JP2009240023A - モータ制御装置、ブラシレスモータ及び電動工具 - Google Patents

モータ制御装置、ブラシレスモータ及び電動工具 Download PDF

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知良 澤田
Ken Yamanobe
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Abstract

【課題】半導体パワースイッチング素子が発する熱の放熱性能を確保しつつ、小型化に有利なモータ制御装置、ブラシレスモータ及び電動工具を提供する。
【解決手段】モータ制御装置は、駆動回路基板43と、駆動回路基板43に配設され、電源から与えられる電力に基づいてブラシレスモータを駆動するための電流を生成するFET411と、シャーシ17と、熱伝導シート71とを備える。シャーシ17は、熱伝導性の材料により形成され、FET411の上面411bと対向するように配置される面711を有し、フレーム14を介して駆動回路基板43を支持するとともに、FET411が発する熱を放熱する。熱伝導シート71は、シャーシ17の面171とFET411の上面411bとの間に設けられ、FET411の熱をシャーシ17に伝達する。
【選択図】図16

Description

本発明は、ブラシレスモータを制御するモータ制御装置、並びにそれを用いたブラシレスモータ及び電動工具に関する。
電動ドリルや電動ドライバなどのように、ドリルやドライバなどの工具をモータで駆動する電動工具がある。従来の電動工具等に備えられるブラシレスモータを制御するモータ制御装置では、ブラシレスモータを駆動するための電流を生成するための半導体パワースイッチング素子が備えられている。半導体パワースイッチング素子は、大電流を短周期でオン、オフするため、発熱量が大きく、放熱対策が必要である。また、電動工具等に備えられるモータ制御装置では、電動工具等の内部の狭いスペースに配置する必要等があるため、如何に小型にするかが重要な課題となっている。特に、半導体パワースイッチング素子と放熱を行う放熱部材との間に隙間があると、半導体パワースイッチング素子から放熱部材へ熱が効率よく伝わらなくなり、放熱効率が低下する。モータ制御装置の小型化が図れないと、電動工具本体が大型化し、使用者が電動工具を把持しにくくなったり、重量が大きくなったりして、使い勝手がよくないものとなってしまう。
なお、ブラシ付モータの制御を行うモータ制御装置に関する先行技術文献としては、特許文献1、2に記載のものがある。
実開昭62−92533号公報 特開昭62−23390号公報
そこで、本発明の解決すべき課題は、半導体パワースイッチング素子が発する熱の放熱性能を確保しつつ、小型化に有利なモータ制御装置、ブラシレスモータ及び電動工具を提供することである。
上記の課題を解決するため、請求項1の発明では、ブラシレスモータを制御するモータ制御装置であって、操作部と、駆動回路基板と、前記駆動回路基板に配設され、前記操作部に連動するオン、オフ動作により電源から与えられる電力に基づいて前記ブラシレスモータを駆動するための電流を生成する少なくとも1つの半導体パワースイッチング素子と、熱伝導性の材料により形成され、前記半導体パワースイッチング素子の前記駆動回路基板側の下面と反対側の上面と対向するように配置される素子対向面を有し、前記駆動回路基板を支持するとともに、前記半導体パワースイッチング素子が発する熱を放熱するシャーシと、前記シャーシの前記素子対向面と前記半導体パワースイッチング素子の前記上面との間に設けられ、前記半導体パワースイッチング素子の熱を前記シャーシに伝達する熱伝導材と、前記操作部に対して与えられた操作に基づいて前記半導体パワースイッチング素子を制御することにより、少なくとも前記ブラシレスモータの回転速度を制御する制御回路部とを備える。
また、請求項2の発明では、請求項1の発明に係るモータ制御装置において、前記駆動回路基板と前記シャーシの間に介在し、前記駆動回路基板を前記シャーシに対して位置決めする位置決め部材をさらに備える。
また、請求項3の発明では、請求項1又は請求項2の発明に係るモータ制御装置において、前記少なくとも1つの半導体パワースイッチング素子は、複数のチップ型の半導体パワースイッチング素子である。
また、請求項4の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係るモータ制御装置において、前記制御回路部は、前記半導体パワースイッチング素子を制御する制御回路と、前記駆動回路基板と別個に構成され、前記制御回路が配設される制御回路基板とを備えている。
また、請求項5の発明では、請求項4の発明に係るモータ制御装置において、前記操作部は、トリガーと、前記トリガーをスライド移動可能に保持するトリガー保持部と、前記トリガーのスライド移動に応じて少なくとも前記ブラシレスモータの前記回転速度を調節するための信号を生成して前記制御回路部に与える信号生成部とを備え、前記シャーシは、前記駆動回路基板を支持するとともに、前記操作部の前記トリガー保持部及び前記信号生成部、及び前記制御回路部の前記制御回路基板を支持している。
また、請求項6の発明では、請求項4又は請求項5の発明に係るモータ制御装置において、前記駆動回路基板と前記制御回路基板とは、互いに間隔をあけて対向して配置されている。
また、請求項7の発明では、請求項2の発明に係るモータ制御装置において、前記位置決め部材と前記トリガー保持部とが連続した部材によって形成されている。
また、請求項8の発明では、請求項1ないし請求項7のいずれかの発明に係るモータ制御装置において、前記熱伝導材は、弾力性を有する熱伝導シートである。
また、請求項9の発明では、請求項1ないし請求項7のいずれかの発明に係るモータ制御装置において、前記熱伝導材は、熱伝導グリスである。
また、請求項10の発明では、請求項1ないし請求項9のいずれかの発明に係るモータ制御装置において、前記熱伝導材は、含有する低分子シロキサンの割合が低減された低分子シロキサン低減材料によって形成されている。
また、請求項11の発明では、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明に係るモータ制御装置において、前記操作部は、トリガーと、前記トリガーをスライド変位可能に保持するトリガー保持部と、前記トリガーのスライド変位に応じて少なくとも前記ブラシレスモータの前記回転速度を調節するための信号を生成して前記制御回路部に与える信号生成部とを備え、前記信号生成部は、前記トリガーのスライド方向に沿って形成された抵抗体と、前記制御回路に与える前記信号の電圧を変化させるために、前記トリガーの前記スライド変位に応じて前記抵抗体上を摺動する可動接点とを備える。
また、請求項12の発明では、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明に係るモータ制御装置において、前記操作部は、トリガーと、前記トリガーをスライド移動可能に保持するトリガー保持部と、前記トリガーのスライド変位を光学的又は磁気的に検出し、前記トリガーの前記スライド変位に応じて少なくとも前記ブラシレスモータの前記回転速度を調節するための信号を生成して前記制御回路部に与える信号生成部とを備える。
また、請求項13の発明では、請求項2ないし請求項12のいずれかの発明に係るモータ制御装置において、前記位置決め部材は、前記駆動回路基板を支持する基板支持部を有し、該基板支持部により前記駆動回路基板を支持した状態で前記シャーシにネジ止めされている。
また、請求項14の発明では、請求項2ないし請求項12のいずれかの発明に係るモータ制御装置において、前記位置決め部材は、前記駆動回路基板を支持する基板支持部を有し、該基板支持部により前記駆動回路基板を支持した状態で前記シャーシにクリップ止めされている。
また、請求項15の発明では、請求項1ないし請求項14のいずれかの発明に係るモータ制御装置において、前記シャーシは放熱フィンを備えた。
また、請求項16の発明では、請求項1ないし請求項15のいずれかの発明に係るモータ制御装置において、前記シャーシは、前記駆動回路基板、前記少なくとも1つの半導体パワースイッチング素子、前記位置決め部材、及び前記制御回路部を取り囲む複数の面を有し、その複数の面が連続的に繋がった形状を有する。
また、請求項17の発明では、請求項1ないし請求項16のいずれかの発明に係るモータ制御装置において、前記駆動回路基板は、絶縁層を介して複数の回路基板が重ね合わされてなる多層基板によって構成されている。
また、請求項18の発明では、請求項4の発明に係るモータ制御装置において、前記制御回路基板は、絶縁層を介して複数の回路基板が重ね合わされてなる多層基板によって構成されている。
また、請求項19の発明では、請求項1ないし請求項18のいずれかの発明に係るモータ制御装置において、前記シャーシ及び前記位置決め部材の少なくともいずれか一方に、内外の空気が流通可能な通気口が設けられている。
また、請求項20の発明に係るブラシレスモータでは、請求項1ないし請求項19のいずれの発明に係るモータ制御装置を備えた。
また、請求項21の発明に係る電動工具では、請求項20の発明に係るブラシレスモータを備えた。
請求項1ないし請求項19に記載の発明によれば、半導体パワースイッチング素子が配設された駆動回路基板を支持するシャーシが、シャーシの素子対向面を半導体パワースイッチング素子の上面と対向するように配置され、そのシャーシによって半導体パワースイッチング素子が発する熱が放熱される。このように、シャーシが、駆動回路基板を支持する支持部材としての役割と、半導体パワースイッチング素子が発した熱を放熱するためのヒートシンクとしての役割とを兼ねているため、シャーシの放熱容量を十分に確保し、半導体パワースイッチング素子が発する熱の放熱性能を十分に確保しつつ、モータ制御装置の小型化及び簡略化を実現できる。
また、半導体パワースイッチング素子の上面とシャーシの素子対向面との間に、半導体パワースイッチング素子の熱をシャーシに伝達する熱伝導材が設けられるため、半導体パワースイッチング素子の上面とシャーシの素子対向面との間に隙間が生じ、半導体パワースイッチング素子とシャーシとの熱の伝達効率が低下するのを防止できる。
