JP2009235976A - 回転容積型ポンプの流量制御方法と同流量制御システム - Google Patents

回転容積型ポンプの流量制御方法と同流量制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】 流量の測定範囲が狭い流量計を使用して広範囲における流量の測定を可能にする、流量計の種類や測定範囲に制約を受けにくく、狭い範囲しか測定できない安価でコンパクトな流量計を用いて、広範囲の流量を精度良く制御できる、ポンプ運転時の機器の異常や運転状態の異常、ポンプの寿命、部品の摩損などを自動的に判定できる、回転容積型ポンプの流量制御方法と流量制御システムを提供する。
【解決手段】 回転速度と流量が正比例する回転容積型ポンプの流量制御システムにおいて、ポンプにより発生可能な流量領域に比べて狭い範囲の流量を測定可能な流量計3を使用し、回転速度と流量とが原点を通る正比例になる場合に一つの測定点の回転速度における比例係数(傾き)を求める比例係数測定手段と、この比例係数測定手段により求められる比例係数に基づいてポンプ2の回転速度からポンプ流量を算出し、ポンプ流量を制御する手段とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、浄水場などでポンプを用いて例えば薬液を注入する設備において、流量測定範囲が狭い流量計を用いてより広い流量範囲で精度良くポンプの流量(吐出または吸込)を制御する流量制御方法と同流量制御システムに関するもので、本発明が対象とするポンプは回転容積型、つまり回転速度と流量が正比例するポンプに関する。
従来、この種の広範囲にわたる流量を制御するシステムでは、図5に示すように、ポンプ2による流量の測定が可能な範囲の異なる2台の流量計を使用し、例えば3方向切り換えバルブ8を介して流路を切り換え、流量計により測定される流量に基づいてコントローラ5でインバータ6を介してポンプ2の回転速度を調整することにより流量を制御している。図6はポンプ回転速度と流量の関係を表すグラフにおいて流量計3−(1)と流量計3−(2)の2台の流量計を用い、3方向切り換えバルブ8で流路を切り換え、ポンプ2の回転速度を調整して流量を制御する際(図5に示すシステム)において、最小流量:最大流量=1:100(指数)の範囲で回転速度と流量をそれぞれ指数で表し、両者の比例関係である比例係数のグラフ(線図)を示すものである。
また、流量測定範囲が広範囲の1台の流量計3’を用いて、図7に示すように、流量計3’により測定される流量に基づいてコントローラ5でインバータ6を介してポンプ2の回転速度を調整することにより流量を制御することも行われている。図8は図7のシステムにおける、回転速度と流量をそれぞれ指数で表し、両者の比例関係である比例係数のグラフ(線図)を示すものである。
・従来の一般的なポンプの流量制御システムでは、流量制御が可能な流量の範囲が使用される流量計の測定範囲と同一か、もしくはそれよりも狭い範囲に限られていた。つまり、従来は、流量計の測定範囲内でないと、流量フィードバックの制御ができなかった。
・流量の測定範囲が広く、かつ精度の高い流量計は、高価格でサイズが大きい。つまり、最小流量:最大流量=1:100の流量範囲を高精度で測定可能な流量計は、電磁式、質量式など種類が限られており、しかもそれらの流量計は高価で、サイズが大きいというのが普通である。
・流量の測定範囲が広く、かつ高精度な流量計は反応速度が非常に遅い。つまり、広範囲の流量を測定可能な流量計は測定時の反応速度が非常に遅いため、流量の制御に時間がかかり、円滑な制御が困難である。
・上記した2台の流量計を用いてポンプの流量を制御する従来の方法は、配管が2系統になる上に、3方向切り換えバルブなどの余分な機器が必要でメンテナンス箇所が多い。
・従来は上記のいずれの場合にも、上記ポンプにおける耐年数が定められた消耗部品の交換は、定期的に行われたり、ポンプの能力ダウン後になされたりするなど、部品やポンプの交換時期は、使用期間に基づいたり使用者の判断により決定されるというのが一般的である。
