JP2009245729A - 面状ヒータ並びにそれを用いた定着装置、静電潜像担持体及び画像形成装置 - Google Patents

面状ヒータ並びにそれを用いた定着装置、静電潜像担持体及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】絶縁性の面状基板に発熱抵抗体を形成した面状ヒータにおいて、簡単な構造で、ムラなく所定温度を維持できるようにする。
【解決手段】複数本の発熱抵抗体12を給電電極13a,13bに並列に接続する。そして、複数本の発熱抵抗体12のそれぞれに又は2本以上の発熱抵抗体12の集合体に、熱膨張率の異なる2種類以上の金属を層状に形成したバイメタル式スイッチ14を設け、温度変化によって自動的に通電が入切されるようにする。
【選択図】図3

Description

本発明は、プリンタやファクシミリ、複写機などの画像形成装置に搭載される定着装置や静電潜像担持体に好適に用いられる面状ヒータに関するものである。
電子写真方式の画像形成装置には、トナー画像を用紙などの被転写部材に定着させるための定着装置が備えられている。この定着装置として、近年、主電源がオンされてから画像形成可能となるまでのウォームアップ時間が短く、また消費電力が少ないこと等からフィルム加熱方式の定着装置が使用されている(例えば特許文献1,2を参照)。
図17に、従来のフィルム加熱方式の定着装置の概説図を示す。この定着装置は、面状ヒータ9と、この面状ヒータ9を支持する支持部材8と、面状ヒータ9に密着する加熱フィルム71と、この加熱フィルム71を介して用紙Pを面状ヒータ9に圧接させる加圧ローラ72とを備える。
図18に、面状ヒータ9の概説図を示す。同図(a)は面状ヒータの裏面図、同図(b)は面状ヒータの正面図である。この図の面状ヒータ9は、長細い基板91と、基板91の一方表面に、長手方向に平行に形成された2本の抵抗発熱体92a,92bと、基板91の一方端側に形成された一対の給電電極93a,93bとを備える。2本の抵抗発熱体92a,92bの一方端は接続電極94に接続し、もう一方端は一対の給電電極93a,93bに接続している。したがって、2本の抵抗発熱体92a,92bは一対の給電電極93a,93bに対して直列に接続している。これらの抵抗発熱体92a,92bに給電電極93a,93bを介して電源96から通電されることによって、抵抗発熱体92a,92bが発熱し定着処理に必要な熱が用紙Pに供給される。そして、基板91の、抵抗発熱体92a,92bが形成された面と反対側の面の中央部には、サーミスタなどの温度センサ95が取り付けられており、温度センサ95の検知温度が制御部97に送られ、面状ヒータ9が所定温度を保持するように抵抗発熱体92a,92bへの通電がスイッチ98により入切制御される。
このような定着装置において、温度センサ95の検知温度に基づいて温度制御を行うと、用紙Pの非通過領域において過昇温が生じる。つまり、面状ヒータ9の、用紙Pが通過する領域では、面状ヒータ9の熱は用紙Pの定着処理によって奪われるので、その表面温度は低下する。そこで、面状ヒータ9の表面温度を所定温度に維持させるために抵抗発熱体92a,92bへの通電が行われる。一方、面状ヒータ9の、用紙Pが通過しない領域では、用紙Pに熱が奪われないにもかかわらず抵抗発熱体92a,92bへの通電が行われるため、熱が蓄積して過昇温状態となる。
例えば、小サイズの用紙を連続して定着処理した後、大サイズの用紙を定着処理すると、小サイズの用紙の通過領域と非通過領域とで面状ヒータ9の表面温度に差が生じているため、トナー画像tの定着ムラや高温オフセット、用紙Pのしわ等の不具合が発生する。また、面状ヒータ9の表面が過昇温状態であると、定着装置の各部品の耐久性の悪化や破損といった不具合も発生する。
反対に、定着装置の幅方向両端部、すなわち用紙Pの非通過領域の検知温度に基づいて温度制御を行うと、トナー画像tの用紙Pへの溶融定着が不十分となり、いわゆる低温オフセットが発生する。つまり、面状ヒータ9の、用紙Pが通過する領域では、面状ヒータ9の熱は用紙Pの定着処理によって奪われるので、その表面温度は低下する。しかし、温度検知される、用紙Pが通過しない領域では、用紙Pに熱が奪われないため所定温度が維持される結果、抵抗発熱体92a,92bへの通電は行われない。このため、用紙Pが通過する領域の表面温度が過度に低下して、トナー画像tを用紙Pに十分に溶融定着させることができず、低温オフセットが発生する。
また、近年、耐久性に優れることから、画像形成装置に使用される感光体として、硬度の高い非晶質シリコン等が表面に形成されたものが使用されている。表面硬度の高い感光体は、一般に、表面電位に温度依存性があり、周囲の温度変化により印字や画像の濃度、コントラストといった品質を左右する帯電特性が不安定になるという問題がある。そこで、感光体の内周側に面状ヒータを取り付け、感光体を一定温度を保つよう温度制御が行われている(例えば、特許文献3を参照)。
しかしながら、感光体の幅方向両端部は中央部に比べて外部への放熱が大きく、感光体の中央部を基準として温度制御すれば、両端部の温度が低くなる。反対に、感光体の両端部を基準に温度制御すれば、中央部の温度が高くなる。このため感光体を幅方向の温度ムラなく温度制御することは従来は困難であった。
