JP2009266590A - 有機elパネルの製造方法 - Google Patents

有機elパネルの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009266590A
JP2009266590A JP2008114369A JP2008114369A JP2009266590A JP 2009266590 A JP2009266590 A JP 2009266590A JP 2008114369 A JP2008114369 A JP 2008114369A JP 2008114369 A JP2008114369 A JP 2008114369A JP 2009266590 A JP2009266590 A JP 2009266590A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic
sealing
substrate
adhesive
sealing material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008114369A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Hisayoshi
豊 久芳
Daisuke Ota
大助 太田
Kazumasa Kobayashi
和正 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2008114369A priority Critical patent/JP2009266590A/ja
Publication of JP2009266590A publication Critical patent/JP2009266590A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、有機EL素子9の封止性を向上させることが可能な有機ELパネル2の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】中央領域に有機EL素子9が設けられた素子基板4と、素子基板4に対向させた封止基板8と、素子基板4と封止基板8との間であって有機EL素子9の端部に隙間Gを設けるとともに、素子基板4及び封止基板8を貼り合わせる接着材6と、を備えた基体を準備する工程と、素子基板4と封止基板8との間の隙間Gに、減圧雰囲気中にて封止材7を充填する工程と、封止材7を硬化させて、有機EL素子9を素子基板4、封止基板8及び封止材7にて封止する工程と、を備えたことを特徴とする有機ELパネル2の製造方法。
【選択図】図5

Description

本発明は、有機ELパネルの製造方法に関するものである。
近年、有機EL(Electroluminescence)素子を備えた有機ELパネルの開発が行われている。有機ELパネルは、有機EL素子を一対の基板の間に設けたものである(特許文献1参照)。
有機ELパネルは、一対の基板を接着材を介して貼り合わせて作製される。
なお、接着材は、基板の全面又は基板の周囲に被着させて、基板同士を貼り合わせる技術が提案されている(特許文献2、3参照)。
特開平5−89959号公報 特開2007−200743号公報 特許第3903204号公報
しかしながら、量産時においては、一対のマザー基板を複数個に分割して、有機ELパネルを作製するため、マザー基板の切断時に切断箇所に接着材が設けられていると、マザー基板をスムーズに複数個に分割することができず、ひいては有機EL素子の封止性にも影響を与えることがある。
本発明は、上述した課題に鑑みなされたものであって、有機EL素子の封止性を向上させることが可能な有機ELパネルの製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の有機ELパネルの製造方法は、中央領域に有機EL素子が設けられた素子基板と、前記素子基板に対向させた封止基板と、前記素子基板と前記封止基板との間であって前記有機EL素子の端部に隙間を設けるとともに、前記素子基板及び前記封止基板を貼り合わせる接着材と、を備えた基体を準備する工程と、前記素子基板と前記封止基板との間の前記隙間に、減圧雰囲気中にて封止材を充填する工程と、前記封止材を硬化させて、前記有機EL素子を前記素子基板、前記封止基板及び前記封止材にて封止する工程と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の有機ELパネルの製造方法は、前記隙間に前記封止材を充填する工程では、前記封止材を前記封止基板の端面に塗布し、減圧雰囲気中に前記基体を設けることで、前記封止材が前記封止基板の端面から前記接着材の端面にまで進入して、前記隙間に前記封止材が充填されることを特徴とする。
