JP2009276435A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Yoshie Matsui
慶枝 松井
Noboru Kunimatsu
登 國松
Hidehiro Sonoda
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Abstract

【課題】黒表示と白表示との間において色度の変化が小さい液晶表示装置を実現する。
【解決手段】赤画素の対向基板側液晶配向軸と、緑画素および青画素の対向基板側液晶配向軸との間に1度以下の特定角度θ1を設定することによって、黒表示において、赤画素の透過を長波長側にシフトさせる。一方、緑画素および青画素では、黒表示における透過が短波長側にシフトしている。黒表示における緑画素および青画素の透過特性と、赤画素の透過特性が相互にキャンセルすることによって、黒表示における色度と、白表示における色度の差を小さくすることが出来る。
【選択図】図3

Description

本発明は表示装置に係り、白表示から黒表示までの広い輝度範囲にわたって、色度の変化が少ない高画質の画像を実現できる液晶表示装置に関する。
液晶表示装置はフラットで軽量であることから、TV等の大型表示装置から、携帯電話やDSC(Digital Still Camera)等、色々な分野で用途が広がっている。
液晶表示装置では画素電極および薄膜トランジスタ(TFT)等がマトリクス状に形成されたTFT基板と、TFT基板に対向して、TFT基板の画素電極と対応する場所にカラーフィルタ等が形成された対向基板が配置され、TFT基板と対向基板の間に液晶が挟持されている。そして液晶分子による光の透過率を画素毎に制御することによって画像を形成している。
カラー画像は画素毎に赤、緑、青等の異なるカラーフィルタを対応させ、各色に対応する画素を透過する光をコントロールすることによって形成する。液晶層を通過する光は、液晶の屈折率異方性Δnと液晶層の厚さ、つまり、TFT基板と対向基板のギャップdの積Δn・dと、液晶層に印加される電圧によって制御される。
ところで、Δn・dの最適値は、光の波長、すなわち、色毎に異なる。つまり、各色について、全て同じΔn・dとすると、各色毎に液晶の透過率特性が異なるために、白表示における色度と黒表示における色度が異なることになる。したがって、色毎に同じ電圧印加条件によって同様な透過率を実現しようとすると、各色毎にTFT基板と対向基板のギャップdを変化させるか、各色毎に、液晶分子の回転あるいはツイスト角を変化させる必要がある。
「特許文献1」には、TN(Twisted Nematic)方式の液晶表示装置において、各色毎に、液晶の初期ツイスト角度を変化させることによって、白表示と黒表示において色度の変化が少ない液晶表示装置の構成が記載してある。
特開平08−304757号公報
液晶表示装置において、正確な色再現性を確保するには、各色毎にTFT基板と対向基板のギャップdを変化させるか、各色毎に、液晶分子の回転角あるいはツイスト角を変化させる必要がある。しかし、各色毎にTFT基板と対向基板のギャップdを変化させる構成は、対抗基板に形成されるカラーフィルタの厚さを色毎に変化させる必要があり、プロセスが煩雑になる。
一方、「特許文献1」に記載の液晶表示装置においては、各色毎に、液晶のツイスト角を最適化して白表示と黒表示における色度の変化を防止している。これを実現するために「特許文献1」においては、配向膜を2層構造とし、第1層と第2層とで、配向軸の方向を変化させることによって異なる色に対して液晶に異なるツイスト角を設定している。
しかし、「特許文献1」の技術では、配向軸を画素毎に設定するために、2層の配向膜をフォトリスグラフィによってパターニングし、各配向膜毎にラビングを2回行う必要がある。したがって、プロセスが複雑となり、製造コストが上昇する。
本発明の課題は、一層の配向膜によって、各色毎に配向軸を設定することによって、各色毎に最適な液晶の配向を行い、白表示と黒表示における色度の変化を抑制することである。
本発明は上記問題を克服するものであり、具体的な手段は次のとおりである。
(1)TFT基板と、対向基板と、前記TFT基板と前記対向基板との間に液晶が挟持された液晶表示装置であって、前記TFT基板には、TFTおよび画素電極を有する第1の画素と、TFTおよび画素電極を有する第2の画素と、TFTおよび画素電極を有する第3の画素が形成され、前記対向基板には、前記第1の画素に対応して第1の色を表示する第1のカラーフィルタと、前記第2の画素に対応して第2の色を表示する第2のカラーフィルタと、前記第3の画素に対応して第3の色を表示する第3のカラーフィルタが形成され、前記TFT基板と前記対向基板との間に液晶が挟持され、前記TFT基板にはTFT基板側液晶配向軸を有するTFT基板側配向膜が形成され、前記対向基板には、対向基板側液晶配向軸を有する対向基板側配向膜が形成され、前記TFT基板側液晶配向軸および前記対向基板側液晶配向軸は光配向によって設定されており、前記第1の画素、前記第2の画素、または、前記第3の画素のいずれかの画素の前記対向基板側液晶配向軸あるいは前記TFT基板側液晶配向軸の向きは、前記第1の画素、前記第2の画素、または、前記第3の画素における他の画素の前記対向基板側液晶配向軸あるいは前記TFT基板側液晶配向軸の向きとは特定角度を有していることを特徴とする液晶表示装置。
(2)前記第1の画素、前記第2の画素、または、前記第3の画素における他の画素の前記対向基板側液晶配向軸あるいは前記TFT基板側液晶配向軸の向きは同じであることを特徴とする(1)に記載の液晶表示装置。
前記第1の画素、前記第2の画素、または、前記第3の画素のいずれかの画素の前記対向基板側液晶配向軸および前記TFT基板側液晶配向軸の向きは、前記第1の画素、前記第2の画素、または、前記第3における画素の他の画素の前記対向基板側液晶配向軸および前記TFT基板側液晶配向軸の向きとは特定角度を有していることを特徴とする(1)に記載の液晶表示装置。