特開平11-102769号公報 特開2003-76211号公報 特開平5-188706号公報
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構造で、ムラなく所定温度を維持できる面状ヒータを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、用紙非通過領域の過昇温及び低温オフセットが抑えられる定着装置及び画像形成装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、幅方向に温度ムラがなく所定温度に保持でき、優れた感光特性及び画像品質を有する静電潜像担持体及び画像形成装置を提供することにある。
前記目的を達成する本発明に係る面状ヒータは、絶縁性の面状基板と、この面状基板に形成された複数本の発熱抵抗体と、発熱抵抗体の電気的端部に設けられた給電電極とを有する面状ヒータであって、前記複数本の発熱抵抗体を前記給電電極に並列に接続し、前記複数本の発熱抵抗体のそれぞれに又は2本以上の発熱抵抗体の集合体に、温度変化によって自動的に通電を入切するスイッチ手段を設けたことを特徴とする。
ここで、構造をより簡単にする観点から、前記スイッチ手段として、熱膨張率の異なる2種類以上の金属を層状に形成したバイメタル式スイッチを用いるのが好ましい。
また本発明に係る定着装置は、加熱手段を有する定着回転体と、定着回転体に圧接してニップ部を形成する加圧回転体とを備え、一方面に未定着のトナー画像が形成された被転写部材をニップ部を通過させることによって、トナー画像を加熱・加圧して被転写部材に溶融定着させる定着装置であって、前記加熱手段として前記記載の面状ヒータを用いることを特徴とする。
定着回転体の中央部と両端部との温度差を一層小さくする観点から、前記複数本の発熱抵抗体は、前記定着回転体の幅方向に所定間隔で並ぶように形成するのが好ましい。また、前記定着回転体の幅方向中央部を加熱する発熱抵抗体の発熱量を、幅方向両端部を加熱する発熱抵抗体の発熱量よりも大きくするのが好ましい。
さらに、本発明に係る静電潜像担持体は、基体と、基体上に形成された感光層と、少なくとも感光層を加熱する加熱手段とを有する静電潜像担持体であって、前記加熱手段として前記記載の面状ヒータを用いることを特徴とする。
静電潜像担持体の中央部と両端部との温度差を一層小さくする観点から、前記複数本の発熱抵抗体は、前記静電潜像担持体の幅方向に所定間隔で並ぶように形成するのが好ましい。また、前記静電潜像担持体の幅方向両端部を加熱する発熱抵抗体の発熱量を、幅方向中央部を加熱する発熱抵抗体の発熱量よりも大きくするのが好ましい
そしてまた、本発明に係る画像形成装置は、静電潜像担持体の表面を帯電する帯電手段と、前記帯電手段により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する潜像形成手段と、少なくともトナーを含有する現像剤によって前記静電潜像を現像してトナー画像とする現像手段と、前記前記静電潜像担持体上のトナー画像を被転写部材に転写する転写手段と、トナー画像を加熱・加圧して被転写部材に溶融定着させる定着手段とを備えた画像形成装置であって、前記定着手段として、前記記載の定着装置を用いることを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、静電潜像担持体の表面を帯電する帯電手段と、前記帯電手段により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する潜像形成手段と、少なくともトナーを含有する現像剤によって前記静電潜像を現像してトナー画像とする現像手段と、前記前記静電潜像担持体上のトナー画像を被転写部材に転写する転写手段と、トナー画像を加熱・加圧して被転写部材に溶融定着させる定着手段とを備えた画像形成装置であって、前記静電潜像担持体として、前記記載の静電潜像担持体を用いることを特徴とする。
本発明に係る面状ヒータでは、複数本の発熱抵抗体を給電電極に並列に接続するとともに、前記複数本の発熱抵抗体のそれぞれに又は2本以上の発熱抵抗体の集合体に、通電を入切するスイッチ手段を設けたので、面状ヒータの部分的な温度上昇及び温度低下に対応して、当該部分に対応する発熱抵抗体の通電を入切することができ、面状ヒータの全体を所定温度に保持できる。またスイッチ手段は、温度変化によって自動的に通電を入切するので、複雑な温度制御を必要とせず、簡単な構造とすることができる。
また、本発明に係る定着装置及びそれを用いた画像形成装置では、定着回転体を加熱する加熱手段として前記記載の面状ヒータを用いるので、定着回転体の用紙の通過領域と非通過領域との温度差を小さくでき、用紙非通過領域の過昇温及び低温オフセットを防止できる。
さらに、本発明に係る静電潜像担持体及びそれを用いた画像形成装置では、少なくとも感光層を加熱する加熱手段として前記記載の面状ヒータを用いるので、静電潜像担持体の中央部と両端部との温度差が小さくなり、優れた感光特性及び画像品質が得られる。