また、本発明の有機ELパネルの製造方法は、前記素子基板と前記封止基板との間の前記隙間は、前記有機EL素子を被覆する前記接着材を取り囲むように設けられており、前記隙間に前記封止材を充填する工程では、前記封止基板の一端に塗布された前記封止材が、減圧雰囲気中にて前記接着材の外周に沿って進入し、前記接着材の外周を取り囲むことを特徴とする。
また、本発明の有機ELパネルの製造方法は、前記封止材を硬化させる工程では、前記封止材に紫外線を照射することで前記封止材が硬化することを特徴とする。
また、本発明の有機ELパネルの製造方法は、前記封止材を硬化させる工程では、前記封止材が前記接着材よりも硬化収縮することで、前記素子基板と前記封止基板を接着させることを特徴とする。
また、本発明の有機ELパネルの製造方法は、前記接着材は、エポキシ樹脂から成り、前記封止材は、ハンダから成ることを特徴とする。
本発明によれば、封止性を改善することができる有機ELパネルの製造方法を提供することができる。
以下に、本発明の実施形態に係る有機ELパネルを含む有機ELディスプレイについて、図面を参照しつつ説明する。図1は、有機ELディスプレイの平面図である。また、図2は、複数の有機ELパネルに分割する前のマザー基板の平面図である。図3は、有機ELパネルに含まれる多数の画素をマトリックス状に配列した状態を示す平面図である。図4(A)は、画素の断面図であって、図4(B)は、画素に含まれる有機EL素子の簡略化した断面図である。図5は、駆動ICが実装される側であって、素子基板と封止基板の端部を示す断面図である。
有機ELディスプレイ1は、図1に示すように、テレビ等の家電機器、携帯電話又はコンピュータ機器等の電子機器に用いるものであり、有機ELパネル2と、有機ELパネル2に実装する駆動IC3とを含んだものである。かかる有機ELパネル2は、平板状の素子基板4と、素子基板4上に形成される複数の画素5と、画素5を封止するように接着材6と封止材7とを介して素子基板4上に形成される封止基板8とを含んでいる。
素子基板4は、例えばガラス又はプラスチックから成り、素子基板4の中央に位置する中央領域としての表示領域D1には、マトリックス状に配列された複数の画素5が形成されている。また、素子基板4の端部であって、表示領域D1の一端に位置する非表示領域D2には、駆動IC3が実装されている。
かかる画素5は、図4(A)に示すように、発光領域R1とコンタクト領域R2とを含んで構成されており、発光領域R1に発光可能な有機EL素子9が設けられている。なお、各画素5は、隔壁10によって仕切られている。また、画素5は、有機EL素子9を構成する有機材料を選択することによって、発光する色を決定することができる。
また、素子基板4上には、素子基板4に対して対向するように配置された封止基板8が形成されている。封止基板8は透明の基板から成り、例えばガラス又はプラスチックを用いることができる。
次に、図4(A)及び図4(B)に示すように、素子基板4と封止基板8との間に形成される各種層について説明する。
素子基板4上には、TFT又は電気配線が形成されている回路層11と、回路層11上に回路層11を外部と電気的に絶縁するための窒化珪素等から成る絶縁層12が形成されている。かかる回路層11の一部と、後述するコンタクト電極層13とが電気的に接続されている。また、絶縁層12上には、回路層11や絶縁層12の凹凸を低減するための平坦化膜14が形成されている。回路層11は、パターニングされた構造物であるため、その表面が凹凸に形成され、回路層11上を平坦にしないと、回路層11上に有機EL素子9を平らに設けることが困難となる。その結果、有機EL素子9を構成する各層の厚みを制御することが難しく、有機EL素子9が所望の色の光を発することができなくなる。これは、有機EL素子9が発する光の色が、有機EL素子9を構成する各層の厚みに依存するためである。そのため、回路層11上に、平坦化膜14を形成することで、回路層11上に形成する有機EL素子9の厚みを制御しやすくしている。かかる平坦化膜14は、例えばノボラック樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂又はシリコン樹脂等の絶縁性を有する有機材料を用いることができる。なお、平坦化膜14の厚みは、例えば2μm以上5μm以下に設定されている。