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、1)流量の測定範囲が狭い流量計を使用して広範囲における流量の測定を可能にする、2)流量計の種類や測定範囲に制約を受けにくく、例えば最小流量:最大流量が1:20程度の狭い範囲しか測定できない安価でコンパクトな流量計を用いて、広範囲の流量を精度良く制御できる、3)流量の測定範囲が狭いが測定時の反応速度が非常に速い流量計を使用でき、流量制御を円滑にかつ的確に行える、4)従来の2系統の配管を使用する場合に比べて、詰まり・漏れ・故障などのトラブルが少なく、メンテナンス箇所が大幅に削減され、メンテナンス作業が容易になる、5)ポンプ運転時の機器の異常や運転状態の異常、ポンプの寿命、部品の摩損などを自動的に判定できる、回転容積型ポンプの流量制御方法と流量制御システムを提供しようとするものである。
上記の課題を解決するための本発明に係る回転容積型ポンプの流量制御方法は、回転速度と流量が正比例する回転容積型ポンプの回転速度の調節により流量を制御する方法において、つぎの事項1)〜3)により特定されることを特徴とする回転容積型ポンプの流量制御方法。
1) 前記ポンプにより発生可能な流量領域に比べて狭い範囲の流量しか測定できない1台の流量計を使用すること
2) 前記流量計により異なる2つの回転速度において流量を測定し、2つの測定点を通る回転速度と流量との比例係数(傾き)を求めること(工程)
3) 上記2)で求められた比例係数(傾き)に基づいて前記ポンプの回転速度からポンプ流量を算出し、前記ポンプの回転速度を調節して前記ポンプの流量を制御すること(工程)。
・上記のように特定される本発明に係る回転容積型ポンプの流量制御方法によれば、流量の測定範囲がポンプの流量に比べてかなり狭い範囲しか測定できない流量計を使用でき、また3方切り換え弁などの装置を必要としないので、コスト的に有利である。また、回転速度と流量との比例係数から計算した回転速度でポンプ流量を制御するので、流量を逐次流量計で計測して回転速度を制御する従来の方法に比べて、制御速度が早く反応時間が短いうえに、制御範囲が広い。なお、上記異なる2つの回転速度には、原点を通る場合には1つは原点であってもよい。
請求項2に記載のように、つぎの事項4)〜7)により特定することができる。
4) あらかじめ前記ポンプの試運転を行って回転速度と流量との比例係数(傾き)を求め、その比例係数(傾き)を初期値として設定すること(工程)
5) 前記ポンプの運転中における前記比例係数(傾き)を求め、求められる比例係数(傾き)の前記初期値に対する変化を求めること(工程)
6) 上記5)における前記比例係数(傾き)の、前記初期値に対する変化について、あらかじめ許容できる範囲を設定すること(工程)
7) 上記5)における前記比例係数の変化が、上記6)であらかじめ設定した範囲内か否かを検出し、設定した範囲を超えていると、ポンプの異常運転と判定すること(工程)。
・このように特定される本発明に係る回転容積型ポンプの流量制御方法によれば、回転速度と流量の比例係数に基づいて、ポンプの異常運転を自動的に診断し、警報することもできる。
請求項3に記載のように、つぎの事項8)により特定することができる。
8) 前記ポンプの運転中の比例係数(傾き)を一定時間求め、求められた比例係数(傾き)の短時間レベルでの変化があらかじめ設定した範囲を超えていると、ポンプの異常運転と判定すること(工程)。
・このようにしても、回転速度と流量の比例係数に基づいて、ポンプの異常運転を自動的に診断し、警報することができる。
請求項4に記載のように、つぎの事項9)・10)により特定することができる。
9) あらかじめ前記ポンプの回転速度を最大または最大近傍まで上げても所望の流量に達さなくなる直前の比例係数(傾き)をしきい値として設定すること(工程)
10) 前記ポンプの運転中の比例係数(傾き)を長期にわたって求め、求められる比例係数(傾き)が前記しきい値を超える(下回る)とポンプの寿命または主要部の摩耗と判定すること(工程)。
・このように特定される本発明に係る回転容積型ポンプの流量制御方法によれば、回転速度と流量の比例係数に基づいてポンプの寿命や主要部(ステータなど)の摩耗を自動的に診断し、警報することができる。すなわち、比例係数の変化の傾向を時間とともに管理することで、ポンプや部品の寿命を予測し、交換時期や故障の発生時期なども推測することができる。