以下、本発明に係る面状ヒータ及び定着装置、静電潜像担持体並びにこれらを搭載した画像形成装置について、図に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
図1は、本発明に係る定着装置及び静電潜像担持体を搭載した画像形成装置の一実施形態を示す概説図である。図1の画像形成装置は、回転駆動されるドラム型の感光体(静電潜像担持体)3を有しており、その周囲に、回転方向(反時計回り方向)に沿って順に、帯電装置41、露光装置(潜像形成手段)42、現像装置43、転写ローラ44、分離爪45、クリーナ46及びイレーサ47が配置されている。また、現像装置43の下方に、給紙装置として給紙カセット5が装置本体に対して着脱可能に配置されている。給紙カセット5内に積載収容された用紙(被転写部材)Pは、給紙カセット5の上方端部に配置された給紙ローラ51の回転によって最上紙から順に1枚ずつ搬送路に送り出される。
画像形成動作例について簡単に説明すると、まず、所定の周速度で回転駆動される感光体3の外周面が帯電装置41により帯電される。次に、帯電された感光体3の表面に、画像情報に応じた光が露光装置42から投射されて静電潜像が形成される。続いて、この静電潜像は、現像装置43から供給される現像剤としてのトナーにより顕在化される。このようにして感光体3の表面に形成されたトナー画像は、感光体3の回転によって転写領域に搬送される。一方、給紙カセット5から送り出された用紙Pは、タイミングローラ対52に搬送され、ここで所定のタイミングで、転写領域である、感光体3と転写ローラ44とのニップ部に送り出される。そして、感光体3上のトナー画像が、転写領域において感光体3から用紙Pに転写される。トナー画像が転写された用紙P(図2に図示)は定着装置2へ搬送される。定着装置2において用紙Pは、定着ローラ(定着回転体)21と加圧ローラ(加圧回転体)22とのニップ部N(図2に図示)を通過する。この間に用紙Pは加熱・加圧され、用紙P上のトナー画像t(図2に図示)は用紙Pに溶融定着する。なお、定着装置2の具体的な構成については後述する。そして、トナー画像が定着した用紙Pは、不図示の排紙トレイに排出される。
また、用紙Pに転写されることなく感光体3上に残留した未転写トナーは、クリーナ46で掻き取られ、感光体3の外周面から除去される。また残留電荷はイレーサ47によって消去され、次の画像形成に備えられる。
なお、この図に示す実施形態では、帯電装置41としてコロナ放電方式の帯電チャージャを用いているが、帯電装置41の種類は特に限定されるものでなく、ローラ帯電方式、ブレード状の帯電部材、ブラシ状の帯電部材等を用いてももちろん構わない。また、この実施形態では、クリーナ46として板状ブレードを用い、その一端側を感光体3の外周面に接触させて、感光体3の表面に残留するトナーを回収除去しているが、クリーナ46は板状ブレードに限られるものでなく、例えば、固定ブラシ、回転ブラシ、ローラ、及びそれら複数の部材を組み合わせたものを使用することもできる。なお、クリーナ46は必ずしも設ける必要はなく、感光体3上の未転写トナーの回収を現像装置43によって行うクリーナレス方式を採用することもできる。
また、本発明の画像形成装置には、プリンタ、ファクシミリ、複写機及びそれらの機能を複合的に備えた複合機等の電子写真式の画像形成装置が含まれる。また、画像形成方式としては、一つの現像装置でモノクロ画像を作成するモノクロ方式に限定されるものではなく、他の方式、例えば、回転軸の周囲に4つの作像装置を配置し、これらを順次静電潜像担持体に対向させてフルカラー画像を作成する所謂4サイクル方式、あるいは4つの現像装置を直列に並べたタンデム方式であっても構わない。
図2に、図1の画像形成装置に搭載されている定着装置2の概略構成図を示す。定着装置2は、定着ローラ21と、加圧ローラ22とを備える。加圧ローラ22は、押圧部材としてのバネSによって定着ローラ21側へ押圧され、定着ローラ21と加圧ローラ22との間にニップ部Nが形成される。定着ローラ21は、不図示の回転駆動手段によって図中反時計回りに回転し、これによって加圧ローラ22は時計回りに従動回転する。定着ローラ21と加圧ローラ22とのニップ部Nの回転方向下流側には、定着ローラ21に接しないように所定の間隔を空けて分離爪20が揺動自在に軸支されている。
定着ローラ21は、円筒状に成形されてなる芯金211と、芯金211の内周面全体に取り付けられた面状ヒータ(加熱手段)1とを備える。面状ヒータ1については後で詳述する。芯金211の材質は、アルミニウムや鉄などの金属材料が好ましい。また、その厚さは、0.1〜5mmの範囲が好ましく、軽量化及びウォームアップ時間の短縮化等を考慮すると0.2〜1.5mmの範囲がより好ましい。また、表面の離型性を向上させるために、芯金211の表面に、PFAやPTFE、ETFE等のフッ素系材料からなるチューブを被着する、あるいは前記フッ素系材料でコーティング層を形成して表層としてもよい。表層の厚さは5〜100μmの範囲が好ましい。また、水との接触角は90度以上が好ましく、より好ましくは110度である。さらに、表面荒さRaは0.01〜50μmの範囲が好ましい。フッ素系チューブとしては、市販品の「PFA350-J」、「451HP-J」、「951HP Plus」(いずれも三井・デュポンケミカル社製)が好適に使用できる。また、ニップ部Nの幅を大きくするために、芯金211と表層との間に、弾性層をさらに設けてもよい。弾性層の材質としては、弾性と耐熱性を有するものが望ましく、例えば、シリコーンゴムやフッ素ゴムなどが挙げられる。弾性層の厚さに特に限定はないが、通常は、0.05〜2mmの範囲が好ましい。
