JP2009226850A - 画像記録装置、及び画像記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 画像解像性が良好で、画像変形が少なく、さらに裏抜けの少ない画像記録装置及び画像記録方法を提供する。
【解決手段】画像記録装置は、記録媒体114に5wt%〜60wt%の高沸点有機溶媒を含有する凝集剤処理液を付与する処理液ヘッド134機構と、記録媒体114上の凝集剤処理液を乾燥する処理液乾燥ユニット136と、記録媒体114上の乾燥された凝集剤処理液中の高沸点有機溶媒を除去する除去ローラー138と、凝集剤処理液にインクを吐出するインクヘッド140と、記録媒体114上のインク層の溶媒を乾燥する溶媒乾燥ユニット142を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像記録装置、及び画像記録方法に関し、特に、インクと凝集剤処理液を接触させて画像を形成する画像記録装置、及び画像記録方法に関する。
インクジェット方式の画像記録装置は、多数のノズルが形成されるインクジェットヘッドを備え、各ノズルからそれぞれインクを記録媒体上に吐出することにより、記録媒体上に画像を形成するものである。低騒音性にすぐれ、ランニングコストが安く、多種多様な記録媒体に対して高品位な画像を記録できることなどから幅広く利用されている。
近年では、インクに先立って処理液として多価金属塩水溶液や酸性水溶液を記録媒体に付与し、インクと反応させることでインクジェット方式の画像記録装置の高画質化(画像の解像性良)を図る技術が提案されている(特許文献1)。
上述の処理液はインク中の色材を凝集させてインクを増粘させる機能を備えている。これにより、1)インク色材の用紙への浸透が抑えられるため画像濃度が高くなる、2)打滴ドット間の干渉(ブリード)が抑えられ、特にシングルパスで打滴する(隣接ドットが高速に打滴される)場合においても画像ムラや滲みを低減することできる。
しかしながら、処理液は、記録媒体上に付与された際に、記録媒体内に浸透する。そのため、記録媒体の表面で凝集反応に使われる処理液が減少し、オフセット印刷等の全く滲みのない画像に比べると画質が劣るという問題があった。
一方、記録媒体に処理液を付与した直後に、加熱又は送風して処理液を乾燥することや(特許文献2,特許文献3)、処理液中に高沸点溶媒(High Boiling point Solvent)を含有させて処理液の粘度を増加させること(特許文献4)で、記録媒体表面の処理剤量を増やすことが提案されている。
特開2004−010633号公報 特開2000−037942号公報 特開2006−315206号公報 特開2007−161753号公報
しかしながら、特許文献2〜4に記載された発明では、記録媒体が印刷用コート紙のような緩浸透性用紙である場合、処理液を乾燥させた直後には処理液中の高沸点溶媒が記録媒体表面に残存してしまう。このような状態の処理液にインクを吐出すると、インク中の色材と記録媒体との密着性が低下し、凝集反応に伴って画像が変形するという問題があった。
この問題を解決するために、処理液の乾燥からインク打滴までの間に一定の時間間隔を取ることで、高沸点溶媒を記録媒体に浸透させて画像変形や定着性不良を回避することが可能であるが、プリント速度に制約をうけることになり、画質と生産性の両立が困難な状況であった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、画像解像性が良好で、画像変形が少なく、さらに裏抜けの少ない画像記録装置及び画像記録方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の画像記録装置は、記録媒体上に5wt%〜60wt%の高沸点有機溶媒を含有する凝集剤処理液を付与する機構と、前記記録媒体上の前記凝集剤処理液を乾燥する機構と、前記記録媒体上の乾燥後の前記凝集剤処理液の溶媒を除去する機構と、前記記録媒体上にインク層を形成するため、溶媒除去された前記凝集剤処理液にインクを吐出する機構と、前記記録媒体上の前記インク層の溶媒を乾燥する機構と、を備える。
本発明によれば、凝集剤処理液を乾燥する機構を備えているので、記録媒体上に残存する処理液の量が確保され、画像解像性が良好なものとなる。さらに、記録媒体表面の凝集剤処理液中の高沸点有機溶媒を除去する機構を備えているので、凝集反応に起因する画像変形が抑制される。つまり、画像解像性が良好で、画像変形が少ない画像を形成できる。なお、記録媒体には、中間転写媒体も含む。
本発明の画像記録装置は、前記発明において、前記凝集剤処理液に含まれる高沸点有機溶媒のSP値を15〜30とすることが好ましい。
本発明によれば、SP値15〜30の高沸点有機溶媒を使用することで、高沸点有機溶媒の量が多い場合でも、画像変形が少ない画像を得ることができる。
本発明の画像記録装置は、前記発明において、前記凝集剤処理液に含まれる高沸点有機溶媒の含有量を10wt%〜40wt%とすることが好ましい。
本発明によれば、高沸点有機溶媒の含有量を10wt%〜40wt%とすることで、記録媒体の透明度の増加により生じる裏抜けが抑制される。
本発明の画像記録装置は、前記発明において、前記凝集剤処理液の溶媒を除去する機構が、多孔質部材により溶媒を吸収して除去するものとできる。また、本発明の画像記録装置は、前記発明において、前記凝集剤処理液の溶媒を除去する機構が、ブロアにより溶媒を吹き飛ばして除去するものとできる。
本発明によれば、比較的簡単な構成で高沸点有機溶媒を除去することができる。
前記目的を達成するために、本発明の画像記録方法は、記録媒体上に5wt%〜60wt%の高沸点有機溶媒を含有する凝集剤処理液を付与する工程と、前記記録媒体上の前記凝集剤処理液を乾燥する工程と、前記記録媒体上の乾燥後の前記凝集剤処理液の溶媒を除去する工程と、前記記録媒体上の溶媒除去された前記凝集剤処理液にインクを吐出してインク層を形成する工程と、前記記録媒体上の前記インク層の溶媒を乾燥する工程と、を備える。
本発明の画像記録方法は、前記発明において、前記凝集剤処理液に含まれる高沸点有機溶媒のSP値が15〜30とすることが好ましい
本発明の画像記録方法は、前記発明において、前記凝集剤処理液に含まれる高沸点有機溶媒の含有量が10wt%〜40wt%とすることが好ましい。
本発明によれば、5wt%〜60wt%の高沸点有機溶媒を含有する凝集剤処理液を乾燥し、乾燥後の凝集剤処理液から高沸点有機溶媒を除去することで、画像解像性が良好で、画像変形が少なく、さらに裏抜けの少ない画像記録装置及び画像記録方法を提供することができる。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について説明する。本発明は以下の好ましい実施の形態により説明されるが、本発明の範囲を逸脱すること無く、多くの手法により変更を行なうことができ、本実施の形態以外の他の実施の形態を利用することができる。従って、本発明の範囲内における全ての変更が特許請求の範囲に含まれる。
