JP2009229007A - 給湯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】給湯装置において、簡単な構成により、体感温度に不満を持つことのない湯温のもとで出湯可能として効果的に省エネルギ化を可能とする。
【解決手段】給湯装置1は、湯の温度を変動制御して出湯する制御装置4を備え、制御装置4は、設定温度T0から温度を下げながら出湯し、湯の温度を所定の下限温度T1まで下げる第1ステップと、その後、設定温度T0まで上げながら出湯する第2ステップとを繰り返すように湯温制御を行う。このとき、湯の温度を上げる速度が、下げる速度よりも速くされる。使用者は、このようなゆらぎ温度制御による出湯においては、下限温度T1まで徐々に温度を下げても温度下降を感じることがなく、冷たいと感じる前に温度を急に上げることにより、上げる時のみ温度上昇を感じることができ、設定温度T0より低い平均温度の出湯に対して不満を持つことがない。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゆらぎ温度制御を行って出湯する給湯装置に関する。
近年、省エネルギと地球環境に配慮した給湯装置として、ヒートポンプを用いて空気の熱を利用してお湯を沸かす装置が種々提案されている。このような装置のエネルギ効率は、電力で直接湯を沸かす場合よりも向上することができるが、さらに省エネルギ化を図ることが望まれている。
ところで、お湯の利用に関し、例えば、シャワーを使う場合に、湯温を意図的に変動させるゆらぎ効果によって、シャワーによるマッサージ効果を与えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
同様に、温水暖房装置において、湯温を意図的に変動させるゆらぎ効果によって、体感的な暖房感を向上させて快適な暖房環境を提供するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
なお、人の温度感覚には、他の視覚や聴覚などの感覚と同様に、順応の現象が見られる。順応は、同じ刺激が長時間持続すると、その刺激に対する感受性が次第に減少する現象であり、感覚の順応に伴って刺激閾が次第に上昇し、感覚の大きさは減少する。例えば、45℃のお湯に入るとはじめは熱いと感じるけれども、そのうち感じなくなる(順応)。また、感覚の順応によって、錯誤が発生する。例えば、高温と低温のお湯に片手ずつつけて順応した後、両手を中間の温度のお湯につけると、片手が温かく、片手は冷たいと感じる(例えば、非特許文献1参照)。
特開平5−118652号公報 特開平10−238792号公報 ロバート・エフ・シュミット著 「感覚生理学(第2版)」金芳堂出版、1992年、55〜59ページ
しかしながら、上述した特許文献1に示されるようなゆらぎ効果を応用するシャワーにおいては、短時間でマッサージ効果が得られれば省エネルギ化を図ることができると考えられるものの、シャワーにおける快適性の追求に主眼が置かれているので、それほど省エネルギー効果が上がるとは考えられない。また、上述した特許文献2に示されるような温水暖房は、快適さの向上に主眼が置かれている点において、同様に省エネルギー効果が上がるとは考えられない。
そこで、お湯の利用面から考えると、お湯による手洗いや洗顔、手作業による種々の洗浄作業などにおいては、お湯によって暖めるという意識よりも洗うという意識が主であり、このような観点に基づくことによって、より効果的に省エネルギ化を図ることができると考えられる。
