JP2009271651A - 家電等の宅内のローカル端末に対するsipセッション制御方式 - Google Patents
家電等の宅内のローカル端末に対するsipセッション制御方式 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】本発明はSIPセッション制御方式に関し,標準的なSIPによるアクセス方法でリモート端末から公衆網を介した家電等のローカル端末の制御におけるセキュリティを維持することを目的とする。
【解決手段】SIPクライアント機能を備えたリモート端末からネットワークのSIPサーバを介してゲートウェイ装置に接続された情報家電等のローカル端末の制御を行うため,ゲートウェイ装置はリモート端末からヘッダ部に送信先としてゲートウェイ装置を指定してデータ部にローカル端末の情報を設定したSIPメッセージを受信すると,ヘッダ部の送信先を前記データ部に設定されたローカル端末に変換するアドレス変換手段と,アドレス変換されたSIPメッセージによりローカル端末とのセッションの接続により,当該セッションの呼識別情報に対応した送信元,ゲートウェイ装置,送信先を設定したアクセス対応テーブルを設けるよう構成する。
【選択図】図1
【解決手段】SIPクライアント機能を備えたリモート端末からネットワークのSIPサーバを介してゲートウェイ装置に接続された情報家電等のローカル端末の制御を行うため,ゲートウェイ装置はリモート端末からヘッダ部に送信先としてゲートウェイ装置を指定してデータ部にローカル端末の情報を設定したSIPメッセージを受信すると,ヘッダ部の送信先を前記データ部に設定されたローカル端末に変換するアドレス変換手段と,アドレス変換されたSIPメッセージによりローカル端末とのセッションの接続により,当該セッションの呼識別情報に対応した送信元,ゲートウェイ装置,送信先を設定したアクセス対応テーブルを設けるよう構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は,宅内のゲートウェイ装置を通して宅内(または企業内や支店内等)の家電等のローカル端末をネットワークを介したリモート端末から制御を行うSIPセッション制御方式に関する。
近年,インターネット上のリモート端末から宅内ゲートウェイ(HGW:Home Gateway) を経由して宅内の情報端末(パーソナルコンピュータや,情報家電等)を制御する構成が想定されている。
図22は想定される構成の例である。80はリモート端末,81は公衆のインターネット,82は管理サーバ,83は宅内ゲートウェイ(HGW),84−1〜84−4は宅内ゲートウェイ83と相互に接続され, 送受信機能と処理機能を備えた家電を含む情報端末であり,この例では,84−1はパソコン(PC),84−2は洗濯機,84−3はTV装置,84−4はエアコン(エアコンディショナ)である。宅内の各情報端末と宅内ゲートウェイ(HGW)83とはLAN(Local Area Network) のインタフェースで接続されている。
リモート端末80が宅内ゲートウェイ83にアクセスする場合,リモート端末80はインターネット81上の管理サーバ82にてユーザ認証のチェックを受けて,認証が得られると,管理サーバ82から宅内ゲートウェイ83の接続情報を入手して,その情報に基づいてリモート端末80と宅内ゲートウェイ83との間のセッションを確立する。この構成によれば次の(1) 〜(3) のような問題があった。
(1) 上記図22の宅内ゲートウェイ83がリモートアクセス制御と情報家電制御のインターワーク(プロトコル変換機能を含む)を行っており,リモート端末から直接情報家電を制御する手段がなかった。
(2) 情報家電毎に家電機器への制御インタフェースが異なるため, 情報家電種別が増える度に宅内ゲートウェイに情報家電制御用のアダプタをインストールする等の,宅内ゲートウェイへの影響が大きい。
(3) 情報家電制御にはインターネット側に管理サーバを必要とし, 管理サーバのダウン時には情報家電への制御が不可能になる。
なお,SIP技術においてコネクションを開設するための通信要求におけるアドレス情報が開示されることを防止するための管理方法が提案されている(特許文献1参照)。その管理方法では,通信を要求する側の通信端末(UAC:User Agent Client)からの通信要求メッセージの送信を受ける相手側の通信端末(UAS:User Agent Server)は, 通信要求に対する応答メッセージを要求側に返すが,その中に自身の個別アドレス情報を含めるようになっており,要求側の通信端末(UAC)への相手側の通信端末(UAS)からのアドレス情報が公開されてしまうので,これを防止して保安を維持するため,要求側の通信端末(UAC)から相手側の通信端末(UAS)に対する接続要請メッセージを送信すると,サーバで受信して相手側の通信端末(UAS)に伝送し,相手側の通信端末(UAS)から接続要請メッセージに対する応答メッセージが受信された場合,応答メッセージに含まれた相手側の通信端末(UAS)の個別アドレス情報を所定の乱数で代替するようにして,相手側の通信端末(UAS)の個別アドレスが要求側の通信端末(UAC)に開示されないようにするものである。
特開2006−311536号公報
上記図22に示す想定される構成の例では上記(1) 〜(3) のような問題があった。具体的には,
インターネット通信機能を具備した情報家電を始めとする情報端末に対して,遠隔(宅外)からアクセスする場合,すなわち所有者がリモートサイトからアクセスする場合や,情報家電の保守やリモート設定を目的としたサービス会社からアクセスする場合等に,情報端末機器毎にリモートアクセス方法が異なっていたり,情報家電やゲートウェイ装置(HGW)の機器毎に特定の制御方式を採用することになり,各情報家電メーカや,各ゲートウェイ装置(HGW)のメーカ独自の制御方式となり,標準的なアクセス方法が確立されていなかった。
インターネット通信機能を具備した情報家電を始めとする情報端末に対して,遠隔(宅外)からアクセスする場合,すなわち所有者がリモートサイトからアクセスする場合や,情報家電の保守やリモート設定を目的としたサービス会社からアクセスする場合等に,情報端末機器毎にリモートアクセス方法が異なっていたり,情報家電やゲートウェイ装置(HGW)の機器毎に特定の制御方式を採用することになり,各情報家電メーカや,各ゲートウェイ装置(HGW)のメーカ独自の制御方式となり,標準的なアクセス方法が確立されていなかった。
また,公衆網・企業網においてIPv6技術が導入されると,各情報端末に対して1つ1つにIPv6アドレスが付与されるようになり,企業網や家庭網を始めとするプライベートなネットワークと,公衆網との間に境界線がなくなるため,端末が直接DOS攻撃(Denial of Service attack) にさらされる危険が増してくるというセキュリティ上の問題がある。この場合,公衆網からプライベートネットワークにアクセスする場合,DOS攻撃を遮断するしくみがほとんどないという問題があった。
上記の問題に対して,特許文献1の方法によっては解決することができない。
本発明は,各情報家電や,ゲートウェイ装置(HGW)のメーカ独自の方式ではなく標準的なアクセス方法で,リモート端末からネットワーク(公衆網)を介したローカル端末までの間のセキュリティを維持することができるSIPセッション制御方式を提供することを目的とする。また,情報家電等のローカル端末側で各種の状態変化を表すイベント発生時に即時に標準的なアクセス方法でリモート端末側に知らせることを可能にすることも目的とするものである。
本発明のSIPセッション制御方式では,SIPクライアント機能を備えたリモート端末からネットワークのSIPサーバを介して遠隔の宅内の家電等のローカル端末を収容するゲートウェイ装置を経由してローカル端末の制御を行うためのリモート端末からヘッダ部に送信先としてゲートウェイ装置を指定してデータ部にローカル端末の情報を設定したSIPメッセージを送信し,ゲートウェイ装置でこれを受信すると,アドレス変換手段によりヘッダ部の送信先をデータ部の宛先の情報として設定されたローカル端末に変換し,アドレス変換されたSIPメッセージによりローカル端末とのセッションの確立に応じて,当該セッションの呼識別情報に対応した送信元,ゲートウェイ装置,送信先を設定したアクセス対応テーブルを設けてセッション接続を行うよう構成する。
また,ゲートウェイ装置は,自ゲートウェイ装置へのアクセスを許可する送信元情報が設定されたユーザアクセス許可リストとユーザアクセス可否判別手段とを設け,ユーザアクセス可否判別手段がSIPメッセージを受信すると送信元のリモート端末を識別してユーザアクセス許可リストを用いて許否の判別を行い,許可された送信元であるSIPメッセージだけを宛先のローカル端末へ送信するよう構成する。
