JP2009289417A - リチウムイオン二次電池用負極、およびそれを用いたリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用負極、およびそれを用いたリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Abstract


【課題】 初回放電容量、および100サイクル後のサイクル特性の両方で良好な特性を同時に得ることのできる、リチウムイオン二次電池用負極を提供する。
【解決手段】 リチウムイオン二次電池の負極の活物質粒子4を、ケイ素1、ケイ素−金属間化合物2および炭素3からなり、かつ互いに粒径が異なる少なくとも2種類の複合粒子4a,4bをともに有する構成とする。ここで複合粒子4a,4bのうち、粒径の小さな第1の複合粒子4aの粒径D95が2μmないし30μmであって、かつ粒径の大きな第2の複合粒子4bの粒径D5が第1の複合粒子の粒径D95よりも大きくなるように構成し、また2種類の粒径の複合粒子4a,4bの炭素含有量を互いに異なるものとする。さらに粒径の大きな第2の複合粒子4bが50重量部ないし80重量部の割合とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、負極活物質としてケイ素単体、ケイ素−金属間化合物、および炭素を含む複合粒子を有するリチウムイオン二次電池用負極、およびそれを用いたリチウムイオン二次電池に関する。
携帯電話やノートパソコン等のモバイル機器の普及により、その電力源となる二次電池の役割が重要視されている。これらの二次電池には、小型、軽量でかつ高容量であり、充放電を繰り返した場合でも充放電容量の劣化が起こりにくいことが求められる。このような特性を満たす二次電池として、現在ではリチウムイオン二次電池が多く使用されている。
リチウムイオン二次電池の負極を構成する負極活物質としては、これまでは主としてグラファイトやハードカーボン(難黒鉛化炭素)などの炭素材料を主体とする構成が用いられてきた。炭素材料が主体の負極活物質を用いた場合は、電池の充放電サイクルの繰り返し後の放電容量を増加させることができるという特徴がある。しかし、負極活物質として炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池は、従来でもすでに理論的な限界付近までの充放電容量の向上が実現されているために、今後の大幅な充放電容量の増加を期待することはできない。その一方で、リチウムイオン二次電池のさらなる充放電容量の向上に対する要求が強いことから、炭素材料よりも高容量、すなわち高いエネルギー密度を実現できる負極活物質の検討が行われている。
リチウムイオン二次電池の負極活物質としては、高エネルギー密度でしかも軽量であるという特徴から金属リチウムの使用が検討されている。しかし、金属リチウムを用いた場合は充放電サイクルの繰り返しに伴い、充電時に金属リチウム領域の表面にデンドライト(樹枝状晶)が析出する可能性が知られている。デンドライトが析出すると、電池を構成するセパレータを貫通して内部短絡を発生させることがあり、これによって電池の寿命が短くなってしまうという問題があった。このため、単純に金属リチウムを負極活物質として用いることには困難があった。
またリチウムイオン二次電池に蓄積可能なエネルギー密度を高める方法として、充電によって電解液中のリチウム(Li)イオンと反応して組成式がLiA(xはLiの含有量、Aは金属元素)のリチウム合金を形成する、いわゆるLi吸蔵物質を負極活物質として用いることが検討されている。このような負極活物質を用いる場合には、単位体積当りのリチウムイオンの吸蔵放出量が炭素材料のみの場合などに比べて大きいために、電池の容量を増大させることが期待されている。非特許文献1には、負極活物質としてケイ素(酸化されていない、ケイ素のみの単体物質。以降では単にケイ素と記した場合は単体物質としてのケイ素を意味し、ケイ素酸化物を含まないものとする)を含有するLi吸蔵物質を用いる例が記載されている。
非特許文献1に記載されているケイ素を含有する負極活物質では、単位体積当りのリチウムイオンの吸蔵放出量が比較的多く、このためリチウムイオン二次電池の高容量化を図ることができる。しかしこのように負極活物質としてケイ素を用いた場合は、一般にリチウムイオンの吸蔵、放出が行われる際に、負極活物質自体が膨脹収縮を繰り返すことにより、負極材料の微粉化が進行することが判明している。この負極材料の微粉化により、充放電によって不可逆容量が大きくなるという問題が生じ、これにより二次電池としてのサイクル特性が低くなってしまうという問題があった。なおここでサイクル特性とは、二次電池に対して一定回数の充放電を繰り返し行った場合に、充放電可能な容量が初期の充放電容量に対して低下する割合である。一定回数の充放電の後で、この充放電可能な容量の低下の割合が大きい場合をサイクル特性が低いと称している。
このように、リチウムイオン二次電池のサイクル特性が低いことへの対策として、特許文献1には負極材料としてケイ素に代えてケイ素酸化物を含む負極活物質を用いる方法が提案されている。特許文献1における方法では、ケイ素酸化物を負極活物質として用いることにより、負極活物質の単位重量あたりの体積膨張収縮の割合を減少させることができる。これにより負極材料の微粉化を防止できるため、リチウムイオン二次電池のサイクル特性が向上することが確認されている。一方で、この場合は負極活物質が酸化物を含むために負極の導電性が低下し、そのために不可逆容量が大きくなって充放電効率(充電容量に対する放電容量の割合)が低下してしまうという問題を有していた。
また特許文献2ではケイ素酸化物を負極活物質として用いた場合の負極の導電性を改善して、その初期の充放電効率を向上させるために、ケイ素酸化物の他に負極活物質に対してさらに鉄やチタンを添加することが提案されている。しかし、この場合は負極の電気伝導性は最初のうちは比較的高いものの、これらの金属を単純に添加しただけでは充放電を繰り返すうちに負極活物質を含む負極の電気伝導性が次第に低下するという問題を有していた。これは前記の添加金属では電解液に対する耐食性や耐酸化性がさほど高くないことが理由である。
これらの問題の解決手段として、特許文献3には負極活物質としてケイ素、ケイ素−金属間化合物(ケイ素−金属合金)、および炭素(特許文献3ではグラファイト)の三者を合わせて用いる方法が開示されている。特許文献3では、まずケイ素および炭素からなる混合材料を粉砕して複合材料とした上で、ケイ素−ニッケル合金などのケイ素−金属合金をさらに加えて複合粒子としている。三者を合わせることで、特許文献3における負極活物質では、炭素の持つ容量維持特性を維持しつつ、さらにケイ素を添加することで高いエネルギー密度を付与している。その上で、ケイ素に比べて電気伝導性に優れたケイ素−金属合金を添加することにより、異質の物質層どうしが接触することでその界面間に生じる抵抗が原因の、電気伝導性の低下(内部抵抗の上昇)の抑制を図っている。
