JP2009237004A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクティブマトリクス方式で駆動される発光素子を備えた表示装置において、発光素子の寿命を延ばすとともに、低階調域の表示の精度を向上させる。
【解決手段】発光素子、駆動回路から出力されたパルス変調された電流に応じた電荷を蓄積する容量素子、容量素子と駆動回路とを接続する充電用スイッチ素子および容量素子と発光素子との間に接続され、容量素子と発光素子とを短絡して上記電荷に応じた電流を流す短絡状態と上記電流を制限する制限状態とを切替可能な放電回路を有する画素回路が2次元状に配列されたアクティブマトリクス基板と、アクティブマトリクス基板における放電回路に対し、放電回路が容量素子から発光素子への放電開始直後には制限状態となり、その制限状態が所定時間経過した後に短絡状態となるような放電制御信号を出力する放電制御部とから表示装置を構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、アクティブマトリクス方式で駆動される発光素子を備えた表示装置に関するものであり、特に、発光素子への放電制御に関するものである。
従来、有機EL素子などの発光素子を用いた表示装置が提案されており、テレビや携帯電話のディスプレイなど種々の分野での利用が提案されている。
一般に、有機EL素子は電流駆動素子であるため、その駆動回路として、たとえば、図24に示すような構成のものが提案されている。
図24に示す駆動回路は、最小構成として、スイッチ用トランジスタ101と、容量素子102と、駆動トランジスタ103とを備えている。そして、スイッチ用トランジスタ101をONすることによって容量素子102に駆動トランジスタ103のベース電圧となるデータを書き込み、駆動トランジスタ103を定電流源として動作させ、有機EL素子105に駆動電流を流して発光させるものである。
図24に示す駆動回路による駆動方式は、いわゆる電圧プログラム方式と呼ばれるものであるが、駆動トランジスタ103の特性偏差や劣化により有機EL素子に流れる駆動電流にばらつきを生じ、これによって有機EL素子の発光輝度がばらついて適切な表示を行なうことができない問題が生じる。
そこで、現在は、有機EL素子の駆動回路として、駆動トランジスタが流す駆動電流の変動を補償することができる、いわゆる電流プログラム方式の駆動回路が主流となっている。
しかしながら、この電流プログラム方式の駆動回路においては、実際に駆動電流を画素回路に流し込むことによりデータの書き込みを行なうが、この駆動電流が微小な場合に問題となる。
具体的には、近年では、有機EL材料の電流効率の改善により駆動電流は低下の一途をたどっており、たとえば、最大輝度時の駆動電流が1μAの有機EL素子を64階調表示させる場合には、最大駆動電流は16nAとなり非常に小さくなる。そして、このような微小電流では、基板の端の駆動電流を流す駆動ICから画素回路までには配線容量や画素回路の寄生容量が存在するため、画素回路に到達する時間が長くなり所望の時間内で電流プログラムが完了できない問題が生じる。
そこで、上記のような電圧プログラム方式および電流プログラム方式の問題を解決するため、たとえば、特許文献1では、容量素子への充放電動作により有機EL素子を駆動する方法が提案されている。特許文献1に記載の駆動方式は、容量素子を所定の電圧で充電した後、容量素子と有機EL素子との間に接続されたスイッチ素子を所望の表示階調に応じてON/OFF制御することによって有機EL素子への放電動作を制御して有機EL素子の輝度制御を行なうものである。
しかしながら、特許文献1に記載の駆動方式では、容量素子が定電圧源として使用されるため、有機EL素子の発光閾値電圧のばらつきを補償するための回路が必要となる。そして、この補償回路を構成するためトランジスタの数が増加するため、素子が増え、また歩留まりも悪くなるのでコストアップとなる。
そこで、本願出願人は、図25に示すように、有機EL素子201a、容量素子201b、充電用スイッチ素子201c、放電用スイッチ素子201dおよび抵抗素子201eから画素回路201を構成した有機EL表示装置を考えている。
この有機EL表示装置の基本動作は、まず、表示階調に応じてパルス幅変調された電流がパルス幅変調方式の電流源204から電流源204に接続された列信号線205に出力される。
そして、上記のようにパルス幅変調された電流が電流源204から列信号線205に出力されるとともに、充電スイッチ用行選択信号が充電スイッチ用行信号線202に出力される。
そして、図26に示すように、充電スイッチ用行選択信号に応じて充電用スイッチ素子201cがONし、容量素子201bと列信号線205とが短絡され、列信号線205に流れ出した1画素分の電流波形に応じた電荷が容量素子201bに蓄積される。
そして、次に、容量素子201bから有機EL素子201aへの放電が行われる。
具体的には、充電スイッチ用行信号線202に出力された充電スイッチ用行選択信号がOFF信号になり、図27に示すように、この充電スイッチ用行選択信号に応じて画素回路201の充電用スイッチ素子201cがOFFになり、列信号線205と容量素子201bが切り離されるとともに、放電スイッチ用行信号線203に出力された放電スイッチ用行選択信号がON信号になり、この放電スイッチ用行選択信号に応じて画素回路201の放電用スイッチ素子201dがONになり、容量素子201bと有機EL素子201aとが抵抗素子201eを介して接続された状態となる。
そして、容量素子201bの電位がその容量素子201bに接続される有機EL素子201aの発光閾値電圧より高い場合、容量素子201bから抵抗素子201eを経由して有機EL素子201aに電流が流れる。そして、このとき容量素子201bから有機EL素子201aに流れる放電電流の大きさは抵抗素子201eに制限される。これにより有機EL素子201aに流れる尖頭電流の大きさを小さくして有機EL素子201aの寿命を長くすることができる。
そして、有機EL素子201aの駆動により容量素子201bの電位は次第に低下し、容量素子201bの電位が有機EL素子201aの発光閾値電圧まで低下したところで容量素子201bから有機EL素子201aへの電流が停止する。
