JP2009287434A - 内燃機関の排気還流装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関の排気還流装置において、例えばツインスクロール型の過給機により、適切に高過給を実現可能とする。
【解決手段】内燃機関の排気還流装置(10)は、排気系にタービンを有する過給機(100等)と、第1気筒群(#1及び#4)からの第1排気が合流する第1合流部(209a)を含むと共に第1排気を過給機へ導く第1排気通路(209)と、第2気筒群(#3及び#4)からの第2排気が合流する第2合流部(210a)を含むと共に第2排気を過給機へ導く第2排気通路(210)と、第1排気を第1排気通路からタービン(170)に導く第1スクロール部(121)と、第2排気を第2排気通路からタービンに導く第2スクロール部(122)と、第1スクロール部へ導かれた第1排気を、タービンを迂回させることに加えて第1排気をEGRガスとして吸気系に再循環させるEGR通路(310)と連通している第1迂回通路(131)と、第2排気を、タービンを迂回させる第2迂回通路(132)とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】内燃機関の排気還流装置(10)は、排気系にタービンを有する過給機(100等)と、第1気筒群(#1及び#4)からの第1排気が合流する第1合流部(209a)を含むと共に第1排気を過給機へ導く第1排気通路(209)と、第2気筒群(#3及び#4)からの第2排気が合流する第2合流部(210a)を含むと共に第2排気を過給機へ導く第2排気通路(210)と、第1排気を第1排気通路からタービン(170)に導く第1スクロール部(121)と、第2排気を第2排気通路からタービンに導く第2スクロール部(122)と、第1スクロール部へ導かれた第1排気を、タービンを迂回させることに加えて第1排気をEGRガスとして吸気系に再循環させるEGR通路(310)と連通している第1迂回通路(131)と、第2排気を、タービンを迂回させる第2迂回通路(132)とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えばEGR(Exhaust Gas Recirculation:排気再循環)装置等の内燃機関の排気還流装置の技術分野に関する。
この種の内燃機関の排気還流装置として、ウェイストゲートバルブを経由して排出される排気をEGRガスにとして還流させるものや、ガソリンエンジンの高負荷での運転領域において、ノッキングの発生を抑制するために外部EGRガスを還流させるものが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
また、この種の内燃機関の排気還流装置として、各気筒の排気干渉が生じないよう隔壁で区画された排気マニフォールドと夫々連続して接続されたタービンスクロール流路のうち、EGRガスの抜き出しを行う側の流路断面積を小さくさせるものが提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
また、この種の内燃機関の排気還流装置として、排気行程がオーバーラップしない気筒群毎に、排気マニフォールドを分割し、これら排気マニフォールドの合流部にターボ過給機を備えるとともに、各排気マニフォールドには夫々EGRガス取り付け口が設けられたものが提案されている(例えば、特許文献3を参照)。
また、例えばダウンサイジングコンセプト(downsizing concept)が推奨される条件下で、過給機によって高過給を行う場合には、特に内燃機関の回転数が低い状態では、ノッキングが発生することが想定される。このため、ノッキングの発生を回避するために、点火時期を遅れ側(つまり、圧縮行程の上死点側)にシフトさせる必要がある。しかしながら、圧縮行程の上死点側に点火時期がシフトするために、筒内圧力(つまり、燃焼室内のガス圧)が上昇した状態で点火する必要があり、その結果、点火に必要な電圧が高くなってしまう。このため、何らかの要因によって点火に必要な電圧を維持することができない状態となってしまった場合には、点火を行うことができないという技術的な問題が発生しかねない。そこで、過給を行う全運転領域において、上述した特許文献1から3に開示されているようにEGRガスを還流させることで、点火時期を進角側へ変化させる手法が提案されている。
しかしながら、上述したツインスクロール型の過給機(例えば特許文献2等を参照)において高過給を行う場合、排気系の熱負荷が上昇する。このため、機関始動直後の冷間時に排気中の有害ガスを浄化する触媒(所謂、Start Catalyst)における熱負荷の上昇の影響を低減させるために、この触媒を迂回させる必要が生じてしまう。或いは、残留ガスを低減するために、マフラーの圧力損失を低減させる手段が必要となってしまう。このため、排気干渉を抑制するために過給機のタービン部の下流側からEGRガスを吸気系へ還流させる従来の手法では、過給機のタービン部の下流側の排圧より吸気系における過給圧のほうが高くなり、EGRガスを還流することが困難となってしまうという技術的な問題が生じる。
そこで、本発明は、例えば上記の問題点に鑑みなされたものであり、例えばツインスクロール型の過給機において、より適切に高過給を実現することが可能な内燃機関の排気還流装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る内燃機関の排気還流装置は、複数の気筒を有する内燃機関の排気系にタービンを有すると共に前記内燃機関の吸気系にて過給を行う過給機と、前記複数の気筒のうち第1気筒群からの第1排気が合流する第1合流部を含むと共に、前記第1合流部を経由して前記第1排気を前記過給機へ導く第1排気通路と、前記複数の気筒のうち第2気筒群からの第2排気が合流する第2合流部を含むと共に、前記第2合流部を経由して前記第2排気を前記過給機へ導く第2排気通路と、前記第1排気を前記第1排気通路から前記タービンに連続的に導く第1スクロール部と、前記第2排気を前記第2排気通路から前記タービンに連続的に導く第2スクロール部と、前記第1スクロール部へ導かれた前記第1排気を、前記タービンを迂回して前記タービンより下流側に導入可能であることに加えて、前記第1スクロール部へ導かれた前記第1排気の一部をEGRガスとして前記吸気系に再循環させるEGR通路と前記タービンの上流側で連通している第1迂回通路と、前記第2スクロール部へ導かれた前記第2排気を、前記タービンを迂回して前記タービンより下流側に導入可能である第2迂回通路とを備える。
本発明に係る「内燃機関」とは、一又は複数の気筒を有し、当該気筒の各々における燃焼室において、例えばガソリン、軽油或いは各種アルコール等の燃料と吸入空気との混合体である混合気が燃焼した際に発生する力を、例えばピストン、コネクティングロッド及びクランクシャフト等の機械的な伝達経路を経る等して、動力として取り出すことが可能に構成された機関を包括する概念であり、例えば2サイクル或いは4サイクルレシプロエンジン等を指す。
