JP2009275316A - 繊維シート及びそれを用いた軽量構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、難燃性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、形状保持性、機械的強度、靭性等が優れており、200℃以上の温度や高圧に耐えることができる繊維シート、それを用いた高速で移動する軽量構造体及び宇宙空間のスペースシャトルから地球に向けて飛ばした場合、200℃以上の温度や高圧に耐えて地球まで帰還しうる高速で移動する構造物又は飛行物体を提供する。
【解決手段】シート状繊維素材に、一般式(1)で示されるシラン化合物を主成分とし、ホウ酸及び触媒を含有するシランコート液が塗布及び/又は含浸され、硬化された表面層が形成されていることを特徴とする繊維シート、
Figure 2009275316

(式中、R、R、R及びRは、水素又は炭素数が1〜4のアルキル基であり、それぞれ同一であっても良いし、異なっていても良い。又、nは、2〜10の整数である。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、難燃性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、形状保持性、機械的強度、靭性等の優れた繊維シート及びそれを用いた軽量構造体に関する。
和紙や洋紙などの紙、不織布、織布等のシート状繊維素材は、最も古く且つ広範に使用されている素材である。しかし、難燃性や耐熱性が低く容易に燃焼する、耐水性が低く水により溶解したり変形する、機械的強度や靭性が小さいので強度のある構造体を形成することができない等の欠点があった。
これらの欠点を解消する方法は昔から種々研究されており、例えば、繊維シートに難燃剤、熱安定剤を添加する方法、繊維や繊維シート表面に塩化ビニル樹脂、エチレン樹脂等の合成樹脂やゴムを被覆する方法等が提案されている。
上記方法で繊維シートの難燃性、耐熱性、耐水性、耐薬品性等は改良され、家庭用の用途には広く用いられている。しかし、工業用用途等においては難燃性、耐熱性、耐水性、耐薬品性等がより優れた繊維シートが要求されている。これらの要求を満足させるために、ゾルーゲル液をコーティングした繊維シートが提案されている。
ゾルーゲル液をコーティングした繊維シートとしては、例えば、繊維素材に、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、エチルトリプロポキシシラン等が2〜10個重合された重合体を主成分とするシラン系コート液を塗布し、触媒の作用で硬化・固化させて、表面形成されたことを特徴とするコート素材(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。
特許第3456956号公報
上記繊維シートは難燃性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、形状保持性、機械的強度、靭性等の優れた繊維シートである。しかし、200℃以上の温度や高圧に耐えることができなかった。例えば、上記繊維シートから成形した飛行機を宇宙空間のスペースシャトルから地球に向けて飛ばした場合に予測される紙飛行機は大気圏に突入した際に200℃以上に加熱されると共にマッハ7以上の気流により加圧され、変形すると共に燃焼して地球まで帰還することは不可能と考えられていた。
本発明の目的は、上記欠点に鑑み、軽量性、難燃性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、形状保持性、機械的強度、靭性等が優れており、200℃以上の温度や高圧に耐えることができる繊維シート及びそれを用いた軽量構造体を提供することにある。又、具体的な目的の一つとして当該軽量構造体を、宇宙空間のスペースシャトルから地球に向けて投下した場合、200℃以上の温度や高圧に耐えて地球まで帰還しうる高速で移動する構造物又は飛行物体を提供することにある。
即ち、本発明は、
[1]シート状繊維素材に、一般式(1)で示されるシラン化合物を主成分とし、難燃剤及び触媒を含有するシランコート液が塗布及び/又は含浸され、硬化された表面層が形成されていることを特徴とする繊維シート、
Figure 2009275316
(式中、R、R、R及びRは、水素又は炭素数が1〜4のアルキル基であり、それぞれ同一であっても良いし、異なっていても良い。又、nは、2〜10の整数である。)