上記のように容量素子201bの初期電圧に関わらず、充電動作と放電動作を繰り返すことによって、充電動作直前の容量素子201bに保持される容量電圧は、有機EL素子201aの発光閾値電圧となる。したがって、容量素子201bの保持容量電圧が有機EL素子201aの発光閾値電圧となった安定状態では、パルス幅変調により容量素子201bに追加充電した電荷量に相当する電流が有機EL素子201aに流れることになる。つまり、有機EL素子201aは所望の表示階調に応じた輝度で発光することになる。
特開2004−2129879号公報
ここで、上記のような本願出願人が提案する画素回路の構成においては、上述したように抵抗素子201eによって有機EL素子201aに流れる尖頭電流を制限することができるが、尖頭電流を制限することによってフレーム期間内に容量素子201bから十分に放電することができずに容量素子201bの残留電荷率が高くなり、容量素子201bへの追加充電電荷量が小さい場合、つまり低階調域の表示の精度が低下してしまう。特に、表示階調数が多い高画質の有機EL表示装置において問題となる。つまり、上記のような画素回路の構成では尖頭電流の低減と残留電荷率の低減とはトレードオフの関係となってしまう。
本発明は、上記の事情に鑑み、発光素子への尖頭電流を低減することができるとともに、容量素子の残留電荷率を低減することができる画素回路を備えた表示装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の表示装置は、表示階調に応じてパルス変調された電流を出力するパルス変調方式の電流源を備えた駆動回路と、発光素子、駆動回路から出力されたパルス変調された電流に応じた電荷を蓄積する容量素子、容量素子と駆動回路とを接続する充電用スイッチ素子および容量素子と発光素子との間に接続され、容量素子と発光素子とを短絡して上記電荷に応じた電流を流す短絡状態と上記電流を制限する制限状態とを切替可能な放電回路を有する画素回路が2次元状に配列されたアクティブマトリクス基板と、アクティブマトリクス基板における放電回路に対し、放電回路が容量素子から発光素子への放電開始直後には制限状態となり、その制限状態が所定時間経過した後に短絡状態となるような放電制御信号を出力する放電制御部とを備えたことを特徴とする。
また、上記本発明の第1の表示装置においては、放電回路を、容量素子と発光素子とを接続して短絡状態にするスイッチ素子と、スイッチ素子に並列に接続される抵抗素子とを備えたものとすることができる。
また、抵抗素子を、画素回路の発光素子の種類に応じた抵抗値とすることができる。
また、放電回路を、TFT素子を備えたものとし、TFT素子がONされることによって短絡状態となり、TFT素子がOFFされることによって制限状態となるものとすることができる。
また、TFT素子を、画素回路の発光素子の種類に応じたオフ抵抗を有するものとすることができる。
本発明の第2の表示装置は、表示階調に応じてパルス変調された電流を出力するパルス変調方式の電流源を備えた駆動回路と、発光素子、駆動回路から出力されたパルス変調された電流に応じた電荷を蓄積する容量素子、容量素子と駆動回路とを接続する充電用スイッチ素子および容量素子と発光素子とを接続するTFT素子を有する画素回路が2次元状に配列されたアクティブマトリクス基板と、アクティブマトリクス基板の画素回路におけるTFT素子のゲート端子に固定電圧を供給する固定電圧源とを備えたことを特徴とする。
また、上記本発明の第2の表示装置においては、固定電圧源を、画素回路の発光素子の種類に応じた定電圧をゲート端子に供給するものとすることができる。
本発明の第3の表示装置は、表示階調に応じてパルス変調された電流を出力するパルス変調方式の電流源を備えた駆動回路と、発光素子、駆動回路から出力されたパルス変調された電流に応じた電荷を蓄積する容量素子、容量素子と駆動回路とを接続する充電用スイッチ素子および容量素子と発光素子とを接続するTFT素子を有する画素回路が2次元状に配列されたアクティブマトリクス基板と、アクティブマトリクス基板の画素回路におけるTFT素子のゲート端子に対し、容量素子から発光素子への上記電荷に応じた電流の放電時間の経過とともに次第に増加する電圧を供給する放電制御電圧源とを備えたことを特徴とする。
また、上記本発明の第3の表示装置においては、放電制御電圧源を、画素回路の発光素子の種類に応じた電圧をゲート端子に供給するものとすることができる。
また、上記本発明の第1から第3の表示装置においては、発光素子として有機EL素子を利用することができる。
本発明の第1の表示装置によれば、容量素子と発光素子とを短絡して放電電流を流す短絡状態と放電電流を制限する制限状態とを切替可能な放電回路を画素回路に設け、容量素子から発光素子への放電開始直後には制限状態となり、その制限状態が所定時間経過した後に短絡状態となるように放電回路を制御するようにしたので、上記制限状態によって発光素子へ流れる尖頭電流を低減することができるとともに、上記短絡状態によって放電を促し残留電荷率の低減を図ることができる。これにより発光素子の寿命を延ばすことができるとともに、低階調域の表示の精度を向上することができる。
また、上記本発明の第1の表示装置において、放電回路を、容量素子と発光素子とを接続して短絡状態にするスイッチ素子と、スイッチ素子に並列に接続される抵抗素子とを備えたものとした場合には、製造上容易に上記制限状態と上記短絡状態を実現することができる。
また、抵抗素子を、画素回路の発光素子の種類に応じた抵抗値とした場合には、発光素子の特性に応じた放電電流を流すことができる。
また、放電回路を、TFT素子を備えたものとし、TFT素子がONされることによって短絡状態となり、TFT素子がOFFされることによって制限状態となるものとした場合には、TFT素子一つだけで上記制限状態と上記短絡状態とを実現できるので、素子数を減らすことができ、コストの削減を図ることができる。
また、TFT素子を、画素回路の発光素子の種類に応じたオフ抵抗を有するものとした場合には、発光素子の特性に応じた放電電流を流すことができる。
