JP2009252986A - 較正方法、露光方法及びデバイス製造方法、並びに露光装置 - Google Patents

較正方法、露光方法及びデバイス製造方法、並びに露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】移動体に設けられた回折格子の歪みに起因するエンコーダヘッドの計測値を高精度に補正する。
【解決手段】X軸方向を計測方向とするエンコーダヘッド(Xヘッド)667,660とそれらに対向してステージWST上に設けられたXスケール39X1を用いて、ステージWSTのX位置を計測する。ステージWSTをX軸方向に移動させ、X軸方向に所定間隔で設定された計測点毎に、両ヘッド667,660の計測値の差分を求める。全てのステップ位置についての差分より、Xスケール39X1の歪みを求める。同様に、その他のスケールの歪みを計測する。計測された歪みに基づいて、ステージWSTの位置を計測するエンコーダの計測値を補正する。
【選択図】図8

Description

本発明は、較正方法、露光方法及びデバイス製造方法、並びに露光装置に係り、さらに詳しくは、少なくとも一軸方向についての移動体の駆動精度を較正するための較正方法、該較正方法を導入して所定平面に沿って移動体を駆動する露光方法、及び該露光方法を利用するデバイス製造方法、並びに前記露光方法又は較正方法の実施に好適な露光装置に関する。
従来、半導体素子(集積回路等)、液晶表示素子等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するリソグラフィ工程では、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(いわゆるステッパ)、あるいはステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ(スキャナとも呼ばれる))などが、主として用いられている。
従来、この種の露光装置では、一般的に、パターンが転写・形成されるウエハ又はガラスプレート等の基板(以下、ウエハと総称する)を保持して2次元移動するウエハステージの位置が、レーザ干渉計を用いて計測されていた。しかし、近年の半導体素子の高集積化に伴うパターンの微細化により、さらに高精度なウエハステージの位置制御性能が要求されるようになり、その結果、レーザ干渉計のビーム路上の雰囲気の温度変化、及び/又は温度勾配の影響で発生する空気揺らぎに起因する計測値の短期的な変動が、無視できなくなってきた。
かかる不都合を改善するものとして、レーザ干渉計と同程度以上の計測分解能を有するエンコーダを、ウエハステージの位置計測装置として採用した露光装置に係る発明が、先に提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に開示される露光装置では、ウエハステージに設けられたグレーティング(スケール)にエンコーダヘッドから計測ビームを投射し、その反射光を受光することによって、グレーティングの周期方向(計測方向)に関するウエハステージの位置を計測していた。また、特許文献1に開示される露光装置では、長時間の使用に伴うグレーティングの変形(歪み)に起因するエンコーダの計測誤差を補正するため、ウエハステージを所定速度で走査駆動し、その駆動中に得られたエンコーダとレーザ干渉計とによるウエハステージの位置の計測データに基づいて、両者の関係を求め、この関係を用いて、エンコーダの計測誤差の補正データを作成していた。
しかし、最近になって、発明者等の実験により、特許文献1に開示される方法によって取得した補正データを用いても、次世代の露光装置に要求されるウエハステージの位置制御精度から見ると、無視できないレベルのエンコーダの計測誤差(補正後誤差)が残存することが判明した。
国際公開第2007/097379号パンフレット
発明者等は、上記の補正後誤差の原因を探るべく、さらに研究を重ねた結果、干渉計の計測値を用いる限り、無視できないレベルのエンコーダの計測誤差の発生を回避することは困難であるとの結論に達した。その理由は、エンコーダと干渉計との計測結果の差には、エンコーダの計測誤差だけでなく、干渉計の計測誤差(空気揺らぎに起因する無視できないレベルの計測誤差)も含まれてしまうからである。
従って、干渉計の計測結果を用いることなく、グレーティング(スケール)の変形(歪み)に起因するエンコーダの計測誤差を較正する方法を考えることが必要である。
本発明は、上述の事情の下でなされたものであり、第1の観点からすると、少なくとも一軸方向についての移動体の駆動精度を較正するための較正方法であって、前記移動体の前記一軸を含む所定平面に実質的に平行な一面に設けられた前記一軸方向を周期方向とするグレーティングに対向する前記一軸方向に離間する2つのエンコーダヘッドを用いて、前記一軸方向に関する前記移動体の位置を計測し、前記2つのエンコーダヘッドの計測値の差分を求める工程と;前記移動体の少なくとも前記一軸方向に関する複数の計測位置にて求められる前記差分を用いて、前記グレーティングの歪みデータを作成する工程と;
を含む較正方法である。
これによれば、移動体に設けられたグレーティングに対向する、グレーティングの周期方向に離間する2つのエンコーダヘッドを用いて、グレーティングの周期方向に関する移動体の位置を計測し、それら2つのエンコーダヘッドの計測値の差分を求める。そして、移動体の少なくともグレーティングの周期方向に関する複数の計測位置にて求められる差分を用いて、グレーティングの歪みデータを作成する。従って、レーザ干渉計を用いる場合に生じる、空気揺らぎに起因する無視できないレベルの計測誤差の影響を受けることがない、高精度なグレーティングの歪みデータ(すなわち、グレーティングの歪みに起因するエンコーダヘッドの計測誤差を較正するためのデータ)の作成が可能になる。
本発明は、第2の観点からすると、所定平面に沿って移動する移動体に保持された物体にエネルギビームを照射し、前記物体上にパターンを形成する露光方法であって、前記所定平面に実質的に平行な前記移動体の一面に設けられた前記所定平面内の第1軸に平行な第1方向を周期方向とする第1、第2グレーティングに、それぞれ対向し得る複数の第1、第2エンコーダヘッドの少なくとも一方を用いて、前記第1方向に関する前記移動体の位置を計測するとともに、前記一面に設けられた前記所定平面内で前記第1軸に直交する第2軸に平行な第2方向を周期方向とする第3、第4グレーティングに、それぞれ対向し得る複数の第3、第4エンコーダヘッドを用いて、前記第2方向に関する前記移動体の位置を計測する工程と;前記計測する工程の計測結果と、本発明の較正方法を用いて作成される前記第1〜第4グレーティングのうちの少なくとも1つである対象グレーティングの歪みデータと、に基づいて、前記移動体を駆動する工程と;を含む露光方法である。
これによれば、計測する工程の計測結果と、本発明の較正方法を用いて作成される第1〜第4グレーティングのうちの少なくとも1つの対象グレーティングの歪みデータと、に基づいて、移動体を駆動する。従って、歪みデータを用いて、計測する工程の計測結果、すなわち第1〜第4エンコーダヘッドのうち、歪みデータが作成された対象グレーティングに対向するエンコーダヘッドの計測結果を補正し、補正された計測結果に基づいて、移動体を駆動することができる。従って、露光の際に、物体を保持する移動体を高精度に駆動することが可能になり、物体上にパターンを精度良く形成することが可能になる。
本発明は、第3の観点からすると、本発明の露光方法を用いて、物体上にパターンを形成する工程と;前記パターンが形成された前記物体に処理を施す工程と;を含むデバイス製造方法である。
本発明は、第4の観点からすると、エネルギビームを照射して物体を露光し、該物体上にパターンを形成する露光装置であって、前記物体を保持して所定平面に沿って移動するとともに、前記所定平面に実質的に平行な一面に前記所定平面内の第1軸に平行な第1方向を周期方向とする第1、第2グレーティングと前記第1軸に直交する第2軸に平行な第2方向を周期方向とする第3、第4グレーティングとが設けられた移動体と;前記第1、第2グレーティングに、それぞれ対向し得る複数の第1、第2エンコーダヘッドと、前記第3、第4グレーティングに、それぞれ対向し得る複数の第3、第4エンコーダヘッドと、を有し、前記第1、第2グレーティングの少なくとも一方に対向する第1、第2エンコーダヘッドの少なくとも一方の出力に基づいて前記第1方向に関する前記移動体の位置を計測するとともに、第3、第4グレーティングに、それぞれ対向する第3、第4エンコーダヘッドの出力に基づいて前記第2方向に関する前記移動体の位置を計測する計測装置と; 本発明の較正方法を用いて作成される前記第1〜第4グレーティングのうちの少なくとも1つである対象グレーティングの歪みデータと、前記計測装置の計測結果と、に基づいて、前記移動体を駆動する駆動装置と;を備える第1の露光装置である。
これによれば、駆動装置により、計測装置の計測結果と、本発明の較正方法を用いて作成される第1〜第4グレーティングのうちの少なくとも1つの対象グレーティングの歪みデータと、に基づいて、移動体が駆動される。従って、歪みデータを用いて、計測装置の計測結果、すなわち第1〜第4エンコーダヘッドのうち、歪みデータが作成された対象グレーティングに対向するエンコーダヘッドの計測結果を補正し、補正された計測結果に基づいて、移動体を駆動することができる。従って、露光の際に、物体を保持する移動体を高精度に駆動することが可能になり、物体上にパターンを精度良く形成することが可能になる。
本発明は、第5の観点からすると、エネルギビームを照射して物体を露光し、該物体上にパターンを形成する露光装置であって、前記物体を保持して所定平面に沿って移動するとともに、前記所定平面に実質的に平行な一面に前記所定平面内の一軸方向を周期方向とするグレーティングが設けられた移動体と;前記一軸方向に離間する2つのエンコーダヘッドを有し、前記グレーティングに対向する前記エンコーダヘッドの計測値に基づいて前記移動体の一軸方向に関する位置を計測するエンコーダシステムと;前記移動体を移動させ、前記移動体の少なくとも前記一軸方向に関する複数の計測位置で、前記2つのエンコーダヘッドにより前記一軸方向に関する前記移動体の位置を計測して、前記2つのエンコーダヘッドの計測値の差分を求め、前記複数の計測位置で求められた前記差分を用いて、前記グレーティングの歪みデータを作成する処理装置と;を備える第2の露光装置である。
これによれば、処理装置により、移動体が移動させられ、移動体の少なくとも一軸方向に関する複数の計測位置で、2つのエンコーダヘッドにより一軸方向に関する移動体の位置を計測して、2つのエンコーダヘッドの計測値の差分が求められ、複数の計測位置で求められた差分を用いて、グレーティングの歪みデータが作成される。従って、レーザ干渉計を用いる場合に生じる、空気揺らぎに起因する無視できないレベルの計測誤差の影響を受けることがない、高精度なグレーティングの歪みデータ(すなわち、グレーティングの歪みに起因するエンコーダヘッドの計測誤差を較正するためのデータ)の作成が可能になる。
