JP2009220505A - 液体噴射装置及びその気泡除去方法並びにインクジェットプリンタ - Google Patents

液体噴射装置及びその気泡除去方法並びにインクジェットプリンタ Download PDF

Info

Publication number
JP2009220505A
JP2009220505A JP2008069563A JP2008069563A JP2009220505A JP 2009220505 A JP2009220505 A JP 2009220505A JP 2008069563 A JP2008069563 A JP 2008069563A JP 2008069563 A JP2008069563 A JP 2008069563A JP 2009220505 A JP2009220505 A JP 2009220505A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
pressure chamber
pulse
ejecting apparatus
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008069563A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009220505A5 (ja
Inventor
Toshihiro Niihara
俊広 新原
Ryoichi Tanaka
良一 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2008069563A priority Critical patent/JP2009220505A/ja
Publication of JP2009220505A publication Critical patent/JP2009220505A/ja
Publication of JP2009220505A5 publication Critical patent/JP2009220505A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】 液体を噴射する液体噴射装置において、ノズルの噴射不良の原因となる気泡を有効に除去することができる液体噴射装置を提供する。
【解決手段】 インクが充填される圧力室13と、圧力室13のインクを加圧する加圧手段と、圧力室13内の容積を変化させる圧電素子17と、インクを吐出するノズル15と、圧電素子17を制御するための駆動パルスを発生する制御部50とを備え、制御部50は、前記加圧手段を制御して圧力室13のインクを加圧させるとともに、圧力室13からインクとともに不要な気泡を吐出するためのメンテナンス用駆動パルスを発生させ、さらに圧電素子17を制御して圧力室13を膨張させて膨張状態へと推移させる第1のパルス部分と、前記膨張状態を所定の時間保持させる第2のパルス部分と、膨張状態から圧力室13を収縮させる第3のパルス部分とを備え、第1のパルス部分のパルス幅は、圧力室13内のインクのヘルムホルツ共振周期に基づく値に設定した。
【選択図】図8