加圧ローラ22は、円筒状の芯金221の表面に、シリコーンゴムからなる弾性層222が形成され、その表面に表層としてのPFAチューブ223が被着されてなる。なお、芯金221及び弾性層222、表層223の好適態様は定着ローラ21の場合と同様である。
このような構成の定着装置において、定着ローラ21は面状ヒータ1によって所定温度に加熱・保持される。そして、搬送されてきた用紙Pは、未定着のトナー画像tが載った面が定着ローラ21側になるように、定着ローラ21と加圧ローラ22とのニップ部Nを通過する。ニップ部Nを通過する間に、トナー画像tに対して加熱及び加圧がなされ、トナー画像tは溶融して用紙Pに定着する。そして、トナー画像tが定着した用紙Pは、分離爪20によって定着ローラ21から分離され装置外へ排出される。
図3に、定着ローラ21の内周面に取り付けられた面状ヒータ1の展開図を示す。この面状ヒータ1は、平面視において四角形状の絶縁性の基板11と、基板11上に形成された一対の給電電極13a,13bと、複数本の発熱抵抗体12と、発熱抵抗体12のそれぞれに設けられバイメタル式スイッチ14とを有する。基板11の幅は、定着ローラ21の芯金211の幅と略同一であり、その長さは、芯金211の内周長と略同一である。これによって、面状ヒータ1は、芯金211の内周面全体に接触するように設置可能となる。また、給電電極の一方の給電電極13aは、基板11上の左側縁の全体にわたって形成された電極部分131aと、基板11の上側縁の左端から右端近傍まで形成された電極部分132aとを有する。もう一方の給電電極13bは、基板11上の右側縁の全体にわたって形成された電極部分131bと、基板11の下側縁の右端から左端近傍まで形成された電極部分132bとを有する。この給電電極13a,13bの左右側縁の電極部分131a,131bに、外部の電源装置から面状ヒータ1へ電力を供給するブラシ等の給電機構(不図示)が接触し、芯金211と共に回転する面状ヒータ1に電力が供給される。
発熱抵抗体12は、基板11の幅方向に所定間隔で、且つ、一対の給電電極13a,13bの電極部分132a,132bに並列に接続するように形成されている。また、発熱面積を広くするため、発熱抵抗体12は矩形波状に形成されている。もちろん、発熱抵抗体12の形状はこれに限定されるものではなく、正弦波状や三角波状、直線状等であってももちろん構わない。
発熱抵抗体12の形成方法としては、従来公知の方法を用いることができる。例えば、ニッケル,銀,酸化錫等の導電材(例えば、粒子状導電材)と、硼珪酸ガラスフリット等のガラスフリットと、セルロース樹脂,アクリル樹脂,テレピネオール(terpineol)等とを混合して導電材ペーストとし、これを基板の表面にスクリーン印刷する。そして乾燥させた後、焼成して所定形状の発熱抵抗体とする。あるいは、ステンレス鋼箔などの金属箔を基板上に貼着又は蒸着した後、エッチング処理によって所定形状の発熱抵抗体とする。
発熱抵抗体12の耐摩耗性や通電安定性を向上させるため、基板11の発熱抵抗体側の最表面に、発熱抵抗体12を被うようにオーバーコートを形成してもよい。オーバーコートに用いる材料としては、硼珪酸ガラスフリット等のガラスフリットが挙げられる。
本発明で使用する基板11としては、絶縁性と耐熱性を有するものであれば特に限定はないが、成形性や取り扱い性などの観点からはポリイミド樹脂が好適である。また、給電電極13a,13bとしては、例えば銀ペーストで形成されたものが例示される。
図3の面状ヒータ1では、発熱抵抗体12のそれぞれにバイメタル式スイッチ(スイッチ手段)14が形成されている。バイメタル式スイッチ14の概説図を図4に示す。図4のバイメタル式スイッチは、熱膨張率の異なる2種類の金属を積層にしたバイメタル141を、向かい合う発熱抵抗体12a,12bの端部間を橋架するように設けたものである。バイメタル141の一方の端部は発熱抵抗体12aに固着され、もう一方の端部は自由端となっている。バイメタル141の、基板11から見て内側の金属は、外側の金属よりも熱膨張率の大きいものが用いられている。このため、図4(a)に示すように、温度が低いときは、バイメタル141の自由端側の端部は発熱抵抗体12bに接触しているが、温度が上昇すると、同図(b)に示すように、バイメタル141の内側の金属が外側の金属よりも大きく膨張して、バイメタル141の自由端側の端部は発熱抵抗体12bから離れて通電が切断される。一方、温度が低下すると、バイメタル141の内側の金属が外側の金属よりも大きく収縮して、同図(a)に示すように、バイメタル141の自由端側の端部は再び発熱抵抗体12bに接触して通電がなされる。このようなバイメタル式スイッチ14の作用によって、発熱抵抗体12が所定温度以上に上昇すると、発熱抵抗体12への通電が切断される一方、発熱抵抗体12が所定温度以下になると、発熱抵抗体12への通電がなされ、発熱抵抗体12すなわち面状ヒータ1は所定温度範囲に制御されるようになる。バイメタル式スイッチ14の取り付け位置は、発熱抵抗体12の形成途中であればどこでもよいが、温度低下を迅速に検知できる場所が望ましい。
