JP2009242815A - 表面処理鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】塩素イオン存在下で乾湿が繰り返される過酷な環境下においても、防錆油を塗布することなく、長期間にわたり初期防錆性を有する冷延鋼板を提供する。
【解決手段】冷延鋼板の表面に、最表層がZnとPとSiの非晶質酸化物層であるZnを基地とする防錆膜を形成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、自動車や家電、建材などの使途に供して好適な初期防錆性に優れる表面処理鋼板およびその製造方法に関し、特に塩素イオンの存在下で乾湿が繰り返されるような過酷な環境下においても、製造直後から需要先での塗装などの処理に至るまでの期間、防錆油を塗布することなく錆の発生を防止しようとするものである。
冷延鋼板は、製造直後から需要先での使用に至るまでの間に錆(以後、初期錆という)の発生を防ぐため、通常、鋼板片面あたり1〜2g/m2程度の防錆油が塗布される。防錆油は、本来の防錆効果の他に、プレス成形などにおける潤滑剤としての効果もあるが、需要先における塗装などの処理に先立って脱脂処理により除去されるのが一般的である。環境保全やコスト削減に対し、この脱脂処理の省略は有効であるので、防錆油を使用しなくとも初期錆が発生しない初期防錆性に優れた鋼板が望まれていた。
従来、初期防錆性に優れた鋼板としては、次のようなものが提案されている。
特許文献1には、CやSなどの成分組成が規定された鋼板を、0.5〜10vol%の水素を含む窒素ガスからなる還元性雰囲気中で連続焼鈍することにより、CやSなどの成分を表層に穏やかに偏析させることで、きわめて薄い緻密な炭化物や硫化物の層を生成させた冷延鋼板が開示されている。
特許文献2には、連続焼鈍工程の下流側で、例えば酸洗によって鋼板表面の酸化皮膜を除去した後、水洗により自動還元時間(鋼板表面に生成する酸化皮膜の安定性を示す指標で、脱気した中性塩浴中での酸化皮膜の崩壊時間のこと)を40秒以上とした酸化皮膜を再生成させた鋼板が開示されている。
特許文献3および4には、北米や北欧の道路において散布される融雪塩に起因する塩素イオンの存在下で、乾湿が繰り返される極めて厳しい環境下において優れた耐孔あき性を有する自動車用鋼板が開示されている。
特許文献5には、ケイ酸リチウムを主体とする水溶液を鋼板に塗布・乾燥してバリヤー皮膜を形成した鋼板が開示されている。
特許文献6には、リン酸イオンまたはリン酸化合物を表面処理鋼板に塗布・乾燥して化成処理皮膜を形成した鋼板が開示されている。
特許文献7には、鋼板の成分組成を規定した上で、Pを含む溶液を焼鈍後の冷延鋼板に接触させることによって、鋼板表面にPを含むバリヤー皮膜を形成させた鋼板が開示されている。
特許文献8には、鋼板の成分組成を規定した上で、Siを含む溶液を焼鈍後の冷延鋼板に接触させることによって、鋼板表面にSiを含むバリヤー皮膜を形成させた鋼板が開示されている。
特開2001-348621号公報 特開2004-269919号公報 特開平11-293346号公報 特開2000-34544号公報 特公平4-69235号公報 特開2000-144444号公報 特開2007-84868号公報 特開2007-113108号公報
しかしながら、上記した従来技術にはいずれも、次に述べるような問題を残していた。
特許文献1および特許文献2に記載の鋼板は、無塗油状態で1〜14日間屋内放置しても発錆することがないとされているが、塩分を比較的多く含む厳しい暴露環境においては、付着塩分による湿潤状態の持続や塩素イオンなどの影響により皮膜劣化が進行し、表層に形成された炭化物や硫化物、酸化物では十分な初期防錆性が得られなかった。
特許文献3および特許文献4に記載の鋼板は、鋼板の成分組成を規定し、鋼板の表層に形成される錆を緻密化して孔食を抑制するものであり、初期錆に対する抑制効果は小さい。
特許文献5に記載の鋼板は、十分な初期防錆性を確保するためには防錆皮膜を厚くする必要があるが、一方で、膜厚を厚くすることによって皮膜の密着性が劣化し剥離しやすくなることから、初期防錆性はむしろ低下していた。
