JP2009302003A - 電子放出素子及び画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電子放出素子から放出された電子の発散を抑制する構成を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の電子放出素子は、複数の電子放出部と、前記電子放出部から放出された電子を同じ方向に偏向する複数の偏向電極と、を備え、前記複数の偏向電極のうち電子が偏向される方向である偏向方向の端に位置する偏向電極が電子を偏向する大きさは、該偏向方向と反対方向の端に位置する偏向電極が電子を偏向する大きさよりも小さいことを特徴とする。
【選択図】 図4
【解決手段】 本発明の電子放出素子は、複数の電子放出部と、前記電子放出部から放出された電子を同じ方向に偏向する複数の偏向電極と、を備え、前記複数の偏向電極のうち電子が偏向される方向である偏向方向の端に位置する偏向電極が電子を偏向する大きさは、該偏向方向と反対方向の端に位置する偏向電極が電子を偏向する大きさよりも小さいことを特徴とする。
【選択図】 図4
Description
本発明は、電子放出素子および電子放出素子を有する画像表示装置に関する。
一般に、電子放出素子を有する画像表示装置において、電子放出素子から放出された電子は発散しながらアノード電極により加速される。しかしながら、より高精細な画像表示装置を実現するためには、電子放出素子から放出された電子の発散を抑制することが求められる。
電子放出素子から放出された電子の発散を抑制する構成として、集束電極を設ける構成が知られている(特許文献1参照。)。
特開平10−199400号公報
本発明は、電子放出素子から放出された電子の発散を抑制する構成を提供することを目的とする。
本発明の電子放出素子は、複数の電子放出部と、前記電子放出部から放出された電子を同じ方向に偏向する複数の偏向電極と、を備え、前記複数の偏向電極のうち電子が偏向される方向である偏向方向の端に位置する偏向電極が電子を偏向する大きさは、該偏向方向と反対方向の端に位置する偏向電極が電子を偏向する大きさよりも小さいことを特徴とする。
また、本発明の電子放出素子は、複数の電子放出部と、前記電子放出部から放出された電子を同じ方向に偏向する複数の偏向電極と、を備え、前記複数の偏向電極のうち電子が偏向される方向である偏向方向の端に位置する偏向電極の該偏向方向の長さは、該偏向方向と反対方向の端に位置する偏向電極の該偏向方向の長さよりも短いことを特徴とする。
また、本発明の電子放出素子は、複数の電子放出部と、前記電子放出部から放出された電子を同じ方向に偏向する複数の偏向電極と、を備え、前記複数の偏向電極のうち電子が偏向される方向である偏向方向の端に位置する偏向電極の厚さは、該偏向電極と反対方向の端に位置する偏向電極の厚さよりも厚いことを特徴とする。
本発明によれば、電子放出素子から放出された電子の発散を抑制することができる。
<第1の実施形態>
(画像表示装置の構成)
本発明に係る電子放出素子を有する画像表示装置について、図1、図2を用いて説明する。
(画像表示装置の構成)
本発明に係る電子放出素子を有する画像表示装置について、図1、図2を用いて説明する。
図1は、本発明の画像表示装置の構造の一例を示す斜視図であり、その内部構造を示すために一部を切り欠いて示している。図中、1は基板、32は走査配線、33は変調配線、34は電子放出素子である。41は基板1を固定したリアプレート、46はガラス基板43の内面に蛍光体44とアノード電極としてのメタルバック45等が形成されたフェースプレートである。42は支持枠であり、この支持枠42にリアプレート41、フェースプレート46がフリットガラス等を介して取り付けられ、外囲器47を構成している。ここで、リアプレート41は主に基板1の強度を補強する目的で設けられるため、基板1自体で十分な強度を持つ場合には、別体のリアプレート41は不要である。また、フェースプレート46とリアプレート41との間に、スペーサーとよばれる不図示の支持体を設置することにより、大気圧に対して十分な強度を持たせた構成とすることもできる。
m本の走査配線32は、端子Dx1,Dx2,…Dxmと接続されている。n本の変調配線33は、端子Dy1,Dy2,…Dynと接続されている(m,nは、共に正の整数)。これらm本の走査配線32とn本の変調配線33との間には、不図示の層間絶縁層が設けられており、両者を電気的に分離している。