[2]難燃剤が、無機系難燃剤、臭素系難燃剤又はリン酸系難燃剤のいずれか一つ又は複合したものからなり、無機系難燃剤が、硼酸HBO、メタ硼酸(HBO2n、過硼酸HBO、次硼酸H424、ボロン酸H3BO2、ボリン酸H3BO、水酸化アルミニュウム、水酸化マグネシュウム、三酸化アンチモン、五酸化アンチモンのいずれか一つ又は複合したものからなり、臭素系難燃剤が、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノール、TBBA・エポキシオリゴマー、ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)、ペンタブロモベンジルアクリレート(モノマー)、ペンタブロモベンジルアクリレート(モノマー)のいずれか一つ又は複合したものからなり、リン酸系難燃剤が、トリフェニルフォスフェート、クレジルフェニルフォスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(t−ブチル化フェニル)ホスフェート、トリス(i−プロピル化フェニル)ホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェートのいずれか一つ又は複合したものであることを特徴とする前記[1]記載の繊維シート、
[3]触媒が、加水分解可能な有機金属化合物であることを特徴とする前記[1]記載の繊維シート、
[4]有機金属化合物が、テトラプロポキシチタネート、テトラブトキシチタネート、テトラプロポキシジルコネート、テトラブトキシジルコネート、トリプロポキシアルミネート、アルミニウムアセチルアセトナート、ジブチルスズジアセテート及びジブチルスズジラウレートよりなる群から選ばれた化合物であることを特徴とする前記[3]記載の繊維シート、
[5]シランコート液が、有機溶剤を含有することを特徴とする前記[1]記載の繊維シート、
[6]有機溶剤が、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール及びヘキサノールよりなる群から選ばれたアルコールであることを特徴とする前記[5]記載の繊維シート、
[7]有機溶剤が、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコールよりなる群から選ばれたグリコールであることを特徴とする前記[5]記載の繊維シート、
[8]有機溶剤が、メトキシエタノール、プロポキシエタノール、ブトキシエタノール、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、プロポキシプロパノール、ブトキシプロパノールよりなる群から選ばれたセルソルブであることを特徴とする前記[5]記載の繊維シート、
[9]更に、シランコート液が、一般式(2)で示されるシラン化合物を含有することを特徴とする前記[1]記載の繊維シート、
Figure 2009275316
(式中、R、R及びRは水素若しくは炭素数1〜10のアルキル基又はアルケニル基であり、それぞれ同一であっても良いし、異なっていても良い。Rは、その分子内にエポキシ基又はグリシジル基を含んでいても良い、炭素数が1〜10のアルキル基、アルケニル基又はフェニル基である。又、mは、1〜10の整数である。)
[10]更に、シランコート液が、一般式(3)で示されるシラン化合物を含有することを特徴とする前記[1]記載の繊維シート、
Figure 2009275316
(式中、R及びR11は、水素、アルキル基又はアルケニル基であり、それぞれ同一であっても良いし、異なっていても良い。R10及びR12は、その分子内にエポキシ基又はグリシジル基を含んでいても良い、アルキル基、アルケニル基又はフェニル基である。又、pは、1〜10の整数である。)
[11]前記[1]〜[10]のいずれか1項に記載の繊維シートを折畳む及び/又は組立てることにより形成されてなることを特徴とする軽量構造体、及び
[12]軽量構造体が、高速で移動する構造物又は飛行物体であることを特徴とする前記[11]記載の軽量構造体
に関する。
本発明の繊維シートは、シート状繊維素材に、一般式(1)で示されるシラン化合物を主成分とし、難燃剤及び触媒を含有するシランコート液が塗布及び/又は含浸され、硬化された繊維コート層が形成されているので、難燃性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、形状保持性、機械的強度、靭性等が優れており、200℃以上の温度や高圧に耐えることができる。又、この繊維シートを用いた構造体は軽量であり、難燃性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、形状保持性、機械的強度、靭性等が優れており、200℃以上の温度や高圧に耐えることができる。従って、本発明の高速で移動する構造物又は飛行物体は、宇宙空間のスペースシャトルから地球に向けて投下した場合、200℃以上の温度や高圧に耐えて地球まで帰還することができる条件を備えている。