更に,ゲートウェイ装置に各ローカル端末へのアクセスを許可する送信元情報が設定されたローカル端末のユーザアクセス許可リストと,ローカル端末へのユーザアクセス可否判別手段とを設け,ローカル端末へのユーザアクセス可否判別手段はSIPメッセージを受信すると送信元のリモート端末を識別してローカル端末へのユーザアクセス許可リストを用いて許否の判別を行い,許可された送信元であるSIPメッセージだけを宛先のローカル端末へ送信するよう構成する。
また,好ましくは,ローカル端末に自ローカル端末へのアクセスを許可する送信元情報が設定されたユーザアクセス許可リストとローカル端末へのユーザアクセス可否判別手段とを設け,ゲートウェイ装置からのSIPメッセージを受信すると送信元のリモート端末を識別して前記ユーザアクセス許可リストを用いてアクセス許否の判別を行い,許可された送信元であるSIPメッセージのアクセスを受け取るよう構成する。
更に好ましくは,リモート端末は,セッションが設定された状態においてローカル端末の情報と,ローカル端末への操作内容とをデータ部に設定したセッション変更のSIPメッセージを送信し,ゲートウェイ装置は,自ゲートウェイ装置へのアクセスを許可する送信元情報が設定されたユーザアクセス許可リストと,ユーザアクセス可否判別手段とを備え,ユーザアクセス可否判別手段はセッション変更のSIPメッセージを受信すると送信元のリモート端末を識別してユーザアクセス許可リストを用いて許否の判別を行い,許可された送信元であるSIPメッセージだけを宛先のローカル端末へ送信するよう構成する。
また,イベントがローカル端末で発生すると,ヘッダ部の宛先にゲートウェイ装置を設定し,データ部に宛先のリモート端末の情報と発生したイベントの情報を設定したSIPメッセージをゲートウェイ装置に送信し,ゲートウェイ装置は,ローカル端末からのSIPメッセージを受信すると,ヘッダ部の送信先をデータ部に設定されたリモート端末にアドレス変換し,アドレス変換されたSIPメッセージによりリモート端末とのセッションの確立に応じて,当該セッションの呼識別情報に対応した送信元,ゲートウェイ装置,送信先を設定したアクセス対応テーブルを設けてセッション接続を行うよう構成する。
(1) ゲートウェイ装置へのリモートアクセス制御と情報家電等のローカル端末へのリモートアクセス制御との何れも, 汎用プロトコルを用いることができるため, 家電端末の種別が増えた場合でも, ゲートウェイ装置(HGW)への影響は,自ネットワーク配下に装置名称とIPアドレスを追加するだけ(端末情報の登録のみ)で,ドライバのインストールなどは必要ない。
(2) セキュリティサービス会社毎,または情報家電メーカ毎のセンタ・サーバが不要となるため,センタ・サーバがダウン時などによる情報家電のローカル端末へのリモートアクセスが不可となる確率が小さくなる。特に,公衆SIPサーバを含む公衆IPネットワークは経路や装置の2重化等により高信頼設計になっているため,アクセスできる可能性が大きい。
(3) リモートアクセス時にセッションが接続状態のまま残ってしまう可能性を防止することができる。
(4) 情報家電等のローカル端末からイベント発生時の通知手段としてSIP通信プロトコルを用いることができるため,ローカル端末でイベント発生時にローカル端末側からリモートユーザに対しての通知は従来はEメールが使われており,即時通知が困難であったが,本発明によりSIP通信プロトコルを用いてセッションを確立することにより通知を行うため,リアルタイム性が確保される。
図1は本発明に係るシステムの構成を示す。図中,1は公衆ネットワークに接続され,ユーザが管理(または保持)する宅内(家,オフィス等の建物や施設内)の情報家電等のローカル端末を収容したゲートウェイ装置(ホームゲートウェイ(HGW)を含む) ,10はSIPサーバ4に対してクライアントとして制御を行うSIP端末クライアント(SIP−UAC: SIP-User Agent Client)制御部,11はセッションで使用するメディアの調停を行うためのセッション記述プロトコル(SDP:Session Description Protocol)制御部,12はローカル端末2に対してサーバとして機能するための制御を行うSIP端末サーバ(SIP−UAS:SIP-User Agent Server)制御部である。なお,図1ではローカル端末2は1台だけ示すが,各種の情報家電(テレビ受像機,録画再生装置,パーソナルコンピュータ,エアコンディショナ,洗濯機,照明装置,音響機器,給湯機器,防犯装置等)に対応する複数台を設けることができる。
2はゲートウェイ装置1と接続された宅内に設けられた情報家電等のローカル端末(図1には一つだけ示すがゲートウェイ装置には複数のローカル端末がLAN等により接続可能),20はゲートウェイ装置1に対してクライアントとしての制御を行うSIP端末クライアント(SIP−UAC) 制御部,21は端末制御部,22はリモート端末3からのネットワークを介したアクセスにより制御可能な家電等の端末本体である。
3は情報家電等のローカル端末を制御する公衆ネットワーク(インターネット)に接続するリモート端末,30はユーザへの入出力を行うユーザインタフェース(IF),31はセッション記述プロトコル(SDP)制御部,32はSIP端末クライアント制御部(SIP−UACで表示),4は公衆ネットワーク(インターネット)に接続されSIPによる端末間の接続制御を行うSIPサーバである。
ゲートウェイ装置1内の10aはリモート端末3からゲートウェイ装置1へのアクセスが許可されるユーザ(リモート端末)が登録(事前設定)されるユーザアクセス許可リスト,11aはリモート端末3からゲートウェイ装置1経由でローカル端末2にアクセスする際に作成される呼識別番号(Call-ID)毎のリモート端末とゲートウェイ装置とローカル端末の対応が設定されるアクセス対応テーブルであり,セッションが開始される時に生成され,セッションが継続中は保持し,セッションが完了すると削除される。11bはリモート端末のユーザからのローカル端末へのアクセスが許可されているリモート端末が登録されたローカル端末のユーザアクセス可否の許可リストであり,用途によってアクセス可能レベルを指定できる。11cはローカル端末2から発生して公衆ネットワークに送出されるイベント通知の可否を判定するためのイベント通知許可リスト,12aはローカル端末のユーザアドレス対応リストである。ローカル端末2内の20aはローカル端末へアクセスすることを許可されるリモート端末の情報が設定され用途によってアクセス権限も設定されるユーザアクセス許可リスト,20bはローカル端末でイベントが発生した際にリモート端末のユーザに対する通知の可否と通知するべきユーザを管理する(イベント毎にユーザを管理可能とする)イベント通知許可リスト,20cはリモート端末からゲートウェイ装置経由でローカル端末にアクセスする際に作成される呼識別番号(Call-ID)毎のリモート端末とゲートウェイ装置とローカル端末の対応を表すアクセス対応テーブルである。リモート端末3内の30aはリモート端末からゲートウェイ装置経由でローカル端末にアクセスする際に作成される呼識別番号(Call-ID)毎のリモート端末とゲートウェイ装置とローカル端末の対応を表すアクセス対応テーブルである。
図2乃至図5はシステムにおけるSIPセッションの動作シーケンスである。図中,1〜4及び各リスト,テーブルを表す各符号は図1と同一符号は同じものを表す。
図2はリモート端末からローカル端末へのセッション接続のシーケンスを示す。
リモート端末3からローカル端末2に対してSIPメッセージ(セッション接続のためのINVITEや,位置登録のためのREGISTER等のメソッドメッセージを含む)50を送信する。そのSIPメッセージ50のヘッダ部にはメッセージ名,送信元(Fromアドレス) として「リモート端末3のユーザ」,送信先(Toアドレス) として「ゲートウェイ装置1」が設定され,データ部には本発明により「宛先:ローカル端末」が設定されている。このSIPメッセージ50はSIPサーバ4を経由してゲートウェイ装置1で受信される。ゲートウェイ装置1ではアドレス変換手段100において,SIPメッセージ50内のヘッダ部における送信元(From)を「ゲートウェイ装置」に変換し,元のメッセージのデータ部に「宛先」として設定されている「ローカル端末」を送信先(To)に設定することで,変更したSIPメッセージ50’を生成し,ローカル端末2に送信する。ローカル端末2は受け取ったSIPメッセージ50’の送信先(Toアドレス)が自ローカル端末2である場合,そのSIPメッセージにより送信元のリモート端末3とローカル端末2との接続(セッション)が形成される。
