JP2009294320A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Junichi Yamada
淳一 山田
Hisashi Nagata
尚志 永田
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Abstract

【課題】PSA技術を用いて反射電極上の液晶分子のプレチルト方位が安定に規定された液晶表示装置を提供する。
【解決手段】画素は、誘電異方性が負のネマチック液晶材料を含む液晶層42と、液晶層を介して互いに対向する画素電極14および対向電極24と、垂直配向膜32a、32bと、垂直配向膜の液晶層側の表面のそれぞれに形成された紫外線重合体から構成された一対の配向維持層34a、34bとを有する。画素電極は可視光を反射する反射電極14Rを有し、反射電極は紫外線を透過し、反射電極の液晶層側にも配向維持層が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶表示装置に関し、特に、反射モードで表示が可能な液晶表示装置に関する。
現在、広視野角特性を有する液晶表示装置として、横電界モード(IPSモードおよびFFSモードを含む。)、および垂直配向(VA)モードが利用されている。VAモードは横電界モードよりも量産性に優れることから、TV用途やモバイル用途に広く利用されている。また、VAモードの液晶表示装置は、誘電異方性が負のネマチック液晶材料を含む垂直配向型の液晶層と、クロスニコルに配置した一対の偏光板を用いて、ノーマリブラックで表示を行うので、黒表示の品位が高いという特徴を有している。
VAモードの液晶表示装置として、MVAモード(特許文献1参照)およびCPAモード(特許文献2参照)が知られている。また、特許文献3には、対向電極に十字状のスリットを設けることによって形成された4つのドメインを有する液晶表示装置が開示されている。
上記のMVAモードは、電圧印加時の液晶分子が倒れる方位を規定するための配向規制手段(またはドメイン規制手段)として電極に形成されるスリットを用いる場合、十分な配向規制力を得るためにはスリットの幅は10μm程度以上であることが必要であり、小さい画素(例えば、短辺が100μm未満、特に60μm未満)に不向きである。また、CPAモードは、液晶層と偏光板との間に1/4波長板を配置することによって高い透過率が得られるものの、MVAモードに比べると、コントラスト比が低く、視野角も狭いという問題がある。
これに対して、特許文献3に記載されている十字スリットを用いて4つのドメインを形成する場合は、十分に高い電圧を液晶層に印加すると、画素電極のエッジ部に生じる斜め電界と、対向電極の十字スリットとの近傍に生じる斜め電界によって、液晶分子の配向方位(ドメインのディレクタ)が互いに略90°異なる4つのドメインを形成することができる。この配向分割構造を4D構造ということがある。十字スリットの横方向スリットをX軸とし、縦方向のスリットをY軸とすると、画素の第1、第2、第3および第4象限に形成される各ドメインのディレクタの方位角は、45°、135°、225°および315°となる。一対の偏光板の偏光軸をX軸およびY軸に平行に配置すると、十字スリットに対応する領域は暗く、それ以外の領域は均一に高い透過率を示す。
しかしながら、この構成においては、当然のことながら、電圧を印加した時にしか配向規制力が発現しないので、印加する電圧が低い場合には十分な配向規制力が得られない。従って、特に中間の階調より低い階調では液晶分子の配向が安定化しないという問題があるので、実用化されていない。
一方、近年、液晶分子のプレチルト方向を制御する技術として、Polymer Sustained Alignment Technology(以下、「PSA技術」という)が開発された(特許文献4、5および非特許文献1参照)。PSA技術は、液晶材料中に少量の重合性材料(例えば光重合性モノマ)を混入しておき、液晶セルを組み立てた後、液晶層に所定の電圧を印加した状態で重合性材料に活性エネルギー線(例えば紫外線)を照射し、生成される重合体によって、液晶分子のプレチルト方向を制御する技術である。重合体が生成されるときの液晶分子の配向状態が、電圧を取り去った後(電圧を印加しない状態)においても維持(記憶)される。従って、PSA技術は、液晶層に形成される電界等を制御することによって、液晶分子のプレチルト方位およびプレチルト角度を調整することができるという利点を有している。また、PSA技術はラビング処理を必要としないので、特に、ラビング処理によってプレチルト方向を制御することが難しい垂直配向型の液晶層を形成するのに適している。特許文献4、5および非特許文献1の開示内容の全てを参考のために本明細書に援用する。