本発明で使用されるシート状繊維素材は、繊維で製造されたシート状物であれば特に限定されず、例えば、楮、三椏等の天然繊維から製造された和紙;サトウキビ繊維から製造されたバガス紙;木材パルプから製造された洋紙;綿、スフ等の天然繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリイミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、アクリル繊維等の合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミック繊維等の無機繊維、及びこれら繊維の混合繊維から製造された織布及び不織布が挙げられる。シート状繊維素材の目付け量は、特に限定されないが、軽量構造体を形成するには軽量であることが必要なので、10〜500g/mが好ましく、より好ましくは20〜300g/mである。
本発明で使用されるシランコート液は、一般式(1)で示されるシラン化合物を主成分とし、難燃剤及び触媒を含有するシランコート液である。
Figure 2009275316
式中、R、R、R及びRは、水素又は炭素数が1〜4のアルキル基であり、それぞれ同一であっても良いし、異なっていても良い。又、nは、2〜10の整数である。
即ち、シラン化合物(1)は、ケイ素原子の4個の置換基のうち、3個が水素又は炭素数が1〜4のアルコキシ基で置換され、1個が加水分解不可能な水素又は炭素数が1〜4のアルキル基で置換されたシラン単量体が2〜10個縮合された化合物である。
シラン単量体(n=1)を用いると、短時間で充分な強度を持ったシランコート膜を製造することが困難となる。又、nが11以上となると、逆に、シート状繊維素材に塗布した時に、繊維素材上でのポリマー化のためのアルコキシ基等の数が不足して、十分な強度を持ったシランコート膜を製造することが困難になる。従って、本発明で使用されるシラン化合物(1)のnは2〜10であり、好ましくは、2〜8である。
尚、一般にシラン単量体からシラン化合物(1)のような縮合体を合成する場合、その重合度を正確に制御することは、技術的にいって、事実上不可能である。従って、n=2〜10、好ましくはn=2〜8のものを使用するとの意味は、重合度の分布から見て、主としてnが2〜10、好ましくは主として2〜8のものが含まれているようなコート液を使用することに他ならず、例えばnが11以上の化合物が一部含まれていたとしても、差し支えない。
シラン化合物(1)としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、エチルトリプロポキシシラン等のシラン単量体の縮合体が挙げられる。尚、これらシラン単量体は1種類のみが縮合されてもよいし、2種類以上が縮合されてもよい。
尚、シラン化合物(1)における加水分解不可能な置換基(R)の第一義的な役割は、シランコート膜に柔軟性を与えることにあるが、同時にシランコート膜に撥水性を付与するのであれば、Rはアルキル基である。一般にアルキル基は、炭素数が増える程、有機性即ち撥水性が増加するが、炭素数があまり大きくなると、立体障害によりシランコート膜内に歪が生じて膜の機械的強度低下の原因となる。従って、アルキル基の炭素数やシラン化合物(1)を構成する各単量体の種類・量は、予備的な製造試験を行う等して決定することが好ましい。尤も、シランコート膜への撥水性の付与は、後述するシラン化合物(2)及び/又はシラン化合物(3)を添加することによっても達成可能であるため、シラン化合物(1)におけるRをアルキル基とすることが必須というわけではない。
本発明で使用される触媒は、上記シラン化合物(1)を硬化させるための触媒であり、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、蟻酸、酢酸等酸触媒やアンモニア、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム、エタノールアミン、ジエタノールアミン又はトリエタノールアミン等の塩基触媒が挙げられる。尚、上記酸触媒及び塩基触媒を用いる場合は反応水を共存させる必要がある。
上記のシラン化合物(1)、触媒及び反応水を含むシランコート液は、通常使用する場合には特に問題は生じないが、これを長期保存する場合、反応水によってシランコート液がゲル化し易いという課題を生じる。これを解決するためには、触媒として加水分解可能な有機金属化合物を用いるのが好ましい。加水分解可能な有機金属化合物を使用すれば、反応水を共存させる必要はなくなり、長期保存安定性が優れており好ましい。