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図10に基づいて説明する。図1には、一実施形態の露光装置100の構成が概略的に示されている。
露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置、いわゆるスキャナである。後述するように、本実施形態では投影光学系PLとプライマリアライメント系AL1(図4、図5等参照)が設けられている。以下においては、投影光学系PLの光軸AXと平行な方向をZ軸方向、これに直交する面内で光軸AXとプライマリアライメント系AL1の検出中心を結ぶ直線と平行な方向をY軸方向、Z軸及びY軸に直交する方向をX軸方向とし、X軸、Y軸、及びZ軸回りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向として説明を行う。
露光装置100は、図1に示されるように、照明系10、レチクルステージRST、投影ユニットPU、局所液浸装置8、ウエハステージWST及び計測ステージMSTを有するステージ装置50、並びにこれらの制御系等を備えている。図1において、ウエハステージWST上には、ウエハWが載置されている。
照明系10は、例えば米国特許出願公開第2003/0025890号明細書などに開示されるように、光源と、オプティカルインテグレータ等を含む照度均一化光学系、及びレチクルブラインド等(いずれも不図示)を有する照明光学系と、を含む。照明系10は、レチクルブラインド(マスキングシステム)で規定されたレチクルR上のスリット状の照明領域IARを、照明光(露光光)ILによりほぼ均一な照度で照明する。ここで、照明光ILとして、一例として、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)が用いられる。
レチクルステージRST上には、そのパターン面(図1における下面)に回路パターンなどが形成されたレチクルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチクルステージRSTは、例えばリニアモータ等を含むレチクルステージ駆動系11(図1では不図示、図7参照)によって、XY平面内で微小駆動可能であるとともに、走査方向(図1における紙面内左右方向であるY軸方向)に所定の走査速度で駆動可能となっている。
レチクルステージRSTのXY平面内の位置情報(θz方向の回転情報を含む)は、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)116によって、移動鏡15(実際には、Y軸方向に直交する反射面を有するY移動鏡(あるいは、レトロリフレクタ)とX軸方向に直交する反射面を有するX移動鏡とが設けられている)を介して、例えば0.25nm程度の分解能で常時検出される。レチクル干渉計116の計測値は、主制御装置20(図1では不図示、図7参照)に送られる。
投影ユニットPUは、レチクルステージRSTの図1における下方に配置されている。投影ユニットPUは、鏡筒40と、鏡筒40内に保持された投影光学系PLと、を含む。投影光学系PLとしては、例えば、Z軸方向と平行な光軸AXに沿って配列される複数の光学素子(レンズエレメント)から成る屈折光学系が用いられる。投影光学系PLは、例えば両側テレセントリックで、所定の投影倍率(例えば1/4倍、1/5倍又は1/8倍など)を有する。このため、照明系10によってレチクルR上の照明領域IARが照明されると、投影光学系PLの第1面(物体面)とパターン面がほぼ一致して配置されるレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PL(投影ユニットPU)を介してその照明領域IAR内のレチクルRの回路パターンの縮小像(回路パターンの一部の縮小像)が、その第2面(像面)側に配置される、表面にレジスト(感応剤)が塗布されたウエハW上の前記照明領域IARに共役な領域(以下、露光領域とも呼ぶ)IAに形成される。そして、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとの同期駆動によって、照明領域IAR(照明光IL)に対してレチクルRを走査方向(Y軸方向)に相対移動させるとともに、露光領域IA(照明光IL)に対してウエハWを走査方向(Y軸方向)に相対移動させることで、ウエハW上の1つのショット領域(区画領域)の走査露光が行われ、そのショット領域にレチクルRのパターンが転写される。すなわち、本実施形態では照明系10、レチクルR及び投影光学系PLによってウエハW上にパターンが生成され、照明光ILによるウエハW上の感応層(レジスト層)の露光によってウエハW上にそのパターンが形成される。
本実施形態の露光装置100には、液浸方式の露光を行うために、前述の如く、局所液浸装置8が設けられている。局所液浸装置8は、液体供給装置5、液体回収装置6(いずれも図1では不図示、図7参照)、液体供給管31A、液体回収管31B、及びノズルユニット32等を含む。ノズルユニット32は、図1に示されるように、投影光学系PLを構成する最も像面側(ウエハW側)の光学素子、ここではレンズ(以下、「先端レンズ」ともいう)191を保持する鏡筒40の下端部周囲を取り囲むように、投影ユニットPUを保持する不図示のメインフレームに吊り下げ支持されている。本実施形態では、ノズルユニット32は、図1に示されるように、その下端面が先端レンズ191の下端面とほぼ同一面に設定されている。また、ノズルユニット32は、液体Lqの供給口及び回収口と、ウエハWが対向して配置され、かつ回収口が設けられる下面と、液体供給管31A及び液体回収管31Bとそれぞれ接続される供給流路及び回収流路とを備えている。液体供給管31Aと液体回収管31Bとは、図4に示されるように、平面視(上方から見て)でX軸方向及びY軸方向に対してほぼ45°傾斜し、投影光学系PLの光軸AXとプライマリアライメント系AL1の検出中心とを結ぶY軸に平行な直線(以下、基準軸と呼ぶ)LVに関して対称な配置となっている。図4において、符号UPはウエハステージWST上のウエハのアンロード時にウエハステージWSTの中心が位置するアンローディングポジションを示し、符号LPはウエハステージWST上へのウエハのロード時にウエハステージWSTの中心が位置するローディングポジションを示す。
液体供給管31Aは液体供給装置5(図1では不図示、図7参照)に、液体回収管31Bは液体回収装置6(図1では不図示、図7参照)に接続されている。ここで、液体供給装置5には、液体を貯蔵するタンク、加圧ポンプ、温度制御装置、液体の流量を制御するためのバルブ等が備えられている。液体回収装置6には、回収した液体を貯蔵するタンク、吸引ポンプ、液体の流量を制御するためのバルブ等が備えられている。
主制御装置20は、液体供給装置5(図7参照)を制御して、液体供給管31Aを介して先端レンズ191とウエハWとの間に液体を供給するとともに、液体回収装置6(図7参照)を制御して、液体回収管31Bを介して先端レンズ191とウエハWとの間から液体を回収する。このとき、主制御装置20は、供給される液体の量と回収される液体の量とが常に等しくなるように、液体供給装置5と液体回収装置6を制御する。従って、先端レンズ191とウエハWとの間には、一定量の液体Lq(図1参照)が常に入れ替わって保持され、これにより液浸領域14(図4参照)が形成される。なお、投影ユニットPUの下方に後述する計測ステージMSTが位置する場合にも、同様に先端レンズ191と計測テーブルとの間に液浸領域14を形成することができる。
本実施形態では、上記の液体として、ArFエキシマレーザ光(波長193nmの光)が透過する純水(以下、特に必要な場合を除いて、単に「水」と記述する)を用いるものとする。なお、ArFエキシマレーザ光に対する水の屈折率nは、ほぼ1.44であり、水の中では、照明光ILの波長は、193nm×1/n=約134nmに短波長化される。
ステージ装置50は、図1に示されるように、ベース盤12の上方に配置されたウエハステージWST及び計測ステージMST、両ステージWST,MSTの位置情報を計測する計測システム200(図7参照)、及び両ステージWST,MSTを駆動するステージ駆動系124(図7参照)等を備えている。計測システム200は、図7に示されるように、干渉計システム118、エンコーダシステム150、及び面位置計測システム180などを含む。
ウエハステージWST及び計測ステージMSTは、不図示の非接触軸受、例えばエアベアリングなどにより、数μm程度のクリアランスを介して、ベース盤12の上方に支持されている。また、両ステージWST,MSTは、リニアモータ等を含むステージ駆動系124(図7参照)によって、独立して駆動可能である。
ウエハステージWSTは、図1に示されるように、ステージ本体91と、該ステージ本体91上に搭載されたウエハテーブルWTBとを含む。ウエハテーブルWTB及びステージ本体91は、リニアモータ及びZ・レベリング機構(ボイスコイルモータなどを含む)を含む駆動系によって、ベース盤12に対し、6自由度方向(X,Y,Z,θx,θy,θz)に駆動可能に構成されている。
ウエハテーブルWTBの上面の中央には、ウエハWを真空吸着等によって保持するウエハホルダ(不図示)が設けられている。ウエハホルダ(ウエハの載置領域)の外側には、図2(A)に示されるように、ウエハW(ウエハホルダ)よりも一回り大きな円形の開口が中央に形成され、かつ矩形状の外形(輪郭)を有するプレート(撥液板)28が設けられている。プレート28の表面は、液体Lqに対して撥液化処理されている(撥液面が形成されている)。なお、プレート28は、その表面の全部(あるいは一部)がウエハWの表面と同一面となるようにウエハテーブルWTB上面に固定されている。
プレート28は、中央に上述の円形の開口が形成された矩形の外形(輪郭)を有する第1撥液領域(第1撥液板)28aと、その周囲に配置された矩形枠状(環状)の第2撥液領域(第2撥液板)28bと、を有する。
第1撥液板28aの+Y側の端部には、長方形の切り欠きが形成され、該切り欠きの内部にその表面がプレート28とほぼ同一面となる状態で計測プレート30が設けられている。この計測プレート30には、中央に基準マークFMが設けられ、基準マークFMのX軸方向の両側に一対の空間像計測スリットパターン(スリット状の計測用パターン)SLが、設けられている。そして、各空間像計測スリットパターンSLに対応して、それらを透過する照明光ILを、ウエハステージWST外部(後述する計測ステージMSTに設けられる受光系)に導く送光系(不図示)が設けられている。
第2撥液板28bには、後述するエンコーダシステムで用いられるスケールが形成されている。詳述すると、第2撥液板28bのX軸方向(図2(A)における紙面内左右方向)の一側と他側の領域には、それぞれYスケール39Y1,39Y2が形成されている。Yスケール39Y1,39Y2は、例えば、X軸方向を長手方向とする格子線38が所定ピッチでY軸方向に配列された、Y軸方向を周期方向とする反射型の格子(例えば回折格子)によって構成されている。