特開平11−242225号公報 特開2002−202511号公報 特開平06−43461号公報 特開2002−357830号公報 特開2006−78968号公報 K. Hanaoka et al. "A New MVA-LCD by Polymer Sustained Alignment Technology", SID 04 DIGEST, pp.1200-1203(2004)
しかしながら、反射電極を有する液晶表示装置に、光重合性モノマを用いたPSA技術を適用すると、反射電極上に光重合体を十分に形成することができず、その結果、反射電極上の液晶分子のプレチルト方位を安定に規制できないという問題があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、PSA技術を用いて反射電極上の液晶分子のプレチルト方位が安定に規定された液晶表示装置を提供することにある。
本発明の液晶表示装置は、複数の画素を有する液晶表示装置であって、前記複数の画素のそれぞれは、誘電異方性が負のネマチック液晶材料を含む液晶層と、前記液晶層を介して互いに対向する画素電極および対向電極と、前記画素電極と前記液晶層との間および前記対向電極と前記液晶層との間に設けられた一対の垂直配向膜と、前記一対の垂直配向膜の前記液晶層側の表面のそれぞれに形成された紫外線重合体から構成された一対の配向維持層とを有し、前記画素電極は可視光を反射する反射電極を有し、前記反射電極は紫外線を透過することを特徴とする。
ある実施形態において、前記反射電極は、透明導電膜と前記透明導電膜と積層された誘電体多層膜とを有する。
ある実施形態において、前記反射電極は、透明導電膜と前記透明導電膜と積層された金属薄膜で構成された半透明膜とを有する。
ある実施形態において、前記画素電極は透明電極をさらに有し、前記透明電極は、前記透明導電膜と同じ膜から形成されている。
ある実施形態において、前記画素電極と前記対向電極の内の前記対向電極にのみ設けられた少なくとも1つの開口部であって、前記一対の偏光板の偏光軸と重なるように配置された少なくとも1つの十字形状の開口部を有する。
ある実施形態において、前記画素電極は透明電極をさらに有し、前記少なくとも1つの十字形状の開口部は、前記反射電極および前記透明電極のそれぞれに対向する位置に配置された開口部を含む。
ある実施形態において、前記紫外線重合体はジアクリレートまたはジメタクリレートのいずれかのモノマの重合体を含み、前記液晶層は前記モノマを含む。
ある実施形態において、前記一対の配向維持層は粒径が50nm以下の前記紫外線重合体の粒子を含む。
本発明の液晶表示装置は、紫外線を透過し可視光を反射する反射電極を有するので、PSA技術を用いて紫外線重合体から構成された配向維持層を反射電極上に形成することができる。従って、反射電極上の液晶分子のプレチルト方位を安定に規制できる。
以下、図面を参照して、本発明による実施形態の液晶表示装置を説明するが、本発明は以下で説明する実施形態に限定されるものではない。ここでは、画素が反射モードで表示を行う反射領域と、透過モードで表示を行う透過領域とを有する、反射透過両用型(半透過型)の液晶表示装置を例示するが、本発明を反射型液晶表示装置に適用できることは言うまでもない。また、ここでは、VAモードの液晶表示装置のうち、特許文献3に記載されている、十字スリットによって配向分割する構成を例示するがこれに限られず、上述のMVAモードやCPAモードの液晶表示装置に適用することもできる。
図1(a)および(b)を参照して、本発明による実施形態の液晶表示装置100の構成と動作を説明する。液晶表示装置100は、例えば、行および列を有するマトリクス状に配置された複数の画素を有するTFT型の液晶表示装置である。図1は液晶表示装置100の1つの画素の構造を模式的に示す図であり、図1(a)は平面図であり、図1(b)は図1(a)の1B−1B’線に沿った模式的な断面図である。