高圧端子はメタルバック45に接続され、例えば10[kV]の直流電圧が供給される。これは電子放出素子から放出される電子に蛍光体を励起するのに十分なエネルギーを付与する為の加速電圧である。
図2は、本発明のリアプレートを示す模式図である。本発明のリアプレートは、走査配線32と変調配線33とによりマトリクス状に接続された複数の電子放出素子34を有している。
走査配線32には、X方向に配列した電子放出素子34の行を選択するための走査信号を印加する走査回路(不図示)が接続される。一方、変調配線33には、Y方向に配列した電子放出素子34の各列を入力信号に応じて変調するための、変調回路(不図示)が接続される。各電子放出素子に印加される駆動電圧は、電子放出素子に印加される走査信号と変調信号の差電圧として供給される。駆動電圧としては、10Vから100Vの範囲が好ましく、10Vから30Vの範囲がより好ましい。
(電子放出素子の構成)
図3は、本実施形態の電子放出素子を示す模式図である。
図3は、本実施形態の電子放出素子を示す模式図である。
走査配線32には、複数のカソード電極6(6a、6b、6c、6d)が接続されている。カソード電極には、走査配線32からカソード電位が印加される。変調配線33には、偏向電極4(4a、4b、4c、4d)が接続されている。更に、図4に示される通り、偏向電極4はゲート電極5と電気的に接続している。ゲート電極5には、変調配線33から偏向電極4を介してゲート電位が印加される。
また、本実施形態の電子放出素子は、複数の電子放出部12を有している。複数の電子放出部の各々は、カソード電極6及びゲート電極5と接続されている。走査配線32に印加された走査信号がカソード電極2を介して電子放出部12にカソード電位として印加され、変調配線33に印加された変調信号がゲート電極5を介して電子放出部12にゲート電位として印加されることで、複数の電子放出部12から電子が放出される。
なお、複数の電子放出部12は同一の絵素(サブピクセル)内のものであるため、複数のカソード電極6(6a、6b、6c、6d)には同一のカソード電位が印加され、複数の偏向電極4(4a、4b、4c、4d)には同一のゲート電位が印加される。フェースプレート46に設けられたR、G、Bの各色の蛍光体には、各蛍光体に対応する電子放出素子34から放出された電子が照射される。
本実施形態では、偏向電極4a、4b、4c、4dのX方向の長さがそれぞれL1、L2、L3、L4(L1>L2>L3>L4)のように異なる構成となっている。
図3のA−A’断面図を図4に示す。
2は第1の絶縁層、3は第2の絶縁層、4は偏向電極、5はゲート電極、6はカソード電極である。カソード電極6とゲート電極5との間に電圧が印加されることにより、電子放出部12から電子が放出される。
次に、本実施形態において電子の発散が抑制される原理について説明する。
図5(a)は、電子放出部12から放出された電子がアノード電極45に達するまでの軌道を示す図である。
電子放出部12から放出された電子は、偏向電極4によりX方向(本発明の「偏向方向」に相当)に偏向される。また、電子放出部12から放出された電子は、図の点線で示したように発散しながらアノード電極45に達する。図の実線で示したビーム重心は、電子ビームの形状のみから求まる幾何学的な重心ではなく、電子ビームの形状に電子密度分布の重み付けをして求めた重心である。電子が放出された位置からアノード電極上のビーム重心の位置までのX方向の変位量ΔXを偏向量とする。
図5(b)は、偏向電極4のX方向(偏向方向)の長さLと偏向量ΔXとの関係を示すグラフである。このグラフはシミュレーションにより求めたものである。
図から明らかなように、Lの長さを長くするほど偏向量ΔXが大きくなることが分かる。これは、電子放出部12から放出された電子は偏向電極4に印加された正電位によりX方向に偏向されるため、偏向電極4のX方向の長さが長いほど電子がより大きく偏向されることによる。
図6を用いて本実施形態の効果を説明する。
