JP2009293770A - 真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】真空断熱材において、使用時に真空断熱材としての機能を維持し、廃棄後において全体が生分解されるようにすること。
【解決手段】真空断熱材1は、芯材4と、この芯材4を収納して内部を真空排気してなる外被材2とを備える。芯材4を生分解性材料で構成されている。外被材2は、その基材が生分解性材料で構成されると共に、その基材の上にガスバリア膜が成膜されている。
【選択図】図1
【解決手段】真空断熱材1は、芯材4と、この芯材4を収納して内部を真空排気してなる外被材2とを備える。芯材4を生分解性材料で構成されている。外被材2は、その基材が生分解性材料で構成されると共に、その基材の上にガスバリア膜が成膜されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫に関するものである。
近年、冷蔵庫等の家電製品や業務用冷凍庫等の業務用電気製品において、断熱性能をより一層高めるために真空断熱材が適用され始め、消費電力量の低減に一役買っている。芯材をガスバリア性フィルムからなる外被材で覆って内部を減圧封止することで作製される真空断熱材は、発泡ポリウレタンや発泡ポリスチレンよりも高い断熱性能が得られ、断熱材の厚さを薄くできることから、冷蔵庫の省エネを推進するためには欠かせないアイテムの一つとなっている。
ところで、冷蔵庫等の廃棄量は非常に多くなってきている。冷蔵庫等が廃棄される際には、リサイクル工場で金属やプラスチック等の資源を回収して再利用することが行われているが、真空断熱材を含め、再利用ができない部材については埋め立てされる。埋め立てされた部材が長期間にわたって残存すると、その埋立地を有効に利用することができない。
そこで、生分解性プラスチックを用いた断熱箱体として、特開2000−337761号公報(特許文献1)に記載されたものが案出されている。この特許文献1には、内箱と、外箱と、内箱と外箱との空間に配設される断熱芯材とを備えた断熱箱体において、気密性を有する袋状の被覆材に生分解性プラスチックを収納してこの被覆材内を真空排気した断熱芯材を、内箱と外箱との空間に配設した構成とすることが開示されている。
また、生分解性プラスチックを用いた真空断熱材として、特開2005−36897号公報(特許文献2)に示されたものが案出されている。この特許文献2には、冷蔵庫等に使用される真空断熱材において、積層されたシート状の生分解性プラスチック不織布からなるコア材とフィルム袋とを備え、コア材およびフィルム袋が真空パックされた真空断熱材が開示されている。
さらには、食品包装、医用材料包装、電気・電子材料包装等に用いられるプラスチック包装材における課題を解決するため、特開2002−178456号公報(特許文献3)に示された生分解性多層フィルムが案出されている。この特許文献3には、内層が酸素透過度10cc/m2・24hr・atm/25μm(25℃、50%RH)以下である生分解性樹脂からなり、その両面に積層された表層が引張弾性率1.0〜3.0GPaである生分解性樹脂からなる多層フィルムであって、少なくとも前記表層の一方の表面に無機酸化物の層が設けられている生分解性多層フィルムが開示されている。
上記の特許文献1の断熱箱体では、断熱芯材の被覆材が生分解性材料ではないため、被覆材に封入された生分解性プラスチックを含む断熱芯材全体が長期間にわたって埋立地に残存してしまう、という課題を有する。
また、上記の特許文献2の真空断熱材では、フィルム袋が生分解性材料ではないため、フィルム袋に収納された生分解性プラスチック不織布の芯材を含む真空断熱材全てが長期間にわたって埋立地に残存してしまう、という課題を有する。
さらには、上記の特許文献3の生分解性多層フィルムは、内容物から取り外して廃棄することを想定したものであり、内容物から取り外さなければならない、という面倒があった。
本発明の目的は、使用時に真空断熱材としての機能を維持し、廃棄後において全体が生分解される真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫を提供することにある。
前述の目的を達成するための本発明の第1の態様では、芯材と、この芯材を収納して内部を真空排気してなる外被材とを備えた真空断熱材において、前記芯材を生分解性材料で構成し、前記外被材の基材を生分解性材料で構成すると共に、前記外被材の基材の上にガスバリア膜を成膜したことにある。
係る本発明の第1の態様におけるより好ましい具体的構成例は次の通りである。
(1)前記外被材は複数種類の生分解性フィルムを前記基材としたラミネートフィルムで構成されていること。
