JP2009250209A - 内燃機関の排気再循環装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】可変動弁機構と過給機とを備えた内燃機関の排気再循環装置において、過給機の汚染を抑制するとともに、適切なEGR量を確保する。
【解決手段】内燃機関10は、同機関10の吸気バルブ及び排気バルブのバルブ開閉タイミングを可変とする可変バルブタイミング機構15,16と、吸気通路20を通じる吸気を過給する過給機50と、排気の一部を吸気通路20に導入するEGR装置40を備える。そして、機関10の運転状態に応じて設定される目標EGR量が得られるように、上流側EGR通路41を通じて吸気通路20に導入する上流側EGR量および下流側EGR通路42を通じて吸気通路20に導入する下流側EGR量を、可変バルブタイミング機構15,16のバルブ開閉タイミングに基づき調整する。
【選択図】図1
【解決手段】内燃機関10は、同機関10の吸気バルブ及び排気バルブのバルブ開閉タイミングを可変とする可変バルブタイミング機構15,16と、吸気通路20を通じる吸気を過給する過給機50と、排気の一部を吸気通路20に導入するEGR装置40を備える。そして、機関10の運転状態に応じて設定される目標EGR量が得られるように、上流側EGR通路41を通じて吸気通路20に導入する上流側EGR量および下流側EGR通路42を通じて吸気通路20に導入する下流側EGR量を、可変バルブタイミング機構15,16のバルブ開閉タイミングに基づき調整する。
【選択図】図1
Description
この発明は、吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方についてそのバルブ開閉態様を可変とする可変動弁機構と過給機とを備えた内燃機関の排気再循環装置に関する。
従来、内燃機関の燃焼室に供給される吸入空気量を増やすべく過給機を備えた内燃機関が知られている。こうした過給機は、排気通路に設けられて排気のエネルギにより回転するタービンと、吸気通路に設けられて前記タービンの回転に伴い回転するコンプレッサとを備え、このコンプレッサの回転により吸気が過給される。これにより、燃焼室に供給される吸入空気量が増加し、機関出力を向上させることができるようになる。
また、上述した過給機に加えて、排気エミッション改善を図るべく排気通路から吸気通路に排気の一部を導入する排気再循環装置(EGR装置)を備えた内燃機関が知られている。このEGR装置は、内燃機関の排気通路と吸気通路とを連通する排気再循環通路(EGR通路)と、同EGR通路を流通する排気の量を制御する排気量制御弁(EGRバルブ)を備えている。そして、このEGRバルブの開度が調整されることにより、排気管圧力と吸気管圧力との差圧に基づき吸気通路に導入される排気の量(EGR量)が調整される。これにより、機関運転状態に適したEGR量に調整されて燃焼室での燃焼温度が低下するため、窒素酸化物(NOx)の排出量を抑制することができるようになる。
ここで、こうした過給機およびEGR装置を備えた機関では、コンプレッサの下流側の吸気通路と排気通路とを連通するEGR通路が設けられて、吸入負圧を利用することによりEGR通路を通じて排気が吸気通路に導入される。しかしながら、過給機によって吸気通路内の吸気が過給されるとコンプレッサの下流側の吸気管圧力が上昇するため、EGR通路を通じた排気の導入効率が低下する。そこで、吸気通路においてコンプレッサの上流側に接続する上流側EGR通路と、コンプレッサの下流側に接続する下流側EGR通路とを設けた構成が提案されている。例えば、特許文献1に記載の構成では、機関が過給運転領域である場合には上流側EGR通路を通じて排気を吸気通路に導入し、機関が非過給運転領域である場合には下流側EGR通路を通じて排気を吸気通路に導入することにより、吸気管圧力が上昇する過給運転領域であってもEGR量を確保しようとしている。なお、下流側EGR通路を通じて排気を吸気通路に導入することにより、排気がコンプレッサを通過することを回避して、同コンプレッサが汚染することを防止することができる。
特開平5−256213号公報
ところで近年、機関出力向上および排気エミッション改善を図るべく、吸気バルブ及び排気バルブのバルブ開閉タイミングやバルブリフト量といったバルブ特性を可変設定する可変動弁機構が内燃機関に広く採用されている。こうした可変動弁機構を上述した過給機およびEGR装置を備える内燃機関に設けることにより、機関出力向上および排気エミッション改善について更なる効果が得られることが期待される。しかしながら、こうした可変動弁機構を設ける構成にあっては、過給機による過給効率に加えて、可変動弁機構によるバルブ開閉態様によっても吸気通路内の圧力および排気通路内の圧力が変動するため、適切なEGR量に制御することができなくなるおそれがある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、可変動弁機構と過給機とを備えた内燃機関の排気再循環装置において、過給機の汚染を抑制するとともに、適切なEGR量を確保することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方についてそのバルブ開閉態様を可変とする可変動弁機構と、前記機関の排気通路に設けられて排気のエネルギにより回転するタービンと吸気通路に設けられて前記タービンの回転に伴い回転するコンプレッサとを有する過給機とを備える内燃機関に適用されて、排気の一部を前記吸気通路に導入する内燃機関の排気再循環装置において、前記機関の運転状態に応じて前記吸気通路に導入する目標EGR量を設定する目標EGR量設定手段と、前記吸気通路の前記コンプレッサよりも上流側と前記排気通路とを連通する上流側EGR通路と、前記吸気通路の前記コンプレッサよりも下流側と前記排気通路とを連通する下流側EGR通路と、前記目標EGR量設定手段により設定された目標EGR量が得られるように、前記上流側EGR通路を通じて前記吸気通路に導入する上流側EGR量および前記下流側EGR通路を通じて前記吸気通路に導入する下流側EGR量を前記可変動弁機構による前記バルブ開閉態様に基づき調整する調整手段とを備えることを要旨とする。