同様に、第2撥液板28bのY軸方向(図2(A)における紙面内上下方向)の一側と他側の領域には、Yスケール39Y1及び39Y2に挟まれた状態で、Xスケール39X1,39X2がそれぞれ形成されている。Xスケール39X1,39X2は、例えば、Y軸方向を長手方向とする格子線37が所定ピッチでX軸方向に配列された、X軸方向を周期方向とする反射型の格子(例えば回折格子)によって構成されている。
なお、格子線37,38のピッチは、例えば1μmと設定される。図2(A)及びその他の図において、図示の便宜のため、格子のピッチは実際のピッチよりも大きく図示されている。
また、回折格子を保護するために、撥液性をそなえた低熱膨張率のガラス板でカバーすることも有効である。ここで、ガラス板(カバーガラスとも呼ばれる)としては、厚さがウエハと同程度、例えば厚さ1mmのものを用いることができ、そのガラス板の表面がウエハ面と同じ高さ(同一面)になるよう、ウエハテーブルWST上面に設置される。
また、ウエハテーブルWTBの−Y端面,−X端面には、図2(A)に示されるように、後述する干渉計システムで用いられる反射面17a,反射面17bが形成されている。
計測ステージMSTは、図1に示されるように、不図示のリニアモータ等によってXY平面内で駆動されるステージ本体92と、ステージ本体92上に搭載された計測テーブルMTBとを含んでいる。計測ステージMSTも、不図示の駆動系によりベース盤12に対し、少なくとも3自由度方向(X,Y,θz)に駆動可能に構成されている。
なお、図7では、ウエハステージWSTの駆動系と計測ステージMSTの駆動系とを含んで、ステージ駆動系124として示されている。
計測テーブルMTB(及びステージ本体92)には、各種計測用部材が設けられている。この計測用部材としては、例えば、図2(B)に示されるように、照度むらセンサ94、空間像計測器96、波面収差計測器98、照度モニタ(不図示)などが設けられている。また、ステージ本体92には、前述の一対の送光系(不図示)に対向する配置で、一対の受光系(不図示)が設けられている。本実施形態では、ウエハステージWSTと計測ステージMSTとがY軸方向に関して所定距離以内に近接した状態(接触状態を含む)において、ウエハステージWST上の計測プレート30の各空間像計測スリットパターンSLを透過した照明光ILを各送光系(不図示)で案内し、計測ステージMST内の各受光系(不図示)の受光素子で受光する、空間像計測装置45(図7参照)が構成される。
また、計測テーブルMTBの+Y端面、−X端面には、干渉計用の反射面19a,19bが形成されている。
計測テーブルMTBの−Y側の面には、図2(B)に示されるように、X軸方向に延びるフィデューシャルバー(以下、「FDバー」と略述する)46が取り付けられている。FDバー46の長手方向の一側と他側の端部近傍には、センターラインCLに関して対称な配置で、Y軸方向を周期方向とする基準格子(例えば回折格子)52がそれぞれ形成されている。また、FDバー46の上面には、複数の基準マークMが形成されている。各基準マークMとしては、後述するアライメント系によって検出可能な寸法の2次元マークが用いられている。なお、FDバー46の表面及び計測テーブルMTBの表面も撥液膜で覆われている。
本実施形態の露光装置100では、図4及び図5に示されるように、前述の基準軸LV上で、投影光学系PLの光軸AXから−Y側に所定距離隔てた位置に検出中心を有するプライマリアライメント系AL1が設けられている。プライマリアライメント系AL1は、不図示のメインフレームの下面に固定されている。図5に示されるように、プライマリアライメント系AL1を挟んで、X軸方向の一側と他側には、基準軸LVに関してほぼ対称に検出中心が配置されるセカンダリアライメント系AL21,AL22と、AL23,AL24とがそれぞれ設けられている。セカンダリアライメント系AL21〜AL24は、可動式の支持部材を介してメインフレーム(不図示)の下面に固定されており、駆動機構601〜604(図7参照)を用いて、X軸方向に関してそれらの検出領域の相対位置が調整可能となっている。
本実施形態では、アライメント系AL1,AL21〜AL24のそれぞれとして、例えば画像処理方式のFIA(Field Image Alignment)系が用いられている。アライメント系AL1,AL21〜AL24のそれぞれからの撮像信号は、不図示の信号処理系を介して主制御装置20に供給される。
干渉計システム118は、図3に示されるように、反射面17a又は17bにそれぞれ干渉計ビーム(測長ビーム)を投射し、その反射光を受光して、ウエハステージWSTの位置を計測するY干渉計16、及び3つのX干渉計126〜128、並びに計測ステージMSTの位置を計測するY干渉計18、及びX干渉計130等を備えている。詳述すると、Y干渉計16は、基準軸LVに関して対称な一対の測長ビームB41,B42を含む少なくとも3つのY軸に平行な測長ビームを反射面17a、及び後述する移動鏡41に投射する。また、X干渉計126は、図3に示されるように、光軸AXと基準軸LVとに直交するX軸に平行な直線(以下、基準軸と呼ぶ)LH(図4参照)に関して対称な一対の測長ビームB51,B52を含む少なくとも3つのX軸に平行な測長ビームを反射面17bに投射する。また、X干渉計127は、アライメント系AL1の検出中心にて基準軸LVと直交するX軸に平行な直線(以下、基準軸と呼ぶ)LA(図4参照)を測長軸とする測長ビームB6を含む少なくとも2つのY軸に平行な測長ビームを反射面17bに投射する。また、X干渉計128は、Y軸に平行な測長ビームB7を反射面17bに投射する。
干渉計システム118の上記各干渉計からの位置情報は、主制御装置20に供給される。主制御装置20は、Y干渉計16及びX干渉計126又は127の計測結果に基づいて、ウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)のX,Y位置に加え、θx方向の回転情報(すなわちピッチング情報)、θy方向の回転情報(すなわちローリング情報)、及びθz方向の回転情報(すなわちヨーイング情報)も求めることができる。
また、図1に示されるように、ステージ本体91の−Y側の側面に、凹形状の反射面を有する移動鏡41が取り付けられている。移動鏡41は、図2(A)からわかるように、X軸方向の長さがウエハテーブルWTBの反射面17aよりも、長く設計されている。
移動鏡41に対向して、干渉計システム118(図7参照)の一部を構成する一対のZ干渉計43A,43Bが配置されている(図1及び図3参照)。Z干渉計43A,43Bは、移動鏡41を介して、例えば投影ユニットPUを支持するフレーム(不図示)に固定された固定鏡47A,47Bにそれぞれ2つの測長ビームB1,B2を投射する。そして、Z干渉計43A,43Bは、それぞれの反射光を受光して、測長ビームB1,B2の光路長を計測する。その結果より、主制御装置20は、ウエハステージWSTの4自由度(Y,Z,θy,θz)方向の位置を算出する。
本実施形態では、ウエハステージWST(ウエハテーブルWTB)のXY平面内の位置情報(θz方向の回転情報を含む)は、主として、後述するエンコーダシステム150を用いて計測される。干渉計システム118は、ウエハステージWSTがエンコーダシステム150の計測領域外(例えば、アンローディングポジション又はローディングポジション付近)に位置する際に、使用される。また、干渉計システム118はエンコーダシステム150の計測結果の長期的変動(例えばスケールの経時的な変形などによる)を補正(較正)する場合などに補助的に使用される。勿論、干渉計システム118とエンコーダシステム150とを併用して、ウエハステージWST(ウエハテーブルWTB)の全位置情報を計測することとしても良い。
干渉計システム118のY干渉計18、及びX干渉計130は、図3に示されるように、反射面19a,19bに、干渉計ビーム(測長ビーム)を投射して、それぞれの反射光を受光することにより、計測ステージMSTの位置情報(例えば、少なくともX軸及びY軸方向の位置情報とθz方向の回転情報とを含む)を計測し、その計測結果を、主制御装置20に供給する。
本実施形態の露光装置100には、干渉計システム118とは独立に、ウエハステージWSTのXY平面内での位置(X,Y,θz)を計測するためのエンコーダシステム150を構成する複数のヘッドユニットが設けられている。
図4に示されるように、ノズルユニット32の+X側、+Y側、−X側、及びプライマリアライメント系AL1の−Y側に、4つのヘッドユニット62A、62B、62C、及び62Dが、それぞれ配置されている。また、図5に示されるように、アライメント系AL1、AL21〜AL24のX軸方向の両外側にヘッドユニット62E、62Fが、それぞれ配置されている。これらのヘッドユニット62A〜62Fは、支持部材を介して、投影ユニットPUを保持するメインフレーム(不図示)に吊り下げ状態で固定されている。
ヘッドユニット62A及び62Cは、図5に示されるように、それぞれ複数(ここでは5個)のYヘッド651〜655及びYヘッド641〜645を備えている。ここで、Yヘッド652〜655及びYヘッド641〜644は、基準軸LH上に間隔WDで配置されている。Yヘッド651及びYヘッド645は、基準軸LHから−Y方向に所定距離離れたノズルユニット32の−Y側の位置に配置されている。Yヘッド651,652間、及びYヘッド644,645間のX軸方向の間隔もWDに設定されている。なお、Yヘッド651〜655とYヘッド645〜641は、基準軸LVに関して対称に配置されている。以下では、必要に応じて、Yヘッド651〜655及びYヘッド641〜645を、それぞれ、Yヘッド65及びYヘッド64とも記述する。
ヘッドユニット62Aは、Yスケール39Y1を用いて、ウエハステージWST(ウエハテーブルWTB)のY軸方向の位置(Y位置)を計測する多眼(ここでは5眼)のYリニアエンコーダ70A(図7参照)を構成する。同様に、ヘッドユニット62Cは、Yスケール39Y2を用いて、ウエハステージWST(ウエハテーブルWTB)のY位置を計測する多眼(ここでは5眼)のYリニアエンコーダ70C(図7参照)を構成する。なお、以下では、Yリニアエンコーダを、適宜、「Yエンコーダ」又は「エンコーダ」と略述する。
ここで、ヘッドユニット62A,62Cがそれぞれ備える5個のYヘッド65,64(より正確には、Yヘッド65,64が発する計測ビームのスケール上の投射点)のX軸方向の間隔WDは、Yスケール39Y1,39Y2のX軸方向の幅(より正確には、格子線38の長さ)より僅かに狭く設定されている。従って、例えば、露光の際などにはそれぞれ5個のYヘッド65,64のうち、少なくとも各1つのYヘッドが、常に、対応するYスケール39Y1,39Y2に対向する(計測ビームを投射する)。
ヘッドユニット62Bは、図5に示されるように、基準軸LV上に間隔WDで配置された複数(ここでは4個)のXヘッド665〜668を備えている。また、ヘッドユニット62Dは、基準軸LV上に間隔WDで配置された複数(ここでは4個)のXヘッド661〜664を備えている。以下では、必要に応じて、Xヘッド665〜668及びXヘッド661〜664をXヘッド66とも記述する。