また、平坦化膜14には、平坦化膜14を貫通するコンタクトホールSが形成されている。かかるコンタクトホールSは、上部よりも下部が幅狭に形成されている。さらにコンタクトホールSの内周面から平坦化膜14の上面にかけて、例えばアルミニウム、銀、銅、金、ロジウム又はネオジム等の金属、あるいはこれらの合金から成るコンタクト電極層13が形成されている。
さらに、平坦化膜14上には、有機EL素子9が形成されている。有機EL素子9は、第1電極層15と、有機EL層16と、第2電極層17とを含んで構成されている。
また、発光領域R1及びコンタクト領域R2を取り囲むように、絶縁物18が形成されている。絶縁物18の一部は、第1電極層15とコンタクト電極層13との間に形成されている。そして、絶縁物18は、第1電極層15と第2電極層17とが短絡するのを防止している。なお、絶縁物18は、フェノール樹脂、アクリル樹脂又はポリイミド樹脂等の有機絶縁材料、あるいは窒化珪素、酸化珪素又は酸化窒化珪素等の無機絶縁材料から成る。
また、有機EL素子9を被覆するように、表示領域D1上には保護層19が形成されている。保護層19は、有機EL素子9を封止し、有機EL素子を水分又は外気から保護するものであって、光透過性の機能を有し、例えば窒化珪素、酸化珪素又は窒化炭化珪素等の無機材料から成る。なお、保護層19の厚みは、例えば100nm以上5μm以下に設定されている。
次に、有機EL素子9を構成する各層について説明する。
第1電極層15は、平坦化膜14上に形成されるとともに、コンタクト電極層13と間を空けて併設されている。第1電極層15は、例えばアルミニウム、銀、銅、金、ロジウム又はネオジム等の金属、あるいはこれらの合金等の光反射率の大きい材料から成る。このように、第1電極層15を光反射率の大きい材料から構成することにより、トップエミッション型の有機EL素子9においては光取り出し効率を向上させることができる。なお、第1電極層15の厚みは、例えば50nm以上500nm以下に設定されている。
有機EL層16は、第1電極層15上に形成される。有機EL層16は、図4(B)に示すように、複数の層から成り、下層から正孔注入層16a、正孔輸送層16b、有機発光層16c、電子輸送層16d及び電子注入層16eを含んで構成されている。
正孔注入層16aは、例えばα‐NPD、TPD、酸化ニッケル、酸化チタン、フッ化炭素又はCuPc等から成る。正孔注入層16aの厚みは、例えば5nm以上40nm以下に設定されている。
また、正孔輸送層16bは、例えばN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)、4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)等 の芳香族ジアミン化合物、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、スチルベン誘導体、ピラゾリン誘導体、テトラヒドロイミダゾール、 ポリアリールアルカン、ブタジエン、および4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)等のスターバースト芳香族又は芳香族アミン化合物を用いることができる。また、正孔輸送層16bは、1,4,5,8,9,12−ヘキサアザトリフェニレン又はそれにシアノ基などが結合した誘導体等の複素環化合物を用いることができる。正孔輸送層16bの厚みは、例えば10nm以上50nm以下に設定されている。
また、有機発光層16cは、赤色の光を発する場合、例えばCBP、Alq又はSDPVBi等のホスト材料、あるいはこれらのホスト材料にDCJTB、クマリン、キナクリドン、フェナンスレン基を有するペリノン誘導体、オリゴチオフェン誘導体又はペリレン誘導体等のドーパント材料を含有したものを用いることができる。また、緑色の光を発する場合、例えばCBP、Alq又はSDPVBi等のホスト材料、あるいはこれらのホスト材料にスチリルアミン、ペルリン、ベンゼン環を有するシロール誘導体、フェナンスレン基を有するペリノン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、ペリレン誘導体又はアゾメチン亜鉛錯体等のドーパント材料を含有したものを用いることができる。また、青色の光を発する場合、例えばCBP又はSDPVBi等のホスト材料、あるいはこれらのホスト材料にスチリルアミン、ペルリン、シクロペンタジエン誘導体、テトラフェニルブタジェン、トリフェニルアミン構造とビニル基が結合した化合物、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体又はベンゼン環を有するシロール誘導体等のドーパント材料を含有したものを用いることができる。なお、有機発光層16cの厚みは、例えば20nm以上40nm以下に設定されている。