また、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を含む範囲を意味する。
以下に、本発明の画像記録装置、及び方法の好ましい実施の形態について詳説する。
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
図1は、本発明に係る画像記録装置の一例を示した概略構成図である。
図1に示す画像記録装置は、記録媒体114の片面のみに印刷可能な片面機である。この画像記録装置100は、記録媒体114を供給する給紙部102と、記録媒体114に凝集剤処理液を付与する処理液付与部106と、記録媒体114に色インクを付与して画像形成を行なう印字部(画像形成部)108と、記録媒体114に形成された画像を記録媒体114に定着させる加熱定着部160と、画像が形成された記録媒体114を搬送して排出する排紙部112とから主に構成される。
給紙部102には、記録媒体114を積載する給紙台120が設けられている。給紙台120の前方(図1において左側)にはフィーダボード122が接続されており、給紙台120に積載された記録媒体114は1番上から順に1枚ずつフィーダボード122に送り出される。フィーダボード122に送り出された記録媒体114は、渡し胴124aを介して、処理液付与部106の圧胴126aの表面(周面)に給紙される。
処理液付与部106には、圧胴126aの回転方向(図1において反時計回り方向)に関して上流側から順に、圧胴126aの表面に対向する位置に、用紙予熱ユニット132、処理液ヘッド134、処理液乾燥ユニット136、及び除去ローラー138がそれぞれ設けられている。
用紙予熱ユニット132及び処理液乾燥ユニット136には、それぞれ所定の範囲で温度制御可能なヒータが設けられる。圧胴126aに保持された記録媒体114が、用紙予熱ユニット132や処理液乾燥ユニット136に対向する位置を通過する際、これらユニットのヒータによって加熱される。
処理液ヘッド134は、圧胴126aに保持される記録媒体114に対して浸透抑制剤を打滴するものであり、後述する印字部108の各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bと同一構成が適用される。
装置に挿入された記録媒体114は処理液ヘッド134により凝集剤処理液が全面に5μmの厚みで供給される。凝集剤処理液を画像様にインクジェットヘッドを用いて塗設することにより、乾燥時間の短縮や加熱エネルギーの削減が可能となる。
また、凝集剤処理液をインクジェットヘッドではなく、ローラーなどの塗設装置によって塗設することもできる。インクジェットヘッドを用いた場合よりも薄層で塗設することができ、この場合も乾燥時間の短縮や加熱エネルギーの削減が可能となる。
本例で用いられる凝集剤処理液は、後段の印字部108に配置される各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bから記録媒体114に向かって吐出されるインクに含有される色材を凝集させる作用を有する酸性液である。
処理液乾燥ユニット136のヒータの加熱温度は、圧胴126aの回転方向上流側に配置される処理液ヘッド134の吐出動作によって記録媒体114の表面に付与された凝集剤処理液を乾燥させて、記録媒体114上に固体状又は半固溶状の凝集処理剤層(凝集剤処理液が乾燥した薄膜層、場合によって凝集剤処理液とも言う)が形成されるような温度に設定される。
例えば、処理液ヘッド134を通過した記録媒体114はその下流側で、処理液乾燥ユニット136で70℃の熱風にて1秒乾燥され、次いで60℃の渡し同124bで乾燥される。それにより記録媒体114には固体状または半固溶状の凝集処理剤層が形成される。
ここでいう「固体状または半固溶状の凝集処理剤層」とは、以下に定義する含水率が0〜70%の範囲のものを言うものとする。
Figure 2009226850
本例の如く、記録媒体114上に凝集剤処理液が付与される前に、用紙予熱ユニット132のヒータによって記録媒体114を予備加熱する態様が好ましい。この場合、凝集剤処理液の乾燥に要する加熱エネルギーを低く抑えることが可能となり、省エネルギー化を図ることができる。
固体状又は半固溶状の凝集処理剤層が形成された記録媒体114は、圧胴126aに保持されて、表面を多孔質部材で構成された除去ローラー138に送り出される。除去ローラー138は記録媒体114の凝集処理剤層と接触するよう付勢手段(不図示)で付勢される。除去ローラー138は、凝集処理剤層との接触時において、圧胴126aに追従して回転する。除去ローラー138は凝集処理剤層中の高沸点有機溶媒を吸収し、高沸点有機溶媒を凝集処理剤層から除去する。
例えば、除去ローラー138はφ40mmの金属ローラーにφ10μmの多孔質部材(東商ゴム社製エコロンシート t3.0mm)を被覆したもので構成され、NIP圧0.3Mpaで凝集処理剤層に当接される。
本例において、上述の除去ローラー138に換えて、エアナイフを用いて高沸点有機溶媒を表面から吹き飛ばす手段を用いることもできる。この場合、例えば、風速200m/s、風温23℃ スリット幅0.15mmのエアナイフを用いることができる。
高沸点有機溶媒の除去量としては、用紙表面に残存する量の50%以上を除去する事が好ましく、70%以上を除去する事がさらに好ましい。
処理液付与部106に続いて印字部108が設けられている。処理液付与部106の圧胴126aと印字部108の圧胴126bとの間には、これらに対接するようにして渡し胴124bが設けられている。これにより、処理液付与部106の圧胴126aに保持された記録媒体114は、凝集剤処理液が付与されて固体状又は半固溶状の凝集処理剤層が形成された後に、高沸点有機溶媒が除去ローラー138で除去された後、渡し胴124bを介して印字部108の圧胴126bに受け渡される。
印字部108には、圧胴126bの回転方向(図1において反時計回り方向)に関して上流側から順に、圧胴126bの表面に対向する位置に、CMYKRGBの7色のインクにそれぞれ対応したインクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bと、溶媒乾燥ユニット142a、142bがそれぞれ設けられている。
各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bは、処理液ヘッド134と同様に、インクジェット方式の記録ヘッド(インクジェットヘッド)が適用される。即ち、各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bは、それぞれ対応する色インクの液滴を圧胴126bに保持された記録媒体114に向かって吐出する。このとき、インク吐出体積は2plで、記録密度は主走査・副走査方向共に1200dpiで記録される。