上記の課題を解決するために本発明に係る回転容積型ポンプの流量制御システムは、回転速度と流量が正比例する回転容積型ポンプの回転速度の調節により流量を制御するシステムにおいて、つぎの事項により特定されることを特徴とする回転容積型ポンプの流量制御システム。
前記ポンプにより発生可能な流量領域に比べて狭い範囲の流量しか測定できない流量計と、この流量計により異なる2つの回転速度において流量を測定し2つの測定点を通る回転速度と流量との比例係数(を表す比例係数直線の傾き)を算出する演算手段と、この演算手段で算出した比例係数に基づいて前記ポンプの回転速度を調節してポンプ流量を制御する手段とを備えること。
・上記の構成を有する本発明に係る回転容積型ポンプの流量制御システムによれば、請求項1に記載の流量制御方法を確実に実施できるほか、流量の測定範囲がポンプの流量に比べてかなり狭い範囲しか測定できない流量計を使用でき、また3方切り換え弁などの装置を必要としないので、システムを低コストで実施できて経済的に有利であり、また、回転速度と流量との比例係数から計算した回転速度でポンプ流量を制御するので、流量を逐次流量計で計測して回転速度を制御する従来のシステムに比べて、制御速度が早く反応時間が短いうえに、制御範囲が広い。
請求項6に記載のように、請求項5記載の流量制御システムにつぎの事項を加えて特定することができる。
3) あらかじめ前記ポンプの試運転時の前記比例係数(傾き)を求め、その比例係数(傾き)を初期値として設定する手段と、前記ポンプの運転期間の経過に伴う前記比例係数の変化の度合いをあらかじめ設定し、この設定した範囲内か否かでポンプの運転異常を判定する手段と、前記ポンプの回転速度を最大または最大近傍まで上げても所望の流量に達さなくなる直前の比例係数をしきい値として設定した上、このしきい値を超える(下回る)とポンプ寿命か主要部の摩損と判定する手段とを備えていること。
・このように特定される本発明に係る回転容積型ポンプの流量制御システムによれば、回転速度と流量の比例係数に基づいてポンプの寿命や主要部(ステータなど)の摩耗を自動的に診断し、警報することができる。すなわち、比例係数の変化の傾向を時間とともに管理することで、異常の種類(ポンプ・制御機器の異常運転か・寿命か摩耗かなど)を自動的に診断したり、ポンプや部品の寿命を予測し、交換時期や故障の発生時期なども自動的に推測して報知できる。したがって、ポンプを定期的に分解するなどして摩耗状態を検査する作業が不要になる。
本発明に係る回転容積型ポンプの流量制御方法および同流量制御システムは上記のように特定されるので、つぎのような優れた効果がある。
イ.従来は流量計で測定可能な流量しかフィードバックして制御できなかったが、実際に制御する流量の範囲よりも狭い流量計で、広範囲の流量を制御できる。
ロ.流量計の種類や測定範囲にほとんど制限を受けることがなく、測定範囲が狭くて安価で、しかもコンパクトな流量計を用いて流量を計測し、ポンプの流量を正確に制御することができる。
ハ.3方切り換えバルブや2系統の配管を使用する必要がなく、管の詰まり、漏れ、故障などが最少限に抑えられ、メンテナンスが容易になる。
ニ.流量制御システム全体を低コストで実現でき、経済的である上に、回転速度と流量の比例係数データを時間データとともに管理することで、ポンプの故障や補修時期を自動的に診断したり、ポンプの寿命や主要部品の摩耗や交換時期についても自動的に判定することができる。
ホ.回転速度と流量の比例係数に基づき流量計で測定不可能な範囲の流量についても比例係数である傾きから流量を算出し、回転速度を調節してポンプ流量を制御できるだけでなく、比例係数としての傾きの経時的変化からポンプの異常運転やポンプ寿命あるいは摩耗などを自動的に診断することが可能になる。