図6(a)は、本実施形態との比較のために、偏向電極4a、4b、4c、4dのX方向の長さを全て等しくL0としたものである。この場合、各偏向電極によって電子が偏向される大きさも等しくなる。ここで、X方向の端に位置する偏向電極4dに対応する電子放出部と、X方向と反対方向の端に位置する偏向電極4aに対応する電子放出部との距離をD0とする。すると、偏向電極4dに対応する電子放出部から放出された電子のビーム重心と偏向電極4aに対応する電子放出部から放出された電子のビーム重心との距離もD0となる。従って、この場合は電子放出素子から放出された電子の発散を十分に抑制することができない。
これに対し本実施形態では、図6(b)のように、電子放出部12から放出された電子を同じ方向(X方向)に偏向する複数の偏向電極4a、4b、4c、4dを設けた。そして、複数の偏向電極のうち電子が偏向される方向であるX方向の端に位置する偏向電極4dのX方向の長さL4が、X方向と反対方向の端に位置する偏向電極4aのX方向の長さL1よりも短くなるようにした。ここで、X方向の端に位置する偏向電極4dに対応する電子放出部と、X方向と反対方向の端に位置する偏向電極4aに対応する電子放出部との距離をD1とする。すると、偏向電極4dに対応する電子放出部から放出された電子のビーム重心と偏向電極4aに対応する電子放出部から放出された電子のビーム重心との距離はD2(D1>D2)となる。従って、電子放出素子から放出された電子の発散を抑制することが可能となる。
なお、アノード電極に到達する電子ビームの大きさはX方向の両端に位置する電子放出部から放出された電子の偏向量に大きく依存するため、両端以外の偏向電極4b、4cのX方向の長さL2、L3が電子ビームの大きさに与える影響は少ない。しかしながら、アノード電極に到達する電子ビームの電子密度分布をより一様にするために、複数の偏向電極4a、4b、4c、4dのX方向の長さが単調に減少すること(L1≧L2≧L3≧L4、かつ、L1>L4)が好ましい。
(電子放出素子の製造方法)
次に、本実施形態の電子放出素子を製造する方法について、図7、図8を用いて説明する。
次に、本実施形態の電子放出素子を製造する方法について、図7、図8を用いて説明する。
基板1は素子を機械的に支えるための絶縁性基板である。例えば、石英ガラス、Na等の不純物含有量を減少させたガラス、青板ガラス、シリコン基板などを用いることができる。基板1に必要な機能としては、機械的強度が高いだけでなく、ドライエッチング、ウェットエッチング、現像液等のアルカリや酸に対して耐性があり、ディスプレイパネルのような一体ものとして用いる場合は成膜材料や他の積層部材と熱膨張差が小さいものが望ましい。また熱処理に伴いガラス内部からのアルカリ元素等が拡散しづらい材料が望ましい。
図7(a)に示すように、基板1上に絶縁層2を積層する。絶縁層2は加工性に優れる材料からなる絶縁性の膜であり、例えばSiN(SixNy)やSiO2であり、その作製方法はスパッタ法等の一般的な真空成膜法、CVD法、真空蒸着法で形成される。
次に、図7(b)に示すように、絶縁層2の上に絶縁層3をスパッタ法等の一般的な真空成膜法、CVD法、真空蒸着法で形成する。
絶縁層2、3の厚さとしては、それぞれ5nm乃至50μmの範囲で設定され、好ましくは50nm乃至500nmの範囲で選択される。絶縁層2と絶縁層3とは、エッチングの際に異なるエッチングスピードを持つような材料を選択することが好ましい。望ましくは絶縁層2と絶縁層3との間には選択比として10以上が望ましく、できれば50以上とれることが望ましい。具体的には、例えば、絶縁層2にはSixNyを用い、絶縁層3にはSiO2等の絶縁性材料を用いる、或いはリン濃度の高いPSG、ホウ素濃度の高いBSG膜等を用いることができる。
次に、図7(c)に示すように、絶縁層3の上に導電層4を形成する。この導電層4は、後に偏向電極4となるものである。
導電層4は、蒸着法、スパッタ法等の一般的真空成膜技術により形成されるものである。導電層4としては、導電性に加えて高い熱伝導率があり、融点が高い材料が望ましい。例えば、Be,Mg,Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W,Al,Cu,Ni,Cr,Au,Pt,Pd等の金属または合金材料、TiC,ZrC,HfC,TaC,SiC,WC等の炭化物が挙げられる。また、HfB2,ZrB2,CeB6,YB4,GdB4等の硼化物、TiN,ZrN,HfN、TaN等の窒化物、Si,Ge等の半導体、有機高分子材料も挙げられる。さらに、アモルファスカーボン、グラファイト、ダイヤモンドライクカーボン、ダイヤモンドを分散した炭素及び炭素化合物等も挙げられ、これらの中から適宜選択される。