本発明の第2の表示装置によれば、容量素子と発光素子とTFT素子により接続し、TFT素子のゲート端子に固定電圧を供給してTFT素子を電流制限素子として利用するようにしたので発光素子の流れる放電電流をほぼ一定にすることができ、発光素子に流れる尖頭電流を低減することができるとともに、残留電荷率の低減を図ることができる。
また、上記本発明の第2の表示装置において、固定電圧源を、画素回路の発光素子の種類に応じた定電圧をゲート端子に供給するものとした場合には、発光素子の特性に応じた放電電流を流すことができる。
本発明の第3の表示装置によれば、容量素子と発光素子とをTFT素子により接続し、TFT素子のゲート端子に対し、容量素子から発光素子への放電時間の経過とともに次第に増加する電圧を供給するようにしたので、放電電流を矩形化することができ、本発明の第2の表示装置からさらなる尖頭電流の低減を図ることができる。
また、上記本発明の第3の表示装置において、放電制御電圧源を、画素回路の発光素子の種類に応じた電圧をゲート端子に供給するものとした場合には、発光素子の特性に応じた放電電流を流すことができる。
以下、図面を参照して本発明の表示装置の第1の実施形態を適用した有機EL表示装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態を適用した有機EL表示装置の概略構成図である。
有機EL表示装置は、図1に示すように、有機EL素子と後述する列駆動回路から出力された電流に応じた電荷を蓄積するとともに後述する放電制御回路から出力された放電制御信号に基づいて蓄積した電荷を有機EL素子に放電する放電回路とを有する画素回路11が2次元状に多数配列されたアクティブマトリクス基板10と、アクティブマトリクス基板10の各画素回路11に所望の表示階調に応じてパルス変調された電流を出力するパルス変調方式の電流源を備えた列駆動回路12と、アクティブマトリクス基板10の各画素回路11に行選択信号を出力する行選択回路13と、アクティブマトリクス基板10の各画素回路11の放電回路に放電制御信号を出力する放電制御回路17とを備えている。
そして、アクティブマトリクス基板10は、列駆動回路12から出力された電流を各画素回路列に供給する多数の列信号線14と、行選択回路13から出力された行選択信号を各画素回路行に供給する多数の行信号線15と、放電制御回路17から出力された放電制御信号を各画素回路行に供給する多数の放電制御線16とを備えている。列信号線14と行信号線15および放電制御線16とは直交して格子状に設けられている。そして、列信号線14と行信号線15および放電制御線16との交差点近傍に画素回路11が設けられている。
行選択回路13は、画素回路11の後述する充電用スイッチ素子をON/OFFするための充電スイッチ用行選択信号を出力するものである。
放電制御回路17は、画素回路11の後述する放電制御用スイッチ素子11dをON/OFFするための放電制御信号を出力するものである。
各画素回路11は、図2に示すように、有機EL素子11aと、列駆動回路12から出力された電流に応じた電荷を蓄積する容量素子11bと、行選択回路13から出力された充電スイッチ用行選択信号に基づいてON/OFFして列信号線14と容量素子11bとを短絡したり切り離したりする充電用スイッチ素子11cと、放電制御回路17から出力された放電制御スイッチ用行選択信号に基づいてON/OFFして容量素子11bと有機EL素子11aとを短絡したり切り離したりする放電制御用スイッチ素子11dと、放電制御用スイッチ素子11dに並列に接続された抵抗素子11eとを備えている。本実施形態においては、放電制御用スイッチ素子11dと抵抗素子11eとから放電回路が構成されている。
充電用スイッチ素子11cと放電制御用スイッチ素子11dとしては、たとえば、TFTスイッチ素子を用いることができるが、MOSスイッチなどその他の半導体スイッチ素子を用いるようにしてもよい。
抵抗素子11eは、放電制御用スイッチ素子11dがOFF状態であるとき、容量素子11bと有機EL素子11aとの間に接続された状態となり、容量素子11bから有機EL素子11aへ流れる放電電流の大きさを制限するものである。
列駆動回路12は、図3に示すように、定電流源12aと所定の制御信号に基づいてON/OFFして定電流源12aから出力された電流をパルス幅変調する変調スイッチ12bとを備えたパルス幅変調方式の電流源12cを多数備えている。そして、各パルス幅変調方式の電流源12cはそれぞれアクティブマトリクス基板10の各列信号線14に接続され、各列信号線14に接続された画素回路列にそれぞれパルス幅変調された電流を出力するものである。
そして、電流源12cから出力される電流のパルス幅は、所望の表示階調に基づいて制御される。表示階調は、制御部(図示省略)から列駆動回路12に出力されるものであり、その表示階調に応じてパルス幅変調を行うものである。表示階調が大きいほどパルス幅が大きくなるように制御され、たとえば、64階調表示する場合には、64種類のパルス幅の電流が用いられることになる。
また、本実施形態の有機EL表示装置においては、上記のように列駆動回路12の電流源としてパルス幅変調方式の電流源を用いるようにしたが、これに限らず、パルス状の電流を変調することによって電流量を変化させるパルス変調方式の電流原であれば、その他の方式の電流源を用いてもよく、たとえば、パルス密度変調方式の電流源を用いるようにしてもよい。その場合には、表示階調が大きいほどパルス密度が高くなるように制御するようにすればよい。
次に、本実施形態の有機EL表示装置の基本動作について説明する。
まず、表示階調に応じてパルス幅変調された電流が列駆動回路12の各電流源12cから各電流源12cに接続された各列信号線14にそれぞれ出力される。なお、各電流源12cから出力される電流は、たとえば、図4に示すような波形となる。つまり、各列信号線14に接続された各画素回路毎の表示階調に応じた電流波形が順次出力される。なお、各画素回路毎の電流波形の出力の周期は予め設定されている。
また、各電流源12cから出力される電流の電流値Ichg(図4参照)は、以下のようにして設定される。まず、フレーム期間(1画面を表示する時間)をTfrm、画素回路11の行数をPxとすると、各画素回路11の最大充電時間TprgはTfrm/Pxとなる。そして、有機EL素子11aの平均駆動電流をIf0とすると有機EL素子11aの充電電荷量はIf0×Tfrmとなる。したがって、充電電流の電流値Ichgは、