(4)前記特定角度は1度以下であることを特徴とする(1)または(2)に記載の液晶表示装置。
(5)前記液晶表示装置はIPS方式であることを特徴とする(1)に記載の液晶表示装置。
(6)前記液晶表示装置はTN方式であることを特徴とする(1)に記載の液晶表示装置。
(7)TFT基板と、対向基板と、前記TFT基板と前記対向基板との間に液晶が挟持された液晶表示装置であって、前記TFT基板には、TFTおよび画素電極を有する第1の画素と、TFTおよび画素電極を有する第2の画素と、TFTおよび画素電極を有する第3の画素が形成され、前記対向基板には、前記第1の画素に対応して赤色を表示するカラーフィルタと、前記第2の画素に対応して緑色を表示するカラーフィルタと、前記第3の画素に対応して青色を表示する第3のカラーフィルタが形成され、前記TFT基板と前記対向基板との間に液晶が挟持され、前記TFT基板にはTFT基板側液晶配向軸を有するTFT基板側配向膜が形成され、前記対向基板には、対向基板側液晶配向軸を有する対向基板側配向膜が形成され、前記TFT基板側液晶配向軸および前記対向基板側液晶配向軸は光配向によって設定されており、前記第1の画素の前記対向基板側液晶配向軸あるいは前記TFT基板側液晶配向軸の向きは、前記第2の画素または前記第3の画素の前記対向基板側液晶配向軸あるいは前記TFT基板側液晶配向軸の向きとは特定角度を有していることを特徴とする液晶表示装置。
(8)前記第2の画素と前記第2の画素の、前記対向基板側液晶配向軸あるいは前記TFT基板側液晶配向軸の向きは同じであることを特徴とする(7)に記載の液晶表示装置。
(9)前記特定角度は1度以下であることを特徴とする(6)または(7)に記載の液晶表示装置。
(10)TFT基板と、対向基板と、前記TFT基板と前記対向基板との間に液晶が挟持された液晶表示装置であって、前記TFT基板には、TFTおよび画素電極を有する第1の画素と、TFTおよび画素電極を有する第2の画素と、TFTおよび画素電極を有する第3の画素が形成され、前記対向基板には、前記第1の画素に対応して第1の色を表示する第1のカラーフィルタと、前記第2の画素に対応して第2の色を表示する第2のカラーフィルタと、前記第3の画素に対応して第3の色を表示する第3のカラーフィルタが形成され、前記TFT基板と前記対向基板との間に液晶が挟持され、前記対向基板には前記TFT基板の前記第1の画素に対応して第1の配向制御用突起が形成され、前記第2の画素に対応して第2の配向制御用突起が形成され、前記第3の画素に対応して第3の配向制御用突起が形成され、
前記第1の配向制御用突起、第2の配向制御用突起、第3の配向制御用突起のいずれかは、前記第1の配向制御用突起、第2の配向制御用突起、第3の配向制御用突起のうちの他の突起よりも高さが高いことを特徴とする液晶表示装置。
(11)前記第1の配向制御用突起、第2の配向制御用突起、第3の配向制御用突起のうちの他の突起は高さが同じであることを特徴とする(10)に記載の液晶表示装置。
(12)前記第1のカラーフィルタは赤フィルタであり、前記第2のカラーフィルタは緑フィルタであり、前記第3のカラーフィルタは青フィルタであることを特徴とする(10)に記載の液晶表示装置。
本発明によれば、IPS方式あるいはTN方式の液晶表示方式において、特定の色の画素のTFT基板側液晶配向軸あるいは対向基板側液晶配向軸と他の色の画素のTFT基板側液晶配向軸あるいは対向基板側液晶配向軸との間に特定角度を設定することによって、白表示と黒表示における色度のシフトを抑えることが出来るので、色再現性の良い液晶表示装置を実現することが出来る。
本発明によれば、白表示と黒表示における色シフトを抑える構成を、TFT基板側配向膜、対向基板側配向膜とも一層の配向膜によって実現できるので、プロセスを複雑化させることなく、色再現性のよい液晶表示装置を実現することが出来る。
本発明によれば、VA方式の液晶表示装置において、特定の色の画素における配向制御用突起の高さを高くすることによって、白表示と黒表示における色度シフトを抑えることが出来、優れた色再現性を有するVA方式液晶表示装置を実現することが出来る。
以下、実施例にしたがって、本発明の内容を詳細に説明する。
本実施例では、IPS方式の液晶表示装置について、本発明を適用した例について説明する。IPS方式は、TFT基板100あるいは対向基板200に平行な電界成分によって液晶を回転させることにより液晶層300を透過する光の量をコントロールするもので、優れた視野角特性を有している。
図1はIPS方式の液晶表示装置の表示領域における構造を示す断面図である。IPS方式の液晶表示装置の電極構造は種々のものが提案され、実用化されている。図1の構造は、現在広く使用されている構造であって、簡単に言えば、平面ベタで形成された対向電極108の上に絶縁膜を挟んで櫛歯状の画素電極110が形成されている。そして、画素電極110と対向電極108の間の電圧によって液晶分子301を回転させることによって画素毎に液晶層300の光の透過率を制御することにより画像を形成するものである。以下に図1の構造を詳しく説明する。なお、本発明は、図1の構成を例にとって説明するが、図1以外のIPSタイプの液晶表示装置にも適用することが出来る。
図1において、ガラスで形成されるTFT基板100の上に、ゲート電極101が形成されている。ゲート電極101は走査線と同層で形成されている。ゲート電極101はAlNd合金の上にMoCr合金が積層されている。