(2)前記生分解性フィルムの上に無機層状化合物を含む樹脂混合物、無機酸化物、金属微粒子のいずれか1つ又はこれらの複数からなるガスバリア膜が成膜されていること。
(3)前記ガスバリア膜は、前記樹脂混合物の厚さが1〜30μmの範囲内、前記無機酸化物の厚さが100〜400nmの範囲内、前記金属微粒子の厚さが100〜400nmの範囲内で前記生分解性フィルムの上に成膜されていること。
(4)前記外被材の基材は、熱溶着層を構成する第1の生分解性フィルムと、この第1の生分解性フィルムの上にラミネートされてガスバリア層を構成する第2の生分解性フィルムとを備え、前記第2の生分解性フィルムはポリビニルアルコール樹脂で構成され、前記ガスバリア膜は前記第2の生分解性フィルム上に成膜されていること。
(5)前記樹脂混合物は少なくとも親水性樹脂化合物と吸湿材とを含むこと。
(6)前記樹脂混合物は少なくとも親水性樹脂化合物を含み、当該樹脂混合物の表面に撥水加工が施されていること。
(7)前記芯材は、生分解性繊維を備え、前記生分解性繊維の表面に前記生分解性繊維より熱伝導率が小さい無機系微粒子を付着させたものであること。
(8)前記芯材における生分解性の材料の重量比が95%以上であり、前記外被材における生分解性の材料の重量比が70%以上であること。
(1)前記外被材は複数種類の生分解性フィルムを前記基材としたラミネートフィルムで構成されていること。
(2)前記生分解性フィルムの上に無機層状化合物を含む樹脂混合物、無機酸化物、金属微粒子のいずれか1つ又はこれらの複数からなるガスバリア膜が成膜されていること。
(3)前記ガスバリア膜は、前記樹脂混合物の厚さが1〜30μmの範囲内、前記無機酸化物の厚さが100〜400nmの範囲内、前記金属微粒子の厚さが100〜400nmの範囲内で前記生分解性フィルムの上に成膜されていること。
(4)前記外被材の基材は、熱溶着層を構成する第1の生分解性フィルムと、この第1の生分解性フィルムの上にラミネートされてガスバリア層を構成する第2の生分解性フィルムとを備え、前記第2の生分解性フィルムはポリビニルアルコール樹脂で構成され、前記ガスバリア膜は前記第2の生分解性フィルム上に成膜されていること。
(5)前記樹脂混合物は少なくとも親水性樹脂化合物と吸湿材とを含むこと。
(6)前記樹脂混合物は少なくとも親水性樹脂化合物を含み、当該樹脂混合物の表面に撥水加工が施されていること。
(7)前記芯材は、生分解性繊維を備え、前記生分解性繊維の表面に前記生分解性繊維より熱伝導率が小さい無機系微粒子を付着させたものであること。
(8)前記芯材における生分解性の材料の重量比が95%以上であり、前記外被材における生分解性の材料の重量比が70%以上であること。
また、本発明の第2の態様では、内箱と外箱との間に真空断熱材及び発泡断熱材を有する断熱箱体を備え、前記真空断熱材は、芯材と、前記芯材を収納して内部を真空排気してなる外被材とを備えた冷蔵庫において、前記芯材を生分解性材料で構成し、前記外被材の基材を生分解性材料で構成すると共に、前記外被材の基材の上にガスバリア膜を成膜したことにある。
本発明によれば、使用時に真空断熱材としての機能を維持し、廃棄後において全体が生分解される真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫を提供することができる
以下、本発明の一実施形態の真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫について図1から図4を用いて説明する。各図における同一符号は同一物または相当物を示す。
図1は本発明の一実施形態を示す真空断熱材1の断面図である。なお、図1の中に芯材4の拡大模式図も示してある。
真空断熱材1は、ヒュームドシリカ等の無機系微粒子6を含み、ポリ乳酸等からなる生分解性繊維系材料の積層体である芯材4と、水分及びガス等を吸着する吸着剤5と、これらの芯材4及び吸着剤5を収納した内包材3と、この内包材3を収納した状態で芯材5、吸着剤5及び内包材3を含む内部を真空排気してなる外被材2と、を備えて構成されている。この外被材2は主に生分解性樹脂で構成されている。
真空断熱材1の全体を生分解性の材料で構成することにより、高い断熱性能を得るだけでなく、廃棄後に真空断熱材1の全体が生分解される。つまり、真空断熱材1の使用時には分解や変性をすることなく、十分な性能を発揮しつつも、使用後に真空断熱材1を土中や堆肥に埋めることで真空断熱材1の全体が生分解される。
図1で示す真空断熱材1の概略の製造手順は次の通りである。まず、芯材4及び吸着剤5を袋状の内包材3に収納し、内包材3の両面外側から芯材4を圧縮し、内包材3の開口部を熱溶着や接着等により封止することで、芯材4が内包材3で圧縮保持された状態とする。続いて、三辺が熱溶着等で接合された袋状の外被材2の内部へ、内包材3で圧縮保持された芯材4を収納し、外被材2の内部を真空排気し、外被材2の開口部を熱溶着等によって封止することにより、真空断熱材1を得る。この真空排気時の直前に、内包材3の封止部をカットしておき、内包材3の内部の減圧を効率よく行えるようにすることが望ましい。