特許文献6に記載の鋼板は、十分な初期防錆性を確保するためには防錆皮膜を厚くする必要があり、特許文献5に記載の鋼板と同様の問題が発生していた。
特許文献7や特許文献8に記載された鋼板は、特許文献1〜6に記載された鋼板との比較では、耐食性は向上しているが、付着塩分がより多い環境や、1ヶ月を超える長期間にわたる保管時の耐食性には問題を残していた。
本発明は、上記の問題を有利に解決するもので、塩素イオン存在下で乾湿が繰り返される過酷な環境下においても、防錆油を塗布することなく、1ヶ月以上の長期間にわたって初期防錆性を維持することができる冷延鋼板を、その有利な製造方法と共に提供することを目的とする。
発明者らは、上記の目的を達成すべく、塩素イオンが存在するような過酷な環境下においても初期錆の発生を長期にわたって抑制する方法について検討した結果、以下の知見を得た。
(1)鋼板の最表層にPやSiを含有する高いバリヤー型の酸化物をZnと複合化させることによって形成されたZn、PおよびSiの非晶質酸化物層は、鋼板の防錆性を大きく向上させる。
(2)しかしながら、バリヤー型の酸化物をZnと複合化させる際、酸化物形成に必要なPやSiを含む処理液に、あらかじめZnイオンやZn化合物を混合させておく方法で形成されたZnとPとSiの酸化物層では、防錆性向上の効果が小さい。
(3)この点、まずZnを鋼板表面に析出させて金属Zn層を形成し、ついでPおよびSiを含む処理液を鋼板に接触させて、金属Zn層の表面に存在するZnと処理液を十分に反応させて形成したZn、PおよびSiを含む非晶質酸化物層は優れた防錆性を示す。
(4)さらに、Ca、Zr、Ti、V、Mn、AlおよびMgのうちから選ばれる1種または2種以上を含有させることによって、防錆性は一層向上する。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を重ねて完成されたものであり、その要旨構成は、次のとおりである。
1.鋼板の表面にZnを基地とする防錆膜を有する表面処理鋼板であって、該防錆膜の最表層がZnとPとSiの非晶質酸化物層からなることを特徴とする表面処理鋼板。
2.上記非晶質酸化物層中におけるZn、P、Siの割合が、質量比でZn:100に対して、P:2〜30およびSi:2〜30を満足することを特徴とする上記1に記載の表面処理鋼板。
3.上記非晶質酸化物層が、さらに、Ca、Zr、Ti、V、Mn、AlおよびMgのうちから選ばれる1種または2種以上を、質量比合計でZn:100に対して0.1〜3.5の割合で含有することを特徴とする上記2に記載の表面処理鋼板。
4.上記非晶質酸化物層の厚さが、10〜1000nmであることを特徴とする上記1乃至3のいずれかに記載の表面処理鋼板。
5.冷延鋼板の表面に、Znを電解により金属Zn換算で100〜7000mg/m2析出させて金属Zn膜を形成し、ついでPおよびSiを含む処理液を接触させ、該金属Zn膜と単位面積:1m2当たり10〜100mgのPと10〜100mgのSiとを反応させることにより、該金属Zn膜の最表層に、質量比でZn:100に対して、P:2〜30およびSi:2〜30を含むZnとPとSiからなる非晶質酸化物層を形成することを特徴とする表面処理鋼板の製造方法。
6.上記処理液中に、さらに、Ca、Zr、Ti、V、Mn、AlおよびMgのうちから選ばれる1種または2種以上を含有させ、前記金属Zn膜と単位面積:1m2当たり1〜20mgのCa、Zr、Ti、V、Mn、AlおよびMgのうちから選ばれる1種または2種以上とを反応させることにより、前記非晶質酸化物層中に、質量比でZn:100に対して、Ca、Zr、Ti、V、Mn、AlおよびMgのうちから選ばれる1種または2種以上:0.1〜3.5を含むことを特徴とする上記5に記載の表面処理鋼板の製造方法。
本発明によれば、塩素イオン存在下で乾湿が繰り返される過酷な環境下においても、防錆油を塗布することなく、初期錆の発生を、1ヶ月以上の長期間にわたって防止することができる。さらに、屋内などの穏やかな腐食環境においては、無塗装状態で使用することもできる。
以下、本発明を具体的に説明する。
まず、本発明の表面処理鋼板における防錆膜について説明する。
Znを基地とする防錆膜の最表層:Zn、PおよびSiの非晶質酸化物層
