JP2009227622A - 治療剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クランベリー抽出物は、歯周病の予防剤、自己免疫疾患治療剤などの用途が知られている。本発明の課題は、これら以外の種々の疾病に、とりわけ顕著な効果でもって有効である、クランベリー抽出物を有効成分とする治療剤の提供にある。
【解決手段】 クランベリー抽出物を有効成分とする、抗アレルギー剤、高尿酸血症の予防または改善剤、抗骨粗鬆症剤、抗鬱・抗ストレス剤、アディポネクチン産生促進剤、コレステロール低下剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、クランベリー抽出物を有効成分とする各種疾病に有用な治療剤に関する。
クランベリー抽出物は、歯周病の予防剤(特許文献1)、自己免疫疾患治療剤(特許文献2)などの用途が知られている。
しかしながら、クランベリー抽出物、とくにクランベリー抽出物と葛花の処理物との組み合わせが、下記で説明する本発明で適用される種々の疾病に、とりわけ顕著な効果でもって有効であるとの見地はない。
特開2007−91703号公報 国際公開WO2005/030200号パンフレット
本発明の目的は、下記で説明する本発明で適用される種々の疾病に、とりわけ顕著な効果でもって有効である各種治療剤を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、クランベリー抽出物を有効成分とすることを特徴とする抗アレルギー剤である。
請求項2に記載の発明は、クランベリー抽出物を有効成分とすることを特徴とする高尿酸血症の予防または改善剤である。
請求項3に記載の発明は、クランベリー抽出物を有効成分とすることを特徴とする抗骨粗鬆症剤である。
請求項4に記載の発明は、クランベリー抽出物を有効成分とすることを特徴とする抗鬱・抗ストレス剤である。
請求項5に記載の発明は、クランベリー抽出物を有効成分とすることを特徴とするアディポネクチン産生促進剤である。
請求項6に記載の発明は、クランベリー抽出物を有効成分とすることを特徴とするコレステロール低下剤である。
請求項7に記載の発明は、クランベリー抽出物および葛花処理物を有効成分とすることを特徴とする抗アレルギー剤である。
請求項8に記載の発明は、クランベリー抽出物および葛花処理物を有効成分とすることを特徴とする高尿酸血症の予防または改善剤である。
請求項9に記載の発明は、クランベリー抽出物および葛花処理物を有効成分とすることを特徴とする抗骨粗鬆症剤である。
請求項10に記載の発明は、クランベリー抽出物および葛花処理物を有効成分とすることを特徴とする抗鬱・抗ストレス剤である。
請求項11に記載の発明は、クランベリー抽出物および葛花処理物を有効成分とすることを特徴とするアディポネクチン産生促進剤である。
請求項12に記載の発明は、クランベリー抽出物および葛花処理物を有効成分とすることを特徴とするコレステロール低下剤である。
本発明によれば、下記で説明する本発明で適用される種々の疾病に、とりわけ顕著な効果でもって有効である各種治療剤が提供される。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明で用いられるクランベリー(Vaccinium macrocarpon Ait.)は、その品種に制限はないが、例えばクラウリー(Crowley)、スティーブンス(Stevens)、ベンレアー(Benlear)、ピルグリム(Pilgrim)、アーリーブラック(Early black)、バークマン(Bergman)等が挙げられる。なお市販されているクランベリーパウダーも利用でき、例えば、アーリーブラックは、米国デカスボタニアルシナジーズ社からPACranの商品名でパウダーが製造されている。
クランベリー抽出物としては、クランベリー果実、果皮、茎部、種子部から得た搾汁、その濃縮物、精製物、乾燥物および凍結乾燥物や、クランベリー果実、果皮、茎部、種子部を溶剤と接触させ得られる抽出液が挙げられる。
後者の形態において、用いる溶剤としては、極性溶媒、両極性溶媒等が挙げられる。例えば、水、有機溶剤、水と有機溶媒との混合液等が使用できる。有機溶媒としては例えば、エタノール、メタノール、プロパノール、ブタノールに代表される低級アルコール類、、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルに代表されるエーテル類、クロロホルム、四塩化炭素等に代表されるハロゲン化炭化水素、アセトニトリル、酢酸エチル、アセトン等が挙げられる。中でも、水、エタノール水溶液、アセトン水溶液、酢酸エチルが好ましい。