以下、本発明に係る回転容積型ポンプの流量制御システムの一実施形態を図面に基づいて説明し、併せて同流量制御方法についても説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る回転容積型ポンプの流量制御システムを示す説明図、図2は原点(回転速度=0・流量=0)を通る比例関係の場合におけるポンプの回転速度と吐出流量との比例関係を示すグラフ、図3は原点(回転速度=0・流量=0)を通らない比例関係の場合におけるポンプの回転速度と吐出流量との比例関係を示すグラフである。
図1に示すように、流量制御システム1は、回転容積型ポンプの一つの一軸偏心ねじポンプ2の吐出口側に流量計3と定圧弁(背圧弁)4とをこの順に直列に取り付け、供給タンク7内の薬液を吸い上げて一定圧で送り出すシステムである。一軸偏心ねじポンプ2は可変速モーターとしてのインバータモーター(図示せず)で一軸偏心ねじポンプ2のローター(図示せず)を回転するもので、本実施形態では、流量計3で測定される吐出流量に基づき、コントローラ−5で可変速機としてのインバータ6の周波数を制御してモーターまたはローターの回転速度を調整し、一軸偏心ねじポンプ2の吐出流量を制御するものである。コントローラー5には、流量計3により測定される流量測定値から回転速度と吐出流量の比例係数を演算し、一軸偏心ねじポンプ2の回転速度を制御するマイコンが含まれる。
本実施形態では、図2のように回転速度が1:100(指数)以上の範囲で流量制御を行うもので、流量計3には、狭い範囲(回転速度=1:20)において高精度の測定が可能な比較的安価な流量計が使用されている。
図3のグラフは、例えば金属製のステータやテフロン(登録商標)製のローターが使用された一軸偏心ねじポンプ2における回転速度と吐出流量の比例関係を示すものである。この種の一軸偏心ねじポンプ2の場合、ローターとステータとに隙間が設けられているため、一軸偏心ねじポンプ2の回転速度が30(指数)程度まで上がらないと、流量が生じない。こうした現象は、回転速度が0(指数)を超えて1(指数)程度でも十分に流量が発生する一軸偏心ねじポンプの場合でも、ローターやステータが摩耗して両者間に隙間が生じると、現れることがある。
いずれの場合にも、流量計3により吐出流量を測定可能な範囲で、回転速度の異なる2点(図2の場合は1点が原点でもよいので1点だけ)を測定し、回転速度と吐出流量の比例関係である傾き(ゲイン)をマイコンにより算出するが、後者(図3)の場合にはオフセット(切片)も算出する。すなわち、また、図3のように原点を通らない場合には、吐出流量が生じる回転速度までの速度、図3では回転速度からオフセット30を引いた回転速度と吐出流量との比例係数を算出することになる。
そして、流量計3で計測して回転速度との関係でマイコンにより算出された比例係数(ゲイン)に基づいて算出される回転速度になるように、コントローラ−5により一軸偏心ねじポンプ2の回転速度が調節され、吐出流量が制御される。このように、比例係数から一義的に求められる回転速度で一軸偏心ねじポンプ2の吐出流量が制御されるので、制御速度が早く反応時間が極めて短い。また、一軸偏心ねじポンプ2の吐出流量は、回転速度が1:100(指数)の範囲では確実に制御可能である。さらに、理論上では、回転速度が100(指数)を超えても吐出流量の制御が可能であるが、実際には、配管抵抗やポンプの上限回転速度など他の要因により限界があると考えられる。
さらに、本発明に係る回転容積型ポンプの流量制御システムでは、ポンプの回転速度と吐出流量との比例係数(傾き)が変化する傾向をポンプの使用(運転)時間との関係で管理することにより、ポンプ寿命や主要部品の交換時期などを自動的に診断(判定)したり、ポンプの異常運転や制御機器の異常などについても自動的に診断(判断)したりすることができる。すなわち、図4はポンプの運転状況を診断する動作の手順を示すフローチャートの一例で、コントローラー5のマイコンに組み込まれる。
1) ポンプの試運転(出荷試験)を行って、回転速度と流量の比例係数としての傾きを求め、この傾きを初期値として設定する(Step01)。
2) 流量計3が正確に吐出流量を測定しているか、流量計3による測定内容(測定値)を係数の補正に用いることができるか否か、流量計3による測定誤差が規定の範囲内か否か、コントローラー5およびインバータ6を含む制御機器が正常に機能しているか否かについて判定する(Step02)。Noであれば、流量計3を含む制御機器の異常と判定され、警報を発する(Step09)。一方、Yesであれば、つぎのStep03に進む。