本発明に係る内燃機関の排気還流装置によれば、第1排気通路は、複数の気筒のうち第1気筒群からの第1排気が合流する第1合流部を含む。加えて、第1排気通路によって、第1合流部を経由して第1排気が過給機へ導かれる。第2排気通路は、複数の気筒のうち第2気筒群からの第2排気が合流する第2合流部を含む。加えて、第2排気通路によって、第2合流部を経由して第2排気が過給機へ導かれる。これにより、上述した第1及び第2合流部を経由して、第1気筒群の第1排気及び第2気筒群の第2排気が過給機へ夫々導かれるので、第1気筒群の第1排気と、第2気筒群の第2排気とが互いにぶつかり合い排気の流速を低減させる排気干渉の発生を効果的に抑制することができる。この結果、排気干渉に起因する排圧の上昇を抑制し、第1排気及び第2排気を適切且つ迅速に排出可能であるので、複数の気筒へ吸気を適切且つ迅速に吸引させ、気筒内での燃焼不良を効果的に抑制可能であり、ひいては燃費の悪化を効果的に抑制可能である。仮に、複数の気筒からの排気が1つの合流部に合流する場合、複数の気筒から夫々排出される排気が互いにぶつかり合い排気の流速を低減させる排気干渉が発生する度合いが大きくなり、排圧が上昇してしまい、複数の気筒からの排気がスムーズに排出されなくなるという技術的な問題点が生じる。
第1スクロール部によって、第1排気が第1排気通路からタービンに連続的に導かれる。第2スクロール部によって、第2排気が第2排気通路からタービンに連続的に導かれる。
第1迂回通路は、第1スクロール部へ導かれた第1排気を、タービンを迂回してタービンより下流側に導入可能である。第2迂回通路は、第2スクロール部へ導かれた第2排気を、タービンを迂回してタービンより下流側に導入可能である。これにより、タービンに導かれる第1排気及び第2排気の流量と、タービンを迂回する第1排気及び第2排気の流量とを変化させることができ、吸気系の過給の圧力と排圧との割合を適切な値に設定可能である。これにより、気筒内での圧縮比を適切な値に設定することができ、ノッキングなどの気筒内での燃焼不良を効果的に抑制可能であり、ひいては燃費の悪化を効果的に抑制可能である。
特に、第1迂回通路は、第1スクロール部へ導かれた第1排気の一部をEGRガスとして吸気系に再循環させるEGR通路とタービンの上流側で連通している。ここに、本発明に係る「EGR通路」とは、例えば排気ポート、排気マニホールド及び排気管等を適宜に含み得る概念としての排気系から分岐し、吸気系へ排気の一部を還流させる通路を意味する。定性的に言えば、当該EGRガスが、吸気系に供給される吸気と幾らかなり混合されることによって、例えばNOx等(内燃機関の形態によっては、PM(Particulate Matter:粒子状物質)等を含む)、各種対象物質の発生が幾らかなり抑制される。典型的には、このEGR通路には、排気の膨張を低減させるために、この還流される排気を冷却する冷却システムが設けられていることが好ましい。
これにより、第1迂回通路がEGR通路とタービンの下流側で連通している場合と比較して、吸気系の過給の圧力より高圧な状態でEGRガスを吸気系に再循環させ、供給させることができるので、EGRガスをより適切な圧力で供給可能である。
以上の結果、(i)排気干渉の発生の効果的な抑制、(ii)吸気系の過給の圧力と排圧との割合の適切な調整、及び(iii)EGRガスの供給圧の適切な調整の3者の両立をより適切に実現することができる。更にこの結果、より効果的に冷却されたEGRガスによって、吸気の温度が低下させることが可能であり、この温度が低下した吸気により、気筒内に吸入される吸気量が増加するため、エンジンの出力を向上させることができる。
本発明に係る内燃機関の排気還流装置の一の態様では、前記第1気筒群に含まれる一の気筒(例えば気筒#1)と前記第1合流部との間の流路の長さは、前記第2気筒群に含まれる他の気筒(例えば気筒#2)と前記第2合流部との間の流路の長さより大きい。
この態様によれば、第1気筒群からの第1排気が合流するまでの時間を、第2気筒群からの第2排気が合流するまで時間より大きくさせることができる。従って、第1排気が気筒の燃焼室以外の排気系で燃焼すること(所謂、後燃え)を、第2排気よりも多量に行わせ、第1排気が合流することによって排気中に含まれる酸素が増大することを効果的に抑制することができる。これにより、第1排気通路、第1スクロール部及び第1迂回通路を経由してEGR通路へ導かれる第1排気の温度を、第2排気通路、第2スクロール部及び第2迂回通路へ導かれる第2排気の温度よりも低くさせることができる。
この結果、EGR通路に設けられる冷却システムに掛かる熱負荷を効果的に軽減することができる。以上の結果、より効果的に冷却されたEGRガスによって、吸気の温度が低下させることが可能であり、この温度が低下した吸気により、気筒内に吸入される吸気量が増加するため、エンジンの出力を向上させることができる。
仮に、第1気筒群に含まれる一の気筒と第1合流部との間の流路の長さを、第2気筒群に含まれる他の気筒と第2合流部との間の流路の長さより小さくさせた場合、第1気筒群からの第1排気が合流するまでの時間は、第2気筒群からの第2排気が合流するまで時間より短時間になってしまう。このため、第1排気の後燃えは、第2排気の後燃えよりも少量しか行われないため、第1排気が合流することによって排気中に含まれる酸素が増大してしまい、第1排気の合流後の後燃えの燃焼反応が活発化してしまう。このため、第1排気通路、第1スクロール部及び第1迂回通路を経由してEGR通路へ導かれる第1排気の温度が、第2排気通路、第2スクロール部及び第2迂回通路へ導かれる第2排気の温度よりも高くなってしまい、EGR通路の冷却システムに掛かる熱負荷が増大してしまう。
本発明に係る内燃機関の排気還流装置の他の態様では、前記第1迂回通路の流路断面積は、前記第2迂回通路の流路断面積より小さい。
この態様によれば、EGR通路に連通していることで排圧が、第2迂回通路よりも減少傾向にある第1迂回通路において、第1迂回通路の排圧を流路断面積に応じて増加させることができる。これにより、第1迂回通路の排圧と、第2迂回通路の排圧との差を効果的に低減することができる。これにより、第1迂回通路に第1排気を排出する第1気筒群の気筒内の圧力と、第2迂回通路に第2排気を排出する第2気筒群の気筒内の圧力との差を効果的に低減させることができる。これにより、第1気筒群の気筒内の残留ガス量と、第2気筒群の気筒内の残留ガス量との差を効果的に低減させることができ、ひいては、第1気筒群の気筒内の燃焼状態と、第2気筒群の気筒内の燃焼状態との差を効果的に低減させることができる。
本発明に係る内燃機関の排気還流装置の他の態様では、前記第1迂回通路の流路断面積と前記第2迂回通路の流路断面積とは、前記内燃機関の負荷が最大である運転状態の下で、前記第1スクロール部を流れる排気流量と前記第2スクロール部を流れる排気流量とが等しくなるように設定されている。
この態様によれば、一般的に、第1排気通路、第1スクロール部及び第1迂回通路へ第1排気を供給する第1気筒群の気筒内の残留ガス量と、第2排気通路、第2スクロール部及び第2迂回通路へ第2排気を供給する第2気筒群の気筒内の残留ガス量との差は、内燃機関の負荷(典型的には、吸入空気量)が大きくなるに従って大きくなる。従って、この態様によれば、第1気筒群の気筒内の残留ガス量と、第2気筒群の気筒内の残留ガス量との差を内燃機関の負荷の広範囲において、第1気筒群の気筒内の残留ガス量と、第2気筒群の気筒内の残留ガス量との差をより効果的に低減させることができ、ひいては、第1気筒群の気筒内の燃焼状態と、第2気筒群の気筒内の燃焼状態との差をより効果的に低減させることができる。