ここで、ケイ素、ケイ素−金属合金および炭素の三者からなる粒子で構成される負極活物質は、それを用いた電池が充放電を繰り返すことにより、ケイ素がリチウムの吸蔵、排出を行うことで膨張、収縮の繰り返しが生じ、それにより負極全体としては次第に膨張していくこととなる。この膨張、収縮によって、負極活物質を構成する粒子どうしの離間が生じて粒子間での接触が失われ、また負極活物質の粒子と集電体との間の接触が失われることが知られている。ここで電池の充放電が繰り返された場合には負極内部、ひいては電池の内部抵抗が上昇することとなり、またそれとともに電池の放電容量も低下する。これらの特性の劣化は、電池のサイクル特性が低いこととして表れる。
なお、一般に電池の負極活物質としてケイ素のみを用いた場合は、充電時にSi(ケイ素)原子1個あたり4.4個のLi(リチウム)原子を吸蔵し、その際の体積膨張による膨張率は最大で300%に及ぶとされている。炭素、ケイ素およびケイ素−金属合金の三者からなる粒子を負極活物質に用いた場合は、ケイ素の割合が相対的に低く、かつ炭素およびケイ素−金属合金が膨張時の負極での電気伝導性を維持するように作用する。しかしその効果は必ずしも十分ではなく、そのためLi原子の吸蔵時の膨張を抑制することが可能であり、従って電池のサイクル特性の低下を抑えることのできる負極活物質の粒子の開発が求められていた。
ここでもちろん電池のケイ素含有量の割合を大きく下げるならばサイクル特性の低下を抑えることが可能であるが、この場合には電池の充放電容量が低下することとなるために現実的ではない。リチウムイオン二次電池にとり必要な条件は、単位体積当たりの電池の充放電容量(電池から取り出すことのできる電気エネルギーに着目するならば、初回放電容量)が大きいことと、良好なサイクル特性とを両立させることである。
この負極活物質の粒子におけるリチウム吸蔵時の膨張を抑制するために、特許文献3では、その製造時にケイ素、ケイ素−金属合金、グラファイトの三者からなる前記の複合粒子に対して熱処理を行い、それにより複合粒子の表面に内部の炭素分を析出させている。この析出した炭素分は、複合粒子の最外郭に非晶質炭素の層(カーボン層)を形成する。熱処理によって複合粒子は内部にケイ素およびグラファイトの層を有し、その外側にケイ素−金属合金の層、最外郭にカーボン層を有する3層構造の複合粒子となる。この粒子からなる負極活物質を用いた電池では、最外郭のカーボン層が複合粒子に対して外側から締め付けを行う役割を果たし、これにより、電池の負極活物質がLi原子を吸蔵する際に生じる内部のケイ素の膨張を抑制することができる。以上の理由によって、特許文献3に記載の負極活物質を有するリチウムイオン二次電池では、そのサイクル特性の改善を図ることが可能である。
特許第2997741号公報 特許第3010226号公報 特開2007−87956号公報 Hong Li, Xuejie Huang, Liquan Chen, Zhengang Wu, Yong Liang,"A High Capacity Nano-Si Composite Anode Material for Lithium Rechargeable Batteries"Electrochemical and Solid-State Letters, Volume 2, Issue 11, pp.547-549, (November 1999)
ケイ素、ケイ素−金属間化合物、炭素の三者からなる複合粒子に一定温度、時間の熱処理を行うことは、前記特許文献3に記載の通り、リチウムイオン二次電池の内部抵抗の低下やサイクル特性の改善において一定の効果を有する。ここで複合粒子に対して行う熱処理は、特許文献3によると、アルゴン(Ar)雰囲気などで、好ましくは800〜1000℃の温度にて1〜4時間程度実施することとされている。しかしこのような長時間の昇温工程の存在は、複合粒子の製造工程に必要な処理時間を増加させることとなるために、製造コストの上昇につながる場合がある。また複合粒子の表面に適切な厚さのカーボン層を析出させるためには、複合粒子の大きさやその形状についてかなり厳密な制御を行うことが要求される。具体的には熱処理前の複合粒子に分級処理を行い、粒径ごとに条件を細かく変えながら熱処理を実施して、熱処理後に再び混合するといった手間のかかる管理が要求される場合がある。このような煩雑な取り扱いはやはり複合粒子の製造コストの上昇につながるものであり、とくに複合粒子を工業的に量産する際には大きな問題となる。
また、特許文献3の方法では、複合粒子の周囲をカーボン層が被覆することになるが、複合粒子の形状が不均一なためにカーボン層を均一に被覆させることが難しく、特性改善のためにはカーボン層を厚くする必要性がある。しかしこのカーボン層が厚い場合には、電池の充電時にケイ素がLi原子を吸蔵する作用が妨げられる恐れがある。また厚いカーボン層が存在することにより、複合粒子内でのケイ素の含有割合が必然的に少なくなる。これらは電池の充放電容量の低下として表れると考えられ、特許文献3の各実施例において、比較例よりも初回放電容量の値がおしなべて低いことによっても裏付けられている。この充放電容量の低下を緩和するには複合粒子の外郭のカーボン層の厚さを薄くすればいいが、その場合はカーボン層による複合粒子への外側からの締め付けの効果が低下してしまうため、電池のサイクル特性を改善するという、特許文献3において意図した効果が得られなくなってしまう。
本発明は、リチウムイオン二次電池の負極活物質としてケイ素、ケイ素−金属間化合物、炭素の三者からなる複合粒子の構成を採用するものの、複合粒子への長時間の熱処理などは実施せずに課題の解決を図るものである。即ち本発明は、特許文献3とは異なる方法により、電池の充放電容量が大きく、しかもサイクル特性についても良好な結果が得られるリチウムイオン二次電池用負極、およびそれを用いたリチウムイオン二次電池を提案するものである。
本発明では、ケイ素、ケイ素−金属間化合物、および炭素の三者からなる、導電性を有する複合粒子を用いて負極活物質を構成するが、その際に、互いに粒径の異なる2種類以上の粒子群に属する複合粒子を用意して、それらを所定の比率にて混合して負極活物質とする。ここで互いに粒径が異なる複数の粒子群からなる複合粒子を用いることにより、負極活物質では以下の効果を得ることができる。即ち、2種類以上の粒径の粒子を混合して用いることにより、粒径の大きな粒子どうしの空隙部分に粒径の小さな粒子が入り込み、負極活物質内に各々の粒径の粒子が密に充填されるので、電極の密度が向上して負極活物質を構成する各粒子間での接触箇所が増加する。なおこの粒子間の接触箇所の増加は負極における電気伝導性の改善をもたらすことになるので、電池における内部抵抗が低下するという副次的な効果も得られる。