各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bは、それぞれ圧胴126bに保持される記録媒体114における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有し、そのインク吐出面には画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズル(不図示)が複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている。各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bが圧胴126cの回転方向(記録媒体114の搬送方向)と直交する方向に延在するように固定設置される。
記録媒体114の画像形成領域の全幅をカバーするノズル列を有するフルラインヘッドがインク色毎に設けられる構成によれば、記録媒体114の搬送方向(副走査方向)について、記録媒体114と各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bを相対的に移動させる動作を1回行なうだけで(即ち1回の副走査で)、記録媒体114の画像形成領域に1次画像を記録することができる。これにより、記録媒体114の搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシリアル(シャトル)型ヘッドが適用される場合に比べて高速印字が可能であり、プリント生産性を向上させることができる。
また、本例では、CMYKRGBの7色の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
溶媒乾燥ユニット142a、142bは、上述した用紙予熱ユニット132や処理液乾燥ユニット136と同様に、所定の範囲で温度制御可能なヒータを含んで構成される。後述するように、記録媒体114上に形成された固体状又は半固溶状の凝集処理剤層上にインク液滴が打滴されると、記録媒体114上にはインク凝集体(色材凝集体)が形成されるとともに、色材と分離されたインク溶媒が広がり、凝集処理剤が溶解した液体層が形成される。このようにして記録媒体114上に残った溶媒成分(液体成分)は、記録媒体114のカールだけでなく、画像劣化を招く要因となる。そこで、本例では、各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bからそれぞれ対応する色インクが記録媒体114上に打滴された後、溶媒乾燥ユニット142a、142bのヒータによって加熱を行い、溶媒成分を蒸発させ、乾燥を行っている。
印字部108に続いて加熱定着部160が設けられている。印字部108の圧胴126bと続いて加熱定着部160の圧胴126cとの間には、これらに対接するように渡し胴124cが設けられている。これにより、印字部108の圧胴126bに保持された記録媒体114は、各色インクが付与された後に、渡し胴124cを介して加熱定着部160の圧胴126cに受け渡される。
加熱定着部160には、圧胴126cの回転方向(図1において反時計回り方向)に関して上流側から順に、圧胴126cの表面に対向する位置に、印字部108による印字結果を読み取る印字検出部144、ヒータを内蔵した加熱ローラー162が設けられている。加熱ローラー162は記録媒体114に形成された画像に直接接触するよう配置されている。
加熱定着部160において、ヒータ(不図示)を内蔵した加熱ローラー162と圧胴126cとにより定着機構が構成されている。圧胴126cはヒータ(不図示)を内蔵しており、加熱ローラーと加圧ローラーとして機能する。
印字検出部144は、印字部108の印字結果(各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bの打滴結果)を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ等)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
画像が形成された記録媒体114を60℃の圧胴126cと110℃の加熱ローラー162で1Mpaのニップ圧で挟み込むことで、画像が記録媒体114に加熱定着される。下塗り液またはインク中にポリマー樹脂(微粒子)を含有させた場合、加熱温度はそのポリマー樹脂の溶解温度に応じて設定されることが好ましい。
加熱定着部160に続いて排紙部112が設けられている。排紙部112には、加熱定着された記録媒体114を受ける排紙胴150と、該記録媒体114を積載する排紙台152と、排紙胴150に設けられたスプロケットと排紙台152の上方に設けられたスプロケットとの間に掛け渡され、複数の排紙用グリッパを備えた排紙用チェーン154とが設けられている。
〔インクセット〕
本発明の使用されるインクセットは、主として、水溶性溶媒、水、及び媒体中に分散保持されている顔料粒子を少なくとも含有するインクと、色材を含有しない液体であって、5wt%〜60wt%の高沸点有機溶媒、水、及び画像解像性を向上させる液体組成物を少なくとも含有する凝集剤処理液と、で構成される。
(インク)
本発明で用いられるインクは、溶媒不溶性材料として、色材(着色剤)である顔料やポリマー微粒子などを含有する水性顔料インクが用いられる。
溶媒不溶性材料の濃度は、吐出に適切な粘度20mPa・s以下を考慮して1wt%以上20wt%以下であることが好ましい。より好ましくは画像の光学濃度を得るために4wt%以上の顔料濃度である。
インクの表面張力は、吐出安定性を考慮して20mN/m以上40mN/mであることが好ましい。
インクに使用される色材は、顔料あるいは染料と顔料とを混合して用いることができる。処理液との接触時における凝集性の観点から、インク中で分散状態にある顔料の方がより効果的に凝集するため好ましい。顔料の中でも、分散剤により分散されている顔料、自己分散顔料、樹脂により顔料表面を被覆された顔料(マイクロカプセル顔料)、及び高分子グラフト顔料が特に好ましい。また、顔料凝集性の観点から、解離度の小さいカルボキシル基によって修飾されている形態がより好ましい。
マイクロカプセル顔料の樹脂は、限定されるものではないが、水に対して自己分散能又は溶解能を有し、かつアニオン性基(酸性)を有する高分子の化合物であるのが好ましい。この樹脂は、通常、数平均分子量が1,000〜100,000範囲程度のものが好ましく、3、000〜50、000範囲程度のものが特に好ましい。また、この樹脂は有機溶剤に溶解して溶液となるものが好ましい。樹脂の数平均分子量がこの範囲であることにより、顔料における被覆膜として、又はインク組成物における塗膜としての機能を十分に発揮することができる。
前記樹脂は、自己分散能あるいは溶解するものであっても、又はその機能が何らかの手段によって付加されたものであってもよい。例えば、有機アミンやアルカリ金属を用いて中和することにより、カルボキシル基、スルホン酸基、またはホスホン酸基等のアニオン性基を導入されてなる樹脂であってもよい。また、同種または異種の一又は二以上のアニオン性基が導入された樹脂であってもよい。本発明にあっては、塩基をもって中和されて、カルボキシル基が導入された樹脂が好ましくは用いられる。
