JP2009288478A - 画像形成装置及びそれに用いる保護剤ブロック - Google Patents
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Abstract
【解決手段】感光体表面を一様に帯電させるための帯電手段と、帯電された前記感光体表面に静電潜像を形成するための露光手段と、前記静電潜像をトナー像化する現像手段と、現像されたトナー像を転写体へ転写する転写手段と、転写残のトナーをクリーニングブレードによりクリーニングするクリーニング手段と、感光体上に保護剤を塗布する保護剤塗布手段を備えた画像形成装置において、該保護剤が、ステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛と窒化ホウ素を含有しており、ステアリン酸亜鉛と、パルミチン酸亜鉛の比率が、75:25〜40:60(重量比)であることを特徴とする画像形成装置。
【選択図】図1
Description
一般に用いられるクリーニング方式として、安価で機構が簡単でクリーニング性に優れたゴムブレードが用いられる。しかし、ゴムブレードは感光体に押し当てて感光体表面の残留物を除去するため、感光体表面とクリーニングブレード間の摩擦による機械的ストレスが大きく、ゴムブレードの磨耗や特に有機感光体においては感光体表面層の磨耗が生じ、ゴムブレードおよび有機感光体の寿命を短くする。また、高画質化の要求に対して画像形成に用いられるトナーは小粒径のものになってきている。小粒径のトナーを用いた画像形成装置では、残トナーがクリーニングブレードの稜線部と感光体表面との間をすり抜けていく割合が多くなり、特に、クリーニングブレードの寸法精度、組み付け精度が十分ではなかったり、クリーニングブレードが部分的に震動した場合にトナーのすり抜けは激しくなってしまい高画質の画像形成を妨げていた。
そのため、有機感光体の寿命を延ばし長期に渡って高画質を保持するには、摩擦による部材の劣化を低減し、クリーニング性を向上させる必要がある。
ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸を用いることにより、感光体表面の潤滑性は向上し、感光体とクリーニングブレードとの摩擦を低減することができると共に、転写残トナーのクリーニング性も向上することから、非常に好ましいものであった。
AC帯電の劣化因エネルギーにより金属石鹸は分解していくが、金属石鹸は完全に分解し、消失してしまうのではなく、分子量の低い脂肪酸が生成し、感光体とクリーニングブレードとの摩擦力が高くなりやすくなり、また脂肪酸とともに、トナー成分が感光上に膜状に付着しやすくなってしまい、画像の解像度が低下しやすくなると共に、感光体の磨耗が生じ、濃度ムラにつながりやすい問題があった。そのため、脂肪酸が生成しても、直ぐに金属石鹸で感光体表面を覆ってしまえるよう、大量の金属石鹸を感光体上に供給しなければならない。
また、特許文献3(特開2005−17469号公報)には、ステアリン酸亜鉛を塗布した感光体上のZnの割合を、帯電条件により算出されるパラメータの値以上にする画像形成装置が開示されている。
これらの画像形成装置は、感光体をステアリン酸亜鉛が完全に保護しているため、高耐久で高画質の画像形成が可能である。しかし、画像形成のスピードを早くするため、感光体の線速を早くしていくと、ステアリン酸亜鉛が感光体を覆いきれず、感光体の寿命が短くなる問題が発生してきた。
我々は先に、特許文献4(特開平10−110197号公報)にて、ステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛を2:1の重量比で混合し、その混合物を溶融して金型に入れ、金型を冷却することで保護剤ブロックを作製する方法を提案した。
ステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛を2:1の重量比で混合することで、冷却時の保護剤ブロックの割れや欠けが起こり難く、保護剤ブロックの生産性向上が図れる。しかし、ステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛が該特許文献4開示のような2:1の重量比で混合された保護剤を、感光体の線速が速い画像形成装置に用いても、ステアリン酸亜鉛の場合と同じように、保護剤が感光体を覆いきれず、感光体の寿命が短くなる問題は解消できないこと、がその後の検討で判明した。
しかしながら、特許文献5に記載の画像形成装置の感光体の線速が遅いうちは高画質の画像形成を行なうことができるが、感光体の線速が速くなると、やはり保護剤が感光体を完全に覆うことができず、結果としてスジ状の異常画像を抑えることはできないこと、がその後の検討で判明した。
(1)「感光体表面を一様に帯電させるための帯電手段と、帯電された前記感光体表面に静電潜像を形成するための露光手段と、前記静電潜像をトナー像化する現像手段と、現像されたトナー像を転写体へ転写する転写手段と、転写残のトナーをクリーニングブレードによりクリーニングするクリーニング手段と、感光体上に保護剤を塗布する保護剤塗布手段を備えた画像形成装置において、該保護剤が、ステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛と窒化ホウ素を含有しており、ステアリン酸亜鉛と、パルミチン酸亜鉛の比率が、75:25〜40:60(重量比)であることを特徴とする画像形成装置」、