本発明に係る内燃機関の排気還流装置の他の態様では、前記第1迂回通路及び前記第2迂回通路は、弁体によって遮断可能であり、前記第1迂回通路における前記弁体の第1開口面積は、前記第2迂回通路における前記弁体の第2開口面積より小さい。
この態様によれば、EGR通路に連通していることで排圧が、第2迂回通路よりも減少傾向にある第1迂回通路において、第1迂回通路の排圧を第1開口面積に応じて増加させることができる。これにより、第1迂回通路の排圧と、第2迂回通路の排圧との差を効果的に低減することができる。これにより、第1迂回通路に第1排気を排出する第1気筒群の気筒内の圧力と、第2迂回通路に第2排気を排出する第2気筒群の気筒内の圧力との差を効果的に低減させることができる。これにより、第1気筒群の気筒内の残留ガス量と、第2気筒群の気筒内の残留ガス量との差を効果的に低減させることができ、ひいては、第1気筒群の気筒内の燃焼状態と、第2気筒群の気筒内の燃焼状態との差を効果的に低減させることができる。
本発明に係る内燃機関の排気還流装置の他の態様では、前記第1開口面積と前記第2開口面積とは、前記内燃機関の負荷が最大である運転状態の下で、前記第1スクロール部を流れる排気流量と前記第2スクロール部を流れる排気流量とが等しくなるように設定されている。
この態様によれば、上述したように、一般的に、第1排気通路、第1スクロール部及び第1迂回通路へ第1排気を供給する第1気筒群の気筒内の残留ガス量と、第2排気通路、第2スクロール部及び第2迂回通路へ第2排気を供給する第2気筒群の気筒内の残留ガス量との差は、内燃機関の負荷(典型的には、吸入空気量)が大きくなるに従って大きくなる。従って、この態様によれば、第1気筒群の気筒内の残留ガス量と、第2気筒群の気筒内の残留ガス量との差を内燃機関の負荷の広範囲において、第1気筒群の気筒内の残留ガス量と、第2気筒群の気筒内の残留ガス量との差をより効果的に低減させることができ、ひいては、第1気筒群の気筒内の燃焼状態と、第2気筒群の気筒内の燃焼状態との差をより効果的に低減させることができる。
本発明に係る内燃機関の排気還流装置の他の態様では、前記第1迂回通路は、前記タービンを迂回して前記タービンより下流側に導かれる前記第1排気の流量を変化可能な第1弁を有し、前記第2迂回通路は、前記タービンを迂回して前記タービンより下流側に導かれる前記第2排気の流量を変化可能な第2弁を有する。
この態様によれば、第1弁及び第2弁によって、タービンに導かれる第1排気及び第2排気の流量と、タービンを迂回する第1排気及び第2排気の流量とを変化させることができ、吸気系の過給の圧力と排圧との割合を適切な値に設定可能である。これにより、気筒内での圧縮比を適切な値に設定することができ、ノッキングなどの気筒内での燃焼不良を効果的に抑制可能であり、ひいては燃費の悪化を効果的に抑制可能である。
本発明に係る内燃機関の排気還流装置の他の態様では、前記第1気筒群に含まれる一の気筒の排気行程の実施時期と、前記第1気筒群に含まれる他の気筒の排気行程の実施時期との間の時間間隔は、前記一の気筒の排気行程の実施時期と、前記第2気筒群に含まれる他の気筒の排気行程の実施時期との間の時間間隔より長い。
この態様によれば、第1気筒群に含まれる一の気筒の排気行程において排出される一の第1排気と、第1気筒群に含まれる他の気筒の排気行程において排出される他の第1排気とが互いにぶつかり合い排気の流速を低減させる排気干渉の発生を、より効果的に抑制することができる。この結果、排気干渉に起因する排圧の上昇を抑制し、第1排気を適切且つ迅速に排出可能であるので、複数の気筒へ吸気を適切且つ迅速に吸引させ、気筒内での燃焼不良を効果的に抑制可能であり、ひいては燃費の悪化を効果的に抑制可能である。
本発明に係る内燃機関の排気還流装置の他の態様では、前記第2気筒群に含まれる一の気筒の排気行程の実施時期と、前記第2気筒群に含まれる他の気筒の排気行程の実施時期との間の時間間隔は、前記一の気筒の排気行程の実施時期と、前記第1気筒群に含まれる他の気筒の排気行程の実施時期との間の時間間隔より長い。
この態様によれば、第2気筒群に含まれる一の気筒の排気行程において排出される一の第2排気と、第2気筒群に含まれる他の気筒の排気行程において排出される他の第2排気とが互いにぶつかり合い排気の流速を低減させる排気干渉の発生を、より効果的に抑制することができる。この結果、排気干渉に起因する排圧の上昇を抑制し、第2排気を適切且つ迅速に排出可能であるので、複数の気筒へ吸気を適切且つ迅速に吸引させ、気筒内での燃焼不良を効果的に抑制可能であり、ひいては燃費の悪化を効果的に抑制可能である。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な各種実施形態について説明する。
(第1実施形態)
(基本構成)
先ず、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るエンジンシステム10の構成について説明する。ここに、図1は、本実施形態に係るエンジンシステム10の構成を概念的に表してなる概略構成図である。
(基本構成)
先ず、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るエンジンシステム10の構成について説明する。ここに、図1は、本実施形態に係るエンジンシステム10の構成を概念的に表してなる概略構成図である。
図1において、エンジンシステム10は、図示せぬ車両に搭載され、ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)1、エンジン200及びEGR装置300を備える。
エンジン200は、ガソリンを燃料とする、本発明に係る「内燃機関」の一例たる直列4気筒ガソリンエンジンである。エンジン200の概略について説明すると、エンジン200は、シリンダブロック201に4本のシリンダ#1〜#4が並列配置された構成を有している。そして、各気筒内において燃料を含む混合気が点火によって着火した際に生じる熱エネルギが、不図示のピストンの往復運動を生じさせ、更にコネクティングロッドを介してピストンに連結されるクランクシャフト(いずれも不図示)の回転運動に変換される構成となっている。以下に、エンジン200の要部構成を、その動作の一部と共に説明する。
尚、本実施形態に係るエンジン200は、シリンダ#1〜#4が図1において紙面と垂直な方向に4本並列してなる直列4気筒ガソリンエンジンであるが、個々のシリンダ#1〜#4の構成は相互に等しいため、ここでは一のシリンダ#1についてのみ説明することとする。
シリンダ#1内における混合気の燃焼に際し、外部から吸入された空気は、各シリンダについて共通に設置された吸気マニホールド203に導かれた後、各シリンダについて独立に設けられた吸気ポート(不図示)に導かれ、吸気ポートとシリンダ内部とを連通可能に構成された不図示の吸気バルブの開弁時にシリンダ#1内に吸入される。シリンダ#1内には、筒内直噴型のインジェクタ(不図示)から燃料たるガソリンが噴射される構成となっており、噴射された燃料が各シリンダ内部で、吸入された空気(以下、「吸気」と略称する)と混合され、上述した混合気となる。