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方についてそのバルブ開閉態様を可変とする可変動弁機構と、前記機関の排気通路に設けられて排気のエネルギにより回転するタービンと吸気通路に設けられて前記タービンの回転に伴い回転するコンプレッサとを有する過給機とを備える内燃機関に適用されて、排気の一部を前記吸気通路に導入する内燃機関の排気再循環装置において、前記機関の運転状態に応じて前記吸気通路に導入する目標EGR量を設定する目標EGR量設定手段と、前記吸気通路の前記コンプレッサよりも上流側と前記排気通路とを連通する上流側EGR通路と、前記吸気通路の前記コンプレッサよりも下流側と前記排気通路とを連通する下流側EGR通路と、前記目標EGR量設定手段により設定された目標EGR量が得られるように、前記上流側EGR通路を通じて前記吸気通路に導入する上流側EGR量および前記下流側EGR通路を通じて前記吸気通路に導入する下流側EGR量を前記可変動弁機構による前記バルブ開閉態様に基づき調整する調整手段とを備えることを要旨とする。
上記構成によれば、吸気通路のコンプレッサよりも上流側と排気通路とを連通する上流側EGR通路と、吸気通路のコンプレッサよりも下流側と排気通路とを連通する下流側EGR通路と、目標EGR設定手段により設定された目標EGR量が得られるように、上流側EGR通路を通じて吸気通路に導入する上流側EGR量および下流側EGR通路を通じて吸気通路に導入する下流側EGR量を可変動弁機構によるバルブ開閉態様に基づき調整する調整手段とを備えるため、可変動弁機構と過給機とを備えた内燃機関に適用される排気再循環装置において、過給機汚染、特にコンプレッサの汚染を抑制するとともに、適切なEGR量を確保することができるようになる。
例えば、過給機による過給効率が同様であっても、可変動弁機構によるバルブ開閉態様に基づきコンプレッサよりも下流側の吸気通路内の圧力が低下する場合がある。このような場合には、下流側EGR量を増加させて過給機の汚染を抑制するようにする。これに対して、可変動弁機構によるバルブ開閉態様に基づきコンプレッサよりも下流側の吸気通路内の圧力が上昇する場合には、上流側EGR量を増加させて適切なEGR量が確保できるようにする。なお、上流側EGR量および下流側EGR量を調整する調整手段は、上流側EGR通路と下流側EGR通路とに流通するEGRガスの割合および量を共に調整する単独の弁であってもよいし、上流側EGR通路と下流側EGR通路とに流通するEGRガスの割合を調整する弁とEGRガスの量を調整する弁との組合せからなるものであってもよい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の排気再循環装置において、前記吸気通路において前記上流側EGR通路が接続する部分の吸気圧力を検知する上流側吸気圧力検知手段を更に備え、前記調整手段は、前記上流側吸気圧力検知手段により検知される吸気圧力に基づき前記上流側EGR量および前記下流側EGR量を更に調整することを要旨とする。
上記構成によれば、吸気通路において上流側EGR通路が接続する部分の吸気圧力を検知する上流側吸気圧力検知手段を更に備え、上流側吸気圧力検知手段により検知される吸気圧力に基づき上流側EGR量および下流側EGR量を更に調整するため、過給機の汚染抑制と適切なEGR量の確保が、より効果的にできるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の内燃機関の排気再循環装置において、前記吸気通路において前記下流側EGR通路が接続する部分の吸気圧力を検知する下流側吸気圧力検知手段を更に備え、前記調整手段は、前記下流側吸気圧力検知手段により検知される吸気圧力に基づき前記上流側EGR量および前記下流側EGR量を更に調整することを要旨とする。
上記構成によれば、吸気通路において下流側EGR通路が接続する部分の吸気圧力を検知する下流側吸気圧力検知手段を更に備え、下流側吸気圧力検知手段により検知される吸気圧力に基づき上流側EGR量および下流側EGR量を更に調整するため、過給機の汚染抑制と適切なEGR量の確保が、より効果的にできるようになる。
特に、請求項2の構成に上記構成を適用した場合には、吸気通路におけるコンプレッサの上流側の圧力と下流側の圧力とを考慮して上流側EGR量および下流側EGR量を調整することができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の排気再循環装置において、前記上流側EGR通路および前記下流側EGR通路は、上流側が共通し且つ下流側が分割されてなり、前記排気通路において前記上流側EGR通路および前記下流側EGR通路の共通部分が接続する部分の排気圧力を検知する排気圧力検知手段を更に備え、前記調整手段は、前記排気圧力検知手段により検知される排気圧力に基づき前記上流側EGR量および前記下流側EGR量を更に調整することを要旨とする。