上記に説明したようなリモート端末3のユーザがゲートウェイ装置1を経由してローカル端末2にアクセスする場合,上記SIPメッセージ50のように,SIPメッセージのヘッダに書かれた送信元(Fromアドレス) のリモート端末のユーザアドレス,送信先(Toアドレス)のゲートウェイ装置のアドレス,データ部に書き込まれたローカル端末のアドレスが書き込まれていると,セッション毎に一意の呼識別番号(Call-ID)とリモート端末のアドレスとゲートウェイ装置のアドレスとローカル端末のアドレスをセットにしたアクセス対応テーブル11aが生成される。
このアクセス対応テーブル11aが生成された後は,ゲートウェイ装置1においてメッセージを送受信する際に参照され,Call-ID を確認し,SIPメッセージのヘッダ部に書かれた送信元(Fromアドレス)と送信先(Toアドレス) を,Call-ID に対応するアドレスに変更する場合に使用する。これにより,このアクセス対応テーブルが生成された後は,データ部に宛先情報を書き込む必要がなく,リモート端末3からゲートウェイ装置1を経由してローカル端末2にメッセージを送信する場合,SIPメッセージのヘッダ部の送信元(Fromアドレス)をリモート端末3のユーザからゲートウェイ装置1に変更し,送信先(Toアドレス) をゲートウェイ装置1からローカル端末2に変更してローカル端末2に送信することが可能になる。
また,同じアクセス対応テーブル11aを使用して,ローカル端末2からゲートウェイ装置1を経由してリモート端末3にメッセージを送信する場合のアドレス変換も可能となる。ローカル端末2からゲートウェイ装置1を経由してリモート端末3にメッセージを送信する場合,SIPメッセージのヘッダ部の送信元(Fromアドレス)をローカル端末2のアドレスからゲートウェイ装置1のアドレスに変更し,送信先(Toアドレス) をゲートウェイ装置1のアドレスからリモート端末3のユーザのアドレスに変更し,リモート端末3に送信することが可能になる。このアクセス対応テーブル11aはゲートウェイ装置1においてセッションを開始する時に生成され,終了するまで有効となり,セッションが終了した時点で無効になる。
図2においてゲートウェイ装置1内にローカル端末のIPアドレス対応リスト12aを設けるように構成することができる。このIPアドレス対応リスト12aは,ローカル端末2のSIP−URI(SIP-Uniform Resource Identifier :SIPを介して電話をかける際に使われるSIP 宛先指定スキーマ)とIPアドレス(IPV6対応)の対応関係が設定される。これはリモート端末3のユーザがゲートウェイ装置1経由でローカル端末2に接続する際に,ゲートウェイ装置1において,ローカル端末のIPアドレス変換手段101により送信先(Toアドレス) であるローカル端末2のSIP−URIからIPアドレスを解決(取得)する場合に参照される。
リモート端末3のユーザからゲートウェイ装置1を介してローカル端末2へメッセージを送信する場合,ゲートウェイ装置1にアクセスするが,図2に示すようにユーザアクセス可否判別手段102を設け,ユーザアクセス許可リスト10aを参照して,アクセスが許可されているかチェックすることによりセキュリティを確保するように構成することができる。すなわち,ユーザアクセス許可リスト10aにゲートウェイ装置1にアクセスが許可される各リモート端末のSIP−URIのリストを登録し,ゲートウェイ装置1にリモート端末3からのSIPメッセージが到達すると,ユーザアクセス許可リスト10aを参照して,リモート端末3のSIP−URIが登録されていないと,ゲートウェイ装置1へのアクセスが実行されず,アクセス不可の応答を含むメッセージをリモート端末3に送り返し,登録されているとアクセス可としてそのメッセージはローカル端末2に送信される。なお,1つのゲートウェイ装置1に異なる複数のユーザがアクセスすることが可能で,同時接続が許容される。
また,ゲートウェイ装置1において,ローカル端末へのユーザアクセスを管理するための構成を設けることができる。図2に示すようにゲートウェイ装置1にローカル端末へのユーザアクセス可否判別手段103を設け,チェックを行う時に参照するためのローカル端末のユーザアクセス許可リスト11bが設けられる。そのユーザアクセス許可リスト11bには,各ローカル端末のSIP−URI(宛先)別にアクセスが許可されるリモート端末のアドレスが設定され,一つのローカル端末に対して複数の異なるリモート端末のアドレスを設定することができる。
図3はローカル端末へのユーザアクセス可否判別を含むシーケンスである。図中,1〜4の各符号は上記図1,図2の同一符号と同じである。リモート端末3からのローカル端末2へのアクセスが発生すると,ゲートウェイ装置1においてアドレス変換手段(図2の100)によりアドレス変換が行われてローカル端末2へ送られる(図1,図2の50’)。このローカル端末2には,ローカル端末へのアクセス可否判別手段200が設けられ,同じくローカル端末に設けられたユーザアクセス許可リスト20aが参照される。このユーザアクセス許可リスト20aには,リモート端末別にアクセスが許可(アクセス資格)されたリモート端末のアドレス(SIP−URI)とアクセス権限(ローカル端末に対する操作内容,例えば,「リード可」,「リード/ライト可」,「リード/ライト/実行可」,「機器の状態参照」,「機器の操作内容」等)を設定することができる。リモート端末3からゲートウェイ装置1を経由したローカル端末2へのアクセスに対して,送信元(Fromアドレス)のアドレスを識別し,ユーザアクセス許可リスト20aを参照してローカル端末へのアクセスが許可されているか判別する。なお,アクセス内容(操作内容)がユーザアクセス許可リスト20aに設定されたアクセス権限で許容された範囲かについてもチェックすることができる。
この判別で,アクセスが許容されない場合は,送信元に対してアクセス不可のメッセージを含む応答を返し,許容されることが判別されるとローカル端末2において指定された動作が実行される。
なお,ユーザアクセス許可リスト20aにユーザ毎のアクセス権限が設定されている場合,同じローカル端末2に対してあるリモート端末のユーザAには「状態参照」のみが可能であるのに対して,ユーザBには「状態参照」且つ「特定の操作」を可能とする等により,ユーザ毎に異なるアクセス権限を設定することができる。
ユーザアクセス許可リスト20aに設定されたアクセス権限は,ローカル端末2のアクセス許可リスト通知手段201を起動することにより,指定されたリモート端末に対して通知することができる。その場合,SIPメッセージの一つである「REGISTER」メッセージ51を用い,宛先のリモート端末に対して許可された「アクセス権限」を設定する。そのヘッダ部の送信元(Fromアドレス)が「ローカル端末2」,送信先(Toアドレス) として「ゲートウェイ装置1」,データ部に「宛先リモート端末のアクセス権限」が設定される。ゲートウェイ装置1はこれを受け取ると,ヘッダ部の送信元(Fromアドレス)を「ゲートウェイ装置1」,送信先(Toアドレス) を「リモート端末」に変換して,「REGISTER」メッセージ51’としてリモート端末3に向けて送信する。
図4はリモート端末からローカル端末へ操作内容を通知して制御するシーケンスである。図4中の1〜4の各符号は上記図1〜図3の同一符号と同じである。
この動作は上記図3に示すSIPメッセージがローカル端末2においてアクセス許可が得られてリモート端末3とローカル端末2間の接続(セッション)が形成された状態において実行される。リモート端末3からローカル端末2に対して操作を実行したい場合,既に設定されているセッションの変更を要求する「RE−INVITE」(再インバイト)メッセージ52を送信する。そのヘッダ部には,メッセージ名(再インバイト),送信元(Fromアドレス)としてリモート端末3のユーザ,送信先(Toアドレス) としてゲートウェイ装置1が設定され,データ部に「宛先」としてローカル端末の情報と共に「操作内容」(ローカル端末である電子機器への操作内容)が設定されている。ゲートウェイ装置1で「RE−INVITE」メッセージ52を受け取ると,上記図2に示すユーザアクセス可否判別手段102でユーザアクセス許可リスト10aを参照してアクセス許可のチェックを行い,許可されているリモート端末であることが判別されると,RE−INVITEメッセージのヘッダ部の送信元(Fromアドレス)と送信先(Toアドレス) を上記図2と同様に変換されたRE−INVITEメッセージ52’がローカル端末2に送信され,ローカル端末2において受信メッセージの内容に従って最初のINVITEメッセージにより設定されたセッションが変更されて操作内容に従った操作が実行される。