本発明で使用するスイッチ手段14は、温度変化によって自動的に通電を入切するものであれば特に限定はなく、前述のバイメタル式スイッチの他、従来公知のものを使用できる。例えば、温度変化によって変形する形状記憶合金を用いたもの等が例示される。また、バイメタル式スイッチとして、図5及び図6に示すものも好適に使用できる。
図5のバイメタル式スイッチは、温度制御の精度を高めると共に設定温度の調整を容易に行えるようにしたものである。このバイメタル式スイッチでは、バイメタル141を平面状とすると共に、バイメタル141の自由端側の端部が離接する発熱抵抗体12bの端部に、発熱抵抗体12bの表面から、バイメタル141の変形方向に立ち上がる立片121を形成している。なお、立片121の立ち上がり角度は、バイメタル141が変形したときに、バイメタル141の先部が立片121に接触するように設定されている。バイメタル141を平面状にすることで、バイメタル141の剛性が低下して変形しやすくなり、温度に対する感度が高くなる。これにより、制御温度の精度が高くなる。また、発熱抵抗体12の温度が上昇すると、バイメタル141の自由端側の端部は発熱抵抗体12bの立片121に接触しながら徐々に変形していくので、立片121の長さを調整することによってバイメタル141による制御温度を調整することができるようになる。すなわち、立片121を短くすればバイメタル式スイッチによる制御温度は低くなり、立片121を長くすれば、バイメタル式スイッチによる制御温度は高くなる。
図6のバイメタル式スイッチは、安全性をより高めたものである。このバイメタル式スイッチでは、基板11の、発熱抵抗体12a,12bの端部間の略中央部に、バイメタル141の略中央部を固定し、バイメタル141の両端部を自由端として、発熱抵抗体12a,12bに対して離接可能としている。これにより、実質的に2つのバイメタル式スイッチ14a,14bが形成されたことになり、例えば、一方のバイメタル式スイッチ14aの自由端側の端部が発熱抵抗体12aに固着して、所定温度以上になっても通電が切れない状態になったときでも、もう一方の正常に作動するバイメタル式スイッチ14bによって通電が切られるので、発熱抵抗体が所定温度以上に異常上昇することはなく安全性が高くなる。
以上ように、複数本の発熱抵抗体12が給電電極13a,13bに並列に接続し、且つ、発熱抵抗体12のそれぞれにバイメタル式スイッチ14が形成されていることによって、面状ヒータ1が部分的に温度低下した場合には、当該部分を局部的に発熱させることができるようになる。例えば、図2に示す定着装置において、定着処理によって定着ローラ21の用紙Pが通過した幅方向中央部の温度が所定温度以下となった場合、幅方向中央部に位置する発熱抵抗体12のバイメタル式スイッチ14は入となり通電がなされて発熱し、定着ローラ21の幅方向中央部は加熱される。一方、定着ローラ21の幅方向両端部は、用紙Pに熱を奪われていないので所定温度以上を維持しており、幅方向両端部の発熱抵抗体12のバイメタル式スイッチ14は切の状態を維持する。これにより、定着ローラ21の両端部の過昇温を防止しながら、定着ローラ21の中央部を所定温度まで昇温できるようになる。
定着ローラ21の温度分布部は幅方向に生じること、また定着ローラ21の、用紙Pが通過する幅方向中央部の放熱量が、幅方向両端部よりも多いことを考えると、面状ヒータ1の発熱抵抗体12は、定着ローラ21の幅方向に所定間隔で並ぶように形成するとともに、幅方向中央部の発熱抵抗体12の発熱量を幅方向両端部のそれよりも大きくするのが好ましい。なお、発熱抵抗体12の幅方向の形成間隔は一定である必要ななく、広狭があっても構わない。
図7に、本発明に係る面状ヒータの他の実施形態を示す。図7の面状ヒータは、幅方向両端部の発熱抵抗体12には、バイメタル式スイッチ14をそれぞれに設け、幅方向中央部の発熱抵抗体12には、3本で1つのバイメタル式スイッチ14を設けている。このような構成によれば、用いるバイメタル式スイッチ14の個数を減らすことができる。例えば、定着ローラ21において、搬送されてくる用紙サイズの種類が限られている場合に、それらの用紙の幅に対応させて、複数本の発熱抵抗体12を1つの集合体として、1つのバイメタル式スイッチ14を設けるようにする。
図8及び図9に、本発明に係る面状ヒータのさらに他の実施形態を示す。図8及び図9の面状ヒータでは、発熱抵抗体12の途中の2地点間を接続するようにバイメタル式スイッチ14が形成されている。バイメタル式スイッチ14が入状態から切状態になると、発熱抵抗体12の通電長さは、図8の面状ヒータでは約3倍、図9の面状ヒータでは約1.5倍となり、これによって発熱抵抗体12の抵抗も約3倍及び約1.5倍となる。発熱抵抗体12の発熱量は抵抗に逆比例するから、バイメタル式スイッチ14が入状態から切状態になると、図8及び図9の発熱抵抗体12の発熱量はそれぞれ約1/3倍及び約2/3倍となる。このような構成によれば、発熱抵抗体12への通電の入切で面状ヒータ1の温度制御を行う前記の実施形態と異なって、発熱抵抗体12の発熱量の強弱によって、面状ヒータ1の温度制御を行うことが可能となる。バイメタル式スイッチ14の形成位置は、得たい発熱量、すなわち発熱抵抗体の通電長さから適宜決定すればよい。なお、面状ヒータ1の幅方向の温度分布を小さく抑える観点からは、バイメタル式スイッチ14の形成位置は、バイメタル式スイッチ14の入切によって、発熱する発熱抵抗体12の、幅方向間隔が大きく変わらないような位置に形成するのが望ましい。