本発明は、上記課題を解消するものであって、簡単な構成により、体感温度に不満を持つことのない湯の温度のもとで湯を供給でき、効果的に省エネルギ化を図ることができる給湯装置を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、出湯温度を指示設定する温度指示装置と、出湯温度を検出する温度センサと、前記温度指示装置による設定温度と前記温度センサの検出信号とに基づいて出湯温度を制御する制御装置と、を備えた給湯装置において、前記制御装置は、出湯開始時点では前記設定温度になるように出湯温度を制御し、その後の第1の所定時間内は前記設定温度よりも低い所定の出湯温度になるまで徐々に出湯温度を下降させるように制御する第1ステップと、前記所定の出湯温度に達した時点から第2の所定時間内は前記設定温度になるまで徐々に出湯温度を上昇させるように制御する第2ステップと、を順に繰り返し制御し、前記第2ステップにおける出湯温度を上昇させる速度を、前記第1ステップにおける出湯温度を下降させる速度よりも速くするものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の給湯装置において、前記出湯温度を下降させる速度が0.4℃/分以下であり、上昇させる速度が6℃/分以上のものである。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の給湯装置において、前記設定温度と前記所定の出湯温度との温度差が、2℃以下のものである。
請求項1の発明によれば、出湯温度を上昇させる速度を出湯温度を下降させる速度よりも速くするので、湯の温度低下を知覚されることなく温度を所定値まで下げることができ、また、温度低下時よりも速い温度の上昇によって効果的に温度上昇を体感させることができ、全体として湯の温度に対する体感温度に不満を持つことのない温度のもとで人肌に対して湯を供給できる。このことから、湯の温度を体感温度よりも低く下げることができ、使用中における温度の高い状態である設定温度の状態を短くできるので、省エネルギを実現できる。
請求項2の発明によれば、出湯温度を下降させる速度を0.4℃/分以下として人肌における冷覚閾を広げ、出湯温度を上昇させる速度を6℃/分以上として人肌における温覚閾を狭めるので、温度低下を知覚されることなく温度を下げることができ、また、効果的に温度上昇を体感させることができる。
請求項3の発明によれば、快適な温度範囲で出湯して、省エネルギを実現できる。
以下、本発明の一実施形態に係る給湯装置について、図面を参照して説明する。図1は給湯装置についてのブロック構成を示し、図2は同給湯装置による出湯温度の時間変化グラフを示し、図3は同給湯装置による出湯のフローチャートを示す。
給湯装置1は、図1に示すように、出湯温度を指示設定する温度指示装置2と、出湯温度を検出する温度センサ3と、温度指示装置2による設定温度T0と温度センサ3の検出信号とに基づいて出湯温度Tを制御する制御装置4と、を備えている。制御装置4は、設定温度T0から温度を下げながら出湯(給湯と同義)して、湯の温度を所定値(下限温度T1とする)まで下げるステップと、その後、設定温度T0まで上げながら出湯するステップとを繰り返す温度制御、すなわちゆらぎ温度制御を行う。この温度制御は、湯の温度を上げる速度を下げる速度よりも速くして行われる。給湯装置1は、このゆらぎ温度制御のもとで出湯することにより、省エネルギ化を実現する。以下、詳細に説明する。
給湯装置1は、水と高温湯とを貯留する貯湯タンク5と、貯湯タンク5の水を高温湯にして貯湯タンク5に戻す加熱源6と、中低温用出湯口11と、高温用出湯口12と、中低温用出湯口11から出湯する湯の温度を変動制御するための、上述の温度指示装置2と、温度センサ3と、制御装置4と、を備えている。
温度指示装置2は、例えば、周知の、デジタル式の設定温度入力装置や、ダイヤル式やレバー式の温度設定装置を用いて、これらの装置から使用者が設定した指示値である設定温度T0を取り込む。温度センサ3は中低温用出湯口11から出湯される湯の温度(出湯温度T)を検出する。