また、電子輸送層16dは、例えばトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)、又は4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)等 の芳香族ジアミン化合物、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、スチルベン誘導体、ピラゾリン誘導体、テトラヒドロイミダゾール、 ポリアリールアルカン、ブタジエン、又は4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)等のスターバースト芳香族やアミン化合物を用いることができる。電子輸送層16dの厚みは、例えば20nm以上60nm以下に設定されている。
また、電子注入層16eは、例えばフッ化リチウム、フッ化セシウム、フッ化炭素等を用いることができる。電子注入層16eの厚みは、例えば0.5nm以上2nm以下に設定されている。
第2電極層17は、有機EL層16上から絶縁酸化膜16上にかけて形成される。第2電極層17は、有機EL層16から放出される光が透過することができる材料から構成され、例えばインジウム錫酸化膜(ITO)又は錫酸化膜等の光透過性を有する導電材料を用いて形成される。また、第2電極層17は、例えばマグネシウム、銀、アルミニウム又はカルシウム等の材料を用いることができ、その厚みを30nm以下にすることによって、光透過性の電極とすることができる。その結果、有機EL層16から放出された光が、第2電極層17を透過して、有機EL素子9から外部に出射される。
また、絶縁物18上には、画素5を取り囲むように隔壁10が形成されている。隔壁10は、上部よりも下部が幅狭であって、例えばフェノール樹脂、アクリル樹脂又はポリイミド樹脂等の有機絶縁材料から成る。なお、隔壁10の厚みは、例えば2μm以上5μm以下に設定されている。
次に、素子基板4と封止基板8とを接着する接着材6について説明する。接着材6は、素子基板4の表示領域D1全面を被覆するとともに、各画素5上に形成されている。また、接着材6は、素子基板4と封止基板8の間であって、最外周に配置された画素の端部まで形成されている。ただし、素子基板4及び封止基板8の端面から表示領域D1に向かって接着材6が形成されない領域が存在する。
接着材6は、有機EL素子9の発する光が外部に取り出されるように、光透過性の優れた材料から構成されており、例えばアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂又はシリコン樹脂等の光硬化性又は熱硬化性の樹脂を用いることができる。好ましくは、紫外線の照射により硬化する光硬化性のエポキシ樹脂を採用する。なぜならば、接着剤は有機EL素子直上に配されるため、低酸素濃度・低水分環境において塗布・接着する必要があるため、塗布装置などのメンテナンスの頻度をあげることは難しく、ポットライフの短い熱硬化型に比べ非常に生産性が改善することができるからである。但し、コントラストを重視するアプリケーションに対しては、発光エリアの画素間にブラックマトリックスを配するため、ブラックマトリックス下でUV光の照射が不十分であっても十分硬化するために、紫外線及び熱併用硬化型樹脂を使用することがより好ましい。
図5は、素子基板4及び封止基板8の端部であって、駆動IC3を実装する側の有機ELパネルの断面図である。なお、駆動IC3は、実装部20に実装される。
封止材7は、図5に示すように、封止基板8の端面から素子基板4と封止基板8の間に形成された接着材6の表面にまで形成されている。すなわち、素子基板4と封止基板8の間であって接着材6が形成されない領域に、封止材7が充填されている。
封止材7は、大気中の酸素又は水分が接着材6にて被覆された画素5内に浸入し、有機EL素子9を劣化させるのを抑制する封止機能に優れた材料から構成されており、例えばエポキシ接着剤等の熱硬化型樹脂、低融点ガラス、低融点ハンダ等を用いることができる。そして、有機EL素子9は、素子基板4、封止基板8、接着材6及び封止材7によって大気から封止されている。
上述したように本実施形態に係る有機ELパネルによれば、有機EL素子9の発する光を光透過性の優れた接着材6にて外部に効率良く取り出すとともに、封止性の優れた封止材7にて大気中から酸素又は水分が画素内に浸入するのを有効的に抑制することができる。