図10及び図11に、本発明に係る面状ヒータのさらに他の実施形態を示す。これまで説明してきた実施形態では、1本の発熱抵抗体に設けるバイメタル式スイッチは1つであったが、図10及び図11の面状ヒータでは、1本の発熱抵抗体に2つバイメタル式スイッチを設けて面状ヒータの温度制御を行っている。まず図10の面状ヒータでは、矩形波状に形成された発熱抵抗体12の途中の、異なる2地点間をそれぞれ接続するように、2つのバイメタル式スイッチ14a,14bが設けられている。この2つのバイメタル式スイッチ14a,14bは、入切制御温度が異なっている。例えば、バイメタル式スイッチ14aが170℃で入状態から切状態になり、バイメタル式スイッチ14bが180℃で入状態から切状態になるように設定されている場合、発熱抵抗体12が発熱し170℃になると、バイメタル式スイッチ14aが切状態となる。これによって、発熱抵抗体12の通電長さは約1.5倍になり、発熱量は約2/3倍となる。発熱抵抗体12がさらに発熱し180℃になると、バイメタル式スイッチ14bも切状態となる。これによって、発熱抵抗体12の通電長さは約2倍になり、発熱量は約1/2倍となる。このような構成によれば、発熱抵抗体12の発熱量を段階的に制御できるようになる。なお、1本の発熱抵抗体12に、入切制御温度の異なるバイメタル式スイッチを多く設けるほど、発熱抵抗体の発熱量をより細かく段階的に制御できるようになる。
図11の面状ヒータは、矩形波状に形成された発熱抵抗体12の2つ屈曲部と、一対の給電電極13a,13bの電極部分132a,132bとの間に2つのバイメタル式スイッチ14a,14bが設けられている。この2つのバイメタル式スイッチ14a,14bの入切制御温度は同じ温度に設定されている。発熱抵抗体12が発熱して前記の入切制御温度に達すると、2つのバイメタル式スイッチ14a,14bは共に入状態から切状態になる。これによって、発熱抵抗体12の通電長さは約3倍になり、発熱量は約1/3倍となる。このような構成によれば、前記実施形態と同様に、発熱抵抗体12の発熱量を段階的に制御できるようになる。
図12に、本発明に係る定着装置の他の実施形態を示す。この図の定着装置が図2に示した定着装置と異なる点は、加圧回転体として、加圧ローラに換えて、加圧ベルト24と、加圧ベルト24を定着ローラ21に加圧ベルト24の内周側から押圧する押圧部材23から構成されるものを用いている点にある。加圧回転体をこのような構成にすることによって、加圧回転体の低熱容量化が図れ、ウォームアップ時間の短縮が図れるようになる。
図13に、本発明に係る定着装置のさらに他の実施形態を示す。この図の定着装置が図2に示した定着装置と異なる点は、定着回転体として、加熱体25と、加熱体25と加圧ローラ22とで押圧され回転する無端状の定着フィルム26とから構成されるものを用いている点にある。加熱体25は、ポリイミドなどの細長い基板251と、基板251の、定着フィルム26が摺擦する面と反対側の面に取り付けられた、図3及び図7〜図11に例示したような本発明に係る面状ヒータ1とを備える。定着フィルム26としては、例えば、ポリイミドからなる基体の外周面に、シリコーンゴム層が形成され、さらにシリコーンゴム層の表面にPFAがコーティングされているものが好適に使用できる。なお、基板251の、定着フィルム26が摺擦する部分には、ガラスコートなど低摩擦性、耐熱性、耐圧性を備えた層を形成するのが望ましい。加熱回転体をこのような構成にすることによって、加圧ベルト24(図12に図示)を用いた前記の実施形態と同様に、加熱回転体の低熱容量化が図れ、ウォームアップ時間の短縮が図れるようになる。
本発明に係る定着装置の他の実施形態を図14に示す。図14の定着装置は、定着ローラ61と加熱ローラ62との間に無端状の定着ベルト63が掛架され、定着ベルト63を介して定着ローラ61に加圧ローラ22が圧接されてなる。定着ローラ61は、円筒状の芯金611と、芯金611の外周に形成されたシリコーンゴムからなる弾性層612とを有する。耐久性を高めるために、弾性層612の表面にPFAチューブを被着する、あるいはPFAコーティングをしてもよい。加熱ローラ62は、円筒状の芯金621と、芯金621の内周面に取り付けられた、図3及び図7〜図11に示した面状ヒータ1とを有する。面状ヒータ1は芯金621と共に回転する。芯金621の表面に、PFAチューブを被着する、あるいはPFAコーティングをして低摩擦性を高めてもよい。定着ベルト63は、ニッケルやステンレスなどの金属材料又はポリイミドやポリアミドなどの樹脂材料で成形した無端状の基体の外周面に、シリコーンゴム等の弾性層を形成し、その表面に、フッ素樹脂などからなる離型層を形成してなる。加圧ローラ22は、図2の定着装置のものと同じである。このように定着ローラ61及び加圧ローラ22がいずれも弾性層612と弾性層222を備えていることで、定着ベルト63と加圧ローラ22との間のニップ部Nの幅(用紙Pの搬送方向の長さ)が大きくなる。これにより、画像形成が高速の場合でも、トナー画像tが用紙Pに溶融定着するに十分な加熱・加圧が行えるようになる。
