JP2009245712A - 照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】複雑な電源回路を用いずに、簡単な構成による色温度の調整機能を備えた照明器具を提供するものである。
【解決手段】照明器具10は、直線状光源2上に2種類の蛍光体領域3a、3bを有する透光性樹脂板3が設けられ、実質的に前記透光性樹脂板3が回転することにより直線状光源2上で2種類の蛍光体領域の境界線の位置が前記直線状光源上の前記直線状光源の延びる方向で変化することにより、色温度を徐々に変化させることができるものである。
【選択図】図1
【解決手段】照明器具10は、直線状光源2上に2種類の蛍光体領域3a、3bを有する透光性樹脂板3が設けられ、実質的に前記透光性樹脂板3が回転することにより直線状光源2上で2種類の蛍光体領域の境界線の位置が前記直線状光源上の前記直線状光源の延びる方向で変化することにより、色温度を徐々に変化させることができるものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、特に光源としてLEDを用いた照明器具に関するものである。
LEDの光学特性の一つである色温度に関しては、LEDチップの基本構成により決定されるものの、LEDチップを封止する樹脂やこれとは別に設けた透光性樹脂によるキャップ等に蛍光体を設けたりして、LEDランプの発光の色温度を調整するようなことが行われている。
特許文献1には、このような色温度が異なる2種類のLEDランプを複数用意し、適宜な配置で回路基板に実装し、各LEDランプの光出力を変更する電源回路により光出力を変更することで、色温度の調整機能を持つ照明器具が開示されている。
また、特許文献2には、複数のLEDを光源として配置した基板と、この基板の光源側に配置されて少なくとも2種類以上の配光を制御するレンズを備え、レンズを稼動することにより配光を切替え可能とする照明器具が開示されている。
特開2007−265818号公報
特開2004−199891号公報
しかしながら、特許文献1のものにおいては、各LEDランプの光量を調整するための電源回路が必要であり、色温度を制御するための回路が非常に複雑となり、高価なものとなってしまう。
そのため、特許文献2のものを応用し、複数種のレンズに替えて複数種種類の蛍光体を配置することも考えれるが、このようなものとした場合、必要とする色温度に対応した蛍光体が必要となるため、蛍光体の調製等、高価となる原因含んでしまう。また、用意された蛍光体の種類の数に対応した色温度の光の数しか作ることができず、色温度調整の自由度が非常に少ないものとなってしまい、照明器具と高品位なものとすることができないとものとなってしまう。
本発明は、上記事情に鑑み、安価に多くの色温度に調整を行うことができる照明器具を提供することを目的とするものである。
上記課題解決するためにこの発明の請求項1の照明器具は、LEDチップを光源として配置した基板と、前記基板の前記光源側に配置される蛍光物質を含む透光性樹脂板とを有する照明器具において、前記基板と前記透光性樹脂板とは対面するともに、両者を通る仮想軸を中心として少なくとも一方が回転可能なものとし、前記基板には1つ以上のLEDチップにより前記仮想軸を略基点とし直線状光源として設けられ、前記透光性樹脂板は面上の前記仮想軸が通る点を略基点とし、前記直線状光源の延びる方向と同じ方向で2種類の蛍光体領域を有し、2種類の前記蛍光体領域の境界線の位置が、前記基板又は、前記透光性樹脂板の少なくとも一方が前記仮想軸を中心として回転することにより、前記直線状光源上の前記直線状光源の延びる方向で変化することを特徴とするものである。
請求項2記載の照明器具は、請求項1記載の照明器具において、2種類の前記蛍光体領域の境界線の位置が、前記基板又は、前記透光性樹脂板の少なくとも一方が前記仮想軸を中心として回転することにより、徐変してなることを特徴とするものである。
請求項3記載の照明器具は、請求項2記載の照明器具において、2種類の前記蛍光体領域の境界線の位置が、前記仮想軸より螺線状に広がることを特徴とするものである。
請求項4記載の照明器具は、請求項1記載の照明器具において、2種類の前記蛍光体領域の境界線の位置が、前記基板又は、前記透光性樹脂板の少なくとも一方が前記仮想軸を中心として回転することにより、段階的に変化してなることを特徴とするものである。
本発明によれば、簡易な構成により、多くに種類の色温度に調整を行うことができる照明器具を、安価に得ることができるものである。