クランベリーの精製物、乾燥物、凍結乾燥物の形態である場合は、当業界で公知の手段を適宜採用すればよく、例えばカラムクロマトグラフィーを用いたクランベリー抽出物の精製方法は、前述の特許文献1に記載されている。
抽出時間は、抽出原料から十分に可溶性成分が抽出される時間であればよく、抽出温度などに応じて適宜設定すればよい。好ましくは30分〜48時間である。例えば、抽出温度が50℃未満の場合は、6時間〜48時間抽出され得、50℃以上の場合は、30分〜24時間抽出され得る。
クランベリー抽出物の摂取量は、例えばクランベリー果実の水抽出物の凍結乾燥物の場合、成人1日1〜数回、1日の合計量として50〜2000mgの範囲が好ましいが、とくに制限されない。
本発明においては、クランベリー抽出物と葛花処理物とを併用する形態がとくに好ましい。
本発明で用いられる葛花処理物とは、マメ科植物に属する葛植物の花部の処理物であれば、特に制限されない。葛花には、蕾から全開した花までの段階で採集した花が含まれる。蕾を用いることが好ましい。本明細書において、「葛花処理物」は、葛花に乾燥処理、粉砕処理、および抽出処理のうちの少なくとも1種の処理を行って得られるものをいう。葛花処理物には、葛花の乾燥物、葛花破砕物、葛花の乾燥粉砕物(葛花粉末)、および葛花抽出物が含まれる。葛花抽出物には、葛花、葛花破砕物、葛花乾燥物または葛花粉末から抽出処理を行って得られる抽出物が含まれる。葛花抽出物の形状は問わず、液状、ペースト状、粉状であってもよい。
本発明で用いられる葛花処理物は、イソフラボン類などのフラボノイドの他に、サポニン、トリプトファン配糖体などを含有し、好ましくは、イソフラボン類およびサポニンを含有し得る。これらの成分の含有量は特に制限されない。好ましくは、葛花処理物中のイソフラボン類が乾燥質量換算で3質量%以上、より好ましくは5質量%〜90質量%である。サポニンは、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%〜50質量%である。このようなイソフラボン類およびサポニンを高含有する葛花処理物として、葛花抽出物が好適に用いられる。本発明における葛花処理物における各効果は、葛花中に含まれるイソフラボン類以外の成分も関与していることが考えられ、例えば、同量のイソフラボン類またはサポニンを含有する大豆抽出物などに比べて優れている。
以下、上記葛花処理物である、葛花の乾燥物、葛花粉末および葛花抽出物の調製方法について説明する。
葛花の乾燥物は、葛花、好ましくは蕾の段階の葛花を、日干し、熱風乾燥などの方法により乾燥したものである。好ましくは、水分含有量が10質量%またはそれ以下となるまで行われ得る。
葛花粉末は、上記葛花の乾燥物を粉砕して得られる。粉末化は、当業者が通常用いる方法、例えば、ボールミルやハンマーミル、ローラーミルなどを用いて行われる。
葛花粉末はまた、採取した葛花を、マスコロイダー、スライサー、コミトロールなどを用いて破砕して葛花破砕物を得、この葛花破砕物を乾燥することによっても得られる。
葛花抽出物は、例えば、葛花採集物、葛花破砕物、葛花の乾燥物あるいは葛花粉末(以下、単に抽出原料ということがある)に溶媒を添加して、必要に応じて加温して抽出を行い、遠心分離または濾過により抽出液を回収することによって得られる。
上記抽出に用いる溶媒としては、水、有機溶媒、含水有機溶媒などが挙げられ、最も好ましくは熱水、エタノールである。
抽出温度は、使用する溶媒の沸点以下の温度であれば特に制限はない。抽出温度は、用いる溶媒によっても異なるが、有効成分の分解などを考慮して、一般に、4℃〜130℃である。好ましくは50℃〜130℃、より好ましくは70℃〜100℃である。加温して抽出する場合は、例えば、加熱還流などの加温抽出法、超臨界抽出法などが採用され得る。加温する場合、加圧して行ってもよい。
抽出時間は、抽出原料から十分に可溶性成分が抽出される時間であればよく、抽出温度などに応じて適宜設定すればよい。好ましくは30分〜48時間である。例えば、抽出温度が50℃未満の場合は、6時間〜48時間抽出され得、50℃以上の場合は、30分〜24時間抽出され得る。
また、得られた抽出液は、必要に応じて、減圧濃縮や凍結乾燥等の当業者が用いる方法により濃縮され、液状、ペースト状、あるいは粉末とすることにより、葛花抽出物が得られる。なお、粉末状の葛花抽出物を抽出エキス末ということがある。