ゲートウェイ装置1において,ローカル端末のユーザアクセス許可リスト11bによりアクセス可否判別手段103によりチェックを行い,許可されたリモート端末であるかの確認をすることができる。RE−INVITEメッセージ53を受信したゲートウェイ装置1が,リモート端末が許可されていることを確認すると,アドレスを変換したRE−INVITEメッセージ53’をローカル端末2に送信する。
ローカル端末で上記のRE−INVITEメッセージ52’または53’を受信すると,メッセージのデータ部に設定された操作内容の実行手段202で操作内容が実行され,応答メッセージ54がゲートウェイ装置1へ送信される。応答メッセージ54には,ヘッダ部にメッセージ名,送信元(Fromアドレス)としてローカル端末2,送信先(Toアドレス) としてゲートウェイ装置1が設定され,データ部に宛先として「リモート端末3」と「操作内容」と「実行結果」が設定される。この応答メッセージ54は,ゲートウェイ装置1においてヘッダ部の送信元(Fromアドレス)と送信先(Toアドレス) が変換された応答メッセージ54’としてリモート端末3へ向けて送信される。リモート端末3ではこのメッセージを受け取ることにより,ローカル端末2に対して送信した操作内容が,実行されたか否かを確認することができる。
図5はローカル端末で発生したイベント通知のシーケンスである。図5中の1〜4の各符号は上記図1〜図4の同一符号の各部と同じものである。ローカル端末2において,イベント(例えば,家電の動作状態の変化や,検出等)203が発生すると,ローカル端末2ではINVITEのSIPメッセージ55が発生する。そのSIPメッセージのヘッダ部には,メッセージ名INVITE,送信元(Fromアドレス)がローカル端末2,送信先(Toアドレス) がゲートウェイ装置1が設定され,データ部には「宛先:リモート端末」,「イベント有無」,「イベント内容」(またはイベント詳細)が書き込まれている。ゲートウェイ装置1では,イベントを含むSIPメッセージ55を受信すると上りのアドレス変換手段105において,送信元(Fromアドレス)をゲートウェイ装置1,送信先(Toアドレス) をSIPメッセージ55のデータ部の「宛先」に設定された「リモート端末」に変換し,データ部の内容はそのままでINVITEメッセージ55’としてSIPサーバ4へ送信する。
イベント203が発生した時,イベント通知可否判別手段204において,ローカル端末2に設けたイベント通知許可リスト20cを参照してイベント通知が許可されるかの判定をする。イベント通知許可リスト20cには各イベントに対して,通知が許可されるリモート端末のアドレス(SIP−URI)が設定され,複数のリモート端末のアドレスを設定することにより,一つのイベントを異なる複数のリモート端末のユーザに対して通知することができ,図5のイベント発生のINVITEメッセージ56の例では,同時に3つのリモート端末のそれぞれにメッセージが送信され,ゲートウェイ装置1でアドレス変換されてメッセージ56’となって送信される。
ローカル端末2においてイベント通知可否のチェックを行わないで,ゲートウェイ装置1にイベント通知可否判別手段104とイベント通知許可リスト11c(ローカル端末2に備えた20cと同様の構成)を設け,ローカル端末2からイベント発生を通知するメッセージ(INVITE)を受信した時,イベント通知許可リスト11cを参照してチェックを行い,許可された宛先のリモート端末であると,SIPサーバ4に向けて送信するよう構成することができる。その場合,ゲートウェイ装置1で許可されてないイベント通知であることが判ると不可の通知をローカル端末2に送る。
また,イベント発生時にローカル端末2から情報登録のためのSIPメッセージ(REGISTER)を用いてリモート端末3へ向けて通知を送ることができる(図5の57)。この場合,SIPメッセージの中のデータ部にイベントの内容,詳細が設定される。このSIPメッセージがゲートウェイ装置1で受信されると,イベント通知可否判別手段104でイベント通知許可リスト11cが参照されて許可されていることが判別されると,ゲートウェイ装置1から宛先のリモート端末3にSIPメッセージ(REGISTER)57’が送信される。このイベント通知のメッセージが複数のリモート端末に送信される場合,複数のゲートウェイ装置を介して,各ゲートウェイ装置からそれぞれ異なるリモート端末に通知させるようにしてもよい。その場合,ローカル端末2においてイベント通知可否のチェックをするか,通知の経路である各ゲートウェイ装置においてチェックをするかの何れかでチェックを行う。
また,ローカル端末2からリモート端末3へイベントを通知する際に,SIPの「REGISTER」メッセージを用いることができる。その場合,「REGISTER」メッセージは,そのヘッダ部にメッセージ名,送信元(Fromアドレス),送信先(Toアドレス) が設定され,データ部に「宛先:リモート端末」と「イベント有無,イベント詳細」が設定される構成となる。
図6は複数セッションを用いた場合の構成例1を示し,図6中の1〜4の各符号は上記図1〜5の同一符号の各部と同じである。但し,ローカル端末は2−1〜2−3の3台,ゲートウェイ装置も1−1〜1−3の3台が設けられている。リモート端末3と複数のローカル端末2−1〜2−3はそれぞれ異なるゲートウェイ装置1−1〜1−3を経由した別々のセッションで接続されている。リモート端末3にはアクセス対応テーブル30aが設けられ,各ローカル端末2−1〜2−3の間に各ゲートウェイ装置1−1〜1−3を経由した各セッションの設定に応じて,各セッション毎に呼識別番号(Call-ID)とリモート端末,ゲートウェイ装置,及びローカル端末の各アドレスの対応情報が設定されている。1つのリモート端末3に複数のゲートウェイ装置1−1〜1−3や,複数のローカル端末2−1〜2−3からのアクセスを可能にする。リモート端末3において,SIPメッセージ内に書かれたセッション毎に一意の呼識別番号(Call-ID) と,リモート端末3のユーザのアドレスとゲートウェイ装置1のアドレスとローカル端末のアドレスをセットにしてアクセス対応テーブル30aを用いて各セッションが管理される。
このように同時に複数のゲートウェイ装置や複数のローカル端末からのアクセスを管理し,複数同時接続を可能にする。
図7は複数セッションを用いた場合の構成例2を示し,図7中の1〜4の各符号は上記図6の同一符号の各部と同じである。但し,ローカル端末は2−1〜2−3の3台,リモート端末3−1〜3−3の3台設けられている。この場合,リモート端末3−1はゲートウェイ装置1を通してローカル端末2−1とのセッションで接続され,リモート端末3−2はゲートウェイ装置1を通してローカル端末2−2とのセッションで接続され,リモート端末3−3はゲートウェイ装置1を通してローカル端末2−3とのセッションで接続される。これらのセッションは1台のゲートウェイ装置1に設けられたアクセス対応テーブル11aにより管理される。すなわち,各セッションに対応して呼識別番号(Call-ID)が設定され, それぞれにリモート端末,ゲートウェイ装置及びローカル端末のアドレスが設定される。この図7の構成により,ゲートウェイ装置1に設けたアクセス対応テーブル11aにより,複数のローカル端末及び複数のリモート端末からのアクセス管理をすることで,複数同時接続が可能となる。
図8は多段のゲートウェイ装置を経由してアクセスする場合の構成を示す。図中,2〜4は上記図1〜図7の同一符号の各部と同じであり,1A,1Bは多段構成のゲートウェイ装置である。リモート端末3からゲートウェイ装置1Aを経由した後,ゲートウェイ装置1Bを経由してローカル端末2にアクセスする場合,リモート端末3からゲートウェイ装置1Aにアクセスする時にSIPメッセージ58のヘッダ部の送信元(Fromアドレス)はリモート端末3のユーザのアドレス,送信先(Toアドレス) はゲートウェイ装置1Aのアドレス,データ部には1番目の送信先であるゲートウェイ装置1Bのアドレスと,2番目の送信先であるローカル端末2のアドレスを書き込んでおく。