ここで電池の充放電のためにケイ素がLi原子を吸蔵、放出する際には、この粒子間での接触箇所が多いという特徴が、体積変化が生じても負極活物質粒子間の接触と電気的接続が維持され続けるという効果をもたらす。また、負極活物質の内部で粒径の大きな粒子がLi原子を吸蔵してその体積が膨張した場合は、それらの間の空隙も同時に拡大する。その際にはこの空隙を埋めている粒径の小さな粒子が密に充填されていることもあり、体積膨張の際には粒径の小さな粒子がその接触部位にて粒子どうしの相対位置を僅かに変化させるなどの、全体として塑性変形に似た動きを起こすことで体積膨張に追随すると考えられる。さらにこの変形作用には粒径の小さな粒子に含有される炭素の領域の役割が大きいことが判明しており、結果として負極活物質の体積変化を炭素の領域がある程度抑制していると考えられる。また炭素の領域は負極活物質の体積変化に伴う粒子の変形に追従して形状が変化し、これにより粒子が変形する際の粒子間の電気的、物理的な接触の維持にも寄与していると考えられる。
従って、2種類以上の粒径の異なる粒子を混合して用いることにより、ケイ素によるLi原子の吸蔵、放出による膨張、収縮の際に、粒径の小さな粒子が位置ずれや変形を起こし、それにより粒径の大きな粒子との相互の接触を保ちつつ、その体積の変化に柔軟に対応することができるようになる。また、粒径の小さな粒子の存在は、負極活物質の体積膨張を多少ではあるが吸収するようにも作用する。結果として負極活物質に体積膨張が生じても、粒径の大きな粒子と粒径の小さな粒子との間の接触は維持され続ける。なお電池の放電によってLi原子の放出が行われ、負極活物質の体積が逆に収縮した場合にも、粒径の小さな粒子による前記の滑りや位置の変化が同様に起きて、負極活物質の内部構造は当初の状態に戻るのみである。従ってこれらの作用により負極活物質の膨張、収縮は抑制されるとともにスムーズに進行し、また微粉化の発生も抑制されるため、リチウムイオン二次電池の充放電を繰り返しても、良好なサイクル特性を得ることができる。
ところで、本発明のリチウムイオン二次電池において、ケイ素によるLi原子の吸蔵、放出を担っているのは主に粒径の大きな粒子である。一方、粒径の小さな粒子ではLi原子の吸蔵、放出への寄与は相対的に小さく、粒径の大きな粒子どうしを電気的に接続する電気伝導の担い手の役割の方が大きい。ここで負極活物質内での電気伝導に寄与しているのは主に炭素であるから、本発明のリチウムイオン二次電池では、粒径の小さな粒子における炭素の含有量を増加させるとともに、粒径の大きな粒子における炭素の含有量は逆に減少させて、その分ケイ素の含有量を増加させている。このことにより、負極活物質内での電気伝導性を維持したままで、電池の充放電容量を十分に大きくすることができる。またこの場合は粒径の小さな粒子における炭素の領域が増加するために、Li原子の吸蔵、放出の際の粒径の大きな粒子の体積変化に対する追従性が向上することとなるので、充放電を繰り返した場合の粒径の大きな粒子における微粉化の抑制にも効果がある。従ってリチウムイオン二次電池のサイクル特性の向上にも寄与することとなる。
なお、Li原子の吸蔵、放出の際に実際に大きな体積変化を生じ、その微粉化が問題となるのは主に粒径の大きな粒子であるので、リチウムイオン二次電池の負極活物質を全て粒径の小さな粒子のみで構成すれば、負極活物質の微粉化を阻止して電池のサイクル特性の劣化を防止できるように見える。しかしこの場合には電池の充放電容量が小さくなることが知られており、リチウムイオン二次電池に要求される電気的特性が満足されない。なお、複合粒子に含有されるケイ素−金属間化合物としては、ケイ素−ニッケル合金がとくに好適に用いられる。
即ち、本発明は、リチウムイオン導電性の非水電解質を有するリチウムイオン二次電池に用いられる負極であって、前記負極は集電体および負極活物質を有していて、前記負極活物質はケイ素、ケイ素−金属間化合物、および炭素のいずれをも含む複合粒子を有しており、前記複合粒子は少なくとも第1の粒子群および第2の粒子群を有しており、前記第1の粒子群に属する複合粒子の粒度分布において、レーザ回折・散乱法により測定される平均粒子径が大なる側から体積比で5%の範囲の複合粒子を除外した、前記第1の粒子群に属する残余の複合粒子の平均粒子径の範囲が2μmないし30μmであって、前記第2の粒子群に属する複合粒子の粒度分布において、前記方法により測定される平均粒子径が大なる側から体積比で95%の範囲の複合粒子を除外した、前記第2の粒子群に属する残余の複合粒子の平均粒子径が、前記第1の粒子群に属する前記残余の複合粒子の平均粒子径よりも大であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極である。
また、本発明は、前記第1の粒子群に属する複合粒子における炭素含有量が、前記第1の粒子群に属する複合粒子100重量部に対して30重量部ないし80重量部であり、前記第2の粒子群に属する複合粒子における炭素含有量が、前記第2の粒子群に属する複合粒子100重量部に対して5重量部ないし30重量部であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極である。
さらに、本発明は、前記複合粒子のうち、前記第2の粒子群に属する複合粒子の総和が、前記複合粒子100重量部に対して50重量部ないし80重量部であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極である。
さらに、本発明は、前記負極活物質が、前記複合粒子と熱硬化性樹脂との混合物を含み、前記複合粒子どうしの間、および前記複合粒子と前記集電体とが、前記熱硬化性樹脂によって互いに結着していることを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極である。
さらに、本発明は、前記ケイ素−金属間化合物が少なくともケイ素−遷移金属化合物を含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極である。
さらに、本発明は、前記ケイ素−遷移金属化合物が少なくともケイ素−ニッケル化合物を含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極である。
さらに、本発明は、前記負極を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池である。