ヘッドユニット62Bは、Xスケール39X1を用いて、ウエハステージWST(ウエハテーブルWTB)のX軸方向の位置(X位置)を計測する、多眼(ここでは4眼)のXリニアエンコーダ70B(図7参照)を構成する。また、ヘッドユニット62Dは、Xスケール39X2を用いて、ウエハステージWST(ウエハテーブルWTB)のX位置を計測する多眼(ここでは4眼)のXリニアエンコーダ70D(図7参照)を構成する。なお、以下では、Xリニアエンコーダを、適宜、「Xエンコーダ」又は「エンコーダ」と略述する。
ここで、ヘッドユニット62B,62Dがそれぞれ備える隣接するXヘッド66(より正確には、Xヘッド66が発する計測ビームのスケール上の投射点)のY軸方向の間隔WDは、Xスケール39X1,39X2のY軸方向の幅(より正確には、格子線37の長さ)よりも狭く設定されている。また、ヘッドユニット62Bの最も−Y側のXヘッド665とヘッドユニット62Dの最も+Y側のXヘッド664との間隔は、ウエハステージWSTのY軸方向の移動により、その2つのXヘッド間で切り換え(つなぎ)が可能となるように、ウエハテーブルWTBのY軸方向の幅よりも狭く設定されている。従って、例えば、露光の際などには、ヘッドユニット62B,62Dが備えるXヘッド66のうち少なくとも1つが、常に、対応するXスケール(39X1又は39X2)に対向する(計測ビームを投射する)。
ヘッドユニット62Eは、図5に示されるように、複数(ここでは4個)のYヘッド671〜674を備えている。ここで、3個のYヘッド671〜673は、セカンダリアライメント系AL21の−X側に、基準軸LA上に間隔WDとほぼ同一間隔で配置されている。Yヘッド674は、基準軸LAから+Y方向に所定距離離れたセカンダリアライメント系AL21の+Y側に配置されている。なお、Yヘッド673,674間のX軸方向の間隔もWDと設定されている。
ヘッドユニット62Fは、複数(ここでは4個)のYヘッド681〜684を備えている。これらのYヘッド681〜684は、基準軸LVに関して、Yヘッド674〜671と対称な位置に配置されている。以下では、必要に応じて、Yヘッド67〜67及びYヘッド681〜684を、それぞれYヘッド67及びYヘッド68とも記述する。
アライメント計測の際には、少なくとも各1つのYヘッド67,68が、それぞれYスケール39Y2,39Y1に対向する。このYヘッド67,68(すなわち、これらYヘッド67,68によって構成されるYエンコーダ70E,70F)によってウエハステージWSTのY位置(及びθz回転)が計測される。
また、本実施形態では、セカンダリアライメント系のベースライン計測時などに、セカンダリアライメント系AL21,AL24にX軸方向で隣接するYヘッド673,682が、FDバー46の一対の基準格子52とそれぞれ対向し、その一対の基準格子52と対向するYヘッド673,682によって、FDバー46のY位置が、それぞれの基準格子52の位置で計測される。以下では、一対の基準格子52にそれぞれ対向するYヘッド673,682によって構成されるエンコーダをYリニアエンコーダ70E2,70F2(図7参照)と呼ぶ。また、識別のため、Yスケール39Y2,39Y1に対向するYヘッド67,68によって構成されるYエンコーダを、Yエンコーダ70E1、70F1と呼ぶ。
上述したリニアエンコーダ70A〜70Fの計測値は、主制御装置20に供給され、主制御装置20は、リニアエンコーダ70A〜70Dのうちの3つ、又はリニアエンコーダ70E1,70F1,70B及び70Dのうちの3つの計測値に基づいて、ウエハテーブルWTBのXY平面内の位置を制御するとともに、リニアエンコーダ70E2,70F2の計測値に基づいて、FDバー46(計測ステージMST)のθz方向の回転を制御する。
本実施形態における露光装置100では、Xスケール39X1,39X2及びYスケール39Y1,39Y2が有する回折格子の歪みを計測し、それに起因するXエンコーダ70B,70D及びYエンコーダ70A,70Cの計測誤差を補正するための補正データを作成する。そのために、さらに、1つのXヘッド660と2つのYヘッド650,640が設けられている。これら3つのヘッドは、それぞれヘッドユニット62B,62A,62Cに属する。一例として図5に示されるように、Xヘッド660はXヘッド667と同じY位置に、ただし+X方向に所定距離隔てて設置されている。また、Yヘッド650,640は、それぞれYヘッド65,643と同じX位置に、ただし−Y方向に所定距離隔てて設置されている。
本実施形態では、上述した各エンコーダヘッドとして、例えば、国際公開第2007/097379号パンフレットなどに開示されている干渉型のエンコーダヘッドが用いられている。この種のエンコーダヘッドでは、2つの計測光を対応するスケールに投射し、それぞれの戻り光を1つの干渉光に合成して受光し、その干渉光の強度を光検出器を用いて計測する。その干渉光の強度変化より、スケールの計測方向(回折格子の周期方向)への変位を計測する。
本実施形態の露光装置100には、図4及び図6に示されるように、ウエハステージWSTに載置されるウエハWの全面の面位置を計測するための、例えば米国特許第5,448,332号明細書等に開示されるものと同様の構成の斜入射方式の多点焦点位置検出系(90a,90b)が設けられている。多点AF系(90a,90b)の複数の検出点は、被検面上でX軸方向に沿って所定間隔で配置される。図4及び図6では、それぞれ検出ビームが照射される複数の検出点が、個別に図示されず、照射系90a及び受光系90bの間でX軸方向に延びる細長い検出領域(ビーム領域)AFとして示されている。
また、図6に示されるように、多点AF系(90a,90b)の検出領域AFの両端部近傍に、基準軸LVに関して対称な配置で、各一対のZ位置計測用の面位置センサのヘッド(以下、「Zヘッド」と略述する)72a,72b、及び72c,72dが設けられている。
さらに、前述のヘッドユニット62A,62Cは、図6に示されるように、それぞれが備える5つのYヘッド65j,64i(i,j=1〜5)と同じX位置に、ただしY位置をずらして、それぞれ5つのZヘッド76j,74i(i,j=1〜5)を備えている。
Zヘッド72a〜72d、76j,74iとしては、例えば、CDドライブ装置などで用いられる光ピックアップと同様の光学式変位センサのヘッドが用いられる。Zヘッド72a〜72d、76j,74iは、ウエハテーブルWTBに対し上方から計測ビームを投射し、その反射光を受光して、投射点におけるウエハテーブルWTBの面位置を計測する。なお、本実施形態では、Zヘッドの計測ビームは、前述のYスケール39Y1,39Y2(反射型回折格子)によって反射される構成を採用している。
上述したZヘッド72a〜72d,741〜745,761〜765は、図7に示されるように、信号処理・選択装置170を介して主制御装置20に接続されている。主制御装置20は、信号処理・選択装置170を介してZヘッド72a〜72d,741〜745,761〜765の中から任意のZヘッドを選択して作動状態とし、その作動状態としたZヘッドで検出した面位置情報を信号処理・選択装置170を介して受け取る。本実施形態では、Zヘッド72a〜72d,741〜745,761〜765と、信号処理・選択装置170とを含んでウエハステージWSTのZ軸方向及びXY平面に対する傾斜方向の位置情報を計測する面位置計測システム180が構成されている。
主制御装置20は、面位置計測システム180を用いて、ウエハステージWSTの有効ストローク領域、すなわちアライメント計測及び露光動作のためにウエハステージWSTが移動する領域において、その少なくとも2自由度方向(Z,θy)の位置座標を計測する。
図7には、露光装置100の制御系の主要な構成が示されている。この制御系は、装置全体を統括的に制御するマイクロコンピュータ(又はワークステーション)から成る主制御装置20を中心として構成されている。主制御装置20には、後述するエンコーダヘッドの計測誤差を補正(較正)する補正データ等が記憶されるメモリ21が併設されている。なお、図7においては、前述した照度むらセンサ94、空間像計測器96、及び波面収差計測器98など、計測ステージMSTに設けられた各種センサが、纏めてセンサ群99として示されている。
本実施形態では、主制御装置20は、エンコーダシステム150(図7参照)を用いることにより、ウエハステージWSTの有効ストローク領域、すなわちアライメント及び露光動作のためにウエハステージWSTが移動する領域において、その3自由度(X,Y,θz)方向の位置座標を計測する。しかし、エンコーダシステム150の各ヘッドから計測ビームが照射される、各スケール(39Y1,39Y2,39X1,39X2)に形成された回折格子(所定のピッチで配列された無数の格子線38又は37)は、長時間の使用において、機械的あるいは熱的な力が加えられて変形することがある。そのような回折格子の変形(歪み(格子ピッチ及び格子曲がりを含む))は、エンコーダの計測誤差の要因となる。そこで、本実施形態では、主制御装置20が、事前に回折格子(スケール)39Y1,39Y2,39X1,39X2の歪みを計測し、その歪みに起因するエンコーダヘッドの計測誤差を補正する補正データを作成して、メモリ21(図7参照)に記憶しておく。そして、主制御装置20は、ウエハステージWSTを駆動する際に、各エンコーダヘッド64,65,66,67,68の計測値を補正することにより、エンコーダシステム150の計測精度を保証することとしている。
以下、図8〜図10に基づいて、回折格子(スケール)の歪みの差分計測、及びそれに起因するエンコーダの計測誤差の補正について説明する。なお、エンコーダを用いる位置計測では、例えばエンコーダヘッド固有の計測誤差も発生し得るが、ここでは発生しない、若しくは補正済みとし、回折格子(スケール)の歪みに起因する計測誤差のみを考える。
主制御装置20は、後述する差分計測の原理に従って、スケール39X1,39X2,39Y1,39Y2が有する回折格子の歪みを計測し、それらの歪みに起因するエンコーダの計測誤差を補正するための補正データを作成する。ここでは、一例として、図8に示される、2つのXヘッド667,660を用いたXスケール39X1の歪みの差分計測の手順、及びその歪みに起因するXヘッド66の計測誤差の補正について説明する。
Xスケール39X1の歪みを求めるために、Xスケール39X1上に、X軸方向に間隔δx(図9(A)等参照)でI点、Y軸方向に間隔δyでJ点、合計I×Jの計測点が格子状の配列で設定されているものとする。ただし、図8では、煩雑を避けるため、X軸方向に平行な一連のx計測点の列(j=1,2,3)のみが図示されている。本実施形態では、計測点の間隔δxは、2つのXヘッド667,660の離間距離2Lと等しく設定されている。一例として、δx=2L=50mmとする。一方、間隔δyは、Xスケール39X1の有効幅(格子線37の長さ)が例えば約76mmであるとして、例えば、Y軸方向に計測点を3つ取るために、δy=35mmと設定すれば良い。