このSIPメッセージ58を受信したゲートウェイ装置1Aは,SIPメッセージのヘッダ部の送信元(Fromアドレス)をリモート端末3のユーザのアドレスからゲートウェイ装置1Aのアドレスに変更し,送信先(Toアドレス) をゲートウェイ装置1Aのアドレスからゲートウェイ装置1Bのアドレスに変更し,SIPメッセージ58’としてゲートウェイ装置1Bに送信する。次に,このSIPメッセージ58’を受信したゲートウェイ装置1Bは,メッセージのヘッダ部の送信元(Fromアドレス)をゲートウェイ装置1Aのアドレスからゲートウェイ装置1Bのアドレスに変更し,送信先(Toアドレス) をゲートウェイ装置1Bのアドレスからローカル端末2のアドレスに変更し,SIPメッセージ58”としてローカル端末2に送信する。
ローカル端末2からリモート端末3に対して発信する場合は,図8に示す伝送とは逆の手順に従ってアドレス変換を行うことで可能となる。
次にゲートウェイ装置を経由して一つのリモート端末とローカル端末との間にセッションが確立中(通話中)している時に,別のリモート端末から同じゲートウェイ装置を介して同じローカル端末に対して接続開始要求(セッション接続を要求するINVITEメッセージ)が発生した場合,ゲートウェイ装置はアクセス対応テーブル11aで現在の接続状態を保持し,複数セッションを許容しないことを識別すると,2番目以降に接続しようとしたリモート端末に対してエラー応答(話中である)を返送する。
図9〜図11に各装置の実施例の構成を示し,図9はリモート端末の実施例の構成,図10はゲートウェイ装置の実施例の構成,図11はローカル端末の実施例の構成である。
図9において,30〜32は上記図1に示す同一符号の各部に対応し,リモート端末3のユーザインタフェース30内の300aはユーザアプリ部,300bはインタフェース(IF)部,SDP制御部31内の310a〜310cはSIP制御部を構成し,310aはメッセージ送受信部,310bはメッセージ生成部,310cは制御部,311a〜311eは新たな機構であり,311aは制御部310cとの間でメッセージや制御情報の送受信を行う等を行う制御部,311bはユーザデータ変換部311dで変換されたデータフォーマットからSDPのメッセージを作成するメッセージ生成部,311cはメッセージを解析し,解析結果を制御部311aに応答し,呼識別番号(Call-ID) 毎にリモート端末のユーザとゲートウェイ装置1, リモート端末3のアクセス対応テーブル30aを作成するメッセージ解析部,311dはユーザインタフェース部311eとSDP制御部側のデータフォーマットを変換するユーザデータ変換部,311eはユーザインタフェース30とSDP制御部31の間のデータ送受信を行うIF(インタフェース)部,30aはアクセス対応テーブルである。
SIP−UAC制御部32内の320a〜320dはSIP制御部を構成し,320aはメッセージ生成部320b,制御部320cと外部インタフェース33の間でメッセージの送受信を行うメッセージ送受信部,320dはSDP制御部31とメッセージ生成部320bと制御部間でメッセージを送受信するメッセージ送受信部,321a,321bは新たな機構であり,321aはメッセージ解析部321bと制御部320cの間でメッセージ及び制御情報の送受信を行い,新たな機能部の制御を行う制御部,321bはメッセージを解析し,解析結果を制御部321aに応答するメッセージ解析部である。
次にゲートウェイ装置の実施例の構成である図10において,10〜12は上記図1に示す同一符号の各部に対応し,ゲートウェイ装置1のSIP−UAC制御部10内の,100a〜100dはSIP制御部を構成し,100aはメッセージ送受信部,100bはメッセージ生成部,100cは制御部であり,SIP信号の制御機能を有し,SIP信号の送受信を制御し,メッセージ及び制御情報の送受信を行いSIP制御部内及び新たな機構の各機能ブロック間の制御を行い,後述するメッセージ解析部101bからNG(不許可)を受信した場合,メッセージ送受信部100dに対してエラーメッセージの送信(SIPサーバ4側へ)を指示する。100dはSIPサーバ4に接続する外部インタフェース(IF)13を介したメッセージ送受信部である。また,101a,101b及び10aは新たな機構であり,101aはSIP制御部の制御部100cとの間でメッセージ及び制御情報の送受信を行い,新たな機構の制御を行うリモート通信制御部,101bはメッセージ解析部であり,リモート端末からローカル端末へのアクセス時に受信したメッセージのヘッダ部の送信元(Fromアドレス)を抽出し,ユーザアクセス許可リスト10aを参照し,アクセス可否を判定し,判定結果をリモート通信制御部101aに返送し,また,リモート通信制御部101aの指示に従い,メッセージを解析し,解析結果をリモート通信制御部101a経由で制御部100cに応答する。10aはリモート端末からゲートウェイ装置1へのアクセスが許可された端末情報を格納したユーザアクセス許可リストである。
ゲートウェイ装置1のSDP制御部11内の,110a〜110dは,SIP制御部を構成し,前記SIP−UAC制御部10内の100a〜100dの各部と同様の機能を備える。111a〜111cは新たな機構であり,111aはメッセージ制御部であり,メッセージ解析部111c,アドレス変換部111b及び制御部110cとの間でメッセージ及び制御情報の送受信を行う。111bはアクセス対応テーブル11aの内容に従い,SIPメッセージのヘッダ部のアドレス設定を変換し,メッセージ制御部111aに返送する(逆方向の変換も含む)アドレス変換部,111cはメッセージ解析部であり,リモート端末からローカル端末へのアクセス時,受信メッセージのヘッダ部の送信先(Toアドレス) からローカル端末のアドレスを抽出し,ローカル端末のユーザアクセス許可リスト11bを参照し,リモート端末からローカル端末へのアクセス可否を判定し,判定結果をメッセージ制御部111aに返送し,メッセージ制御部111aの指示に従いメッセージを解析し,解析結果をメッセージ制御部111aを経由して制御部110cに応答し,更に呼識別番号(Call-ID)毎に, リモート端末のユーザとゲートウェイ装置,ローカル端末のアクセス対応テーブル11aを作成する。11cはローカル端末2から発生したイベント通知の送信することを許可される相手リモート端末のリストであるイベント通知許可リストである。
次にローカル端末の実施例の構成である図11において,20,21’,22’は上記図1に示す20,21,22の各部に対応し,20はSIP−UAC制御部,21’は家電制御部,22’は各種の家電本体である。ローカル端末2のSIP−UAC制御部20内の,200a〜200dはSIP制御部を構成し,上記リモート端末3のSIP−UAC制御部32内の320a〜320dと同様のSIP制御を行う。201a,201bは新たな機構であり,201aは制御部,201bはメッセージ解析部,20aはイベント通知許可リスト,20bはユーザアクセス許可リスト,20cはアクセス対応テーブルである。
家電制御部21’内の210a〜210cはSIP制御部を構成し,210aはメッセージ送受信部,210bはメッセージ生成部,210cは制御部である。211a〜211dは新たな機構であり,211aは制御部210cとの間でメッセージや制御情報の送受信を行い,211bはユーザデータ変換部211cで変換されたデータフォーマットからSIPメッセージを作成するメッセージ生成部,211cはメッセージを解析し,解析結果を制御部に応答すると共に呼識別番号(Call-ID)毎にリモート端末のユーザと,ゲートウェイ装置,ローカル端末のアクセス対応テーブルを作成するメッセージ解析部,211cは家電本体22’と家電制御部21’の間のデータフォーマットを変換するユーザデータ変換部,211dは家電本体と家電制御部の間のデータ送受信を行うインタフェース(IF)部である。
家電本体22’内の220aは家電アプリ部(家電アプリケーション部)であり,221aは家電アプリ部220aと家電制御部21’の間のデータ送受信を行うインタフェース(IF)部である。
上記図9〜図11に示す実施例のリモート端末,ゲートウェイ装置及びローカル端末及び従来の構成を備えたSIPサーバとによるSIPメッセージによる動作シーケンスの例を以下に図を用いて説明する。
図12〜図15はSIPメッセージによるリモート端末からローカル端末への接続シーケンス(その1)〜(その4)である。各図中,1,10〜12,2,3,30〜32及び4の各符号は上記図1に示す同一符号の各部と同じであり,説明を省略する。但し,ローカル端末2の中の20’はSIP制御部(図1のSIP−UAC制御部20と同様の機能),21’は家電制御部(図1の端末制御部21に対応),22’は家電本体(図1の端末本体に対応)である。