以下、本発明の第一の実施形態にについて、図1及至図4を参照して説明する。図1は、本発明の照明器具の第一の実施形態にかかる要部の斜視図であり、図2は図1におけるA−A線断面、図3は直線状光源を搭載した基板の正面図、図4は透光性樹脂板の正面図である。
図1に示すように、本実施形態の照明器具10は、直線状光源2を搭載した基板1と、この直線状光源2から照射される光を受ける上方に透光性樹脂に蛍光体を含有させた透光性樹脂板3を少なくとも有するものである。
この基板1と透光性樹脂板3は仮想軸Lがそれぞれの中心O及びPを通るように、回転可能に配置するものであり、図示を省略する回転軸に固定したり、ハウジングを設け、外周を摺動可能に支持することにより、保持されるものである。
また、照明器具10は透光性樹脂板3の基板1と反対の側には、必要により拡散板や配光を制御するためのレンズを配置してもよいものである。
なお、図1においては、構成を明確に示すために、基板1と透光性樹脂板3の間隔を拡げて示しているものである。
なお、図1においては、構成を明確に示すために、基板1と透光性樹脂板3の間隔を拡げて示しているものである。
次に、図2に示すものは、図1に示す照明器具10のA−A線に沿う断面を示すものであり、基板1上の直線状光源2から照射された光が透光性樹脂板3を透過できるよう配置されてなるものである。
図3は、本実施形態の照明器具10の基板1をさらに詳細に示す説明図であり、基板1は樹脂等からなり、必要により適宜な配線パターンを有する。この基板1上には、中心Oを基点として複数のLEDチップ2aが直線状に配置され、直線状光源2として前記基板1の半径と略同一の長さで配置されている。なお、LEDチップ2aは厳密に中心Oが基点とならず、若干の間隔を設けて配置しても良いものである。
なお、本実施形態では、直線状光源2を複数のLEDチップ2aにより構成してなるものであるが、これに限らず、導光体を用いて、1個または、複数個のLEDチップにより直線状光源としても良いものである。また、直線状光源2上にレンズ等を配置することも当然可能である。さらに、本実施形態では、LEDチップ2aに青色発光のものを用いている。
図4は、本実施形態の照明器具10に用いる透光性樹脂板3を詳細に示す説明であり、透光性樹脂に蛍光体を分散した材料によりなるものであり、第一蛍光体領域3aは本実施形態の場合、前記LEDチップ2aの青色と蛍光体による略黄色により形成される白色の色温度が5000Kとなるような蛍光体が用いられ、中心Pから回転するに従いその半径すなわち外周(境界線M)位置が所定の割合で徐々に長く(中心から遠く)なるような形状とされている。
また、第二蛍光体領域3bは、本実施形態の場合、前記LEDチップ2aの青色と蛍光体による略黄色により形成される白色の色温度が2800Kとなるような蛍光体が用いられ、外周は中心が中心Pで所定の半径を有する円形とされ、前記第一蛍光体領域3aを中心P近傍に有するものとされている。従って、第一の蛍光体領域3aと第二の蛍光体領域3bの境界線Mは、中心P(仮想軸L)から螺旋状に広がっていくものとなっている。
これらの第一蛍光体領域3a及び第二蛍光体領域3bは、それぞれの所定形状を前記した蛍光体材料を含有する透光性樹脂材料により形成し、それらを組み合わせ形成されている。また、これ以外には、それぞれの前記蛍光体材料を含有する透光性樹脂材料による2色成形により形成することも可能である。さらに、これとは異なり、透明な樹脂又はガラスにより円形基板を設け、この一方の面に、前記した所定形状の第一蛍光体領域、第二蛍光体領域をそれぞれの蛍光体材料を塗布等により設けることも可能で、さらに、この蛍光体を保護するためにもう1枚の透明な基板を設け、前記蛍光体領域を挟み込むように張り合わせても良いものである。
以上の構成により、本実施形態による照明器具10によれば、直線状光源2上に透光性樹脂板3が配置され、基板1または透光性樹脂板3が回転することにより、前記直線状光源2上の第一蛍光体領域3a及び第二蛍光体領域3bの占める割合が徐々に変化、即ち、境界線Mが直線状光源2上を移動することで、本照明器具10から照射される照射光の色温度を2800Kから5000Kの範囲で、調整することが可能になる。なお、本実施形態においては、これら基板1及び/又は透光性樹脂板3を回転させる機構については、詳細な説明は省略するが、手動によるものや、モーター等による電気的な駆動機構を設けても良い。