主制御装置20は、図8に示されるように、干渉計システム118を用いてウエハステージWSTの6自由度(X,Y,Z,θx,θy,θz)方向の位置を監視しながらウエハステージWSTを移動させる。そして、以下に詳述するように、回折格子の歪みを計測する際には、各計測点が、2つのXヘッド667,660の中点に一致する度に、2つのXヘッド667,660の計測値(計測ビームのXスケール39X1上の投射点のx位置)を取り込み、両者の差分を求める。
なお、主制御装置20は、計測中、ウエハステージWSTを基準状態に維持することとする。すなわち、ウエハステージWSTを、4自由度(Z,θx,θy,θz)方向についての基準位置に位置決めする。そして、Z干渉計43A,43Bを用いてZ,θy位置を監視し、Y干渉計16を用いてθx,θz位置を監視して、これら4自由度方向にウエハステージWSTが変位しないように制御する。そして、X干渉計126を用いてX位置を監視し、Y干渉計16を用いてY位置を監視して、ウエハステージWSTを2自由度(X,Y)方向に駆動制御する。
ここで、図9(A)〜図9(C)を用いて、差分計測の原理的説明を行う。以下では、説明の便宜上、図9(A)等に示されるように、上述のXヘッド667,660に代えて、X軸方向を計測方向とする2つのエンコーダヘッド(ヘッド)Eh1,Eh2を、Xスケール39X1に代えて、スケールSXを用いるものとする。従って、この場合、2つのヘッドEh1,Eh2は固定、スケールSXが可動である。なお、2つのヘッドEh1,Eh2(より正確には、それらが射出する計測ビームのスケールSX上の投射点)は、X軸方向に平行に、ただし中点Oからそれぞれ距離L隔てた対称な位置に設置されている。2つのヘッドEh1,Eh2が射出する計測ビームのスケールSX上の投射点の(X,Y)位置は、それぞれ(P1,Q1),(P2,Q2)、ただしP2=P1+2L,Q2=Q1、である。
なお、スケールSX(すなわち、スケールSXが設置されるウエハステージWST)の位置は、空間に固定された座標系(空間固定フレーム)(X,Y)において定義する。ここで、空間固定フレーム(X,Y)の基準点O(図9(A)〜図9(C)では図示省略)は、例えば、露光中心(投影光学系PLの光軸AX(露光領域IAの中心)、すなわち基準軸LVと基準軸LHの交点)に設定する。スケールSX上には基準点Oが設けられており、基準点Oの空間固定フレームにおける位置R=(X,Y)をスケールSXの位置と定義する。一方、スケールSX上での各点の位置は、スケールSXに固定された座標系(スケール固定フレーム)(x,y)において定義する。スケール固定フレーム(x,y)では、スケールSX上の注目する点Oの位置を、スケールSX上に設けられた基準点Oからの相対位置r=(x,y)を用いて定義する。従って、両固定フレーム間には、r=ρ−Rの関係が成り立つ。ただし、ρ=(P,Q)は空間固定フレームにおける点Oの位置(X,Y)である。なお、スケールSX上での点Oとして、例えば、計測ビームの投射点、後述する計測点等、に注目する。なお、図9(A)〜図9(C)では、注目点Oとして、2つのヘッドEh1,Eh2の中点Oが選ばれている。
2つのヘッドEh1,Eh2は、計測ビームの投射点のスケール固定フレームにおけるx位置ξを計測し、その計測値(計測結果)E1(ξ),E2(ξ)を提示する。これらの計測値E1(ξ),E2(ξ)は、真の計測値ξと回折格子(スケール)の歪みε(ξ)の和として、次式(1)のように与えられる。
1(ξ)=E2(ξ)=E(ξ)=ξ+ε(ξ) …(1)
本実施形態では、前述の通り、回折格子(スケール)の歪みに起因する計測誤差のみを考慮する。その他の計測誤差、特にエンコーダヘッド固有の計測誤差は発生しないとものとする。その場合、2つのヘッドEh1,Eh2のそれぞれの計測誤差を、共通の関数ε(ξ)を用いて表すことができる。それにより、2つのヘッドEh1,Eh2が提示する計測結果E1(ξ),E2(ξ)を、共通の関数E(ξ)を用いて表すことができる。なお、計測誤差ε及び計測結果Eはy位置にも依存するが、特に断らない限り、簡単のため、関数ε及び関数Eの引数から変数yを省略する。
今、2つのヘッドEh1,Eh2の中点OがスケールSX上の点(x,y)に位置しているとする。この時、2つのヘッドEh1,Eh2(より正確には、それらが射出する計測ビームの投射点)は、それぞれスケールSX上の点(x−L,y),(x+L,y)に位置し、それぞれ計測値E1(x−L),E2(x+L)を提示する。これらの差ΔEは、次式(2)のように求められる。
ΔE(x,y)≡E2(x+L)−E1(x−L)
=2L+ε(x+L)−ε(x−L) …(2)
なお、2つのヘッドEh1,Eh2の計測結果E1,E2は同時刻の結果とする。
ここで、式(2)より明らかなように、ΔE(x,y)−2L(=ε(x+L)−ε(x−L))は、スケールSX上の点x−Lを基準とする点x+Lにおける回折格子の歪みで、歪み以外の誤差は現れない。そこで、差分ΔE(x,y)を利用して、全領域における回折格子の歪みを求めることを考える。
まず、スケールSXの移動により、図9(A)に示されるように、スケールSX上のj=1番目の計測点の系列(Y位置がyj=y1のX軸方向に平行な計測点の系列)のうちのi番目の計測点(xi,yj)が、中点Oに一致したとする。このとき、2つのヘッドEh1,Eh2の計測ビームの投射点は、それぞれスケールSX上の点(xi−L,yj),(xi+L,yj)に位置している。このとき、2つのヘッドEh1,Eh2は、それぞれの計測ビームの投射点のx位置を計測し、その計測値E1(xi−L),E2(xi+L)を提示する。そこで、主制御装置20は、これらの計測値E1(xi−L),E2(xi+L)の差ΔEij=ΔE(xi,yj)を求める。
図9(A)の状態から、スケールSXが−X方向に距離δx移動し、図9(B)に示されるように、次の計測点(xi+1=xi+δx,yj)が、中点Oに一致したとする。このとき、2つのヘッドEh1,Eh2の計測ビームの投射点は、それぞれスケールSX上の点(xi+1−L,yj),(xi+1+L,yj)に位置している。このとき、2つのヘッドEh1,Eh2は、それぞれの計測ビームの投射点のx位置を計測し、その計測値E1(xi+1−L),E2(xi+1+L)を提示する。そこで、先と同様に、主制御装置20は、これらの計測値E1(xi+1−L),E2(xi+1+L)の差ΔEi+1,j=ΔE(xi+1,yj)を求める。
図9(B)の状態から、スケールSXが−X方向に距離δx移動し、図9(C)に示されるように、次の計測点(xi+2=xi+2δx,yj)が、中点Oに一致したとする。このとき、2つのヘッドEh1,Eh2の計測ビームの投射点は、それぞれスケールSX上の点(xi+2−L,yj),(xi+2+L,yj)に位置している。このとき、2つのヘッドEh1,Eh2は、それぞれの計測ビームの投射点のx位置を計測し、その計測値E1(xi+2−L),E2(xi+2+L)を提示する。そこで、先と同様に、主制御装置20は、これらの計測値E1(xi+2−L),E2(xi+2+L)の差ΔEi+2,j=ΔE(xi+2,yj)を求める。
以後、図9(A)〜図9(C)に示されるように、逐次、スケールSXを−X方向に平行に距離δx移動する毎に、一連の計測点(xi,yj)、ただしi=1〜I、が中点Oに位置する度に、主制御装置20は、2つのヘッドEh1,Eh2の計測値E1(xi−L),E2(xi+L)の差分ΔEijを求める。ここで、各計測点(xi,yj)における2つのヘッドEh1,Eh2の計測値E1(xi−L),E2(xi+L)の取り込みは、ウエハステージWSTをステップ移動させつつ、各計測点で位置決めして行っても良いし、ウエハステージWSTを等速でX軸方向に走査しつつ、所定時間間隔毎に行っても良い。
いずれにしても、一連の計測点(xi,yj)、ただしi=1〜I、に対して得られた差分データΔEijより、スケールSXが有する回折格子の歪みεijが、次式(3)のように求められる。
εij=ε(xi+L,yj)=Σ1≦k≦i(ΔEkj−2L) …(3)
ただし、歪みεijは、点(x1−L,yj)での歪みε(x1−L)を基準とする、点(xi+L,yj)での歪みε(xi+L)として与えられる。なお、各点(xi+L,yj)、ただしi=1〜I、間の歪みは、離散データεijに対して線形補間、あるいは高次の補間公式を適用して求めれば良い。
なお、ステップ間隔δx(=2L)を十分小さくすると、式(3)は、次式(4)のように書き換えられる。
ε(x,yj)=∫dx(dE/dx−1) …(4)
ここで、dE/dxはエンコーダの計測値の線形性を表す指標そのものである。従って、計測点のx間隔δxを小さく設定するほど、原理上、回折格子の歪みεijの計測精度が向上する。
同様の計測を、すべてのy計測点の系列(yj、j=1〜J)に対して実行する。その結果ΔEijを式(3)に適用することにより、回折格子の歪みの2次元(x,y)データεijが得られる。なお、各点(xi+L,y)の間の歪みは、離散データεijに線形補間、あるいは高次の補間公式を適用して求めれば良い。それにより、回折格子の歪みを表す連続関数ε(x,y)が得られる。
以上の処理により、スケールSXが有する回折格子の歪みε(x,y)が得られる。この関数ε(x,y)を用いて、エンコーダの計測結果を補正する。例えば、計測ビームの投射点のスケールSX上での位置(x,y)に対して、そのx位置の実測値x0が得られたとする。この時、補正値xは、次式(5)のように求められる。
x=x0−ε(x0,y0) …(5)
なお、y位置の実測値y0は、Y軸方向を計測方向とする別のエンコーダの計測値から与えられる。
主制御装置20は、上述の差分計測の原理に従って、露光装置100に設置されたスケール39X1,39X2,39Y1,39Y2が有する回折格子の歪みを計測し、それらの歪みに起因するエンコーダの計測誤差を補正(較正)するための補正データを作成する。
また、主制御装置20は、図10に示されるように、Yヘッド650,653を用いてYスケール39Y1の歪みを、Yヘッド640,643を用いてYスケール39Y2の歪みを、計測する。ここで、本実施形態の露光装置100において採用した4つのYヘッド650,653,640,643の配置より、Yヘッド650,653が対応するYスケール39Y1に、Yヘッド640,643が対応するYスケール39Y2に、同時に対向する。そこで、主制御装置20は、同時に、Yスケール39Y1,39Y2の歪みを計測し、それらに起因するYヘッド65,64の計測誤差を補正(較正)するための補正データを作成する。なお、具体的手順は、XヘッドEh1,Eh2(すなわちXヘッド667,660)がYヘッド650,653又は640,643に、XスケールSX(すなわちXスケール39X1)がYスケール39Y1又は39Y2に置き換わり、そして計測方向がX軸方向からY軸方向に変わる以外、前述のXヘッドEh1,Eh2を用いたXスケールSXの歪み計測の手順と全く同じである。ただし、Yヘッド650,653,640,643の配置に応じて、例えばδx=24mmとして、Yスケール39Y1,39Y2上に計測点をX軸方向に4つ取ることとしている。