最初にリモート端末3において,ユーザインタフェース30からローカル端末2に接続する指示をSDP制御部31に出力すると,SDP制御部31でSIPメッセージ(INVITE)のデータ部(宛先の情報としてローカル端末の情報を設定)を生成する。このINVITEのメッセージは,図12のaに示すようにヘッダ部,データ部がそれぞれ設定されて,SIPサーバ4に送信され,SIPサーバ4から更にゲートウェイ装置1のSIP−UAC制御部10に送られる(図12のa’)。SIP−UAC制御部10では,ヘッダ部の送信元(From)部分からリモート端末のユーザ名を抽出し(図12のS2),ユーザアクセス許可リスト10aを参照し,ユーザ(リモート端末)からゲートウェイ装置へのアクセス可否を判断する(同S3)。
ここでアクセス不可となればNG(拒否)応答をSIPサーバ4を介してリモート端末3へ返送し,アクセス可の場合はSDP制御部11にINVITEを送る。SDP制御部11ではデータ部の宛先部分からローカル端末のアドレスを抽出し(図12のS4),ローカル端末のユーザアクセス許可リスト11bを参照し,抽出したローカル端末に対するアクセス可否を判断し(同S5),アクセス不可の場合(リストに含まれてない)はNGの応答をSIPサーバ4を介してリモート端末3に返送し,アクセス可の場合は,呼識別番号(Call-ID)毎にリモート端末のユーザと, ゲートウェイ装置,ローカル端末のアクセス対応テーブル11aを作成し(同S6),SIPメッセージのヘッダ部の送信元(Fromアドレス)をゲートウェイ装置のアドレスに,送信先(Toアドレス) をローカル端末のアドレスに変更する(同S7)。
続いて,ゲートウェイ装置1のSDP制御部11からSIP−UAS制御部12にINVITEを転送すると,ローカル端末のIPアドレス対応リスト12aを参照し,ローカル端末のIPアドレスを抽出し(図13のS8),SIPメッセージをローカル端末に送信する(同S9)。これによりローカル端末2の家電制御部21’と接続され(図13のf),更に家電本体22’と接続される。また,INVITEがローカル端末2のSIP制御部20’に送られると,暫定応答(「100」で表す)をゲートウェイ装置1に返送し(図13のg),ローカル端末2のSIP制御部20’ではSIPメッセージのデータ部の部分からリモート端末のユーザのアドレスを抽出し(図13のS10),ユーザアクセス許可リスト20aを参照し,ユーザからローカル端末へのアクセス可否を判断し(同S11),アクセス可の場合は呼識別番号(Call-ID)毎に,リモート端末のユーザ,ゲートウェイ装置,ローカル端末を設定したアクセス対応テーブル20cを作成する(同S12)。
続いて,暫定応答を表すSIPメッセージ「180」(図13のh)をゲートウェイ装置1に送信すると,SDP制御部11で受信され,呼識別番号(Call-ID)に対応したアクセス対応テーブル(図1の11a)を参照し(図13のS13),ヘッダ部の送信元(Fromアドレス)をローカル端末からゲートウェイ装置に,送信先(Toアドレス) をゲートウェイ装置からリモート端末のユーザのアドレスに変更し(同S14),SIP−UAC制御部10に暫定応答の「180」を通知する。SIP−UAC制御部10ではこれを受け取るとSIPメッセージ(180)をリモート端末3に送信する(図13のS15及び図14のi)。
上記のローカル端末2内の接続動作(図13のf)に対応した接続OKの応答が家電本体22’から家電制御部21’及びSIP制御部20’に伝達されると,SIP制御部20’からゲートウェイ装置1に対して成功を表すSIPメッセージ「メッセージ名200」が送信される。ゲートウェイ装置1のSDP制御部11ではこれを受け取ると,呼識別番号(Call-ID) に対応したアクセス対応テーブル11aを参照し(図14のS16),ヘッダ部の送信元(Fromアドレス)をローカル端末からゲートウェイ装置に,送信先(Toアドレス) をゲートウェイ装置からリモート端末のユーザのアドレスに変更し(図14のS17),SIP−UAC制御部10に転送すると,そこからSIPメッセージをリモート端末3に送信する(同S18)。この成功を表すSIPメッセージ「200」は,リモート端末3で送られると(図14のk),ユーザインタフェース30に成功(OK)の結果通知が行われる。
これに対して,ACK(確認)の通知指示が発生すると,リモート端末3からSIPサーバを介してゲートウェイ装置1にACKが送信され(図15のl),SDP制御部11において呼識別番号(Call-ID) に対応したアクセス対応テーブル(図1の11a)を参照し(図15のS19),ヘッダ部の送信元(Fromアドレス)をリモート端末のユーザのアドレスからゲートウェイ装置に,送信先(Toアドレス) をゲートウェイ装置からローカル端末に変更する(同S20)。このACKのメッセージは,SIP−UAS制御部12でIPアドレスが抽出され(図15のS21),ローカル端末に送信され(同S22),家電本体に達すると,ローカル端末2の家電本体22’とリモート端末3のユーザインタフェース30との間が接続状態となる。
上記図12〜図15により形成されたリモート端末3とローカル端末2の家電本体との接続を切断する場合は,リモート端末3から切断の指示を入力すると,SIPサーバ4を介してゲートウェイ装置1に対して「BYE」のSIPメッセージが送られ,ゲートウェイ装置1においてアクセス対応テーブル(図12の11a)等のチェックを経てローカル端末2に達して,成功の応答を表すSIPメッセージ「200」がローカル端末2からリモート端末3まで達することにより,切断動作が完了する。
図16〜図18はリモート端末からローカル端末の操作シーケンス(その1)〜(その3)である。これらの図中の各符号は上記図12〜図15に示す同一符号と同じであり,説明を省略する。上記図12〜図15の接続シーケンスによりリモート端末3とローカル端末2との間の接続が完成した状態において,リモート端末3のユーザインタフェース30からローカル端末2に対する操作内容として「操作内容(1) 」を入力する。これによりSDP制御部31においてデータ部を構成する内容として「送信先(Toアドレス) と操作内容:操作内容(1) 」が設定され,このデータ部がSIP−UAC制御部32に供給されると,「Re−INVITE」(セッションの変更を要求する再インバイト)のSIPメッセージが生成されてSIPサーバ4に送信される(図16のa)。その内容は図16のaに示すヘッダ部とデータ部とで構成される。これを受けたSIPサーバ4からリモート端末3に対し暫定応答(「100」で示す)が返送される(図16のb)。
SIPサーバ4からゲートウェイ装置1のSIP−UAC制御部10に「Re−INVITE」が送られると(図16のc),更にSDP制御部11に送られ(同c’),ここで呼識別番号(Call-ID) 毎に,リモート端末3のユーザとゲートウェイ装置1,ローカル端末2のアクセス対応テーブル(図12の11a)を参照し(図16のS2),ヘッダ部の送信元(Fromアドレス)をリモート端末3からゲートウェイ装置1に,送信先(Toアドレス) をゲートウェイ装置1からローカル端末2のユーザのアドレスに変更する(同S3)。変更されたRe−INVITE(図16のc”)がSIP−UAS制御部12に送られると,ローカル端末のIPアドレス対応リスト12aを参照して,ローカル端末2のアドレスを抽出し(同S4),SIPメッセージ(Re−INVITE)をローカル端末2に送信する(同S5)。
SIPメッセージ(Re−INVITE)がローカル端末2に送信されると(図17のe),ローカル端末2のSIP制御部20’で呼識別番号(Call-ID) に対応したアクセス対応テーブル(図13の20c)を参照し,アクセスの可否を判断し(図17のS6),アクセス不可であることが判るとNG応答をゲートウェイ装置1に返送し,アクセス可であることが判ると家電制御部21’に通知する(同e’)。家電制御部21’では,Re−INVITEのデータ部から操作内容(1) を抽出し,操作対象である家電本体22’に対し操作内容(1) の信号を送る(同e”)。家電本体22’において操作が実行されると(図17のS7),応答(操作結果:OKを表す)を家電制御部21’,SIP制御部20’に返し(同g),SIP制御部20’からゲートウェイ装置1に対し成功を表すSIPメッセージ「メッセージ名200」が送信される(同h)。そのデータ部には,図17のSIPメッセージの構成に示すように,操作指示のメッセージ(Re−INVITE) のデータ部に含まれた宛先,操作内容(操作内容(1))に対して「操作結果:OK」等が付加されている。