貯湯タンク5は、密閉式であって、下層の水と上層の高温湯とが混じり合わないように、これらを貯留している。下層の水は、水道設備などの外部の水供給源に接続された配管10から、バルブV1、および貯湯タンク5の下部に設けられた水供給口aを介して、貯湯タンク5の低部に供給される。バルブV2は、貯湯タンク5やこれに接続された配管から水抜きを行うためのバルブである。なお、バルブV1の他に減圧弁(不図示)などが適宜備えられる。
加熱源6は、貯湯タンク5の下部に設けられた水取出し口bを介して、貯湯タンク5に貯留された水を取り出し、これを加熱して高温湯とし、その高温湯を貯湯タンク5の上部に設けられた高温湯戻し口cを介して、貯湯タンク5内の上部に戻す。加熱源6は、例えば、自然冷媒である二酸化炭素(CO)を用いるヒートポンプ式の加熱源とすることができる。このようなヒートポンプは、自然冷媒を用いるので自然に優しく、また、空気の熱を利用して高効率で水を高温湯とすることができる。
上述の高温湯は、貯湯タンク5の上部に設けられた高温湯取出し口dを介して、高温用出湯口12から出湯される。
制御装置4は、高温湯取出し口dを介して取り出される高温湯と、水供給口aに接続されている配管の分岐部eで分岐した配管からの水とを混合することにより、高温湯の温度を下げると共に、設定温度T0に応じて所定の温度範囲内で出湯温度Tを変動制御(ゆらぎ温度制御)しつつ、中低温用出湯口11から出湯する。
制御装置4は、上述のゆらぎ温度制御を行うために、出湯温度Tの変化を監視しつつ、高温湯と水との混合比を変化させて出湯温度Tを制御する。出湯温度Tは、設定温度T0はもとより、高温湯の温度、水の温度、および、中低温用出湯口11から出湯する湯量などの因子によって変動する。制御装置4は、これらの変動条件に応じて、時々刻々、混合比を調整する必要がある。そこで、制御装置4は、温度制御に必要なこれらの条件を取り込み可能とされ、また、CPUやメモリなどを備えた構成とされ、これらの条件に基づく制御処理を行う。
次に、給湯装置1の動作を説明する。給湯装置1から出湯される湯が中低温用出湯口11から供給される際に、その出湯温度Tは、図2に示すように、鋸歯波状の変化をする。
制御装置4は、出湯開始時点では設定温度T0になるように出湯温度Tを制御し、その後の第1の所定時間t1内は設定温度T0よりも低い所定の出湯温度(下限温度T1とする)になるまで徐々に出湯温度を下降させるように制御する第1ステップと、下限温度T1に達した時点から第2の所定時間t2内は設定温度T0になるまで徐々に出湯温度Tを上昇させるように制御する第2ステップと、を順に繰り返し制御する。
制御装置4は、第2ステップにおける出湯温度を上昇させる温度上昇速度ΔTu(℃/分)を、第1ステップにおける出湯温度を下降させる温度下降速度ΔTd(℃/分)よりも速く、すなわち、ΔTd<ΔTuとして温度制御を行う。
具体的な例を示すと、例えば、設定温度T0がT0=33.5℃、温度下降速度ΔTdがΔTd=0.4(℃/分)、温度上昇速度ΔTuがΔTu=6(℃/分)、下限温度T1がT1=31.5℃である。この場合、温度下降時間である第1の所定時間t1がt1=5分、温度上昇時間である第2の所定時間t2がt2=0.33分である。
上述の具体例における湯の使用者は、設定温度T0=33.5℃に対して、(1)31.5℃まで徐々に温度を下げていっても温度下降を感じることがなく、冷たいと感じる前に温度を急に上げられることにより、(2)上げる時のみ温度上昇を感じるので温度範囲31.5℃〜33.5℃の間は温かく感じることになり、(3)使用者は、出湯中に冷たく感じることなく、このような出湯に対して満足を得るものとなる。つまり、使用者は、33.5℃の状態がほんの短時間であって、30℃を切る時間が殆どであるにもかかわらず温かさだけを感じることができる。