あるいは、この抽出物を合成吸着剤(ダイアイオンHP20やセファビースSP825、アンバーライトXAD4、MCIgelCHP20P等)やデキストラン樹脂(セファデックスLH−20など)を用いてさらに精製し、フラボノイドやサポニンなどの濃度が高い葛花抽出物を得ることができる。
葛花処理物の摂取量は、成人1日1〜数回、1回量約1〜500mg、好ましくは3〜300mg程度投与するのがよい。
本発明の治療剤は、錠剤、ピル、カプセル、顆粒、粉末、散剤、液剤等の固形または溶液の形態(以下、製剤ともいう)に公知の方法により適宜調製することができる。即ち、本発明に有用な固形製剤または液状製剤は、従来充分に確立された公知の製剤製法を用いることにより製造される。添加剤としては、例えば賦形剤、pH調整剤、清涼化剤、懸濁化剤、希釈剤、消泡剤、粘稠剤、溶解補助剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、抗酸化剤、コーティング剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、可塑剤または香料などが挙げられる。
上記賦形剤としては、例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール或いはキシリトールなどの糖アルコール、ブドウ糖、白糖、乳糖或いは果糖などの糖類、結晶セルロース、カルメロースナトリウム、リン酸水素カルシウム、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、デキストリン、βーシクロデキストリン、軽質無水ケイ酸、酸化チタン、またはメタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げられる。
上記pH調整剤としては、例えばクエン酸、リンゴ酸、リン酸水素ナトリウムまたはリン酸二カリウムなどが挙げられる。
上記清涼化剤としては、例えばl−メントールまたはハッカ水などが挙げられる。
上記懸濁化剤としては、例えば、カオリン、カルメロースナトリウム、キサンタンガム、メチルセルロースまたはトラガントなどが挙げられる。
上記希釈剤としては、例えば精製水、エタノール、植物油または乳化剤等が挙げられる。
上記消泡剤としては、例えばジメチルポリシロキサンまたはシリコン消泡剤などが挙げられる。
上記粘稠剤としては、例えばキサンタンガム、トラガント、メチルセルロースまたはデキストリンなどが挙げられる。
上記溶解補助剤としては、例えばエタノール、ショ糖脂肪酸エステルまたはマクロゴールなどが挙げられる。
上記崩壊剤としては、例えば低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチまたは部分アルファー化デンプンなどが挙げられる。
上記結合剤としては、例えばメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニールピロリドン、ゼラチン、アラビアゴム、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、プルラン、アルファー化デンプン、カンテン、トラガント、アルギン酸ナトリウムまたはアルギン酸プロピレングリコールエステルなどが挙げられる。
上記滑沢剤としては、例えばステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ポリオキシル、セタノール、タルク、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル、ジメチルポリシロキサン、ミツロウまたはサラシミツロウなどが挙げられる。
上記抗酸化剤としては、例えばアスコルビン酸、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、トコフェロール、アスコルビン酸またはクエン酸などが挙げられる。
上記コーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メタアクリル酸コポリマー、ポリビニルアセタートジエチルアミノアセテートまたはセラックなどが挙げられる。
上記着色剤としては、例えばウコン抽出液、リボフラビン、酸化チタンまたはカロチン液などが挙げられる。
