JP2009255184A - ウェーハ研磨装置 - Google Patents

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創士 山田
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Abstract

【課題】コスト高につくリテーナリングの加工精度等に依存することなく、容易にウェーハの回転速度を平均化して特にウェーハ周縁部における研磨レート均一性を向上させうるウェーハ研磨装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は上記目的を達成するために、リテーナリング9の内径DをウェーハWの直径Dよりも所要長さdだけ大径に設定し、該ウェーハWは、その外周部がリテーナリング9の内周部に転がり接触することにより駆動されて回転するように構成したウェーハ研磨装置を提供するものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、ウェーハ研磨装置に関するものであり、特に、化学機械研磨加工 (CMP:Chemical Mechanical Polishing)等においてコスト高を招くことなく特にウェーハ周縁部における研磨レート均一性を向上させることが可能なウェーハ研磨装置に関するものである。
従来、例えば、次のようなポリッシング装置が知られている。この従来技術は、トップリング(研磨ヘッド)に研磨対象物であるウェーハを収容する凹部を有し、該凹部の周囲に形成された環状の保持部でウェーハの外周部を保持するように構成されている。該トップリングには、ウェーハをターンテーブル(プラテン)上の研磨布に押圧する押圧力可変のトップリング用押圧手段が設けられている。前記トップリング内には、中央部に位置する円形の第1チャンバ、該第1チャンバの外周側に位置する環状の第2チャンバ、該第2チャンバの外周側に位置する環状の第3チャンバが設けられ、該第1〜第3の各チャンバには、それぞれバルブを介して加圧流体源が接続されている。一方、第1〜第3の各チャンバからはウェーハの保持面に加圧流体を噴出するためのそれぞれ複数の開口が開穿されている。そして、第1〜第3の各チャンバに供給する加圧流体の圧力をそれぞれ変えてトップリングの保持面とウェーハの上面との間に介在する流体に圧力勾配をもたせ、ウェーハを研磨布に押し付ける押圧力に勾配をもたせることでウェーハの局部的な研磨量の過不足を補正する。
また、前記トップリングの外周部には、該トップリングに対し上下動自在に押圧リングが配置されている。該押圧リングには押圧力可変のリング用押圧手段が付設されている。そして、研磨中に、押圧リングが研磨布を押圧する押圧力を、トップリングがウェーハを研磨布に押圧する押圧力に応じて適宜に調整することで、ウェーハの中心部から周縁部、さらにはウェーハの外側にある押圧リングの外周部までの研磨圧力が連続且つ、均一になる。そのため、ウェーハの周縁部における研磨量の過不足を防止することができるとしている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来、例えば、次のようなウェーハ研磨装置が知られている。この従来技術は、ウェーハ研磨装置におけるウェーハ保持ヘッド(研磨ヘッド)に、研磨すべきウェーハの一面をウェーハ吸着シートを介して吸着保持する円盤状のキャリアと、該キャリアの外周に同心状に配置され研磨時に研磨パッドに当接するとともにウェーハの外周を保持するためのリテーナリングとが備えられている。該リテーナリングは、前記キャリアの外周面との間に僅かな隙間を空けて同心状に配置され、キャリアとは独立して上下に変位可能とされている。前記キャリアには、該キャリアをプラテン側へ向けて圧力調整可能に押圧するためのキャリア圧調整機構が付設され、前記リテーナリングには、該リテーナリングをプラテン側へ向けて圧力調整可能に押圧するためのリング圧調整機構が前記キャリア圧調整機構とは独立して設けられている。