なお、外被材2における芯材4を含まない部分である外被材の余剰部分2eは、芯材4を含む部分と含まない部分とを境にして折り曲げ、テープ、両面テープ、接着剤等で固定してもよい。また、外被材の余剰部分2eの4辺全てを折り曲げてもよいが、必要に応じて4辺全てを折り曲げなくてもよく、例えば、最終封止部の辺のみを折り曲げて固定してもよい。
真空断熱材1の形状は特に限定されず、適用される箇所と作業性に応じて各種形状及び厚さのものが適用可能である。なお、図1に示す真空断熱材1は矩形状パネルで構成されている。
また、真空断熱材1の廃棄後にその真空断熱材1のほとんどが分解されるように、真空断熱材1の大半を占める芯材4及び外被材2が生分解性の材料で構成されている。芯材4は、生分解性の材料の重量比が95%以上となっている。ここで、微粒子6の重量は芯材4に含めてある。外被材2は、生分解性の材料の重量比が70%以上となっている。ここで、ガスバリア膜12の重量は外被材2に含めてある。このように芯材4及び外被材2が生分解される材料で構成されているので、廃棄後において真空断熱材1の全体が生分解される。
なお、外被材2、芯材4、微粒子6、ガスバリア膜12以外の構成材料(主に内包材3及び吸着剤5)の内、生分解性でない材料の重量比は、真空断熱材1の総重量の3%以下とするのが好ましく、特に1.5%以下とすることが好ましい。
次に、図2及び図3を参照しながら、外被材2、2A、2Bについて説明する。図2は図1の外被材2の要部拡大模式図、図3は図2の外被材2の変形例を示す要部拡大模式図である。図3(a)は変形例1の外被材2Aを示し、図3(b)は変形例2の外被材2Bを示す。
図2において、外被材2は、3種類の生分解性フィルム2a、2b、2cを基材としたラミネートフィルムで構成されている。生分解性フィルム2aは外被材2の保護層を構成生し、生分解性フィルム2bは外被材2のガスバリア層を構成し、分解性フィルム2cは外被材2の熱溶着層を構成するものである。なお、生分解性フィルム2bによるガスバリア層は、冷蔵庫の真空断熱材として用いる場合に必要とするガスバリア性を確保するには不十分である。
冷蔵庫の真空断熱材としてのガスバリア性を持たせるために、基材の生分解性フィルム2bの表面に、酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化ケイ素(シリカ)等の無機酸化物、または、アルミニウム微粒子等の金属微粒子を蒸着して、ガスバリア膜2dを形成している。無機酸化物または金属微粒子の蒸着は、生分解性フィルム2bの全面に行われる。そして、無機酸化物または金属微粒子の蒸着は、ガスバリア性の高いポリビニルアルコール樹脂の生分解性フィルム2bに対して行うと、よりガスバリア性が高まる。
ここで、無機酸化物または金属微粒子の厚さは100〜400nmの範囲が望ましい。これは次の理由による。無機酸化物または金属微粒子の厚さを100nm未満にすると、外被材2のガスバリア性が不足し、真空断熱材1の内部真空度悪化の原因となってしまうからであり、400nmを超えると、無機酸化物または金属微粒子の蒸着工程を多数回行わなければならないことに加え、コスト高の要因となってしまうためである。なお、無機酸化物または金属微粒子における、より一層望ましい範囲は、150〜300nmである。
外被材2は、外層側から、表面保護層2a、ガスバリア層2b、ガスバリア膜2d、ガスバリア層2b、熱溶着層2cの順としたラミネートフィルムである。
図3(a)において、外被材2Aは、3種類の生分解性フィルム2a、2b、2cを基材としたラミネートフィルムで構成されている。この図3(a)では、樹脂混合物2dAより外層側の生分解性フィルム2a、2bを省略してある。
真空断熱材としてのガスバリア性を持たせるために、基材の生分解性フィルム2bの表面に、モンモリロナイト等に代表される無機層状化合物2d1を含む樹脂混合物2dAを全面にコーティングしてガスバリア膜としている。この樹脂混合物2dAは、内側の生分解性フィルム2bが吸湿してガスバリア性が低下することを防ぐために、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト等からなる無機層状化合物2d1に、ポリビニルアルコール等からなる親水性樹脂化合物2d3とゼオライト等からなる吸湿材9とを加えた混合物としている。
図3(b)において、外被材2Bは、3種類の生分解性フィルム2a、2b、2cを基材としたラミネートフィルムで構成されている。この図3(b)では、樹脂混合物2dAより外層側の生分解性フィルム2a、2bを省略してある。