上記構成によれば、上流側EGR通路および下流側EGR通路は、上流側が共通し且つ下流側が分割されてなり、排気通路において上流側EGR通路および下流側EGR通路の共通部分が接続する部分の排気圧力を検知する排気圧力検知手段を更に備え、排気圧力検知手段により検知される排気圧力に基づき上流側EGR量および下流側EGR量を更に調整するため、過給機の汚染抑制と適切なEGR量の確保が、より効果的にできるようになる。
特に、請求項2及び請求項3の構成を共に備える構成に上記構成を適用した場合には、上流側EGR通路及び下流側EGR通路の共通部分の接続部分における排気圧力、これらEGR通路それぞれの下流側の接続部分における吸気圧力を考慮した上で、上流側EGR量および下流側EGR量を調整することができる。すなわち、可変動弁機構によるバルブ開閉態様に加えて、これら圧力に基づき、より適切に上流側EGR量および下流側EGR量を設定することができるようになる。
具体的には、可変動弁機構は、請求項5によるように、前記吸気バルブ及び前記排気バルブの少なくとも一方について、そのバルブ開閉タイミングを可変設定する機構であるようにしたり、請求項6によるように、前記吸気バルブ及び前記排気バルブの少なくとも一方について、そのバルブリフト量を可変設定する機構であるようにしたりすることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の内燃機関の排気再循環装置において、前記吸気通路において、同通路内を流通する気体を冷却するインタークーラを前記コンプレッサよりも下流側に更に備え、前記下流側EGR通路は、前記吸気通路の前記インタークーラよりも上流側に接続することを要旨とする。
上記構成によれば、吸気通路において、同通路内を流通する気体を冷却するインタークーラをコンプレッサよりも下流側に更に備え、下流側EGR通路は、吸気通路のインタークーラよりも上流側に接続するため、このインタークーラによってEGR通路を通じて吸気通路に導入される排気を冷却することができる。
以下、図1〜図4を参照して、本発明にかかる内燃機関の排気再循環装置を具体化した一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態にかかる内燃機関の排気再循環装置が適用された内燃機関とその周辺構成を示す模式図である。同図に示されるように、内燃機関10は、同機関10の吸気を過給する過給機50と、同機関10の排気の一部をEGRガスとして吸気通路20に導入する排気再循環装置(EGR装置)40とを備えている。
図1は、本実施形態にかかる内燃機関の排気再循環装置が適用された内燃機関とその周辺構成を示す模式図である。同図に示されるように、内燃機関10は、同機関10の吸気を過給する過給機50と、同機関10の排気の一部をEGRガスとして吸気通路20に導入する排気再循環装置(EGR装置)40とを備えている。
内燃機関10は直列4気筒の機関であって、複数の気筒#1〜#4が設けられている。また、機関10のシリンダヘッド11には、各気筒#1〜#4の燃焼室12に燃料を噴射する燃料噴射弁が各気筒#1〜#4に対応してそれぞれ設けられている(図示略)。さらに、シリンダヘッド11には、吸気通路20を通じて供給される吸気を各気筒#1〜#4に分配する吸気マニホールド21と、各気筒#1〜#4の燃焼室12からそれぞれ排出される排気を集合させて排気通路30に排出する排気マニホールド31が取り付けられている。
過給機50は、吸気通路20に設けられるコンプレッサ51と、排気通路30の排気通路に設けられて排気のエネルギにより回転するタービン52と、これらコンプレッサ51とタービン52とを連結する駆動軸53とを備えて構成されている。そして、タービン52の回転に伴いコンプレッサ51が回転することにより、吸気通路20内の吸気が過給される。また、この吸気通路20においてコンプレッサ51よりも下流側には、同通路20を流通する気体を冷却するインタークーラ22が設けられている。これにより、コンプレッサ51により過給された吸気が、インタークーラ22により冷却された後に吸気マニホールド21を介して機関10の各気筒#1〜#4の燃焼室12に供給される。このようにして各気筒#1〜#4の燃焼室12に供給される吸気と上記燃料噴射弁から供給される燃料との混合気が燃焼室12で燃焼し、燃焼後の排気が排気マニホールド31に排出される。
内燃機関10のシリンダヘッド11には、同機関10の吸気バルブを開閉させる吸気カムの設けられた吸気カムシャフト13と、同機関10の排気バルブを開閉させる排気カムの設けられた排気カムシャフト14が回転可能に軸止されている。これら吸気カムシャフト13及び排気カムシャフト14の端部には、吸気バルブ及び排気バルブについてそのバルブ開閉タイミングを可変設定する可変バルブタイミング機構15,16がそれぞれ設けられている。これら可変バルブタイミング機構15,16は、機関出力軸であるクランクシャフトに対する吸気カムシャフト13及び排気カムシャフト14の相対回転位相をそれぞれ油圧によって変化させる機構であって、同機構15,16の駆動を通じて吸気バルブ及び排気バルブのバルブ開閉タイミングが連続的に変更される。また、吸気カムシャフト13には、同カムシャフト13の回転位相(吸気カム角)を検知する吸気側カム角センサ17が取り付けられ、排気カムシャフト14には、同カムシャフト14の回転位相(排気カム角)を検知する排気側カム角センサ18が取り付けられている。