このリング圧調整機構は、次のように構成されている。即ち、ウェーハ保持ヘッドにおける取付部の下面及びリテーナリングの上面の互いに対向する位置にヘッド軸線と同心の円環状をなす断面円弧状の溝が形成され、この溝間に円環状のチューブが配置されている。該チューブには第2圧力調整機構が接続され、この第2圧力調整機構によりチューブ内の流体圧力を調整することで、研磨パッドに対するリテーナリングの当接圧力が、その当接面全面に亙ってほぼ均一に保たれつつ変化する。そして、リング圧調整機構を操作することにより、研磨パッドに対するリテーナリングの当接圧力を調節し、これにより、研磨パッドの波打ち変形を防いで、ウェーハ外周部の過研磨を防止するようにしている(例えば、特許文献2参照)。
特許第3795128号公報。 特開平8−229808号公報。
特許文献1に記載の従来技術においては、トップリングの底部に形成された環状の保持部でウェーハの外周部を保持し、該保持部の回転でウェーハに直接トルクを与えてウェーハを回転させている。ここで、ウェーハの研磨において特にウェーハ周縁部における研磨レート均一性を向上させるためには、ウェーハの回転速度を平均化することが必須とされる。これに対し、上記のように保持部の回転でウェーハに直接トルクを与え、ウェーハの回転を該保持部の回転に同期させる構造の場合、ウェーハの回転は保持部の加工精度に依存する。しかしながら、加工精度を上げるためには、そのための生産性の低下が生じるとともに、平滑度等の精度検査のための時間及び設備等が必要であり、コスト高を招くことになる。また、この従来技術では、前記トップリング内に第1〜第3のチャンバを設け、各チャンバにはそれぞれバルブを介して加圧流体源を接続し、該トップリングの保持面とウェーハの上面との間に介在する流体に圧力勾配をもたせ、ウェーハを研磨布に押し付ける押圧力に勾配をもたせることでウェーハの局部的な研磨量の過不足を補正することも行っている。さらに、この従来技術では、前記トップリングの外周部に上下動自在に押圧リングを配置し、この押圧リングが研磨布を押圧する押圧力を、トップリングがウェーハを研磨布に押圧する押圧力に応じて調整することで、ウェーハの周縁部における研磨量の過不足を防止するようにしている。このように、トップリング内に第1〜第3のチャンバを設けている点、及びトップリングの外周部に押圧リングを配置している点においても、さらにコスト高を招いている。
また、特許文献2に記載の従来技術においては、ウェーハの研磨時に、該ウェーハをキャリアにウェーハ吸着シートを介して吸着保持し、ウェーハをキャリアの回転に同期して回転させるとともに回転するウェーハの外周をリテーナリングで保持させている。そして該リテーナリングの上部にヘッド軸線と同心の円環状のチューブと、第2圧力調整機構とを備えたリング圧調整機構を設け、ウェーハの研磨時に、このリング圧調整機構で、研磨パッドに対するリテーナリングの当接圧力を調節し、これにより、回転するウェーハ外周における研磨パッドの波打ち変形を防いで、ウェーハ外周部の過研磨を防止するようにしている。このように、この従来技術では、リテーナリングの上部に円環状のチューブと第2圧力調整機構とを備えたリング圧調整機構を設けている点でコスト高につく。
そこで、コスト高につくリテーナリングの加工精度等に依存することなく、容易にウェーハの回転速度を平均化して特にウェーハ周縁部における研磨レート均一性を向上させるために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、上面に研磨パッドが貼付されたプラテンと、リテーナリングが設けられた研磨ヘッドとを備え、前記研磨パッドと前記研磨ヘッドとの間に前記リテーナリングで周囲を囲むようにしてウェーハを介在させ、該ウェーハを圧力エアにより前記研磨パッドに押し付けつつ前記研磨ヘッドを前記プラテンに対し相対回転させて前記ウェーハを研磨するウェーハ研磨装置であって、前記リテーナリングの内径を前記ウェーハの直径よりも所要長さだけ大径に設定し、該ウェーハは、その外周部が前記リテーナリングの内周部に転がり接触することにより駆動されて回転するように構成したウェーハ研磨装置を提供する。