ゲート電極101を覆ってゲート絶縁膜102がSiNによって形成されている。ゲート絶縁膜102の上に、ゲート電極101と対向する位置に半導体層103がa−Si膜によって形成されている。a−Si膜はプラズマCVDによって形成される。a−Si膜はTFTのチャネル部を形成するが、チャネル部を挟んでa−Si膜上にソース電極104とドレイン電極105が形成される。なお、a−Si膜とソース電極104あるいはドレイン電極105との間には図示しないn+Si層が形成される。半導体層とソース電極104あるいはドレイン電極105とのオーミックコンタクトを取るためである。
ソース電極104は映像信号線が兼用し、ドレイン電極105は画素電極110と接続される。ソース電極104もドレイン電極105も同層で同時に形成される。本実施例では、ソース電極104あるいはドレイン電極105はMoCr合金で形成される。ソース電極104あるいはドレイン電極105の電気抵抗を下げたい場合は、例えば、AlNd合金をMoCr合金でサンドイッチした電極構造が用いられる。
TFTを覆って無機パッシベーション膜106がSiNによって形成される。無機パッシベーション膜106はTFTの、特にチャネル部を不純物401から保護する。無機パッシベーション膜106の上には有機パッシベーション膜107が形成される。有機パッシベーション膜107はTFTの保護と同時に表面を平坦化する役割も有するので、厚く形成される。厚さは1μmから4μmである。
有機パッシベーション膜107には感光性のアクリル樹脂、シリコン樹脂、あるいはポリイミド樹脂等が使用される。有機パッシベーション膜107には、画素電極110とドレイン電極105が接続する部分にスルーホール111を形成する必要があるが、有機パッシベーション膜107は感光性なので、フォトレジストを用いずに、有機パッシベーション膜107自体を露光、現像して、スルーホール111を形成することが出来る。
有機パッシベーション膜107の上には対向電極108が形成される。対向電極108は透明導電膜であるITO(Indium Tin Oxide)を表示領域全体にスパッタリングすることによって形成される。すなわち、対向電極108は面状に形成される。対向電極108を全面にスパッタリングによって形成した後、画素電極110とドレイン電極105を導通するためのスルーホール111部だけは対向電極108をエッチングによって除去する。
対向電極108を覆って上部絶縁膜109がSiNによって形成される。上部電極が形成された後、エッチングによってスルーホール111を形成する。この上部絶縁膜109をレジストにして無機パッシベーション膜106をエッチングしてスルーホール111を形成する。その後、上部絶縁膜109およびスルーホール111を覆って画素電極110となるITOを被着形成する。被着したITOをパターニングして画素電極110を形成する。画素電極110となるITOはスルーホール111にも被着される。スルーホール111において、TFTから延在してきたドレイン電極105と画素電極110が導通し、映像信号が画素電極110に供給されることになる。
図2に画素電極110の1例を示す。画素電極110は、両端が閉じた櫛歯状の電極である。櫛歯と櫛歯の間にスリット112が形成されている。画素電極110の下方には、図2には図示しない平面状の対向電極が形成されている。画素電極110に映像信号が印加されると、スリット112を通して対向電極108との間に生ずる電気力線によって液晶分子301が回転する。これによって液晶層300を通過する光を制御して画像を形成する。
図1はこの様子を断面図として説明したものである。櫛歯状の電極と櫛歯状の電極の間は図1に示すスリット112となっている。対向電極108には一定電圧が印加され、画素電極110には映像信号による電圧が印加される。画素電極110に電圧が印加されると図1に示すように、電気力線が発生して液晶分子301を電気力線の方向に回転させてバックライトからの光の透過を制御する。画素毎にバックライトからの透過が制御されるので、画像が形成されることになる。なお、画素電極110の上には液晶分子301を配向させるためのTFT基板側配向膜113が形成されている。図1において、TFT基板側配向膜113は一層である。本発明においては、緑画素と青画素におけるTFT基板側液晶配向軸の方向と、赤画素におけるTFT基板側液晶配向軸とははわずかに異なっている場合がある。
図1の例では、有機パッシベーション膜107の上に、面状に形成された対向電極108が配置され、上部絶縁膜109の上に櫛歯電極110が配置されている。しかしこれとは逆に、有機パッシベーション膜107の上に面状に形成された画素電極110を配置し、上部絶縁膜109の上に櫛歯状の対向電極108が配置される場合もある。
図1において、液晶層300を挟んで対向基板200が設置されている。対向基板200の内側には、カラーフィルタ201が形成されている。カラーフィルタ201は画素毎に、赤、緑、青のカラーフィルタ201が形成されており、カラー画像が形成される。カラーフィルタ201とカラーフィルタ201の間には遮光膜202が形成され、画像のコントラストを向上させている。なお、遮光膜202はTFTの遮光膜としての役割を有し、TFTに光電流が流れることを防止している。
カラーフィルタ201および遮光膜202を覆ってオーバーコート膜203が形成されている。カラーフィルタ201および遮光膜202の表面は凹凸となっているために、オーバーコート膜203によって表面を平らにしている。オーバーコート膜203の上には、液晶の初期配向を決めるための対向基板側配向膜213が形成されている。図1において、対向基板側配向膜213は一層である。本発明においては、緑画素と青画素における対向基板側液晶配向軸の方向と、赤画素における対向基板側液晶配向軸とはわずかに異なっている場合がある。