Description

本発明は液体噴射装置及びその気泡除去方法並びにインクジェットプリンタに関し、特に圧力室内の気泡を排出する際に用いて有用なものである。
インクジェットプリンタは、ノズルから紙面に向かってインク滴を吐出(噴射)することによって印刷を行う。かかるインクジェットプリンタでは、自然蒸発によるノズル開口部におけるインクの増粘固着や、インクが充填されるインク室内への気泡の混入によりインク室内の圧力変化が気泡に吸収されることなどによって、インク滴の吐出不良が発生する場合がある。
これまで、インク滴の吐出を良好に継続して行うために、種々のメンテナンス処理に関する技術が提案されてきた(特許文献1等参照)。例えば、特許文献1では、ノズルをキャップで一時的に封止してポンプによって負圧を発生させるとともに、インク室内に圧力発生素子によって圧力を付与してインク滴の空吐出を行い、増粘インクや気泡の除去を実行する技術を開示している。
しかし、上記メンテナンス処理を実行した場合であっても、微小径の気泡(例えば直径数十μmの気泡)に対しては圧力等の気泡の排出のために働く力を十分に付与することが出来ないため、気泡を完全に除去することは困難である。こうした問題は、インクジェットプリンタに限らず、インク以外の他の流体(液体や、機能材料の粒子が分散されている液状体を含む)を噴射する液体噴射装置において発生し得る問題である。これまで、こうした問題に対して十分な工夫がなされてこなかったのが実情であった。
特開2007− 136989号公報 特開昭59− 131464号公報
本発明は、液体を噴射する液体噴射装置において、ノズルの噴射不良の原因となる気泡を有効に除去することができる液体噴射装置及びその気泡除去方法並びにインクジェットプリンタを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の態様は、液体を噴射するための液体噴射装置であって、前記液体が充填される圧力室と、前記圧力室の前記液体をその供給側から加圧する加圧手段と、前記圧力室の壁面に設けられ、前記壁面を変形させることによって前記圧力室内の容積を変化させる圧力発生素子と、前記圧力室と連通して前記液体を噴射するためのノズルと、前記圧力発生素子に対する駆動パルスと前記加圧手段とを制御する制御部とを備えたことを特徴とする液体噴射装置にある。
本態様によれば、フラッシングの際に、圧力室の液体を供給側から加圧しているので、圧力室内に液体の流れが生起される結果、圧力室で成長した気泡は流れに乗ってノズルから容易に外部へ排出される。この結果、圧力室内の気泡を確実に外部へ排出することができ、液体の吐出不良を良好に防止し得る。
ここで、前記制御部は、前記加圧手段を制御して前記圧力室の前記液体を加圧させると同時に、前記圧力室から前記液体とともに不要な気泡を吐出するためのメンテナンス用駆動パルスを発生させることが可能であり、前記メンテナンス用駆動パルスは、前記圧力発生素子を駆動させることによって、前記圧力室を膨張状態へと推移させる第1のパルス部分と、前記膨張状態を所定の時間保持させる第2のパルス部分と、前記膨張状態から前記圧力室を収縮させる第3のパルス部分とを備え、前記第1のパルス部分のパルス幅は、前記圧力室に充填された前記液体のヘルムホルツ共振周期に基づく値に設定されているのが望ましい。このことにより、フラッシングの際に、圧力発生素子が圧力室の液体に付与する圧力を、ヘルムホルツ共振を利用して、より増大させることができる結果、圧力室内に混入した気泡に働く圧力波による力をより増大させることができ、気泡の径をより増大させることができるため、気泡の吐出が容易となる。
また、前記加圧手段は、加圧液体の貯留部と前記圧力室とを連通する流路の途中に配設された圧力調整弁を有するとともに、前記制御部は前記圧力調整弁の開制御により加圧液体の加圧力を前記圧力室の液体に作用させるように構成することができる。この場合には圧力調整弁の制御により容易に圧力室に向かう液体の圧力勾配を形成することができ、前述の効果を容易に得ることができる。
さらに、前記制御部は、前記加圧手段を介して前記液体を加圧させている状態で、前記メンテナンス用駆動パルスを前記圧力発生素子に供給するように構成することができる。この場合には、圧力室の液体は圧力発生素子の振動の前に加圧されているので、振動時には液体の流れが既に形成されている。この結果、速やかにノズルから気泡を排出することができる。
また、前記制御部は、前記メンテナンス用駆動パルスを前記圧力発生素子に供給している状態で、前記加圧手段が前記液体を加圧するように構成することができる。この場合には、圧力発生素子の振動により気泡が成長してから圧力室の液体が加圧されて液体の流れが形成されるので、空吐出による液体の消費量を低減し得る。
また、吐出不良を含むドット抜けを検出する液体吐出検出手段をさらに有し、前記制御手段は前記吐出検出手段によりドット抜けが検出されたノズル列を選択して前記メンテナンス駆動パルスを前記圧力発生素子に供給するとともに、前記加圧手段を制御して前記圧力室の前記液体を加圧させるように構成することもできる。この場合には、吐出不良を生起しているノズルに限定して所定のフラッシング動作をさせることができるので、フラッシングに伴う空吐出による液体の消費量を可及的に低減させることができる。
前記制御部は、少なくとも一部の前記メンテナンス用駆動パルスの波形が互いに異なる前記メンテナンス用駆動パルスを所定の順番で繰り返し発生させることが望ましい。この場合には、波形の異なるメンテナンス用駆動パルスによって構成されるパルス群を一定周期で繰り返し発生させることができる。従って、気泡の除去に効果的な種々のバリエーションのパルス群を発生させることが出来る。
また、互いに異なる前記メンテナンス用駆動パルスを、前記第2のパルス部分のパルス幅が互いに異なるようにすることもできる。この場合には、第2のパルス部分のパルス幅に応じた固有周期を有する、径の異なる気泡の除去を、所定の順番で繰り返し実行できる。従って、種々の径を有する気泡に応じた気泡の除去を実行することが可能となる。
さらに、前記制御部は、前記メンテナンス用駆動パルスが一定周期で繰り返される複数組の駆動パルス群を発生させ、各組の駆動パルス群は、前記メンテナンス用駆動パルスの波形が同一であり、前記複数組の駆動パルス群は、前記メンテナンス用駆動パルスの波形が互いに異なる2組以上の駆動パルス群を含むようにすることができる。この場合には、互いに異なる2組以上の駆動パルス群のそれぞれのメンテナンス用駆動パルスの波形に応じた種類の気泡の除去を順次実行することが出来る。従って、種々の気泡の除去を実行することが出来、気泡の吐出を効果的に実行できる。
