JP2009233571A - エレメント配列固定具および膜分離装置 - Google Patents

エレメント配列固定具および膜分離装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 活性汚泥などの懸濁物質含有液を固液分離する用途などで膜分離装置を用いる際に、曝気を受けることによって発生するろ過膜エレメントの振動を抑制する。
【解決手段】 平板状支持板の両面もしくは片面に、シート状分離膜を配した複数枚の平膜エレメントが、エレメント保持枠体内に配列された膜分離装置において、前記平膜エレメントの配列を固定するために平膜エレメントの直上に設置されるエレメント配列固定具であって、前記エレメント保持枠体6の上部に横架されて固定される第1の剛性板1と、該第1の剛性板の下方に配置される第2の剛性板2と、該第2の剛性板を下向きに押圧するための圧力付与部材3とを有し、第2の剛性板により平膜エレメント5の上端部を押圧固定させる構造を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、活性汚泥液や微生物培養液などの固形分含有液を固液分離するために用いられる平膜型膜分離装置に関する技術である。
膜分離法は、省エネルギー、省スペース、省力化および製品の品質向上などの特長を有するため、適用分野を拡大しながら普及してきている。膜分離法には、逆浸透、限外ろ過、精密ろ過などの方法があり、中空糸膜、平膜、管状膜などの形態をしたろ過膜が使用されている。適用分野としては、従来から海水淡水化、浄水処理、ガス分離、血液浄化などで使用されてきたが、最近では、環境保全の観点から、廃水処理にも膜分離が適用されてきている。
膜分離技術を廃水処理に適用する場合、活性汚泥などを収容した生物処理槽内に膜ろ過装置を浸漬させ、透過側をポンプで吸引、あるいはサイホンなどのように水位差を利用して処理水を得る方法などが知られている。このとき、通常、生物処理槽内では、微生物が廃水中の有機物を酸化するために酸素を要求するので、曝気による酸素供給がなされている。この曝気を利用し、曝気用散気管の上部にろ過膜エレメントを配置することによって、前記酸素供給の目的と同時に、膜表面を洗浄しながら膜ろ過(固液分離)することが可能となるので、全体的に、非常に低コストでの運転が可能となる。特に、平膜タイプのろ過膜エレメント(以下、平膜エレメントという。)を用いた場合、膜表面洗浄性が高く、効率的なプロセスを構築し易い。
上記のような平膜エレメントを用いる膜分離装置の場合、通常、エレメント保持枠体を用いて、平膜エレメント複数枚を、間隔をあけて、膜面を上下方向にして平行に配置し、平膜エレメントの下方部には、散気装置を設置する。この散気装置から生起される気液混合上向流は、各々の平膜エレメントの間隙を通るため、平膜エレメントの両面に設置された分離膜の表面に付着した物質を膜表面から剥離させながら、膜分離を行うことができる。このように、散気装置から生起される気液混合上向流が分離膜の性能を持続するために重要な役割を果たすこととなるが、この気液混合上向流のエネルギーによって、平膜エレメントが浮上・振動してしまう。このような浮上・振動が継続的に発生すると、平膜エレメントが摩耗・損傷してしまい、膜分離を安定的に持続することが困難となる。
このような問題を解決するために、平膜エレメントの上部にエレメント配列固定具を設置する方法が知られている。例えば、特許文献1の方法では、エレメント配列固定具として、上から押さえるための押さえ板を用い、その押さえ板の下に平膜エレメントの各間隙に圧入する弾性材製の櫛歯状凸部を設け、この櫛歯状凸部をエレメント間に圧入させることにより固定し振動を抑制させている。
特開平10−137556号公報
上記のような特許文献1の方法では、平膜エレメントの上下方向(鉛直方向)の振動と横方向(水平方向)の振動とを同時に抑制しようとしているため、押さえ付ける力が分散し、振動を十分に抑えきれない場合があった。また、複数枚の平膜エレメントを同時に固定することになるが、その固定する力は、エレメント配列固定具をエレメント保持枠体に固定(一般的には、ボルトナットによる固定)する力で決定されるため、エレメント保持枠体に近い端部の平膜エレメントは、押さえ付ける力が十分に伝わり、十分に位置固定されるが、中央部の平膜エレメントは、押さえ板の反りなどの影響により、押さえ付ける力が十分に伝わらず、位置固定が不十分となり易い。特に、配列された平膜エレメントの枚数が数十枚のように多い場合には、その悪影響が顕著となる。