出湯温度Tを設定温度T0と下限温度T1の平均値で置き換えて考えると、設定温度T0よりも低い出湯温度32.5℃において出湯されることになるので、このような温度低下による分が省エネルギ効果となる。これは、人肌における温度感覚の錯覚に基づくものである(これに関連する温覚と冷覚について後述する)。
次に、給湯装置1の動作を、図3のフローチャートにより説明する。設定温度T0が使用者によって入力(設定)されると、制御装置4は、出湯開始時点における初期設定として、まず設定温度T0になるように出湯温度Tを制御する(S1)。次に、制御装置4は、温度下降速度ΔTd(℃/分)で出湯温度Tを下げながら出湯する(S2)。次のステップS3では、出湯停止かどうか確認され、出湯停止なら処理を終了し(S3でYes)、出湯停止でないなら湯温(出湯温度T)が下限温度T1まで下がったかどうかが確認される(S4)。
出湯温度Tが下限温度T1まで下がっていない場合には(S4でNo)、ステップS2からの処理が繰り返される。この一連のステップS2,S3,S4が、設定温度T0よりも低い所定の下限温度T1になるまで徐々に出湯温度を下降させるように制御する第1ステップを構成する。
出湯温度Tが下限温度T1に達した場合に(S4でYes)、制御装置4は温度上昇速度ΔTu(℃/分)、但しΔTd<ΔTuのもとで、出湯温度Tを上げながら出湯する(S5)。次のステップS6では、出湯停止かどうか確認され、出湯停止なら処理を終了し(S6でYes)、出湯停止でないなら出湯温度Tが設定温度T0まで上がったかどうかが確認される(S7)。
出湯温度Tが設定温度T0に上がってない場合には(S7でNo)、ステップS2からの処理が繰り返される。この一連のステップS5,S6,S7が、所定の下限温度T1に達した時点から設定温度T0になるまで徐々に出湯温度Tを上昇させるように制御する第2ステップを構成する。
出湯温度Tが設定温度T0に達した場合に(S7でYes)、制御装置4は、再度、上述のステップS2から、第1ステップと第2ステップの処理を繰り返す。
上述のように、本発明の給湯装置1によれば、湯の温度を上げる速度を下げる速度よりも速くするので、使用者が湯の温度低下を知覚することなく温度を所定値まで下げることができ、また、温度低下時よりも速い温度の上昇によって効果的に温度上昇を体感させることができ、全体として湯の温度に対する体感温度に不満を持つことのない温度のもとで使用者の人肌に対して湯を供給できる。従って、湯の温度を体感温度よりも低く下げることができ、さらに、温度の高い状態(設定温度T0の状態)を短くできるので、省エネルギを実現できる。
また、本発明の給湯装置1は、上述の具体例で示した湯の温度を下げる速度(温度下降速度ΔTd)が0.4(℃/分)以下、すなわちΔTd≦0.4(℃/分)とするのが好ましく、また、上げる速度(温度上昇速度ΔTu)が6(℃/分)以上、すなわちΔTu≧6(℃/分)とするのが好ましい。
このような給湯装置1によれば、湯の温度を下げる速度を0.4(℃/分)以下として人肌における冷覚閾を広げ、湯の温度を上げる速度を6(℃/分)以上として人肌における温覚閾を狭めるので、温度低下を知覚されることなく温度を下げることができ、また、効果的に温度上昇を体感させることができる。
また、本発明の給湯装置1は、設定温度T0と所定値(下限温度T1)との温度差を、2℃以下とするのが好ましい。ただし、その温度差D=T0−T1がゼロ、D=0ではゆらぎ温度制御とはならないので、少なくとも、温度制御の誤差による変動幅以上の温度差とすることが好ましい。給湯装置1は、このような温度差Dのもとで、使用者の不満のない快適な温度で出湯でき、省エネルギ効果を実現することができる。