また、前記2組以上の駆動パルス群は、前記第2のパルス部分のパルス幅が互いに異なるように構成することもできる。この場合には、第2のパルス部分のパルス幅に応じた固有周期を有する、径の異なる気泡の除去を、2組以上の駆動パルス群によって順次実行することが出来る。従って、種々の径を有する気泡のそれぞれに応じた液体の空吐出を実行することが可能となる。
本発明の他の態様は、インクジェットプリンタであって、上述の如き液体噴射装置を備えることをと特徴とするインクジェットプリンタにある。
本態様によれば完全な気泡除去フラッシングによりドット抜けが可及的に低減されて高い印字品質を確保した印刷を行うことができる。
本発明のさらに他の態様は、液体が充填される圧力室と、前記圧力室の壁面に設けられ前記壁面を変形させることによって前記圧力室内の容積を変化させる圧力発生素子と、前記圧力室と連通して前記液体を噴射するためのノズルとを有して前記液体を前記ノズルを介して噴射する液体噴射装置の気泡除去方法であって、前記圧力室の前記液体を加圧する一方、前記圧力室から前記液体を吐出するための駆動パルスを前記圧力発生素子に供給することを特徴とする液体噴射装置の気泡除去方法にある。
本態様によれば、フラッシングの際、圧力室の液体に対する加圧を行っているので、気泡を前記加圧により形成される液体の流れに乗って確実にノズルの外部に排出することができる。この結果、液体の吐出不良を良好に防止し得る。
ここで、前記圧力室の前記液体を加圧する一方、前記圧力室から前記液体とともに不要な気泡を吐出するためのメンテナンス用駆動パルスを前記圧力発生素子に供給して気泡除去フラッシングを行うとともに、前記気泡除去フラッシングの際の前記メンテナンス用駆動パルスは、前記圧力発生素子を駆動させることによって、前記圧力室を膨張させて、膨張状態へと推移させる第1のパルス部分と、前記膨張状態を所定の時間保持させる第2のパルス部分と、前記膨張状態から前記圧力室を収縮させる第3のパルス部分とを備え、前記第1のパルス部分のパルス幅は、前記圧力室に充填された前記液体のヘルムホルツ共振周期に基づく値に設定されているのが望ましい。この場合には圧力室の液体に対する加圧と同時にフラッシングにより気泡を成長させることができ、成長した気泡を前記加圧により形成される液体の流れに乗って確実にノズルから外部に排出することができるからである。
さらに、前記液体を加圧した状態で前記メンテナンス用駆動パルスを前記圧力発生素子に供給することもできるし、また前記メンテナンス用駆動パルスを前記圧力発生素子に供給した状態で前記液体を加圧することもできる。前者の場合には圧力室の液体が圧力発生素子の振動の前に加圧されているので、振動時には液体の流れが既に形成されている結果、速やかにノズルから気泡を排出することができる。後者の場合には、圧力発生素子の振動により気泡が成長してから圧力室の液体が加圧されて液体の流れが形成されるので、空吐出による液体の消費量を低減し得る。
以下本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタの構成を示す概略図である。同図に示すように、インクジェットプリンタ100は、外部から送信された印刷データに応じて、紙面に複数の色ごとのインク滴を吐出して画像を形成するインクジェット方式の印刷装置である。このインクジェットプリンタ100は、印刷ヘッド部10と、ヘッド駆動部20と、用紙搬送部30と、キャップ部40と、制御部50とを備えている。
印刷ヘッド部10は、シアン、イエロー、マゼンダ、ブラックからなる4色のインクカートリッジ11(C,M,Y,K)が着脱可能に装着されている。印刷ヘッド部10は、インクジェットプリンタ100の印刷実行時に、印刷用紙200の搬送方向PDに対して垂直な方向(図中の矢印X方向)に沿って往復移動を繰り返しつつ、各色のインク滴を紙面に向かって吐出する。なお、印刷ヘッド部10に装着されるインクカートリッジの色数は、4色に限られず、1色や6色など任意の数とすることが可能である。
なお、後に詳述するため図1には図示しないが、各インクカートリッジ11(C,M,Y,K)内のインクは圧力調整弁を介して印刷ヘッド部10に供給するように構成してある。また、各インクカートリッジ11(C,M,Y,K)内のインクは所定の圧力で加圧されている。
ヘッド駆動部20は、第1と第2のプーリー21,22と、ヘッド駆動ベルト23とを備えている。2つのプーリー21,22はそれぞれ、用紙搬送部30を挟んで対向する位置に設けられており、ヘッド駆動ベルト23は、2つのプーリー21,22の間に張り渡されている。第1のプーリー21は、制御部50によって制御されるモータ(図示せず)によって回転駆動し、第2のプーリー22は、ヘッド駆動ベルト23を介して第1のプーリー21に追従して回転する。ヘッド駆動ベルト23には、印刷ヘッド部10が固定されており、これによって印刷ヘッド部10は、第1のプーリー21の回転駆動に従って、印刷用紙200の印刷面上を往復移動する。
用紙搬送部30は、第1と第2の用紙搬送ローラ31,32と、2つの用紙搬送ローラ31,32に張り渡された用紙搬送ベルト33とを備える。第1の用紙搬送ローラ31は、制御部50によって制御されるモータ(図示せず)によって回転駆動し、第2の用紙搬送ローラ32は、用紙搬送ベルト33を介して第1の用紙搬送ローラ31に追従して回転する。これによって、印刷用紙200は印刷時に、用紙搬送ベルト33の上を搬送方向PDへと搬送される。
キャップ部40は、印刷ヘッド部10の移動可能領域内に、用紙搬送部30と並列に配置されている。印刷ヘッド部10は、後述するメンテナンス処理を実行する際に、印刷ヘッド部10の底面(印刷用紙200と相対する面)に設けられたノズル15がキャップ部40によって密封され得るようにキャップ部40の配置領域まで移動する。このときの印刷ヘッド部10の位置を「メンテナンスポジションMP」と呼ぶ。なお、キャップ部40についての詳細は後述する。
インク吐出検出部70は、例えば、インクの吐出を電気的に検出するものが挙げられる。具体的には、印刷ヘッド部10がメンテナンスポジションMPにある時に、ノズル面15p(図2(A)参照)とキャップ部40の蓋体41との間に電荷を帯電させた状態でインクの吐出を実行し、センサによって電荷量の変化を検出する。吐出されたインク量が少ないと、電荷量の変化が所定の値より少なくなるため、この場合には、ドット抜けが発生していると判断することができる。なお、インク吐出検出部70は、光学的センサによって吐出されたインク滴を検出するものとしても良く、他の方法で検出しても良い。