以下に、本発明の実施形態に係る有機ELパネル2を含む有機ELディスプレイ1の製造方法について、図6(A)から図11を用いて詳細に説明する。なお、製造方法の説明について、図6(A)から図9(A)までは、一つの画素の断面を用いて説明するが、いずれの説明も素子基板4及び封止基板8は、有機ELパネル2毎に切断される前の状態である。
図6(A)に示すように、回路層11、絶縁層12及び平坦化膜14を上面に積層した素子基板4を準備する。なお、回路層11及び絶縁層12は、従来周知のCVD法、蒸着法又はスパッタリング法等の薄膜形成技術、エッチング法やフォトリソグラフィー法等の薄膜加工技術を用いて、所定パターンに形成される。また、平坦化膜14は、例えば従来周知のスピンコート法を用いて、絶縁層12上に形成する。
次に、平坦化膜14上に露光マスクを用いて平坦化膜14を露光し、さらに現像、ベーキング処理を行い、図6(B)に示すように、回路層11の一部を露出させて、上部よりも下部が幅狭なコンタクトホールSを有する平坦化膜14を形成する。さらに、コンタクトホールSを形成した平坦化膜14上に、例えばアルミニウムから成る金属膜を形成する。そして、図6(C)に示すように、金属膜をパターニングして、第1電極層15及びコンタクト電極層13を形成する。
次に、例えばスピンコート法を用いて、第1電極層15、コンタクト電極層13及び一部露出した平坦化膜14上に、例えばアクリル樹脂から成る有機絶縁材料層を形成する。そして、有機絶縁材料層に対してフォトリソグラフィー法を用いて、有機絶縁材料層をパターニングして、図7(A)に示すように、絶縁物18を形成する。
次に、図7(B)に示すように、絶縁物18上に、従来周知のフォトリソグラフィー法を用いて、上部よりも下部が幅狭な隔壁10を形成する。かかる隔壁10は、各画素5を取り囲むように形成される。そして、蒸着法を用いて図7(C)に示すように、発光領域R1に有機EL層16を形成する。なお、各画素の発する色は、有機EL層16を構成する材料を選択することで決定することができる。
さらに、図8(A)に示すように、有機EL層16上からコンタクト電極層13上にかけて、従来周知の蒸着法を用いて、第2電極層17を形成する。したがって、上面が露出しているコンタクト電極層13と第2電極層17とを直接接続することができる。このようにして、有機EL素子9を形成することができる。
そして、図8(B)に示すように、有機EL素子9を被覆するように、表示領域D1全面に、従来周知の薄膜形成技術を用いて、保護層19を形成する。
次に、図9(A)に示すように、有機EL素子9が形成された素子基板4に対して、封止基板8を対向配置し、両基板を接着材6を介して接着する。なお、接着材6は、素子基板4に封止基板8を対向配置したときに、各有機ELパネル2の表示領域D1に対応する箇所に、スクリーン印刷法等により被着されている。スクリーン印刷法の形成精度は数十um程度であり、表示領域D1から100um以内に制御することが可能であり、後述するように、切断箇所への接着剤被着を防止することが可能である。なお、接着材6としては、UV硬化型接着剤を用いている。
ここで、図9(B)について説明する。素子基板4及び封止基板8を有機ELパネル2毎に切断するが、図9(B)は、その切断する予定箇所の断面図である。
図9(B)に示すように、有機ELパネル2毎に切断する箇所においては、素子基板4及び封止基板8を貼り合わせる前から、接着材6が被着しないように接着材6の量が調整されている。
そして、図10(A)に示すように、素子基板4及び封止基板8を接着材6にて貼り合わせて、接着材6にUV光を照射させて硬化させる。なお、P1,P2は、両基板の切断する箇所を示している。
さらに、接着材6を硬化させて、両基板を固着させた後に、ガラススクライバ又は分断器等によって、切断箇所P1,P2を切断し、マザー基板を有機ELパネル2毎に分断する。両基板をガラス分断器にて切断するときは、切断箇所P1,P2の直上及び直下に接着材6が形成されておらず、接着材6が切断箇所に存在する場合に比べて、切断箇所の剛性が小さく、ガラス分断器による押圧により、封止基板及び素子基板が十分にたわむことで、ガラススクライブ部からの亀裂がスムーズに両基板内にて成長し両基板を切断しやすい。また、接着材6に封止機能を持たせた場合には基板切断部への被着が無い領域へ接着材を配する設計となるが、その際には、部分的に切断部への被着が起き、被着の有無によるガラス応力の不規則性から、切断不良を誘発するが、本実施例ではその例を皆無にすることが可能になる。