加水分解可能な有機金属化合物を触媒として使用すると、シランコート液をシート状繊維素材に塗布すると、シート状繊維素材上の水分又は空気中の水分(湿気)を吸い、有機金属化合物が自ら加水分解するが、この時、シラン化合物(1)とネットワークを形成し、シラン化合物(1)が硬化する。上記有機金属化合物としては、例えば、テトラプロポキシチタネート、テトラブトキシチタネート、テトラプロポキシジルコネート、テトラブトキシジルコネート、トリプロポキシアルミネート、アルミニウムアセチルアセトナート、ジブチルスズジアセテート又はジブチルスズジラウレート等が挙げられる。
上記シランコート液には、シラン化合物(1)、難燃剤、触媒及び場合により必要となる反応水を均一に混合させるため、有機溶剤を添加してもよい。この有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール又はヘキサノール等のアルコール類が挙げられる。
又、シランコート液の粘性や乾燥速度を調整するために、粘度や沸点の高い有機溶剤を添加してもよい。この有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのグリコール類、メトキシエタノール、プロポキシエタノール、ブトキシエタノール、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、プロポキシプロパノール、ブトキシプロパノール等のセルソルブ類等が挙げられる。これら有機溶剤は単独で添加されてもよいし、二種以上混合して添加されてもよい。更に、上記粘度や沸点の高い有機溶媒の1種以上と共に、上記アルコール類を併用してもよい。尚、シランコート液の粘度や乾燥速度の調整のために界面活性剤を添加してもよい。
上記グリコール類及びセルソルブ類は、その分子内に水酸基を有しているため、シラン化合物(1)の縮合反応によって形成されるシロキサン結合のネットワーク内に導入されることがある。グリコール類やセルソルブ類は有機性を有しているため、これが導入されることにより、得られるシランコート膜の有機性が増す、即ちシランコートされた繊維シートの有機性が増す。
上記難燃剤は、無機系難燃剤では、硼酸HBO、メタ硼酸(HBO2n、過硼酸HBO、次硼酸H424、ボロン酸H3BO2、ボリン酸H3BO、水酸化アルミニュウム、水酸化マグネシュウム、三酸化アンチモン、五酸化アンチモンであり、臭素系難燃剤では、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノール、TBBA・エポキシオリゴマー、ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)、ペンタブロモベンジルアクリレート(モノマー)、ペンタブロモベンジルアクリレート(モノマー)であり、リン酸系難燃剤では、トリフェニルフォスフェート、クレジルフェニルフォスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(t−ブチル化フェニル)ホスフェート、トリス(i−プロピル化フェニル)ホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェートであり、これらのいずれか一つを単独に用いても良いし、複合したものを用いることも出来る。
難燃剤を溶解した溶液を製造するにあたり、硼酸系のように難溶解性のものでは、マグネトスタラー等を利用して、激しく攪拌しながら又は超音波で攪拌しながら溶解するのが良い。難燃剤の溶解濃度を高くするには、溶解温度を上げると共に析出を防いで塗工工程全般の温度を上げて加工するのが良い。
本発明で使用されるシランコート液は、一般式(1)で示されるシラン化合物を主成分とし、難燃剤、溶剤及び触媒を含有する。シラン化合物(1)の含有量は、シランコート液中の主成分であり、15重量%以上であって、60重量%以下が好ましい。難燃剤の含有量は、少なくなると耐熱性、難燃性等が向上しにくくなり、多くなりすぎるとシラン化合物(1)の効果が低下するので、シランコート液中2〜20重量%が好ましく、より好ましくは3〜10重量%である。触媒の含有量は、少なくなるとシラン化合物(1)の縮合反応が遅くなったり、硬化が不十分になり、耐熱性、難燃性、機械的強度等が向上しにくくなる傾向があり、過剰に含有しても縮合反応の促進効果は向上しないので、シランコート液中0.5〜5重量%が好ましく、より好ましくは2〜3重量%である。
又、水及びアルコールの含有量は、多くなると乾燥しにくくなるのでシランコート液中10重量%以下が好ましい。更に、グリコール類及びセルソルブ類の含有量は、多くなるとシラン化合物(1)の効果が低下するので、シランコート液中10重量%以下が好ましい。