本発明では、リチウムイオン二次電池の負極活物質として、ケイ素、ケイ素−金属間化合物、炭素の三者からなり、しかも粒径分布が互いに異なる、少なくとも2種類以上の粒径の複合粒子を混合して用いる。これにより、粒径の大きな粒子の隙間を粒径の小さな粒子が密に充填することとなって粒子間の接触部位が増加することとなり、この粒子間の相互の接触はLi原子の吸蔵、放出に伴う体積変化の後にも維持される。さらにこの負極活物質の構成により、負極活物質の体積膨張も多少ではあるが抑制される。以上の理由により、複数の粒径の粒子を混合して用いることにより、リチウムイオン二次電池の充放電容量(もしくは初回放電容量)を減少させることなく、そのサイクル特性を改善することができる。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明のリチウムイオン二次電池用負極を構成する、負極活物質に含まれる複合粒子の模式断面図である。図1において、負極の活物質粒子4は、ケイ素1、ケイ素−金属間化合物2の微細な粒状体、およびそれらの粒状体の周囲を充填する炭素3の3種類の組成からなり、互いに粒径が異なる複合粒子4aと複合粒子4bとの集合体である。この炭素3はグラファイトもしくは非晶質の炭素である。なお相対的に粒径が小さな複合粒子4aの炭素含有量の割合が、粒径の大きな複合粒子4bの場合と比べて少なくとも同じか、もしくは高いことが必要である。
図1の負極の活物質粒子4に含まれる、ケイ素単体の粒状体であるケイ素1は、リチウムイオン二次電池の充放電の際にLi原子を吸蔵あるいは放出する。一方、ケイ素−金属間化合物2は、負極活物質の充放電の繰り返しの際に生じる膨脹収縮を多少ではあるが緩和し、さらに活物質であるケイ素1の粒子間での導電性を確保する役目がある。ここでケイ素−金属間化合物2としては、ニッケルシリサイドやコバルトシリサイドなどのケイ素−遷移金属化合物が好適である。一般に遷移金属はケイ素とともに加熱するなどの操作により、メタルシリサイド(M−Six、Mは遷移金属元素、xは原子の個数)を形成することが知られている。この金属間化合物はM−Si2のように、遷移金属1原子とケイ素2原子の化合物で形成されることが多い。この中でもケイ素とニッケルの化合物であるケイ素−ニッケル合金はとくに好適であり、導電性が高く、Li原子の吸蔵、放出の際の膨張収縮の量も小さいことから、負極の構成材料として優れた特性を有する。
ところでメタルシリサイドとしてニッケル以外の遷移金属を用いた場合にも概ね良好な特性が得られるが、ケイ素−鉄化合物の場合はFe3Si7のようにケイ素の割合を多く含む合金を形成しやすいことから、負極活物質内に含まれるケイ素単体の割合が相対的に減少して、若干ではあるがその放電容量が低下することがある。またケイ素−コバルト化合物は、充放電時に若干ではあるが電解液中にコバルトが溶出する反応が生じる場合がある。さらにケイ素−チタン化合物は、チタンが酸素との親和性が高いことにより酸化反応が生じやすいため、負極内の抵抗値がやや高くなり、サイクル試験などの長期信頼性試験では若干不利な結果となる場合がある。
一方、遷移金属以外の金属材料である、例えばアルミニウムやマグネシウムを用いた場合には、これらの金属とケイ素との間にメタルシリサイド(M−Si)が形成されないため、これらの金属は合金ではなく、単体のまま複合粒子内の微細な粒状体として存在することとなる。このためケイ素−遷移金属化合物と比べて、その粒状体における表面酸化や電池の電解液との反応が非常に起こりやすく、このことはサイクル特性の著しい低下となって表れることとなる。従ってケイ素に添加して用いる金属としては、ケイ素との間に金属間化合物を形成する金属に限定して用いる必要がある。
図2は本発明による負極を有するリチウムイオン二次電池の断面図である。図2において本発明のリチウムイオン二次電池は、銅箔などの負極集電体6およびその面上に形成された負極活物質5からなる負極7と、アルミニウムなどの正極集電体9およびその面上に形成された正極活物質8からなる正極10とを有する。この負極活物質5および正極活物質8は、セパレータ11を介して対向配置されている。セパレータ11はポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、またはフッ素樹脂などからなる多孔性フィルムからなり、非水性の電解質溶液が含浸されている。負極7および正極10には、電極の取り出しのためにそれぞれ負極リードタブ13、正極リードタブ14が接続されており、前記負極7、セパレータ11および正極10は、ラミネートフィルムなどの外装フィルム12によって封止されている。負極リードタブ13および正極リードタブ14の先端部は外装フィルム12の外部に引き出されており、それぞれ負極、正極の電極端子となっている。
一般に、負極活物質中のケイ素の相対的な重量(重量比)が大きいほど体積当たりの電池の容量は大きくなるが、ケイ素の重量比が大きい場合はそれに従って充放電の繰り返しによる体積の膨張、収縮も大きくなり、このことは体積変化による容量の低下、即ち電池のサイクル特性が低いという結果として表れる。このため、負極活物質の複合粒子に含まれるケイ素(単体)の含有量を一定範囲に制限するために、複合粒子に含まれるケイ素−金属間化合物の重量比を5%以上、50%未満とした場合には好ましい特性が得られるが、この範囲に限定されるものではない。また炭素もケイ素−金属間化合物と同様に、充放電の繰り返しによる負極活物質の膨脹、収縮を緩和し、また活物質であるケイ素粒子に対する電気伝導性を向上させる役割がある。このケイ素−金属間化合物と炭素が共存することにより、良好なサイクル特性が得られることとなる。
本発明は、負極活物質として用いられるケイ素、ケイ素−金属間化合物および炭素からなる複合粒子として、粒度分布が異なる少なくとも2種類の複合粒子を混合して用いることが特徴である。この少なくとも2種類の複合粒子のうち、粒径の小さな第1の複合粒子の粒径は以下の範囲である必要がある。即ち、第1の複合粒子のうち、レーザ回折・散乱法により測定される平均粒子径(直径)が大なる側から体積比で5%の範囲の粒子を除外した、残りの95%の複合粒子の平均粒子径が2μmないし30μmの範囲である。そして、さらに望ましくはこの範囲が10μmないし20μmであることが好ましい。一方、粒径の大きな第2の複合粒子の粒径は、同じく第2の複合粒子のうち、レーザ回折・散乱法により測定される平均粒子径(直径)が大なる側から体積比で95%の範囲の粒子を除外した、残りの5%の複合粒子の平均粒子径が、粒径の小さな第1の複合粒子の前記の平均粒子径よりも大きいことが条件である。