3) ポンプ運転中の比較係数である傾きを短時間レベルで算出し、初期値と比較することにより運転状況を判定する(Step03)。つまり、短時間(例えば数分)レベルで傾きが大きく変化(あらかじめ設定した範囲を超える)していないか否かを判定し、Noであれば、ポンプの異常運転と判定され、警報を発する(Step10)。一方、Yesであれば、つぎのStep04に進む。
4) ポンプ運転中の比較係数である傾きを長期間レベルで算出し、あらかじめ設定した傾きの範囲(既定値ともいう)を超えていない(下回る)か否かを判定する(Step04)。ここで、既定値とはポンプ2の回転速度を最大もしくは最大値近傍まで上げても、最低限必要なポンプ流量に達しなくなる状態の傾きを言う。
Noであれば、ポンプ寿命もしくは主要部(ステータ)の摩耗と判定され、警報を発する(Step11)。ただし、この状態では、一軸偏心ねじポンプ2の回転速度を最大値まで上げても所望の吐出流量を得られない。一方、Yesであれば、つぎのStep05に進む。
5) 上記のStep03・Step04で計測し算出した傾きおよび本Step05でもポンプ運転中の比較係数である傾きを算出し、傾きの変化量(変化の度合い)があらかじめ設定した微少な範囲以下の変化か否か、変化量が設定していた微少な範囲外であっても測定値が正しいか否かを判定する(Step05)。
6) Yesであれば、本Step05で算出した比例係数の傾きを、制御上で使用する係数(新たな初期値)に置き換える(Step06)。なお、最初の初期値も記憶させている。そして、Step02の手前へ戻される。
7) 一方、Step05の判定に対してNoであれば、つぎのStep07に進む。このStep07では、一定期間(数ヶ月)レベルで、係数の置き換えられた回数が設定回数より少なくないか、全く無くはないか否かを判定する。Noであれば、運転状態の検査が必要であるとの警報を発する(Step12)。
8) Yesであれば、正常運転であると判定される。そして、Step02へ戻される(Step08)。以降、Step06でYesであるかまたはStep08が終了すると、Step02の手前またはStep02に戻って上記動作が繰り返される。
なお、Step09〜12における警報を発するとは、警報音を発生したり警報ランプを点灯したりする場合の他、ディスプレイに警報の表示をして報知するなどの態様がある。
・上記実施形態では、回転容積型ポンプとして一軸偏心ねじポンプを例示したが、これに限定されるものではなく、例えばギヤポンプであってもよい。
・上記の図4に示すフローチャートは一例に過ぎないもので、例えば図4のフローチャートにおいてStep02を省いたり、またはStep06を省いたり、あるいは別のStepを挿入したりすることができる。
・上記実施形態では、可変速モーターとしてインバータモーターを用いたが、インバータモーターに代えて例えばサーボモーターを使用することができる。
・上記実施の形態では、ポンプの回転速度と吐出側の流量との関係について説明したが、吐出側の流量だけでなく吸込側の流量についても適用可能である。
本発明の一実施形態に係る回転容積型ポンプの流量制御システムを示す説明図である。 原点(回転速度=0・流量=0)を通る比例関係の場合におけるポンプの回転速度と吐出流量との比例関係を示すグラフである。 原点(回転速度=0・流量=0)を通らない比例関係の場合におけるポンプの回転速度と吐出流量との比例関係を示すグラフである。 ポンプの運転状況を診断する動作の手順を示すフローチャートの一例である。 2台の流量計を用い、3方向バルブで流路を切り換え、ポンプの回転速度を調整して流量を制御する従来のシステムを示す説明図である。 図5の従来のシステムにおける、ポンプの回転速度と流量の関係を表すグラフにおいて、最小流量:最大流量=1:100の範囲で回転速度と流量をそれぞれ指数で表し、両者の比例関係である比例係数のグラフ(線図)である。 流量測定範囲が広範囲の1台の流量計を用いて、流量計により測定される流量に基づいてコントローラーでインバータを介してポンプの回転速度を調整することにより流量を制御する従来の別のシステムを示す説明図である。 図7のシステムにおける、ポンプの回転速度と流量をそれぞれ指数で表し、両者の比例関係である比例係数のグラフ(線図)を示すものである。