本発明のシランコート液には、撥水性の付与等の目的で、一般式(2)で示されるシラン化合物が添加されてもよい。
Figure 2009275316
式中、R、R及びRは水素若しくは炭素数1〜10のアルキル基又はアルケニル基であり、それぞれ同一であっても良いし、異なっていても良い。Rは、その分子内にエポキシ基又はグリシジル基を含んでいても良い、炭素数が1〜10のアルキル基、アルケニル基又はフェニル基である。又、mは1〜10の整数である。
即ち、シラン化合物(2)は、ケイ素原子の4個の置換基のうち、3個が加水分解可能な置換基で置換され、1個が加水分解不可能な置換基で置換されたシラン単量体又はこのシラン単量体が2〜10個縮合された化合物である。加水分解可能な置換基はRO−、RO− 及びRO−であり、各酸素がケイ素原子と結合している。R、R及びRは水素若しくは炭素数1〜10のアルキル基又はアルケニル基であり、それぞれ同一であっても良いし、異なっていても良い。加水分解不可能な置換基はRであり、その分子内にエポキシ基又はグリシジル基を含んでいても良い、炭素数が1〜10のアルキル基、アルケニル基又はフェニル基である。
mが11以上となると、シート状繊維素材に塗布した時に、繊維素材上でのポリマー化のためのアルコキシ基等の数が不足して、十分な機械的強度を持ったシランコート膜を製造することが困難になる。従って、シラン化合物(2)のmは10以下が好ましく、より好ましくは、8以下である。
シラン化合物(2)としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、β−(メタクリロキシプロピル)トリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン等のシラン単量体及びその縮合体が挙げられる。尚、これらシラン単量体は1種類のみが縮合されてもよいし、2種類以上が縮合されてもよい。
更に、本発明のシランコート液には、撥水性の付与等の目的で、一般式(3)で示されるシラン化合物が添加されてもよい。
Figure 2009275316
式中、R及びR11は、水素、アルキル基又はアルケニル基であり、それぞれ同一であっても良いし、異なっていても良い。R10及びR12は、その分子内にエポキシ基又はグリシジル基を含んでいても良い、アルキル基、アルケニル基又はフェニル基である。又、pは、1〜10の整数である。
即ち、シラン化合物(3)は、ケイ素原子の4個の置換基のうち、2個が加水分解可能な置換基で置換され、2個が加水分解不可能な置換基で置換されたシラン単量体又はこのシラン単量体が2〜10個縮合された化合物である。加水分解可能な置換基はRO−及びR11O−であり、各酸素がケイ素原子と結合している。R及びR11は水素、アルキル基又はアルケニル基である。加水分解不可能な置換基はR10及びR12であり、R10及びR12はその分子内にエポキシ基又はグリシジル基を含んでいても良い、アルキル基、アルケニル基又はフェニル基である。
pが11以上となると、シート状繊維素材に塗布した時に、繊維素材上でのポリマー化のためのアルコキシ基等の数が不足して、十分な機械的強度を持ったシランコート膜を製造することが困難になる。従って、シラン化合物(3)のpは10以下が好ましく、より好ましくは8以下である。
シラン化合物(3)としては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン等のシラン単量体及びその縮合体が挙げられる。尚、これらシラン単量体は1種類のみが縮合されてもよいし、2種類以上が縮合されてもよい。
尚、前述の通り、一般にシラン単量体からシラン化合物のような縮合体を合成する場合、その重合度を正確に制御することは、技術的にいって、事実上不可能である。従って、m及びpが1〜10の意味は、重合度の分布から見て、主としてm及びpが1〜10のものが含まれているようなコート液を使用することに他ならず、例えばm及びpが11以上である化合物が含まれていたとしても、差し支えない。
上記シラン化合物(2)及び/又はシラン化合物(3)の含有量は、シランコート液の主成分である、シラン化合物(1)に対し、一般的には総量が50重量%を超えない範囲にてシランコート液に含有することが好ましい。両者の合計含有量がこの範囲を越えると、コート液をシート状繊維素材に塗布した時に、主成分であるシラン化合物(1)との間でうまく結合せず、シランコート膜の機械的強度が不十分となる可能性がある。従って、シラン化合物(2)及び/又はシラン化合物(3)を添加する場合には、含有量に依存してシランコート膜の機械的強度が低下することを想定し、予備的な製造試験を行う等し、目的を達成し得る含有量の範囲を明らかにしたうえで、含有量を最小限に抑えるようにすることが好ましい。