請求項2に記載の発明によれば、駆動回路基板とシャーシの間に介在する位置決め部材によって、駆動回路基板がシャーシに対して位置決めされるため、シャーシと駆動回路基板との位置関係を正確に規定できる。例えば、半導体パワースイッチング素子の上面とシャーシの素子対向面との間の間隔を正確に規定することができ、シャーシの放熱性能を良好に発揮させることができる。
また、シャーシの素子対向面が半導体パワースイッチング素子の上面に熱伝導材を介して密着するようにするため、駆動回路基板をシャーシに直接的に固定する場合では、固定に伴う無理な負荷が駆動回路基板にかかるおそれがあるが、本発明では、シャーシと駆動回路基板との間に位置決め部材を介在させることにより、固定に伴う無理な負荷が駆動回路基板にかかるのを防止できる。
請求項3に記載の発明によれば、半導体パワースイッチング素子がチップ型のパワースイッチング素子であるため、半導体パワースイッチング素子の設置面積を削減でき、駆動回路基板及びモータ制御装置の小型化に有利である。
また、半導体パワースイッチング素子の上面とシャーシの素子対向面との間に熱伝導材が設けられるため、仮に各半導体パワースイッチング素子の上面とシャーシの素子対向面との間の隙間寸法のバラツキがあっても、そのバラツキを吸収して、各半導体パワースイッチング素子の上面に熱伝導材を確実に密着させることができ、各半導体パワースイッチング素子が発する熱をシャーシに効率よく伝えることができる。
請求項4に記載の発明によれば、熱に弱い制御回路を、発熱する半導体パワースイッチング素子が配設される駆動回路基板と別個に設けられた制御回路基板に配設するため、半導体パワースイッチング素子が発する熱から制御回路を保護でき、熱による制御回路の誤動作等を回避できる。
請求項5に記載の発明によれば、シャーシが、駆動回路基板を支持するとともに、操作部のトリガー保持部及び信号生成部、及び制御回路部の制御回路基板を支持しているため、さらなる構成の簡略化及び小型化を図れる。
請求項6に記載の発明によれば、駆動回路部の駆動回路基板と制御回路部の制御回路基板とが、間隔をあけて対向して配置されているため、空間を有効に利用して駆動回路基板と制御回路基板とを配置でき、モータ制御装置の小型化に有利である。
請求項7に記載の発明によれば、位置決め部材とトリガー保持部とが連続した部材によって形成されているため、さらなる構成の簡略化及び小型化を図れる。
請求項8に記載の発明によれば、半導体パワースイッチング素子の上面とシャーシの素子対向面との間に弾力性を有する熱伝導シートが設けられるため、半導体パワースイッチング素子の上面に熱伝導シートを確実に密着させることができ、半導体パワースイッチング素子が発する熱をシャーシに効率よく伝えることができる。
また、仮に複数の半導体パワースイッチング素子が設けられ、その各半導体パワースイッチング素子の上面とシャーシの素子対向面との間の隙間寸法のバラツキがあっても、そのバラツキを吸収して、各半導体パワースイッチング素子の上面に熱伝導材を確実に密着させることができる。
また、熱伝導シートの弾力性及び厚み等を調節することにより、熱伝導シートが半導体パワースイッチング素子とシャーシとの間に付与されたときに、熱伝導シートを半導体パワースイッチング素子の上面だけでなく側面部にも密着させることができ、これによって、半導体パワースイッチング素子が発する熱をさらに効率よくシャーシに伝えることができる。
また、熱伝導シートが弾力性を有するため、その熱伝導シートは外部からモータ制御装置に伝わる衝撃を吸収することができ、半導体パワースイッチング素子の破壊や実装不良を防止できる。
請求項9に記載の発明によれば、半導体パワースイッチング素子の上面とシャーシの素子対向面との間に熱伝導グリスが設けられるため、半導体パワースイッチング素子の上面とシャーシの素子対向面との間に熱伝導グリスを隙間なく付与することができ、半導体パワースイッチング素子が発する熱をシャーシに効率よく伝えることができる。
また、仮に複数の半導体パワースイッチング素子が設けられ、その各半導体パワースイッチング素子の上面とシャーシの素子対向面との間の隙間寸法のバラツキがあっても、そのバラツキを吸収して、半導体パワースイッチング素子の上面とシャーシの素子対向面との間に熱伝導グリスを隙間なく付与することができる。
また、付与する熱伝導グリスの量等を調節することにより、熱伝導グリスを半導体パワースイッチング素子の上面だけでなく側面部をも包み込むように付与でき、これによって、半導体パワースイッチング素子が発する熱をさらに効率よくシャーシに伝えることができる。
請求項10に記載の発明によれば、熱伝導材が、含有する低分子シロキサンの割合が低減された低分子シロキサン低減材料によって形成されているため、低分子シロキサンを含んだ熱伝導材の成分が操作部の接点等に付着して接点不良が生じるのを回避できる。
請求項11に記載の発明によれば、制御回路部に与えるモータ制御のための信号の電圧を、トリガーのスライド変位に応じて可動接点を抵抗体上で摺動されせることにより変化させるため、いわゆるスライド抵抗器を用いた簡単でかつ安価な構成により、トリガーのスライド変位に基づいてモータ制御用の信号を生成できる。
請求項12に記載の発明によれば、トリガーのスライド変位を光学的又は磁気的に検出してモータ制御のための信号を生成するため、スライド抵抗器のように抵抗体と可動接点とが擦れ合うことがないため、駆動回路部等においてショート等を発生させるおそれのある導電性の摺動粉の発生を防止できる。
請求項13に記載の発明によれば、位置決め部材がシャーシにネジ止めされるため、簡易な構成で位置決め部材とシャーシとを強固により固定できる。
請求項14に記載の発明によれば、位置決め部材がシャーシにクリップ止めされるため、位置決め部材とシャーシとの固定を、ネジ締め等の煩雑な作業を行うことなくクリップ止めにより迅速に行え、モータ制御装置の製造効率が向上する。
請求項15に記載の発明によれば、シャーシに放熱フィンを設けることにより、シャーシの放熱効率を向上できる。
請求項16に記載の発明によれば、シャーシが、駆動回路基板、少なくとも1つの半導体パワースイッチング素子、位置決め部材、及び制御回路部を取り囲む複数の面を有し、その複数の面が連続的に繋がった形状を有するため、シャーシの放熱容量を十分に確保しつつ、モータ制御装置の小型化を図れる。
請求項17に記載の発明によれば、駆動回路基板が、絶縁層を介して複数の回路基板が重ね合わされてなる多層基板によって構成されているため、駆動回路基板の小型化に有利である。
請求項18に記載の発明によれば、制御回路基板が、絶縁層を介して複数の回路基板が重ね合わされてなる多層基板によって構成されているため、制御回路基板の小型化に有利である。
請求項19に記載の発明によれば、シャーシ及び位置決め部材の少なくともいずれか一方に、内外の空気が流通可能な通気口が設けられているため、半導体スイッチング素子が発する熱を効率よく放熱できる。
請求項20に記載の発明によれば、半導体パワースイッチング素子が発する熱の放熱性能を確保しつつ、小型化に有利なブラシレスモータを提供できる。
請求項21に記載の発明によれば、半導体パワースイッチング素子が発する熱の放熱性能を確保しつつ、小型化に有利な電動工具を提供できる。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置5が用いられた電動工具1の外観図である。ここでは本実施形態に係るモータ制御装置5が電動工具1に用いられた場合を例に記載するが、本実施形態に係るモータ制御装置5は、電動工具1に限らず任意の装置に備えられたブラシレスモータ3の制御に適用できる。
なお、図1及び後述の各図面において、電動工具1の後述する工具取付部2aを前方側に向けて状態を基準として、電動工具1の前方をプラスY方向とし、後方をマイナスY方向とし、右方向をプラスX方向とし、左方向をマイナスX方向とし、上方をプラスZ方向とし、下方をマイナスZ方向としている。
この電動工具1は、図1に示すように、出力軸2を回転させるブラシレスモータ3、電源としてのバッテリ4、及びモータ制御装置5を備えている。出力軸2の先端には、ドリル等の工具を取り付ける工具取付部2aが設けられている。また出力軸2にはブラシレスモータ3の回転速度を減速して工具取付部2aに伝達する減速機構6が介挿されている。
ブラシレスモータ3は、バッテリ4からの電力に基づいてモータ制御装置5によって生成されたU、V、Wの3相電流により駆動される。バッテリ4は、電動工具1のグリップ部1aの下端に着脱自在に装着され、電動工具1に電力を供給する。モータ制御装置5は、後述するトリガー21等に対する操作に基づいて、ブラシレスモータ3を駆動及び制御する。本実施形態に係るモータ制御装置5は、グリップ部1a内に配置されるように小型化されている。グリップ部1aは、使用者が電動工具1の使用時に把持する部位である。トリガー21は、使用者が手動で操作する部位である。
図2はモータ制御装置5の斜視図であり、図3はモータ制御装置5のトリガー21が前方(プラスY方向)を向く方向を基準としたときの左側面図であり、図4はモータ制御装置5の右側面図である。図5はモータ制御装置5のシャーシ17を取り除いたときの斜視図であり、図6は図5に示す構成の右側面図であり、図7は図6のA−A線に沿った断面図である。図8は図5に示す構成からカバー15,16を取り除いたときの左側面図であり、図9は図5に示す構成からカバー15,16を取り除いたときの右側面図である。図10はモータ制御装置5の電気的構成を示すブロック図である。図11はフレーム14の斜視図である。図12はトリガー21及びトリガー21に取り付けられた第1及び第2の可動接点233,243の斜視図である。図13はスイッチ回路基板22の平面図及び側面図を含み、スイッチ回路基板22に設けられる第1ないし第3の固定接点231,232,242及び抵抗体241の構成、及び、それらの接点231,232,242等に対して第1及び第2の可動接点233,243がスライドするときの様子を示す図である。