鋼板上に塩分が存在する場合、塩類による結露水や表層水膜の電気伝導度の増加、同水膜中における錯体形成による鉄イオン拡散の促進、塩素イオンの吸着による酸化皮膜の破壊、化学的凝縮作用による湿潤状態の持続(結露)などの複合効果により、鋼板が腐食しやすくなる。特に、沿岸地域のように、飛来海塩の影響により塩分が付着しやすく、昼夜の気温の変化により乾湿が繰り返される環境下では、極めて短時間で腐食が生じ易い。
このような付着塩分の影響を排除するためには、鋼板の最表層に塩素イオンの攻撃を防止し、塩素イオンが存在しても安定な、バリヤー皮膜を形成することが効果的である。本発明では、バリヤー皮膜として、Zn、PおよびSiの非晶質酸化物層を用いる。
Zn、PおよびSiの非晶質酸化物層を形成する方法としては、Zn、SiおよびPを含んだ処理液に、鋼板を接触させることが考えられる。しかしながら、この方法では、緻密な非晶質酸化物層を形成することができず所期したバリヤー効果が期待できない。この原因は、Zn、SiおよびPを含んだ処理液と鋼板表面との反応性が良くないためと考えられる。
そこで、本発明では、鋼板にあらかじめ金属Zn層を形成しておき、その後、SiおよびPを含む処理液と接触させることにより、金属Zn層の最表層に緻密なZn、PおよびSiの非晶質酸化物層を形成することとした。これは、SiおよびPを含む処理液は、鋼板表面に比べて金属Znとの反応性に富んでおり、処理液と接触した際、均一かつ短時間に反応を終えることができ、その結果、得られるZn、PおよびSiの非晶質酸化物層は、層の厚さや成分組成が均一かつ緻密なものとなるからである。
Zn、PおよびSiの酸化物層は、非晶質である必要がある。リン酸亜鉛皮膜に代表されるリン酸亜鉛結晶などの結晶質の皮膜では、必ず局所的に皮膜が存在しないか、極端に皮膜の薄い微小領域が形成され、このような箇所を起点として腐食が進展する。これに対して、本発明のような非晶質酸化物層の皮膜では、非晶質であるが故に均質であり優れた耐食性を示す。
はじめに形成させた金属Zn層は、SiおよびPを含む処理液との反応により、最表層部が溶解し、Zn、PおよびSiの非晶質酸化物層を形成するが、最表層以外は金属Zn層として鋼板との界面で残しておく必要がある。最表層を除く金属Zn層の厚さは、10〜700nmが好ましい。金属Zn層の厚さが10nm未満では赤錆が発生しやすく耐食性に劣る。一方、金属Zn層の厚さが700nmを超えると、Znを過剰に使用することから不経済であり、また、湿潤環境では白錆を生じやすい傾向がある。
また、最表層の非晶質酸化物層の厚さは10〜1000nmとすることが好ましい。というのは、非晶質酸化物層の厚さが10nm未満の場合、十分な耐食性が得られず、一方、非晶質酸化物層の厚さが1000nmを超えると、曲げなどにより容易に皮膜が剥離する結果を招くからである。
非晶質酸化物層におけるZn、P、Siの割合:質量比でZn:100に対して、P:2〜30、Si:2〜30
Pは、腐食環境において非晶質酸化物層より極微量が溶出し、腐食により溶出した鉄イオンと緻密な化合物を形成することで緻密な保護層となり腐食を抑制するものと思われる。
Pが、Zn:100に対して2未満の場合、十分な耐食性が得られない。一方、Pが、Zn:100に対して30を超える場合、曲げなどにより容易に皮膜が剥離する結果を招く。
SiもPと同様腐食環境においては、非晶質酸化物層より極微量が溶出し、Pと鉄イオンの化合物による保護層に含まれることで、保護層をより緻密なものとし、腐食因子の遮断効果や安定性を高める効果があると思われる。
Siが、Zn:100に対して、2未満の場合、十分な耐食性が得られない。一方、Siが、Zn:100に対して30を超える場合、皮膜が厚くなり、曲げなどにより容易に皮膜が剥離する結果を招く。
非晶質酸化物層における添加成分の割合:質量比でZn:100に対して、Ca、Zr、V、Mn、AlおよびMgのうちから選ばれる1種または2種以上の合計:0.1〜3.5