この構成によれば、ウェーハは研磨パッドと研磨ヘッド間の圧力エア雰囲気中に回転動作に対してはフローティング状態となっている。リテーナリングの内径をウェーハの直径よりも所要長さだけ大径に設定することで、研磨ヘッドが回転すると前記ウェーハの外周部とリテーナリングの内周部との間に、その接触位置が所要量ずつ順次ずれるような転がり接触が生じる。そして、このような転がり接触によりウェーハはリテーナリングの回転に対し非同期で回転するとともに、その回転速度が平均化されてウェーハが研磨される。
請求項2記載の発明は、上記リテーナリングの内径を大径に設定する上記所要長さは、少なくとも3mmであるウェーハ研磨装置を提供する。
この構成によれば、直径が300mm程度のウェーハに対し、リテーナリングの内径を少なくとも3mmだけ大径に設定することで、該リテーナリングの内周部とウェーハの外周部との間にその接触位置が適正量ずつ順次ずれるような転がり接触が生じる。このような転がり接触によりウェーハはほぼ一定の位置を回転中心としてリテーナリングの回転とは非同期で回転するとともに、その回転速度が平均化される。
請求項3記載の発明は、上記ウェーハは、上記リテーナリングの回転に対し非同期で回転するウェーハ研磨装置を提供する。
この構成によれば、リテーナリングの内径をウェーハの直径よりも所要長さだけ大径に設定したことで、この設定に応じて、リテーナリングの内周長はウェーハの外周長よりも所定長さだけ長くなる。そして、両者の接触位置が適正量ずつ順次ずれるような転がり接触をすることで内周長が長く設定されたリテーナリングは、ウェーハに対し回転加速機構として機能し、ウェーハの回転速度は、リテーナリングの内周長とウェーハの外周長との比、即ちリテーナリングの内径とウェーハの直径との比に反比例して大となり、ウェーハはリテーナリングの回転に対し非同期で回転する。
請求項1記載の発明は、リテーナリングの内径をウェーハの直径よりも所要長さだけ大径に設定し、該ウェーハは、その外周部が前記リテーナリングの内周部に転がり接触することにより駆動されて回転するように構成したので、ウェーハの外周部とリテーナリングの内周部との間に、その接触位置が所要量ずつ順次ずれるような転がり接触が生じることで、リテーナリングの加工精度に依存することなく、ウェーハの回転速度が研磨の進行とともに平均化されて特にウェーハ周縁部における研磨レート均一性を向上させることができるという利点がある。
請求項2記載の発明は、上記リテーナリングの内径を大径に設定する上記所要長さは、少なくとも3mmとしたので、リテーナリングの内周部とウェーハの外周部との間にその接触位置が適正量ずつ順次ずれるような転がり接触が生じることで、ウェーハの回転速度を研磨の進行とともに確実に平均化させることができて、特にウェーハ周縁部における研磨レート均一性を確実に向上させることができるという利点がある。
請求項3記載の発明は、上記ウェーハは、上記リテーナリングの回転に対し非同期で回転するようにしたので、ウェーハはリテーナリングの回転に対し非同期で且つ高速に回転する。この結果、より短時間の研磨の進行でウェーハの回転速度が平均化されて特にウェーハ周縁部における研磨レート均一性を向上させることができるという利点がある。