また、導電層4の厚さとしては、5nm乃至500nmの範囲で設定され、好ましくは50nm乃至500nmの範囲で選択される。
次に、図8(d)に示すように、フォトリソグラフィー技術により導電層4上にレジストパターンを形成した後、エッチング手法を用いて導電層4,絶縁層3、絶縁層2を順次加工する。これにより、偏向電極4a、4b、4c、4dと、絶縁層3a、3b、3c、3d及び絶縁層2a、2b、2c、2dが得られる。
このようなエッチング加工では一般的にエッチングガスをプラズマ化して材料に照射することで材料の精密なエッチング加工が可能なRIE(Reactive Ion Etching)が用いられる。この時の加工ガスとしては、加工する対象部材がフッ化物を作る場合はCF4、CHF3、SF6のフッ素系ガスが選ばれる。またSiやAlのように塩化物を形成する場合はCl2、BCl3などの塩素系ガスが選ばれる。またレジストとの選択比を取るため、エッチング面の平滑性の確保或いはエッチングスピードを上げるために水素や酸素、アルゴンガスなどが随時添加される。このエッチング加工は、基板1の上面まで停止しても良いし、基板1の一部がエッチングされても良い。
なお、X方向に配置される偏向電極の配置数n、各偏向電極のX方向の長さL(L1〜L4)、隣接素子との間隔S(S1〜S3)は、適宜変更することが可能である。Lは数μmから数十μmの範囲が好ましい。
次に、図8(e)に示すように、エッチング手法を用いて、積層体の一側面において絶縁層3の側面のみを一部除去し、凹部7(7a、7b、7c、7d)を形成する。
エッチングの手法は例えば絶縁層3がSiO2からなる材料であれば通称バッファーフッ酸(BHF)と呼ばれるフッ化アンモニウムとフッ酸との混合溶液を用いることができる。また、絶縁層3がSixNyからなる材料であれば熱リン酸系エッチング液でエッチングすることが可能である。
凹部7の深さ、即ち凹部7における絶縁層3の側面と絶縁層2との距離は、30nm乃至200nm程度で形成することが好ましい。
尚、本例では、絶縁層2と絶縁層3を積層した形態を示したが、本発明ではこれに限定されるものではなく、一層の絶縁層の一部を除去することで凹部7を形成してもかまわない。
次に、図8(f)に示すように、導電性材料を基板1上及び絶縁層3の側面に付着させる。この時、導電性材料が偏向電極4上にも付着する。
導電性材料としては導電性があり、電界放出する材料であればよく、一般的には2000℃以上の高融点、5eV以下の仕事関数材料であり、酸化物等の化学反応層の形成しづらい、或いは簡易に反応層を除去可能な材料が好ましい。このような材料として例えば、Hf,V,Nb,Ta,Mo,W,Au,Pt,Pd等の金属または合金材料、TiC,ZrC,HfC,TaC,SiC,WC等の炭化物、HfB2,ZrB2,CeB6,YB4,GdB4等の硼化物が挙げられる。また、TiN,ZrN,HfN、TaN等の窒化物、アモルファスカーボン、グラファイト、ダイヤモンドライクカーボン、ダイヤモンドを分散した炭素及び炭素化合物等が挙げられる。
導電性材料の堆積方法としては蒸着法、スパッタ法等の一般的真空成膜技術が用いられ、EB蒸着が好ましく用いられる。
なお、本実施形態においては偏向電極4とゲート電極5を別部材として説明したが、偏向電極4とゲート電極5とは電気的に接続しているものであり、必ずしも別部材のものとする必要はない。
また、本発明に適用することができる電子放出素子の構造は、ここで説明した形態に限定されるものではない。複数の電子放出部から放出された電子を同じ方向に偏向する複数の偏向電極を備える電子放出素子であるならば、電子放出部の構成としては、スピント型などの電界放出型、MIM型、表面伝導型などの任意の構成を採用することが可能である。
<第2の実施形態>
第1の実施形態においては、偏向電極が電子を偏向する大きさを異ならせるために、偏向電極のX方向の長さを異ならせる構成を用いて説明したが、本発明はかかる構成に限られるものではない。
第1の実施形態においては、偏向電極が電子を偏向する大きさを異ならせるために、偏向電極のX方向の長さを異ならせる構成を用いて説明したが、本発明はかかる構成に限られるものではない。
すなわち、電子が偏向される方向(偏向方向)の端に位置する偏向電極4dが電子を偏向する大きさが、偏向方向と反対方向の端に位置する偏向電極4aが電子を偏向する大きさよりも小さくなるようにする構成とすることにより、電子の発散を抑制することができる。