EGR装置40は、吸気通路20にEGRガスを導入する通路として、コンプレッサ51よりも上流側20UにEGRガスを導入する上流側EGR通路41と、コンプレッサ51よりも下流側20LにEGRガスを導入する下流側EGR通路42を備える。これら上流側EGR通路41および下流側EGR通路42は、上流側が共通し且つ下流側が分割されてなる。より詳しくは、上流側EGR通路41は、吸気通路20のコンプレッサ51よりも上流側20Uと排気通路30のタービン52よりも上流側30Uとを連通する通路であって、下流側EGR通路42は、吸気通路20のコンプレッサ51よりも下流側20Lと排気通路30のタービン52よりも上流側30Uとを連通する通路である。なお、これらEGR通路41,42はいずれも、吸気通路20においてインタークーラ22の上流側に接続されている。また、これら上流側EGR通路41と下流側EGR通路42との分割箇所には、上流側EGR通路41と下流側EGR通路42とに流通するEGRガスの割合および量を共に調整するEGRバルブ43が設けられている。具体的には、このEGRバルブ43は、EGR通路41,42の分割部分(下流側)のそれぞれの開口部の開度を共に調整し得る三方弁であって、EGR通路41,42の共通部分(上流側)を通じて供給されるEGRガスの量を調整するとともに、このEGRガスをEGR通路41,42の分割部分(下流側)に分配する。なお、このEGRバルブ43が調整手段としての構成に相当する。
吸気通路20において最上流側には、同通路20を流通する吸入空気量を検知するエアフロメータ23が取り付けられている。また、吸気通路20において上流側EGR通路41が接続する部分20Uには、この部分20Uの吸気圧力(上流側吸気圧力)Pinupを検知する上流側吸気圧力センサ24が取り付けられている。この上流側吸気圧力センサ24が上流側吸気圧力検知手段に相当する。さらに、吸気通路20において下流側EGR通路42が接続する部分20Lには、この部分20Lの吸気圧力の吸気圧力(下流側吸気圧力)Pinlowを検知する下流側吸気圧力センサ25が取り付けられている。この下流側吸気圧力センサ25が下流側吸気圧力検知手段に相当する。
排気通路30において上流側EGR通路41および下流側EGR通路42の共通部分が接続する部分30Uには、この部分30Uの排気圧力Pexを検知する排気圧力センサ32が取り付けられている。この排気圧力センサ32が排気圧力検知手段に相当する。
内燃機関10には、上述した各種センサの他、機関10の運転状態を把握するための各種センサが設けられている。例えば、図示しないアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダル踏込量センサ61,機関10のクランク角度を検出して機関回転数を検出するクランク角センサ62が設けられている。そして、検知した値に対応して各種センサからそれぞれ出力される信号は、内燃機関10の各種装置を総括的に制御する電子制御装置60に入力される。
電子制御装置60は、演算装置、駆動回路の他、各種制御の演算結果やその演算に用いられる関数マップ等を記憶する記憶装置等を備えている。そして、この電子制御装置60は、各種センサからの出力信号に基づき内燃機関10の運転状態を把握するとともに、燃料噴射弁の燃料噴射態様制御、内燃機関10の運転状態に応じた吸気バルブ及び排気バルブのバルブ開閉タイミングを調整するべく可変バルブタイミング機構15,16をそれぞれ駆動する可変バルブタイミング制御等の各種制御を実行する。
ところで、内燃機関10の運転状態と、この運転状態に応じて要求されるEGR量(要求EGR量)との関係については、図2に概念的に示されるような関係がある。
同図の点線で示すA領域は、アイドル運転状態または低負荷運転状態に相当する領域であって、要求EGR量が比較的少ない領域である。また、一点鎖線で示すC領域は、低回転高負荷運転状態から高回転運転状態に相当する領域であって、基本的には要求EGR量はそれほど多くないが、要求される吸入空気量が増加して吸気通路20の吸入負圧が小さくなる領域である。
同図の点線で示すA領域は、アイドル運転状態または低負荷運転状態に相当する領域であって、要求EGR量が比較的少ない領域である。また、一点鎖線で示すC領域は、低回転高負荷運転状態から高回転運転状態に相当する領域であって、基本的には要求EGR量はそれほど多くないが、要求される吸入空気量が増加して吸気通路20の吸入負圧が小さくなる領域である。
そして、実線で示すB領域は、日常の運転で比較的多く用いられるモード走行を含む領域であって、燃費効率の向上が重要とされて要求EGR量が最も多くなる領域である。そして、上述したC領域との境界領域(同図に示す斜線領域)においては、吸入空気量とEGR量を共に確保することが要求されるが、吸入負圧が小さくなるため、EGRガスの導入効率が低下する。そこで、電子制御装置60は、機関10に要求されるEGR量を適切に燃焼室12に供給するべくEGRガス調整制御を実行する。
以下、図3及び図4を参照して、電子制御装置60により実行されるEGRガス調整制御について説明する。このEGRガス調整制御が、「調整手段」としての制御に相当する。