制御部50は、マイクロコンピュータを中心とした論理回路として構成されており、中央処理装置(図示せず)や記憶装置(図示せず)などを備える。制御部50は、上述した印刷ヘッド部10等と信号線を介して接続されており、インクジェットプリンタ100の動作を制御する。
図2(A)は、印刷ヘッド部10のインク滴の吐出機構の内部構造を示す概略断面図である。図2(A)は、図1に示す矢印Yの方向に沿って見たときの印刷ヘッド部10の任意のノズル15の近傍を図示している。印刷ヘッド部10は、各インク色毎に、インクが充填される内部空間である共通インク室12及び圧力室13を有している。
共通インク室12の上部には、インクカートリッジ11(C,M,Y,K)のいずれかが装着されて当該インクカートリッジ11(C,M,Y,K)から加圧インクが流入する。共通インク室12は、インク流路14によって圧力室13と連通している。共通インク室12に充填されたインクはインク流路14を介して圧力室13に入出する。即ち、共通インク室12は、圧力室13に対してインクのバッファ領域として機能する。
圧力室13の底面には、インクを吐出するための複数のノズル15が、用紙の搬送方向(矢印Y方向)に沿って並列に設けられている。以後、印刷ヘッド部10の底面を「ノズル面15p」と呼ぶ。各ノズル15は、圧力室13からノズル面15pに向かって次第に径が小さくなるテーパ形状を有する微小な貫通孔として設けられている。
圧力室13には、各ノズル15に対向して振動板16及び圧電素子17が設けられている。振動板16は、圧電素子17が当接する厚肉部と、その外周に弾性を有する薄肉部とを備えた板状部材であり、厚肉部が圧電素子17の伸縮に応じて振動する。なお、図では、振動板16の厚肉部及び薄肉部の区分けは省略されている。
圧電素子17は、圧電体と内部電極とを交互に積層して構成された積層型の圧電振動子であって、印加される電圧に応じて積層方向に直交する縦方向(矢印で図示)に伸縮可能な縦振動モードの圧電振動子である。圧電素子17は、固定基材18に固定されている。固定基材18は、圧電素子17の振動を効率よく振動板16に伝えるのに十分な剛性を有する部材によって構成されている。このような構成により、圧電素子17は、振動板16を介して圧力室13に充填されたインクに圧力を付与してインクをノズル15から吐出させる。
ところで、インクカートリッジからのインクの初期充填時や、印刷処理の継続時に、圧力室13のインク内に気泡が混入する場合がある。また、この気泡が、圧電素子17によって付与された圧力室13内の圧力変化を吸収してしまうために、一部ノズルからインク滴の吐出が適当になされない、いわゆるドット抜けが発生する場合がある。また、インクが自然蒸発によって増粘・固着してノズル15が詰まってしまうノズル詰まりが発生する場合がある。そこで、インクジェットプリンタ100では、印刷処理の実行時以外に、ノズルからのインク滴の吐出が適切に実行されるようにするための各種のメンテナンス処理が実行される。
メンテナンス処理としては、例えば、ノズル15からのインクの空吐出を実行して、インク滴とともに気泡や増粘インクをノズル15から噴射する、いわゆるフラッシングと呼ばれるものがある。ここで、「空吐出」とは、インク滴の本来の用途(すなわち印刷)以外の目的のために行われる吐出を意味する。
図2(B)は、メンテナンス処理のために、印刷ヘッド部10がメンテナンスポジションMP(図1)に移動したときのインクジェットプリンタ100を、図1の矢印Yの方向に沿って見たときの図である。なお、 図2(B)には、印刷ヘッド部10とキャップ部40以外のインクジェットプリンタ100の構成要素の図示は便宜上省略されている。
キャップ部40は、蓋体41と、インク排出配管42と、ポンプ43と、駆動機構45とを備えている。蓋体41は、ノズル面15pを被覆するように配置された受け皿状の部材である。蓋体41は、フラッシングの際にノズル15から吐出された排インクを受けることが可能である。
蓋体41の底面中央部には貫通孔41hが設けられており、インク排出配管42は、貫通孔41hに接続している。インク排出配管42にはポンプ43が設けられており、蓋体41に溜まった排インクを吸引することが可能である。排インクは、インク排出配管42を介して排インクを処理するための排インク処理部(図示せず)へと誘導される。駆動機構45は、ポンプ43を用いたインク吸引時に蓋体41を上昇させてノズル面15pに密着させるためのものである。なお、フラッシング時には蓋体41は、ノズル面15pから離れた状態に維持される。
本実施形態ではフラッシング時に共通インク室12及び圧力室13内にインクの流れを形成するように構成されている。さらに詳言すると、図3に示すように、本実施形態に係るインクジェットプリンタ100において、インクカートリッジ11(C,M,Y,K)と印刷ヘッド部10との間には圧力調整弁24が設けてある。ここで、インクカートリッジ11(C,M,Y,K)内のインクは加圧されており、その加圧力を圧力調整弁24に作用させている。圧力調整弁24は、通常時には印刷ヘッド部10の共通インク室12の内圧とインクによる加圧力が平衡して閉状態を維持する自己封止弁として機能する。すなわち、圧電素子17の駆動によりノズル15を介してインク滴が吐出された場合には、共通インク室12が負圧になり、この負圧により圧力調整弁24が開かれて、負圧に見合うインクを共通インク室12に補給するようになっている。そこで、圧力調整弁24を制御部50からの制御信号により開状態とすることによりインクカートリッジ11内のインクに対する加圧力を共通インク室12を介して圧力室13内のインクに作用させることができる。本実施形態では、気泡除去のフラッシングを行うに際し、フラッシングに先立ち圧力調整弁24を開状態としておく。
図4は、本実施形態における気泡除去フラッシングの工程を示すフローチャートである。ここで、「気泡除去フラッシング」とは、フラッシングのうちでも特に気泡を除去することを目的としたフラッシングを意味する。
同図に示すように、ステップS10では、制御部50が圧力調整弁24を開状態とする。このことによりインクカートリッジ11(C,M,Y,K)から共通インク室12に向けてインクの加圧力に起因する圧力勾配が形成される。かかる状態で各ノズル15に対して、連続して3000回のインク滴の空吐出を実行させる。以後、この連続したインク滴の空吐出工程を「連続フラッシングセット」と呼ぶ。ステップS20では、制御部50が、圧力調整弁24を閉状態にするとともに、所定のインターバル(例えば1秒程度)だけ待機させる。ここで、ステップS20においてインターバルをおくのは、前工程の連続フラッシングセットによるインク及び圧力室13の振動を収束させるためである。これによって、続く連続フラッシングセットを効果的に実行することが可能となる。