Ichg=If0×Tfrm/Tprg=If0×Px
となる。
そして、上記のようにパルス幅変調された電流が列駆動回路12の各電流源12cから各列信号線14に出力されるとともに、その列駆動回路12の各電流源12cから出力される各画素回路毎の電流波形の周期に応じて生成された充電スイッチ用行選択信号が行選択回路13から各行信号線15に出力される。
そして、図5に示すように、行選択回路13から出力された充電スイッチ用行選択信号に応じて充電用スイッチ素子11cがONし、容量素子11bと列信号線14とが短絡され、列信号線14に流れ出した1画素分の電流波形に応じた電荷が容量素子11bに蓄積される。
そして、列駆動回路12の各電流源12cから出力される電流波形の周期に応じて画素回路行毎に順次、充電用スイッチ素子11cがONし、全ての画素回路11の容量素子11bに、それぞれの表示階調に応じた量の電荷が蓄積される。
そして、上記のようにして各行毎に電荷の蓄積が行われるとともに、充電が終了した行から順次有機EL素子11aへの放電が行われる。
具体的には、行選択回路13から各行信号線15に出力された充電スイッチ用行選択信号がOFF信号になり、図6に示すように、この充電スイッチ用行選択信号に応じて各画素回路11の充電用スイッチ素子11cがOFFになり、列信号線14と容量素子11bが切り離されるとともに、容量素子11bと有機EL素子11aとが抵抗素子11eを介して接続された状態となる。
ここで、このとき容量素子11bの電位がその容量素子11bに接続される有機EL素子11aの発光閾値電圧以下である場合、容量素子11bから有機EL素子11aには電流は殆ど流れないため、容量素子11bの電位は次の充電動作まで保持される。
一方、容量素子11bの電位がその容量素子11bに接続される有機EL素子11aの発光閾値電圧より高い場合、容量素子11bから抵抗素子11eを経由して有機EL素子11aに電流が流れる。そして、このとき容量素子11bから有機EL素子11aに流れる放電電流の大きさは抵抗素子11eに制限された状態となる(以下「制限状態」という)。これにより有機EL素子11aに流れる尖頭電流の大きさを小さくすることができる。
そして、上記制限状態が所定時間経過した後、放電制御回路17から各放電制御線16に出力された放電制御スイッチ用行選択信号がON信号になり、図7に示すように、この放電制御スイッチ用行選択信号に応じて各画素回路11の放電制御用スイッチ素子11dがONになり、容量素子11bと有機EL素子11aとが短絡され、容量素子11bから放電制御用スイッチ素子11dを経由して有機EL素子11aに電流が流れる(以下「短絡状態」という)。
そして、有機EL素子11aの駆動により容量素子11bの電位は次第に低下し、容量素子11bの電位が有機EL素子11aの発光閾値電圧まで低下したところで容量素子11bから有機EL素子11aへの電流が停止する。
上記のように容量素子11bの初期電圧に関わらず、充電動作と放電動作を繰り返すことによって、充電動作直前の容量素子11bに保持される容量電圧は、有機EL素子11aの発光閾値電圧となる。したがって、容量素子11bの保持容量電圧が有機EL素子11aの発光閾値電圧となった安定状態では、パルス幅変調により容量素子11bに追加充電した電荷量に相当する電流が有機EL素子11aに流れることになる。つまり、有機EL素子11aは所望の表示階調に応じた輝度で発光することになる。
ここで、たとえば、上記第1の実施形態のように放電制御用スイッチ素子11dを設けずに、容量素子11bと有機EL素子11aとの間に抵抗素子だけを設けて容量素子11bから有機EL素子11aへ放電を行ったときの尖頭電流比N(尖頭電流Ip/平均駆動電流If0)の放電時間に対する変化の計算値を図8に、残留電荷率の放電時間に対する変化を図9に示す。なお、図8および図9における点線のグラフが抵抗素子の抵抗値を8.8MΩとした場合の計算値であり、細実線のグラフが抵抗素子の抵抗値を3.8MΩとした場合の計算値である。図8の点線のグラフから、尖頭電流比を3以下に制御するためには8.8MΩ以上の抵抗値が必要であることがわかる。また、図9の細実線のグラフから表示階調として256階調を実現するために必要な残留電荷率0.04を実現するためには3.8M以下の抵抗値が必要であることがわかる。そして、上記第1の実施形態において、抵抗素子11eの抵抗値を8.8MΩとし、放電制御用スイッチ素子11dとしてオン抵抗が1.6MΩのTFTスイッチ素子を用い、放電開始から4ms後に放電制御用スイッチ素子11dをONさせたときの尖頭電流比の放電時間に対する変化を図8に、残留電荷率の放電時間に対する変化を図9に太実線で示す。図8および図9の太実線で示すように、本実施形態では、容量素子11bの電圧が低下した放電時間4ms以後に、放電制御用スイッチ素子11dをONすることによって放電動作を促進させて残留電荷を低減させるようにしたので、放電開始時の尖頭電流比を3以下まで低減させることができるとともに放電終了時の残留電荷率を0.04以下に低減することができ、有機EL素子11aの寿命を悪化させることなく高画質表示が可能である。
なお、本実施形態において画素回路11の放電回路の抵抗素子11eの抵抗値は、有機EL素子11aの特性に合わせて決定することが必要である。たとえば、複数種類の有機EL素子を使用するカラーの有機EL表示装置である場合には、その色毎に異なる抵抗値を設定することが望ましい。具体的には、有機EL素子11aの色毎に異なる平均駆動電流If0と電流係数Kにより各色毎に適性な抵抗値の範囲が決定する。なお、Kは有機EL素子のIV特性により決定される値であり、単位はμA/Vである。
ここで、上記第1の実施形態の画素回路11の容量素子11bに要求される容量値について以下に検討する。
上述したように追加充電直前の容量素子11bの電圧は有機EL素子11aの発光閾値電圧となっている。そして、最大階調設定の場合には、容量素子11bには、フレーム期間Tfrm×有機EL素子の平均駆動電流If0に相当する電荷量が追加充電されるため、追加充電による容量素子11bの電圧の上昇分Vcは、
Vc=If0×Tfrm/C
となる。