(2)「前記保護剤中の窒化ホウ素が、保護剤全体の重量に対して1〜25重量%であることを特徴とする前記第(1)項に記載の画像形成装置」、
(3)「前記窒化ホウ素の一次粒径が0.1〜1.0μmであることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の画像形成装置」、
(4)「前記保護剤が、圧縮成型により作製されていることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(5)「前記感光体の線速が180mm/sec以上であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(6)「前記帯電手段が、直流電圧に交流電圧を重畳したことを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(7)「前記保護剤塗布手段が、クリーニング手段の下流側であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(8)「前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の画像形成装置に用いることを特徴とするプロセスカートリッジ」、
(9)「前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載の画像形成装置あるいはプロセスカートリッジに用いることを特徴とする保護剤ブロック」。
また、窒化ホウ素を含有することで、保護剤が感光体を被覆しやすくなるため、感光体の保護効果が高く、経時に渡って高画質の画像形成が可能な画像形成装置を提供できるという優れた効果が発揮される。
また、特定の大きさの窒化ホウ素を含有することで、保護剤が感光体を被覆しやすくなるため、感光体の保護効果が高く、経時に渡って高画質の画像形成が可能な画像形成装置を提供でき、さらに、保護剤ブロックを圧縮成型により作製することで、スムーズに感光体に保護剤を供給できるため、経時に渡って高画質の画像形成が可能な画像形成装置を提供でき、さらにまた、感光体の線線速が速い状態においても、経時に渡って高画質の画像形成が可能な画像形成装置を提供できるという優れた効果が発揮される。
さらにまた、感光体への帯電のエネルギーが強い状態においても、経時に渡って高画質の画像形成が可能な画像形成装置を提供でき、また、保護剤の塗布が、残トナー等の不純物がない状態で行われるので、感光体上に均一に保護剤が塗布されるため、経時に渡って高画質の画像形成が可能な画像形成装置を提供でき、また、経時に渡って高画質の画像形成が可能なプロセスカートリッジを提供でき、経時に渡って高画質の画像形成が可能な高速画像形成装置に特に適した保護剤ブロックを提供できるという優れた効果が発揮される。
また、パルミチン酸亜鉛はステアリン酸亜鉛に比べて融点が低いため、ステアリン酸亜鉛と窒化ホウ素の保護剤中にパルミチン酸亜鉛が一定量以上含有していると、ブレードにより保護剤が引伸ばされやすくなるため、感光体の線速が速くても、保護剤は十分感光体を被覆できるものと思われる。
即ち、本発明は、感光体表面を一様に帯電させるための帯電手段と、帯電された前記感光体表面に静電潜像を形成するための露光手段と、前記静電潜像をトナー像化する現像手段と、現像されたトナー像を転写体へ転写する転写手段と、転写残のトナーをクリーニングブレードによりクリーニングするクリーニング手段と、感光体上に保護剤を塗布する保護剤塗布手段を備えた画像形成装置において、該保護剤が、ステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛とBNを含有しており、ステアリン酸亜鉛と、パルミチン酸亜鉛の比率が、75:25〜40:60(重量比)であることを特徴とする画像形成装置である。
両親媒性の有機化合物は、主材料の持つ表面特性を大きく変化させることがあるため、その添加量は、感光体用保護剤の総重量に対して、0.01〜3重量%程度であることが好ましく、0.05〜2重量%程度であることがより好ましい。
圧縮成型は、ステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛を主体とする粉体を混合後、成型型に混合した粉体を投入し、圧縮することにより作製できる。このとき、ステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛は、それぞれの粉体を混合して用いても良いが、それぞれの粉体粒子は一定の大きさを持っているため、感光体上にステアリン酸亜鉛の多い箇所とパルミチン酸亜鉛が多い箇所が生じやすくなり好ましくないので、一つの粒子の中でステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛が相溶している状態が好ましい。一つの粒子の中でステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛を相溶させる方法としては、それぞれの材料を溶融して混合した後、冷却し、粉砕してステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛が相溶した粉体を作成する方法や、ステアリン酸とパルミチン酸とを所定量に混合したものを原料として、金属石鹸の公知の製造法である乾式法、あるいは湿式法により、ステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛が相溶した粒子を作製する方法が用いられる。