図1はIPSであるから、対向電極108はTFT基板100側に形成されており、対向基板200側には形成されていない。このように、IPSでは、対向基板200の内側には導電膜が形成されていない。そうすると、対向基板200の電位が不安定になる。また、外部からの電磁ノイズが液晶層300に侵入し、画像に対して影響を与える。このような問題を除去するために、対向基板200の外側に表面導電膜210が形成される。表面導電膜210は、透明導電膜であるITOをスパッタリングすることによって形成される。
以上のようにして形成される構成を液晶セルと称する。このような液晶セルのTFT基板100の下側に下偏光板150を貼り付け、対向基板200の上側に上偏光板250を貼り付けることによって液晶表示パネルが形成される。下偏光板偏光軸あるいは上偏光板偏光軸、または、TFT基板側配向膜113に形成されたTFT基板側液晶配向軸、あるいは、対向基板側配向膜213に形成された対抗基板側配向軸によって、ノーマリホワイトあるいはノーマリブラック等の表示モードが設定される。
本発明は、TFT基板側液晶配向軸と対向基板側液晶配向軸を色毎に変えることによって、白表示と黒表示における色度の変化を防止するものである。図3はIPS方式において、ノーマリブラックの表示モードにおける下偏光板偏光軸、TFT基板側液晶配向軸、対向基板側液晶配向軸、上偏光板偏光軸の従来構成と本発明の構成を対比して記載したものである。図3における矢印が偏光軸あるいは配向軸を表している。
図3において、下から、下偏光板150、TFT基板側配向膜113、対向基板側配向膜213、上偏光板250の順に配置されており、バックライトからの光はこの順で通過することになる。図3において、G、Bで示す緑画素と青画素における、下偏光板偏光軸、TFT基板側液晶配向軸、対向基板側液晶配向軸、上偏光板偏光軸は同じである。図3における(a)は従来例における赤画素の下偏光板偏光軸、TFT基板側液晶配向軸、対向基板側液晶配向軸、上偏光板偏光軸である。従来は、赤画素における、下偏光板偏光軸、TFT基板側液晶配向軸、対向基板側液晶配向軸、上偏光板偏光軸も緑画素あるいは青画素と同じであった。
この場合、従来例においては、図4に示すような問題が生じていた。図4において、横軸は光の波長λであり、縦軸は、液晶セルの透過率TRである。図4は、黒表示における液晶表示パネルの透過率である。図4において、液晶の層厚dは4μmであり、屈折率異方性Δnは0.08である。
図3の従来例では、偏光板の偏光軸、あるいは配向膜の配向軸が正確に矢印のような向きであれば、光は透過しない。しかし、実際には、配向膜における配向軸の形成誤差、偏光板の貼り付け誤差等によって図3に示す矢印の方向とは、0.1度程度の誤差が生ずる。例えば、TFT基板側液晶配向軸と対向基板側液晶配向軸とが逆方向に0.1度ずつずれたとすると、液晶層に0.2度のツイストが生ずる。このような、配向軸のずれによる光漏れは、図4の曲線Aで示すように、短い波長側で多く生ずる。したがって、黒表示側では青っぽい画面となる。一方、白表示側では、特定の色温度に設定しているので、白表示と黒表示とで色度が異なってしまう。これは正確な色再現性が出来ないことを意味する。
図3に戻り、本発明では、緑画素と青画素における配向膜の配向軸方向は同一とし、赤画素の配向膜の配向軸は、TFT基板100側と対向基板200側とで、わずかな角度だけ、あらかじめ液晶にツイストを加えるような角度に設定しておく。図3における(B)は本発明において、TFT基板側液晶配向軸は緑画素、青画素、赤画素とも同じ配向軸方向としておく。一方、赤画素の対向基板側液晶配向軸は、緑画素あるいは青画素の対向基板側液晶配向軸に対してθ1だけ反時計方向にずらせておく。
そうすると、R画素においては、黒表示における光漏れは、短波長側よりも長波長側で多くなる。したがって、緑画素および青画素における短波長側での光漏れを赤画素で相殺することになり、黒表示付近における色度の変化を軽減することが出来る。図4における曲線Bは赤画素における対向基板側液晶配向軸を緑画素および青画素における対向基板側液晶配向軸に対して0.1度ずらした場合の例である。図4は、緑画素および青画素における黒表示における光漏れは曲線Bであるから、赤画素の光漏れと、緑画素および青画素の光漏れとがキャンセルすることを示している。
図3における(C)は本発明において、赤画素のTFT基板側液晶配向軸は緑画素および青画素のTFT基板側液晶配向軸よりも時計回りにθ2ずらせておく。また、赤画素の対向基板側液晶配向軸は緑画素および青画素の対向基板側液晶配向軸よりも反時計回りにθ1ずらせておく。したがって、赤画素においては、液晶はθ1+θ2だけツイストを受けていることになる。この場合、赤における光漏れは、より長波長側にシフトすることになり、緑画素および青画素における光漏れによる色度の変化をより補正する方向となる。
TFT基板側液晶配向軸と対向基板側液晶配向軸の一方をずらすか、両方をずらすかは、色補正に程度によって決めればよい。しかし、θ1+θ2の大きさが大きくなると、光もれの絶対値が大きくなり、コントラストの低下をもたらすので、θ1、あるいはθ2は1度以下に抑えるのが良い。ここで、一方の基板の配向軸のみずらす場合は、θ1またはθ2がゼロになる。
図5は、本発明の効果を示す図である。図5において、横軸はCIE表色系における色度図でのx座標、縦軸はy座標である。液晶表示装置では、白表示の色温度を特定の値になるように各色の透過率を設定する。一方、黒表示は完全に光がストップされるのが理想であるが、液晶の透過率特性、あるいは、配向膜配向軸、偏光板偏光軸の設定誤差等によって若干の光漏れが生ずる。
黒表示で漏れてくる光は、図3および図4で説明したように、青方向にシフトしている。すなわち、色度座標において、黒表示においては、白表示に比べてx座標およびy座標が小さくなる方向の光が漏れてくる。図5において、白表示の色度座標は白の菱形で示し、従来例における黒表示の色度座標を黒の菱形で示す。一方、本発明における黒表示の色度座標は黒丸で示す。