ここで、容量素子11bの容量値Cが必要以上に大きいと、上式からわかるように追加充電による電圧上昇Vcが小さくなって有機EL素子11aへ放電される電流も小さくなる。また、容量値Cが過大な場合、追加充電電荷量を有機EL素子11aへ放電する動作をフレーム期間内に終了することができず、有機EL素子11aの発光量(輝度の時間積分値)が少なくなってしまう。
ここで、様々な有機EL電流係数K、容量素子の容量値C、有機EL素子の平均駆動電流If0の値に関してTfrm経過後の容量素子11bの残留電荷率Qrを求め、その残留電荷率Qrと尖頭電流比(尖頭電流/平均駆動電流)との関係をグラフ化すると図11に示すような特性が得られた。なお、残留電荷率Qrとは、追加充電電荷量をQ0、Tfrm後の残留電荷量をΔQとするとΔQ/Q0である。また、Kは有機EL素子のIV特性により決定される値であり、単位はμA/Vである。
そして、尖頭電流をIp、平均駆動電流をIf0とすると、図11のグラフから以下のQrの近似式(1)が得られる。
Figure 2009237004
また、有機EL素子の電圧電流特性は下式(2)で表わすことができる。
Figure 2009237004
なお、Ifは有機EL素子に流れる電流、Kは電流係数、Vfは有機EL素子の電圧、Vthは有機EL素子の発光閾値電圧である。
そして、有機EL素子の電圧電流特性の式(2)のVf−Vthをオーバードライブ電圧Vodと定義し、有機EL素子の平均駆動電流If0でのVodをVod0、尖頭電流IpでのVodをVodpとすると、
Ip/If0=(K×Vodp)/(K×Vod0)=(Vodp/Vod0)
Q=CVより、
Vodp=Ifo×Tfrm/C
よって、
Vodp/Vod0=(Ifo×Tfrm)/(C×Vod0)
したがって、
Ip/If0=(Vodp/Vod0)
={(If0×Tfrm)/(C×Vod0)}2
式(1)より、
Figure 2009237004
よって、
Figure 2009237004
Figure 2009237004
式(5)は、所望のTfrm後の残留電荷率Qrを実現するCを示すことになり、Cの上限は、
Figure 2009237004
となる。なお、残留電荷率Qrは、所望の表示階調Dによって値が異なるが、
Qr<1/(2×D)であることが望ましい。
また、容量素子11bの容量値Cの下限値については、抵抗素子11eの抵抗値の範囲によって決定されるが、まずは、抵抗素子11eの抵抗値の適正な範囲について説明する。
まず、抵抗素子11eの抵抗値の下限値については、所望の尖頭電流比Nを満たすように設定する必要がある。
上述したように有機EL素子11aの電圧電流特性を、
If=K×(Vf−Vth)
とすると、平均駆動電流If0は、
If0=K×Vod0
よって、尖頭電流Ipxは、
Ipx=K×Vodx
したがって、
Figure 2009237004
また、充電直後の容量素子の電圧をVc、追加充電電荷量をQ0とすると、
Vod=Vc−Ipk×R=Q0/C−Ipk×R
また、Vc=Q0/C=If0×Tfrm/Cなので、
Figure 2009237004
となる。
よって、
Figure 2009237004
Figure 2009237004
(10)式は、所望の尖頭電流比Nを実現するRを示すことになり、Rの下限値は、
Figure 2009237004
となる。
また、抵抗素子11eの抵抗値を大きくし過ぎると、フレーム期間内に容量素子11bの充電電荷を十分に放電することができず、容量素子11bに電荷が残って誤動作の原因となる。
したがって、抵抗素子11eの抵抗値Rの上限値については、放電時間制限により決まるが、許容残留電荷率に非線形特性となるため、残留電荷率=1%の条件で近似すると、
Nmin=1/(10×Tfrm)
となる。
一方、上記で計算して抵抗値Rの下限式の式(11)より、
Figure 2009237004
式(12)にNminを代入すると、
Figure 2009237004
式(13)は、所望の放電時間Tfrmを実現するRを示すことになり、Rの上限は、
Figure 2009237004
となる。
また、上記のように抵抗素子11eの抵抗値Rの上限(式14)と下限(式11)とを求めたが、適正な抵抗値が存在するためには、
Figure 2009237004
が条件となる。
上式(15)より、
Figure 2009237004
となり、容量素子11bの下限値が求まる。
また、上記第1の実施形態においては、画素回路11における放電回路を抵抗素子11eと放電制御用スイッチ素子11dとから構成するようにしたが、オフ抵抗が第1の実施形態のおける抵抗素子11eの抵抗値と同等(たとえば、8.8MΩ)のTFT素子を用いるようにすれば、図10に示すように、放電回路をTFT素子11fのみから構成することができ、抵抗素子の省略が可能である。なお、TFT素子11fをON/OFFするタイミングについては上記第1の実施形態における放電制御用スイッチ素子のON/OFFのタイミングと同様である。
また、画素回路11の放電回路のTFT素子11fとしては、有機EL素子11aの特性に合わせて決定されたオフ抵抗を有するものである必要がある。たとえば、複数種類の有機EL素子を使用するカラーの有機EL表示装置である場合には、その色毎に異なるオフ抵抗を有するTFT素子を選択することが望ましい。具体的には、有機EL素子11aの色毎に異なる平均駆動電流If0と電流係数Kにより各色毎に適性なオフ抵抗の抵抗値の範囲が決定する。なお、Kは有機EL素子のIV特性により決定される値であり、単位はμA/Vである。
次に、本発明の表示装置の第2の実施形態を適用した有機EL表示装置について説明する。本発明の第2の実施形態を適用した有機EL表示装置は、図10に示した画素回路のTFT素子をON/OFF動作のスイッチ素子としてではなく、電流制限素子として動作させるように構成したものである。
具体的には、図12および図13に示すように、第1の実施形態の有機EL表示装置における放電制御回路17の代わりに各画素回路21のTFT素子11gに固定電圧を供給する固定電圧源20を備えている。なお、第2の実施形態の有機EL表示装置は、各画素回路21のTFT素子11gと固定電圧源20以外の構成は、第1の実施形態の有機EL表示装置と同様である。