続いてステップ30では、ステップ10と同様に、圧力調整弁24を開状態にして連続フラッシングセットを実施する。その後、ステップ40で、ステップ20と同様に、圧力調整弁24を閉状態にして待機状態とする。以下、気泡除去フラッシングでは、連続フラッシングセットとインターバルとからなる一連の工程を任意の所定回数繰り返す。
なお、かかる「気泡除去フラッシング」はドット抜けが検出されたノズル列に関して選択的に行うこともできる。すなわち、ドット抜けはインク吐出検出部70(図1参照)で検出することができるので、このインク吐出検出部70でドット抜けが検出されたノズル列を制御部50で選択して図4に示す処理を行えば良い。
図5は、気泡除去フラッシングの連続フラッシングセットにおいて、制御部50が、1回のインク滴の吐出のために各ノズル15の圧電素子17へと送信する駆動パルス300を示すグラフである。このグラフは、縦軸が電圧を示し、横軸が時間を示している。
駆動パルス300は、略台形形状のパルス信号であり、第1のパルス部分Pwcと、第2のパルス部分Pwhと、第3のパルス部分Pwdとを有している。第1のパルス部分Pwcでは、時刻t0から時刻t1の間に、圧電素子17の電圧値が基底状態(電圧値0)からVhまで一定比率で増加する。第2のパルス部分Pwhでは、時刻t1から時刻t2の間、圧電素子17の電圧値はVhのまま一定に保持される。第3のパルス部分Pwdでは、時刻t2から時刻t3の間に、圧電素子17の電圧値は、一定比率でVhから基底状態へと戻る。
なお、連続フラッシングセットにおける駆動パルス300の周波数(図5;時刻t0から時刻t4の周期に相当する周波数)は、1KHz〜 5KHzであることが好ましい。
図6(A)〜 (C)は、駆動パルス300による印刷ヘッド部10の動作を模式的に示す模式図である。図6(A)〜 (C)は、図2(A)に示す印刷ヘッド部10のうち、圧力室13を拡大して示しており、圧電素子17及び共通インク室12の図示は省略されている。
図6(A)は、駆動パルス300を受信する前(時刻t0以前)の圧力室13の状態を示している。圧力室13には、インク400が充填されており、インク400には気泡500が混入している。なお、気泡500は、圧力室13の重力方向上側であって、インク流路14と対向する領域に滞留する傾向にある。
図6(B)は、図5の時刻t0〜 時刻t2における圧力室13の状態を示している。圧電素子17は、時刻t0〜 時刻t1の間の第1のパルス部分Pwcを受信すると、印加電圧の増加に伴って収縮する。すると、図6(B)に示すように、振動板16が圧力室13の外側(矢印方向)に向かって湾曲し、圧力室13内のインク400には負圧が生じる。なお、このときノズル15に生じるメニスカス401は、振動板16と同様の方向に湾曲の度合いを増大する。そして時刻t1から時刻t2までの間、振動板16の湾曲は保持される。この時刻t0〜 時刻t2の間に、圧力室13内の圧力低下に伴って、気泡500の径が増大する。
図6(C)は、時刻t2〜 時刻t3における圧力室13の状態を示している。駆動パルス300の第3のパルス部分Pwdによって、圧電素子17の印加電圧値は基底値へと戻り(図5参照)、圧電素子17も伸張して基底状態へと戻る。即ち、振動板16は湾曲した状態から平坦な状態へと戻る。これによって、圧力室13内のインク400は、振動板16から圧力を付与されてノズル15から吐出される。この際、気泡500もインクの吐出に伴ってノズル15に次第に近付いてゆき、最終的にはノズル15から外部に排出される。図6(C)には、多数の駆動パルス300の発生に応じて気泡500がノズル15へと移動してゆく軌跡が図示されている。
ここで、図6(B)で説明したように、この駆動パルス300によれば、時刻t0〜 時刻t1の間に気泡500の径を増大させることが可能であり、径の増大に伴って、気泡500に対して振動板16から、より大きな力を付与することが可能となる。従って、この駆動パルス300によれば、例え微小径の気泡であっても容易に吐出させることが出来る。
ところで、ここまでの説明からも理解できるように、圧力室13の圧力を低下させて気泡500の径を出来る限り増大させることによって、気泡500をより確実に吐出させて除去することが可能となる。ここで、駆動パルス300の第1のパルス部分Pwc(図5参照)のパルス幅は、圧力室13内のインク400のヘルムホルツ共振周期Tcの1/2以下とすることが好ましい。「ヘルムホルツ共振周期Tc」とは、圧力室13の容積の増減によって発生する振動波が圧力室13内のインク400を伝播するときの固有振動周期であり、圧力室13や、インク流路14及びノズル15の形状によって決まる値である。
図7は、ヘルムホルツ共振周期Tcに従うインク振動の様子を示すグラフである。理論的には、時刻t0からヘルムホルツ共振周期Tcの約1/2の期間にわたって圧力室13の圧力を低下させると、インクの振幅が最大となることが理解できる。そこで、第1のパルス部分Pwcのパルス幅をヘルムホルツ共振周期Tcの1/2以下とすることにより、圧力室13により大きな負圧を発生させることができるとともに、気泡500の径を増大させることが可能である。
上述したように、本実施形態では、第1のパルス部分Pwcのパルス幅をヘルムホルツ共振周期Tcに応じた値としているため、圧電素子17の収縮周期は、第2のパルス部分Pwhのパルス幅を調整することによって気泡の固有振動数に応じた値とすることが好ましい。これによって、続く第3のパルス部分Pwdにおいて、気泡の径がより大きく増大したタイミングでインク滴を吐出することが可能となる。なお、第2のパルス部分Pwhのパルス幅は、気泡の共振が開始されるまでの待ち時間であると解釈することが出来る。
ところで、本実施形態では、連続フラッシングセット(図4のステップS20,S40等)ごとに、第2のパルス部分Pwhのパルス幅を異なる値とする。より具体的には、ステップS40において発生させる駆動パルス300の第2のパルス部分Pwhのパルス幅を、ステップS20において発生させるそれより短くし、それ以降も連続フラッシングセットごとに短くしていく。即ち、これは、連続フラッシングセットが繰り返されるごとに、除去対象となる気泡の径を小さくすることを意味する。これによって、上述の如き気泡除去フラッシングによる気泡の除去をより確実に実行することが可能となる。