上記矯味矯臭剤としては、例えばクエン酸、アジピン酸、アスコルビン酸、果糖、D−ソルビトール、ブドウ糖、サッカリンナトリウム、単シロップ、白糖、ハチミツ、アマチャ、カンゾウ、クエン酸、アジピン酸、アスコルビン酸、オレンジ油、トウヒチンキ、ウイキョウ油、ハッカまたはメントールなどが挙げられる。
上記界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン、ポリソルベート類、ラウリル硫酸ナトリウム、マクロゴール類またはショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられる。
上記可塑剤としては、例えばクエン酸トリエチル、ポリエチレングリコール、トリアセチンまたはセタノールなどが挙げられる。
上記香料としては、例えば、動物性香料或いは植物性香料等の天然香料、または単離香料或いは純合成香料等の合成香料などが挙げられる。
本発明の治療剤は、飲食品材料に配合してもよい。このような材料としては、例えば、パン、チューインガム、クッキー、チョコレート、シリアル等の固形食品、ジャム、アイスクリーム、ヨーグルト、ゼリー等のジャム状、クリーム状またはゲル状食品、ジュース、コーヒー、ココア、緑茶、ウーロン茶、紅茶等の飲料等が挙げられる。また、調味料、食品添加物等に配合することもできる。
さらに本発明においては、例えば、ローヤルゼリー、プロポリス、ビタミン類(A、C、D、E、K、葉酸、パントテン酸、ビオチン、これらの誘導体等)、ミネラル(鉄、マグネシウム、カルシウム、亜鉛等)、セレン、レシチン、カロテノイド(リコピン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、ルテイン等)、サポニン(ギムネマ酸、大豆サポニン、人参サポニン等)、脂肪酸、タンパク質(コラーゲン、エラスチン等)、オリゴ糖(イソマルトオリゴ糖、環状オリゴ糖等)、リン脂質及びその誘導体(フォスファチジルコリン、スフィンゴミエリン、セラミド等)、含硫化合物(アリイン、セパエン、タウリン、グルタチオン、メチルスルホニルメタン等)、糖アルコール、リグナン類(セサミン等)、これらを含有する動植物抽出物、根菜類(ウコン、ショウガ等)、麦若葉末等のイネ科植物の緑葉、ケール等のアブラナ科植物の緑葉、サボテンの乾燥葉、ターミナリアベリリカ抽出物、サツマイモの茎葉をまるごと粉砕した素材、大豆から抽出したセラミド様成分含有物、チャンカピエドラのようなハーブ類、などを併用することもできる
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明の治療剤は、抗アレルギー剤、高尿酸血症の予防または改善剤、抗骨粗鬆症剤、抗鬱・抗ストレス剤、アディポネクチン産生促進剤、コレステロール低下剤としてきわめて有用である。以下、上記各種薬効について実施例でもって説明する。
実施例1(抗アレルギー剤としての有用性)
クランベリーの果実の乾燥品に対し、20倍量の熱水(80℃)を加え、2時間攪拌し、クランベリー熱水抽出物1を得た。クランベリー熱水抽出物1を減圧濃縮および凍結乾燥し、粉末1を得た。
RAST法による食物アレルゲン陽性の慢性じんま疹の患者20名(20〜22歳の男性10名及び女性10名)に、1回の食事と共に前記粉末1を300mg、1カ月投与した。結果を以下の表1に示す。
Figure 2009227622
実施例2
RAST法によるアトピー性皮膚炎患者20名(20〜22歳の男性10名及び女性10名)に、1回の食事と共に実施例1の粉末1を300mg、1カ月投与した。結果を以下の表2に示す。
Figure 2009227622
実施例3
葛花破砕物の乾燥品に対し、20倍量の熱水(80℃)を加え、2時間攪拌し、葛花熱水抽出物1を得た。葛花熱水抽出物1を減圧濃縮および凍結乾燥し、粉末2を得た。
実施例2において、実施例1の粉末1を300mg、および、実施例3の粉末2を300mg、1カ月投与した。それ以外は実施例2と同様である。その結果を以下の表3に示す。
Figure 2009227622
実施例4(高尿酸血症の改善効果)
実験方法
供試動物はWistar系ラット雌(8週令、体重約180g)を1群6匹で用いた。
試験飼料に0.75%の濃度でアデニンを加えてラットに給与し、腎臓からの尿中への尿酸***阻害を起こさせて高尿酸血症のモデル動物とした。