画素回路21には、図13に示すように、容量素子11bと有機EL素子11aとの間にTFT素子11gが設けられており、TFT素子11gのゲート端子は固定電圧源20に接続されている。画素回路21におけるその他の構成については第1の実施形態の有機EL装置と同様である。
次に、本発明の第2の実施形態の有機EL表示装置の作用について説明する。
画素回路21の容量素子11bへの充電までの作用については、上記第1の実施形態の有機EL装置と同様である。
そして、各画素回路行毎に電荷の蓄積が行われるとともに、充電が終了した行から順次有機EL素子11aへの放電が行われる。
具体的には、行選択回路13から各行信号線15に出力された充電スイッチ用行選択信号がOFF信号になり、この充電スイッチ用行選択信号に応じて各画素回路11の充電用スイッチ素子11cがOFFになり、列信号線14と容量素子11bが切り離されるとともに、容量素子11bと有機EL素子11aとがTFT素子11gを介して接続された状態となる。
そして、上記第1の実施形態の有機EL表示装置と同様に、容量素子11bの電位がその容量素子11bに接続される有機EL素子11aの発光閾値電圧より高い場合、容量素子11bからTFT素子11gを経由して有機EL素子11aに電流が流れる。
ここで、本実施形態の画素回路21においては、TFT素子11gのゲート端子を固定電位にするようにしている。これにより有機EL素子11aのVf(順方向電圧)低下とともにVgs(ゲート−ソース間電圧)が上昇することでドレイン−ソース間の等価抵抗が減少し、放電電流をほぼ一定にすることができる。
画素回路21を図13の構成にした場合における、尖頭電流比Nの放電時間に対する変化と残留電荷率の放電時間に対する変化の計算値をそれぞれ図14と図15に太実線で示す。
このときTFT素子11gのゲート端子に供給される固定電圧Vgは、
Vf0<Vg<Vcmax
の範囲であり、容量素子11b、有機EL素子11a、TFT素子11gの特性に応じて選択される。なお、Vf0は有機EL素子11aの平均駆動電流時に順方向電圧、Vcmaxは容量素子11bの最大保持容量電圧である。
そして、有機EL素子11aの駆動により容量素子11bの電位は次第に低下し、容量素子11bの電位が有機EL素子11aの発光閾値電圧まで低下したところで容量素子11bから有機EL素子11aへの電流が停止する。
ここで、本実施形態のように、TFT素子をON/OFF駆動するスイッチ素子としてではなく電流制御素子として使用した場合、TFT素子の移動度や閾値電圧の変動の影響を受けることになるが、一般的な有機EL素子の駆動TFT素子のように定電流駆動が要求されるわけではなく、フレーム期間内で放電を完了させることが要求されるため、移動度および閾値電圧の許容範囲は広く、補償なしで使用可能である。
TFT素子の移動度を変化させたときの尖頭電流比の放電時間に対する変化と残留電荷率の放電時間に対する変化との計算値をそれぞれ図14と図15とに細実線(移動度μ=1.2の場合)と点線(移動度μ=0.8の場合)とで示す。図14と図15の結果より、TFT素子の移動度μが、たとえば0.8〜1.2の範囲で変化しても問題ないことがわかる。
また、TFT素子の閾値電圧を変化させたときの尖頭電流比の放電時間に対する変化と残留電荷率の放電時間に対する変化との計算値をそれぞれ図16と図17に示す。なお、図16および図17における太実線は閾値電圧Vthが0.6Vの場合、細実線は閾値電圧Vthが0.8Vの場合、破線は閾値電圧Vthが0.4Vの場合である。図16と図17の結果より、TFT素子の閾値電圧Vthが、たとえば0.4〜0.8Vの範囲で変化しても問題ないことがわかる。
なお、本実施形態において画素回路21の放電回路のTFT素子11gのゲート端子に供給される電圧は、有機EL素子11aの特性に合わせて決定することが必要である。たとえば、複数種類の有機EL素子を使用するカラーの有機EL表示装置である場合には、その色毎に異なる電圧を設定することが望ましい。
ここで、本実施形態のようにTFT素子を電流制御素子として動作させる場合、ドレイン電流Idはゲート/ソース間電圧Vgsの関数となる。たとえば、N型TFT素子での構成を考えると、ソース電極は有機EL素子側となり、Vgs=Vg−Vs=Vg−Vf が大きいほどId(=If))が大きくなる。
本実施形態のようにゲート電圧固定ではVgsはソース(有機EL素子のVf)により決まるので、Idは有機EL素子のVfの関数となる。まず、尖頭電流抑制のため、Ipk時の有機EL素子のVfで、Id≦IpkとなるようにVg上限が決まる。次いで、放電促進動作のため平均駆動電流If0でのVfで、Id≧If0となるようにVg下限が決まる。
従って、TFT素子のゲート端子に供給されるVg固定電圧は、容量素子の静電容量値、許容尖頭電流、有機EL素子のIf−Vf特性、TFT素子のVgs−Id特性より適切な値を選択する必要がある。
次に、本発明の表示装置の第3の実施形態を適用した有機EL表示装置について説明する。本発明の第3の実施形態を適用した有機EL表示装置は、図10に示した画素回路のTFT素子に固定電圧を供給するのではなく、時間経過に応じて変化する電圧を供給するように構成したものである。
具体的には、図18および図19に示すように、第2の実施形態の有機EL表示装置における固定電圧源20の代わりに各画素回路31のTFT素子11hに時間経過に応じて変化する電圧を供給する放電制御電圧源30を備えている。なお、第3の実施形態の有機EL表示装置は、各画素回路31のTFT素子11hと放電制御電圧源30以外の構成は、第1の実施形態の有機EL表示装置と同様である。
画素回路31には、図19に示すように、容量素子11bと有機EL素子11aとの間にTFT素子11hが設けられており、TFT素子11hのゲート端子は電圧供給線32を介して放電制御電圧源30に接続されている。画素回路31におけるその他の構成については第1の実施形態の有機EL装置と同様である。
次に、本発明の第2の実施形態の有機EL表示装置の作用について説明する。
画素回路31の容量素子11bへの充電までの作用については、上記第1の実施形態の有機EL装置と同様である。