Zn、PおよびSiを含む非晶質酸化物層には、Ca、Zr、V、Mn、AlおよびMgのうちから選ばれる1種または2種以上の成分を含有させることで、耐食性のより一層の向上を図ることができる。Ca、Zr、V、Mn、AlおよびMgのうちから選ばれる1種または2種以上の合計が、Zn:100に対して0.1未満の場合、向上効果がみられない。一方、Ca、Zr、V、Mn、AlおよびMgのうちから選ばれる1種または2種以上の合計が、Zn:100に対して3.5を超える場合、皮膜が厚くなり、曲げなどにより皮膜が剥離しやすくなる。従って、非晶質酸化物層における添加成分の割合は、質量比でZn:100に対して、Ca、Zr、V、Mn、AlおよびMgのうちから選ばれる1種または2種以上の合計で0.1〜3.5の範囲とした。好ましくは0.1〜2.0の範囲である。
なお、本発明では、上記した非晶質酸化物層の上層に、さらに、潤滑性や塗料との密着性、耐食性を高める目的で、有機樹脂層や樹脂成分を含む無機化合物、無機成分のみからなる皮膜層などを形成することを否定するものではない。
次に、本発明の表面処理鋼板の製造方法について説明する。
本発明の素材である冷延鋼板の製造方法については特に制限はなく、常法に従えば良い。
常法によって製造された冷延鋼板の表面に、電解によってZnを析出させ、金属Zn層を形成する。析出させるZnが100mg/m2未満の場合、PおよびSiを含む処理液に接触させた後に残る金属Zn層の厚さも非晶質酸化物中Zn量も不足し、赤錆が発生しやすく耐食性が劣化する。一方、析出させるZnが7000mg/m2を超えると、Znを過剰に使用することから不経済である。従って、析出させるZnは、金属Zn換算で、100〜7000mg/m2の範囲とする。また、処理後に残留する金属Zn層の厚さが700nmを超えることにより、湿潤環境では白錆が生じやすい傾向があるため、700nm以下にすることが好ましい。
電解により、金属Zn層を形成させる方法について特に制限はないが、あらかじめ酸洗した冷延鋼板を陰極として、Znイオンを所定量含む硫酸等の水溶液中で金属Znを電析させる方法が好適である。この際、陽極は特に制限されないが、Znアノードや酸化物被覆型の不溶性アノード等が使用できる。電析時の電流密度は1〜200A/dm2の範囲が好ましい。電流密度範囲が1A/dm2未満の場合、良好な金属Zn層を得ることができない。一方、電流密度が200A/dm2を超えると、本発明で規定している低付着量のZnを析出させるためには、非常に短時間の電解をする必要があり、操業時の制御が困難となる。また、電解時間は、電流密度によっても異なるが、0.5〜60秒の範囲が好ましい。
次に、電解の後に行う、PおよびSiを含む処理液との接触反応について説明する。処理液は、Pを含む物質とSiを含む物質を混合させた水溶液とすることが好ましい。Pを含む物質としては、第一リン酸塩、水溶性の有機ホスホン酸などがあり、Siを含む物質としては、ケイ酸ナトリウム水溶液、リチウムシリケート、ヘキサフルオロケイ酸塩水溶液、シリカゾル、シランカップリング剤などが好ましいが、これらに限定されるものではない。
金属Znと反応させるP量は、単位面積:1m2あたり10〜100mgの範囲とする。単位面積当たりのP量が10mg未満の場合、十分な耐食性が得られないという問題がある。一方、単位面積当たりのP量が100mgを超える場合、曲げなどにより皮膜が剥離しやすくなるという問題がある。
また、金属Znと反応させるSi量は、単位面積:1m2あたり10〜100mgの範囲とする。単位面積当たりのSi量が10mg未満の場合、十分な耐食性が得られないという問題がある。一方、単位面積当たりのSi量が100mgを超える場合、曲げなどにより皮膜が剥離しやすくなるという問題がある。
耐食性のより一層の向上をはかるため、上記の処理液に、Ca、Zr、Ti、V、Mn、AlおよびMgを、第一リン酸塩、炭酸塩、酸素酸イオン、酸化物ゾル、キレート剤などの状態で混合させても良い。その場合、金属Znと反応させるCa、Zr、Ti、V、Mn、AlおよびMgの合計量は、単位面積:1m2当たり1〜20mgの範囲が好ましい。
これらの物質の他、処理液中に、さらに、フッ素イオン、リン酸などの成分を含有させることは、より好ましい。これは、Znのエッチングを強め、非晶質酸化物層の成分として取り込み易くするためである。
上記の処理液の接触方法は、特に制限されないが、塗布、スプレー、浸漬などにより鋼板表面に接触させた後、乾燥させる。乾燥前に、必要に応じて、ロール絞り、気体絞りなどの方法により液膜の厚さを制御しても良い。また、処理液が反応により不溶化する場合には、乾燥前に、可溶性成分を水洗により洗浄しても良い。