エンジン200において、燃料は、不図示の燃料タンクに貯留されている。この燃料タンクに貯留される燃料は、不図示のフィードポンプの作用により燃料タンクから汲み出され、不図示の低圧配管を介して高圧ポンプ(不図示)に圧送される構成となっている。高圧ポンプは、コモンレール(不図示)に対し、燃料を供給することが可能に構成されている。尚、高圧ポンプやコモンレールは、公知の各種態様を採り得、ここでは、その詳細については省略することとする。
ここで、インジェクタの構成について補足すると、インジェクタは、ECU(Electronic Control Unit)1から供給される指令に基づいて作動する電磁弁と、この電磁弁への通電時に燃料を噴射するノズル(いずれも不図示)とを備える。このECUは、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を備え、エンジン200の動作全体を制御することが可能に構成された電子制御ユニットである。ECUは、ROMに格納される制御プログラムに従って、各種の制御を実行することが可能に構成されている。当該電磁弁は、コモンレールの高圧燃料が印加される圧力室と、当該圧力室に接続された低圧側の低圧通路との間の連通状態を制御することが可能に構成されており、通電時に当該加圧室と低圧通路とを連通させると共に、通電停止時に当該加圧室と低圧通路とを相互に遮断する。一方、ノズルは、噴孔を開閉するニードルを内蔵し、圧力室の燃料圧力がニードルを閉弁方向(噴孔を閉じる方向)に付勢している。従って、電磁弁への通電により加圧室と低圧通路とが連通し、圧力室の燃料圧力が低下すると、ニードルがノズル内を上昇して開弁する(噴孔を開く)ことにより、コモンレールより供給された高圧燃料を噴孔より噴射することが可能に構成される。また、電磁弁への通電停止により加圧室と低圧通路とが相互に遮断されて圧力室の燃料圧力が上昇すると、ニードルがノズル内を下降して閉弁することにより、噴射が終了する構成となっている。尚、燃料は、個々のシリンダ#1〜#4において、インジェクタを介し、目標噴射量に相当する燃料が噴射される構成となっている。
特に、排気マニフォールド209に着目すると、エンジン200のシリンダ#1とシリンダ#4とが合流部209aにおいて連通している。加えて、排気マニフォールド210に着目すると、エンジン200のシリンダ#2とシリンダ#3とが合流部210aにおいて連通している。尚、各シリンダの点火順番は、シリンダ#1、シリンダ#3、シリンダ#4、シリンダ#2の順番である。
一般的に、シリンダ#1の排気バルブから合流部209aまでの排気マニフォールド209上の流路の距離と、シリンダ#4の排気バルブから合流部209aまでの排気マニフォールド209上の流路の距離と、シリンダ#2の排気バルブから合流部210aまでの排気マニフォールド210上の流路の距離と、シリンダ#3の排気バルブから合流部210aまでの排気マニフォールド210上の流路の距離とは、車両へ搭載する際の空間的な制約や経済的なコスト等に影響され、流路の長さは異なる。尚、図1での排気マニフォールド209の形状と排気マニフォールド210の形状とは一例であり、各種の形態をとることができる。
上述のシリンダ#1及び#4に吸気された混合気は、圧縮行程において点火によって着火して燃焼し、燃焼済みガスとして、或いは一部未燃の混合気として、吸気バルブの開閉に連動して開閉する排気バルブ(不図示)の開弁時に排気ポート(不図示)を介して排気マニホールド209に導かれる構成となっている。概ね同様にして、上述のシリンダ#2及び#3に吸気された混合気は、圧縮行程において点火によって着火して燃焼し、燃焼済みガスとして、或いは一部未燃の混合気として、吸気バルブの開閉に連動して開閉する排気バルブの開弁時に排気ポートを介して排気マニホールド210に導かれる構成となっている。尚、本実施形態に係る排気マニホールド209によって、本発明に係る「第1排気通路」の一具体例が構成されている。また、本実施形態に係る排気マニホールド210によって、本発明に係る「第2排気通路」の一具体例が構成されている。
この排気マニホールド209は、後述される迂回通路131及び弁141を経由して排気管211に連通しており、シリンダ#1及び#4から排出された排気の一部は、この排気管211に導かれる構成となっている。概ね同様にして、この排気マニホールド210は、後述される迂回通路132及び弁142を経由して排気管211に連通しており、シリンダ#2及び#3から排出された排気の一部は、この排気管211に導かれる構成となっている。
排気管211には、触媒(所謂、Start Catalyst)217、この触媒217を迂回するバイパス通路、及びこのバイパス通路の流量を変化可能な弁218が設けられている。この触媒217は、後述のタービン170の下流側に設けられ、機関始動直後の冷間時に排気中の有害ガスを迅速に清浄化する。また、この排気管211には、後述されるタービン170の下流側にマフラーが設けられてよい。更にまた、このマフラーを排気が流れる際の圧力損失を低下する装置が設けられてよい。
一方、排気管211には、タービンハウジング100に収容される形でタービン170が設置されている。タービン170は、排気管211に導かれた排気の圧力により所定の回転軸を中心として回転可能に構成されている。このタービン170の回転軸は、コンプレッサハウジング216に収容される形で吸気管214に設置されたコンプレッサ215と共有されており、タービン170が排気の圧力により回転すると、コンプレッサ215も当該回転軸を中心として回転する構成となっている。尚、タービンハイジング100及びタービンハイジング100内の構成要素、並びに、コンプレッサハウジング216及びコンプレッサハウジング216内の構成要素によって、本発明に係る「過給機」の一具体例が構成されている。
コンプレッサ215は、図示せぬエアクリーナを介して外界から吸気管214に導かれた吸気を、その回転に伴う圧力により上述した吸気マニホールド203へ圧送することが可能に構成されており、このコンプレッサ215による吸気の圧送効果により、所謂、過給が実現される構成となっている。尚、吸気マニホールド203にはサージタンクが設けられてよい。即ち、タービン170とコンプレッサ215とにより、一種のターボチャージャが構成されている。また、コンプレッサ215と吸気マニホールド203との間には、インタークーラ217が設置されており、過給された吸気を冷却することが可能に構成される。このインタークーラ217の冷却効果によって、過給効率が向上せしめられている。
吸気管214には、吸気の量を調節可能なスロットルバルブ218が配設されている。このスロットルバルブ218は、上述したECUと電気的に接続され且つ上述したECUにより上位に制御されるスロットルバルブモータ219から供給される駆動力により回転可能に構成された回転弁であり、スロットルバルブ218を境にした吸気管214の上流部分と下流部分とをほぼ遮断する全閉位置から、ほぼ全面的に連通させる全開位置まで、その回転位置が連続的に制御される構成となっている。尚、エンジン200は、空燃比制御(吸入空気量制御)を介してコントロールされる。
尚、シリンダ#1〜#4を収容するシリンダブロック201における、シリンダ#1〜#4の外周部位には、LLC等の冷却水を循環供給するためのウォータジャケットが設けられており、シリンダ#1〜#4を含むエンジン200全体を冷却可能に構成されている。