液晶表示装置100は、一対のガラス基板11および21と、これらの外側に設けられクロスニコルに配置された一対の偏光板(不図示)とを有しノーマリブラックモードで画像を表示する液晶表示装置である。各画素は、誘電異方性が負のネマチック液晶材料(液晶分子42a)を含む液晶層42と、液晶層42を介して互いに対向する画素電極14および対向電極24とを有している。画素電極14と液晶層42との間および対向電極24と液晶層42との間には、一対の垂直配向膜32aおよび32bが設けられている。さらに、配向膜32aおよび32bの液晶層42側の表面のそれぞれには、紫外線重合体から構成される一対の配向維持層34aおよび34bが形成されている。液晶層42の厚さはスペーサ44によって規定されている。図では簡略化しているが、スペーサ44は垂直配向膜32bで覆われている。
図1(a)に示すように、液晶表示装置100が有する画素電極14は、可視光を反射する反射電極14Rと、可視光を透過する透明電極14Tとを有し、反射電極14Rと透明電極14Tとは一列に配列されている。画素電極14は、透明導電膜14aと、誘電体多層膜15とを有している。誘電体多層膜15は、透明導電膜14aの一部14rと積層されており、誘電体多層膜15と透明導電膜14rとによって反射電極14Rを構成している。透明導電膜14aの他の一部14tは、透明電極14Tを構成している。反射電極14Rは反射モードで表示を行う反射領域Rを画定し、透明電極14Tは透過モードで表示を行う透過領域Tを画定する(図1(b)参照)。
透明導電膜14aの、反射電極14Rを構成する部分14rおよび透明電極14Tを構成する部分14tはブリッジ部14bによって接続されている。言い換えると、透明導電膜14rと透明導電膜14tとがそれぞれ略矩形となるように、透明導電膜14rと14tとの間には切欠き部が設けられている。画素電極14の外形をこのような形にすることによって、画素電極14のエッジ部に生成される斜め電界が、反射領域Rと透過領域Tとのそれぞれに4D構造を安定に形成するように作用する。
誘電体多層膜15は、配向維持層34aおよび34bを構成する紫外線重合体を生成するための紫外線重合反応に利用される特定の波長の紫外線を透過し、可視光を反射するように構成されている。一般に紫外線硬化樹脂を硬化するために用いられる紫外線の波長は365nm(i線)であり、この紫外線を50%以上透過することが好ましい。紫外線の透過率は高いほど好ましい。透過率が50%未満であると紫外線を照射する時間が長くなり、スループットが低下するという問題がある。また、配向維持層34aの内で、反射電極14R上に形成される部分と、透明電極14T上に形成される部分とで、配向維持層34aの状態が異なり、表示品位が低下することがある。
誘電体多層膜15は、良く知られているように、屈折率の異なる誘電体を交互に多層化することにより作製される。屈折率の高い誘電体材料としては、例えばTiO2やZnO2などがあり、屈折率の低い材料としては、例えばSiO2がある。紫外線を透過し、可視光および赤外線を反射する誘電体多層膜を備えた光学フィルターはUVコールドフィルタとして市販されている。
誘電体多層膜15は、導電性を有しないので、透明導電膜14rの液晶層42側に配置すると、液晶層42に印加される電圧が降下するので、透明導電膜14rの液晶層42とは反対側(図中の下側)に形成してもよい。このとき、反射領域Rの液晶層42の厚さを調整することによって、反射領域Rの電圧−透過率特性と透過領域Tの電圧−透過率特性とを整合させることが好ましい。
また、誘電体多層膜15に代えて、金属(AlやAgなど)薄膜からなる半透明膜を用いてもよい。半透明膜は、波長によらず、すなわち紫外線から可視光まで、一部を透過し一部を反射する。金属薄膜は導電性を有するので、半透明膜15は透明導電膜14tと電気的に接続されていれば良く、透明導電膜14rを省略することができる。透明導電膜14aとしては、ITOやIZOを用いることができる。ITOの紫外線透過率は例えば約40%であるので、半透明膜の紫外線透過率は、約20%から約80%の範囲内にあることが好ましい。
半透明膜15に代えて、金属膜にスリットや開口部を形成しても、反射電極14Rの液晶層42側に配向維持層34aを形成することができる。しかしながら、このようにして形成される配向維持層34aは反射電極14R上で不均一となり、安定な配向規制力を発揮できないので好ましくない。従って、上述したように、誘電体多層膜15や半透明膜のように、反射領域Rの全面に(スリットや開口部を設けることなく)均一に形成することが好ましい。