樹脂混合物2dBは、内側の生分解性フィルム2bが吸湿してガスバリア性が低下することを防ぐために、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト等からなる無機層状化合物2d1と、ポリビニルアルコール等からなる親水性樹脂化合物2d3との混合物とすると共に、この混合物に対してポリテトラフルオロエチレンやその共重合体等のフッ素系樹脂添加による撥水性樹脂層2d4を施して構成されている。
上記の樹脂混合物2dA、2dBのコーティングは、ガスバリア性の高いポリビニルアルコール樹脂の生分解性フィルム2bに対して行うと、よりガスバリア性が高まる。そして、樹脂混合物2dA、2dBの厚さは、加工性とガスバリア性の両方を考慮して、1〜30μmの範囲とすることが望ましい。親水性樹脂化合物2d3は生分解されるものが望ましく、中でもガスバリア性の高いポリビニルアルコール樹脂が好ましい。また、更なる改善策として、樹脂混合物2dAの表面に撥水性樹脂層2d4を塗膜するようにしてもよい。
これらの樹脂混合物2dA、2dBを用いることで、ガスバリア性を改善するだけにとどまらず、樹脂が加水分解等して変質するのを低減し、樹脂の物性低下に起因する樹脂混合物2dA、2dBの割れ、クラック等を抑制できる。なお、外被材2で非生分解性の材料に含まれる無機層状化合物2d1はモンモリロナイト等の自然界に存在する材料であり、これを廃棄しても環境への影響は少ない。
以上の構成の樹脂混合物2dA、2dBとしたことより、外被材2のガスバリア性と生分解性を両立させることができる。
また、図2及び図3に示す基材及びガスバリア膜2d、2dA、2dBの各構成を適宜に組み合わせてもよい。
次に、図1を参照しながら、芯材4について具体的に説明する。
芯材4は生分解性繊維7のシートを積層して構成されている。生分解性繊維7の表面には微粒子6としてヒュームドシリカ(主成分は酸化ケイ素、粒子径5〜100nm)が付着されている。この微粒子6の付着は、生分解性繊維7と共に攪拌混合したり、生分解性繊維7表面をコロナ処理したりすることで行う。また、生分解性繊維7表面の全体を微粒子6でコーティングするようにしてもよい。
真空断熱材1の内部空隙率と生分解材料比率の増大のため、混合比は生分解性繊維7が100に対して微粒子6が0.5〜5程度がよい。これにより、ヒュームドシリカ6が生分解性繊維7の間に介在することになり、繊維同士の直接の接触が減少する。ここで、ヒュームドシリカ6の熱伝導率が生分解性繊維7の熱伝導率より小さいことで、繊維が直接接触している場合と比べ、熱伝導が減少する。
また、ヒュームドシリカの吸湿性、吸ガス性により(ヒュームドシリカが粒子内部空間に持つ微細空間に吸着すると考えられる)、真空断熱材1の内部真空度が維持されることで、真空断熱材1における断熱性能の劣化が抑制される。したがって、微粒子6を含む芯材4を真空中に設置し、断熱材として用いることは有効である。ヒュームドシリカは表面の大半が水酸基で覆われた親水性のものや、メタクリロキシシランやジメチルジクロロシランで表面処理した疎水性のものとがあるが、特に種類は問わない。なお、微粒子6の飛散を防ぐため、芯材4全体を不織布等の通気性の包装材で覆ってもよい。
このようにして作製される真空断熱材1では、断熱性能を向上できる他、真空断熱材1に生分解性を持たせることができる。
無機材料が50重量%以下で、1重量%以上含まれる有機材料について、ISOの試験方法に準拠して180日以内で60%以上の生分解性を持つ生分解性プラスチックを使用することが好ましいとされている。本実施形態の真空断熱材1では、生分解性の材料の重量比は、芯材4が95%以上であり、外被材2が70%以上であり、その好ましいとされる条件を満足する。
次に、図4を参照しながら、本実施形態の真空断熱材1を適用した冷蔵庫21について説明する。図4は図1の真空断熱材1を適用した冷蔵庫21の縦断面図である。
冷蔵庫21は、内箱22と外箱23の間に真空断熱材1が配設され更に発泡断熱材25が充填された断熱箱体26と、断熱箱体26で構成する貯蔵室の前面開口を開閉する扉24と、を備えて構成されている。ここで、真空断熱材1は内箱22または外箱23のいずれか一方に接触するように配設する。これにより、冷蔵庫21は真空断熱材1の高い断熱効果による省エネ化が図られることはもちろん、冷蔵庫21を廃棄する際に真空断熱材1を冷蔵庫21から容易に分離することができる。そこで、冷蔵庫21を廃棄する際には、真空断熱材1を冷蔵庫21から分離し、これを土中や堆肥中で生分解させることで、その廃棄量を低減することができる。
なお、扉24には、発泡断熱材25のみが充填された扉24と、内部に真空断熱材1を配設し、発泡断熱材25を充填した扉24とがあるが、必要に応じて何れの構造の扉を用いてもよい。