コスト高につくリテーナリングの加工精度等に依存することなく、容易にウェーハの回転速度を平均化して特にウェーハ周縁部における研磨レート均一性を向上させるという目的を達成するために、上面に研磨パッドが貼付されたプラテンと、リテーナリングが設けられた研磨ヘッドとを備え、前記研磨パッドと前記研磨ヘッドとの間に前記リテーナリングで周囲を囲むようにしてウェーハを介在させ、該ウェーハを圧力エアにより前記研磨パッドに押し付けつつ前記研磨ヘッドを前記プラテンに対し相対回転させて前記ウェーハを研磨するウェーハ研磨装置であって、前記リテーナリングの内径を前記ウェーハの直径よりも所要長さだけ大径に設定し、該ウェーハは、その外周部が前記リテーナリングの内周部に転がり接触することにより駆動されて回転するように構成することにより実現した。
以下、本発明の実施例に係るウェーハ研磨装置を図面に従って詳述する。図1はウェーハ研磨装置の斜視図、図2は研磨ヘッドの拡大縦断面図である。
まず、本実施例に係るウェーハ研磨装置の構成を説明する。図1においてウェーハ研磨装置(化学機械研磨装置)1は、主としてプラテン2と、研磨ヘッド3とから構成されている。前記プラテン2は、円盤状に形成され、その下面中央には回転軸4が連結されており、モータ5の駆動によって矢印A方向へ回転する。プラテン2の上面には研磨パッド6が貼付されており、該研磨パッド6上に図示しないノズルから研磨剤と化学薬品との混合物であるスラリーが供給される。
研磨ヘッド3は、図示しない昇降装置によって上下移動自在に設けられており、研磨対象のウェーハを研磨ヘッド3にセットする際に上昇移動される。また、研磨ヘッド3は、ウェーハを研磨する際には下降移動されて研磨パッド6に押圧当接される。
前記研磨ヘッド3は、図2に示すように、主としてヘッド本体7、キャリア8、リテーナリング9、リテーナリング押圧手段10、キャリア押圧手段11及びエアー等の制御手段で構成されている。前記ヘッド本体7は前記プラテン2よりも小形の円盤状に形成され、その上面中央に回転軸12(図1参照)が連結されている。該ヘッド本体7は前記回転軸12に軸着されて図示しないモータで駆動され図1の矢印B方向に回転する。
前記キャリア8は円盤状に形成され、前記ヘッド本体7の中央に配設されている。該キャリア8の上面中央部とヘッド本体7の中央下部との間にはドライプレート13が設けられており、ピン14,14を介してヘッド本体7から回転が伝達される。前記ドライプレート13の中央下部と前記キャリア8の中央上部との間には作動トランス本体15aが固定されており、さらに前記キャリア8の中央上部には作動トランス15のコア15bが固定され、図示しない制御部に連結されてウェーハW上(図2の下方側)に形成されたCu等からなる導電性膜の研磨状態信号を該制御部に出力している。
前記キャリア8の上面周縁部にはキャリア押圧部材11aが設けられており、キャリア8は該キャリア押圧部材11aを介してキャリア押圧手段11から押圧力が伝達される。また、キャリア8の下方には、該キャリア8の下面、リテーナリング9の内周部及びウェーハWとの間にエア室16が形成されている。前記キャリア8の下面には、エアーフロートライン17からエア室16に圧縮エアーを噴射するためのエアー吹出し口18が設けられている。
前記エアーフロートライン17はエアーフィルタ19及び自動開閉バルブV1を介して圧縮エアーの供給源である吸気ポンプ20に接続されている。前記エアー吹出し口18からエア室16への圧縮エアーの吹出しは前記自動開閉バルブV1の切替えによって実行される。これにより、エア室16には圧力エア層が形成され、キャリア8の押圧力がこの圧力エア層を介してウェーハWに伝達される。ウェーハWは、圧力エア層を介して伝達される前記押圧力によって研磨パッド6に押し付けられる。
前記キャリア8の下面にはバキューム及び必要によりDIW(純水)又はエアーを吹き出すための孔18aが形成されている。該エアーの吸引は真空ポンプ21の駆動によって実行され、そして、自動開閉バルブV2をバキュームライン22に設け、該自動開閉バルブV2の切替えによって該バキュームライン22を介し、バキューム及びDIWの送給が実行される。前記エアーフロートライン17からエア室16への圧縮エアーの送給及びバキュームライン22からのバキューム作用及びDIWの送給等は制御部からの指令信号によって実行される。