質量%で、C:0.0011%、Si:0.004%、Mn:0.1%、P:0.007%、S:0.007%、Cu:0.01%、Ni:0.01%、Cr:0.02%、Al:0.025%、Nb:0.002%およびTi:0.03%を含有する成分組成からなる冷延鋼板を、脱脂後、硫酸(濃度:98質量%):50g/lを用いて、湿度:50℃、浸漬:10秒の条件で酸洗したのち、実験用めっき装置を用いて、硫酸亜鉛七水和物:400g/lの水溶液中(50℃)で、鋼板を陰極とし、電流密度を5〜10A/dm2の範囲で種々に変化させて電析によりZnを析出させて金属Zn層を形成した。析出量は電解時間で制御した。
ついで、Zn析出させた前記鋼板に表1に示す処理液を塗布した後、乾燥させ、非晶質酸化物層(一部の比較例は、結晶質酸化物層、以下、同じ)を形成した。なお、乾燥は、乾燥炉を用いて到達鋼板温度(PMT):110℃(炉温:390℃、7.7秒保持)の条件で行った。
Figure 2009242815
かくして得られた鋼板の皮膜の性状および諸特性を次に示す方法で評価した。
Zn析出量
金属Zn層形成後、処理液を接触させる前の鋼板の一部を切り出し、湿式分析(酸で溶解し、溶解液中のZn量を検量線法にてICP分析)により、Zn析出量を求めた。本発明に従う非晶質酸化皮膜(比較例を含む)は、処理液を塗布することによって形成されるため、処理の前後で皮膜中のZn量は変化することはないことから、非晶質酸化物層形成後の全Zn量([金属Zn層中のZn量]+[非晶質酸化物層中のZn量])は、Zn析出量に等しい。よって、Zn析出量を非晶質酸化物層形成後の全Zn量とした。
非晶質酸化物層の厚さおよび金属Zn層の厚さ
防錆膜を含むように鋼板の表層部分をFIB加工により切り出し、断面の任意の3箇所をTEM観察して非晶質酸化物層および金属Zn層の厚さをそれぞれ測定し、平均値を求めた。
非晶質酸化物層中のZnの含有量
非晶質酸化物層中のZnの含有量は、上記した全Zn量([金属Zn層中のZn量]+[非晶質酸化物層中のZn量])から[金属Zn層中のZn量]を差し引いて求めた。なお、[金属Zn層中のZn量]は、上記した金属Zn層の厚さとZnの比重(7.13g/cm3)から算出した。
非晶質酸化物層中のPおよびSiの含有量
非晶質酸化物層中のPおよびSiの含有量を、あらかじめ湿式分析(酸で溶解し、溶解液中のP量およびSi量を検量線法にてICP分析)して求めた検量線との比較により、蛍光X線分析で測定した。
非晶質酸化物層中のCa、Zr、Ti、V、Mn、AlおよびMgの含有量
非晶質酸化物層中のCa、Zr、Ti、V、Mn、AlおよびMgの成分の含有量を、あらかじめ湿式分析(酸で溶解し、溶解液中のCa、Zr、Ti、V、Mn、AlおよびMgのそれぞれの含有量を検量線法にてICP分析)して求めた検量線との比較により、蛍光X線分析で測定した。
非晶質酸化物層中のZn、PおよびSiの割合
非晶質酸化物層中のZn含有量を100したときの割合を、PおよびSiについてそれぞれ質量比で求めた。
非晶質酸化物層中のCa、Zr、Ti、V、Mn、AlおよびMgの割合
非晶質酸化物層中のZn含有量を100したときの割合を、Ca、Zr、Ti、V、Mn、AlおよびMgについてそれぞれ質量比で求めた。
非晶質酸化物層の結晶性
鋼板表面の酸化物層をX線回折により同定した。FeおよびZn以外の結晶性化合物を示すピークが存在していなければ酸化物層を非晶質であると判断した。
初期防錆性
鋼板を70mm×70mmの寸法にせん断し、4つの端面と皮膜面の片方をシールし、赤錆発生試験を行った。試験要領および評価基準は次のとおりである。
人工海塩をイオン交換水で溶解し、濃度:0.035質量%の水溶液とし、シール後の鋼板に噴射し、乾燥させて、塩分:100mg/m2を付着させた。ついでこの鋼板を環境試験機に入れ、乾燥(温度:60℃、相対湿度:35%):3時間→湿潤(温度:40℃、相対湿度95%):3時間を1サイクルとする腐食試験を行った。なお、乾燥→湿潤または湿潤→乾燥の移行時間は1時間とし、1日で3サイクルの乾湿を繰り返し、赤錆の発生した面積が、暴露面積の5%に達するまでの日数を調査し、以下のように評価した。
◎:30日以上