また、従来の真空断熱材が適用された冷蔵庫においては、破砕機等による解体時に真空断熱材に使用している反応型吸着剤等の発熱による温度上昇が装置の過負荷等を発生させるといった問題や、無機繊維集合体や粉体等の芯材が分別装置等のフィルターを詰まらせる等の問題があったが、本実施形態の冷蔵庫21は、廃棄時に、破砕機等の装置に投入する前に真空断熱材1を容易に分離し、分離した真空断熱材1を堆肥等で分解することができるので、家電リサイクル工場におけるリサイクル装置への負荷を低減することができる。
次に、本実施形態における真空断熱材1の作製方法の詳細を説明する。
芯材4は、生分解性樹脂を主成分とした繊維系材料7を適当なサイズ、形状にカットして用い、これを吸着剤5と共に内包材3に収納し、圧縮プレスしながら内包材3の周縁部を熱溶着して封止する。この処理により、芯材4を外被材2にスムーズに挿入することができ、作業性が向上する。内包材3を用いなくとも芯材4を外被材2にスムーズに挿入することができる場合には、内包材3を用いる必要はない。なお、芯材4は真空断熱材1を構成する材料の内、重量比において95%以上が生分解性になるようになっていれば、ガラス短繊維材や有機繊維等を混入させてもよい。この有機繊維としては、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエステル繊維等の断熱性と加工性を両立できるものであればよい。
芯材4の脱水、脱ガスを目的として、外被材2への挿入前に芯材4のエージングを施すことは有効である。このときの加熱温度は最低限表面に付着した水分の除去が可能であるということから、100℃以上であることが望ましく、さらに真空乾燥を併用するのが好ましい。なお、生分解性樹脂の融点が100℃を下回る場合は、融点以下の温度で真空乾燥する等してもよい。
生分解性繊維の繊維方向については、真空断熱材の厚み方向に対し水平方向に並んで配列するものが断熱性能の点で好ましい。
生分解性繊維としては、ポリ乳酸繊維、ポリカプロラクトン繊維、ポリブチレンサクシネート繊維のような脂肪族ポリエステル等が挙げられる。基本的に生分解性を持つ樹脂の内、繊維化できるものであれば何でもよく、特に限定されるものではないが、特に好まれるのは融点が約170℃と比較的高いポリ乳酸繊維である。
生分解性繊維の繊維径は1〜50μmであることが好ましい。これは平均繊維径が50μmより大きくなったとき、繊維の接触面積が大きくなって接触熱抵抗が小さくなるので、熱伝導率が大きく劣ってしまうからである。一方、平均繊維径を1μm未満とすると、繊維の接触が小さくなることで接触熱抵抗は大きくなるが、1枚当たりの厚みが薄くなってしまうため、シート状の生分解性繊維集合体を重ねて厚みを稼ぐことで熱伝導率を低減しなければならず、生産性が劣ると共にコストも高騰するからである。なお、生分解性繊維の繊維径は特に1〜10μmであることが好ましい。
内包材3としては、熱溶着や接着剤等による接着が可能で、かつ、成形が可能であり、アウトガスが発生しない袋状または容器状のものであればよい。材質は特に限定されるわけではないが、例えば、シール性や耐ケミカルアタック性に優れたポリエチレン樹脂(高密度、中密度、低密度)や、ポリプロピレン樹脂が代表的である。なお、生分解性の観点から好まれるのはポリ乳酸を主成分とした無延伸生分解性樹脂である。内包材3の厚さは芯材4を圧縮保持できる厚みとすればよく、特に限定されないが、取り扱い性やコストを考えると、20〜50μmとするのが望ましい。内包材3は芯材4の内部を減圧するため、真空排気する直前にカットする。
外被材2は、耐傷付き性向上のための表面保護層2aとして二軸延伸ポリ乳酸フィルム、ガスバリア層2bとしてアルミニウム蒸着を有する生分解性のポリビニルアルコール樹脂フィルムを2層にしたもの、熱溶着層2cとしてはポリ乳酸系無延伸生分解性樹脂フィルムにより構成されている。ここで、2層のポリビニルアルコール樹脂フィルムにおける互いのアルミニウム蒸着面を貼り合わせると、ガスバリア性がより高くなる。また、各層を接着するための接着剤としては2液硬化型接着剤(主剤:ポリ乳酸系樹脂、硬化剤イソシアネート)が用いられるが、特にこれに限定されるわけではない。例えば、代わりに2液硬化型ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、エポキシ系接着剤、シリコン系接着剤等を用いてもよい。そして、この外被材2は熱溶着層同士を貼り合わせた袋として使用される。
外被材2は、内部に気密部を設けるために芯材4を覆うものであり、前述したラミネート構成の他に、例えば、表面保護層に二軸延伸ポリ乳酸、ガスバリア層にアルミニウム箔、熱溶着層にポリ乳酸系無延伸生分解性樹脂を用いたプラスチックラミネートフィルムを袋状にしたもの等が例示される。