観察者側に配置されるガラス基板21には、カラーフィルタ層22、透明樹脂層23および対向電極24が形成されている。カラーフィルタ層22は必要に応じて画素間に遮光部(ブラックマトリクス)を有してもよい。このように、一般に、観察者側の基板21には、カラーフィルタ層22が設けられているので、配向維持層34a、34bを形成するための紫外線を基板21側から照射しても液晶層42に十分に到達しないので、紫外線照射は、基板11側から行う必要がある。配向維持層34aおよび34bの形成方法については後述する。
対向電極24は、十字状の開口部24a1および24a2を有している。開口部24a1は透過領域Tに対応し、開口部24a2は反射領域Rに対応して設けられている。画素電極14のエッジ部に生じる斜め電界と、対向電極24の開口部24a1および24a2との近傍に生じる斜め電界によって、透過領域Tおよび反射領域Rにそれぞれ4D構造が形成される。配向維持層34aおよび34bは、液晶層42に電圧を印加した状態の液晶分子42aの配向を、電圧を取り去った後(電圧を印加しない状態)においても維持(記憶)するように作用する。従って、配向維持層34aおよび34bによって規定される液晶分子42aのプレチルト方位(電圧を印加していないときの液晶分子のチルト方位)は、電圧印加時に形成される4D構造のドメインのディレクタの方位と整合する。クロスニコルに配置された偏光板(不図示)の偏光軸は、開口部24a1および24a2の十字と平行に(重なるように)配置されている。即ち、一方の偏光板の偏光軸は水平方向に配置されており、他方の偏光軸は垂直方向に配置されている。従って、反射領域Rおよび透過領域Tのそれぞれに形成される4つの液晶ドメインのディレクタの方位は、一対の偏光板の偏光軸に対して略45度をなす。
液晶表示装置100は、反射領域Rに、透明樹脂層23を有している。反射領域Rの液晶層42と透過領域Tの液晶層42に同じ電圧を印加する場合、反射モードの表示を行う光に対する光路長と、透過モードの表示を行う光に対する光路長とを等しくするために、反射領域Rの液晶層42の厚さは透過領域Tの液晶層42の厚さの2分の1とすることが好ましい。透明樹脂層23は、液晶層42の厚さを調整するために設けられている。また、反射電極14Rがここで例示しているような平坦な反射面(鏡面)を有する場合には、透明樹脂層23に光拡散(散乱)機能を付与してもよい。
上述したように、本実施形態の液晶表示装置100は、4D構造と直線偏光とを組み合わせて用いているので、1/4波長板を利用する従来のCPAモードの液晶表示装置よりも、高い透過率、高いコントラスト比および広い視野角特性を有する。さらに、電圧無印加時においても4D構造と整合するようにプレチルト方位が規定されているので、特許文献3に記載の液晶表示装置よりも低階調においても液晶分子の配向が安定する。また、当然に、従来のPSA処理を施した液晶表示装置と同様に応答特性が優れるという特徴を有している。
なお、液晶表示装置100は、例えば、TFT型の液晶表示装置であって、TFT、ゲートバスラインおよびソースバスラインと、これらを覆う層間絶縁膜を有している(いずれも不図示)。TFTはゲートバスラインに供給される走査信号によってON/OFF制御され、TFTがON状態のときにソースバスラインから表示信号が画素電極に供給される。透明な有機樹脂で形成された層間絶縁膜を設けることによって、画素電極のエッジ部分をソースバスラインに重ねることが可能となるので画素開口率を向上させることができる。また、反射領域Rに存在する層間絶縁膜の表面に凹凸を形成し、その上に反射電極14Rを形成することによって、反射電極14Rに拡散反射特性を付与することもできる。このようにすると、透明樹脂層23に拡散特性を付与する必要がない。
配向維持層34aおよび34bは、PSA技術を用いて形成されたものであり、具体的な製造方法は、特許文献4および5に記載されている。ここでは、特許文献5(実施例5)に記載されているのと同様の方法で液晶パネルを作製した。
誘電異方性が負のネマチック液晶材料に対して0.1質量%以上0.5質量%以下の光重合性モノマを混合した材料を用いて、液晶表示装置100のための液晶表示パネルを作製する。光重合性モノマとしては液晶骨格を有するジアクリレートまたはジメタクリレートのモノマを用いる。液晶表示パネルは、液晶材料がモノマを含有しており、配向維持層34aおよび34bが形成されていないことおよび偏光板が設けられていないことを除き、液晶表示装置100と実質的に同じ構成を備えている。