次に、人肌における温覚と冷覚について説明する。ゆらぎ温度制御をしながら行う人肌への出湯(給湯)は、その人の温覚と冷覚に錯覚を生じさせる。本発明はこのような錯覚に基づく。なお、以下の説明は、主に、非特許文献1に基づいている。
一般に、人肌すなわちヒトの皮膚における温度感覚(温度受容、温度知覚)は主観的あるいは客観的所見に基づいて冷覚と温覚に分類される。温度感覚が起こる反応時間を測定すると、温覚より冷覚の伝導速度が速い。また、神経を選択的に遮断して冷覚あるいは温覚のみをなくすることもできる。温度感覚の分析は、通常、皮膚温が一定のときの静的温度感覚と変化しているときの動的温度感覚とを区別して行われる。
静的温度感覚は、例えば、上述の温度下降速度ΔTdを非常に遅くした場合に関係する温度感覚といえる。水温が一定で皮膚温度が一定の場合に、例えば、温かい(33℃)湯に入ると最初は明らかな温覚を生じるが時間がたつとその感覚は消失し、逆に、夏の暑い日に約28℃のプールに入ったときに最初は冷たく感じるが時間がたつと冷覚が消失する。つまり、あまり冷たくも温かくもない中間の温度範囲内で加温または冷却を行った場合に生じる温覚や冷覚(感じ方)は一時的である。このような温度範囲は無関帯(無感帯、快感帯)と呼ばれる。
無関帯においては温度感覚のほぼ完全に近い順応(すなわち、慣れ)が見られる。無関帯以上または以下の温度において、温度感覚は皮膚温を長時間一定に保っても順応が起こらずに持続する持続性温覚または持続性冷覚となる。無関帯の温度範囲は皮膚領域を小さくすると増大し、皮膚領域を広げると縮小し、例えば、15cmの皮膚領域では30〜36℃であり、裸のヒトでは33〜35℃であるといわれている。
36℃以上の一定皮膚温で生ずる持続性温覚は皮膚温が高いほど強く、ある温度以上になると温覚は熱痛覚に移行する。同様に30℃以下の温度で生ずる持続性冷覚は皮膚温が低いほど強く、ある温度以下で冷痛覚に移行する。なお、無関帯の温度範囲外でも、例えば、手を温湯(42℃)に浸すと最初強い温覚が生ずる。この感覚は最初は急速に次いでゆっくりと減弱し、弱い持続静温覚になることから不完全ながら順応が起こるといえる。
動的温度感覚は皮膚温が変化している際の感覚であり、皮膚の初期温度、温度の変化速度、刺激を受ける皮膚領域の大きさ、という3因子の影響を受けるとされている。
図4は、温覚および冷覚を起こす閾値と初期皮膚温度との一般的な関係を示し、予めある時間順応させた初期温度Tj(横軸)から、縦軸の目盛に示された温度(ΔTj)だけ、温度変化速度6(℃/分)以上で皮膚温を変化させたときの冷覚または温覚を生じる閾値(温覚閾α、冷覚閾β)を示す。
図4によると、例えば、28℃の低い皮膚温からの温覚閾αは大きく、冷覚閾β(絶対値)は小さい。初期温度Tjが上昇すると温覚閾αは減少し、冷覚閾βは増大する。例えば、初期温度Tj=38℃の場合、わずかの温度上昇(ΔTj<0.2℃)でさらに“温かい”と感じるが、冷覚を起こすには皮膚温度をΔTj≒0.8℃下げる必要がある。
皮膚を無関帯(図4のTj=31〜36℃)から冷却または加温すると、無関感覚から冷覚または温覚が生ずるのに対し、例えば、皮膚をTj=28℃から加温すると温覚閾αに達する前に被験者は皮膚の”冷覚が減少した”と述べ、次いで“冷覚が消失した”と述べる。逆に皮膚を高い初期温度Tjから下げるとまず“温覚が減少し”次いで“消失”し冷覚閾βに達して冷覚が生ずる。また、ある皮膚温(初期温度Tj)は刺激の条件によって温覚または冷覚のどちらでも誘発しうる。例えば、初期温度Tj=32℃から0.5℃加温すると温覚が生じ、Tj=33℃から0.5℃冷却すると明らかな冷覚が生ずる。