外被材2において、表面保護層2aは耐衝撃性に対応するためのものであり、ガスバリア層2bはガスバリア性を確保するためのものであり、熱溶着層2cは熱溶着によって真空断熱材1の内部を密閉するためのものである。したがって、これらの目的に適う生分解性材料であれば、全ての公知材料が使用可能である。熱溶着層2cとしては、シール性の観点からポリ乳酸系無延伸生分解性樹脂が好ましいが、その他の熱溶着性樹脂を用いてもよい。
外被材2の残存有機溶剤等の脱ガスを目的として、芯材4の挿入前に外被材2のエージングを施すことは有効である。このときの条件は、各種有機溶剤等の除去が可能であるということから、70℃以上で3時間以上の真空乾燥を行うことが望ましい。
樹脂混合物7は、例えば、モンモリロナイトからなる無機層状化合物8(0.5〜10重量%)とポリビニルアルコールからなる親水性樹脂化合物10とゼオライトからなる吸湿材9をメタノール等の親水性溶媒中に懸濁し、生分解性フィルム基材に一定の膜厚になるように塗布して一晩加熱乾燥し、さらに減圧乾燥することにより得られる。
樹脂混合物7における、親水性樹脂化合物2d3に対する無機層状化合物2d1または吸湿材2d2の重量比については、小さすぎると塗布量が少なく乾燥に時間がかかり、大きすぎると粘土、吸湿材がよく分散せず、粘土粒子の配向が悪く均一性が劣る。その最適な範囲としては、それぞれ0.5〜10重量%である。また、撥水性樹脂層2d4における良好な厚さの範囲としては、加工性の良さや水蒸気バリア度から1〜10μm程度とするのが好ましい。
吸着剤5は、アルミノ・シリケートの含水金属塩を主成分とした合成ゼオライトであるモレキュラーシーブ(登録商標)が用いられる。外被材2に封入する吸着剤5としてモレキュラーシーブを用いることで、芯材4から放出される水蒸気や、外被材2を通して外部より進入するガス及び外被材2自身から発生するガスを吸着し、真空断熱材1の経時劣化を低く抑えることができる。ドラム缶、ペール缶等の密閉容器から取り出してすぐの吸湿の少ない状態の吸着剤5を使用することが好ましい。また、モレキュラーシーブの形状はペレット、ビーズ、パウダー等であってよく、特に限定されるものではない。
また、本実施形態では、吸着剤5の成分としてモレキュラーシーブを使用しているが、真空断熱材の信頼性を向上させるために、必要に応じて生石灰、ドーソナイト、ハイドロサルタイト、金属酸化物等のガス吸着剤やバリウム−リチウム合金等の合金、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノファイバー、グラファイトナノファイバー等の炭素繊維体、更には揮発性または疎水性の有機系ガスの吸着能力を高めた疎水性モレキュラーシーブ等、公知の吸着剤を代用または併用することも有効である。また、これらの吸着剤が公知の包装材に覆われていてもよい。また、外被材2のガスバリア性能が高く、真空断熱材1が冷蔵庫等への適用の際に充分な断熱性能を維持できる場合は、生分解材料比率向上のため、吸着剤5を用いなくてもよい。
また、吸着剤5は、真空断熱材1の製造時に、芯材4の繊維層内に挿入される。この挿入により、真空断熱材1の製造後において、吸着剤5が外被材2の表面に突出しないため、吸着剤5の粒によって外被材2を傷つけたり破断したりすることがなく、真空断熱材1の断熱性能に対する信頼性を損なうことがない。
本実施形態によれば、生分解性を持った真空断熱材1を得ることが可能となり、その結果として断熱性能に優れるばかりでなく、廃棄時に速やかに分解される真空断熱材を提供することができる。また、これを適用した製品の省エネ性能を向上することができる。
以下に、本発明の実施例1、2と、これらに対する比較例1とについて説明する。
(実施例1)
実施例1の真空断熱材は、図1及び図2に示す真空断熱材1と同じ構成を備え、同じ作製手順で製作されたものである。
実施例1の真空断熱材は、図1及び図2に示す真空断熱材1と同じ構成を備え、同じ作製手順で製作されたものである。
そして、内包材3はポリ乳酸系無延伸生分解性樹脂フィルム(厚さ30μm)を用い、芯材4はポリ乳酸繊維(繊維径約5μm、熱伝導率約0.1W/m・K)を用い、吸着剤5は合成ゼオライト5g(約1%)を用い、外被材2は表面保護層、ガスバリア層及び熱溶着層を有し各層間が2液硬化型接着剤(主剤:ポリ乳酸系樹脂、硬化剤イソシアネート)で接着されたラミネートフィルムを用いている。微粒子6はシリカ微粒子の一つであるジメチルジクロロシランで表面処理した5g(約1%)の疎水性ヒュームドシリカ(比表面積130m2/g、粒子径約16nm、熱伝導率約0.03W/m・K)を用いている。真空断熱材1のサイズは幅300mm、長さ500mm、厚さ10mmである。