特にステアリン酸とパルミチン酸とを所定量に混合したものを原料として作製方法は、ステアリン酸とパルミチン酸との混合割合が、ほぼそのままステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛の混合割合となり、ステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛とは完全に相溶しているばかりでなく、再現性や生産性が非常に高く、大変好ましい。
保護剤ブロックの圧縮度合いは、保護剤の真比重の88〜98%、好ましくは90〜95%に圧縮していることが好ましい。保護剤ブロックの圧縮度合いが保護剤の真比重の88%より低いと、保護剤ブロックの機械的強度が低いため、保護剤ブロックの取扱の際に、割れが生じ易く好ましくない。保護剤の真比重の98%より大きいと、プレス機の能力を高くする必要があるとともに、部分的に溶融した箇所が生じ、保護剤ブロックの硬さが、場所により大きく異なる場合があり好ましくない。
作製した保護剤ブロックは、金属、合金、プラスチック等の基材に接着剤等で貼り付けて用いられる。
感光体である感光体ドラム(1)に対向して配設された保護層形成装置(2)は、本発明の保護剤ブロック(21)、保護剤供給部材(22)、押圧力付与部材(23)、保護層形成部材(24)等から主に構成される。
保護剤形成部材は、感光体の回転方向に対して、カウンター方向、トレーディング方向、何れの方向に設置しても良いが、カウンター方向に設置する方が、保護剤を感光体上に引伸ばす力が強くなる。そのため、感光体の線速が速くなっても、保護剤を素早く感光体上に引伸ばすことができ、好ましい。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えばPFA、PTFE、FEP、PVdF等のフッ素樹脂;フッ素系ゴム、メチルフェニルシリコーンエラストマー等のシリコーン系エラストマーなどが挙げられる。
本発明の画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、保護層形成工程と、定着工程とを少なくとも含み、好ましくはクリーニング工程を含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば除電工程、リサイクル工程、制御工程等を含んでなる。
前記静電潜像形成工程は、感光体上に静電潜像を形成する工程である。
−感光体−
前記感光体(「静電潜感光体」、「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体、などが挙げられる。
前記感光層としては、電荷発生材と電荷輸送材を混在させた単層型、電荷発生層の上に電荷輸送層を設けた順層型、又は電荷輸送層の上に電荷発生層を設けた逆層型がある。また、前記感光体の機械的強度、耐磨耗性、耐ガス性、クリーニング性等の向上のため、感光層上に最表面層を設けることもできる。また、前記感光層と導電性支持体の間には下引き層が設けられていてもよい。また、各層には必要に応じて可塑剤、酸化防止剤、レベリング剤等を適量添加することもできる。
また、特開昭52−36016号公報に開示されているようなエンドレスニッケルベルト、又はエンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
前記白色顔料としては、例えば酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物が挙げられ、これらの中でも、導電性支持体からの電荷の注入防止性が優れる酸化チタンが特に好ましい。
前記樹脂としては、例えばポリアミド、ポリビニルアルコール、カゼイン、メチルセルロース等の熱可塑性樹脂;アクリル、フェノール、メラミン、アルキッド、不飽和ポリエステル、エポキシ等の熱硬化性樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記下引き層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜10μmが好ましく、1〜5μmがより好ましい。
前記フェノール系化合物としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコ−ルエステル、トコフェロール類などが挙げられる。
前記酸化防止剤の添加量は、添加する層の総質量に対して0.01〜10質量%が好ましい。
前記構造式(ii)及び構造式(iii)において、Ar3及びAr4は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアリール基を表わす。
前記構造式(ii)において、Xは、単結合、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいシクロアルキレン基、又は置換基を有していてもよいアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。