上述した差分計測による回折格子の歪み計測方法では、図9(A)等に示されるように、スケールSX上での計測点のX軸方向の間隔δxを、2つのヘッドEh1,Eh2の離間距離2Lに等しく設定する必要があった。しかし、適当な差分データΔEijの数値処理を採用すれば、計測点の間隔δxと2つのヘッドの離間距離2Lとを独立に設定することが可能になる。
ここで、一例として、デコンボリューション法を用いた、差分計測の離散データΔEijからスケールの歪みεを求める数値処理を説明する。
前述の式(2)は、次式(6)の畳み込み積分の形に書き換えることができる。
ΔE(x,y)=∫g(x’)E(x−x’,y)dx’ …(6)
ここで、g(x)はフィルタの役割を果たし、次式(7)のように定義される。
g(x)≡δ(x+L)−δ(x−L) …(7)
なお、右辺のδ(x)はデルタ関数である。フィルタg(x)をフーリエ変換すると、次式(8)のように求められる。
g(α)=∫g(x)e−iαxdx=2isin(αL) …(8)
差分ΔE(x,y)の変数xに対するフーリエ変換ΔE(α,y)は、次式(9)のように表され、この式(9)は、式(6)に対応して、次式(10)のように求められる。
ΔE(α,y)≡∫ΔE(x,y)e−iαxdx …(9)
ΔE(α,y)=g(α)E(α,y) …(10)
ここで、E(α,y)はヘッドの計測値を表す関数E(x,y)の変数xに関するフーリエ変換である。式(10)より、関数E(x,y)のフーリエ変換E(α,y)=ΔE(α,y)/g(α)が得られるので、これを次式(11)のように、逆フーリエ変換することにより関数E(x,y)を求めることができる。
E(x,y)=(1/2π)∫ΔE(α,y)/g(α)eiαxdα …(11)
式(11)に式(9)を代入することにより、次式(12)が得られる。
E(x,y)=∫ΔE(x’,y)h(x−x’)dx’ …(12)
ここで、関数h(x)は、次式(13)のように定義される。
h(x)≡(1/2π)∫1/g(α)eiαxdα …(13)
スケールSXの歪み(に起因するエンコーダの計測誤差)は、ε(x,y)=E(x,y)−xと求められる。
差分ΔE(x,y)は、I個のx計測点xi(およびJ個のy計測点yj)についての離散データΔEij=ΔE(xi,yj)として与えられているとする。そこで、式(12)を離散化すると、次式(14)が導かれる。
ε(x,yj)=Σi=1〜IΔEijh(x−xi)δxi−x…(14)
ただし、δxi=|xi+1−xi-1|/2とする。
なお、関数h(x)の定義式(13)の右辺内の関数1/g(α)は、α=nπにて発散する。そのため、関数h(x)を定義式(13)に従って数値的に作成する場合、関数1/g(α)を、nπ及びその近傍を除くαに対して1/g(α)、且つα=nπにて零、になるような近似関数に置き換える等の処置が必要となる。また、式(11)の右辺のフーリエ積分を数値的に実行する場合も、同様である。
デコンボリューション法を適用して導かれた式(14)を用いて、差分データΔEijから、スケールSXの歪みεを求めることができる。デコンボリューション法を適用した場合、式(14)より明らかなように、計測点のx間隔δxを2つのヘッドEh1,Eh2の離間距離2Lに等しく選ぶ必要はない。そこで、スケールSX上の計測点は、計測方向のX軸方向について任意の間隔でI点配置されていることとすることができる。それらのx位置をxi(i=1〜I)とする。非計測方向のY軸方向については、間隔δyで等間隔にJ点配置する。それらのy位置をyj(j=1〜J)とする。
主制御装置20は、前述と同様の手順でに1つのy計測点の系列j上にある一連のx計測点xi(i=1〜I)のそれぞれが、2つのヘッドEh1,Eh2の中点Oに一致する度に、2つのヘッドEh1,Eh2の計測値E1,E2を読み取り、それらの差ΔEijを求める。全てのx計測点xi(i=1〜I)についての差分データΔEijが得られると、それを式(14)に代入することにより、スケールSXの歪みε(x,yj)が得られる。
主制御装置20は、同様の計測を、すべてのy計測点の系列j(=1〜J)について行う。そして、y計測点についての離散データε(x,yj)に、線形補間、あるいは高次の補間公式を適用することにより、スケールSXの歪みを表す2次元の連続関数ε(x,y)が得られる。以上の手続きより得られた歪み関数ε(x,y)を用いて、式(5)のように、エンコーダの計測値を補正する。
デコンボリューション法を適用した場合、計測点のx間隔δxをヘッドの離間距離2Lより小さく設定することができ、これにより、歪みε(x,y)の計測精度を改善することができる。
ところで、実際問題として、デコンボリューション法を適用して、スケールの歪みを求める場合、高速フーリエ変換(FFT)を適用することが現実的である。FFTを適用すれば、例えば数万点以上の計測点を設けることも可能となる。すなわち、差分関数ΔE(x,y)のフーリエ変換(9)、及びそれをフィルタg(x)のフーリエ変換g(α)で除した関数ΔE(α,y)/g(α)の式(11)で表わされる逆フーリエ変換を、FFTを適用して、実行する。式(11)の逆フーリエ変換より得られる関数E(x,y)より、スケールSXの歪みε(x,y)[=E(x,y)−x]が得られる。ただし、FFTを適用する場合、x間隔δxiをすべての計測点(離散点)iについて等しく設定する。これに応じて、式(11)の逆フーリエ変換内の変数αを、間隔δα=π/(I・δx)のI点に離散化する。そして、式(9)のフーリエ変換及び式(11)の逆フーリエ変換内の積分を、離散和に近似する。前述の式(14)を用いる取り扱いでは、変数xのI個の離散点について歪みε(x,yj)を求める場合、その演算回数はNに比例する。これに対し、FFTを適用した取り扱いでは、演算回数は2Nlog(N)に比例する。従って、高速な離散データΔEijの数値処理が可能になる。
上述のデコンボリューション法の原理に従って、主制御装置20は、露光装置100に設置されたスケール39X1,39X2,39Y1,39Y2の歪みを計測し、それに起因するエンコーダヘッド64,65,66の計測誤差を補正(較正)するための補正データを作成する。ここで、前述の差分計測の手順に従って、全ての計測点について、歪み計測用の2つのヘッドの計測値の差分ΔEijを求める。得られた差分データΔEijを式(14)に適用し、さらに非計測方向について補間して、スケール39X1,39X2,39Y1,39Y2の歪みを表す2次元の連続関数ε(x,y)を求める。
主制御装置20は、以上の処理(手続き)に従って作成したスケールの歪みε(x,y)を用いて、エンコーダヘッドの計測結果を補正する。例えば、Xヘッド66が、Xスケール39X1上の点(x,y)に計測ビームを投射し、その投射点のx位置の実測値x0を得たとする。この時、主制御装置20は、式(5)に従って、補正値xを求める。ただし、y位置の実測値y0は、Y軸方向を計測方向とするYヘッド64,65の計測値から与えられる。
上述の説明からわかるように、FFTを適用せず、デコンボリューション法を適用してスケールの歪みを求める場合、計測点の間隔を、必ずしも等間隔に配置する必要はない。そこで、歪みε(x,y)の変化が著しい領域では計測点を密に、緩やかな領域では疎に配置することも可能である。このようにすると、効率的に高精度な歪みε(x,y)の計測を実現することが可能である。
本実施形態では、主制御装置20は、露光装置100の起動時、ロット先頭時、若しくは装置100のアイドル中等に、上述の手順に従ってスケール39X1,39X2,39Y1,39Y2の歪みを計測し、それに起因する計測誤差を補正(較正)するための補正データを作成し、メモリ21に記憶する。そして、主制御装置20は、メモリ21内の補正データと、エンコーダ70A〜70Dの計測値とに基づいて、ウエハステージWSTを駆動制御する。そして、国際公開第2007/097379号パンフレットの実施形態中に開示されている手順と同様の手順に従って、ウエハステージWSTと計測ステージMSTとを用いた並行処理動作を実行する。
以上説明したように、本実施形態の露光装置100によると、主制御装置20により、ウエハステージWSTがXY平面に沿って駆動され、X軸方向に関する複数の計測位置で、Xヘッド667,660を用いてX軸方向に関するウエハステージWSTの位置を計測して、Xヘッド667,660の計測値の差分が求められ、複数の計測位置で求められた差分を用いて、Xスケール39X1(又は39X2)の歪みデータ(すなわちXスケール39X1(又は39X2)の歪みに起因するXヘッドの計測誤差を補正するためのデータ)が作成される。同様に、主制御装置20により、ウエハステージWSTがXY平面に沿って駆動され、Y軸方向に関する複数の計測位置で、Yヘッド653,650、及びYヘッド643,640、を用いてY軸方向に関するウエハステージWSTの位置を計測して、Yヘッド653,650の計測値の差分、及びYヘッド643,640の計測値の差分、がそれぞれ求められ、複数の計測位置で求められた差分を用いて、Yスケール39Y1及び39Y2の歪みデータ(すなわちYスケール39Y1,39Y2の歪みに起因するYヘッドの計測誤差を補正するためのデータ)が作成される。従って、レーザ干渉計を用いる場合に生じる、空気揺らぎに起因する無視できないレベルの計測誤差の影響を受けることがない、高精度な各スケール(グレーティング)の歪みデータ(すなわち、スケールの歪みに起因するエンコーダヘッドの計測誤差を補正(較正)するためのデータ)の作成が可能になる。
また、本実施形態の露光装置100によると、主制御装置20により、エンコーダシステム150の計測結果と、メモリ21内に記憶されている、各スケール39X1、39X2、39Y1、39Y2の歪みデータ(すなわち各スケール39X1、39X2、39Y1、39Y2に対向するエンコーダヘッドの計測値の補正データ)と、に基づいて、ステージ駆動系124を介してウエハステージWSTが駆動される。従って、主制御装置20は、歪みデータを用いて、エンコーダシステム150の計測結果、すなわち各スケール39X1、39X2、39Y1、39Y2に対向するエンコーダヘッドの計測値(計測結果)を補正し、補正された計測結果に基づいて、ウエハステージWSTを駆動することができる。従って、走査露光の際に、レチクルRを保持するレチクルステージWSTに同期して、ウエハを保持するウエハステージWSTを高精度に駆動することが可能になり、精度良く、ウエハW上にレチクルパターンを転写することが可能になる。
なお、上記実施形態では、主制御装置20は、スケール39X1、39X2、39Y1、39Y2の全てについて、歪みデータを作成する必要は必ずしもなく、1つ、任意の2つ、又は任意の3つのスケールについてのみ歪みデータを作成しても良い。その場合には、主制御装置20は、歪みデータを作成したスケール(対象スケール)に対向するエンコーダヘッドの計測値を、その歪みデータを用いて補正しながら、ウエハステージWSTを駆動する。
なお、上記実施形態では、2つのエンコーダヘッドを使用して、回折格子(スケール)の歪みを計測し、それに起因するエンコーダの計測誤差を補正するための補正データを作成した。しかし、本発明がこれに限定されるものではない。
《第1の変形例》