本発明では、黒表示付近において、赤画素における低波長側の透過率を抑えているので、全体の黒表示としては、青方向へのシフトが抑えられ、白表示での色度に近づいている。したがって、本発明においては、広い輝度範囲において、色度の変化を抑えることが出来、画像の再現性が改善される。
本発明の他の効果としては、黒表示における光の透過率を下げることが出来るので、画像のコントラストを上げることが出来るということである。図6にこの様子を示す。図6において、縦軸BTは波長λが570nm付近における黒表示での透過率であり、横軸におけるAは従来例の場合であり、Bは本発明の場合である。図6において、黒表示透過率は、従来例よりも本発明の方が低いことがわかる。
これは、図4に示すように、本発明においては、波長が570nm付近においては、赤画素における透過率が、緑画素および青画素よりも小さいからである。すなわち、従来例においては、赤画素、緑画素、青画素全て図4における曲線Aの透過率特性を示しているが、本発明では、赤画素に対して図4における曲線Bの透過率特性を持たせているので、画素全体の黒表示における透過率は低下する。したがって、本発明においては、従来例よりも高いコントラストを有する画像を得ることが出来る。
本発明では、配向膜の配向軸を特定の値に設定することによって、以上のような特性を実現している。本発明においては、画素毎に配向軸の方向を制御しなければならない。以下に、本発明を実現するための、配向膜の配向軸の設定方法について説明する。
配向膜の配向軸の設定には、従来は、ラビング方法が広く用いられてきた。ラビング方法は、配向膜の表面を布状のものによって特定方向に擦ることにより、配向軸の設定を行うものである。一方、他の配向軸の設定方法として光配向による方法がある。
図7は光配向の原理を示す模式図である。配向膜は高分子材料によって形成されるが、成膜された状態では、図7(a)に示すように、網目状の分子構造となっている。図7(a)に示すような構造に対して、例えば、横方向に偏光した紫外線を照射すると、図7(a)における縦方向の構造が破壊される。このとき照射する偏光された紫外線のエネルギーは例えば、6J/cmである。このようにして形成された配向膜に対しては、液晶分子301は図7(b)に示すように配向する。このように、配向膜の配向軸の方向は照射する紫外線の偏光方向によって制御することが出来る。
一般的に、IPS方式においては、基板面との界面チルトが原理的に必要なく、界面チルト角が小さいほど視角特性が良い。特にチルト角を1度以下にすることにより、液晶表示装置の視角による色変化、明度変化を許容限度以下にすることが出来るため、効果的である。本発明の構成を実現するために、本実施例においては、配向膜の配向軸の設定に、光配向を用いる。
図8に本発明の構成を実現するための、光配向のプロセスのフローを示す。配向膜はTFT基板100側、対向基板200側の両方に形成されるが、図8のプロセスはいずれの配向膜についても適用することは可能である。図8において、基板上にまず、配向膜材料をスピナーあるいはロッドコーティング等によって塗布する。その後、塗布した配向膜を焼成し、固化する。
焼成した配向膜に対して、第1のマスクを用いて、まず、緑画素および青画素に対して特定方向に偏光した紫外線を用いて配向軸を設定する。その後、第2のマスクを用いて赤画素に対して、緑画素あるいは青画素とは、わずかに偏光軸の方向が異なるように、特定方向に偏光した紫外線を用いて配向軸の方向を設定する。
緑画素および青画素の配向軸の方向と赤画素の配向軸の方向の差は1度以下である。このような配向軸の方向の設定は、紫外線を発生する光源は固定しておき、配向膜が形成された基板を回転させることによって行われる。
以上説明したように、本発明によれば、光配向を用いることによって、一層の配向膜によって画素毎に配向軸の方向を設定することが出来る。
実施例1では、IPS方式の液晶表示装置について本発明を適用した場合について説明した。本発明は、IPS方式のみでなく、TN方式の液晶表示装置についても適用することが出来る。TN方式は、液晶分子をTFT基板100に形成された画素電極110と、対向基板200に形成された画素電極110との間に形成される電界によって制御する。
図9はTN方式の液晶表示装置の断面図である。図9において、TFT基板100側は、有機パッシベーション膜107の形成までは、図1と同じである。ただし、図9においては、図中に半導体層とドレイン電極あるいはソース電極との間にn+Si層1031を記載している。図9において、有機パッシベーション膜107の上には画素電極110が形成され、その上にTFT基板側配向膜113が形成されている。液晶はTFT基板側配向膜113に形成されたTFT基板側液晶配向軸によって配向している。
図9の対向基板200において、オーバーコート膜203までは、図1と同じ構成である。オーバーコート膜203に上には、平面ベタで形成された対向電極108がITOによって形成されている。対向電極108の上に対向基板側配向膜213が形成され、液晶は、対向基板側配向膜213に形成された対向基板側液晶配向軸によって配向する。TN方式においては、対抗基板の外側には表面導電膜は存在していない。対抗基板内の対向電極108が外部からの電界に対するシールドを兼ねるからである。
液晶層300はホモジーニアスに配向しているが、TFT基板100側の画素電極110と対向基板200側の対向電極108との間の縦電界成分によって、液晶分子が縦方向に傾くことによって、液晶層300を透過する光が制御される。バックライトからの光は、下偏光板150によって特定方向に偏光され、液晶層300によって変調をうけた後、上偏光板250によって再び偏光(検光)され、視認される。