本発明の繊維シートは、上記シート状繊維素材に、一般式(1)で示されるシラン化合物を主成分とし、難燃剤及び触媒を含有するシランコート液が塗布及び/又は含浸され、硬化された表面層が形成されている。上記シート状繊維素材に上記シランコート液を塗布及び/又は含浸する方法は、特に限定されず、従来公知の任意の方法が採用されてよく、例えば、シート状繊維素材をシランコート液に浸漬する方法、シート状繊維素材表面にシランコート液を塗布する方法、シート状繊維素材表面にシランコート液を吹き付ける方法等が挙げられる。
シート状繊維素材に塗布及び/又は含浸されシランコート液は硬化され、表面層が形成される。シラン化合物(1)は加水分解し、下記反応式(1)〜(3)に示した反応を経て、シロキサン結合(Si-O-Si)が生成し硬化する。
反応式(1)Si−OR+HO → Si−OH+ROH
反応式(2)Si−OH+HO−Si → Si−O−Si+H
反応式(3)Si−OH+RO−Si → Si−O−Si+ROH
この反応は常温でも可能であるが、反応をより速く進行させ、完全にシロキサン結合を生成させるため及びシランコート液に含まれるアルコール及び/又は水を蒸発させるために60〜100℃で加熱するのが好ましい。
このようにして生成したシロキサン結合(Si−O−Si)内のSi−Oの結合エネルギーは106kcal/molである。一方、有機化合物の典型的な結合であるC−C結合の結合エネルギーは82.6kcal/molである。従って、シラン化合物(1)が加水分解することによって形成された、シロキサン結合を有する表面層であるシランコート膜は、有機化合物に比べ、はるかに熱的安定な結合を有していることが分かる。この熱的安定な結合により、シート状繊維素材に形成された表面層は難燃性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、形状保持性、機械的強度、靭性等が優れており、その結果、本発明の繊維シートは難燃性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、形状保持性、機械的強度、靭性等が優れている。
又、シランコート液が、触媒として有機金属化合物(例えばテトラブトキシチタニウム等)を含む場合は、シランコート液中に反応水が含まれなくとも、上記反応式(1)〜(3)の反応が進行するが、この場合の反応は、詳しくは下記反応式(4)及び(5)の通り反応する。
反応式(4)Ti−OR+HO → Ti−OH+ROH
反応式(5)Ti−OH+RO−Si → Ti−O−Si+ROH
上述の通り、Si−O結合エネルギーよりはるかに高い結合エネルギーをもつTi-O結合がシランコート膜内に導入されることにより、シロキサン結合のみのシランコート膜に比べ、更に難燃性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、形状保持性、機械的強度、靭性等が向上する。このように、触媒として有機金属化合物を使用すると、反応水を共存させる必用が無いばかりでなく、硬化されたシランコート膜の難燃性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、形状保持性、機械的強度、靭性等が向上し、その結果として本発明の繊維シートの難燃性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、形状保持性、機械的強度、靭性等がより向上する。
本発明の軽量構造体は、上記繊維シートを折畳む及び/又は組立てることにより形成されてなる。上記繊維シートを、折り紙のように折り畳むことにより紙飛行機や紙風船のような形状構造体を形成することができる。又、立方体状の骨格、円錐状の骨格、球状の骨格、ドーナツ状の骨格等の周囲に上記繊維シートを貼り付けることにより、立方体状の軽量構造体、円錐状の軽量構造体、球状の軽量構造体、ドーナツ状の軽量構造体等を形成することができる。尚、骨格を、上記繊維シートを積層したり、丸めたりして形成すれば、当該構造体はより軽量化することができる。