例えば、図11(A)に示されるように、3つのエンコーダヘッドEh1,Eh2,Eh3を、それらの計測方向(X軸方向とする)に距離2L隔てて等間隔に配置する。そして、スケールSX上に、X軸方向に間隔δx=2L(及びY軸方向に間隔δy)隔てて等間隔に、計測点を配列する。図11(A)では、計測点(xi,y2)がヘッドEh1,Eh2の中点OE1に、計測点(xi+1,y2)がヘッドEh2,Eh3の中点OE2に、位置している。この状態において、3つのヘッドEh1,Eh2,Eh3を用いて、それぞれの計測ビームの投射点のスケールSX上でのx位置を計測する。ここで、3つのヘッドEh1,Eh2,Eh3は、それぞれ計測値E1(xi−L,y2),E2(xi+L=xi+1−L,y2),E3(xi+1+L,y2)を提示する。これらの計測値より、1回の計測において、2つの計測点での差分ΔEi,2=E2−E1,ΔEi+1,2=E3−E2が得られる。
そこで、一例として、スケールSXを−X方向に距離2δx、ステップ移動させる。ステップ毎に、一連の計測点(x2i-1,y2)(i=1〜I/2)が中点OE1に、一連の計測点(x2i,yj)(i=1〜I/2)が中点OE2に、位置決めされる。そこで、位置決め毎に、3つのヘッドEh1,Eh2,Eh3のx位置を計測し、2つの計測点での差分ΔE2i-1,j,ΔE2i,jを求める。得られた両差分データΔE2i-1,j,ΔE2i,j(i=1〜I/2)を統合し、統合された差分データΔEij(i=1〜I)を式(3)に適用して、スケールSXの歪みεijを求める。この第1の変形例では、前述の実施形態と比べ、計測回数が1/2に減少する。
また、ステップ移動の距離をδxとしても良い。この場合、1つの計測点に対し、ヘッドEh1,Eh2の計測値E1,E2より得られる差分ΔE(1) ij=E2−E1と、ヘッドEh2,Eh3の計測値E2,E3より得られる差分ΔE(2) ij=E3−E2との、2つの差分データが得られる。そこで、これらの平均ΔEij=(ΔE(1) ij+ΔE(2) ij)/2を、式(3)に適用してスケールSXの歪みεijを求めても良い。ヘッド固有の計測誤差が発生する場合、それが平均化されるので、スケールSXの歪みの計測精度が向上する。
上記実施形態の露光装置100で採用したエンコーダヘッドの配置より、図12(A)に示されるように、Yスケール39Y1に3つのYヘッド651,652,681が、同時に対向する。従って、図11(A)に示される複数ヘッドを用いる第1の変形例を適用して、Yスケール39Y1の歪みを計測することができる。ただし、これらの3つのYヘッド651,652,681は非計測方向(X軸方向)に設置位置が異なるので、それらの計測値がX設置位置に依存しない、言い換えると非計測方向に全く感度を持たないことを条件とする。
また、図12(B)に示されるように、Yスケール39Y2に3つのYヘッド644,645,674が、同時に対向する。従って、同様に、複数ヘッドを用いる第1の変形例を適用して、Yスケール39Yの歪みを計測することができる。ただし、これらの3つのYヘッド644,645,674も非計測方向(X軸方向)に設置位置が異なるので、それらの計測値が非計測方向に全く感度を持たないことを条件とする。
《第2の変形例》
また、図11(B)に示されるように、非計測方向(Y軸方向)に距離δy隔てて、別の複数のヘッド(ここでは2つのヘッドEh3,Eh4)を設けても良い。ただし、ヘッドEh3のX設置位置(P3)はヘッドEh1のそれ(P1)に等しく、またヘッドEh4のX設置位置(P4)はヘッドEh2のそれ(P2)に等しく、設定されている。第2の変形例を適用することにより、1回の計測方向(X軸方向)についての差分計測より、2つのy計測点yj,yj+1における差分ΔEi,j,ΔEi,j+1(i=1〜I)が得られる。なお、図11(B)には、j=1の例が示されている。
また、前述の実施形態、及び第1、第2の変形例においても、スケール上に配列された一連のx計測点(i=1〜I,j=一定)における差分ΔEijの計測を、1回だけではなく、複数回実行することも有効である。干渉計システム118のステージ位置の計測結果に従ってウエハステージWSTをステップ駆動して、一連のx計測点(i=1〜I,j=一定)のそれぞれを計測位置(歪み計測用の2つのヘッドの中点O)に位置決めし、位置決め毎に差分ΔEijを計測することとした。しかし、ウエハステージWSTの位置計測に干渉計を用いるため、計測点の位置決め精度が、干渉計の空気揺らぎ誤差により、損なわれる恐れがある。そこで、差分ΔEijの計測を複数回実行し、その複数の計測結果を平均して得られる差分ΔEij (AVG)を用いてスケールの歪みを求めれば、計測点の位置決め誤差が平均化されるため、歪みの計測精度が改善される。
また、同じ理由により、スケール上に配列する計測点の間隔δxを、歪み計測用の2つのヘッドの離間距離2Lより小さく設定することも有効である。ただし、間隔δxを離間距離2Lの整数(Nとする)分の1に設定する。それにより、N系統の差分データが得られる。例えば、N=2の場合、ΔEi=odd,jとΔEi=even,jの2系統の差分データが得られる。それぞれの差分データから、スケールの歪みが独立に求められる。そこで、求められる複数の歪みの平均をとって、最終結果とする。この取り扱いにおいても、計測点の位置決め誤差が平均化されるため、歪みの計測精度が改善される。
また、スケールの歪みの差分計測では、その原理より、2つのヘッドの離間距離2Lの周期で現れる歪みを再現することはできない。そこで、上述のNを複数選択し、それぞれのNに対して設定される計測点の複数のセットについて差分計測を実行する。ここで、計測点の複数のセットのそれぞれにおいて、計測点の間隔δxは離間距離2Lと独立に設定されている。従って、複数のセットに対して得られる計測結果を平均することにより、周期的に現れる歪み成分をも再現することが可能になる。
また、逆にウエハステージWSTの十分な位置決め精度が保証されれば、1つのヘッドのみを用いて、すなわち1つのヘッドの計測値から、差分ΔEijを求めることとしても良い。上記実施形態の露光装置100では、Xスケール39X2の歪みを計測するための追加ヘッドを設けていない。そこで、図13に示されるように、Xヘッド661のみを用いて、Xスケール39X2の歪みを計測する。なお、Xヘッド661の代わりに、Xヘッド662,663,又は664を用いても良い。
なお、上記各変形例では、ウエハステージ(スケール)をステップ移動しつつ、ヘッドの計測値の取り込みを行うものとしたが、これに限らず、前述した実施形態で説明したように、ウエハステージを所定速度で走査しつつ、各計測点において、ヘッドの計測値の取り込みを行っても良い。
なお、上記実施形態では、本発明が、投影光学系とウエハとの間に照明光の光路を含む液浸空間を形成し、投影光学系及び液浸空間の液体を介して照明光でウエハを露光する露光装置に適用された場合について説明したが、非液浸タイプの露光装置にも本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式等の走査型露光装置に本発明が適用された場合について説明したが、これに限らず、ステッパなどの静止型露光装置に本発明を適用しても良い。ステッパなどであっても、露光対象の物体が搭載されたステージの位置を上記実施形態と同様に、エンコーダを用いて計測することができるので、同様の効果を得ることができる。また、ショット領域とショット領域とを合成するステップ・アンド・スティッチ方式の縮小投影露光装置、プロキシミティー方式の露光装置、又はミラープロジェクション・アライナーなどにも本発明は適用することができる。また、例えば米国特許第6,590,634号明細書、米国特許第5,969,441号明細書、米国特許第6,208,407号明細書などに開示されているように、複数のウエハステージを備えたマルチステージ型の露光装置にも本発明を適用できる。
また、上記実施形態の露光装置における投影光学系は縮小系のみならず等倍および拡大系のいずれでも良いし、投影光学系PLは屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、その投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。また、前述の照明領域及び露光領域はその形状が矩形であるものとしたが、これに限らず、例えば円弧、台形、あるいは平行四辺形などでも良い。
なお、上記実施形態の露光装置の光源は、ArFエキシマレーザに限らず、KrFエキシマレーザ(出力波長248nm)、F2レーザ(出力波長157nm)、Ar2レーザ(出力波長126nm)、Kr2レーザ(出力波長146nm)などのパルスレーザ光源、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)などの輝線を発する超高圧水銀ランプなどを用いることも可能である。また、YAGレーザの高調波発生装置などを用いることもできる。この他、例えば米国特許第7,023,610号明細書に開示されているように、真空紫外光としてDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。
また、上記実施形態では、露光装置の照明光ILとしては波長100nm以上の光に限らず、波長100nm未満の光を用いても良いことはいうまでもない。例えば、軟X線領域(例えば5〜15nmの波長域)のEUV(Extreme Ultraviolet)光を露光光とし、オール反射縮小光学系、及び反射型マスクを用いたEUV露光装置にも本発明を好適に適用することができる。この他、電子線又はイオンビームなどの荷電粒子線を用いる露光装置にも、本発明は適用できる。
また、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスク(レチクル)を用いたが、このレチクルに代えて、例えば米国特許第6,778,257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて、透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(可変成形マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれ、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いても良い。
また、例えば干渉縞をウエハ上に形成することによって、ウエハ上にライン・アンド・スペースパターンを形成する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
さらに、例えば米国特許第6,611,316号明細書に開示されているように、2つのレチクルパターンを投影光学系を介してウエハ上で合成し、1回のスキャン露光によってウエハ上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置にも本発明を適用することができる。
また、物体上にパターンを形成する装置は、前述の露光装置(リソグラフィシステム)に限られず、例えばインクジェット方式にて物体上にパターンを形成する装置にも本発明を適用することができる。