なお、前記の第1の複合粒子の粒径についての上記条件をD95、第2の複合粒子の粒径についての上記条件をD5と記す。上記の各条件は、第1の複合粒子の粒径D95が2μm〜30μmの範囲であり、かつ第2の複合粒子の粒径D5が第1の複合粒子の粒径D95よりも大きいことである。ここで第1の複合粒子の粒径D95が上記条件の下限である2μmを下回る場合には、微細な粒子による凝集が生じて粒径の大きな粒子と同様の振る舞いをするようになり、負極活物質の体積変化が結果として大きくなり、また、負極活物質に割れが生じるために、サイクル特性が低くなってしまう。また、複合粒子の製造工程における取り扱いにも微細な粉末を扱うための特別な配慮が必要となる。一方、上限である30μmを越える場合には、粒径が大きいために電池の充放電の繰り返しにより放電容量が大きく劣化し、やはりサイクル特性が低くなってしまう。さらに、第2の複合粒子の粒径D5が、第1の複合粒子の粒径D95と同じかそれよりも小さい場合には、粒径の大きな粒子と小さな粒子を混合して用いることの効果が乏しくなり、この場合もやはり電池のサイクル特性において十分な特性が得られないこととなる。
また、平均粒子径が異なる少なくとも2種類の複合粒子のうち、粒径の小さな第1の複合粒子に含まれる炭素の割合が重量比で30%以上80%以下、かつ粒径の大きな第2の複合粒子に含まれる炭素の割合が重量比で5%以上30%以下であることが必要である。一般に炭素の添加には、充放電の繰り返しによる負極活物質の体積の膨張、収縮による体積変化を緩和する作用があるが、複合粒子における炭素の重量比が多すぎるとケイ素の含有量が減少し、必要な電池の充放電容量が得られなくなってしまう。逆に炭素の重量比が少なすぎると炭素を添加することの効果が得られなくなるので、負極活物質の体積変化によって電池のサイクル特性が低くなる。
本発明における炭素の添加量の範囲は、第1の複合粒子と第2の複合粒子とで異なっており、電池の充放電容量に大きく関与する粒径の大きな第2の複合粒子の炭素の重量比を低く抑えて電池の充放電容量の確保を図り、一方で粒径の小さな第1の複合粒子での炭素の重量比を相対的に高くすることで、サイクル特性の改善を図っている。このように、粒径の異なる複合粒子どうしで炭素の含有量を変えることにより、電池の充放電容量の確保とサイクル特性の向上という、リチウムイオン二次電池に求められる2つの電気的特性を両立させることを可能としているのである。
なお、以上のように本発明では粒径の小さな第1の複合粒子と粒径の大きな第2の複合粒子との少なくとも2種類の粒径の複合粒子を用い、それらを混合して負極活物質とすることに特徴がある。これらの複合粒子の混合の割合は、複合粒子100重量部に対して粒径の大きな第2の複合粒子を50重量部ないし80重量部の範囲とする必要がある。もし第2の複合粒子の割合が50重量部より少なければ電池として十分な充放電容量が得られない。また80重量部より多い場合は粒径の小さな粒子の作用が小さくなり、電池の充放電による負極活物質の体積変化に追随して総体として塑性変形に似た動きを生じる効果が小さくなって、サイクル特性が低くなってしまう。
以下に、リチウムイオン二次電池の負極活物質粒子の作製方法の例を記す。作製方法としては、ケイ素とケイ素−金属間化合物とをまず混合して複合粒子を作製し、次に炭素を結合させて三者の複合粒子とする方法が一般的であるが、それ以外の作製方法を用いても構わない。
まずケイ素とケイ素−金属間化合物の複合粒子の製造方法について記す。ケイ素−金属間化合物を構成する金属が遷移金属の場合は、ケイ素と遷移金属とを混合し、溶融させてケイ素−遷移金属化合物(ケイ素合金)を作製する方法と、ケイ素単体の表面に遷移金属を蒸着などにより被覆し、合金化する方法とがある。前記のように、これらの方法によりケイ素との遷移金属化合物を形成するための金属としてはニッケルがとくに適しており、また鉄、コバルト、チタンなどのニッケル以外の遷移金属も良好に使用可能である。またこれらの方法は遷移金属以外の金属によるケイ素−金属間化合物を作製する場合にも有効である。このようにして作製したケイ素−金属間化合物の微細な粒状体である粒子と、ケイ素単体の粒子とを混合し、高温減圧化にて焼結させてケイ素とケイ素−金属間化合物との複合粒子とする。
続いて、作製したケイ素とケイ素−金属間化合物の複合粒子に炭素を組み合わせて三者の複合粒子を作製する。この手段としては、まず高温非酸素雰囲気のもとに、ケイ素とケイ素−金属間化合物との焼結体である前記複合粒子を配置して、そこに有機化合物による気体雰囲気を導入し、焼結体の複合粒子の周囲に非晶質炭素の被覆を形成する方法がある。また前記焼結体にグラファイトや非晶質炭素の微粉や粒子を混合し、雰囲気制御を行って再度焼結を行う方法などもある。前者の方法の場合はケイ素とケイ素−金属間化合物の各粒子の周囲を非晶質や結晶質の炭素の層が被覆することとなるので、サイクル特性の改善においては有利であるが、電池の充放電容量に関しては特性向上のメリットが得られにくい可能性がある。従ってこの前者の方法は主として粒径の小さな第1の複合粒子の作製に用い、粒径の大きな第2の複合粒子については後者の方法を用いることが好ましい。
リチウムイオン二次電池の負極を構成する負極活物質の層は、前記方法で作製したケイ素、ケイ素−金属間化合物、および炭素からなる複合粒子とバインダを、溶剤に分散させて混練して負極集電体の面上に塗布し、高温雰囲気で乾燥することにより作製される。ここでバインダはポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリル酸系樹脂、ポリメタクリル酸系樹脂から選択される熱硬化性を有する結着剤であり、また溶剤としてはN−メチル−2−ピロリドン(NMP)などが好適である。
負極活物質の層には、導電性を付与するために必要に応じてカーボンブラックやアセチレンブラックなどを混合してもよい。また作製した負極における電極密度は1.0g/cm3以上、2.0g/cm3以下の範囲とすることが好適である。この電極密度が低すぎる場合には充放電容量が小さくなり、従来の炭素材料のみの負極活物質の場合に対するメリットが小さい。逆に高すぎる場合には、この負極を含む電極に電解液を含浸させることが困難となるために、やはり充放電容量が低下してしまう。なお負極集電体の厚さは、その強度を自ら保持することが可能な厚さとするべきであるので、一般に4〜100μmの範囲であることが必要である。またそのエネルギー密度を高めるためには、5〜30μmの範囲であることがさらに好ましい。
一方、正極活物質の層に含まれる活物質としては、マンガン酸リチウム、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウムおよびこれらの混合物、ならびに前記化合物のマンガン、コバルト、ニッケルの部分をアルミニウム、マグネシウム、チタン、亜鉛などでその一部もしくは全部を置換したもの、さらにはリン酸鉄リチウムなどを用いることができる。