そして、図10(B)に示すように、切断箇所P1,P2を切断して、有機ELパネル2を切り出す。なお、図10(B)は、駆動IC3を実装する実装部20が形成されている有機ELパネルの一端を示す断面図である。
次に、有機ELパネル2毎に切断したのち、駆動IC3を実装する実装部20上の封止基板8の一部を取り除くために、封止基板8の切断箇所P3を切断し、図11(A)に示すように、中央領域に有機EL素子9が設けられた素子基板4と、素子基板4に対向させた封止基板8と、素子基板4と封止基板8との間であって有機EL素子9の端部に隙間Gを設け、有機EL素子9を被覆するとともに素子基板4及び封止基板8を貼り合わせる接着材6と、を備えた基体を準備することができる。なお、隙間Gは、有機EL素子9を被覆する接着材6を取り囲むように設けられている。また、隙間Gは、素子基板4と封止基板8との間の距離が2μm以上20μm以下の大きさのものである。
そして、素子基板4と封止基板8との間の隙間Gに、減圧雰囲気中にてハンダからなる封止材7を充填する。ここで、減圧雰囲気とは、例えば窒素ガス又はアルゴンガス等の不活性ガス中、高真空中であって、10000Pa以下の気圧をいう。まず、準備した基体の端面に封止材7を被着させ、減圧室に投入する。減圧室の気圧を調整し、減圧室内を減圧雰囲気中にすることで隙間Gにて空気を除去し、封止材7が毛細管現象により封止基板8の端面から接着材6の端面にまで進入して、隙間Gに封止材7が充填される。また、封止材7は、少なくとも基体の一端にのみ塗布されているのであれば、その塗布された箇所から封止材7が、減圧雰囲気中にて接着材6の外周に沿って進入し、接着材6の外周を取り囲むことができる。なお、封止基板8を封止材7によって、素子基板4に固定する作業は、例えば窒素ガス又はアルゴンガス等の不活性ガス中や、高真空中で行うことによって、素子基板4と封止基板8との間に酸素又は水分が含まれるのを抑制することができる。
次に、封止材7を硬化させて、有機EL素子9を含む表示領域D1を素子基板4、封止基板8及び封止材7にて封止する。なお、未硬化の状態の封止材7は、加熱されることによって硬化する。封止材7を硬化させる工程では、封止材7が接着材よりも硬化収縮することで、素子基板4と封止基板8を接着させることができ、接着材6の接着強度にとらわれず、接着材6の材料選択の自由度を確保することができる。また、封止材7の強化収縮により基板間が狭まることにより、素子基板4と封止基板8との間の距離を短くし、大気中から酸素又は水分が画素5内に浸入するのを抑制することができる。
このようにして、有機ELパネル2を作製することができる。そして、有機ELパネル2の非表示領域D2上に駆動IC3を実装することで、有機ELディスプレイ1を作製することができる。
加えて、本件では駆動ICの実装を先に行うことも可能である。従来のように駆動ICの実装を最後に行う場合、封止材が駆動IC実装部へ延伸しないように配慮する必要があり、その塗布量の制御に厳しい制限が生じていた。本実施例においては、減圧下での封止材塗布はIC実装後に行うことも可であり、その際に、ICが実装された部分に封止材が延伸したとしても性能上問題は生じない。また、IC実装部はその実装強度を補強するため、一般にその実装部分上部から樹脂を塗布するが、本実施例の封止材がそれを兼ねることも可能である。
なお、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
本発明の実施形態に係る有機ELパネルを含む有機ELディスプレイの平面図である。 有機ELパネルに分割する前の状態を示すマザー基板の平面図である。 マトリックス状に配列された画素の平面図である。 図4(A)は一つの画素の断面図であって、図4(B)は有機EL素子の簡略化した断面図である。 駆動ICが実装される側であって、素子基板と封止基板の端部を示す断面図である。 図6(A),図6(B),図6(C)は、本発明の実施形態に係る有機ELパネルを含む有機ディスプレイの製造工程を説明する画素の断面図である。 図7(A),図7(B),図7(C)は、本発明の実施形態に係る有機ELパネルを含む有機ディスプレイの製造工程を説明する画素の断面図である。 図8(A),図8(B)は、本発明の実施形態に係る有機ELパネルを含む有機ディスプレイの製造工程を説明する画素の断面図である。 図9(A)は素子基板と封止基板とを貼り合わせる前の状態を示す素子基板と封止基板の断面図であって、図9(B)は素子基板と封止基板の切断箇所における両基板を貼り合わせる前の状態を示す素子基板と封止基板の断面図である。 図10(A)は素子基板と封止基板の切断箇所を示す両基板の断面図であって、図10(B)は素子基板と封止基板を切断した後の状態を示す両基板の端部の断面図である。 図11(A)は封止基板の一端を切断した後の状態を示す素子基板と封止基板の端部の断面図であって、図11(B)は封止基板の端部に封止材を塗布した状態を示す素子基板と封止基板の端部の断面図である。