なお、前記キャリア押圧手段11は、ヘッド本体7下面の中央部周縁に配置され、キャリア押圧部材11aに押圧力を与えることにより、これに結合されたキャリア8に押圧力を伝達する。このキャリア押圧手段11は、好ましくはエアーの吸排気により膨脹収縮するゴムシート製のエアバック23で構成される。該エアバック23にはエアーを供給するための図示しない空気供給機構が連結されている。
前記リテーナリング9は、その内径DがウェーハWの直径Dよりも少なくとも3mmの所要長さ(後述の図3中のd)だけ大径のリング状に形成され、キャリア8の外周に配置されている。このリテーナリング9は研磨ヘッド3に設けられたリテーナリングホルダ24に取り付けられている。該リテーナリングホルダ24はリング状に形成された取付部材25にスナップリング26を介して取り付けられている。該取付部材25にはリテーナリング押圧部材10aが連結されている。リテーナリング9は、このリテーナリング押圧部材10aを介してリテーナリング押圧手段10からの押圧力が伝達される。
リテーナリング押圧手段10はヘッド本体7の下面の外周部に配置され、リテーナリング押圧部材10aに押圧力を与えることにより、これに結合しているリテーナリング9を研磨パッド6に押し付ける。このリテーナリング押圧手段10も好ましくは、キャリア押圧手段11と同様に、ゴムシート製のエアバック11bで構成される。該エアバック11bにはエアーを供給するための図示しない空気供給機構が連結されている。
次に、上述のように構成されたウェーハ研磨装置の作用を図3乃至図6を用いて説明する。図3はウェーハがリテーナリングの内周部に転がり接触して駆動される様子を示す図、図4はリテーナリングの内径とウェーハの回転回数の関係を示す図、図5はリテーナリングの内径とウェーハ周縁部における研磨レートばらつきの関係を示す図であり、(a)はリテーナリングの内径とウェーハの半径方向各位置における研磨レートばらつきの関係を示す図、(b)はリテーナリングの内径とウェーハ周縁部における研磨レートばらつきの関係を示すグラフ、図6はリテーナリングの内径を303mmφとしたときのウェーハ周縁部における研磨レート均一性の研磨時間依存性を示す図であり、(a)はウェーハの半径方向各位置における研磨レート均一性の研磨時間依存性を示す図、(b)はウェーハ周縁部における研磨レート均一性の研磨時間依存性を示すグラフである。
まず、ウェーハ研磨装置1における研磨ヘッド3を図示しない移動機構により所定箇所に待機中のウェーハW上に載置する。そして、研磨ヘッド3のバキュームライン22側を作動状態とし、バキューム側の孔18aを介してエア室16を真空にする。これによりウェーハWを吸着保持し、そして、前記移動機構により、ウェーハWを吸着保持した研磨ヘッド3をプラテン2上に運び、該ウェーハWを、研磨対象である導電性膜が研磨パッド6に対接するようにプラテン2上に載置する。バキュームライン22はウェーハW上部の導電性膜の研磨作業が終了したとき、再び、該バキュームライン22側を作動状態とし、ウェーハWを研磨ヘッド3によって吸着保持し、図示しない洗浄装置へ搬送するときにも用いられる。
次いで、バキュームライン22側の作動を解除し、図示しないポンプからエアバック23にエアーを供給して該エアバック23を膨らませる。これと同時にエアーフロートライン17側を作動状態とし、キャリア8に設けたエアー吹出し口18からエア室16に圧縮エアーを供給する。これにより、エア室16の内圧が高くなり、該エア室16に圧力エア層が形成される。前記エアバック23の膨らみによって、前記ウェーハW上部の導電性膜とリテーナリング9が所定の圧力で研磨パッド6に押し付けられる。
この状態でプラテン2を図1の矢印A方向に回転させるとともに研磨ヘッド3を図1の矢印B方向に回転させ、回転する研磨パッド6上に図示しないノズルからスラリーを供給する。このとき、リテーナリングホルダ24を介して研磨ヘッド3に取り付けられているリテーナリング9は、該研磨ヘッド3とともに回転する。一方、ウェーハWはエア室16内の圧力エア雰囲気中に回転動作に対してはフローティング状態となっている。