対照群は、上記の0.75%アデニン飼料のみ、薬剤投与群は、0.75%アデニンと実施例1の粉末1含有飼料とした。飼料は自由摂取としたが、薬剤投与群の試験飼料中の上記粉末1の濃度を、摂取量が1mg/kg体重となるように調整した。試験開始日及び24日目に血中の尿酸値を測定した。
その結果、対照群の試験開始日の血中尿酸濃度は、0.57mg/mlであり、24日目が2.33mg/mlであったのに対し、薬剤投与群の24日目の血中尿酸濃度は0.73mg/mlであった。
この結果から明らかなように、対照群では血中尿酸濃度が大幅に増加するのに対し、薬剤投与群ではいずれもその濃度は増加しなかった。したがって、クランベリー抽出物を有効成分として含有する薬剤は、高尿酸血症の予防または改善剤として有用であることが示された。
実施例5
実施例4において、薬剤投与群の試験飼料中に、さらに実施例3の粉末2を添加し、該乾燥粉末の濃度を、摂取量が1mg/kg体重となるように調整したこと以外は、実施例4を繰り返した。その結果、薬剤投与群の24日目の血中尿酸濃度は0.60mg/mlであった。
実施例6(抗骨粗鬆症効果)
骨粗鬆症改善効果試験
SD系ラット(22週齢)メスの卵巣を外科的に取り除き、骨粗鬆症のモデルラットを作成した。卵巣摘出ラットを7匹ずつ6群に分け、35日間の試験期間中、1日置きに(計17回)、前記実施例1の粉末1の摂取量が1mg/kgとなるように、生理食塩水溶解した液体を2ml経口投与した。飼料はオリエンタル酵母株式会社のマウス・ラット・ハムスター用固形飼料CRF−1を用い、給餌および給水方法は自由摂取とした。試験期間中、各群間で、餌の摂取量に差は認められなかった。試験開始後35日目にラットの体重を測定した後、大腿骨を取り出した。大腿骨は、接着組織および筋肉を取り除いて分析に使用した。大腿骨の体積を測定した後、エタノールで3回洗浄し、次にアセトンで3回洗浄したのち、一晩乾燥し、その後、重量を測定して大腿骨の乾燥重量を求めた。体積および乾燥重量から、骨密度(乾燥重量g/体積mm3 )を測定した。なお対照実験として、前記粉末1を含まない生理食塩水をラットに投与したこと以外は、上記実験を繰り返した例(比較例)も併せて、その結果を表4に示す。
Figure 2009227622
実施例6と比較例とを対比したところ、実施例6はp<0.05の危険率で有意差が認められた。
実施例7
実施例6において、前記実施例1の粉末1に加え、実施例3の粉末2の摂取量が1mg/kgとなるように、生理食塩水溶解した液体を2ml経口投与した。それ以外は、実施例6を繰り返した。その結果、骨密度は1.079(mg/mm3 )であった。
実施例8(抗鬱・抗ストレス効果)
上記実施例1の粉末1の治療効果を調べた。
マウス強制水泳試験による精神安定作用の評価
本発明の治療剤の評価は、1977年にPorsoltにより開発されたマウス強制水泳試験を採用した。本試験は鬱病の動物モデル実験として最も多用される方法のひとつである。本試験では、マウスをある限られたスペースの中で強制的に泳がせて「無動状態」を惹起させる。この無動状態は、ストレスを負荷された動物が水からの逃避を放棄した一種の「絶望状態」を反映するものと考えられ、ヒトにおける鬱状態、ストレス状態と関連づけられている。事実、抗鬱薬は特異的にこの状況下における無動状態の持続時間を短縮させることがわかっており、この短縮作用は臨床力価との間に有意な相関を有することが認められている。
本試験方法は次のとおりである。
25℃の水を深さ15cmまで入れたプラスチック円筒中でマウスを強制水泳させる。5分間の強制水泳後、30℃の乾燥機中で15分間乾燥し、ホームケージに戻す。翌日マウスに試験試料を腹腔内投与して、その1時間後に再び5分間の強制水泳を課し、現れた無動状態の持続時間をストップウォッチを用いて測定する。マウスが水に浮かんで静止している状態を無動状態と判定する。無動状態持続時間については有意差検定を行い、統計学的に有意差を検定する。実験には雄のddYマウスを使用し、1群6匹とする。なお、試験は全て午後1時から午後6時の間に行う。また、ポジティブコントロールとして抗鬱薬であるイミプラミンを用いた試験も行う。
その結果、粉末1を30mg/kg投与したマウスの無動状態持続時間は、175.5±3.9秒であった。コントロール(生理食塩水のみ)は220.0±2.2秒であった。ポジティブコントロール(30mg/kg投与)のマウスの無動状態持続時間は、176.5±4.0秒であった。本実施例およびポジティブコントロールの無動状態持続時間は、危険率1%で有意差を有する。なお、粉末1を2〜3倍量使用しても、同様の結果を得た。
実施例9