そして、各画素回路行毎に電荷の蓄積が行われるとともに、充電が終了した行から順次有機EL素子11aへの放電が行われる。
具体的には、行選択回路13から各行信号線15に出力された充電スイッチ用行選択信号がOFF信号になり、この充電スイッチ用行選択信号に応じて各画素回路11の充電用スイッチ素子11cがOFFになり、列信号線14と容量素子11bが切り離されるとともに、容量素子11bと有機EL素子11aとがTFT素子11hを介して接続された状態となる。
そして、上記第1の実施形態の有機EL表示装置と同様に、容量素子11bの電位がその容量素子11bに接続される有機EL素子11aの発光閾値電圧より高い場合、容量素子11bからTFT素子11hを経由して有機EL素子11aに電流が流れる。
ここで、本実施形態の画素回路21においては、TFT素子11hのゲート端子に、時間経過とともに次第に増加する電圧Vgを供給するようにしている。図20に電圧Vgの電圧波形および行信号線15により充電用スイッチ素子11cに供給される充電スイッチ用行選択信号SCの波形の一例を示す。
TFT素子11hのゲート端子に、時間経過とともに次第に増加する電圧Vgを供給することによって放電電流を矩形化することができ、さらなる尖頭電流比の低減を図ることができる。
画素回路31のTFT素子11hのゲート端子に、図21に示すような波形の電圧Vgを供給したときの尖頭電流比Nの放電時間に対する変化と残留電荷率の放電時間に対する変化の計算値をそれぞれ図22と図23に太実線で示す。なお、比較のため、図22と図23においては、画素回路31のTFT素子11hのゲート端子に固定電圧を供給したときの尖頭電流比Nの放電時間に対する変化と残留電荷率の放電時間に対する変化の計算値をそれぞれ点線で示している。
そして、有機EL素子11aの駆動により容量素子11bの電位は次第に低下し、容量素子11bの電位が有機EL素子11aの発光閾値電圧まで低下したところで容量素子11bから有機EL素子11aへの電流が停止する。
なお、本実施形態において画素回路31のTFT素子11hに供給されるゲート電圧は、有機EL素子11aの特性に合わせて決定することが必要である。たとえば、複数種類の有機EL素子を使用するカラーの有機EL表示装置である場合には、その色毎に異なるゲート電圧を設定することが望ましい。
ここで、本実施形態のようにゲート電圧を時間関数変化させる形態は、上記第2の実施形態におけるゲート固定電圧時の有機EL素子のVfによるVgs制御に、放電時間によるVgs制御を付加した形態である。
ゲート電圧の時間変化としては、放電開始直後は尖頭電流抑制のためゲート電圧は初期電圧とし、放電時間経過と共にゲート電圧を上昇させ、容量素子電圧低下による放電電流低下を抑制する。
初期電圧と時間変化は、容量素子の静電容量値、許容尖頭電流、有機EL素子のIf−Vf特性、TFT素子のVgs−Id特性より適切な値を選択する必要がある。
なお、上記第1〜第3の実施形態の説明における尖頭電流比Nの放電時間に対する変化と残留電荷率の放電時間に対する変化の計算値については、特に説明のない場合は、以下の条件に基づいて計算したものである。
有機EL素子の特性
If=K×(Vf−Vth)
K=1μA/V
駆動条件
平均駆動電流If0=1μA
フレーム期間Tfrm=8.3ms
容量素子の保持容量C=300pF
最大保持容量電圧Vcmax=(?)
TFT特性
μ=1.0cm/Vs
Cox=1.7E−8F
W/L=1.0
Vth=0.6V
Vg=6.0V
また、上記第1から第3の実施形態の有機EL表示装置においては、容量素子の電位がその容量素子に接続される有機EL素子の発光閾値電圧より高くなったときに、容量素子から放電制御用スイッチ素子11dを経由して有機EL素子に電流が流れる。つまり逆にいうと、容量素子の電位が有機EL素子の発光閾値電圧になるまでは有機EL素子に電流は流れず、発光しないことになる。したがって、電源投入後、容量素子の電位が有機EL素子の発光閾値電圧になるまで短期間で容量素子の電位を上げることが望ましい。
そこで、列駆動回路12が、表示画像を表わす表示画像データに応じた有機EL素子の発光制御の前に、容量素子の電圧がその容量素子が接続される有機EL素子の発光閾値電圧以上となるようなプリチャージ電流を画素回路に出力するようにすることが望ましい。具体的には、白色の表示画像を表わす表示画像データに応じたプリチャージ電流を全ての画素回路に流すようにすればよい。
また、多数の有機EL素子が複数種類の色を有する場合には、色毎に有機EL素子の発光閾値電圧は異なるので、列駆動回路12が、各色の有機EL素子を有する画素回路にそれぞれ色毎に異なるプリチャージ電流を供給するようにすることが望ましい。すなわち、各画素回路の容量素子の電圧がその容量素子が接続される有機EL素子の色毎に異なる発光閾値電圧以上となるようなプリチャージ電流を各画素回路に出力するようにすることが望ましい。
なお、上記第1〜第3の実施形態は、本発明の表示装置を有機EL表示装置に適用したものであるが、発光素子としては、有機EL素子に限らず、たとえば、無機EL素子などを用いるようにしてもよい。
また、本発明の表示装置は、様々な用途がある。たとえば、携帯情報端末(電子手帳、モバイルコンピュータ、携帯電話など)、ビデオカメラ、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ、テレビなどが挙げられる。