直径Dが300mm程度の該ウェーハWに対し、リテーナリング9は、その内径Dが少なくとも3mmの所要長さdだけ大径に設定されている。これにより、図3に示すように、回転始動したリテーナリング9の内周部にウェーハWの外周部が転がり接触し、該ウェーハWが駆動されて回転する。この回転において、前記内径Dの設定に応じて、リテーナリング9の内周長はウェーハWの外周長よりも所定長さだけ長くなっている。このため、リテーナリング9とウェーハWとは、1回転ごとに、その接触位置Eが適正量ずつ順次ずれるように転がり接触し、一定の位置Cを回転中心として回転しているリテーナリング9に対し、ウェーハWもほぼ一定の位置Cを回転中心として回転する。
そして、内周長が長く設定されているリテーナリング9は、ウェーハWに対し回転加速機構として機能し、ウェーハWの回転速度は、リテーナリング9の内周長とウェーハWの外周長との比、即ちリテーナリング9の内径Dとウェーハの直径Dとの比に反比例して大となり、ウェーハWはリテーナリング9の回転に対し非同期で回転するとともに、その回転速度が平均化されてウェーハW上の導電性膜が研磨される。
図4はリテーナリング9に設定された内径DとウェーハWの回転回数の関係を示しており、直径Dが300mmのウェーハWに対しリテーナリング9の内径Dを、これよりも3mmだけ大径の303mm(D+d)に設定したとき、例えば、リテーナリング9の回転回数100rpmに対し、ウェーハWは101.0rpmの回転回数となって平均化されることを示している。半導体ウェーハの製造時に適用される研磨時間は1〜3min程度が主流であるが、本実施例の方式であれば研磨時間は長時間になるほど回転回数の平均化が進み特にウェーハ周縁部における研磨レート均一性が向上する。この点は従来の方式とは異なるものであり、従来の方式であると、上記研磨時間の間において研磨時間が長くなるほどウェーハ周縁部における研磨レート均一性は、維持もしくは悪化する。
図5は上記研磨時間におけるウェーハ周縁部の研磨レートを、リテーナリング9の内径DをウェーハWの直径Dよりも3mmだけ大径の303mm(D+d)に設定した本実施例と、リテーナリング9の内径Dを301mm及び302mmに設定した本実施例以外のものとを実研磨データにより比較して示している。図5(a)に示すように、本実施例では、ウェーハWの半径方向150mm位置の周縁部研磨レートは、30、60、90、120mmの各位置における研磨レートと殆ど同じで、優れた研磨レート均一性が得られている。これに対し、リテーナリング9の内径Dが特に301mmの場合は、半径方向150mm位置の周縁部研磨レートが大になって、研磨結果に縁だれが生じることを示している。このことは、ウェーハ周縁部における研磨レートばらつきを示す図5(b)のグラフにおいても、リテーナリング9の内径Dを303mmに設定した本実施例では、リテーナリング9の内径Dを301mm及び302mmに設定した本実施例以外のものと比較して、研磨レートばらつきは、ほぼ58%以下となって優れた周縁部研磨レート均一性が得られている。
また、図6はリテーナリング9の内径Dを303mm(D+d)に設定した本実施例について、ウェーハ周縁部の研磨レート均一性の前記研磨時間内における研磨時間依存性を実研磨データにより示したものである。図6(a)は研磨時間を、60sec(1分)、90sec(1分半)、120sec(2分)、150sec(2分半)としたときのウェーハWの半径方向30、60、90、120mmの各位置における研磨レートをそれぞれ示している。図6(a)では、ウェーハWの半径方向各位置における研磨レートの研磨時間依存性にあまり差がないことを示している。図6(b)のウェーハ周縁部における研磨レート均一性の研磨時間依存性では、研磨時間を150sec(2分半)としたときのウェーハ周縁部における研磨レートばらつきは、例えば研磨時間を60sec(1分)としたときのウェーハ周縁部における研磨レートばらつきに対し、ほぼ52%程度となってウェーハ周縁部における研磨レート均一性は、研磨時間が長くなるほど向上することが分かる。