図3に示すフローチャートは、電子制御装置60によって所定の周期をもって繰り返し実行される。この一連の処理では、まず、目標EGR量が設定される(ステップS100)。この目標EGR量は、上述した要求EGR量に相当し、機関10の負荷(機関負荷)および機関10の回転数(機関回転数)に基づき、マップを参照することにより決定される。このマップは、機関負荷および機関回転数と要求EGR量との関係を示すマップであって、実験等に基づき予め設定されている。なお、内燃機関10の負荷(機関負荷)は、エアフロメータ23からの信号に基づき検知される吸入空気量や、アクセルペダル踏込量センサ61からの信号に基づき検知されるアクセルペダル踏み込み量等に基づき把握される。また、内燃機関10の回転数(機関回転数)は、クランク角センサ62からの信号に基づき検知される。本ステップにおける処理が目標EGR量設定手段としての処理に相当する。
次に、吸気バルブ及び排気バルブのバルブ開閉タイミングがそれぞれ把握される(ステップS200)。具体的には、吸気側カム角センサ17,排気側カム角センサ18からそれぞれ出力される信号に基づき把握される。
続いて、上流側吸気圧力Pinup、下流側吸気圧力Pinlow、排気圧力Pexがそれぞれ把握される(ステップS300)。具体的には、上流側吸気圧力センサ24,下流側吸気圧力センサ25,排気圧力センサ32からそれぞれ出力される信号に基づき把握される。
そして、これら把握された情報に基づき、上流側EGR量および下流側EGR量を調整する(ステップS400)。具体的には、ステップS100で設定された目標EGR量が得られるように、上流側EGR量および下流側EGR量を、EGRバルブ43の開弁状態を制御することにより調整する。これにより、一連の処理を終了する。
次に、ステップS400において実行される処理(調整処理)について、図4を参照して、詳細に説明する。
この一連の処理では、まず、EGRガスの導入効率が目標EGR量に対して低いか否かが判定される(ステップS410)。ここで、EGRガスの導入効率が目標EGR量に対して低いとは、現在のEGRバルブ43の開弁状態が、ステップS100で設定された目標EGR量以上のEGR量を吸気通路20に導入することのできる開弁状態ではないことに相当する。具体的には、ステップS200で把握された吸気バルブ及び排気バルブの各バルブ開閉タイミング、ステップS300で把握された上流側吸気圧力Pinup,下流側吸気圧力Pinlow,排気圧力Pexに基づき、EGRガスの導入効率が目標EGR量に対して低いか否かが判断される。こうした各バルブ開閉タイミング、各圧力に対応するEGRガスの導入効率については実験等に基づき予め設定されている。
この一連の処理では、まず、EGRガスの導入効率が目標EGR量に対して低いか否かが判定される(ステップS410)。ここで、EGRガスの導入効率が目標EGR量に対して低いとは、現在のEGRバルブ43の開弁状態が、ステップS100で設定された目標EGR量以上のEGR量を吸気通路20に導入することのできる開弁状態ではないことに相当する。具体的には、ステップS200で把握された吸気バルブ及び排気バルブの各バルブ開閉タイミング、ステップS300で把握された上流側吸気圧力Pinup,下流側吸気圧力Pinlow,排気圧力Pexに基づき、EGRガスの導入効率が目標EGR量に対して低いか否かが判断される。こうした各バルブ開閉タイミング、各圧力に対応するEGRガスの導入効率については実験等に基づき予め設定されている。
ところで、EGRガスは吸気通路20の吸入負圧、すなわち吸気通路20内の圧力(吸気管圧力)と排気通路30内の圧力(排気管圧力)との差圧を利用して導入される。ここで、過給機50による吸気の過給効率は同様であっても、吸気バルブのバルブ開閉タイミングを変化させると吸気通路20内の圧力が変化し、一方、排気バルブのバルブ開閉タイミングを変化させると排気通路30内の圧力が変化する。例えば、内燃機関10の燃費性能の向上を図るべく、吸気バルブの閉弁タイミングを大幅に進角したり、或いは吸気バルブの閉弁タイミングを大幅に遅角したりすることで実質的に吸入容積よりも膨張容積の方を大きくする、いわゆるアトキンソンサイクルを採用した場合にあっては、吸気通路20内の圧力が上昇する一方、排気通路30内の圧力が下降するため、吸入負圧が小さくなる。これにより、EGRガスの導入効率が低下する。
こうした吸気バルブ及び排気バルブのバルブ開閉タイミングに加えて、上流側吸気圧力Pinup,下流側吸気圧力Pinlow,排気圧力Pexを考慮した上でEGRガスの導入効率を算出する。すなわち、これらの圧力に基づき、吸気通路20及び排気通路30において上流側EGR通路41が連通する部分の差圧、下流側EGR通路42が連通する部分の差圧を考慮した上で、EGRガスの導入効率を算出し、この導入効率が目標EGR量に対して低いか否かが判定される。
この判定処理を通じてEGRガスの導入効率が目標EGR量に対して低い旨判定された場合には(ステップS410:YES)、吸気通路20に導入するEGR量が目標EGR量に達していないと判断することができるため、上流側EGR量の割合を高く設定する(ステップS420)。すなわち、上流側EGR通路41を通じて吸気通路20のコンプレッサ51よりも上流側20Uに導入する上流側EGR量の割合を高く設定する。ここで設定される割合は、吸気通路20に導入される全体のEGR量、すなわち燃焼室12に供給されるEGR量が目標EGR量に達することのできる割合が設定される。