前記構造式(ii)及び構造式(iii)において、Zは、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアルキレンエーテル2価基、又は置換基を有していてもよいアルキレンオキシカルボニル2価基を表わす。
m及びnは、それぞれ0〜3の整数を表わす。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、等が挙げられる。
前記帯電器としては、交流成分を有する電圧を印加する電圧印加手段を有するものが好ましい。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記感光体の表面に、形成すべき像様に露光を行なうことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、等の各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記感光体の裏面側から像様に露光を行なう光背面方式を採用してもよい。
前記現像工程は、前記静電潜像を、トナー乃至現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行なうことができ、前記現像手段により行なうことができる。
前記トナーは、下記<数式1>で表わされる円形度SRの平均値である平均円形度が0.93〜1.00のものが好ましく、0.95〜0.99がより好ましい。この平均円形度はトナー粒子の凹凸の度合いの指標であり、トナーが完全な球形の場合1.00を示し、表面形状が複雑になるほど平均円形度は小さな値となる。
<数式1>
円形度SR=(トナー粒子の投影面積と同じ面積の円の周囲長)/(トナー粒子の投影像の周囲長)
まず、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩)を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜10000個/μlとして前記装置によりトナーの形状、粒度を測定する。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの質量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
まず、前記ポリオール(1)と、前記ポリカルボン酸(2)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を溜去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで、40〜140℃にて、これにポリイソシアネート(3)を反応させ、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)を得る。更に(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア結合で変性されたポリエステルを得る。(3)を反応させる際及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。
前記トナーは、水系媒体中でイソシアネート基を有するプレポリマー(A)からなる分散体を、(B)と反応させて形成してもよいし、予め製造したウレア変性ポリエステル(i)を用いてもよい。水系媒体中でウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)からなる分散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中にウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)からなるトナー原料の組成物を加えて、せん断力により分散させる方法などが挙げられる。
前記分散の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。分散体の粒径を2〜20μmにするためには高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、1000〜30000rpmが好ましく、5000〜20000rpmがより好ましい。前記分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分間である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃が好ましく、40〜98℃がより好ましい。高温な方が、ウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)からなる分散体の粘度が低く、分散が容易な点で好ましい。
前記分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、難水溶性の無機化合物分散剤、高分子系保護コロイド、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、界面活性剤が好ましい。
前記両性界面活性剤としては、例えば、アラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシン、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタイン等が挙げられる。