さらに、駆動パルス300(図5参照)の第3のパルス部分Pwdのパルス幅は、圧電素子17の固有振動数Taとほぼ等しく設定することが好ましい。この理由は、第3のパルス部分Pwdのパルス幅をこのような値とすることによって、駆動パルス300を受けた後の圧電素子17が過度に振動を継続してしまうことを抑制することができるからである。圧電素子17が必要以上に振動を継続すると、その振動によってインクの微小滴がノズル15から吐出されてしまう可能性があるため、好ましくない。
このように駆動パルス300を用いた気泡除去フラッシングを実行するインクジェットプリンタ100では、圧力室13に存在する微小な気泡も、その径を増大させてノズル15から吐出させることが出来る。また、異なる径の気泡に対応する駆動パルス300を順次生成するため、より効果的に気泡の除去を実行することが可能となる。
気泡除去フラッシングにおいて径が増大する気泡500は共通インク室12内に流れがある場合がより良好にノズル15から吐出される。逆に言えば、共通インク室12内に流れがない状態で気泡除去フラッシングを行った場合には、気泡500の大きさや、滞留している場所によってはノズル15から吐出されず圧力室13内に残存してしまう場合がある。この場合には、別途キャップクリーニングが必要になる。そこで、本実施形態ではインクカートリッジ11(C,M,Y,K)に密封されている加圧インクの加圧力を利用して共通インク室12から圧力室13に向かう大きな流れを形成している。
この点を図8に示す模式図を用いて詳説する。図8(A)は圧力調整弁24(図3参照、以下同じ)が閉状態で上述の気泡除去フラッシングを行った場合を概念的に示している。同図に示すように、この場合には圧力調整弁24により圧力が調整されてしまうので、インクカートリッジ11(C,M,Y,K)に密封されている加圧インクの加圧力が共通インク室12のインク400に伝達されず、共通インク室12及び圧力室13内の流れも小さい。このためインク流路14や圧力室13に浮遊する気泡500がうまく排出できずに滞留してしまう場合がある。
一方、図8(B)は圧力調整弁24を開状態にして上述の気泡除去フラッシングを行った場合を概念的に示している。同図に示すように、この場合には圧力調整弁24を介してインクカートリッジ11(C,M,Y,K)に密封されている加圧インクの加圧力が共通インク室12のインク400に伝達されるので、共通インク室12及び圧力室13内に大きなインク400の流れが形成される。このため圧力室13に浮遊する気泡500はインク400の流れに乗って良好にノズル15から排出される。
ここで、本実施形態では先に圧力調整弁24を開状態にして上述の気泡除去フラッシングを行うようにしたが、これは逆でも良い。両者の気泡除去処理効果は最終的には同程度であるが、先にインク400の流れを作っておいて気泡除去フラッシングを行う本実施形態の場合の方が速やかに気泡500を除去することができる。ただ、気泡除去フラッシングを先に行って気泡500を成長させた状態でインクの流れを形成する後者の場合には当該気泡除去フラッシングに伴う空吐出により無駄に捨てられるインクの量を低減させることはできる。圧力調整弁24を開いた時点で加圧インクの圧力の作用に起因するノズル15からのインクの漏洩が始まるからである。
なお、かかる「気泡除去フラッシング」はドット抜けが検出されたノズル列に関して選択的に行うこともできる。すなわち、ドット抜けはインク吐出検出部70(図1参照)で検出することができるので、このインク吐出検出部70でドット抜けが検出されたノズル列を制御部50で選択して図4に示す処理を行えば当該気泡除去フラッシングに伴うインクの漏洩を最小にすることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(変形例1)
上記実施形態では、インクジェットプリンタについて説明したが、本発明は、他の液体を吐出する液体噴射装置にも適用可能である。
(変形例2)
上記実施形態では、気泡除去フラッシング時に、加圧インクの圧力を圧力調整弁を介して圧力室13に作用させることで気泡500の排出を円滑に行うようにしたが、これに限るものではない。少なくとも気泡除去フラッシング時に何らかの加圧手段により共通インク室12内に圧力を作用させてインクの流れを作ってやれば良い。
(変形例3)
上記実施形態において、駆動パルス300(図5参照)の第2のパルス部分Pwhのパルス幅を気泡の固有周期に応じて設定していたが、任意のパルス幅を設定するようにしても良い。また、気泡除去フラッシングの実行時に外気温を検出して、検出された外気温に応じて第2のパルス部分Pwhのパルス幅を設定するものとしても良い。
(変形例4)
上記実施形態において、連続フラッシングセットとしてインク滴の空吐出を3000回実行していたが(図4参照)、インク滴の空吐出は、任意の回数を実行するものとしても良い。また、各連続フラッシングセットでは、駆動パルス300を同一周期で連続して発生させていたが、周期を変えて発生させるものとしても良い。
(変形例5)
上記実施形態において、連続フラッシングセットごとに駆動パルス300(図5参照)の第2のパルス部分Pwhのパルス幅を変更していたが、同一のパルス幅で連続フラッシングセットが繰り返されるものとしても良い。
(変形例6)
上記実施形態において、各連続フラッシングセットは、同一の波形を有する複数の駆動パルス300によって構成されていたが、少なくとも一部の波形が互いに異なる駆動パルスを含むものとしても良い。例えば、各連続フラッシングセットは、駆動パルス300とともに、第2のパルス部分Pwhのパルス幅が異なる駆動パルス300や、電圧値Vhの異なる駆動パルス300等が含まれていても良い。
本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタの構成を示す概略図。 図1の実施形態に係る印刷ヘッド部とキャップ部の構成を示す概略断面図。 図1の実施形態におけるフラッシングに関連する部分を示すブロック線図。 気泡除去フラッシングの処理手順を示すフローチャート。 気泡除去フラッシングにおいて制御部が発生させる駆動パルスを示すグラフ。 気泡除去フラッシングにおける気泡除去のメカニズムを説明する模式図。 第1のパルス部分の好適なパルス幅を説明するためのグラフ。 気泡除去フラッシングの際のインクの流れを説明するための摸式図。
符号の説明
10 印刷ヘッド部、 11(C,M,Y,K) インクカートリッジ、 12 共通インク室、 13 圧力室、 14 インク流路、 15 ノズル、 16 振動板、 17 圧電素子、 24 圧力調整弁、 50 制御部、 400 インク、 500 気泡 Tc ヘルムホルツ共振周期