また、活性汚泥などの被ろ過液に浸漬させた状態で固液分離を続けると、平膜エレメントと、エレメント配列固定具やエレメント保持枠体との間のわずかな間隙内に、少量の被ろ過液が浸入し、徐々に固化されて汚れが堆積していき、平膜エレメント各々の上下方向位置が僅かずつずれてしまう場合がある。このような場合、特許文献1の方法では、わずかに下方向に位置する平膜エレメントを押さえ付ける力が弱まり、振動を十分に抑制できなくなるという問題が生じ易い。
かかる課題を解決するための本発明は、以下の構成からなる。
(1)平板状支持板の両面もしくは片面にシート状分離膜を配した複数枚の平膜エレメントがエレメント保持枠体内に配列された膜分離装置において、前記平膜エレメントの配列を固定するために平膜エレメントの直上に設置されるエレメント配列固定具であって、前記エレメント保持枠体の上部に横架されて固定される第1の剛性板と、該第1の剛性板の下方に配置される第2の剛性板と、該第2の剛性板を下向きに押圧するための圧力付与部材とを有し、かつ、第2の剛性板により平膜エレメントの上端部を押圧固定させることを特徴とするエレメント配列固定具。
(2)前記第1の剛性板に設けられた貫通孔に、上下動可能な棒状剛体が挿嵌され、該棒状剛体を下動させることにより、前記第2の剛性板が下方に押圧されることを特徴とする(1)に記載のエレメント配列固定具。
(3)前記第1の剛性板と前記第2の剛性板との間隙にバネ状体が配置され、該バネ状体により前記第2の剛性板が下方に押圧されることを特徴とする(1)に記載のエレメント配列固定具。
(4)前記第2の剛性板の下面で、前記平膜エレメントの上端部と接する位置に、弾性部材が配置されていることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のエレメント配列固定具。
(5)前記弾性部材が、前記平膜エレメント間の各間隙に挿嵌可能な凸部を有する形状であることを特徴とする(4)に記載のエレメント配列固定具。
(6)平板状支持板の両面もしくは片面にシート状分離膜を配した複数枚の平膜エレメントがエレメント保持枠体内に配列状態で収容された膜分離装置であって、(1)〜(5)のいずれかに記載のエレメント配列固定具が、平膜エレメントの直上に接して設置されていることを特徴とする膜分離装置。
(7)配列された平膜エレメントの下端であって、かつ、前記エレメント配列固定具の配置位置と対抗する位置に、下弾性部材が装着されていることを特徴とする(6)に記載の膜分離装置。
(8)(4)または(5)に記載のエレメント配列固定具を設置してなる膜分離装置であって、平膜エレメントの上端面で前記弾性部材と接触する部分、及び/又は、平膜エレメントの下端面で前記下弾性部材と接触する部分に、凹凸形状が形成されていることを特徴とする(6)または(7)に記載の膜分離装置。
本発明では、配列させた平膜エレメントを固定する力を上下方向に集中させることができるので、押さえ付ける力が分散されずに、十分に平膜エレメントを固定することができる。また、それぞれの平膜エレメントに近いところで平膜エレメントに対する押付け力を調整することができるため、平膜エレメントの枚数が多い場合でも、それぞれの平膜エレメントに対して十分な力で押付けて固定させることができ、長期間、活性汚泥などの被ろ過液に浸漬させた状態でも、曝気エネルギーによって生起される振動を十分抑制することができる。
本発明のエレメント配列固定具は、平板状支持板の両面もしくは片面にシート状分離膜を配した複数枚の平膜エレメントがエレメント保持枠体内に配列された膜分離装置において、前記平膜エレメントの配列を固定するために平膜エレメントの直上に設置されるものである。
ここにおいて、平板状支持板は、平板状であればその形状は特に限定しないが、例えば、支持板の表裏両面を、周縁部が厚い凸部であって、その内側に凹部が設けられた構造とする。シート状の分離膜を、該凹部を覆うように配し、周縁の凸部にて前記分離膜と平板状支持板とを固着させることにより平膜エレメントを形成する。該平膜エレメントにおいて、前記凹部と分離膜との間に存在する間隙は、ろ過水が移動するための流路として機能しており、ろ過水は、前記間隙と連通したろ過水出口を経て、平膜エレメントの外部に取り出される。