次に、図5に示すものは、本発明の第二の実施形態を示すものであり、上記第一の実施実施形態とは、透光性樹脂板3の構成が異なるのみであり、他の構成については、上記の第一の実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
前記第一の実施形態では、本照明器具10による色温度の変化を徐々に変化させることができるものであり、多種の色温度に調整ができる利点があるが、反面、同様な色温度を再現する際、その調整が微妙なものとなる。従って、第二の実施形態では、所定の色温度を安易に再現できる照明器具10を提供するものである。
第二の実施形態においては、第一の蛍光体領域3aが中心Pを基準にして円周方向に4分割され、各分割された領域(90°ごと)内で所定の半径を有する円弧とされており、各円弧の外周は中心Pから延びる直線で接続されてなるものである。また、第二の蛍光体領域3bは、第一の実施形態と同様に、所定の半径を有する円状とされており、その中心P側に前記の第一蛍光体領域3aを有するものとなっている。
以上の構成により、第一の蛍光体領域3aと第二の蛍光体領域3bの境界線M1〜M4が、4種類の位置に設けられるものとなる。これにより、前記第一の実施形態と同様に、基板1上の直線状光源2と透光性樹脂板3の少なくとも一方を回転させその位置関係を変化させることにより、直線状光源2上の前記第一の蛍光体領域3aと第二の蛍光体領域3bの割合が変化し、直線状光源2上に位置する境界線がM1〜M4に変化するごとにそれぞれの色温度を生じるものとなる。
本第二の実施形態の場合、上記の構成にすることにより、基板1及び透光性樹脂板3の少なくとも一方が回転することにより、前記直線状光源2と透光性樹脂板3の位置関係が変化した場合でも、1つの境界線内では、前記直線状光源2上に位置する前記第一蛍光体領域3aと第二の蛍光体領域3bの割合は変化しないものとなる。従って、同様な色温度を再現しようとした場合には、所定の回転角の範囲で可能となるものであり、微調整は不要なものとなる。
そして、このような第二の実施形態の場合、境界線をM1〜M4の4種類を設けているため、段階的に4種類の色温度に調整が可能となるものである。
なお、上記各実施形態では、基板1及び透光性樹脂板3の外形形状を円形のもので示したが、これに限定されるものではなく、直線状光源3の長さ以上を有するものであれば、三角形や四角形等でも良いものでる。
尚、本発明の照明器具10は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えることは勿論である。
1:基板
2:直線状光源
2a:LEDチップ
3:透光性樹脂板
3a:第一蛍光体領域
3b:第二蛍光体領域
L:仮想軸
M:境界線
O:基板中心
P:透光性樹脂板中心
10:照明器具
2:直線状光源
2a:LEDチップ
3:透光性樹脂板
3a:第一蛍光体領域
3b:第二蛍光体領域
L:仮想軸
M:境界線
O:基板中心
P:透光性樹脂板中心
10:照明器具
Claims (4)
- LEDチップを光源として配置した基板と、
前記基板の前記光源側に配置される蛍光物質を含む透光性樹脂板とを有する照明器具において、
前記基板と前記透光性樹脂板とは対面するともに、両者を通る仮想軸を中心として少なくとも一方が回転可能なものとし、
前記基板には1つ以上のLEDチップにより前記仮想軸を略基点とし直線状光源として設けられ、
前記透光性樹脂板は面上の前記仮想軸が通る点を略基点とし、前記直線状光源の延びる方向と同じ方向で2種類の蛍光体領域を有し、
2種類の前記蛍光体領域の境界線の位置が、前記基板又は、前記透光性樹脂板の少なくとも一方が前記仮想軸を中心として回転することにより、前記直線状光源上の前記直線状光源の延びる方向で変化することを特徴とする照明器具。 - 2種類の前記蛍光体領域の境界線の位置が、前記基板又は、前記透光性樹脂板の少なくとも一方が前記仮想軸を中心として回転することにより、徐変してなることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
- 2種類の前記蛍光体領域の境界線の位置が、前記仮想軸より螺線状に広がることを特徴とする請求項2に記載の照明器具。
- 2種類の前記蛍光体領域の境界線の位置が、前記基板又は、前記透光性樹脂板の少なくとも一方が前記仮想軸を中心として回転することにより、段階的に変化してなることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
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