モータ制御装置5は、図2ないし図10に示すように、操作部11、駆動回路部12、制御回路部13、フレーム14、カバー15,16、及びシャーシ17を備えている。このうち、フレーム14が本発明に係る位置決め部材に相当している。
操作部11は、図2、図10、図12及び図13等に示すように、トリガー21、スイッチ回路基板22、電源スイッチ回路部23、信号生成部24、回転方向切替スイッチ25、回転方向切替保護機構26、及び、図示しない回転方向切替操作部を備えている。
トリガー21は、図12に示すように、使用者が押圧する押圧部21aと、この押圧部21aからトリガー21のスライド方向に延び、第1及び第2の可動接点233,234を有する接点部21bとを備えている。トリガー21の接点部21bは、図示しない付勢機構(例えば、スプリング機構等)と共に図11に示すフレーム14のトリガー保持部141に収容され、スライド方向Bにスライド変位可能に保持されている。トリガー21の押圧部21aは、図11におけるフレーム14の手前側に位置する。トリガー21は、その付勢機構によって電動工具1の前方側(換言すれば、トリガー21がグリップ部1a内から外部に突出する方向)に付勢され、その押圧部21aがグリップ部1aの前方側に突出している(これは、トリガー21の初期位置である。)。そして、その付勢力に抗してトリガー21が初期位置から電動工具1の後方側(換言すれば、トリガー21がグリップ部1a内に押し込まれる方向)にスライド変位されるのに伴って、制御回路部13及び駆動回路部12が電源オンされ、それに続いてブラシレスモータ3の回転が始動される。トリガー21をグリップ1a内に押し込まれる方向に付勢する操作力が解除されると、付勢機構によってトリガー21が初期位置に復帰されるのに伴って、ブラシレスモータ3の回転が停止されるとともに、制御回路部13及び駆動回路部12の電源がオフされる。このトリガー21の操作に基づくモータ制御装置5の動作等については、後に詳述する。
前記回転方向切替操作部は、ブラシレスモータ3の回転方向を切り替えるためのものであり、電動工具1の側面部等に設けられる。本実施形態では、その回転方向切替操作部に対する操作力をレバー27を介して回転方向切替スイッチ25に与え、これによって回転方向切替スイッチ25内の図示しない切替接点を切り替える。回転方向切替スイッチ25は、設定された回転方向に対応した信号(回転方向切替信号)を制御回路部13に与える。例えば、回転方向切替信号がハイレベルのときはブラシレスモータ3が時計回りに回転され、回転方向切替信号がローレベルのときはブラシレスモータ3が反時計回りに回転される。
回転方向切替保護機構26は、ブラシレスモータ3の回転中に前記回転方向切替操作部が操作されてブラシレスモータ3の回転方向が切り替えられるのを防止するためのものである。この回転方向切替保護機構26は、レバー27の先端の下面側に下方に突出するように設けられた凸部260(図3等参照)と、トリガー21の上面側に設けられた2つの溝261,262及びその溝261,262の間に設けられた隔壁部263とを備えている(詳細は図12を参照)。2つの溝261,262は、スライド方向Bに沿って形成されている。隔壁部263は、2つの溝261,262の間を仕切るようにして設けられている。トリガー21が初期位置から電動工具1の後方側に押し込まれたときは、レバー27の凸部260が、溝261又は溝262内に電動工具1の後方側から入り込み、レバー27の回動が溝261,262間の隔壁部263によって阻止され、これによって、前記回転方向切替操作部がロックされる。その結果、ブラシレスモータ3の回転中にモータの回転方向の切り替えが行われるのが防止される。なお、レバー27の凸部260がいずれの溝261,262内に入り込むかは、前記回転方向切替操作部によって設定された回転方向に応じて決まる。トリガー21が初期位置にあるときは、レバー27の凸部260が溝261,262外に出ているため、前記回転方向切替操作部の操作に応じたレバー27の回動が許容され、回転方向の切り替えが可能となる。
電源スイッチ回路部23は、制御回路部13に入力される電力をトリガー21のスライド変位に応じてオン、オフする。この制御回路部13に入力される電力は、バッテリ4から与えられる電力に基づいて図示しない電源回路によって生成される。
電源スイッチ回路部23は、図13に示す第1及び第2の固定接点231,232と、図12及び図13に示す第1の可動接点233とを備えている。第1及び第2の固定接点231,232は、スイッチ回路基板22の表面に導電性のプリントパターンにより形成されている。第1の可動接点233は、トリガー21のスライド変位に応じ、スライド方向Bにスライド変位して第1の固定接点231、第2の固定接点232間を導通、遮断させる。
より詳細には、第1及び第2の固定接点231,232は、スライド方向Bと垂直な方向に対して互いに間隔をあけて、スライド方向Bに沿って略帯状に形成されている。第1の固定接点231のスライド方向Bの長さが、第2の固定接点232のスライド方向の長さよりも短く設定され、第1及び第2の固定接点231,232のスライド方向Bの一方の端部(例えば、トリガー21がトリガー操作により押し込まれる方向である電動工具1の後方側の端部)の位置がスライド方向Bに対して揃えられている。
第1の可動接点233は、金属板から打ち抜かれて形成されており、第1の固定接点231に摺接する第1の摺接部233aと、第2の固定接点232に摺接する第2の摺接部233bとを有し、トリガー21の接点部21bにおけるスイッチ回路基板22と対向する部分に取り付けられている。第1及び第2の摺接部233a,233bは略板バネ状の可撓性を有し、スイッチ回路基板22に設けられた第1及び第2の固定接点231,232に第1及び第2の摺接部233a,233bの先端部が押し付けるようになっている。また、第1及び第2の摺接部233a,233bは、それらの先端側が二股に分かれた形状を有し、さらに、第1及び第2の固定接点231,232と摺接するその二股に分かれた部分が、犬脚状(くの字状)に曲げられている。これによって、第1及び第2の固定接点231,232と第1及び第2の摺接部233a,233bとの安定した接触が得られるとともに、第1及び第2の固定接点231,232と第1及び第2の摺接部23a,233bとの滑らかな摺接が得られる。
トリガー21が初期位置にあるときは、第1の可動接点233の第1及び第2の摺接部233a,233bは図13に示す位置P1にある。このとき、第1の摺接部233aは第1の固定接点231の電動工具1の前方側に外れた位置にあり、第2の摺接部233bは第2の固定接点232に接触しており、第1の固定接点231と第2の固定接点232との間は遮断されている。そして、トリガー21が初期位置から電動工具1の後方側に押し込まれるのに伴い、トリガー21のスライド変位に伴って第1の可動接点233が電動工具1の後方側にスライド変位され、第1の可動接点233の第2の摺接部233bが第2の固定接点232に摺接した状態で後方側にスライドするとともに、第1の摺接部233aが第1の固定接点231に接触し、これによって、第1の固定接点231と第2の固定接点232との間が第1の可動接点233を介して導通される。トリガー21が最大変位位置まで押し込まれても、第1の可動接点233の第1及び第2の摺接部233a,233bが図13に示す位置P2に到達するが、導通は維持される。トリガー21に対する操作力が解除され、トリガー21が初期位置に復帰するのに伴い、第1の摺接部233aが第1の固定接点231から外れたところで、第1の固定接点231と第2の固定接点との間は遮断され、第1の可動接点233の第1及び第2の摺接部233a,233bは図13に示す位置P1に戻る。
信号生成部24は、トリガー21のスライド変位に応じて、ブラシレスモータ3の制御用の信号を生成して制御回路部13に与える。この信号生成部24は、図13に示す抵抗体241及び第3の固定接点242と、図12及び図13に示す第2の可動接点243とを備えている。
抵抗体241は、スイッチ回路基板22の表面に設けられた導電性のプリントパターンの表面上に、抵抗値が大きい材料(例えば、カーボン)からなる抵抗層が設けられて形成されている。抵抗体241は、例えばプリントパターン上にカーボンを含んだ抵抗材料を塗布した後、加熱処理等により抵抗材料を固化させることにより形成される。
第3の固定接点242は、スイッチ回路基板22の表面に導電性のプリントパターンにより形成されている。これらの抵抗体241及び第3の固定接点242は、スライド方向Bと垂直な方向に対して互いに間隔をあけて、スライド方向Bに沿って略帯状に形成されている。例えば、第3の固定接点242の代わりに抵抗体241と平行に2つ目の抵抗体を設ける構成も考えられるが、本実施形態では抵抗体241を1つだけ設ける構成を採用している。このように抵抗体241を1つだけ設けた構成では、2つの抵抗体を並列しして設ける構成に比して、抵抗体241の抵抗層を形成する過程で生じる抵抗値の誤差による影響を軽減できるという利点がある。
第2の可動接点243は、制御回路部13に与える制御用の信号の電圧を変化させるために、トリガー21のスライド変位に応じて抵抗体241及び第3の固定接点242上を摺動する。より具体的には、第2の可動接点243は、上述の第1の可動接点233とほぼ同様な構成であり、抵抗体241に摺接する第1の摺接部243aと、第3の固定接点242に摺接する第2の摺接部243bとを有し、トリガー21の接点部21bにおけるスイッチ回路基板22と対向する部分に取り付けられている。第1及び第2の摺接部243a,243bは、上述の第1の可動接点233の場合とほぼ同様に、略板バネ状の可撓性を有するとともに、先端側が二股にそれぞれ分かれ、抵抗体241及び第3の固定接点241と摺接するその二股に分かれた部分が、犬脚状(くの字状)に曲げられている。