TN方式においても、赤画素、緑画素、青画素における透過光のΔnの値が異なるので、白表示と黒表示において、色度が異なるという問題は同様である。TN方式の液晶表示装置に対しても、TFT基板側液晶配向軸と対向基板側液晶配向軸を色毎に変えることによって、白表示と黒表示における色度の変化を防止する本発明を適用することが出来る。図10はTN方式において、ノーマリブラックの表示モードにおける下偏光板偏光軸、TFT基板側液晶配向軸、対向基板側液晶配向軸、上偏光板偏光軸の従来構成と本発明の構成を対比して記載したものである。
図10において、下から、下偏光板150、TFT基板側配向膜113、対向基板側配向膜213、上偏光板250の順に配置されており、バックライトからの光はこの順で通過することになる。TN方式においては、TFT基板側液晶配向軸と対向基板側液晶配向軸の方向は90度となっている。下偏光板偏光軸とTFT基板側液晶配向軸とは同じ向きであり、対向基板側液晶配向軸と上偏光板偏光軸とは同じ向きである。なお、この場合は、下偏光板150の偏光軸と上偏光板250の偏光軸が90度となっているので、ノーマリブラックの表示モードとなる。
図10において、G、Bで示す緑画素と青画素における、下偏光板偏光軸、TFT基板側液晶配向軸、対向基板側液晶配向軸、上偏光板偏光軸は同じである。図10における(a)は従来例における赤画素の下偏光板偏光軸、TFT基板側液晶配向軸、対向基板側液晶配向軸、上偏光板偏光軸である。従来は、赤画素における、下偏光板偏光軸、TFT基板側液晶配向軸、対向基板側液晶配向軸、上偏光板偏光軸も緑画素あるいは青画素と同じであった。
TN方式においても、従来は、図4に示すIPS方式の場合のように、配向膜の配向軸、偏光板の偏光軸等にばらつきが生ずると、黒表示側において、短波長側の光が漏れるという現象を生じていた。したがって、白表示と黒表示の色度が異なるという問題を生じていた。
図10(b)における本発明では、緑画素と青画素における配向膜の配向軸方向は同一とし、赤画素のTFT基板側液晶配向軸だけθ1だけずらせておく。そうすると、液晶のツイスト角が赤画素においてのみ、90度からθ1だけずれたことになり、赤画素における光の透過特性が、緑画素、あるいは、青画素における光の透過特性とは異なることになる。
この透過特性の差を赤画素において、黒表示における光漏れが短波長側よりも長波長側で多くなるようにθ1を選ぶことによって、緑画素および青画素における短波長側での光漏れを赤画素で相殺することが出来る。これによって、黒表示付近における色度の変化を軽減することが出来る。
図10における(C)は本発明において、赤画素のTFT基板側液晶配向軸は緑画素および青画素のTFT基板側液晶配向軸に対してθ2ずらせておく。また、赤画素の対向基板側液晶配向軸は緑画素および青画素の対向基板側液晶配向軸に対してθ1ずらせておく。これによって、赤画素における黒表示付近の短波長側での光漏れを小さくし、黒表示付近での色度の変化を軽減することが出来る。
赤画素の黒表示における短波長側での光の漏れ量を少なくすることによって全体的にコントラストが向上することはIPS方式の場合と同様である。なお、TN方式においても、赤画素の緑画素あるいは青画素に対する、TFT基板側液晶配向軸あるいは対向基板側液晶配向軸のずらし量θ1あるいはθ2は1度以下とするのが良い。偏光軸のずらし角度を大きくしすぎるとコントラストが低下するからである。
以上のように、本発明によれば、TN方式の液晶表示装置においても、白表示と黒表示における色度の変化を軽減することができ、同時にコントラストの改善も行うことが出来る。
実施例1は本発明をIPS方式の液晶表示装置に、実施例2は本発明をTN方式の液晶表示装置に適用した例である。黒表示における色度が白表示における色度からずれる問題は、IPS方式あるいはTN方式に限らず、VA(Vertical Alignment)方式の液晶表示装置についても生ずる。
画素の色毎に液晶の配向状態を制御することによって、黒表示付近での透過光のスペクトルを制御して、黒表示付近における色度を白表示付近の色度に近づけるという本発明は、VA方式においても、適用することが出来る。ただし、画素毎の透過光の制御の仕方が異なる。
VAにおいては、液晶分子の初期配向は基板に対して垂直方向であり、基板間に電圧を印加することにより、液晶分子が傾くことによって液晶層300を透過する光を制御する。電圧を印加するときに、液晶が傾く方向をあらかじめ決めておくために、対向基板200に配向制御用突起260を形成しておく。
従来は、配向制御用突起260の形状は、赤画素、緑画素、青画素ともに同一であった。この場合、黒表示付近における光漏れは、短波長側がより多い。そうすると、色度は青方向にシフトし、白表示の時の色度と黒表示の時の色度とが異なることになる。
この問題を解決するために、本発明は、図11に示すように、対向基板200に形成された配向制御用突起260の形状を、画素毎に変化させることによって、液晶の初期配向を画素毎に変化させ、黒表示における色度を白表示における色度に近づけている。具体的には、赤画素の配向制御用突起260を高くすることによって、液晶の初期の配向角度を配向制御用突起260付近において、より傾けた状態としておく。
図11(a)は緑画素および青画素における配向制御用突起260の形状および、初期の液晶の配向状態である。図11(b)は赤画素における配向制御用突起260の形状および初期の液晶の配向状態である。この状態は、黒表示の状態である。黒表示であっても光が漏れており、図11(a)に示す緑画素および青画素においては、短波長の光がより多く漏れている。なお、図11において、TFT基板100側のTFTや画素電極110、対向基板200側のカラーフィルタ201や対向電極108等は省略されている。
図11において、図11(b)に示す赤画素のみ、配向制御用突起260付近における液晶分子の傾きが大きくなっている。このような配向状態とすることによって、赤画素における黒表示では、短波長側での光漏れを小さくし、光漏れを長波長側にシフトさせることが出来る。したがって、図11の構成によれば、緑画素および青画素の黒表示における短波長側にシフトした色度を赤画素における長波長側にシフトした色度によって相殺することが出来る。