実施例8において、粉末1を30mg/kg投与したのに加え、実施例3の粉末2を30mg/kgさらに投与したこと以外は、実施例8を繰り返した。その結果、マウスの無動状態持続時間は、161.2±4.8秒であった。
実施例10
アディポネクチン産生上昇確認試験
正常ヒト前駆脂肪細胞を使用し、1.0×10個となるように96ウェルマイクロプレートに播種した。播種培地にはヒト前駆脂肪細胞基礎培地を用いた。24時間後に分化誘導添加剤と実施例1の粉末1を加えた増殖培地に交換し、さらに1週間培養した。その後、培養上清中に産生されたアディポネクチン量をELISA法により定量した。各試料の評価結果を、ブランク(試料未添加)のアディポネクチン量を100とした場合の相対値にて下記に示す。なお、添加した粉末1濃度は、10μg/mlであった。
上記試験結果:相対値=374。この数値は、危険率1%で有意差を有する。
実施例11
実施例10において、粉末1を10μg/ml添加したのに加え、実施例3の粉末2を10μg/mlさらに添加したこと以外は、実施例10を繰り返した。その結果、相対値は389であった。
実施例12(コレステロール低下作用)
体重20g前後のICR系雄性マウス(1群5匹)に、高コレステロール−コール酸食餌(71.9%標準餌、15%ショ糖、2%食塩、10%ココナッツオイル、0.6%コレステロール、0.2%コール酸、0.3%塩化コリン)を試験第1日目から第7日目まで給餌(自由摂取)した。試験第6日目と第7日目に、上記実施例1の粉末1の5mgを蒸留水に溶解し、経口投与した。その後、24時間の絶食を行い、試験第8日目にマウスから血液を採取し、血清を分離した。
また、採取した血清の一部にヘパリンを添加し沈降させ、低比重リポタンパク(LDL)としてヘパリン沈降リポタンパクを得た。血清中の総コレステロール値及びLDL中のコレステロール値を、シー・シー・アライン(C.C.Allain et al.)らの報告(クリニカル ケミストリイ(Clinical Chemistry)、1974年、20巻、470−475頁)に従って、測定した。
血清中の総コレステロール値からLDLコレステロール値を引いた値を、高比重リポタンパク(HDL)コレステロール値として算出した。なお対照群は、上記粉末1を投与していない群である。
その結果を表5に示した。表5から明らかなように、血清中総コレステロールを低下させる明らかな作用が認められた。
Figure 2009227622
実施例13
実施例12において、上記粉末1の5mgに加え、実施例3の粉末2の5mgをさらに投与したこと以外は、実施例12を繰り返した。その結果、血清総コレステロールは約234mg/dl、LDLコレステロールは約122mg/dl、HDLコレステロールは約112mg/dlであった。
なお、上記各例において、実施例1の熱水抽出物1の調製の際に、熱水を用いずに20〜100容量%エタノール水溶液またはアセトン水溶液を用いて抽出物を調製した場合においても、上記と同様の結果を得た。
本発明の治療剤は、医薬、食品、飼料の形態として有用である。

Claims (12)

  1. クランベリー抽出物を有効成分とすることを特徴とする抗アレルギー剤。
  2. クランベリー抽出物を有効成分とすることを特徴とする高尿酸血症の予防または改善剤。
  3. クランベリー抽出物を有効成分とすることを特徴とする抗骨粗鬆症剤。
  4. クランベリー抽出物を有効成分とすることを特徴とする抗鬱・抗ストレス剤。
  5. クランベリー抽出物を有効成分とすることを特徴とするアディポネクチン産生促進剤。
  6. クランベリー抽出物を有効成分とすることを特徴とするコレステロール低下剤。
  7. クランベリー抽出物および葛花処理物を有効成分とすることを特徴とする抗アレルギー剤。
  8. クランベリー抽出物および葛花処理物を有効成分とすることを特徴とする高尿酸血症の予防または改善剤。
  9. クランベリー抽出物および葛花処理物を有効成分とすることを特徴とする抗骨粗鬆症剤。
  10. クランベリー抽出物および葛花処理物を有効成分とすることを特徴とする抗鬱・抗ストレス剤。
  11. クランベリー抽出物および葛花処理物を有効成分とすることを特徴とするアディポネクチン産生促進剤。
  12. クランベリー抽出物および葛花処理物を有効成分とすることを特徴とするコレステロール低下剤。
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