この液晶表示パネルの液晶層(上記モノマを含む)に、白表示電圧(例えば4.5V)よりも高い電圧(10V)を印加した状態で、基板11側から、UV光(例えば波長365nmのi線、約5.8mW/cm2)を約3〜5分間照射する。液晶層に十分に大きな電圧を印加すると、十字形状の開口部24a1および24a2を有する対向電極24と画素電極14との間に生成される電界によって、液晶層にはディレクタの方位角が45度、135度、225度および315度となる4つのドメインが形成される。UV光照射によってモノマが重合し紫外線重合体が生成される。紫外線重合体は、垂直配向膜32a、32b上に、上記の液晶分子42aの配向状態を固定する配向維持層34a、34bを形成する。反射電極14RはUV光を透過するので、反射電極14R上にも配向維持層34aが形成される。この後、液晶層42中に残存するモノマを低減させるために、UV光をさらに照射する。例えば、ブラックライトを用いて約1.4mW/cm2のUV光を1〜2時間程度照射する。これらの一連の工程を「PSA処理」ということがある。
図2を参照して配向維持層34aおよび34bの一例について、その構造を説明する。図2に示したSEM像は、上記のようにして作製された液晶表示パネルの試料を分解後、液晶材料を除去し、溶剤で洗浄した表面をSEMで観察したものである。
図2からわかるように、配向維持層は粒径が50nm以下の紫外線重合体の粒子を含んでいる。紫外線重合体は配向膜の表面の全面を覆っている必要は必ずしもなく、配向膜の一部の表面が露出されていてもよい。液晶層内に形成された電界に応じて配向した液晶分子が紫外線重合体によって固定され、電界が無い状態でも配向が維持される。垂直配向膜上の配向維持層が形成された後は、配向維持層が液晶分子のプレチルト方向を規定する。
図3および図4を参照して、配向維持層34aおよび34bの機能を説明する。図3は実施形態の液晶表示装置100の反射領域Rまたは透過領域Tについて図1中の1B−1B’線に沿った断面図に対応し、図3(a)は黒表示状態(電圧無印加時)、図3(b)は白表示状態(電圧印加時)の液晶分子42aの配向状態を表している。対向電極24に設けた開口部は開口部24aとして示している。
一方、図4は、特許文献3に記載されている液晶表示装置(液晶表示装置100から配向維持層34aおよび34bを取り除いたものに相当)の画素の断面図であり、図4(a)は黒表示状態(電圧無印加時)、図4(b)は白表示状態(電圧印加時)の液晶分子42aの配向状態を表している。なお、図3および図4において垂直配向膜32aおよび32bは省略している。
まず、斜め電界による液晶分子42aの配向を説明するために図4を参照する。図4(a)に示したように、電圧無印加時においては、液晶分子42aは垂直配向膜(不図示)によって垂直に配向している。一方、白表示状態においては、画素電極14のエッジ部に生じる斜め電界と、対向電極24の開口部24aとの近傍に生じる斜め電界によって、液晶分子42aの配向方向が規定される。液晶層42の中央付近の液晶分子42aは(誘電異方性が負であるので)分子の長軸が電界に直交するように配向する。液晶層42の法線方向から見ると、ディレクタの方位角が45度、135度、225度および315度となる4つのドメインが形成されるので、開口部24aを中心にツイストする。従って、図4(b)においては、開口部24aに対応する領域の液晶分子42aは紙面に垂直な方向に配向している。なお、垂直配向膜(不図示)に最近接している液晶分子42aは垂直配向膜から強いアンカリング作用を受けているので、白表示状態においても垂直配向膜の表面に対して垂直に配向している。
次に、図3(a)および(b)を参照する。液晶表示装置100は、配向維持層34aおよび34bを有しており、配向維持層34aおよび34bは、電界を印加した時の液晶分子42aの配向を固定するように作用する。すなわち、液晶分子42aが、図3(b)に示したような配向状態をとっているときに、上述のようにモノマが重合し配向維持層34aおよび34bが形成され、このときの配向が固定されている。
なお、図3(b)に示したように、垂直配向膜に最近接している液晶分子42aは強いアンカリング作用を受けているので、光照射時の印加電圧(例えば白表示電圧よりも高い10V程度)であっても、垂直配向膜の表面に対して垂直に配向している。従って、垂直配向膜上に形成される配向維持層34aおよび34bによって固定される液晶分子42aは、図3(a)に模式的に示したように垂直方向から僅か(1〜5°)に傾いた程度(プレチルト角で表現すると85°〜89°)であり、図3(a)と図3(b)とを比較すればわかるように、配向維持層34aおよび34bによって固定される液晶分子42aの配向は電圧を印加してもほとんど変化することが無い。