トリガー21が初期位置にあるときは、第2の可動接点243の第1及び第2の摺接部243a,243bは図13に示す位置P3にある。このとき、第1及び第2の摺接部243a,243bは、抵抗体241及び第3の固定接点242のスライド方向Bの一端側(電動工具1の前方側)の端部にそれぞれ接触している。そして、トリガー21が初期位置から電動工具1の後方側に押し込まれるのに伴い、トリガー21のスライド変位に伴って第2の可動接点243が電動工具1の後方側にスライド変位され、第2の可動接点243の第1及び第2の摺接部243a,243bが抵抗体241及び第3の固定接点242に摺接した状態で後方側にスライドする。これによって、第2の可動接点243の第1の摺接部243aがスライド方向Bについて抵抗体241に接触する位置が変化し、抵抗体241から取り出される抵抗値を変化させることができる。なお、この抵抗体241の抵抗値の変化により信号の電圧が変化する原理等については、図14の回路図に基づいて後述する。
トリガー21が最大変位位置まで押し込まれると、第2の可動接点243の第1及び第2の摺接部243a,243bが図13に示す位置P4に到達する。トリガー21に対する操作力が解除されると、トリガー21が初期位置に復帰するのに伴い、第2の可動接点243の第1及び第2の摺接部243a,243bは図13に示す位置P3に戻る。
図14は、電源スイッチ回路部23及び信号生成部24の回路構成の一例を示す図である。図14の構成において、符号31〜34はスイッチ回路基板22上に設けられた電気的な接続用の接続部である。接続部31は、図示しない前記電源回路からの電力を取り入れるためのものであり、前記電源回路のプラス端子と電気的に接続される。接続部32は、制御回路部13に制御用の信号を出力するためのものであり、制御回路部13の図示しない接続部と電気的に接続される。接続部33は、グランド接続用のものであり、図示しないグランドラインに電気的に接続される。接続部34は、前記電源回路からの電力を制御回路部13に与えるためのものであり、制御回路部13の図示しない接続部と電気的に接続される。
電源スイッチ回路部23の第1及び第2の固定接点231,232は、接続部31,34間を接続する配線35に介挿されている。そして、上述の如く、トリガー21のスライド変位に応じて、第1の可動接点233によって第1及び第2の固定接点231,232間が導通、遮断されることにより、配線35が導通、遮断され、これによって、接続部34を介して制御回路部13に与えられる電力がオン、オフされる。なお、配線35及び後述する配線36,37は、スイッチ回路基板22に設けられた導電性のプリントパターン等によって形成される。
信号生成部24の抵抗体241は、接続部31,33間を接続する配線36に介挿されている。すなわち、抵抗体241の長手方向の両端部に配線36の接続部が接続される。第3の固定接点242は、配線37を介して接続部32と電気的に接続されている。このため、上述の如く、トリガー21のスライド変位に応じて、第2の可動接点243の第1の摺接部243aの抵抗体241に対する接触位置が変化すると、抵抗体241にて抵抗値が変化し、接続部32を介して制御回路部13に出力される制御用の信号の電圧が大小に変化する。例えば、トリガー21の電動工具1の後方側へのスライド変位量が増大するのに伴い、抵抗体241から取り出される抵抗値が増大し、接続部32から出力される制御用の信号の電圧が小さくなるようになっている。
本実施形態では、抵抗体241の電動工具1の前方側の端部に位置する部分は、抵抗値が低い高導電区間241aとされており、抵抗体241のそれ以外の部分が実質的にスライド抵抗器として機能する抵抗区間241bとなっている。この高導電区間241aは、抵抗体層が設けられずに導電性のプリントパターンが露出されること、又は、抵抗体層の上に金属性の導電材を付与すること等により形成される。なお、この高導電区間241aは必ずしも必要ではなく、抵抗体241の全体を抵抗区間241bとしてもよい。
また本実施形態では、スイッチ回路基板22の表面において、第1及び第2の固定接点231,232と、抵抗体241及び第3の固定接点242とは、スライド方向Bに対して略平行な方向にずらして設けられている。より詳細には、第1の固定接点231と抵抗体241とがスライド方向Bに間隔をあけて略直線状に並ぶように配置され、第2の固定接点232と第3の固定接点242とがスライド方向Bに間隔をあけて略直線状に並ぶように配置されている。これによって、スライド方向Bと略垂直な方向に対するスイッチ回路基板22の寸法を小さくできる。この点に関する変形例として、スイッチ回路基板22の表面において、第1及び第2の固定接点231,232と、抵抗体241及び第3の固定接点242とを、スライド方向Bと垂直な方向に対してずらし、かつスライド方向Bに沿って並列して設けてもよい。この構成の場合、スライド方向Bに対するスイッチ回路基板22の寸法を小さくするのに有利である。これら各接点の配置は、モータ制御装置5、ブラシレスモータ3及び電動工具1の構成に影響することがある。例えば、モータ制御装置5をグリップ部1a内に配置すると、本実施形態の構成の場合に、グリップ部1aの長手方向の寸法を小さくでき、一方、変形例の構成の場合には、グリップ部1aの径を小さくできる。
駆動回路部12は、図10に示すFET(Field Effect Transistor、電界効果トランジスタ)回路41及びFET駆動回路42と、図5及び図7等に示す駆動回路基板43を備えている。FET回路41は、複数の半導体パワースイッチング素子であるFET411(図5等参照)を有し、FET411をオン、オフ動作させることによって、バッテリ4から与えられる電力に基づいてブラシレスモータ3を駆動するための3相電流を生成する。本実施形態では、FET411として、FET411の本体部がモールド材又はケーシング材等によって覆われていないチップ型のFET411が用いられ、小型化に有利な構成(パッケージ型)となっている。変形例として、FET411に、FET411の本体部がモールド材又はケーシング材等によって覆われた構成のものを採用してもよい。また、他の半導体パワースイッチング素子として、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)を採用してもよい。
FET駆動回路42は、制御回路部13から与えられる制御用の信号に基づいてFET回路41を駆動する。駆動回路基板43は、FET回路41及びFET駆動回路42を構成する回路構成要素を実装するためのものである。
制御回路部13は、図10に示すPWM(Pulse Width Modulation)制御回路131と、そのPWM制御回路131を構成する回路構成要素が実装される図7等に示す制御回路基板132とを備えている。PWM制御回路131は、PWM制御用のマイクロプロセッサ等を備えて構成されており、操作部11から与えられる信号に基づいて駆動回路部12を制御することにより、ブラシレスモータ3の回転を制御する。
ブラシレスモータ3には、図10に示すように、図示しないロータの回転角度位置を検出するための複数のホール素子46〜48が設けられている。PWM制御回路131は、そのホール素子46〜48から信号反転用のコンパレータ45を介して与えられる信号に基づいてブラシレスモータ3のロータの回転角度位置を検出し、その検出結果に基づいて、ロータの回転に同期した3相電流を駆動回路部12に生成させる。なお、本実施形態ではコンパレータ45をモータ制御装置5の外部に設けた基板に配設しているが、コンパレータ45を制御回路基板132上に配設してもよい。
PWM制御回路131によるブラシレスモータ3の回転速度の制御は、次のようして行われる。PWM制御回路131は、駆動回路部12のFET回路41に、FET回路41が生成する3相電流を短い周期で周期的にチョップさせつつ、チョップが行われる各チョッピング周期期間中における3相電流がオンされてブラシレスモータ3に供給される期間(オン期間)の割合(デューティ比)を増減させることにより、ブラシレスモータ3の回転速度を変化させる。例えば、3相電流の各チョッピング周期期間内に対するオン期間の割合が増大されると、ブラシレスモータ3に供給される3相電流の電流量が増大し、これによってブラシレスモータ3の回転速度が増大する。このブラシレスモータ3の回転速度の増大に伴い3相電流の切替周期も速められる。なお、3相電流をチョップするチョッピング周期は、ブラシレスモータ3の回転周期(3相電流の切替周期)に比して十分に短く設定される。
図15は、トリガー21がスライド変位されたときのトリガー位置と、抵抗体241の抵抗値、電源、ブレーキ、及びブラシレスモータ3の回転速度との関係を示す図である。図15の(b)に示すように、トリガー21の初期位置Paとトリガー21が電動工具1の後方側に最も押し込まれたときの最大変位位置Pbとの間に、第1及び第2中間位置Pc,Pdが設けられている。第1中間位置Pcの方が第2中間位置Pdよりも初期位置Paに近い位置に設けられる。そして、その初期位置Paと第1中間位置Pcとの間の変位区間を停止区間Q1と呼び、第1中間位置Pcと第2中間位置Pdとの間の変位区間を制動区間Q2と呼び、第2中間位置Pdと最大変位位置Pbとの間の変位区間を回転速度調節区間Q3と呼ぶこととする。
図15(c)に示すように、トリガー21が停止区間Q1内にあるときは、電源スイッチ回路部23の第1及び第2の固定接点231,232間が遮断されており、電源スイッチ回路部23によって制御回路部13の電源がオフされ、駆動回路部12の動作も停止されている。このため、トリガー21が停止区間Q1内にあるときは、ブラシレスモータ3は回転しない。
トリガー21が第1中間位置Pcを超えて電動工具1の後方側に押し込まれて、制動区間Q2又は回転速度調節区間Q3内に位置しているときは、電源スイッチ回路部23の第1及び第2の固定接点231,232間が第1の可動接点233によって導通され、電源スイッチ回路部23によって制御回路部13の電源がオンされる。このため、トリガー21が制動区間Q2又は回転速度調節区間Q3内にあるときは、制御回路部13が信号生成部24から与えられる制御用の信号の電圧レベルに基づいて、駆動回路部12を介してブラシレスモータ3を制御する。