例えば、偏向電極4の厚さを異ならせることにより偏向電極が電子を偏向する大きさを変えることが可能となる。より詳細には、第1の実施形態で示した電子放出素子において、偏向電極4dの厚さを偏向電極4aの厚さよりも厚くすることにより、電子の発散を抑制することができる。
図9は、偏向電極4の厚さdと電子の偏向量ΔXの関係を示す図である。
図9(a)は、偏向電極4の厚さをd1としたときの偏向量がΔX1であることを示すものである。図9(b)は、偏向電極4の厚さをd2(d1<d2)としたときの偏向量がΔX2(ΔX2<ΔX1)であることを示すものである。偏向電極4の厚さdが大きくなるにつれて偏向量ΔXが小さくなっていることが分かる。
これは、図9(a)と図9(b)を比較すれば分かるように、偏向電極4の厚さdが大きくなることで、電子放出部近傍の電界の状態が変化し、電子が偏向しにくくなることに拠るものである。
なお、アノード電極に到達する電子ビームの電子密度分布をより一様にするために、複数の偏向電極4a、4b、4c、4dの厚さが単調に増加することが好ましい。
このように偏向電極4の厚さdを異ならせるためには、図7(c)の導電層4を形成する工程の後に、偏向電極の厚さを大きくする部分以外を覆うようにレジストでパターニングを行い、その後、導電層を追加で堆積させればよい。
また、偏向電極が電子を偏向する大きさを変える別の形態として、例えば、偏向電極4の形状を異ならせる構成を採用することもできる。
例えば、X方向の端に位置する偏向電極4dの形状を偏向電極が電子を偏向する大きさが小さくなるような形状とすることにより、本発明を適用することができる。
(実施例1)
以下、本発明のより詳細な実施例について説明する。
以下、本発明のより詳細な実施例について説明する。
(工程1)
基板1に青板ガラスを用い、十分洗浄を行った後、スパッタ法により絶縁層2として厚さ500nmのSi3N4膜を堆積した(図7(a))。
基板1に青板ガラスを用い、十分洗浄を行った後、スパッタ法により絶縁層2として厚さ500nmのSi3N4膜を堆積した(図7(a))。
(工程2)
次に、スパッタ法により絶縁層3として厚さ20nmのSiO2を堆積した(図7(b))。その後、導電層4として20nmのTaNを堆積した(図7(c))。
次に、スパッタ法により絶縁層3として厚さ20nmのSiO2を堆積した(図7(b))。その後、導電層4として20nmのTaNを堆積した(図7(c))。
(工程3)
次に、ポジ型フォトレジストをスピンコーティングで形成した。そして、フォトマスクパターンを露光、現像し、レジストパターンを形成した。その際、L1=12μm、L2=10μm、L3=8μm、L4=6μm、S1=S2=S3=10umとなるようレジストパターンを形成した。その後、パターニングしたフォトレジストをマスクとして、絶縁層2、絶縁層3、及び導電層4を、CF4ガスを用いてドライエッチングした。ドライエッチングを基板1で停止させ、段差構造を形成した(図8(d))。
次に、ポジ型フォトレジストをスピンコーティングで形成した。そして、フォトマスクパターンを露光、現像し、レジストパターンを形成した。その際、L1=12μm、L2=10μm、L3=8μm、L4=6μm、S1=S2=S3=10umとなるようレジストパターンを形成した。その後、パターニングしたフォトレジストをマスクとして、絶縁層2、絶縁層3、及び導電層4を、CF4ガスを用いてドライエッチングした。ドライエッチングを基板1で停止させ、段差構造を形成した(図8(d))。
(工程4)
次に、形成された段差部に、バッファーフッ酸(BHF)(LAL100/ステラケミファ社製)をエッチング液として、11分間エッチングを施し、絶縁層3a〜3dを選択的にエッチングした。段差側壁から60nm程度、絶縁層3a〜3dをエッチングし、凹部7a〜7dを形成した(図8(e))。
次に、形成された段差部に、バッファーフッ酸(BHF)(LAL100/ステラケミファ社製)をエッチング液として、11分間エッチングを施し、絶縁層3a〜3dを選択的にエッチングした。段差側壁から60nm程度、絶縁層3a〜3dをエッチングし、凹部7a〜7dを形成した(図8(e))。
(工程5)