なお、吸気通路20におけるコンプレッサ51の下流側20Lの圧力は、過給機50の作動によって上流側20Uの圧力よりも高くなる。ここで、圧力が低い方のコンプレッサ51の上流側20Uに導入するEGR量、すなわち上流側EGR量の割合を高く設定するとEGRガスの導入効率が向上するため、上流側EGR量と下流側EGR量とを合わせた全体のEGR量、すなわち燃焼室12に供給されるEGR量が増量されるようになる。これにより、適切なEGR量が確保できるようになる。
一方、EGRガスの導入効率が目標EGR量に対して低くない旨判定された場合には(ステップS410:NO)、現在のEGRバルブ43の開弁状態が、目標EGR量以上のEGR量を吸気通路20に導入することのできる状態であると判断することができる。そこで、下流側EGR量の割合を高く設定する(ステップS430)。すなわち、下流側EGR通路42を通じて吸気通路20のコンプレッサ51よりも下流側20Lに導入する下流側EGR量の割合を高く設定する。これにより、過給機50のコンプレッサ51をEGRガスが通過することを回避し、過給機50、特にコンプレッサ51の汚染を抑制することができる。ここで設定される割合は、吸気通路20に導入されるEGR量、すなわち燃焼室12に供給される全体のEGR量が目標EGR量を確保することのできる割合が設定される。
なお、このように下流側EGR量の割合を高く設定することによりEGRガスの導入効率が低下するため、上流側EGR量と下流側EGR量とを合わせた全体のEGR量、すなわち燃焼室12に供給されるEGR量は減少する。ここでは、現在のEGRバルブ43の開弁状態が、目標EGR量以上のEGR量を吸気通路20に導入することのできる状態であるため、全体のEGR量を減少させたとしても目標EGR量を確保することができる。
そして、ステップS420又はステップS430において設定されたEGR量の割合になるように、EGRバルブを調整する(ステップS440)。具体的には、EGRバルブ43の開弁状態、すなわち上流側EGR通路41と下流側EGR通路42の共通部分、及び分割部分の各開口部の開度を適宜調整することによって、上流側EGR通路41と下流側EGR通路42とに流通するEGRガスの割合が上記設定された割合になるようにする。これにより、一連の処理を終了する。
以上説明した実施形態によれば、以下に示す作用効果を奏することができる。
(1)吸気通路20のコンプレッサ51よりも上流側20Uと排気通路30とを連通する上流側EGR通路41と、吸気通路20のコンプレッサ51よりも下流側20Lと排気通路30とを連通する下流側EGR通路42とを備える。そして、上流側EGR通路41を通じて吸気通路20に導入する上流側EGR量および下流側EGR通路42を通じて吸気通路20に導入する下流側EGR量を可変バルブタイミング機構15,16による吸気バルブ及び排気バルブの各バルブ開閉タイミングに基づき目標EGR量が得られるように調整するため、可変バルブタイミング機構(可変動弁機構)と過給機50とを備える構成において、過給機50の汚染、特にコンプレッサ51の汚染を抑制するとともに、適切なEGR量を確保することができるようになる。
(1)吸気通路20のコンプレッサ51よりも上流側20Uと排気通路30とを連通する上流側EGR通路41と、吸気通路20のコンプレッサ51よりも下流側20Lと排気通路30とを連通する下流側EGR通路42とを備える。そして、上流側EGR通路41を通じて吸気通路20に導入する上流側EGR量および下流側EGR通路42を通じて吸気通路20に導入する下流側EGR量を可変バルブタイミング機構15,16による吸気バルブ及び排気バルブの各バルブ開閉タイミングに基づき目標EGR量が得られるように調整するため、可変バルブタイミング機構(可変動弁機構)と過給機50とを備える構成において、過給機50の汚染、特にコンプレッサ51の汚染を抑制するとともに、適切なEGR量を確保することができるようになる。
(2)吸気通路20において上流側EGR通路41が接続する部分20Uの吸気圧力(上流側吸気圧力)Pinupを検知する上流側吸気圧力センサ24を備え、検知される上流側吸気圧力Pinupに基づき上流側EGR量および下流側EGR量を更に調整するため、過給機50の汚染抑制と適切なEGR量の確保が、より効果的にできるようになる。
(3)吸気通路20において下流側EGR通路42が接続する部分20Lの吸気圧力(下流側吸気圧力)Pinlowを検知する下流側吸気圧力センサ25を備え、検知される下流側吸気圧力Pinlowに基づき上流側EGR量および下流側EGR量を更に調整するため、過給機50の汚染抑制と適切なEGR量の確保が、より効果的にできるようになる。さらに、吸気通路20におけるコンプレッサ51の上流側20Uの圧力である上流側吸気圧力Pinupと下流側20Lの圧力である下流側吸気圧力Pinlowとを考慮して上流側EGR量および下流側EGR量を調整することができるようになる。
(4)排気通路30において上流側EGR通路41および下流側EGR通路42の共通部分が接続する部分30Uの排気圧力Pexを検知する排気圧力センサ32を備え、検知される排気圧力Pexに基づき上流側EGR量および下流側EGR量を更に調整するため、過給機50の汚染抑制と適切なEGR量の確保が、より効果的にできるようになる。さらに、排気通路30において上流側EGR通路41及び下流側EGR通路42の共通部分の接続部分30Uにおける排気圧力Pex、これらEGR通路41,42の下流側のそれぞれの接続部分20U,20Lにおける吸気圧力(上流側吸気圧力Pinup、下流側吸気圧力Pinlow)を考慮した上で、上流側EGR量および下流側EGR量を調整することができる。すなわち、可変バルブタイミング機構15,16によるバルブ開閉タイミングに加えて、これら圧力に基づき、より適切に上流側EGR量および下流側EGR量を設定することができるようになる。