図15の定着装置は、図14の定着装置の加熱ローラ62に換えて、ベルト支持体64を用いたものである。ベルト支持体64は、ステンレス鋼やアルミニウム板などの金属材料を略半円筒状に成形してなる。ベルト支持体64の内周面には前述の面状ヒータ1が取り付けられ、ベルト支持体64の外周面にはフッ素樹脂などからなる表層(不図示)が形成されている。ここで、定着ベルト63の温度変化を感度よく検知する観点からは、バイメタル式スイッチ14が、ベルト支持体64の、定着ベルト回転方向上流側に位置するように、面状ヒータ1をベルト支持体64に取り付けるのが好ましい。
なお、前記実施例では、バイメタルのみによって定着ローラの温度を一定温度に維持するように説明しているが、これに限るものではなく、定着ローラの表面温度を検出するサーミスタを設け、この出力に応じてヒータへの電力供給を制御することにより所定温度に維持するとともに、バイメタルの設定温度をこの所定温度よりも高い温度に設定しておき、端部昇温防止および異常発熱防止として本発明を用いるようにしてもよい。
次に、本発明に係る静電潜像担持体について説明する。図16に、図1の画像形成装置に用いられているドラム状の感光体(静電潜像担持体)3の概略構成図を示す。この図の感光体3は、導電性を有する円筒状の基体31と、基体31の外周面に形成された感光層32と、基体31の内周面に取り付けられた面状ヒータ1とを有する。ここで使用する面状ヒータ1は、前述の本発明に係る面状ヒータである。
このような構成により、本発明に係る感光体では、感光体3の幅方向中央部が所定温度を維持しているにも拘わらず、外部放熱によって感光体3の幅方向両端部が温度低下した場合には、温度低下した幅方向両端部の発熱抵抗体が、幅方向中央部よりも発熱量を多くし、幅方向両端部は所定温度を維持するようになる。逆に、感光体3の幅方向中央部が所定温度を超えて温度上昇した場合には、幅方向中央部の発熱抵抗体が発熱量を少なくして温度上昇を抑える。このようにして、感光体全体が温度ムラなく温度制御されるので、画像流れ等の不具合は解消し、優れた感光特性及び画像品質が得られるようになる。また、制御の簡素化や装置の小型・軽量化が図れる。
ここで、感光体3の温度分布部は幅方向に生じること、また感光体3の幅方向両端部の放熱量が、幅方向中央部よりも多いことを考えると、面状ヒータ1の発熱抵抗体12は、感光体3の幅方向に所定間隔で並ぶように形成するとともに、幅方向両端部の発熱抵抗体12の発熱量を幅方向中央部のそれよりも大きくするのが好ましい。なお、発熱抵抗体12の幅方向の形成間隔は一定である必要はなく、広狭があっても構わない。
本発明に係る感光体3に使用される基体31としては、導電体もしくは導電処理をした絶縁体が使用できる。例えば、Al、Ni、Fe、Cu、Auなどの金属、もしくはそれらの合金の他、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ガラス等の絶縁性基体上にAl、Ag、Au等の金属あるいはIn、SnO等の導電材料の薄膜を形成したもの、さらには導電処理をした紙等が使用できる。基体31の形状はドラム形状に限定されるものではなく、板状やベルト状であってももちろん構わない。
基体31と感光層32との間には、接着性の向上やモアレなどの防止、上層の塗工性改良、さらに残留電位を低減などの観点から、必要に応じて、下引き層を設けてもよい。下引き層は、一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂は、その上に感光層を溶剤を用いて塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。また、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物、あるいは金属硫化物、金属窒化物などの微粉末を加えてもよい。これらの下引き層は、適当な溶媒を用いて、従来公知の塗工法によって形成することができる。下引き層の膜厚は約0.1〜5μmが通常は好ましい。
この基体31の外周面に設ける感光層32は、非晶質シリコン系、Se系、OPC系等のいずれの種類であってもよく、また単層型、積層型のいずれの構造であってもよいが、画像流れ対策として加熱の必要な、非晶質シリコンなど表面硬度の高い感光層を有する感光体に本発明は好適に適用できる。
感光体3の表面温度は、通常50%RH以上の環境下では30〜65℃が好ましく、70%RH以上の環境下では40〜50℃が好ましい。画像流れを解消する観点から、電源投入時から画像形成までの間、上記温度範囲を保持させながら必要により断続的に感光体3を回転させるのが望ましい。