これを受け取ったゲートウェイ装置1のSDP制御部11では,呼識別番号(Call-ID) に対応したアクセス対応テーブル(図12の11a)を参照し(図18のS6),ヘッダ部の送信元(Fromアドレス)をローカル端末2からゲートウェイ装置1に送信先(Toアドレス) をゲートウェイ装置1からリモート端末3のユーザのアドレスに変更し(同S7)SIP−UAC制御部10に送ると,その「メッセージ名200」のSIPメッセージをリモート端末3に送信する(同S8)。このSIPメッセージはSIPサーバ4を通ってリモート端末3に送られ,SDP制御部31からユーザインタフェース30に結果通知(OK)が行われ,ユーザインタフェース30から確認を表すACKが入力されると,リモート端末3からSIPサーバ4を介してゲートウェイ装置1に「ACK」のSIPメッセージが送信される。これがゲートウェイ装置1のSDP制御部11に達すると,呼識別番号(Call-ID) に対応したアクセス対応テーブルを参照し(同S9),ヘッダ部の送信元(Fromアドレス)と送信先(Toアドレス) を変更し(図18のS10),SDP制御部11からSIP−UAS制御部12を経由してローカル端末2に送信される。
図19〜図21はローカル端末からリモート端末へのイベント通知シーケンス(その1)〜(その3)である。これらの図中の各符号は上記図12〜図18に示す同一符号と同じであり,説明を省略する。
ローカル端末2の家電本体22’においてイベント発生があると(図19のS1),家電制御部21’にイベント通知が送られ,更にSIP制御部20’に送られると(図19のa),SIP制御部20’ではイベント通知許可リスト20bを参照して通知可否を判断する(同S2)。許可されないイベント通知であるとアクセス付加の応答(NG応答)を家電本体22’に送り返し,イベント通知が許可リストに設定されているとアクセス可として呼識別番号(Call-ID) 毎にリモート端末3のユーザとゲートウェイ装置1,ローカル端末2のアクセス対応テーブル(図12の11a)を作成し(図19のS3),続いてイベント通知許可リスト20bの設定内容に従ってSIPメッセージを作成してゲートウェイ装置1に送信し,イベント通知許可リスト20bに複数の宛先がある場合は複数に送信することが可能である(同S4)。そのSIPメッセージの名称は「INVITE」で,データ部に宛先としてリモート端末3,イベント有無が「有」,イベント内容が「イベント・・・」が設定される(図19のb)。
このメッセージがゲートウェイ装置1に達すると(図19のb’),イベント通知許可リスト11cを参照して通知可否を判断し(図19のS5),アクセス不可ならNG応答をローカル端末2に返し,アクセス可なら呼識別番号(Call-ID) 毎にリモート端末3のユーザとゲートウェイ装置1,ローカル端末2のアクセス対応テーブルを作成する(同S6)。続いてヘッダ部の送信元(Fromアドレス)と送信先(Toアドレス) を変更し(図19のS7),SIPサーバ4にそのINVITEのメッセージを送信し(図20のd),SIPサーバ4からリモート端末3へ送信されると(同e),そのSDP制御部31からイベント通知がユーザインタフェース30へ与えられると(同f),ユーザインタフェース30を介してユーザが認識し,ユーザ応答(確認)が発生する(同S8)。
リモート端末3のSIP−UAC制御部32から暫定応答を表すSIPメッセージ「180」(図20のg)をSIPサーバ4を介してゲートウェイ装置1に送信すると(図20のg,h),SDP制御部11で受信され,呼識別番号(Call-ID)に対応したアクセス対応テーブル(図19のS6で作成)を参照し(図20のS8),ヘッダ部の送信元(Fromアドレス)をリモート端末3のユーザのアドレスからゲートウェイ装置1に,送信先(Toアドレス) をゲートウェイ装置1からローカル端末2のアドレスに変更し(同S9),ゲートウェイ装置1からローカル端末2に暫定応答の「180」のSIPメッセージを通知する(図20のi)。
一方,リモート端末3から成功(イベント通知の成功)を表すメッセージ名「200」のSIPメッセージがゲートウェイ装置1に送られる(図21のj,k)。ゲートウェイ装置1のSDP制御部11でこれを受け取ると,呼識別番号(Call-ID) に対応したアクセス対応テーブルを参照し(図21のS10),ヘッダ部の送信元(Fromアドレス)をリモート端末のユーザのアドレスからゲートウェイ装置に,送信先(Toアドレス) をゲートウェイ装置からローカル端末に変更し(同S11),ローカル端末2に送信される(同l)。この「200」のSIPメッセージがローカル端末2で受信されると,これに対する応答が家電本体22’から発生するとSIP制御部20’から確認を表すACKのSIPメッセージがゲートウェイ装置1に送られる(図21のm)。これを受け取ったゲートウェイ装置1のSDP制御部11では呼識別番号(Call-ID) に対応したアクセス対応テーブルを参照し(図21のS12),ヘッダ部の送信元(Fromアドレス)リモート端末からゲートウェイ装置に,送信先(Toアドレス) をゲートウェイ装置からリモート端末3に変更して,SIPサーバ4へACKが送信され(同n),SIPサーバ4からリモート端末3に送信され(同o),最後にリモート端末3のユーザインタフェース30に対して応答として通知される。
(付記1) SIPクライアント機能を備えたリモート端末からネットワークのSIPサーバを介して遠隔の宅内の情報家電等のローカル端末を収容するゲートウェイ装置を経由してローカル端末の制御を行うためのSIPセッション制御方式において,ゲートウェイ装置は,リモート端末からヘッダ部に送信先としてゲートウェイ装置を指定してデータ部にローカル端末の情報を設定したSIPメッセージを受信すると,ヘッダ部の送信先を前記データ部に設定されたローカル端末に変換するアドレス変換手段と,アドレス変換されたSIPメッセージによりローカル端末とのセッションの確立に応じて,当該セッションの呼識別情報に対応した送信元,ゲートウェイ装置,送信先を設定したアクセス対応テーブルを設けてセッション接続を行うこと特徴とするSIPセッション制御方式。
(付記2) 付記1において,前記ゲートウェイ装置は,自ゲートウェイ装置へのアクセスを許可する送信元情報が設定されたユーザアクセス許可リストと,ユーザアクセス可否判別手段とを備え,前記ユーザアクセス可否判別手段はSIPメッセージを受信すると送信元のリモート端末を識別して前記ユーザアクセス許可リストを用いて許否の判別を行い,許可された送信元であるSIPメッセージだけを宛先のローカル端末へ送信することを特徴とするSIPセッション制御方式。
(付記3) 付記2において,前記ゲートウェイ装置は,各ローカル端末へのアクセスを許可する送信元情報が設定されたローカル端末のユーザアクセス許可リストと,ローカル端末へのユーザアクセス可否判別手段とを備え,前記ローカル端末へのユーザアクセス可否判別手段はSIPメッセージを受信すると送信元のリモート端末を識別して前記ローカル端末へのユーザアクセス許可リストを用いて許否の判別を行い,許可された送信元であるSIPメッセージだけを宛先のローカル端末へ送信することを特徴とするSIPセッション制御方式。
(付記4) 付記1において,前記ローカル端末は,自ローカル端末へのアクセスを許可する送信元情報が設定されたユーザアクセス許可リストと,ローカル端末へのユーザアクセス可否判別手段とを備え,前記ゲートウェイ装置からのSIPメッセージを受信すると送信元のリモート端末を識別して前記ユーザアクセス許可リストを用いてアクセス許否の判別を行い,許可された送信元であるSIPメッセージのアクセスを受け取ることを特徴とするSIPセッション制御方式。
(付記5) 付記4において,前記ユーザアクセス許可リストに,送信元情報と共にローカル端末への許可された操作内容が設定され,前記ユーザアクセス可否判別手段は,送信元のリモート端末からの操作内容が前記ユーザアクセス許可リストに設定された操作内容に適合するか判別して,アクセス可否の判別を行うことを特徴とするSIPセッション制御方式。
(付記6) 付記4または5の何れかにおいて,前記ローカル端末は,前記ユーザアクセス許可リストを登録のためのSIPメッセージにより,前記ゲートウェイ装置及びSIPサーバを介して前記リモート端末に対して通知するユーザアクセス許可リスト通知手段を備えることを特徴とするSIPセッション制御方式。