信号生成部24の抵抗体241から取り出される抵抗値は、トリガー21のスライド変位に応じて図15(a)に示すように変化する。すなわち、トリガー21が停止区間Q1内にあるときは、信号生成部24の第2の可動接点243の第1摺接部243aが抵抗体241の高導電区間241a内にあり、抵抗体241から取り出される抵抗値は変化せず、制御用の信号の電圧レベルも変化しない。
トリガー21が第1中間位置Pcを超えて電動工具1の後方側に押し込まれて、制動区間Q2又は回転速度調節区間Q3内に位置しているときは、第2の可動接点243の第1摺接部243aが抵抗体241の抵抗区間241b内にある。このため、トリガー21のスライド変位に応じて抵抗体241から取り出される抵抗値が変化し、これによって制御用の信号の電圧レベルが変化する。
トリガー21が制動区間Q2内にあるときは、図15(d)に示すように、制御回路部13は、駆動回路部12を介してブラシレスモータ3の回転に対して制動力を与える。このため、トリガー21が回転速度調節区間Q3まで押し込まれた状態から操作力が解除されて初期位置Paに戻る過程において、トリガー21が制動区間Q2を通過するときに、ブラシレスモータ3の回転が制動されて迅速に停止される。その結果、トリガー21が回転速度調節区間Q3内から初期位置Paに戻されたときに、ブラシレスモータ3の回転を迅速に停止させることができ、安全性の向上等の点でも有利である。なお、ブラシレスモータ3の回転に対する制動力は、例えば駆動回路部12によりブラシレスモータ3のU、V、Wの端子間をショートさせることによって付与される。
トリガー21が回転速度調節区間Q3内にあるときは、図15(e)に示すように、制御回路部13は、駆動回路部12を介して、信号生成部24から与えられる制御用の信号の電圧値に応じた回転速度でブラシレスモータ3を回転させる。
より具体的には、例えば、制御回路部13は、信号生成部24から与えられる制御用の信号の電圧値が、第2中間位置Pdに対応して予め設定された基準値を超えているか否かを判定することにより、ブラシレスモータ3に対する制動制御を行うか、トリガー位置に応じた回転速度制御を行うかを切り替える。
ブラシレスモータ3の回転方向は、上述の回転方向切替スイッチ25から与えられる信号に基づいて、制御回路部13によって切り替えられる。制御回路部13は、回転方向切替スイッチ25から与えられる信号によって指定された回転方向に応じた3相電流を駆動回路部12に生成させる。
上記のように、ブラシレスモータ3とバッテリ4との間には駆動回路部12が介在するため、操作部11の電源スイッチ回路部23による制御回路部13の電源オフに伴ってバッテリ4とブラシレスモータ3との間の電源ラインを駆動回路部12によって遮断させることができる。制御回路部13に供給される電源用の電流は、ブラシレスモータ3に供給される電流に比して遙かに微弱である。それ故、操作部11の電源スイッチ回路部23の第1及び第2の固定接点231,232を、スイッチ回路基板22の表面に設けられた導電性のプリントパターンによって形成しても、第1及び第2の固定接点231,232等の電流及び電圧に対する十分な耐性が得られる。その結果、操作部11の電源スイッチ回路部23に設けられる第1及び第2の固定接点231,232、及び第1の可動接点233等の構成を小型、低コスト化できるとともに、それらの接点231〜233等の耐久性も向上できる。
また、操作部11の電源スイッチ回路部23に設けられた第1及び第2の固定接点231,232間を、トリガー21のスライド変位に応じてスライド変位する第1の可動接点233によって導通、遮断させるため、第1及び第2の固定接点231,232間を第1の可動接点233によって導通、遮断するために必要なトリガー21のスライド方向Bの変位幅を小さくできる。
また、制御回路部13に与えるモータ制御のための信号の電圧を、トリガー21のスライド変位に応じて第2の可動接点243を抵抗体241上で摺動されせることにより変化させるため、いわゆるスライド抵抗器を用いた簡単でかつ安価な構成により、トリガー21のスライド変位に基づいてモータ制御用の信号を生成できる。
また、信号生成部24の抵抗体241及び第3の固定接点242と、電源スイッチ回路部23の第1及び第2の固定接点231,232が共通のスイッチ回路基板22の表面に設けられた導電性のプリントパターンを用いてそれぞれ形成されるため、小型化及び部品点数等に有利である。
また、本実施形態では、制御回路部13が、操作部11の信号生成部24及び回転方向切替スイッチ25から与えられる信号を直接受け取り、駆動回路部12の制御に用いている。このため、例えば操作部11の信号生成部24及び回転方向切替スイッチ25と制御回路部13との間にマイクロプロセッサ等からなるインターフェース制御部を介在させる構成に比して、構成を簡略化できる。
フレーム14は、図7及び図11等に示すように、トリガー保持部141と、第1ないし第3の基板支持部142〜144と、隔壁145と、基板保持部146とを備えており、樹脂等により形成される。トリガー保持部141は、トリガー21と前述の付勢機構とを収容して、トリガー21をスライド方向Bにスライド変位可能に保持する。第1の基板支持部142はスイッチ回路基板22を支持する。この第1の基板支持部142によって、スイッチ回路基板22が、その第1〜第3の固定接点231,232,242等が設けられる面をトリガー21に取り付けられた第1及び第2の可動接点233,243側に向けて支持される。
第2の基板支持部143は駆動回路基板43を支持する。この第2の基板支持部143によって、駆動回路基板43が、そのFET411が配設される面を外面側(電動工具1の右側外方(プラスX方向))に向けて支持される。第3の基板支持部144は制御回路基板132を支持している。駆動回路基板43と制御回路基板132とは、基板保持部146における第2及び第3の基板支持部143,144によって、スライド方向Bに垂直な方向である左右方向に間隔をあけて、対向するように支持されている。このように駆動回路基板43と制御回路基板132とを間隔をあけて2段重ねで配置することにより、基板保持部146の空間を有効に利用して駆動回路基板43と制御回路基板132とを配置でき、モータ制御装置5及び電動工具1を小型化できる。
また、熱に弱いPWM制御回路131を、発熱素子であるFET411が配設される駆動回路基板43と別個に設けられた制御回路基板132に配設するため、FET411が発する熱からPWM制御回路131を保護でき、熱によるPWM制御回路131の誤動作等を回避できる。
このような駆動回路基板43と制御回路基板132とは、図7に示すように、複数のピン51を用いて電気的に接続されている。これによって、駆動回路基板43と制御回路基板132とを安価な構成により電気的に接続できる。なお、この点に関する変形例として、駆動回路基板43と制御回路基板132とを、フレキシブル基板を介して電気的に接続してもよい。この場合、駆動回路基板43及び制御回路基板132には、フレキシブル基板が電気的に接続されるコネクタがそれぞれ設けられる。このフレキシブル基板を用いた構成によれば、上記のピン51を用いた接続構造に比して駆動回路基板43及び制御回路基板132上における接続部(コネクタ等)の設置面積を縮小でき、駆動回路基板43、制御回路基板132及びモータ制御装置5の小型化に有利である。このフレキシブル基板として、折り畳めるフレキシブル基板を使用すると、フレキシブル基板の設置スペースを削減することができる。
スイッチ回路基板22と制御回路基板132とは、図7に示すように、互いの縁部が部分的に重なり合うようにして配置され、その隣接した配置された部分にて中継端子又はリード線等の電気接続部材を用いて互いに電気的に接続されている。
フレーム14の隔壁145は、図7等に示すように、上述の操作部11の第1ないし第3の固定接点231,232,242、抵抗体241、及び第1及び第2の可動接点233,243が設けられる領域(トリガー保持部141)と、駆動回路部12及び制御回路部13が配置される領域(基板保持部146)とを仕切っている。これによって以下の効果が得られる。すなわち、第1及び第2の可動接点233,243が第1ないし第3の固定接点231,232,242及び抵抗体241上を摺動することによって、第1及び第2の可動接点233,243、第1ないし第3の固定接点231,232,242又は抵抗体241の表面から導電性の摺動粉が発生するおそれがある。しかし、本実施形態では、仮にそのような摺動粉が発生しても、摺動粉が駆動回路基板43及び制御回路基板132が設けられる領域に浸入するのを隔壁145により阻止できる。その結果、摺動粉が駆動回路部12又は制御回路部13に付着してショート等を発生させるのを防止できる。
摺動粉に対する対策として、上記の隔壁145を設ける代わりに、あるいは、隔壁145による対策に追加して、次のような対策を採用することができる。すなわち、抵抗体241及び第3の固定接点242における第2の可動接点243が摺接する少なくとも表面、及び、第2の可動接点243における少なくとも抵抗体241及び第3の固定接点242に摺接する部分の表面のうちの少なくともいずれか一方に、摺動粉の発生を低減するための被覆を付与してもよい。同様に、第1及び第2の固定接点231,232における第1の可動接点233が摺接する少なくとも表面、及び、第1の可動接点233における少なくとも第1及び第2の固定接点231,232に摺接する部分の表面のうちの少なくともいずれか一方に、摺動粉の発生を低減するための被覆を付与してもよい。さらに他の対策として、駆動回路部12及び制御回路部13の少なくとも外部に露出した導電性を有する回路部分を、絶縁性を有する被覆材料により被覆してもよい。
カバー15,16は、樹脂等により形成され、フレーム14の右側(図11のマイナスX方向)及び左側(図11のプラスX方向)の側面部にそれぞれ装着される。カバー15によって、フレーム14の制御回路基板132及びスイッチ回路基板22が配置された部分が覆われる。またカバー16によって、フレーム14の駆動回路基板43が配置された部分が覆われる。但し、カバー16の駆動回路基板43に実装された複数のFET411と対向する部分には、開口部16a(図5等参照)が設けられる。この開口部16aを介して、FET411と後述するシャーシ17とが対向するようになっている。