前記高分子系保護コロイドとしては、例えば、酸類、水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類、ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、アミド化合物又はこれらのメチロール化合物、クロライド類、窒素原子若しくはその複素環を有するもの等のホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン系、セルロース類、等が挙げられる。
前記酸類としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等が挙げられる。前記水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等が挙げられる。前記ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類としては、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル等が挙げられる。前記ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等が挙げられる。前記アミド化合物又はこれらのメチロール化合物としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド酸、又はこれらのメチロール化合物、などが挙げられる。前記クロライド類としては、例えば、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド等が挙げられる。前記窒素原子若しくはその複素環を有するもの等ホモポリマー又は共重合体としては、例えば、ビニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等が挙げられる。前記ポリオキシエチレン系としては、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステル等が挙げられる。前記セルロース類としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
前記分散安定剤を用いた場合は、塩酸等の酸によりリン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗する方法、酵素により分解する方法等によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去することができる。
分級操作は液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことができる。乾燥後に粉体として取得した後に分級操作を行なってもよいが、液体中で行なうことが効率の面で好ましい。得られた不要の微粒子、又は粗粒子は再び混練工程に戻して粒子の形成に用いることができる。その際、不要の微粒子又は粗粒子はウェットの状態でも構わない。
用いた分散剤は得られた分散液からできるだけ取り除くことが好ましいが、先に述べた分級操作と同時に行なうのが好ましい。
この製法によると、得られるトナーに含有される着色剤粒子の粒径が小さくなるばかりでなく、該粒子の分散状態の均一性が高くなるため、OHPによる投影像の色の再現性がより一層よくなる。
前記離型剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えばポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等);長鎖炭化水素(パラフィンワッックス、サゾールワックス等);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらの中でも、カルボニル基含有ワックスが特に好ましい。
前記離型剤の溶融粘度は、融点より20℃高い温度で、5〜1000cpsが好ましく、10〜100cpsがより好ましい。前記溶融粘度が1000cpsを超えると、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果が乏しくなることがある。
前記離型剤の前記トナー中における含有量は、0〜40質量%が好ましく、3〜30質量%がより好ましい。
前記無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが挙げられる。
前記現像器に収容させる現像剤は、前記トナーを含む現像剤であるが、該現像剤としては一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記感光体(感光体)を帯電することにより行なうことができ、前記転写手段により行なうことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記中間転写体としては、体積抵抗1.0×105〜1.0×1011Ω・cmの導電性を示すものが好ましい。前記体積抵抗が1.0×105Ω・cmを下回る場合には、感光体から中間転写体上へトナー像の転写が行なわれる際に、放電を伴いトナー像が乱れるいわゆる転写チリが生じることがあり、1.0×1011Ω・cmを上回る場合には、中間転写体から紙などの記録媒体へトナー像を転写した後に、中間転写体上へトナー像の対抗電荷が残留し、次の画像上に残像として現れることがある。