○:10日以上30日未満
△:5日以上10日未満
×:5日未満
皮膜の密着性
試料を折り曲げ(OT曲げ)、曲げ部をSEM観察することにより皮膜の状態を調査した。皮膜にクラックは認められるものの鋼板に付着している状態である場合は◎、皮膜にクラックは認められるものの鋼板にほとんど付着している状態である場合は○、皮膜が破壊され若干浮き上がった状態である場合は△、皮膜が破壊され浮き上がった状態である場合は×、で評価した。
結果を表2−1および2−2に示す。表中には、各試料の製作に用いた処理液の種類を表1の記号を使用して示す。
Figure 2009242815
Figure 2009242815
同表に示したように、本発明に従い、Znを基地とする防錆膜の最表層にZn、PおよびSiの非晶質酸化物層を形成した表面処理鋼板は、赤錆発生試験で10日以上の長期間にわたり赤錆の発生が認められず、良好な初期防錆性を示した。
これに対し、試料No.2、4、13、28および29の比較例は、非晶質酸化物層中のPまたはSiの含有量が少なく、試料No.32は、非晶質酸化物層の厚さが10nm未満と薄く、そして試料No.33は、酸化物層が結晶質であることから、十分な初期防錆性を示さなかった。
試料No.3、5および15の比較例は、非晶質酸化物層中のPまたはSiの含有量と、非晶質酸化物層中のZnを100としたときのPおよびSiの割合が小さいため、密着性を満足しなかった。
試料30および31の比較例は、金属Zn層が存在しない、または非常に薄い場合で、鋼板表面にあらかじめZnを析出させることなく、直接Zn、PおよびSiを含む処理液を接触させたものであるが、発明例と比較して初期防錆性に著しく劣っていた。
また、試料No.15は非晶質酸化物層の厚さが1000nmを超えているため、曲げにより容易に皮膜が剥離した。
なお、参考までに、金属Zn層のみで酸化物層を有しない従来例を試料No.34として同表中に併記したが、その初期防錆性は5日で△レベルであった。また、特許文献7および8に従う鋼板表面にPやSiを含むバリヤー皮膜を形成させた従来例を試料No.35〜38として同表中に併記したが、その初期防錆性は5日で△レベルであった。

Claims (6)

  1. 鋼板の表面にZnを基地とする防錆膜を有する表面処理鋼板であって、該防錆膜の最表層がZnとPとSiの非晶質酸化物層からなることを特徴とする表面処理鋼板。
  2. 前記非晶質酸化物層中におけるZn、P、Siの割合が、質量比でZn:100に対して、P:2〜30およびSi:2〜30を満足することを特徴とする請求項1に記載の表面処理鋼板。
  3. 前記非晶質酸化物層が、さらに、Ca、Zr、Ti、V、Mn、AlおよびMgのうちから選ばれる1種または2種以上を、質量比合計でZn:100に対して0.1〜3.5の割合で含有することを特徴とする請求項2に記載の表面処理鋼板。
  4. 前記非晶質酸化物層の厚さが、10〜1000nmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の表面処理鋼板。
  5. 冷延鋼板の表面に、Znを電解により金属Zn換算で100〜7000mg/m2析出させて金属Zn膜を形成し、ついでPおよびSiを含む処理液を接触させ、該金属Zn膜と単位面積:1m2当たり10〜100mgのPと10〜100mgのSiとを反応させることにより、該金属Zn膜の最表層に、質量比でZn:100に対して、P:2〜30およびSi:2〜30を含むZnとPとSiからなる非晶質酸化物層を形成することを特徴とする表面処理鋼板の製造方法。
  6. 前記処理液中に、さらに、Ca、Zr、Ti、V、Mn、AlおよびMgのうちから選ばれる1種または2種以上を含有させ、前記金属Zn膜と単位面積:1m2当たり1〜20mgのCa、Zr、Ti、V、Mn、AlおよびMgのうちから選ばれる1種または2種以上とを反応させることにより、前記非晶質酸化物層中に、質量比でZn:100に対して、Ca、Zr、Ti、V、Mn、AlおよびMgのうちから選ばれる1種または2種以上:0.1〜3.5を含むことを特徴とする請求項5に記載の表面処理鋼板の製造方法。
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