本発明に用いる顔料としては、特に限定はされないが、具体例としては、オレンジまたはイエロー用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185等が挙げられる。レッドまたはマゼンタ用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
グリーンまたはシアン用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
また、ブラック用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック6、C.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
本発明に係る着色インク液には、処理液と反応する成分として、着色剤を含まないポリマー微粒子を添加することが好ましい。ポリマー微粒子は、処理液との反応によりインクの増粘作用、凝集作用を強め、画像品位の向上させることができる。特に、アニオン性のポリマー微粒子をインクに含有せしめることにより、安全性の高いインクが得られる。
処理液と反応して、増粘・凝集作用を起こすポリマー微粒子をインクに用いることにより、画像の品位を高めることができると同時に、ポリマー微粒子の種類によっては、ポリマー微粒子が記録媒体で皮膜を形成し、画像の耐擦性、耐水性をも向上させる効果を有する。
ポリマーインクでの分散方法はエマルジョンに限定するものではなく、溶解していても、コロイダルディスパージョン状態で存在していてもよい。
ポリマー微粒子は、乳化剤を用いてポリマー微粒子を分散させたものであっても、また、乳化剤を用いないで分散させたものであってもよい。乳化剤としては、通常、低分子量の界面活性剤が用いられているが、高分子量の界面活性剤を乳化剤として用いることもできる。外殻がアクリル酸、メタクリル酸などにより構成されたカプセル型のポリマー微粒子(粒子の中心部と外縁部で組成を異にしたコア・シェルタイプのポリマー微粒子)を用いることも好ましい。
分散手法として、低分子量の界面活性剤を用いていないポリマー微粒子は、高分子量の界面活性剤を用いたポリマー微粒子、乳化剤を使用しないポリマー微粒子を含めてソープフリーラテックスと呼ばれている。例えば上記に記述した、スルホン酸基、カルボン酸基等の水に可溶な基を有するポリマー(可溶化基がグラフト結合しているポリマー、可溶化基を持つ単量体と不溶性の部分を持つ単量体とから得られるブロックポリマー)を乳化剤として用いたポリマー微粒子もこれに含まれる。
本発明では、特にこのソープフリーラテックスを用いることが好ましく、ソープフリーラテックスは従来の乳化剤を用いて重合したポリマー微粒子にくらべ、乳化剤がポリマー微粒子の反応凝集や造膜を阻害したり、遊離した乳化剤がポリマー微粒子の造膜後に表面に移動し、顔料とポリマー微粒子の混合した凝集体と記録媒体との接着性を低下させる懸念がない。
インクにポリマー微粒子として添加する樹脂成分としては、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂などが挙げられる。
ポリマー微粒子への高速凝集性付与の観点から、解離度の小さいカルボン酸基を有するものがより好ましい。カルボン酸基はpH変化によって影響を受けやすいので、分散状態が変化しやすく、凝集性が高い。
ポリマー微粒子のpH変化に対する分散状態の変化は、アクリル酸エステルなどのカルボン酸基を有する、ポリマー微粒子中の構成成分の含有割合によって調整することができ、分散剤として用いるアニオン性の界面活性剤によっても調整可能である。
ポリマー微粒子の樹脂成分は、親水性部分と疎水性部分とを併せ持つ重合体であるのが好ましい。疎水性部分を有することで、ポリマー微粒子の内側に疎水部分が配向し、外側に親水部分が効率よく外側に配向され、液体のpH変化に対する分散状態の変化がより大きくなる効果があり、凝集がより効率よく行われる。
本発明に用いられる酸ポリマーはカルボン酸系の酸ポリマーが好ましく用いられる。
カルボン酸のpKaは概ね3〜4であるため、pH5であれば酸ポリマーはほとんど解離した状態であるので、電化反発により、分散安定性を有し、凝集を起こさない。これ以下であると、非解離状態となり、電化反発が失われ、凝集を起こす。
市販のポリマー微粒子の例としては、ジョンクリル537、7640(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー株式会社製)、マイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、SAE−1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン株式会社製)、ジュリマーET−410、FC−30(アクリル系樹脂エマルジョン、日本純薬株式会社製)、アロンHD−5、A−104(アクリル系樹脂エマルジョン、東亞合成株式会社製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化学株式会社製)、ザイクセンL(アクリル系樹脂エマルジョン、住友精化株式会社製)などが挙げられるが、これに限定するものではない。
顔料に対するポリマー微粒子添加量の重量比率は2:1から1:10が好ましい、より好ましくは1:1から1:3である。顔料に対するポリマー微粒子添加量の重量比率は2:1より少ないと、樹脂の融着による凝集体の凝集力が効果的に向上しない。また、添加量が1:10より多くてもインクの粘度が高くなりすぎ、吐出性などが悪化する。
インクに添加するポリマー微粒子の分子量は融着したときの付着力を鑑みて、5,000以上が好ましい。5,000未満だと、凝集したときのインク凝集体の内部凝集力向上や記録媒体に画像の定着性に効果が不足し、また画質改善効果が不足する。
ポリマー微粒子の体積平均粒子径は、10nm〜1μmの範囲が好ましく、10〜500nmの範囲がより好ましく、20〜200nmの範囲が更に好ましく、50〜200nmの範囲が特に好ましい。10nm以下では、凝集しても画質の改善効果、転写性の向上に効果があまり期待できない。1μm以上では、インクのヘッドからの吐出性や保存安定性が悪化するおそれがある。また、ポリマー粒子の体積平均粒子径分布に関しては、特に制限は無く、広い体積平均粒子径分布を持つもの、又は単分散の体積平均粒子径分布を持つもの、いずれでもよい。
また、ポリマー微粒子を、インク内に2種以上混合して含有させて使用してもよい。
本発明に用いられるインクに添加するpH調整剤としては中和剤として、有機塩基、無機アルカリ塩基を用いることができる。pH調整剤はインクジェット用インクの保存安定性を向上させる目的で、該インクジェット用インクがpH6〜10となるように添加するのが好ましい。