尚、本実施形態において、エンジン200はガソリンエンジンとして構成されるが、本発明に係る内燃機関は、ディーゼル或いはアルコールを燃料とするエンジンにも同様に適用可能である。更には、気筒配列も多種多様であってよい。
次に、EGR装置300について説明する。EGR装置300は、EGR通路310、EGRクーラ320及びEGRバルブ360を備え、排気の一部を吸気管214に循環させることが可能に構成されている。
EGR通路310は、その一端部が、後述されるEGR通路口151、迂回通路131及びスクロール部121を経由して排気マニホールド209に連通され、その内部が排気マニホールド209に連通する中空且つ金属製の配管であり、本発明に係る「EGR通路」の一例である。EGR通路310の他端部は、吸気マニホールド203との接続部位近傍において吸気管214に接続され、その内部で吸気管214と連通する構成となっている。尚、吸気マニホールド203又は上述した吸気管214は、本発明に係る「吸気系」の一例である。
EGRクーラ320は、EGR通路310に設けられた冷却システム又は冷却装置である。EGRクーラ320は、外周部にエンジン200の冷却水配管が張り巡らされた構成を有し、EGR通路310に導かれEGRクーラ320を通過する排気(即ち、本実施形態に係る「EGRガス」の一例であり、以下、「EGRガス」と称する)は、この冷却水との熱交換により冷却され、下流側(即ち、吸気管214側)へ導かれる構成となっている。詳細には、EGRクーラ320には、夫々が上述したウォータジャケットに連通するインレットパイプ及びアウトレットパイプが接続されており、冷却水は、インレットパイプ321から当該冷却水配管に流入し、アウトレットパイプを介して当該冷却水配管の外に排出される。排出された冷却水は、エンジン200の冷却水循環系に還流され、所定の経路を経て再びインレットパイプから供給される。
EGRバルブ360は、EGR通路310に設置され、開度制御によりEGRガスの量を可変に制御することが可能に構成された電磁開閉弁である。EGRバルブ360は、上述したECU1と電気的に接続されており、その開度はECUにより上位に制御される構成となっている。
尚、EGRガスの導入可否を含めたEGRガス量自体は、EGRバルブ360の開度制御により可変に制御されるものであり、EGRバルブ360を如何なる開度に制御するかについては、上述したECUにより、例えば予め実験的に、経験的に、理論的に、又はシミュレーション等に基づいて、定常状態において、ドライバビリティに影響する動力性能を始め、エミッションとは異なる各種の要求性能を実践上問題が生じる程低下させることのない範囲で、NOx及びPMの発生を可及的に高効率に抑制し得るように適合されている。
(詳細構成)
次に、図2を参照してタービンハウジング100の内部の詳細構成について説明する。ここに、図2は、本実施形態に係るタービンハウジングの構成を概念的に表してなる概略断面図である。
次に、図2を参照してタービンハウジング100の内部の詳細構成について説明する。ここに、図2は、本実施形態に係るタービンハウジングの構成を概念的に表してなる概略断面図である。
図2に示されるように、タービンハウジング100の内部には、排気通路口111及び112、スクロール室121及び122、迂回通路131及び132、弁(所謂、ウェイストゲートバルブ)141及び142、EGR通路口151並びにタービン170を備えて構成されている。
排気通路口111には、シリンダ#1及び#4に連通した排気マニフォールド209から排気が導かれる。排気通路口112には、シリンダ#2及び#3に連通した排気マニフォールド210から排気が導かれる。
スクロール室121は、排気通路口111から導かれた排気を連続的にタービン170へ供給する。と同時に又は相前後して、スクロール室122は、排気通路口112から導かれた排気を連続的にタービン170へ供給する。尚、本実施形態に係るスクロール室121によって、本発明に係る「第1スクロール部」の一具体例が構成されている。また、本実施形態に係るスクロール室122によって、本発明に係る「第2スクロール部」の一具体例が構成されている。詳細には、スクロール室121及び122によって、所謂、ツインスクロールが構成されている。
特に、迂回通路131は、スクロール室121へ導かれた排気を、タービン170を迂回してタービン170より下流側の排気管211に導入することができる。この迂回通路131を流れる排気の流量は、弁141の開度によって変化させることができる。概ね同様にして、迂回通路132は、スクロール室122へ導かれた排気を、タービン170を迂回してタービン170より下流側の排気管211に導入することができる。この迂回通路132を流れる排気の流量は、弁142の開度によって変化させることができる。尚、弁141及び弁142の開閉動作は、共通の部材を介して同時に実行されてよいし、或いは、個別に実行されてよい。
これにより、弁141及び弁142によって、タービン170に導かれるシリンダ#1乃至#4からの排気の流量と、タービンを迂回するシリンダ#1乃至#4からの排気の流量とを変化させることができ、吸気系の過給の圧力と排圧との割合を適切な値に設定可能である。これにより、気筒内での圧縮比を適切な値に設定することができ、ノッキングなどの気筒内での燃焼不良を効果的に抑制可能であり、ひいては燃費の悪化を効果的に抑制可能である
特に、迂回通路131は、スクロール室121へ導かれた排気の一部をEGRガスとして吸気系に再循環させるEGR通路310と、タービン170の上流側に位置するEGR通路口151を経由して連通している。ここに、本実施形態に係る「EGR通路」とは、例えば排気ポート、排気マニホールド及び排気管等を適宜に含み得る概念としての排気系から分岐し、吸気系へ排気の一部を還流させる通路を意味する。典型的には、このEGR通路は、例えば吸気ポート、吸気マニホールド及び吸気管等を適宜に含み得る概念としての吸気系に、直接若しくは間接的に、又はEGRバルブ等、EGRガスの流量を制御可能な弁装置等の状態に応じて限定的に連通する構成となっており、EGR通路に導かれる、上記の排気系に排出される排気の一部が、不活性のCO2を比較的大量に含むEGRガスとして吸気系に還流される構成となってよい。定性的に言えば、当該EGRガスが、吸気系に供給される吸気と幾らかなり混合されることによって、例えばNOx等(内燃機関の形態によっては、PM(Particulate Matter:粒子状物質)等を含む)、各種対象物質の発生が幾らかなり抑制される。これにより、迂回通路131がEGR通路310とタービン170の下流側で連通している場合と比較して、吸気系の過給の圧力より高圧な状態でEGRガスを吸気系に再循環させ、供給させることができるので、EGRガスをより適切な圧力で供給可能である。尚、本実施形態に係る迂回通路131によって、本発明に係る「第1迂回通路」の一具体例が構成されている。また、本実施形態に係る迂回通路132によって、本発明に係る「第2迂回通路」の一具体例が構成されている。