フレーム14とカバー15,16との固定手段としては、種々の構成が採用可能であるが、本実施形態では、図2、図5及び図7等に示すように、フレーム14の前面部及び後面部に設けられた係合凸部56〜59を、カバー15,16の係合部(本実施形態では、係合孔)61〜64に係合させることにより、カバー15,16をフレーム14に固定している。つまり、カバー15は、制御回路基板132及びスイッチ回路基板22を覆う面と、この面の両端のそれぞれにその係合部が設けられた2つの面とを備えている。同様に、カバー16は、駆動回路基板43を覆うと共に、開口部16aを有する面と、この面の両端のそれぞれにその係合部が設けられた2つの面とを備えている。このようなカバー15,16を用いることにより、トリガー21、付勢機構、制御回路基板132、スイッチ回路基板22,及び駆動回路基板43をフレーム14に容易に固定することができる。
なお、フレーム14及びカバー15,16は必ずしも必須の部材ではなく、これらの一方又は両方を省略してもよい。フレーム14が省略された場合には、スイッチ回路基板22、駆動回路基板43及び制御回路基板132は、後述するシャーシ17によって直接支持される。
シャーシ17は、図2等に示すように、操作部11のスイッチ回路基板22、駆動回路部12の駆動回路基板43、及び制御回路部13の制御回路基板132等をフレーム14を介して保持するとともに、駆動回路部12のFET411が発した熱を放熱するためのヒートシンクを兼ねている。より具体的には、シャーシ17は、十分な剛性を有し、熱伝導性に優れた材料(例えば、アルミニウム、銅、マグネシウム又はそれらの合金、あるいは、高放熱性樹脂など)によって形成され、電動工具1の前後方向(スライド方向B)及び左右方向と平行な面(水平面)に沿って切断したときに略U字形の断面形状を有している。換言すれば、シャーシ17は、フレーム14と固定されたときに、フレーム14の右側及び左側の側面部に対向する2つの面171,172と、フレーム14の後面部に対向する面173とを有している。シャーシ17とフレーム14との固定手段としては、種々の構成が採用可能であるが、本実施形態ではネジ66,67をシャーシ17に設けた挿通孔(図示せず)に通してフレーム14側に設けられたネジ孔68,69(図6等参照)にねじ込む(あるいは、図示しないボルトに螺合させる)ことより、シャーシ17がフレーム14に固定される。
本実施形態では、シャーシ17の各面171〜173が、フレーム14の右側及び左側の側面部、及び後面部のほぼ全面を覆っている。このため、シャーシ17が、操作部11のスイッチ回路基板22、駆動回路部12の駆動回路基板43、及び制御回路部13の制御回路基板132、フレーム14のトリガー保持部141、及び基板保持部146等を、左右の両側と後側の3方から覆っている(あるいは、取り囲んでいる)。
シャーシ17の面171は、図16に示すように、駆動回路基板43と平行な状態で配置され、カバー16の開口部16aを介して、駆動回路基板43上に実装されたFET411と対向する。すなわち、シャーシ17の面171は、FET411の駆動回路基板43側の下面411aと反対側の上面411bと対向する。
シャーシ17の面171と複数のFET411の上面411bとの間には、熱伝導材として、弾力性を有する熱伝導シート71が挟み込まれる。この熱伝導シート71によってFET411が発する熱がシャーシ17に伝達される。これによって、FET411が発した熱が熱伝導シート71を介して効率よくシャーシ17に伝達されて放熱される。
ここで、熱伝導シート71等の熱伝導材には低分子シロキサンが含まれる場合がある。低分子シロキサンを含んだ熱伝導材の成分が、操作部11の接点部(第1ないし第3の固定接点231,232,242、抵抗体241、及び第1及び第2の可動接点233,243等)に付着すると、接点不良を引き起こす場合がある。
そこで、本実施形態では、熱伝導シート71が低分子シロキサンを含まない材料、あるいは、含有する低分子シロキサンの割合が低減された低分子シロキサン低減材料によって形成されている。これによって、低分子シロキサンを含んだ熱伝導シート71の成分が操作部11の前記接点部等に付着して接点不良が生じるのを回避できる。なお、具体的な基準としては、例えば、ジメチルポリシロキサンの含有割合が500ppm以下の材料(例えば、アクリル系材料又はシリコーン系材料等)を用いて熱伝導シート71を形成するのが望ましい。
このように、操作部11のスイッチ回路基板22、駆動回路部12の駆動回路基板43、及び制御回路部13の制御回路基板132等がフレーム14を介して共通のシャーシ17によって保持されるため、構成の小型化及び簡略化の点に優れている。
また、シャーシ17が、駆動回路部12のFET411が発した熱を放熱するためのヒートシンクを兼ねているため、構成の小型化及び簡略化をさらに進めることができるとともに、FET411が発する熱を放熱するためのシャーシ17の放熱容量を有効に確保できる。
また、上記のように、複数のFET411の上面411bとシャーシ17の面171との間に弾力性を有する熱伝導シート71が挟み込まれている。このため、仮に各FET411の上面411bとシャーシ17の面171との間の隙間寸法のバラツキがあっても、そのバラツキを吸収して、各FET411の上面411b及びシャーシ17の面171に熱伝導シート71を確実に密着させることができ、各FET411が発する熱をシャーシ17に効率よく伝えることができる。さらに、熱伝導シート71の弾力性及び厚み等を調節することにより、熱伝導シート71がFET411とシャーシ17との間に挟み込まれたときに、熱伝導シート71を各FET411の上面411bだけでなく側面部にも密着させることができ、これによって、各FET411が発する熱をさらに効率よくシャーシ17に伝えることができる。さらに、熱伝導シート71が弾力性を有するため、その熱伝導シート71は外部からモータ制御装置5に伝わる衝撃を吸収することができ、FET411の破壊や実装不良を防止できる。
また、フレーム14によって駆動回路基板43がシャーシ17に対して位置決めされるため、シャーシ17と駆動回路基板43との位置関係を正確に規定できる。例えば、FET411の上面411bとシャーシ17の面171との間の間隔を正確に規定することができ、FET411の上面411bと熱伝導性シート71との間、又は熱伝導シート71とシャーシ17の面171との間のそれぞれに隙間ができないため、シャーシ17の放熱性能を良好に発揮させることができる(図16参照)。
また、シャーシ17の面171がFET411の上面411bに熱伝導シート71を介して密着するようにするのに対して、熱伝導シート71を使わずに駆動回路基板43をシャーシ17に直接的に固定する場合では、固定に伴う無理な負荷が駆動回路基板43にかかるおそれがある。しかし、本実施形態では、フレーム14に駆動回路基板43を支持させた状態で、フレーム14とシャーシ17とを固定するため、固定に伴う無理な負荷はその熱伝導シート71で吸収され駆動回路基板43にかかるのを防止できる。
また、フレーム14の駆動回路基板43及び制御回路基板132を支持する部分と、トリガー21をスライド変位可能に保持するトリガー保持部141とが連続した単一の部材(フレーム14)によって形成されているため、さらなる構成の簡略化及び小型化を図れる。この点に関する変形例として、フレーム14の駆動回路基板43及び制御回路基板132を支持する部分と、トリガー保持部141とを別個の部材として形成してもよい。
また、フレーム14とシャーシ17とがネジ66,67によって固定されるため、簡易な構成でフレーム14とシャーシ17とを強固により固定できる。
上述の駆動回路基板43及び制御回路基板132のいずれか一方又は両方(例えば、両方)は、図17に示すような多層基板81によって構成されている。この多層基板81は、ガラスエポキシ材からなるベース基板812aの両面に、導電路を形成する回路パターン813,814が設けられ、これに絶縁層811を介して別の回路パターン813,814が設けられ、さらにこの別の回路パターン813,814の上に別の絶縁層812が設けられて回路パターン813,814が多層構造をなしている。このような多層基板81を用いて駆動回路基板43及び制御回路基板132のいずれか一方又は両方を構成することにより、制御回路基板43又は制御回路基板132の小型化が図れ、それによってモータ制御装置5の小型化を図れる。
このような多層基板81として、ベース基板812aの材質をガラスエポキシ材のような絶縁材に代えて金属を適用しても良い。このようにベース基板を金属とすると、それ自体が放熱板として作用するため電子部品等の温度上昇を抑えることができ、また肉厚を小さくしやすい。同じ多層基板でも、ベース基板をガラスエポキシ材のような絶縁材を使用すると、金属の場合に比べて、それ自体が絶縁性を持っているために、回路パターンとの絶縁を図る必要がなく、製造コストが安価にできたり、絶縁に関する信頼性を高くできる。
次に、上述した本実施形態に係る構成の変形例について記載する。
また、上述の実施形態では、操作部11の信号生成部24をいわゆるスライド抵抗器を用いて構成したが、トリガー21のスライド変位に応じてブラシレスモータ3の回転速度等を制御するための信号を生成できれば任意の構成の信号生成部を採用できる。例えば、トリガー21のスライド変位を光学式センサ又は磁気式センサを用いて検出し、トリガー21のスライド変位に応じてブラシレスモータ3の回転速度等を制御するための信号を生成するような信号生成部を採用してもよい。この光学式センサ又は磁気式センサを用いた構成では、スライド抵抗器のように抵抗体241と可動接点243とが擦れ合うことがないため、駆動回路部12又は制御回路部13においてショート等を発生させるおそれのある導電性の摺動粉の発生を防止できる。
また、上述の実施形態では、駆動回路基板43と制御回路基板132とを間隔をあけて2段重ねして配置したが、これに限らず、種々の配置形態を採用できる。例えば、駆動回路基板43と制御回路基板132とを略同一平面に沿って隣接して配置してもよいし、駆動回路基板43に対して制御回路基板132が垂直な関係をなすように、駆動回路基板43及び制御回路基板132を配置してもよい。