なお、外被材2のラミネート構成は、外層より表面保護層として二軸延伸ポリ乳酸フィルム(15μm)、ガスバリア層としてアルミニウムを蒸着(厚さ80nm)した生分解性のポリビニルアルコール樹脂フィルム(12μm)を2層、熱溶着層としてはポリ乳酸系無延伸生分解性樹脂フィルム(30μm)とし、ガスバリア層に無機酸化物からなるガスバリア膜を成膜した。このとき、外被材2における生分解性材料の重量比は約97%であり、芯材4における生分解性材料の重量比は約99%である。
真空断熱材1作製時の真空排気条件は、真空包装機内の最終的な圧力が1.3Paになるようにし、ロータリーポンプと油拡散ポンプを用いて真空排気を行った後、最終封止した。
この実施例1の真空断熱材の熱伝導率を測定したところ、初期時に0.0070W/m・Kであり、これを70℃で50日間加速試験した結果、0.014W/m・Kであった。従って、実施例1の真空断熱材1では、硬質ポリウレタン断熱材(熱伝導率が0.020W/m・K)よりも高い断熱性能が得られた。
また、実施例1における真空断熱材に対し、標準コンポスト法による生分解実験を実施した。生分解実験を実施するにあたり、真空断熱材をばらばらに切断し、堆肥中に埋設した。58℃で50日間加速試験した結果、真空断熱材1はほぼ完全に消失していた。
(実施例2)
実施例2の真空断熱材は、図1及び図3(a)に示す真空断熱材1と同じ構成を備え、同じ作製手順で製作されたものである。
実施例2の真空断熱材は、図1及び図3(a)に示す真空断熱材1と同じ構成を備え、同じ作製手順で製作されたものである。
外被材2のラミネート構成は、外層より表面保護層として二軸延伸ポリ乳酸フィルム(15μm)、ガスバリア膜として無機層状化合物、親水性樹脂化合物、吸湿材を含む樹脂混合物(厚さ15μm)を成膜した生分解性のポリビニルアルコール樹脂フィルム(12μm)を2層、熱溶着層としてはポリ乳酸系無延伸生分解性樹脂フィルム(30μm)とした。無機層状化合物はスメクタイト化合物のモンモリロナイト(2重量%)、親水性樹脂化合物はポリビニルアルコール、吸湿材は合成ゼオライト(1重量%)としている。このとき、外被材2における生分解性材料の重量比は約99%であり、芯材4における生分解性材料の重量比は約99%である。
真空断熱材1作製時の真空排気条件は、真空包装機内の最終的な圧力が1.3Paになるようにし、ロータリーポンプと油拡散ポンプを用いて真空排気を行った後、最終封止した。
この実施例2の真空断熱材の熱伝導率を測定したところ、初期時に0.0079W/m・Kであり、これを70℃で50日間加速試験した結果、0.018W/m・Kであった。従って、実施例1の真空断熱材1では、硬質ポリウレタン断熱材(熱伝導率が0.020W/m・K)よりも高い断熱性能が得られた。
また、実施例2における真空断熱材に対し、標準コンポスト法による生分解実験を実施した。生分解実験を実施するにあたり、真空断熱材をばらばらに切断し、堆肥中に埋設した。58℃で50日間加速試験した結果、真空断熱材1はほぼ完全に消失していた。
(比較例1)
比較例1の真空断熱材では、実施例1、2の真空断熱材の材料構成、作製方法に対し、外被材2のラミネート構成を外層より表面保護層として二軸延伸ポリ乳酸フィルム(15μm)、ガスバリア層としてポリビニルアルコール樹脂フィルム(12μm)を2層、熱溶着層としてはポリ乳酸系無延伸生分解性樹脂フィルム(30μm)とし、ガスバリア層に無機層状化合物を含む樹脂混合物、無機酸化物、金属微粒子からなるガスバリア膜12を成膜しなかった。また、芯材4はポリ乳酸繊維を用い、繊維の表面全体は無機系微粒子6で覆わなかった。
比較例1の真空断熱材では、実施例1、2の真空断熱材の材料構成、作製方法に対し、外被材2のラミネート構成を外層より表面保護層として二軸延伸ポリ乳酸フィルム(15μm)、ガスバリア層としてポリビニルアルコール樹脂フィルム(12μm)を2層、熱溶着層としてはポリ乳酸系無延伸生分解性樹脂フィルム(30μm)とし、ガスバリア層に無機層状化合物を含む樹脂混合物、無機酸化物、金属微粒子からなるガスバリア膜12を成膜しなかった。また、芯材4はポリ乳酸繊維を用い、繊維の表面全体は無機系微粒子6で覆わなかった。
この比較例1の真空断熱材1の熱伝導率は、初期時に0.015W/m・Kであり、これを70℃で50日間加速試験した結果、真空断熱材1は内部空間に空気がかなり流入しており、熱伝導率を測定できなかった。
(比較例2)
比較例2の真空断熱材では、実施例1、2の真空断熱材の材料構成、作製方法に対し、外被材2のラミネート構成を外層より表面保護層としてポリアミドフィルム(15μm)、アルミニウム蒸着を有するポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)、ガスバリア層としてアルミニウム蒸着を有するエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂フィルム(12μm)、熱溶着層として高密度ポリエチレンフィルム(50μm)とし、芯材4はガラス短繊維材(平均繊維径4μm)とした。