また、リチウムイオン二次電池に用いられる非水系電解液は、以下の有機溶媒の中から選択される1種または2種以上の溶媒を混合し、これらの有機溶媒に溶解するリチウム塩を溶解させて電解液として用いる。ここで使用可能な有機溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)などの環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)などの鎖状カーボネート類、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチルなどの脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ブチロラクトンなどのγ−ラクトン類、1,2−エトキシエタン(DEE)、エトキシメトキシエタン(EME)などの鎖状エーテル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどの環状エーテル類が挙げられる。
またそれ以外に使用可能な有機溶媒としては、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、ジオキソラン誘導体、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、プロピルニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、スルホラン、メチルスルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、エチルエーテル、1,3−プロパンサルトン、アニソール、N−メチルピロリドンなどの非プロトン性有機溶媒が挙げられる。
さらに前記の有機溶媒に溶解して用いられるリチウム塩としては、例えばLiPF6、LiAsF6、LiAlCl4、LiClO4、LiBF4、LiSbF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、Li(CF3SO22、LiN(CF3SO22、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、クロロボランリチウム、四フェニルホウ酸リチウム、LiBr、LiI、LiSCN、LiCl、イミド類などが挙げられる。また、これらの有機溶媒とリチウム塩による非水系電解液の代わりにポリマー電解質を用いてもよい。
以上の方法により作製した正極および負極、および非水系電解液やポリマー電解質を用いて製造された、リチウムイオン二次電池における放電終止電圧値(放電時の放電電圧の低下に伴い、放電を停止させる電圧)は、1.5V以上、2.7V以下に設定することが望ましい。放電終止電圧値を1.5Vよりも低く設定した場合には、電池による充放電の繰り返しによる充放電容量の劣化、即ち電池のサイクル特性が低くなるという問題が生じる。またこの場合には回路設計における難易度も高くなる。一方、放電終止電圧値を2.7Vよりも高く設定した場合には放電容量の値が小さくなってしまい、このためリチウムイオン二次電池として十分な充放電容量を得ることができなくなる。
本発明の実施例について以下に説明する。
(実施例1)
ケイ素とニッケルとを重量比1:5の割合で混合し、1500℃、13.3Paにて溶融、急冷させて、ケイ素とニッケルの金属間化合物であるケイ素−ニッケル合金の粉末を作製した。次いでこの粉末をさらに粉砕して微細な粒状体として、同様に微細な粒状体としたケイ素単体と混合し、1000℃、0.01Pa以下の高温低圧雰囲気にて焼結させてケイ素とケイ素−ニッケル合金の複合粒子とした。この複合粒子をさらに粉砕し、分級処理を行って、相対的に粒径の小さな粒子と粒径の大きな粒子とを作製した。このうち粒径の小さな第1の複合粒子にはグラファイト50重量部を混合して100重量部とし、また粒径の大きな第2の複合粒子にはグラファイト10重量部を混合して同様に100重量部とした。これらの混合材料を900℃の窒素雰囲気にてそれぞれ焼結し、ケイ素とケイ素−ニッケル合金、炭素の三者からなる2種類の粒径の複合粒子をそれぞれ作製した。
次に、2種類の粒径が異なる複合粒子のうち、粒径の小さな第1の複合粒子のレーザ回折・散乱法により測定される粒径D95が5μmとなるように調製を行った。また同様に粒径の大きな第2の複合粒子のレーザ回折・散乱法により測定される粒径D5が10μmとなるように調製した。この異なる粒径の2種類の複合粒子を、両者の重量比が第1の複合粒子:第2の複合粒子=20:80の割合となるように混合し、リチウムイオン二次電池の負極活物質を構成する活物質粒子とした。
その後、前記活物質粒子にバインダとしてポリイミド粉末、導電剤としてカーボン粉末(非晶質炭素粉末)を混合し、溶剤としてNMPを加えて溶解、分散させて負極電極材料のスラリーを作製した。この材料を負極集電体である厚さ10μmの銅箔の面上に塗布し、乾燥炉にて125℃、5分間の乾燥処理を行った後にロールプレスにて圧縮成型を行い、再び乾燥炉にて300℃、10分間の乾燥処理を行って負極活物質の層を形成した。さらにこの銅箔からなる負極集電体とその面上に形成された負極活物質の層とを、120×115mmの四角形の形状に打ち抜いて負極とした。最後に負極集電体のうち負極活物質の層の形成面の裏面に、電極の引き出しのためのニッケルからなる負極リードタブを、超音波接合によって融着した。
また、正極については、コバルト酸リチウムからなる活物質粒子にバインダとしてポリフッ化ビニリデンを混合し、溶剤としてNMPを加えて溶解、分散させて正極電極材料のスラリーを作製した。この材料を正極集電体である厚さ20μmのアルミニウム箔の面上に塗布し、乾燥炉にて125℃、5分間の乾燥処理を行って正極活物質の層を形成した。さらにこのアルミニウム箔からなる正極集電体とその面上に形成された正極活物質の層とを、120×115mmの四角形の形状に打ち抜いて正極とした。最後に正極集電体のうち正極活物質の層の形成面の裏面に、電極の引き出しのためのアルミニウムからなる正極リードタブを、超音波接合によって融着した。
次いでポリプロピレンの多孔性フィルムからなる125×120mmの四角形の形状のセパレータを用意し、負極、正極およびセパレータの三者を、負極および正極活物質の層が互いにその内側に位置するセパレータを挟んで対向するように配置して積層した。この積層体を外装フィルムにより被覆して、積層体に電解液を注液した後に真空下にて封止した。電解液はEC、DEC、EMCの三者を体積比で3:5:2の割合で混合した溶媒に、LiPF6を1mol/lの濃度で溶解させたものを用いた。なお2本の負極および正極リードタブの先端は、外装フィルムから外部に突出している。この方法により、ラミネート型電池を計5台作製し、実施例1とした。
(初回放電容量、サイクル特性の評価)