本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す概説図である。 本発明に係る定着装置の一実施形態を示す概説図である。 図2の定着装置に使用されている面状ヒータの平面図である。 図3の面状ヒータに用いられているバイメタル式スイッチの概説図である。 バイメタル式スイッチの他の実施形態を示す概説図である。 バイメタル式スイッチのさらに他の実施形態を示す概説図である。 本発明に係る面状ヒータの他の実施形態を示す平面図である。 本発明に係る面状ヒータの他の実施形態を示す平面図である。 本発明に係る面状ヒータの他の実施形態を示す平面図である。 本発明に係る面状ヒータの他の実施形態を示す概念図である。 本発明に係る面状ヒータの他の実施形態を示す概念図である。 本発明に係る定着装置の他の実施形態を示す概念図である。 本発明に係る定着装置の他の実施形態を示す概念図である。 本発明に係る定着装置の他の実施形態を示す概念図である。 本発明に係る定着装置の他の実施形態を示す概念図である。 本発明に係る感光体の一実施形態を示す概説図である。 従来の定着装置を示す断面斜視図である。 図17で使用されている面状ヒータの裏面図及び正面図である。
符号の説明
1 面状ヒータ
2 定着装置(定着手段)
3 感光体(静電潜像担持体)
N ニップ部
P 用紙(被転写部材)
t トナー画像
11 基板(面状基板)
12 発熱抵抗体
13a,13b 給電電極
14 バイメタル式スイッチ(スイッチ手段)
21 定着ローラ(定着回転体)
22 加圧ローラ(加圧回転体)
23 押圧部材
24 加圧ベルト
25 加熱体
26 定着フィルム
31 基体
32 感光層
61 定着ローラ
62 加熱ローラ
63 定着ベルト
64 ベルト支持体
41 帯電装置
42 露光装置(潜像形成手段)
43 現像装置
44 転写ローラ(転写手段)

Claims (10)

  1. 絶縁性の面状基板と、この面状基板に形成された複数本の発熱抵抗体と、発熱抵抗体の電気的端部に設けられた給電電極とを有する面状ヒータであって、
    前記複数本の発熱抵抗体が前記給電電極に並列に接続し、前記複数本の発熱抵抗体のそれぞれに又は2本以上の発熱抵抗体の集合体に、温度変化によって自動的に通電を入切するスイッチ手段が設けられていることを特徴とする面状ヒータ。
  2. 前記スイッチ手段が、熱膨張率の異なる2種類以上の金属を層状に形成したバイメタル式スイッチである請求項1記載の面状ヒータ。
  3. 加熱手段を有する定着回転体と、定着回転体に圧接してニップ部を形成する加圧回転体とを備え、一方面に未定着のトナー画像が形成された被転写部材をニップ部を通過させることによって、トナー画像を加熱・加圧して被転写部材に溶融定着させる定着装置において、
    前記加熱手段として請求項1又は2に記載の面状ヒータを用いることを特徴とする定着装置。
  4. 前記複数本の発熱抵抗体が、前記定着回転体の幅方向に所定間隔で並ぶように形成されている請求項3記載の定着装置。
  5. 前記定着回転体の幅方向中央部を加熱する発熱抵抗体の発熱量を、幅方向両端部を加熱する発熱抵抗体の発熱量よりも大きくした請求項3又は4記載の定着装置。
  6. 基体と、基体上に形成された感光層と、少なくとも感光層を加熱する加熱手段とを有する静電潜像担持体において、
    前記加熱手段として請求項1又は2に記載の面状ヒータを用いることを特徴とする静電潜像担持体。
  7. 前記複数本の発熱抵抗体が、前記感光層の幅方向に所定間隔で並ぶように形成されている請求項6記載の静電潜像担持体。
  8. 静電潜像担持体の幅方向両端部を加熱する発熱抵抗体の発熱量を、幅方向中央部を加熱する発熱抵抗体の発熱量よりも大きくした請求項6又は7記載の静電潜像担持体。
  9. 静電潜像担持体の表面を帯電する帯電手段と、前記帯電手段により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する潜像形成手段と、少なくともトナーを含有する現像剤によって前記静電潜像を現像してトナー画像とする現像手段と、前記前記静電潜像担持体上のトナー画像を被転写部材に転写する転写手段と、トナー画像を加熱・加圧して被転写部材に溶融定着させる定着手段とを備えた画像形成装置であって、
    前記定着手段として、請求項3〜5のいずれかに記載の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  10. 静電潜像担持体の表面を帯電する帯電手段と、前記帯電手段により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する潜像形成手段と、少なくともトナーを含有する現像剤によって前記静電潜像を現像してトナー画像とする現像手段と、前記前記静電潜像担持体上のトナー画像を被転写部材に転写する転写手段と、トナー画像を加熱・加圧して被転写部材に溶融定着させる定着手段とを備えた画像形成装置であって、
    前記静電潜像担持体として、請求項6〜8のいずれかに記載の静電潜像担持体を用いることを特徴とする画像形成装置。
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