本発明に用いられるインクは、乾燥によってインクジェットヘッドのノズルが詰まるのを防止する目的から、SP値が30以下の水溶性高沸点有機溶媒を10%以上90%以下含有する。このような水溶性高沸点有機溶媒には、湿潤剤及び浸透剤が含まれる。SP値が30以下の水溶性高沸点有機溶媒としては、処理液の場合と同様に、
例えば、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル(22.4)
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(21.5)
トリエチレングリコールモノブチルエーテル(21.1)
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(21.3)
ジプロピレングリコール(27.2)
Figure 2009226850
Figure 2009226850
Figure 2009226850
Figure 2009226850
Figure 2009226850
nCO(AO)−H (AO=EO or POで比率は1:1) (20.1)EO=エチレンオキシ
nCO(AO)10−H (同上) (18.8)
HO(A‘O)40−H (A’O=EO or POで比率はEO:PO=1:3) (18.7)
HO(A‘O)55−H (A”O=EO or POで比率はEO:PO=5:6) (18.8)
HO(PO)H (24.7)
HO(PO)H (21.2)
1,2ヘキサンジオール (27.4)
なお、カッコ内の数値はSP値を示している。
また、SP値が低い溶剤のうち、下記の構造が含まれていることが好ましい。
Figure 2009226850
等が挙げられる。
本発明に用いられるインクには、界面活性剤を含有することができる。界面活性剤の例としては、炭化水素系では脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等のアニオン系界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等のノニオン系界面活性剤が好ましい。また、アセチレン系ポリオキシエチレンオキシド界面活性剤であるSURFYNOLS(AirProducts&Chemicals社)も好ましく用いられる。また、N,N−ジメチル−N−アルキルアミンオキシドのようなアミンオキシド型の両性界面活性剤等も好ましい。
更に、特開昭59−157636号の第(37)〜(38)頁、リサーチ・ディスクロージャーNo.308119(1989年)記載の界面活性剤として挙げたものも使うことができる。また、特開2003−322926号、特開2004−325707号、特開2004−309806号の各公報に記載されているようなフッ素(フッ化アルキル系)系、シリコーン系の界面活性剤も用いることができる。これら表面張力調整剤は消泡剤としても使用することができ、フッ素系、シリコーン系化合物やEDTAに代表されるキレート剤等も使用することができる。
表面張力を下げて固体状又は半固溶状の凝集処理層上でのぬれ性を高め、拡がり率を増加させることができる。
本発明に用いられるインクの表面張力は、中間転写方式によって記録を行う際の中間転写媒体上でのぬれ性と液滴の微液滴化および吐出性の両立の観点からは、15〜45mN/mであることが更に好ましい。
本発明に用いられるインクの粘度は、1.0〜20.0cPであることが好ましい。
その他必要に応じ、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、等も添加することができる。
(凝集剤処理液)
本発明に係る処理液として、インクのpHを変化させることにより、インクに含有される顔料およびポリマー微粒子を凝集させ、凝集物を生じさせるような処理液が好ましい。このような処理液を使用することで画像解像性を向上させることができる。
処理液の成分として、ポリアクリル酸、酢酸、グリコール酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、スルホン酸、オルトリン酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩等の中から選ばれることが好ましい。
また、本発明に係る処理液の好ましい例として、多価金属塩あるいはポリアリルアミンを添加した処理液を挙げることができる。これらの化合物は、1種類で使用されてもよく、2種類以上併用されてもよい。
本発明に係る処理液はインクとのpH凝集性能の観点からpHは1〜6であることが好ましく、pHは2〜5であることがより好ましく、pHは3〜5であることが特に好ましい。
本発明に係る処理液の中における、インクの顔料およびポリマー微粒子を凝集させる成分の添加量としては、液体の全重量に対し、0.01重量%以上20重量%以下であることが好ましい。0.01重量%以下の場合は処理液とインクが接触時に、濃度拡散が十分に進まずpH変化による凝集作用が十分に発生しないことがある。また20重量%以上であると、インクジェットヘッドからの吐出性が悪化することがある。
本発明に係る処理液は、乾燥によってインクジェットヘッドのノズルが詰まるのを防止する目的から、水、その他添加剤溶性有機溶媒を含有することが好ましい。このような水、その他添加剤溶性有機溶媒には、湿潤剤及び浸透剤が含まれる。
これらの溶媒は、水,その他添加剤と共に単独若しくは複数を混合して用いることができる。
水、その他添加剤溶性有機溶媒の含有量は処理液の全重量に対し、60重量%以下であることが好ましい。60重量%以上よりも多い場合は処理液の粘度が増加し、インクジェットヘッドからの吐出性が悪化することがある。
処理液には、定着性および耐擦性を向上させるため、樹脂成分をさらに含有してもよい。樹脂成分は、処理液をインクジェット方式によって打滴する場合ヘッドからの吐出性を損なわないもの、保存安定性があるものであればよく、水溶性樹脂や樹脂エマルジョンなどを自由に用いることができる。
樹脂成分としては、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、ビニル系、スチレン系等が考えられる。定着性向上といった機能を充分に発現させるには、比較的高分子のポリマーを高濃度1重量%〜20重量%に添加することが必要である。しかし、上記材料を液体に溶解させて添加しようとすると高粘度化し、吐出性が低下する。適切な材料を高濃度に添加し、かつ粘度上昇を抑えるには、ラテックスとして添加する手段が有効である。ラテックス材料としては、アクリル酸アルキル共重合体、カルボキシ変性SBR(スチレン−ブタジエンラテックス)、SIR(スチレン−イソプレン)ラテックス、MBR(メタクリル酸メチル−ブタジエンラテックス)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンラテックス)、等が考えられる。ラテックスのガラス転移点Tgはプロセス上、定着時に影響の強い値で、常温保存時の安定性と加熱後の転写性を両立するために、50℃以上120℃以下であることが好ましい。さらに最低造膜温度MFTはプロセス上、定着時に影響の強い値で、低温で充分な定着を得る為に100℃以下、さらに好ましくは50℃以下である。