平板状支持板の素材は、ASTM試験法のD638における引っ張り強さが15MPa以上の剛性を有する物質であることが好ましく、例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)で代表される共重合体の汎用性樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどの単一重合体の汎用性樹脂や、複合材料である繊維強化樹脂、金属類などが例示される。
また、分離膜は、多孔質の膜であって固液分離機能や逆浸透機能があれば特に限定するものではなく、精密濾過膜、限外濾過膜、ナノ濾過膜、逆浸透膜などが例示されるが、特に活性汚泥の固液分離を行う場合には、その膜表面の細孔径が0.01〜20μm程度の範囲内である精密濾過膜や限外濾過膜であることが好ましい。また、その素材としては特に限定するものではなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコール、セルロースアセテート、ポリアクリロニトリル、塩素化ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルフルオライド、その他の材質を適宜選択して使用することができる。特に、物理的・化学的耐久性の高いポリオレフィン系やフッ素系樹脂の材質が特に好ましく使用することができる。
上記のような平膜エレメントの複数枚を、エレメント保持枠体内に配列させる。ここで、エレメント保持枠体は、隣接する平膜エレメントに配されている分離膜同士の間に所望間隔があけられるように、複数枚の平膜エレメントを、膜表面が上下方向と略平行な向きとなるように配列することができる機能を有するものであれば、その構造は特に限定しない。例えば、エレメント保持枠体を、上下を開口したケーシング構造とし、その内部に複数枚の平膜エレメントを収容する構造としてもよい。あるいは、配列させた平膜エレメントの側端部同士を通しボルトとナットでもって配列固定させることにより保持枠体部分を形成することにより、複数のエレメントが枠体内に配列された構造としてもよい。エレメント保持枠体の素材としては、活性汚泥中においても、複数枚の平膜エレメントを同時に長期間安定して保持可能な強度と耐久性とをもつ素材であれば特に限定されるものではないが、例えば、ステンレスなどの金属や、ABSなどの樹脂や、それら樹脂に炭素繊維などの強化用繊維を配合した繊維強化複合樹脂などが挙げられる。
上記のような膜分離装置では、通常平膜エレメントの下方に散気装置が設置される。散気装置は、ブロアなどのエア供給装置と連結されており、散気装置から生起される気液混合上向流が、隣接する平膜エレメントの分離膜間を流れ、分離膜表面を洗浄すると同時に膜ろ過を行うことによって、分離膜の目詰まりを抑制することができる。前記散気装置としては、特に限定しないが、中空状のパイプに散気孔を設けたものや、空隙を有したセラミック製の散気部を有するものや、スリットを有したゴム状弾性体の散気部を有するものなどがある。本発明においては、清水中において、直径2mm以下の微小気泡を生起させる散気装置が特に好ましい。これにより、酸素供給効率を高めると同時に、平膜エレメントの振動を抑制することができる。
本発明は、上記のような膜分離装置において、前記平膜エレメントを配列固定するために好適なエレメント配列固定具を提供するものであって、前記エレメント保持枠体の上部に横架されて固定される第1の剛性板と、該第1の剛性板の下方に配置される第2の剛性板と、該第2の剛性板を下向きに押圧するための圧力付与部材とを有し、かつ、第2の剛性板により平膜エレメントの上端部を押圧固定させる構造となっている。
本発明におけるエレメント配列固定具の一実施態様の基本構造を図1(概略断面図)に示す。第1の剛性板1は、エレメント保持枠体6の上部に横架され、位置7において固定されている。その固定には、ボルト・ナット等の固定手段を用いることが好ましい。第1の剛性板1の直下には、第2の剛性板2が配置されている。さらに、第2の剛性板2を下方に押圧するための圧力付与部材が配置されている。図1の場合に、その圧力付与部材として、棒状剛体3が配置されている。棒状剛体3は、図1に示したように、第1の剛性板1に設けられた1個もしくは複数個の貫通孔に挿嵌されて取り付けられている。この棒状剛体3は、例えば、棒状剛体3をボルトとし、貫通孔内部をネジ孔とし、ボルトを回すことによってボルト先端位置が上下動する構造となっている。ボルト先端が下動することによって、その先端に接して配置されている第2の剛性板2は、ボルト先端に押されて下動し、第2の剛性板2は下向きに押圧される。