特に、迂回通路131は、スクロール室121へ導かれた排気の一部をEGRガスとして吸気系に再循環させるEGR通路310と、タービン170の上流側に位置するEGR通路口151を経由して連通している。ここに、本実施形態に係る「EGR通路」とは、例えば排気ポート、排気マニホールド及び排気管等を適宜に含み得る概念としての排気系から分岐し、吸気系へ排気の一部を還流させる通路を意味する。典型的には、このEGR通路は、例えば吸気ポート、吸気マニホールド及び吸気管等を適宜に含み得る概念としての吸気系に、直接若しくは間接的に、又はEGRバルブ等、EGRガスの流量を制御可能な弁装置等の状態に応じて限定的に連通する構成となっており、EGR通路に導かれる、上記の排気系に排出される排気の一部が、不活性のCO2を比較的大量に含むEGRガスとして吸気系に還流される構成となってよい。定性的に言えば、当該EGRガスが、吸気系に供給される吸気と幾らかなり混合されることによって、例えばNOx等(内燃機関の形態によっては、PM(Particulate Matter:粒子状物質)等を含む)、各種対象物質の発生が幾らかなり抑制される。これにより、迂回通路131がEGR通路310とタービン170の下流側で連通している場合と比較して、吸気系の過給の圧力より高圧な状態でEGRガスを吸気系に再循環させ、供給させることができるので、EGRガスをより適切な圧力で供給可能である。尚、本実施形態に係る迂回通路131によって、本発明に係る「第1迂回通路」の一具体例が構成されている。また、本実施形態に係る迂回通路132によって、本発明に係る「第2迂回通路」の一具体例が構成されている。
具体的には、迂回通路131の流路断面積は、迂回通路132の流路断面積より小さいことが好ましい。尚、迂回通路131の流路断面積は、迂回通路132の流路断面積より小さくさせることに加えて又は代えて、迂回通路131の弁141の開口面積を、迂回通路132の弁142の開口面積より小さくさせてよい。これにより、EGR通路310に連通していることで排圧が、迂回通路132よりも減少傾向にある迂回通路131において、迂回通路131の排圧を流路断面積に応じて増加させることができる。これにより、迂回通路131の排圧と、迂回通路132の排圧との差を効果的に低減することができる。これにより、迂回通路131に排気を排出するシリンダ#1及び#4の内部の圧力と、迂回通路132に排気を排出するシリンダ#2及び#3の内部の圧力との差を効果的に低減させることができる。これにより、シリンダ#1及び#4内の残留ガス量と、シリンダ#2及び#3内の残留ガス量との差を効果的に低減させることができ、ひいては、シリンダ#1及び#4内の燃焼状態と、シリンダ#2及び#3内の燃焼状態との差を効果的に低減させることができる。仮に、迂回通路131の流路断面積と、迂回通路132の流路断面積とが等しい場合、或いは、迂回通路131の流路断面積が、迂回通路132の流路断面積より大きい場合、迂回通路131は、EGR通路と連通しているため排気の圧力は低下してしまい、シリンダ#1及び#4内の圧力に影響を与える排圧と、シリンダ#2及び#3内の圧力に影響を与える排圧との間に差が生じてしまい、エンジンの異常振動などの不具合が発生する可能性が生じる。
一般的に、排気マニフォールド209、スクロール室121及び迂回通路131へ排気を排出するシリンダ#1及び#4内の残留ガス量と、排気マニフォールド210、スクロール室122及び迂回通路132へ排気を排出するシリンダ#2及び#3内の残留ガス量との差は、内燃機関の負荷(典型的には、吸入空気量)が大きくなるに従って大きくなる。従って、上述した迂回通路131の流路断面積は、迂回通路132の流路断面積より小さいことに加えて又は代えて、迂回通路131の流路断面積と迂回通路132の流路断面積とは、内燃機関の負荷が最大である運転状態の下で、スクロール室121を流れる排気流量とスクロール室122を流れる排気流量とが等しくなるように設定されることが好ましい。より具体的には、EGRガスを再循環又は還流させた状態で、最大の空気量となるエンジンの運転状態の下で、スクロール室121を流れる排気流量とスクロール室122を流れる排気流量とが等しくなるように設定されることが好ましい。これにより、シリンダ#1及び#4内の残留ガス量と、シリンダ#2及び#3内の残留ガス量との差を内燃機関の負荷の広範囲において、シリンダ#1及び#4内の残留ガス量と、シリンダ#2及び#3内の残留ガス量との差をより効果的に低減させることができ、ひいては、シリンダ#1及び#4内の燃焼状態と、シリンダ#2及び#3内の燃焼状態との差をより効果的に低減させることができる。これにより、シリンダ#1から#4における残留ガス量を効果的に等しくさせることができ、ひいては、シリンダ#1から#4における燃焼状態を効果的に等しくさせることができる。
以上の結果、本実施形態によれば、ツインスクロール型の過給機において、(i)吸気系の過給の圧力と排圧との割合の適切な調整、及び(ii)EGRガスの供給圧の適切な調整を実現し、低速の運転領域での高過給を実現可能である。
(本実施形態に係る作用及び効果の検討)
次に、図3及び図4に加えて、上述した図2を適宜参照して、本実施形態に係る作用及び効果について検討する。ここに、図3は、本実施形態に係る排気マニフォールドを、流路に着目して概念的に示した模式図(図3(a))及び比較例に係る排気マニフォールドを、流路の長さに着目して概念的に示した模式図(図3(b))である。図4は、本実施形態に係るシリンダ#1から#4における各行程の時期を概念的に示したタイミングチャートである。尚、図4中の各行程は説明の便宜上、クランク角度の180度に対応し、このクランク角度とエンジン回転速度によって各行程の時間を一義的に定義することができる。
次に、図3及び図4に加えて、上述した図2を適宜参照して、本実施形態に係る作用及び効果について検討する。ここに、図3は、本実施形態に係る排気マニフォールドを、流路に着目して概念的に示した模式図(図3(a))及び比較例に係る排気マニフォールドを、流路の長さに着目して概念的に示した模式図(図3(b))である。図4は、本実施形態に係るシリンダ#1から#4における各行程の時期を概念的に示したタイミングチャートである。尚、図4中の各行程は説明の便宜上、クランク角度の180度に対応し、このクランク角度とエンジン回転速度によって各行程の時間を一義的に定義することができる。
(EGRガスの冷却システムの熱負荷の低減)
先ず、EGRガスを冷却する冷却システムの熱負荷を低減させる原理について説明する。図3(a)及び上述した図2に示されるように、シリンダ#1と、シリンダ#1及び#4から排出された排気が合流する合流部209aとの間の流路の長さは、シリンダ#2と、シリンダ#2及び#3から排出された排気が合流する合流部210aとの間の流路の長さより大きいことに加えて、シリンダ#3と、合流部210aとの間の流路の長さより大きいことが好ましい。更に、シリンダ#4と、合流部209aとの間の流路の長さは、シリンダ#2と、合流部210aとの間の流路の長さより大きいことに加えて、シリンダ#3と、合流部210aとの間の流路の長さより大きいことが好ましい。これにより、シリンダ#1及び#4から排出された排気が合流するまでの時間を、シリンダ#2及び#3から排出された排気が合流するまで時間より大きくさせることができる。従って、シリンダ#1及び#4から排出された排気が気筒の燃焼室以外の排気系で燃焼すること(所謂、後燃え)を、シリンダ#2及び#3から排出された排気よりも多量に行わせ、シリンダ#1及び#4から排出された排気が合流することによって排気中に含まれる酸素が増大することを効果的に抑制することができる。これにより、排気マニフォールド209、スクロール室121、迂回通路131及びEGR通路口151を経由してEGR通路310へ導かれる排気の温度を、排気マニフォールド210、スクロール室122、迂回通路132へ導かれる排気の温度よりも低くさせることができる。この結果、EGR通路310に設けられる冷却システムに掛かる熱負荷を効果的に軽減することができる。以上の結果、より効果的に冷却されたEGRガスによって、吸気の温度が低下させることが可能であり、この低下した吸気により、気筒内に吸入される吸気量が増加するため、エンジンの出力を向上させることができる。