インクと逆極性のポリマー微粒子を処理液に含ませ、インク中の顔料及びポリマー微粒子と凝集させることによってさらに凝集性を高めてもよい。
また、インクに含まれるポリマー微粒子成分に対応した硬化剤を処理液に含有し、二液が接触後、インク成分中の樹脂エマルジョンが凝集するとともに架橋又は重合するようにして、凝集性を高めてもよい。
本発明に用いられる処理液は、界面活性剤を含有することができる。
界面活性剤の例としては、炭化水素系では脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等のアニオン系界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等のノニオン系界面活性剤が好ましい。また、アセチレン系ポリオキシエチレンオキシド界面活性剤であるSURFYNOLS(AirProducts&Chemicals社)も好ましく用いられる。また、N,N−ジメチル−N−アルキルアミンオキシドのようなアミンオキシド型の両性界面活性剤等も好ましい。
更に、特開昭59−157636号の第(37)〜(38)頁、リサーチ・ディスクロージャーNo.308119(1989年)記載の界面活性剤として挙げたものも使うことができる。また、特開2003−322926号、特開2004−325707号、特開2004−309806号の各公報に記載されているようなフッ素(フッ化アルキル系)系、シリコーン系の界面活性剤も用いることができる。これら表面張力調整剤は消泡剤としても使用することができ、フッ素系、シリコーン系化合物やEDTAに代表されるキレート剤等も使用することができる。
表面張力を下げて画像形成体(中間転写媒体)上でのぬれ性を高めるのに効果がある。また、インクを先立って打滴する場合においてもインク上でのぬれ性を高め、二液の接触面積の増加により効果的に凝集作用がすすむ。
本発明に係る処理液の表面張力は、10〜50mN/mであることが好ましく、また、中間転写媒体上でのぬれ性と液滴の微液滴化および吐出性の両立の観点から、15〜45mN/mであることが更に好ましい。
本発明に用いられる処理液の粘度は、1.0〜20.0cPであることが好ましい。
その他必要に応じ、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線、吸収剤、等も添加することができる。
次に、凝集剤処理液に含まれる高沸点有機溶媒をSP値と併せて例示する。凝集剤処理液に高沸点有機溶媒を含ませることで、処理液の粘度が増加し、記録媒体表面の処理剤量を増やすことができる。
GP−250(SP値:25)
50−HB−200(21)
ジエチレングリコールモノエチルエーテル(22.4)
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(21.5)
1,2ヘキサンジオール(27.4)
ジプロピレングリコール(27.2)
トリプロピレングリコール(24.74)
トリエチレングリコールモノブチルエーテル(21.1)
ジエチレングリコール(31.7)
但し、本発明は上述のものに限定されない。
〔印刷基材〕
本発明が適用される印刷基材は特に限定されるものではないが、インク溶媒の浸透が遅い印刷用コート紙に対して、特に好ましい結果を得る事ができる。
コート紙に好適に使用可能な支持体としては、例えば、LBKP、NBKP等の化学パルプ;GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ;DIP等の古紙パルプなどの木材パルプと、顔料とを主成分とし、バインダー、さらにサイズ剤、定着剤、歩留まり向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤等の各種添加剤を1種以上混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等の各種装置を使用して製造される原紙、さらに澱粉、ポリビニルアルコール等を用いてなるサイズプレスやアンカーコート層を設けた原紙、あるいはこれらのサイズプレスやアンカーコート層の上にコート層を設けてなるアート紙、コート紙、キャストコート紙等の塗工紙などが挙げられる。
本発明の方法においては、これらの原紙あるいは塗工紙をそのまま使用してもよいし、例えばマシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダー等の装置を使用してカレンダー処理を行ない、平坦化をコントロールした状態で使用してもよい。
支持体の坪量は、通常、40〜300g/m 2 程度であるが、特に制限されるものではない。本発明で用いられるコート紙は、上記のような支持体上に、コート層を塗設する。コート層は顔料およびバインダーを主成分とする塗被組成物から構成されるものであり、支持体上に少なくとも1層塗設される。
前記顔料としては、白色顔料を好適に使用することができる。このような白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、水酸化マグネシウム等の無機顔料;スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料が挙げられる。
前記バインダーとしては、例えば、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉等の澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコールまたはその誘導体;各種鹸化度のポリビニルアルコール又はそのシラノール変性物、カルボキシル化物、カチオン化物等の各種誘導体;ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテックス;エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス;或はこれら各種重合体のカルボキシ基等の官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス;メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化性合成樹脂等の水性接着剤;ポリメチルメタクリレート等のアクリル;酸エステル;メタクリル酸エステルの重合体又は共重合体樹脂;ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系接着剤等を挙げることができる。