符号の説明
1 有機ELディスプレイ
2 有機ELパネル
3 駆動IC
4 素子基板
5 画素
6 接着材
7 封止材
8 封止基板
9 有機EL素子
10 隔壁
11 回路層
12 絶縁層
13 コンタクト電極層
14 平坦化膜
15 第1電極層
16 有機EL層
17 第2電極層
18 絶縁物
19 保護層
20 実装部
D1 表示領域
D2 非表示領域
R1 発光領域
R2 コンタクト領域
S コンタクトホール
M マザー基板

Claims (6)

  1. 中央領域に有機EL素子が設けられた素子基板と、前記素子基板に対向させた封止基板と、前記素子基板と前記封止基板との間であって前記有機EL素子の端部に隙間を設けるとともに、前記素子基板及び前記封止基板を貼り合わせる接着材と、を備えた基体を準備する工程と、
    前記素子基板と前記封止基板との間の前記隙間に、減圧雰囲気中にて封止材を充填する工程と、
    前記封止材を硬化させて、前記有機EL素子を前記素子基板、前記封止基板及び前記封止材にて封止する工程と、
    を備えたことを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  2. 請求項1に記載の有機ELパネルの製造方法において、
    前記隙間に前記封止材を充填する工程では、前記封止材を前記封止基板の端面に塗布し、減圧雰囲気中に前記基体を設けることで、前記封止材が前記封止基板の端面から前記接着材の端面にまで進入して、前記隙間に前記封止材が充填されることを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  3. 請求項2に記載の有機ELパネルの製造方法において、
    前記素子基板と前記封止基板との間の前記隙間は、前記有機EL素子を被覆する前記接着材を取り囲むように設けられており、
    前記隙間に前記封止材を充填する工程では、前記封止基板の一端に塗布された前記封止材が、減圧雰囲気中にて前記接着材の外周に沿って進入し、前記接着材の外周を取り囲むことを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  4. 請求項1に記載の有機ELパネルの製造方法において、
    前記封止材を硬化させる工程では、前記封止材に紫外線を照射することで前記封止材が硬化することを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  5. 請求項1に記載の有機ELパネルの製造方法において、
    前記封止材を硬化させる工程では、前記封止材が前記接着材よりも硬化収縮することで、前記素子基板と前記封止基板を接着させることを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  6. 請求項1に記載の有機ELパネルの製造方法において、
    前記接着材は、エポキシ樹脂から成り、前記封止材は、ハンダから成ることを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
JP2008114369A 2008-04-24 2008-04-24 有機elパネルの製造方法 Pending JP2009266590A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008114369A JP2009266590A (ja) 2008-04-24 2008-04-24 有機elパネルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008114369A JP2009266590A (ja) 2008-04-24 2008-04-24 有機elパネルの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009266590A true JP2009266590A (ja) 2009-11-12

Family

ID=41392168