先ず、EGRガスを冷却する冷却システムの熱負荷を低減させる原理について説明する。図3(a)及び上述した図2に示されるように、シリンダ#1と、シリンダ#1及び#4から排出された排気が合流する合流部209aとの間の流路の長さは、シリンダ#2と、シリンダ#2及び#3から排出された排気が合流する合流部210aとの間の流路の長さより大きいことに加えて、シリンダ#3と、合流部210aとの間の流路の長さより大きいことが好ましい。更に、シリンダ#4と、合流部209aとの間の流路の長さは、シリンダ#2と、合流部210aとの間の流路の長さより大きいことに加えて、シリンダ#3と、合流部210aとの間の流路の長さより大きいことが好ましい。これにより、シリンダ#1及び#4から排出された排気が合流するまでの時間を、シリンダ#2及び#3から排出された排気が合流するまで時間より大きくさせることができる。従って、シリンダ#1及び#4から排出された排気が気筒の燃焼室以外の排気系で燃焼すること(所謂、後燃え)を、シリンダ#2及び#3から排出された排気よりも多量に行わせ、シリンダ#1及び#4から排出された排気が合流することによって排気中に含まれる酸素が増大することを効果的に抑制することができる。これにより、排気マニフォールド209、スクロール室121、迂回通路131及びEGR通路口151を経由してEGR通路310へ導かれる排気の温度を、排気マニフォールド210、スクロール室122、迂回通路132へ導かれる排気の温度よりも低くさせることができる。この結果、EGR通路310に設けられる冷却システムに掛かる熱負荷を効果的に軽減することができる。以上の結果、より効果的に冷却されたEGRガスによって、吸気の温度が低下させることが可能であり、この低下した吸気により、気筒内に吸入される吸気量が増加するため、エンジンの出力を向上させることができる。
一般的に、各シリンダで燃焼した排気(又は排気ガス)は、排気バルブから排出された後も、排気中の残存酸素と未燃物によって、自ら燃焼している。即ち、仮に、シリンダ#1及び#4から排出された排気が合流するまでの流路の長さが、シリンダ#2及び#3から排出された排気が合流するまでの流路の長さより小さい場合、酸素や未燃物が多い状態で、排気が合流し、それらの酸素や未燃物が加算されるため、燃焼の反応が活発化し、排気の温度が上昇してしまう可能性が高いという技術的な問題点が生じる。
(排気干渉の発生の抑制(その1))
次に、排気干渉の発生を抑制する原理(その1)について説明する。図2及び図3(a)に示されるように、上述したシリンダ#1及び#4から排気マニフォールド209に排気が供給される一の排気系と、シリンダ#2及び#3から排気マニフォールド210に排気が供給される他の排気系とを物理的に分けることで、上述した合流部209aを経由して、シリンダ#1及び#4から排出される排気と、上述した合流部210aを経由して、シリンダ#2及び#3から排出される排気とを物理的に分けて過給機へ導かせることができる。これにより、シリンダ#1及び#4から排出される排気と、シリンダ#2及び#3から排出される排気とが互いにぶつかり合い排気の流速を低減させる排気干渉の発生を効果的に抑制することができる。この結果、排気干渉に起因する排圧の上昇を抑制し、シリンダ#1及び#4から排出される排気並びにシリンダ#2及び#3から排出される排気を適切且つ迅速に排出可能であるので、複数の気筒へ吸気を適切且つ迅速に吸引させ、気筒内での燃焼不良を効果的に抑制可能であり、ひいては燃費の悪化を効果的に抑制可能である。仮に、図3(b)に示されるように、シリンダ#1乃至#4からの排気が1つの合流部に合流する場合、シリンダ#1乃至#4から夫々排出される排気が互いにぶつかり合い排気の流速を低減させる排気干渉が発生する度合いが大きくなり、排圧が上昇してしまい、複数の気筒からの排気がスムーズに排出されなくなるという技術的な問題点が生じる。
次に、排気干渉の発生を抑制する原理(その1)について説明する。図2及び図3(a)に示されるように、上述したシリンダ#1及び#4から排気マニフォールド209に排気が供給される一の排気系と、シリンダ#2及び#3から排気マニフォールド210に排気が供給される他の排気系とを物理的に分けることで、上述した合流部209aを経由して、シリンダ#1及び#4から排出される排気と、上述した合流部210aを経由して、シリンダ#2及び#3から排出される排気とを物理的に分けて過給機へ導かせることができる。これにより、シリンダ#1及び#4から排出される排気と、シリンダ#2及び#3から排出される排気とが互いにぶつかり合い排気の流速を低減させる排気干渉の発生を効果的に抑制することができる。この結果、排気干渉に起因する排圧の上昇を抑制し、シリンダ#1及び#4から排出される排気並びにシリンダ#2及び#3から排出される排気を適切且つ迅速に排出可能であるので、複数の気筒へ吸気を適切且つ迅速に吸引させ、気筒内での燃焼不良を効果的に抑制可能であり、ひいては燃費の悪化を効果的に抑制可能である。仮に、図3(b)に示されるように、シリンダ#1乃至#4からの排気が1つの合流部に合流する場合、シリンダ#1乃至#4から夫々排出される排気が互いにぶつかり合い排気の流速を低減させる排気干渉が発生する度合いが大きくなり、排圧が上昇してしまい、複数の気筒からの排気がスムーズに排出されなくなるという技術的な問題点が生じる。
(排気干渉の発生の抑制(その2))
次に、排気干渉の発生を抑制する原理(その2)について説明する。図4に示されるように、シリンダ#1の排気行程の実施時期(図4中の時間T4を参照)と、シリンダ#4の排気行程の実施時期(図4中の時間T2を参照)との間の時間間隔は、シリンダ#1の排気行程の実施時期と、シリンダ#2又は#3の排気行程の実施時期(図4中の時間T3、T5又はT1を参照)との間の時間間隔より長くなるように設定することが好ましい。典型的には、シリンダ#1の排気行程の実施時期とシリンダ#4の排気行程の実施時期とのクランク角度を360度だけずらすことが好ましい。これにより、シリンダ#1の排気行程において排出される排気(図3及び図4中の時刻T4での排気を参照)と、シリンダ#4の排気行程において排出される排気(図3及び図4中の時刻T2での排気を参照)とが互いにぶつかり合い排気の流速を低減させる排気干渉の発生を、より効果的に抑制することができる。この結果、排気干渉に起因する排圧の上昇を抑制し、シリンダ#1及び#4から排出される排気を適切且つ迅速に排出可能であるので、複数の気筒へ吸気を適切且つ迅速に吸引させ、気筒内での燃焼不良を効果的に抑制可能であり、ひいては燃費の悪化を効果的に抑制可能である。尚、概ね同様の理由によって、シリンダ#2の排気行程の実施時期(図4中の時間T3を参照)と、シリンダ#3の排気行程の実施時期(図4中の時間T5又はT1を参照)との間の時間間隔は、シリンダ#2の排気行程の実施時期と、シリンダ#1又は#4の排気行程の実施時期(図4中の時間T4又はT2を参照)との間の時間間隔より長くなるように設定することが好ましい。