上記軽量構造体は軽量であり、難燃性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、形状保持性、機械的強度、靭性等が優れているので高速で移動する構造物(例えば、飛行物体)として使用可能である。特に、宇宙空間のスペースシャトルから地球に帰還するための高速で移動する軽量構造物又は飛行物体として使用可能であり、地球に向けて飛ばした場合、この高速で移動する構造物又は飛行物体は軽量であるから低弾道係数で大気圏へ突入でき、大気抵抗が小さく200℃以上の温度や高圧に耐えて地球まで帰還しうることが判明した。尚、軽量構造体中に地球に送り戻したい物品を収納して飛ばせば、スペースシャトルから地球に物品を送付することも可能になる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、適宜変更して実施されるものである。
(実施例1)
メチルトリメトキシシラン縮合体の合成
500mlの三つ口フラスコに、メチルトリメトキシシラン181重量部、メタノール50重量部及び純水18重量部を供給し充分に攪拌した。次に、61重量%の硝酸2重量部を添加し、攪拌しながら3時間加熱、環流させて縮合反応を終了した。縮合反応終了後、加熱しながら反応容器内を減圧にして水及びメタノールを除去してメチルトリメトキシシラン縮合体を得た。得られたメチルトリメトキシシラン縮合体をガスクロマトグラフィーで測定したところ3〜4量体が中心であった。
硼酸イソプロパノール溶液の調整1
イソプロパノール9.5重量部に硼酸HBOを0.5重量部添加し、マグネトスタラーによる攪拌機にて高速で混合し、更に、超音波攪拌容器に移し固形分がなくなるまで混合し、25℃の硼酸イソプロパノール溶液を得た。
シランコート液の調整と耐熱紙1
得られたメチルトリメトキシシラン縮合体56重量部、フェニルトリメトキシシラン17重量部、テトラブトキシチタネート12重量部及び得られた硼酸イソプロパノール溶液76重量部を均一に混合してシランコート液を得た。
秤量45g/mのバガス紙を得られたシランコート液に約30秒間浸漬した後、引揚げて余剰の液体を搾りとり、60℃から80℃まで徐々に温度を上げて乾燥し、最後に150℃で約10分間加熱してシランコート液を硬化させた。その結果、得られた塗工膜の固形塗工量は約32g/mであった。
耐熱性試験1
耐熱紙1を250℃に維持したボックス型電気炉の中央に投入し、耐熱性を調べた。試験片を約15秒間炉内に置き、取り出したところ、かすかな変色が見られたが紙質に大きな変化は見られなかった。
(実施例2)
硼酸イソプロパノール溶液の調整2
イソプロパノール9.1重量部に硼酸HBOを0.9重量部添加し、60℃の保温槽内で、実施例1で行ったと同様の攪拌操作により、60℃の硼酸イソプロパノール溶液を得た。
シランコート液の調整と耐熱紙2
得られたメチルトリメトキシシラン縮合体56重量部、フェニルトリメトキシシラン17重量部、テトラブトキシチタネート12重量部及び得られた硼酸イソプロパノール溶液79重量部を均一に混合してシランコート液を得た。
秤量45g/mのバガス紙を用い、実施例1で行ったと同様にして塗工して耐熱紙2を得た。
耐熱性試験2
耐熱紙2を250℃に維持したボックス型電気炉の中央に投入し、耐熱性を調べた。試験片を約25秒間炉内に置き、取り出したところ、かすかな変色が見られたが紙質に大きな変化は見られなかった。
(比較例1)
シランコート液の調整と耐熱紙3
得られたメチルトリメトキシシラン縮合体56重量部、フェニルトリメトキシシラン17重量部、テトラブトキシチタネート12重量部及びイソプロパノール76重量部を均一に混合してシランコート液を得た。秤量45g/mのバガス紙を用い、実施例1で行ったと同様にして塗工して耐熱紙3を得た。
耐熱性試験2
耐熱紙3を250℃に維持したボックス型電気炉の中央に投入し、耐熱性を調べた。試験片を約10秒間炉内に置き、取り出したところ、薄茶色への変色が見られ、紙は折り曲げると破損し易く、脆くなり紙質が大きく損なわれた。
本発明の繊維シートは、難燃性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、形状保持性、機械的強度、靭性等が優れており、200℃以上の温度や高速の気流や動圧に耐えることができるので、難燃性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、形状保持性、機械的強度、靭性等が要求される用途に好適に使用される。又、この繊維シートを用いた軽量構造体は軽量であり、難燃性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、形状保持性、機械的強度、靭性等が優れており、200℃以上の温度や高圧に耐えることができる。従って、この軽量構造体が高速で移動する構造物又は飛行物体である場合は、宇宙空間のスペースシャトルから地球に向けて投下した場合、200℃以上の温度や高速の気流や動圧に耐えて地球まで帰還できることが示された。

Claims (12)