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008114369A Pending JP2009266590A (ja) 2008-04-24 2008-04-24 有機elパネルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009266590A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013157059A1 (ja) * 2012-04-18 2013-10-24 パナソニック株式会社 表示装置および表示装置の製造方法
JP2015082424A (ja) * 2013-10-23 2015-04-27 パイオニア株式会社 発光装置及び発光装置の製造方法
KR20180124213A (ko) * 2017-05-10 2018-11-21 한국전자통신연구원 봉지 방법

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013157059A1 (ja) * 2012-04-18 2013-10-24 パナソニック株式会社 表示装置および表示装置の製造方法
US9155135B2 (en) 2012-04-18 2015-10-06 Joled Inc. Display device and method for manufacturing display device
JPWO2013157059A1 (ja) * 2012-04-18 2015-12-21 株式会社Joled 表示装置および表示装置の製造方法
JP2015082424A (ja) * 2013-10-23 2015-04-27 パイオニア株式会社 発光装置及び発光装置の製造方法
KR20180124213A (ko) * 2017-05-10 2018-11-21 한국전자통신연구원 봉지 방법
KR102296689B1 (ko) 2017-05-10 2021-09-06 한국전자통신연구원 봉지 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2019157814A1 (zh) Oled封装方法与oled封装结构
TWI481299B (zh) Organic electroluminescent display and its manufacturing method
KR101663840B1 (ko) 유기 el 장치 및 그 제조 방법
US7477015B2 (en) Sealing glass substrate for organic EL material and method of manufacturing organic EL display
JP6800327B2 (ja) Oled基板及びその製造方法
WO2004112439A1 (ja) 有機elディスプレイ
JP2007108469A (ja) 有機el装置の製造方法、有機el装置及び電子機器
KR20140096982A (ko) 표시 패널의 제조 방법, 표시 패널 및 표시 장치
JP2010186582A (ja) 有機el表示装置
KR102373609B1 (ko) 표시 장치 및 이의 제조 방법
JP2006202722A (ja) 有機el表示装置の製造方法
US20150162563A1 (en) Organic electroluminescence device and method for manufacturing the same
JP5193493B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス表示装置およびその製造方法
JP4101547B2 (ja) 有機elディスプレイの製造方法および有機elディスプレイ用基板
JP2009266590A (ja) 有機elパネルの製造方法
KR100287863B1 (ko) 유기전계발광소자
JP5553518B2 (ja) 画像表示装置
WO2018173177A1 (ja) 有機el表示装置及びその製造方法
JP2009266591A (ja) 有機el素子及びその製造方法
JP2009156913A (ja) 有機elディスプレイ及びその製造方法
JP2017174606A (ja) 有機el表示装置及びその製造方法
KR20090120227A (ko) 유기발광소자 및 이의 제작 방법
JP5111967B2 (ja) 有機elディスプレイ及びその製造方法
JP2010277864A (ja) 積層基板および発光素子の製造方法
JP2009087626A (ja) 有機elディスプレイ