また、上述の実施形態では、駆動回路基板43と制御回路基板132とを別個の基板によって形成したが、これらを連続した基板によって形成してもよい。この構成の場合、部品点数の削減及び組立工程の簡単化等の点で有利である。
また、上述の実施形態では、スイッチ回路基板22と制御回路基板132とを別個の基板によって形成したが、これらを連続した基板によって形成してもよい。この構成によっても、部品点数の削減及び組立工程の簡単化等の点で有利である。
また、上述の実施形態では、駆動回路部12のFET411とシャーシ17の間に介在させる熱伝導材として熱伝導シート71を用いたが、熱伝導シート71の代わりに熱伝導グリスを用いてもよい。あるいは、熱伝導材として、FET411又はシャーシ17に塗布するときは半固体状で、塗布した後に固化する硬化型の熱伝導材を用いてもよい。熱伝導グリス又は硬化型の熱伝導材を用いた場合にも、各FET411の上面411bとシャーシ17の面171との間に隙間なく熱伝導グリス又は硬化型の熱伝導材を付与することができ、各FET411の熱をシャーシ17に効率よく伝達できる。また、付与する熱伝導グリス又は硬化型の熱伝導材の量等を調節することにより、熱伝導グリス又は硬化型の熱伝導材をFET411の上面411bだけでなく側面部をも包み込むように付与でき、これによって、FET411が発する熱をさらに効率よくシャーシ17に伝えることができる。
また、上述の実施形態に係るシャーシ17については、以下の図18ないし図21に示す構成を採用してもよい。なお、図18ないし図21では、図示の簡略化のため、フレーム14及びカバー15,16が省略されている。
図18に示すように、シャーシ17の外面側に、複数の放熱フィン82を設けてもよい。図18に示す構成では、シャーシ17の3つの面171〜173のうち、フレーム14の左右の側面部を覆う面171,172の外面に放熱フィン82を設けている。これによって、シャーシ17の放熱効率を向上できる。なお、変形例として、FET411に対向する面171の外面のみに放熱フィン82を設けてよいし、すべての面711の外面に放熱フィン82を設けてもよい。
また、上述のように、シャーシ17の放熱フィン82が設けられる本体部は、上下方向(Z軸方向)に沿ったいずれの位置で上下方向に垂直な面に沿って切断しても、略U字形の一定の断面形状を有している。これに対応して、放熱フィン82も、シャーシ17の本体部の断面形状が一定の形状で連なる方向(図18の構成では上下方向(Z軸方向))に延設されている。これによって、放熱フィン82を含めたシャーシ17全体の上下方向に垂直な面で切断したときの断面形状が上下方向に対して一定となるため、放熱フィン82付きのシャーシ17を押し出し成型等によって容易に作製できる。
シャーシ17に関する他の変形例として、図19及び図20に示すように、シャーシ17を複数の部材を組み合わせて構成してもよい。図19に示す構成では、シャーシ17が、上下方向(Z軸方向)に垂直な面で切断したときに略L字形の断面形状を有する2つの部材83,84によって構成されている。そして、部材83の2つの辺83a,83bのうちの辺83bの部分と、部材84の2つの辺84a,84bのうちの辺84aの部分とが、モータ制御装置1の後面側で重ね合わされるようにして、2つの部材83,84が組み合わされてシャーシ17が構成されている。部材83,84の材料としては、上述のシャーシ17に用いられる同様な材料が用いられる。
図20に示す構成では、シャーシ17が、上下方向(Z軸方向)に垂直な面で切断したときに略L字形の断面形状を有する2つの部材85,86によって構成されている。そして、その2の部材85,86が、上下方向に垂直な面で切断したときの形状が略矩形となるような筒形に組み合わされることにより、シャーシ17が構成されている。部材85,86の材料としては、上述のシャーシ17に用いられる同様な材料が用いられる。
シャーシ17に関するさらに他の変形例として、図21に示すように、シャーシ17の形状を、上下方向(Z軸方向)に垂直な面で切断したときに断面の形状が略矩形となるような略筒形にしてもよい。
このようにシャーシ17の構成としては、種々の構成が採用できる。例えば、上述の図2、及び図19ないし図21に示す例では、シャーシ17が平坦な3つの面171〜173(又は4つの面)を備えた構成をしたが、FET411の上面411bと対向する面171の内側の面が平坦であれば、他の部分の形状は平坦に限らず、湾曲形状等の種々の形状を採用できる。
また、上述の実施形態に係る構成では、シャーシ17とフレーム14とをネジ66,67により固定したが、図22ないし図24に示すように、クリップ87,88を用いてシャーシ17とフレーム14とを固定してもよい。なお、図23は図22におけるC−C線に沿った断面図である。
図22及び図23に示す構成では、クリップ87が、シャーシ17の面171,172を左右方向の外方から挟み込むようにシャーシ17に装着される。これによって、シャーシ17の面171,172の間にフレーム14が挟み込まれて、シャーシ17とフレーム14とが固定される。クリップ87の脱落を防止するため、シャーシ17の面171,172には、クリップ87の先端部に内側に突出する係合凸部87a,87bが係合する係合部(例えば、係合孔)171a,172bが設けられている。また、シャーシ17の面171,172の外面には、クリップ87が嵌合する溝171b,172bが設けられている。このように、シャーシ17とフレーム14とがクリップ87により固定されるため、シャーシ17とフレーム14との固定を、ネジ締め等の煩雑な作業を行うことなくクリップ止めにより迅速に行え、モータ制御装置5及び電動工具1の製造効率が向上する。
さらに、図22及び図23に示す構成では、シャーシ17が、上下方向(Z軸方向)に垂直な面で切断したときに略L字形の断面形状を有する2つの部材91,92によって構成されている。そして、その2つの部材91,92がヒンジ部93により開閉可能に連結されている。より詳細には、ヒンジ部93が上下方向(Z軸方向)から見てシャーシ17の面173の左右方向(X軸方向)の略中間に設けられ、部材91によってシャーシ17の面171の部分と、面173の右側半分が構成され、部材92によってシャーシ17の面172の部分と、面173の左側半分が構成されている。このため、ヒンジ部93によって部材91,92が左右方向に開閉するようになっている。部材91,92の材料としては、上述のシャーシ17に用いられる同様な材料が用いられる。
このようにシャーシ17にヒンジ部93を設けたことにより、シャーシ17の左右の部分が開閉できるため、シャーシ17のフレーム14への装着が容易に行える。また、上述の実施形態のようにシャーシ17にヒンジ部93が設けられない構成では、シャーシ17の剛性が高い場合、クリップ87の挟持力がシャーシ17の面171,172の部分の反発力によって減殺され、固定のためにシャーシ17がフレーム14に及ぼす挟持力を十分に得られないおそれがある。しかし、上記のようにシャーシ17にヒンジ部93を設けることにより、クリップ87の装着に伴ってシャーシ17の面171,172の部分が左右方向内方に容易に変位してフレーム14に押し当てられる。その結果、クリップ87の挟持力を減殺することなく、固定のためにシャーシ17がフレーム14に及ぼす挟持力を十分に得ることができる。
図24に示す構成が上述の図22及び図23に示す構成と実質的に異なる点は、クリップ88の形状及びクリップ88とシャーシ17との係合構造に関する点のみであり、他の部分は実質的に共通している。図24に示す構成では、クリップ88でシャーシ17の面171,172の部分に左右方向外方から挟み込むようにして装着する。このとき、クリップ88の先端部の係合部88a,88bを、シャーシ17の面171,172の部分の外面に設けた係合部(例えば、係合凹部)171c,172cに係合させる。これによって、シャーシ17の面171,172の間にフレーム14が挟み込まれて、シャーシ17とフレーム14とが固定される。
また、上述の実施形態に係るシャーシ17及びフレーム14の少なくとも一方に、シャーシ17又はフレーム14の内外の空気が流通可能な通気口を設けてもよい。このように通気口を設けることによって、FET411が発する熱を効率よく放熱できる。
通気口を設ける位置及び通気口の形状等は、種々の構成が採用可能であるが、例えば、図25又は図26のハッチングを付した部分に通気口96,97を設ける構成が挙げられる。図25に示す構成では、フレーム14及びカバー15,16の前面側に面する部分に通気口96が設けられる。図26に示す構成では、フレーム14の下面側に面する部分に通気口97が設けられる。
また、上述の実施形態に係る駆動回路基板43および制御回路基板132のいずれか一方又は両方のベース基板を金属を使用し、片面のみを実装面とする回路基板とできる場合は、上述した各種シャーシ17の内側の面をその実装面とするこができる。このようにすれば、モータ制御装置の部品点数の削減と共に薄型化が図れる。