比較例2の真空断熱材では、実施例1、2の真空断熱材の材料構成、作製方法に対し、外被材2のラミネート構成を外層より表面保護層としてポリアミドフィルム(15μm)、アルミニウム蒸着を有するポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)、ガスバリア層としてアルミニウム蒸着を有するエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂フィルム(12μm)、熱溶着層として高密度ポリエチレンフィルム(50μm)とし、芯材4はガラス短繊維材(平均繊維径4μm)とした。
この実施例2の真空断熱材1を用いて、標準コンポスト法による生分解実験を実施した。このとき、外被材2における生分解性材料の重量比は0%であり、芯材4における生分解性材料の重量比は0%である。生分解実験を実施するにあたり、真空断熱材1をばらばらに切断し、堆肥中に埋設した。58℃で50日間加速試験した結果、真空断熱材1は分解されず、形状を残していた。
1…真空断熱材、2、2A、2B…外被材、2a…生分解性フィルム(表面保護層)、2b…生分解性フィルム(ガスバリア層)、2c…生分解性フィルム(熱溶着層)、2d…ガスバリア膜、2dA、2dB…樹脂混合物(ガスバリア膜)、2d1…無機層状化合物、2d2…吸湿材、2d3…親水性樹脂化合物、2d4…撥水性樹脂層、2e…外被材の余剰部分、3…内包材、4…芯材、5…吸着剤、6…微粒子、21…冷蔵庫、22…内箱、23…外箱、24…扉、25…発泡断熱材。
Claims (10)
- 芯材と、この芯材を収納して内部を真空排気してなる外被材とを備えた真空断熱材において、
前記芯材を生分解性材料で構成し、
前記外被材の基材を生分解性材料で構成すると共に、前記外被材の基材の上にガスバリア膜を成膜した
ことを特徴とする真空断熱材。 - 請求項1において、前記外被材は複数種類の生分解性フィルムを前記基材としたラミネートフィルムで構成されていることを特徴とする真空断熱材。
- 請求項2において、前記生分解性フィルムの上に無機層状化合物を含む樹脂混合物、無機酸化物、金属微粒子のいずれか1つ又はこれらの複数からなるガスバリア膜が成膜されていることを特徴とする真空断熱材。
- 請求項3において、前記ガスバリア膜は、前記樹脂混合物の厚さが1〜30μmの範囲内、前記無機酸化物の厚さが100〜400nmの範囲内、前記金属微粒子の厚さが100〜400nmの範囲内で前記生分解性フィルムの上に成膜されていることを特徴とする真空断熱材。
- 請求項3において、前記外被材の基材は、熱溶着層を構成する第1の生分解性フィルムと、この第1の生分解性フィルムの上にラミネートされてガスバリア層を構成する第2の生分解性フィルムとを備え、前記第2の生分解性フィルムはポリビニルアルコール樹脂で構成され、前記ガスバリア膜は前記第2の生分解性フィルム上に成膜されていることを特徴とする真空断熱材。
- 請求項3から5の何れかにおいて、前記樹脂混合物は少なくとも親水性樹脂化合物と吸湿材とを含むことを特徴とする真空断熱材。
- 請求項3から5の何れかにおいて、前記樹脂混合物は少なくとも親水性樹脂化合物を含み、当該樹脂混合物の表面に撥水加工が施されていることを特徴とする真空断熱材。
- 請求項1から7のいずれかにおいて、前記芯材は、生分解性繊維を備え、前記生分解性繊維の表面に前記生分解性繊維より熱伝導率が小さい無機系微粒子を付着させたものであることを特徴とする真空断熱材。
- 請求項1から8のいずれかにおいて、前記芯材における生分解性の材料の重量比が95%以上であり、前記外被材における生分解性の材料の重量比が70%以上であることを特徴とする真空断熱材。
- 内箱と外箱との間に真空断熱材及び発泡断熱材を有する断熱箱体を備え、
前記真空断熱材は、芯材と、前記芯材を収納して内部を真空排気してなる外被材とを備えた冷蔵庫において、
前記芯材を生分解性材料で構成し、
前記外被材の基材を生分解性材料で構成すると共に、前記外被材の基材の上にガスバリア膜を成膜した
ことを特徴とする冷蔵庫。
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- 2008-06-09 JP JP2008150459A patent/JP2009293770A/ja not_active Withdrawn
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