上述したように、本実施例に係るウェーハ研磨装置においては、直径Dが300mm程度のウェーハWに対し、リテーナリング9の内径Dを少なくとも3mmの所要長さdだけ大径に設定したので、リテーナリング9の内周部とウェーハWの外周部との間にその接触位置が適正量ずつ順次ずれるような転がり接触が生じて、該ウェーハWをリテーナリング9の回転に対し非同期で且つ高速に回転させることができる。これにより、リテーナリングの加工精度に依存することなく、ウェーハWの回転速度を研磨の進行とともに確実に平均化させることができて、特にウェーハW周縁部における研磨レート均一性を確実に向上させることができる。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすことができ、そして、本発明が該改変されたものにも及ぶことは当然である。
図は本発明の実施例に係るウェーハ研磨装置を示すものである。
ウェーハ研磨装置の斜視図。 図1のウェーハ研磨装置における研磨ヘッドの拡大縦断面図。 ウェーハがリテーナリングの内周部に転がり接触して駆動される様子を示す図。 リテーナリングの内径とウェーハの回転回数の関係を示す図。 リテーナリングの内径とウェーハ周縁部における研磨レートばらつきの関係を示す図であり、(a)はリテーナリングの内径とウェーハの半径方向各位置における研磨レートばらつきの関係を示す図、(b)はリテーナリングの内径とウェーハ周縁部における研磨レートばらつきの関係を示すグラフ。 リテーナリングの内径を303mmφとしたときのウェーハ周縁部における研磨レート均一性の研磨時間依存性を示す図であり、(a)はウェーハの半径方向各位置における研磨レート均一性の研磨時間依存性を示す図、(b)はウェーハ周縁部における研磨レート均一性の研磨時間依存性を示すグラフ。
符号の説明
1 ウェーハ研磨装置
2 プラテン
3 研磨ヘッド
4 回転軸
5 モータ
6 研磨パッド
7 ヘッド本体 8 キャリア
9 リテーナリング
10 リテーナリング押圧手段
11 キャリア押圧手段
12 回転軸
13 ドライプレート
14 ピン
15 作動トランス
16 エア室
17 エアーフロートライン
18 エアー吹出し口
19 エアーフィルタ
20 給気ポンプ
21 真空ポンプ
22 バキュームライン
23 エアバック
24 リテーナリングホルダ
25 取付部材
26 スナップリング
リテーナリングの内径
ウェーハの直径
W ウェーハ
d 所要長さ

Claims (3)

  1. 上面に研磨パッドが貼付されたプラテンと、リテーナリングが設けられた研磨ヘッドとを備え、前記研磨パッドと前記研磨ヘッドとの間に前記リテーナリングで周囲を囲むようにしてウェーハを介在させ、該ウェーハを圧力エアにより前記研磨パッドに押し付けつつ前記研磨ヘッドを前記プラテンに対し相対回転させて前記ウェーハを研磨するウェーハ研磨装置であって、
    前記リテーナリングの内径を前記ウェーハの直径よりも所要長さだけ大径に設定し、該ウェーハは、その外周部が前記リテーナリングの内周部に転がり接触することにより駆動されて回転するように構成したことを特徴とするウェーハ研磨装置。
  2. 上記リテーナリングの内径を大径に設定する上記所要長さは、少なくとも3mmであることを特徴とする請求項1記載のウェーハ研磨装置。
  3. 上記ウェーハは、上記リテーナリングの回転に対し非同期で回転することを特徴とする請求項1又は2記載のウェーハ研磨装置。
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