コート層の顔料とバインダーとの配合割合は、顔料100重量部に対し、バインダーが3〜70重量部、好ましくは5〜50重量部である。顔料100重量部に対するバインダーの配合割合が3重量部未満であると、そのような塗被組成物からなるインク受理層の塗膜強度が不足することがある。一方、この配合割合が70重量部を超えると、高沸点溶媒の吸収が極端に遅くなる。
更に、コート層には、例えば、染料定着剤、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、螢光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤などの各種添加剤を適宜配合することができる。
インク受理層の塗工量は、要求される光沢、インク吸収性、支持体の種類等により異なるので一概には言えないが、通常は1g/m 2 以上である。また、インク受理層はある一定の塗工量を2度に分けて塗設してもよい。このように2度に分けて塗設すると、同塗工量を1度に塗設する場合に比較して光沢が向上する。
コート層の塗設は、例えば、各種ブレードコータ、ロールコータ、エアーナイフコータ、バーコータ、ロッドブレードコータ、カーテンコータ、ショートドウェルコータ、サイズプレス等の各種装置をオンマシン或いはオフマシンで使用して行なうことができる。また、コート層の塗設後に、たとえばマシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置を使用してインク受理層の平坦化仕上げを行なってもよい。
尚、コート層の層数は、必要に応じて適宜に決定することができる。
コート紙としてはアート紙、上質コート紙、中質コート紙、上質軽量コート紙、中質軽量コート紙、微塗工印刷用紙があり、コート層の塗設量はアート紙で両面40g/m2前後、上質コート紙、中質コート紙で両面20g/m2前後、上質軽量コート紙、中質軽量コート紙では両面15g/m2前後であり、微塗工印刷用紙は両面12g/m2以下である。アート紙の例としては特菱アートなどが挙げられ、上質コート紙としてはユーライト、アート紙としては特菱アート(三菱製紙社製)、サテン金藤(王子製紙社製)、等が挙げられ、コート紙としてはOKトップコート(王子製紙社性)、オーロラコート(日本製紙社製)、リサイクルコートT−6(日本製紙社製)が挙げられ、軽量コートとしてはユーライト(日本製紙社製)、ニューVマット(三菱製紙社製)、ニューエイジ(王子製紙社製)、リサイクルマットT−6(日本製紙社製)、ピズム(日本製紙社製)が挙げられる。微塗工印刷用紙としてはオーロラL(日本製紙社製)、キンマリHi−L(北越製紙社製)などが挙げられる。更に、キャストコート紙としてはSA金藤プラス(王子製紙社製)、ハイマッキンレーアート(五條製紙社製)等が挙げられる。
〔画像記録方法〕
次に、本発明に係る画像形成方法について説明する。図2は、本発明に係る画像記録方法を示す模式図である。図2(a)に示すように、例えば、凝集剤処理液12を処理液ヘッド(不図示)から吐出し、印刷コート紙の様な記録媒体10上に、膜厚1〜10μmで均一に塗布する。より好ましい膜厚は1.5〜6μmであり、さらに好ましくは2〜4μmである。
次に、図2(b)に示すように、ヒータなどを備えた処理液乾燥ユニットを用いて、記録媒体10の凝集剤処理液12を乾燥して、固体状または半固体状とし、酸14を析出させる。その後、記録媒体10上の凝集剤処理液12と除去ローラー16を接触させるため、記録媒体10が除去ローラー16に送り出される。凝集剤処理液12を乾燥する方法としては、ヒータなどの加熱手段を用いるまたは約70℃の熱風を供給する方法を挙げることができる。
なお、処理液ヘッドに代えて、塗布ローラーを用いて凝集剤処理液12を塗布することができる。
次に、図2(c)に示すように、除去ローラー16と凝集剤処理液12を接触させながら、記録媒体10を送りだす。除去ローラー16はその表面に多孔質部材を備えているので、凝集剤処理液12から高沸点有機溶媒を容易に除去することができる。例えば、除去ローラー138としてはφ40mmの金属ローラーにφ10μmの多孔質部材(東商ゴム社製エコロンシート t3.0mm)を被覆したもので構成され、ニップ圧0.3Mpaで凝集剤処理液12に接触される。除去量に応じて、除去ローラー16を複数設置することもできる。
次に、図2(d)に示すように、固体状または半固溶状の酸14が表面に析出した記録媒体10に対してインク液滴18がインクヘッドから吐出される。インク吐出体積は2plで、記録密度は主走査・副走査方向共に1200dpiで記録媒体10上に記録される。記録媒体10上に固体状または半固溶状の凝集剤処理液12を形成してからインク液滴18を打滴することにより、インク凝集体(色材凝集体)からなるドットが形成される。
インク液滴を打滴する前に高沸点有機溶媒が除去されているので、画像変形がほとんど見られず、良好な画像を形成することができる。
以下、実施例を挙げて本発明の特徴を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
〔凝集剤処理液の調整〕
(処理液組成1)
マロン酸 10質量部
水酸化ナトリウム 1.8質量部
ジエチレングリコールモノエチルエーテル α 質量部
オルフィンE1010 (日信化学工業製) 1質量部
水 残部
高沸点有機溶媒であるジエチレングリコールモノエチルエーテルの量をα=0wt%〜70wt%の間で変化させた。ジエチレングリコールモノエチルエーテルのSP値は22.4である。
(処理液組成2)
マロン酸 10質量部
水酸化ナトリウム 1.8質量部
ジプロピレングリコール α 質量部
オルフィンE1010 (日信化学工業製) 1質量部
水 残部
高沸点有機溶媒であるジプロピレングリコールの量をα=0wt%〜70wt%の間で変化させた。ジプロピレングリコールのSP値は28.4である。
(処理液組成3)
マロン酸 10質量部
水酸化ナトリウム 1.8質量部
ジエチレングリコール α 質量部
オルフィンE1010 (日信化学工業製) 1質量部
水 残部・
高沸点有機溶媒であるジエチレングリコールの量をα=0wt%〜70wt%の間で変化させた。ジエチレングリコールのSP値は31.7である。
〔インクの調整〕
インク組成
顔料1 4質量部
分散剤ポリマー1 2質量部
樹脂エマルジョン1 8質量部
グリセリン 15質量部
界面活性剤2 1質量部
イオン交換水 残部
顔料1:チバ・スペシャリティーケミカルズ社のCromophtal Jet Magenta
DMQ(PR-122)
分散剤ポリマー1:メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸
60/30/10 (質量比)
樹脂エマルジョン1:
メタクリル酸メチル/アクリル酸フェノキシエチル/アクリル酸
60/35/5 (質量比)
界面活性剤2:オルフィンE1010(日信化学工業製)
<画像記録及び評価>
