〜C10−ハロアルケニル、C〜C10−アルキニル、C〜C10−ハロアルキニル、C〜C10−アルコキシ、C〜C10−ハロアルコキシ、C〜C10−アルキルチオ、C〜C10−ハロアルキルチオ、C〜C10−アルキルスルフィニル、C〜C10−ハロアルキルスルフィニル、C〜C10−アルキルスルホニル、C〜C10−ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、NR、C〜C10−アルコキシカルボニル、C〜C10−ハロアルコキシカルボニル、C〜C10−アルキルカルボニル、C〜C10−ハロアルキルカルボニルまたはRN−C(=O)−であり;
    、Rはそれぞれ独立に、水素、C〜C10−アルキル、C〜C10−ハロアルキル、C〜C10−アルキルカルボニル、C〜C10−ハロアルキルカルボニル、ベンジル、フェニル、フェニルカルボニル、C〜C10−アルキルスルホニルまたはC〜C10−ハロアルキルスルホニルである]
    のジシアノアルカン酸アミドまたはそのエナンチオマーもしくはジアステレオマーもしくは塩。
  2. Xが酸素である請求項1に記載の式Iのジシアノアルカン酸アミド。
  3. およびRがそれぞれ独立に、水素、未置換であるかシアノ、ニトロ、C〜C10−アルコキシ、C〜C10−アルキルチオ、フェニルおよびC〜C−シクロアルキル;またはC〜C10−ハロアルキル、C〜C10−シクロアルキル、C〜C10−アルケニル、C〜C10−アルキニル、C〜C10−アルキルカルボニル、C〜C10−ハロアルキルカルボニル、フェニルカルボニル、ベンジルカルボニルまたはフェニルの群から選択される1個の置換基によって置換されているC〜C10−アルキルである請求項1または2に記載の式Iのジシアノアルカン酸アミド。
  4. 塩基存在下に化合物(II)を化合物(III)と反応させて化合物(I)を得ることを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の式Iのジシアノアルカン酸アミド化合物の製造方法:
    Figure 2009503017
    [式中、X、R、R、R、R、RおよびRは式Iの化合物について請求項1〜3に定義の通りであり;Zはハロゲン原子、メタンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニルまたはトルエンスルホニルを表す]。
  5. 昆虫、ダニまたは線虫を駆除するための、請求項1〜3のいずれか1項に記載の式Iのジシアノアルカン酸アミド化合物の使用。
  6. 昆虫、ダニまたは線虫を防除する方法であって、昆虫、ダニもしくは線虫またはそれらの食物供給源、生息環境、繁殖地もしくはそれらの場所を、殺虫効果を有する量の請求項1〜3のいずれか1項に記載の式Iのジシアノアルカン酸アミド化合物または少なくとも1種類のその化合物を含む組成物と接触させることによる、前記方法。
  7. 昆虫、ダニまたは線虫による攻撃または蔓延から成長する植物を保護する方法であって、植物の葉または植物が成長している土壌もしくは水に、殺虫効果を有する量の請求項1〜3のいずれか1項に記載の式Iのジシアノアルカン酸アミド化合物または少なくとも1種類のその化合物を含む組成物を施用することによる、前記方法。
  8. 寄生虫による蔓延または感染に対して動物を治療、防除、予防または保護する方法であって、前記動物に対して、殺寄生虫効果を有する量の請求項1〜3のいずれか1項に記載の式Iのジシアノアルカン酸アミド化合物またはそのエナンチオマーもしくは獣医学的に許容される塩、または少なくとも1種類のその化合物を含む組成物を経口、局所または非経口的に投与または施用することを含む、前記方法。
  9. 寄生虫による蔓延または感染に対して動物を治療、防除、予防または保護するための組成物の製造方法であって、殺寄生虫効果を有する量の請求項1〜3のいずれか1項に記載の式Iのジシアノアルカン酸アミド化合物またはそのエナンチオマーもしくは獣医学的に許容される塩を含む、前記方法。
  10. 殺寄生虫活性を有する量の請求項1〜3のいずれか1項に記載の式Iの化合物および獣医学的に許容される担体を含む獣医学用組成物。
  11. 殺虫活性を有する量の請求項1〜3のいずれか1項に記載の式Iの化合物および農業的に許容される担体を含む農業用組成物。
  12. 種子を土壌昆虫から保護し、苗の根および芽を土壌昆虫および葉昆虫から保護する方法であって、前記種子を播種前および/または予備発芽後に、少なくとも1種類の請求項1〜3のいずれか1項に記載の式Iのジシアノアルカン酸アミド化合物もしくはそれの農業用塩または少なくとも1種類のその化合物を含む組成物と接触させることを含む、前記方法。
  13. 前記式Iのジシアノアルカン酸アミド化合物を、種子100kg当たり100mg〜10kgの量で施用する請求項12に記載の方法。
  14. 得られる植物の根および芽を保護する請求項12に記載の方法。
  15. 得られる植物の芽をアブラムシから保護する請求項12に記載の方法。
  16. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の前記式Iのジシアノアルカン酸アミド化合物またはIの農業的に有用な塩を、種子100kg当たり0.1g〜10kgの量で含む種子。
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