本発明による実施形態の液晶表示装置100は、配向維持層34aおよび34bを有するので、図3(a)に示すように、電圧無印加時においても、所定の方向にプレチルトした配向状態を呈する。このときの配向状態は、図3(b)に示す白表示状態(電圧印加時)の液晶分子42aの配向状態と整合するものであり、その結果、低階調においても液晶分子の配向が安定するという利点が得られる。さらに、液晶表示装置100は、反射電極14R上も透過電極14T上と同様の配向維持層が形成されるので、反射電極14R上の液晶分子42aのプレチルト方位も安定に規定される。
本発明は、携帯電話用の液晶表示装置など反射モードで表示する液晶表示装置に用いられる。
本発明による実施形態の液晶表示装置100の1つの画素の構造を模式的に示す図であり、図1(a)は平面図であり、図1(b)は図1(a)の1B−1B’線に沿った模式的な断面図である。 本発明による実施形態の液晶表示装置100が有する配向維持層のSEM像を示す図である。 液晶表示装置100の反射領域Rまたは透過領域Tについて図1中の1B−1B’線に沿った断面図に対応し、(a)は黒表示状態(電圧無印加時)、(b)は白表示状態(電圧印加時)の液晶分子42aの配向状態を模式的に示す図である。 特許文献3に記載されている液晶表示装置の画素の断面図であり、(a)は黒表示状態(電圧無印加時)、(b)は白表示状態(電圧印加時)の液晶分子42aの配向状態を模式的に示す図である。
符号の説明
11、21 基板
14 画素電極
14a 透明導電膜
14b ブリッジ部
14r 透明導電膜の一部(反射電極を構成する部分)
14R 反射電極
14t 透明導電膜の一部(透明電極を構成する部分)
14T 透明電極
15 誘電体多層膜
22 カラーフィルタ層
23 透明樹脂層
24 対向電極
24a、24a1、24a2 十字形状の開口部(スリット)
32a、32b 垂直配向膜
34a、34b 配向維持層
42 液晶層
42a 液晶分子
44 スペーサ
100 液晶表示装置

Claims (8)

  1. 複数の画素を有する液晶表示装置であって、
    前記複数の画素のそれぞれは、
    誘電異方性が負のネマチック液晶材料を含む液晶層と、
    前記液晶層を介して互いに対向する画素電極および対向電極と、
    前記画素電極と前記液晶層との間および前記対向電極と前記液晶層との間に設けられた一対の垂直配向膜と、
    前記一対の垂直配向膜の前記液晶層側の表面のそれぞれに形成された紫外線重合体から構成された一対の配向維持層と
    を有し、
    前記画素電極は可視光を反射する反射電極を有し、前記反射電極は紫外線を透過し、前記反射電極の前記液晶層側にも前記一対の配向維持層の一方が形成されている、液晶表示装置。
  2. 前記反射電極は、透明導電膜と前記透明導電膜と積層された誘電体多層膜とを有する、請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記反射電極は、透明導電膜と前記透明導電膜と積層された金属薄膜で構成された半透明膜とを有する、請求項1に記載の液晶表示装置。
  4. 前記画素電極は透明電極をさらに有し、前記透明電極は、前記透明導電膜と同じ膜から形成されている、請求項2または3に記載の液晶表示装置。
  5. 前記画素電極と前記対向電極の内の前記対向電極にのみ設けられた少なくとも1つの開口部であって、前記一対の偏光板の偏光軸と重なるように配置された少なくとも1つの十字形状の開口部を有する、請求項1から4のいずれかに記載の液晶表示装置。
  6. 前記画素電極は透明電極をさらに有し、
    前記少なくとも1つの十字形状の開口部は、前記反射電極および前記透明電極のそれぞれに対向する位置に配置された開口部を含む、請求項5に記載の液晶表示装置。
  7. 前記紫外線重合体はジアクリレートまたはジメタクリレートのいずれかのモノマの重合体を含み、前記液晶層は前記モノマを含む、請求項1から6のいずれかに記載の液晶表示装置。
  8. 前記一対の配向維持層は粒径が50nm以下の前記紫外線重合体の粒子を含む、請求項1から7のいずれかに記載の液晶表示装置。
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