本発明の表示装置の第1の実施形態を適用した有機EL表示装置の概略構成図 本発明の表示装置の第1の実施形態を適用した有機EL表示装置の画素回路の構成を示す図 列駆動回路の構成を示す図 列駆動回路の電流源から出力される電流波形の一例を示す図 容量素子に電荷を充電する作用を説明するための図 容量素子から有機EL発光素子への放電の作用(制限状態)を説明するための図 容量素子から有機EL発光素子への放電の作用(短絡状態)を説明するための図 容量素子と有機EL素子との間に抵抗素子だけを設けて容量素子から有機EL素子へ放電を行ったときの尖頭電流比の放電時間に対する変化の計算値を示す図 容量素子と有機EL素子との間に抵抗素子だけを設けて容量素子から有機EL素子へ放電を行ったときの残留電荷率の放電時間に対する変化の計算値を示す図 本発明の表示装置の第1の実施形態を適用した有機EL表示装置の画素回路のその他の構成を示す図 残留電荷率と尖頭電流比との関係をグラフ化した図 本発明の表示装置の第2の実施形態を適用した有機EL表示装置の概略構成図 本発明の表示装置の第2の実施形態を適用した有機EL表示装置の画素回路の構成を示す図 図13に示す画素回路を構成した場合における尖頭電流比の放電時間に対する変化の計算値を示す図 図13に示す画素回路を構成した場合における残留電荷率の放電時間に対する変化の計算値を示す図 図13に示す画素回路のTFT素子の閾値電圧を変化させたときの尖頭電流比の放電時間に対する変化の計算値を示す図 図13に示す画素回路のTFT素子の閾値電圧を変化させたときの残留電荷率の放電時間に対する変化の計算値を示す図 本発明の表示装置の第3の実施形態を適用した有機EL表示装置の概略構成図 本発明の表示装置の第3の実施形態を適用した有機EL表示装置の画素回路の構成を示す図 図19に示す画素回路のTFT素子のゲート電圧Vgの電圧波形および充電用スイッチ素子に供給される充電スイッチ用行選択信号SCの波形の一例を示す図 図19に示す画素回路のTFT素子のゲート電圧Vgの電圧波形の一例を示す図 図21に示す波形のゲート電圧VgをTFT素子に供給したときの尖頭電流比の放電時間に対する変化の計算値を示す図 図21に示す波形のゲート電圧VgをTFT素子に供給したときの残留電荷率の放電時間に対する変化の計算値を示す図 従来の画素回路の構成を示す図 有機EL表示装置の画素回路の一例を示す図 図25に示す画素回路の充電の作用を説明するための図 図25に示す画素回路の放電の作用を説明するための図
符号の説明
10 アクティブマトリクス基板
11 画素回路
11a 有機EL素子
11b 蓄積容量
11c 充電用スイッチ素子
11d 放電制御用スイッチ素子
11e 抵抗素子
11f TFT素子
11g TFT素子
11h TFT素子
12 列駆動回路
12a 定電流源
12b 変調スイッチ
12c 電流源
13 行選択回路
14 列信号線
15 行信号線
16 放電制御線
17 放電制御回路
20 固定電圧源
21 画素回路
30 放電制御電圧源
31 画素回路
32 電圧供給線
101 スイッチ用トランジスタ
102 容量素子
103 駆動トランジスタ
105 素子
201 画素回路
201a 有機EL素子
201b 容量素子
201c 充電用スイッチ素子
201d 放電用スイッチ素子
201e 抵抗素子
202 充電スイッチ用行信号線
203 放電スイッチ用行信号線
204 電流源
205 列信号線

Claims (10)

  1. 表示階調に応じてパルス変調された電流を出力するパルス変調方式の電流源を備えた駆動回路と、
    発光素子、前記駆動回路から出力されたパルス変調された電流に応じた電荷を蓄積する容量素子、前記容量素子と前記駆動回路とを接続する充電用スイッチ素子および前記容量素子と前記発光素子との間に接続され、前記容量素子と前記発光素子とを短絡して前記電荷に応じた電流を流す短絡状態と前記電流を制限する制限状態とを切替可能な放電回路を有する画素回路が2次元状に配列されたアクティブマトリクス基板と、
    該アクティブマトリクス基板における前記放電回路に対し、該放電回路が前記容量素子から前記発光素子への放電開始直後には前記制限状態となり、該制限状態が所定時間経過した後に前記短絡状態となるような放電制御信号を出力する放電制御部とを備えたことを特徴とする表示装置。
  2. 前記放電回路が、前記容量素子と前記発光素子とを接続して短絡状態にするスイッチ素子と、該スイッチ素子に並列に接続される抵抗素子とを備えたものであることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  3. 前記抵抗素子が、前記画素回路の前記発光素子の種類に応じた抵抗値を有するものであることを特徴とする請求項2記載の表示装置。
  4. 前記放電回路が、TFT素子を備え、該TFT素子がONされることによって前記短絡状態となり、前記TFT素子がOFFされることによって前記制限状態となるものであることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  5. 前記TFT素子が、前記画素回路の前記発光素子の種類に応じたオフ抵抗を有するものであることを特徴とする請求項4記載の表示装置。
  6. 表示階調に応じてパルス変調された電流を出力するパルス変調方式の電流源を備えた駆動回路と、
    発光素子、前記駆動回路から出力されたパルス変調された電流に応じた電荷を蓄積する容量素子、前記容量素子と前記駆動回路とを接続する充電用スイッチ素子および前記容量素子と前記発光素子とを接続するTFT素子を有する画素回路が2次元状に配列されたアクティブマトリクス基板と、
    該アクティブマトリクス基板の前記画素回路における前記TFT素子のゲート端子に固定電圧を供給する固定電圧源とを備えたことを特徴とする表示装置。
  7. 前記固定電圧源が、前記画素回路の前記発光素子の種類に応じた定電圧を前記ゲート端子に供給するものであることを特徴とする請求項6記載の表示装置。
  8. 表示階調に応じてパルス変調された電流を出力するパルス変調方式の電流源を備えた駆動回路と、
    発光素子、前記駆動回路から出力されたパルス変調された電流に応じた電荷を蓄積する容量素子、前記容量素子と前記駆動回路とを接続する充電用スイッチ素子および前記容量素子と前記発光素子とを接続するTFT素子を有する画素回路が2次元状に配列されたアクティブマトリクス基板と、
    該アクティブマトリクス基板の前記画素回路における前記TFT素子のゲート端子に対し、前記容量素子から前記発光素子への前記電荷に応じた電流の放電時間の経過とともに次第に増加する電圧を供給する放電制御電圧源とを備えたことを特徴とする表示装置。
  9. 前記放電制御電圧源が、前記画素回路の前記発光素子の種類に応じた電圧を前記ゲート端子に供給するものであることを特徴とする請求項8記載の表示装置。
  10. 前記発光素子が有機EL素子であることを特徴とする請求項1から9いずれか1項記載の表示装置。
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