中間転写体に表面層を設ける際には、上述の感光体表面層に使用した表面層材料の内、電荷輸送材料を除く組成物に、適宜、導電性物質を併用して抵抗調整を行ない、使用することができる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
前記保護層形成工程は、転写後の前記感光体表面に本発明の前記保護剤を付与して保護層を形成する工程である。
前記保護剤塗布手段としては、上述した、本発明の保護層形成装置を用いることができる。
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を前記定着手段を用いて定着させる工程であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行なってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行なってもよい。
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、等が挙げられる。
前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記感光体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング手段は、転写手段より下流側かつ保護剤塗布手段より上流側に設けられることが好ましい。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記感光体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
ドラム状の感光体(1Y,1M,1C,1K)の周囲に、それぞれ保護層形成装置(2)、帯電装置(3)、潜像形成装置(8)、現像装置(5)、転写装置(6)、及びクリーニング装置(4)が配置され、以下の動作で画像形成が行なわれる。
有機光導電層を有する感光体(OPC)に代表される感光体は、除電ランプ(図示せず)等で除電され、帯電部材を有する帯電装置(3)で均一にマイナスに帯電される。
帯電装置による感光体の帯電が行なわれる際には、電圧印加機構(図示せず)から帯電部材に、感光体(1Y,1M,1C,1K)を所望の電位に帯電させるに適した、適当な大きさの電圧又はこれに交流電圧を重畳した帯電電圧が印加される。
帯電された感光体(1Y,1M,1C,1K)は、レーザー光学系等の潜像形成装置(8)によって照射されるレーザー光で潜像形成(露光部電位の絶対値は、非露光部電位の絶対値より低電位となる)が行なわれる。
レーザー光は半導体レーザーから発せられて、高速で回転する多角柱の多面鏡(ポリゴン)等により感光体(1Y,1M,1C,1K)の表面を、感光体の回転軸方向に走査する。
このようにして形成された潜像が、現像装置(5)にある現像剤担持体である現像スリーブ上に供給されたトナー粒子、又はトナー粒子及びキャリア粒子の混合物からなる現像剤により現像され、トナー可視像が形成される。
潜像の現像時には、電圧印加機構(図示せず)から現像スリーブに、感光体(1Y,1M,1C,1K)の露光部と非露光部の間にある、適当な大きさの電圧又はこれに交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。
このとき、転写装置(6)には、転写バイアスとして、トナー帯電の極性と逆極性の電位が印加されることが好ましい。その後、中間転写体(60)は、感光体から分離され、転写像が得られる。
また、感光体上に残存するトナー粒子は、クリーニング部材によって、クリーニング装置(4)内のトナー回収室へ、回収される。
画像形成装置としては、上述の現像装置が複数配置されたものを用い、複数の現像装置によって順次作製された色が異なる複数トナー像を順次転写材上へ転写した後、定着機構へ送り、熱等によってトナーを定着する装置であっても、あるいは同様に作製された複数のトナー像を順次一旦中間転写体上に順次転写した後、これを一括して紙のような記録媒体に転写後に、同様に定着する装置であってもよい。
このような帯電部材を感光体表面に接触又は近接して帯電を行なう帯電装置では、前述のように放電が感光体表面近傍の領域で行なわれるため、感光体への電気的ストレスが大きくなりがちである。しかし、本発明の保護剤ブロックを用いた保護層形成装置を用いることにより、長期間に渡り感光体を劣化させることなく維持できるため、経時的な画像の変動や使用環境による画像の変動を大幅に抑制でき、安定した画像品質の確保が可能となる。
本発明のプロセスカートリッジは、感光体と、本発明の前記保護剤塗布手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段などのその他の手段を有してなる。
本発明のプロセスカートリッジは、各種電子写真装置に着脱自在に備えさせることができ、上述した本発明の画像形成装置に着脱自在に備えさせるのが好ましい。