図5は、動的温度感覚について温度変化速度と温覚閾および冷覚閾との一般的な関係を示し、初期温度を32℃とした例である。本例によると、温度変化速度(横軸)が6(℃/分)以上では、温覚閾αまたは冷覚閾βは殆ど一定であるが、温度変化が緩慢になると温覚閾αと冷覚閾βはどちらも着実に絶対値が増大することが分かる。温度変化速度が、例えば、皮膚を33.5℃から速度0.4(℃/分)で冷却すると、温度が4.4℃ほど下がったとき、つまり温度変化が始まって11分後に始めて冷覚を生ずる。なお、閾値(α,β)は温度変化を受ける皮膚面積が狭いほど大きく、皮膚感覚の強さは刺激を受ける面積が大きいほど強くなる。
上述のように、本発明の給湯装置は、冷覚と温覚の錯覚を利用して出湯温度を抑制しての省エネルギ効果を得るものである。このような給湯装置は、例えば、家庭におけるお湯による手洗いや洗顔、大きな食堂における食器洗い、農産物の洗浄や手工業製品の洗浄などの各種の生産現場における手作業による種々の洗浄作業などにおいて、お湯によって暖めるという意識よりも洗うという意識が主であるので、このようなゆらぎ温度制御の観点に基づくことによって、より効果的に省エネルギ化を図ることができる。
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、制御装置4は、図1に示した高温湯と水との混合制御に限らず、ヒータや加熱バーナを用いて加温と非加温による制御で、ゆらぎ温度制御を行ってもよい。また、制御装置4によるゆらぎ温度制御は、必ずしも設定温度T0を上限温度とする必要はなく、設定温度T0より高い温度と設定温度T0より低い温度との間で制御するようにしてもよく、また、設定温度T0より低い温度とさらに低い温度との間で制御するようにしてもよい。また、このようなゆらぎ温度範囲(温度差D=T0−T1)の設定は、湯を使用する環境温度との関係に基づいて設定すれば、省エネルギ化により効果的である。また、上述した実施形態の構成を矛盾のない範囲で変形し、互いに組み合わせた構成とすることができ、そのような組合せ可能な構成の実施形態は明記されていなくても当然に本発明に含まれる。
本発明の一実施形態に係る給湯装置についてのブロック構成図。 同上給湯装置による出湯温度の時間変化グラフ。 同上給湯装置による出湯のフローチャート。 温覚および冷覚を起こす閾値と初期皮膚温度との関係を示すグラフ。 動的温度感覚について、温度変化速度と温覚閾および冷覚閾との一般的な関係を示すグラフ。
符号の説明
1 給湯装置
2 温度支持装置
3 温度センサ
4 制御装置
t1 第1の所定時間
t2 第2の所定時間
T 出湯温度
T0 設定温度
T1 下限温度
ΔTd 温度上昇速度
ΔTu 温度下降速度

Claims (3)

  1. 出湯温度を指示設定する温度指示装置と、出湯温度を検出する温度センサと、前記温度指示装置による設定温度と前記温度センサの検出信号とに基づいて出湯温度を制御する制御装置と、を備えた給湯装置において、
    前記制御装置は、出湯開始時点では前記設定温度になるように出湯温度を制御し、その後の第1の所定時間内は前記設定温度よりも低い所定の出湯温度になるまで徐々に出湯温度を下降させるように制御する第1ステップと、
    前記所定の出湯温度に達した時点から第2の所定時間内は前記設定温度になるまで徐々に出湯温度を上昇させるように制御する第2ステップと、を順に繰り返し制御し、
    前記第2ステップにおける出湯温度を上昇させる速度を、前記第1ステップにおける出湯温度を下降させる速度よりも速くすることを特徴とする給湯装置。
  2. 前記出湯温度を下降させる速度が0.4℃/分以下であり、上昇させる速度が6℃/分以上であることを特徴とする請求項1に記載の給湯装置。
  3. 前記設定温度と前記所定の出湯温度との温度差が、2℃以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の給湯装置。
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