作製した実施例1の5台のラミネート型のリチウムイオン二次電池に対して、まず定格である4.2Vまでのフル充電を行い、次いで2.7Vまでの放電を行い、このときの放電容量を測定した。この放電容量が実施例1の電池における初回放電容量、即ち充放電容量である。次いで各電池に対して4.2Vまで充電、2.7Vまで放電の1Cレートによる100回の充放電の繰り返しを行って、その100サイクル後の放電容量を測定した。なお1Cレートとは、電池に定格の電流において充電および放電を各1時間ずつかけて行う充放電の方法である。従って1Cレートの場合は1サイクルの充放電に2時間かかることになる。ここで初回放電容量に対する100サイクル後の放電容量の比率を計算し、これをサイクル特性とした。実施例1のこれら5台の電池における、初回放電容量およびサイクル特性の評価結果のそれぞれの平均値を表1に示す。
(比較例1、2)
比較例として、ケイ素、ケイ素−金属間化合物、炭素の三者からなる負極活物質を用いずに、グラファイト(炭素)のみ、およびケイ素のみを負極活物質として用い、実施例1と同一の形状寸法のリチウムイオン二次電池を各5台ずつ作製し、それぞれ比較例1、比較例2とした。この比較例1、2の各5台の電池における、初回放電容量およびサイクル特性の評価結果のそれぞれの平均値を表1に示す。比較例1のように負極活物質として炭素のみを用いたリチウムイオン二次電池では、Li原子の吸蔵、放出による負極活物質の体積変化が小さいので良好なサイクル特性が得られるが、代わりに初回放電容量は小さくなる。一方、比較例2のように負極活物質としてケイ素のみを用いた場合は逆の特性となり、初回放電容量は十分に大きいものの、サイクル特性は極端に低くなる。なお比較例1、2では粒径の小さな第1の複合粒子は存在せず、第2の複合粒子の粒径D5はいずれも10μmとしている。
本発明のリチウムイオン二次電池は、表1におけるこれら比較例1、2の電池が有する特性と同等か、もしくはそれよりも優れた特性値を示すことが期待される。つまり初回放電容量に関しては、表1の比較例1における354mAhよりも遙かに大きく、比較例2における661mAhに迫る放電容量を有する必要があることから、600mAh以上の場合を優位性ありと判定した。同様に100サイクル時のサイクル特性に関しては、表1に示した比較例1における74%と同等もしくはそれ以上であることが期待されるので、サイクル特性が75%以上の場合を優位性ありと判定した。表1によると、前記実施例1の場合は初回放電容量、サイクル特性の両方においてそれぞれ600mAh以上、75%以上の条件を満たしており、従ってこの場合は従来技術に対して優位性があると判定される。
(実施例2〜5、比較例3〜6)
実施例1の負極活物質を構成する活物質粒子である、粒径の異なる2種類の複合粒子の粒径(平均粒子径)をそれぞれ変えてリチウムイオン二次電池を作製し、各々実施例2〜5および比較例3〜6とした。作製した電池は実施例、比較例ともに5台ずつである。このうち前記実施例1も含めた実施例2、1、3〜5では、粒径の小さな第1の複合粒子の粒径D95が各々順番に2μm、5μm、10μm、20μm、30μmであり、また粒径の大きな第2の複合粒子の粒径D5は各々順番に4μm、10μm、20μm、40μm、40μmである。一方、比較例3〜6では、粒径の小さな第1の複合粒子の粒径D95が各々順番に1.2μm、40μm、10μm、15μmであり、また粒径の大きな第2の複合粒子の粒径D5は各々順番に1.5μm、60μm、10μm、10μmである。負極活物質の粒径以外の条件は前記実施例1の場合と同一である。作製した各電池について実施例1と同じ評価を行った。実施例2〜5および比較例3〜6の各5台の電池における、初回放電容量およびサイクル特性の評価結果のそれぞれの平均値を表1に示す。
(実施例6〜10、比較例7〜10)
次に実施例1の負極活物質を構成する活物質粒子である、粒径の異なる2種類の複合粒子の炭素含有量をそれぞれ変えてリチウムイオン二次電池を作製し、各々実施例6〜10および比較例7〜10とした。作製した電池は実施例、比較例ともに5台ずつである。このうち前記実施例1も含めた比較例7、実施例6、1、7、比較例8では、粒径の小さな第1の複合粒子の炭素含有量は重量比で各々順番に20%、30%、50%、80%、90%の割合であり、また粒径の大きな第2の複合粒子の炭素含有量はいずれも重量比が10%の割合で一定である。一方、前記実施例1も含めた比較例9、実施例8、1、9、10、比較例10では、粒径の小さな第1の複合粒子の炭素含有量はいずれも重量比が50%の割合で一定であり、また粒径の大きな第2の複合粒子の炭素含有量は重量比で各々順番に3%、5%、10%、20%、30%、40%の割合である。作製した各電池について実施例1と同じ評価を行った。実施例6〜10および比較例7〜10の各5台の電池における、初回放電容量およびサイクル特性の評価結果のそれぞれの平均値を表1に示す。
(実施例11〜13、比較例11〜18)
さらに実施例1の負極活物質を構成する活物質粒子である、粒径の異なる2種類の複合粒子の含有量をそれぞれ変えてリチウムイオン二次電池を作製し、各々実施例11〜13および比較例11〜18とした。作製した電池は実施例、比較例ともに5台ずつである。このうち前記実施例1も含めた比較例11〜15、実施例11〜13、1、比較例16〜18では、粒径の小さな第1の複合粒子の割合は重量比で各々順番に100%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、5%、0%であり、また粒径の大きな第2の複合粒子の割合は重量比で各々順番に0%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、100%である。各試料での第1の複合粒子と第2の複合粒子との含有量の合計はいずれも100%である。作製した各電池について実施例1と同じ評価を行った。実施例11〜13および比較例11〜18の各5台の電池における、初回放電容量およびサイクル特性の評価結果のそれぞれの平均値を表1に示す。
(実施例14〜16、比較例19〜20)
さらに実施例1の負極活物質を構成する活物質粒子である、粒径の異なる2種類の複合粒子に含まれるケイ素−金属間化合物を構成する金属を変化させてリチウムイオン二次電池を作製し、各々実施例14〜16および比較例19、20とした。作製した電池は実施例、比較例ともに5台ずつである。このうち前記実施例1も含めた実施例1、14〜16、比較例19〜20において、ケイ素と金属間化合物を形成する金属は、各々順番にニッケル(Ni)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)である。作製した各電池について実施例1と同じ評価を行った。実施例14〜16および比較例19、20の各5台の電池における、初回放電容量およびサイクル特性の評価結果のそれぞれの平均値を表1に示す。