(5)吸気通路20において、同通路20内を流通する気体を冷却するインタークーラ22をコンプレッサ51よりも下流側に備えるとともに、上流側EGR通路41,下流側EGR通路42は、いずれも吸気通路20のインタークーラ22よりも上流側に接続するため、このインタークーラ22によってEGR通路41,42を通じて吸気通路20に導入される排気を冷却することができる。
(その他の実施形態)
なお、この発明にかかる内燃機関の排気再循環装置は、上記実施の形態にて例示した構成に限定されるものではなく、同実施の形態を適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
なお、この発明にかかる内燃機関の排気再循環装置は、上記実施の形態にて例示した構成に限定されるものではなく、同実施の形態を適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記実施形態では、上流側EGR通路と下流側EGR通路とに流通するEGRガスの割合および量を共に調整する単独の弁であるEGRバルブ43を設ける例を示したが、こうした弁については、上流側EGR量および下流側EGR量を調整することのできる調整弁であればよく、この例に限られない。例えば、図5に示すように、上流側EGR通路71,下流側EGR通路72にEGRバルブ73,74をそれぞれ設けるとともに、各バルブ73,74の調整を通じて、上流側EGR量および下流側EGR量を調整し、目標EGR量が吸気通路20に導入されるようにしてもよい。
さらに、上流側EGR通路と下流側EGR通路とに流通するEGRガスの割合を調整する弁とEGRガスの量を調整する弁との組合せからなるものであってもよい。こうしたEGRガスの量を調整する弁は、例えば上流側EGR通路と下流側EGR通路の共通部分に設けることができる。この場合であっても、上記(1)〜(5)に示す作用効果を奏することができる。
・上記実施形態では、上流側EGR通路41,下流側EGR通路42のいずれも吸気通路20においてインタークーラ22の上流側に接続される例を示したが、上流側EGR通路41のみ吸気通路20においてインタークーラ22の上流側に接続される態様を採用してもよい。この場合であっても、上流側EGR通路41を通じて吸気通路20に導入されるEGRガスをインタークーラ22によって冷却することが可能である。
・上記過給機50は、公知の可変ノズルベーン式の過給機や、タービンを迂回して排気を排出させるバイパス通路とウェストゲートバルブを備える過給機であってもよい。この場合には、こうした構成によって変化する過給機の過給効率を考慮した上でEGRガスの導入効率を決定すればよい。
・上記実施形態では、上流側EGR通路41と下流側EGR通路42の上流側が共通している例を示したが、全体を別通路として形成してもよい。また、排気通路30における接続箇所は、タービン52の下流側に形成してもよい。ただし、これらEGR通路において吸気通路側と排気通路側との差圧を大きくするといった観点からは、排気通路においてタービンの上流側に接続箇所を形成することが望ましい。
・上記実施形態では、吸気通路20にインタークーラ22を設ける例を示したが、インタークーラを設けない態様を採用することもできる。この場合であっても、上記(1)〜(4)に示す作用効果を奏することができる。
・さらに、上流側EGR通路と下流側EGR通路を流通するEGRガスをEGRクーラにより冷却した上で吸気通路に導入する態様を採用することもできる。例えば、図5に示すように、EGR装置70において上流側EGR通路71と下流側EGR通路72の共通部分にEGRクーラ75を設けるようにすることができる。
・上記実施形態では、吸気通路20を流通する吸入空気量を調整するためのスロットルバルブを設けない例を示したが、吸気通路にスロットルバルブを設けるとともに、同吸気通路に設けられる別の周辺構成を適宜変更してもよい。例えば、図5に示すように、吸気通路20において、同通路20を流通する吸入空気量を調整するスロットルバルブ19をコンプレッサ51の下流側に設けるとともに、下流側EGR通路72をこのスロットルバルブ19の下流側200Lに接続するようにしてもよい。
・上記実施形態では、上流側吸気圧力センサ24,下流側吸気圧力センサ25,排気圧力センサ32を設けるとともに、上流側吸気圧力Pinup,下流側吸気圧力Pinlow,排気圧力Pexを考慮した上で目標EGR量が得られるように上流側EGR量および下流側EGR量を調整する例を示した。しかし、これらセンサについては、その一部あるいは全部を適宜省略することも可能であって、例えば図5に示すように、これらセンサを設けない態様を採用することもできる。この場合であっても、目標EGR量が得られるように可変バルブタイミング機構15,16によるバルブ開閉タイミングに基づき上流側EGR量および下流側EGR量を調整することにより、上記(1)に示す作用効果を奏することができる。