前記プロセスカートリッジは、感光体(1)である感光体ドラム(1)に対向して配設された保護層形成装置(2)は、保護剤ブロック(21)、保護剤供給部材(22)、押圧力付与部材(23)、保護層形成部材(24)等から構成される。符号(10)は画像形成部、(51)は現像ローラ、(52)(53)は撹拌搬送スクリューを示す。
また、感光体(1)は、転写工程後に部分的に劣化した保護剤やトナー成分等が残存した表面となっているが、クリーニング部材(41)により表面残存物が清掃され、クリーニングされる。
図3では、クリーニング部材は、いわゆるカウンタータイプ(リーディングタイプ)に類する角度で当接されている。
図3では、保護層形成部材(24)はトレーディング方向に配置されているが、図2のように、カウンター方向で配置されても良い。特に、感光体の線速が180mm/秒以上と速くなると、カウンター方向で配置している方が、保護膜の形成が速くなるため、好ましい。
このようにして保護層が形成された感光体は、帯電後、レーザー等の露光Lによって静電線像が形成され、現像装置(5)により現像されて可視像化され、プロセスカートリッジ外の転写ローラ(6)などにより、記録媒体(7)へ転写される。
<保護剤ブロック1〜4の製造方法>
ステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛と窒化ホウ素(一次粒径:0.18μm)を表1の割合になるように秤量し、145℃に加熱して溶融し、成型型に溶融したステアリン酸亜鉛を流し込み、冷却することで、40mm×8mm×長さ350mmの保護剤ブロック1〜4(溶融成型で作製しているため、圧縮の度合は100%)を作製した。
ステアリン酸とパルミチン酸とを所定の割合で混合し、混合物に水酸化亜鉛を混合溶融反応させ、ステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛とが相溶した粒子(粒径22〜35μm)を作製した。
作製した各粒子を塩酸−メタノール溶液に溶解して80℃に加熱し、ステアリン酸とパルミチン酸をメチル化し、ガスクロマトグラフィーによりステアリン酸とパルミチン酸の含有量を測定し、ステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛の重量比に換算した。
作製したステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛とが相溶した粒子と窒化ホウ素(一次粒径:0.24μm)を、真比重(ステアリン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛−パルミチン酸亜鉛混合物は、ともに1.1)に対して93%まで圧縮成型して40mm×8mm×長さ350mmの保護剤ブロック5〜10を作製した。
保護剤ブロック6、7で用いたステアリン酸亜鉛−パルミチン酸亜鉛混合物と窒化ホウ素に、球形アルミナ粒子(平均粒径:0.2μm)が保護剤全体に対して0.5重量%になるように混合し、真比重の96%まで圧縮成型して40mm×8mm×長さ350mmの保護剤ブロック11〜12を作製した。
<感光体1>
アルミニウムドラム(導電性支持体)上に、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層および保護層を、順に塗布した後、乾燥し、4.2μmの下引き層、約0.15μmの電荷発生層、21μmの電荷輸送層、約4.5μmの保護層からなる感光体を作製した。保護層の塗工はスプレー法により、それ以外は浸漬塗工法により行なった。保護層には、平均粒径0.20μmのアルミナを21.5質量%添加した。
アルミニウムドラム(導電性支持体)上に、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層および保護層を、順に塗布した後、乾燥し、4.2μmの下引き層、約0.15μmの電荷発生層、21μmの電荷輸送層、約4.5μmの保護層からなる感光体を作製した。保護層の塗工はスプレー法により、それ以外は浸漬塗工法により行なった。保護層には、平均粒径0.25μmのアルミナを22.5質量%添加した。
タンデム型カラー画像形成装置imagio MP C3500を改造し、図3の構成になるように保護剤塗布ブレードをカウンターに配置し、感光体の線速を290mm/秒とし、保護層形成部材で感光体を押圧する力(線圧)を、18gf/cm2とし(他の実施例、比較例ともに全て、線圧は18gf/cm2)た。また、帯電は帯電ローラにより感光体に対して−600Vの直流電圧と振幅1.24kVで周波数が2kHzの交流を印加するように改造した。
感光体1及び、保護剤ブロック1〜4を用いて、プロセスカートリッジを4つずつ作製し、改造したタンデム型画像形成装置に搭載した。画像濃度が7%のテストチャートを、23℃、45%の環境で5枚ずつ、合計30000枚画像形成した。
その後、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのハーフトーン画像を出力し、各画を評価した。
保護剤ブロック1、2を用いた画像形成装置の画像は、全ての色のハーフトーンン画像で、高画質の画像が得られた。
保護剤ブロック3を用いた画像形成装置の画像は、シアン、マゼンタ、ブラックの画像で、スジ状の微細な異常画像が発生し、特にマゼンタ、ブラックは明らかに分かる異常画像であった。