このように、本実施例によれば、VA方式においても、白表示における色度と黒表示における色度の差を小さくすることが出来、画像の色再現性を向上させることが出来る。
図11のような構成とするためには、対向基板200に形成された配向制御用突起260の高さを画素毎に変化させなければならない。図12および図13は、対向基板200に形成する配向制御用突起260の高さを画素毎に変化させるためのプロセスの例を示すものである。図12および図13は、緑画素および青画素の配向制御用突起260の高さを同じとし、赤画素の配向制御用突起260の高さのみ変える構成のためのプロセスである。
図12において、基板上に配向制御用突起260用の材料となる感光性樹脂をコーティングし、レベリングをおこなって均一な膜厚とする(COATING)。感光性の樹脂はレジストを使用しなくともパターニングが出来るという特徴を有する。樹脂はネガ型の感光性の樹脂である。ネガ型の感光性の樹脂は、光が当たった所が硬化し、現像されて残る。
図12において、まず、緑画素および青画素に対してマスクを用いて露光する(EXPOSURE G、B)。その後、マスクを交換して赤画素に対してマスクを用いて露光する(EXPOSURE R)。ネガ型感光性樹脂は光が当たった所が現像されて残るので、露光量が多いほど樹脂が多く残る。すなわち、配向制御用突起260の高さも高くなる。
図12において、緑画素、あるいは、青画素に対する露光量よりも、赤画素に対する露光量を多くすることによって、赤画素に形成される配向制御用突起260の高さを大きくすることが出来る。その後、基板を焼成することによって、各画素に形成された配向制御用突起260を硬化する(BAKING)。
図13は図11の構成を形成するための他のプロセスを示す。図13において、基板上に配向制御用突起260用の材料となる感光性樹脂をコーティングし、レベリングをおこなって均一な膜厚とすることは図12と同様である(COATING)。この場合の感光性樹脂もネガ型である。図12と異なるところは、赤画素、緑画素、青画素全てについて、マスクを用いて同時に露光することである(EXPOSURE R、G、B)。
赤画素と、緑画素あるいは青画素との配向制御用突起260の高さに差を持たせるために、ハーフトーン露光の技術を用いる。すなわち、感光性の樹脂はネガ型であるから、赤画素の配向制御用突起260を緑画素あるいは青画素の配向制御用突起260よりも高くするためには、赤画素における露光量を緑画素あるいは青画素におけるより多くする必要がある。あるいは、緑画素あるいは青画素における露光量を赤画素における露光量よりも小さくする必要がある。
図13においては、緑画素あるいは青画素におけるマスクの透過率を小さくすることによって、緑画素あるいは青画素における露光量を赤画素における露光量よりも小さくしている。マスクの透過率を小さくする方法としては、マスクに細いストライプ上のパターンを周期的に形成する等種々の手法がある。このようにして、配向制御用突起260が形成された基板を焼成することによって配向制御用突起260を硬化させる。
図13のプロセスの利点は、一回の露光によって、異なる高さの配向制御用突起260を形成出来る点である。したがって、プロセスが短縮できるとともに、マスク合わせに伴う合わせ誤差等も発生しない。
図12および図13においては、ネガ型の感光性樹脂を使用したが、ポジ型の感光性樹脂を使用することも出来る。以上説明したように、本実施例によれば、VA方式の液晶表示装置においても、白表示と黒表示における色度のシフトの問題を解決することが出来る。
実施例1および実施例2において、対向基板側液晶配向軸のみの配向軸を緑画素、青画素に対して赤画素で変えている例、および、対向基板側液晶配向軸とTFT基板側液晶配向軸の両方を緑画素、青画素に対して赤画素で変えている例を示したが、TFT基板側液晶配向軸のみの配向軸を緑画素、青画素に対して赤画素で変えても良い。
また、実施例1〜実施例3においては、黒表示における透過スペクトルを赤画素でのみ他の色の画素に対して変化させているが、必要に応じて、他の色の画素について変化させても良い。この場合は、実施例1〜実施例3で説明した、赤画素における黒表示時の透過光のスペクトルを変える手法を用いれば良い。
IPS方式の液晶表示装置の断面図である。 図1の画素電極の平面図である。 実施例1における偏光軸および配向軸の向きを示す図である。 黒表示における光の透過率特性である。 白表示と黒表示における色度の差を示す図である。 本発明と従来例の黒表示における光透過率の比較である。 光配向の原理を示す模式図である。 光配向のプロセスである。 TN方式の液晶表示装置の断面図である。 実施例2における偏光軸および配向軸の向きを示す図である。 本発明を適用したVA方式の液晶表示装置の断面図である。 VA方式における本発明の第1のプロセス例である。 VA方式における本発明の第2のプロセス例である。
符号の説明
100…TFT基板、 101…ゲート電極、 102…ゲート絶縁膜、 103…半導体層、 104…ソース電極、 105…ドレイン電極、 106…無機パッシベーション膜、 107…有機パッシベーション膜、 108…対向電極、 109…上部絶縁膜、 110…画素電極、 111…スルーホール、 112…スリット、 113…TFT基板側配向膜、 150…下偏光板、 200…対向基板、 201…カラーフィルタ、 202…遮光膜、 203…オーバーコート膜、 210…表面導電膜、 213…対向基板側配向膜、 250…上偏光板、 260…配向制御用突起、 300…液晶層、 301…液晶分子、 1131…n+Si層、 d…液晶層の厚さ。

Claims (12)