(付記7) 付記1において,前記リモート端末は,前記セッションが設定された状態において前記ローカル端末の情報と,前記ローカル端末への操作内容とをデータ部に設定したセッション変更のSIPメッセージを送信する手段を備え,前記ゲートウェイ装置は,自ゲートウェイ装置へのアクセスを許可する送信元情報が設定されたユーザアクセス許可リストと,ユーザアクセス可否判別手段とを備え,前記ユーザアクセス可否判別手段は前記セッション変更のSIPメッセージを受信すると送信元のリモート端末を識別して前記ユーザアクセス許可リストを用いて許否の判別を行い,許可された送信元である前記SIPメッセージだけを宛先のローカル端末へ送信することを特徴とするSIPセッション制御方式。
(付記8) 付記7において,前記ローカル端末は,前記セッションが設定された状態において前記ローカル端末の情報と,前記ローカル端末への操作内容とをデータ部に設定したセッション変更のSIPメッセージを送信する手段を備え,前記ゲートウェイ装置は,各ローカル端末へのアクセスを許可する送信元情報が設定されたローカル端末のユーザアクセス許可リストと,ローカル端末へのユーザアクセス可否判別手段とを備え,前記ローカル端末へのユーザアクセス可否判別手段は前記セッション変更のSIPメッセージを受信すると送信元のリモート端末を識別して前記ローカル端末へのユーザアクセス許可リストを用いて許否の判別を行い,許可された送信元である前記SIPメッセージだけを宛先のローカル端末へ送信することを特徴とするSIPセッション制御方式。
(付記9) 付記7または8の何れかにおいて,前記ローカル端末は,前記セッション変更のSIPメッセージのデータ部に設定された操作内容による操作を実行すると,実行結果と宛先のリモート端末の情報をデータ部に設定した応答のSIPメッセージを生成する手段を備え,前記応答のSIPメッセージをローカル端末からゲートウェイ装置,SIPサーバを介して宛先のリモート端末へ送信することを特徴とするSIPセッション制御方式。
(付記10) 付記1において,前記ローカル端末は,イベントが発生するとヘッダ部の宛先にゲートウェイ装置を設定し,データ部に宛先のリモート端末の情報と発生したイベントの情報を設定したSIPメッセージをゲートウェイ装置に送信し,前記ゲートウェイ装置は,ローカル端末からの前記SIPメッセージを受信すると,ヘッダ部の送信先を前記データ部に設定されたリモート端末に変換するアドレス変換手段を備え,アドレス変換されたSIPメッセージによりリモート端末とのセッションの確立に応じて,当該セッションの呼識別情報に対応した送信元,ゲートウェイ装置,送信先を設定したアクセス対応テーブルを設けてセッション接続を行うこと特徴とするSIPセッション制御方式。
(付記11) 付記10において,前記ローカル端末は,イベント別に各イベント発生の通知が許容されたリモート端末が設定されたイベント通知許可リストを備え,イベントが発生すると前記イベント通知許可リストを照合して当該イベントに対して通知が許可されたリモート端末をデータ部の宛先の情報に設定した前記SIPメッセージをゲートウェイ装置に送信することを特徴とするSIPセッション制御方式。
(付記12) 付記1において,リモート端末を1台設け,該リモート端末は,複数のローカル端末との間で各ローカル端末に対応して設けられた各ゲートウェイ装置を介してSIPメッセージによるアクセスを行い,各アクセス別の呼識別番号に対応したリモート端末,ゲートウェイ装置及びローカル端末の情報を設定したアクセス対応テーブルを設けたことを特徴とするSIPセッション制御方式。
(付記13) 付記1において,リモート端末を複数台設け,各リモート端末は1台のゲートウェイ装置を介して複数のローカル端末との間でSIPメッセージによるアクセスを行い,各アクセス別の呼識別番号に対応したリモート端末,ゲートウェイ装置及びローカル端末の情報を設定したアクセス対応テーブルを設けたことを特徴とするSIPセッション制御方式。
1 ゲートウェイ装置
10 SIP端末クライアント(SIP−UAC)制御部
11 セッション記述プロトコル(SDP)制御部
12 SIPユーザサーバ(SIP−UAS)制御部
2 ローカル端末
20 SIP端末クライアント(SIP−UAC) 制御部
21 端末制御部
22 端末本体
3 リモート端末
30 ユーザインタフェース
31 セッション記述プロトコル(SDP)制御部
32 SIP端末クライアント(SIP−UAC)制御部
4 SIPサーバ
10 SIP端末クライアント(SIP−UAC)制御部
11 セッション記述プロトコル(SDP)制御部
12 SIPユーザサーバ(SIP−UAS)制御部
2 ローカル端末
20 SIP端末クライアント(SIP−UAC) 制御部
21 端末制御部
22 端末本体
3 リモート端末
30 ユーザインタフェース
31 セッション記述プロトコル(SDP)制御部
32 SIP端末クライアント(SIP−UAC)制御部
4 SIPサーバ
Claims (6)
- SIPクライアント機能を備えたリモート端末からネットワークのSIPサーバを介して遠隔の宅内の情報家電等のローカル端末を収容するゲートウェイ装置を経由してローカル端末の制御を行うためのSIPセッション制御方式において,
ゲートウェイ装置は,リモート端末からヘッダ部に送信先としてゲートウェイ装置を指定してデータ部にローカル端末の情報を設定したSIPメッセージを受信すると,ヘッダ部の送信先を前記データ部に設定されたローカル端末に変換するアドレス変換手段と,
アドレス変換されたSIPメッセージによりローカル端末とのセッションの確立に応じて,当該セッションの呼識別情報に対応した送信元,ゲートウェイ装置,送信先を設定したアクセス対応テーブルを設けてセッション接続を行うこと特徴とするSIPセッション制御方式。 - 請求項1において,
前記ゲートウェイ装置は,自ゲートウェイ装置へのアクセスを許可する送信元情報が設定されたユーザアクセス許可リストと,ユーザアクセス可否判別手段とを備え,
前記ユーザアクセス可否判別手段はSIPメッセージを受信すると送信元のリモート端末を識別して前記ユーザアクセス許可リストを用いて許否の判別を行い,許可された送信元であるSIPメッセージだけを宛先のローカル端末へ送信することを特徴とするSIPセッション制御方式。 - 請求項2において,
前記ゲートウェイ装置は,各ローカル端末へのアクセスを許可する送信元情報が設定されたローカル端末のユーザアクセス許可リストと,ローカル端末へのユーザアクセス可否判別手段とを備え,
前記ローカル端末へのユーザアクセス可否判別手段はSIPメッセージを受信すると送信元のリモート端末を識別して前記ローカル端末へのユーザアクセス許可リストを用いて許否の判別を行い,許可された送信元であるSIPメッセージだけを宛先のローカル端末へ送信することを特徴とするSIPセッション制御方式。 - 請求項1において,
前記ローカル端末は,自ローカル端末へのアクセスを許可する送信元情報が設定されたユーザアクセス許可リストと,ローカル端末へのユーザアクセス可否判別手段とを備え,
前記ゲートウェイ装置からのSIPメッセージを受信すると送信元のリモート端末を識別して前記ユーザアクセス許可リストを用いてアクセス許否の判別を行い,許可された送信元であるSIPメッセージのアクセスを受け取ることを特徴とするSIPセッション制御方式。 - 請求項1において,
前記リモート端末は,前記セッションが設定された状態において前記ローカル端末の情報と,前記ローカル端末への操作内容とをデータ部に設定したセッション変更のSIPメッセージを送信する手段を備え,
前記ゲートウェイ装置は,自ゲートウェイ装置へのアクセスを許可する送信元情報が設定されたユーザアクセス許可リストと,ユーザアクセス可否判別手段とを備え,
前記ユーザアクセス可否判別手段は前記セッション変更のSIPメッセージを受信すると送信元のリモート端末を識別して前記ユーザアクセス許可リストを用いて許否の判別を行い,許可された送信元である前記SIPメッセージだけを宛先のローカル端末へ送信することを特徴とするSIPセッション制御方式。 - 請求項1において,
前記ローカル端末は,イベントが発生するとヘッダ部の宛先にゲートウェイ装置を設定し,データ部に宛先のリモート端末の情報と発生したイベントの情報を設定したSIPメッセージをゲートウェイ装置に送信し,
前記ゲートウェイ装置は,ローカル端末からの前記SIPメッセージを受信すると,ヘッダ部の送信先を前記データ部に設定されたリモート端末に変換するアドレス変換手段を備え,
アドレス変換されたSIPメッセージによりリモート端末とのセッションの確立に応じて,当該セッションの呼識別情報に対応した送信元,ゲートウェイ装置,送信先を設定したアクセス対応テーブルを設けてセッション接続を行うこと特徴とするSIPセッション制御方式。
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