符号の説明
1 流量制御システム
2 一軸偏心ねじポンプ(回転容積型ポンプ)
3 流量計
4 定圧弁(背圧弁)
5 コントローラ−
6 インバータ(可変速機)
7 供給タンク

Claims (6)

  1. 回転速度と流量が正比例する回転容積型ポンプの回転速度の調節により流量を制御する方法において、つぎの事項1)〜3)により特定されることを特徴とする回転容積型ポンプの流量制御方法。
    1) 前記ポンプにより発生可能な流量領域に比べて狭い範囲の流量しか測定できない1台の流量計を使用すること
    2) 前記流量計により異なる2つの回転速度において流量を測定し、2つの測定点を通る回転速度と流量との比例係数を求めること
    3) 上記2)で求められた比例係数に基づいて前記ポンプの回転速度からポンプ流量を算出し、前記ポンプの回転速度を調節して前記ポンプの流量を制御すること
  2. つぎの事項4)〜7)により特定されることを特徴とする請求項1に記載の回転容積型ポンプの流量制御方法。
    4) あらかじめ前記ポンプの試運転を行って回転速度と流量との比例係数(傾き)を求め、その比例係数(傾き)を初期値として設定すること
    5) 前記ポンプの運転中における前記比例係数(傾き)を求め、求められる比例係数(傾き)の前記初期値に対する変化を求めること
    6) 上記5)における前記比例係数(傾き)の、前記初期値に対する変化について、あらかじめ許容できる範囲を設定すること
    7) 上記5)における前記比例係数の変化が、上記6)であらかじめ設定した範囲内か否かを検出し、設定した範囲を超えていると、ポンプの異常運転と判定すること
  3. つぎの事項8)により特定されることを特徴とする請求項1に記載の回転容積型ポンプの流量制御方法。
    8) 前記ポンプの運転中の比例係数(傾き)を一定時間求め、求められた比例係数(傾き)の短時間レベルでの変化があらかじめ設定した範囲を超えていると、ポンプの異常運転と判定すること
  4. つぎの事項9)・10)により特定されることを特徴とする請求項1に記載の回転容積型ポンプの流量制御方法。
    9) あらかじめ前記ポンプの回転速度を最大または最大近傍まで上げても所望の流量に達さなくなる直前の比例係数(傾き)をしきい値として設定すること
    10) 前記ポンプの運転中の比例係数を長期にわたって求め、求められる比例係数が前記しきい値を超えるとポンプの寿命または主要部の摩耗と判定すること
  5. 回転速度と流量が正比例する回転容積型ポンプの回転速度の調節により流量を制御するシステムにおいて、つぎの事項により特定されることを特徴とする回転容積型ポンプの流量制御システム。
    前記ポンプにより発生可能な流量領域に比べて狭い範囲の流量しか測定できない流量計と、この流量計により異なる2つの回転速度において流量を測定し2つの測定点を通る回転速度と流量との比例係数を算出する演算手段と、この演算手段で算出した比例係数に基づいて前記ポンプの回転速度を調節してポンプ流量を制御する手段とを備えること
  6. つぎの事項により特定されることを特徴とする請求項5に記載の回転容積型ポンプの流量制御システム。
    あらかじめ前記ポンプの試運転時の前記比例係数を求め、その比例係数を初期値として設定する手段と、前記運転中の前記比例係数を前記初期値と比較した際の許容範囲を設定するとともに前記ポンプの運転期間の経過に伴う前記比例係数の変化の許容度合いをあらかじめ設定し、これらの設定した範囲内か否かでポンプの異常運転を判定する手段と、前記ポンプの回転速度を最大または最大近傍まで上げても所望の流量に達さなくなる直前の比例係数をしきい値として設定した上、このしきい値を超えるとポンプ寿命か主要部の摩損と判定する手段とを備えていること
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