Claims (15)

  1. 液体を噴射するための液体噴射装置であって、
    前記液体が充填される圧力室と、
    前記圧力室の前記液体をその供給側から加圧する加圧手段と、
    前記圧力室の壁面に設けられ、前記壁面を変形させることによって前記圧力室内の容積を変化させる圧力発生素子と、
    前記圧力室と連通して前記液体を噴射するためのノズルと、
    前記圧力発生素子に対する駆動パルスと前記加圧手段とを制御する制御部とを備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 請求項1に記載する液体噴射装置であって、
    前記制御部は、前記加圧手段を制御して前記圧力室の前記液体を加圧させると同時に、前記圧力室から前記液体とともに気泡を吐出するためのメンテナンス用駆動パルスを発生させることが可能であり、
    前記メンテナンス用駆動パルスは、前記圧力発生素子を駆動させることによって、前記圧力室を膨張状態へと推移させる第1のパルス部分と、前記膨張状態を所定の時間保持させる第2のパルス部分と、前記膨張状態から前記圧力室を収縮させる第3のパルス部分とを備え、
    前記第1のパルス部分のパルス幅は、前記圧力室に充填された前記液体のヘルムホルツ共振周期に基づく値に設定されていることを特徴とする液体噴射装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する液体噴射装置において、
    前記加圧手段は、加圧液体の貯留部と前記圧力室とを連通する流路の途中に配設された圧力調整弁を有するとともに、前記制御部は前記圧力調整弁の開制御により加圧液体の加圧力を前記圧力室の液体に作用させるように制御するものであることを特徴とする液体噴射装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載する液体噴射装置において、
    前記制御部は、前記加圧手段を介して前記液体を加圧させている状態で、前記メンテナンス用駆動パルスを前記圧力発生素子に供給するようにしたものであることを特徴とする液体噴射装置。
  5. 請求項2又は請求項3に記載する液体噴射装置において、
    前記制御部は、前記メンテナンス用駆動パルスを前記圧力発生素子に供給している状態で、前記加圧手段が前記液体を加圧するように制御することを特徴とする液体噴射装置。
  6. 請求項2乃至請求項5の何れか一つに記載する液体噴射装置において、
    吐出不良を含むドット抜けを検出する液体吐出検出手段をさらに有し、
    前記制御手段は前記液体吐出検出手段によりドット抜けが検出されたノズル列を選択して前記メンテナンス駆動パルスを前記圧力発生素子に供給するとともに、前記加圧手段を制御して前記圧力室の前記液体を加圧させるように構成したことを特徴とする液体噴射装置。
  7. 請求項2乃至請求項6の何れか一つに記載する液体噴射装置において、
    前記制御部は、少なくとも一部の前記メンテナンス用駆動パルスの波形が互いに異なる前記メンテナンス用駆動パルスを所定の順番で繰り返し発生させることを特徴とする液体噴射装置。
  8. 請求項7に記載する液体噴射装置において、
    互いに異なる前記メンテナンス用駆動パルスは、前記第2のパルス部分のパルス幅が互いに異なることを特徴とする液体噴射装置。
  9. 請求項2乃至請求項6の何れか一つに記載する液体噴射装置において、
    前記制御部は、前記メンテナンス用駆動パルスが一定周期で繰り返される複数組の駆動パルス群を発生させ、
    各組の駆動パルス群は、前記メンテナンス用駆動パルスの波形が同一であり、
    前記複数組の駆動パルス群は、前記メンテナンス用駆動パルスの波形が互いに異なる2組以上の駆動パルス群を含むことを特徴とする液体噴射装置。
  10. 請求項9に記載する液体噴射装置において、
    前記2組以上の駆動パルス群は、前記第2のパルス部分のパルス幅が互いに異なることを特徴とする液体噴射装置。
  11. インクジェットプリンタであって、
    請求項1乃至請求項10の何れか一つに記載する液体噴射装置を備えることをと特徴とするインクジェットプリンタ。
  12. 液体が充填される圧力室と、前記圧力室の壁面に設けられ前記壁面を変形させることによって前記圧力室内の容積を変化させる圧力発生素子と、前記圧力室と連通して前記液体を噴射するためのノズルとを有して前記液体を前記ノズルを介して噴射する液体噴射装置の気泡除去方法であって、
    前記圧力室の前記液体を加圧する一方、前記圧力室から前記液体を吐出するための駆動パルスを前記圧力発生素子に供給することを特徴とする液体噴射装置の気泡除去方法。
  13. 請求項12に記載する液体噴射装置の気泡除去方法において、
    前記圧力室の前記液体を加圧する一方、前記圧力室から前記液体とともに不要な気泡を吐出するためのメンテナンス用駆動パルスを前記圧力発生素子に供給して気泡除去フラッシングを行うとともに、
    前記気泡除去フラッシングの際の前記メンテナンス用駆動パルスは、前記圧力発生素子を駆動させることによって、前記圧力室を膨張させて、膨張状態へと推移させる第1のパルス部分と、前記膨張状態を所定の時間保持させる第2のパルス部分と、前記膨張状態から前記圧力室を収縮させる第3のパルス部分とを備え、前記第1のパルス部分のパルス幅は、前記圧力室に充填された前記液体のヘルムホルツ共振周期に基づく値に設定されていることを特徴とする液体噴射装置の気泡除去方法。
  14. 請求項13に記載する液体噴射装置の気泡除去方法において、
    前記液体を加圧した状態で前記メンテナンス用駆動パルスを前記圧力発生素子に供給することを特徴とする液体噴射装置の気泡除去方法。
  15. 請求項13に記載する液体噴射装置の気泡除去方法において、
    前記メンテナンス用駆動パルスを前記圧力発生素子に供給した状態で前記液体を加圧することを特徴とする液体噴射装置の気泡除去方法。