次に、排気干渉の発生を抑制する原理(その2)について説明する。図4に示されるように、シリンダ#1の排気行程の実施時期(図4中の時間T4を参照)と、シリンダ#4の排気行程の実施時期(図4中の時間T2を参照)との間の時間間隔は、シリンダ#1の排気行程の実施時期と、シリンダ#2又は#3の排気行程の実施時期(図4中の時間T3、T5又はT1を参照)との間の時間間隔より長くなるように設定することが好ましい。典型的には、シリンダ#1の排気行程の実施時期とシリンダ#4の排気行程の実施時期とのクランク角度を360度だけずらすことが好ましい。これにより、シリンダ#1の排気行程において排出される排気(図3及び図4中の時刻T4での排気を参照)と、シリンダ#4の排気行程において排出される排気(図3及び図4中の時刻T2での排気を参照)とが互いにぶつかり合い排気の流速を低減させる排気干渉の発生を、より効果的に抑制することができる。この結果、排気干渉に起因する排圧の上昇を抑制し、シリンダ#1及び#4から排出される排気を適切且つ迅速に排出可能であるので、複数の気筒へ吸気を適切且つ迅速に吸引させ、気筒内での燃焼不良を効果的に抑制可能であり、ひいては燃費の悪化を効果的に抑制可能である。尚、概ね同様の理由によって、シリンダ#2の排気行程の実施時期(図4中の時間T3を参照)と、シリンダ#3の排気行程の実施時期(図4中の時間T5又はT1を参照)との間の時間間隔は、シリンダ#2の排気行程の実施時期と、シリンダ#1又は#4の排気行程の実施時期(図4中の時間T4又はT2を参照)との間の時間間隔より長くなるように設定することが好ましい。
以上の結果、本実施形態によれば、ツインスクロール型の過給機において、上述した(i)吸気系の過給の圧力と排圧との割合の適切な調整、及び(ii)EGRガスの供給圧の適切な調整に加えて、(iii)EGRガスの冷却システムの熱負荷の効果的な低減、及び(iv)排気干渉の発生の効果的な抑制を実現し、低速の運転領域での高過給を実現可能である。
上述した実施形態では、4気筒エンジンについて説明したが、6気筒エンジン等の多気筒エンジンにも適用可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う内燃機関の排気還流装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1…ECU、10…エンジンシステム、100…タービンハウジング、111及び112…排気通路口、121及び122…スクロール室、131及び132…迂回通路、141及び142…弁(所謂、ウェイストゲートバルブ)、151…EGR通路口、170…タービン、200…エンジン、300…EGR装置、310…EGR通路、320…EGRクーラ、360…EGRバルブ。
Claims (9)
- 複数の気筒を有する内燃機関の排気系にタービンを有すると共に前記内燃機関の吸気系にて過給を行う過給機と、
前記複数の気筒のうち第1気筒群からの第1排気が合流する第1合流部を含むと共に、前記第1合流部を経由して前記第1排気を前記過給機へ導く第1排気通路と、
前記複数の気筒のうち第2気筒群からの第2排気が合流する第2合流部を含むと共に、前記第2合流部を経由して前記第2排気を前記過給機へ導く第2排気通路と、
前記第1排気を前記第1排気通路から前記タービンに連続的に導く第1スクロール部と、
前記第2排気を前記第2排気通路から前記タービンに連続的に導く第2スクロール部と、
前記第1スクロール部へ導かれた前記第1排気を、前記タービンを迂回して前記タービンより下流側に導入可能であることに加えて、前記第1スクロール部へ導かれた前記第1排気の一部をEGRガスとして前記吸気系に再循環させるEGR通路と前記タービンの上流側で連通している第1迂回通路と、
前記第2スクロール部へ導かれた前記第2排気を、前記タービンを迂回して前記タービンより下流側に導入可能である第2迂回通路と
を備えることを特徴とする内燃機関の排気還流装置。 - 前記第1気筒群に含まれる一の気筒と前記第1合流部との間の流路の長さは、前記第2気筒群に含まれる他の気筒と前記第2合流部との間の流路の長さより大きいことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気還流装置。
- 前記第1迂回通路の流路断面積は、前記第2迂回通路の流路断面積より小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気還流装置。
- 前記第1迂回通路の流路断面積と前記第2迂回通路の流路断面積とは、前記内燃機関の負荷が最大である運転状態の下で、前記第1スクロール部を流れる排気流量と前記第2スクロール部を流れる排気流量とが等しくなるように設定されていることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載の内燃機関の排気還流装置。
- 前記第1迂回通路及び前記第2迂回通路は、弁体によって遮断可能であり、
前記第1迂回通路における前記弁体の第1開口面積は、前記第2迂回通路における前記弁体の第2開口面積より小さいことを特徴とする請求項1から4のうちいずれか一項に記載の内燃機関の排気還流装置。 - 前記第1開口面積と前記第2開口面積とは、前記内燃機関の負荷が最大である運転状態の下で、前記第1スクロール部を流れる排気流量と前記第2スクロール部を流れる排気流量とが等しくなるように設定されていることを特徴とする請求項1から5のうちいずれか一項に記載の内燃機関の排気還流装置。
- 前記第1迂回通路は、前記タービンを迂回して前記タービンより下流側に導かれる前記第1排気の流量を変化可能な第1弁を有し、
前記第2迂回通路は、前記タービンを迂回して前記タービンより下流側に導かれる前記第2排気の流量を変化可能な第2弁を有することを特徴とする請求項1から6のうちいずれか一項に記載の内燃機関の排気還流装置。 - 前記第1気筒群に含まれる一の気筒の排気行程の実施時期と、前記第1気筒群に含まれる他の気筒の排気行程の実施時期との間の時間間隔は、前記一の気筒の排気行程の実施時期と、前記第2気筒群に含まれる他の気筒の排気行程の実施時期との間の時間間隔より長いことを特徴とする請求項1から7のうちいずれか一項に記載の内燃機関の排気還流装置。
- 前記第2気筒群に含まれる一の気筒の排気行程の実施時期と、前記第2気筒群に含まれる他の気筒の排気行程の実施時期との間の時間間隔は、前記一の気筒の排気行程の実施時期と、前記第1気筒群に含まれる他の気筒の排気行程の実施時期との間の時間間隔より長いことを特徴とする請求項1から8のうちいずれか一項に記載の内燃機関の排気還流装置。
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