図1に示す装置構成を用い、インクと処理液組成1〜3とを組合せてインクセットとし、印刷用コート紙(三菱製紙製 特菱アート)に画像を記録し、以下の評価を行った。実施例1では、インクと処理液組成1のインクセットを用い、処理液の乾燥、処理液中の高沸点有機溶媒の除去を行い、インクを打滴し、画像を印刷用コート紙上に記録した。実施例2では、インクと処理液組成2のインクセットを用い、処理液の乾燥、処理液中の高沸点有機溶媒の除去を行い、インクを打滴し、画像を印刷用コート紙上に記録した。実施例3では、インクと処理液組成3のインクセットを用い、処理液の乾燥、処理液中の高沸点有機溶媒の除去を行い、インクを打滴し、画像を印刷用コート紙上に記録した。
(画像変形)
画像変形の指標として、10ドット×10ドットで構成された正方形画像を描画して画像の面積を測定し、意図した画像サイズに対する縮み率を測定した。○:画像縮み 1%以下、△:画縮み 5%以下、×:画像縮み 5%以上の3段階で評価した。
(画像解像性)
画像解像性の指標として、ベタ画像の中のドットを部分的に抜いた画像を描画して目視評価を行なった。○:1dotの白抜けを再現できる、△:2dot×2dotの白抜けを再現できるが1dotの白抜けを再現できな、×: 2dot×2dotの白抜けを再現できない、の3段階で評価した。
(裏抜け)
インクを10.0g/m2描画したベタ部分において、インクの裏抜け程度を、用紙裏面を目視観察することで官能評価した。○:裏抜けが全くもしくは殆ど視認されず、品質として問題ない程度、△:裏抜けが若干視認される、×:裏抜けの視認性が大、の3段階で評価した。
〔評価結果〕
表1は、実施例1〜3の結果を、表2は比較例1,2の結果を表している。
実施例1〜3の条件においては、処理液中の高沸点有機溶媒の量が少ない条件では画像の解像性不足が見受けられた。しかし、処理液中の高沸点有機溶媒の量を増加した条件においては、画像の解像性および画像変形が共に良好である結果が得られた。表1から分かるように、画像の解像性の観点から、処理液中の高沸点有機溶媒量は5%以上であることが好ましく、10%以上であることが更に好ましい。このように解像性と画像変形を両立できている理由としては、高沸点有機溶媒を加えることで処理液の粘度を上げることで表面に残存する凝集剤の量を保ちつつ、表面の高沸点有機溶媒を吸収除去することで処理液層の厚みを低減できているためと推察される。
また、高沸点有機溶媒の量が増加すると、画像の裏抜けが悪化してくる傾向にあることがわかった。これは、除去前に用紙に浸透して用紙中に残存する高沸点有機溶媒の量が増加するため、用紙の透明度が増加して裏抜けが悪化するものと推察される。裏抜け抑制の観点からは、処理液中の高沸点有機溶媒の量は60%以下であることが好ましく、40%以下であることが更に好ましい。
また、本願の別の実施形態として、処理液乾燥後に除去ローラーの接触により高沸点有機溶剤を除去する機構に換えて、エアナイフによるHBSの吹き飛ばしを行なう条件でも評価を行なった。結果、除去ローラーと同様に良好な結果が得られた。
また、実施例1〜3において、高沸点有機溶媒のSP値の変化が与える影響について検討を行った。実施例3においては、処理液中の高沸点有機溶媒の量が50%以上に達すると、画像変形が若干発生する結果となった。推測される原因としては、極性の高い、つまりSP値の大きい高沸点有機溶媒を用いることで、高沸点有機溶媒の除去後に僅かに残存する高沸点有機溶媒の紙への浸透速度が遅くなっていることが考えられる。
Figure 2009226850
次に、比較例1においては、処理液中の高沸点有機溶媒の量によらず、画像変形が大となる結果となった。これはインク打滴時に処理液の液厚が大であるため、色材の記録媒体への密着性不足が生じて画像変形が発生したものと推察される。また、画像変形が大であったため、画像の解像性に関しては適切な評価が不可能なほどであった。
比較例2においては、処理液中の高沸点有機溶媒の量が少ない条件では画像変形は抑制されているが、処理液の粘度が低くなるために用紙表面に留まる凝集剤量が低下し、画像の解像性が悪化する結果となった。また、処理液中の高沸点有機溶媒の量を増加させていくと画像の解像性は良化するが、画像変形が悪化していく結果となった。このように、解像性と画像変形の両立が困難であり、高画質化に限界があることがわかった。
Figure 2009226850
本発明に係る画像記録装置の一例を示した概略構成図 本発明に係る画像形成方法の一例を示した摸式図
符号の説明
10…記録媒体、12…凝集剤処理液、14…酸、16…除去ローラー、18…インク液滴、100…画像記録装置、102…給紙部、106…処理液付与部、108…印字部、112…排紙部、114…記録媒体、124a〜124c…渡し胴、126a〜126c…圧胴、132…用紙予熱ユニット、134…処理液ヘッド、136…処理液乾燥ユニット、138…除去ローラー、140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140B…インクヘッド、142a、142b…溶媒乾燥ユニット、144…印字検出部、150…排紙胴、160…加熱定着部、162…加熱ローラー

Claims (8)

  1. 記録媒体上に5wt%〜60wt%の高沸点有機溶媒を含有する凝集剤処理液を付与する機構と、
    前記記録媒体上の前記凝集剤処理液を乾燥する機構と、
    前記記録媒体上の乾燥後の前記凝集剤処理液の溶媒を除去する機構と、
    前記記録媒体上にインク層を形成するため、溶媒が除去された前記凝集剤処理液にインクを吐出する機構と、
    前記記録媒体上の前記インク層の溶媒を乾燥する機構と、
    を備える画像記録装置。
  2. 前記凝集剤処理液に含まれる高沸点有機溶媒のSP値が15〜30である請求項1記載の画像記録装置。
  3. 前記凝集剤処理液に含まれる高沸点有機溶媒の含有量が10wt%〜40wt%である請求項1又は2記載の画像記録装置。
  4. 前記凝集剤処理液の溶媒を除去する機構が、多孔質部材により溶媒を吸収して除去するものである請求項1〜3の何れか1に記載の画像記録装置。
  5. 前記凝集剤処理液の溶媒を除去する機構が、ブロアにより溶媒を吹き飛ばして除去するものである請求項1〜3の何れか1に記載の画像記録装置。
  6. 記録媒体上に5wt%〜60wt%の高沸点有機溶媒を含有する凝集剤処理液を付与する工程と、
    前記記録媒体上の前記凝集剤処理液を乾燥する工程と、
    前記記録媒体上の乾燥後の前記凝集剤処理液の溶媒を除去する工程と、
    前記記録媒体上の溶媒除去された前記凝集剤処理液にインクを吐出してインク層を形成する工程と、
    前記記録媒体上の前記インク層の溶媒を乾燥する工程と、
    を備える画像記録方法。
  7. 前記凝集剤処理液に含まれる高沸点有機溶媒のSP値が15〜30である請求項6記載の画像記録方法。
  8. 前記凝集剤処理液に含まれる高沸点有機溶媒の含有量が10wt%〜40wt%である請求項6又は7記載の画像記録方法。
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