保護剤ブロック4を用いた画像形成装置の画像は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの画像で、スジ状の微細な異常画像が発生し、特にシアン、マゼンタ、ブラックは明らかに分かる異常画像であった。
実施例1で用いた画像形成装置の線速を240mm/秒とし、帯電ローラにより感光体に対して−600Vの直流電圧と振幅1.2kVで周波数が1.8kHzの交流を印加するように改造した。
感光体2及び、保護剤ブロック5〜10を用いて、プロセスカートリッジを4つずつ作製し、改造したタンデム型画像形成装置に搭載した。画像濃度が7%のテストチャートを、27℃、45%の環境で5枚ずつ、合計30000枚画像形成した。
その後、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのハーフトーン画像を出力し、各画を評価した。
保護剤ブロック5を用いた画像形成装置の画像は、ブラックのみが、わずかにスジ状の異常画像が見られるものの、実使用上は許容範囲であった。
保護剤ブロック6〜8を用いた画像形成装置の画像は、全ての色のハーフトーンン画像で、高画質の画像が得られた。
保護剤ブロック9を用いた画像形成装置の画像は、ブラック画像のみが拡大鏡で見ると、わずかにドットが流れている場所が見られたが、実使用上は全ての色の画像で許容範囲であった。
保護剤ブロック10を用いた画像形成装置の画像は、イエロー以外の画像で、拡大鏡で見るとドットが流れている場所が見られ、特にマゼンタとブラックは、明らかに許容範囲を越えていた。
保護剤ブロック6〜8を用いた画像形成装置について、さらに10000枚画像形成を行なったが、何れの画像形成装置においても、高画質の画像が得られた。
実施例5において、画像形成装置の線速を180mm/秒とし、帯電ローラにより感光体に対して−600Vの直流電圧と振幅1.2kVで周波数が1.3kHzの交流を印加するように改造した。
実施例5と同様に画像形成を行なったところ、40000枚の画像形成後において、全ての色のハーフトーン画像で高画質の画像が得られた。
実施例3で用いた画像形成装置で、感光体1及び保護剤ブロック11、12、3を用いてプロセスカートリッジを4つずつ作製し、画像形成装置に搭載した。画像濃度が7%のテストチャートを、17℃、10%の環境で5枚ずつ、合計15000枚画像形成した。
その後、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのハーフトーン画像を出力し、各画を評価した。
保護剤ブロック11、12を用いた画像形成装置の画像は、全ての色のハーフトーン画像で、高画質の画像が得られた。
保護剤ブロック3を用いた画像形成装置の画像は、全ての色のハーフトーン画像に微細なスジ状の異常画像が見られた。特にシアン、マゼンタ、ブラックは、許容範囲を越えていた。
2 保護層形成装置
3 帯電装置
4 クリーニング装置
5 現像装置
6 転写装置
7 記録媒体
8 潜像形成装置
10 画像形成部
21 保護剤ブロック
22 保護剤供給部材
23 押圧力付与部材
24 保護層形成部材
41 クリーニング部材
42 クリーニング押圧機構
51 現像ローラ
52 撹拌搬送スクリュー
53 撹拌搬送スクリュー
60 中間転写体
100 画像形成装置
200 給紙機構
Claims (9)
- 感光体表面を一様に帯電させるための帯電手段と、帯電された前記感光体表面に静電潜像を形成するための露光手段と、前記静電潜像をトナー像化する現像手段と、現像されたトナー像を転写体へ転写する転写手段と、転写残のトナーをクリーニングブレードによりクリーニングするクリーニング手段と、感光体上に保護剤を塗布する保護剤塗布手段を備えた画像形成装置において、該保護剤が、ステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛と窒化ホウ素を含有しており、ステアリン酸亜鉛と、パルミチン酸亜鉛の比率が、75:25〜40:60(重量比)であることを特徴とする画像形成装置。
- 前記保護剤中の窒化ホウ素が、保護剤全体の重量に対して1〜25重量%であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記窒化ホウ素の一次粒径が0.1〜1.0μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記保護剤が、圧縮成型により作製されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記感光体の線速が180mm/sec以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記帯電手段が、直流電圧に交流電圧を重畳したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記保護剤塗布手段が、クリーニング手段の下流側であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置に用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成装置あるいはプロセスカートリッジに用いることを特徴とする保護剤ブロック。
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