また、第2の剛性板2を下向きに押圧するためには、両剛性板間の間隙部分にバネ状体を設置し、このバネ状体による押す力によって第2の剛性板2を押さえ付ける構造としてもよい。
第2の剛性板2を下向きに押圧するための圧力付与部材として配設するボルトやバネ状体は、配列された複数枚の平膜エレメントの各々に適した力でもって押さえつけるために、複数個以上、例えば2〜10個を略等間隔で配置することが好ましい。
上記のような構造とすることによって、第2の剛性板2を下向きに押圧することにより、例え、配列された複数の平膜エレメントの上端部が、上下方向に段差があっても、平膜エレメントを十分に鉛直下方に押しつけることができ、配列状態の固定が十分に達成され、平膜エレメントの振動を抑制することができる。
第1の剛性板1、および、第2の剛性板2は、ASTM試験法のD638における引っ張り強さが15MPa以上の剛性を有する物質で構成されることが好ましい。例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)で代表される共重合体の汎用性樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどの単一重合体の汎用性樹脂や、複合材料である繊維強化樹脂、金属類などが例示されるが、剛性が高く汎用的に利用されるステンレス鋼であることが特に好ましい。
また、第2の剛性板の下面で、平膜エレメント5の上端部と接する位置に、弾性部材4が配置されていることが好ましい。この弾性部材4により、平膜エレメント5の左右方向の振動の抑制効果を高めることが可能となる。弾性部材4としては、弾性を有する材質であれば、素材は特に限定されないが、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリルニトリル−ブタジエンゴム(NBR)などが好ましく利用できる。
第2の剛性板の下面に取り付けられた弾性部材4は、図1に示すように平板状としてもよいが、図2に示すように、平膜エレメント間の隔間隙に挿嵌可能な凸部8が設けられた櫛歯状とすることが好ましい。このとき、弾性部材4と凸部8とは一体化された弾性材製櫛歯状材であればよい。凸部8の先端部の幅を、平膜エレメント間隙幅より小さくし、挿入しやすい形状とすることが好ましい。また、弾性製櫛歯状材の凹部の幅を平膜エレメント5の幅より小さくし、前記凸部8を平膜エレメント5の間隙に圧入させても良いが、エレメント配列固定具によって鉛直下方に平膜エレメント5の上端部を十分に押しつけるためには、前記凹部の幅を平膜エレメント5の幅と同じかあるいは1〜2mm程度大きくする構造とした方が、平膜エレメントの振動抑制効果を高めるために好ましい。
また、図2に示すように、エレメント配列固定具を平膜エレメント5の直上に配置する他に、平膜エレメント5の下端に接触させて下弾性部材9を配置し、平膜エレメント5を上下対応する位置で挟み込むように固定することが、平膜エレメントの振動をさらに吸収・抑制させるために好ましい。この下弾性部材9は、前記した配列固定具の弾性部材4と同様、弾性を有する材質であれば、素材は特に限定されないが、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリルニトリル−ブタジエンゴム(NBR)などが好ましく利用できる。また、弾性部材9の形状としては平板状でも良いが、櫛歯状として、配列された平膜エレメントの下端部のエレメント間に歯部を挿入させて装着させてもよい。
また、平膜エレメント5の上端面において弾性部材4と接触する部分が、凸部や凹部を有する凹凸形状とすること、例えば、筋状の凹凸がある形状や、市松模様状の凹凸がある形状とすることが好ましい。これにより、平膜エレメント5の上端面における凸部が、弾性部材4との接触面に食い込み、また、上端面における凹部に弾性部材4が食い込み、水平方向の振動をさらに抑制することができる。このような凸部や凹部を有する凹凸形状は、平膜エレメント5の下端面において下弾性部材と接触する部分にも設けてもよい。これにより、水平方向の振動をさらに一層抑制することができる。
本発明のエレメント配列固定具による効果を検証するために、図3に示すような膜分離装置を作成した。本膜分離装置では、エレメント保持枠体6としてステンレス鋼製のケーシング構造の枠体を使用し、この枠体内に、シート状のポリフッ化ビニリデン製平膜(平均孔径0.08μm)を貼付した50枚の平膜エレメント5(ABS樹脂製)を装填した。ここで、平膜エレメント5の下方の左右端(2箇所)には、平膜エレメント5の下端と接触するように下弾性部材9を設置した。この下弾性部材9としては、EPDM製の平板状ゴムを使用した。