JP2008069563A 2008-03-18 2008-03-18 液体噴射装置及びその気泡除去方法並びにインクジェットプリンタ Pending JP2009220505A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008069563A JP2009220505A (ja) 2008-03-18 2008-03-18 液体噴射装置及びその気泡除去方法並びにインクジェットプリンタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008069563A JP2009220505A (ja) 2008-03-18 2008-03-18 液体噴射装置及びその気泡除去方法並びにインクジェットプリンタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009220505A true JP2009220505A (ja) 2009-10-01
JP2009220505A5 JP2009220505A5 (ja) 2010-09-09

Family

ID=41237813

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008069563A Pending JP2009220505A (ja) 2008-03-18 2008-03-18 液体噴射装置及びその気泡除去方法並びにインクジェットプリンタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009220505A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012111174A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Brother Industries Ltd 記録装置及び吐出性能回復方法
JP2012236306A (ja) * 2011-05-11 2012-12-06 Mimaki Engineering Co Ltd 液体吐出装置及び液体吐出装置の気泡除去方法
JP2014111327A (ja) * 2012-12-05 2014-06-19 Ricoh Co Ltd 液体吐出ヘッドの駆動方法
JP2020026129A (ja) * 2018-01-12 2020-02-20 キヤノン株式会社 モジュール基板の洗浄方法および洗浄装置

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5571567A (en) * 1978-11-22 1980-05-29 Fujitsu Ltd Ink-jet recording device
JPS61227061A (ja) * 1985-04-01 1986-10-09 Konishiroku Photo Ind Co Ltd インクジエツト記録装置
JPS6394848A (ja) * 1986-10-08 1988-04-25 Nec Corp インクジエツトプリンタ用ヘツド保護装置
JPH05131643A (ja) * 1991-11-13 1993-05-28 Ricoh Co Ltd インクジエツト記録装置における気泡排出装置
JPH11198400A (ja) * 1998-01-13 1999-07-27 Ricoh Co Ltd インクジェット記録装置
JP2007245351A (ja) * 2006-03-13 2007-09-27 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2007283624A (ja) * 2006-04-17 2007-11-01 Olympus Corp 画像形成装置
JP2007331350A (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Seiko Epson Corp 液体噴射装置及び液体収容容器

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5571567A (en) * 1978-11-22 1980-05-29 Fujitsu Ltd Ink-jet recording device
JPS61227061A (ja) * 1985-04-01 1986-10-09 Konishiroku Photo Ind Co Ltd インクジエツト記録装置
JPS6394848A (ja) * 1986-10-08 1988-04-25 Nec Corp インクジエツトプリンタ用ヘツド保護装置
JPH05131643A (ja) * 1991-11-13 1993-05-28 Ricoh Co Ltd インクジエツト記録装置における気泡排出装置
JPH11198400A (ja) * 1998-01-13 1999-07-27 Ricoh Co Ltd インクジェット記録装置
JP2007245351A (ja) * 2006-03-13 2007-09-27 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2007283624A (ja) * 2006-04-17 2007-11-01 Olympus Corp 画像形成装置
JP2007331350A (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Seiko Epson Corp 液体噴射装置及び液体収容容器

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012111174A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Brother Industries Ltd 記録装置及び吐出性能回復方法
JP2012236306A (ja) * 2011-05-11 2012-12-06 Mimaki Engineering Co Ltd 液体吐出装置及び液体吐出装置の気泡除去方法
JP2014111327A (ja) * 2012-12-05 2014-06-19 Ricoh Co Ltd 液体吐出ヘッドの駆動方法
JP2020026129A (ja) * 2018-01-12 2020-02-20 キヤノン株式会社 モジュール基板の洗浄方法および洗浄装置
JP7224906B2 (ja) 2018-01-12 2023-02-20 キヤノン株式会社 モジュール基板の洗浄方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5272363B2 (ja) 流体噴射装置
US8403441B2 (en) Liquid ejecting apparatus and control method thereof for restoring an ejection capability
JP5223277B2 (ja) 流体噴射装置のフラッシング方法
JP2007160819A (ja) 液滴吐出装置
US20090295853A1 (en) Fluid ejecting apparatus
JP2011073390A (ja) 液体噴射装置
JP2012086375A (ja) 液体噴射装置、および、その制御方法
JP6264736B2 (ja) 画像形成装置、ヘッド駆動制御方法
JP2008246810A (ja) 液滴噴射装置
JP2015147419A (ja) インク印刷機器のインク印刷ヘッドの印刷エレメントを制御するための方法
EP3023251A1 (en) Liquid ejecting apparatus, control method of liquid ejecting head, and control method of liquid ejecting apparatus
JP2014177114A (ja) 画像形成装置及びヘッド駆動制御方法
JP2009220505A (ja) 液体噴射装置及びその気泡除去方法並びにインクジェットプリンタ
JP4379477B2 (ja) 液体噴射装置のフラッシング方法
JP2019166829A (ja) 液体吐出装置および液体吐出ヘッドの駆動制御方法
JP2005138587A (ja) インクジェット装置
US7938502B2 (en) Flushing method for fluid ejecting device and fluid ejecting device
JP2021030520A (ja) インクジェットプリンタおよびインクジェットプリンタの制御方法
JP2019166823A (ja) 液体噴射装置および方法
JP7424094B2 (ja) 液体吐出装置、その制御方法及びプログラム
JP6432229B2 (ja) 画像形成装置及びヘッド駆動制御方法
US11065869B2 (en) Liquid discharge control device and liquid discharge apparatus
JP2011104916A (ja) 液体噴射装置
JP3659581B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2010167683A (ja) 液体吐出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100723

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100723

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20120222

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20120423

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20121024

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20121225

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20130703

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02