・上記実施形態では、可変動弁機構として吸気バルブ及び排気バルブのバルブ開閉タイミングを可変設定する可変バルブタイミング機構15,16を設ける例を示したが、可変動弁機構についてはこの例に限られず、吸気バルブ及び排気バルブについて、そのバルブリフト量を可変設定する可変バルブリフト量機構を設ける態様を採用することもできる。また、吸気バルブ及び排気バルブのいずれか一方にこうした可変動弁機構を設ける態様や、これら可変バルブタイミング機構と可変バルブリフト量機構をともに設ける態様を採用することもできる。この場合であっても、可変動弁機構によるバルブ開閉態様に基づき上流側EGR量および下流側EGR量を調整することにより、上記(1)に示す作用効果に準ずる作用効果を奏することができる。
・なお、本発明の適用対象は、ガソリン機関およびディーゼル機関のどちらであってもよい。要するに、可変動弁機構と過給機と排気再循環装置を備える内燃機関であれば本発明を適用することができ、過給機の汚染を抑制するとともに、適切なEGR量を確保することができるようになる。
10…内燃機関、#1〜#4…気筒、11…シリンダヘッド、12…燃焼室、13…吸気カムシャフト、14…排気カムシャフト、15,16…可変バルブタイミング機構、17…吸気側カム角センサ、18…排気側カム角センサ、19…スロットルバルブ、20…吸気通路、21…吸気マニホールド、22…インタークーラ、23…エアフロメータ、24…上流側吸気圧センサ、25…下流側吸気圧センサ、30…排気通路、31…排気マニホールド、32…排気圧センサ、40,70…EGR装置、41,71…上流側EGR通路、42,72…下流側EGR通路、43,73,74…EGRバルブ、50…過給機、51…コンプレッサ、52…タービン、53…駆動軸、60…電子制御装置、61…アクセル踏込量センサ、62…クランク角センサ。
Claims (7)
- 内燃機関の吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方についてそのバルブ開閉態様を可変とする可変動弁機構と、前記機関の排気通路に設けられて排気のエネルギにより回転するタービンと吸気通路に設けられて前記タービンの回転に伴い回転するコンプレッサとを有する過給機とを備える内燃機関に適用されて、排気の一部を前記吸気通路に導入する内燃機関の排気再循環装置において、
前記機関の運転状態に応じて前記吸気通路に導入する目標EGR量を設定する目標EGR量設定手段と、
前記吸気通路の前記コンプレッサよりも上流側と前記排気通路とを連通する上流側EGR通路と、
前記吸気通路の前記コンプレッサよりも下流側と前記排気通路とを連通する下流側EGR通路と、
前記目標EGR量設定手段により設定された目標EGR量が得られるように、前記上流側EGR通路を通じて前記吸気通路に導入する上流側EGR量および前記下流側EGR通路を通じて前記吸気通路に導入する下流側EGR量を前記可変動弁機構による前記バルブ開閉態様に基づき調整する調整手段とを備える
ことを特徴とする内燃機関の排気再循環装置。 - 請求項1に記載の内燃機関の排気再循環装置において、
前記吸気通路において前記上流側EGR通路が接続する部分の吸気圧力を検知する上流側吸気圧力検知手段を更に備え、
前記調整手段は、前記上流側吸気圧力検知手段により検知される吸気圧力に基づき前記上流側EGR量および前記下流側EGR量を更に調整する
ことを特徴とする内燃機関の排気再循環装置。 - 請求項1又は2に記載の内燃機関の排気再循環装置において、
前記吸気通路において前記下流側EGR通路が接続する部分の吸気圧力を検知する下流側吸気圧力検知手段を更に備え、
前記調整手段は、前記下流側吸気圧力検知手段により検知される吸気圧力に基づき前記上流側EGR量および前記下流側EGR量を更に調整する
ことを特徴とする内燃機関の排気再循環装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の排気再循環装置において、
前記上流側EGR通路および前記下流側EGR通路は、上流側が共通し且つ下流側が分割されてなり、前記排気通路において前記上流側EGR通路および前記下流側EGR通路の共通部分が接続する部分の排気圧力を検知する排気圧力検知手段を更に備え、
前記調整手段は、前記排気圧力検知手段により検知される排気圧力に基づき前記上流側EGR量および前記下流側EGR量を更に調整する
ことを特徴とする内燃機関の排気再循環装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の排気再循環装置において、
前記可変動弁機構は、前記吸気バルブ及び前記排気バルブの少なくとも一方について、そのバルブ開閉タイミングを可変設定する機構である
ことを特徴とする内燃機関の排気再循環装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関の排気再循環装置において、
前記可変動弁機構は、前記吸気バルブ及び前記排気バルブの少なくとも一方について、そのバルブリフト量を可変設定する機構である
ことを特徴とする内燃機関の排気再循環装置。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の内燃機関の排気再循環装置において、
前記吸気通路において、同通路内を流通する気体を冷却するインタークーラを前記コンプレッサよりも下流側に更に備え、
前記下流側EGR通路は、前記吸気通路の前記インタークーラよりも上流側に接続する
ことを特徴とする内燃機関の排気再循環装置。
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