本発明の一実施形態に係るモータ制御装置が用いられた電動工具の外観図である。 図1の電動工具に備えられるモータ制御装置の斜視図である。 図2のモータ制御装置のトリガーが前方(プラスY方向)を向く方向を基準としたときの左側面図である。 図2のモータ制御装置の右側面図である。 図2のモータ制御装置のシャーシを取り除いたときの斜視図である。 図5に示す構成の右側面図である。 図6のA−A線に沿った断面図である。 図5に示す構成からカバーを取り除いたときの左側面図である。 図5に示す構成からカバーを取り除いたときの右側面図である。 図2のモータ制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 フレームの斜視図である。 トリガー及びトリガーに取り付けられた第1及び第2の可動接点の斜視図である。 スイッチ回路基板の平面図及び側面図を含み、スイッチ回路基板に設けられる第1ないし第3の固定接点及び抵抗体の構成、及び、それらの接点等に対して第1及び第2の可動接点がスライドするときの様子を示す図である。 電源スイッチ回路部及び信号生成部の回路構成の一例を示す図である。 トリガーがスライド変位されたときのトリガー位置と、抵抗体の抵抗値、電源、ブレーキ、及びブラシレスモータの回転速度との関係を示す図である。 駆動回路部のFETとシャーシとが対向して配置されている部分の断面図である。 駆動回路基板又は制御回路基板に用いられる多層基板の構成を示す断面図である。 シャーシに放熱フィンを設けた構成例を示す断面図である。 シャーシを2つの部材を組み合わせて構成した第1の構成例を示す断面図である。 シャーシを2つの部材を組み合わせて構成した第2の構成例を示す断面図である。 シャーシを略筒形の形状とした構成例を示す断面図である。 シャーシとフレームとをクリップで固定する第1の構成例を示す断面図である。 図22のC−C線に沿った断面図である。 シャーシとフレームとをクリップで固定する第2の構成例を示す断面図である。 モータ制御装置を前面側から見たときのフレーム及びカバーに通気口を設けた第1の構成例を示す図である。 モータ制御装置を下面側から見たときのフレームに通気口を設けた第2の構成例を示す図である。
符号の説明
1 電動工具、2 出力軸、3 ブラシレスモータ、4 バッテリ、5 モータ制御装置、6 減速機構、11 操作部、12 駆動回路部、13 制御回路部、14 フレーム、15,16 カバー、17 シャーシ、21 トリガー、22 スイッチ回路基板、23 電源スイッチ回路部、24 信号生成部、25 回転方向切替スイッチ、26 回転方向切替保護機構、27 レバー、41 FET回路、42 FET駆動回路、43 駆動回路基板、51 ピン、71 熱伝導シート、81 多層基板、82 放熱フィン、87,88 クリップ、96,97 通気口、131 PWM制御回路、132 制御回路基板、141 トリガー保持部、142 第1の基板支持部、143 第2の基板支持部、144 第3の基板支持部、145 隔壁、146 基板保持部、171〜173 面、231 第1の固定接点、232 第2の固定接点、233 第1の可動接点、233a 第1摺接部、233b 第2摺接部、241 抵抗体、242 第3の固定接点、243 第2の可動接点、243a 第1摺接部、243b 第2摺接部、244 抵抗体、411 FET、811,812 絶縁層、812a ベース基板、813,814 回路パターン。

Claims (21)

  1. ブラシレスモータを制御するモータ制御装置であって、
    操作部と、
    駆動回路基板と、
    前記駆動回路基板に配設され、前記操作部に連動するオン、オフ動作により電源から与えられる電力に基づいて前記ブラシレスモータを駆動するための電流を生成する少なくとも1つの半導体パワースイッチング素子と、
    熱伝導性の材料により形成され、前記半導体パワースイッチング素子の前記駆動回路基板側の下面と反対側の上面と対向するように配置される素子対向面を有し、前記駆動回路基板を支持するとともに、前記半導体パワースイッチング素子が発する熱を放熱するシャーシと、
    前記シャーシの前記素子対向面と前記半導体パワースイッチング素子の前記上面との間に設けられ、前記半導体パワースイッチング素子の熱を前記シャーシに伝達する熱伝導材と、
    前記操作部に対して与えられた操作に基づいて前記半導体パワースイッチング素子を制御することにより、少なくとも前記ブラシレスモータの回転速度を制御する制御回路部と、
    を備えることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記駆動回路基板と前記シャーシの間に介在し、前記駆動回路基板を前記シャーシに対して位置決めする位置決め部材をさらに備えることを特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のモータ制御装置において、
    前記少なくとも1つの半導体パワースイッチング素子は、複数のチップ型の半導体パワースイッチング素子であることを特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のモータ制御装置において、
    前記制御回路部は、
    前記半導体パワースイッチング素子を制御する制御回路と、
    前記駆動回路基板と別個に構成され、前記制御回路が配設される制御回路基板と、
    を備えていることを特徴とするモータ制御装置。
  5. 請求項4に記載のモータ制御装置において、
    前記操作部は、
    トリガーと、
    前記トリガーをスライド移動可能に保持するトリガー保持部と、
    前記トリガーのスライド移動に応じて少なくとも前記ブラシレスモータの前記回転速度を調節するための信号を生成して前記制御回路部に与える信号生成部と、
    を備え、
    前記シャーシは、前記駆動回路基板を支持するとともに、前記操作部の前記トリガー保持部及び前記信号生成部、及び前記制御回路部の前記制御回路基板を支持していることを特徴とするモータ制御装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載のモータ制御装置において、
    前記駆動回路基板と前記制御回路基板とは、互いに間隔をあけて対向して配置されていることを特徴とするモータ制御装置。
  7. 請求項2に記載のモータ制御装置において、
    前記位置決め部材と前記トリガー保持部とが連続した部材によって形成されていることを特徴とするモータ制御装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のモータ制御装置において、
    前記熱伝導材は、弾力性を有する熱伝導シートであることを特徴とするモータ制御装置。
  9. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のモータ制御装置において、
    前記熱伝導材は、熱伝導グリスであることを特徴とするモータ制御装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のモータ制御装置において、
    前記熱伝導材は、含有する低分子シロキサンの割合が低減された低分子シロキサン低減材料によって形成されていることを特徴とするモータ制御装置。
  11. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のモータ制御装置において、
    前記操作部は、
    トリガーと、
    前記トリガーをスライド変位可能に保持するトリガー保持部と、
    前記トリガーのスライド変位に応じて少なくとも前記ブラシレスモータの前記回転速度を調節するための信号を生成して前記制御回路部に与える信号生成部と、
    を備え、
    前記信号生成部は、
    前記トリガーのスライド方向に沿って形成された抵抗体と、
    前記制御回路に与える前記信号の電圧を変化させるために、前記トリガーの前記スライド変位に応じて前記抵抗体上を摺動する可動接点と、
    を備えることを特徴とするモータ制御装置。
  12. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のモータ制御装置において、
    前記操作部は、
    トリガーと、
    前記トリガーをスライド移動可能に保持するトリガー保持部と、
    前記トリガーのスライド変位を光学的又は磁気的に検出し、前記トリガーの前記スライド変位に応じて少なくとも前記ブラシレスモータの前記回転速度を調節するための信号を生成して前記制御回路部に与える信号生成部と、
    を備えることを特徴とするモータ制御装置。
  13. 請求項2ないし請求項12のいずれかに記載のモータ制御装置において、
    前記位置決め部材は、前記駆動回路基板を支持する基板支持部を有し、該基板支持部により前記駆動回路基板を支持した状態で前記シャーシにネジ止めされていることを特徴とするモータ制御装置。
  14. 請求項2ないし請求項12のいずれかに記載のモータ制御装置において、
    前記位置決め部材は、前記駆動回路基板を支持する基板支持部を有し、該基板支持部により前記駆動回路基板を支持した状態で前記シャーシにクリップ止めされていることを特徴とするモータ制御装置。
  15. 請求項1ないし請求項14のいずれかに記載のモータ制御装置において、
    前記シャーシは放熱フィンを備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  16. 請求項1ないし請求項15のいずれかに記載のモータ制御装置において、
    前記シャーシは、前記駆動回路基板、前記少なくとも1つの半導体パワースイッチング素子、前記位置決め部材、及び前記制御回路部を取り囲む複数の面を有し、その複数の面が連続的に繋がった形状を有することを特徴とするモータ制御装置。
  17. 請求項1ないし請求項16のいずれかに記載のモータ制御装置において、
    前記駆動回路基板は、絶縁層を介して複数の回路基板が重ね合わされてなる多層基板によって構成されていることを特徴とするモータ制御装置。
  18. 請求項4に記載のモータ制御装置において、
    前記制御回路基板は、絶縁層を介して複数の回路基板が重ね合わされてなる多層基板によって構成されていることを特徴とするモータ制御装置。
  19. 請求項1ないし請求項18のいずれかに記載のモータ制御装置において、
    前記シャーシ及び前記位置決め部材の少なくともいずれか一方に、内外の空気が流通可能な通気口が設けられていることを特徴とするモータ制御装置。
  20. 請求項1ないし請求項19のいずれに記載のモータ制御装置を備えたことを特徴とするブラシレスモータ。
  21. 請求項20に記載のブラシレスモータを備えたことを特徴とする電動工具。
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