  1. シート状繊維素材に、一般式(1)で示されるシラン化合物を主成分とし、難燃剤ホウ酸及び触媒を含有するシランコート液が塗布及び/又は含浸され、硬化された表面層が形成されていることを特徴とする繊維シート。
    Figure 2009275316
    (式中、R、R、R及びRは、水素又は炭素数が1〜4のアルキル基であり、それぞれ同一であっても良いし、異なっていても良い。又、nは、2〜10の整数である。)
  2. 難燃剤が、無機系難燃剤、臭素系難燃剤又はリン酸系難燃剤のいずれか一つ又は複合したものからなり、無機系難燃剤が、硼酸HBO、メタ硼酸(HBO2n、過硼酸HBO、次硼酸H424、ボロン酸H3BO2、ボリン酸H3BO、水酸化アルミニュウム、水酸化マグネシュウム、三酸化アンチモン、五酸化アンチモンのいずれか一つ又は複合したものからなり、臭素系難燃剤が、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノール、TBBA・エポキシオリゴマー、ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)、ペンタブロモベンジルアクリレート(モノマー)、ペンタブロモベンジルアクリレート(モノマー)のいずれか一つ又は複合したものからなり、リン酸系難燃剤が、トリフェニルフォスフェート、クレジルフェニルフォスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(t−ブチル化フェニル)ホスフェート、トリス(i−プロピル化フェニル)ホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェートのいずれか一つ又は複合したものであることを特徴とする請求項1記載の繊維シート。
  3. 触媒が、加水分解可能な有機金属化合物であることを特徴とする請求項1記載の繊維シート。
  4. 有機金属化合物が、テトラプロポキシチタネート、テトラブトキシチタネート、テトラプロポキシジルコネート、テトラブトキシジルコネート、トリプロポキシアルミネート、アルミニウムアセチルアセトナート、ジブチルスズジアセテート及びジブチルスズジラウレートよりなる群から選ばれた化合物であることを特徴とする請求項3記載の繊維シート。
  5. シランコート液が、有機溶剤を含有することを特徴とする請求項1記載の繊維シート。
  6. 有機溶剤が、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール及びヘキサノールよりなる群から選ばれたアルコールであることを特徴とする請求項5記載の繊維シート。
  7. 有機溶剤が、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコールよりなる群から選ばれたグリコールであることを特徴とする請求項5記載の繊維シート。
  8. 有機溶剤が、メトキシエタノール、プロポキシエタノール、ブトキシエタノール、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、プロポキシプロパノール、ブトキシプロパノールよりなる群から選ばれたセルソルブであることを特徴とする請求項5記載の繊維シート。
  9. 更に、シランコート液が、一般式(2)で示されるシラン化合物を含有することを特徴とする請求項1記載の繊維シート。
    Figure 2009275316
    (式中、R、R及びRは水素若しくは炭素数1〜10のアルキル基又はアルケニル基であり、それぞれ同一であっても良いし、異なっていても良い。Rは、その分子内にエポキシ基又はグリシジル基を含んでいても良い、炭素数が1〜10のアルキル基、アルケニル基又はフェニル基である。又、mは、1〜10の整数である。)
  10. 更に、シランコート液が、一般式(3)で示されるシラン化合物を含有することを特徴とする請求項1記載の繊維シート。
    Figure 2009275316
    (式中、R及びR11は、水素、アルキル基又はアルケニル基であり、それぞれ同一であっても良いし、異なっていても良い。R10及びR12は、その分子内にエポキシ基又はグリシジル基を含んでいても良い、アルキル基、アルケニル基又はフェニル基である。又、pは、1〜10の整数である。)
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の繊維シートを折畳む及び/又は組立てることにより形成されてなることを特徴とする軽量構造体。
  12. 軽量構造体が、高速で移動する構造物又は飛行物体であることを特徴とする請求項11記載の軽量構造体。
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