また、配列させた平膜エレメント5の直下には膜面洗浄用の散気管11を設置した。該散気管11は、筒状の支持部材の外周に、EPDMゴム製の微細スリットが入ったゴムシート材を設置し、前記支持部材外周と前記微細スリットゴムシート材との間隙にエアを供給することにより、清水時平均径2mmの気泡を発生させるものである。
また、配列させた平膜エレメント5の上の左右端(2箇所)には、図1と同様な構造のエレメント配列固定具10を設置した。ここで、第1の剛性板1と第2の剛性板2には、ステンレス鋼(SUS304)製の平板を用いた。弾性部材4としては、EPDM製の平板状ゴムを用いた。第1の剛性板1には、等間隔で5箇所の貫通孔を設け、貫通孔には雌ねじを作成した。該雌ねじと適合するボルトを圧力付与部材3として使用し、平膜エレメント5を押さえつけるために、ボルトを締め付けながら第2の剛性板2を鉛直下方向に押し込んだ。
上記のような膜分離装置を、活性汚泥(汚泥濃度(MLSS):20g/l)を収容した槽内に浸漬させ、6ヶ月間、500L/分の風量で曝気を続けた。その後、膜分離装置を槽外に取り出し、平膜エレメント5およびエレメント配列固定具10の状況を確認したところ、いずれにも、削れ・摩耗が観察されず、十分に平膜エレメントを固定できていた。
本発明に係るエレメント配列固定具の一実施様態を示す概略断面図である。 本発明に係るエレメント配列固定具の他の一実施様態を示す概略断面図である。 実施例で用いた膜分離装置の概略斜視図である。
符号の説明
1:第1の剛性板
2:第2の剛性板
3:圧力付与部材としての棒状剛体
4:弾性部材
5:平膜エレメント
6:エレメント保持枠体
7:固定位置
8:凸部
9:下弾性部材
10:エレメント配列固定具
11:散気管

Claims (8)

  1. 平板状支持板の両面もしくは片面にシート状分離膜を配した複数枚の平膜エレメントがエレメント保持枠体内に配列された膜分離装置において、前記平膜エレメントの配列を固定するために平膜エレメントの直上に設置されるエレメント配列固定具であって、前記エレメント保持枠体の上部に横架されて固定される第1の剛性板と、該第1の剛性板の下方に配置される第2の剛性板と、該第2の剛性板を下向きに押圧するための圧力付与部材とを有し、かつ、第2の剛性板により平膜エレメントの上端部を押圧固定させることを特徴とするエレメント配列固定具。
  2. 前記第1の剛性板に設けられた貫通孔に、上下動可能な棒状剛体が挿嵌され、該棒状剛体を下動させることにより、前記第2の剛性板が下方に押圧されることを特徴とする請求項1に記載のエレメント配列固定具。
  3. 前記第1の剛性板と前記第2の剛性板との間隙にバネ状体が配置され、該バネ状体により前記第2の剛性板が下方に押圧されることを特徴とする請求項1に記載のエレメント配列固定具。
  4. 前記第2の剛性板の下面で、前記平膜エレメントの上端部と接する位置に、弾性部材が配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエレメント配列固定具。
  5. 前記弾性部材が、前記平膜エレメント間の各間隙に挿嵌可能な凸部を有する形状であることを特徴とする請求項4に記載のエレメント配列固定具。
  6. 平板状支持板の両面もしくは片面にシート状分離膜を配した複数枚の平膜エレメントがエレメント保持枠体内に配列状態で収容された膜分離装置であって、請求項1〜5のいずれかに記載のエレメント配列固定具が、平膜エレメントの直上に接して設置されていることを特徴とする膜分離装置。
  7. 配列された平膜エレメントの下端であって、かつ、前記エレメント配列固定具の配置位置と対抗する位置に、下弾性部材が装着されていることを特徴とする請求項6に記載の膜分離装置。
  8. 請求項4または5に記載のエレメント配列固定具を設置してなる膜分離装置であって、平膜エレメントの上端面で前記弾性部材と接触する部分、及び/又は、平膜エレメントの下端面で前記下弾性部材と接触する部分に、凹凸形状が形成されていることを特徴とする請求項6または7に記載の膜分離装置。
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