次に、斜方蒸着によりゲート電極5a〜5d、及びカソード電極6a〜6dとして厚さ10nmのMoを斜め45度上方から選択的に堆積した(図8(f))。
次に、斜方蒸着によりゲート電極5a〜5d、及びカソード電極6a〜6dとして厚さ10nmのMoを斜め45度上方から選択的に堆積した(図8(f))。
なお、フェースプレートとリアプレートの距離は1.6mm、アノード電圧を12kVとした。本実施例では、図6(b)におけるD1は60μmとなる。このとき、図6(b)におけるD2は46μmとなる。本実施例によれば、リアプレート上の電子放出部のサイズD1よりもフェースプレート上のビーム重心位置から求まる電子ビームのサイズD2を小さくすることが可能となる。すなわち、電子の発散を抑制することが可能となる。
(比較例1)
本比較例では、実施例1とは工程3のみが異なる。その他の工程については実施例1と同様である。
本比較例では、実施例1とは工程3のみが異なる。その他の工程については実施例1と同様である。
(工程3)
次に、ポジ型フォトレジストをスピンコーティングで形成した。そして、フォトマスクパターンを露光、現像し、レジストパターンを形成した。その際、L1=L2=L3=L4=10μm、S1=S2=S3=10umとなるようレジストパターンを形成した。その後、パターニングしたフォトレジストをマスクとして、絶縁層2、絶縁層3、及び導電層4を、CF4ガスを用いてドライエッチングした。ドライエッチングを基板1で停止させ、段差構造を形成した(図8(d))。
次に、ポジ型フォトレジストをスピンコーティングで形成した。そして、フォトマスクパターンを露光、現像し、レジストパターンを形成した。その際、L1=L2=L3=L4=10μm、S1=S2=S3=10umとなるようレジストパターンを形成した。その後、パターニングしたフォトレジストをマスクとして、絶縁層2、絶縁層3、及び導電層4を、CF4ガスを用いてドライエッチングした。ドライエッチングを基板1で停止させ、段差構造を形成した(図8(d))。
本比較例では、図6(a)におけるリアプレート側とフェースプレート側のD0はいずれも60μmとなり、電子の発散を十分に抑制することができなかった。
4 偏向電極
5 ゲート電極
12 電子放出部
32 走査配線
33 変調配線
34 電子放出素子
41 リアプレート
46 フェースプレート
5 ゲート電極
12 電子放出部
32 走査配線
33 変調配線
34 電子放出素子
41 リアプレート
46 フェースプレート
Claims (7)
- 複数の電子放出部と、
前記電子放出部から放出された電子を同じ方向に偏向する複数の偏向電極と、を備え、
前記複数の偏向電極のうち電子が偏向される方向である偏向方向の端に位置する偏向電極が電子を偏向する大きさは、該偏向方向と反対方向の端に位置する偏向電極が電子を偏向する大きさよりも小さいこと
を特徴とする電子放出素子。 - 前記複数の偏向電極が電子を偏向する大きさは、前記偏向方向に単調に減少することを特徴とする請求項1に記載の電子放出素子。
- 複数の電子放出部と、
前記電子放出部から放出された電子を同じ方向に偏向する複数の偏向電極と、を備え、
前記複数の偏向電極のうち電子が偏向される方向である偏向方向の端に位置する偏向電極の該偏向方向の長さは、該偏向方向と反対方向の端に位置する偏向電極の該偏向方向の長さよりも短いことを特徴とする電子放出素子。 - 前記複数の偏向電極の前記偏向方向の長さは、該偏向方向に単調に減少することを特徴とする請求項3に記載の電子放出素子。
- 複数の電子放出部と、
前記電子放出部から放出された電子を同じ方向に偏向する複数の偏向電極と、を備え、
前記複数の偏向電極のうち電子が偏向される方向である偏向方向の端に位置する偏向電極の厚さは、該偏向電極と反対方向の端に位置する偏向電極の厚さよりも厚いことを特徴とする電子放出素子。 - 前記複数の偏向電極の厚さは、該偏向方向に単調に増加することを特徴とする請求項5に記載の電子放出素子。
- 複数の走査配線と複数の変調配線とによりマトリクス状に接続される複数の電子放出素子を備えるリアプレートと、
前記電子放出素子から放出された電子を加速するアノード電極を備えるフェースプレートと、を有し、
前記電子放出素子が請求項1乃至6のいずれかに記載の電子放出素子であることを特徴とする画像表示装置。
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