なお、上記実施形態でパターンを形成すべき物体(エネルギビームが照射される露光対象の物体)はウエハに限られるものではなく、ガラスプレート、セラミック基板、フィルム部材、あるいはマスクブランクスなど、他の物体でも良い。
露光装置の用途としては半導体製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置、有機EL、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD等)、マイクロマシン及びDNAチップなどを製造するための露光装置にも広く適用できる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。
半導体素子などの電子デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、前述した実施形態の露光装置(パターン形成装置)によりマスク(レチクル)のパターンをウエハに転写するリソグラフィステップ、露光されたウエハを現像する現像ステップ、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト除去ステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。この場合、リソグラフィステップで、上記実施形態の露光装置を用いて前述の露光方法が実行され、ウエハ上にデバイスパターンが形成されるので、高集積度のデバイスを生産性良く製造することができる。
本発明の較正方法は、移動体の駆動精度を較正するのに適している。また、本発明の露光方法及び露光装置は、物体上にパターンを形成するのに適している。また、本発明のデバイス製造方法は、半導体素子などの電子デバイスを製造するのに適している。
一実施形態に係る露光装置の構成を概略的に示す図である。 図2(A)はウエハステージを示す平面図、図2(B)は計測ステージを示す平面図である。 図1の露光装置が備えるステージ装置及び干渉計の配置を示す平面図である。 図1の露光装置が備えるステージ装置及び計測装置類の配置を示す平面図である。 エンコーダヘッド(Xヘッド、Yヘッド)とアライメント系の配置を示す平面図である。 Zヘッドと多点AF系の配置を示す平面図である。 一実施形態に係る露光装置の制御系の主要な構成を示すブロック図である。 図1の露光装置における、Xヘッド667,660を用いるXスケール39X1の歪みの差分計測を説明するための図である。 図9(A)〜図9(C)は、2つのエンコーダヘッドを用いる回折格子(スケール)の歪みの差分計測を説明するための図である。 図1の露光装置における、Yヘッド650,653と640,643を用いるYスケール39Y1と39Y2の歪みの差分計測を説明するための図である。 図11(A)及び図11(B)は、回折格子(スケール)の歪みを計測するための複数のヘッドを用いる差分計測の第1及び第2の変形例を説明するための図である。 図12(A)及び図12(B)は、図1の露光装置における、図11(A)の第1の変形例の適用例を説明するための図である。 図1の露光装置における、Xヘッド661のみを用いるXスケール39X2の歪みの差分計測を説明するための図である。
符号の説明
8…局所液浸装置、10…照明系、20…主制御装置、39X1,39X2…Xスケール、39Y1,39Y2…Yスケール、50…ステージ装置、62A〜62F…ヘッドユニット、64,65…Yヘッド、66…Xヘッド、67,68…Yヘッド、70A,70C…Yエンコーダ、70B,70D…Xエンコーダ、100…露光装置、124…ステージ駆動系、150…エンコーダシステム、PL…投影光学系、PU…投影ユニット、W…ウエハ、WST…ウエハステージ、WTB…ウエハテーブル。

Claims (17)

  1. 少なくとも一軸方向についての移動体の駆動精度を較正するための較正方法であって、
    前記移動体の前記一軸を含む所定平面に実質的に平行な一面に設けられた前記一軸方向を周期方向とするグレーティングに対向する前記一軸方向に離間する2つのエンコーダヘッドを用いて、前記一軸方向に関する前記移動体の位置を計測し、前記2つのエンコーダヘッドの計測値の差分を求める工程と;
    前記移動体の少なくとも前記一軸方向に関する複数の計測位置にて求められる前記差分を用いて、前記グレーティングの歪みデータを作成する工程と;
    を含む較正方法。
  2. 前記複数の計測位置には、前記一軸方向に直線的に配列された計測位置の系列が、少なくとも1つ含まれる、請求項1に記載の較正方法。
  3. 前記系列に含まれる計測位置の配列間隔は、前記2つのエンコーダヘッドの前記一軸方向に関する離間距離に等しい、請求項2に記載の較正方法。
  4. 前記作成する工程では、前記系列に含まれる計測位置にて求められた前記差分を、前記計測位置の配列順に積算することによって、前記一軸方向に関する前記歪みデータを作成する、請求項3に記載の較正方法。
  5. 前記作成する工程では、前記系列に含まれる計測位置にて求められた前記差分に、畳み込み積分を利用した数値解析法を適用して、前記一軸方向に関する前記歪みデータを作成する、請求項2に記載の較正方法。
  6. 前記系列に含まれる計測位置の配列間隔は、前記2つのエンコーダヘッドの前記一軸方向に関する離間距離より短い、請求項5に記載の較正方法。
  7. 前記複数の計測位置には、前記所定平面内で前記一軸に垂直な方向に関して位置の異なる前記系列が複数含まれ、
    前記作成する工程では、前記所定平面に平行な2次元方向についての前記歪みデータを作成する、請求項2〜6のいずれか一項に記載の較正方法。
  8. 前記歪みデータを補完して、連続データを作成する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の較正方法。
  9. 前記求める工程では、前記2つのエンコーダヘッドのそれぞれと前記一軸方向に離間し、前記2つのエンコーダヘッドとともに前記グレーティングに対向する別のエンコーダヘッドを用いて、前記一軸方向に関する前記移動体の位置を計測し、少なくとも、前記2つのエンコーダヘッドと前記別のエンコーダヘッドのうちの任意の2つのエンコーダヘッドの計測値の差分と、前記2つのエンコーダヘッドと前記別のエンコーダヘッドのうちの残りのエンコーダヘッドと前記任意の2つのエンコーダヘッドの一方との計測値の差分と、を求める、請求項1〜8のいずれか一項に記載の較正方法。
  10. 前記求める工程では、少なくとも前記一軸方向に関する前記移動体の位置を位置計測系を用いて計測し、該位置計測系の計測結果に基づいて前記移動体を前記一軸方向に駆動し、駆動中に前記移動体の位置が前記複数の計測位置のそれぞれに一致する毎に取得した計測値について前記差分を求める、請求項1〜9のいずれか一項に記載の較正方法。
  11. 前記求める工程では、少なくとも前記一軸方向に関する前記移動体の位置を位置計測系を用いて計測し、該位置計測系の計測結果に基づいて前記移動体を駆動して該移動体を前記複数の計測位置に逐次位置決めし、前記移動体を位置決めする毎に取得した計測値について前記差分を求める、請求項1〜9のいずれか一項に記載の較正方法。
  12. 所定平面に沿って移動する移動体に保持された物体にエネルギビームを照射し、前記物体上にパターンを形成する露光方法であって、
    前記所定平面に実質的に平行な前記移動体の一面に設けられた前記所定平面内の第1軸に平行な第1方向を周期方向とする第1、第2グレーティングに、それぞれ対向し得る複数の第1、第2エンコーダヘッドの少なくとも一方を用いて、前記第1方向に関する前記移動体の位置を計測するとともに、前記一面に設けられた前記所定平面内で前記第1軸に直交する第2軸に平行な第2方向を周期方向とする第3、第4グレーティングに、それぞれ対向し得る複数の第3、第4エンコーダヘッドを用いて、前記第2方向に関する前記移動体の位置を計測する工程と;
    前記計測する工程の計測結果と、請求項1〜11のいずれか一項に記載の較正方法を用いて作成される前記第1〜第4グレーティングのうちの少なくとも1つである対象グレーティングの歪みデータと、に基づいて、前記移動体を駆動する工程と;
    を含む露光方法。
  13. 前記駆動する工程では、前記対象グレーティングに対向するエンコーダヘッドの計測結果を、前記歪みデータを用いて補正する、請求項12に記載の露光方法。
  14. 請求項12又は13に記載の露光方法を用いて、物体上にパターンを形成する工程と;
    前記パターンが形成された前記物体に処理を施す工程と;を含むデバイス製造方法。
  15. エネルギビームを照射して物体を露光し、該物体上にパターンを形成する露光装置であって、
    前記物体を保持して所定平面に沿って移動するとともに、前記所定平面に実質的に平行な一面に前記所定平面内の第1軸に平行な第1方向を周期方向とする第1、第2グレーティングと前記第1軸に直交する第2軸に平行な第2方向を周期方向とする第3、第4グレーティングとが設けられた移動体と;
    前記第1、第2グレーティングに、それぞれ対向し得る複数の第1、第2エンコーダヘッドと、前記第3、第4グレーティングに、それぞれ対向し得る複数の第3、第4エンコーダヘッドとを有し、前記第1、第2グレーティングの少なくとも一方に対向する第1、第2エンコーダヘッドの少なくとも一方の出力に基づいて前記第1方向に関する前記移動体の位置を計測するとともに、第3、第4グレーティングに、それぞれ対向する第3、第4エンコーダヘッドの出力に基づいて前記第2方向に関する前記移動体の位置を計測する計測装置と;
    請求項1〜11のいずれか一項に記載の較正方法を用いて作成される前記第1〜第4グレーティングのうちの少なくとも1つである対象グレーティングの歪みデータと、前記計測装置の計測結果と、に基づいて、前記移動体を駆動する駆動装置と;
    を備える露光装置。
  16. 前記駆動装置は、前記対象グレーティングに対向するエンコーダヘッドの計測結果を、前記歪みデータを用いて補正する、請求項15に記載の露光装置。
  17. エネルギビームを照射して物体を露光し、該物体上にパターンを形成する露光装置であって、
    前記物体を保持して所定平面に沿って移動するとともに、前記所定平面に実質的に平行な一面に前記所定平面内の一軸方向を周期方向とするグレーティングが設けられた移動体と;
    前記一軸方向に離間する2つのエンコーダヘッドを有し、前記グレーティングに対向する前記エンコーダヘッドの計測値に基づいて前記移動体の一軸方向に関する位置を計測するエンコーダシステムと;
    前記移動体を移動させ、前記移動体の少なくとも前記一軸方向に関する複数の計測位置で、前記2つのエンコーダヘッドにより前記一軸方向に関する前記移動体の位置を計測して、前記2つのエンコーダヘッドの計測値の差分を求め、前記複数の計測位置で求められた前記差分を用いて、前記グレーティングの歪みデータを作成する処理装置と;を備える露光装置。
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