Figure 2009289417
表1における実施例1〜5、比較例3〜6の評価結果によると、以下のようになる。即ち、リチウムイオン二次電池の負極活物質である活物質粒子を、互いに粒径が異なる2種類の複合粒子にて構成する場合において、粒径の小さな第1の複合粒子の粒径D95が2μmないし30μmであって、かつ粒径の大きな第2の複合粒子の粒径D5が前記第1の複合粒子の粒径D95よりも大きい場合に、初回放電容量およびサイクル特性の両方で良好な特性が得られる。この場合には初回放電容量が600mAh以上、100サイクル後のサイクル特性が75%以上の特性が同時に得られるが、これらの値は従来のリチウムイオン二次電池の負極活物質の構成では得ることができなかったものである。
また、表1における実施例1、6〜10、比較例7〜10の評価結果によると、以下のようになる。即ち、リチウムイオン二次電池の負極活物質である活物質粒子を、互いに粒径が異なる2種類の複合粒子にて構成する場合において、粒径の小さな第1の複合粒子の炭素含有量が重量比で30%ないし80%の割合であって、かつ粒径の大きな第2の複合粒子の炭素含有量が重量比で5%ないし30%の割合である場合に、初回放電容量が600mAh以上、100サイクル後のサイクル特性が75%以上の良好な特性を同時に得ることができる。これらの値は従来のリチウムイオン二次電池の負極活物質の構成では得ることができなかったものである。
さらに、表1における実施例1、11〜13、比較例11〜18の評価結果によると、以下のようになる。即ち、リチウムイオン二次電池の負極活物質である活物質粒子を、互いに粒径が異なる2種類の複合粒子にて構成する場合において、粒径の大きな第2の複合粒子が重量比で50%ないし80%の割合である場合、言い換えると粒径の小さな第1の複合粒子が重量比で50%ないし20%の割合である場合に、初回放電容量が600mAh以上、100サイクル後のサイクル特性が75%以上の良好な特性を同時に得ることができる。これらの値は従来のリチウムイオン二次電池の負極活物質の構成では得ることができなかったものである。
さらに、表1における実施例1、14〜16、比較例19、20の評価結果によると、以下のようになる。即ち、リチウムイオン二次電池の負極活物質である活物質粒子を、互いに粒径が異なる2種類の複合粒子にて構成する場合において、この2種類の粒径のそれぞれに含まれるケイ素−金属間化合物を構成する金属として、遷移金属であるNi、Fe、Co、Tiを用いた場合に、初回放電容量が600mAh以上、100サイクル後のサイクル特性が75%以上の良好な特性を同時に得ることができる。これらの値は従来のリチウムイオン二次電池の負極活物質の構成では得ることができなかったものである。
以上示したように、本発明の実施の形態に基づき、リチウムイオン二次電池の負極活物質を、ケイ素、ケイ素−金属間化合物および炭素からなり、かつ互いに粒径が異なる少なくとも2種類の複合粒子の混合物を含む構成とすることにより、初回放電容量および100サイクル後のサイクル特性の両方において、従来のリチウムイオン二次電池よりも優れた特性を得ることができる。また、上記説明は、本発明の実施の形態に係る場合の効果について説明するためのものであって、これによって特許請求の範囲に記載の発明を限定し、あるいは請求の範囲を減縮するものではない。また、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
本発明のリチウムイオン二次電池用負極を構成する複合粒子の模式断面図。 本発明のリチウムイオン二次電池の断面図。
符号の説明
1 ケイ素
2 ケイ素−金属間化合物
3 炭素
4 負極の活物質粒子
4a,4b 複合粒子
5 負極活物質
6 負極集電体
7 負極
8 正極活物質
9 正極集電体
10 正極
11 セパレータ
12 外装フィルム
13 負極リードタブ
14 正極リードタブ

Claims (7)

  1. リチウムイオン導電性の非水電解質を有するリチウムイオン二次電池に用いられる負極であって、
    前記負極は集電体および負極活物質を有していて、
    前記負極活物質はケイ素、ケイ素−金属間化合物、および炭素のいずれをも含む複合粒子を有しており、
    前記複合粒子は少なくとも第1の粒子群および第2の粒子群を有しており、
    前記第1の粒子群に属する複合粒子の粒度分布において、レーザ回折・散乱法により測定される平均粒子径が大なる側から体積比で5%の範囲の複合粒子を除外した、前記第1の粒子群に属する残余の複合粒子の平均粒子径の範囲が2μmないし30μmであって、
    前記第2の粒子群に属する複合粒子の粒度分布において、前記方法により測定される平均粒子径が大なる側から体積比で95%の範囲の複合粒子を除外した、前記第2の粒子群に属する残余の複合粒子の平均粒子径が、前記第1の粒子群に属する前記残余の複合粒子の平均粒子径よりも大であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極。
  2. 前記第1の粒子群に属する複合粒子における炭素含有量が、前記第1の粒子群に属する複合粒子100重量部に対して30重量部ないし80重量部であり、
    前記第2の粒子群に属する複合粒子における炭素含有量が、前記第2の粒子群に属する複合粒子100重量部に対して5重量部ないし30重量部であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  3. 前記複合粒子のうち、前記第2の粒子群に属する複合粒子の総和が、前記複合粒子100重量部に対して50重量部ないし80重量部であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  4. 前記負極活物質が、前記複合粒子と熱硬化性樹脂との混合物を含み、前記複合粒子どうしの間、および前記複合粒子と前記集電体とが、前記熱硬化性樹脂によって互いに結着していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  5. 前記ケイ素−金属間化合物が少なくともケイ素−遷移金属化合物を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  6. 前記ケイ素−遷移金属化合物が少なくともケイ素−ニッケル化合物を含むことを特徴とする請求項5に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の前記負極を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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