  1. TFT基板と、対向基板と、前記TFT基板と前記対向基板との間に液晶が挟持された液晶表示装置であって、
    前記TFT基板には、TFTおよび画素電極を有する第1の画素と、TFTおよび画素電極を有する第2の画素と、TFTおよび画素電極を有する第3の画素が形成され、前記対向基板には、前記第1の画素に対応して第1の色を表示する第1のカラーフィルタと、前記第2の画素に対応して第2の色を表示する第2のカラーフィルタと、前記第3の画素に対応して第3の色を表示する第3のカラーフィルタが形成され、
    前記TFT基板と前記対向基板との間に液晶が挟持され、前記TFT基板にはTFT基板側液晶配向軸を有するTFT基板側配向膜が形成され、前記対向基板には、対向基板側液晶配向軸を有する対向基板側配向膜が形成され、
    前記TFT基板側液晶配向軸および前記対向基板側液晶配向軸は光配向によって設定されており、
    前記第1の画素、前記第2の画素、または、前記第3の画素のいずれかの画素の前記対向基板側液晶配向軸あるいは前記TFT基板側液晶配向軸の向きは、前記第1の画素、前記第2の画素、または、前記第3の画素における他の画素の前記対向基板側液晶配向軸あるいは前記TFT基板側液晶配向軸の向きとは特定角度を有していることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記第1の画素、前記第2の画素、または、前記第3の画素における他の画素の前記対向基板側液晶配向軸あるいは前記TFT基板側液晶配向軸の向きは同じであることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記第1の画素、前記第2の画素、または、前記第3の画素のいずれかの画素の前記対向基板側液晶配向軸および前記TFT基板側液晶配向軸の向きは、前記第1の画素、前記第2の画素、または、前記第3における画素の他の画素の前記対向基板側液晶配向軸および前記TFT基板側液晶配向軸の向きとは特定角度を有していることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  4. 前記特定角度は1度以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置。
  5. 前記液晶表示装置はIPS方式であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  6. 前記液晶表示装置はTN方式であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  7. TFT基板と、対向基板と、前記TFT基板と前記対向基板との間に液晶が挟持された液晶表示装置であって、
    前記TFT基板には、TFTおよび画素電極を有する第1の画素と、TFTおよび画素電極を有する第2の画素と、TFTおよび画素電極を有する第3の画素が形成され、前記対向基板には、前記第1の画素に対応して赤色を表示するカラーフィルタと、前記第2の画素に対応して緑色を表示するカラーフィルタと、前記第3の画素に対応して青色を表示する第3のカラーフィルタが形成され、
    前記TFT基板と前記対向基板との間に液晶が挟持され、前記TFT基板にはTFT基板側液晶配向軸を有するTFT基板側配向膜が形成され、前記対向基板には、対向基板側液晶配向軸を有する対向基板側配向膜が形成され、
    前記TFT基板側液晶配向軸および前記対向基板側液晶配向軸は光配向によって設定されており、
    前記第1の画素の前記対向基板側液晶配向軸あるいは前記TFT基板側液晶配向軸の向きは、前記第2の画素または前記第3の画素の前記対向基板側液晶配向軸あるいは前記TFT基板側液晶配向軸の向きとは特定角度を有していることを特徴とする液晶表示装置。
  8. 前記第2の画素と前記第2の画素の、前記対向基板側液晶配向軸あるいは前記TFT基板側液晶配向軸の向きは同じであることを特徴とする請求項7に記載の液晶表示装置。
  9. 前記特定角度は1度以下であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の液晶表示装置。
  10. TFT基板と、対向基板と、前記TFT基板と前記対向基板との間に液晶が挟持された液晶表示装置であって、
    前記TFT基板には、TFTおよび画素電極を有する第1の画素と、TFTおよび画素電極を有する第2の画素と、TFTおよび画素電極を有する第3の画素が形成され、前記対向基板には、前記第1の画素に対応して第1の色を表示する第1のカラーフィルタと、前記第2の画素に対応して第2の色を表示する第2のカラーフィルタと、前記第3の画素に対応して第3の色を表示する第3のカラーフィルタが形成され、
    前記TFT基板と前記対向基板との間に液晶が挟持され、前記対向基板には前記TFT基板の前記第1の画素に対応して第1の配向制御用突起が形成され、前記第2の画素に対応して第2の配向制御用突起が形成され、前記第3の画素に対応して第3の配向制御用突起が形成され、
    前記第1の配向制御用突起、第2の配向制御用突起、第3の配向制御用突起のいずれかは、前記第1の配向制御用突起、第2の配向制御用突起、第3の配向制御用突起のうちの他の突起よりも高さが高いことを特徴とする液晶表示装置。
  11. 前記第1の配向制御用突起、第2の配向制御用突起、第3の配向制御用突起のうちの他の突起は高さが同じであることを特徴とする請求項10に記載の液晶表示装置。
  12. 前記第1のカラーフィルタは赤フィルタであり、前記第2のカラーフィルタは緑フィルタであり、前記第3のカラーフィルタは青フィルタであることを特徴とする請求項10に記載の液晶表示装置。
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